JP2014006506A - 定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】筒状部材の長寿命化を図ることができる定着装置を提供する。
【解決手段】定着装置は、可撓性を有する定着ベルト100(筒状部材)と、定着ベルト100の内側に配置された第1定着部材と、第1定着部材との間で定着ベルト100を挟む第2定着部材とを備える。定着ベルト100は、金属製の素管110と、素管110の外周面に形成されたコート層とを有する。素管110の外周面は、定着ベルト100と第2定着部材との間を搬送される用紙Sと対面する第1領域111の十点平均粗さが3μmよりも大きく、用紙Sの幅方向における第1領域111の外側の第2領域112の十点平均粗さが3μm以下である。
【選択図】図3
【解決手段】定着装置は、可撓性を有する定着ベルト100(筒状部材)と、定着ベルト100の内側に配置された第1定着部材と、第1定着部材との間で定着ベルト100を挟む第2定着部材とを備える。定着ベルト100は、金属製の素管110と、素管110の外周面に形成されたコート層とを有する。素管110の外周面は、定着ベルト100と第2定着部材との間を搬送される用紙Sと対面する第1領域111の十点平均粗さが3μmよりも大きく、用紙Sの幅方向における第1領域111の外側の第2領域112の十点平均粗さが3μm以下である。
【選択図】図3
Description
本発明は、記録シートに現像剤像を熱定着するための定着装置に関する。
用紙などの記録シートに現像剤像を熱定着するための定着装置として、筒状の定着フィルムや、定着フィルムの内側に配置されたニップ板、ニップ板との間で定着フィルムを挟むことでニップ部を形成するバックアップローラなどを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、このような定着装置に用いられる定着フィルム(筒状部材)としては、金属などからなる素管と、素管の外周面に形成されたフッ素樹脂などからなるコート層とを有するものがある。
ところで、筒状部材のコート層は、用紙やバックアップローラなどとの摩擦によって摩耗する。特に用紙の端と接触する部分は、他の部分と比較して摩耗が早くなり、この部分のコート層が削られることで、当該部分からコート層が筒状部材の軸線方向に向けて剥がれやすくなる可能性がある。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、筒状部材の長寿命化を図ることができる定着装置を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の定着装置は、記録シートに現像剤像を熱定着するための定着装置であって、可撓性を有する筒状部材と、筒状部材の内側に配置された第1定着部材と、第1定着部材との間で筒状部材を挟む第2定着部材とを備える。
筒状部材は、金属製の素管と、素管の外周面に形成されたコート層とを有する。
素管の外周面は、筒状部材と第2定着部材との間を搬送される記録シートと対面する第1領域の十点平均粗さが3μmよりも大きく、記録シートの幅方向における第1領域の外側の第2領域の十点平均粗さが3μm以下である。
筒状部材は、金属製の素管と、素管の外周面に形成されたコート層とを有する。
素管の外周面は、筒状部材と第2定着部材との間を搬送される記録シートと対面する第1領域の十点平均粗さが3μmよりも大きく、記録シートの幅方向における第1領域の外側の第2領域の十点平均粗さが3μm以下である。
この構成によれば、素管の外周面のうち、第1領域が第2領域よりも粗面であるため、第1領域とコート層との接触面積を大きくすることができる。これにより、素管(第1領域)とコート層との密着性を向上させることができるので、記録シートと接触するコート層の剥がれを抑制することができる。また、素管の外周面全体が粗面であると端部の凹凸が亀裂(割れ)の起点となりやすくなるが、素管の外周面のうち、第2領域(端部)が第1領域よりも平滑な面であるため、素管の端部割れを抑制することができる。このように、コート層の剥がれを抑制できたり、素管の端部割れを抑制できたりすることで、筒状部材の長寿命化を図ることができる。
前記した定着装置において、コート層は、フッ素樹脂の層とすることができる。
これによれば、熱定着時における筒状部材からの記録シートの剥離性を向上させることができるとともに、筒状部材に現像剤が付着することを抑制することができる。なお、筒状部材への現像剤の付着が抑制されることで、筒状部材に付着した現像剤が記録シートに再転写されることによる画像品質の低下を抑制することができる。
前記した定着装置において、素管の内周面は、十点平均粗さが第1領域の十点平均粗さよりも小さいことが望ましい。
本発明によれば、コート層の剥がれを抑制できたり、素管の端部割れを抑制できたりするので、筒状部材の長寿命化を図ることができる。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、本実施形態に係る定着装置8を備えたレーザプリンタ1(画像形成装置)と定着装置8の概略構成を簡単に説明した後、筒状部材の一例としての定着ベルト100の詳細な構成や製造方法の例について説明する。
また、以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
<レーザプリンタと定着装置の概略構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、記録シートの一例としての用紙Sを供給するための給紙部3と、露光装置4と、用紙S上にトナー像(現像剤像)を転写するためのプロセスカートリッジ5と、用紙S上に転写されたトナー像を熱定着するための定着装置8とを主に備えている。
