JP2014000115A - 振動型駆動装置、医療装置、及び医療システム - Google Patents

振動型駆動装置、医療装置、及び医療システム Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は磁気装置イメージング装置のガントリー近傍または内部に、不要機械振動を伴わず安全に設置することが可能で、磁気共鳴イメージング装置の画像や磁気共鳴イメージング装置内部の磁場を乱すことのない、振動型駆動装置、医療装置、および医療システムを提供する。
【解決手段】 本発明は、機械エネルギ付与素子と、前記機械エネルギ付与素子が設けられた弾性部材と、前記弾性部材に励起された振動により、前記弾性部材との間に相対的変位が生じる被駆動部材と、を備え、前記弾性部材及び前記被駆動部材のうち少なくとも一つは、導電性材料から成る部分を有し、前記導電材料から成る部分は、有端弧状である振動型駆動装置に関する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、磁場を利用した診断や測定、医療処置を行う装置の近傍または内部に設置する振動型駆動装置または、振動型駆動装置を用いた医療装置及び医療システムに関する。
近年、医療支援ロボットの分野において、磁気共鳴イメージング装置を用いた画像フィードバックによる手術支援ロボットの研究開発が盛んである。旧来の磁気共鳴イメージング装置は、円筒形状のガントリーによって患者の体表を覆う形で画像診断を行う。一方、近年では、開口部の大きなガントリーやガントリーの中央部に広い空間を持つオープン磁気共鳴イメージング装置が開発され、手術支援ロボットや医師による磁気共鳴イメージング装置内部への介入の可能性が大きく広がりつつある。一方で、磁気共鳴イメージング装置における静磁場は、1.5[T]〜3.0[T]程度の非常に強いものである。また、磁気共鳴イメージング装置内部における、画像取得における3次元位置情報を精度よく決定するために、その磁場精度は非常に高精度に管理され、3軸方向に時間的に変動する傾斜磁場を印加している。従って、磁気共鳴イメージング装置のガントリー近傍または内部に持ち込む手術支援ロボットやその他医療器具に、閉ループを形成する導電性材料を用いる際には、変動磁場により発生するローレンツ力や、高精度に管理された磁場に対する影響をなくすことが求められる。
US 6274965B1
特許文献1には磁気共鳴イメージング装置の近くで使用する振動型駆動装置において、housing以外の構成要素について、磁気共鳴イメージング装置の画像アーチファクトに影響を与えない材料で構成すると記載されている。そこで、特許文献1では、振動型駆動装置の構成要素としてチタン、タンタル、アルミニウムを用いる構成例が開示されている。
特許文献1に開示されているように、導電性材料を構造部材として、円環状の振動型駆動装置を製作し、磁気共鳴を利用した画像診断装置のボア近傍または内部に設置した場合に、次の3点が考えられる。
1点目に、導電性材料から成る部材が、円環のような、閉ループを形成する閉ループ部を有する場合、該閉ループを貫く磁束の時間変動に起因し発生する誘導起電力によって、該閉ループ部内を流れる変動電流が、新たな変動磁場を形成する。従って、導電性材料から成る部材の閉ループ部付近では、磁気共鳴イメージング装置の空間座標のエンコードに必要な、高精度に管理された傾斜磁場を乱す可能性がある。
2点目に、マックスウェル−アンペールの法則により、導電性材料から成る部材が、閉ループを形成する閉ループ部を有する場合、該閉ループを貫く全磁束の時間変動に起因して、誘導起電力が発生する。この誘導起電力によって、該閉ループ部内を流れる変動電流に起因した電磁波が発生するため、導電性材料から成る閉ループ部を有する部材は、磁気共鳴イメージング装置及び、その他周辺機器に対するノイズの発生源となり得る。
3点目に、導電性材料から成り、閉ループを形成する閉ループ部を有する部材において、該閉ループを貫く磁束が時間的に変動する際、誘導起電力により、時間的に変動する電流が該閉ループ部内を流れる。従って、導電性の材料から成る閉ループ部には、電流ベクトルをI、磁束ベクトルをBとすると、時間的に変動するローレンツ力Fが、ベクトル積I×Bの方向にかかる。このローレンツ力Fは、不要な機械振動の原因となる。そのため、導電性材料から成る閉ループ部を有する部材は、振動型駆動装置の性能に影響を与える可能性がある。
以上の点に鑑みて、本発明は、空間の磁場を用いて診断や測定、医療処置を行う場合に、磁場の近傍や内部で用いても、診断や測定、医療処置への影響が低減された振動型駆動装置を提供する。例えば、磁気装置イメージング装置のガントリー近傍または内部に設置しても、磁気共鳴イメージング装置やその他周辺機器にへの影響が低減された、振動型駆動装置を提供する。また、上記振動型駆動装置を有する医療装置、医療システムを提供する。
上記の課題を解決するため、本発明は、解決手段の1つとして、機械エネルギ付与素子と、前記機械エネルギ付与素子が設けられた弾性部材と、前記弾性部材に励起された振動により、前記弾性部材との間に相対的変位が生じる被駆動部材と、を備え、前記弾性部材及び前記被駆動部材のうち少なくとも一つは、導電性材料から成る部分を有し、前記導電材料から成る部分は、有端弧状である振動型駆動装置を提供する。
本発明によれば、空間の磁場を用いて診断や測定、医療処置を行う場合に、磁場の近傍や内部で用いても、診断や測定、医療処置への影響を低減した振動型駆動装置、及び、その振動型駆動装置を用いた医療装置及び医療システムを提供することができる。
振動型駆動装置の概略斜視図である。 立体分解表示された振動型駆動装置の概略斜視図である。 (a)振動型駆動装置の概略断面図、(b)B部拡大図である。 (a)弾性部材の概略斜視図、(b)C部拡大図である。 振動型駆動装置の概略斜視図である。 立体分解表示された振動型駆動装置の概略斜視図である。 (a)振動型駆動装置の概略断面図、(b)D部拡大図である。 振動型駆動装置の概略斜視図である。 立体分解表示された振動型駆動装置の概略斜視図である。 (a)振動型駆動装置の概略断面図、(b)E部拡大図である。 振動型駆動装置の概略斜視図である。 立体分解表示された振動型駆動装置の概略斜視図である。 (a)振動型駆動装置の概略断面図、(b)F部拡大図である。 (a)弾性部材、被駆動部材、弾性部のみを表示した概略斜視図、(b)G部拡大図である。 振動型駆動装置の概略斜視図である。 立体分解表示された振動型駆動装置の概略斜視図である。 (a)振動型駆動装置の概略断面図、(b)K部拡大図である。 (a)加圧部材の概略斜視図、(b)乃至(f)加圧部材の概略斜視図である。 オープン磁気共鳴イメージング装置を模式的に示した概略斜視図である。 医療用マニピュレータの概略斜視図である。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の一様態は、機械エネルギ付与素子と、前記機械エネルギ付与素子が設けられた弾性部材と、前記弾性部材に励起された振動により、前記弾性部材との間に相対的変位が生じる被駆動部材と、を備え、前記弾性部材及び前記被駆動部材のうち少なくとも一つは、導電性材料から成る部分を有し、前記導電材料から成る部分は、有端弧状である振動型駆動装置に関する。
なお、被駆動部材とは、弾性部材の振動により、弾性部材との間に相対変位が生じるものである。なお、弾性部材と被駆動部材の間に相対変位が生じるとは、弾性部材と被駆動部材の両方が移動する場合、弾性部材が固定され被駆動部材が移動する場合、及び被駆動部材が固定され弾性部材が移動する場合を含む。
また、本明細書において、弧状とは、円周の一部を指す。ここでいう円とは、正円だけでなく、楕円や、曲率半径が非連続で変化している円も含む。有端弧状とは、端部を有する弧状を指し、したがって、端部を有さない、円等の閉ループ形状は含まない。
