JP2014001437A - オーステナイト系耐熱部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接時の耐割れ性、なかでも厚肉部材として多層溶接される場合の溶接部近傍における表面の耐割れ性に優れるオーステナイト系耐熱部材を提供する。
【解決手段】C:0.03〜0.15%、Si≦1%、Mn≦2%、P≦0.03%、S≦0.01%、Ni:40〜55%、Cr:20〜35%、W:3〜10%、Ti:0.01〜1.2%、Al≦0.3%、B:0.0001〜0.01%、N≦0.02%及びO≦0.01%を含み、残部がFe及び不純物からなる化学組成であり、部材表面の最大粗さRzが50μm以下で、かつ部材の表面から深さ100μmまでの領域における最高硬さHV0.025(max)とRzとが、〔HV0.025(max)≦−1.2×Rz+380〕を満足するオーステナイト系耐熱部材。Feの一部に代えて、特定量のCa、Mg、REM、Co、Cu、Mo、V、Nb、Zrのうちの1種以上を含有してもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、オーステナイト系耐熱部材に関する。詳しくは、本発明は、溶接時の耐割れ性、なかでも厚肉部材として多層溶接される場合の溶接部近傍における表面の耐割れ性に優れ、発電用ボイラの主蒸気管や再熱蒸気管など、厚肉の高温部材として好適に用いることができる、オーステナイト系耐熱部材に関する。
近年、環境負荷軽減の観点から発電用ボイラなどでは運転条件の高温・高圧化が世界的規模で進められており、過熱器管や再熱器管の材料として使用されるオーステナイト系耐熱合金には、より優れた高温強度および耐食性を有することが求められている。
さらに、従来フェライト系耐熱鋼が使用されていた、主蒸気管や再熱蒸気管など厚肉の部材においても、オーステナイト系耐熱合金の適用が検討されている。
このような技術的背景のもと、種々のオーステナイト系耐熱合金が提案されている。具体的には、例えば、特許文献1に、Ni基合金が提案されている。このNi基合金は、Wを活用して高温強度を高めるとともに、有効B量を管理することにより、熱間加工性を改善するとともに溶接割れを防止した、オーステナイト系耐熱合金である。
また、特許文献2に、Cr、TiとZrの活用によりα−Cr相を強化相としてクリープ強度を高めた、オーステナイト系耐熱合金が提案されている。
特許文献3に、多量のWを含有させるとともにAlとTiを活用して、固溶強化とγ’相の析出強化によって強度を高めた、Ni基耐熱合金が提案されている。
特許文献4に、W、Mo、TiおよびAlを活用して、クリープ強度を高めるとともに、P、S、Sn、Pbなどの不純物元素ならびにTiおよびAlの含有量を管理して、溶接時の耐液化割れ性(HAZ(溶接熱影響部)の液化割れに対する抵抗性)と使用時の耐応力緩和割れ性(HAZの脆化割れに対する抵抗性)を改善した、オーステナイト系耐熱合金が提案されている。
さらに、特許文献5に、Cr、BおよびPの含有量ならびにAl、TiおよびNbの含有量をそれぞれ、所定の範囲に管理するとともに、Ndを含有させて、クリープ強度および溶接時の耐液化割れ性を改善した、オーステナイト系耐熱合金が提案されている。
特開2011−63838号公報 国際公開第2009/154161号 国際公開第2010/038826号 特開2010−150593号公報 国際公開第2011/071054号
オーステナイト系耐熱合金を構造物として使用する場合、一般には、溶接により組み立てられる。その際、溶接部には、主に冶金的要因に起因した様々な割れが発生しやすいことが知られているが、前記特許文献1〜5で開示されているオーステナイト系耐熱合金はいずれも、溶接割れ感受性が十分に低いため、発電用ボイラ、化学工業用プラントなどの高温機器の素材として好適に用いることができる。
そして、本発明者らが、上記のオーステナイト系耐熱合金のうちでも特許文献4および特許文献5で開示されているオーステナイト系耐熱合金を、主蒸気管や再熱蒸気管などの厚肉の部材、特に、肉厚が20mmを超える部材に適用するために、溶接により組み立てて調査した結果、溶接時の液化割れや使用時の応力緩和割れを安定して防止可能なことが確認できた。
しかしながら、その後、本発明者らが実施したさらなる詳細な調査から、単にオーステナイト系耐熱合金の化学組成を管理するだけでは、多層溶接した最終層溶接部の溶融線から離れた部材の表面に、これまでに確認されていた割れ、例えば、特許文献4や特許文献5が対象とする割れ、とは明らかに異なる極めて微細な割れが発生する場合のあることが明らかとなった。
