JP2003203798A - X線装置、x線装置の監視装置、x線装置におけるシーズニングを行う装置および方法 - Google Patents

X線装置、x線装置の監視装置、x線装置におけるシーズニングを行う装置および方法

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JP2003203798A
JP2003203798A JP2002002952A JP2002002952A JP2003203798A JP 2003203798 A JP2003203798 A JP 2003203798A JP 2002002952 A JP2002002952 A JP 2002002952A JP 2002002952 A JP2002002952 A JP 2002002952A JP 2003203798 A JP2003203798 A JP 2003203798A
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Nariyuki Nakajima
成幸 中島
Toshiyuki Shinno
俊之 新野
Yuji Yanagida
祐司 柳田
Tetsuyuki Takanashi
哲行 高梨
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線管が放電を起こす前にシーズニングの必
要性を予測すること。 【解決手段】 X線管10の特性値をセンサ41〜44
で計測し、計測された特性値を初期の特性値と比較する
ことにより、真空度の低下を検出して、X線管内での放
電の発生確率を放電確率予測部50で予測する。そし
て、この予測結果が所定の確率を越えたとき、シーズニ
ングの実施を促すようにした。これにより、X線管が放
電を起こす前にそれを予測して警報を発し、その警報に
基づきシーズニングを実施することにより、X線管の放
電を未然に防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線装置、X線装
置の監視装置、X線装置におけるシーズニングを行う装
置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X線装置は、医療用のX線診断装置やX
線CTスキャナなどの画像診断装置として、あるいは空
港での手荷物検査用など工業用の非破壊検査装置として
広く活用されている。このX線装置のキーコンポーネン
トであるX線管は、管内の真空度が高いほどX線の曝射
安定性が良好となる。しかしながら、X線管には、時間
の経過とともに管内に活性ガスが発生し、真空度を低下
させるという特質がある。特に、使用頻度が多くなった
り、逆に長い時間使用しなかったりした場合に、活性ガ
スの発生は顕著である。この活性ガスの発生に伴い真空
度が低下すると、X線管内で放電が起こり、X線曝射の
安定性が損なわれることになるので、このようなときに
は、シーズニングを実施してX線管内の真空度を高める
操作を実施することになる。このシーズニングは、X線
管を通常の使用状態よりも大きな管電流で動作させてア
ノードを加熱することにより、活性ガスをアノードに吸
着させて、真空度を上げるものである。
【0003】ところで、従来シーズニングの操作は、当
該X線装置のオペレータあるいはサービスマンがX線装
置の使用頻度や使用休止期間などを勘案し、頃合いを見
計らいながら実施することが多かった。そのため、無駄
なシーズニングを実施することになったり、適切なシー
ズニングの機会を逸したまま、X線装置を臨床や非破壊
検査に供したりするため、実際に使用しているときにシ
ーズニングが必要になることがあった。このような不都
合を解消するために、本出願人は、X線管の放電頻度を
監視して、放電頻度が所定回数に達したときに、シーズ
ニングを行なう必要がある旨を報知するようにすること
を提案し、この提案内容は特公平5−76160号公報
に開示されている。これにより、シーズニングを行なう
機会を逸することなく、適切な時期にシーズニングを実
施することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら先の提案
では、何回か放電が起こった後にシーズニングの必要性
を報知するものなので、X線装置を実際に稼動させてい
る検査中にシーズニングが必要になって、検査の中断を
余儀なくされるおそれがあり、実施中の検査の中断を阻
止するという点では、まだ改善の余地が残されていた。
また、放電の発生によりX線装置がダメージを受けるお
それもあった。本発明はこのような課題を解決するため
になされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、X線管の特性値を計測す
る計測手段と、この計測手段で計測された前記特性値を
所定時期の特性値と比較し、前記X線管内での放電の発
生確率を予測する放電確率予測手段と、この放電確率予
測手段での予測結果が所定のしきい値を越えたとき、シ
ーズニングの実施を促すための警報を発する警報手段と