本発明における振動型駆動装置の実施形態の例を実施の形態1乃至5に記載する。各実施の形態では、その構成部材の一つが導電性材料を含む場合に、該部材を、導電材料から形成される閉ループを含まないように構成する、具体的な構成例が記載されている。しかし、本発明はこれに限定されず、各実施の形態で開示されている構成部材の材料や構成を組み合わせることにより、振動型駆動装置を構成してもよい。
また、実施の形態1乃至5に開示されている振動型駆動装置または、実施の形態1乃至5に開示されている構成要素の組み合わせによって構成された振動型駆動装置を用いた医療装置の例を実施の形態6に示す。
(実施の形態1)
図1乃至図4を用いて、本発明の第1の実施形態について説明する。尚、図中に示した座標軸は、共通のものとする。
図1は本発明の第1の実施の形態における振動型駆動装置1の概略斜視図である。図1に示す振動型駆動装置1を立体分解表示した概略斜視図を図2に示す。また、図1の振動型駆動装置1の、x軸正方向から見た中心軸を通るy−z断面における概略断面図を図3(a)に示す。図3(a)において、円で囲ったB部の拡大詳細図について、図3(b)に示す。図3では、断面をハッチングにより示している。
まず、振動型駆動装置1の構造及び、動作原理について説明する。2は弾性部材であり、裏面には機械エネルギ付与素子が設けられる。例えば、機械エネルギ付与素子として圧電素子5が、弾性部材2の裏面に固着される。電気基板9によって圧電素子5へ電気信号が伝達されると、圧電素子5は電気的エネルギを機械的エネルギへ変換し、アキシャル方向へ変位を生じる。圧電素子5を複数に分極し、弾性部材2の曲げ振動モードに合致した固有振動を励起させることで、弾性部材2の上端面ではアキシャル方向の変位とそれに直交した駆動方向の変位を得ることができる。また、弾性部材2には図に示すように、複数の溝をラジアル方向に設けることにより、より少ないエネルギで効率的に、より大きな変位を得ることが可能である。被駆動部材3は弾性部3aをもち、弾性部材2のアキシャル方向の変位に倣うため、弾性部材2の上端における変位から、駆動方向の変位を効率よく取り出せる機構となっている。なお、ここでは、機械エネルギ付与素子として圧電素子を用いる例を示したが、機械エネルギ付与素子は、これに限定されない。例えば、磁歪効果を利用した機械エネルギ発生手段などを用いてもよい。また、機械エネルギ発生手段は、電気エネルギや磁気エネルギを機械エネルギに変換するものに限定されず、流体や熱等のもつエネルギを機械エネルギに変換するものであってもよい。。圧電素子は、電気―機械エネルギ変換素子の一例である。
次に振動型駆動装置1における支持機構について説明する。弾性部材2は第1の支持部材6によって支持されている。第1の支持部材6は、120度間隔でラジアル方向に保持機構6aを備え、図3(b)に示すように、保持機構6aが弾性部材2の溝に嵌め込まれることで、弾性部材2をラジアル方向に拘束、支持している。電気基板9、圧電素子5及び弾性部材2が一体となったユニットは、支持部材6の上に配置された不織布4の上に保持されている。図中、保持機構6aは、第1の支持部材6の一部として示してあるが、第1の支持部材6への弾性部材2の組み込み容易性を考慮して、第1の支持部材6と保持機構6aとを別体として形成するなど、第1の支持部材6を2体以上で形成してもよい。
次に、被駆動部材3の支持方法について説明する。7は、被駆動部材3を支持する第2の支持部材である。第2の支持部材7は、外輪7a、内輪7b、複数の玉7cで構成されるラジアル玉軸受である。被駆動部材3と第2の支持部材7は、外輪7aの外径嵌合によって支持されている。内輪7bの上端部と、加圧部材8に設けられた弾性部8aとは接触状態にあり、加圧部材8の外周に設けられた雄ねじ8bと第1の支持部材6の内周に設けられた雌ねじ6bを締め付けることによって、弾性部8aを弾性変形させる。加圧部材8は、被駆動部材3と弾性部材2との間に接触圧力を付与する部材であり、加圧部材8の弾性変形を利用することで、アキシャル方向に適切な荷重で加圧可能な構成としている。このように、被駆動部材3を弾性部材2側へ適切な荷重で加圧することで、駆動に適した良好な摩擦特性を得ることができる。
先述のように、振動型駆動装置を磁場の発生している空間内で用いる場合、導電性材料から成る部材が、閉ループ部を有していると、閉ループ部に流れる電流により、診断や測定、医療処置等に影響を与える可能性がある。したがって、本実施の形態では、弾性部材2が導電性材料から成る場合に、弾性部材2が閉ループを有さない構成とする。
本実施の形態において、振動型駆動装置が、磁気共鳴イメージング装置の近傍または内部で用いられる場合を例として説明する。
図4(a)に弾性部材2の概略斜視図を示し、矩形で囲んだCの拡大詳細図を図4(b)に示す。弾性部材2は、第1の弾性要素2a及び、第2の弾性要素2bの周期的な接合によって、円環状の閉ループを形成している。第1の弾性要素2a及び、第2の弾性要素2bのz軸方向の寸法差によって、弾性部材2は周方向に複数の溝を持つ構造となっている。まず、弾性部材2の材料について説明する。第1の弾性要素2aは、十分な振動エネルギを被駆動部材3へ伝達するために、密度の比較的大きなベリリウム銅やりん青銅等の、磁化率の低い非磁性金属で形成されている。一方、第2の弾性要素2bは、弾性部材2の導電性の閉ループを断つために、非導電性材料で形成されている。第2の弾性要素2bについて、本実施の形態では充填剤としてグラスファイバー(GF)を含むポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の強化プラスチック(FRP)の適用を考える。本実施の形態のように、第1の弾性要素2aに金属などの導電性材料を適用し、第2の弾性要素2bに非導電性材料を適用する場合、振動型駆動装置1の良好な制御性を得るために、弾性部材2の駆動周波数に一致する固有振動数に対して、被駆動部材3の駆動周波数に一致する固有振動数を十分高く設計する必要がある。弾性部材2の駆動周波数に合致した固有振動数を調整する具体的手段として、第2の弾性要素2bへの充填剤の配合割合を調整したり、周方向の溝深さを調整したりすることが挙げられる。また、第1の弾性要素2aには、被駆動部材3に対する適切な摩擦特性を得ることや、ベリリウム銅の摩耗粉の発生を抑制するために、予め無電解ニッケルりん(Ni−P)めっきなどの表面処理を施すことも有効である。
弾性部材2の製作方法として、第1の弾性要素2aと第2の弾性要素2bを互いに固着したものを圧電素子5に固着させてもよいが、本実施の形態ではインモールド成形技術の適用を考える。第1の弾性要素2aを円周状に金型内に予め設置し、円周状の隙間に第2の弾性要素2bとして強化プラスチック(FRP)を成形機によって充填させることで、生産性の向上を図ることができる。
弾性部材22は、導電性材料から成る部材である、第2の弾性要素2aを有しているが、第2の弾性要素2aは、有端弧状である。したがって、弾性部材22を、導電性材料によって形成される閉ループを有さない構成とすることができる。
