JP2014001101A - カバーガラスの形成方法 - Google Patents

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雅也 塚▲崎▼
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Abstract

【課題】簡易的な方法で、機械的強度が高く、かつ製造コストが低いカバーガラスを生産性よく形成することができるカバーガラスの形成方法を提供すること。
【解決手段】本発明のカバーガラスの形成方法は、マザー基板の少なくとも一方の面に圧縮応力層を形成する圧縮応力層形成工程と、前記圧縮応力層上に、物理的手段又はレーザー加工法によって所定の深さの溝を形成する溝形成工程と、前記溝側から前記マザー基板が貫通するまでエッチング加工を行い、個片化されたカバーガラスを形成する個片化工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、カバーガラスの形成方法に関する。
携帯電話やPDAなどの携帯端末装置のディスプレイには、機器本体の薄型化、軽量化の要求により、一般的に、板厚0.7mm以下のガラス基板が用いられている。このような薄型ガラス基板をディスプレイとする携帯端末装置では、衝撃や外力が加わると、ディスプレイ自体が破損したり、変形などによって画像が乱れたりするという問題があった。
上記の問題に対しては、ディスプレイの保護を目的とする保護板を、携帯端末装置のディスプレイに取り付けることが行われており、例えば、特許文献1には、プラスティック製の保護板、例えば、透明性の高いアクリル樹脂製の保護板が提案されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、プラスティック製の保護板は、外力によって撓みやすく、耐久性を付与するためには保護板自体の厚みを厚くしなければいけないといった課題を有している。また、プラスティック製の保護板は、経時劣化によって透明性が損なわれる場合もあり、劣化による透明性の低下を長期にわたって防止でき、かつ厚みの薄い保護板に対する要求は高まりつつある。
プラスティック材料から構成される保護板にかえて、ガラス材料から構成されるカバーガラスを用いる試みも行われている。一方で、ガラス材料は、プラスティック材料と比較して破損しやすく、破損した場合には、破片が飛散する等の問題があり、ガラス材料から構成されるカバーガラスには通常の使用によって破損が生じない程度の強度が要求される。しかしながら、周知のガラス材料では強度が十分とは言えないのが現状である。
このような状況下、強化されたガラス材料から構成されるカバーガラスが提案されおり、例えば、特許文献2には、板状のガラス基板の主表面にレジストパターンを形成した後、レジストパターンをマスクとして、フッ酸と、硫酸、硝酸、塩酸、ケイフッ酸のうち少なくとも1種の酸とを含む混酸水溶液のエッチャントで前記ガラス基板をエッチングすることにより所望の形状に切り抜くカバーガラスの製造方法が提案されている。この方法では、所望の形状に切り抜いた後に、カバーガラスをイオン交換処理して化学強化処理することで、ガラス材料の強化が図られている。
特開2004−299199号公報 特開2009−167086号公報
しかしながら、上記特許文献2に提案がされている方法は、ガラス基板の切断をエッチング加工によって行っていることからカバーガラスの生産に長い時間を要する。なお、エッチングレート等を高めることで、カバーガラスの生産時間を短縮することができるようにも考えられるが、この場合、カバーガラス端面に面荒れが生ずる場合もあり、エッチングレートを高めることは好ましい対策とはいえない。また、特許文献2に提案がされている方法は、機械的強度を向上させるために、切断後に化学強化処理を施しており、その分、工程数が多く、製造コストが高くなるといった問題が存在する。
