JP2014002023A - X線検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】X線管の真空度を回復するためのエージングを短時間で行うことができるX線検査装置を提供すること。
【解決手段】X線管12がX線を停止してからのX線停止時間を計算する不使用時間計算部63と、X線管12の内部の真空度を検出する真空度検出部69と、不使用時間計算部63が計算したX線停止時間と真空度検出部69が検出した真空度に応じて、X線管12の真空度を回復するエージング動作のエージング条件を決定するエージング条件決定部54と、エージング条件決定部54が決定したエージング条件でエージング動作を実行する高圧電源制御部66と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、肉、魚、加工食品、医薬品等の被検査物中に混入した異物を検出するX線検査装置に関し、特に、X線発生器から照射されて被検査物を透過したX線をX線検出器により検出して異物を検出するX線検査装置に関するものである。
例えば食品などの被検査物への異物の混入の有無を検出するために、従来からX線検査装置が用いられている。この種の従来のX線検査装置では、搬送される被検査物にX線を照射し、この照射したX線の透過量から被検査物中に異物が混入しているか否かを検出して異物の有無を検査している。
この種の従来のX線検査装置においては、X線検査装置に搭載されるX線管は、そのX線管内部の真空度がある一定以上に保たれていないと真空放電により故障に至る場合があるため、X線管内部にジリコニウム等の物質を塗布し気体分子を吸着することで真空度を回復させる構造にするとともに、運転条件による吸着効率のバラツキを考慮して決定した時間だけ、真空度を回復させるためのエージング(スクリーニング、またはウォームアップと呼ばれることもある)を行っている。
エージングとは、X線管を初めて使用するときや、長い不使用期間の後に使用を再開するときに行われ、高い管電圧を急に印可させずに管電圧を徐々に高くしていく動作である。このエージングにより、焦点軌道面の突起等の異物を融解して焦点軌道面をならして耐高電圧特性が向上される。エージング動作を行わないX線検査装置では、長時間未使用の状態が続き真空状態が悪くなった状態で急にX線を出力すると、上記放電現象のために装置が故障する場合がある。
また、この種の従来のX線検査装置としては、表示手段と、X線管に放電が発生したことを検出する放電検出手段と、放電検出手段により放電が検出された回数をカウントする放電回数カウント手段と、X線管のメンテナンスを実施したタイミングを記憶する記憶手段と、記憶されたタイミングに基づいて、前回のメンテナンスの実施からの経過時間を算出する算出手段と、カウントされた放電の検出回数が所定範囲内であり、かつ、算出手段により算出された経過時間が所定時間以下である場合に、X線管のエージングを実施するか否かをユーザに判断させる情報を表示手段に表示させる制御手段と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、特許文献1に記載のものは、メンテナンス以降のX線管の放電回数や放電時間が所定条件である場合に、X線管の真空度を回復するためのエージング動作をユーザに促すようになっている。
特許第4868806号公報
しかしながら、従来のX線検査装置では、X線管内部にジリコニウム等の物質を塗布し気体分子を吸着することで真空度を回復させる構成の場合は、真空度を監視する構成になっておらず、また、吸着効率のバラツキを考慮してエージング時間を決定しているため、確実に真空度を回復するために必要以上の長時間のエージングを行わざるを得ず、エージングに長時間を要してしまうという問題があった。
また、特許文献1に記載されたように、メンテナンス以降のX線管の放電回数や放電時間が所定条件である場合にエージングを実行する場合も、真空度を監視していないため、確実に真空度を回復するためには必要以上の長時間のエージングを行わざるを得ず、エージングに長時間を要してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、前述のような従来の問題を解決するためになされたもので、X線管の真空度を回復するためのエージングを短時間で行うことができるX線検査装置を提供することを目的とする。
