JP2014007026A - 透明導電性積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】パターン部とパターン開口部の視認性の差異が小さな透明導電性積層体を提供する。
【解決手段】透光性基材1表面に、バインダー層2を介して、1層目のシリカ粒子3aが敷き詰められていると共に、2層目のシリカ粒子3bが、1層目のシリカ粒子3aの一部を覆うように配列されており、透光性基材1上のバインダー層2と、1層目のシリカ粒子3aとの間に空気溜り4aが存在し、1層目のシリカ粒子3aと、2層目のシリカ粒子3bとの間に空気溜り4bが存在する。またその表面形状に倣った表面を有するパターン化された透明導電層5が存在する。又、頂部における透明導電層5の厚みが、5nm以上80nm以下であり、透明導電層5の表面抵抗は、100Ω/□以上1500Ω/□以下の範囲である。
【選択図】図1
【解決手段】透光性基材1表面に、バインダー層2を介して、1層目のシリカ粒子3aが敷き詰められていると共に、2層目のシリカ粒子3bが、1層目のシリカ粒子3aの一部を覆うように配列されており、透光性基材1上のバインダー層2と、1層目のシリカ粒子3aとの間に空気溜り4aが存在し、1層目のシリカ粒子3aと、2層目のシリカ粒子3bとの間に空気溜り4bが存在する。またその表面形状に倣った表面を有するパターン化された透明導電層5が存在する。又、頂部における透明導電層5の厚みが、5nm以上80nm以下であり、透明導電層5の表面抵抗は、100Ω/□以上1500Ω/□以下の範囲である。
【選択図】図1
Description
本発明は、透光性を有する基材上に透明導電層が設けられた透明導電性積層体に関する。
近年、投影型静電容量方式のタッチパネルは、多点入力(マルチタッチ)が可能であるため、操作性に優れ、その需要が急速に高まっている。このタッチパネルでは、透光性を有する基材上に、パターン化された透明導電層を有する透明導電性積層体が用いられている。尚、本明細書において、「パターン化された透明導電層」とは、「ストライプ状やひし形等の、所定形状に加工された透明導電層」を意味する。このような透明導電性積層体では、透明導電層が形成されている部分(パターン部)と透明導電層が形成されていない(パターン開口部)においてパターンの視認性に差異が生じ、外部からパターンが透けて見えることがある。タッチパネルの高品質化に伴い、上記視認性の差異をより小さくすることが求められている。
このような透明導電層の有無による視認性の相違を抑制する為には、パターン部とパターン開口部の反射波形や透過波形の形状差がそれぞれ小さくなればよいことから、透光性を有する基材と透明導電層との間に複数の誘電体層を設け、誘電体層の屈折率等を所定範囲に調整することにより、光の干渉を利用する方法が提案されている( 例えば、特許文献1および2 ) 。一方、近年、モスアイ構造と呼ばれる可視光の波長以下の微細ピッチで多数配置された凸部または凹部からなる形状物が、膜面方向に切断した時の断面積が連続的に変化することから、外界との境界部における急激で不連続な屈折率変化を、連続的で漸次推移する屈折率変化に変えることが可能となるため、波長依存の少ない反射波形を与えることが提案されている(例えば、特許文献3)。また、前記形状物に倣った表面を有する透明導電層を設けた透明導電層積層体も、外界との境界部における急激で不連続な屈折率変化を、連続的で漸次推移する屈折率変化に変えることが可能となるため、波長依存の少ない反射波形を与えることが提案されている(例えば、特許文献4)。すなわち、透光性を有する基材の表面に可視光の波長以下の微細ピッチで多数配置された凸部または凹部からなる形状物上にパターン化された透明導電層が積層された積層体において、そのパターン部とパターン開口部の視認性の差異が小さくすることが可能となる。
特許文献1または2で提案された方法は、光の干渉を利用する方法によりパターン部とパターン開口部の反射波形や透過波形の形状差を小さくすることを試みるものであるが、パターン部とパターン開口部との相違が明確化する場合があるため、見栄えを改善するには未だ不充分であった。一方、特許文献3または4で提案された方法は、モスアイ構造と呼ばれる屈折率が連続的に変化する形状物により、パターン部とパターン開口部の反射波形や透過波形の形状差を小さくことが可能となるが、凸部または凹部からなる形状物を作製する方法として、光学部品の作製等に利用される高度な技術により微細パターンを有する型を作製し、この型を用い、さらに精度の高いプレス装置を利用して熱、圧力、光硬化技術により基板へ形状を転写することで、ナノサイズの表面形状を付与された形状物を得ているため、型作製や生産性から、非常にコスト高であり大面積での作製は困難であると考えられる。
本発明は、このような状況下になされたものであり、バインダー、シリカ粒子、空気溜りからなる構造体(以下、「バインダー、シリカ粒子、空気溜りからなる構造体」を「構造体」と称す)と、前記構造体に倣った表面を有するパターン化した透明導電層と、を備えた積層体であって、そのパターン部とパターン開口部の視認性の差異が小さな透明導電性積層体を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、波長依存の少ない反射波形、透過波形が得られる膜構造として、1回の塗工で作製可能なバインダー、シリカ粒子、空気溜りからなる構造体と、前記構造体に倣った表面を有するパターン化された透明導電層と、を備えた透明導電性積層体に着目した。
前記構造体を形成するために、前記シリカ粒子を基材表面から2層で配列し、基材表面に1層目のシリカ粒子を敷き詰めると同時に、2層目のシリカ粒子を、前記1層目のシリカ粒子の一部を覆うように、1層目のシリカ粒子数に対して、好ましくは10〜90%の存在比率で配列させた。また、バインダー/シリカ粒子の比率を、好ましくは質量比で1/99〜20/80の範囲とすることで、シリカ粒子と基材との間、および1層目のシリカ粒子と2層目のシリカ粒子との間に空気溜りを形成させた。さらに、基材から1層目シリカ粒子上端までの距離H1、基材から2層目シリカ粒子上端までの距離H2としたときの比H2/H1が、好ましくは1.5以上2.1以下となるようにした。
このような構造により、基材側から屈折率が傾斜的に増加→低下、さらに増加→低下を繰り返す2段階の屈折率傾斜構造を有するとともに、構造体全体としては屈折率がゆっくりと低下していくこととなり、波長依存の少ない反射波形を与えることが可能な構造体が得られる。
さらに、前記構造体上に、前記構造体に倣った表面を有する透明導電層を積層した透明導電性積層体は基材側から屈折率が傾斜的に増加→低下、さらに増加→低下を繰り返す2段階の屈折率傾斜構造を有するとともに、透明導電性積層体全体としては屈折率がゆっくりと低下していくこととなり、波長依存の少ない反射波形を与えることが可能な透明導電性積層体が得られる為、パターン部とパターン開口部の視認性の差異が小さくなることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)透光性を有する基材表面の少なくとも一部に設けてなるバインダー、シリカ粒子、空気溜りからなる構造体と、前記構造体上の一部または全部に積層された透明導電層と、を備え、
前記構造体が、コーティング膜であって、前記シリカ粒子は基材表面から2層で配列しており、基材側である1層目は粒子が敷き詰められていると共に、前記基材と前記シリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、かつ2層目のシリカ粒子は前記1層目のシリカ粒子の一部を覆っていると共に、前記1層目のシリカ粒子と前記2層目のシリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、
前記透明導電層は上記構造体に倣った表面を有し、前記構造体の頂部における透明導電層の厚みD が、5nm以上80nm以下であり、前記透明導電層の表面抵抗は、100Ω/□以上1500Ω/□以下の範囲であることを特徴とする透明導電性積層体、
(2)前記構造体において、バインダー/シリカ粒子の比率が質量比で1/99〜20/80であり、かつ前記シリカ粒子の平均粒径が50〜180nmであると共に、その粒度分布の変動係数CV値が35%以下であり、かつ2層目のシリカ粒子数は、1層目のシリカ粒子数に対して10〜90%の存在比率で配列しており、基材から1層目粒子の上端までの距離H1と、前記基材から2層目粒子の上端までの距離H2との比H2/H1が1.5以上2.1以下である上記(1)項に記載の透明導電性積層体、
(3)透明導電層がストライプ状やひし形等の形状にパターン化された上記(1)項または(2)項に記載の透明導電性積層体、
を提供するものである。
(1)透光性を有する基材表面の少なくとも一部に設けてなるバインダー、シリカ粒子、空気溜りからなる構造体と、前記構造体上の一部または全部に積層された透明導電層と、を備え、
