JP2014005330A - フィルム - Google Patents
フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014005330A JP2014005330A JP2012140407A JP2012140407A JP2014005330A JP 2014005330 A JP2014005330 A JP 2014005330A JP 2012140407 A JP2012140407 A JP 2012140407A JP 2012140407 A JP2012140407 A JP 2012140407A JP 2014005330 A JP2014005330 A JP 2014005330A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- film
- polylactic acid
- plasticizer
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
【課題】可塑剤のブリードアウトを抑制するとともに、大きく柔軟性を付与することができるポリ乳酸系フィルムを提供すること。
【解決手段】 ポリ乳酸(A)と可塑剤(B)とを含む層(I)を有するフィルムであって、
層(I)は式(1)を満たし、フィルムは式(2)を満たすことを特徴とする、フィルム。
式(1):5≦X≦30
(Xは、層(I)中のポリ乳酸(A)と可塑剤(B)の合計を100質量部とした際の、可塑剤(B)の質量部を意味する。)
式(2):0≦M≦2000−40X
(Mはフィルムの弾性率(MPa)を意味する。)
【選択図】なし
【解決手段】 ポリ乳酸(A)と可塑剤(B)とを含む層(I)を有するフィルムであって、
層(I)は式(1)を満たし、フィルムは式(2)を満たすことを特徴とする、フィルム。
式(1):5≦X≦30
(Xは、層(I)中のポリ乳酸(A)と可塑剤(B)の合計を100質量部とした際の、可塑剤(B)の質量部を意味する。)
式(2):0≦M≦2000−40X
(Mはフィルムの弾性率(MPa)を意味する。)
【選択図】なし
Description
本発明はポリ乳酸と可塑剤を含有するポリ乳酸系フィルムに関し、特に、可塑剤のブリードアウトを抑制できる柔軟性が優れたポリ乳酸系フィルムに関する。
近年、石油資源枯渇や二酸化炭素排出量の削減に対する関心が高まってきている。こうした中、植物を発酵して得られる乳酸を原料とするポリ乳酸は、環境に優しい材料として注目を浴びている。現在、乳酸の原料は、トウモロコシ等の可食作物であるが、非可食原料から乳酸を発酵・精製する技術も開発が進められている。また、特に、多量の樹脂を消費する農業用マルチ、食品包装分野等において、環境適応性の高いポリ乳酸への切り替えが強く望まれている。
しかし、ポリ乳酸を含む生分解性樹脂は、成形性、機械強度に優れるものの、それを成形したフィルム、シート、繊維、不織布、射出成形品などにおいては柔軟性が不足しており、柔軟性を必要とする容器、包装資材、繊維、不織布などの用途には、満足できるものではなかった。近年、柔軟性を改善するために、さまざまな改質剤が用いられており、可塑剤を添加して柔軟化する方法は広く知られている。
例えば、特許文献1には、ポリ乳酸100重量部に対して、低分子量の可塑剤を25重量部以上含むポリ乳酸系組成物が開示されている。また、特許文献2には、熱可塑性ポリウレタンと可塑剤を添加することにより、柔軟性を向上させることが開示されている。
しかし、特許文献1では、長期保存時に、樹脂組成物に含有される低分子量の可塑剤が系外にブリードアウトする問題があった。特許文献2では、長期保存時に、ポリ乳酸と熱可塑性ポリウレタン、可塑剤の結合力が弱いため、同じく系外にブリードアウトする問題があった。
また、特許文献3では、脂肪族ポリエステルに、可塑剤としてグリセリンとカルボン酸との反応生成物を添加することにより、柔軟性と耐熱性を向上させることが開示されている。しかしながら、やはり可塑剤のブリードアウトの問題があり、柔軟性の向上も十分なものとは言い難かった。
本発明は、前記の問題点を解決し、可塑剤のブリードアウトを抑制するとともに、大きく柔軟性を付与することができるポリ乳酸系フィルムを提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ポリ乳酸(A)と可塑剤(B)を有するフィルムであって、可塑剤(B)の含有量と、フィルムの弾性率の関係を特定範囲とすることで、可塑剤の耐ブリードアウト性と、フィルムの柔軟性を発現できることを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、
1.ポリ乳酸(A)と可塑剤(B)とを含む層(I)を有するフィルムであって、
層(I)は式(1)を満たし、フィルムは式(2)を満たすことを特徴とする、ポリ乳酸系フィルム。
1.ポリ乳酸(A)と可塑剤(B)とを含む層(I)を有するフィルムであって、
層(I)は式(1)を満たし、フィルムは式(2)を満たすことを特徴とする、ポリ乳酸系フィルム。
式(1)5≦X≦30
(Xは、層(I)中のポリ乳酸(A)と可塑剤(B)の合計を100質量部とした際の、可塑剤(B)の質量部を意味する。)
式(2)0≦M≦2000−40X
(Mはフィルムの弾性率(MPa)を意味する。)
2.可塑剤(B)が、クエン酸誘導体、グリセリン誘導体、及びアジピン酸誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1つである、前項1に記載のポリ乳酸系フィルム。
3.ポリ乳酸(A)、可塑剤(B)、及び反応性相溶化剤(C)を含む組成物を製膜して得られる層(I)を有するフィルムであって、
