JP2014001670A - 一軸偏心ねじポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】吐出圧力が高くラジアル荷重が大きい場合であってもスラスト軸受との摺動面が早期に摩耗することが無く、耐食性の観点からステータ外筒にチタンを使用した場合であっても、ステータを円滑に回転させることができ、長期の使用で摩耗した場合であっても摩耗粉が食品に混入することが防止または抑制され、仮に摩耗した場合であっても食品圧送の用途でも安心して使用できるステータ回転型の一軸偏心ねじポンプを提供する。
【解決手段】この一軸偏心ねじポンプ1は、回転可能に支承されるステータ4を内筒と外筒とから構成し、ステータ4にかかるラジアル荷重を樹脂製もしくは金属表面に樹脂を被覆したラジアル軸受5、6で支承し、ステータ外筒の摺動面4cにイオンプレーティング法によって成膜される食品衛生法に適合した1〜3μmのダイヤモンドライクカーボン膜40を被覆した。
【選択図】図1
【解決手段】この一軸偏心ねじポンプ1は、回転可能に支承されるステータ4を内筒と外筒とから構成し、ステータ4にかかるラジアル荷重を樹脂製もしくは金属表面に樹脂を被覆したラジアル軸受5、6で支承し、ステータ外筒の摺動面4cにイオンプレーティング法によって成膜される食品衛生法に適合した1〜3μmのダイヤモンドライクカーボン膜40を被覆した。
【選択図】図1
Description
本発明は、食料原料、化学原料、下水汚泥などの粘性液(輸送物)を定量圧送する一軸偏心ねじポンプに関する。
従来、この種の一軸偏心ねじポンプとして、例えば図2に示す構造のものが知られている。この一軸偏心ねじポンプ100は、雌ねじ状の内面をもつ固定されたステータ112に雄ねじ状のロータ103が内装されている。ロータ103は、自在継手(ユニバーサルジョイント)106を介して駆動軸102に連結され、駆動軸102は、カップリング104を介してモータ101のシャフト101aに連結されている。この一軸偏心ねじポンプ100によれば、駆動軸102をモータ101で回転させることにより、ステータ112の軸心に対してロータ103が回転しつつ偏心運動を行うことによって粘性液を吸入側113から吸込み部115を介して吐出側114へ圧送することができる。
しかし、この一軸偏心ねじポンプ100は、ステータ112が固定されているので、ロータ103が大きな反力を受けながら回転する。そのため、ステータ112内面の直線状部分が磨耗し易く、性能が早期に低下する欠点がある。また、ロータ103の回転軸線がステータ112の軸線を中心として公転することから、駆動軸102とロータ103との間に自在継手106を介在させる必要がある。そのため、ポンプの構造が複雑になるばかりでなく、吸込み部115における粘性液の流入を阻害するとともに、食品の圧送等に使用する場合、自在継手の分解組立に手間がかかるとともに内部の洗浄、清掃が困難であるといった間題があった。
これらの問題を解決するために、例えば特許文献1に示される、ステータ回転型の一軸偏心ねじポンプが提案されている。例えば図3に示すように、この一軸偏心ねじポンプ200は、ステータ212を回転可能に支承するとともに、ロータ203を駆動軸202の先端部に一体に設けている。駆動軸202に固定されたロータ203は、その回転軸線L2がステータ212の回転軸線L1から所定距離(E)だけ偏心するように構成され、ステータ212が、ロータ203の1/2の回転速度で同一方向に回転するようになっている。同文献記載の技術では、食品衛生法適合の樹脂やセラミックスなどの材料で作られた軸受105,106でステータ212を回転可能に支承するとともに、ステータ212の両端部にサニタリー性を有する軸シール107,108を装着している。特許文献1に示される一軸偏心ねじポンプ200によれば、ロータ203の回転にともないステータ212がロータ203の1/2の回転速度で同一方向に回転するので、上述のような自在継手の介在を不要として簡素な構造とすることができる。そのため、吸込み部215における粘性液の流入を阻害することもなく、分解組立性や清掃性・洗浄性において大きく改善される。
しかし、特許文献1に示される一軸偏心ねじポンプ200のように、ステータ212を支承する軸受105,106に対し、その軸受材料にセラミックスを用いた場合、清水での潤滑が必要である。また、軸受材料に樹脂を用いた場合であっても、特にスラスト方向の摩擦抵抗が大きくなることから、軸受表面に食品用グリスを塗布して摩擦係数の低減を図る必要がある。
