JP2014003786A - 電源装置、並びに、これを用いた車載機器及び車両 - Google Patents

電源装置、並びに、これを用いた車載機器及び車両 Download PDF

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Abstract

【課題】軽負荷状態において、出力電圧のDC値の上昇を抑制することが可能な電源装置を提供する。
【解決手段】電源装置1が重負荷状態である場合、制御信号S81は、スイッチ1064をオンする論理レベルとされる。これにより、定電流源1063が上側電流源106aに組み込まれ、電源端から出力端へ流れる上側電流I1が増加する。一方、電源装置1が軽負荷状態である場合、制御信号S81は、スイッチ1064をオフする論理レベルとされる。これにより、定電流源1063が上側電流源106aに組み込まれず、電源端から出力端へ流れる上側電流I1が減少する。同様に下側電流源106bも、負荷状態に応じて論理レベルが決定される制御信号S82によりスイッチ1067オン/オフすることにより、出力端から接地端へ流れる下側電流I2の増減を行う。
【選択図】図7

Description

本発明は、電源装置、並びに、これを用いた車載機器及び車両に関する。
昨今、車載分野における低消費電力型の電源装置として、スイッチングレギュレータ(チョッパ型DC/DCコンバータ)が実用化されている。スイッチングレギュレータは、PWM[pulse width modulation]駆動方式で動作するのが一般的である。
PWM駆動方式のスイッチングレギュレータでは、出力電圧に応じた帰還電圧Vfbと所定の基準電圧Vrefとを比較し、その差分に応じて誤差電圧ERRを生成する。また、所定周波数に同期して鋸波形、三角波形、或いは、これに準じた波形のスロープ電圧SLPを生成する。誤差電圧ERRとスロープ電圧SLPとは比較器により比較され、この比較結果に基づいてPWM信号が生成される。PWM信号が入力されたドライバは、PWM信号に応じてスイッチング素子をオン/オフさせる動作を行う。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1及び特許文献2を挙げることができる。
特開2010−81749号公報 特開2011−61971号公報
しかしながら、上記のようなPWM駆動方式のスイッチングレギュレータは、負荷が極端に軽くなっていわゆる間欠発振モードに陥ると、エラーアンプに入力される帰還電圧Vfbの中点と基準電圧Vrefとにズレが生じる。この結果、このズレの大きさに応じて、出力電圧VoのDC値が上昇するという問題があった。
なお、軽負荷時の効率改善を目的として、軽負荷モード(例えばオン時間固定モード)が具備されている場合にも、帰還電圧Vfbの中点と基準電圧Vrefとのズレの問題は生じ得る。そのため、上記ズレの問題に起因して、モード切り替え動作に支障が生じるおそれもあった。
本発明は上述した問題に鑑み、軽負荷時における出力帰還制御の不具合を解消することが可能な電源装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電源装置は、入力電圧から出力電圧を生成するためにオン/オフされるスイッチング素子と、前記出力電圧に応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差に応じた誤差信号を生成するエラーアンプと、所定周波数の矩形波信号からスロープ信号を生成するスロープ信号生成部と、前記誤差信号と前記スロープ信号とを比較して比較信号を生成するコンパレータと、前記比較信号及び前記矩形波信号に基づいて、前記スイッチング素子のオン/オフ制御を行うスイッチング制御部と、を有し、前記エラーアンプは、所定の制御信号に応じて、そのトランスコンダクタンス値を変更することを特徴とする構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る電源装置は、前記制御信号が、前記電源装置に接続された負荷が閾値より重い場合は、前記トランスコンダクタンス値を上げる制御信号とされ、前記負荷が閾値より軽い場合は、前記トランスコンダクタンス値を下げる制御信号とされることを特徴とする構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第2の構成から成る電源装置は、前記エラーアンプが、その出力段として、電源端から出力端へ向けて流れる上側電流を生成する上側電流源と、前記出力端から接地端へ向けて流れる下側電流を生成する下側電流源と、前記上側電流源と前記出力端との間を導通遮断する上側スイッチと、前記下側電流源と前記出力端との間を導通遮断する下側スイッチと、を含み、前記上側電流源及び前記下側電流源の少なくとも一方は、前記制御信号に応じて、前記上側電流及び前記下側電流の可変制御を行うことを特徴とする構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記第3の構成から成る電源装置は、前記上側電流源及び前記下側電流源はそれぞれ、互いに並列接続された第1電流源と第2電流源とを含み、さらに、前記制御信号に応じて前記第2電流源を回路に組み込むか否かを決定する第1スイッチを有することを特徴とする構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第4の構成から成る電源装置は、前記エラーアンプが、前記帰還電圧と前記基準電圧との差分に応じて前記上側スイッチ及び前記下側スイッチをオン/オフさせるgm部を有することを特徴とする構成(第5の構成)にするとよい。