反応性相溶化剤(C)が、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、及び酸無水物からなる群より選ばれる少なくとも1つである、前項1または2に記載のポリ乳酸系フィルム。
4.少なくとも3層からなるフィルムであって、内層の少なくとも1層が層(I)である、前項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系フィルム。
5.脂肪族ポリエステル、脂肪族芳香族ポリエステル、及びポリ乳酸とポリエーテルのブロック共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む層(II)を有し、
層(II)、層(I)、層(II)をこの順に有することを特徴とする、前項4に記載のポリ乳酸系フィルム。
6.層(II)、層(I)、層(II)の厚み比が、1:50:1〜1:1:1である、前項5に記載のポリ乳酸系フィルム。
(Xは、層(I)中のポリ乳酸(A)と可塑剤(B)の合計を100質量部とした際の、可塑剤(B)の質量部を意味する。)
式(2)0≦M≦2000−40X
(Mはフィルムの弾性率(MPa)を意味する。)
2.可塑剤(B)が、クエン酸誘導体、グリセリン誘導体、及びアジピン酸誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1つである、前項1に記載のポリ乳酸系フィルム。
3.ポリ乳酸(A)、可塑剤(B)、及び反応性相溶化剤(C)を含む組成物を製膜して得られる層(I)を有するフィルムであって、
反応性相溶化剤(C)が、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、及び酸無水物からなる群より選ばれる少なくとも1つである、前項1または2に記載のポリ乳酸系フィルム。
4.少なくとも3層からなるフィルムであって、内層の少なくとも1層が層(I)である、前項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系フィルム。
5.脂肪族ポリエステル、脂肪族芳香族ポリエステル、及びポリ乳酸とポリエーテルのブロック共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む層(II)を有し、
層(II)、層(I)、層(II)をこの順に有することを特徴とする、前項4に記載のポリ乳酸系フィルム。
6.層(II)、層(I)、層(II)の厚み比が、1:50:1〜1:1:1である、前項5に記載のポリ乳酸系フィルム。
本発明のポリ乳酸系フィルムは、柔軟性を向上させることができ、また、可塑剤のブリードアウトを抑制し、長時間使用しても柔軟性を維持することが可能である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリ乳酸系フィルムは、ポリ乳酸(A)と可塑剤(B)とを含む層(I)を有するフィルムであって、
層(I)は式(1)を満たし、フィルムは式(2)を満たすことが重要である。
層(I)は式(1)を満たし、フィルムは式(2)を満たすことが重要である。
式(1)5≦X≦30
(Xは、層(I)中のポリ乳酸(A)と可塑剤(B)の合計を100質量部とした際の、可塑剤(B)の質量部を意味する。)
式(2)0≦M≦2000−40X
(Mはフィルムの弾性率(MPa)を意味する。)
式(1)は好ましくは、
10≦X≦25
であり、より好ましくは、
15≦X≦20
である。
(Xは、層(I)中のポリ乳酸(A)と可塑剤(B)の合計を100質量部とした際の、可塑剤(B)の質量部を意味する。)
式(2)0≦M≦2000−40X
(Mはフィルムの弾性率(MPa)を意味する。)
式(1)は好ましくは、
10≦X≦25
であり、より好ましくは、
15≦X≦20
である。
Xが5未満であれば柔軟性が不足し、30を超えると耐ブリードアウト性が不足する。
式(2)は好ましくは、
0≦M×1.5≦2000−40X
であり、より好ましくは、
0≦M×2≦2000−40X
である。
式(2)は好ましくは、
0≦M×1.5≦2000−40X
であり、より好ましくは、
0≦M×2≦2000−40X
である。
式(2)を満たさない場合、柔軟性、耐ブリードアウト性が不足する。
<ポリ乳酸(A)>
本発明のフィルムにポリ乳酸は、L−乳酸および/またはD―乳酸を主成分とし、乳酸由来の成分が70質量%以上100質量%以下のものが好ましく、実質的にL−乳酸および/またはD―乳酸からなるホモポリ乳酸が好ましく用いられる。
本発明のフィルムにポリ乳酸は、L−乳酸および/またはD―乳酸を主成分とし、乳酸由来の成分が70質量%以上100質量%以下のものが好ましく、実質的にL−乳酸および/またはD―乳酸からなるホモポリ乳酸が好ましく用いられる。
また本発明に用いるポリ乳酸は結晶性を有することが好ましい。ポリ乳酸が結晶性を有するとは、該ポリ乳酸を加熱下で十分に結晶化させた後に、適当な温度範囲で示差走査熱量分析(DSC)測定を行った場合、ポリ乳酸成分に由来する結晶融解熱が観測されることを言う。
本発明に用いるポリ乳酸が結晶性を有する場合には、該ポリ乳酸を含んだ組成物をコンパウンドとした際の耐ブロッキング性の付与に好適であって、製膜前の乾燥工程で効率を向上させる。通常、ホモポリ乳酸は、光学純度が高いほど融点や結晶性が高い。ポリ乳酸の融点や結晶性は、分子量や重合時に使用する触媒の影響を受けるが、通常、光学純度が98%以上のホモポリ乳酸では融点が約170℃程度であり結晶性も比較的高い。また、光学純度が低くなるに従って融点や結晶性が低下し、例えば光学純度が88%のホモポリ乳酸では融点は約145℃程度であり、光学純度が75%のホモポリ乳酸では融点は約120℃程度である。光学純度が70%よりもさらに低いホモポリ乳酸では明確な融点は示さず非結晶性となる。
