JP2013539962A - 抗ニューロピリン抗体及び使用方法 - Google Patents

抗ニューロピリン抗体及び使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013539962A
JP2013539962A JP2013518855A JP2013518855A JP2013539962A JP 2013539962 A JP2013539962 A JP 2013539962A JP 2013518855 A JP2013518855 A JP 2013518855A JP 2013518855 A JP2013518855 A JP 2013518855A JP 2013539962 A JP2013539962 A JP 2013539962A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
amino acid
nrp1
seq
hvr
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013518855A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013539962A5 (ja
Inventor
マイケ シュミット,
クリス キャラハン,
ジョ−アン エス. ホンゴー,
ハルトムート ケッペン,
ライアン ジェー. ワッツ,
Original Assignee
ジェネンテック, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジェネンテック, インコーポレイテッド filed Critical ジェネンテック, インコーポレイテッド
Publication of JP2013539962A publication Critical patent/JP2013539962A/ja
Publication of JP2013539962A5 publication Critical patent/JP2013539962A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/2863Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against receptors for growth factors, growth regulators
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

本発明は、抗NRP1抗体及びそれを使用する方法を提供する。

Description

関連出願
本出願は、2010年7月9日に出願された米国仮出願第61/363121号の利益を主張し、その開示内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本発明は、抗ニューロピリン抗体及び同じものを使用する方法に関する。
背景
ニューロピリン1(NRP1)は、神経系と血管系の発達に寄与する多機能性受容体である。NRP1は当初、セマフォリン3Aリガンドに結合する受容体として既述され、軸索誘導を調節するためにプレキシン共受容体と共に作用する (He and Tessier-Lavigne, Cell (1997) 90:739-51)。後に、NRP1はまた、血管の発達を媒介する血管内皮増殖因子(VEGF)リガンドファミリーのメンバーに結合することが示された(Soker et al., Cell (1998) 92:735-45; Kawasaki et al., Development (1999) 126:4895-902)。加えて、幾つかの研究が、血管及び/又は腫瘍細胞の機能を調節することによる腫瘍生物学におけるNRP1の役割を提唱した (Bielenberg et al., Exp Cell Res (2006) 312:584-93)。
Pan et al., J Biol Chem (2007) 282:24049-56はNPR1に結合するモノクローナル抗体がインビトロでVEGF媒介性内皮細胞の遊走を減少させることを示した(PCT公開番号国際公開第2007/056470号も参照)。VEGFのインビトロでのNRP1との相互作用を遮断すると血管新生及び血管リモデリングを減少させた。抗NRP1抗体は、単剤として腫瘍の増殖を遅らせる;このことはVEGF依存性プロセスを通じた血管出芽の抗NRP1抗体媒介性低下によるものであることが提案されている。抗NRP1抗体は、抗VEGF抗体により、VEGF遮断の抗血管新生と抗腫瘍作用を増強した。データは、抗NRP1によると血管リモデリングを減少させることにより、血管はより未熟な表現型を保持する可能性があることを示唆している。未熟な血管がよりVEGF依存性であると信じられているので、抗NRP1処置した腫瘍の血管は抗VEGF療法に対してより感受性を与えられ、両方の治療を組み合わせたときに、腫瘍モデルにおいて併用効果をもたらす(Pan et al., Cancer Cell (2007) 11:53-67)。血管新生におけるNRP1の役割を考慮すると、NRP1の存在を検出するための更なるツールが望まれている。
概要
本発明は、抗NRP1抗体及びそれを使用する方法を提供する。一実施態様において、本発明は、ニューロピリン1(NRP1)に結合する単離された抗体を提供し、該抗体は(a)配列番号3のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号4のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。ある実施態様において、抗体は、(a)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(b)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
また提供されるのは、ニューロピリン1(NRP1)に結合する単離された抗体であって、該抗体は(a)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(b)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の実施態様において、本発明はニューロピリン1(NRP1)に結合する単離された抗体を提供し、該抗体は(a)配列番号2のアミノ酸配列に少なくとも95%の配列同一性を有するVH配列;(b)配列番号7のアミノ酸配列に少なくとも95%の配列同一性を有するVL配列;又は(c)(a)のVH配列及び(b)のVL配列を含む。幾つかの実施態様において、抗体は、配列番号2のアミノ酸配列を含むVHを含む。ある実施態様において、抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を含むVLを含む。また提供されるのはニューロピリン1(NRP1)に結合する単離された抗体であって、該抗体は配列番号2のVH配列及び配列番号7のVL配列を含む。
ある実施態様において、本発明の抗体は、抗IgG1抗体である。幾つかの実施態様において、抗体はニューロピリンに結合する抗体断片、例えば、Fc部分、F(ab’)2、Fab、又はFv構造を欠損する抗体である。その他の態様において、本発明は、本発明の抗体の何れかを含むイムノコンジュゲートを提供する。
本発明はまた、本発明の抗NRP1抗体の何れかをコードする単離された核酸を提供する。一実施態様において、核酸分子を含むベクターが提供される。一実施態様において、ベクターを含むか又は核酸分子を含むベクターが提供される。一実施態様において、宿主細胞は、真核生物である。一実施態様において、宿主細胞は、CHO細胞である。一実施態様において、抗NRP1抗体を作成する方法が提供され、該方法は、抗体をコードする核酸の発現に適した条件下で抗体が産生するように宿主細胞を培養することを含む。幾つかの実施態様において、本方法は本方法により産生される抗体を単離することを更に含む。
一態様において、生物学的サンプル中のNRP1の存在を検出する方法が提供され、該方法は、NRP1への抗体の結合を許容する条件下で、生物学的サンプルを本発明の抗体と接触させ、結合した抗体の存在を、例えば抗体とNRP1の間で複合体が形成されるかを検出することにより検出することを含む。従って、本明細書で与えられるのは、生物学的サンプル中のNRP1の存在を検出することにおける使用のための本発明の抗体である。幾つかの実施態様において、NRP1の存在の検出は免疫組織化学的検査による。
図1A−Dは、モノクローナル抗NRP1抗体7130を使用する免疫組織化学的検査の結果を示す。(1A:全長ヒトNRP1でトランスフェクトされたHEK−293細胞(陽性コントロール);1B:空のベクターでトランスフェクトされたHEK−293細胞(陰性コントロール);1C:腎臓からの組織切片;1D:胎盤からの組織切片)。 図2A−Cは、モノクローナル抗NRP1抗体7130を使用する免疫組織化学的検査の結果を示す。(2A:結腸直腸癌(CRC)患者からの組織切片;2B:乳癌(BC)患者からの組織切片;2C:非小細胞肺癌(NSCLC)患者からの組織切片)。
本発明の実施態様の詳細な記述
I.定義
本明細書における目的のための「アクセプターヒトフレームワーク」とは、下記に定義されるように、ヒト免疫グロブリンフレームワーク又はヒトコンセンサスフレームワークから得られる軽鎖可変ドメイン(VL)フレームワーク又は重鎖可変ドメイン(VH)フレームワークのアミノ酸配列を含有するフレームワークである。ヒト免疫グロブリンのフレームワーク又はヒトコンセンサスフレームワークに「由来する」アクセプターヒトフレームワークは、その同一のアミノ酸配列を含んでもよく、又はそれはアミノ酸配列の変化を含み得る。幾つかの実施態様において、アミノ酸変化の数は、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、又は2以下である。幾つかの実施態様において、VLアクセプターヒトフレームワークは、Vはヒト免疫グロブリンのフレームワーク配列又はヒトコンセンサスフレームワーク配列に、配列が同一である。
「親和性」とは、分子(例えば、抗体)の単一結合部位とその結合パートナー(例えば、抗原)との間の非共有結合相互作用の総和の強度を指す。本明細書で使用する場合、特に断らない限り、「結合親和性」は、結合対(例えば、抗体と抗原)のメンバー間の1:1の相互作用を反映している本質的な結合親和性を指す。そのパートナーYに対する分子Xの親和性は、一般的に解離定数(Kd)で表すことができる。親和性は、本明細書に記載したものを含む、当技術分野で知られている一般的な方法によって測定することができる。結合親和性を測定するための具体的な例示であって典型的な実施態様は、以下で説明される。
「親和性成熟」抗体とは、その改変を有していない親抗体と比較して、抗原に対する抗体の親和性に改良を生じせしめる、その一又は複数の超可変領域(HVR)において一又は複数の改変を持つものである。
用語「抗ニューロピリン1抗体」、「抗NRP1抗体」及び「NRP1に結合する抗体」は、抗体がNRGを標的とし、診断薬剤及び/又は治療的薬剤として有用であるように十分な親和性でNRP1に結合することができる抗体を指す。一実施態様において、抗NRP1抗体の、無関係な非NRP1タンパク質への結合の程度は、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)によって測定される場合、抗体のNRP1への結合の約10%未満である。
用語「抗体」は最も広い意味で用いられ、様々な抗体構造を包含し、限定されないが、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多特異性抗体(例えば二重特異性抗体)、及び、所望の抗原結合活性を示す限り、抗体断片を含む。
「抗体断片」は、インタクトな抗体が結合する抗原を結合するインタクトな抗体の一部を含むインタクトな抗体以外の分子を指す。抗体断片の例としては、限定されないが、Fv、Fab、Fab’、Fab’−SHは、F(ab’)、ダイアボディ、直鎖状抗体、単鎖抗体分子(例えばscFv)、及び抗体断片から形成された多重特異性抗体を含む。
参照抗体として「同一のエピトープに結合する抗体」とは、競合アッセイにおいて50%以上、参照抗体のその抗原への結合をブロックする抗体、逆に競合アッセイにおいて50%以上、その抗体のその抗原への結合をブロックするその参照抗体を指す。典型的な競合アッセイが、本明細書において提供される。
用語「キメラ」抗体は、重鎖及び/又は軽鎖の一部分が特定の起源又は種から由来し、一方重鎖及び/又は軽鎖の残りが異なる起源又は種から由来する抗体を指す。
抗体の「クラス」は、その重鎖が保有する定常ドメイン又は定常領域のタイプを指す。抗体の5つの主要なクラスがあり:IgA、IgD、IgE、IgG及びIgM、及びこれらのいくつかは、さらにサブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG、IgGに、IgG、IgG、IGA、及びIgAに分けることができる。免疫グロブリンの異なるクラスに対応する重鎖定常ドメインは、それぞれα、δ、ε、γ、及びμと呼ばれる。
