JP2019184365A - 変状箇所の提示装置および提示方法 - Google Patents

変状箇所の提示装置および提示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】変状状況を直接視認することのできる変状箇所の提示装置および提示方法を提供する。【解決手段】対象物の3次元形状データを複数の計測点について取得して対象物の位置と形状を計測する3Dスキャナと、取得した3次元形状データに基づいて対象物における変状状況を判定するとともに、変状状況を示す画像を作成する演算装置と、作成した画像を対象物の対応箇所に投射するプロジェクタとを備えるようにする。【選択図】図14

Description

本発明は、例えば施工中のトンネル、ダム堤体、法面、土留め等の構造物における変状箇所の提示装置および提示方法に関するものである。
従来、施工中の構造物(トンネル、ダム堤体、法面、土留め等)の変状を監視するために、トータルステーション等の光波距離計が用いられることがある。
例えば、施工中のトンネルの内空変位量や沈下量等は、図1に示すように、特定の間隔で断面に複数設置したプリズムを、トータルステーション等の計測機器を用いて計測することによって求められる。
しかし、上記の方法は、プリズムを設置した箇所の内空変位量、および沈下量しか求めることができず、変状状況を面的に確認するには、手間と時間を要するという問題がある。
このような問題を解決し、変状状況を面的に把握する方法として、3Dスキャナを用いた計測方法が知られている(例えば、非特許文献1、2を参照)。非特許文献1の技術は、3Dスキャナと画像解析技術を組み合わせ、山岳トンネルの吹付けコンクリートの凹凸から任意の点の変位を追従するものである。非特許文献2の技術は、3Dスキャナの計測結果をトンネルの円周方向に分割し、代表点を決め、変状前後の代表点の座標を比較するものである。
しかし、上記の非特許文献1の技術は、任意の点を抽出する際に画像解析を行う手間がかかり、凹凸等の特徴のない箇所では実施困難という問題があった。また、上記の非特許文献2の技術は、変状を比較する代表点を決める際にプリズム等の基準点を設ける必要があった。
一方、航空レーザー測量において、地形を2次元の格子状に分割し、格子内の点群の1方向のデータ(例えば標高)の平均値をその格子の代表データとし、2つの時期の計測結果から河床や斜面の土砂移動量等を求める技術が知られている(例えば、非特許文献3を参照)。
他方、数値解析の分野において、モデル作成の簡略化のためにボクセルを用いてモデルを作成する方法が知られている(例えば、非特許文献4を参照)。数値解析では各ボクセルの変位量を求めることができるが、例えば、対象物の変形前後の形状を3Dスキャナで計測し、計測結果からボクセルでモデルを作成した場合、どのボクセルがどれだけ変位したかを求めることができないという問題があった。
また、これらの方法は、いずれも、計測結果をパソコン、タブレット等の画面上でしか確認することができない。そのため変状状況の知覚の遅れや変状箇所の誤認が生じる可能性があった。このため、例えば、山岳トンネルの吹付けコンクリートの剥落、擁壁や斜面の崩壊等の生じ得る箇所に立ち入って災害に巻き込まれるおそれがあった。
一方、本発明者らは、上記の技術に関連して特許文献1〜4に記載の方法を既に提案している。例えば特許文献1は、3Dスキャナを用いてトンネルの形状を計測し、演算装置を用いて計測結果から掘削の必要性の判定を行い、掘削の必要な箇所と不要な箇所の色が異なる画像を作成し、プロジェクタを用いてその画像を照射し、掘削の必要な箇所の指示を行うものである。
畝田 篤志、手塚 康成、近藤 啓二、黒沼出、「3Dスキャナと画像処理技術を用いた変位計測システムの開発」、第43回岩盤力学に関するシンポジウム、pp.199−203、2015 湯本 健寛、河邉 信之、黒台 昌弘、「三次元レーザースキャナを用いたトンネル変位計測技術の開発」、トンネル工学報告集第22巻、pp.205−208、2012 鳥谷部 寿人、中津 川誠、「高解像度DEM の積雪分布を用いたダム流域の積雪水量推定の試み」、土木学会論文集B1(水工学)、vol.67、No.4、pp.I_421−I_426、2011 開田 隆広、高浦 弘志、岡澤 重信、藤久保昌彦、「オイラー型解法による大変形ボクセル解析」、応用力学論文集、vol.7、pp.461−468、2004