すなわち、オーステナイト系耐熱合金を、特に、肉厚が20mmを超える部材に適用するために多層溶接した場合に、最終層溶接部の溶融線から離れた部材の表面に生ずる極めて微細な割れを防止することが新たな課題となることが判明した。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、溶接時の耐割れ性、なかでも厚肉部材として多層溶接される場合の溶接部近傍における表面の耐割れ性に優れ、発電用ボイラの主蒸気管や再熱蒸気管など、厚肉の高温部材として好適に用いることができる、オーステナイト系耐熱部材を提供することを目的とする。
本発明者らは前記した課題を解決するために、多層溶接した溶接部近傍の部材の表面に生じた微細な割れについて詳細な調査を行った。その結果、下記(i)〜(iv)の事項が明らかになった。
(i)上記の割れは溶融境界から500〜1000μm程度離れたHAZの結晶粒界に発生していた。
(ii)割れ破面には溶融痕が認められず、しかも延性に乏しい破面を呈していた。
(iii)割れは部材表面の加工に起因した凹凸の底部を起点として発生、進展していた。
(iv)割れが発生した場合、部材表面の近傍で明瞭な硬さの増加が認められた。
上記(i)〜(iv)から、本発明者らは、溶接部近傍の部材表面における微細な割れは、下記(a)〜(c)の機構により発生するものと推定した。
(a)溶接部近傍では溶接による熱応力が発生し、特に、厚肉部材を多層溶接した場合の最終層側の表面(以下、「外表面」ということがある。)では拘束が大きくなる。このため、初層溶接側に比べ、最終層側の表面である「外表面」に大きな引張りの熱応力が発生する。
(b)部材表面の加工に起因した凹凸の谷部は切り欠きとして作用する。このため、谷底部では熱応力が集中する。そして、凹凸が深くなればなるほど、谷底部での応力集中の度合いが大きくなる。
(c)部材表面は加工により歪が導入され硬さが増大しているため、粒内の変形抵抗が大きくなる。その結果、熱応力は谷底部に存在する結晶粒界に集中する。そして、熱応力が粒界の強さを上回った場合、粒界が開口して微細な割れとなる。
なお、上記多層溶接した溶接部近傍の部材の外表面に生じる微細な割れは、これまでに確認されている割れ、例えば、前述の特許文献4または特許文献5に述べられている割れ、とは発生の位置も機構も全く異なることはいうまでもない。
上記の推定の下、本発明者らは多層溶接した溶接部近傍の部材の外表面に生じる微細な割れを防止するために詳細な検討を実施した。
その結果、上記の割れを防止するためには、部材を製造する際の表面の加工に起因する部材表面の粗さを特定の範囲に管理して、凹凸の谷底部の応力集中を軽減すること、および上記の表面粗さに応じて部材の表面近傍の硬さを特定の値以下に管理し、粒界への応力集中を軽減すること、具体的には、次の(d)および(e)の対策を講じればよいことが明らかになった。
(d)部材表面の最大粗さRzを50μm以下に管理する。
(e)部材の表面から深さ100μmまでの領域における最高硬さHV0.025(max)と上記のRzとが、下記の式を満足するように管理する。
HV0.025(max)≦−1.2×Rz+380
なお、上記の「HV0.025」は、試験力を0.2452N(25gf)としてマイクロビッカース硬さ試験を実施した場合の「硬さ記号」を意味する(JIS Z 2244(2009)参照)。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記(1)〜(3)に示すオーステナイト系耐熱部材および(4)に示す構造部材にある。
(1)質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:1%以下、Mn:2%以下、P:0.03%以下、S:0.01%以下、Ni:40〜55%、Cr:20〜35%、W:3〜10%、Ti:0.01〜1.2%、Al:0.3%以下、B:0.0001〜0.01%、N:0.02%以下およびO:0.01%以下を含み、残部がFeおよび不純物からなる化学組成であって、部材表面の最大粗さRzが50μm以下であり、かつ部材の表面から深さ100μmまでの領域における最高硬さHV0.025(max)とRzとが、下記の[1]式を満足することを特徴とするオーステナイト系耐熱部材。
