JP2014002027A - トンネル内空変位計測方法 - Google Patents

トンネル内空変位計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】任意のトンネル壁面位置における変位を変位ベクトル、変位量として把握する。
【解決手段】この計測方法では、3次元計測器で測定した初期の各基準断面上の各基準点のトンネル座標に基づいて及び/又は当該トンネル座標を基に補間して、3次元レーザスキャナで取得した初期のトンネル壁面形状データから、計測しようとする任意の位置の初期のトンネル断面形状データを、当該任意の位置の断面に対応する基準点及び/又は仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる分割点で抽出した後、所定の計測頻度に従って、同様の手順を繰り返し、変位後の当該分割点を抽出して、初期の各分割点と変位後の各分割点とを相互に対応させ結んで得るベクトルを各分割点の変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを各分割点における変位量とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、トンネル工事においてトンネルの内空変位を計測するのに使用するトンネル内空変位計測方法に関し、特に、3次元レーザスキャナを利用したトンネル内空変位計測方法に関する。
トンネル工事においては、トンネルの掘進に伴い、常にトンネルの内空変位を計測して、周辺地山の変位挙動を追跡し、地山の安定性やトンネル支保構造の妥当性を確認する必要がある。この内空変位の計測では、一般に、トータルステーションと呼ばれる測距測角機能を備えた3次元計測器を用い、トンネル断面に設定した測点の座標を求めて、計測線を算出する。この種の計測方法が例えば特許文献1などに開示されている。
この文献1はトンネル内空変位の自動測定システムに関するもので、このシステムでは、トンネルの壁面に自動視準機能を有する3次元自動追尾光波測距器を常設し、この測距器の自動視準機能の測定視野範囲内のトンネル壁面に複数の計測断面を所定の距離を隔てて設定し各計測断面上に複数個のターゲットを常設して、測距器により、各ターゲットの測点を順に自動追尾して視準し、各ターゲットの測点の変位量を自動計測する。
通常、このような内空変位の計測では、トンネル縦断方向10m〜30mの間隔で基準断面を設定し、各基準断面にターゲットをトンネル横断方向5箇所に、この場合、図13に示すように、トンネル天端付近に1箇所、トンネルS.L.(トンネルが最大幅となる基準線)から1m程度上側の左右に1箇所ずつ、トンネルS.L.から1m程度下側の左右に1箇所ずつ設置して、トータルステーションにより、所定の計測頻度(2回/日〜1回/2週間)に基づき、各ターゲットの中心座標を取得する。そして、4測線の距離(各ターゲットの中心間の距離A、B、C、D)の経時変化に伴う変化量を算出し、これを、図14に示すように、変位(ターゲット間の距離の変化量)−経過時間の関係を表すグラフに表示する。このようにして基準断面毎に作成した変位−経過時間グラフを基に、基準断面毎のトンネル周辺の地山の挙動を把握する。なお、従来のトンネルの内空変位の表現方法としては、図15に示すように、トンネル壁面に設置した5つのターゲットの点間距離の変化量を計測測点断面変位ベクトル図として表示する手法もあるが、トンネルの内空変位の計測では、図14に示すように、内空変位の経時変化として出力するのが一般的である。
また、このようなトンネル工事においては、トンネルの出来形測定などに3次元レーザスキャナが用いられている。3次元レーザスキャナはノンプリズムの自動計測により、水平方向360度、鉛直方向315度(3次元レーザスキャナ下部45度は計測不可能)の範囲の断面形状を取得することができる。この3次元レーザスキャナによる計測で得られたデータは無数の点の集合のデータ(点群データ)で、この点群データにより構造物の立体的な形状を把握することができる。図16に3次元レーザスキャナで取得した点群データの例を示している。これは、写真のように見えるが、計測した無数の点の集合である。
この3次元レーザスキャナは、トンネルの出来形測定では、(1)トンネルの出来形形状と設計形状を比較する場合、(2)トンネルの吹付け面の形状を計測して、覆工厚が不足する箇所を予測し、また併せて覆工コンクリート量を算出する場合、(3)トンネルの掘削形状と吹付け形状、覆工出来形形状を重ね合わせることにより吹付け厚や覆工厚を把握する場合などに使用されることが知られている。
特開2001−165656公報
しかしながら、上記従来のトンネル内空変位計測方法では、次のような問題がある。
(1)3次元計測器をトンネル壁面の所定の位置に常設し、複数のターゲットを基準断面毎にトンネル横断方向に設置して、所定の計測頻度で、3次元計測器により、各ターゲットの中心座標を取得して、各ターゲット間の壁面距離の経時変化に伴う変化量を算出し、基準断面毎のトンネルの挙動を把握するため、トンネル壁面のターゲットを設置した箇所における変位挙動を取得することができるが、ターゲットを設置していない箇所での変位を把握することができない。このため、トンネルの内空変位の表現方法としても、ターゲットを設置した基準断面でしか変位を表示できず、しかも、基準断面でもターゲットを設置した箇所の変位しか表示することができない。
(2)トンネル工事で3次元レーザスキャナが用いられているが、この3次元レーザスキャナでは出来形測定などトンネル壁面の現状の形状を把握することができるものの、トンネル壁面の同一箇所を指定して計測することができないため、同一箇所の変位を追跡することができない。
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、この種のトンネル内空変位計測方法において、トンネルの内空断面形状の計測区間の任意のトンネル壁面位置における変位を変位ベクトル、変位量として把握し、トンネル壁面の挙動を詳細に捉え、追跡できるようにすること、最大変位が発生している箇所を含むトンネルの変位発生状況やトンネルの全体的な変位方向などを容易に把握できるようにすること、トンネルの内空変位の発生状況と地質状態、トンネル支保工の状態を比較検討して、トンネル支保工の妥当性やトンネルの変状発生時の追加対策工の判断を適確かつ迅速に行えるようにすること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のトンネル内空変位計測方法は、トンネル縦断方向に設定する基準断面のトンネル壁面にトンネル横断方向に基準点として複数のターゲットを設置し、初期の基準断面の各ターゲットを3次元計測器により計測して、当該各ターゲットの初期のトンネル座標を取得するとともに、前記各ターゲットを含む初期のトンネル壁面形状を3次元レーザスキャナにより計測して、複数の点群データからなる初期のトンネル壁面形状データを取得し、所定の計測頻度に従って、変位後の基準断面の各ターゲットを前記3次元計測器により計測して、当該各ターゲットの変位後のトンネル座標を取得するとともに、前記各ターゲットを含む変位後のトンネル壁面形状を前記3次元レーザスキャナにより計測して、複数の点群データからなる変位後のトンネル壁面形状データを取得し、前記初期のトンネル壁面形状データから、前記各ターゲットの初期のトンネル座標に基づいて及び/又は当該トンネル座標を基に補間して、前記各ターゲット上の位置及び/又は前記各ターゲットから外れた位置の初期のトンネル断面形状データを抽出するとともに、前記変位後のトンネル壁面形状データから、前記各ターゲットの変位後のトンネル座標に基づいて及び/又は当該トンネル座標を基に補間して、前記各ターゲット上の位置及び/又は前記各ターゲットから外れた位置の変位後のトンネル断面形状データを抽出して、当該初期及び変位後の各トンネル断面形状データに基づいてトンネル壁面の任意の位置の挙動をトンネル内空変位として追跡する、ことを要旨とする。
また、この計測方法は次のように具体化される。