さらに、結晶性を有するホモポリ乳酸と非晶性のホモポリ乳酸を混合することが好ましい。使用するポリ乳酸の総量を100質量部として非晶性のホモポリ乳酸の割合は50質量部以上90質量部以下であることが好ましい。この範囲の場合、ポリ乳酸が可塑剤の存在で、柔軟化するとともに、物理強度を維持することができる。
本発明に用いるポリ乳酸の重量平均分子量は、通常少なくとも5万、好ましくは8万〜40万、さらに好ましくは10万〜30万である。なお、ここでいう重量平均分子量とは、ゲルパーミテーションクロマトグラフィー(GPC)でクロロホルム溶媒にて測定を行い、ポリメチルメタクリレート換算法により計算した分子量をいう。
ポリ乳酸の重量平均分子量を少なくとも5万とすることで、該ポリ乳酸を含んだ組成物をフィルムに加工した際には、機械的物性が優れたものとすることができる。
また、本発明のフィルムにポリ乳酸を用いる場合、L−乳酸、D−乳酸のほかにエステル形成能を有するその他の単量体成分を共重合した共重合ポリ乳酸であってもよい。共重合可能な単量体成分としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸類の他、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の分子内に複数の水酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸等の分子内に複数のカルボン酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体が挙げられる。なお、上記した共重合成分の中でも、生分解性を有する成分を選択することが好ましい。
ポリ乳酸の製造方法としては、既知の重合方法を用いることができ、乳酸からの直接重合法、ラクチドを介する開環重合法などを挙げることができる。
<可塑剤(B)>
本発明のフィルムは柔軟性と可塑剤のブリードアウト抑制を両立する目的で、使用する可塑剤はポリ乳酸の柔軟化効率が高く、ポリ乳酸との相溶性が優れ、ブリードアウト速度が遅いものが好ましい。例えば、クエン酸誘導体、グリセリン誘導体、アジピン酸誘導体、を用いた場合、他の可塑剤を用いた場合と比較して、フィルムが柔らかい、ブリードアウトが遅いという利点がある。
<可塑剤(B)>
本発明のフィルムは柔軟性と可塑剤のブリードアウト抑制を両立する目的で、使用する可塑剤はポリ乳酸の柔軟化効率が高く、ポリ乳酸との相溶性が優れ、ブリードアウト速度が遅いものが好ましい。例えば、クエン酸誘導体、グリセリン誘導体、アジピン酸誘導体、を用いた場合、他の可塑剤を用いた場合と比較して、フィルムが柔らかい、ブリードアウトが遅いという利点がある。
クエン酸誘導体の具体例として、アセチルクエン酸トリブチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
グリセリン誘導体の具体例として、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリンモノアセトモノラウレート、グリセリンモノアセトモノステアレート、グリセリンジアセトモノオレート、グリセリンモノアセトモノモンタネート等が挙げられる。
アジピン酸誘導体の具体例として、アジピン酸ビス(2−メトキシエチル)、ビス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]アジペート、ビス(ブチルジグリコール)アジペート、ベンジル[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]アジペート、ジ−n−ブチルアジペート、ジオクチルアジペート、メチルジグリコールブチルジグリコールアジペート、ベンジルメチルグリコールアジペート、ベンジルブチルジグリコールアジペートなどが挙げられる。
<反応性相溶化剤(C)>
本発明のフィルムに含有される反応性相溶化剤は、フィルム中で、ポリ乳酸、可塑剤のいずれか、もしくは両方と反応していてもよいし、いずれとも反応していなくてもよい。
反応性相溶化剤の具体例としては、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、酸無水物、などが挙げられる。
<反応性相溶化剤(C)>
本発明のフィルムに含有される反応性相溶化剤は、フィルム中で、ポリ乳酸、可塑剤のいずれか、もしくは両方と反応していてもよいし、いずれとも反応していなくてもよい。
反応性相溶化剤の具体例としては、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、酸無水物、などが挙げられる。
エポキシ化合物は、エポキシ当量が100〜2000g/molであることが好ましい。エポキシ当量が100g/mol以上の場合、溶融粘度の急激な上昇を抑制できる点で好ましい。またエポキシ当量が2000g/mol以下の場合、反応性相溶化剤としての効果を十分に発揮できる点で好ましい。