特開2017−058312号公報 特願2017−021429号(現時点で未公開) 特願2017−027287号(現時点で未公開) 特開2018−048509号公報
上述したように、従来の技術では、施工中の構造物における変状状況をパソコン、タブレット等の画面を通してでしか確認することができない。このため、実際の構造物のどの部分に変状箇所があるのかを感覚的に把握しづらく、変状箇所の確認遅れや誤認が生じるおそれがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、変状状況を直接視認することのできる変状箇所の提示装置および提示方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る変状箇所の提示装置は、対象物の3次元形状データを複数の計測点について取得して対象物の位置と形状を計測する3Dスキャナと、取得した3次元形状データに基づいて対象物における変状状況を判定するとともに、変状状況を示す画像を作成する演算装置と、作成した画像を対象物の対応箇所に投射するプロジェクタとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の変状箇所の提示装置は、上述した発明において、演算装置は、3Dスキャナによる計測範囲を複数のグリッドで分割して、各グリッドについてグリッド内に存在する計測点の平均値を変状前後で求め、求めた変状前後の平均値に基づいて変状状況を判定することを特徴とする。
また、本発明に係る変状箇所の提示方法は、対象物の3次元形状データを複数の計測点について3Dスキャナで取得して対象物の位置と形状を計測するステップと、取得した3次元形状データに基づいて対象物における変状状況を判定するとともに、変状状況を示す画像を作成するステップと、作成した画像をプロジェクタで対象物の対応箇所に投射するステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の変状箇所の提示方法は、上述した発明において、3Dスキャナによる計測範囲を複数のグリッドで分割して、各グリッドについてグリッド内に存在する計測点の平均値を変状前後で求め、求めた変状前後の平均値に基づいて変状状況を判定することを特徴とする。
本発明に係る変状箇所の提示装置によれば、対象物の3次元形状データを複数の計測点について取得して対象物の位置と形状を計測する3Dスキャナと、取得した3次元形状データに基づいて対象物における変状状況を判定するとともに、変状状況を示す画像を作成する演算装置と、作成した画像を対象物の対応箇所に投射するプロジェクタとを備えるので、投射した画像によって、対象物における変状状況を直接視認することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の変状箇所の提示装置によれば、演算装置は、3Dスキャナによる計測範囲を複数のグリッドで分割して、各グリッドについてグリッド内に存在する計測点の平均値を変状前後で求め、求めた変状前後の平均値に基づいて変状状況を判定するので、変状状況を比較的容易に判定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る変状箇所の提示方法によれば、対象物の3次元形状データを複数の計測点について3Dスキャナで取得して対象物の位置と形状を計測するステップと、取得した3次元形状データに基づいて対象物における変状状況を判定するとともに、変状状況を示す画像を作成するステップと、作成した画像をプロジェクタで対象物の対応箇所に投射するステップとを備えるので、投射した画像によって、対象物における変状状況を直接視認することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の変状箇所の提示方法によれば、3Dスキャナによる計測範囲を複数のグリッドで分割して、各グリッドについてグリッド内に存在する計測点の平均値を変状前後で求め、求めた変状前後の平均値に基づいて変状状況を判定するので、変状状況を比較的容易に判定することができるという効果を奏する。