また、上記第5の構成から成る電源装置は、出力安定性を優先する重負荷モードと、内部消費電流の低減を優先する軽負荷モードとのいずれかの動作モードで動作することを特徴とする構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第6の構成から成る電源装置は、前記制御信号が、前記電源装置が前記重負荷モードで動作している場合は、前記トランスコンダクタンス値を上げる制御信号とされ、前記電源装置が前記軽負荷モードで動作している場合は、前記トランスコンダクタンス値を下げる制御信号とされることを特徴とする構成(第7の構成)にするとよい。
また、上記第4の構成から成る電源装置は、起動時に緩やかに立ち上がるソフトスタート電圧を生成するソフトスタート電圧生成部を有し、前記エラーアンプは、前記基準電圧及び前記ソフトスタート電圧のいずれか低い方と前記帰還電圧との差分に応じた誤差信号を生成することを特徴とする構成(第8の構成)にするとよい。
また、本発明に係る車載機器は、上記第1〜第8いずれかの構成から成る電源装置を有することを特徴とする構成(第9の構成)にするとよい。
また、本発明に係る車両は、上記第9の構成から成る車載機器と、前記車載機器に電力を供給するバッテリとを有することを特徴とする構成(第10の構成)にするとよい。
本発明によれば、軽負荷時における出力帰還制御の不具合を解消することができる。
電源装置の全体構成を示すブロック図 PWMモードの一動作例を示すタイミングチャート オン時間固定モードの一動作例を示すタイミングチャート 負荷に応じてスイッチ電圧の挙動が変化する様子を示す図 スイッチング波形とエラーアンプ出力信号との関係を負荷に応じて示した模式図 従来の軽負荷時の一動作例を示すタイミングチャート 電源装置の構成の一部を示した回路ブロック図 本発明の軽負荷時の一動作例を示すタイミングチャート 電源装置を搭載した車両の一構成例を示す外観図
<全体構成>
図1は、電源装置の全体構成を示すブロック図である。本構成例の電源装置1は、半導体装置10と、これに外部接続される種々のディスクリート部品(コイルL1、ダイオードD1、抵抗R1及びR2、並びに、キャパシタC1〜C6)と、を有する降圧型のスイッチングレギュレータである。
半導体装置10は、スイッチング制御回路100と、内部電源電圧生成回路200と、電源切替回路300と、を集積化したモノリシック半導体集積回路装置(例えば、車載用の電源IC)である。また、半導体装置10は、外部端子T1〜T10を有する。
半導体装置10の外部において、外部端子T1は、キャパシタC4を介して接地端に接続されている。外部端子T2は、出力電圧Voの印加端に接続されている。出力電圧Voの印加端と接地端との間には、キャパシタC2が接続されている。外部端子T3には、入力電圧Viの印加端(例えば車載バッテリの正極)に接続されている。入力電圧Viの印加端と接地端との間には、キャパシタC1が接続されている。外部端子T4は、コイルL1の第1端とダイオードD1のカソードに接続されている。コイルL1の第2端は、出力電圧Voの印加端に接続されている。ダイオードD1のアノードは、接地端に接続されている。なお、ダイオードD1は、同期整流トランジスタと置換することも可能である。外部端子T5は、キャパシタC3を介して入力電圧Viの印加端に接続されている。外部端子T6は、後述するパワーグッド信号S8の出力端子である。外部端子T7は、外部電源電圧Vcc(入力電圧Viから生成される定電圧)の入力端子である。なお、外部電源電圧Vccとして入力電圧Viの直接供給を受ける場合には、外部端子T7を省略することができる。外部端子T8は、キャパシタC5を介して接地端に接続されている。外部端子T9は、直列接続された抵抗R1及びキャパシタC6を介して接地端に接続されている。外部端子T10は、抵抗R2を介して接地端に接続されている。
スイッチング制御回路100は、出力トランジスタ101をオン/オフさせて入力電圧Viから出力電圧Voを生成する回路ブロックであり、出力トランジスタ101と、ドライバ102と、ローレベル電圧生成部103と、帰還電圧生成部104と、ソフトスタート電圧生成部105と、エラーアンプ106と、オシレータ107と、スロープ電圧生成部108と、コンパレータ109と、PWM[pulse width modulation]パルス生成部110と、オン時間固定パルス生成部111と、ワンショットパルス生成部112と、セレクタ制御部113と、セレクタ114と、コンパレータ115及び116と、ORゲート117と、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ118と、を含む。
出力トランジスタ101は、外部端子T3と外部端子T4との間に接続されており、入力電圧Viから出力電圧Voを生成するためにオン/オフされる。なお、本構成例では、出力トランジスタ101としてPチャネル型MOS[metal oxide semiconductor]電界効果トランジスタを用いているが、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタを用いてもよいし、或いは、pnp型やnpn型のバイポーラトランジスタに置き換えてもよい。
ドライバ102は、セレクタ114から出力されるパルス信号S2に応じて出力トランジスタ101のゲート信号G1を生成し、出力トランジスタ101をオン/オフさせる。ドライバ102の上側電源端は、外部端子T3(入力電圧Viの印加端)に接続されている。ドライバ102の下側電源端は、ローレベル電圧生成部103の出力端(ローレベル電圧VLの印加端)に接続されている。従って、ゲート信号G1は、入力電圧Viとローレベル電圧VLとの間でパルス駆動される。なお、本構成例では、ドライバ102としてインバータが用いられている。従って、ゲート信号G1は、パルス信号S2がハイレベルであるときにローレベルとなり、パルス信号S2がローレベルであるときにハイレベルとなる。すなわち、出力トランジスタ101は、パルス信号S2がハイレベルであるときにオンとなり、パルス信号S2がローレベルであるときにオフとなる。