具体例としては、アクリル酸メチル/グルシジルアクリレート共重合体、アクリル酸メチル/ポリスチレン/グルシジルアクリレート共重合体、ジグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルエタクリレート、イタコン酸グリシジルエステル類、ブテンカルボン酸グリシジルエステル類などの不飽和グリシジルエステル類、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテルなどの不飽和グリシジルエーテル類、3,4−エポキシブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、3,4−エポキシ−3−メチルペンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセンなどのエポキシアルケン類、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、p−グリシジルスチレンなどが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸メチル/グルシジルアクリレート共重合体、アクリル酸メチル/ポリスチレン/グルシジルアクリレート共重合体、ジグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルエタクリレートが好ましい。また、アクリル酸メチル/ポリスチレン/グルシジルアクリレート共重合体、ジグリシジルエーテル、グリシジルアクリレートがより好ましい。
カルボジイミド化合物は、同一分子内に1個のカルボジイミド基を有するモノカルボジイミドの具体例としては、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジブチルカルボジイミド、ジ−tertブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、N,N’−ジ−o−トリルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−トリルカルボジイミド、N,N’−ジフェニルカルボジイミド、N,N’−ジオクチルデシルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N−トリル−N’−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジ−tertブチルフェニルカルボジイミド、N−トリル−N’−フェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジ−o−トリルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ヘキサメチレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、エチレン−ビス−ジフェニルカルボジイミド、N,N’−ジベンジルカルボジイミド、N−オクタデシル−N’−フェニルカルボジイミド、N−オクタデシル−N’−トリルカルボジイミド、N−ベンジル−N’−フェニルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N’−トリルカルボジイミド、N−トリル−N’−フェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−エチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−o−エチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−o−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジエチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2−イソブチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,4,6−トリメチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,4,6−トリイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,4,6−トリイソブチルフェニルカルボジイミド、等が挙げられる。また、同一分子内に2個以上のカルボジイミド基を有するポリカルボジイミドとしては、脂肪族(脂環族)ポリカルボジイミド(例えば日清紡績株式会社製カルボジライトLA−1、HMV−8CAなど)、芳香族ポリカルボジイミド(例えばラインケミー社製スタバックゾールP、スタバックゾールP100など)が挙げられる。
酸無水物の具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水エンディック酸、無水シトラコン酸、1−ブテン−3,4−ジカルボン酸無水物、ポリオレフィン樹脂/不飽和カルボン酸無水物共重合体、等が挙げられる。
反応性相溶化剤(C)の含有量は、ポリ乳酸(A)と可塑剤(B)の合計を100質量部とした際、好ましくは0.01〜15質量部、より好ましくは0.1〜10質量部、さらに好ましくは0.5~5質量部である。
<積層フィルム>
本発明のポリ乳酸系フィルムは、少なくとも3層からなるフィルムであって、内層の少なくとも1層が層(I)であることが好ましい。
<積層フィルム>
本発明のポリ乳酸系フィルムは、少なくとも3層からなるフィルムであって、内層の少なくとも1層が層(I)であることが好ましい。
また、層(II)、層(I)、層(II)をこの順に有するフィルムであることがより好ましい。その際、層(II)、層(I)、層(II)は直接積層されていても、間に別の層があってもよい。
層(II)に含有される樹脂としては、ポリプロピレン、脂肪族ポリエステル、脂肪族芳香族ポリエステル、ポリ乳酸とポリエーテルのブロック共重合体、ポリウレタン、ポリビニールアルコールなどが挙げられ、これらは、単独で用いても、2つ以上を併用してもよい。
これらの中でも、脂肪族ポリエステル、脂肪族芳香族ポリエステル、及びポリ乳酸とポリエーテルのブロック共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。
