JP2013544971A - 回転式ターゲットの分離方法 - Google Patents

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Abstract

使用後の回転式ターゲットのターゲット及びバッキングチューブを分離する方法を開示する。回転式ターゲット100では、ターゲット120は、インジウム132及び媒体粉末134を含むボンディング組成物130によって、バッキングチューブ110の外周面にしっかりと固着されている。この分離方法は、(a)回転式ターゲット100をインジウム132の融点以上の温度に加熱し、インジウム132の一部を溶融し、除去するステップと、(b)ステップ(a)において、インジウム132の一部がすでに溶融され、除去された回転式ターゲット100を所定の時間の間、塩酸溶液に浸漬し、インジウム132及び媒体粉末134を浸食させるステップと、(c)ステップ(b)において、インジウム132及び媒体粉末134が塩酸溶液によってすでに浸食された回転式ターゲット100は、インジウム132の融点以上の温度に加熱され、残りのインジウム132を溶融し、除去するステップと、(d)ターゲット120をバッキングチューブ110の外周面から一方向に押して、ターゲット120とバッキングチューブ110とを互いに分離するステップとを有する。この分離方法にしたがって、回転式ターゲット100のターゲット120は、回転式ターゲット100を加熱し、塩酸溶液に浸漬して、ターゲット120をバッキングチューブ110の外周面にしっかりとボンディングしているインジウム132を溶融し、除去することによって、バッキングチューブ110から分離されることができる。したがって、ターゲット120から分離されたバッキングチューブ110をリサイクルすることができる。

Description

本発明は、回転式ターゲットのターゲットを分離する方法に関する。より詳細には、本発明は、使用後にスパッタ用の回転式ターゲットのターゲットを分離する方法に関するものであり、回転式ターゲットが、加熱され、所定の時間の間、塩酸溶液に浸漬されて、ターゲットをバッキングチューブの外周面にしっかりとボンディングしているインジウムを溶融し、除去し、したがって、ターゲットが分離されたバッキングチューブのリサイクルを可能にする。
スパッタ技術とは、一般的には、ワークピースの表面に膜の形式でターゲット材料を付着させる技術をいう。スパッタ技術は、高真空下で固体を蒸発させて、薄膜又は厚膜を形成することによって、基板材料、たとえばセラミックや半導体材料に電子回路を形成するのに用いられる。
具体的には、スパッタ技術では、希ガス(主にアルゴン(Ar)ガス)が真空中に導入されている間に直流電圧が基板とターゲット(付着させる材料としてCr又はTi等)の間に印加され、導入された希ガスをイオン化させて、イオン化した希ガスが、ターゲットに衝突して基板上に膜の形でターゲット材料を付着させることを可能にする。アルゴンガスとともに微量のOガス又はNガスを導入する場合には、反応性スパッタ(たとえばITO又はTiNスパッタリング)を実行することができる。
スパッタ技術とは、液体や高温ガスに暴露させることなくコーティングすべき材料をメッキするドライメッキ処理である。したがって、スパッタ技術は、さまざまな基材(たとえば樹脂、ガラス及びセラミック)でできた板材や成形部材上に電極、シールド及びマスキングを形成するのに適している。
一方、回転式ターゲットは、メッキ処理、すなわちコーティングや薄膜形成のためのスパッタリングシステムにおいて高電圧を印加する電極として用いられる。スパッタリング用の回転式ターゲットは、円筒状のバッキングチューブと、バッキングチューブの外周面に結合された円筒状のターゲットとからなる。円筒状のターゲットは、インジウムの溶融ボンディングによってバッキングチューブの外周面に一体的に固着される。
インジウムは、周期表の第13族(ホウ素族)のレアメタル元素である。インジウムは、光り輝く、銀白色の光沢のある材料であり、1863年にフェルディナンド−ライヒとセオドア−リヒタとによって閃亜鉛鉱のサンプルを調査しているときに発見された。際立った藍色(indigo)のスペクトル線を有していることから名付けられた。