エッチング加工にかえて、物理的な手段、例えば、ダイシング等によりガラス基板を切断すれば、カバーガラスの生産時間を大幅に短縮することが可能であると考えられる。しかしながら、物理的な手段で形成されたカバーガラスの端面、すなわち、切断面には、マイクロクラックが生じることが多く、機械的強度を大幅に低下させてしまう。したがって、物理的な手段でガラス基板を切断する方法も、好ましい対策とはいえない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、簡易的な方法で、機械的強度が高く、かつ製造コストが低いカバーガラスを生産性よく形成することができるカバーガラスの形成方法を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、マザー基板にエッチング加工を施して個片化されたカバーガラスを形成するカバーガラスの形成方法であって、マザー基板の少なくとも一方の面に圧縮応力層を形成する圧縮応力層形成工程と、前記圧縮応力層上に、物理的手段又はレーザー加工法によって所定の深さの溝を形成する溝形成工程と、前記溝側から前記マザー基板が貫通するまでエッチング加工を行い、個片化されたカバーガラスを形成する個片化工程と、を含むことを特徴とする。
また、前記圧縮応力層上に、耐エッチング層を形成する耐エッチング層形成工程を更に含み、前記溝形成工程では、前記耐エッチング層上に、前記耐エッチング層の厚みを超える深さの溝を形成することとしてもよい。
また、前記溝形成工程において、前記圧縮応力層を貫通する深さの溝を形成することとしてもよい。
本発明のカバーガラスの形成方法によれば、簡易的な方法で、機械的強度が高く、かつ製造コストが低いカバーガラスを生産性よく形成することができる。
本発明のカバーガラスの形成方法を説明するための工程図である。 圧縮応力層形成工程後の状態を示す概略断面図である。 溝形成工程の第1の形態を説明するための概略断面図である。 溝形成工程の第2の形態を説明するための概略断面図である。 個片化工程を説明するための概略断面図である。 カバーガラスの形状の一例を示す平面図である。
以下、本発明のカバーガラスの形成方法について図面を用いて具体的に説明する。なお、図1は、本発明のカバーガラスの形成方法を説明するための工程図である。
<<カバーガラスの形成方法>>
本発明は、マザー基板にエッチング加工を施して個片化されたカバーガラスを形成するカバーガラスの形成方法であって、図1に示すように、マザー基板の少なくとも一方の面に圧縮応力層を形成する圧縮応力層形成工程(S1)と、圧縮応力層上に、物理的手段又はレーザー加工法によって所定の深さの溝を形成する溝形成工程(S2)と、溝側から前記マザー基板が貫通するまでエッチング加工を行い、個片化されたカバーガラスを形成する個片化工程(S3)とを含む。以下、各工程について具体的に説明する。
<圧縮応力層形成工程>
圧縮応力層形成工程(S1)は、図2に示すようにマザー基板1上に圧縮応力層3を形成する工程である。
(マザー基板)
マザー基板1は、本発明の形成方法によって形成されるカバーガラスよりも大型のガラス基板である。マザー基板1の材料としては、例えば、シリカガラス、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラスなど従来公知のガラス材料を挙げることができる。
マザー基板1の材料について特に限定はないが、本工程においてイオン交換処理法を用いて圧縮応力層3を形成する場合には、マザー基板1には、イオン交換性能を有する成分等が含有されていることが必要となる。例えば、マザー基板1の材料として、アルミノシリケートガラスを用いる場合には、Naイオンと交換されるLi2O(酸化リチウム)や、Kイオンと交換されるNa2O(酸化ナトリウム)等が含有されている。
マザー基板1の厚みについて特に限定はないが、本発明によって形成されるカバーガラス10を携帯端末用途に用いる場合には、マザー基板1の厚みは0.7mm以下であることが好ましい。なお、マザー基板1の厚みを0.7mm以下とした場合には、形成されるカバーガラスの機械的強度の低下が懸念されるが、本発明の形成方法では、マザー基板1の少なくとも一方の面に圧縮応力層3が設けられ、この圧縮応力層が設けられたマザー基板1をエッチング加工によって切断することによってカバーガラス10が形成される。したがって、得られるカバーガラスの表面、裏面の少なくとも一方の面は圧縮応力層3によって強化され、また、カバーガラスの端面はエッチング加工によって平坦化されることから、マザー基板1の厚みを0.7mm以下と非常に薄くした場合であっても機械的強度を満足させることができる。
(圧縮応力層)
本工程では、マザー基板1の少なくとも一方の面上に圧縮応力層3が形成される。圧縮応力層3を形成することで、本発明によって形成されるカバーガラス10の圧縮応力値を高め、外圧に対する機械的強度の向上が図ることができる。