脂肪族ポリエステルの具体例としては、ポリ乳酸、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカノエート、などが挙げられる。これらの中でも好ましくは、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカノエートである。より好ましくは、ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)である。
脂肪族芳香族ポリエステルの具体例としては、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)等が挙げられる。
ポリ乳酸とポリエーテルのブロック共重合体は、ポリ乳酸セグメントの質量割合は、ブロック共重合体全体の50質量%以下であることが、より少量の添加で所望の柔軟性を付与できるため好ましく、5質量%以上であることが、ブリードアウト抑制の点から好ましい。また、共重合体1分子中のポリ乳酸セグメントの数平均分子量は1,200〜10,000であることが好ましい。ブロック共重合体の有するポリ乳酸セグメントが、1,200以上であると、ブロック共重合体とポリ乳酸系樹脂との間に十分な親和性が生じ、また、該セグメントの一部はポリ乳酸系樹脂から形成される結晶中に取り込まれ、いわゆる共晶を形成することで、ブロック共重合体をポリ乳酸系樹脂につなぎ止める作用を生じ、ブロック共重合体のブリードアウト抑制に大きな効果を発揮する。ブロック共重合体のポリ乳酸セグメントの数平均分子量は、1,500〜6,000であることがより好ましく、2,000〜5,000であることがさらに好ましい。なお、ブロック共重合体の有するポリ乳酸セグメントは、L−乳酸が95〜100質量%であるか、あるいはD−乳酸が95〜100質量%であることが、特にブリードアウトが抑制されるため好ましい。
またポリエーテル系セグメントとしてポリアルキレンエーテルからなるセグメントを有することが好ましい。具体的には、ポリエーテル系セグメントとして、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール共重合体などからなるセグメントが挙げられるが、特にポリエチレングリコールからなるセグメントは、ポリ乳酸系樹脂との親和性が高いために改質効率に優れ、特に少量の添加で所望の柔軟性を付与できるため好ましい。
次に、ポリエーテル系セグメントとして、両末端に水酸基末端を有するポリエチレングリコール(以下、PEG)を採用した場合について具体的に説明する。
両末端に水酸基末端を有するPEGの数平均分子量(以下、PEGの数平均分子量をMPEG)は、通常、市販品などの場合、中和法などにより求めた水酸基価から計算される。両末端に水酸基末端を有するPEGのwE質量部に対し、ラクチドwL質量部を添加した系において、PEGの両水酸基末端にラクチドを開環付加重合させ十分に反応させると、実質的にPLA−PEG−PLA型のブロック共重合体を得ることができる(ここで、「PLA」はポリ乳酸を示す)。この反応は、必要に応じてオクチル酸錫などの触媒併存下でおこなわれる。このブロック共重合体可塑剤の一つのポリ乳酸セグメントの数平均分子量は、実質的に(1/2)×(wL/wE)×MPEGにより求めることができる。また、ポリ乳酸セグメント成分のブロック共重合体可塑剤全体に対する質量割合は、実質的に100×wL/(wL+wE)%により求めることができる。さらに、ポリ乳酸セグメント成分を除いた可塑剤成分のブロック共重合体可塑剤全体に対する質量割合は、実質的に100×wE/(wL+wE)%により求めることができる。
本発明のフィルムは、層(II)、層(I)、層(II)をこの順に有するフィルムであって、層(II)、層(I)、層(II)の厚み比が、1:50:1〜1:1:1であることが好ましい。より好ましくは、1:20:1〜1:1:1である。更に好ましくは、1:10:1〜1:3:1である。
<製造方法>
本発明のフィルムは、従来公知の方法により成形することができる。例えば、層(I)の組成物を押出機で溶融混錬して、単層インフレーション、単層キャスト、単層チューブラー等の装置が使用できる。或は、フィルム各層の組成物を押出機で溶融混錬して、多層インフレーション、多層キャスト、多層チューブラー等の装置が使用できる。また、各層の組成物を溶媒、例えばクロロホルム、塩化メチレンなどの溶媒を用いて、溶解、キャスト、乾燥固化することによりキャスト成形することもできる。更に、上記の方法で製膜した後、ラミネートで積層フィルムを製造することも可能である。
<製造方法>
本発明のフィルムは、従来公知の方法により成形することができる。例えば、層(I)の組成物を押出機で溶融混錬して、単層インフレーション、単層キャスト、単層チューブラー等の装置が使用できる。或は、フィルム各層の組成物を押出機で溶融混錬して、多層インフレーション、多層キャスト、多層チューブラー等の装置が使用できる。また、各層の組成物を溶媒、例えばクロロホルム、塩化メチレンなどの溶媒を用いて、溶解、キャスト、乾燥固化することによりキャスト成形することもできる。更に、上記の方法で製膜した後、ラミネートで積層フィルムを製造することも可能である。
かくして得られたフィルムには、所望により従来公知の方法で、表面活性化処理、例えばプラズマ処理、アミン処理、コロナ処理を施すことも可能である。
(実施例1)