インジウムは、溶融すると、清浄なガラスや他の部材の表面に(濡れて)くっつくという変わった性質を有する。この性質によって、ガラス、金属、石英、セラミック及び大理石の間を気密封止するのに役立たせることができる。インジウムは、耐食性を向上させて、より密着性の高い油膜を保持することを可能にしたので、航空機エンジンのベアリングのコーティングに用いられる。
スパッタリング用の回転式ターゲットを構成する、円筒状のターゲットをバッキングチューブの外周面に固着させるのに利用されるインジウムは、高価なレアメタルである。したがって、スパッタリング用の回転式ターゲットの製造にインジウムを用いることによって、製造コストが増加してしまうことになる。
さらに、インジウムが希少であることによって、その市場価格が非常に不安定になり、需要と供給の観点から問題を生ずる。
このような従来技術の問題を解決するために、本発明の出願人は、韓国特許出願番号第2010−67611号、発明の名称「composition for bonding rotary target for sputtering and method for bonding rotary target using the same」を出願した。ボンディング組成物は、インジウム及び媒体粉末(media powder)を含み、高電圧が印加されるターゲットをバッキングチューブの外周面に固着するのに用いられる。
ボンディング組成物の構成要素としての媒体粉末は、非磁性材料であり、その比重がインジウムの比重よりも大きい元素を含んでいる。ボンディング組成物の他方の構成要素であるインジウムは溶融状態、媒体粉末は粉末状態で、ボンディング組成物として加えられる。
ボンディング組成物におけるインジウムの媒体粉末に対する重量比は、5〜50:50〜95である。ターゲットは、溶融状態の5重量%〜50重量%のインジウムをバッキングチューブの外周面とターゲットの内周面との間の隙間に供給し、50重量%〜95重量%の媒体粉末をその隙間に供給し、振動又は回転させることによって、溶融したインジウムを媒体粉末と混合させて、溶融状態でバッキングチューブの外周面に固着される。
回転式ターゲットがスパッタリングに用いられると、ターゲットだけが次第に消耗する。バッキングチューブ及びインジウムのリサイクルの可能性があるにもかかわらず、ターゲットと同様にバッキングチューブ及びボンディング材もリサイクルされることなく、処分される。特に、上述のように高価なインジウムの浪費は、経済的に好ましくない。
本発明は、先行技術の問題を解決しようとする努力のもとになされたが、本発明の目的は、使用後のスパッタ用回転式ターゲットのターゲットを分離する方法を提供することにあり、この分離方法では、回転式ターゲット(rotary target)は、加熱され、所定の時間の間、塩酸溶液に浸漬されて、ターゲットをバッキングチューブ(backing tube)の外周面にしっかりとボンディングしているインジウムを溶融し、除去するので、ターゲットが分離されたバッキングチューブのリサイクルを可能にし、もって製造コストの削減に貢献せしめるものである。
本発明にしたがって、上述の目的は、インジウム及び媒体粉末を含むボンディング組成物(bonding composition)によって、バッキングチューブの外周面にしっかりと固着されている回転式ターゲットのターゲットとバッキングチューブとを使用後に分離する方法を提供することによって達成される。具体的には、この分離方法は、(a)回転式ターゲットをインジウムの融点以上の温度に加熱して、インジウムの一部を溶融させ、除去するステップと、(b)ステップ(a)において、インジウムの一部がすでに溶融され、除去された回転式ターゲットを塩酸溶液に浸漬して、インジウム及び媒体粉末(media powder)を浸食するステップと、(c)ステップ(b)において、インジウム及び媒体粉末が塩酸溶液によってすでに浸食された回転式ターゲットをインジウムの融点以上に加熱して、インジウムの残りの部分を溶融し、除去するステップと、(d)バッキングチューブの外周面から一方向にターゲットを押して、ターゲットとバッキングチューブとを互いに分離するステップとを有する。