図1は、従来のプリズム設置位置の例を示す図であり、(a)は鳥瞰図、(b)はA−A線に沿った図である。 図2は、本発明に係る変状箇所の提示装置の実施の形態を示す概略構成図である。 図3は、位置計測・照射装置の実施の形態を示す構成図である。 図4は、位置計測・照射装置の設置例を示す図である。 図5は、位置計測・照射装置の他の実施の形態を示す構成図である。 図6は、位置計測・照射装置の他の設置例を示す図である。 図7−1は、本発明に係る変状箇所の提示方法の実施の形態を示す概略フローチャート図(前半)である。 図7−2は、本発明に係る変状箇所の提示方法の実施の形態を示す概略フローチャート図(後半)である。 図8は、位置計測・照射装置の設置例を示す図である。 図9は、3Dスキャナの計測結果を示す図である。 図10は、グリッド内の平均値の導出例を示す図であり、(a)はグリッドの間隔の設定、(b)はグリッド内の計測点の抽出、(c)は平均値の導出例である。 図11は、グリッドの分割例を示す図である。 図12−1は、データ整理例を示す図であり、(a)はグリッドによる空間分割例、(b)はグリッド内の計測点の平均値の導出例、(c)は閾値による判定例である。 図12−2は、データ整理例を示す図であり、(d)はグリッド(2)内の計測点の平均値の導出例、(e)はグリッドの形状の変更、抽出例、(f)はグリッド(4)内の計測点の平均値の導出例である。 図12−3は、データ整理例を示す図であり、(g)は平均値(1)、(2)が中心となるようにグリッドを作成した例、(h)は平均値(3)、(4)が中心となるようにグリッドを作成した例、(i)は2回目以降の変状の導出に使用するグリッドである。 図13は、計測点の色分けの判定例を示す図であり、(a)はグリッドによる変状前後の計測点と平均値の抽出例、(b)はRiとriの比較によるプロットする色の決定例、(c)は重複する計測点の整理例である。 図14は、画像の照射の様子を示す図である。
以下に、本発明に係る変状箇所の提示装置および提示方法の実施の形態について、山岳トンネルにおける吹付けコンクリートの内空変位を視覚的に提示する場合を例にとり、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図2に示すように、本発明に係る変状箇所の提示装置は、掘削対象の位置を計測し、掘削箇所に画像を照射する位置計測・照射装置1と、位置計測・照射装置1の計測結果から変状箇所と変状の方向、大きさを判定し、画像を作成する演算装置2とを備える。
図3に示すように、位置計測・照射装置1は、側面に開口部を持つ保護容器3の上面に設置され、その周囲の計測対象の形状を計測する3Dスキャナ4と、保護容器3の中に設置され、開口部を通じて外部に画像を照射するプロジェクタ5とを備えている。なお、保護容器3の下面には、三脚等に固定するためのネジ穴が設けられている。
3Dスキャナ4は、計測対象の形状計測によって、3次元の情報を持った点群データを取得するものである。この情報は、図3に示すように、3Dスキャナ4のセンサー中心を原点Oとするξ、η、ζ軸からなる直交座標系をもとにした情報である。
位置計測・照射装置1は、図4に示すように、三脚6を用いて計測対象の近傍に任意の姿勢で設置する。または、図5に示すように、フレキシブルなアーム7と磁石8が付属したクランプ9を保護容器3に取り付けてもよい。このようにすれば、図6に示すように、トンネルの鋼製支保工に保護容器3の開口部を自由な向きに設置することができる。計測、照射のたびに機器をトンネル内に持ち込む以外に、機器をトンネル内に常設してもよい。
次に、本実施の形態による変状箇所の提示方法の具体的な手順について、図7−1および図7−2のフローチャートを参照しながら説明する。図7−1に示される前半のフロー(ステップS1〜S21)が上記の特許文献2および特許文献3に記載の方法に相当する基本的なフロー、図7−2に示される後半のフロー(ステップS22〜S39)が本発明の特徴的なフローである。
<基本的フロー:ステップS1〜S21>
最初に、ステップS1で変状状況を計測できる位置に、位置計測・照射装置1を設置する。変状前の計測は、プロジェクタ5の照射方向を任意の方向としてよいが、変状後に計測し、変状状況を視認する場合は、プロジェクタ5の照射範囲が変状状況を視認したい部分を含むように、位置計測・照射装置1を設置する。