(1)基準断面のトンネル壁面の左右下部にターゲットを1つずつ設置し、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、前記各ターゲットを端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、当該各分割点を追跡して、前記基準断面の変位を計測する。
この場合、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、各ターゲットを端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記各ターゲットを端点とするトンネル周長方向の点群データを前記初期の複数の分割点と同数に等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、前記初期の複数の分割点と前記変位後の複数の分割点とを相互に対応させ結んで得るベクトルを前記各分割点の変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを前記各分割点における変位量とすることが好ましい。
(2)基準断面のトンネル壁面の左右下部にターゲットを1つずつかつ隣り合う各基準断面間で相互に対応させて設置し、前記各基準断面間の計測しようとする任意の位置の断面と前記各基準断面間の相互に対応する各ターゲットを結ぶ基準点上ラインとの交点をそれぞれ仮想の基準点とし、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、前記計測しようとする任意の位置の断面の初期及び変位後の断面形状データとして、前記計測しようとする任意の位置の断面に対応する前記仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、当該各分割点を追跡して、前記基準断面以外の任意の断面の変位を計測する。
この場合、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、計測しようとする任意の位置の断面に対応する仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記計測しようとする任意の位置の断面に対応する前記仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、前記初期の複数の分割点と前記変位後の複数の分割点とを相互に対応させ結んで得るベクトルを前記各分割点の変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを前記各分割点における変位量とすることが好ましい。
(3)基準断面のトンネル壁面に複数のターゲットをそれぞれトンネル横断方向に適宜の間隔をおいて設置し、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、前記基準断面において相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、前記相隣る各ターゲット間の点群データの変位の方向及び変位量を、前記相隣る各ターゲットの変位の方向及び当該各ターゲットからの距離に応じて設定し、前記相隣る各ターゲット間のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を把握する。
この場合、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、前記基準断面において変位前後の前記相隣る各ターゲットの変位ベクトルを変位前後の前記各ターゲット間で距離に応じて比例配分し、変位前の前記相隣る各ターゲット間の点は前記比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、初期の前記相隣る各ターゲット間の点群データから計測しようとする任意の計測点を前記比例配分した変位の方向に設定し、変位後の前記相隣る各ターゲット間の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、前記計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを前記任意の点における変位量とすることが好ましい。
(4)各基準断面のトンネル壁面にターゲットをトンネル縦断方向に隣り合う各基準断面間で相互に対応させて設置し、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、隣り合う各基準断面間で相互に対応する各ターゲット間の点群データを抽出し、前記対応する各ターゲット間の点群データの変位の方向及び変位量を、前記対応する各ターゲットの変位の方向及び当該各ターゲットからの距離に応じて設定し、前記対応する各ターゲット間のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を把握する。
この場合、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、隣り合う各基準断面間で相互に対応する各ターゲット間の計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出し、変位前後の前記対応する各ターゲットの変位ベクトルを変位前後の当該各ターゲット間で距離に応じて比例配分し、前記対応する各ターゲットを結ぶ基準点ライン上の変位前の点群データは前記比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、前記初期の任意の位置の断面の点群データのうち初期の基準点ライン上の点を計測点として前記比例配分した変位の方向に設定し、前記変位後の任意の位置の断面の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、前記計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを前記任意の点における変位量とすることが好ましい。
(5)各基準断面のトンネル壁面に複数のターゲットをそれぞれトンネル横断方向に適宜の間隔をおいてかつトンネル縦断方向に隣り合う各基準断面間で相互に対応させて設置し、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、初期及び変位後の前記各基準断面の相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、前記相隣る各ターゲット間の点群データの変位の方向及び変位量を、前記相隣る各ターゲットの変位の方向及び当該各ターゲットからの距離に応じて設定し、前記相隣る各ターゲット間の点群データの変位の方向及び変位量を把握し、これにより得た変位前後の前記各ターゲット間の点群データから、前記隣り合う各基準断面間で相互に対応する任意の点を抽出し、前記対応する各任意の点間の点群データの変位の方向及び変位量を、前記各任意の点の変位の方向及び当該各任意の点からの距離に応じて設定し、前記各任意の点間のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を把握する。