上記のように、圧縮応力層3は、マザー基板1の少なくとも一方の面上に形成すればよいが、図2に示すようにマザー基板1の両面に圧縮応力層3を形成することが好ましい。マザー基板1の両面に圧縮応力層3を形成することで、カバーガラス搬送時における破損を防止することができる。また、圧縮応力のバランスをとることができ、本発明によって形成されるカバーガラス10に生じうる反り等の発生を防止することができる。
圧縮応力層3の形成方法について特に限定はなく、マザー基板1に化学的処理、或いは物理的処理を施すことで形成することができる。以下、化学的処理、物理的処理について説明する。
化学処理法による圧縮応力層3の形成方法としては、イオン交換処理法を挙げることができる。イオン交換処理法とは、マザー基板1中に存在するアルカリイオンを他のアルカリイオンに入れ替える方法である。具体的には、ガラス転移温度以下の溶融塩に、マザー基板1を浸漬させ、マザー基板1の内部のアルカリイオンを、よりイオン半径の大きいアルカリイオンと交換し、イオン半径の違いにより圧縮応力をマザー基板1の表面に発生させる方法である。この方法では、図2に示すように、マザー基板1の全表面に圧縮応力層3が形成される。
物理的処理法による圧縮応力層3の形成方法としては、風冷強化法を挙げることができる。風冷強化法とは、マザー基板1の表面を軟化点付近まで加熱した後に、エアブローなどで急冷し、マザー基板1の表面と内部の収縮スピードに差を持たせることで圧縮応力層3を形成する方法である。
本工程では、化学的処理法、物理的処理法のいずれの方法を用いて圧縮応力層3を形成してもよいが、化学的処理法であるイオン交換法は、圧縮応力層3の厚みの制御が容易である点で、本発明において好ましく使用可能である。
圧縮応力層3の厚みについても特に限定はないが、5μm以上であることが好ましく、15μm以上であることが特に好ましい。特に、本発明の形成方法によって形成されるカバーガラス10が、携帯端末用途である場合には、圧縮応力層3は深く形成されていることが好ましく、15μm以上であることが好ましい。したがって、圧縮応力層3の形成においては、圧縮応力層3の厚みが上記好ましい範囲となるように形成することが好ましい。
<溝形成工程>
溝形成工程(S2)は、図3、図4に示すように圧縮応力層3上に、物理的手段又はレーザー加工法によって所定の深さの溝を形成する工程である。以下、溝形成工程(S2)について、圧縮応力層3上に耐エッチング層5を設けた後に、溝を形成する場合(第1の形態)と、圧縮応力層3上に溝を形成した後に、耐エッチング層5を設ける場合(第2の形態)を例に挙げ、場合分けして説明する。
「第1の形態」
溝形成工程の第1の形態は、図3(a)に示すように圧縮応力層3上に耐エッチング層5を形成し、次いで、図3(b)に示すように耐エッチング層5上から、所定の深さの溝7を形成する方法である。なお、図3(c)は、溝が形成された状態の一例を示す平面図である。第1の形態の溝形成工程は、耐エッチング層5上から溝7を形成する点に特徴を有し、フォトリソグラフィー法を用いることなく、溝7の形成と同時にエッチングパターン8が形成される点を特徴とする。
(耐エッチング層)
圧縮応力層3上に形成される耐エッチング層5は、後述するエッチング加工時にマザー基板1を切断するためのエッチング材に対する耐性を有するものであればよく、例えば、従来公知のレジスト材を挙げることができる。なお、第1の形態では、フォトリソグラフィー法を用いることなく、溝7の形成と同時に耐エッチング層上にエッチングパターンが形成されることから、感光性を有する材料を用いることを必ずしも要しない。耐エッチング層5の厚みについても特に限定はなく、エッチング材に対する耐性を発揮できる厚みとすればよい。
耐エッチング層5は、溝7を形成する側の面に少なくとも形成されていればよいが、後述するエッチング加工工程で溝7が形成されていない側の面がエッチング材によって侵食さてしまうことを防止するために、溝7を形成しない側の面にも形成されていることが好ましい。
(溝の形成)
