JP2017078609A - 画像検査システム、電子機器、および画像検査方法 - Google Patents

画像検査システム、電子機器、および画像検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異常を示す特徴をより捉えやすい画像検査システムを得る。【解決手段】画像検査システムは、一方向に所定周期で空間的に強度が変化する照明部と、照明部と被検査体とが一方向に沿って複数の異なる相対的な位置にある状態で、それぞれ、照明部から出射された光の被検査体での反射光を撮影した画像を得る撮像部と、複数の相対的な位置のそれぞれにおける画像の輝度値と相対的な位置に応じて所定周期で変化する複素参照信号との乗算値の、複数の相対的な位置にわたる積分値に基づく複素画像を算出する複素画像算出部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、画像検査システム、電子機器、および画像検査方法に関する。
従来、被検査体に光を照射し、当該被検査体の表面からの反射光を画像データとして撮像し、当該画像データの輝度変化等に基づいて被検査体の異常を検出する技術が、提案されている。
当該技術においては、被検査体に照射する光の強度を周期的に変化させ、撮像された画像データの輝度変化に基づいて異常を検出する技術が、提案されている。
特開2014−2125号公報
この種の画像検査システムでは、例えば、より精度良くあるいはより高い確率で、異常を捉えやすくなれば、有意義である。
本発明の実施形態の画像検査システムにあっては、一方向に所定周期で空間的に強度が変化する照明部と、上記照明部と上記被検査体とが上記一方向に沿って複数の異なる上記相対的な位置にある状態で、それぞれ、上記照明部から出射された光の上記被検査体での反射光を撮影した画像を得る撮像部と、複数の上記相対的な位置のそれぞれにおける上記画像の輝度値と上記相対的な位置に応じて上記所定周期で変化する複素参照信号との乗算値の、複数の上記相対的な位置にわたる積分値に基づく複素画像を算出する複素画像算出部と、を備える。
図1は、実施形態の画像検査システムの例示的かつ模式的な構成図である。 図2は、実施形態の画像検査システムが有する照明部の一部の例示的かつ模式的な斜視図である。 図3は、実施形態の画像検査システムが有する照明部によって形成される所定方向に対する明領域と暗領域とを示す例示的かつ模式的な説明図である。 図4は、実施形態の画像検査システムの照明部の強度の周期的な分布と複素参照信号の波形とを示す例示的かつ模式的な説明図である。 図5は、実施形態の画像検査システムの照明部の図4とは異なる位置における強度の周期的な分布と複素参照信号の波形とを示す例示的かつ模式的な説明図である。 図6は、実施形態の画像検査システムの照明部の図4および図5とは異なる位置における強度の周期的な分布と複素参照信号の波形とを示す例示的かつ模式的な説明図である。 図7は、実施形態の画像検査システムの例示的かつ模式的な制御ブロック図である。 図8は、実施形態の画像検査システムによる画像検査の手順の例示的かつ模式的なフローチャートである。 図9は、実施形態の画像検査システムによって得られた強度画像の一例である。 図10は、図9のX部の拡大図である。 図11は、実施形態の画像検査システムによって得られた複素位相画像の一例である。 図12は、図11のXII部の拡大図である。 図13は、実施形態の画像検査システムによって得られた複素振幅画像の一例である。 図14は、図13のXIV部の拡大図である。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成や制御、ならびに当該構成や制御によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成や制御以外によっても実現可能であるとともに、基本的な構成や制御によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)を得ることが可能である。
図1に示される検査システム1は、被検査体10の被検査面10aを検査する。検査システム1は、被検査面10aを撮影した画像(データ)に対する演算処理により、被検査面10aにおける凹凸や汚れ等の異常の有無を判断する。なお、画像とは、画像データであり、格子状に離散化された二次元の各点(各座標、各画素)での輝度値等のデータ群である。また、被検査体10は、検査物や、検査対象物等とも称され、被検査面10aは、検査面や、検査対象面等とも称され、検査システム1は、画像検査システムとも称されうる。また、被検査面10aは、例えば、鏡面や、光沢面、反射面等とも称されうる。