HV0.025(max)≦−1.2×Rz+380・・・[1]。
(2)Feの一部に代えて、質量%で、下記の第1群または第2群に属する1種以上の元素を含有することを特徴とする上記(1)に記載のオーステナイト系耐熱部材。
第1群:Ca:0.05%以下、Mg:0.05%以下およびREM:0.1%以下
第2群:Co:1%以下、Cu:1%以下、Mo:1%以下、V:0.5%以下、Nb:0.5%以下およびZr:0.5%以下
(3)肉厚が20mm以上であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のオーステナイト系耐熱部材。
(4)上記(1)から(3)までのいずれかに記載のオーステナイト系耐熱部材を溶接することにより組み立てられた構造部材。
本発明のオーステナイト系耐熱部材は、溶接時の耐割れ性、なかでも厚肉部材として多層溶接される場合の溶接部近傍における外表面の耐割れ性に優れる。このため、本発明のオーステナイト系耐熱部材は、発電用ボイラの主蒸気管や再熱蒸気管など、厚肉の高温部材として好適に用いることができる。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、以下の説明における各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
(A)化学組成
C:0.03〜0.15%
Cは、オーステナイトを安定にするとともに粒界に微細な炭化物を形成し、高温でのクリープ強度を向上させる。この効果を十分に得るためには、0.03%以上のC含有量が必要である。しかしながら、Cが過剰に含有された場合には、炭化物が粗大となり、かつ多量に析出するので、粒界の延性が低下し、さらに、靱性およびクリープ強度の低下も生じる。したがって、上限を設け、Cの含有量を0.03〜0.15%とする。C含有量の望ましい下限は0.04%、さらに望ましい下限は0.05%である。また、C含有量の望ましい上限は0.12%、さらに望ましい上限は0.10%である。
Si:1%以下
Siは、脱酸作用を有するとともに、高温での耐食性および耐酸化性の向上に有効な元素である。しかしながら、Siが過剰に含有された場合にはオーステナイトの安定性が低下して、靱性およびクリープ強度の低下を招く。そのため、Siの含有量に上限を設けて1%以下とする。Siの含有量は望ましくは0.8%以下、さらに望ましくは0.6%以下である。
なお、Siの含有量について特に下限を設ける必要はないが、極端な低減は脱酸効果が十分に得られず合金の清浄度が大きくなって清浄性が劣化するとともに、高温での耐食性および耐酸化性の向上効果も得難くなるし、製造コストも大きく上昇する。そのため、Si含有量の望ましい下限は0.02%、さらに望ましい下限は0.05%である。
Mn:2%以下
Mnは、Siと同様、脱酸作用を有する。Mnは、オーステナイトの安定化にも寄与する。しかしながら、Mnの含有量が過剰になると脆化を招き、さらに、靱性およびクリープ延性の低下も生じる。そのため、Mnの含有量に上限を設けて2%以下とする。Mnの含有量は望ましくは1.8%以下、さらに望ましくは1.5%以下である。
なお、Mnの含有量についても特に下限を設ける必要はないが、極端な低減は脱酸効果が十分に得られず合金の清浄性を劣化させるとともに、オーステナイト安定化効果が得難くなるし、製造コストも大きく上昇する。そのため、Mn含有量の望ましい下限は0.02%、さらに望ましい下限は0.05%である。
P:0.03%以下
Pは、不純物として合金中に含まれ、溶接中にHAZの結晶粒界に偏析して液化割れ感受性を高める元素である。さらに、Pは、長時間使用後のクリープ延性も低下させる。そのため、Pの含有量に上限を設けて0.03%以下とする。Pの含有量は、望ましくは0.025%以下、さらに望ましくは0.02%以下である。
なお、Pの含有量は可能な限り低減することが好ましいが、極度の低減は製造コストの増大を招く。そのため、P含有量の望ましい下限は0.0005%、さらに望ましい下限は0.0008%である。
S:0.01%以下
Sは、Pと同様に不純物として合金中に含まれ、溶接中にHAZの結晶粒界に偏析して液化割れ感受性を高める元素である。さらに、Sは、長時間使用後のクリープ延性および靱性にも悪影響を及ぼす元素である。そのため、Sの含有量に上限を設けて0.01%以下とする。Sの含有量は、望ましくは0.008%以下、さらに望ましくは0.005%以下である。