本明細書で用いられる「細胞傷害性薬物」という用語は、細胞の機能を阻害又は阻止し及び/又は細胞死又は破壊を生ずる物質を指す。細胞傷害性薬物は、限定されないが、放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212及びLuの放射性同位体):化学療法剤又は薬物(例えば、メトトレキセート、アドリアマイシン、ビンカアルカロイド(ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド)、ドキソルビシン、メルファラン、マイトマイシンC、クロラムブシル、ダウノルビシンまたは他の挿入剤)、成長阻害剤、酵素及びその断片、例えば核酸分解酵素など、抗生物質、小分子毒素などの毒素、又は細菌、真菌、植物又は動物由来の酵素活性毒素(それらの断片及び/又はその変異体を含む)、及び以下に開示される様々な抗腫瘍剤又は抗癌剤を包含する。
「エフェクター機能」とは、抗体のアイソタイプにより変わる、抗体のFc領域に起因する生物学的活性を指す。抗体エフェクター機能の例としては、C1q結合及び補体依存性細胞傷害(CDC)、Fc受容体結合、抗体依存性細胞媒介性細胞障害(ADCC)、貪食、細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体)のダウンレギュレーション、及びB細胞の活性化を含む。
薬剤、例えば、薬学的製剤の「有効量」とは、所望の治療的又予防的結果を達成するために必要な用量及び期間での、有効な量を指す。
用語「Fc領域」は、定常領域の少なくとも一部を含む、免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために使用される。その用語は、天然配列Fc領域と変異体Fc領域を含む。一実施態様において、ヒトIgG重鎖Fc領域はCys226又はPro230から重鎖のカルボキシル末端まで伸長する。しかし、Fc領域のC末端リジン(Lys447)は存在しているか、又は存在していない場合がある。本明細書に明記されていない限り、Fc領域又は定常領域内のアミノ酸残基の番号付けは、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD, 1991に記載されるように、EUインデックスとも呼ばれるEU番号付けシステムに従う。
「フレームワーク」又は「FR」は、超可変領域(HVR)残基以外の可変ドメイン残基を指す。可変ドメインのFRは、一般的に4つのFRのドメイン、FR1、FR2、FR3、及びFR4で構成される。従っ従って、HVR及びFR配列は一般にVH(又はVL)の以下の配列に現れる:FR1−H1(L1)−FR2−H2(L2)−FR3−H3(L3)−FR4。
用語「完全長抗体」、「インタクトな抗体」及び 「全抗体」は、本明細書中で互換的に使用され、天然型抗体構造と実質的に類似の構造を有するか、又は本明細書で定義されるFc領域を含む重鎖を有する抗体を指す。
用語「宿主細胞」、「宿主細胞株」及び「宿主細胞培養」は互換的に使用され、外因性の核酸が導入された細胞を指し、そのような細胞の子孫を含める。宿主細胞は、「形質転換体」及び「形質転換された細胞」を含み、継代の数に関係なく、それに由来する一次形質転換細胞及び子孫が含まれる。子孫は親細胞と核酸含量が完全に同一ではないかもしれないが、突然変異が含まれる場合がある。最初に形質転換された細胞においてスクリーニングまたは選択されたものと同じ機能又は生物活性を有する変異型子孫が本明細書において含まれる。
「ヒト抗体」は、ヒト又はヒト細胞により産生されるか、又はヒト抗体のレパートリー又は他のヒト抗体をコードする配列を利用した非ヒト起源に由来する抗体のそれに対応するアミノ酸配列を有するものである。ヒト抗体のこの定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を特に除外する。
「ヒトコンセンサスフレームワーク」とは、ヒト免疫グロブリンVL又はVHフレームワーク配列の選択において最も一般的に存在するアミノ酸残基を表すフレームワークである。一般的には、ヒト免疫グロブリンVL又はVH配列の選択は、可変ドメイン配列のサブグループからのものである。一般的には、配列のサブグループは、 Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, Fifth Edition, NIH Publication 91-3242, Bethesda MD (1991), vols. 1-3にあるサブグループである。一実施態様において、VLについて、サブグループは上掲のKabatらにあるサブグループカッパIである。一実施態様において、VHについて、サブグループは上掲のKabatらにあるサブグループIIIである。
「ヒト化」抗体は、非ヒトHVR由来のアミノ酸残基、及びヒトFR由来アミノ酸残基を含むキメラ抗体を指す。所定の実施態様において、ヒト化抗体は、少なくとも一つ、典型的には2つの可変ドメインの全てを実質的に含み、HVR(例えば、CDR)の全て又は実質的に全てが、非ヒト抗体のものに対応し、全てまたは実質的にFRの全てが、ヒト抗体のものに対応する。ヒト化抗体は、任意で、ヒト抗体由来の抗体定常領域の少なくとも一部を含んでもよい。抗体の「ヒト化型」、例えば、非ヒト抗体は、ヒト化を遂げた抗体を指す。
本明細書で使用される用語「超可変領域」又は「HVR」は、配列が超可変であるか、及び/又は構造的に定義されたループ(「超可変ループ」)を形成する抗体可変ドメインの各領域を指す。一般的に、天然型4鎖抗体は、VH(H1、H2、H3)に3つ、及びVL(L1、L2、L3)に3つの6つのHVRを含む。HVRは、一般的に超可変ループ由来及び/又は「相補性決定領域」(CDR)由来のアミノ酸残基を含み、後者は、最高の配列可変性であり、及び/又は抗原認識に関与している。本明細書で使用されるHVRは、位置24−36(L1について)、46−56(L2について)、89−97(L3について)、26−35B(H1について)、47−65(H2について)、及び93−102(H3について)の内に位置する残基の任意の番号を含む。従って、HVRは以前に記載された位置内の残基を含む:
A)26−32(L1),50−52(L2),91−96(L3),26−32(H1),53−55(H2),及び96−101(H3)(Chothia and Lesk, J. Mol.Biol.196:901-917 (1987);
B)L1の24−34,L2の50−56,L3の89−97,H1の31−35B,H2の50−65,及びH3の95−102(Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed.Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991).
C))VHのCDR1の例外を除いて、CDRは一般的に超可変ループを形成するアミノ酸残基を含む。CDRは、抗原に接触する残基である「特異性決定残基」又は「SDR」を含む。SDRは、略称(abbreviated−)CDR、又はa−CDRと呼ばれる、CDRの領域内に含まれている。典型的なa−CDR(a−CDR−L1、a−CDR−L2、a−CDR−L3、a−CDR−H1、a−CDR−H2、及びa−CDR−H3)は、アミノ酸残基L1の31−34、L2の50−55、L3の89−96、H1の31−35B、H2の50−58、及びH3の95−102に生じる。(Almagro and Fransson, Front.Biosci.13:1619-1633 (2008を参照);特に断らない限り、可変ドメイン内のHVR残基及び他の残基(例えば、FR残基)は、上掲のKabatらに従い、本明細書において番号が付けられる。
「イムノコンジュゲート」は、1つ以上の異種分子にコンジュゲートした抗体であり、限定されないが、細胞傷害性薬物を含む。
「個体」又は「被検体」は、哺乳動物である。哺乳動物は、限定されないが、家畜動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ネコ、イヌ、ウマ)、霊長類(例えば、ヒト、サルなどの非ヒト霊長類)、ウサギ、げっ歯類(例えば、マウス及びラット)を含む。所定の実施態様において、個体又は被検体はヒトである。
「単離された」抗体は、その自然環境の成分から分離されたものである。幾つかの実施態様において、抗体は、例えば、電気泳動(例えば、SDS−PAGE、等電点電気泳動(IEF)、キャピラリー電気泳動)又はクロマトグラフィー(例えば、イオン交換又は逆相HPLC)により決定されるように、95%以上または99%の純度に精製される。抗体抗体純度の評価法の総説としては、例えばFlatman et al., J. Chromatogr. B 848:79-87 (2007)を参照のこと。
「単離された」核酸は、その自然環境の成分から分離された核酸分子を指す。単離された核酸は、核酸分子を通常含む細胞に含まれる核酸分子を含むが、しかし、その核酸分子は、染色体外又はその自然の染色体上の位置とは異なる染色体位置に存在している。
「抗NRP1抗体をコードする単離された核酸」は、抗体の重鎖及び軽鎖(又はその断片)をコードする一以上の核酸分子を指し、単一のベクター又は別個のベクター内のそのような核酸分子、及び宿主細胞の一以上の位置に存在するそのような核酸分子を含む。
本明細書で使用される用語「モノクローナル抗体」とは、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体を意味し、すなわち、例えば、天然に生じる変異を含み、又はモノクローナル抗体製剤の製造時に発生し、一般的に少量で存在している変異体などの、可能性のある変異体抗体を除き、集団を構成する個々の抗体は同一であり、及び/又は同じエピトープに結合する。異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を一般的に含む、ポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対するものである。従って、修飾語「モノクローナル」は、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とするものとして解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、限定されないが、ハイブリドーマ法、組換えDNA法、ファージディスプレイ法、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の全部又は一部を含むトランスジェニック動物を利用する方法を含む様々な技術によって作成され、モノクローナル抗体を作製するためのそのような方法及び他の例示的な方法は、本明細書に記載されている。
「ネイキッド抗体」とは、異種の部分(例えば、細胞傷害性部分)又は放射性標識にコンジュゲートしていない抗体を指す。ネイキッド抗体は薬学的製剤中に存在してもよい。
「天然型抗体」は、天然に生じる様々な構造をとる免疫グロブリン分子を指す。例えば、天然型IgG抗体は、ジスルフィド結合している2つの同一の軽鎖と2つの同一の重鎖から成る約150000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質である。N末端からC末端に、各重鎖は、可変重鎖ドメイン又は重鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域(VH)を有し、3つの定常ドメイン(CH1、CH2およびCH3)が続く。同様に、N末端からC末端に、各軽鎖は、可変軽鎖ドメイン又は軽鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域(VL)を有し、定常軽鎖(CL)ドメインが続く。抗体の軽鎖は、その定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(κ)とラムダ(λ)と呼ばれる、2つのタイプのいずれかに割り当てることができる。
用語「パッケージ挿入物」は、効能、用法、用量、投与、併用療法、禁忌についての情報、及び/又はそのような治療用製品の使用に関する警告を含む、治療用製品の商用パッケージに慣習的に含まれている指示書を指すために使用される。
参照ポリペプチド配列に関する「パーセント(%)アミノ酸配列同一性」は、配列を整列させ、最大のパーセント配列同一性を得るために必要ならば間隙を導入した後、如何なる保存的置換も配列同一性の一部と考えないとした、参照ポリペプチドのアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基のパーセントとして定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決定する目的のためのアラインメントは、当業者の技量の範囲にある種々の方法、例えばBLAST、BLAST-2、ALIGN、又はMegalign(DNASTAR)ソフトウェアのような公に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用することにより達成可能である。当業者であれば、比較される配列の完全長に対して最大のアラインメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、配列をアラインするための適切なパラメータを決定することができる。しかし、ここでの目的のためには、%アミノ酸配列同一性の値は、配列比較コンピュータプログラムALIGN-2を使用することによって生成される。ALIGN-2配列比較コンピュータプログラムはジェネンテック社によって作製され、ソースコードは米国著作権庁、ワシントンD.C.,20559に使用者用書類とともに提出され、米国著作権登録番号TXU510087の下で登録されている。ALIGN-2もまた、ジェネンテック社、サウスサンフランシスコ、カリフォルニアから公的に入手可能であり、又はそのソースコードからコンパイルすることができる。ALIGN-2プログラムは、デジタルUNIXのV4.0Dを含む、UNIXオペレーティングシステム上での使用のためにコンパイルされるべきである。全ての配列比較パラメータは、ALIGN-2プログラムによって設定され変動しない。