この場合、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、各基準断面の相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記各基準断面の前記相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、変位前後の前記各基準断面において前記相隣る各ターゲットの変位ベクトルを変位前後の当該各ターゲット間で距離に応じて比例配分し、前記変位前の相隣る各ターゲット間の点は前記比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、前記初期の相隣る各ターゲット間の点を前記比例配分した変位の方向に設定し、前記変位後の相隣るターゲット間の点群データと交わる点を仮想の基準点とし、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、隣り合う各基準断面間で相互に対応する各ターゲット間の計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出し、変位前後の前記隣り合う各基準断面間で相互に対応する前記各仮想の基準点の変位ベクトルを変位前後の当該各仮想の基準点間で距離に応じて比例配分し、前記各基準断面間の相互に対応する各仮想の基準点を結ぶ仮想の基準点ライン上の変位前の点群データは前記比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、前記初期の任意の位置の断面の点群データのうち初期の前記仮想の基準点ライン上の点を計測点として前記比例配分した変位の方向に設定し、変位後の前記任意の位置の断面の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、前記計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを前記計測点における変位量とすることが好ましい。
(6)上記(1)−(5)の計測方法により得られた基準断面及び/又は各基準断面間の任意の位置のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を基に、トンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトル及び変形形状を表す図、及び/又はトンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトルの変化量を時系列で表す図、及び/又はトンネル壁面において変位ベクトルの変化量をコンターで表す図を作成し、当該図を用いてトンネルの内空変位を把握する。
本発明のトンネル内空変位計測方法によれば、3次元計測器と3次元レーザスキャナとを組み合わせて用いた上記の方法により、次のような効果を奏する。
(1)トンネルの内空断面形状の計測区間の任意のトンネル壁面位置における変位を変位ベクトル、変位量として把握でき、トンネル壁面の挙動を詳細に捉え、追跡することができる。
(2)最大変位が発生している箇所を含むトンネルの変位発生状況やトンネルの全体的な変位方向などを容易に把握することができる。
(3)トンネルの内空変位の発生状況と地質状態、トンネル支保工の状態を比較検討して、トンネル支保工の妥当性やトンネルの変状発生時の追加対策工の判断を適確かつ迅速に実施することができる。
本発明の第1の実施の形態によるトンネル内空変位計測方法を示す図 同計測方法における基準断面の変位の方向、変位量の算出方法を示す図 同計測方法における基準断面以外の任意の断面の変位の方向、変位量の算出方法を示す図 同計測方法に用いるトンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトル及び変形形状を表す図(変位ベクトル断面図) 同計測方法に用いるトンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトルの変化量を時系列で表す図(経時変化図) 同計測方法に用いるトンネル壁面において変位ベクトルの変化量をコンターで表す図(変位コンター立体図) 同計測方法に用いるトンネル壁面において変位ベクトルの変化量をコンターで表す図(変位コンター展開図) 同計測方法に用いる地質展開図 本発明の第2の実施の形態によるトンネル内空変位計測方法を示す図 同計測方法における基準断面の変位の方向、変位量の算出方法の概要を示す図 同計測方法における基準断面及び基準断面以外の任意の断面で各ターゲット上にある任意の点の変位の方向及び変位量の算出方法を示す図 同計測方法における基準断面以外の任意の断面で各ターゲット上にない任意の点の変位の方向及び変位量の算出方法を示す図 従来のトンネル変位計測方法に用いる3次元計測器のターゲットの設置位置を示す図 従来のトンネル変位計測方法に用いるトンネル内空変位の表示形式を示す図 従来のトンネル変位計測方法に用いるトンネル壁面の基準断面における変位ベクトルの表示形式を示す図 トンネル工事などで一般に使用される3次元レーザスキャナで取得したトンネル内壁の点群データを示す図
次に、この発明を実施するための形態について詳しく説明する。
本発明によるトンネル内空変位計測方法では、まず、トンネル縦断方向に設定する基準断面のトンネル壁面にトンネル横断方向に基準点として複数のターゲットを設置し、初期の基準断面の各ターゲットを3次元計測器により計測して、当該各ターゲットの初期のトンネル座標を取得するとともに、各ターゲットを含む初期のトンネル壁面形状を3次元レーザスキャナにより計測して、複数の点群データからなる初期のトンネル壁面形状データを取得する。次に、所定の計測頻度に従って、変位後の基準断面の各ターゲットを3次元計測器により計測して、当該各ターゲットの変位後のトンネル座標を取得するとともに、各ターゲットを含む変位後のトンネル壁面形状を3次元レーザスキャナにより計測して、複数の点群データからなる変位後のトンネル壁面形状データを取得する。そして、初期のトンネル壁面形状データから、各ターゲットの初期のトンネル座標に基づいて及び/又は当該トンネル座標を基に補間して、各ターゲット上の位置及び/又は各ターゲットから外れた位置の初期のトンネル断面形状データを抽出するとともに、変位後のトンネル壁面形状データから、各ターゲットの変位後のトンネル座標に基づいて及び/又は当該トンネル座標を基に補間して、各ターゲット上の位置及び/又は各ターゲットから外れた位置の変位後のトンネル断面形状データを抽出して、当該初期及び変位後の各トンネル断面形状データに基づいてトンネル壁面の任意の位置の挙動をトンネル内空変位として追跡する。
図1にこのトンネル内空変位計測方法の第1の実施の形態を示している。図1に示すように、このトンネル内空変位計測方法では、まず、トンネルTの壁面に一般に使用されるトータルステーション(3次元計測器)M1を常設し、このトータルステーションM1による測定視野範囲内のトンネルTの壁面に複数の基準断面Sをトンネル縦断方向に所定の距離を隔てて設定し、各基準断面S上に複数個のターゲットPを設置する。この場合、各基準断面Sの壁面の左右下部にターゲットPを1つずつ設置する。そして、このトンネルT内の少なくとも隣り合う2つの基準断面Sの各ターゲットPを含むトンネル壁面形状を計測可能な所定の位置に一般に使用される3次元レーザスキャナM2を設置し、この3次元レーザスキャナM2から離れた相互に異なる所定の位置3箇所にこの3次元レーザスキャナM2用の3つのターゲット(図示省略)を併せて設置する。このようにして初期の各基準断面Sの各ターゲットPをトータルステーションM1により計測して、これらのターゲットPの初期のトンネル座標を取得するとともに、各基準断面Sの各ターゲットPを含む初期のトンネル壁面形状を3次元レーザスキャナM2により計測して、複数の点群データからなる初期のトンネル壁面形状データを取得する。そして、トンネルTの掘進に伴い変動する壁面形状に対して、所定の計測頻度に従って、変位後の各基準断面Sの各ターゲットPをトータルステーションM1により計測して、これらのターゲットPの変位後のトンネル座標を取得するとともに、各基準断面Sの各ターゲットPを含む変位後のトンネル壁面形状を3次元レーザスキャナM2により計測して、複数の点群データからなる変位後のトンネル壁面形状データを取得する。
このようにして、トータルステーションM1で取得した各基準断面S上の各ターゲットPのトンネル座標と、3次元レーザスキャナM2で取得した各ターゲットPを含むトンネル壁面形状データとを用い、これらを組み合わせて、トンネルTの壁面の任意の点(ターゲットPを設置した位置及びターゲットPを設置していない任意の位置)のトンネル座標を算出し、トンネルTの壁面の変位の方向及び変位量を把握して、その挙動を追跡する。