なお、本実施の形態では、より広範囲の吹付けコンクリートの既設部を照射するために、図8に示すように、プロジェクタ5の照射方向が切羽方向を向くように位置計測・照射装置1を設置する場合を例にとり説明する。また、トンネルは、進行方向がx軸、側面方向がy軸、鉛直方向がz軸方向である直交座標系を持つものと仮定する。
位置計測・照射装置1の設置後、ステップS2で3Dスキャナ4を用いて、吹付けコンクリートの既設部の形状計測を実施する。これにより、図9のような点群データが得られる。
次に、ステップS3〜S17で、トンネルのx、y、z軸と3Dスキャナのξ、η、ζ軸の方向を一致させるための回転角度θξ、θη、θζ(°)を求め、θξ、θη、θζを用いてξ、η、ζ軸周りに点群データを回転させ、トンネルのx、y、z軸と3Dスキャナのξ、η、ζ軸の方向を一致させる。この処理は、例えば上記の特許文献2、3に記載の方法を用いて実施することができる。
この処理手順について、特許文献3に記載の方法を用いる場合を例にとり説明する。まず、位置計測結果をηζ平面に投影し、η軸、ζ軸方向の最大値、最小値であるηmax、ηmin、ζmax、ζminを求める(ステップS3)。求めたηmax、ηmin、ζmax、ζminで囲まれた長方形の面積Aηζを求める(ステップS4)。
次に、点群データを例えばη軸周りに任意の回転角θ(°)で回転させる(ステップS5でYes)。そして、上記の回転と、Aηζの導出を任意の角度θで実施後(ステップS5、S6)、Aηζが最小となるときのθを回転角θη(°)として求める(ステップS7)。続いて、求めた回転角θηを用いてη軸周りに位置計測結果である点群データを回転させて座標変換を行う(ステップS8)。
次に、例えばステップS8で座標変換したη軸ではない方のζ軸周りに任意の回転角θで回転させる(ステップS9でYes)。そして、上記の回転と、Aηζの導出を任意の角度θで実施後(ステップS9、S6)、Aηζが最小となるときのθを回転角θζとして求める(ステップS10)。
次に、上記で求めた回転角θηおよびθζを用いてη軸およびζ軸周りに位置計測結果である点群データを回転させて、長方形断面の空間のx軸と3Dスキャナのξ軸を一致させる第1の座標変換を行う(ステップS11)。
次に、長方形断面の空間のy、z軸と3Dスキャナ4のη、ζ軸を一致させるフロー(ステップS12〜S17)について説明する。
まず、上記の第1の座標変換により得られた点群データを、ξζ平面上に投影し、ξ、ζ軸方向の最大値、最小値であるξmax、ξmin、ζmax、ζminを求める(ステップS12)。求めたξmax、ξmin、ζmax、ζminで囲まれた長方形の面積Aξζを求める(ステップS13)。
次に、点群データの座標(Ξi,Ηi,Ζi)を、ξ軸周りに任意の回転角θで回転し、点(ξi,ξ,ηi,ξ,ζi,ξ)に変換を行い、Aξζを求める(ステップS14、S15)。
上記の回転と、Aξζの導出を任意の角度θで実施後、Aξζが最小となるξ軸周りの回転角θξを求める(ステップS16)。
次に、求めたθξを用いて上記の第1の座標変換により得られた点群データをξ軸周りに回転させて、長方形断面の空間のy、z軸と3Dスキャナ4のη、ζ軸を一致させる第2の座標変換を行う(ステップS17)。
θξを用いて点群データをξ軸周りに回転させると、所定の点群データが得られ、長方形断面の空間のy、z軸と3Dスキャナのη、ζ軸が一致することになる。
以上の方法により、3Dスキャナ4の計測結果から、トンネルのx、y、z軸と3Dスキャナのξ、η、ζ軸の方向を一致させることができる。
次に、ステップS18〜S21で、3Dスキャナ4の位置計測結果を用いて、3Dスキャナ4のセンサーが、トンネル内でどの位置に存在するかを導出する。この導出には上記の特許文献4に記載されている円の最小二乗法と球の最小二乗法を用いればよい。
以上の方法により、トンネルの直交座標系(xyz)における3Dスキャナ4のセンサーの中心の座標が求まる。
<特徴的フロー:ステップS22〜S39>
3Dスキャナ4のセンサーが、トンネル内でどの位置に存在するか求めた後、変状後の形状計測を行っている場合はステップS23へ進み(ステップS22でYes)、行っていない場合はステップS1に戻る(ステップS22でNo)。