次に、被駆動部材3の材料とその製造方法について説明する。被駆動部材は、先に述べたように、図中z軸方向の安定した弾性特性を有することが必要である。また、振動型駆動装置の良好な制御特性を得るために、弾性部材の曲げ振動に追従する振動モードの被駆動部材の固有振動数が、弾性部材の曲げ振動の固有振動数よりも十分高い必要がある。以上の2点に鑑みて、本実施の形態では、被駆動部材3を、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)にグラスファイバー(GF)などの充填剤を添加した強化プラスチック(FRP)を用いて形成する。充填剤として添加されたグラスファイバー(GF)は、硬質な耐摩耗性材料として作用し、また、安定した摩擦力を確保するのにも寄与する。その他、摺動性の向上のためにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂やポリイミド(PI)等の耐熱性樹脂を含有してもよい。また、摩擦力向上のために、セラミックスまたは樹脂材料にシリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物系セラミックスを含有してもよい。接触部材の表層として、ダイアモンドライクカーボン(DLC)等の非金属材料や、前記シリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物の被膜を形成してもよい。通常市販されている強化プラスチックを使用して被駆動部材を形成する場合、切削加工あるいは射出成形によって製作するのが一般的である。図中に示した円環状の被駆動部材を、前者の切削加工により製作する場合、市販のFRPから成るバー材を用いて加工するのが一般的である。しかし、バー材の多くは押し出し成形によって製作されているため、充填剤の配向が押し出し方向に揃い、剛性の異方性を生じやすい。加えて、ラジアル方向にも充填剤の密度が異なり、設計に対する特性誤差を生じやすい。また、射出成形によって、円環状の被駆動部材を製作する場合は、金型のゲートを起点とした不均一分散が起こりやすく、同様に剛性の異方性を生じやすい。従って本実施の形態では、次の手順に従い被駆動部材を製作する。まず、粒体状の樹脂と充填剤の繊維を予め均一に混合した後、円筒状の金型に入れて加熱しながら圧縮成形を施し、被駆動部材より大きい寸法の円柱(円盤)状のブランク材を成形する。次に、圧縮成形によって製作されたブランク材を旋盤加工などの機械加工によって所定の寸法に仕上げる。このような手順に従うと、強化プラスチック内の充填剤を均一に分散させることができ、弾性部3aの弾性特性を精度よく設計することが可能である。設計例として、被駆動部材として従来から用いられているA5056などのアルミ系金属を用いた場合と同等の弾性機能を、弾性部3aに付与する場合を考える。グラスファイバーを30[%]添加したポリエーテルエーテルケトン(PEEK)は、アルミニウム系金属A5056の約14[%]のヤング率を持つ。被駆動部材の材料として、このグラスファイバーが添加されたPEEKを用いる場合、弾性部3aのz軸方向の厚さ寸法を駆動周波数に応じて適切に設計することで、A5056と同等の弾性特性を得ることができる。。このように、充填剤を均一に分散させることにより弾性特性の精度を向上させる効果が期待できる。また、充填剤の添加により、クリープ時間を拡大させる効果が期待できる。本実施の形態では、粒体状の樹脂と充填剤を予め混合した後に圧縮成形したものをブランク材として利用する製作例について説明した。しかし、このような方法が適用困難な場合でも、次のような方法で、充填剤が添加された強化プラスチック(FRP)の異方性を簡易的に改善させることが可能である。つまり、市販のバー材や管材、その他の資材をブランク成形用の金型に入れ、加熱しながらゆっくり圧縮成形を施すことで、揃っていた充填剤の配向を分散させる効果が期待できる。
次に、加圧部材8の材料について説明する。本実施の形態における加圧部材8は弾性部8aを備えており、その弾性特性を第2の支持部材7の予圧と、弾性部材2−被駆動部材3間の接触圧力の管理に利用していることから、弾性部8aは高精度な弾性特性を持つことが要求される。エンジニアリングプラスチックを用いて加圧部材8を形成すれば、異方性の少ない弾性特性が得られる。更に、被駆動部材3と同様に、充填剤を添加した強化プラスチック(FRP)を用いると、良好なクリープ特性を得ることができる。
次に、圧電素子5、第1の支持部材6、第2の支持部材7の材料について説明する。圧電素子5は、例えば、セラミックスを用いて形成することができ、ジルコン酸鉛とチタン酸鉛(PbZrO−PbTiO)を主成分とする圧電素子を用いることができる。また、第1の支持部材6は高精度な弾性特性や、高い耐熱性が要求されないため、エンジニアリングプラスチックや、マシナブルセラミックス、ファインセラミックスなどの非導電性材料を用いて形成できる。第2の支持部材7については、外輪7a及び、内輪7bはエンジニアリングプラスチックや、マシナブルセラミックス、ファインセラミックスなどの非導電性材料を用いて形成できる。玉7cは、セラミックスを用いて形成でき、例えば高靱性の部分安定化ジルコニア(PSZ:Partially Stabilized Zirconia)を用いて形成るすと、靱性、耐熱性、耐摩耗性に優れた玉7cを形成することができる。
最後に、不織布4及び、電気基板9の材料や構成について説明する。不織布4は、例えば、ポリエステルやポリウレタン(PUR)等を原材料としたフェルトで形成できる。また、羊毛等から形成されたフェルトで形成できる。電気基板9としては、例えば、樹脂から成るベースフィルム上に接着層を形成し、接着層を介して銅箔等の導電膜を形成し、端子部分以外を樹脂等の絶縁膜で保護したフレキシブル基板を用いることができる。ベースフィルムや絶縁膜を形成する樹脂としては、例えは、ポリイミド(PI)を用いることができる。
本実施の形態によれば、電気基板及び、圧電素子に設けられた電極以外の部材において、導電性から形成される閉ループを含まない振動型駆動装置を提供することができる。従って、本実施の形態の振動型駆動装置を用いることで、磁気共鳴イメージング装置の近傍または内部で用いても、磁気共鳴イメージング装置に対するノイズが低減される効果が期待できる。また、不要な機械振動の発生を抑制することができる。
本発明における振動型駆動装置1の部材は、上記材料に限定されるものではなく、導電性材料から成る閉ループを含まないような、材料、または設計が、各部材に適用されていればよい。本実施の形態では、第1の弾性要素2aとして、ベリリウム銅やりん青銅などの磁化率の低い非磁性金属材料を用いる例を示したが、他の金属材料を用いてもよく、非金属の導電性材料を用いてもよい。例えば、第1の弾性要素2aとして、適切な剛性と被駆動部材3に対する摺動性を向上させるために、導電性のカーボンファイバー(CF)を充填剤として含む強化プラスチック(FRP)を適用することも考えられる。また、上記とは逆に、第1の弾性要素2aに非導電性材料を、第2の弾性要素2bに導電性材料を適用してもよい。また、第2の弾性要素2bを設けず、複数の第1の弾性要素2aを、1つの第1の弾性要素2aと隣接する第1の弾性要素2aとの間に、空間を設けて周方向に配置し、圧電素子5に直接固着させた場合も本発明の範疇に含まれる。更に、弾性要素2a、2bは、必ずしも同一形状のものが円周上に等間隔に配置されている必要はなく、周方向位置によって弾性要素の寸法や、溝の深さが各々異なっていてもよい。
本実施の形態では、円環状の回転駆動型の振動型駆動装置に関する実施の形態について記載したが、本発明の振動型駆動装置は、これに限定されない。特開2004−304887号公報に示されているような、直動駆動型の振動型駆動装置においても、適用可能である。また、中実状の回転型駆動装置や、面内駆動型、球状駆動型の振動型駆動装置にも、適用可能である。
(実施の形態2)
図5乃至図7を用いて、本発明の第2の実施形態について説明する。尚、図中に示した座標軸は、共通のものとする。また、実施の形態1と共通する箇所は説明を省略し、共通する部品は同一の符号を用いて説明する。
図5は本発明の第2の実施形態における、振動型駆動装置21の概略斜視図である。図5に示す振動型駆動装置21を立体分解表示した概略斜視図を図6に示す。また、図5の振動型駆動装置21の、x軸正方向から見た中心軸を通るy−z断面における概略断面図を図7(a)に示す。図7(a)において、円で囲ったD部の拡大詳細図について、図7(b)に示す。図7では、断面をハッチングにより示している。
まず、振動型駆動装置21の構造及び、動作原理について説明する。22は弾性部材であり、裏面には機械エネルギ付与素子が設けられる。例えば、圧電素子5が弾性部材22の裏面に固着される。実施の形態1と同様に、弾性部材22のラジアル方向の曲げ方向の振動モードに合致した固有振動を励起させることで、弾性部材22の上端面ではアキシャル方向の変位と、それに直交した周方向の変位を得ることができる。