この計測方法では、基準断面SのトンネルTの壁面の左右下部にターゲットPを1つずつ設置しており、これらのターゲットPの初期のトンネル座標に基づいて、3次元レーザスキャナM2で得られた初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、各ターゲットPを端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、変位前後の当該各分割点の座標を追跡して、基準断面の変位を計測する。
この場合、まず、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、各ターゲットPを端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出する。次に、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、各ターゲットPを端点とするトンネル周長方向の点群データを初期の複数の分割点と同数に等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出する。そして、初期の複数の分割点と変位後の複数の分割点とを相互に対応させ結んで得るベクトルを各分割点の変位ベクトルとし、この変位ベクトルの長さを各分割点における変位量とする。
図2に基準断面における変位量の具体的な算出手順を例示している。
図2に示すように、まず、3次元レーザスキャナM2で計測した初期のトンネル壁面形状データから、基準断面Sの2つのターゲットPを含むトンネル横断方向のトンネルTの壁面の断面形状を抽出する。次に、基準断面SのトンネルTの壁面の左右下部に設置した2つのターゲットPを端点とするトンネル横断方向のトンネル周長を算出する。続いて、算出されたトンネル周長を等間隔に等分割して各点を分割点とし、各分割点に該当する3次元レーザスキャナM2の座標をその分割点の座標とする。そして、2回目及びそれ以降の計測も上記と同様の手順で繰り返し行い、トンネル周長方向の各分割点の座標を求め、初期計測時の各分割点の座標と2回目及びそれ以降の各分割点の座標を結んで得たベクトルを各分割点の変位ベクトルとし、この変位ベクトルの長さを各分割点における変位量として算出する。
また、この計測方法では、ターゲットPを設置していないトンネル縦断方向の3次元レーザスキャナの点群データについても、その縦断方向前後の各ターゲットPの座標データを基に補間して、上記と同様に、トンネルの周長方向の点群データを常に等間隔で抽出し、その点の座標を追跡する。
すなわち、この計測方法においては、図1に示すように、基準断面Sのトンネル壁面の左右下部にターゲットPを1つずつかつ隣り合う各基準断面S間で相互に対応させて設置しており、各基準断面S間の計測しようとする任意の位置の断面と各基準断面S間の相互に対応する各ターゲットPを結んで得た基準点上ラインとの交点をそれぞれ仮想の基準点とし、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、計測しようとする任意の位置の断面の初期及び変位後の断面形状データとして、計測しようとする任意の位置の断面に対応する仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、当該各分割点の座標を追跡して、基準断面S以外の任意の断面の変位を計測する。
この場合、まず、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、計測しようとする任意の位置の断面に対応する仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出する。次に、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、計測しようとする任意の位置の断面に対応する仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出する。そして、初期の複数の分割点と変位後の複数の分割点とを相互に対応させ結んで得るベクトルを各分割点の変位ベクトルとし、この変位ベクトルの長さを各分割点における変位量とする。
図3に基準断面以外における任意の断面の変位量の具体的な算出手順を例示している。
図3(1)に示すように、まず、トータルステーションM1で測定した各基準断面Sの各ターゲットPをトンネル縦断方向に結んだ線と各基準断面S間にある任意の断面Aの断面形状が交わる点を当該任意の断面Aの仮想の基準点とし、既述の基準断面の場合と同様に、当該任意の断面Aのトンネル周長を算出する。次に、図3(2)に示すように、当該任意の断面Aのトンネル周長を等間隔に等分割し、各分割点を求める。そして、既述の基準断面の場合と同様に、当該任意の断面Aの各分割点の初期座標、2回目及びそれ以降の座標を求めて、各分割点の変位ベクトル及び変位量を算出する。
そして、この計測方法では、既述の計測方法により得られた基準断面及び/又は各基準断面間の任意の位置のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を基に、トンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトル及び変形形状を表す図、及び/又はトンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトルの変化量を時系列で表す図、及び/又はトンネル壁面において変位ベクトルの変化量をコンターで表す図を作成し、当該図を用いてトンネル内空変位を把握する。
図4にトンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトル及び変形形状を表す変位ベクトル断面図の一例を示し、図5にトンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトルの変化量を時系列で表す経時変化図を示す。図6、図7にそれぞれトンネル壁面における変位ベクトルの変化量をコンターで表す変位コンター立体図、変位コンター展開図の一例を示す。併せて図8に地質展開図の一例を示す。図4に示すように、トンネル壁面を指定した測点における横断面で表示すると、変位を表示する点が従来に比べて大幅に増加するため、トンネル壁面の変位発生状況を詳細に把握することが可能になる。この場合、変位ベクトルを予め定めた変位量に応じた管理レベル毎に色分けすることで、トンネルの安定性を視覚的に確認することができる。なお、図4の変位ベクトル断面図をトンネル縦断方向に重ね合わせることにより、図6に示す3次元的な変位コンター立体図を得ることができ、さらに、この変位コンター立体図を平面的に図示することにより、図7に示す変位コンター展開図として表現することができる。この場合、トンネルの測線やトンネル支保工の仕様(鋼製支保工・吹付けコンクリート・ボルト)を並べて表示することで、支保工パターンの妥当性の検証が容易になる。これにより、トンネル支保工の見直しや追加補強工の選定が容易となる。またさらに、図8に示すように、地質展開図及びトンネル支保工変状展開図を並べて対比することで、トンネル壁面の変位量と地質状況、トンネル変状状況との対比、比較が容易になり、支保パターンの検証をより合理的に実施することができる。
