JP2014002125A - 検査方法及び検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】輝度が周期的に変化する光を照射して被検査体の画像を撮像し(ステップS1)、撮像された画像からその周期的な輝度変化を取得する(ステップS2)。そして、取得された輝度変化の振幅値、平均値、下限値及び位相値を算出し(ステップS3)、算出された振幅値、平均値、下限値及び位相値を用いて被検査体の欠陥を検出する(ステップS4)。振幅値、平均値、下限値及び位相値を用いることで、被検査体の各種欠陥を精度良く検出する。
【選択図】図3
Description
例えば、縞パターンの光を用い、その位相を変化させて照射した被検査体表面の画像を撮像し、その画像の輝度変化の振幅値を利用して欠陥を検出する技術が知られている。
これまでの検査技術では、いずれか特定の種類の欠陥を検出することはできても、被検査体に存在し得る上記のような各種欠陥を精度良く検出することが困難であった。
ここでは、板材や樹脂成形品等の表面に顔料等を含む塗料を塗布した塗膜層(ベース層)と、その表面を艶出し等のためにコーティングする透明なコーティング層(クリア層)とを設けたものを被検査体の例とし、このような被検査体に生じ得る欠陥について説明する。
図1(A)〜(D)に示すように、被検査体10は、所定部材の表面に設けられたベース層11、及びそのベース層11の表面に設けられたクリア層12を有する。
図2は検査方法の説明図である。
図3は検査方法の一例を示す図である。また、図4は検査装置の一例を示す図、図5は被検査体に照射する光の一例を示す図、図6は光が照射された被検査体の画像の一例を示す図である。
図7には、被検査体10に照射された縞パターン光40の位相θと、縞パターン光40が照射された被検査体10の画像の所定画素における輝度Iとの関係の一例を図示している。位相θが0、π/2、π、3π/2の4種の縞パターン光40が照射された被検査体10の各画像の所定画素における輝度IをそれぞれI1、I2、I3、I4とする。この例では、所定画素において、輝度IがI1からI2に増加した後、I3、I4と順に減少する。このような輝度変化を、被検査体10について撮像された画像(この例では4枚の画像)の各画素について取得する。
欠陥の検出、種類の判別に当たっては、各画素に対応する被検査体10の箇所に欠陥がない時(正常品)の輝度変化について、同様に振幅値、平均値、下限値及び位相値の各値を算出しておく。即ち、欠陥がない時の輝度変化(上記図7の点線)について、位相θが0、π/2、π、3π/2の時の輝度Iをそれぞれ求め、それらの輝度Iから、上記の式(1)〜(4)に従い、振幅値A0、平均値B0、下限値C0及び位相値D0の各値(設定値)を算出しておく。
まず、検査装置の構成について説明する。
図13は検査装置の構成例を示す図である。
例えば、良否判定部180は、検出された欠陥が、被検査体10を製品として出荷する際に許容される程度のものか否かを、欠陥の種類毎に設定した閾値等を用いて、判定する。或いはまた、良否判定部180は、各画素について得られた知見から、被検査体10上における欠陥の範囲、種類を特定し、その範囲、種類が、被検査体10を製品として出荷する際に許容される程度のものか否かを、閾値等を用いて、判定する。
続いて、上記のような構成を有する検査装置100の処理フローについて説明する。
検査に当たっては、まず、被検査体10、照明部110及び撮像部120が、所定の配置関係となるように配置される。
検査装置100は、所定位相の縞パターン光40が照射された被検査体10の画像を撮像部120によって撮像する(図14;ステップS12)。撮像された画像のデータは、格納部130に格納される。
検査装置100は、撮像回数がn回に満たない場合には、照明部110によって照射する縞パターン光40の位相を2π/n変化させる処理(位相切替え)を行う(図14;ステップS14)。
次いで、検査装置100は、取得部140により、得られたn枚の画像のデータを用い、その画像の各画素について、輝度変化(縞パターン光40の位相と輝度の関係)を取得する(図14;ステップS15)。
|A−A0|=P、|B−B0|=Q、|C−C0|=R、|D−D0|=Sとすると、判別部170は、まず、P=1,Q=0,R=1,S=0([P,Q,R,S]=[1,0,1,0])となっているか否かを判定する(図15;ステップS23)。このようにP=1,Q=0,R=1,S=0となっている場合には、検出された欠陥をキズ13aやブツ13bと判別する。
図14に戻り、検査装置100は、このような欠陥の種類を判別する処理の終了後、良否判定部180により、検査した被検査体10の良、不良を判定する(図14;ステップS19)。
以上の説明では、被検査体10として、ベース層11及びクリア層12を有するものを用いた場合を例にしたが、上記の検査装置及び検査方法によって検査が可能な被検査体は、このようなものに限定されない。例えば、表面にベース層11のみが設けられクリア層12を含まないものや、ベース層11及びクリア層12を設けていない基板や樹脂成形品等に対しても、上記の検査装置及び検査方法が適用可能である。
図16は検査装置に用いるコンピュータのハードウェアの構成例を示す図である。
コンピュータ200は、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、検査装置の処理機能を実現する。コンピュータ200に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、コンピュータ200に実行させるプログラムをHDD203に格納しておくことができる。プロセッサ201は、HDD203内のプログラムの少なくとも一部をRAM202にロードし、プログラムを実行する。また、コンピュータ200に実行させるプログラムを、光ディスク214、メモリ装置215、メモリカード217等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ201からの制御により、HDD203にインストールされた後、実行可能となる。また、プロセッサ201が可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
(付記1) 被検査体に、輝度が周期的に変化する光を照射して、前記被検査体の画像を撮像する工程と、
撮像された前記画像から、前記画像の周期的な輝度変化を取得する工程と、
取得された前記輝度変化の振幅値、平均値、下限値及び位相値を算出する工程と、
算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を用いて、前記被検査体の欠陥を検出する工程と
を含むことを特徴とする検査方法。
算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を、それぞれについて設定された設定値と比較する工程と、
前記各設定値との比較結果に基づいて、前記欠陥を検出する工程と