本実施形態において、被駆動部材は、被駆動部材本体23及び接触弾性部材24a〜24dを含む。被駆動部材本体23及び接触弾性部材24a〜24dは、接触部材25を介して、弾性部材22によって駆動される。図6、図7(b)に示すように、4つの接触弾性部材24a〜24dは、互いに接触せず、また、それぞれの上端は被駆動部材本体23に接着されている。したがって、接触弾性部材24a〜24dは、1つの接触弾性部材と隣接する接触弾性部材との間には、空間が設けられている。空間が設けられる代わりに、非導電性の樹脂材料等で隙間が充填されていてもよい。接触弾性部材24a〜24dの下端には、円環状の接触部材25が固着されている。接触弾性部材24a〜24dは、実施の形態1における弾性部3aと同様、アキシャル方向の弾性要素として作用し、弾性部材22のアキシャル方向の変位に倣うことで、弾性部材22の上端における変位から、駆動方向(ここでは周方向)の変位を効率よく取り出せる機構としている。
次に振動型駆動装置21における支持機構について説明する。弾性部材22は第1の支持部材6によって支持され、被駆動部材本体23は第2の支持部材7によって支持され、支持方法は実施の形態1と同様である。
本実施の形態における振動型駆動装置21も、実施の形態1と同様に、導電性材料が閉ループを形成しないように、部材の材料選定や設計を行う。
まず、被駆動部材本体23、接触弾性部材24a〜24d、接触部材25の材料について説明する。本実施の形態では、被駆動部材本体23としてアルミナ(Al)の適用を検討する。次に接触弾性部材24a〜24dとしては、例えば、振動の減衰が少ない金属を用いることができる。これにより、振動型駆動装置の駆動周波数に依存せず、アキシャル方向において、高精度な弾性特性を実現することができる。また、磁場への影響の観点から、金属の中でも、ベリリウム銅やりん青銅などの磁化率の比較的低い非磁性金属材料を適用することができる。ここで、接触弾性部材24a〜24dは、それぞれ、導電性材料から形成されているが、その形状は、有端弧状である。したがって、接触弾性部材24a〜24dは、導電性材料により形成された閉ループを有さない構成である。
接触部材25は、摺動性の向上のために、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂や、ポリイミド(PI)等の耐熱性樹脂を用いて形成することができる。安定した摩擦力を確保するために、硬質な耐摩耗性材料としてグラスファイバー(GF)等を含有していてもよい。また、摩擦力向上のために、セラミックスまたは樹脂材料にシリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物系セラミックスを含有してもよい。接触部材の表層として、ダイアモンドライクカーボン(DLC)等の非金属材料や、前記シリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物の被膜を形成してもよい。
次に、弾性部材22の材料について述べる。本実施の形態では、弾性部材として、立方晶中に一部正方晶を分散・析出させ、熱間静水圧加圧焼結法(HIP)によって焼結させた部分安定化ジルコニア(PSZ:Partially Stabilized Zirconia)を用いた。安定化ジルコニア(SZ:Stabilized Zirconia)は、耐熱材料として用いられている。安定化ジルコニアでは、ジルコニア(ZrO)に酸化マグネシウム(MgO)や、イットリア(Y)、酸化カルシウム(CaO)等が固溶することで、低温状態でも立方晶を維持している。一方、部分安定化ジルコニア(PSZ)では、正方晶を準安定相として含有させる。このため、酸化マグネシウム(MgO)及びイットリア(Y)の少なくとも一方を、ジルコニア(ZrO)を安定化ジルコニア(SZ)として安定化させるのに必要な量より少ない量添加し、適切な熱処理を行う。これにより、ジルコニアを部分的に安定させることが可能である。強度を増すために、アルミナ(Al)を固溶していてもよい。部分安定化ジルコニアを採用することで、応力場における亀裂先端の破壊エネルギが、正方晶から単斜晶へのマルテンサイト変態により吸収されるため、ファインセラミックスでも高い靱性を得られる利点がある。部分安定化ジルコニア(PSZ)は、比重がマルテンサイト系ステンレス鋼SUS420J2の約79[%]程度と、樹脂やアルミナ(Al)などのセラミックス材料と比べて、高比重である。よって、弾性部材22を部分安定化ジルコニア(PSZ)を用いて形成することで、ファインセラミックスの中でも、より大きな振動エネルギを得ることができ、また、樹脂と比較して粘性損失が少ないため、非導電性材料の中でも良好な振動特性を得ることができる。
本実施の形態における、不織布4、圧電素子5、第1の支持部材6、第2の支持部材7、加圧部材8、電気基板9は、例えば、実施の形態1と同様の材料、構造で形成することができ、詳細説明を割愛する。
本実施の形態によれば、電気基板及び、圧電素子に設けられた電極以外の部材において、導電性材料によって形成された閉ループを含まない振動型駆動装置を提供することができる。従って、振動型駆動装置を、例えば磁気共鳴イメージング装置の近傍または内部で用いても、磁気共鳴イメージング装置に対するノイズを低減させる効果が期待できる。また、不要な機械振動の発生を抑制することができる。更に、本実施の形態では、弾性部材22を、部分安定化ジルコニア(PSZ)、被駆動部材本体23をアルミナ(Al)を用いて形成する例を示している。一般に、アルミナ(Al)は、部分安定化ジルコニア(PSZ)に比べると、比重が小さくヤング率が高いため、被駆動部材本体における駆動周波数に合致した固有振動数を十分高く設定することができる。よって、被駆動部材の良好な制御性を確保することができる。
本発明における振動型駆動装置21は、上記材料に限定されるものではなく、導電性材料により形成された閉ループを含まないような、材料、または設計が、各部材に適用されていればよい。本実施の形態では、接触弾性部材24a〜24dとして、金属材料を用いる例を示したが、他の金属材料を用いてもよく、非金属の導電性材料を用いてもよい。さらに、接触部材25を設けずに次のように設計してもよい。例えば、接触弾性部材24a〜24dとして、適切な剛性を備え、また、弾性部材22に対する摺動性を向上させるために、導電性のカーボンファイバー(CF)を充填剤として含む強化プラスチック(FRP)を適用することも考えられる。この場合、充填剤として添加されたグラスファイバー(GF)やカーボンファイバー(CF)は、硬質な耐摩耗性材料として作用し、また、安定した摩擦力を確保するのにも寄与する。その他、摺動性の向上のためにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂やポリイミド(PI)等の耐熱性樹脂を含有してもよい。また、摩擦力向上のために、セラミックスまたは樹脂材料にシリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物系セラミックスを含有してもよい。接触部材の表層として、ダイアモンドライクカーボン(DLC)等の非金属材料や、前記シリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物の被膜を形成してもよい。また、接触弾性部材24a〜24dは、円周上に等間隔に配置された4つの部材から構成されている必要はなく、導電性の閉ループを形成しなければ、例えば、C型形状に一体で形成されていてもよい。同様の表面処理を弾性部材22の表層に行ってもよい。
本実施の形態では、円環状の回転駆動型の振動型駆動装置に関する実施の形態について記載したが、本発明の振動型駆動装置は、これに限定されない。中実状の回転型駆動装置や、直動駆動型、面内駆動型、球状駆動型の振動型駆動装置にも、適用可能である。
(実施の形態3)
図8乃至図10を用いて、本発明の第3の実施形態について説明する。尚、図中に示した座標軸は、共通のものとする。また、実施の形態1乃至2と共通する箇所は説明を省略し、共通する部品は同一の符号を用いて説明する。