以上説明したように、この実施の形態によるトンネル内空変位計測方法によれば、図1に示すように、各基準断面Sのトンネル壁面の左右下部にターゲットPを1つずつかつ隣り合う各基準断面S間で相互に対応させて設置し、トータルステーションM1で測定した初期の各基準断面S上の各ターゲットPのトンネル座標に基づいて及び/又は当該トンネル座標を基に補間して、3次元レーザスキャナM2で取得した初期の各ターゲットPを含むトンネル壁面形状データから、図2又は図3に示すように、計測しようとする任意の位置の初期のトンネル断面形状データを、当該計測しようとする任意の位置の断面に対応する基準点(ターゲットP)及び/又は仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる分割点で抽出した後、所定の計測頻度に従って、同様に、トータルステーションM1で測定した変位後の各基準断面S上の各ターゲットPのトンネル座標に基づいて及び/又は当該トンネル座標を基に補間して、3次元レーザスキャナM2で取得した変位後の各ターゲットPを含むトンネル壁面形状データから、計測しようとする任意の位置の変位後のトンネル断面形状データを、当該計測しようとする任意の位置の断面に対応する基準点(ターゲットP)及び/又は仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを初期の断面形状データの分割点と同数に等間隔に等分割してなる分割点で抽出し、初期のトンネル断面形状データの各基準点間及び/又は仮想の基準点間の分割点と変位後のトンネル断面形状データの各基準点間及び/又は仮想の各基準点間の分割点とを相互に対応させ結んで得るベクトルを各分割点の変位ベクトルとし、この変位ベクトルの長さを各分割点における変位量とするので、トンネルの内空断面形状の計測区間の任意のトンネル壁面位置における変位を変位ベクトル、変位量として把握でき、トンネル壁面の挙動を詳細に捉え、追跡することができ、また、最大変位が発生している箇所を含むトンネルの変位発生状況やトンネルの全体的な変位方向などを容易に把握することができる。
また、この計測方法では、既述の計測方法により得られた基準断面及び/又は各基準断面間の任意の位置のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を基に、トンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトル及び変形形状を表す図、トンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトルの変化量を時系列で表す図、トンネル壁面における変位ベクトルの変化量をコンターで表す図などを作成し、これらの図を用いてトンネル内空変位を把握することで、最大変位が発生している箇所を含むトンネルの変位発生状況やトンネルの全体的な変位方向を視覚的に詳細に把握し、追跡することができ、さらに、地質展開図及びトンネル支保工変状展開図を並べて対比することで、トンネルの内空変位の発生状況と地質状態、トンネル支保工の状態を比較検討して、トンネル支保工の妥当性やトンネルの変状発生時の追加対策工の判断を適確かつ迅速に実施することができる。特に、図6の変位コンター立体図のように、トンネル周辺の地山の挙動を3次元に表現することにより、地山の挙動を3次元で把握することができ、地山の変状対策の立案に当たり極めて有効である。
図9にこのトンネル内空変位計測方法の第2の実施の形態を示している。図9に示すように、このトンネル内空変位計測方法では、まず、トンネルTの壁面にトータルステーション(3次元計測器)M1を常設する。このトータルステーションM1による測定視野範囲内のトンネルTの壁面に複数の基準断面Sをトンネル縦断方向に所定の距離を隔てて設定し、各基準断面SのトンネルTの壁面に複数のターゲットPをそれぞれ適宜の位置に適宜の間隔をおいて設置する。この場合、従来と同様に、トンネル縦断方向に10〜30m間隔で基準断面Sを設定し、各基準断面SのトンネルTの壁面にトンネル横断方向に適宜の間隔で5箇所に5つのターゲットPを設置する。そして、このトンネルT内の少なくとも2つの基準断面Sに挟まれた区画の各ターゲットPを含むトンネル壁面形状を計測可能な所定の位置に3次元レーザスキャナM2を設置し、この3次元レーザスキャナM2から離れた相互に異なる所定の位置3箇所にこの3次元レーザスキャナM2用の3つのターゲット(図示省略)を併せて設置する。このようにして初期の各基準断面Sの各ターゲットPをトータルステーションM1により計測して、これらのターゲットPの初期のトンネル座標を取得するとともに、初期の各基準断面Sに挟まれたトンネル壁面形状を3次元レーザスキャナM2により計測して、複数の点群データからなる初期のトンネル壁面形状データを取得する。そして、トンネルTの掘進に伴い変動する壁面形状に対して、所定の計測頻度に従って、変位後の各基準断面Sの各ターゲットPをトータルステーションM1により計測して、これらのターゲットPの変位後のトンネル座標を取得するとともに、各基準断面Sに挟まれた変位後のトンネル壁面形状を3次元レーザスキャナM2により計測して、複数の点群データからなる変位後のトンネル壁面形状データを取得する。
このようにして、トータルステーションM1で測定した各基準断面S上の各ターゲットPのトンネル座標と、3次元レーザスキャナM2で取得した各ターゲットPを含むトンネル壁面形状データとを用い、これらの組み合わせにより、トンネルTの壁面の任意の点(ターゲットPを設置した位置及びターゲットPを設置していない任意の位置)のトンネル座標を算出し、トンネルTの壁面の変位の方向及び変位量を把握して、その挙動を追跡する。
この計測方法では、基準断面SのトンネルTの壁面に複数のターゲットPをそれぞれトンネル横断方向に適宜の間隔をおいて設置しており、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、基準断面Sにおいて相隣る各ターゲットP間の点群データを抽出し、相隣る各ターゲットP間の点群データの変位の方向及び変位量を、相隣る各ターゲットPの変位の方向及び当該各ターゲットからの距離に応じて設定し、相隣る各ターゲットP間のトンネルTの壁面の変位の方向及び変位量を把握する。
この場合、まず、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、相隣る各ターゲットP間の点群データを抽出する。次に、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、相隣る各ターゲットP間の点群データを抽出する。続いて、基準断面Sにおいて変位前後の相隣る各ターゲットPの変位ベクトルを変位前後の各ターゲットP間で距離に応じて比例配分し、変位前の相隣る各ターゲットP間の点は比例配分した変位の方向に変位すると仮定する。そして、初期の相隣る各ターゲットP間の点群データから計測しようとする任意の計測点を比例配分した変位の方向に設定し、変位後の相隣る各ターゲット間の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、この変位ベクトルの長さを任意の点における変位量とする。
図10及び図11に基準断面における変位量の具体的な算出手順を例示している。
図10及び図11に示すように、まず、変位前後の各基準断面Sの相隣る2つの基準点の変位ベクトルA−A’、B−B’を直線A−B間で距離に応じて比例配分する。ここで、直線A−B上の点はこの比例配分した変位の方向(平均的方向)に変位すると仮定する。次に、3次元レーザスキャナM2で計測したトンネル壁面形状データのうち、2つの基準点A、Bを結んだ直線A−B上にある任意の点C(1回目の計測値)の変位の方向(平均的方向)を設定する。続いて、任意の点Cにおける平均的方向にこの任意の点Cから直線を引き、3次元レーザスキャナM2で計測した変位後のトンネル壁面形状データ(2回目及びそれ以降の計測値)との交点を点C’とし、任意の点Cの変位後の点とする。そして、C−C’を任意の点Cにおける変位ベクトルとし、このC−C’の点間距離を任意の点Cの変位量とする。
また、この計測方法では、図9に示すように、各基準断面SのトンネルTの壁面にターゲットPをトンネル縦断方向に隣り合う各基準断面S間で相互に対応させて設置しており、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、隣り合う各基準断面S間で相互に対応する各ターゲットP間の点群データを抽出し、対応する各ターゲットP間の点群データの変位の方向及び変位量を、対応する各ターゲットPの変位の方向及び当該各ターゲットPからの距離に応じて設定し、対応する各ターゲットP間のトンネルTの壁面の変位の方向及び変位量を把握する。