本工程では、物理的手段、或いはレーザー加工法を用いて溝7の形成が行われる。本発明の形成方法は、マザー基板1を切断することで個片化されたカバーガラスを形成するにあたり、エッチング加工のみによってマザー基板1を切断するのではなく、一定の深さの溝7を形成しこの溝側からエッチング加工を行ってマザー基板1を切断することでカバーガラスの生産時間の短縮を図っている。具体的には、本発明では、エッチング加工前の工程である溝形成工程において、所定の深さの溝が形成されることから、この溝7の深さ分エッチング加工時間を短縮させることができる。さらに、本発明は、溝7の形成前にマザー基板1上に圧縮応力層3が形成されていることから、個片化工程後には、圧縮応力層3を有するカバーガラス10を得ることができ、製造コストの点でも有利である。
溝7の形成位置について特に限定はなく、マザー基板1の切断を所望する位置に形成されていればよい。換言すれば、個片化されるカバーガラスとすることができる位置に形成されていればよい。なお、エッチングパターンとは溝7の形成位置に対応する位置に設けられるパターンである。例えば、図3(c)では、略矩形状のカバーガラスに個片化される切断予定位置に溝7が形成されている。なお、本発明によって形成されるカバーガラスの形状についていかなる限定もされることはなく、図6(a)に示すように略矩形形状であってもよく、図6(b)に示すように楕円形状、円形状であってもよい。また、図6(c)に示すように、ガラス基板1の輪郭の一部が負の曲率を含む形状であってもよい。また、図6(d)に示すように上記図6(a)〜(c)の形状において、ガラス基板1の表面の一部が貫通孔15(図6(d)における破線部)を有するものであってもよい。したがって、溝7の形成位置は、個片化されるカバーガラス10の形状、すなわち、所定の形状のカバーガラス10を得るための切断予定位置に応じて適宜設定することができる。
溝を形成する物理的手段としては、ダイシング加工、ホイールスクライブ加工、ウォータージェット加工の研削法を挙げることができる。
ダイシング加工による溝形成方法としては、例えば、ドーナツ盤状のブレードを回転自在に備えたダイシング装置を用い、水平に回転自在な回転テーブル上に、圧縮応力層3及び耐エッチング層5が形成されたマザー基板1を設置し、該マザー基板を適切な方向に向けて回転テーブルを停止させ、回転中のブレードの周面を耐エッチング層5の表面に押し当てる方法を挙げることができる。
レーザー加工法としては、従来公知の方法を適宜用いることができ、その方法について特に限定はない。レーザー加工法では、レーザー出力を調整しながら、溝形成予定位置を走査させることで溝7を形成することができる。また、この方法にかえて、溝形成予定位置の延長線上にブレード等を用いて予備的に加工痕を形成し、この加工痕をレーザーによる溝形成位置の初期起点として利用し、マザー基板1の溝形成位置に沿って冷却処理を施すことで初期起点のクラックを伝搬させた溝7を形成することもできる。
溝形成方法としては、上記物理的手段、レーザー加工法の何れであっても好適に用いることができるが、寸法精度等の点からはレーザー加工法が好ましい。
溝7の深さについても特に限定はないが、少なくとも耐エッチング層5の厚みよりも深い溝7とする必要がある。溝7の深さが耐エッチング層5の厚みよりも浅い場合には、エッチング材によって、マザー基板1を切断することができないためである。また、溝7の深さは圧縮応力層3を貫通する深さ以上であることが好ましい。圧縮応力層3を貫通する深さ以上の溝7とすることで、より効果的に生産性を向上させることができる。また、溝7の深さ分エッチング時間を短縮することができることから、溝7は可能な範囲まで深く形成されていることが好ましい。なお、溝7の深さが深すぎる場合には、エッチング加工前に、衝撃等で意図しない切断が生じてしまう場合や、詳細は後述するが、エッチング加工によってマザー基板1を切断するまでの間に溝7の断面に生ずるマイクロクラック等を補修することができない場合が生じうる。したがって、この点を考慮すると、溝7の深さは、上記圧縮応力層5を貫通する深さであって、かつマザー基板1の厚みの15%を超える程度の深さとすることが好ましい。
「第2の形態」
溝形成工程の第2の形態は、図4(a)に示すように、圧縮応力層3上側に溝7を所定の深さで形成し、次いで、図4(b)に示すように溝7を覆うように耐エッチング層5を形成し、図4(c)に示すように、フォトリソグラフィー法等を用いて耐エッチング層5上に、溝形成位置に対応するエッチングパターン8を形成する方法である。第2の形態は、耐エッチング層5上に溝7の形成位置に対応するエッチングパターン8を形成する点で、上記第1の形態と相違する。それ以外の方法については、上記第1の形態で説明した通りであり、ここでの詳細な説明は省略する。