ローレベル電圧生成部103は、ドライバ102の下側電源端と外部端子T5との間に接続されており、入力電圧Viを所定値だけ低下させたローレベル電圧VLを生成する。ローレベル電圧生成部103を設けることにより、入力電圧Viが変動してもドライバ102の上側電源端と下側電源端との間に印加される駆動電圧(=Vi−VL)を適正範囲内に収めることができるので、ドライバ102の耐圧を不要に高めずに済む。
帰還電圧生成部104は、部端子T2と接地端との間に直列接続された抵抗Ra及びRbを含み、抵抗Ra及びRbの接続ノードから出力電圧Voに応じた帰還電圧Vfb(=出力電圧Voの分圧電圧)を出力する。
ソフトスタート電圧生成部105は、外部端子T8に接続されたキャパシタC5を充電することにより、電源装置1の起動時において緩やかに上昇するソフトスタート電圧Vssを生成する。また、ソフトスタート電圧生成部105は、ソフトスタート完了信号S3を生成する機能も備えている。
エラーアンプ106は、第1及び第2非反転入力端(+)に各々印加される所定の基準電圧Vref及びソフトスタート電圧Vssのいずれか低い方と、反転入力端(−)に印加される帰還電圧Vfbとの差分に応じた誤差電圧ERRを生成する。エラーアンプ106の出力端は、外部端子T9を介して位相補償用の抵抗R1及びC6に接続されている。
オシレータ107は、所定周波数のクロック信号CLKを生成する。クロック信号CLKの周波数は、外部端子T10に接続された抵抗R2を用いて調整することができる。
スロープ電圧生成部108は、クロック信号CLKに同期して鋸波形、三角波形、或いは、これに準じた波形のスロープ電圧SLPを生成する。
コンパレータ109は、反転入力端(−)に印加される誤差電圧ERRと、非反転入力端(+)に印加されるスロープ電圧SLPとを比較して比較信号S0を生成する。比較信号S0は、誤差電圧ERRがスロープ電圧SLPよりも高いときにローレベルとなり、誤差電圧ERRがスロープ電圧SLPよりも低いときにハイレベルとなる2値信号である。
PWMパルス生成部110は、クロック信号CLKと比較信号S0に基づいてPWMパルスS1aを生成する。より具体的に述べると、PWMパルス生成部110は、クロック信号CLKの立上りエッジをトリガとしてPWMパルスS1aをハイレベルにセットする一方、比較信号S0の立上りエッジをトリガとしてPWMパルスS1aをローレベルにリセットする。
オン時間固定パルス生成部111は、比較信号S0の立下りエッジをトリガとしてオン時間tonとオン回数Nが一定のオン時間固定パルスS1bを生成する。オン時間固定パルスS1bの生成動作は、クロック信号CLKに同期して行われる。
ワンショットパルス生成部112は、ソフトスタート完了信号S3を監視しており、ソフトスタート電圧Vssが所定の閾値電圧Vth4を上回った時点で一度だけオン時間tfixとオン回数Mが一定のワンショットパルスS1cを生成する。ワンショットパルスS1cの生成動作は、クロック信号CLKに同期して行われる。なお、図1では、オン時間固定パルス生成部111とワンショットパルス生成部112が独立ブロックとして描写されているが、ワンショットパルス生成部112は、オン時間固定パルス生成部111と回路の一部ないしは全部を共用することにより、回路規模を縮小することが可能である。
セレクタ制御部113は、負荷の重さ(出力電流Ioの大きさ)に応じてPWMパルスS1aとオン時間固定パルスS1bの一方を選択するようにセレクタ制御信号S4を生成する。より具体的に述べると、セレクタ制御部113は、比較信号S0のローレベル期間を計時するカウンタを含んでおり、比較信号S0が所定のマスク期間Tmaskに亘ってローレベルに維持されたか否かに応じてPWMパルスS1aとオン時間固定パルスS1bの一方を選択するようにセレクタ制御信号S4を生成する。すなわち、セレクタ制御部113は、比較信号S0がローレベルに維持されている期間を監視して負荷の重さ(出力電流Ioの大きさ)を判定する構成であると言える。
セレクタ114は、ソフトスタート完了信号S3とセレクタ制御信号S4に基づいて、PWMパルスS1a、オン時間固定パルスS1b、及び、ワンショットパルスS1cのいずれか一つを出力信号S2として選択する。
コンパレータ115は、反転入力端(−)に印加される帰還電圧Vfbと、非反転入力端(+)に印加される閾値電圧Vth1(<Vref)とを比較してショート保護信号S5を生成する。ショート保護信号S5は、帰還電圧Vfbが閾値電圧Vth1よりも高いときにローレベル(正常時の論理レベル)となり、帰還電圧Vfbが閾値電圧Vth1よりも低いときにハイレベル(異常時(例えば地絡発生時)の論理レベル)となる。
コンパレータ116は、非反転入力端(+)に印加される帰還電圧Vfbと、反転入力端(−)に印加される閾値電圧Vth2(>Vref)とを比較して過電圧保護信号S6を生成する。過電圧保護信号S6は、帰還電圧Vfbが閾値電圧Vth2よりも低いときにローレベル(正常時の論理レベル)となり、帰還電圧Vfbが閾値電圧Vth2よりも高いときにハイレベル(異常時(過電圧発生時)の論理レベル)となる。
ORゲート117は、第1入力端に印加されるショート保護信号S5と第2入力端に印加される過電圧保護信号S6との論理和演算を行うことにより、異常検出信号S7を生成する。異常検出信号S7は、ショート保護信号S5と過電圧保護信号S6の両方がローレベル(正常時の論理レベル)であるときにローレベルとなり、ショート保護信号S5と過電圧保護信号S6の少なくとも一方がハイレベル(異常時の論理レベル)であるときにハイレベルとなる。
Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ118は、外部端子T6からマイコンなどにパワーグッド信号S8を出力するためのオープンドレイン出力段を形成する。トランジスタ118のドレインは、外部端子T6に接続されている。なお、外部端子T6は、不図示の外部抵抗によりプルアップされている。トランジスタ118のソースは、接地端に接続されている。トランジスタ118のゲートは、ORゲート117の出力端に接続されている。トランジスタ118は、異常検出信号S7がローレベルであるときにオフとなり、異常検出信号S7がハイレベルであるときにオンとなる。従って、パワーグッド信号S8は異常検出信号S7がローレベルであるときにハイレベル(正常時の論理レベル)となり、異常検出信号S7がハイレベルであるときにローレベル(異常時の論理レベル)となる。
内部電源電圧生成回路200は、外部端子T7に印加される外部電源電圧Vcc(例えば入力電圧Vi)から内部電源電圧Vregを生成する回路ブロックであり、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ201と、オペアンプ202と、プリレギュレータ部203と、基準電圧生成部204と、抵抗205及び206(抵抗値:R205、R206)と、を含む。
トランジスタ201のドレインは、外部端子T7に接続されている。トランジスタ201のソースは、外部端子T7に接続される一方、直列接続された抵抗205及び206を介して接地端にも接続されている。トランジスタ201のゲートは、オペアンプ202の出力端に接続されている。オペアンプ202の非反転入力端(+)は、基準電圧生成部204の出力端に接続されている。オペアンプ202の反転入力端(−)は、抵抗205と抵抗206との接続ノード(分圧電圧Vreg’の印加端)に接続されている。プリレギュレータ部203は、外部電源電圧Vccから基準電圧生成部204の駆動電圧を生成する。基準電圧生成部204は、プリレギュレータ部203から供給される駆動電圧を受けて動作し、一定の基準電圧VREF(例えば温度特性がフラットなバンドギャップ電圧)を生成する。
上記構成から成る内部電源電圧生成回路200において、オペアンプ202は、非反転入力端(+)に印加される基準電圧VREFと、反転入力端(−)に印加される分圧電圧Vreg’とが一致するようにトランジスタ201の導通度を制御する。従って、内部電源電圧生成回路200で生成される内部電源電圧Vregは、次の(1)式で表される。
Figure 2014003786
電源切替回路300は、スイッチング制御回路100の駆動電圧Vsupとして内部電源電圧Vregと出力電圧Voのいずれを供給するかを切り替える回路ブロックであり、スイッチ301及び302を含む。
スイッチ301は、内部電源電圧Vregの印加端と駆動電圧Vsupの印加端との間を導通/遮断するスイッチ素子である。スイッチ301としては、例えば、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタを用いることができる。
スイッチ302は、出力電圧Voの印加端と駆動電圧Vsupの印加端との間を導通/遮断するスイッチ素子である。スイッチ302としては、例えば、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタを用いることができる。
上記構成から成る電源装置1では、出力トランジスタ101のオン/オフが繰り返されることにより、コイルL1における磁気エネルギーの蓄積と放出が繰り返されて、入力電圧Viを降圧した出力電圧Voが生成される。なお、外部端子T4に現れるスイッチ電圧Vswは、出力トランジスタ101のオン時にハイレベル(ほぼ入力電圧Vi)となり、出力トランジスタ101のオフ時にローレベル(ほぼ接地電圧GND)となるパルス電圧であり、出力電圧Voはスイッチ電圧Vswを平滑した電圧に相当する。
なお、図1では明示されていないが、半導体装置10には、上記回路ブロックのほか、各種の保護回路(サーマルシャットダウン回路、過電流保護回路、減電圧保護回路など)も集積化されている。
<PWMモード(重負荷モード)>
図2は、PWMモードの一動作例を示すタイミングチャートであり、上から順番に、クロック信号CLK、スロープ電圧SLP、誤差電圧ERR、比較信号S0、PWMパルスS1a(出力信号S2)、スイッチ電圧Vsw、及び、コイル電流ILが描写されている。
負荷が重い(出力電流Ioが大きい)場合、電源装置1はPWMモードとなる。PWMモードでは、セレクタ114の出力信号S2としてPWMパルスS1aが選択され、ドライバ102はこのパルス信号S2に応じて出力トランジスタ101をオン/オフさせる。出力トランジスタ101のオン期間には、スイッチ電圧Vswがハイレベル(ほぼ入力電圧Vi)となってコイル電流ILが増大する。一方、出力トランジスタ101のオフ期間には、スイッチ電圧Vswがローレベル(ほぼ接地電圧GND)となってコイル電流ILが減少する。
PWMパルスS1aは、先に述べたように、クロック信号CLKの立上りエッジをトリガとしてハイレベルとなり、比較信号S0の立上りエッジをトリガとしてローレベルとなる。クロック信号CLKは、一定のスイッチング周期TPWMでハイレベルとなり、比較信号S0は、誤差電圧ERRがスロープ電圧SLPよりも低くなった時点でハイレベルとなる。従って、出力トランジスタ101のオンデューティ(スイッチング周期TPWMに占めるPWMパルスS1aのハイレベル期間の割合)は、誤差電圧ERRが低いほど短くなり、誤差電圧ERRが高いほど長くなる。
上記のようにPWMパルスS1aに応じて出力トランジスタ101のオン/オフ制御を行うPWMモードでは、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefと一致するように出力帰還制御が掛かり、出力電圧Voが所望の目標値に維持される。