媒体粉末は、砂、ステンレス鋼(S/S)、銅(Cu)、タングステン(W)、ヘキサカルボニルタングステン、酸化アルミニウム(Al)及びこれらの混合物からなるグループから選択される。
ステップ(a)及びステップ(c)において、回転式ターゲットは、156.61℃以上の温度に加熱される。
ステップ(a)において、75重量%〜80重量%のインジウムが回転式ターゲットを加熱することによって溶融され、除去される。
ステップ(b)において、塩酸水溶液は、5重量%〜50重量%の塩酸を50重量%〜95重量%の水で希釈することによって調製される。
ステップ(b)において、塩酸溶液に回転式ターゲットを浸漬する時間は、48時間〜96時間の範囲である。
ステップ(b)において、回転式ターゲットは、一定の速度で回転している間に加熱される。
本発明の方法にしたがって、スパッタ用の、使い終わった回転式ターゲットのターゲットは、回転式ターゲットを加熱し、所定の時間の間、塩酸溶液に浸漬されることによって、バッキングチューブから分離され、ターゲットをバッキングチューブの外周面にしっかりとボンディングしているインジウムを溶融し、除去することができる。したがって、ターゲットから分離されたバッキングチューブは、リサイクルされ、結果として、製造コストの削減に寄与することができる。
上述の側面を含む本発明の側面及び本発明の効果は、実施の形態に係る以下の詳細な説明によって明らかとなり、添付図面を参照することによって容易に理解される。
本発明が適用された回転式ターゲットからターゲットを分離する方法を示すフローチャートである。 本発明が適用されたターゲットの分離方法を示す回転式ターゲットの斜視図である。 本発明が適用されたターゲットの分離方法を示す回転式ターゲットの断面図である。
本発明の好ましい実施の形態に基づくターゲットの分離方法について、以下にさらに詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された回転式ターゲットからターゲットを分離する方法を示すフローチャートであり、図2は、本発明が適用されたターゲットの分離方法を示す回転式ターゲットの斜視図であり、図3は、本発明が適用されたターゲットの分離方法を示す回転式ターゲットの断面図である。
バッキングチューブ及びインジウムをリサイクルする本発明に基づいて、回転式ターゲットからターゲットを分離する方法について説明する前に、本発明の分離方法で用いられる回転式ターゲットが、韓国特許出願番号第2010−67611号、発明の名称「composition for bonding rotary target for sputtering and method for bonding rotary target using the same」に記載されている回転式ターゲットと同様のものであることを理解する必要がある。
本発明の分離方法を用いた回転式ターゲット(rotary target)は、バッキングチューブ(backing tube)と、高電圧が印加され、バッキングチューブの外周面にボンディング組成物によって固着されるターゲットとを含む。具体的には、水平に安定した取付板上の正しい位置にバッキングチューブを垂直に載置し、バッキングチューブの外周面にターゲットを配置し、隙間がバッキングチューブの外周面とターゲットの内周面との間に形成されるように、ターゲットを正しい位置に載置し、バッキングチューブ及びターゲットを加熱して、溶融したインジウムを隙間に供給し、媒体粉末(bonding composition)を隙間に供給し、振動又は回転させることによって、媒体粉末をインジウムに一様に分散させて、位置を定め、さらに冷却することによって、ボンディングが実現される。
すなわち、韓国特許出願番号第2010−67611号に記載された回転式ターゲットでは、バッキングチューブの外周面とターゲットの内周面との隙間に充填されたインジウム及び媒体粉末を含むボンディング組成物によって、ボンディングが実現される。媒体粉末及び溶融したインジウムは、バッキングチューブの外周面とターゲットの内周面との隙間に一様に分散され、凝固し、バッキングチューブをターゲットに固着させる。