これに対し、例えば特許文献2に示される一軸偏心ねじポンプでは、図4に示す一軸偏心ねじポンプ300のように、ステータ212の両端を円筒形の自己潤滑樹脂製のラジアル軸受105,106と、2層構造もしくは3層構造のグリス密封式のスラスト軸受130,130で支承している。この一軸偏心ねじポンプ300によれば、ステータ212を回転自在に支承する軸受が、ラジアル方向の荷重とスラスト方向の荷重を別個の軸受(つまり、ラジアル軸受105,106とスラスト軸受130,130)によって支持する構成なので、分解組立性や清掃性・洗浄性を向上させつつ、ステータ212のスラスト方向の摩擦抵抗を抑制することができる。また、スラスト軸受130,130は、2層構造もしくは3層構造のグリス密封式なので、スラスト方向の摩擦抵抗を抑制(摩擦係数が0.05程度まで抑制)する上で好適である。
しかしながら、特許文献2に示される、一軸偏心ねじポンプ300は、ラジアル軸受105,106との摺動面213を有するステータ外筒220がステンレス製の場合には、ラジアル軸受105,106との摩擦係数が0.2程度であるところ、耐食性の観点からステータ外筒220にチタンを使用した場合には、チタンとラジアル軸受105,106との摩擦係数が0.3(以上)と大きくなり、ステータ212のスムーズな回転を阻害するという問題があった。
また、ラジアル軸受105,106とステータ外筒220との摺動面213の摩耗に関しても、吐出圧力が高くラジアル荷重が大きい場合、ステンレス製のステータ外筒220のラジアル軸受105,106との摺動面213が早期に摩耗するという問題があった。
これら問題点に対する対策として、ステータ外筒220の摺動面213にセラミクスコーティングを施すことも考えられるが、セラミクスコーティングを施す場合、長期の使用においては、被膜が剥離して食品に混入するおそれがあるため、対策として不十分である。
これら問題点に対する対策として、ステータ外筒220の摺動面213にセラミクスコーティングを施すことも考えられるが、セラミクスコーティングを施す場合、長期の使用においては、被膜が剥離して食品に混入するおそれがあるため、対策として不十分である。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、吐出圧力が高くラジアル荷重が大きい場合であってもラジアル軸受との摺動面の早期摩耗を防止または抑止し、耐食性の観点からステータ外筒にチタンを使用した場合であっても、ステータをスムーズに回転させることができ、また、長期の使用で摺動面が摩耗した場合に、食品圧送の用途であっても食品への摩耗粉の混入が防止または抑制され、仮に摺動面が摩耗した場合であっても、食品圧送の用途でも安心して使用することができるステータ回転型の一軸偏心ねじポンプを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプは、回転可能に支承されるステータと、駆動軸に固定されたロータとを備え、前記ロータの回転軸線が前記ステータの回転軸線から所定距離偏心するように構成された一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ステータにかかるラジアル荷重を樹脂製もしくは金属表面に樹脂を被覆したラジアル軸受で支承し、該ラジアル軸受に支承される前記ステータの摺動面に、イオンプレーティング法によって成膜される食品衛生法に適合したダイヤモンドライクカーボン膜を被覆したことを特徴とする。
本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ダイヤモンドライクカーボン膜の厚さは、1〜3μmであることは好ましい。
本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ダイヤモンドライクカーボン膜の厚さは、1〜3μmであることは好ましい。
本発明によれば、ステータが内筒と外筒とから構成され、外筒の摺動面にイオンプレーティング法によって成膜されるダイヤモンドライクカーボン膜が被服されているので、ダイヤモンドライクカーボン膜の摩擦係数が0.15以下と小さく、また、ビッカース硬度も1000〜3500HVと高硬度であることから、吐出圧力が高くラジアル荷重が大きい場合であってもラジアル軸受との摺動面が早期に摩耗することが防止または抑制される。
また、耐食性の観点からステータの外筒にチタンを使用した場合であっても、ダイヤモンドライクカーボン膜をチタン表面に被覆することで、ラジアル軸受との摩擦抵抗を大幅に改善でき、ステータをスムーズに回転させることができる。
また、耐食性の観点からステータの外筒にチタンを使用した場合であっても、ダイヤモンドライクカーボン膜をチタン表面に被覆することで、ラジアル軸受との摩擦抵抗を大幅に改善でき、ステータをスムーズに回転させることができる。