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、記録シートの一例としての用紙Sを供給するための給紙部3と、露光装置4と、用紙S上にトナー像(現像剤像)を転写するためのプロセスカートリッジ5と、用紙S上に転写されたトナー像を熱定着するための定着装置8とを主に備えている。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、給紙機構33とを主に備えている。給紙トレイ31に収容された用紙Sは、用紙押圧板32によって上方に寄せられ、給紙機構33によってプロセスカートリッジ5(感光体ドラム61と転写ローラ63との間)に向けて供給される。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、図示しないレーザ発光部や、符号を省略して示すポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。この露光装置4では、レーザ発光部から出射される画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)が、感光体ドラム61の表面で高速走査されることで、感光体ドラム61の表面を露光する。
プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスカートリッジ5は、ドラムユニット6と、現像ユニット7とから構成されている。
ドラムユニット6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。また、現像ユニット7は、ドラムユニット6に対して着脱可能に装着される構成となっており、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、トナー(現像剤)を収容するトナー収容部74とを主に備えている。
このプロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部74内のトナーは、供給ローラ72を介して現像ローラ71に供給され、現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ71上に担持される。
現像ローラ71上に担持されたトナーは、現像ローラ71から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を用紙Sが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙S上に転写される。
定着装置8は、プロセスカートリッジ5の後方に配置され、図2に示すように、定着ベルト100と、ハロゲンランプ82(熱源)と、第1定着部材の一例としてのニップ板83と、反射部材84と、第2定着部材の一例としてのバックアップローラ85と、ステイ86とを主に備えている。
定着ベルト100は、耐熱性と可撓性を有する無端状(筒状)のベルトであり、その両端部が図示しないガイド部材により回転が案内されている。
ハロゲンランプ82は、通電によって発熱してニップ板83および定着ベルト100を加熱することで用紙S上に転写されたトナーを加熱するヒータであり、定着ベルト100の内側に配置されている。
ハロゲンランプ82は、通電によって発熱してニップ板83および定着ベルト100を加熱することで用紙S上に転写されたトナーを加熱するヒータであり、定着ベルト100の内側に配置されている。
ニップ板83は、ハロゲンランプ82からの輻射熱を受ける板状の部材であり、定着ベルト100の内側において定着ベルト100(素管110)の内周面113に摺接するように配置されている。このニップ板83は、ハロゲンランプ82から受けた輻射熱を定着ベルト100を介して用紙S上のトナーに伝達するため、熱伝導率が大きい、例えば、アルミニウム板などから形成されている。
反射部材84は、ハロゲンランプ82からの輻射熱をニップ板83に向けて反射する部材であり、定着ベルト100の内側でハロゲンランプ82を取り囲むように配置されている。この反射部材84は、赤外線および遠赤外線の反射率が大きい、例えば、アルミニウム板などを断面視略U形状に湾曲させて形成されている。
バックアップローラ85は、定着ベルト100を介してニップ板83との間で用紙Sを搬送するローラであり、ニップ板83との間で定着ベルト100を挟むようにしてニップ板83の下方に配置されている。このバックアップローラ85は、本体筐体2内に設けられた図示しないモータから駆動力が伝達されることで回転駆動し、このときの定着ベルト100(または用紙S)との摩擦力により定着ベルト100を従動回転させる。
ステイ86は、ニップ板83を反射部材84を介して支持することでバックアップローラ85から荷重が加わるニップ板83の剛性を確保する部材であり、反射部材84を覆うように配置されている。このステイ86は、比較的剛性が大きい、例えば、鋼板などを折り曲げることで形成されている。
この定着装置8では、トナー像が転写された用紙Sが加熱された定着ベルト100とバックアップローラ85との間を搬送されることで、トナー像(トナー)が用紙S上に熱定着される。トナー像が熱定着された用紙Sは、図1に示すように、搬送ローラ23,24によって排紙トレイ22上に排出される。
<定着ベルトの詳細構成>
図3および図4に示すように、定着ベルト100(筒状部材)は、素管110と、素管110の外周面に形成されたコート層120とを主に有して構成されている。
図3および図4に示すように、定着ベルト100(筒状部材)は、素管110と、素管110の外周面に形成されたコート層120とを主に有して構成されている。