本発明に係るX線検査装置は、被検査物(W)にX線を照射するX線管(12)と、前記被検査物を透過したX線を検出するX線検出手段(10)と、前記X線検出手段が検出したX線透過量に基づいて前記被検査物中の異物を検出する異物検出手段(44)と、を備えたX線検査装置であって、前記X線管がX線を停止してからのX線停止時間を計算する不使用時間計算手段(63)と、前記X線管の内部の真空度を検出する真空度検出手段(69)と、前記不使用時間計算手段が計算したX線停止時間と前記真空度検出手段が検出した真空度に応じて、前記X線管の真空度を回復するエージング動作のエージング条件を決定するエージング条件決定手段(54)と、前記エージング条件決定手段が決定したエージング条件で前記エージング動作を実行するエージング動作実行手段(66)と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、エージング動作のエージング条件がX線管の真空度に応じて決定されるため、エージング動作を必要以上に長い時間行うことを防止し、真空度の回復に必要な時間だけエージングを行うことができる。したがって、X線管の真空度を回復するためのエージングを短時間で行うことができる。
また、本発明に係るX線検査装置は、前記エージング条件決定手段が、前記エージング条件として前記エージング動作を行うエージング時間を決定し、前記エージング動作実行手段が前記エージング動作を実行しているとき、前記エージング条件決定手段が決定したエージング時間から既にエージング動作を実行した時間を減算してエージング動作の残り時間を表示するエージング残時間表示手段(5)を備えたことを特徴とする。
この構成により、利用者はエージングが終了するまでの残り時間を知ることができる。
また、本発明に係るX線検査装置は、前記真空度検出手段が検出した真空度を表示する真空度表示手段(5)を備えたことを特徴とする。
この構成により、利用者は、エージング動作を実行する前またはエージング動作の実行中にX線管の真空度を知ることができる。
また、本発明に係るX線検査装置は、前記エージング条件決定手段が、エージング動作の実行後に、前記真空度検出手段が検出した真空度が所定値に満たないときは、エージング条件を再び決定し、前記エージング動作実行手段が、前記エージング条件決定手段により再び決定されたエージング条件で前記エージング動作を再び実行することを特徴とする。
この構成により、真空度が所定値まで回復するまでX線管のエージング動作が行われるので、X線管の真空度を確実に回復することができる。
本発明は、X線管の真空度を回復するためのエージングを短時間で行うことができるX線検査装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るX線検査装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るX線検査装置の側面および内部構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るX線検査装置の論理構成の一例を表す概略ブロック図である。 本発明の実施の形態に係るX線検査装置のエージングの主要動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るX線検査装置がエージング動作のときに用いる「X線管の不使用時間および真空度に応じて設定されている複数のエージング条件」の表の一例である。 本発明の実施の形態に係るX線検査装置のエージング条件の一例としての「ショート調整プログラム」の内容を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず構成について説明する。
図1に示すように、X線検査装置1は、搬送部2と検出部3とを筐体4の内部に備え、表示部5を筐体4の前面上部に備えている。
搬送部2は、被検査物である被検査物Wを所定間隔をおいて順次搬送するものである。この搬送部2は、例えば筐体4の内部で水平に配置されたベルトコンベアにより構成されている。搬送部2は、図1に示す駆動モータ6の駆動により予め設定された搬送速度で搬入口7から搬入された被検査物Wを搬出口8側(図中X方向)に向けて搬送面としてのベルト面2a上を搬送させるようになっている。筐体4の内部においてベルト面2a上を搬入口7から搬出口8まで貫通する空間は搬送路21を形成している。