表1中の層(II)の欄に記載の種類、質量部のポリ乳酸(A)とその他の樹脂(D)を混合し、二軸押出機に供給し、シリンダー温度200℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練して、水槽中にストランドを押し出し、チップカッターにてチップ化して得られた層(II)の原料を乾燥脱水し、LF400−COEX二種三層インフレーション製膜機の外層押出機に供給し、シリンダー温度200℃で、口金に溶融輸送した。
また、表1中の層(I)の欄に記載の種類、質量部のポリ乳酸(A)、可塑剤(B)、反応性相溶化剤(C)を混合し、二軸押出機に供給し、シリンダー温度200℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練して、水槽中にストランドを押し出し、チップカッターにてチップ化して得られた層(I)の原料を乾燥脱水し、LF400−COEX二種三層インフレーション製膜機の内層押出機に供給し、シリンダー温度180℃で、口金に溶融輸送した。
上記で得られた層(II)の原料と層(I)の原料を170℃の口金で複合し、環状リップから吐出し、インフレーション製膜にて、圧空でバブル化、エアリングにて冷却された積層フィルムを得た。積層フィルムの層間厚み比は、内層押出機と外層押出機の押出量により制御した。
(実施例2〜17)、(比較例1〜4)
表1〜3に記載の通り、原料の種類を変えて、実施例1と同様の方法で製膜した。
表1〜3に記載の通り、原料の種類を変えて、実施例1と同様の方法で製膜した。
(実施例18)
表4中の層(II)の欄に記載の種類、質量部のポリ乳酸(A)とその他の樹脂(D)を混合し、二軸押出機に供給し、シリンダー温度200℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練して、水槽中にストランドを押し出し、チップカッターにてチップ化して得られた層(II)の原料を乾燥脱水し、LMCR−300二種三層キャスト製膜機の外層押出機に供給し、シリンダー温度200℃で、口金に溶融輸送した。
表4中の層(II)の欄に記載の種類、質量部のポリ乳酸(A)とその他の樹脂(D)を混合し、二軸押出機に供給し、シリンダー温度200℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練して、水槽中にストランドを押し出し、チップカッターにてチップ化して得られた層(II)の原料を乾燥脱水し、LMCR−300二種三層キャスト製膜機の外層押出機に供給し、シリンダー温度200℃で、口金に溶融輸送した。
表4中の層(I)の欄に記載の種類、質量部のポリ乳酸(A)、可塑剤(B)、反応性相溶化剤(C)を混合し、二軸押出機に供給し、シリンダー温度200℃、ベント圧13.3Paで真空排気しながら溶融混練して、水槽中にストランドを押し出し、チップカッターにてチップ化して得られた層(I)の原料を乾燥脱水し、LMCR−300二種三層キャスト製膜機の内層押出機に供給し、シリンダー温度180℃で、口金に溶融輸送した。
上記で得られた層(II)の原料と層(I)の原料を170℃の口金で複合し、T型ダイから吐出し、キャスト製膜にて、クーリングドラムにて冷却された積層フィルムを得た。積層フィルムの層間厚み比は、内層押出機と外層押出機の押出量により制御した。
(実施例19〜32)、(比較例5〜6)
表4〜表6中実施例18以外の記載の通り、原料の種類を変えて、実施例18と同様な方法で製膜した。
(評価)
(厚み)
製膜工程により得られたフィルムは電子マイクロ厚み計を用いて、3点の厚みを測定し、平均値を算出した。
(弾性率)
製膜工程により得られたフィルムをテンシロンで、縦方向と横方向の引張テストを各5回行い、縦方向と横方向の平均値をそれぞれ算出し、さらにその縦方向と横方向の平均値で表した。
仕様サイズ(幅×長さ) 10×150mm
試長 50mm
試験速度 200mm/min
測定温度 23℃
(ブリードアウト割合)
製膜工程により得られたフィルムを幅50mm×長さ100mmのサイズに切って、熱風オーブンに静置して、下記の測定時間後の質量を測って、質量の減少率を算出して、ブリードアウト割合を求めた。
表4〜表6中実施例18以外の記載の通り、原料の種類を変えて、実施例18と同様な方法で製膜した。
(評価)
(厚み)
製膜工程により得られたフィルムは電子マイクロ厚み計を用いて、3点の厚みを測定し、平均値を算出した。
(弾性率)
製膜工程により得られたフィルムをテンシロンで、縦方向と横方向の引張テストを各5回行い、縦方向と横方向の平均値をそれぞれ算出し、さらにその縦方向と横方向の平均値で表した。
仕様サイズ(幅×長さ) 10×150mm
試長 50mm
試験速度 200mm/min
測定温度 23℃
(ブリードアウト割合)
製膜工程により得られたフィルムを幅50mm×長さ100mmのサイズに切って、熱風オーブンに静置して、下記の測定時間後の質量を測って、質量の減少率を算出して、ブリードアウト割合を求めた。
測定温度 60℃
測定時間 2日目、5日目、15日目、25日目
ブリードアウト割合=[(最初のフィルムの質量−測定時間後のフィルムの質量)/(可塑剤の配合割合×最初のフィルムの質量)]×100%
(使用した原料)
(ポリ乳酸(A))
A−1 結晶性ポリ乳酸、4032D、NatureWorks社製、重量平均分子量18〜22万
A−2 非晶性ポリ乳酸、4060D、NatureWorks社製、重量平均分子量18〜22万
(可塑剤(B))
B−1 アセチルクエン酸トリブチル、東京化成工業株式会社製
B−2 クエン酸トリブチル、東京化成工業株式会社製
B−3 クエン酸トリエチル、東京化成工業株式会社製
B−4 グリセリンモノステアレート、理研ビタミン株式会社製
B−5 アジピン酸ビス(2−メトキシエチル)、和光純薬工業株式会社製
B−6 ポリエチレングリコール、三洋化成製、重量平均分子量6000
(反応性相溶化剤(C))