なお、Sの含有量は可能な限り低減することが好ましいが、極度の低減は製造コストの増大を招く。そのため、S含有量の望ましい下限は0.0001%、さらに望ましい下限は0.0002%である。
Ni:40〜55%
Niは、オーステナイトを得るために有効な元素であり、長時間使用時の組織安定性を確保するために必須の元素である。後述の20〜35%という本発明のCr含有量の範囲で、上記したNiの効果を十分に得るためには、40%以上のNi含有量が必要である。しかしながら、Niは高価な元素であり、多量の含有はコストの増大を招く。そのため、上限を設けて、Niの含有量を40〜55%とする。Ni含有量の望ましい下限は41%、さらに望ましい下限は42%である。また、Ni含有量の望ましい上限は54%、さらに望ましい上限は53%である。
Cr:20〜35%
Crは、高温での耐酸化性および耐食性の確保のために必須の元素である。上記40〜55%という本発明のNi含有量の範囲で、上記したCrの効果を得るためには、20%%以上のCr含有量が必要である。しかしながら、Crの含有量が35%を超えると、高温でのオーステナイトの安定性が劣化してクリープ強度の低下を招く。したがって、Crの含有量を20〜35%とする。Cr含有量の望ましい下限は20.5%、さらに望ましい下限は21%である。また、Cr含有量の望ましい上限は34.5%、さらに望ましい上限は34%である。
W:3〜10%
Wはマ、トリックスに固溶して高温でのクリープ強度の向上に大きく寄与する元素である。その効果を十分に発揮させるためには少なくとも3%以上のW含有量が必要である。しかしながら、Wを過剰に含有させても効果は飽和し、かえってクリープ強度を低下させる場合もある。さらに、Wは高価な元素であるため、過剰のW含有はコストの増大を招く。そのため、上限を設けて、Wの含有量を3〜10%とする。W含有量の望ましい下限は3.5%、さらに望ましい下限は4%である。また、W含有量の望ましい上限は9.5%、さらに望ましい上限は9%である。
Ti:0.01〜1.2%
Tiは、微細な炭窒化物として粒内に析出し、高温でのクリープ強度に寄与する。その効果を得るためには0.01%以上のTi含有量が必要である。しかしながら、Tiの含有量が過剰になると炭窒化物として多量に析出し、クリープ延性および靱性の低下を招く。このため、上限を設けて、Tiの含有量を0.01〜1.2%とする。Ti含有量の望ましい下限は0.03%、さらに望ましい下限は0.05%である。また、Ti含有量の望ましい上限は1.0%、さらに望ましい上限は0.8%である。
Al:0.3%以下
Alは、脱酸作用を有する元素である。しかしながら、Alの含有量が過剰になると合金の清浄性が著しく劣化して、熱間加工性および延性が低下する。そのため、Alの含有量に上限を設けて0.3%以下とする。Alの含有量は望ましくは0.2%以下、さらに望ましくは0.1%以下である。
なお、Alの含有量について特に下限を設ける必要はないが、極端な低減は脱酸効果が十分に得られず合金の清浄性を逆に劣化させるとともに、製造コストの上昇を招く。そのため、Al含有量の望ましい下限は0.0005%である。Alの脱酸効果を安定して得、合金に良好な清浄性を確保させるためには、Al含有量の下限は0.001%とすることがより望ましい。
B:0.0001〜0.01%
Bは高、温での使用中に粒界に偏析して粒界を強化するとともに粒界炭化物を微細分散させることにより、クリープ強度を向上させるのに必要な元素である。この効果を得るためには0.0001%以上のB含有量が必要である。しかしながら、Bの含有量が過剰になると、溶接中の溶接熱サイクルにより溶融境界近傍の高温HAZにBが多量に偏析して粒界の融点を低下させ、HAZの液化割れ感受性を高める。そのため、上限を設けて、Bの含有量を0.0001〜0.01%とする。B含有量の望ましい下限は0.0005%、さらに望ましい下限は0.001%である。また、B含有量の望ましい上限は0.008%、さらに望ましい上限は0.006%である。
N:0.02%以下
Nは、オーステナイトを安定にするのに有効な元素であるものの、過剰に含有されると、高温での使用中に多量の微細窒化物が粒内に析出してクリープ延性および靱性の低下を招く。そのため、Nの含有量に上限を設けて0.02%以下とする。Nの含有量は望ましくは0.018%以下、さらに望ましくは0.015%以下である。
なお、Nの含有量について特に下限を設ける必要はないが、極端な低減はオーステナイトを安定にする効果が得難くなるし、製造コストも大きく上昇する。そのため、N含有量の望ましい下限は0.0005%、さらに望ましい下限は0.0008%である。