前記構造体が、コーティング膜であって、前記シリカ粒子は基材表面から2層で配列しており、基材側である1層目は粒子が敷き詰められていると共に、前記基材と前記シリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、かつ2層目のシリカ粒子は前記1層目のシリカ粒子の一部を覆っていると共に、前記1層目のシリカ粒子と前記2層目のシリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、
前記透明導電層は上記構造体に倣った表面を有し、前記構造体の頂部における透明導電層の厚みD が、5nm以上80nm以下であり、前記透明導電層の表面抵抗は、100Ω/□以上1500Ω/□以下の範囲であることを特徴とする透明導電性積層体、
(2)前記構造体において、バインダー/シリカ粒子の比率が質量比で1/99〜20/80であり、かつ前記シリカ粒子の平均粒径が50〜180nmであると共に、その粒度分布の変動係数CV値が35%以下であり、かつ2層目のシリカ粒子数は、1層目のシリカ粒子数に対して10〜90%の存在比率で配列しており、基材から1層目粒子の上端までの距離H1と、前記基材から2層目粒子の上端までの距離H2との比H2/H1が1.5以上2.1以下である上記(1)項に記載の透明導電性積層体、
(3)透明導電層がストライプ状やひし形等の形状にパターン化された上記(1)項または(2)項に記載の透明導電性積層体、
を提供するものである。
本発明によれば、1回の塗工で作製可能な構造体と、前記構造体に倣った表面を有するパターン化した透明導電層と、を備えた積層体であって、そのパターン部とパターン開口部の視認性の差異が小さな透明導電性積層体を提供することができる。このようにして得られた透明導電性積層体の用途としては、投影型静電容量方式、またはマトリックス型の抵抗膜方式タッチパネル等が挙げられる。
以下、本発明の透明導電性積層体について詳細に説明する。
(透明導電性積層体の構造)
本発明の透明導電性積層体は、
透光性を有する基材表面の少なくとも一部に設けてなるバインダー、シリカ粒子、空気溜りからなる構造体と、前記構造体上の一部または全部に積層された透明導電層と、を備え、
前記構造体が、コーティング膜であって、前記シリカ粒子は基材表面から2層で配列しており、基材側である1層目は粒子が敷き詰められていると共に、前記基材と前記シリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、かつ2層目のシリカ粒子は前記1層目のシリカ粒子の一部を覆っていると共に、前記1層目のシリカ粒子と前記2層目のシリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、
前記透明導電層は上記構造体に倣った表面を有し、前記構造体の頂部における透明導電層の平均厚みD が、5 n m 以上8 0 n m 以下であり、前記パターン化された透明導電層の表面抵抗は、100Ω/□以上1500Ω/□以下の範囲であることを特徴とする。
ここに構造体の一部に積層された透明導電層は、パターン化された透明導電層を意味し、構造体の全部に積層された透明導電層は、パターン化されていない透明導電層を意味する。
(透明導電性積層体の構造)
本発明の透明導電性積層体は、
透光性を有する基材表面の少なくとも一部に設けてなるバインダー、シリカ粒子、空気溜りからなる構造体と、前記構造体上の一部または全部に積層された透明導電層と、を備え、
前記構造体が、コーティング膜であって、前記シリカ粒子は基材表面から2層で配列しており、基材側である1層目は粒子が敷き詰められていると共に、前記基材と前記シリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、かつ2層目のシリカ粒子は前記1層目のシリカ粒子の一部を覆っていると共に、前記1層目のシリカ粒子と前記2層目のシリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、
前記透明導電層は上記構造体に倣った表面を有し、前記構造体の頂部における透明導電層の平均厚みD が、5 n m 以上8 0 n m 以下であり、前記パターン化された透明導電層の表面抵抗は、100Ω/□以上1500Ω/□以下の範囲であることを特徴とする。
ここに構造体の一部に積層された透明導電層は、パターン化された透明導電層を意味し、構造体の全部に積層された透明導電層は、パターン化されていない透明導電層を意味する。
(透光性を有する基材)
本発明の透明導電性積層体において、支持体として用いられる透光性を有する基材(以下、透光性基材と称することがある。)としては、JIS K 7136に準拠して測定される全光線透過率が30%以上の光学用プラスチック、およびガラス、セラミックスを使用することができる。このようなプラスチックとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、ポリアミド、アクリル樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン樹脂等のプラスチックフィルム、シート、又は射出成型や圧縮成型による成型品を挙げることができる。また、ガラスとしては、JIS R 3202に定められるフロート板ガラス、磨き板ガラス、すり板ガラス、または石英ガラス等を挙げることができる。セラミックスとしてはアルミナやPLZT(チタン酸ジルコン酸ランタン鉛)、イットリア-トリア、スピネルなどの酸化物系のほか、窒化物、炭化物及び硫化物系セラミックスなどを挙げることができる。
本発明の透明導電性積層体において、支持体として用いられる透光性を有する基材(以下、透光性基材と称することがある。)としては、JIS K 7136に準拠して測定される全光線透過率が30%以上の光学用プラスチック、およびガラス、セラミックスを使用することができる。このようなプラスチックとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、ポリアミド、アクリル樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン樹脂等のプラスチックフィルム、シート、又は射出成型や圧縮成型による成型品を挙げることができる。また、ガラスとしては、JIS R 3202に定められるフロート板ガラス、磨き板ガラス、すり板ガラス、または石英ガラス等を挙げることができる。セラミックスとしてはアルミナやPLZT(チタン酸ジルコン酸ランタン鉛)、イットリア-トリア、スピネルなどの酸化物系のほか、窒化物、炭化物及び硫化物系セラミックスなどを挙げることができる。
これらの基材の厚さは特に制限はなく、状況に応じて適宜選定される。また、この基材は、その表面に設けられる層との密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材として用いられるプラスチック、またはガラス、セラミックスの種類に応じて適宜選ばれる。
前記基材の表面に、従来公知の方法、例えばディップコート法、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などにより塗工したのち、自然乾燥または加熱乾燥、また必要に応じて光を照射することにより、構造体が基材上に形成される。
(バインダー)
本発明の透明導電性積層体における構造体を構成するバインダーとしては、重合性官能基を有する化合物または下記一般式(2)
(R1)nM(OR2)m−n…(2)
(式中、R1は非加水分解性基、R2は炭素数1〜6のアルキル基、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、3または4であり、nは、mが4の場合は0〜2の整数、mが3の場合は0〜1の整数である。)で表されるアルコキシド化合物を、加水分解−縮合反応して得られたM−Oの繰り返し単位を主骨格とする重合物を用いることができる。
本発明の透明導電性積層体における構造体を構成するバインダーとしては、重合性官能基を有する化合物または下記一般式(2)
(R1)nM(OR2)m−n…(2)
(式中、R1は非加水分解性基、R2は炭素数1〜6のアルキル基、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、3または4であり、nは、mが4の場合は0〜2の整数、mが3の場合は0〜1の整数である。)で表されるアルコキシド化合物を、加水分解−縮合反応して得られたM−Oの繰り返し単位を主骨格とする重合物を用いることができる。
重合性官能基を有する化合物としては、紫外線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂があげられる。紫外線硬化型樹脂としては、エポキシアクリレート系、エポキシ化油アクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエステルウレタンアクリレート系、ポリエーテルウレタンアクリレート系、不飽和ポリエステル系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ビニル/アクリレート系、ポリエン/チオール系、シリコンアクリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、ポリスチルエチルメタクリレート系、ポリカーボネートジアクリレート系などがあげられ、これらのフッ素化物であってもよく、不飽和二重結合をもつアクリロイル基(CH2 =COCO−)やメタクロイル基(CH2 =C(CH3 )CO−)、アリル基(CH2 =CHCH2 −)、ビニル基(CH2 =CH−)、エポキシ基などの官能基を有していればよい。また、これらを複数組み合わせて用いてもよい。更に、これらの樹脂及び単量体の使用に際しては、樹脂及び単量体に応じて光開始剤を用いることができる。