を具備することを特徴とするX線装置におけるシーズニ
ングを行う装置である。これにより、X線管が放電を起
こす前にそれを予測して警報を発するので、その警報に
基づきシーズニングを実施することにより、X線管の放
電を未然に防ぐことができる。従って、検査中に放電が
起こって検査を中断したり装置にダメージを与えるよう
な不都合が解消され、それに伴う検査データの一部を無
駄にしたりすることも防止される。また、請求項2に記
載の発明は、請求項1に記載のX線装置におけるシーズ
ニングを行う装置において、X線管における放電の発生
を監視する放電監視手段と、この放電監視手段で放電の
発生を検出したときに、前記計測手段で計測した前記X
線管の特性値を、前記放電確率予測手段での演算パラメ
ータに反映させる学習手段とをさらに具備することを特
徴とする。これにより、放電の発生状況を学習しなが
ら、放電発生の確率をより高度に予測することができる
ようになる。
【0006】さらに、請求項12に記載の発明は、X線
管を設置している施設側とこの施設側の前記X線管の動
作状況を監視する監視センタ側とを相互に接続する通信
手段と、この通信手段を介して前記施設側から、前記X
線管の放電確率に関する情報を前記監視センタ側へ発信
する放電確率情報発信手段とを具備することを特徴とす
るX線装置である。これにより、施設側に設置されてい
るX線管の動作状況を監視センタ側で容易に監視するこ
とができる。また、請求項13に記載の発明は、X線管
の放電確率に関する情報を受信する通信手段と、前記X
線管の交換あるいはシーズニングの実施の要否を判定す
る判定手段と、この判定手段によって、前記X線管の交
換あるいはシーズニングの実施が必要と判定したとき
に、前記通信手段を介して前記X線管が設けられた施設
側へ前記X線管の交換あるいはシーズニングの実施の必
要性を通知する判定結果通知手段とを具備することを特
徴とするX線装置の監視装置である。これにより、施設
側にサービススタッフを置かなくても、監視センタから
適切な情報を得て、X線管の交換やシーズニングなどに
対処することができ、X線装置を円滑に運用でき、診療
や検査への障害を防止することができる。
【0007】そして、請求項14に記載の発明は、請求
項13に記載のX線装置の監視装置において、前記監視
センタ側において、X線管の交換あるいはシーズニング
の実施を必要と判定したときに、前記施設側へ派遣する
サービスマンのローディングを仮に設定するとともに、
前記施設側から前記監視センタ側へ、前記X線管の交換
あるいはシーズニングの実施について依頼がされたとき
に、前記仮に設定したサービスマンのローディングを見
直すローディング調整手段をさらに具備することを特徴
とする。これにより、事前にサービスマンのローディン
グを設定することができるので、作業効率を向上するこ
とができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るX線装置にお
けるシーズニング制御装置およびX線装置のサービス方
法の、実施の形態について図面を参照して詳細に説明す
る。図1は、本発明の一実施の形態を示した系統図であ
る。ここで、X線装置100は、例えば病院や空港など
の診療・検査施設に設置されており、監視装置200は
診療・検査施設内の監視部門または遠隔地にある監視セ
ンタなどに設置されている。そして、X線装置100と
監視装置200とは、通信回線300を介して相互に接
続されている。よって、図1には、中央部に表示された
通信回線300を間にして、左側は診療・検査室または
その施設側が示され、右側は監視室または監視センタ側
が示されている。X線装置100には、X線管10が備
えられている。このX線管10には、X線管駆動部20
から管電圧や管電流が供給され、X線の曝射が制御され
る。また、このX線管駆動部20をはじめとして、X線
装置100を構成する各ユニットを有機的に制御するた
めに、中央演算処理装置(CPU)やメモリなどを主体
とするシステム制御部30が設けられており、システム
制御部30は後述するX線管10のシーズニングを制御
する。
【0009】また、X線管10での放電の発生を予測す
るうえに有効な、X線管10の特性値を検知するため
に、1または複数のセンサが、X線管10自体またはX
線管10の駆動回路などに設けられている。このセンサ
の幾つかを例示すると、例えば、第1のセンサ41とし
ては、X線を曝射していないときにX線管10に流れる
暗電流を測定する電流計であり、第2のセンサ42とし
ては、X線管10内の真空度を計測する気圧計である。
また、第3のセンサ43としては、X線管10内の気体
の組成を抽出するものであり、第1のセンサ44として
は、X線管10内の気体の電気伝導度を計測する電気伝
導度計である。これら第1〜第4のセンサ41〜44
は、必要に応じて少なくとも1つ設ければ良く、少なく
とも1つによって計測手段を構成する。さらに、これら
各センサ41〜44からの検出信号が供給される放電確
率予測部50が設けられている。この放電確率予測部5