検査システム1は、被検査面10aを照らす照明部2と、被検査面10aを撮影する撮像部3と、を備える。撮像部3は、照明部2から出射され被検査面10aで反射された光を撮影する。撮像部3は、ディジタルカメラ(ディジタルスチルカメラ)であり、ディジタル画像、すなわち2次元の画素毎の輝度値(データ)を取得する。撮像部3は、CMOS(complementary metal-oxide-semiconductor)イメージセンサやCCD(charge-coupled device)イメージセンサ等の撮像素子を有する。
照明部2は、複数の発光部21を有する。複数の発光部21は、上下方向(略鉛直方向)に、互いに間隔をあけて配置されている。図2にも示すように、発光部21は、それぞれ、扁平な直方体の箱状の支持部材22に支持され、当該支持部材22の一面(下面)を覆っている。発光部21は、支持部材22よりも下方へ光を出射する。発光部21は、四角形状かつ板状に構成された面状の光源ユニットである。発光部21は、例えば、マトリクス状に配列された複数の発光素子を有してもよいし、さらにそれら配列された複数の発光素子を覆うカバーを有してもよい。発光素子は、例えば、LED(light emitting diode)であってもよいし、カバーは、光を拡散しながら透過する板状の拡散部材であってもよい。また、発光部21は、OELD(organic electro luminescent display)のシートであってもよい。なお、下面側の発光面21aにおいて位置による発光強度のばらつきが小さくなるよう、発光面21aには、光を拡散させつつ透過する拡散部材が設けられてもよい。
図3に示すように、照明部2には、光通過部23と、遮光部24とが設けられている。光通過部23では、発光部21のそれぞれから出射された光が通過する。光通過部23は、一方向に間隔をあけて隣接した二つの発光部21または支持部材22の、間の空間である。光通過部23は、隙間や、スリット、開口部等とも称されうる。
また、遮光部24は、発光部21から出射された光を遮る。本実施形態では、遮光部24は、支持部材22によって構成されている。図3において、発光部21から、照明部2に対して図3の例では左下側に配置された被検査面10aに向けて出射された光は、遮光部24として機能する支持部材22によって遮られている。これにより、照明部2に対する図3の左下側に向けては、遮光部24の左下側に位置されハッチングが付与された暗領域Adと、光通過部23の左下側に位置された明領域Abとが、上下方向に沿って交互に出現する。また、本実施形態では、このような構成において、光通過部23の上下方向に沿った幅Wpと、遮光部24の上下方向に沿った幅Wsとが、略同じに設定され、これにより、明領域Abの上下方向に沿った幅Wbと暗領域Adの上下方向に沿った幅Wdとが略同じに設定されている。このような構成の照明部2により、強度の高い明領域Abと強度の低い暗領域Adとが上下方向に沿って交互に周期的に分布する空間が形成され、照明部2の光の強度が、上下方向に所定周期で空間的に変化する。なお、光通過部および遮光部は、上述された構成には限定されず、種々に構成されうる。
また、本実施形態では、検査システム1は、可変設定部4を備えている。可変設定部4は、被検査体10と照明部2との相対的な位置を可変設定する。上述したように、照明部2が出射する光の強度は、上下方向に周期的に変化する。可変設定部4は、被検査体10と照明部2との相対的な位置を、光の強度が周期的に変化する方向、すなわち本実施形態では上下方向に、可変設定する。可変設定部4は、各位置で、被検査体10と照明部2とを静止した状態に維持し、撮像部3は、被検査体10と照明部2とが相対的に静止されている状態で、被検査面10aを撮影する。
具体的に、図1に示される可変設定部4は、レール41と、スライダ42と、駆動部43と、を有している。レール41は上下方向に延びている。スライダ42は、上下方向に移動可能にレール41に支持されている。駆動部43は、スライダ42の上下方向の位置を変化させる。駆動部43は、例えば、ボールネジ機構であり、モータ44と、ねじシャフト45と、ナット46とを有している。モータ44のロータやシャフト等(不図示)が回転すると、ねじシャフト45が回転し、ねじシャフト45が挿入されたナット46が上下方向に沿って移動する。モータ44は、非通電状態あるいは制御された通電状態によって、ロータやシャフト等の回転位置を保持できるよう構成されている。なお、可変設定部4および駆動部43の構成は、上述された構成には限定されず、種々に構成されうる。例えば、可変設定部4は、手動であってもよい。すなわち、検査システム1は、作業者が可変設定部4の手動調整によって照明部2の位置を変更可能な構成を有してもよい。