図8は本発明の第3の実施形態における振動型駆動装置31の概略斜視図である。図8に示す振動型駆動装置31を立体分解表示した概略斜視図を図9に示す。また、図8の振動型駆動装置31の、x軸正方向から見た中心軸を通るy−z断面における概略断面図を図10(a)に示す。図10(a)において、円で囲ったE部の拡大詳細図について、図10(b)に示す。図10では、断面をハッチングにより示している。
まず、振動型駆動装置31の構造及び、動作原理について説明する。22は、実施の形態2と同様に、弾性部材であり、裏面には圧電素子5が固着されている。実施の形態1と同様に、弾性部材22の曲げ方向の振動モードに合致した固有振動数を励起させることで、弾性部材22の上端面ではアキシャル方向の変位とそれに直交した駆動方向(例えば周方向)の変位を得ることができる。
一方、被駆動部材33は、図10(b)に示すように、弾性部33aを備えた部材で、y−z面内において、一方の端部と他方の端部の間に間隙を有するC型形状で形成されている。弾性部33aは実施の形態1における弾性部3aと同様に、アキシャル方向の弾性要素として作用し、弾性部材22のアキシャル方向の変位に倣うことで、弾性部材22の上端における変位から、駆動方向の変位を効率よく取り出せる機構としている。
次に振動型駆動装置31における支持機構について説明する。弾性部材22は第1の支持部材6によって支持され、被駆動部材33は第2の支持部材7によって支持され、支持方法は実施の形態1と同様である。
本実施の形態における振動型駆動装置31は、実施の形態1と同様に、導電性材料が閉ループを形成しないように、部材の材料選定や設計を行う。本実施の形態における、不織布4、圧電素子5、第1の支持部材6、第2の支持部材7、加圧部材8、及び電気基板9は、例えば、実施の形態1と同様の材料、及び構成で形成することができる。また、弾性部材22は、実施の形態2と同様の材料及び構成で形成することができる。被駆動部材33は、弾性部33aのアキシャル方向の高精度な弾性特性を実現させるために、ベリリウム銅やりん青銅などの磁化率の比較的低い非磁性金属材料を適用する。ここで、被駆動部材33は、導電性材料から形成されているが、有端弧状であるC型形状を有している。したがって、被駆動部材33を、導電性材料による閉ループを有さない構成とすることができる。
本実施の形態によれば、電気基板や圧電素子の電極以外の部材において、導電性材料により形成された閉ループを含まない振動型駆動装置を提供することができる。従って、例えば、磁気共鳴イメージング装置の近傍または内部で用いても、磁気共鳴イメージング装置に対するノイズを低減させる効果が期待できる。また、不要な機械振動の発生を抑制することができる。
本実施の形態において、各部材は、実施の形態2と同様の材料を用いて形成されているが、本発明における振動型駆動装置31は、上記材料に限定されない。振動型駆動装置31の部材には、導電性材料により形成された閉ループを含まないような、材料、または設計が、各部材に適用されていればよい。本実施の形態では、被駆動部材33として、ベリリウム銅やりん青銅などの非磁性金属材料を用いる例を示したが、他の金属材料を用いてもよく、非金属の導電性材料を用いてもよい。さらに、実施の形態2と同様に、良好な摩擦特性を得るために、弾性部材22と被駆動部材33との間に接触部材25と同等のものを設けてもよい。また、接触部材25を設ける代わりに、次のように設計してもよい。例えば、被駆動部材33として、適切な剛性を得るために、、グラスファイバー(GF)や、カーボンファイバー(CF)を充填剤として含む強化プラスチック(FRP)を適用することも考えられる。充填剤として添加されたグラスファイバー(GF)やカーボンファイバー(CF)は、硬質な耐摩耗性材料として作用し、また、安定した摩擦力を確保するのにも寄与する。その他、摺動性の向上のために、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂や、ポリイミド(PI)等の耐熱性樹脂を含有してもよい。また、摩擦力向上のために、セラミックスまたは樹脂材料にシリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物系セラミックスを含有してもよい。接触部材の表層として、ダイアモンドライクカーボン(DLC)等の非金属材料や、前記シリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物の被膜を形成してもよい。同様の表面処理を弾性部材22の表層に行ってもよい。
本実施の形態では、円環状の回転駆動型の振動型駆動装置に関する実施の形態について記載したが、本発明の振動型駆動装置は、これに限定されない。中実状の回転型駆動装置や、直動駆動型、面内駆動型、球状駆動型の振動型駆動装置にも、適用可能である。
(実施の形態4)
図11乃至図14を用いて、本発明の第4の実施形態について説明する。尚、図中に示した座標軸は、共通のものとする。また、実施の形態1乃至3と共通する箇所は説明を省略し、共通する部品は同一の符号を用いて説明する。
図11は本発明の第4の実施形態における振動型駆動装置41の概略斜視図である。図11に示す振動型駆動装置41を立体分解表示した概略斜視図を図12に示す。また、図11の振動型駆動装置41の、x軸正方向から見た中心軸を通るy−z断面における概略断面図を図13(a)に示す。図13(a)において、円で囲ったF部の拡大詳細図について、図13(b)に示す。図13では、断面をハッチングにより示している。
まず、振動型駆動装置41の構造及び、動作原理について説明する。42は弾性部材であり、裏面には機械エネルギ付与素子の一例である圧電素子5が固着され、図に示すようにラジアル方向に対して傾斜した溝が周方向に設けてある。実施の形態1と同様に、弾性部材42の曲げ方向の振動モードに合致した固有振動を励起させることで、弾性部材42の上端面ではアキシャル方向の変位とそれに直交した駆動方向(例えば周方向)の変位を得ることができる。
本実施の形態において、被駆動部材は、被駆動部材本体43と、被駆動部材本体43と弾性部材42の間に設けられた、複数の接触弾性部材44とを含む。被駆動部材本体43は、図に示すように円環状の部材で、下端に複数の接触弾性部材44が円周方向に固着されている。複数の接触弾性部材44は、1つの接触弾性部材と、隣接する接触弾性部材44の間に空間を設けて配置される構成となっている。空間が設けられる代わりに、非導電性の樹脂材料等で隙間が充填されていてもよい。接触弾性部材44は実施の形態1における弾性部3aと同様、アキシャル方向の弾性要素として作用し、弾性部材42のアキシャル方向の変位に倣うことで、弾性部材42の上端における変位から、駆動方向の変位を効率よく取り出せる機構としている。
本実施の形態では、弾性部材42と、円周状に配列された接触弾性部材44との接触部分において、弾性部材42と、円周状に配列された複数の接触弾性部材44との双方が、凹凸を含む形状である。凹凸を含む形状同士の接触であっても良好な接触状態を得るための、弾性部材42の溝と、複数の接触弾性部材44の形状及び配置の関係について図14を用いて説明する。図14(a)は、振動型駆動装置41において、弾性部材42、被駆動部材本体43、接触弾性部材44のみを表示した、被駆動部材本体43の中心軸を通りy−z面に平行な平面によって切断したときの、概略斜視図である。また、図14(a)の矩形で囲んだGの拡大詳細図を図14(b)に示す。弾性部材42には、溝が直線状に設けられ、その方向を図14(b)中に一点鎖線J−1、J−2、J−3として示している。一方、被駆動部材本体43に固着された接触弾性部材44と隣り合う接触弾性部材44との中心線を一点鎖線H−1、H−2、H−3として示している。図14(b)では、一点鎖線J−1、J−2、J−3、H−1、H−2、H−3は全て、x−y平面に平行な同一平面上にあるものとする。本実施の形態では、弾性部材42の溝の設けてある方向J−1、J−2、J−3と、接触弾性部材44同士の間に設けられた間隙の方向H−1、H−2、H−3が、概ね直交するように構成されている。接触弾性部材44は、被駆動部材本体43に接着することで形成可能である。また、実施の形態1と同様に、予め金型内に接触弾性部材44を設置し、その上に被駆動部材本体43を射出成形によって形成するインモールドインジェクションによって製作することで生産性の向上を図ることが可能である。