0は、X線管10の所定時期(例えば、装置の据付時)
における暗電流などの特性値(例えば、初期値)と稼動
後の各センサ41〜44で検出された測定値とから、そ
の変化状況に基づきX線管10の真空度の劣化状態を演
算して求め、放電の発生確率を予測するものであり、演
算結果である予測値をシステム制御部30へ供給する。
また、システム制御部30から毎回のX線曝射条件など
が自己学習のためにフィードバックされても良い。ま
た、X線管10に実際に放電が起こったことを検出する
放電センサ60や予測した放電確率の履歴情報を記録す
る条件メモリ70を設けても良い。この条件メモリ70
は、好ましくは固有のX線管10と対をなすように設け
られるのがよい。すなわち、実際には、システム制御部
30や監視装置200により、複数のX線装置或いは1
つの施設のX線装置を管理することになるので、放電セ
ンサ60や条件メモリ70は、各X線装置に対して設け
られるのが良い。そして、X線装置100は通信部80
を備えており、特定の対象例えば監視装置200と通信
できるようになっている。
【0010】一方、監視装置200は、例えば通信機能
を有するパソコンで構成され、通信部210、制御部2
20、データベース230、表示部240、入力部25
0を備えており、特定の対象例えばX線装置100の動
作状態を常時監視している。なお、この監視装置200
は、例えば病院などの診療施設において、当該診療施設
内に設置されている各種医療用装置の稼動状態などを集
中的に監視している場合には、当該診療施設内の監視室
に設置され、当該診療施設内に敷設されているローカル
エリアネットワーク(LAN)を介して各種医療用装置
と接続されるものである。或いは監視装置200が、診
療・検査施設から遠く離れた所にある監視センタに設け
られていて、複数の診療・検査施設に設置されているX
線装置の稼動状態を集中的に監視している場合は、イン
ターネット回線などを介して各診療・検査施設のX線装
置100と接続されるものである。
【0011】次に、本発明の作用について説明する。X
線装置100は、システム制御部30の制御下で動作
し、X線管10はX線駆動部20によって与えられた管
電圧、管電流にもとづきX線を曝射する。そして、X線
装置100の稼動中、各センサ41〜44からの検出信
号が放電確率予測部50へ供給される。よって放電確率
予測部50では、各検出値とその初期値とからX線管1
0の真空度の劣化状態を演算して求め、放電の発生確率
を予測する。なおこのとき、システム制御部30からフ
ィードバックされるそれまでのX線管10の曝射時間、
曝射回数、曝射条件なども、放電発生確率を予測するた
めのパラメータとして加えられるのが良い。また、X線
管10が放電したことにより放電センサ60から検出信
号が送出されると、その出力は放電確率予測部50へ供
給される。よって、放電確率予測部50は放電直前の各
センサ41〜44の出力値とそのときの放電の発生確率
を条件メモリ70へ供給し、その値が条件メモリ70に
記録される。また、シーズニングを実施したときには、
その実施状況も条件メモリ70に記録される。そして、
条件メモリ70に記録された内容は、放電確率予測部5
0へフィードバックされ、毎回の放電の発生確率を予測
する演算に使用される。
【0012】このように、実際に放電が起こった場合、
その直前のセンサの出力値を、放電発生確率を予測する
演算パラメータに反映させたり、シーズニングの実施状
況なども放電発生確率を予測する演算パラメータに反映
させたりすることにより、X線管10の個体差に応じて
より確度の高い放電発生確率を予測することができる。
そのためにも、固有のX線管10について条件メモリ7
0を対応させて設けるのがよい。すなわち、X線装置1
00におけるX線管10の装着位置の近くに条件メモリ
70も装着できるように配置して、X線管10の新規装
着あるいは交換の際に、条件メモリ70も一緒に装着あ
るいは交換するものとし、或るX線管10については、
それに付随する条件メモリ70に、放電発生確率を予測
するためのパラメータの初期値や、当該X線管10を使
用した後のデータなどを蓄積する。よって、X線装置1
00の稼動時間が経過すればするほど、放電確率予測部
50の予測演算の信頼性が増すことになる。
【0013】さて、放電確率予測部50での演算結果は
システム制御部30へ供給される。そして、放電確率予
測部50からの放電の発生確率が所定の値以上となり、
X線管10の放電の可能性が高まったとき、システム制
御部30は、通信部80を通して監視装置200へ信号
を送る。すなわち、監視装置200が施設内の監視部門
に設置されている場合、X線装置100からの信号は、
通信回線300としての施設内LANを経由して監視装
置200の通信部210で受信され、制御部220の制
御の下で表示部240に、例えば放電の発生確率を数値
で表示したり、あるいはシーズニングの実施を促すよう
にメッセージで表示したりする。またはこれらを、X線
装置100が画像表示用に備えているモニタに表示して
もよい。従って、このメッセージを確認することによ