検出部3は、順次搬送される被検査物Wに対し、搬送路21の途中の検査空間22においてX線を照射するとともに被検査物Wを透過するX線を検出するものであり、搬送路21の途中の検査空間22の上方に所定高さ離隔して配置されたX線発生器9と、搬送部2内にX線発生器9と対向して配置されたX線検出器10を備えている。
X線発生源としてのX線発生器9は、金属製の箱体11の内部に設けられた円筒状のX線管12を図示しない絶縁油に浸漬した構成を有しており、X線管12の陰極からの電子ビームを陽極のターゲットに照射させてX線を生成している。X線管12は、その長手方向が被検査物Wの搬送方向(X方向)となるよう配置されている。X線管12により生成されたX線は、下方のX線検出器10に向けて、図示しないスリットにより略三角形状のスクリーン状となって搬送方向(X方向)を横切るように照射されるようになっている。
X線検出器10は、搬送される被検査物Wの搬送方向(X方向)の平面上で搬送方向と直交するY方向に複数の検出素子が一直線上に配置されたものである。具体的には、X線検出器10は、ライン状に整列して配設された複数の検出素子としてのフォトダイオード(不図示)と、フォトダイオード上に設けられたシンチレータ(不図示)とからなるラインセンサ(不図示)とを含んで構成される。
また、X線検出器10は、図2に示すように、A/D変換部41を備えており、このA/D変換部41によりフォトダイオードからの輝度値データをデジタルデータに変換し、濃度データであるX線画像として出力するようになっている。X線検出器10は、被検査物Wの搬送方向(X方向)の平面上で直交する方向(Y方向)に直線状に延在するラインセンサによって被検査物Wを透過するX線を検出し、検出したX線の量に応じた濃淡画像を出力するようになっている。
図2に示すように、搬送路21内の天井部21aには、搬送方向(X方向)に沿って複数個所にX線遮蔽用の遮蔽カーテン16が吊り下げ配置されている。遮蔽カーテン16は、X線を遮蔽する鉛粉を混入したゴムシートをのれん状(上部が繋がっており下部が帯状に分割された状態)に加工したものから構成されており、検査空間22から搬送路21を介してX線が筐体4の外部に漏えいすることを防止するものである。
遮蔽カーテン16は、本実施の形態では、搬入口7と検査空間22との間、および検査空間22と搬出口8との間にそれぞれ2枚ずつ設けられており、1つの遮蔽カーテン16が被検査物Wと接触して弾性変形して隙間が生じた場合でも、他の遮蔽カーテン16がX線を遮蔽するので漏えい基準量を超えることなくX線の漏えいを防止できるようになっている。搬送路21における遮蔽カーテン16により囲まれた内側の空間が検査空間22を構成している。
X線検査装置1は、X線検出器10からのX線画像が入力されるとともに被検査物W中の異物の有無を検査する制御回路40と、制御回路40による検査結果等を含む各種の情報を表示出力する表示部5と、制御回路40への各種パラメータ等の設定入力を行う設定操作部45とを備えている。
表示部5は、平面ディスプレイ等から構成されており、ユーザに対する表示出力を行うようになっている。この表示部5は、被検査物Wの良否判定結果を「OK」や「NG」等の文字または記号で表示するとともに、総検査数、良品数、NG総数などの検査結果を、既定設定として、または、設定操作部45からの所定のキー操作による要求に基づいて表示するようになっている。
設定操作部45は、ユーザが操作する複数のキーやスイッチ等で構成され、制御回路40への各種パラメータ等の設定入力や動作モードの選択を行うものである。なお、表示部5と設定操作部45とを、タッチパネル式表示器として一体構成してもよい。
制御回路40は、X線検出器10から受け取ったX線画像を記憶するX線画像記憶部42と、X線画像記憶部42から読み出したデータに対して各種画像処理アルゴリズム等を適用した画像処理を施す画像処理部43と、画像処理されたデータに対して被検査物Wと異物との判別を行って異物の混入の有無を判定する判定部44と、を備えている。ここで、画像処理アルゴリズムとは、複数の画像処理フィルタや特徴抽出するための画像処理を組み合わせてなるものである。