次に振動型駆動装置41における支持機構について説明する。弾性部材42は第1の支持部材46によって支持される。第1の支持部材46は、120度間隔でラジアル方向に保持機構46aを備え、図13(b)に示すように、保持機構46aが弾性部材42の溝に嵌め込まれることで、弾性部材42をラジアル方向に拘束、支持している。電気基板9、圧電素子5及び弾性部材42が一体となったユニットは、支持部材46の上に配置された不織布4の上に保持されている。一方、被駆動部材本体43は第2の支持部材7によって支持され、支持方法は実施の形態1と同様とする。図中、保持機構46aは、第1の支持部材46の一部として示してあるが、第1の支持部材46への弾性部材42の組み込み容易性を考慮して、第1の支持部材46と保持機構46aとを別体として形成するなど、第1の支持部材46を2体以上で形成してもよい。
本実施の形態における振動型駆動装置41においても、実施の形態1乃至3と同様に、導電性材料が閉ループを形成しないように、部材の材料選定及び設計を行う。
本実施の形態における、不織布4、圧電素子5、第1の支持部材46、第2の支持部材7、加圧部材8、及び電気基板9については、それぞれ、実施の形態1の不織布4、圧電素子5、第1の支持部材6、第2の支持部材7、加圧部材8、及び電気基板9と同様の材料を用いて形成することができ、詳細説明を割愛する。また、弾性部材42は、実施の形態2の弾性部材22と同様の材料、及び構成を用いて形成することができ、詳細説明を割愛する。
被駆動部材本体43は、グラスファイバー(GF)等の充填剤を添加した強化プラスチック(FRP)で形成し、接触弾性部材44はアキシャル方向の高精度な弾性特性を得るために、ベリリウム銅やりん青銅などの磁化率の比較的低い非磁性金属材料を適用する。被駆動部材本体の駆動周波数に合致した固有振動数をさらに高めるために、被駆動部材本体43をアルミナ(Al)等によって形成するのも効果的である。ここで、接触弾性部材44は、導電性材料から形成されているが、有端弧状である。したがって、接触弾性部材44を、導電性材料による閉ループを有さない構成とすることができる。
本実施の形態によれば、電気基板や圧電素子の電極以外の部材が、導電性材料から形成される閉ループを含まない振動型駆動装置を提供することができる。従って、例えば、磁気共鳴イメージング装置の近傍または内部で用いても、磁気共鳴イメージング装置に対するノイズを低減させる効果が期待できる。また、不要な機械振動の発生を抑制することができる。
更に、図14に示したように弾性部材42の溝の方向と、接触弾性部材44同士の間に設けられる間隙の方向を、概ね直交させることで、凹凸形状をもつ弾性部材42と接触弾性部材44との安定した摺動性を確保することができる。また、本実施の形態では、接触弾性部材44を金属で構成しているが、接触弾性部材44と、それに隣接する接触弾性部材44との間には、空隙が設けられた構成となっている。したがって、本実施の形態の接触弾性部材は、2つの金属から成る接触弾性部材の間に空隙を設けない構造を有する接触弾性部材よりも、部材内部の金属の総和量が少ない。よって、振動型駆動装置内部における金属の総和量を低減させることが可能であるため、この点からも、例えば、磁気共鳴イメージング装置の画像形成に対する影響を軽減させる効果がある。
本発明における振動型駆動装置41は、上記材料に限定されるものではなく、導電性材料により形成された閉ループを含まないような、材料、または設計が、各部材に適用されていればよい。本実施の形態では、接触弾性部材44として、金属材料を用いる例を示したが、他の金属材料を用いてもよく、非金属の導電性材料を用いてもよい。さらに、実施の形態2と同様に、良好な摩擦特性を得るために、弾性部材42と接触弾性部材44との間に接触部材25と同等のものを設けてもよい。また、接触部材25を設ける代わりに、次のように設計してもよい。例えば、接触弾性部材44として、適切な剛性を得るために、グラスファイバー(GF)やカーボンファイバー(CF)を充填剤として含む強化プラスチック(FRP)を適用することも考えられる。この場合、充填剤として添加されたグラスファイバー(GF)やカーボンファイバー(CF)は、硬質な耐摩耗性材料として作用し、また、安定した摩擦力を確保するのにも寄与する。その他、摺動性の向上のためにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂やポリイミド(PI)等の耐熱性樹脂を含有してもよい。また、摩擦力向上のために、セラミックスまたは樹脂材料にシリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物系セラミックスを含有してもよい。接触部材の表層として、ダイアモンドライクカーボン(DLC)等の非金属材料や、前記シリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物の被膜を形成してもよい。同様の表面処理を弾性部材42の表層に行ってもよい。
本実施の形態では、円環状の回転駆動型の振動型駆動装置に関する実施の形態について記載したが、本発明の振動型駆動装置は、これに限定されない。中実状の回転型駆動装置や、直動駆動型、面内駆動型、球状駆動型の振動型駆動装置にも、適用可能である。
(実施の形態5)
図15乃至図18を用いて、本発明の第5の実施形態について説明する。尚、図中に示した座標軸は、共通のものとする。また、実施の形態1乃至4と共通する箇所は説明を省略し、共通する部品は同一の符号を用いて説明する。
図15は本発明の第5の実施形態における振動型駆動装置51の概略斜視図である。図15に示す振動型駆動装置51を、立体分解表示した概略斜視図を図16に示す。また、図15の振動型駆動装置51の、x軸正方向から見た中心軸を通るy−z断面における概略断面図を図17(a)に示す。図17(a)において、円で囲ったK部の拡大詳細図について、図17(b)に示す。図17では、断面をハッチングにより示している。
まず、振動型駆動装置51の構造及び、動作原理について説明する。22は弾性部材であり、機械エネルギ付与素子が設けられる。例えば、弾性部材22の裏面に、圧電素子5が固着される。弾性部材22には、図に示すように周方向に溝が設けてある。実施の形態1と同様に、弾性部材22の曲げ方向の振動モードに合致した固有振動を励起させることで、弾性部材22の上端面ではアキシャル周方向の変位と、それに直交した駆動方向(例えば周方向)の変位を得ることができる。
一方、被駆動部材53は、図に示すように円環状の部材で、下端に弾性部53aが円周方向に設けてある。弾性部53aは実施の形態1における弾性部3aと同様に、アキシャル方向の弾性要素として作用し、弾性部材22のアキシャル方向の変位に倣うことで、弾性部材22の上端における変位から、駆動方向の変位を効率よく取り出せる機構としている。
次に振動型駆動装置51における支持機構について説明する。弾性部材22は第1の支持部材56によって支持されている。第1の支持部材56は、120度間隔でラジアル方向に保持機構56aを備え、図17(b)に示すように、保持機構56aが弾性部材22の溝に嵌め込まれることで、弾性部材22をラジアル方向に拘束、支持している。電気基板9、圧電素子5及び弾性部材22が一体となったユニットは、不織布4及び、加圧部材58を介して、第1の支持部材56の上に保持されている。図中、保持機構56aは、第1の支持部材56の一部として示してあるが、第1の支持部材56への弾性部材22の組み込み容易性を考慮して、第1の支持部材56と保持機構56aとを別体として形成するなど、第1の支持部材56を2体以上で形成してもよい。