この場合、まず、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、隣り合う各基準断面S間で相互に対応する各ターゲットP間の計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出する。次に、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出する。続いて、変位前後の対応する各ターゲットPの変位ベクトルを変位前後の当該各ターゲットP間で距離に応じて比例配分し、対応する各ターゲットPを結んで得る基準点ライン上の変位前の点群データは比例配分した変位の方向に変位すると仮定する。そして、初期の任意の位置の断面の点群データのうち初期の基準点ライン上の点を計測点として比例配分した変位の方向に設定し、変位後の任意の位置の断面の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、この変位ベクトルの長さを計測点における変位量とする。
図11に基準断面S以外の任意の断面で、特に、トンネル縦断方向相互に対応する2つのターゲット(基準点)P間にあるトンネルTの壁面の変位量の具体的な算出手順を例示している。
図11に示すように、まず、変位前後の隣り合う各基準断面S間で相互に対応する2つの基準点の変位ベクトルを2つの基準点間で距離に応じて比例配分する。ここで、2つの基準点間の点はこの比例配分した変位の方向(平均的方向)に変位すると仮定する。次に、3次元レーザスキャナM2で計測したトンネル壁面形状データのうち、この2つの基準点を結んだ直線上にある計測しようとする任意の点C(1回目の計測値)の変位の方向(平均的方向)を設定する。続いて、この計測しようとする任意の点Cの平均的方向にこの任意の点Cから直線を引き、3次元レーザスキャナM2で計測した変位後のトンネル壁面形状データ(2回目及びそれ以降の計測値)との交点を点C’とし、計測しようとする任意の点Cの変位後の点とする。そして、C−C’を計測しようとする任意の点Cにおける変位ベクトルとし、このC−C’の点間距離を任意の点Cの変位量とする。
さらに、この計測方法では、各ターゲットPを結ぶ線上以外のトンネル壁面の変位についても、上述の2つの手法を合せて用い、仮想の基準点及び仮想の基準点ラインを設けることで、各ターゲットPを結ぶ線上以外のトンネル壁面の計測しようとする点の座標を追跡できる。
すなわち、この計測方法においては、図9に示すように、各基準断面SのトンネルTの壁面に複数のターゲットPをそれぞれトンネル横断方向に適宜の間隔をおいてかつトンネル縦断方向に隣り合う各基準断面S間で相互に対応させて設置しており、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、初期及び変位後の各基準断面の相隣る各ターゲットP間の点群データを抽出し、相隣る各ターゲットP間の点の変位の方向及び変位量を、相隣る各ターゲットPの変位の方向及び当該各ターゲットPからの距離に応じて設定し、相隣る各ターゲットP間の点の変位の方向及び変位量を把握し、これにより得た変位前後の各ターゲットP間の点から、隣り合う各基準断面S間で相互に対応する任意の点を抽出し、対応する各任意の点間の点の変位の方向及び変位量を、各任意の点の変位の方向及び各任意の点からの距離に応じて設定し、各任意の点間のトンネルTの壁面の変位の方向及び変位量を把握する。
この場合、まず、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、各基準断面Sにおいて相隣る各ターゲットP間の点群データを抽出する。次に、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、各基準断面Sにおいて相隣る各ターゲットP間の点群データを抽出する。続いて、変位前後の各基準断面Sにおいて相隣る各ターゲットPの変位ベクトルを変位前後の当該各ターゲットP間で距離に応じて比例配分し、変位前の相隣る各ターゲットP間の点は比例配分した変位の方向に変位すると仮定する。そして、初期の相隣る各ターゲットP間の点を比例配分した変位の方向に設定し、変位後の相隣るターゲットP間の点群データと交わる点を仮想の基準点とする。次に、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、隣り合う各基準断面S間で相互に対応する各ターゲットP間の計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出する。続いて、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出する。続いて、変位前後の隣り合う各基準断面S間で相互に対応する各仮想の基準点の変位ベクトルを変位前後の当該各仮想の基準点間で距離に応じて比例配分し、各基準断面S間の相互に対応する各仮想の基準点を結ぶ仮想の基準点ライン上の変位前の点は比例配分した変位の方向に変位すると仮定する。そして、初期の任意の位置の断面の点群データのうち初期の仮想の点ライン上の点を計測点として比例配分した変位の方向に設定し、変位後の任意の位置の断面の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、この変位ベクトルの長さを計測点における変位量とする。
図12に基準断面S以外の任意の断面で、特に、トンネル縦断方向相互に対応する2つのターゲット(基準点)間にないトンネルTの壁面の変位量の具体的な算出手順を例示している。
まず、図12(1)に示すように、トンネル縦断方向に隣り合う各基準断面Sにおいて、既述の相隣る2つの基準点を結んだ直線上の壁面位置における変位量の算出手順に従い、各基準断面Sの相隣る2つの基準点の変位及び3次元レーザスキャナM2で計測したトンネル壁面形状データを用いて、各基準断面S内の任意の点の変位を算出する。次に、図12(2)に示すように、トンネル縦断方向に隣り合う各基準断面Sで算出した2つの任意の点の変位から、2つの任意の点を結んだ(トンネル縦断方向の)直線上にある点の平均的方向を算出する。そして、上記直線上にある3次元レーザスキャナM2で1回目に計測した点Dから平均的方向に線を引き、図12(3)に示すように、2回目及びそれ以降に3次元レーザスキャナM2で計測したトンネル壁面形状データとの交点を変位後の点D’とする。そして、このD−D’を任意の点Dにおける変位ベクトルとし、このD−D’の点間距離を任意の点Dの変位量とする。
そして、この計測方法でも、既述の計測方法により得られた基準断面S及び/又は各基準断面S間の任意の位置のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を基に、トンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトル及び変形形状を表す図、及び/又はトンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトルの変化量を時系列で表す図、及び/又はトンネル壁面における変位ベクトルの変化量をコンターで表す図を作成し、当該図を用いてトンネル内空変位を把握する。この点については第1の実施の形態で既に述べたとおりである。
以上説明したように、この実施の形態によるトンネル内空変位計測方法によれば、図9に示すように、各基準断面Sのトンネル壁面に複数のターゲットPをそれぞれトンネル横断方向に適宜の間隔をおいてかつトンネル縦断方向に隣り合う各基準断面S間で相互に対応させて設置し、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、図9、図10、図11及び図12に示すように、初期の断面形状データとして、各基準断面Sの相隣る各ターゲットP間の点群データ及び/又は各基準断面S間の計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出した後、所定の計測頻度に従って、同様に、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、変位後の断面形状データとして、各基準断面Sの相隣る各ターゲットP間の点群データ及び/又は各基準断面S間の計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出して、