<オン時間固定モード(軽負荷モード)>
図3は、オン時間固定モードの一動作例を示すタイミングチャートであり、上から順にクロック信号CLK、スロープ電圧SLP、誤差電圧ERR、比較信号S0、オン時間固定パルスS1b(出力信号S2)、スイッチ電圧Vsw、及び、コイル電流ILが描写されている。
負荷が軽い(出力電流Ioが小さい)場合、電源装置1は、軽負荷時における内部消費電流Iccを抑えるために、PWMモードからオン時間固定モードに切り替わる。オン時間固定モードでは、セレクタ114の出力信号S2としてオン時間固定パルスS1bが選択され、ドライバ102はこのパルス信号S2に応じて出力トランジスタ101をオン/オフさせる。
オン時間固定パルス生成部111は、比較信号S0のパルスエッジ(例えば立下りエッジ)が検出されると、オン時間tonとオン回数Nが一定のオン時間固定パルスS1bを生成した後、次に比較信号S0のパルスエッジが検出されるまで、オン時間固定パルスS1bの生成を停止する。すなわち、オン時間固定パルス生成部111は、コイルL1に供給された電荷Qが負荷への出力電流Ioとして全て消費される毎に、オン時間固定パルスS1bを生成する。
このように、オン時間固定モードにおいて、スイッチング制御回路100は、オン時間固定パルスS1bを生成して出力トランジスタ101をオン/オフさせることによりコイルL1に電荷を供給する動作期間Tonと、オン時間固定パルスS1bの生成を停止する静止期間Toffとを交互に繰り返すことによって、入力電圧Viから出力電圧Voを生成する。
なお、動作期間Tonにおける内部消費電流Iccの電流値をIonとし、静止期間Toffにおける内部消費電流Iccの電流値をIoff(<Ion)とした場合、オン時間固定パルスS1bの周期T(=Ton+Toff)における内部消費電流Iccの平均値は、次の(2)式で算出することができる。
Figure 2014003786
上記の(2)式において、Ion、Ioff、Tonが固定である場合、周期Tに占める動作期間Tonの割合が小さいほど内部消費電流Iccは小さくなり、逆に、周期Tに占める動作期間Tonの割合が大きいほど内部消費電流Iccは大きくなる。
このオン時間固定モードでは、トランジスタ101が1回オンする毎に電荷Qが負荷に供給されるので、トランジスタ101がN回オンされた場合、負荷に供給される電荷の総量は(N×Q)となる。
また、コイルL1のインダクタンスをLとし、オン時間固定パルスS1bのオン時間をtonとし、オフ時間をtoffとした場合、コイル電流ILのピーク値ILpは、次の(3a)式で表すことができる。従って、トランジスタ101が1回オンする毎に負荷に供給される電荷Qは、次の(3b)式で算出することができる。
Figure 2014003786
上記の(3b)式から分かるように、電荷Qはオン時間tonの2乗に比例するので、オン時間tonを固定すれば、負荷に供給される電荷Qが決定し、周期Tが決定する。以上をまとめると、周期Tと電荷Qとの間には、次の(4)式が成立する。
Figure 2014003786
上記の(4)式から、オン時間固定パルスS1bの周期Tは、オン時間ton或いはオン回数Nを大きく設定するほど長くなる。従って、オン時間ton或いはオン回数Nを適切に設定することにより、周期Tに占める動作期間Tonの割合を小さく抑えて、内部消費電流Iccを低減することが可能となる。
<モード切替動作>
図4は、負荷に応じてスイッチ電圧Vswの挙動が変化する様子を示す図であり、左から右へ向かうほど負荷が小さくなるものとする。
電源装置1がPWMモードで駆動している状態(電源装置1の起動時、または、重負荷状態)において、負荷を軽くしていくとスイッチ電圧Vswの挙動は、一般に、まず連続モード(A)から不連続モード(B)へと切り替わる。ただし、連続モード(A)におけるスイッチング周期Taと、不連続モード(B)における周期Tbは、いずれも半導体装置10の内部で決定されるスイッチング周期TPWM(=クロック信号CLKの周期)に維持されている。
さらに負荷を軽くしていくと、PWMパルスS1aのパルス抜けが生じてスイッチング周期TPWMを維持することができなくなり、スイッチ電圧Vswの挙動は、間欠発振モード(C)に移行する(Tc>TPWM)。このとき、電源装置1の動作モードは、PWMモードからオン時間固定モード(D)に切り替わる。
なお、この切り替えを行うための負荷判定動作としては、例えば、出力電流Ioと所定の閾値電流Ithとを比較することにより行う。より具体的には、出力電流Ioが閾値電流Ithを上回る場合に重負荷モードに切り替え、出力電流Ioが閾値電流Ithを下回る場合に軽負荷モードに切り替える。
<エラーアンプ>
ところで、上述した構成では、負荷が極端に軽くなり、いわゆる間欠発振モードに陥ると、エラーアンプ106に入力される帰還電圧Vfbの中点と、基準電圧Vrefとにズレが生じる。この結果、このズレの大きさに応じて、誤差電圧ERRが下限値であるゼロ値に張り付いてしまう場合がある。これにより、PWMモードでは出力電圧VoのDC値が上昇したり、オン時間固定モードではモードの切り替わりに支障を生じたりするという問題があった。
上記の課題について、より具体的に図5、及び図6を用いつつ説明する。チョッパータイプのスイッチングレギュレータは、負荷が軽くなっていくと、図5に示すように波形が変化する。
図5の上段(case1)は、負荷が十分に引かれている場合(出力電流Ioが十分に大きい場合)のスイッチング電圧Vswと、点β(後述する図7を参照)に現れる誤差電圧ERRを示している。負荷が重い場合、クロック周波数CLKで定められたタイミングでスイッチング動作が行われるため、誤差電圧ERRはほぼ一定である。