また、制御回路40は、CPUおよび制御プログラムの記憶領域または作業領域としてのメモリなどを備えて構成された主制御部46およびX線管制御部51を備えている。主制御部46は、X線管制御部51にX線管制御指令を出力することを含む、X線検査装置1の全体の制御を行うものであり、X線管制御部51は、X線管12のエージング動作等を制御するものである。
図3に示すように、X線検査装置1は、X線管12を制御するX線管制御部51の他に、X線管12の状態を測定する測定ユニット61を備えている。測定ユニット61はX線発生器9に設けられている。
X線管制御部51は、演算制御回路52と、「X線管12の不使用時間および真空度に応じて設定されている複数のエージング条件」を記録しているエージング条件記録部56とを備えている。
一方、測定ユニット61は、X線管駆動部62と、X線管駆動部62の電源オフの時刻を記録するオフ時刻記録部67と、X線管12の不使用時間を記録する不使用時間記録部68とを備えている。
測定ユニット61を構成するX線管駆動部62は、X線管12にX線を発生するための高電圧を供給するX線管用高圧電源65と、X線管用高圧電源65を制御する高圧電源制御部66と、X線管12の不使用時間を計算し、算出したX線管12の不使用時間を不使用時間記録部68に格納する不使用時間計算部63とを含んでいる。
また、X線管駆動部62は、X線管12の内部の真空度を検出する真空度検出部69を備えている。真空度検出部69は、X線管12の陰極のフィラメントに電流を流さず、X線管12の陽極と陰極間の管電圧(Ep)に任意の電圧を印加した状態で、X線管12の内部に流れる電流(Ip)を漏れ電流として検出し、この漏れ電流から換算してX線管12の内部の真空度を検出するようになっている。X線管12の内部の真空度が正常であれば、漏れ電流は小さな値であるが、X線管12の内部の真空度が悪化すると、漏れ電流が増加するため、漏れ電流を検出することにより、真空度を検出することが可能である。
なお、真空度検出部69を、負圧を検出するバキュームメータとして構成し、このバキュームメータからなる真空度検出部69により、漏れ電流から換算することなく直接的にX線管12の内部の真空度を検出するように構成してもよい。
また、X線管駆動部62は、不使用時間記録部68から不使用時間計算部63が算出したX線管12の不使用時間を読み出すとともに、真空度検出部69から検出された真空度を受け取り、これら不使用時間および真空度を演算制御回路52に送信する送信部64とを含んでいる。
なお、図3は論理的な構成を示すブロック図であるので、オフ時刻記録部67および不使用時間記録部68は、物理的にはX線管駆動部62の内部に内蔵されていても、X線管駆動部62の外部に接続されていても構わない。
X線管制御部51を構成する演算制御回路52は、測定ユニット61の送信部64からX線管12の不使用時間および真空度を受信する受信部53と、この受信部53からX線管12の不使用時間および真空度が伝達され、複数のエージング条件の内から最適なX線管12のエージング条件を決定(選択)するエージング条件決定部54とを含んでいる。
また、演算制御回路52は、エージング条件決定部54から最適なエージング条件が伝達され、X線管12のエージングを実行するコマンドを作成しX線管駆動部62の高圧電源制御部66に送信するX線制御部55とを含んでいる。
上述したように、図3は論理的な構成を示すブロック図であるので、エージング条件記録部56は、物理的には演算制御回路52の内部に内蔵されていても、演算制御回路52の外部に接続されていても構わない。
X線管駆動部62の高圧電源制御部66は、演算制御回路52のX線制御部55からX線管12の最適なエージング条件を実行する実行コマンドを受信し、X線管用高圧電源65を制御する。高圧電源制御部66から最適なエージング条件を実行する実行コマンドが伝達されると、X線管用高圧電源65は、エージング条件決定部54が複数のエージング条件の内から決定した最適なエージング条件により、X線管12に、電圧(V)または電流(I)を、階段波(ランプ波)状に徐々に高くしていくように印加し、X線管12のエージングを行う。エージングにより、X線管12の焦点軌道面の突起等の異物が融解し、焦点軌道面がならされ、X線管12の耐高電圧特性が向上する。