アミノ酸配列比較にALIGN-2が用いられる状況では、与えられたアミノ酸配列Aの、与えられたアミノ酸配列Bとの、又はそれに対する%アミノ酸配列同一性(或いは、与えられたアミノ酸配列Bと、又はそれに対して所定の%アミノ酸配列同一性を持つ又は含む与えられたアミノ酸配列Aと言うこともできる)は次のように計算される:
分率X/Yの100倍
ここで、Xは配列アラインメントプログラムALIGN-2により、AとBのそのプログラムのアラインメントにおいて同一と一致したスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと異なる場合、AのBに対する%アミノ酸配列同一性は、BのAに対する%アミノ酸配列同一性とは異なることは理解されるであろう。特に断らない限り、本明細書で使用されるすべての%アミノ酸配列同一性値が、ALIGN−2コンピュータプログラムを使用し、直前の段落で説明したように、得られる。
用語「薬学的製剤」は、その中に有効で含有される活性成分の生物学的活性を許容するような形態であって、製剤を投与する被検体にとって許容できない毒性である他の成分を含まない調製物を指す。
「薬学的に許容される担体」は、被検体に非毒性であり、有効成分以外の薬学的製剤中の成分を指す。薬学的に許容される担体は、限定されないが、緩衝剤、賦形剤、安定剤、又は保存剤を含む。
特に断らない限り、本明細書で使用する用語「NRP1」は、霊長類(例えばヒト)及びげっ歯類(例えば、マウス、ラット)などの哺乳動物を含む任意の脊椎動物由来の任意の天然型NRP1を指す。その用語は、「完全長」、未処理のNRP1並びに細胞内でのプロセシングから生じた任意の形態のNRP1を含む。その用語はまた、天然に存在するNRP1の変異体、例えば、スプライス変異体又は対立遺伝子変異体を包含する。ニューロピリンの基本的な構造は、5つのドメインを含む:3つの細胞外ドメイン(a1a2,b1b2、及びc)、膜貫通ドメイン、及び細胞質ドメイン。a1a2ドメインは一般に2つのジスルフィド結合を形成する4つのシステイン残基を含む補体成分C1r及びC1s(CUB)に対して相同である。b1b2ドメインは凝固因子V及びVIIIに対して相同である。cドメインの中央部分は、ペプリン、A5及び受容体型チロシンフォスファターゼμタンパク質に対するその相同性ゆえ、MAMと表された。Cドメインは、ホモ二量体化又はヘテロ二量体化に重要であるのに対し、a1a2及びb1b2ドメインは、リガンド結合に関与している。Gu et al. (2002) J. Biol. Chem. 277:18069-76; He and Tessier-Lavigne (1997) Cell 90:739-51.
用語「可変領域」又は「可変ドメイン」は、抗体の抗原への結合に関与する抗体の重鎖または軽鎖のドメインを指す。天然型抗体の可変重鎖ドメイン及び軽鎖(それぞれVHおよびVL)は、4つの保存されたフレームワーク領域(FR)と3つの超可変領域(HVR)を含む各ドメインを持ち、一般的に似たような構造を有する。(例えば、Kindt et al. Kuby Immunology, 6th ed., W.H. Freeman and Co., 91頁 (2007)を参照)。単一のVH又はVLドメインは、抗原結合特異性を付与するのに十分であり得る。更に、特定の抗原に結合する抗体は、相補的なVL又はVHドメインのそれぞれのライブラリーをスクリーニングするために、抗原に特異的に結合する抗体由来のVH又はVLドメインを用いて単離することができる。例えば、Portolano et al., J. Immunol. 150:880-887 (1993); Clarkson et al., Nature 352:624-628 (1991)を参照。
本明細書で使用される、用語「ベクター」は、それがリンクされている別の核酸を伝播することができる核酸分子を指す。この用語は、自己複製核酸構造としてのベクター、並びにそれが導入された宿主細胞のゲノムに組み込まれたベクターを含む。ある種のベクターは、それらが動作可能なようにリンクされている核酸の発現を指示することができる。このようなベクターは、本明細書では「発現ベクター」と言う。
II.組成物及び方法
本発明は、NRP1に結合する新規な抗体を提供する。本発明の抗体は、例えば生物学的サンプル中のNRP1の存在を検出するために有用である。
A.典型的な抗NRP1抗体
本発明は、例えば診断的適用に有用な抗NRP1抗体を提供する。一実施態様において、本発明は以下の重鎖及び軽鎖配列を持つ抗NRP1抗体を提供する:
重鎖可変領域のアミノ酸配列は以下の通りである:
重鎖のKabat CDRのアミノ酸配列は以下の通りである:
軽鎖可変領域のアミノ酸配列は以下の通りである:
軽鎖のKabat CDRのアミノ酸配列は以下の通りである:
一態様において、本発明は、(a)配列番号3のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号4のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一、二、三、四、五、又は六のHVRを含む抗NRP1抗体を提供する。
一態様において、本発明は、(a)配列番号3のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号4のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される、少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。その他の実施態様において、抗体は、配列番号3のアミノ酸配列を含むHVR−H3、及び配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。更なる実施態様において、抗体は、(a)配列番号3のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号4のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(b)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L2;(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される、少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含む抗体を提供する。一実施態様において、抗体は、(a)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(b)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む。
その他の態様において、本発明の抗体は、(a)(i)配列番号3のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(ii)配列番号4のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(iii)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−H3から選択される少なくとも一つのVH HVR配列、少なくとも二つのVH HVR配列、又は三つ全てのVH HVR配列を含むVHドメイン、及び(b)(i)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(ii)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L3から選択される少なくとも一つのVL HVR配列、少なくとも二つのVL HVR配列、又は三つ全てのVL HVR配列を含むVLドメインを含む。
その他の態様において、本発明は、(a)配列番号3のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(b)配列番号4のアミノ酸配列を含むHVR−H2;(c)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−H3;(d)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(e)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(f)配列番号10から選択されるアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体を提供する。
その他の態様において、抗NRP1抗体は、配列番号2のアミノ酸配列に対して、少なくとも90%,91%,92%,93%,94%,95%,96%,97%,98%,99%、又は100%の配列同一性を有する重鎖可変ドメイン(VH)配列を含む。ある実施態様において、少なくとも90%,91%,92%,93%,94%,95%,96%,97%,98%、又は99%の同一性を有するVH配列は、参照配列(配列番号2)に対して置換(例えば保存的置換)、挿入、又は欠失を含むが、その配列を含む抗NRP1抗体は、NRP1へ結合する能力を保持する。ある実施態様において、配列番号2において、合計1から10のアミノ酸が、置換、挿入及び/又は欠失している。ある実施態様において、置換、挿入、又は欠失は、HVR外の(すなわちFR内の)領域で生じる。任意で、抗NRP1抗体は、配列番号2のVH配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施態様において、VHは、(a)配列番号3のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号4のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVRーH3から選択される一、二、又は三のHVRを含む。
その他の態様において、配列番号7のアミノ酸配列に対して、少なくとも90%,91%,92%,93%,94%,95%,96%,97%,98%,99%、又は100%の配列同一性を有する軽鎖可変ドメイン(VL)を含む、抗NRP1抗体が提供される。ある実施態様において、少なくとも90%,91%,92%,93%,94%,95%,96%,97%,98%、又は99%の同一性を有するVL配列は、参照配列(配列番号7)に対して置換(例えば保存的置換)、挿入、又は欠失を含むが、その配列を含む抗NRP1抗体は、NRP1へ結合する能力を保持する。ある実施態様において、配列番号7において、合計1から10のアミノ酸が、置換、挿入及び/又は欠失している。ある実施態様において、置換、挿入、又は欠失は、HVR外の(すなわちFR内の)領域で生じる。任意で、抗NRP1抗体は、配列番号7のVL配列を含み、その配列の翻訳後修飾を含む。特定の実施態様において、VLは、(a)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(b)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVRーL3から選択される一、二、又は三のHVRを含む。
その他の態様において、抗NRP1抗体が提供され、その抗体は、上記に与えられた実施態様の何れかにあるVH、及び上記に与えられた実施態様の何れかにあるVLを含む。一実施態様において、抗体は、配列番号2及び配列番号7のそれぞれVHとVLを含み、それらの配列の翻訳後修飾を含む。
更なる態様において、本発明は、本明細書に与えられた抗NRP1抗体と同一エピトープに結合する抗体を提供する。例えば、ある実施態様において、配列番号2のVH配列及び配列番号7のVL配列を含む抗NRP1抗体と同じエピトープに結合する抗体が提供される。
本発明の更なる態様では、上記実施態様のいずれかに記載の抗NRP1抗体は、キメラ、ヒト化又はヒト抗体を含むモノクローナル抗体である。一実施態様において、抗NRP1抗体は、抗体断片、例えば、Fv、Fab、Fab’、scFv、ダイアボディ、又はF(ab’)断片である。その他の態様において、抗体は、全長抗体、例えば、インタクトなIgG1抗体、又は本明細書において定義された他の抗体クラス又はアイソタイプである。
更なる態様にて、以下のセクション1−7で説明されるように、上記実施態様のいずれかに記載の抗NRP1抗体は、単独または組み合わせで、任意の特徴を組み込むことができる:
1.抗体親和性
所定の実施態様において、本明細書において与えられる抗体は、解離定数(Kd)が、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、≦0.1nM、≦0.01nM、又は≦0.001nM(例えば、10−8M未満、例えば、10−8Mから10−13M、例えば、10−9Mから10−13M).