ターゲットをバッキングチューブの外周面に固着させるボンディングを構成する要素であるインジウムは、周期表の第13族(ホウ素族)のレアメタル元素である。インジウムは、鉛やプラスチック(quite plastic)よりも軟らかい。インジウムは、爪でひっかくことができ、ほとんど制限なく変形させることができる。純粋なインジウムを折り曲げると、スズのように高音の「スズ鳴き(cry)」を発する。インジウムは、銀と同程度の希少金属である。地殻に、平均0.1重量ppmのインジウムが含まれる。インジウム元素は、1つの鉱物や未結合の状態では産出せず、多くの鉱物中、特に亜鉛や鉛を含む鉱物中に微量だけ存在し、これらの副産物として産出される。インジウムは、156.61℃の融点及び7.31(20℃)の比重を有する。
ボンディング組成物のもう1つの構成要素である媒体粉末は、非磁性材料であり、比重がインジウムの比重よりも大きい複数の元素から構成される。媒体粉末は、砂(sand)、ステンレス鋼(S/S)、銅(Cu)、タングステン(W)、ヘキサカルボニルタングステン、酸化アルミニウム(Al)粉末及びこれらの混合物からなるグループから選択される。
図1〜図3に示すように、本発明に基づいて、回転式ターゲット100のターゲット120及びバッキングチューブ110を分離する方法は、(a)回転式ターゲット100をインジウム132の融点以上の温度に加熱し、インジウム132の一部を溶融させ除去するステップ(S100)と、(b)(a)において、インジウム132の一部が、すでに溶融され、除去された回転式ターゲット100を、所定の時間、塩酸溶液(hydrochloric acid solution)に浸漬し、インジウム132及び媒体粉末134を浸食するステップ(S110)と、(c)(b)において、インジウム132及び媒体粉末134がすでに浸食された回転式ターゲット100をインジウム132の融点以上の温度に加熱し、残りのインジウム132を溶融し、除去するステップ(S120)と、(d)バッキングチューブ110の外周面から一方向にターゲット120を押して、ターゲット120とバッキングチューブ110とを互いに分離するステップ(S130)とを有する。媒体粉末134は、砂(sand)、ステンレス鋼(S/S)、銅(Cu)、タングステン(W)、ヘキサカルボニルタングステン、酸化アルミニウム(Al)粉末及びこれらの混合物からなるグループから選択される。
本発明の方法にしたがって、ボンディング組成物130のインジウム132は、溶融され、バッキングチューブ110の外周面とターゲット120の内周面との隙間を流れ落ちるようになる。結果として、ターゲット120は、バッキングチューブ110の外周面から分離されて、バッキングチューブ110のリサイクルが可能になる。
具体的には、本発明の方法にしたがって、回転式ターゲット100は、インジウム132の融点以上の温度に加熱される(S100)。加熱の結果、インジウム132の一部がバッキングチューブ110の外周面とターゲット120の内周面との隙間を流れ落ちるようになる。次に、インジウム132がすでに溶融され、除去された回転式ターゲット100は、所定時間の間、塩酸溶液に浸漬され(S110)、インジウム132及び媒体粉末134を浸食する。
次に、インジウム132及び媒体粉末134が、塩酸溶液によってすでに浸食された回転式ターゲット100は、インジウム132の融点以上の温度に加熱される(S120)。加熱の結果、インジウム132は溶融され、バッキングチューブ110の外周面とターゲット120の内周面との隙間から流れ落ちるようになる。次に、ターゲット120は、バッキングチューブ110から一方向に押される(S130)。この押す操作によって、ターゲット120がバッキングチューブ110から分離される。
回転式ターゲット100は、インジウムの融点(156.61℃)以上の温度、好ましくは160℃以上に加熱される(S100)。加熱の結果、ボンディング組成物のインジウムの一部だけが溶融し、流れ落ちることになる。