検査システム1は、被検査面10aと照明部2との複数の異なる相対的な位置のそれぞれで撮像部3が撮影した画像データから、複素画像を算出する。本実施形態では、一例として、検査システム1がPC5を備え、PC5が複素画像の算出ならびに複素画像に基づく検査を実行する。なお、被検査面10aの異なる位置の検査がより容易に行えるように、被検査体10を移動させる移動機構10bが設けられてもよい。図1の例では、移動機構10bは、例えば、被検査体10および被検査面10aを回転中心Ax回りに回転させる回転機構である。移動機構10bは、具体的には、モータやギヤ等を有しうる。被検査面10aの検査は、移動機構10bが被検査面10aおよび被検査体10を動かしていない状態で、行われる。
ここで、被検査面10aと照明部2との複数の異なる相対位置で撮影された画像データに基づく複素画像データの算出について説明する。本実施形態では、撮像部3および被検査面10aを固定し、可変設定部4を用いて照明部2を動かすことにより、被検査面10aと照明部2との相対的な位置が異なる状態が得られている。よって、以下では、簡単のため、被検査面10aと照明部2との相対的な位置が異なることを、単に、照明部2の位置が異なると表現する。なお、被検査面10aと照明部2との相対的な位置が異なる状態は、不図示の可変設定部が被検査面10aの位置を変更することによっても得られるし、不図示の可変設定部が被検査面10aおよび照明部2の双方の位置を可変設定することによっても得られる。また、被検査面10aの位置を可変設定する場合にあっては、撮像部3と被検査面10aとの相対的な位置が変わらないよう、撮像部3の位置も可変設定されうる。
上述したように、本実施形態では、照明部2の光の強度は、上下方向に、空間的な所定周期で、変化している。このように空間的に光の周期的な強度変化が与えられた環境において、本実施形態では、照明部2の位置xを、空間的な光の強度の1周期分の距離X(=Wb+Wd)にわたって段階的に複数回(k回)変化させ、各位置で撮像部3による撮影が実行される。
座標(m,n)の各画素における強度I(m,n)は、以下の式(1)で定義される。
ここに、「m」および「n」は、それぞれ、2次元の画像中にマトリクス状に配置された画素の位置座標を示すパラメータであり、A+Bcos(ωx+φ)は、位置xにおける各画素の輝度値(関数)である。ここに、φは、位相の遅れである。
また、各画素における複素画像F(m,n)は、以下の式(2)で定義される。
ここに、「j」は、虚数であり、「e−jωx」は、複素参照信号(複素指数関数)であり、「ωx」は、複素参照信号の位相であり、「ω」は、複素参照信号の角速度、αは、任意に設定される分割数であり、Tは、分割数αに応じて定まる増分である。なお、Tは、露光時間に比例する。オイラーの公式により、複素参照信号の実部はcosωx、虚部は−sinωxである。複素画像F(m,n)は、各画素の輝度値(A+Bcos(ωx+φ))と複素参照信号e−jωxとの乗算値の、複素参照信号の一周期分の積分値に相当し、輝度値(A+Bcos(ωx+φ))の複素直交復調信号や、複素直交検波信号等とも称されうる。図4〜6に示すように、複素参照信号の位相ωxは、照明部2の強度が空間的に変化する方向、すなわち本実施形態では上下方向に、変化するよう設定されるとともに、照明部2について固定される。例えば、図4〜6に示されるような、強度が上下方向に所定周期で変化する模式的な照明部2の場合において、照明部2のうち被検査面10aでの反射を介して撮像部3で撮像されている部分の位置(撮像位置)をxとすると、図4に示す位置x=0のとき位相ωx=0、図5に示す位置x=X/2のとき位相ωx=π、図6に示す位置x=Xのとき位相ωx=2πとなる。図4〜6に破線の矢印で示されるように、位置xは、照明部2の図4の状態、すなわち初期状態からの移動量と言うこともできる。
式(2)において、各画素における複素画像F(m,n)の実部Fr(m,n)は、式(3)となり、虚部Fi(m,n)は、式(4)となる。
各画素における複素画像F(m,n)の振幅S(m,n)は、式(5)と定義され、位相P(m,n)は、式(6)と定義される。なお、振幅S(m,n)は、複素振幅画像とも称され、位相P(m,n)は、複素位相画像とも称されうる。
ここで、仮に、照明部2の各位置xにおける各画素の輝度値L(m,n,x)が、簡素化された次の式(7)のような関数で表される場合について考察する。
この場合、式(2),(3)から、以下の式(8),(9)が得られる。
よって、式(5),(6)から、以下の式(10),(11)が得られる。