一実施態様において、以下のアッセイにより説明されるように、Kdは、目的の抗体のFab型とその抗原を用いて実施される放射標識抗原結合アッセイ(RIA)により測定される。非標識抗原の滴定系列の存在下で、最小濃度の(125I)−標識抗原にてFabを均衡化して、抗Fab抗体コートプレートと結合した抗原を捕獲することによって抗原に対するFabの溶液結合親和性を測定する(例としてChen, et al., J. Mol. Biol. 293:865-881(1999)を参照)。アッセイの条件を決めるために、MICROTITER(登録商標)マルチウェルプレート(Thermo Scientific)を5μg/mlの捕獲抗Fab抗体(Cappel Labs)を含む50mM炭酸ナトリウム(pH9.6)にて一晩コートして、その後2%(w/v)のウシ血清アルブミンを含むPBSにて室温(およそ23℃)で2〜5時間、ブロックする。非吸着プレート(Nunc#269620)に、100pM又は26pMの[125I]抗原を段階希釈した所望のFabと混合する(例えば、Presta等, (1997) Cancer Res. 57: 4593-4599の抗VEGF抗体、Fab-12の評価と一致する)。ついで目的のFabを一晩インキュベートする;しかし、インキュベーションは平衡状態に達したことを確認するまでに長時間(例えばおよそ65時間)かかるかもしれない。その後、混合物を捕獲プレートに移し、室温で(例えば1時間)インキュベートする。そして、溶液を取り除き、プレートを0.1%のポリソルベート20(Tween20(登録商標))を含むPBSにて8回洗浄する。プレートが乾燥したら、150μl/ウェルの閃光物質(MICROSCINT−20TM;Packard)を加え、プレートをTOPCOUNTTMγ計測器(Packard)にて10分間計測する。最大結合の20%か又はそれ以下濃度のFabを選択してそれぞれ競合結合測定に用いる。
他の実施態様に従って、〜10反応単位(RU)の固定した抗原CM5チップを用いて25℃のBIACORE(登録商標)−2000又はBIACORE(登録商標)−3000(BIAcore,Inc.,Piscataway,NJ)を用いる表面プラズモン共鳴アッセイを使用してKdを測定する。簡単に言うと、カルボキシメチル化デキストランバイオセンサーチップ(CM5,BIAcore Inc.)を、提供者の指示書に従ってN−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(EDC)及びN−ヒドロキシスクシニミド(NHS)で活性化した。抗原を10mM酢酸ナトリウム(pH4.8)で5μg/ml(〜0.2μM)に希釈し、結合したタンパク質の反応単位(RU)がおよそ10になるように5μl/分の流速で注入する。抗原の注入後、反応しない群をブロックするために1Mのエタノールアミンを注入する。動力学的な測定のために、Fabの2倍の段階希釈(0.78nMから500nM)を、25℃で、およそ25μl/分の流速で、0.05%ポリソルベート20(TWEEN20TM)界面活性剤(PBST)を含むPBSに注入した。会合及び解離のセンサーグラムを同時にフィットさせることによる単純一対一ラングミュア結合モデル(simple one−to−one Langmuir binding model)(BIACORE(登録商標)Evaluationソフトウェアバージョン3.2)を用いて、会合速度(kon)と解離速度(koff)を算出した。平衡解離定数(Kd)をkoff/kon比として算出した。例えば、 Chen et al., J. Mol. Biol. 293:865-881 (1999)を参照。上記の表面プラスモン共鳴アッセイによる結合速度が10−1−1を上回る場合、分光計、例えば、流動停止を備えた分光光度計(stop−flow equipped spectrophometer)(Aviv Instruments)又は撹拌キュベットを備えた8000シリーズ SLM−AMINCOTM分光光度計(ThermoSpectronic)で測定される、漸増濃度の抗原の存在下にて、PBS(pH7.2)、25℃の、20nMの抗抗原抗体(Fab型)の蛍光放出強度(励起=295nm;放出=340nm、帯域通過=16nm)における増加又は減少を測定する蛍光消光技術を用いて結合速度を測定することができる。
2.抗体断片
ある実施態様において、本明細書で提供される抗体は、抗体断片である。抗体断片は、限定されないが、Fab,Fab’,Fab’−SH,F(ab’),Fv,及びscFv断片、及び下記の他の断片を含む。所定の抗体断片の総説については、Hudson et al. Nat. Med. 9:129-134 (2003)を参照。scFv断片の総説については、例えば、Pluckthuen, in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies, vol. 113, Rosenburg and Moore eds., (Springer-Verlag, New York), pp. 269-315 (1994)を参照;また、国際公開第93/16185号;及び米国特許第5571894号及び第5587458号も参照。サルベージ受容体結合エピトープ残基を含み、かつインビボ半減期を増加させたFab及びF(ab’)断片の議論については、米国特許第5869046号を参照のこと。
ダイアボディは2価または二重特異性であり得る2つの抗原結合部位を有する抗体断片である。例えば、欧州特許第404097号;国際公開第1993/01161号; Hudson et al., Nat. Med. 9:129-134 (2003); 及びHollinger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90: 6444-6448 (1993)を参照。トリアボディ及びテトラボディもまた Hudson et al., Nat. Med. 9:129-134 (2003)に記載されている。
単一ドメイン抗体は、抗体の重鎖可変ドメインの全て又は一部、又は軽鎖可変ドメインの全て又は一部を含む抗体断片である。ある実施態様において、単一ドメイン抗体は、ヒト単一ドメイン抗体である (Domantis, Inc., Waltham, MA; 例えば、米国特許第6248516 B1号を参照)。
抗体断片は様々な技術で作成することができ、限定されないが、本明細書に記載するように、インタクトな抗体の分解、並びに組換え宿主細胞(例えば、大腸菌又はファージ)による生産を含む。
3.キメラ及びヒト化抗体
ある実施態様において、本明細書で提供される抗体は、キメラ抗体である。所定のキメラ抗体は、例えば、米国特許第4816567号、及びMorrison et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81:6851-6855 (1984))に記載されている。一例において、キメラ抗体は、非ヒト可変領域(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、又はサル等の非ヒト霊長類由来の可変領域)及びヒト定常領域を含む。更なる例において、キメラ抗体は、クラスまたはサブクラスが親抗体のものから変更された「クラススイッチ」抗体である。キメラ抗体は、その抗原結合断片を含む。
ある実施態様において、キメラ抗体は、ヒト化抗体である。典型的には、非ヒト抗体は、ヒトに対する免疫原性を低減するために、親の非ヒト抗体の特異性と親和性を保持したまま、ヒト化されている。一般に、ヒト化抗体は、HVR、例えば、CDR(またはその一部)が、非ヒト抗体から由来し、FR(またはその一部)がヒト抗体配列に由来する、一以上の可変ドメインを含む。ヒト化抗体はまた、任意で、ヒト定常領域の少なくとも一部をも含む。幾つかの実施態様において、ヒト化抗体の幾つかのFR残基は、抗体特異性又は親和性を回復もしくは改善するめに、非ヒト抗体(例えば、HVR残基が由来する抗体)由来の対応する残基で置換されている。
ヒト化抗体およびそれらの製造方法は、例えば、Almagro and Fransson, Front. Biosci. 13:1619-1633 (2008)に総説され、更に、 Riechmann et al., Nature 332:323-329 (1988); Queen et al., Proc. Nat’l Acad. Sci. USA 86:10029-10033 (1989); 米国特許第5821337号,第7527791号,第6982321号,及び第7087409号; Kashmiri et al., Methods 36:25-34 (2005) (SDR(a−CDR)グラフティングを記述); Padlan, Mol. Immunol. 28:489-498 (1991) (「リサーフェシング」を記述); Dall’Acqua et al., Methods 36:43-60 (2005) (「FRシャッフリング」を記述);及びOsbourn et al., Methods 36:61-68 (2005) 及びKlimka et al., Br. J. Cancer, 83:252-260 (2000) (FRのシャッフリングへの「誘導選択」アプローチを記述)に記載されている。
ヒト化に用いられ得るヒトフレームワーク領域は、限定されないが、「ベストフィット」法を用いて選択されるフレームワーク領域(例えば、Sims et al. J. Immunol. 151:2296 (1993));軽鎖または重鎖の可変領域の特定のサブグループのヒト抗体のコンセンサス配列由来のフレームワーク領域(例えば、Carter et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:4285 (1992);及びPresta et al. J. Immunol., 151:2623 (1993)を参照); ヒト成熟(体細胞変異)フレームワーク領域またはヒト生殖細胞系フレームワーク領域 (例えば、Almagro and Fransson, Front. Biosci. 13:1619-1633 (2008)を参照); 及びFRライブラリスクリーニング由来のフレームワーク領域 (例えば、Baca et al., J. Biol. Chem. 272:10678-10684 (1997)及び Rosok et al., J. Biol. Chem. 271:22611-22618 (1996)を参照)を含む。
4.ヒト抗体
ある実施態様において、本明細書で提供される抗体は、ヒト抗体である。ヒト抗体は、当技術分野で公知の様々な技術を用いて生産することができる。ヒト抗体は一般的にvan Dijk and van de Winkel, Curr. Opin. Pharmacol. 5: 368-74 (2001) 及びLonberg, Curr. Opin. Immunol. 20:450-459 (2008)に記載されている。