素管110は、ステンレス綱などの金属から、周方向に無端で左右方向に長い円筒形状に形成されている。この素管110は、外周面に、十点平均粗さ(表面粗さ)が異なる、第1領域111と、一対の第2領域112とを有している。
第1領域111は、定着ベルト100とバックアップローラ85との間を搬送される用紙Sと対面する領域である。本実施形態において、第1領域111は、レーザプリンタ1で画像形成が可能な(定着装置8で搬送可能な)最大サイズの用紙Sの幅(左右方向の長さ)よりも若干幅広に形成されている。
第2領域112は、用紙Sの幅方向(左右方向)における第1領域111の外側の領域、具体的には、素管110の外周面の左右両端の領域である。
第2領域112は、用紙Sの幅方向(左右方向)における第1領域111の外側の領域、具体的には、素管110の外周面の左右両端の領域である。
一例として、素管110の幅(左右方向の長さ)が238mmである場合、第1領域111の幅は226mm、一対の第2領域112の幅はそれぞれ6mmとすることができる。
第1領域111は、十点平均粗さが3μmよりも大きく、第2領域112は、十点平均粗さが3μm以下となっている。すなわち、素管110の外周面は、左右両端(第2領域112)から中央(第1領域111)に向けて、第2領域112、第1領域111の順に表面粗さが粗くなっている。
第1領域111の十点平均粗さは3μmよりも大きく5μm以下が望ましく、第2領域112の十点平均粗さは1μm以上3μm以下が望ましい。一例として、第1領域111の十点平均粗さは3μm、第2領域112の十点平均粗さは1μmとすることができる。なお、十点平均粗さは、JIS B0601−2001のRzjisに対応し、粗さの値は、表面粗さ測定機(Roughness measuring machine) Surfcom 130A(株式会社東京精密製)を用いて測定したものである。
素管110の内周面113は、十点平均粗さが第1領域111の十点平均粗さよりも小さくなっている。すなわち、素管110の内周面113は、第1領域111よりも表面粗さが滑らかになっている。一例として、内周面113の十点平均粗さは1.6μm以下とすることができる。
コート層120は、フッ素樹脂から形成された層であり、素管110の外周面の全体、すなわち、第1領域111および第2領域112を覆うように形成されている。このようなフッ素樹脂製のコート層120が形成されていることで、熱定着時における定着ベルト100からの用紙Sの剥離性を向上させることができる。また、定着ベルト100にトナーが付着することを抑制できるので、定着ベルト100に付着したトナーが用紙Sに再転写されることによる画像品質の低下を抑制することができる。
以上のように、素管110の外周面のうち、用紙Sと対面する第1領域111が第2領域112よりも粗面であることで、図4に示すように、第1領域111とコート層120との接触面積を大きくすることができ、第1領域111とコート層120との密着性を向上させることができる。これにより、用紙Sと接触するコート層120の剥がれを抑制することができる。一方、素管110の両端である第2領域112が第1領域111よりも平滑な面であることで、素管110の両端には亀裂(割れ)の起点となりうる凹凸が少ないため、素管110の端部割れを抑制することができる。このように、素管110の外周面のうち、第1領域111が粗面であり、第2領域112が平滑な面であることで、コート層120の剥がれを抑制できたり、素管110の端部割れを抑制できたりするので、定着ベルト100の長寿命化を図ることが可能となる。
次に、定着ベルト100の製造方法、具体的には、外周面の表面粗さが領域(部位)によって異なる素管110の製造方法の2つの例について簡単に説明する。
第1の例の製造方法は、ブラスト処理により素管110の外周面に凹凸を形成する(素管110の外周面を粗化する)方法である。
具体的には、まず、外周面全体の十点平均粗さが3μm以下となるように作製した金属製の素管110の両端に、例えば、ゴムなどからなる有底筒状のマスク部材を取り付ける。このマスク部材は、素管110の第2領域112となる部分を完全に覆う。
次に、マスク部材を取り付けた素管110を回転させながら、その外周面(外部に露出している第1領域111となる部分)に向けて樹脂製や金属製などのビーズを高速度で噴きつける。このときのビーズの材質や大きさ(径)、噴きつける速度などは、第1領域111の十点平均粗さが3μmよりも大きくなるように適宜設定する。これにより、高速度で噴きつけられたビーズが、第1領域111に衝突することで第1領域111に凹凸が形成され、第1領域111の十点平均粗さが3μmよりも大きくなる。また、第2領域112は、マスク部材に完全に覆われている(マスキングされている)ので、十点平均粗さが3μm以下となる(十点平均粗さが3μm以下に維持される)。
以上のような、ブラスト処理により、第1領域111の十点平均粗さが3μmよりも大きく、第2領域112の十点平均粗さが3μm以下である素管110を製造することができる。
第2の例の製造方法は、エッチング処理により素管110の外周面に凹凸を形成する(素管110の外周面を粗化する)方法である。
具体的には、まず、外周面全体の十点平均粗さが3μm以下となるように作製した金属製の素管110の外周面にエッチング用のマスクを形成する。このマスクは、第2領域112となる部分を完全に覆うとともに、第1領域111となる部分を覆う部分に第1領域111の十点平均粗さが3μmよりも大きくなるような径やパターンなどの複数の穴を有しており、当該穴を通して第1領域となる部分の一部がエッチング用の処理液に接触するように形成されている。