(1)図10及び図11に示すように、各基準断面Sにおいて変位前後の相隣る各ターゲットPの変位ベクトルを変位前後の当該各ターゲットP間で距離に応じて比例配分し、変位前の相隣る当該各ターゲットP間の点は当該比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、初期の相隣る当該各ターゲットP間の点群データから計測しようとする任意の計測点を当該比例配分した変位の方向に設定し、変位後の相隣る当該ターゲットP間の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを計測点における変位量とする、
(2)図11に示すように、変位前後の各基準断面S間の相互に対応する各ターゲットPの変位ベクトルを変位前後の当該各ターゲットP間で距離に応じて比例配分し、各基準断面S間の相互に対応する各ターゲットPを結ぶ基準点ライン上の変位前の点群データは当該比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、初期の任意の位置の断面の点群データのうち初期の基準点ライン上の点を計測点として当該比例配分した変位の方向に設定し、変位後の任意の位置の断面の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを任意の点における変位量とする、
(3)図12(1)に示すように、変位前後の各基準断面Sにおいて相隣る各ターゲットPの変位ベクトルを変位前後の当該各ターゲットP間で距離に応じて比例配分し、変位前の相隣る各ターゲットP間の点は比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、初期の相隣る各ターゲットP間の点を比例配分した変位の方向に設定し、変位後の相隣るターゲットP間の点群データと交わる点を仮想の基準点とし、図12(2)に示すように、変位前後の隣り合う各基準断面S間で相互に対応する各仮想の基準点の変位ベクトルを変位前後の当該各仮想の基準点間で距離に応じて比例配分し、各基準断面S間の相互に対応する各仮想の基準点を結ぶ仮想の基準点ライン上の変位前の点は比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、初期の仮想の点ライン上の点を計測点として比例配分した変位の方向に設定し、図12(3)に示すように、変位後の任意の位置の断面の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、この変位ベクトルの長さを計測点における変位量とする、
ので、このようにしても、第1の実施の形態と同様に、トンネルの内空断面形状の計測区間の任意のトンネル壁面位置における変位を変位ベクトル、変位量として把握でき、トンネル壁面の挙動を詳細に捉え、追跡することができ、また、最大変位が発生している箇所を含むトンネルの変位発生状況やトンネルの全体的な変位方向などを容易に把握することができる。
また、この計測方法でも、第1の実施の形態と同様に、既述の計測方法により得られた基準断面及び/又は各基準断面間の任意の位置のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を基に、トンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトル及び変形形状を表す図、トンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトルの変化量を時系列で表す図、トンネル壁面において変位ベクトルの変化量をコンターで表す図などを作成し、これらの図を用いてトンネル内空変位を把握することで、最大変位が発生している箇所を含むトンネルの変位発生状況やトンネルの全体的な変位方向を視覚的に詳細に把握し、追跡することができ、さらに、地質展開図及びトンネル支保工変状展開図を並べて対比することで、トンネルの内空変位の発生状況と地質状態、トンネル支保工の状態を比較検討して、トンネル支保工の妥当性やトンネルの変状発生時の追加対策工の判断を適確かつ迅速に実施することができる。特に、図6の変位コンター立体図のように、トンネル周辺の地山の挙動を3次元に表現することにより、地山の挙動を3次元で把握することができ、地山の変状対策の立案に当たり極めて有効である。
T トンネル
S 基準断面
P ターゲット(基準点)
M1 トータルステーション(3次元計測器)
M2 3次元レーザスキャナ

Claims (12)

  1. トンネル縦断方向に設定する基準断面のトンネル壁面にトンネル横断方向に基準点として複数のターゲットを設置し、
    初期の基準断面の各ターゲットを3次元計測器により計測して、当該各ターゲットの初期のトンネル座標を取得するとともに、前記各ターゲットを含む初期のトンネル壁面形状を3次元レーザスキャナにより計測して、複数の点群データからなる初期のトンネル壁面形状データを取得し、
    所定の計測頻度に従って、変位後の基準断面の各ターゲットを前記3次元計測器により計測して、当該各ターゲットの変位後のトンネル座標を取得するとともに、前記各ターゲットを含む変位後のトンネル壁面形状を前記3次元レーザスキャナにより計測して、複数の点群データからなる変位後のトンネル壁面形状データを取得し、
    前記初期のトンネル壁面形状データから、前記各ターゲットの初期のトンネル座標に基づいて及び/又は当該トンネル座標を基に補間して、前記各ターゲット上の位置及び/又は前記各ターゲットから外れた位置の初期のトンネル断面形状データを抽出するとともに、前記変位後のトンネル壁面形状データから、前記各ターゲットの変位後のトンネル座標に基づいて及び/又は当該トンネル座標を基に補間して、前記各ターゲット上の位置及び/又は前記各ターゲットから外れた位置の変位後のトンネル断面形状データを抽出して、当該初期及び変位後の各トンネル断面形状データに基づいてトンネル壁面の任意の位置の挙動をトンネル内空変位として追跡する、
    ことを特徴とするトンネル内空変位計測方法。
  2. 基準断面のトンネル壁面の左右下部にターゲットを1つずつ設置し、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、前記各ターゲットを端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、当該各分割点を追跡して、前記基準断面の変位を計測する請求項1に記載のトンネル内空変位計測方法。
  3. 初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、各ターゲットを端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記各ターゲットを端点とするトンネル周長方向の点群データを前記初期の複数の分割点と同数に等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、前記初期の複数の分割点と前記変位後の複数の分割点とを相互に対応させ結んで得るベクトルを前記各分割点の変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを前記各分割点における変位量とする請求項2に記載のトンネル内空変位計測方法。
  4. 基準断面のトンネル壁面の左右下部にターゲットを1つずつかつ隣り合う各基準断面間で相互に対応させて設置し、前記各基準断面間の計測しようとする任意の位置の断面と前記各基準断面間の相互に対応する各ターゲットを結ぶ基準点上ラインとの交点をそれぞれ仮想の基準点とし、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、前記計測しようとする任意の位置の断面の初期及び変位後の断面形状データとして、前記計測しようとする任意の位置の断面に対応する前記仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、当該各分割点を追跡して、前記基準断面以外の任意の断面の変位を計測する請求項1に記載のトンネル内空変位計測方法。