ヒト抗体は、抗原チャレンジに応答して、インタクトなヒト抗体又はヒト可変領域を持つ又はインタクトな抗体を産生するように改変されたトランスジェニック動物に、免疫原を投与することにより調製することができる。このような動物は、典型的には、内因性免疫グロブリン遺伝子座を置換するか、又は染色体外に存在するかもしくは動物の染色体にランダムに組み込まれている、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の全てまたは一部を含む。このようなトランスジェニックマウスでは、内因性免疫グロブリン遺伝子座は、一般的に不活性化される。トランスジェニック動物からヒト抗体を得るための方法の総説については、 Lonberg, Nat. Biotech. 23:1117-1125 (2005)を参照。また、例えば、XENOMOUSETM技術を記載している、米国特許第6075181号及び6150584号;HuMab(登録商標)技術を記載している米国特許第5770429号;K−M MOUSE(登録商標)技術を記載している米国特許第7041870号及び、VelociMouse(登録商標)技術を記載している米国特許出願公開第2007/0061900号)を参照。このような動物で生成されたインタクトな抗体由来のヒト可変領域は、例えば、異なるヒト定常領域と組み合わせることにより、更に改変される可能性がある。
ヒト抗体は、ハイブリドーマベース法によって作成することができる。ヒトモノクローナル抗体の産生のためのヒト骨髄腫及びマウス-ヒトヘテロ細胞株が記載されている。(例えば、Kozbor J. Immunol., 133: 3001 (1984); Brodeur et al., Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications, pp. 51-63 (Marcel Dekker, Inc., New York, 1987);及びBoerner et al., J. Immunol., 147: 86 (1991)を参照)ヒトB細胞ハイブリドーマ技術を介して生成されたヒト抗体はまた、Li et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 103:3557-3562 (2006)に記載されている。更なる方法は、例えば、米国特許第7189826号(ハイブリドーマ細胞株からのモノクローナルヒトIgM抗体の産生を記載している)及びNi, Xiandai Mianyixue, 26(4):265-268 (2006) (ヒト-ヒトハイブリドーマを記載している)に記載されたものを含む。ヒトハイブリドーマ技術(トリオーマ技術)もまた、Vollmers and Brandlein, Histology and Histopathology, 20(3):927-937 (2005) 及びVollmers and Brandlein, Methods and Findings in Experimental and Clinical Pharmacology, 27(3):185-91 (2005)に記載される。
ヒト抗体はまた、ヒト由来のファージディスプレイライブラリーから選択されたFvクローン可変ドメイン配列を単離することによって生成され得る。このような可変ドメイン配列は、次に所望のヒト定常ドメインと組み合わせてもよい。抗体ライブラリーからヒト抗体を選択するための技術が、以下に説明される。
5.ライブラリー由来の抗体
本発明の抗体は、所望の活性または活性(複数)を有する抗体についてコンビナトリアルライブラリーをスクリーニングすることによって単離することができる。例えば、様々な方法が、ファージディスプレイライブラリーを生成し、所望の結合特性を有する抗体についてのライブラリーをスクリーニングするために、当該技術分野で知られている。そのような方法は、例えば、Hoogenboom et al. in Methods in Molecular Biology 178:1-37 (O’Brien et al., ed., Human Press, Totowa, NJ, 2001)に総説され、更に、例えば、McCafferty et al., Nature 348:552-554; Clackson et al., Nature 352: 624-628 (1991); Marks et al., J. Mol. Biol. 222: 581-597 (1992); Marks and Bradbury, in Methods in Molecular Biology 248:161-175 (Lo, ed., Human Press, Totowa, NJ, 2003); Sidhu et al., J. Mol. Biol. 338(2): 299-310 (2004); Lee et al., J. Mol. Biol. 340(5): 1073-1093 (2004); Fellouse, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 101(34): 12467-12472 (2004); 及びLee et al., J. Immunol. Methods 284(1-2): 119-132(2004)に記載されている。
所定のファージディスプレイ法において、VH及びVL遺伝子のレパートリーがポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により個別にクローニングされ、ファージライブラリーにランダムに再結合され、その後、Winter et al., Ann. Rev. Immunol., 12: 433-455 (1994)に記載されるように、抗原結合ファージについてスクリーニングすることができる。ファージは、通常、抗体断片を、単鎖Fv(scFv)断片、またはFab断片のいずれかとして提示する。免疫された起源からのライブラリーは、ハイブリドーマを構築する必要性なしで免疫原に高親和性抗体を提供する。代わりに、Griffiths et al., EMBO J, 12: 725-734 (1993)に記載されるように、ナイーブなレパートリーが、任意の免疫感作無しで、広範囲の非自己抗原及び自己抗原に対して、抗体の単一起源を提供するために、(例えば、ヒトから)クローン化することができる。最後に、ナイーブなライブラリはまた、Hoogenboom and Winter, J. Mol. Biol., 227: 381-388 (1992)に記載されるように、非常に可変なCDR3領域をコードし、インビトロで再構成を達成するために、幹細胞由来の未転位V遺伝子セグメントをクローニングし、ランダム配列を含むPCRプライマーを使用することにより合成することができる。ヒト抗体ファージライブラリーを記述する特許公報は、例えば、米国特許第5750373号、及び米国特許出願公開第2005/0079574号、2005/0119455号、2005/0266000号、2007/0117126号、2007/0160598号、2007/0237764号、2007/0292936号及び2009/0002360を含む。
ヒト抗体ライブラリーから単離された抗体または抗体断片は、本明細書でヒト抗体またはヒト抗体の断片とみなされる。
6.多重特異性抗体
ある実施態様において、本明細書で提供される抗体は、多重特異性抗体、例えば二重特異性抗体である。多重特異性抗体は、少なくとも二つの異なる部位に対して結合特異性を有するモノクローナル抗体である。ある実施態様において、結合特異性の一つはNRP1に対してであり、他は、任意の他の抗原に対してである。ある実施態様において、二重特異性抗体は、NRP1の2つの異なるエピトープに結合することができる。二重特異性抗体はまたNRP1を発現する細胞に対して細胞傷害性薬物を局在化させるために用いることができる。二重特異性抗体は、全長抗体又は抗体断片として調製することができる。
多重特異性抗体を作製するための技術は、限定されないが、異なる特異性を有する2つの免疫グロブリン重鎖-軽鎖対の組換え共発現(Milstein and Cuello, Nature 305: 537 (1983))、国際公開第93/08829号、及びTraunecker et al., EMBO J. 10: 3655 (1991)を参照)及び“knob−in−hole”エンジニアリング(例えば、米国特許第5731168号を参照)を含む。多重特異抗体はまた、抗体のFc−ヘテロ2量体分子を作成するための静電ステアリング効果を操作すること(国際公開第2009/089004A1号)、2つ以上の抗体又は断片を架橋すること(例えば米国特許第4676980号、及びBrennan et al., Science, 229: 81 (1985)を参照)、2重特異性抗体を生成するためにロイシンジッパーを使用すること(例えば、Kostelny et al., J. Immunol., 148(5):1547-1553 (1992)を参照)、二重特異性抗体フラグメントを作製するため、「ダイアボディ」技術を使用すること(例えば、Hollinger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90:6444-6448 (1993)を参照)、単鎖Fv(sFv)ダイマーを使用すること(例えば、Gruber et al., J. Immunol., 152:5368 (1994)を参照)、及び、例えばTutt et al. J. Immunol. 147: 60 (1991)に記載されているように、三重特異性抗体を調製することによって作成することができる。
「オクトパス抗体」を含む、3つ以上の機能性抗原結合部位を持つ改変抗体もまた本明細書に含まれる(例えば、米国特許出願公開第2006/0025576A1号を参照)。
本明細書中の抗体又は断片はまた、NRP1並びにその他の異なる抗原(例えば米国特許出願公開第2008/0069820号参照)に結合する抗原結合部位を含む、「2重作用(Dual Acting)FAb」又は「DAF」を含む。
7.抗体変異体
所定の実施態様において、本明細書で提供される抗体のアミノ酸配列変異体が企図される。例えば、抗体の結合親和性及び/又は他の生物学的特性を改善することが望まれ得る。抗体のアミノ酸配列変異体は、抗体をコードするヌクレオチド配列に適切な改変を導入することにより、またはペプチド合成によって調製することができる。このような改変は、例えば、抗体のアミノ酸配列内における、残基の欠失、及び/又は挿入及び/又は置換を含む。最終コンストラクトが所望の特性、例えば、抗原結合を有していることを条件として、欠失、挿入、及び置換の任意の組み合わせが、最終コンストラクトに到達させるために作成され得る。
a)置換、挿入、および欠失変異体
ある実施態様において、一つ以上のアミノ酸置換を有する抗体変異体が提供される。置換突然変異の対象となる部位は、HVRとFRを含む。保存的置換は、表1の「保存的置換」の見出しの下に示されている。より実質的な変更が、表1の「典型的な置換」の見出しの下に与えられ、アミノ酸側鎖のクラスを参照して以下に更に説明される。アミノ酸置換は、目的の抗体に導入することができ、その産物は、所望の活性、例えば、抗原結合の保持/改善、免疫原性の減少、又はADCC又はCDCの改善についてスクリーニングされた。
アミノ酸は共通の側鎖特性に基づいてグループに分けることができる:
(1)疎水性:ノルロイシン,Met,Ala,Val,Leu,Ile;
(2)中性の親水性:Cys,Ser,Thr,Asn,Gln;
(3)酸性:His,Lys,Arg;
(4)塩基性:His,Lys,Arg;
(5)鎖配向に影響する残基:Gly,Pro;
(6)芳香族:Trp,Tyr,Phe.