一方、図5の中段(case2)は、case1の状態から負荷が軽くなった場合の波形を示している。この状態では、スイッチング周期は一定であるが、誤差電圧ERRに乱れが生じる。
一方、図5の下段(case3)は、case2の状態からさらに負荷が軽くなった場合の波形を示している。この状態では、スイッチング周期が不定となり、スイッチングパルスに抜けが生じ、誤差電圧ERRの乱れがさらに大きくなる。
図6は、case3の状態における、スイッチング電圧Vswと、帰還電圧Vfbと、誤差電圧ERRとの関係を示したタイミングチャートである。なお図6のVrefは、エラーアンプ106の非反転入力端(+)に印加される基準電圧Vrefを示している。また図6のVref’は、帰還電圧Vfbの中点を示している。
点α及び点β(後述する図7を参照)の間にはエラーアンプ106があるため、帰還電圧Vfbと誤差電圧ERRとは、次の(5)式の関係を持つ。なお、(5)式のRoutは、エラーアンプ106の出力インピーダンスである。
Figure 2014003786
上記の(5)式に示したように、誤差電圧ERRが上昇するためには、(Vfb−Vref)が負の値となる必要がある。しかしながら負荷が極端に軽い場合、図6に示すように、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefを下回った後、急激に誤差電圧ERRが増加する。そして短時間で誤差電圧ERRがスロープ電圧SLP(図3参照)と交わり、スイッチ動作が行われ、スイッチ電圧Vswが立ち上がる。
スイッチ電圧Vswが立ち上がった時点で、帰還電圧Vfbと基準電圧Vrefとの差が小さいため、短時間で帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefを上回る。しかしながら、所定期間が経過しなければスイッチ電圧Vswは立ち下がらないため、この期間に帰還電圧Vfbは、基準電圧Vrefを大きく上回って上昇する。この結果、中点Vref’が基準電圧Vrefよりも大きくなり、ズレが生じる。
PWMモードにおいて、帰還電圧Vfbと出力電圧Voとは、次の(6)式の関係があるため、上記のズレは出力電圧Voにも影響を与える。
Figure 2014003786
以上で示したように、(5)式と(6)式とから、出力電圧VoのDC値は、中点Vref’と基準電圧Vrefとのズレが大きくなる程、上昇することが分かる。
そこで、本構成例の電源装置1は、軽負荷時における出力電圧VoのDC値の上昇を抑制するため、負荷状態に応じてエラーアンプ106のトランスコンダクタンス値(以下、「gm値」という)を変更する構成とする。
より具体的に述べると、本構成例の電源装置1は、図7に示す構成をとるものとする。なお図7は、図1の構成よりエラーアンプ106、抵抗Ra、Rb、R1、コンデンサC6を抽出し、さらに本構成例のエラーアンプ106の内部構成をより詳細に示した回路ブロック図である。
図7に示すように、エラーアンプ106は、gm部1061と、上側電流源106aを構成する定電流源1062、定電流源1063、及びスイッチ1064と、下側電流源106bを構成する定電流源1065、定電流源1066、及びスイッチ1067と、上側スイッチ1068と、下側スイッチ1069と、を有する。
gm部1061の第1入力端は、抵抗Raと抵抗Rbとの接続ノード(点α)に接続されている。gm部1061の第2入力端は、定電圧源に接続され、所定の基準電圧Vrefが印加されている。gm部1061の出力端は、上側スイッチ1068及び下側スイッチ1069の各制御端に接続されている。
定電流源1062の第1端は、電源端に接続されている。定電流源1062の第2端は、上側スイッチ1068の第1端に接続されている。定電流源1063の第1端は、電源端に接続されている。定電流源1062の第2端は、スイッチ1064の第1端に接続されている。スイッチ1064の第2端は、上側スイッチ1068の第1端に接続されている。
定電流源1065の第1端は、下側スイッチ1069の第2端に接続されている。定電流源1065の第2端は、接地端に接続されている。スイッチ1067の第1端は、下側スイッチ1069の第2端に接続されている。スイッチ1067の第2端は、定電流源1066の第1端に接続されている。定電流源1066の第2端は、接地端に接続されている。
上側スイッチ1068の第2端、及び下側スイッチ1069の第1端は、本構成例のエラーアンプ106が生成する誤差電圧ERR’の出力端(点β)に接続されている。
次に、上記の構成によるエラーアンプ106の動作について説明する。gm部1061は、点αに現れる帰還電圧Vfbと基準電圧Vrefとの差分に応じて、出力信号S71、S72を生成する。出力信号S71は、上側スイッチ1068へ供給され、そのオン/オフに用いられる。出力信号S72は、下側スイッチ1069へ供給され、そのオン/オフに用いられる。
上側スイッチ1068は、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefを下回った場合にオンし、上回った場合にオフする。一方、下側スイッチ1069は、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefを下回った場合にオフし、上回った場合にオンする。これにより、電源端から出力端へ向けて上側電流I1が流れる上側電流経路と、出力端から接地端へ向けて下側電流I2が流れる下側電流経路との、いずれか一方が確立される。
次に、上側電流源106aの動作について説明する。スイッチ1064は、制御信号S81の入力を受けて、そのオン/オフが切り替えられる。制御信号S81は、電源装置1の負荷状態に応じて、その論理レベルが決定される2値信号である。制御信号S81は例えば、負荷の重さ、または動作モードの検知を行う不図示の論理回路により生成される。或いは、セレクタ114に入出力される各種信号に応じて生成する形態でもよい。或いは、出力電圧Voの出力経路に設けられた不図示の過電流保護用抵抗に流れる電流を用いて生成する形態でもよい。