加圧部材58は、導電材料から形成される閉ループを有さない構成とする。例えば、加圧部材58が導電材料から成る有端弧状の部分を有し、該有端弧状の部分が、加圧部材の加圧方向において、有端弧状の他の部分と重なる部分を有さない構成とする。これは、加圧部材58に対し、加圧方向(z軸方向)の力が加わり、加圧部材58がz軸方向に変形した場合に、加圧部材の一部が他の部分と接し、導電材料から成る閉ループが形成されるのを防ぐためである。
加圧部材58は、例えば、z軸方向に圧縮ばねとして作用するために、図18(a)に示すようなC型形状の波座金構造を有している。また、加圧部材58はz軸方向に加圧した際に、x−y面内の変形を抑止するために、第1の支持部材56には、加圧部材58と接触する部分にガイド56c、56dが設けられており、加圧部材58がガイド56c、56dに沿ってz軸方向に伸縮可能な構成としている。
加圧部材の構成は図18(a)に示すような構成に限定されるものではない。他の構成例として、図18(b)に示すような2体のC型形状の波座金構造を有する加圧部材61で形成してもよいし、図18(c)に示すような3体のC型形状の波座金構造を有する加圧部材62で形成してもよい。その数に制限はなく、加圧部材が導電性の閉ループを形成していなければよい。また、加圧部材は波座金構造に限定されるものではなく、図18(d)に示すようなC型形状の皿ばね構造を有する加圧部材63で形成してもよい。他の皿ばね構造を有する構成例として、図18(e)に示すような2体のC型形状の皿ばね構造を有する加圧部材64で形成してもよいし、図18(f)に示すような3体のC型形状の皿ばね構造を有する加圧部材65で形成してもよい。その数に制限はなく、加圧部材が、導電性の閉ループを形成しなければよい。加圧部材の構成は、波座金や皿ばねの構造を有するものに限定されるものではない。
次に、被駆動部材53の支持方法について説明する。7は、被駆動部材53を支持する第2の支持部材である。第2の支持部材7は、ラジアル玉軸受であり実施の形態1と同様である。被駆動部材53と第2の支持部材7は、外輪7aの外径嵌合によって支持されている。内輪7bの上端部と、締結部材60に設けられた鍔60aとは接触状態にあり、締結部材60の外周に設けられた雄ねじ60bと第1の支持部材56の内周に設けられた雌ねじ56bを締め付ける。これによって、弾性部材22と被駆動部材53に、アキシャル方向に適切な荷重で加圧できる構成としている。このように、被駆動部材53を弾性部材22側へ適切な荷重で加圧することで、ラジアル玉軸受の隙間をなくし支持剛性を高めることが出来るだけでなく、駆動に適した良好な摩擦特性を得ることができる。
本実施の形態における、振動型駆動装置51の各構成部材の材料について説明する。
本実施の形態における、不織布4、圧電素子5、第1の支持部材56、第2の支持部材7、及び電気基板9については、実施の形態1と同様の材料から形成することができ、詳細説明を割愛する。また、弾性部材22は、実施の形態2の弾性部材22と同様の材料、構成で形成でき、詳細説明を割愛する。締結部材60は、実施の形態2における加圧部材8と同様の材料で形成してもよい。鍔60aに高精度な弾性特性が要求されない場合は、鍔60aを、エンジニアリングプラスチック、マシナブルセラミックス、ファインセラミックス等の非導電性材料で形成してもよい。
被駆動部材53は、弾性部53aに高精度な弾性特性を持たせるため、実施の形態1の被駆動部材3と同様、グラスファイバー(GF)等の充填剤を添加した非導電性の強化プラスチックを用いて、圧縮成形によって形成することができる。充填剤として添加されたグラスファイバー(GF)は、硬質な耐摩耗性材料として作用し、また、安定した摩擦力を確保するのにも寄与する。その他、摺動性の向上のためにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂や、ポリイミド(PI)等の耐熱性樹脂を含有してもよい。また、摩擦力向上のために、セラミックスまたは樹脂材料にシリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物系セラミックスを含有してもよい。接触部材の表層として、ダイアモンドライクカーボン(DLC)等の非金属材料や、前記シリコンカーバイド(SiC)やチタンカーバイド(TiC)等の非酸化物の被膜を形成してもよい。同様の表面処理を弾性部材22の表層に行ってもよい。
加圧部材58は、波座金(ウェーブワッシャ)や皿ばねに用いられることの多い、非磁性金属であるりん青銅やベリリウム銅によって形成する。また、その他の非磁性金属で形成してもよい。
本実施の形態によれば、電気基板や圧電素子の電極以外の部材が、導電性の閉ループを含まない振動型駆動装置を提供することができる。従って、例えば、磁気共鳴イメージング装置の近傍または内部で用いても、磁気共鳴イメージング装置に対するノイズを低減させる効果が期待できる。また、不要な機械振動の発生を抑制することができる。
本実施の形態のように、波座金形状を有した加圧部材58を用いることで、z軸方向の加圧力を得るための加圧部材をコンパクトに設計できる利点がある。
本発明における振動型駆動装置51は、上記材料に限定されるものではなく、導電性材料により形成される閉ループを構成しないような、材料、または設計が、各部材に適用されていればよい。本実施の形態では、加圧部材58として、金属材料を用いる例を示したが、他の金属材料を用いてもよく、非金属の導電性材料を用いてもよい。さらに、実施の形態2と同様に、良好な摩擦特性を得るために、弾性部材22と被駆動部材53との間に、実施の形態2で説明した接触部材25と同等のものを設けてもよい。また、本実施の形態では、弾性部材22を部分安定化ジルコニア(PSZ)で形成する例を示したが、その他のエンジニアリングプラスチックスやファインセラミックス、マシナブルセラミックスによって形成してもよい。
本実施の形態では、円環状の回転駆動型の振動型駆動装置に関する実施の形態について記載したが、本発明の振動型駆動装置は、これに限定されない。中実状の回転型駆動装置や、直動駆動型、面内駆動型、球状駆動型の振動型駆動装置にも、適用可能である。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の振動型駆動装置の応用例を示す。本発明の振動型駆動装置は、空間の磁場を用いて診断や測定、医療処置を行う場合に、用いることができる。例えば、本発明の振動型駆動装置は、磁気共鳴イメージング装置の近傍または、内部で用いられる医療装置に用いることができる。また、磁気共鳴イメージング装置近傍または内部に、本発明の振動型駆動装置を用いた医療装置を有する、医療システムを提供することができる。
本実施の形態において、医療装置は、医療器具と、医療器具を保持し、移動可能に構成された保持部と、保持部に取り付けられ、保持部を移動する振動型駆動装置とを備える。このような構成とすることで、磁気共鳴イメージング装置によって、患者の画像取得情報を取得しながら、医療装置により医療処置を行うことができる。
医療装置について、医療装置として医療用マニピュレータ、保持部としてアーム、医療器具としてエンドエフェクタを用いる例を、図19及び図20を用いて説明する。なお、医療器具はこれに限定されず、例えば、メス、鉗子、ニードル、プローブ、及び診断用の器具などが含まれる。また、医療処置としては、手術等の治療だけでなく、診断等も含まれる。
図19は、本発明の医療用マニピュレータ80を設置した、磁気共鳴イメージング装置70を模式的に示した概略斜視図である。ここでは、磁気共鳴イメージング装置として、ダブルドーナツ型のオープン磁気共鳴イメージング装置を用いた例を示す。図19において、72は患者を寝かせるための処置台、73は、処置台72の支持台、71a、71bは磁気共鳴イメージング装置の構成要素である磁石であり、ここでは円筒形状を有する。円筒形磁石71a、71bの間には、マニピュレータ80を設置するためのマニピュレータ設置台74が設置されている。円筒形磁石71a、71bの間にマニピュレータ80を設置しているため、磁気共鳴イメージング装置による画像取得情報を取得しながら、マニピュレータ80による医療処置を可能としている。