非保存的置換は、これらの分類の一つのメンバーを他の分類に交換することを必要とするであろう。
置換変異体の一つのタイプは、親抗体(例えば、ヒト化又はヒト抗体など)の一以上の高頻度可変領域残基の置換を含む。一般的には、更なる研究のために選択され得られた変異体は、親抗体と比較して、特定の生物学的特性の改変(例えば、改善)(例えば、親和性の増加、免疫原性を減少)を有し、及び/又は親抗体の特定の生物学的特性を実質的に保持しているであろう。典型的な置換変異体は、親和性成熟抗体であり、例えば、本明細書に記載されるファージディスプレイベースの親和性成熟技術を用いて、簡便に生成され得る。簡潔に言えば、一つ以上のHVR残基が変異し、変異体抗体は、ファージ上に表示され、特定の生物学的活性(例えば、結合親和性)についてスクリーニングされる。
変更(例えば、置換)は、例えば抗体の親和性を向上させるために、HVRで行うことができる。このような変更は、HVRの「ホットスポット」、すなわち、体細胞成熟過程中に高頻度で変異を受けるコドンにコードされた残基で (例えばChowdhury, Methods Mol. Biol. 207:179-196 (2008)を参照)、及び/又はSDR(a−CDR)で行うことができ、得られた変異体VH又はVLが結合親和性について試験される。二次ライブラリから構築し選択し直すことによる親和性成熟が、例えばHoogenboom et al. in Methods in Molecular Biology 178:1-37 (O’Brien et al., ed., Human Press, Totowa, NJ, (2001)に記載されている。親和性成熟の幾つかの実施態様において、多様性が、種々の方法(例えば、変異性PCR、鎖シャッフリング、又はオリゴヌクレオチド指定突然変異誘発)のいずれかにより、成熟のために選択された可変遺伝子中に導入される。次いで、二次ライブラリーが作成される。次いで、ライブラリーは、所望の親和性を持つ抗体変異体を同定するためにスクリーニングされる。多様性を導入するするもう一つの方法は、いくつかのHVR残基(例えば、一度に4から6残基)がランダム化されたHVR指向のアプローチを伴う。抗原結合に関与するHVR残基は、例えばアラニンスキャニング突然変異誘発、またはモデリングを用いて、特異的に同定され得る。CDR−H3及びCDR−L3がしばしば標的にされる。
ある実施態様において、置換、挿入、または欠失は、そのような改変が抗原に結合する抗体の能力を実質的に低下させない限りにおいて、一以上のHVR内で発生する可能性がある。例えば、実質的に結合親和性を低下させない保存的改変(例えば本明細書で与えられる保存的置換)をHVR内で行うことができる。このような改変は、HVR「ホットスポット」又はSDRの外側であってもよい。上記に与えられた変異体VH又はVL配列の所定の実施態様において、各HVRは不変であるか、又はわずか1個、2個または3個のアミノ酸置換が含まれているかの何れかである。
突然変異誘発のために標的とすることができる抗体の残基又は領域を同定するための有用な方法は、Cunningham and Wells (1989) Science, 244:1081-1085により説明されるように、「アラニンスキャニング変異誘発」と呼ばれる。この方法では、標的残基の残基またはグループ(例えば、arg、asp、his、lys及びgluなどの荷電残基)が同定され、抗原と抗体との相互作用が影響を受けるかどうかを判断するために、中性または負に荷電したアミノ酸(例えば、アラニンまたはポリアラニン)に置換される。更なる置換が、最初の置換に対する機能的感受性を示すアミノ酸の位置に導入され得る。代わりに、又は更に、抗原抗体複合体の結晶構造が、抗体と抗原との接触点を同定する。そのような接触残基及び隣接残基が、置換の候補として標的とされるか又は排除され得る。変異体はそれらが所望の特性を含むかどうかを決定するためにスクリーニングされ得る。
アミノ酸配列挿入は、一残基から百以上の残基を含有するポリペプチド長にわたるアミノ及び/又はカルボキシル末端融合、並びに単一または複数のアミノ酸残基の配列内挿入を含む。末端挿入の例としては、N末端メチオニン残基を有する抗体が含まれる。抗体分子の他の挿入変異体は、酵素に対する抗体のN末端またはC末端への融合(例えばADEPTの場合)、または抗体の血清半減期を増加させるポリペプチドへの融合を含む。
b)グリコシル化変異体
所定の実施態様において、本明細書で提供される抗体は抗体がグリコシル化される程度を増加または減少するように改変される。抗体へのグリコシル化部位の付加または欠失は、一以上のグリコシル化部位が作成または削除されるようにアミノ酸配列を変えることによって簡便に達成することができる。
抗体がFc領域を含む場合には、それに付着する糖を変えることができる。哺乳動物細胞によって生成された天然型抗体は、典型的には、Fc領域のCH2ドメインのAsn297にN−結合により一般的に付着した分岐鎖、二分岐オリゴ糖を含んでいる。例えばWright et al. TIBTECH 15:26-32 (1997)を参照。オリゴ糖は、様々な炭水化物、例えば、二分岐糖鎖構造の「幹」のGlcNAcに結合した、マンノース、N−アセチルグルコサミン(GlcNAc)、ガラクトース、シアル酸、並びにフコースを含み得る。幾つかの実施態様において、本発明の抗体におけるオリゴ糖の改変は一定の改善された特性を有する抗体変異型を作成するために行われ得る。
一実施態様において、抗体変異体は、Fc領域に(直接または間接的に)付着されたフコースを欠いた糖鎖構造を有して提供される。例えば、このような抗体のフコース量は、1%から80%、1%から65%、5%から65%、または20%から40%であり得る。フコースの量は、例えば、国際公開第2008/077546号に記載されているように、MALDI−TOF質量分析法によって測定されるAsn297に付着しているすべての糖構造の合計(例えば、コンプレックス、ハイブリッド及び高マンノース構造)に対して、Asn297の糖鎖中のフコースの平均量を計算することによって決定される。Asn297は、Fc領域(Fc領域残基のEU番号付け)でおよそ297の位置に位置するアスパラギン残基を指し、しかし、Asn297もまた位置297の上流または下流のおよそ±3アミノ酸に、すなわち抗体の軽微な配列変異に起因して、位置294と300の間に配置され得る。このようなフコシル化変異体はADCC機能を改善させた可能性がある。例えば、米国特許出願公開第2003/0157108号(Presta,L.);米国特許出願公開第2004/0093621号(協和発酵工業株式会社)を参照。「フコース非修飾」又は「フコース欠損」抗体変異体に関連する出版物の例としては、米国特許出願公開第2003/0157108号、国際公開第2000/61739号、国際公開第2001/29246号、米国特許出願公開第2003/0115614号、米国特許出願公開第2002/0164328号、米国特許出願公開第2004/0093621号、米国特許出願公開第2004/0132140号、米国特許出願公開第2004/0110704号、米国特許出願公開第2004/0110282号、米国特許出願公開第2004/0109865号、国際公開第2003/085119号、国際公開第2003/084570号、国際公開第2005/035586号、国際公開第2005/035778号、国際公開第2005/053742号、国際公開第2002/031140号、Okazaki et al. J. Mol. Biol. 336:1239-1249 (2004); Yamane-Ohnuki et al. Biotech. Bioeng. 87: 614 (2004)が含まれる。非フコシル化抗体を産生する能力を有する細胞株の例としては、タンパク質フコシル化を欠損しているLec13 CHO細胞(Ripka et al. Arch. Biochem. Biophys. 249:533-545 (1986); 米国特許出願公開第2003/0157108 A1号,Presta,L;及び国際公開第2004/056312 A1号, Adams et al., 特に実施例11)、及びノックアウト細胞株、アルファ−1、6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子、FUT8、ノックアウトCHO細胞(例えば、Yamane-Ohnuki et al. Biotech. Bioeng. 87: 614 (2004); Kanda, Y. et al., Biotechnol. Bioeng., 94(4):680-688 (2006); 及び国際公開第2003/085107号を参照)を含む。
抗体変異体が、例えば、抗体のFc領域に結合した二分岐オリゴ糖がGlcNAcによって二分されている二分オリゴ糖とともに更に与えられる。このような抗体変異体はフコシル化を減少させ、及び/又はADCC機能を改善している可能性がある。そのような抗体変異体の例は、例えば、国際公開第2003/011878号(Jean−Mairettら);米国特許第6602684号(Umanaら);及び米国特許出願公開第2005/0123546号(Umanaら)に記載されている。Fc領域に結合したオリゴ糖内に少なくとも1つのガラクトース残基を持つ抗体変異体も提供される。このような抗体変異体はCDC機能を改善させた可能性がある。このような抗体変異体は、例えば、国際公開第1997/30087号(Patelら);国際公開第1998/58964号(Raju,S.);及び国際公開第1999/22764号(Raju,S.)に記載されている。
c)Fc領域変異体
ある実施態様において、1つまたは複数のアミノ酸改変を、本明細書で提供される抗体のFc領域に導入することができ、それによってFc領域変異体を生成する。Fc領域の変異体は、1つまたは複数のアミノ酸位置においてアミノ酸修飾(例えば置換)を含むヒトFc領域の配列(例えば、ヒトIgG1、IgG2、IgG3又はIgG4のFc領域)を含んでもよい。