また、食品衛生法に適合した1〜3μmのダイヤモンドライクカーボン膜で摺動面を被覆すれば、膜厚を1μm以上とすることで、摺動面が長期の使用で摩耗した場合であってもセラミクスコーティングの場合のように被膜が剥離して、食品に混入することが防止または抑制される。また、仮に摺動面が摩耗した場合であっても、その摩耗粉が3μm以下の食品衛生法に適合した微細粉であることから、食品圧送の用途でも安心して使用することができる。なお、ダイヤモンドライクカーボン膜の厚さが1μm未満であると、摺動面が長期の使用で摩耗し易くなるし、また、3μmを超えると、剥離した摩耗粉が大きくなるので、食品圧送の用途で好ましくない。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1に示すように、この一軸偏心ねじポンプ1は、不図示のモータが収容されるブラケット11を有する。ブラケット11には、モータの駆動軸3側の面11aにハウジング7が装着されている。ハウジング7は、吸込側(同図の右側)から順に、吸込部7a、本体部7bおよび吐出部7cを備えて構成されている。ハウジング7の吸込部7aには圧送流体の吸込口8が形成され、また、吐出部7cには圧送流体の吐出口9が形成されている。そして、この一軸偏心ねじポンプ1は、このハウジング7内に、雄ねじ状のロータ2と、雌ねじ状の内面をもつステータ4とを備えている。
図1に示すように、この一軸偏心ねじポンプ1は、不図示のモータが収容されるブラケット11を有する。ブラケット11には、モータの駆動軸3側の面11aにハウジング7が装着されている。ハウジング7は、吸込側(同図の右側)から順に、吸込部7a、本体部7bおよび吐出部7cを備えて構成されている。ハウジング7の吸込部7aには圧送流体の吸込口8が形成され、また、吐出部7cには圧送流体の吐出口9が形成されている。そして、この一軸偏心ねじポンプ1は、このハウジング7内に、雄ねじ状のロータ2と、雌ねじ状の内面をもつステータ4とを備えている。
ロータ2は、先端側の雄ねじ状の螺旋部2aと、直線状の基端部2bとから構成されている。基端部2bは、自在継手(ユニバーサルジョイント)を用いることなくモータの駆動軸3に直結されている。螺旋部2aは自身の回転軸線L2に対して偏心した円形断面を有し、この螺旋部2aが、雌ねじ状の長円形断面を内面に形成したステータ4に内装されている。ロータ2の回転軸線L2は、ステータ4の回転軸線L1に対して、所定の偏心量Eだけ偏心するように配置されており、ロータ2が回転しつつステータ4の軸心に対して偏心運動を行うことによって流体を吸入側から吐出側へ圧送可能になっている。
ここで、上記ステータ4は、その両端がラジアル軸受5,6、およびスラスト軸受30,30によって回転自在に支承されている。
ここで、上記ステータ4は、その両端がラジアル軸受5,6、およびスラスト軸受30,30によって回転自在に支承されている。
詳しくは、ステータ4は、ゴム製のステータ内筒4aと、このステータ内筒4aの外周面にインロー嵌合して嵌め込まれて接着された円筒状をなす金属製のステータ外筒4bとからなる。ステータ内筒4a内部に形成される螺旋部4eは、その雌ねじ状のピッチがロータ2の螺旋部2aの2倍である。ステータ外筒4bは、食品衛生法に適合したステンレス製またはチタン製である。ステータ外筒4bは、外周面がラジアル軸受5,6に対する摺動面4cとされ、その摺動面4cに、イオンプレーティング法によって成膜される食品衛生法に適合した1〜3μmのダイヤモンドライクカーボン膜40が被覆されている。ラジアル軸受5,6は、ステータ外筒4bの両端の摺動面4cに対してそれぞれ配置されている。ラジアル軸受5,6は、円筒形をなす自己潤滑樹脂製のすべり軸受であり、食品衛生法に適合した樹脂もしくは金属表面に樹脂を被覆した材料から作られている。
ハウジング7を構成する吸込部7aおよび本体部7bの内周面には、凹の段部7n、7mがそれぞれ形成されており、ラジアル軸受5、6は、その内周面がステータ外筒4bの摺動面4cに外嵌されるとともに、その外周面が凹の段部7n、7mに内嵌されることでラジアル方向の荷重を受けるようになっている。これにより、ステータ4(ステータ外筒4b)の円筒部の両端の摺動面4cは、ラジアル軸受5、6を介して上記ハウジング7内に回転自在に支承される。なお、ラジアル軸受5、6によっては、ステータ4の軸方向への移動は拘束されていない。
また、ステータ外筒4bには、その中央部に、上記スラスト軸受30,30との軸方向での当接面をつくる凸部4mが環状に形成され、ハウジング7側には、凸部4mに対応する凹部21が環状に形成されている。そして、これら凸部4mと凹部21と対向面間(符号7tと4uの間)に、スラスト軸受30,30が介装されている。これにより、ステータ4の凸部4m両端が、スラスト軸受30,30によって挟持されつつ支承される。つまり、スラスト方向についてのステータ4の拘束は、ラジアル軸受5、6とは別個のスラスト軸受30,30が受け持っている。