  5. 初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、計測しようとする任意の位置の断面に対応する仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記計測しようとする任意の位置の断面に対応する前記仮想の基準点を端点とするトンネル周長方向の点群データを等間隔に等分割してなる複数の分割点で抽出し、前記初期の複数の分割点と前記変位後の複数の分割点とを相互に対応させ結んで得るベクトルを前記各分割点の変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを前記各分割点における変位量とする請求項4に記載のトンネル内空変位計測方法。
  6. 基準断面のトンネル壁面に複数のターゲットをそれぞれトンネル横断方向に適宜の間隔をおいて設置し、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、前記基準断面において相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、前記相隣る各ターゲット間の点群データの変位の方向及び変位量を、前記相隣る各ターゲットの変位の方向及び当該各ターゲットからの距離に応じて設定し、前記相隣る各ターゲット間のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を把握する請求項1に記載のトンネル内空変位計測方法。
  7. 初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、前記基準断面において変位前後の前記相隣る各ターゲットの変位ベクトルを変位前後の前記各ターゲット間で距離に応じて比例配分し、変位前の前記相隣る各ターゲット間の点は前記比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、初期の前記相隣る各ターゲット間の点群データから計測しようとする任意の計測点を前記比例配分した変位の方向に設定し、変位後の前記相隣る各ターゲット間の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、前記計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを前記任意の点における変位量とする請求項6に記載のトンネル内空変位計測方法。
  8. 各基準断面のトンネル壁面にターゲットをトンネル縦断方向に隣り合う各基準断面間で相互に対応させて設置し、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、隣り合う各基準断面間で相互に対応する各ターゲット間の点群データを抽出し、前記対応する各ターゲット間の点群データの変位の方向及び変位量を、前記対応する各ターゲットの変位の方向及び当該各ターゲットからの距離に応じて設定し、前記対応する各ターゲット間のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を把握する請求項1に記載のトンネル内空変位計測方法。
  9. 初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、隣り合う各基準断面間で相互に対応する各ターゲット間の計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出し、変位前後の前記対応する各ターゲットの変位ベクトルを変位前後の当該各ターゲット間で距離に応じて比例配分し、前記対応する各ターゲットを結ぶ基準点ライン上の変位前の点群データは前記比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、前記初期の任意の位置の断面の点群データのうち初期の基準点ライン上の点を計測点として前記比例配分した変位の方向に設定し、前記変位後の任意の位置の断面の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、前記計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを前記任意の点における変位量とする請求項8に記載のトンネル内空変位計測方法。
  10. 各基準断面のトンネル壁面に複数のターゲットをそれぞれトンネル横断方向に適宜の間隔をおいてかつトンネル縦断方向に隣り合う各基準断面間で相互に対応させて設置し、初期及び変位後のトンネル壁面形状データから、初期及び変位後の前記各基準断面の相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、前記相隣る各ターゲット間の点群データの変位の方向及び変位量を、前記相隣る各ターゲットの変位の方向及び当該各ターゲットからの距離に応じて設定し、前記相隣る各ターゲット間の点群データの変位の方向及び変位量を把握し、これにより得た変位前後の前記各ターゲット間の点群データから、前記隣り合う各基準断面間で相互に対応する任意の点を抽出し、前記対応する各任意の点間の点群データの変位の方向及び変位量を、前記各任意の点の変位の方向及び当該各任意の点からの距離に応じて設定し、前記各任意の点間のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を把握する請求項1に記載のトンネル内空変位計測方法。
  11. 初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、各基準断面の相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記各基準断面の前記相隣る各ターゲット間の点群データを抽出し、変位前後の前記各基準断面において前記相隣る各ターゲットの変位ベクトルを変位前後の当該各ターゲット間で距離に応じて比例配分し、前記変位前の相隣る各ターゲット間の点は前記比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、前記初期の相隣る各ターゲット間の点を前記比例配分した変位の方向に設定し、前記変位後の相隣るターゲット間の点群データと交わる点を仮想の基準点とし、初期のトンネル壁面形状の計測で取得した初期のトンネル壁面形状データから、隣り合う各基準断面間で相互に対応する各ターゲット間の計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出し、変位後のトンネル壁面形状の計測で取得した変位後のトンネル壁面形状データから、前記計測しようする任意の位置の断面の点群データを抽出し、変位前後の前記隣り合う各基準断面間で相互に対応する前記各仮想の基準点の変位ベクトルを変位前後の当該各仮想の基準点間で距離に応じて比例配分し、前記各基準断面間の相互に対応する各仮想の基準点を結ぶ仮想の基準点ライン上の変位前の点群データは前記比例配分した変位の方向に変位すると仮定して、前記初期の任意の位置の断面の点群データのうち初期の前記仮想の基準点ライン上の点を計測点として前記比例配分した変位の方向に設定し、変位後の前記任意の位置の断面の点群データと交わる点を変位後の計測点とし、前記計測点とその変位後の計測点を結んで得るベクトルを変位ベクトルとし、当該変位ベクトルの長さを前記計測点における変位量とする請求項10に記載のトンネル内空変位計測方法。
  12. 請求項2乃至11のいずれかに記載のトンネル内空変位計測方法により得られた基準断面及び/又は各基準断面間の任意の位置のトンネル壁面の変位の方向及び変位量を基に、トンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトル及び変形形状を表す図、及び/又はトンネル壁面の任意の断面の任意の位置における変位ベクトルの変化量を時系列で表す図、及び/又はトンネル壁面において変位ベクトルの変化量をコンターで表す図を作成し、当該図を用いてトンネルの内空変位を把握する請求項2乃至11のいずれかに記載のトンネル内空変位計測方法。
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