第1の形態では、フォトリソグラフィー法等によるエッチングパターンの形成を必要としないことから、耐エッチング層5の材料について特に限定はないが、第2の形態では、耐エッチング層5上に、溝7の形成位置に対応するエッチングパターン8を形成する必要がある。したがって、耐エッチング層5の材料としては、処理性がよく、所望の解像性がある材料を用いる必要がある。例えば、フォトリソグラフィー法によってエッチングパターンを形成する場合には、耐エッチング層5の材料として、ポジ型のレジスト材や、ネガ型のレジスト材を挙げることができる。ポジ型のレジスト材としては、例えば、東京応化工業(株)製のOFPR800、TFR−H、TFR−790等を用いることができる。
例えば、耐エッチング層5の材料としてポジ型のレジスト材を用いる場合には、溝形成位置に対応する開口形状を有するマスクを用いて、耐エッチング層5を露光し、次いで、現像液を用いて、露光された領域のレジスト材を除去することで、溝形成位置に対応するエッチングパターンを形成することができる。例えば、ポジ型のレジスト材として東京応化工業(株)製のレジスト材OFPR800等を用いる場合には、現像液として東京応化工業(株)製のNMD−3等を用いることで、露光された領域のレジスト材を除去することができる。
第2の形態は、上記第1の形態と比較して、フォトリソグラフィー法等を用いてエッチングパターンを形成する点で、工程数が多くなるものの、図4(d)に示すように溝7が形成される側の面、及びその反対側の面の双方の面に、エッチングパターン8を形成し、後述する個片化工程において、双方の面側からエッチング加工を施すことによりエッチング加工時間を短縮させることができる。なお、上記第1の形態において、耐エッチング層5の材料としてレジスト材を用い、溝が形成されない側の面にエッチングパターンを形成し、双方の面側からエッチング加工を施すこともできる。
<個片化工程>
個片化工程は、図5(a)に示すように、圧縮応力層3、耐エッチング層5、及び溝7が形成されたマザー基板1の溝7側からエッチング加工を行うことで、図5(b)に示すように溝7に沿ってマザー基板1を切断し、これにより個片化されたカバーガラスを得る工程である。なお、図5では、溝7が形成された面側からのみエッチング加工が行われているが、上述したように双方の面側からエッチング加工を行うこととしてもよい。
上述した溝形成工程(S2)では、物理的手段、或いはレーザー加工法によって溝7を形成している。物理的手段、或いはレーザー加工法を用いて溝7を形成した時には、溝7の断面にマイクロクラックが生じてしまい、これらの手段のみを用いてマザー基板10を切断し、個片化したカバーガラスを形成した時には、マイクロクラックに起因して、カバーガラスの機械的強度が著しく低下することとなる。
そこで、本発明では、物理的手段、レーザー加工法によってマザー基板1を切断するのではなく、物理的手段、或いはレーザー加工法によって、溝7を形成し、この溝7の断面に生じるマイクロクラックをエッチング加工によって補修しつつマザー基板1を切断している点に特徴を有する。換言すれば、溝形成工程における溝7の形成によって切断加工に要する時間を短縮させ、この溝7の形成によって生じうるマイクロクラックを個片化工程におけるエッチング加工で補修して機械的強度の向上を図っている。
エッチング加工法としては、湿式エッチング法、乾式エッチング法のいずれの方法も用いることができる。湿式エッチング法や乾式エッチング法に用いられるエッチング材は、マザー基板1の材料を溶解侵食・食刻することができるものであればよい。湿式エッチング法に用いられるエッチング材としては、フッ酸を主成分とする酸性溶液等を挙げることができる。乾式エッチング法に用いられるエッチング材としては、フッ素系ガス等を挙げることができる。
エッチングレートや、エッチング時間についても特に限定はないが、最終的に得られるカバーガラスの端面、すなわちエッチング加工における切断面のJIS B 0601(1994)で規定される算術平均粗さRaが1000nm以下となるような条件でエッチング加工を行うことが好ましい。端面が上記粗さとなるような条件でエッチング加工を行うことで、より機械的強度の高いガラス基板とすることができる。算術平均粗さの測定は、例えば、非接触表面形状測定機(NewView Zygo社製)を用い、倍率10倍(視野:1.0mm×1.0mm)で測定することができる。