スラスト軸受30,30は、3層構造のグリス密封式の軸受であり、相互の装着の向きが逆向きになる以外は、単体の構造自体は同じものを使用している。つまり、各スラスト軸受30は、合成樹脂製の外方環状板38と、この外方環状板に内方から組み合わせられる合成樹脂製の内方環状板34と、これら外方及び内方環状板38,34間に配された合成樹脂製の円環樹脂板36とを備える。円環樹脂板36の両面には、グリスなどの潤滑剤が塗布される。本実施形態では、スラスト軸受30内に密封されるグリスとして、増ちょう剤としてアルミニウム複合石鹸もしくはフッ素樹脂を用い、かつ、NSF(National Sanitary Foundation:国際衛生科学財団)H1に登録されたグリスを用いている。そのため、このスラスト軸受30は、3層構造のグリス密封式なので、スラスト方向の摩擦抵抗を抑制する上で好適である。
なお、ステータ外筒4bの両端部4dとハウジング7との間(相互の軸直方向対向面間)には、サニタリー性を有する円環状のシール部材16,18が吸入側および吐出側それぞれに、ハウジング7との間を密封するように介装されている。
なお、ステータ外筒4bの両端部4dとハウジング7との間(相互の軸直方向対向面間)には、サニタリー性を有する円環状のシール部材16,18が吸入側および吐出側それぞれに、ハウジング7との間を密封するように介装されている。
次に、この一軸偏心ねじポンプ、およびそのステータ支承構造の作用・効果について説明する。
この一軸偏心ねじポンプ1は、駆動軸3に直結された雄ねじ状のロータ2と雌ねじ状の内面を有するステータ4とを備え、ステータ4が、ラジアル軸受5、6、およびスラスト軸受30,30を介して回転可能に支承されるとともに、回転軸線L1がロータ2の回転軸線L2に対して偏心して配置され、ロータ2が回転しつつステータ4の軸心に対して偏心運動を行うことによって流体を吸入側から吐出側へ圧送する構成なので、モータの駆動軸3によってロータ2を回転させると、ロータ2はその回転軸線L2を中心として回転し、ロータ2の螺旋部2aの動きに伴ってステータ4もその回転軸線L1を中心としてロータ2の回転と同期して従動回転することにより、圧送流体を吸込口8から吐出口9へ圧送することができる。
この一軸偏心ねじポンプ1は、駆動軸3に直結された雄ねじ状のロータ2と雌ねじ状の内面を有するステータ4とを備え、ステータ4が、ラジアル軸受5、6、およびスラスト軸受30,30を介して回転可能に支承されるとともに、回転軸線L1がロータ2の回転軸線L2に対して偏心して配置され、ロータ2が回転しつつステータ4の軸心に対して偏心運動を行うことによって流体を吸入側から吐出側へ圧送する構成なので、モータの駆動軸3によってロータ2を回転させると、ロータ2はその回転軸線L2を中心として回転し、ロータ2の螺旋部2aの動きに伴ってステータ4もその回転軸線L1を中心としてロータ2の回転と同期して従動回転することにより、圧送流体を吸込口8から吐出口9へ圧送することができる。
そのため、自在継手を用いない構成とすることができ、構造が簡単である。特に圧送流体として食品を圧送する場合においては、自在継手のデッドスペースの洗浄の問題も解消されるので、駆動軸とロータとの間に自在継手を介在させた従来の一軸偏心ねじポンプと比べて分解組立性や清掃性・洗浄性を向上させることができる。
そして、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、ステータ4を回転自在に支承する軸受を、上述したラジアル軸受5、6、およびスラスト軸受30,30によって支承する構成としたので、ラジアル方向の荷重とスラスト方向の荷重を別個の軸受によって支持することができる。
そして、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、ステータ4を回転自在に支承する軸受を、上述したラジアル軸受5、6、およびスラスト軸受30,30によって支承する構成としたので、ラジアル方向の荷重とスラスト方向の荷重を別個の軸受によって支持することができる。
これにより、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、一軸偏心ねじポンプの構造に起因するラジアル荷重が作用したときは、ステータ外筒4bの両端部のラジアル軸受5,6のみがラジアル荷重を支承する。このとき、スラスト軸受30,30内においては、各合成樹脂同志の摺動によってラジアル方向の移動が円滑に許容される。他方、スラスト荷重が作用したときは、スラスト軸受30,30のみがこれを支承する。このとき、ラジアル軸受5,6においては、ラジアル方向の移動が円滑に許容される。そのため、従来の一軸偏心ねじポンプと比べて分解組立性や清掃性・洗浄性を向上させつつも、スラスト方向の摩擦抵抗を抑制することができる。