C−1 アクリル酸メチル/ポリスチレン/グルシジルアクリレート共重合体、JoncrylADR4368、BASF社製、エポキシ当量285mol/g
C−2 ラウリルアルコール/エチレンオキサイド/グリシジルエーテル共重合体、デナコールEX−171、ナガセケムテックス株式会社製、エポキシ当量971mol/g
C−3 ポリブタジエンジグリシジルエーテル、デナレックスR−45EPT、ナガセケムテックス株式会社製、エポキシ当量1570mol/g
C−4 ポリカルボジイミド、カルボジライトLA−1、日清紡績株式会社製
C−5 無水マレイン酸、東京化成工業株式会社製
C−6 ビスフェノールF型エポキシ樹脂、JER1010、三菱化学社製、エポキシ当量3000〜5000mol/g
(その他の樹脂(D))
D−1 ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、昭和電工社製、ビオノーレ3001
D−2 ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)、BASF社製、Ecoflex−A1200
D−3 数平均分子量8,000のポリエチレングリコール62質量部とL−ラクチド38質量部とオクチル酸スズ0.05質量部を混合し、撹拌装置付きの反応容器中で、窒素雰囲気下160℃で3時間重合することで、数平均分子量8,000のポリエチレングリコールの両末端に数平均分子量2,500のポリ乳酸セグメントを有するブロック共重合体D−3を得た。
測定時間 2日目、5日目、15日目、25日目
ブリードアウト割合=[(最初のフィルムの質量−測定時間後のフィルムの質量)/(可塑剤の配合割合×最初のフィルムの質量)]×100%
(使用した原料)
(ポリ乳酸(A))
A−1 結晶性ポリ乳酸、4032D、NatureWorks社製、重量平均分子量18〜22万
A−2 非晶性ポリ乳酸、4060D、NatureWorks社製、重量平均分子量18〜22万
(可塑剤(B))
B−1 アセチルクエン酸トリブチル、東京化成工業株式会社製
B−2 クエン酸トリブチル、東京化成工業株式会社製
B−3 クエン酸トリエチル、東京化成工業株式会社製
B−4 グリセリンモノステアレート、理研ビタミン株式会社製
B−5 アジピン酸ビス(2−メトキシエチル)、和光純薬工業株式会社製
B−6 ポリエチレングリコール、三洋化成製、重量平均分子量6000
(反応性相溶化剤(C))
C−1 アクリル酸メチル/ポリスチレン/グルシジルアクリレート共重合体、JoncrylADR4368、BASF社製、エポキシ当量285mol/g
C−2 ラウリルアルコール/エチレンオキサイド/グリシジルエーテル共重合体、デナコールEX−171、ナガセケムテックス株式会社製、エポキシ当量971mol/g
C−3 ポリブタジエンジグリシジルエーテル、デナレックスR−45EPT、ナガセケムテックス株式会社製、エポキシ当量1570mol/g
C−4 ポリカルボジイミド、カルボジライトLA−1、日清紡績株式会社製
C−5 無水マレイン酸、東京化成工業株式会社製
C−6 ビスフェノールF型エポキシ樹脂、JER1010、三菱化学社製、エポキシ当量3000〜5000mol/g
(その他の樹脂(D))
D−1 ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、昭和電工社製、ビオノーレ3001
D−2 ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)、BASF社製、Ecoflex−A1200
D−3 数平均分子量8,000のポリエチレングリコール62質量部とL−ラクチド38質量部とオクチル酸スズ0.05質量部を混合し、撹拌装置付きの反応容器中で、窒素雰囲気下160℃で3時間重合することで、数平均分子量8,000のポリエチレングリコールの両末端に数平均分子量2,500のポリ乳酸セグメントを有するブロック共重合体D−3を得た。
実施した結果をまとめて表1〜5中に記載する。
本発明のポリ乳酸系フィルムは、柔軟性、耐ブリードアウト性に優れた、特にインフレーション製膜法で良好な効果が発現するポリ乳酸系フィルムであり、農業用マルチフィルムや松くい虫燻蒸用シートなどの農林業用途、ゴミ袋や堆肥袋、野菜や果物など食料品用袋、ショッピングバッグやTシャツバッグなどの手提げ袋、各種工業製品の袋など各種包装用途などに好ましく用いることができる。
Claims (6)
- ポリ乳酸(A)と可塑剤(B)とを含む層(I)を有するフィルムであって、
層(I)は式(1)を満たし、フィルムは式(2)を満たすことを特徴とする、フィルム。
式(1):5≦X≦30
(Xは、層(I)中のポリ乳酸(A)と可塑剤(B)の合計を100質量部とした際の、可塑剤(B)の質量部を意味する。)
式(2):0≦M≦2000−40X
(Mはフィルムの弾性率(MPa)を意味する。) - 可塑剤(B)が、クエン酸誘導体、グリセリン誘導体、及びアジピン酸誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1に記載のフィルム。
- ポリ乳酸(A)、可塑剤(B)、及び反応性相溶化剤(C)を含む組成物を製膜して得られる層(I)を有するフィルムであって、
前記反応性相溶化剤(C)が、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、及び酸無水物からなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1または2に記載のフィルム。 - 少なくとも3層からなるフィルムであって、内層の少なくとも1層が層(I)である、請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム。