O:0.01%以下
O(酸素)は、不純物として合金中に含まれ、その含有量が過剰になると熱間加工性が低下し、さらに靱性および延性の劣化を招く。このため、Oの含有量に上限を設けて0.01%以下とする。Oの含有量は望ましくは0.008%以下、さらに望ましくは0.005%以下である。
なお、Oの含有量について特に下限を設ける必要はないが、極端な低減は製造コストの上昇を招く。そのため、O含有量の望ましい下限は0.0005%、さらに望ましい下限は0.0008%である。
本発明のオーステナイト系耐熱部材は、上述の各元素を含み、残部がFeおよび不純物からなる化学組成のものである。
なお、「不純物」とは、オーステナイト系耐熱部材を工業的に製造する際に、原料としての鉱石、スクラップまたは製造環境などから混入するものを指す。
本発明のオーステナイト系耐熱部材には、上述のFeの一部に代えて、Ca、Mg、REM、Co、Cu、Mo、V、NbおよびZrから選択される1種以上の元素を含有させてもよい。
Ca:0.05以下
Caは、熱間加工性を改善する作用を有する。このため、Caを含有させてもよい。しかしながら、Caの含有量が過剰になるとOと結合して、清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。このため、Caを含有させる場合には、その含有量を0.05%以下とする。Ca含有量の上限は、望ましくは0.04%である。
一方、前記したCaの効果は、Caの含有量が0.0001%以上の場合に安定して得られる。
Mg:0.05%以下
Mgは、Caと同様、熱間加工性を改善する作用を有する。このため、Mgを含有させてもよい。しかしながら、Mgの含有量が過剰になるとOと結合して、清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。このため、Mgを含有させる場合には、その含有量を0.05%以下とする。Mg含有量の上限は、望ましくは0.04%である。
一方、前記したMgの効果は、Mgの含有量が0.0001%以上の場合に安定して得られる。
REM:0.1%以下
REMは、熱間加工性を改善する作用を有する。すなわち、REMは、Sとの親和力が強く、熱間加工性の向上に寄与する。このため、REMを含有させてもよい。しかしながら、REMの含有量が過剰になると、Oと結合して、清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。このため、REMを含有させる場合には、その含有量を0.1%以下とする。REM含有量の上限は、望ましくは0.08%である。
一方、前記したREMの効果は、REMの含有量が0.001%以上の場合に安定して得られる。
なお、「REM」とは、Sc、Yおよびランタノイドの合計17元素の総称であり、REMの含有量はREMのうちの1種または2種以上の元素の合計含有量を指す。また、REMについては一般的にミッシュメタルに含有される。このため、例えば、ミッシュメタルの形で添加して、REMの量が上記の範囲となるように含有させてもよい。
上記のCa、MgおよびREMは、そのうちのいずれか1種のみ、または2種以上の複合で含有させることができる。これらの元素を複合して含有させる場合の合計量は0.2%であってもよい。
Co:1%以下
Coは、クリープ強度を向上させる作用を有する。すなわち、Coは、Niと同様オ−ステナイト生成元素であり、相安定性を高めてクリープ強度の向上に寄与する。したがって、Coを含有させてもよい。しかしながら、Coは極めて高価な元素であるため、Coの過剰の含有は大幅なコスト増を招く。このため、Coを含有させる場合には、その含有量を1%以下とする。Co含有量の上限は、望ましくは0.8%である。
一方、前記したCoの効果は、Coの含有量が0.01%以上の場合に安定して得られる。
Cu:1%以下
Cuは、クリープ強度を向上させる作用を有する。すなわち、Cuは、NiおよびCoと同様オ−ステナイト生成元素であり、相安定性を高めてクリープ強度の向上に寄与する。したがって、Cuを含有させてもよい。しかしながら、Cuが過剰に含有された場合には熱間加工性の低下を招く。このため、Cuを含有させる場合には、その含有量を1%以下とする。Cu含有量の上限は、望ましくは0.8%である。
一方、前記したCuの効果は、Cuの含有量が0.01%以上の場合に安定して得られる。