り、オペレータは、検査の終了後などにタイミングよく
シーズニングを実施することができる。一方、診療・検
査施設にX線装置100の保守作業などを担当する有資
格者が居ない場合には、専門の業者などにX線装置10
0の保守・管理を委託することになる。この場合、診療
・検査施設とは別の所にある監視センタに設置されてい
る監視装置200によってX線装置100を常時監視し
てもらうのが便利である。そのため、X線装置100の
放電確率予測部50で演算された放電の発生確率を示す
生のデータが、通信部80から送出される。そして、そ
の信号は通信回線300としてのインターネット回線を
経由して監視装置200の通信部210で受信され、表
示部240に例えば対象施設名、対象装置名とともに放
電の発生確率の数値を表示する。
【0014】図2は、監視センタに設置されている監視
装置200の表示部240に表示される監視データの一
例を示したものである。ここで、監視装置200のデー
タベース230には、当該監視装置200で監視してい
る各診療・検査施設(サイト)のX線装置100の稼動
状況や過去のシーズニングの実施状況などが記録されて
いるので、このデータベース化されている情報とともに
受信した放電の発生確率の数値が表示部240に表示さ
れる。図2の例では、サイトBのNo.5号機の放電確
率が70%となっているので、監視センタでは、このサ
イトBにおけるNo.5号機の稼動状況を勘案して、何
時頃にX線管10のシーズニングが必要になるか、或い
は、場合によってX線管10の交換が必要になるかを判
断する。例えば1ケ月後にシーズニングが必要になると
判断すると、その時期の各サービスマンのローディング
計画を、例えば図3に示すような勤務予定表から確認す
る。そして、点線矢印で示すように、6日、7日のサー
ビスマン乙の予定が空いていることから、仮にサービス
マン乙に対して、この両日をサイトBでの作業予定とし
て設定する。この勤務予定表もデータベース230に保
存されている。
【0015】このローディング計画に沿って、監視セン
タ側からサイトB側へ、1ケ月後にシーズニングが必要
になる旨と、仮に設定した作業日程とを、監視装置20
0を介してX線装置100へ通知する。そして、監視セ
ンタ側とサイトB側との間で、シーズニングの実施に関
して日程の都合を調整し、相互に合意が成立すると、そ
の合意に基づき監視センタのサービスマンが当該診療・
検査施設(サイトB)へ赴き、X線管10のシーズニン
グを実施する。なお、先の調整時に、作業費用の見積も
り額を通知するようにしてもよい。X線管10のシーズ
ニングに限らず、X線管10の交換についても同様に取
扱うことができる。このような作業の手順をフローチャ
ートに示すと、図4のようになる。すなわち、監視契約
を締結している各サイトのX線装置100について、放
電確率予測部50で予測された、X線管10の放電の発
生確率が、監視センタで収集され、ステップ1として、
X線装置100の個々の情報とともに監視装置200の
表示部240に表示される。この表示を基に監視センタ
では、ステップ2として、どのサイトで何時頃X線管1
0の交換またはシーズニングが必要になるかを判断す
る。次に、X線管10の交換またはシーズニングが必要
となるサイトが抽出されたときはステップ3へ進み、デ
ータベース230に保存されているサービスマンの勤務
予定表を基にして、その時期におけるサービスマンのロ
ーディングを仮に設定する。その後、対象サイトに対し
て、X線管10の交換またはシーズニングの必要性を予
告し、実施する日程について調整する(ステップ4)。
このとき、費用についての見積もり額も提示する。
【0016】そして、ステップ5としてサイト側と監視
センタとが合意に達する(YES)と、ステップ6へ進
んで合意した日程に基づき、監視センタでは、サービス
マンのローディングを確定して設定する。さらに、ステ
ップ7として、合意した日時にサービスマンをサイトへ
派遣し、X線管10の交換またはシーズニングを実施す
る。その後、サイト側での検収、監視センタからサイト
側への費用の請求、サイト側から監視センタへの費用の
支払いなどの作業が発生するが、これらは、通常の商取
引の形態なのでその説明は省略する。なお、ステップ5
において合意できなかった(NO)ときは、ステップ3
へ戻り、サービスマンの仮のローディングを設定し直し
たり、見積もり額を再検討したりした上で、ステップ4
として改めて調整することになる。このように本発明で
は、X線管10が放電を起こす前にそれを予測して警報
を発し、或いはその警報に基づきシーズニングを実施す
ることにより、放電の発生を未然に防ぎ、放電による検
査の中断や放電による装置へのダメージも防ぐことがで
きる。また、放電発生確率の演算に学習機能を持たせた
ことにより、放電発生の確率をより高度に予測すること
ができるようになる。さらに、放電の発生が近いことが
警報されているにも拘わらず検査を実施しなければなら
ない場合もあり得るが、このような場合オペレータは、
放電発生のリスクと検査を実行する必要性を判断した上