これらの式(10),(11)より、複素画像F(m,n)の位相P(m,n)が、輝度値L(m,n,x)の位相ωxの遅れφに、複素画像F(m,n)の振幅S(m,n)が輝度値L(m,n,x)の振幅Bに、それぞれ対応していることが、理解できよう。すなわち、複素画像F(m,n)を算出し、さらにそれらの位相P(m,n)、振幅S(m,n)を得ることにより、座標(m,n)の各画素における輝度値L(m,n,x)の性質、すなわち、被検査面10a中の各位置における光の反射の性質(状態)を把握することができる。なお、積分値は、分割数α個の値の積算値に基づいて得られる。
位相P(m,n)は、被検査面10aの座標(m,n)に対応する位置での法線方向に応じて変化する。よって、位相P(m,n)を、正常な形状における位相P(m,n)のリファレンスデータと比較したり、周囲の画素の位相と比較したりすることにより、被検査面10aの当該座標(m,n)に対応する位置での法線方向の異常、例えば、傾斜角度の異常や凹凸の異常等を、把握することができる。
また、振幅S(m,n)は、被検査面10aの座標(m,n)に対応する位置で反射光が拡散される場合に小さくなる。よって、振幅S(m,n)を、正常な形状における振幅S(m,n)のリファレンスデータと比較したり、周囲の画素の振幅と比較したりすることにより、被検査面10aの当該座標(m,n)に対応する位置での表面性状の異常、例えば、粗さの異常や汚れの付着等を、把握することができる。
また、強度I(m,n)は、被検査面10aの座標(m,n)に対応する位置で局所的に何らかの異常が生じた場合に小さくなる。よって、周囲の画素の強度と比較することにより、被検査面10aの当該座標(m,n)に対応する位置での異常を、把握することができる。なお、強度I(m,n)は、被検査面10aの全体的あるいは平均的な特徴に応じても変化する。よって、強度I(m,n)が適宜な値となるよう、照明部2の照度や、撮像部3における絞り、露光時間(シャッタースピード)、等の撮影条件等が設定されうる。なお、複数の位置xで、撮像部3による撮影条件は同一に設定される。
検査システム1における検査は、図7に例示されるようなPC5によって制御されうる。PC5は、電子機器の一例である。PC5は、制御部51や、記憶部52等を有する。制御部51は、例えばCPU(central processing unit)や、コントローラ等として構成されうる。記憶部52は、RAM(random access memory)や、ROM(read only memory)、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)等として構成されうる。すなわち、記憶部52には、HDDやSSD等の、不揮発性の書き換え可能な記憶デバイスが含まれうる。
制御部51は、撮影画像取得部51cを有する。撮影画像取得部51cは、各位置xにおいて撮像部3で取得された輝度値L(m,n,x)を取得し、記憶部52に記憶する。
制御部51は、強度算出部51d、複素復調演算部51e、位相算出部51f、および振幅算出部51gを有する。強度算出部51dは、記憶部52に記憶された複数の位置xにおける輝度値L(m,n,x)から強度I(m,n)を算出する。また、複素復調演算部51eは、記憶部52に記憶された複数の位置xにおける輝度値L(m,n,x)および位置xに対応した複素参照信号に基づいて、複素画像F(m,n)を算出する。複素参照信号は、記憶部52に記憶されているか、あるいは記憶部52に記憶されたデータに基づいて算出されうる。位相算出部51fは、複素画像F(m,n)から位相P(m,n)を算出し、振幅算出部51gは、複素画像F(m,n)から振幅S(m,n)を算出する。なお、複素復調演算部51e、位相算出部51f、および振幅算出部51gは、複素画像算出部の一例である。
制御部51は、異常判断部51hを有する。異常判断部51hは、強度I(m,n)、位相P(m,n)、および振幅S(m,n)のうち少なくとも一つに基づいて、被検査面10aにおける異常の有無を判断する。異常判断部51hは、フィルタリングや、穴埋め、二値化、グルーピング、ラベリング、膨張処理等の公知の画像処理手法に基づいて、所定の条件を満たす互いに隣接した複数の画素の集合を、異常領域と判断することができる。異常判断は、例えば、周囲の画素の輝度値との比較や、参照データとの比較等に基づいて実行されうる。なお、異常判断部51hは、検査部の一例である。
制御部51は、出力制御部51iを有する。出力制御部51iは、異常判断部51hによる異常の判断の結果を示す画像を出力するよう、画像出力部53を制御することができる。画像出力部53は、例えば、LCD(liquid crystal display)等の表示装置である。