また、熱硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド−イミド樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル−イミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリベンゾチアゾール樹脂などの熱硬化性樹脂を挙げることができる。これらの樹脂及び単量体は単独でも、二種以上組み合わせてもよい。また、同一分子内に異なる反応機構により硬化するような樹脂及び単量体も使用することができる。更に、これらの樹脂及び単量体の使用に際しては、樹脂及び単量体に応じて硬化触媒を用いることができる。
これら重合性官能基を有する化合物のなかで、硬化速度、安定性、入手し易さの観点から、特にアクリロイル基又はメタクリロイル基を1分子当り1個又は2個以上持つものやビニル基(CH2=CH−)などをもつ紫外線硬化型樹脂が好ましい。アクリロイル基又はメタクリロイル基を1分子当り1個又は2個以上持つものやビニル基(CH2=CH−)などをもつ公知の紫外線硬化型樹脂として、たとえば、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシメタアクリレート、ブトキシエチルメタルクリレート、ブタジオールモノアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、カプロラクトンアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−シアノエチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジンクロペンタニルメタクリレート、脂環式変成ネオペンチルグリコールアクリレート、2,3−ジブロモプロピルアクリレート、2,3−ジプロモプロピルメタクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、グリセロールメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、ヘプタデカフロロデシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルアクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシルメタクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシテトラエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシ化シクロデカトリエンアクリレート、モルホリンアクリレート、ノニルフェニルポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールアクリレート、オクタフロロペンチルアクリレート、オクタフロロペンチルメタクリレート、オクチルアクリレート、フェノキシヒドロキシプロピルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート、EO(「EO」はエチレンオキシドを意味する。以下、同様)変性フェノキシ化りん酸アクリレート、EO変性フェノキシ化りん酸メタクリレート、フェニルメタクリレート、EO変性りん酸アクリレート、EO変性りん酸メタクリレート、EO変性ブトキシ化リン酸アクリレート、EO変性ブトキシ化リン酸メタクリレート、EO変性オクトキシ化リン酸アクリレート、EO変性オクトキシ化リン酸メタクリレート、EO変性フタル酸アクリレート、EO変性フタル酸メタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコール/ポリブチレングリコールメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、EO変性コハク酸アクリレート、EO変性コハク酸メタクリレート、スルホン酸ソーダエトキシアクリレート、スルホン酸ソーダエトキシメタクリレート、テトラフロロプロピルアクリレート、テトラフロロプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタアクリレート、カプロラクタン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、トリフロロエチルメタクリレート、ビニルアセテート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、スチレン、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、アリル化イソシアヌレート、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、EO変性ビスフェノールSジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレート、1,4−ブタンジオ−ルジアクリレート、1,4−ブタンジオ−ルジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アクリル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ECH(「ECH」はエチルシクロヘキサンを意味する。以下、同様)変性エチレングリコールジアクリレート、エチレングリールジメタクリレート、ECH変性エチレングリコールジメタクリレート、グリセロールアクリレート/メタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ECH変性グリセロールトリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、長鎖脂肪族ジアクリレート、長鎖脂肪族ジメタクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、EO変性リン酸ジメタクリレート、ECH変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、EHC変性プロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリグリセロールジアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO(「PO」はプロピレンオキシドを意味する。)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、EHC変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタルクリロキシエチル)イソシアヌレートなどがあり、これらを必要に応じて1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
光開始剤(増感剤)としては4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−などのアセトフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾイン系、ベンゾフェノン、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド、3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、3,3´4,4´−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのヘンゾフェノン系、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、などのチオキサンソン系などのほか、2,4,6,−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、ジベンスベロン、2−エチルアンスラキノン、4,4”−ジエチルイソフタエロンなど公知の光開始剤をはじめ、紫外線により重合反応を引き起こすものでもよい。
また、熱硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド−イミド樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル−イミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリベンゾチアゾール樹脂などの熱硬化性樹脂を挙げることができる。これらの樹脂及び単量体は単独でも、二種以上組み合わせてもよい。また、同一分子内に異なる反応機構により硬化するような樹脂及び単量体も使用することができる。更に、これらの樹脂及び単量体の使用に際しては、樹脂及び単量体に応じて硬化触媒を用いることができる。