本実施の形態のX線検査装置1は、上記のように構成されており、エージング条件記録部56と、エージング条件決定部54と、X線制御部55とを含むことにより、X線管12の不使用時間および真空度に応じて、複数のエージング条件の内から最適なエージング条件を決定して実行するように働くので、X線管12の最適なエージング条件によるエージングが可能となる。
つぎに、図4のフロー図を参照してX線管のエージングの主要動作を説明する。なお、以下の処理は、測定ユニット61とX線管制御部51の協働により実行される。
まず、測定ユニット61では、ステップS11において、前回の使用者がX線管駆動部62の高圧電源をオフにすると、ステップS12において、高圧電源をオフした時刻がオフ時刻記録部67に記録される。
ついで、ステップS13において、今回の使用者が再びX線管駆動部62の高圧電源をオンすると、ステップS14において、高圧電源をオンした時刻が、レジスタ等のオン時刻記録装置(図示省略)に記録される(「今回の使用者」と「前回の使用者」とが、同一のユーザであっても、異なるユーザであっても構わない。)。
ついで、ステップS15において、不使用時間計算部63が、X線管駆動部62の高圧電源をオンにした時刻とオフにした時刻との差(X線管12の不使用時間)を算出する。算出されたX線管12の不使用時間は、不使用時間記録部68に記録される。
ついで、ステップS16において、真空度検出部69が、X線管12の陰極のフィラメントに流れる漏れ電流から換算してX線管12の内部の真空度を検出する。
ステップS17において、送信部64は、不使用時間記録部68からX線管12の不使用時間を読み出すとともに、真空度検出部69から検出された真空度を受け取り、これら不使用時間および真空度をX線管制御部51へと送信する。
X線管制御部51では、ステップS21において、X線管12の不使用時間および真空度が、受信部53によって受信され、エージング条件決定部54に伝達される。ついで、ステップS22において、エージング条件決定部54は、エージング条件記録部56に記録されている「X線管12の不使用時間および真空度に応じて設定されている複数のエージング条件」の表を参照して、受信した不使用時間および真空度に応じて最適なエージング条件を決定する。
ついで、ステップS23において、決定された最適なエージング条件は、X線制御部55に送信される。ステップS24において、X線制御部55が、エージング条件を実行するコマンドを作成する。ステップS25において、作成されたコマンドは、測定ユニット61に送信される。
ついで、測定ユニット61では、ステップS18において、高圧電源制御部66が、エージング条件を実行するコマンドを受信する。つぎに、ステップS19において、エージング条件を実行するコマンドが、X線管用高圧電源65に伝達され、自動的にX線管12のエージングが実施される。その後、ステップS20において、今回の使用者はX線測定を行うことができる。
ステップS20のX線測定が終了すれば、ステップS11に戻り、X線管駆動部62の高圧電源をオフにする。その後、再び、ステップS12からステップS20までの処理を繰り返す。ステップS20からステップS11に戻るループにより、X線管12の不使用時間および真空度を自動的に検出し、それに対応するX線管12のエージングの実行条件を自動的に決定して、自動的にX線管12のエージングを実施するという処理が繰り返される。
図5に、「X線管12の不使用時間および真空度に応じて設定されている複数のエージング条件」の表の一例を示す。X線管12の不使用時間が100時間以下のとき、X線管12は調整不要である。また、X線管12の不使用時間が100時間を超えるときであって、X線管12の真空度が「中」のときは、X線管12のエージングはショート調整プログラムで実行される。また、X線管12の不使用時間が100時間を超えるときであって、X線管12の真空度が「低」のときは、X線管12のエージングはロング調整プログラムで実行される。
ここで、X線管12の真空度が「低」である状態とは、X線管12の内部の負圧が低い(正の圧力が高い)状態であり、また、X線管12の真空度が「中」である状態とは、X線管12の内部の負圧が中程度の状態である。X線管12の真空度が「低」のときは、真空度が「中」のときより真空度はより悪化している。