Mo:1%以下
Moは、クリープ強度を向上させる作用を有する。すなわち、Moは、マトリックスに固溶して高温でのクリープ強度を向上させる作用を有する。したがって、Moを含有させてもよい。しかしながら、Moが過剰に含有された場合にはオーステナイトの安定性が低下して、却ってクリープ強度の低下を招く。そのため、Moを含有させる場合には、その含有量を1%以下とする。Mo含有量の上限は、望ましくは0.8%である。
一方、前記したMoの効果は、Moの含有量が0.01%以上の場合に安定して得られる。
V:0.5%以下
Vは、クリープ強度を向上させる作用を有する。すなわち、Vは、CまたはNと結合して微細な炭化物または炭窒化物を形成し、クリープ強度を向上させる作用を有する。したがって、Vを含有させてもよい。しかしながら、Vが過剰に含有された場合、炭化物または炭窒化物として多量に析出し、クリープ延性の低下を招く。そのため、Vを含有させる場合には、その含有量を0.5%以下とする。V含有量の上限は、望ましくは0.4%である。
一方、前記したVの効果は、Vの含有量が0.01%以上の場合に安定して得られる。
Nb:0.5%以下
Nbは、Vと同様にCやNと結合して微細な炭化物や炭窒化物として粒内に析出し、高温でのクリープ強度に寄与する。したがって、Nbを含有させてもよい。しかしながら、Nbの含有量が過剰になると炭化物や炭窒化物として多量に析出し、クリープ延性および靱性の低下を招く。そのため、Nbを含有させる場合には、その含有量を0.5%以下とする。Nb含有量の上限は、望ましくは0.4%である。
一方、前記したNbの効果は、Nbの含有量が0.01%以上の場合に安定して得られる。
Zr:0.5%以下
Zrは、マトリックスに固溶してクリープ強度を向上させる作用を有する。したがって、Zrを含有させてもよい。しかしながら、Zrが過剰に含有された場合、クリープ延性を低下させることに加えHAZでの液化割れ感受性を高める。そのため、Zrを含有させる場合には、その含有量を0.5%以下とする。Zr含有量の上限は、望ましくは0.4%である。
一方、前記したZrの効果は、Zrの含有量が0.01%以上の場合に安定して得られる。
上記のCo、Cu、Mo、V、NbおよびZrは、そのうちのいずれか1種のみ、または、2種以上の複合で含有させることができる。これらの元素を複合して含有させる場合の合計量は、4.5%であってもよい。
(B)部材表面の粗さと硬さ:
前述の(A)項に記載の化学組成を有する本発明のオーステナイト系耐熱部材は、製造時の表面疵や酸化皮膜を除去するために、表面を工具により切削加工されたり、グラインダーやベルターなどにより研磨加工される。そのため、部材表面には、これらの加工による凹凸が形成され、しかも、加工による歪が導入されるため硬さが増大する。
本発明のオーステナイト系耐熱部材は、部材表面に形成される凹凸に起因する最大粗さRzが50μm以下を満足するものでなければならない。なお、「最大粗さRz」は、JIS B0601(2001)に規定される最大高さであり、接触式または非接触式の、表面粗さ測定装置により測定した値である。
部材表面の最大粗さRz、特に、厚肉部材として多層溶接される場合の最終層側、すなわち外表面側の部材表面の最大粗さRzが50μmを超えると、溶接時にその凹凸の谷部が切り欠きとして作用し、その谷底部に存在する結晶粒界への熱応力の集中の度合いを大きくする。このため、たとえ、部材が前述の化学組成の条件を満足したとしても、多層溶接した溶接部近傍の部材の外表面に生じる微細な割れを防止できない。
そのため、本発明のオーステナイト系耐熱部材は、先ず、部材表面の最大粗さRz、特に、多層溶接する場合の最終層側の部材表面の最大粗さRzを50μm以下とする必要がある。
上記部材表面の最大粗さRzは望ましくは40μm以下、さらに望ましくは30μm以下であって、小さければ小さいほど望ましい。
次に、本発明のオーステナイト系耐熱部材は、部材の表面から深さ100μmまでの領域における最高硬さHV0.025(max)と上記の部材表面の最大粗さRzとが、下記の、
HV0.025(max)≦−1.2×Rz+380・・・[1]
式を満足するものでなければならない。
なお、既に述べたように、上記の「HV0.025」は、試験力を0.2452N(25gf)としてマイクロビッカース硬さ試験を実施した場合の「硬さ記号」を意味する。