回転式ターゲット100は、所定時間の間、塩酸溶液に浸漬され、インジウム132及び媒体粉末134を浸食し(S110)、次に、インジウム132の融点(156.61℃)以上の温度に加熱して、残りのインジウム132を溶融する。溶融したインジウム132は、流れ落ちて、媒体粉末134から分離され、ターゲット120は、バッキングチューブ110から分離される。
図1〜図3を用いて、本発明の方法をより詳細に説明する。本発明の方法を用いた回転式ターゲット100では、ターゲット120は、バッキングチューブ110の外周面に、インジウム132及び媒体粉末134(たとえばステンレス鋼球状粉)を含むボンディング組成物130によって、しっかりと固着される。
ステップ(a)では、回転式ターゲット100は、加熱されて、最初にインジウム132の一部が溶融される(S100)。具体的には、回転式ターゲット100は、インジウム132の融点(156.61℃)以上の温度に加熱され、インジウム132の一部が溶融され、除去される。
この加熱によって、ボンディング組成物130のインジウム132の部分的な溶融が生じる。回転式ターゲット100は、160℃以上の温度で加熱されるのが好ましい。この温度では、溶融したインジウム132は、流れ落ち、バッキングチューブ110の外周面とターゲット120の内周面との隙間から除去される。
ステップ(a)の加熱(S100)の前には、ボンディング組成物130は、バッキングチューブ110の外周面とターゲット120の内周面との隙間で凝固状態である。ステップ(a)(S100)では、外形が133mm、長さが2982mmのバッキングチューブ110と、外径が163mm、内径が135mm、長さが2700mmのターゲット120と、ボンディング組成物130の要素として、4.1kgのインジウム及び4.38kgの媒体粉末とを含む回転式ターゲット100を加熱した結果として、約3.2kgのインジウム132が溶融され、除去される。
すなわち、ステップ(a)(S100)における回転式ターゲットの加熱工程後に、インジウム132の原重量の75%〜80%が溶融され、除去されたこととなる。
ステップ(b)では、ボンディング組成物130の要素としてのインジウム132及び媒体粉末134は、塩酸溶液を用いて浸食される(S110)。具体的には、ステップ(a)において、インジウム132の一部がすでに溶融され、除去された回転式ターゲット100は、所定の時間の間、塩酸溶液に浸漬され、インジウム132及び媒体粉末134を浸食する。この酸による浸食によって、インジウム132と媒体粉末134とは、互いに分離される。
ステップ(b)(S110)で用いられる塩酸溶液は、5重量%〜50重量%の塩酸を50重量%〜95重量%の水と環濠することによって調製される希薄溶液である。ステップ(a)(S100)を経た回転式ターゲット100の浸漬時間は、48時間〜96時間の範囲である。
ステップ(b)(S110)では、塩酸溶液に回転式ターゲット100を浸漬する時間は、塩酸溶液の塩酸濃度が増大するほど減少し、塩酸溶液の塩酸濃度が低下するほど増加する。すなわち、高い濃度の塩酸溶液は、インジウム132及び媒体粉末134の浸食を促進し、したがって、インジウム132及び媒体粉末134の迅速な分離を保証する。一方、低濃度の塩酸溶液では、インジウム132及び媒体粉末134の浸食が比較的ゆっくりおこるので、インジウム132及び媒体粉末134の分離も遅くなる。
ステップ(c)では、塩酸溶液に浸漬された後の回転式ターゲット100は、インジウム132の融点(156.61℃)以上の温度に再度加熱され、残りのインジウム132が溶融される(S120)。溶融したインジウム132は、浸食された媒体粉末から分離される。
回転式ターゲット100は、ステップ(a)(S100)と同様に、インジウム132の融点以上の温度に加熱され、残りのインジウム132を溶融する。回転式ターゲット100は、160℃以上に加熱されるのが好ましい。この温度では、溶融したインジウム132は、流れ落ち、バッキングチューブ110の外周面とターゲット120の内周面との隙間から除去される。
回転式ターゲット100を一定の速度で回転させて加熱するのが好ましい。回転式ターゲット100の回転速度は、より好ましくは5rpm〜10rpmである。