また、前述のロング調整プログラムは、ショート調整プログラムよりもエージングの動作を長時間行うプログラムである。すなわち、図5の表では、X線管12の真空度が低いほど(真空度が悪化しているほど)、エージングの動作を長時間行うように設定している。
図6は、図5において、X線管12の不使用時間が100時間を超えるときであって、X線管12の真空度が「中」のときの、X線管用高圧電源65がX線管12のエージングのための階段波(ランプ波)を出力するショート調整プログラムの内容を示す。
図6において、縦軸が電圧(V)または電流(I)、横軸が時間(t)である。ショート調整プログラムでは、X線管12に電圧(V)または電流(I)を比較的短時間の1分間程度の一定の時間加え、その後、電圧(V)または電流(I)をステップ的に1〜3kVまたは数十μA程度の一定量を増加させ、その後、電圧(V)または電流(I)を一定の時間加えるという階段波状の操作を、段階的に繰り返す。高い電圧(V)または電流(I)を急に印可させずに、図6に示すように、電圧(V)または電流(I)を、階段波(ランプ波)状に徐々に高くしていくことにより、X線管12の焦点軌道面の突起等の異物を融解して焦点軌道面をならしてX線管12の耐高電圧特性を向上させることができる。図6に示すエージング条件は、エージング条件記録部56に記録しておけばよい。
上記のように、本実施の形態のX線検査装置1は、X線管12の不使用時間および真空度に応じて設定されている複数のエージング条件から最適な条件を決定してX線管12のエージングを実施するようになっている。
なお、図4のフロー図は、X線管12のエージングの主要動作のみを示すものであり、これらの主要動作以外にも以下のような動作を追加すると好適である。
例えば、高圧電源制御部66がエージング動作を実行しているとき、エージング条件決定部54が決定したエージング時間から既にエージング動作を実行した時間を減算してエージング動作の残り時間を表示部5に表示することが好ましい。この場合、利用者はエージングが終了するまでの残り時間を知ることができる。
また、表示部5には、真空度検出部69が検出した真空度を表示することが好ましい。
この場合、利用者は、エージング動作を実行する前またはエージング動作の実行中にX線管12の真空度を知ることができる。
また、エージング条件決定部54が、エージング動作の実行後に、真空度検出部69が検出した真空度が所定値に満たないときは、エージング条件を再び決定し、高圧電源制御部66が、エージング条件決定部54により再び決定されたエージング条件でエージング動作を再び実行することが好ましい。
この場合、真空度が所定値まで回復するまでX線管12のエージング動作が行われるので、X線管12の真空度を確実に回復することができる。
以上のように、本実施の形態に係るX線検査装置1は、X線管12がX線を停止してからのX線停止時間を計算する不使用時間計算部63と、X線管12の内部の真空度を検出する真空度検出部69と、不使用時間計算部63が計算したX線停止時間と真空度検出部69が検出した真空度に応じて、X線管12の真空度を回復するエージング動作のエージング条件を決定するエージング条件決定部54と、エージング条件決定部54が決定したエージング条件でエージング動作を実行する高圧電源制御部66と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、エージング動作のエージング条件がX線管12の真空度に応じて決定されるため、エージング動作を必要以上に長い時間行うことを防止し、真空度の回復に必要な時間だけエージングを行うことができる。したがって、X線管12の真空度を回復するためのエージングを短時間で行うことができる。
また、本実施の形態に係るX線検査装置1は、エージング条件決定部54が、エージング条件としてエージング動作を行うエージング時間を決定し、高圧電源制御部66がエージング動作を実行しているとき、エージング条件決定部54が決定したエージング時間から既にエージング動作を実行した時間を減算してエージング動作の残り時間を表示する表示部5を備えたことを特徴とする。
この構成により、利用者はエージングが終了するまでの残り時間を知ることができる。