で検査を実施することになるので、放電が発生した場合
の影響を最小限にとどめることができる。
【0017】なお、本発明は上述の実施の形態に限られ
るものではなく、種々の形態として実施できることは言
うまでもない。例えば、X線装置100に4つのセンサ
41〜44を設ける場合について説明したが、X線管1
0の放電確率を予測する上に最も効果的な特性値だけを
使用するようにしてもよいし、4つ以上のセンサの出力
を基にして放電確率を予測するようにしてもよい。ま
た、放電発生を予測するものであれば、放電発生予測方
法は上述の方法には限定されず、他の方法でも良い。ま
た、放電の発生確率を基にして、監視員などが経験的に
シーズニング実施時期を判断することに代えて、放電確
率予測部50で予測した放電の発生確率の数値と、当該
X線装置100での過去のシーズニング実施状況や当該
X線装置100の稼動状況などのデータをデータベース
230に蓄積し、このデータを使用して監視装置200
の制御部220で演算処理することにより、何時頃にX
線管10のシーズニングが必要になるかを予測し、その
結果を表示部240に表示するようにしてもよい。
【0018】さらに、監視センタの監視装置200か
ら、当該X線装置100に対してシーズニングの実施を
指示する信号を送ることによって、システム制御部30
からX線管駆動部20へシーズニング指示信号を与えて
シーズニングを実施することも可能である。ただし、シ
ーズニング中もX線管10からX線が曝射されるので、
被検体やオペレータなどが被曝しないようにするための
措置が必要であり、そのため、サービスマンが当該X線
装置100の設置されている施設へ赴いて、検査に支障
のない時間帯などにシーズニングを実施しても良い。こ
の場合監視装置200は、シーズニング実施の指示信号
の代わりに、サービスマンを派遣する旨の信号や派遣時
期に関する信号などを、システム制御部30へ返信する
のが良い。
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、X線管が放電を起こす前にそれを予測して警報を
発し、或いはその警報に基づきシーズニングを実施する
ことにより、X線管の放電を未然に防ぐことができる。
従って、検査中に放電が起こって検査を中断したり装置
にダメージを与えるような不都合が解消され、それに伴
う検査データの一部を無駄にしたりすることも防止され
る。また、警報が表示された後、任意の時間にシーズニ
ングを実施すればよいので、例えば夜間など検査に支障
のない時間帯に作業を実施して、検査への影響を最小限
にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線装置におけるシーズニング制
御装置およびX線装置のサービス方法の、一実施の形態
を説明するために示した系統図である。
【図2】表示部に表示される監視データの一例を示した
図である。
【図3】サービスマンの勤務予定表の一例を示した図で
ある。
【図4】本発明の作用を説明するために示したフローチ
ャートである。
【符号の説明】
10 X線管 20 X線管駆動部 30 システム制御部 41、42、43、44 センサ 50 放電確率予測部 60 放電センサ 70 条件メモリ 80 通信部 100 X線装置 200 監視装置 210 通信部 220 制御部 230 データベース 240 表示部 250 入力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳田 祐司 栃木県大田原市下石上字東山1385番の1 株式会社東芝那須工場内 (72)発明者 高梨 哲行 栃木県大田原市下石上字東山1385番の1 株式会社東芝那須工場内 Fターム(参考) 4C092 AA01 AB11 AB19 AB20 AC01 AC08 AC11 AC17 DD16 DD24 DD26

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線管の特性値を計測する計測手段と、 この計測手段で計測された前記特性値を所定時期の特性
    値と比較し、前記X線管内での放電の発生確率を予測す
    る放電確率予測手段と、 この放電確率予測手段での予測結果が所定のしきい値を
    越えたとき、シーズニングの実施を促すための警報を発
    する警報手段とを具備することを特徴とするX線装置に
    おけるシーズニングを行う装置。
  2. 【請求項2】 X線管における放電の発生を監視する放
    電監視手段と、この放電監視手段で放電の発生を検出し
    たときに、前記計測手段で計測した前記X線管の特性値
    を、前記放電確率予測手段での演算パラメータに反映さ
    せる学習手段とをさらに具備することを特徴とする請求
    項1に記載のX線装置におけるシーズニングを行う装
    置。
  3. 【請求項3】 前記放電確率予測手段での演算条件とそ
    の結果の履歴を蓄積する蓄積手段を備え、この蓄積手段
    は固有の前記X線管と対をなすように設けられることを