これら重合性官能基を有する化合物のなかで、硬化速度、安定性、入手し易さの観点から、特にアクリロイル基又はメタクリロイル基を1分子当り1個又は2個以上持つものやビニル基(CH2=CH−)などをもつ紫外線硬化型樹脂が好ましい。アクリロイル基又はメタクリロイル基を1分子当り1個又は2個以上持つものやビニル基(CH2=CH−)などをもつ公知の紫外線硬化型樹脂として、たとえば、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシメタアクリレート、ブトキシエチルメタルクリレート、ブタジオールモノアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、カプロラクトンアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−シアノエチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジンクロペンタニルメタクリレート、脂環式変成ネオペンチルグリコールアクリレート、2,3−ジブロモプロピルアクリレート、2,3−ジプロモプロピルメタクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、グリセロールメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、ヘプタデカフロロデシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルアクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシルメタクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシテトラエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシ化シクロデカトリエンアクリレート、モルホリンアクリレート、ノニルフェニルポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールアクリレート、オクタフロロペンチルアクリレート、オクタフロロペンチルメタクリレート、オクチルアクリレート、フェノキシヒドロキシプロピルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート、EO(「EO」はエチレンオキシドを意味する。以下、同様)変性フェノキシ化りん酸アクリレート、EO変性フェノキシ化りん酸メタクリレート、フェニルメタクリレート、EO変性りん酸アクリレート、EO変性りん酸メタクリレート、EO変性ブトキシ化リン酸アクリレート、EO変性ブトキシ化リン酸メタクリレート、EO変性オクトキシ化リン酸アクリレート、EO変性オクトキシ化リン酸メタクリレート、EO変性フタル酸アクリレート、EO変性フタル酸メタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコール/ポリブチレングリコールメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、EO変性コハク酸アクリレート、EO変性コハク酸メタクリレート、スルホン酸ソーダエトキシアクリレート、スルホン酸ソーダエトキシメタクリレート、テトラフロロプロピルアクリレート、テトラフロロプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタアクリレート、カプロラクタン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、トリフロロエチルメタクリレート、ビニルアセテート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、スチレン、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、アリル化イソシアヌレート、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、EO変性ビスフェノールSジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレート、1,4−ブタンジオ−ルジアクリレート、1,4−ブタンジオ−ルジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アクリル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ECH(「ECH」はエチルシクロヘキサンを意味する。以下、同様)変性エチレングリコールジアクリレート、エチレングリールジメタクリレート、ECH変性エチレングリコールジメタクリレート、グリセロールアクリレート/メタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ECH変性グリセロールトリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、長鎖脂肪族ジアクリレート、長鎖脂肪族ジメタクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、EO変性リン酸ジメタクリレート、ECH変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、EHC変性プロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリグリセロールジアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO(「PO」はプロピレンオキシドを意味する。)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、EHC変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタルクリロキシエチル)イソシアヌレートなどがあり、これらを必要に応じて1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
光開始剤(増感剤)としては4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−などのアセトフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾイン系、ベンゾフェノン、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド、3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、3,3´4,4´−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのヘンゾフェノン系、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、などのチオキサンソン系などのほか、2,4,6,−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、ジベンスベロン、2−エチルアンスラキノン、4,4”−ジエチルイソフタエロンなど公知の光開始剤をはじめ、紫外線により重合反応を引き起こすものでもよい。
上記一般式(2)で表される化合物を加水分解−縮合反応して得られた重合物は後述のシリカ粒子と主骨格が共に同じM−Oの繰り返し単位で構成されており、これら相互の親和性の良さ、接着強さが大きい点から、後述のシリカ粒子同士および、シリカ粒子と基材との固定に好ましく用いることができる。
上記一般式(2)で表される化合物において、R1は非加水分解性基を示し、例えば、炭素数1〜20のアルキル基、(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基やメルカプト基などを有する炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基を示す。