ある実施態様において、本発明は、インビボにおける抗体の半減期が重要であるが、ある種のエフェクター機能(例えば補体およびADCCなど)が不要または有害である用途のための望ましい候補とならしめる、全てではないが一部のエフェクター機能を有する抗体変異体を意図している。インビトロ及び/又はインビボでの細胞毒性アッセイを、CDC活性及び/又はADCC活性の減少/枯渇を確認するために行うことができる。例えば、Fc受容体(FcR)結合アッセイは、抗体がFcγR結合を欠くが(それゆえ、おそらくADCC活性を欠く)、FcRn結合能力を保持していることを確認するために行うことができる。ADCC、NK細胞を媒介する初代細胞は、FcγRIIIのみを発現するが、単球はFcγRI、FcγRII及びFcγRIIIを発現する。造血細胞におけるFcRの発現は、Ravetch and Kinet, Annu. Rev. Immunol. 9:457-492 (1991)の464ページの表3に要約されている。目的の分子のADCC活性を評価するためのインビトロアッセイの非限定的な例は、米国特許第5500362号(例えば、Hellstrom, I. et al. Proc. Nat’l Acad. Sci. USA 83:7059-7063 (1986)を参照) 及びHellstrom, I et al., Proc. Nat’l Acad. Sci. USA 82:1499-1502 (1985); 第5821337号 (Bruggemann, M. et al., J. Exp. Med. 166:1351-1361 (1987)を参照)に説明される。あるいは、非放射性アッセイ法を用いることができる(例えば、フローサイトメトリー用のACTITM非放射性細胞傷害性アッセイ(CellTechnology,Inc.Mountain View,CA;及びCytoTox 96(登録商標)非放射性細胞毒性アッセイ(Promega,Madison,WI)を参照。このようなアッセイに有用なエフェクター細胞には、末梢血単核細胞(PBMC)およびナチュラルキラー(NK)細胞が含まれる。代わりに、又は更に、目的の分子のADCC活性は、Clynes et al., PNAS USA 95:652-656 (1998)に開示されるように、インビボで、例えば動物モデルにおいて評価することができる。C1q結合アッセイはまた、抗体が体C1qを結合することができないこと、したがって、CDC活性を欠いていることを確認するために行うことができる。例えば、国際公開第2006/029879号及び国際公開第2005/100402号のC1qおよびC3c結合ELISAを参照。補体活性化を評価するために、CDCアッセイを行うことができる(例えば、Gazzano-Santoro et al., J. Immunol. Methods 202:163 (1996); Cragg, M.S. et al., Blood 101:1045-1052 (2003);及びCragg, M.S. and M.J. Glennie, Blood 103:2738-2743 (2004)を参照)。FcRn結合、及びインビボでのクリアランス/半減期の測定ではまた、当該分野で公知の方法を用いて行うことができる(例えば、Petkova, S.B. et al., Int’l. Immunol. 18(12):1759-1769 (2006)を参照)。
エフェクター機能が減少した抗体は、Fc領域の残基238、265、269、270、297、327、329の一つ以上の置換を有するものが含まれる(米国特許第6737056号)。そのようなFc変異体は、残基265及び297のアラニンへの置換を有する、いわゆる「DANA」Fc変異体を含む、アミノ酸位置265、269、270、297及び327の2以上での置換を有するFc変異体を含む(米国特許第7332581号)。
FcRへの改善又は減少させた結合を持つ特定の抗体変異体が記載されている。(例えば、米国特許第6737056号;国際公開第2004/056312号、及びShields et al., J. Biol. Chem. 9(2): 6591-6604 (2001)を参照)。
ある実施態様において、抗体変異体はADCCを改善する1つまたは複数のアミノ酸置換、例えば、Fc領域の位置298、333、及び/又は334における置換(EUの残基番号付け)を含む。
幾つかの実施態様において、改変された(すなわち改善されたか減少した)C1q結合及び/又は補体依存性細胞傷害(CDC)を生じる、Fc領域における改変がなされ、例えば、米国特許第6194551号、国際公開第99/51642号、及びIdusogie et al. J. Immunol. 164: 4178-4184 (2000)に説明される。
増加した半減期を持ち、胎仔への母性IgGの移送を担う、新生児Fc受容体(FcRn)への結合が改善された抗体 (Guyer et al., J. Immunol. 117:587 (1976) 及びKim et al., J. Immunol. 24:249 (1994))が、米国特許出願公開第2005/0014934A1号 (Hinton et al.)に記載されている。これらの抗体は、FcRnへのFc領域の結合を改善する一つまたは複数の置換を有するFc領域を含む。このようなFc変異体は、Fc領域の残基の1以上の置換を有するものが含まれる:238、256、265、272、286、303、305、307、311、312、317、340、356、360、362、376、378、380、382、413、424又は434、例えば、Fc領域の残基434の置換(米国特許第7371826号)。
Duncan & Winter, Nature 322:738-40 (1988); 米国特許第5648260号;米国特許第5624821号;及び、Fc領域の変異体の他の例に関しては国際公開第94/29351号も参照のこと。
d)システイン改変抗体変異体
ある実施態様において、抗体の1つ以上の残基がシステイン残基で置換されている、システイン改変抗体、例えば、「thioMAbs」を作成することが望まれ得る。特定の実施態様において、置換された残基は、抗体のアクセス可能な部位で起きる。それらの残基をシステインで置換することにより、反応性チオール基は、それによって抗体のアクセス可能な部位に配置され、本明細書中でさらに記載されるように、イムノコンジュゲーを作成するために、例えば薬物部分またはリンカー−薬剤部分などの他の部分に抗体をコンジュゲートするために使用することができる。ある実施態様において、一以上の以下の残基がシステインで置換され得る:軽鎖のV205(Kabatの番号付け);重鎖のA118(EU番号付け);及び重鎖Fc領域のS400(EU番号付け)。システイン改変抗体は、例えば、米国特許第7521541号に記載のように生成され得る。
e)抗体誘導体
ある実施態様において、本明細書で提供される抗体は、当技術分野で知られ、容易に入手されている追加の非タンパク質部分を含むように更に改変することができる。抗体の誘導体化に適した部分としては、限定されないが、水溶性ポリマーを含む。水溶性ポリマーの非限定的な例は、限定されないが、ポリエチレングリコール(PEG)、エチレングリコール/プロピレングリコールの共重合体、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ−1,3−ジオキソラン、ポリ−1,3,6−トリオキソラン、エチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリアミノ酸(単独重合体又はランダム共重合体の何れか)及びデキストラン又はポリ(n−ビニルピロリドン)ポリエチレングリコール、プロピレングリコール単独重合体、プロピレンオキシド/エチレンオキシド共重合体、ポリオキシエチル化ポリオール(例えばグリセロール)、ポリビニルアルコール及びこれらの混合物を包含する。ポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドはその水中での安定性のために製造上の利点を有し得る。ポリマーは何れかの分子量のものであってよく、そして分枝鎖又は未分枝鎖であってよい。抗体に結合するポリマーの数は変動してよく、そして、一以上の重合体が結合する場合は、それらは同じか又は異なる分子であることができる。一般的に、誘導体化に使用するポリマーの数及び/又は種類は、限定されないが、向上させるべき抗体の特定の特性又は機能、抗体誘導体が特定の条件下で治療に使用されるのか等を考慮しながら決定することができる。
その他の実施態様において、放射線への曝露によって選択的に加熱されてもよい抗体と非タンパク質部分とのコンジュゲートが、提供される。一実施態様において、非タンパク質部分はカーボンナノチューブである(Kam et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 102: 11600-11605 (2005)。放射線は、任意の波長であって良いが、限定されないものの、通常の細胞に害を与えないが、抗体−非タンパク質部分の近位細胞が死滅される温度に非タンパク質部分を加熱する波長が含まれる。
B.組換え方法及び組成物
抗体は、例えば米国特許第4816567号で説明したように、組換えの方法および組成物を用いて製造することができる。一実施態様において、本明細書に記載される抗NRP1抗体をコードする単離された核酸が提供される。このような核酸は、抗体のVLを含むアミノ酸配列、及び/又は抗体のVHを含むアミノ酸配列(例えば、抗体の軽鎖及び/又は重鎖)をコードし得る。更なる実施態様において、そのような核酸を含む1つ以上のベクター(例えば、発現ベクター)が提供される。更なる実施態様において、そのような核酸を含む宿主細胞が提供される。一実施態様において、宿主細胞は以下を含む(例えば、以下で形質転換される):(1)抗体のVLを含むアミノ酸配列、及び抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含むベクター、又は(2)抗体のVLを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第一ベクター、及び抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第ニベクター。一実施態様において、宿主細胞は、真核生物、例えばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、またはリンパ系細胞(例えば、Y0、NS0、Sp20細胞)である。一実施態様において、抗NRP1抗体を作る方法が提供され、その方法は、上記のように、抗体の発現に適した条件下で、抗体をコードする核酸を含む宿主細胞を培養することを含み、および必要に応じて、宿主細胞(または宿主細胞培養培地)から抗体を回収することを含む。
抗NRP1抗体の組換え生産のために、例えば上述したように、抗体をコードする核酸が単離され、宿主細胞内でのさらなるクローニングおよび/または発現のために1つ以上のベクターに挿入される。このような核酸は、容易に単離され、従来の手順を用いて(例えば、抗体の重鎖と軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合できるオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)配列決定することができる。