- 脂肪族ポリエステル、脂肪族芳香族ポリエステル、及びポリ乳酸とポリエーテルのブロック共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む層(II)を有し、
層(II)、層(I)、層(II)をこの順に有することを特徴とする、請求項4に記載のフィルム。 - 層(II)、層(I)、層(II)の厚み比が、1:50:1〜1:1:1である、請求項5に記載のフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012140407A JP2014005330A (ja) | 2012-06-22 | 2012-06-22 | フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012140407A JP2014005330A (ja) | 2012-06-22 | 2012-06-22 | フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014005330A true JP2014005330A (ja) | 2014-01-16 |
Family
ID=50103362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012140407A Pending JP2014005330A (ja) | 2012-06-22 | 2012-06-22 | フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014005330A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018535132A (ja) * | 2015-09-29 | 2018-11-29 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 乳酸ポリマーフィルム |
-
2012
- 2012-06-22 JP JP2012140407A patent/JP2014005330A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018535132A (ja) * | 2015-09-29 | 2018-11-29 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 乳酸ポリマーフィルム |
JP7023232B2 (ja) | 2015-09-29 | 2022-02-21 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 乳酸ポリマーフィルム |
US11260632B2 (en) | 2015-09-29 | 2022-03-01 | 3M Innovative Properties Company | Lactic acid polymer films |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101970847B1 (ko) | 생분해성 필름 | |
KR101000749B1 (ko) | 생분해성 수지 조성물, 그의 제조방법 및 그로부터 제조되는 생분해성 필름 | |
KR20070122486A (ko) | 생분해성 지방족-방향족 폴리에스테르 | |
KR20120061772A (ko) | 폴리락트산 스테레오컴플렉스, 그 제조 방법 및 폴리락트산 수지용 핵제 | |
KR20130108277A (ko) | 다공성 필름 | |
KR20140059778A (ko) | 필름 | |
JP5830163B2 (ja) | 高変形能を有する生分解性ポリマー組成物 | |
WO2013073403A1 (ja) | 生分解性樹脂組成物及び生分解性フィルム | |
WO2015057694A2 (en) | Optically clear biodegradable oplyester blends | |
JP7110228B2 (ja) | 生分解性フィルム | |
JP5979007B2 (ja) | ポリ乳酸系フィルム | |
JP6287832B2 (ja) | フィルム | |
JP2003082140A (ja) | 生分解性を有する多孔性フィルム及びその製造方法 | |
JP2004149679A (ja) | 生分解性を有する多孔性フィルムおよびその製造方法 | |
JP6102315B2 (ja) | ポリエステル樹脂組成物及び該ポリエステル樹脂組成物を成形してなるフィルム | |
JP2009040917A (ja) | ポリグリコール酸樹脂組成物、その製造方法およびその成形物 | |
JP4440738B2 (ja) | インフレーション成形生分解性軟質フィルム | |
JP2014005330A (ja) | フィルム | |
JP2015083661A (ja) | 多孔フィルム及びその製造方法 | |
JP5396688B2 (ja) | ポリエステルフィルム | |
JP2024502319A (ja) | 高崩壊性多層生分解性フィルム | |
JP5957908B2 (ja) | 生分解性フィルム | |
KR102595757B1 (ko) | 물성이 향상된 수계 생분해성 조성물, 이를 포함하는 제품 및 수계 생분해성 제품의 제조방법 | |
JP2005219487A (ja) | 積層フィルム | |
JP4647895B2 (ja) | 射出成形体の結晶化促進方法 |