ここで、炭素数1〜20のアルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、またこのアルキル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれのものであってもよい。このアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基やメルカプト基を置換基として有する炭素数1〜20のアルキル基としては、上記置換基を有する炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、またこのアルキル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。この置換基を有するアルキル基の例としては、γ−アクリロイルオキシプロピル基、γ−メタクリロイルオキシプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基などが挙げられる。炭素数2〜20のアルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、また、このアルケニル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このアルケニル基の例としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基などが挙げられる。炭素数6〜20のアリール基としては、炭素数6〜10のものが好ましく、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などが挙げられる。炭素数7〜20のアラルキル基としては、炭素数7〜10のものが好ましく、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基などが挙げられる。
上記一般式(2)で表される化合物において、R2は炭素数1〜6のアルキル基であって、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、その例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
上記一般式(2)で表される化合物において、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、アルミニウムの場合3であり、ケイ素、チタンまたはジルコニウムの場合4である。nは、mが4の場合は0〜2の整数、mが3の場合は0〜1の整数である。
上記一般式(2)で表わされる化合物において、R1が複数ある場合、各R1はたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよく、またOR2が複数ある場合、各OR2はたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記一般式(2)で表される化合物において、Mが4価のケイ素であって、mが4で、nが0〜2の整数である場合のアルコキシド化合物の例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシランなどを挙げることができる。
上記一般式(2)で表される化合物において、Mが4価のチタンまたはジルコニウムであって、mが4で、nが0〜2の整数である場合のアルコキシド化合物の例としては、上で例示したシラン化合物におけるシランを、チタンまたはジルコニウムに置き換えた化合物を挙げることができる。
また、上記一般式(2)で表されるアルコキシド化合物において、Mが3価のアルミニウムであって、mが3で、nが0〜1の整数である場合のアルコキシド化合物の例としては、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリ−n−プロポキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリイソブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウム、メチルジメトキシアルミニウム、メチルジエトキシアルミニウム、メチルジプロポキシアルミニウム、エチルジメトキシアルミニウム、エチルジエトキシアルミニウム、プロピルジエトキシアルミニウムなどを挙げることができる。
これらのアルコキシド化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明においては、上記各種アルコキシド化合物とともに、予め上記各種アルコキシド化合物を加水分解、縮合して得たアルコキシシランオリゴマーなどのオリゴマーを用いることもできる。
上記一般式(2)のアルコキシド化合物の加水分解−縮合反応は、例えば、アルコール系、セロソルブ系、ケトン系、エーテル系などの適当な極性溶剤中において、上記アルコキシド化合物を、塩酸、硫酸、硝酸などの酸、あるいは固体酸としてのカチオン交換樹脂を用いた酸性条件下、通常0〜60℃、好ましくは20〜40℃の温度にて加水分解処理し、固体酸を用いた場合には、それを除去したのち、さらに、所望により溶剤を留去または添加することにより行うことができ、上記反応により、M−O(Mは前記と同じである。)の繰り返し単位を主骨格とする重合物を所定濃度で含む液体(バインダー液)を得ることができる。
また、当該バインダーには、必要に応じ、他の機能付与を目的として、例えば、屈折率制御を目的としてナノサイズのフッ化マグネシウム、アルミナ、酸化チタン、酸化ジルコニウム等のナノサイズの粒子を添加してもよい。
(シリカ粒子)
本発明の透明導電性積層体における構造体を構成する成分としてシリカ粒子が用いられる。このシリカ粒子は粒子間の隙間を空気溜りに使うため、単分散で球状が好ましい。平均粒径は50〜180nmが好ましく、さらに60〜150nmがより好ましく、80〜120nmがより一層好ましい。
本発明の透明導電性積層体における構造体を構成する成分としてシリカ粒子が用いられる。このシリカ粒子は粒子間の隙間を空気溜りに使うため、単分散で球状が好ましい。平均粒径は50〜180nmが好ましく、さらに60〜150nmがより好ましく、80〜120nmがより一層好ましい。
さらに、当該シリカ粒子における、下記式で表される粒度分布の変動係数CV値は、シリカ粒子が積層された構造体の膜厚のばらつきを小さくする観点から、35%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、20%以下がさらに好ましい。
CV値(%)=[標準偏差/平均粒径]×100
なお、当該シリカ粒子の平均粒径および粒度分布の変動係数CV値は、以下に示す方法に従って測定した値である。
CV値(%)=[標準偏差/平均粒径]×100
なお、当該シリカ粒子の平均粒径および粒度分布の変動係数CV値は、以下に示す方法に従って測定した値である。
<シリカ粒子の平均粒径の測定方法>
シリカ粒子濃度が1質量%になるように水で希釈した後、シリカ粒子液を電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。このサンプルを走査型電子顕微鏡にて50,000倍にて観察し、電子顕微鏡画像から画像処理ソフトを用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径を計算した。
シリカ粒子濃度が1質量%になるように水で希釈した後、シリカ粒子液を電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。このサンプルを走査型電子顕微鏡にて50,000倍にて観察し、電子顕微鏡画像から画像処理ソフトを用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径を計算した。
<シリカ粒子のCV値の測定方法>
シリカ粒子濃度が1質量%になるように水で希釈した後、シリカ粒子液を電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。このサンプルを走査型電子顕微鏡にて50,000倍にて観察し、電子顕微鏡画像から画像処理ソフトを用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径と標準偏差を計算した後、CV値を前記の式によって計算した。
シリカ粒子濃度が1質量%になるように水で希釈した後、シリカ粒子液を電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。このサンプルを走査型電子顕微鏡にて50,000倍にて観察し、電子顕微鏡画像から画像処理ソフトを用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径と標準偏差を計算した後、CV値を前記の式によって計算した。
また、当該シリカ粒子には、必要に応じ、表面に重合性官能基を有するシリカ粒子を用いてもよい。前記表面に重合性官能基を有するシリカ粒子はアクリロイル基またはメタクリロイル基、ビニル基、エポキシ基からなる群から選ばれる重合性官能基を少なくとも1つ有するシランカップリング剤で表面処理することで得られる。
また、本発明の透明導電性積層体の特性を損なわない範囲で、構造体作製時に発生するブロッキング対策を目的とする大粒径粒子を添加してもよい。透明導電性積層体の特性を損なわない範囲とは大粒径粒子の平均粒径が500〜4000nm、添加量が1cm2あたり500〜10、000個である。
(空気溜り)
本発明の透明導電性積層体における構造体を構成する成分には、前述したバインダーおよびシリカ粒子と共に、該構造体の屈折率を低下させるために、空気溜りが存在することが必要である。