特に、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、ステータ4にかかるラジアル荷重を樹脂製もしくは金属表面に樹脂を被覆したラジアル軸受5,6で支承し、さらに、ステータ4の摺動面4cにイオンプレーティング法によって成膜される食品衛生法に適合した1〜3μmのダイヤモンドライクカーボン膜40を被覆したので、ダイヤモンドライクカーボン膜40の摩擦係数が0.15以下と小さく、ビッカース硬度も1000〜3500HVと高硬度であることから、吐出圧力が高くラジアル荷重が大きい場合でもラジアル軸受5,6との摺動面4cが早期に摩耗することが防止または抑制される。
また、耐食性の観点からステータ外筒4bにチタンを使用した場合でも、ダイヤモンドライクカーボン膜40をチタン表面に被覆することで、ラジアル軸受5,6の摩擦抵抗を大幅に改善でき、ステータ4をスムーズに回転させることができる。
また、耐食性の観点からステータ外筒4bにチタンを使用した場合でも、ダイヤモンドライクカーボン膜40をチタン表面に被覆することで、ラジアル軸受5,6の摩擦抵抗を大幅に改善でき、ステータ4をスムーズに回転させることができる。
また、摺動面4cを、食品衛生法に適合した1〜3μmのダイヤモンドライクカーボン膜40で被覆することで、長期の使用で摺動面4cが摩耗した場合であっても、セラミクスコーティングの場合のように被膜が剥離して食品等の圧送流体に混入することが防止または抑制されるので、仮に摺動面4cが摩耗した場合であっても、摩耗粉は3μm以下の食品衛生法に適合した微細粉であることから、食品圧送の用途であっても安心して使用することができる。
なお、本発明に係る一軸偏心ねじポンプは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
なお、本発明に係る一軸偏心ねじポンプは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
1 一軸偏心ねじポンプ
2 ロータ
3 駆動軸
4 ステータ
4a ステータ内筒(内筒)
4b ステータ外筒(外筒)
4c (ステータ(外筒)の)摺動面
5、6 自己潤滑軸受(ラジアル軸受)
7 ハウジング
8 吸込口
9 吐出口
11 ベースブラケット
16 (吐出側の)シール部材
18 (吸入側の)シール部材
30 スラスト軸受
34 内方環状板
36 円環樹脂板
38 外方環状板
40 ダイヤモンドライクカーボン膜
2 ロータ
3 駆動軸
4 ステータ
4a ステータ内筒(内筒)
4b ステータ外筒(外筒)
4c (ステータ(外筒)の)摺動面
5、6 自己潤滑軸受(ラジアル軸受)
7 ハウジング
8 吸込口
9 吐出口
11 ベースブラケット
16 (吐出側の)シール部材
18 (吸入側の)シール部材
30 スラスト軸受
34 内方環状板
36 円環樹脂板
38 外方環状板
40 ダイヤモンドライクカーボン膜
Claims (2)
- 回転可能に支承されるステータと、駆動軸に固定されたロータとを備え、前記ロータの回転軸線が前記ステータの回転軸線から所定距離偏心するように構成された一軸偏心ねじポンプにおいて、
前記ステータにかかるラジアル荷重を樹脂製もしくは金属表面に樹脂を被覆したラジアル軸受で支承し、さらに、該ラジアル軸受に支承される前記ステータの摺動面に、イオンプレーティング法によって成膜される食品衛生法に適合したダイヤモンドライクカーボン膜を被覆したことを特徴とする一軸偏心ねじポンプ。 - 前記ダイヤモンドライクカーボン膜の厚さが、1〜3μmであることを特徴とする請求項1に記載の一軸偏心ねじポンプ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2012136875A JP2014001670A (ja) | 2012-06-18 | 2012-06-18 | 一軸偏心ねじポンプ |
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2012
- 2012-06-18 JP JP2012136875A patent/JP2014001670A/ja active Pending
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160301 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20161011 |