次に、上記のようなマスクを形成した素管110を所定時間、処理液に漬ける。これにより、素管110の外周面のうち、マスクの穴を通して処理液と接触する部分の表層が溶解侵食し、素管110の外周面に凹部が形成される。これにより、第1領域111に凹凸が形成され、第1領域111の十点平均粗さが3μmよりも大きくなる。また、第2領域112は、マスクに完全に覆われている(マスキングされている)ので、十点平均粗さが3μm以下となる(十点平均粗さが3μm以下に維持される)。
そして、所定時間経過後、素管110を処理液から取り出す(なお、必要に応じて、素管110の外周面からマスクを除去してもよい)。これにより、第1領域111の十点平均粗さが3μmよりも大きく、第2領域112の十点平均粗さが3μm以下である素管110を製造することができる。
なお、前記したブラスト処理による製造方法では、素管110が薄い場合、外周面へのビーズの衝突によって内周面113にも凹凸ができる可能性があるが、エッチング処理では、素管110の内周面113に処理液が流れ込まない(触れない)ように処理をすることで、内周面113に凹凸が形成されることを防止することができる。すなわち、エッチング処理によれば、ブラスト処理による場合よりも素管110の内周面113の表面粗さを維持することが容易であるという利点がある。素管110の内周面113が平滑であると、そうでない場合と比較して、素管110(定着ベルト100)の内周面113とニップ板83との接触面積を確保できるので、ニップ板83がハロゲンランプ82から受けた熱を効率良く定着ベルト100に伝達することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、図3に示したように、左右の第2領域112の幅が同じ幅である構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、左右の第2領域の幅は互いに異なる幅であってもよい。また、第1領域は、表面粗さが略均一に形成されていてもよいし、記録シートの幅方向両端とコート層との接触面積をより大きくするため、両端が中央よりも粗くなるように形成されていてもよい。また、第2領域は、凹凸がほとんどない平滑面として形成されていてもよいし、若干の凹凸を有する面として形成されていてもよい。
前記実施形態では、コート層120がフッ素樹脂から形成されていたが、本発明はこれに限定されず、例えば、コート層は、ゴムなどから形成された弾性を有する層であってもよい。
前記実施形態では、第1領域111が、ブラスト処理やエッチング処理により、十点平均粗さが3μmよりも大きくなるように形成され、第2領域112が、ブラスト処理またはエッチング処理のときにマスキングされていることで、十点平均粗さが3μm以下に形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1領域は、素管を、外周面全体の十点平均粗さが3μmよりも大きくなるように作製することで形成してもよい。また、第2領域は、外周面全体の十点平均粗さが3μmよりも大きくなるように作製した素管の両端(第2領域となる部分)を、十点平均粗さが3μm以下となるように研磨処理することなどによって形成してもよい。
前記実施形態では、第1定着部材としてニップ板83を例示し、第2定着部材としてバックアップローラ85を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1定着部材は、熱源としてのセラミックヒータを支持しつつ、回転する筒状部材の内周面をガイドするガイド部材などであってもよい。また、第2定着部材は、ベルト状のバックアップ部材や、回転駆動しない板状のバックアップ部材などであってもよい。
前記実施形態では、記録シートとして、普通紙やはがきなどの用紙Sを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、OHPシートなどであってもよい。
前記実施形態では、本発明の定着装置を備える画像形成装置として、モノクロの画像を形成するレーザプリンタ1を例示したが、これに限定されず、例えば、カラーの画像を形成するプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、フラットベッドスキャナなどの原稿読取装置を備える複写機や複合機などであってもよい。
8 定着装置
83 ニップ板
85 バックアップローラ
100 定着ベルト
110 素管
111 第1領域
112 第2領域
113 内周面
120 コート層
S 用紙
83 ニップ板
85 バックアップローラ
100 定着ベルト
110 素管
111 第1領域
112 第2領域
113 内周面
120 コート層
S 用紙
Claims (3)
- 記録シートに現像剤像を熱定着するための定着装置であって、
可撓性を有する筒状部材と、
前記筒状部材の内側に配置された第1定着部材と、
前記第1定着部材との間で前記筒状部材を挟む第2定着部材と、を備え、
前記筒状部材は、金属製の素管と、前記素管の外周面に形成されたコート層とを有し、
前記素管の外周面は、前記筒状部材と前記第2定着部材との間を搬送される記録シートと対面する第1領域の十点平均粗さが3μmよりも大きく、記録シートの幅方向における前記第1領域の外側の第2領域の十点平均粗さが3μm以下であることを特徴とする定着装置。 - 前記コート層は、フッ素樹脂の層であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記素管の内周面は、十点平均粗さが前記第1領域の十点平均粗さよりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
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