ステップS23では、1回目の変状の導出、すなわちグリッドの形状が定まっていない場合は、図10に示すように、ステップS24にてグリッドの形状、間隔α、平均値を求める計測点数の閾値を設定する。本実施の形態では、立方体の3次元のグリッドで計測点を抽出する場合について説明するが、これに限定するものではなく、グリッドの形状は例えば、図11に示すように、直方体、三角柱、四角柱等でもよい。
ステップS25では、図12−1(a)に示すように、空間をステップS24で設定したグリッドで分割する。2回目以降の変状の導出の場合、すなわちグリッドの形状が定まっている場合は、ステップS26にて空間をこのグリッドで分割する。
ステップS27では、作成したあるグリッドに着目し、そのグリッド内の計測点を抽出する。ステップS28にてグリッド内に計測点が入っていない場合には、ステップS29にて次のグリッドでの判定を行う。図12−1(b)、(c)に示すように、ステップS28にてグリッド内に計測点が入っている場合には、ステップS30にてグリッド内の変状前後の計測点数が閾値以上か判定する。
図12−2(d)に示すように、変状前後の計測点数が閾値以上のグリッドは、ステップS32にてグリッド内の変状前後の計測点の平均値の座標(xi、yi、zi)、(Xi、Yi、Zi)を求める。
変状前後の計測点数のいずれかが閾値未満のグリッドは、図12−2(e)に示すように、ステップS31にて変状前後の計測点数が閾値以上になるようにグリッドの形状の変更、計測点の抽出を行い、図12−2(f)に示すように、ステップS32にて平均値の導出を行う。本実施の形態では、グリッドの形状を立方体から球に変更した場合について説明するが、これに限定するものではなく、グリッドの形状は例えば、直方体、三角柱、四角柱等でもよい。
ステップS33、S34では、変状前後の平均値とトンネル中心からの距離ri、Riを式(1)、(2)から求め、これらの差分Δriを式(3)から求める。
ri=yi+zi ・・・ 式(1)
Ri=Yi+Zi ・・・ 式(2)
Δri=ri−Ri ・・・ 式(3)
Δriは、グリッド内の計測点の平均値とトンネル中心からの距離より求めた内空変位量である。
ステップS35では、図12−3(g)、(h)に示すように、ステップS32で求めた平均値を中心としたグリッドの作成を行う。このグリッドは、ステップS24で設定した間隔αで作成する。ステップS35で作成したグリッドは、図12−3(i)に示すように、2回目以降の変状を導出するステップS26にて使用する。
ステップS36では、ステップS24またはステップS26で分割したすべてのグリッドで、判定を実施した場合はステップS37に進む。すべてのグリッドで判定を実施していない場合は、ステップS29に戻る。
ステップS37では、変状の大きさを示す画像の作成を行う。ここでは、内空変位量Δriの大きさにより色を変えた画像の作成を行う場合について説明する。
図13(a)に示すように、最初にあるグリッドを選択し、図13(b)に示すように、Δriの大きさから画像にプロットする色を判定する。グリッド内にあるすべての変状後の計測点は、判定された色で画像にプロットする。互いのグリッドの計測点が重複する場合は、判定された色、グリッドの種類等により、プロットする色の優先度を変更してよい。
画像はグリッド(6)、(8)内にある変状後の計測点の座標値から作成するが、この画像の作成には上記の特許文献1に記載の方法を用いればよい。
上記のプロットの色分け、画像へのプロットの作業をすべてのグリッドで行う。
最後にステップS38にて、図14に示すように、作成した画像をプロジェクタ5で吹付けコンクリートの既設部の対応箇所に向けて照射(投射)する。利用者は、吹付けコンクリートの既設部に照射された画像を見ることで、変状箇所を視認することができる。
ステップS39では、計測、照射を終了する場合は処理を終了し、計測、照射を続ける場合はステップS1へ戻る。
計測、照射のたびに、本実施の形態の機器(変状箇所の提示装置)を持ち込む場合は、3Dスキャナ4による計測のたびにプロジェクタ5による画像の照射を行えばよいが、機器をトンネル内に常設する場合は、任意の時間間隔や、閾値以上の内空変位や沈下等の変状が生じたときに画像の照射を行ってもよい。