    特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記
    載のX線装置におけるシーズニングを行う装置。
  4. 【請求項4】 前記計測手段は、X線管の暗電流を計測
    するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項
    3のいずれか1項に記載のX線装置におけるシーズニン
    グを行う装置。
  5. 【請求項5】 前記計測手段は、X線管内の真空度を計
    測するものであることを特徴とする請求項1ないし請求
    項3のいずれか1項に記載のX線装置におけるシーズニ
    ングを行う装置。
  6. 【請求項6】 前記計測手段は、X線管内の気体の組成
    を計測するものであることを特徴とする請求項1ないし
    請求項3のいずれか1項に記載のX線装置におけるシー
    ズニングを行う装置。
  7. 【請求項7】 前記計測手段は、X線管内の気体の電気
    伝導度を計測するものであることを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のいずれか1項に記載のX線装置におけ
    るシーズニングを行う装置。
  8. 【請求項8】 前記計測手段はX線装置側に設けられ、
    前記警報手段は、X線装置の動作状況を監視する監視装
    置側に設けられることを特徴とする請求項1ないし請求
    項7のいずれか1項に記載のX線装置におけるシーズニ
    ングを行う装置。
  9. 【請求項9】 前記監視装置は、前記X線装置の設置さ
    れている場所から離れた場所に設置されており、両装置
    は通信回線を介して接続されていることを特徴とする請
    求項8に記載のX線装置におけるシーズニングを行う装
    置。
  10. 【請求項10】 X線管の所定情報を取得する手段と、 前記所定情報に基づいて前記X線管の放電発生時期また
    は放電発生確率を取得する手段と、 前記放電発生時期または放電発生確率に基づいてシーズ
    ニングに関する情報を出力する手段とを具備することを
    特徴とするX線装置におけるシーズニングを行う装置。
  11. 【請求項11】 X線管の所定情報を取得するステップ
    と、 前記所定情報に基づいて前記X線管の放電発生時期また
    は放電発生確率を取得するステップと、 前記放電発生時期または放電発生確率に基づいてシーズ
    ニングに関する情報を出力するステップとを含む方法。
  12. 【請求項12】 X線管を設置している施設側とこの施
    設側の前記X線管の動作状況を監視する監視センタ側と
    を相互に接続する通信手段と、 この通信手段を介して前記施設側から、前記X線管の放
    電確率に関する情報を前記監視センタ側へ発信する放電
    確率情報発信手段とを具備することを特徴とするX線装
    置。
  13. 【請求項13】 X線管の放電確率に関する情報を受信
    する通信手段と、前記X線管の交換あるいはシーズニン
    グの実施の要否を判定する判定手段と、 この判定手段によって、前記X線管の交換あるいはシー
    ズニングの実施が必要と判定したときに、前記通信手段
    を介して前記X線管が設けられた施設側へ前記X線管の
    交換あるいはシーズニングの実施の必要性を通知する判
    定結果通知手段とを具備することを特徴とするX線装置
    の監視装置。
  14. 【請求項14】 前記監視センタ側において、X線管の
    交換あるいはシーズニングの実施を必要と判定したとき
    に、前記施設側へ派遣するサービスマンのローディング
    を仮に設定するとともに、前記施設側から前記監視セン
    タ側へ、前記X線管の交換あるいはシーズニングの実施
    について依頼がされたときに、前記仮に設定したサービ
    スマンのローディングを見直すローディング調整手段を
    さらに具備することを特徴とする請求項13に記載のX
    線装置の監視装置。
  15. 【請求項15】 前記監視センタ側から前記施設側へ、
    X線管の交換あるいはシーズニングの実施の必要性を通
    知する際に、X線管の交換あるいはシーズニングの実施
    に伴う費用の見積もり額を合わせて通知することを特徴
    とする請求項13または請求項14のいずれか1項に記
    載のX線装置の監視装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007082650A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Toshiba Corp X線装置
JP2014002023A (ja) * 2012-06-18 2014-01-09 Anritsu Sanki System Co Ltd X線検査装置

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