たとえ、部材が前述の化学組成の条件を満足し、さらに、前記部材表面の最大粗さRzが50μm以下の条件を満足しても、上記の[1]式を満たさない場合には、溶接による熱応力が作用した際、粒内の変形抵抗が大きいため、熱応力が部材表面の凹凸の谷底部に存在する結晶粒界に集中する。そして、熱応力が粒界の強さを上回った場合、粒界が開口し、微細な割れとなる。
部材表面の最大粗さRzが大きくなればなるほど、凹凸の谷底部での応力集中の度合い大きくなるため、上述した最高硬さHV0.025(max)をより低く管理しなければならない。
なお、上述した部材表面の粗さと硬さの条件、すなわち、
・部材表面の最大粗さRzが50μm以下で、かつ
・部材の表面から深さ100μmまでの領域における最高硬さHV0.025(max)と上記Rzとが、前記の[1]式を満足する、
という条件は、例えば、切削バイトにより部材表面を切削加工した後、さらに粒度が60番より細かい番手の砥石にて1回以上表面を研磨加工することにより、安定して達成することができる。
上記の条件は、切削バイトにより部材表面を切削加工した後、900〜1200℃の温度域で0.1〜5h保持する熱処理を行うことによっても、安定して達成することができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成を有するオーステナイト系耐熱合金を実験室溶解してインゴットを作製した。
Figure 2014001437
次いで、上記インゴットを用いて、熱間鍛造による成形、固溶化熱処理および切削バイトによる表面切削加工を行い、各オーステナイト系耐熱合金について、厚さ30mm、幅100mm、長さ200mmの合金板を複数枚作製した。
その後、合金板の一部については、粒度40番または60番の砥石にて1〜5回研磨加工した。さらに、上記合金板の一部に対して、950℃で3h加熱してから水冷する熱処理、または1200℃で0.5h加熱してから水冷する熱処理を施した。
上記のようにして得た各合金板について、多層溶接において最終層側となる表面の最大粗さRzを接触式粗さ計により測定するとともに、横断面が被検面となるように試験片を切り出して鏡面研磨し、表面から深さ100μmまでの領域におけるマイクロビッカース硬さを測定した。具体的には、表面から深さ100μm位置の間までのマイクロビッカース硬さを、試験力0.2542N(25g)にてランダムに40点測定し,最も大きい値を最高硬さとした。
また、各合金板について、マイクロビッカース硬さ測定用の試験片を切り出した残りの部分を用いて、合金板の長手方向に、角度30°、ルート厚さ1mmのV開先を加工した後、JIS G 3106(2008)に記載されたSM400Cの厚さ50mm、幅500mmで長さ500mmの鋼板上に、被覆アーク溶接棒としてJIS Z 3224(2010)に規定の「E Ni 6182」を用いて、四周を拘束溶接した。
次いで、溶接ワイヤ(AWS A5.14 ERNiCrCoMo−1)を用いて、TIG溶接により開先内に多層溶接を行った。
上記のようにして得た試験体からそれぞれ、溶接部の横断面が被検面となるように5個の試験片を切り出して鏡面研磨し、光学顕微鏡により検鏡して、割れ発生の有無を調査した。なお、光学顕微鏡により検鏡した5断面の全てにおいて、最終層側の表面近傍に割れが観察されなかったものを「合格」とし、1断面でも最終層側の表面近傍に割れが観察されたものは「不合格」として、「耐割れ性」を評価した。
表2に、各合金板に施した研磨加工および熱処理の条件とともに、上記各試験の結果および[1]式の右辺、すなわち〔−1.2×Rz+380〕を示す。
Figure 2014001437
表2から、本発明で規定する条件を満足する合金板を使用して得られた試験体A3〜A10、B2、B3、C3〜C10、D2およびD3の場合、最終層側の表面近傍に割れは観察されず、優れた耐割れ性を有していることが明らかである。
これに対して、本発明で規定する条件から外れた合金板を使用して得られた試験体A1、A2、B1、C1、C2およびD1の場合、最終層側の表面近傍に割れが観察され、耐割れ性に劣っている。
具体的には、試験体A1、B1、C1およびD1の場合、用いた合金板は、表面の最大粗さRzはいずれも50μmより小さいものの、[1]式を満たさない。このため、粒内の変形抵抗が大きく、溶接時の熱応力が外表面の凹凸の谷底部に存在する結晶粒界に集中し、微割れを招いた。
試験体A2およびC2の場合、用いた合金板は、[1]式を満足するものの、表面の最大粗さRzがいずれも50μmより大きい。このため、外表面の凹凸の谷底部に存在する結晶粒界において、溶接時の熱応力の集中度合いが大きくなり、微割れを招いた。