本発明の透明導電性積層体における構造体を構成する成分には、前述したバインダーおよびシリカ粒子と共に、該構造体の屈折率を低下させるために、空気溜りが存在することが必要である。
(透明導電層)
本発明の透明導電性積層体における透明導電層は、透明酸化物半導体を主成分としていることが好ましい。透明酸化物半導体としては、例えば、SnO2、InO2、ZnOおよびCdO などの二元化合物、二元化合物の構成元素であるSn、In、ZnおよびCd のうちの少なくとも一つの元素を含む三元化合物、または多元系( 複合) 酸化物を用いることができる。透明導電層 を構成する材料としては、例えばITO(In2O3、SnO2:インジウム錫酸化物)、AZO(Al2O3、ZnO:アルミドープ酸化亜鉛)、SZO、FTO(フッ素ドープ酸化錫)、SnO2(酸化錫)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、IZO(In2O3、ZnO:酸化インジウム亜鉛)などが挙げられるが、信頼性の高さ、および抵抗率の低さなどの観点から、ITOが好ましい。透明導電層 を構成する材料は、導電性の向上の観点からすると、アモルファスと多結晶との混合状態であることが好ましい。透明導電層 は、構造体の表面形状に倣って形成され、構造体と透明導電層との表面形状がほぼ相似形状であることが好ましい。透明導電層の成膜方法としては、例えば、熱CVD、プラズマCVD、光CVDなどのCVD法(Chemical VAPOR Deposition(化学蒸着法):化学反応を利用して気相から薄膜を析出させる技術)のほか、真空蒸着、プラズマ援用蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどのPVD法(Physical VAPOR Deposition( 物理蒸着法):真空中で物理的に気化させた材料を基板上に凝集させ、薄膜を形成する技術)を用いることができる。また、結晶化を促進させる為、成膜された透明導電層に対して熱処理を行ってもよい。
本発明の透明導電性積層体における透明導電層は、透明酸化物半導体を主成分としていることが好ましい。透明酸化物半導体としては、例えば、SnO2、InO2、ZnOおよびCdO などの二元化合物、二元化合物の構成元素であるSn、In、ZnおよびCd のうちの少なくとも一つの元素を含む三元化合物、または多元系( 複合) 酸化物を用いることができる。透明導電層 を構成する材料としては、例えばITO(In2O3、SnO2:インジウム錫酸化物)、AZO(Al2O3、ZnO:アルミドープ酸化亜鉛)、SZO、FTO(フッ素ドープ酸化錫)、SnO2(酸化錫)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、IZO(In2O3、ZnO:酸化インジウム亜鉛)などが挙げられるが、信頼性の高さ、および抵抗率の低さなどの観点から、ITOが好ましい。透明導電層 を構成する材料は、導電性の向上の観点からすると、アモルファスと多結晶との混合状態であることが好ましい。透明導電層 は、構造体の表面形状に倣って形成され、構造体と透明導電層との表面形状がほぼ相似形状であることが好ましい。透明導電層の成膜方法としては、例えば、熱CVD、プラズマCVD、光CVDなどのCVD法(Chemical VAPOR Deposition(化学蒸着法):化学反応を利用して気相から薄膜を析出させる技術)のほか、真空蒸着、プラズマ援用蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどのPVD法(Physical VAPOR Deposition( 物理蒸着法):真空中で物理的に気化させた材料を基板上に凝集させ、薄膜を形成する技術)を用いることができる。また、結晶化を促進させる為、成膜された透明導電層に対して熱処理を行ってもよい。
透明導電層は、透明導電性積層体が適用される用途に応じて、各種のパターン形状にパターン化することができる。パターン形状としては、例えば、各パターン部が短冊状に形成され、パターン部 とパターン開口部とがストライプ状に配置された形態が挙げられる。
パターン化された透明導電層は、透明導電層をエッチングしてパターン化することにより製造することができる。エッチングに際しては、パターンを形成するためのマスクによりパターン部を覆って、エッチング液により、透明導電層をエッチングする方法が好適に用いられる。
図1は、本発明の透明導電性積層体の一例の構成を示す模式断面図であって、透光性基材1表面に、バインダー層2を介して、1層目のシリカ粒子3aが敷き詰められていると共に、2層目のシリカ粒子3bが、1層目のシリカ粒子3aの一部を覆うように配列されており、透光性基材1上のバインダー層2と、1層目のシリカ粒子3aとの間に空気溜り4aが存在し、1層目のシリカ粒子3aと、2層目のシリカ粒子3bとの間に空気溜り4bが存在する。また、その表面形状に倣った表面を有するパターン化された透明導電層5が存在する。
本発明の透明導電性積層体における構造体を構成するバインダー成分の量は、少ないほど空隙率が増加するため好ましいが、少なすぎるとシリカ粒子の脱落が起こる。従ってバインダーとシリカ粒子との質量比率(バインダー/粒子質量比)は1/99〜20/80が好ましく、2/98〜15/85がより好ましく、5/95〜10/90がさらに好ましい。
本発明の透明導電性積層体における構造体を構成するシリカ粒子は2層目の粒子数が1層目の粒子数に対して多すぎたり、少なすぎると、シリカ粒子が2層または単層積層した均一膜のようになり、400、800nmにおける反射率の低下が充分ではなくなる。1層目の粒子数に対して2層目の粒子数の比率は10〜90%が好ましく、20〜80%がより好ましく、40〜60%がさらに好ましい。なお、1段目の粒子数に対する2段目の粒子数の比率は、1段目が完全に粒子で敷き詰った状態でサンプルの走査型電子顕微鏡画像(50,000倍)から画像処理ソフトを用いて計算した1層目の粒子数をX1、2層目を配列させたサンプルを同じように測定したときの値をX2として、(X2/X1)×100(%)として算出した。
本発明の透明導電性積層体における構造体において、2層目の粒子が積層している状態の確認方法としては、以下の方法が用いられる。なお、本確認においては透明導電層を積層する前に行うことが好ましい。すなわち、走査型電子顕微鏡による断面観察(50,000〜80,000倍)を行ったのち、基材を下、構造体を上となるよう写真を配置して、基材と平行な線を複数本引く。次いで1層目のシリカ粒子上端と重なる平行線を選び、基材からの距離H1を計測する。同様に2層目のシリカ粒子に対しても基材からの距離H2を計測し、H2/H1を計算する。H2/H1の値は1.5〜2.1が好ましく、粒径のバラ付きが小さく、かつ1層目が綺麗に敷き詰った状態であれば1.7〜1.9がより好ましい。
本発明の透明導電性積層体における透明導電層は前記構造体の頂部における透明導電層の平均厚みD が、厚くなると構造体の凹部が透明導電層 により埋まり、パターン部とパターン開口部の視認性の差異が大きくなる傾向にある。一方、平均厚みDが薄くなると表面抵抗が上昇する傾向にある。透明導電層の平均厚みDの値は5 n m 以上8 0 n m 以下であり、視認性の差異が小さく、所望の抵抗値を得る為には15nm以上50nm以下が好ましい。また、その表面抵抗は、100Ω/□以上1500Ω/□以下の範囲である。
本発明の透明導電性積層体における透明導電層において、厚みDの確認方法としては、以下の方法が用いられる。すなわち、走査型電子顕微鏡による断面観察(50,000〜80,000倍)を行ったのち、頂部5箇所で膜厚を測定した平均値を厚みDとする。
[実施例]
[実施例]
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
構造体を以下に示す調整例に従い作製した。
調製例1 バインダー成分−1(B−1)の調製
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン264.93gとテトラメトキシシランのオリゴマー「コルコート社製、商品名「メチルシリケート−51」122.21gを、縮合物中の構成単位の質量比が3:1となるようにメタノール348.08gに溶解させ、これに0.1モル/L濃度の硝酸27.02g、水188.03gおよびメタノール49.73gの混合液を滴下したのち、30℃にて24時間反応させて、固形分濃度25質量%のバインダー液[(B)−1成分]を調製した。
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン264.93gとテトラメトキシシランのオリゴマー「コルコート社製、商品名「メチルシリケート−51」122.21gを、縮合物中の構成単位の質量比が3:1となるようにメタノール348.08gに溶解させ、これに0.1モル/L濃度の硝酸27.02g、水188.03gおよびメタノール49.73gの混合液を滴下したのち、30℃にて24時間反応させて、固形分濃度25質量%のバインダー液[(B)−1成分]を調製した。
調製例2 バインダー成分−2(B−2)の調製