上述したように、ステップ(c)(S120)では、回転式ターゲット100を回転しながら、酸による浸食によって媒体粉末134から分離された残りのインジウム132を溶融する間、回転式ターゲット100は、インジウム132の融点(156.61℃)以上の温度、好ましくは160以上の温度に加熱される。溶融したインジウム132は、流れ落ち、バッキングチューブ110の外周面とターゲット120の内周面との隙間から除去される。
最後に、ステップ(d)(S130)では、ターゲット120及びバッキングチューブ110は、ターゲット120をバッキングチューブ110の外周面から一方向に押すことによって互いに分離される。
ステップ(c)(S120)において、回転式ターゲット100が加熱されて、残りのインジウム132を溶融し、除去した後、大量の媒体粉末134がバッキングチューブ110の外周面とターゲット120の内周面の隙間に残るので、バッキングチューブ110の外周面からのターゲット120の分離が容易になる。
上述の説明によって明らかなように、本発明の方法にしたがって、ターゲット120は、インジウム132の除去後にバッキングチューブ110の外周面から容易に分離されることができ、バッキングチューブ110のリサイクルが可能になる。
本発明は、上述した実施の形態に関して説明されたが、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内でさまざまに変形された実施の形態をとることができるのはいうまでもない。
本発明は、回転式ターゲットを分離する分離方法に用いることができる。

Claims (7)

  1. インジウムと該インジウムよりも融点が高い媒体粉末とからなるボンディング組成物によってバッキングチューブの外周面にしっかりと固着されたターゲットを有する回転式ターゲットの該ターゲットと該バッキングチューブとを使用後に分離する回転式ターゲットの分離方法において、
    (a)上記回転式ターゲットをインジウムの融点以上の温度に加熱して、該インジウムの一部を溶融させ、除去するステップと、
    (b)上記ステップ(a)において、インジウムの一部がすでに溶融され、除去された上記回転式ターゲットを塩酸溶液に浸漬して、上記インジウム及び媒体粉末を浸食するステップと、
    (c)上記ステップ(b)において、上記インジウム及び媒体粉末が上記塩酸溶液によってすでに浸食された上記回転式ターゲットをインジウムの融点以上に加熱して、該インジウムの残りの部分を溶融し、除去するステップと、
    (d)上記バッキングチューブの外周面から一方向に上記ターゲットを押して、該ターゲットと該バッキングチューブとを互いに分離するステップとを有する回転式ターゲットの分離方法。
  2. 上記媒体粉末は、砂、ステンレス鋼(S/S)、銅(Cu)、タングステン(W)、ヘキサカルボニルタングステン、酸化アルミニウム(Al)及びこれらの混合物からなるグループから選択されることを特徴とする請求項1記載の回転式ターゲットの分離方法。
  3. 上記ステップ(a)及びステップ(c)において、上記回転式ターゲットは、156.61℃よりも高い温度に加熱されることを特徴とする請求項2記載の回転式ターゲットの分離方法。
  4. 上記ステップ(a)において、75重量%〜80重量%のインジウムが上記回転式ターゲットを加熱することによって溶融され、除去されることを特徴とする請求項3記載の回転式ターゲットの分離方法。
  5. 上記ステップ(b)において、上記塩酸水溶液は、5重量%〜50重量%の塩酸を50重量%〜95重量%の水で希釈することによって調製されることを特徴とする請求項4記載の回転式ターゲットの分離方法。
  6. 上記ステップ(b)において、上記塩酸溶液に上記回転式ターゲットを浸漬する時間は、48時間〜96時間の範囲であることを特徴とする請求項5記載の回転式ターゲットの分離方法。
  7. 上記ステップ(b)において、上記回転式ターゲットは、一定の速度で回転している間に加熱されることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の回転式ターゲットの分離方法。
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