次に、医療用マニピュレータ80の詳細構造について、図20を用いて説明する。医療用マニピュレータ80は、各々回転1自由度をもつ、第1関節91、第2関節92、第3関節93、第4関節94を介して、第1アーム83、第2アーム84、第3アーム85、第4アーム86を備えた4軸垂直多関節アームの構造を有する。各々の関節には、実施の形態1乃至5に示した、弾性部材、被駆動部材、弾性部材を支持する第1の支持部材、被駆動部材を支持する第2の支持部材等を備えた、振動型駆動装置81a〜81gが配置され、各関節に駆動トルクを付与することができる。また、第4アーム86の先端にはエンドエフェクタ87が装着され、穿刺や焼灼、把持等の任意の医療処置を行う。
次に、各振動型駆動装置の取り付け構造について説明する。振動型駆動装置81aの第1の支持部材は、マニピュレータ基台82に固定され、第2の支持部材は第1アーム83に固定され、振動型駆動装置81aは第1関節91まわりの回転トルクを付与可能な構造である。振動型駆動装置81b及び81cの第1の支持部材は、ともに第1アーム83に固定され、振動型駆動装置81b及び81cの第2の支持部材は、ともに第2アーム84に固定される。振動型駆動装置81b及び81cは第2関節92まわりの回転トルクを付与可能な構造である。振動型駆動装置81d及び81eの第1の支持部材は、ともに第2アーム84に固定され、振動型駆動装置81d及び81eの第2の支持部材は、ともに第3アーム85に固定される。振動型駆動装置81d及び81eは第3関節93まわりの回転トルクを付与可能な構造である。振動型駆動装置81f及び81gの第1の支持部材は、ともに第3アーム85に固定され、振動型駆動装置81f及び81gの第2の支持部材は、ともに第4アーム86に固定される。振動型駆動装置81f及び81gは第4関節94まわりの回転トルクを付与可能な構造である。
次に、医療用マニピュレータ80の材料について説明する。振動型駆動装置81a〜81gには、実施の形態1乃至5の振動型駆動装置のいずれかを用いている。従って、振動型駆動装置51a〜51gは、各々の電気基板および圧電素子の電極を除くすべての構成部材において、導電性材料から形成される閉ループがないように構成されている。また、マニピュレータ基台82、第1アーム83、第2アーム84、第3アーム85、第4アーム86は、すべて非磁性材料で構成されている。
本実施の形態によれば、医療用マニピュレータを磁気共鳴イメージング装置の円筒形磁石の近傍に設置することができる。さらに磁気共鳴イメージング装置の磁場への影響を最小限に抑えた医療用マニピュレータを提供することができる。従って、磁気共鳴イメージング装置の近傍または内部で用いても、磁気共鳴イメージング装置に対する画像のアーチファクトやノイズを低減させる効果が期待できる。本発明の振動型駆動装置を医療用マニピュレータの関節へ直接配置することで、歯車やベルトなどの動力伝達機構を少なくすることができ、マニピュレータの応答性を高めることが可能である。また、本実施の形態のように、本発明の振動型駆動装置を関節に複数配置することで、駆動トルクを補うことが可能である。
本実施の形態では、磁気共鳴イメージング装置として、ダブルドーナツ型オープン磁気共鳴イメージング装置の内部に、医療用マニピュレータを設置した例を示したが、磁気共鳴イメージング装置はこれに限定されない。また、医療用マニピュレータとして、4軸垂直多関節型のマニピュレータを記載したが、水平多関節型のマニピュレータであっても、平行リンク機構型のマニピュレータであってもよく、マニピュレータの自由度や振動型駆動装置の設置場所や個数に制限はない。また、回転駆動型の振動型駆動装置を関節に直接配置した医療用マニピュレータに関する実施の形態について記載したが、振動型駆動装置は、これに限定されない。振動型駆動装置としては、直動駆動型や面内駆動型、球状駆動型の振動型駆動装置を用いてもよく、関節への駆動トルク付与手段として、動力伝達機構を備えていてもよい。
1 振動型駆動装置
2 弾性部材
3 被駆動部材
5 圧電素子

Claims (20)

  1. 機械エネルギ付与素子と、
    前記機械エネルギ付与素子が設けられた弾性部材と、
    前記弾性部材に励起された振動により、前記弾性部材との間に相対的変位が生じる被駆動部材と、を備え、
    前記弾性部材及び前記被駆動部材のうち少なくとも一つは、導電性材料から成る部分を有し、前記導電材料から成る部分は、有端弧状である振動型駆動装置。
  2. 前記弾性部材が、有端弧状である、請求項1に記載の振動型駆動装置。
  3. 前記弾性部材は、導電性材料から成る第1の弾性要素と、非導電性材料から成る第2の弾性要素を、周方向に有し、
    前記第1の弾性要素が有端弧状である、請求項1または請求項2に記載の振動型駆動装置。
  4. 前記弾性部材は、導電性材料から成る第1の弾性要素を、周方向に複数有し、1つの第1の弾性要素と、隣接する第1の弾性要素との間に、空間が設けられている、請求項1または請求項2に記載の振動型駆動装置。
  5. 前記被駆動部材が、有端弧状である、請求項1に記載の振動型駆動装置。
  6. 前記被駆動部材は、C型形状を有する、請求項1または請求項5に記載の振動型駆動装置。
  7. 前記被駆動部材は、被駆動部材本体と、前記被駆動部材本体と前記弾性部材の間に設けられた接触弾性部材を有し、接触弾性部材は導電性材料から成る、請求項1、5乃至6のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  8. 前記接触弾性部材は、周方向に複数設けられ、1つの接触弾性部材と、隣接する接触弾性部材との間には、空間または非導電性材料が設けられている、請求項7に記載の振動型駆動装置。
  9. 前記弾性部材は、複数の溝を有する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  10. 前記機械エネルギ付与素子は、圧電素子である、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の振動型駆動装置は、円環状の回転駆動型である、振動型駆動装置。
  12. 医療器具と、
    医療器具を保持する保持部と、
    保持部に取り付けられた請求項1乃至11のいずれか1項に記載の振動型駆動装置と、を備えた医療装置。
  13. 磁気共鳴イメージング装置と、
    前記磁気共鳴イメージング装置内部に設けられた請求項11に記載の医療装置と、
    を備えた医療システム。
  14. 機械エネルギ付与素子と、
    前記機械エネルギ付与素子が設けられた弾性部材と、
    前記弾性部材に励起された振動により、前記弾性部材との間に相対的変位が生じる被駆動部材と、
    前記弾性部材と前記被駆動部材の間の接触圧力を付与する加圧部材と、を備え、
    前記加圧部材は、有端弧状の部分を有し、
    前記有端弧状の部分は、導電性材料から成り、
    前記有端弧状の部分は、前記加圧部材の加圧方向において、前記有端弧状の他の部分と重なる部分を有さない、振動型駆動装置。
  15. 前記有端弧状の部分は、C型形状である、請求項14に記載の振動型駆動装置。
  16. 前記弾性部材は、複数の溝を有する、請求項14または請求項15に記載の振動型駆動装置。
  17. 前記機械エネルギ付与素子は、圧電素子である、請求項14乃至請求項16のいずれか1項に記載の振動型駆動装置。
  18. 請求項14乃至17のいずれか1項に記載の振動型駆動装置は、円環状の回転駆動型である、振動型駆動装置。
  19. 医療器具と、
    医療器具を保持する保持部と、
    保持部に取り付けられた請求項14乃至18のいずれか1項に記載の振動型駆動装置と、を備えた医療装置。
  20. 磁気共鳴イメージング装置と、
    前記磁気共鳴イメージング装置内部に設けられた請求項19に記載の医療装置と、
    を備えた医療システム。
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