また、本実施の形態に係るX線検査装置1は、真空度検出部69が検出した真空度を表示する表示部5を備えたことを特徴とする。
この構成により、利用者は、エージング動作を実行する前またはエージング動作の実行中にX線管12の真空度を知ることができる。
また、本実施の形態に係るX線検査装置1は、エージング条件決定部54が、エージング動作の実行後に、真空度検出部69が検出した真空度が所定値に満たないときは、エージング条件を再び決定し、高圧電源制御部66が、エージング条件決定部54により再び決定されたエージング条件でエージング動作を再び実行することを特徴とする。
この構成により、真空度が所定値まで回復するまでX線管12のエージング動作が行われるので、X線管12の真空度を確実に回復することができる。
以上のように、本発明に係るX線検査装置は、X線管の真空度を回復するためのエージングを短時間で行うことができるという効果を有し、X線発生器から照射されて被検査物を透過したX線をX線検出器により検出して被検査物を検査するX線検査装置として有用である。
1 X線検査装置
2 搬送部
2a ベルト面
3 検出部
4 筐体
5 表示部(エージング残時間表示手段、真空度表示手段)
7 搬入口
8 搬出口
9 X線発生器
10 X線検出器(X線検出手段)
11 箱体
12 X線管
16 遮蔽カーテン
21 搬送路
21a 天井部
22 検査空間
40 制御回路
41 A/D変換部
42 X線画像記憶部
43 画像処理部
44 判定部(異物検出手段)
45 設定操作部
46 主制御部
51 X線管制御部
52 演算制御回路
53 受信部
54 エージング条件決定部(エージング条件決定手段)
55 X線制御部
56 エージング条件記録部
61 測定ユニット
62 X線管駆動部
63 不使用時間計算部(不使用時間計算手段)
64 送信部
65 X線管用高圧電源
66 高圧電源制御部(エージング動作実行手段)
67 オフ時刻記録部
68 不使用時間記録部
69 真空度検出部(真空度検出手段)
W 被検査物

Claims (4)

  1. 被検査物(W)にX線を照射するX線管(12)と、
    前記被検査物を透過したX線を検出するX線検出手段(10)と、
    前記X線検出手段が検出したX線透過量に基づいて前記被検査物中の異物を検出する異物検出手段(44)と、を備えたX線検査装置であって、
    前記X線管がX線を停止してからのX線停止時間を計算する不使用時間計算手段(63)と、
    前記X線管の内部の真空度を検出する真空度検出手段(69)と、
    前記不使用時間計算手段が計算したX線停止時間と前記真空度検出手段が検出した真空度に応じて、前記X線管の真空度を回復するエージング動作のエージング条件を決定するエージング条件決定手段(54)と、
    前記エージング条件決定手段が決定したエージング条件で前記エージング動作を実行するエージング動作実行手段(66)と、を備えたことを特徴とするX線検査装置。
  2. 前記エージング条件決定手段が、前記エージング条件として前記エージング動作を行うエージング時間を決定し、
    前記エージング動作実行手段が前記エージング動作を実行しているとき、前記エージング条件決定手段が決定したエージング時間から既にエージング動作を実行した時間を減算してエージング動作の残り時間を表示するエージング残時間表示手段(5)を備えたことを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
  3. 前記真空度検出手段が検出した真空度を表示する真空度表示手段(5)を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線検査装置。
  4. 前記エージング条件決定手段が、エージング動作の実行後に、前記真空度検出手段が検出した真空度が所定値に満たないときは、エージング条件を再び決定し、
    前記エージング動作実行手段が、前記エージング条件決定手段により再び決定されたエージング条件で前記エージング動作を再び実行することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のX線検査装置。
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