電源装置1が重負荷状態である場合、制御信号S81は、スイッチ1064をオンする論理レベルとされる。これにより、定電流源1063が上側電流源106aに組み込まれ、電源端から出力端へ流れる上側電流I1が増加する(つまりgm値が増加する)。
一方、電源装置1が軽負荷状態である場合、制御信号S81は、スイッチ1064をオフする論理レベルとされる。これにより、定電流源1063が上側電流源106aに組み込まれず、電源端から出力端へ流れる上側電流I1が減少する(つまりgm値が減少する)。
次に、下側電流源106bの動作について説明する。スイッチ1067は、制御信号S82の入力を受けて、そのオン/オフが切り替えられる。制御信号S82は、制御信号S81と同様、電源装置1の負荷状態に応じて、その論理レベルが決定される2値信号である。
電源装置1が重負荷状態である場合、制御信号S82は、スイッチ1067をオンする論理レベルとされる。これにより、定電流源1066が下側電流源106bに組み込まれ、出力端から接地端へ流れる下側電流I2が増加する(つまりgm値が増加する)。
一方、電源装置1が軽負荷状態である場合、制御信号S82は、スイッチ1067をオフする論理レベルとされる。これにより、定電流源1066が下側電流源106bに組み込まれず、出力端から接地端へ流れる下側電流I2が減少する(つまりgm値が減少する)。
以上に説明した本構成例の各電圧波形について、図8を用いつつ説明する。図8は、軽負荷状態における、スイッチング電圧Vswと、帰還電圧Vfbと、誤差電圧ERR’との関係を示したタイミングチャートである。なお図8の破線ERRは、従来の誤差電圧ERRを、比較のために表したものである。
本構成例によれば、軽負荷状態において、エラーアンプ106の出力段に含まれる定電流源の一部を回路に組み込まないようにすることにより、上側電流I1及び下側電流I2を絞っている。
このため、誤算電圧ERR’は、従来の誤差電圧ERRと比較して、時間あたりの変化量が抑えられる。より具体的には、図8に示すように、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefを下回った後、緩やかに誤差電圧ERR’が増加し、帰還電圧Vfbが十分に下がりきった時点で誤差電圧ERR’がスロープ電圧SLP(図3参照)と交わり、スイッチ動作が行われる。
また、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefを上回った後、緩やかに誤差電圧ERR’が減少するため、誤差電圧ERRが0Vに張り付くことがない。この結果、基準電圧Vrefと中点Vref’とが一致し、ズレが生じない。
以上に説明したように本構成例によれば、軽負荷状態において、基準電圧Vrefと中点Vref’とのズレに起因してPWMモードで発生し得る出力電圧VoのDC値が上昇する問題を、解消することができる。また、上記のズレの問題に起因してモード切り替え動作に支障が生じる可能性がある問題を、解消することができる。
なお、上記エラーアンプ106の構成については、PWMモードのみを具備し、オン時間固定モードを具備しない電源装置1にも適用が可能である。また、PWMモードと、オン時間固定モード以外の軽負荷モードとを具備する電源装置1にも適用が可能である。
<車両>
図9は、電源装置1を搭載した車両の一構成例を示す外観図である。本構成例の車両Xは、車載機器X11〜X17と、これらの車載機器X11〜X17に電力を供給するバッテリ(図9では不図示)と、を搭載している。
車載機器X11は、エンジンに関連する制御(インジェクション制御、電子スロットル制御、アイドリング制御、酸素センサヒータ制御、及び、オートクルーズ制御など)を行うエンジンコントロールユニットである。
車載機器X12は、HID[high intensity discharged lamp]やDRL[daytime running lamp]などの点消灯制御を行うランプコントロールユニットである。
車載機器X13は、トランスミッションに関連する制御を行うトランスミッションコントロールユニットである。
車載機器X14は、車両Xの運動に関連する制御(ABS[anti-lock brake system]制御、EPS[electric power Steering]制御、電子サスペンション制御など)を行うボディコントロールユニットである。
車載機器X15は、ドアロックや防犯アラームなどの駆動制御を行うセキュリティコントロールユニットである。
車載機器X16は、ワイパー、電動ドアミラー、パワーウィンドウ、電動サンルーフ、電動シート、及び、エアコンなど、標準装備品やメーカーオプション品として、工場出荷段階で車両Xに組み込まれている電子機器である。
車載機器X17は、車載A/V[audio/visual]機器、カーナビゲーションシステム、及び、ETC[Electronic Toll Collection System]など、ユーザの任意で車両Xに装着される電子機器である。
なお、先に説明した電源装置1は、車載機器X11〜X17のいずれにも組み込むことが可能である。
<その他の変形例>
なお、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本発明は、例えば、車載用システム電源ICに適用することが可能である。ただし、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、他の用途に供される半導体装置にも広く適用することが可能である。
1 電源装置
10 半導体装置