また、制御部51は、撮像制御部51aや、駆動制御部51b等を有してもよい。撮像制御部51aは、撮像部3による撮影を制御する。駆動制御部51bは、照明部2の位置xが所定の位置となるよう、駆動部43を制御する。なお、検査システム1における演算処理や、各部の制御は、PC5以外の電子機器によって制御されてもよい。また、制御部51の単独、あるいは制御部51および記憶部52は、ECU(electronic control unit)や、ボード、ユニット、デバイス等として構成されうる。このような場合、制御部51は、電子機器の一例である。
また、制御部51による上述した演算処理や制御は、ソフトウエアによって実行されてもよいし、ハードウエアによって実行されてもよいし、ソフトウエアによる演算処理や制御とハードウエアによる演算処理や制御とが含まれてもよい。ソフトウエアによる処理の場合にあっては、制御部51は、ROMや、HDD、SSD等に記憶されたプログラムを読み出して実行する。この場合、プログラムには、制御部51に含まれる各部に対応するモジュールが含まれうる。制御部51の全部あるいは一部がハードウエアによって構成される場合、制御部51には、FPGA(field programmable gate array)やASIC(application specific integrated circuit)等が含まれうる。
検査システム1による検査は、図8に示されるような手順で実行される。まず、駆動制御部51bは、照明部2と被検査面10aとが所定の相対位置となるよう、駆動部43を制御する(S1)。次に、撮像制御部51aは、撮影を行うよう撮像部3を制御する(S2)。次に、撮影画像取得部51cは、撮像部3から撮像によって得られた画像データを取得し、記憶部52に格納する(S3)。S1〜S3は、複数の異なる相対位置での画像データ、例えば、少なくとも強度変化の一周期分の画像データが格納されるまで、継続される(S4)。すなわち、S4でNoの場合、S1に戻る。複数の異なる相対位置は、例えば、1周期分の相対位置の範囲を12分割された位置毎に設定されうるが、これには限定されない。なお、複数の異なる相対位置が1周期分を12分割された位置である場合、上下方向の一方への相対位置のステップ的な変化に応じて、相対位置に対応する複素参照信号の位相は、π/6ずつ変化することになる。
複数の異なる相対位置についてS1〜S3が終了したら(S4でYes)、強度算出部51dは、記憶部52に格納されている複数位置での画像データ(輝度値)から強度画像を算出する(S5)。また、複素復調演算部51eは、記憶部52に格納されている複数位置での画像データ(輝度値)、および各画像データの位置に対応した複素参照信号から、複素画像を算出する(S6)。次いで、位相算出部51fは、複素画像から複素位相画像を算出し(S7)、振幅算出部51gは、複素画像から複素振幅画像を算出する(S8)。次いで、異常判断部51hは、強度画像(強度)、複素位相画像(位相)、および複素振幅画像(振幅)のうち少なくとも一つについて異常判断を実行する(S9)。出力制御部51iは、S9で得られた検査結果が表示されるよう、画像出力部53を制御する(S10)。なお、S3では、画像データに複素参照信号を乗算した実部および虚部のデータが、記憶部52に格納され、S6では、記憶部52に格納された実部および虚部のデータに基づくそれぞれの積分値(積算値)が算出されてもよい。
図9には、被検査体10のサンプルの被検査面10aの強度画像の一例が示され、図10には、図9の一部が拡大された図が示されている。また、図11には、被検査体10のサンプルの被検査面10aの位相画像の一例が示され、図12には、図11の一部が拡大された図が示されている。また、図13には、被検査体10のサンプルの被検査面10aの振幅画像の一例が示され、図14には、図13の一部が拡大された図が示されている。通常のデジタルスチルカメラで撮影された画像は、図9,10に示された画像と等価である。図11,12の位相画像、および図13,14の振幅画像には、図9,10の強度画像では捉えにくい特徴が出現していることが理解できよう。図11,12のような位相画像では、比較的傾斜の緩やかな凹凸形状が捉えやすくなり、図13,14のような振幅画像では、比較的傾斜の急な凹凸形状が捉えやすくなる。
以上、説明したように、本実施形態では、複素復調演算部51e(複素画像算出部)は、複素画像を算出する。複素画像は、撮像部3によって撮影された画像の輝度値と、相対的な位置xに応じて所定周期で変化する複素参照信号と、の乗算値の、相対的な位置xの所定範囲にわたる積分値、例えば、所定範囲中の複数の相対的な位置xにおける積算値である。よって、本実施形態によれば、例えば、複素位相画像や、複素振幅画像等の複素画像に基づいて検査を行うことができるため、複素画像を用いない通常の画像検査では捉えにくい特徴に基づいて検査を行うことができる。したがって、本実施形態によれば、例えば、より精度良くあるいはより高い確率で、異常を捉えやすくなる。また、各位置xのそれぞれで、十分な光量による撮影を実行することができるため、光量不足によって検査精度が低下するのが抑制されやすい。