上述のことから明らかなように、本発明で規定する条件を満たす合金板を用いた試験体のみが、良好な耐割れ性を備えていることがわかる。
本発明のオーステナイト系耐熱部材は、溶接時の耐割れ性、なかでも厚肉部材として多層溶接される場合の溶接部近傍における外表面の耐割れ性に優れる。このため、本発明のオーステナイト系耐熱部材は、発電用ボイラの主蒸気管や再熱蒸気管など、厚肉の高温部材として好適に用いることができる。
W:3〜10%
は、マトリックスに固溶して高温でのクリープ強度の向上に大きく寄与する元素である。その効果を十分に発揮させるためには少なくとも3%以上のW含有量が必要である。しかしながら、Wを過剰に含有させても効果は飽和し、かえってクリープ強度を低下させる場合もある。さらに、Wは高価な元素であるため、過剰のW含有はコストの増大を招く。そのため、上限を設けて、Wの含有量を3〜10%とする。W含有量の望ましい下限は3.5%、さらに望ましい下限は4%である。また、W含有量の望ましい上限は9.5%、さらに望ましい上限は9%である。
B:0.0001〜0.01%
は、高温での使用中に粒界に偏析して粒界を強化するとともに粒界炭化物を微細分散させることにより、クリープ強度を向上させるのに必要な元素である。この効果を得るためには0.0001%以上のB含有量が必要である。しかしながら、Bの含有量が過剰になると、溶接中の溶接熱サイクルにより溶融境界近傍の高温HAZにBが多量に偏析して粒界の融点を低下させ、HAZの液化割れ感受性を高める。そのため、上限を設けて、Bの含有量を0.0001〜0.01%とする。B含有量の望ましい下限は0.0005%、さらに望ましい下限は0.001%である。また、B含有量の望ましい上限は0.008%、さらに望ましい上限は0.006%である。
Ca:0.05以下
Caは、熱間加工性を改善する作用を有する。このため、Caを含有させてもよい。しかしながら、Caの含有量が過剰になるとOと結合して、清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。このため、Caを含有させる場合には、その含有量を0.05%以下とする。Ca含有量の上限は、望ましくは0.04%である。
上記のようにして得た各合金板について、多層溶接において最終層側となる表面の最大粗さRzを接触式粗さ計により測定するとともに、横断面が被検面となるように試験片を切り出して鏡面研磨し、表面から深さ100μmまでの領域におけるマイクロビッカース硬さを測定した。具体的には、表面から深さ100μm位置の間までのマイクロビッカース硬さを、試験力0.2542N(25g)にてランダムに40点測定し,最も大きい値を最高硬さとした。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:1%以下、Mn:2%以下、P:0.03%以下、S:0.01%以下、Ni:40〜55%、Cr:20〜35%、W:3〜10%、Ti:0.01〜1.2%、Al:0.3%以下、B:0.0001〜0.01%、N:0.02%以下およびO:0.01%以下を含み、残部がFeおよび不純物からなる化学組成であって、部材表面の最大粗さRzが50μm以下であり、かつ部材の表面から深さ100μmまでの領域における最高硬さHV0.025(max)とRzとが、下記の[1]式を満足することを特徴とするオーステナイト系耐熱部材。
    HV0.025(max)≦−1.2×Rz+380・・・[1]。
  2. Feの一部に代えて、質量%で、下記の第1群または第2群に属する1種以上の元素を含有することを特徴とする請求項1に記載のオーステナイト系耐熱部材。
    第1群:Ca:0.05%以下、Mg:0.05%以下およびREM:0.1%以下
    第2群:Co:1%以下、Cu:1%以下、Mo:1%以下、V:0.5%以下、Nb:0.5%以下およびZr:0.5%以下
  3. 肉厚が20mm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のオーステナイト系耐熱部材。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載のオーステナイト系耐熱部材を溶接することにより組み立てられた構造部材。
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