100 スイッチング制御回路
101 出力トランジスタ(Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ)
102 ドライバ(インバータ)
103 ローレベル電圧生成部
104 帰還電圧生成部
Ra、Rb 抵抗
105 ソフトスタート電圧生成部
105a 電流源
105b Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
105c コンパレータ
106 エラーアンプ
106a 上側電流源
106b 下側電流源
1061 gm部
1062、1063 定電流源(第1電流源、第2電流源)
1064 スイッチ(第1スイッチ)
1065、1066 定電流源(第1電流源、第2電流源)
1067 スイッチ(第1スイッチ)
1068 上側スイッチ
1069 下側スイッチ
107 オシレータ
108 スロープ電圧生成部
109 コンパレータ
110 PWMパルス生成部
111 オン時間固定パルス生成部
112 ワンショットパルス生成部
113 セレクタ制御部(カウンタ)
114 セレクタ
115 コンパレータ
116 コンパレータ
117 ORゲート
118 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
119 オン時間固定パルス調整部
120 オン時間固定パルス無効部(コンパレータ)
121 NORゲート
122 カウンタ調整部
200 内部電源電圧生成回路
201 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
202 オペアンプ
203 プリレギュレータ部
204 基準電圧生成部
205、206 抵抗
300 電源切替回路
301、302 スイッチ(Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ)
303 インバータ
L1 コイル
D1 ダイオード
R1〜R4 抵抗
C1〜C6 キャパシタ
T1〜T14 外部端子
X 車両
X11〜X17 車載機器

Claims (10)

  1. 入力電圧から出力電圧を生成するためにオン/オフされるスイッチング素子と、
    前記出力電圧に応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差に応じた誤差信号を生成するエラーアンプと、
    所定周波数の矩形波信号からスロープ信号を生成するスロープ信号生成部と、
    前記誤差信号と前記スロープ信号とを比較して比較信号を生成するコンパレータと、
    前記比較信号及び前記矩形波信号に基づいて、前記スイッチング素子のオン/オフ制御を行うスイッチング制御部と、を有し、
    前記エラーアンプは、所定の制御信号に応じて、そのトランスコンダクタンス値を変更すること
    を特徴とする電源装置。
  2. 前記制御信号は、前記電源装置に接続された負荷が閾値より重い場合は、前記トランスコンダクタンス値を上げる制御信号とされ、前記負荷が閾値より軽い場合は、前記トランスコンダクタンス値を下げる制御信号とされること
    を特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記エラーアンプは、その出力段として、電源端から出力端へ向けて流れる上側電流を生成する上側電流源と、前記出力端から接地端へ向けて流れる下側電流を生成する下側電流源と、前記上側電流源と前記出力端との間を導通遮断する上側スイッチと、前記下側電流源と前記出力端との間を導通遮断する下側スイッチと、を含み、
    前記上側電流源及び前記下側電流源の少なくとも一方は、前記制御信号に応じて、前記上側電流及び前記下側電流の可変制御を行うこと
    を特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記上側電流源及び前記下側電流源はそれぞれ、互いに並列接続された第1電流源と第2電流源とを含み、さらに、前記制御信号に応じて前記第2電流源を回路に組み込むか否かを決定する第1スイッチを有すること
    を特徴とする請求項3に記載の電源装置。
  5. 前記エラーアンプは、前記帰還電圧と前記基準電圧との差分に応じて前記上側スイッチ及び前記下側スイッチをオン/オフさせるgm部を有すること
    を特徴とする請求項4に記載の電源装置。
  6. 前記電源装置は、出力安定性を優先する重負荷モードと、内部消費電流の低減を優先する軽負荷モードとのいずれかの動作モードで動作すること
    を特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記制御信号は、前記電源装置が前記重負荷モードで動作している場合は、前記トランスコンダクタンス値を上げる制御信号とされ、前記電源装置が前記軽負荷モードで動作している場合は、前記トランスコンダクタンス値を下げる制御信号とされること
    を特徴とする請求項6に記載の電源装置。
  8. 前記電源装置は、起動時に緩やかに立ち上がるソフトスタート電圧を生成するソフトスタート電圧生成部を有し、
    前記エラーアンプは、前記基準電圧及び前記ソフトスタート電圧のいずれか低い方と前記帰還電圧との差分に応じた誤差信号を生成すること
    を特徴とする請求項4に記載の電源装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の電源装置
    を有することを特徴とする車載機器。
  10. 請求項9に記載の車載機器と、
    前記車載機器に電力を供給するバッテリと、
    を有することを特徴とする車両。
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