また、本実施形態では、照明部2は、一方向に間隔をあけて配置された複数の発光部21を有する。また、発光部21のそれぞれからの光が通過する光通過部23と、発光部21からの光を遮る遮光部24とが、一方向に沿って一定の間隔で交互に設けられている。また、遮光部24の少なくとも一部が、発光部21を支持する支持部材22によって構成されている。よって、本実施形態によれば、例えば、照明部2が比較的簡素に構成されうる。
なお、上記実施形態では、照明部2の強度が変化する方向、および照明部2と被検査面10aとの相対的な位置xの移動する方向は、上下方向に設定されたが、当該方向は上下方向には限定されず、例えば、水平方向や、横方向、斜め方向など、種々の方向に設定されてもよい。
また、上記実施形態では、制御部51は、撮像部3とは別に設けられたが、制御部51は、撮像部3とは別に設けられる必要は無く、制御部51の少なくとも一部が撮像部3と一体に設けられたカメラとして構成されてもよい。
以上、本発明の実施形態および変形例を例示したが、上記実施形態および変形例は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これら実施形態および変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、各実施形態や各変形例の構成や形状は、部分的に入れ替えて実施することも可能である。また、各構成や形状等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
1…検査システム(画像検査システム)、2…照明部、3…撮像部、4…可変設定部、5…PC(電子機器)、10…被検査体、21…発光部、22…支持部材、23…光通過部、24…遮光部、51…制御部(電子機器)、51e…複素復調演算部(複素画像算出部)、51h…異常判断部(検査部)、52…記憶部。

Claims (9)

  1. 一方向に所定周期で空間的に強度が変化する照明部と、
    前記照明部と被検査体とが前記一方向に沿って複数の異なる相対的な位置にある状態で、それぞれ、前記照明部から出射された光の前記被検査体での反射光を撮影した画像を得る撮像部と、
    複数の前記相対的な位置のそれぞれにおける前記画像の輝度値と前記相対的な位置に応じて前記所定周期で変化する複素参照信号との乗算値の、複数の前記相対的な位置にわたる積分値に基づく複素画像を算出する複素画像算出部と、
    を備えた、画像検査システム。
  2. 前記複素画像は複素位相画像を含む、請求項1に記載の画像検査システム。
  3. 前記複素画像は複素振幅画像を含む、請求項1または2に記載の画像検査システム。
  4. 前記複素画像に基づいて被検査体の異常の有無を検査する検査部を備えた、請求項1〜3のうちいずれか一つに記載の画像検査システム。
  5. 前記照明部は、前記一方向に沿って間隔をあけて配置された複数の発光部を有し、
    前記照明部では、前記発光部のそれぞれからの光が通過する光通過部と、前記発光部からの光を遮る遮光部とが、前記一方向に沿って一定の間隔で交互に設けられた、請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の画像検査システム。
  6. 前記遮光部の少なくとも一部が、前記発光部を支持する支持部材によって構成された、請求項5に記載の画像検査システム。
  7. 請求項1〜6に記載の画像検査システムで用いられる前記複素画像算出部を有した電子機器。
  8. 請求項3に記載の画像検査システムで用いられる前記複素画像算出部と前記検査部とを有した電子機器。
  9. 一方向に所定周期で空間的に強度が変化する照明部と被検査体との相対的な位置を前記一方向に変化させるステップと、
    前記照明部と前記被検査体とが複数の前記相対的な位置にある状態のそれぞれで前記照明部から出射された光の前記被検査体での反射光を撮像した画像を得るステップと、
    コンピュータにより、複数の前記相対的な位置のそれぞれについて前記画像の輝度値と前記相対的な位置に応じて前記所定周期で変化する複素参照信号との乗算値の、複数の前記相対的な位置にわたる積分値に基づく複素画像を算出するステップと、
    を備えた、画像検査方法。
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