を含むことを特徴とする付記1に記載の検査方法。
前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を算出する工程では、前記各画素について前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を算出し、
前記被検査体の欠陥を検出する工程では、前記各画素について算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を用いて、前記被検査体の欠陥を検出することを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載の検査方法。
前記光が照射された前記被検査体の画像を撮像する撮像部と、
撮像された前記画像から、前記画像の周期的な輝度変化を取得する取得部と、
取得された前記輝度変化の振幅値、平均値、下限値及び位相値を算出する算出部と、
算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を用いて、前記被検査体の欠陥を検出する検出部と
を含むことを特徴とする検査装置。
前記算出部は、前記各画素について前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を算出し、
前記検出部は、前記各画素について算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を用いて、前記被検査体の欠陥を検出することを特徴とする付記8乃至10のいずれかに記載の検査装置。
前記撮像部は、前記光として前記2次元パターン光が照射された前記被検査体の前記画像を、変化させた前記位相毎に撮像することを特徴とする付記8乃至11のいずれかに記載の検査方法。
準備された前記電子機器に、輝度が周期的に変化する光を照射して、前記電子機器の画像を撮像する工程と、
撮像された前記画像から、前記画像の周期的な輝度変化を取得する工程と、
取得された前記輝度変化の振幅値、平均値、下限値及び位相値を算出する工程と、
算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を用いて、前記電子機器の欠陥を検出する工程と
を含むことを特徴とする電子機器の製造方法。
前記検査装置の照明部によって、被検査体に、輝度が周期的に変化する光を照射し、
前記検査装置の撮像部によって、前記光が照射された前記被検査体の画像を撮像し、
前記検査装置の取得部によって、撮像された前記画像から、前記画像の周期的な輝度変化を取得し、
前記検査装置の算出部によって、取得された前記輝度変化の振幅値、平均値、下限値及び位相値を算出し、
前記検査装置の検出部によって、算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を用いて、前記被検査体の欠陥を検出する
処理を実行させることを特徴とする検査プログラム。
10a 画像
11 ベース層
12 クリア層
13 欠陥
13a キズ
13b ブツ
13c 汚れ
13d ムラ
13e 歪み
20,20a 照明装置
30,30a 撮像装置
40,40a 縞パターン光
100 検査装置
110 照明部
120 撮像部
130 格納部
140 取得部
150 算出部
160 検出部
170 判別部
180 良否判定部
190 制御部
200 コンピュータ
201 プロセッサ
202 RAM
203 HDD
204 グラフィック処理装置
205 入力インタフェース
206 光学ドライブ装置
207 機器接続インタフェース
208 ネットワークインタフェース
209 バス
210 ネットワーク
211 モニタ
212 キーボード
213 マウス
214 光ディスク
215 メモリ装置
216 メモリリーダライタ
217 メモリカード
Claims (8)
- 被検査体に、輝度が周期的に変化する光を照射して、前記被検査体の画像を撮像する工程と、
撮像された前記画像から、前記画像の周期的な輝度変化を取得する工程と、
取得された前記輝度変化の振幅値、平均値、下限値及び位相値を算出する工程と、
算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を用いて、前記被検査体の欠陥を検出する工程と
を含むことを特徴とする検査方法。 - 前記欠陥を検出する工程は、
算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を、それぞれについて設定された設定値と比較する工程と、
前記各設定値との比較結果に基づいて、前記欠陥を検出する工程と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の検査方法。 - 前記各設定値は、前記欠陥のない被検査体に輝度が周期的に変化する光を照射して撮像された画像から取得される輝度変化の振幅値、平均値、下限値及び位相値であることを特徴とする請求項2に記載の検査方法。
- 算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値と前記各設定値との比較結果に基づいて、検出された前記欠陥の種類を判別する工程を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の検査方法。
- 算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値と前記各設定値とを比較し、前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値と前記各設定値との間に一定の差が存在するものの組み合わせ又は一定の差が存在しないものの組み合わせに基づいて、検出された前記欠陥の種類を判別することを特徴とする請求項4に記載の検査方法。
- 被検査体に、輝度が周期的に変化する光を照射する照明部と、
前記光が照射された前記被検査体の画像を撮像する撮像部と、
撮像された前記画像から、前記画像の周期的な輝度変化を取得する取得部と、
取得された前記輝度変化の振幅値、平均値、下限値及び位相値を算出する算出部と、
算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を用いて、前記被検査体の欠陥を検出する検出部と
を含むことを特徴とする検査装置。 - 前記検出部は、前記算出部で算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値を、それぞれについて設定された設定値と比較し、前記各設定値との比較結果に基づいて、前記欠陥を検出することを特徴とする請求項6に記載の検査装置。
- 前記算出部で算出された前記振幅値、前記平均値、前記下限値及び前記位相値と前記各設定値との比較結果に基づいて、検出された前記欠陥の種類を判別する判別部を含むことを特徴とする請求項7に記載の検査装置。
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