トリメチロールプロパントリアクリレート25.00gとエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル75.00gを混合して、固形分濃度25質量%のバインダー液[(B)−2成分]を調製した。
トリメチロールプロパントリアクリレート25.00gとエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル75.00gを混合して、固形分濃度25質量%のバインダー液[(B)−2成分]を調製した。
調製例3 シリカ粒子スラリーの調製
シリカ粒子として、ハイプレシカ(宇部日東化成社製)を用いて、水に分散した固形分濃度16質量%のシリカ粒子スラリーS−1〜S−6を準備した。表1に一覧を示す。
シリカ粒子として、ハイプレシカ(宇部日東化成社製)を用いて、水に分散した固形分濃度16質量%のシリカ粒子スラリーS−1〜S−6を準備した。表1に一覧を示す。
なお、平均粒径およびCV値は、下記の方法に従って測定した。
<平均粒径の測定>
シリカ粒子スラリーを1質量%に水で希釈した後、電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。走査型電子顕微鏡(JSM−6700F、日本電子社製)にて50,000倍にて観察した。
電子顕微鏡画像から画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)を用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径を計算した。結果を表1に示す。
<平均粒径の測定>
シリカ粒子スラリーを1質量%に水で希釈した後、電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。走査型電子顕微鏡(JSM−6700F、日本電子社製)にて50,000倍にて観察した。
電子顕微鏡画像から画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)を用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径を計算した。結果を表1に示す。
<CV値の測定>
シリカ粒子スラリーを1質量%に水で希釈した後、電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。走査型電子顕微鏡(JSM−6700F、日本電子社製)にて50,000倍にて観察した。
電子顕微鏡画像から画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)を用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径と標準偏差を計算した後、CV値を以下の式によって計算した。結果を表1に示す
CV値(%)=(標準偏差/平均粒径)×100
シリカ粒子スラリーを1質量%に水で希釈した後、電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。走査型電子顕微鏡(JSM−6700F、日本電子社製)にて50,000倍にて観察した。
電子顕微鏡画像から画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)を用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径と標準偏差を計算した後、CV値を以下の式によって計算した。結果を表1に示す
CV値(%)=(標準偏差/平均粒径)×100
調製例4 塗工液の調製
以下の手順で塗工液(P−1〜P−9)を調製した。
以下の手順で塗工液(P−1〜P−9)を調製した。
IPA(イソプロピルアルコール)、MIBK(メチルイソブチルケトン)およびETB(エチレングリコール−t−ブチルエーテル)を表2に示す割合で含む混合溶液を攪拌しながら、表2に示す種類と量のバインダー成分、シリカ粒子スラリーおよび光重合開始剤を、この順で添加して、塗工液(P−1〜P−9)を調製した。
参考例1 1層目の配列検討
構造体の作製方法および積層状態の確認方法として、1層目の配列検討を行った。以下の参考例はバーコート法による構造体の作製方法、および積層状態の確認方法であるが、他のコーティング方法による構造体の作製方法、および積層状態の確認方法も同様に行った。
構造体の作製方法および積層状態の確認方法として、1層目の配列検討を行った。以下の参考例はバーコート法による構造体の作製方法、および積層状態の確認方法であるが、他のコーティング方法による構造体の作製方法、および積層状態の確認方法も同様に行った。
コロナ処理(50dyne/cm)を行ったA4サイズのシクロオレフィンポリマーフィルム(ゼオノア ZF14−100、日本ゼオン社製)を用い、コロナ処理面に上記塗工液P−1をバーNo(塗工液の液膜厚み)を替えながらバーコート法で塗布した後、120℃オーブンにて1分間乾燥しフィルムを作製した。得られたフィルムを走査型電子顕微鏡(JSM−6700F、日本電子社製)にて50,000倍で観察し積層状態を観察した。
図2に、1層目の積層状態の走査型電子顕微鏡画像を示す。図2において、(a)及び(b)はシリカ粒子の不足状態を示し、(c)は基材上にシリカ粒子が敷き詰められた状態を示す。
本検討により、塗工液P−1を1層敷き詰めることができる塗工条件を決定した。ただし、バーの番手だけで最適な塗工条件が見つからない場合は濃度を調整することで対応した。また、1層敷き詰めることができたサンプルの走査型電子顕微鏡画像から画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)を用いて面内の粒子数を計算した。各塗工液の1層敷き詰った状態での粒子数を表3に示す。
参考例2 2層目の配列検討
前記「1層目の配列検討」から得られた塗工条件に対して、目的の積層状態となるようバーNo.または濃度を調整することで塗工した。
前記「1層目の配列検討」から得られた塗工条件に対して、目的の積層状態となるようバーNo.または濃度を調整することで塗工した。
その結果、1層塗工がバーNo.5で作製可能であり、1.6層(2層目の粒子数を1層目の粒子数に対して60%)を作りたいときはバーNo.8とすればよいことが分かった。
また、1層塗工がバーNo.5で作製可能であり、1.3層(2層目の粒子数を1層目の粒子数に対して30%)を作りたいときはバーNo.7、濃度0.93倍(希釈後濃度1.86質量%(IPA希釈))とすればよいことが分かった。
得られたフィルムを走査型電子顕微鏡(JSM−6700F、日本電子社製)にて50,000倍で観察した。この走査型電子顕微鏡画像を図3に示す。また、積層塗工サンプルの電子顕微鏡画像から画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)を用いて2層目の粒子数を計算した。
<積層状態の計算>
画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)によって得られた1層目、2層目の粒子数から1層目の粒子数に対する2層目の粒子数比率を計算した。
積層状態=(2層目の粒子数/1層目の粒子数)×100
画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)によって得られた1層目、2層目の粒子数から1層目の粒子数に対する2層目の粒子数比率を計算した。
積層状態=(2層目の粒子数/1層目の粒子数)×100
調製例5 構造体の作製
以下の手順で構造体(F−1〜F−13)を調製した。
以下の手順で構造体(F−1〜F−13)を調製した。
コロナ処理(50dyne/cm)を行ったA4サイズのシクロオレフィンポリマーフィルム/100μm(以下:COP)(日本ゼオン社製)を用い、コロナ処理面に上記塗工液P−1を2層目の粒子数が1層目の粒子数に対して50%となるようバーコート法で塗布した後、120℃オーブンにて1分間乾燥し、構造体(F−1)を作製した。
サンプル裏面に粘着剤付き黒色PETフィルム(くっきりミエール、巴川製紙所社製)をラミネートした後、50mm×50mmに切り出したサンプルを用いて、反射波形を分光光度計(F20、FILMETRICS社製)により測定した。
50mm×50mmに切り出したサンプルを用いて、透過波形を分光光度計(V−670、日本分光製)により測定した。
以下、同様に、表4に示す条件で構造体(F−1〜F−11)を作製した。尚、塗工液P−4を用いた構造体F−8作製時のみ、乾燥後に紫外線照射(高圧水銀ランプ、500mJ/cm2)を行った
実施例1
構造体(F−1)面に、アルゴンガス98%と酸素ガス2%の混合ガスの雰囲気下、酸化インジウム90重量部、酸化錫10重量部の混合物の焼結体から、下記条件の反応スパッタリング法により、酸化インジウム90重量部に対して、酸化錫10重量部を有する複合酸化物の透明導電層(厚み:30nm)を形成した。なお、成膜雰囲気内に上記混合ガスを導入する前に、成膜雰囲気を到達真空度1.0×10−3Pa以下の状態にして不純物ガスを除去した。