最後に、残存した耐エッチング層5を除去することで、図5(c)に示すように、ガラス基板の少なくとも一方の面に圧縮応力層3が設けられたカバーガラス10が形成される。なお、図5(c)に示すカバーガラス10では、ガラス基板の双方の面に圧縮応力層3が設けられている。
以上、本発明のカバーガラスの形成方法について説明を行ったが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、圧縮応力層3と、耐エッチング層5との間に、タッチパネルセンサーとしての役割を付与する透明導電層を設けることもできる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明を説明する。なお、文中の「部」は特に断りの内限り質量基準である。
(実施例1)
厚みが0.7mmの板状のマザー基板(材質:アルミノシリケートガラス)を、硝酸カリウム(KNO3)の溶融塩に浸漬させることで化学強化し、マザー基板の表裏面に厚みが20μmの圧縮応力層を形成した。次いで、圧縮応力層の表裏面に、PPフィルムをアクリル樹脂の粘着剤で貼り付け耐エッチング層を形成し、表面側の耐エッチング層上にホイールカッターで溝を設けた後、フッ酸を含む混合水溶液を用いたエッチングで切り抜くことで、100mm×100mmに個片化された実施例1のカバーガラスを得た。
(実施例2)
ホイールカッターにかえて、レーザー加工で溝を設けた以外は全て実施例1と同様にして実施例2のカバーガラスを得た。
(比較例1)
厚みが0.7mmの板状のマザー基板(材質:アルミノシリケートガラス)を、硝酸カリウム(KNO3)の溶融塩に浸漬させることで化学強化し、マザー基板の表裏面に厚みが20μmの圧縮応力層を形成した。次いで、ダイヤモンド刃のホイールカッターで、溝を形成し、この溝を起点として手作業で分割することで、100mm×100mmに個片化された比較例1のカバーガラスを得た。
各実施例、比較例の機械的強度を測定したところ、実施例1、2のカバーガラスの機械的強度は490MPaであったのに対し、比較例1のカバーガラスの機械的強度は150MPaであり、最終的にエッチング加工によって端面の補修が行われる本発明の製造方法によれば、エッチング加工のみによって個片化されたカバーガラスと同等、或いは同等以上の機械的強度を有するカバーガラスを得ることができた。また、実施例1、2は、エッチング加工前にあらかじめ溝が形成されていることから、個片化をエッチング加工のみによって行う場合と比較して溝の深さ分短時間で個片化が可能である。なお、機械的強度の測定には、(テンシロンUCT−5T、オリエンテック社製)を用いた。測定条件は、JIS R 1601(2008)に準拠し、固定形4点曲げ試験ジグを用い、l(スモールL)、L、R1、R2はそれぞれ27mm、80mm、2mm、3mmとした。
10・・・カバーガラス
1・・・マザー基板
3・・・圧縮応力層
5・・・耐エッチング層
7・・・溝
8・・・エッチングパターン

Claims (3)

  1. マザー基板にエッチング加工を施して個片化されたカバーガラスを形成するカバーガラスの形成方法であって、
    マザー基板の少なくとも一方の面に圧縮応力層を形成する圧縮応力層形成工程と、
    前記圧縮応力層上に、物理的手段又はレーザー加工法によって所定の深さの溝を形成する溝形成工程と、
    前記溝側から前記マザー基板が貫通するまでエッチング加工を行い、個片化されたカバーガラスを形成する個片化工程と、
    を含む、カバーガラスの形成方法。
  2. 前記圧縮応力層上に、耐エッチング層を形成する耐エッチング層形成工程を更に含み、
    前記溝形成工程では、前記耐エッチング層上に、前記耐エッチング層の厚みを超える深さの溝が形成されることを特徴とする請求項1に記載のカバーガラスの形成方法。
  3. 前記溝形成工程では、前記圧縮応力層を貫通する深さの溝が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のカバーガラスの形成方法。
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