本実施の形態によれば、プロジェクタ5から画像を照射することにより、山岳トンネルにおける吹付けコンクリートの既設部の内空変位量や沈下量等の変状状況を、パソコンやタブレット等の画面を介さずに対象物において直接視認することができる。このため、変状状況の知覚の遅れや変状箇所の誤認による、既設部の剥落、斜面の崩壊等の災害に巻き込まれるおそれを未然に防止することができる。また、3Dスキャナ4の計測結果から変状状況を導出する際に、画像解析や変状を比較する代表点の導出にプリズム等の基準点の設置が不要となる。
なお、上記の実施の形態では、山岳トンネルの吹付けコンクリートの既設部を対象とした場合を例にとり説明したが、本発明は対象を山岳トンネルに限定するものではなく、例えば擁壁のはらみ出し、斜面の変形箇所等でも実施可能である。
以上説明したように、本発明に係る変状箇所の提示装置によれば、対象物の3次元形状データを複数の計測点について取得して対象物の位置と形状を計測する3Dスキャナと、取得した3次元形状データに基づいて対象物における変状状況を判定するとともに、変状状況を示す画像を作成する演算装置と、作成した画像を対象物の対応箇所に投射するプロジェクタとを備えるので、投射した画像によって、対象物における変状状況を直接視認することができる。
また、本発明に係る他の変状箇所の提示装置によれば、演算装置は、3Dスキャナによる計測範囲を複数のグリッドで分割して、各グリッドについてグリッド内に存在する計測点の平均値を変状前後で求め、求めた変状前後の平均値に基づいて変状状況を判定するので、変状状況を比較的容易に判定することができる。
また、本発明に係る変状箇所の提示方法によれば、対象物の3次元形状データを複数の計測点について3Dスキャナで取得して対象物の位置と形状を計測するステップと、取得した3次元形状データに基づいて対象物における変状状況を判定するとともに、変状状況を示す画像を作成するステップと、作成した画像をプロジェクタで対象物の対応箇所に投射するステップとを備えるので、投射した画像によって、対象物における変状状況を直接視認することができる。
また、本発明に係る他の変状箇所の提示方法によれば、3Dスキャナによる計測範囲を複数のグリッドで分割して、各グリッドについてグリッド内に存在する計測点の平均値を変状前後で求め、求めた変状前後の平均値に基づいて変状状況を判定するので、変状状況を比較的容易に判定することができる。
以上のように、本発明に係る変状箇所の提示装置および提示方法は、施工中のトンネル、ダム堤体、法面、土留め等の構造物における変状状況を把握するのに有用であり、特に、変状状況を視覚的に容易に把握するのに適している。
1 位置計測・照射装置
2 演算装置
3 保護容器
4 3Dスキャナ
5 プロジェクタ
6 三脚
7 アーム
8 磁石
9 クランプ

Claims (4)

  1. 対象物の3次元形状データを複数の計測点について取得して対象物の位置と形状を計測する3Dスキャナと、取得した3次元形状データに基づいて対象物における変状状況を判定するとともに、変状状況を示す画像を作成する演算装置と、作成した画像を対象物の対応箇所に投射するプロジェクタとを備えることを特徴とする変状箇所の提示装置。
  2. 演算装置は、3Dスキャナによる計測範囲を複数のグリッドで分割して、各グリッドについてグリッド内に存在する計測点の平均値を変状前後で求め、求めた変状前後の平均値に基づいて変状状況を判定することを特徴とする請求項1に記載の変状箇所の提示装置。
  3. 対象物の3次元形状データを複数の計測点について3Dスキャナで取得して対象物の位置と形状を計測するステップと、取得した3次元形状データに基づいて対象物における変状状況を判定するとともに、変状状況を示す画像を作成するステップと、作成した画像をプロジェクタで対象物の対応箇所に投射するステップとを備えることを特徴とする変状箇所の提示方法。
  4. 3Dスキャナによる計測範囲を複数のグリッドで分割して、各グリッドについてグリッド内に存在する計測点の平均値を変状前後で求め、求めた変状前後の平均値に基づいて変状状況を判定することを特徴とする請求項3に記載の変状箇所の提示方法。
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