構造体(F−1)面に、アルゴンガス98%と酸素ガス2%の混合ガスの雰囲気下、酸化インジウム90重量部、酸化錫10重量部の混合物の焼結体から、下記条件の反応スパッタリング法により、酸化インジウム90重量部に対して、酸化錫10重量部を有する複合酸化物の透明導電層(厚み:30nm)を形成した。なお、成膜雰囲気内に上記混合ガスを導入する前に、成膜雰囲気を到達真空度1.0×10−3Pa以下の状態にして不純物ガスを除去した。
<スパッタリング条件>
ターゲットサイズ:150mm×100mm
出力:0.3kW
電圧値:350V
真空度:0.15Pa
ターゲットサイズ:150mm×100mm
出力:0.3kW
電圧値:350V
真空度:0.15Pa
サンプル裏面に粘着剤付き黒色PETフィルム(くっきりミエール、巴川製紙所社製)をラミネートした後、50mm×50mmに切り出したサンプルを用いて、反射波形を分光光度計(F20、FILMETRICS社製)により測定した。
50mm×50mmに切り出したサンプルを用いて、透過波形を分光光度計(V−670、日本分光製)により測定した。
得られた透明導電性積層体を50mm×50mmに切り出し、4端子法(ロレスタ、MCP−T610型、三菱化学アナリテック製)により表面抵抗を測定した後、およそ面積の半分を30℃、5重量%の塩酸に1分間浸漬して、ITO膜のエッチングを行った。エッチング境界部を目視にて観察し、さらにパターン部とパターン開口部それぞれにおける反射波形、透過波形を比較することでパターン部とパターン開口部の視認性の差異を評価した。評価結果を表5に示す。
○:パターン部とパターン開口部の境界が認識できない
×:パターン部とパターン開口部の境界が認識できる
○:パターン部とパターン開口部の境界が認識できない
×:パターン部とパターン開口部の境界が認識できる
実施例2
透明導電層の厚みを7nmとした以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
透明導電層の厚みを7nmとした以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
実施例3
透明導電層の厚みを80nmとした以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
透明導電層の厚みを80nmとした以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
実施例4
構造体をF−2に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
構造体をF−2に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
実施例5
構造体をF−3に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
構造体をF−3に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
実施例6
構造体をF−4に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
構造体をF−4に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
実施例7
構造体をF−5に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
構造体をF−5に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
実施例8
構造体をF−6に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
構造体をF−6に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
実施例9
構造体をF−7に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
構造体をF−7に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
実施例10
構造体をF−8に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
構造体をF−8に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
実施例11
構造体をF−9に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
構造体をF−9に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
比較例1
透明導電層を積層しなかった以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
透明導電層を積層しなかった以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
比較例2
透明導電層の厚みを100nmとした以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
透明導電層の厚みを100nmとした以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
比較例3
構造体をF−10に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
構造体をF−10に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
比較例4
構造体をF−11に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
構造体をF−11に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。評価結果を表5に示す。
本発明によれば、1回の塗工で作製可能なバインダー、シリカ粒子、空気溜りからなる構造体と、前記構造体に倣った表面を有するパターン化した透明導電層と、を備えた積層体であって、そのパターン部とパターン開口部の視認性の差異が小さな透明導電性積層体を提供することができた。
Claims (3)
- 透光性を有する基材表面の少なくとも一部に設けてなるバインダー、シリカ粒子、空気溜りからなる構造体と、前記構造体上の一部または全部に積層された透明導電層と、を備え、
前記構造体が、コーティング膜であって、前記シリカ粒子は基材表面から2層で配列しており、基材側である1層目は粒子が敷き詰められていると共に、前記基材と前記シリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、かつ2層目のシリカ粒子は前記1層目のシリカ粒子の一部を覆っていると共に、前記1層目のシリカ粒子と前記2層目のシリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、
前記透明導電層は上記構造体に倣った表面を有し、前記構造体の頂部における透明導電層の厚みD が、5nm以上80nm以下であり、前記透明導電層の表面抵抗は、100Ω/□以上1500Ω/□以下の範囲である透明導電性積層体。 - 前記構造体において、バインダー/シリカ粒子の比率が質量比で1/99〜20/80であり、かつ前記シリカ粒子の平均粒径が50〜180nmであると共に、その粒度分布の変動係数CV値が35%以下であり、かつ2層目のシリカ粒子数は、1層目のシリカ粒子数に対して10〜90%の存在比率で配列しており、基材から1層目粒子の上端までの距離H1と、前記基材から2層目粒子の上端までの距離H2との比H2/H1が1.5以上2.1以下である請求項1に記載の透明導電性積層体。
- 透明導電層がストライプ状やひし形等の形状にパターン化された請求項1または2に記載の透明導電性積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012140975A JP2014007026A (ja) | 2012-06-22 | 2012-06-22 | 透明導電性積層体 |
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JP2012140975A JP2014007026A (ja) | 2012-06-22 | 2012-06-22 | 透明導電性積層体 |
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Family Applications (1)
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2012
- 2012-06-22 JP JP2012140975A patent/JP2014007026A/ja active Pending
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