抗体をコードするベクターのクローニング又は発現に適切な宿主細胞は、本明細書に記載の原核細胞又は真核細胞を含む。例えば、特に、グリコシル化およびFcエフェクター機能が必要ない場合には、抗体は、細菌で産生することができる。細菌における抗体断片およびポリペプチドの発現については、例えば、米国特許第5648237号、第5789199号及び第5840523号を参照。(また、大腸菌における抗体の発現を説明している、Charlton, Methods in Molecular Biology, Vol. 248 (B.K.C. Lo, ed., Humana Press, Totowa, NJ, 2003), pp. 245-254も参照。)発現の後、抗体は可溶性画分において細菌の細胞ペーストから単離され得、更に精製することができる。
原核生物に加えて、糸状菌又は酵母菌のような真核微生物は、菌類や酵母菌株を含む抗体をコードするベクターのための、適切なクローニング宿主又は発現宿主であり、そのグリコシル化経路が、「ヒト化」されており、部分的または完全なヒトのグリコシル化パターンを有する抗体の生成をもたらす。Gerngross, Nat. Biotech. 22:1409-1414 (2004)、及びLi et al., Nat. Biotech. 24:210-215 (2006)を参照。
グリコシル化抗体の発現に適した宿主細胞はまた、多細胞生物(無脊椎動物と脊椎動物)から派生している。無脊椎動物細胞の例としては、植物および昆虫細胞が挙げられる。多数のバキュロウイルス株が同定され、これらは特にSpodoptera frugiperda細胞のトランスフェクションのために、昆虫細胞と組み合わせて使用することができる。
植物細胞培養を宿主として利用することができる。例えば、米国特許第5959177号、第6040498号、第6420548号、第7125978号及び第6417429号(トランスジェニック植物における抗体産生に関するPLANTIBODIESTM技術を記載)を参照。
脊椎動物細胞もまた宿主として用いることができる。例えば、懸濁液中で増殖するように適合されている哺乳動物細胞株は有用であり得る。有用な哺乳動物宿主細胞株の他の例は、SV40(COS−7)で形質転換されたサル腎臓CV1株、ヒト胚腎臓株 (Graham et al., J. Gen Virol. 36:59 (1977)に記載された293細胞又は293細胞、ベビーハムスター腎臓細胞(BHK)、マウスのセルトリ細胞(Mather, Biol. Reprod. 23:243-251 (1980)に記載されるTM4細胞)、サル腎細胞(CV1)、アフリカミドリザル腎細胞(VERO−76)、ヒト子宮頚癌細胞(HeLa)、イヌ腎臓細胞(MDCK;バッファローラット肝臓細胞(BRL 3A)、ヒト肺細胞(W138);ヒト肝細胞(HepG2)、マウス乳腺腫瘍(MMT060562)、例えばMather et al., Annals N.Y. Acad. Sci. 383:44-68 (1982)に記載されるTRI細胞、MRC5細胞、およびFS4細胞である。他の有用な哺乳動物宿主細胞株は、DHFR−CHO細胞(Urlaub et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4216 (1980))を含むチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、及びY0、NS0およびSp2/0などの骨髄腫細胞株を含む。抗体産生に適した特定の哺乳動物宿主細胞系の総説については、例えば、Yazaki and Wu, Methods in Molecular Biology, Vol. 248 (B.K.C. Lo, ed., Humana Press, Totowa, NJ), pp. 255-268 (2003)を参照。
C.アッセイ
本明細書で提供される抗NRP1抗体は、同定され、当技術分野で公知の様々なアッセイによってその物理的/化学的性質及び/又は生物学的活性についてスクリーニングされ、または特徴づけることができる。
1.結合アッセイとその他のアッセイ
一態様において、本発明の抗体は、例えばELISA、ウエスタンブロット法など公知の方法により、その抗原結合活性について試験される。
その他の態様において、競合アッセイを、NRP1に結合するための本発明の抗体の何れか一と競合する抗体を同定するために用いることができる(例えば下に記述される抗NRP1抗体7130)。ある実施態様において、このような競合する抗体は、本発明の抗体の何れか一により結合される同一のエピトープ(例えば、直鎖状又は立体構造エピトープ)に結合する(例えば下に記述される抗NRP1抗体7130)。抗体が結合するエピトープをマッピングするための詳細な典型的な方法が、Morris (1996) “Epitope Mapping Protocols,” in Methods in Molecular Biology vol. 66 (Humana Press, Totowa, NJ)に提供されている。
典型的な競合アッセイにおいて、固定化NRP1は、NRP1に結合する第一の標識された抗体(例えば、下に記載される抗NRP1抗体7130)、及びNRP1へ結合について第一の抗体と競合する能力について試験された第二の未標識抗体を含む溶液中でインキュベートされる。第二抗体はハイブリドーマ上清中に存在してもよい。コントロールとして、固定化NRP1が、第二の未標識の抗体でなく、第一の標識された抗体を含む溶液中でインキュベートされる。第一の抗体のNRP1への結合を許容する条件下でインキュベートした後、過剰の未結合の抗体が除去され、固定化されたNRP1に結合した標識の量が測定される。もし、固定化NRP1に結合した標識の量が、コントロールサンプルと比較して試験サンプル中で実質的に減少している場合、それは、第二抗体が、NRP1への結合に対して、第一の抗体と競合していることを示している。Harlow and Lane (1988) Antibodies: A Laboratory Manual ch.14 (Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY)を参照。
2.検出アッセイ
一態様において、NRP1の存在を検出するために有用な抗NRP1抗体を同定するためにアッセイ、例えば、免疫組織化学アッセイが提供される。ある実施態様において、本発明の抗体は、そのような活性について試験される。
D.イムノコンジュゲート
本発明はまた、ここでは一以上の薬剤、例えば放射性同位体などにコンジュゲートされる抗NRP1抗体を含むイムノコンジュゲートを提供する。
一実施態様では、イムノコンジュゲートは、放射性コンジュゲートを形成するために放射性原子にコンジュゲートした本明細書に記載されるような抗体を含む。様々な放射性同位体が放射性コンジュゲートの生産のために入手可能である。例としては、At211,I131,I125,Y90,Re186,Re188,Sm153,Bi212,P32,Pb212及びLuの放射性同位体を含む。検出のためにコンジュゲートを使用する場合は、それはシンチグラフィー試験のための放射性原子、例えばtc99m又はI123、又は核磁気共鳴(NMR)画像化(磁気共鳴画像化mriとしても知られている)のためのスピン標識、例えば再び、ヨウ素−123、ヨウ素−131、インジウム−111、フッ素−19、炭素−13、窒素−15、酸素−17、ガドリニウム、マンガン又は鉄を含んでよい。
E.診断及び検出のための方法および組成物
ある実施態様において、本明細書で提供される抗NRP1抗体の何れかは、生物学的サンプル中のNRP1の存在を検出するのに有用である。本明細書で使用する「検出」という用語は、定量的または定性的検出を包含する。ある実施態様において、生物学的サンプルは正常患者又は癌患者由来の細胞又は組織、例えば、正常組織、及び乳房、大腸、肺、腎臓、骨、脳、胃、膵臓、膀胱、卵巣、子宮の癌組織、並びに心臓、胚及び胎盤組織などを含む。
一実施態様において、診断又は検出の方法に使用される抗NRP1抗体が提供される。更なる態様において、生物学的サンプル中のNRP1の存在を検出する方法が提供される。ある実施態様において、本方法は、抗NRP1抗体のNRP1への結合を許容する条件下で、本明細書に記載のように抗NRP1抗体と生物学的サンプルを接触させること、及び複合体が抗NRP1抗体とNRP1との間に形成されているかどうかを検出することを含む。そのような方法は、インビトロ又はインビボでの方法であり得る。一実施態様において、例えばNRP1が患者の選択のためのバイオマーカーであるなど、抗NRP1抗体が抗NRP1抗体による治療に好適な被検体を選択するために使用される。
ある実施態様において、標識された抗NRP1抗体が提供される。標識は、限定されるものではないが、(例えば、蛍光標識、発色団標識、高電子密度標識、化学発光標識、放射性標識など)直接検出される標識又は部分、並びに、例えば、酵素反応又は分子間相互作用を介して間接的に検出される酵素又はリガンドのような部分が含まれる。典型的な標識の例には、ラジオアイソトープ32P、14C、125I、H、及び131I、フルオロフォア、例えば希土類キレート又はフルオレセイン及びその誘導体、ローダミン及びその誘導体、ダンシル、ウンベリフェロン、ルシェフェラーゼ、例えばホタルルシェフェラーゼ及び細菌ルシェフェラーゼ(米国特許第4737456号)、ルシェフェリン、2,3−ジヒドロフタルジネジオン、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリフォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、リゾチーム、糖オキシダーゼ、例えばグルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、及びグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘテロサイクリックオキシダーゼ、例えばウリカーゼ及びキサンチンオキシダーゼ、色素前駆体、例えばHRP、ラクトペルオキシダーゼ、又はマイクロペルオキシダーゼ、ビオチン/アビジン、スピンラベル、バクテリオファージラベル、安定な遊離ラジカルなどを酸化する過酸化水素を利用する酵素とカップリングさせたものなどが含まれる。
上記の診断法及び/又は検出法の何れかが、抗NRP1抗体の代わりか又はそれに加えて、本発明のイムノコンジュゲートを用いて行うことができることが理解される。
III.実施例
以下は本発明の方法および組成物の例である。上記提供される一般的な説明を前提として、他の様々な実施態様が実施され得ることが理解される。
実施例1 抗NRP1ウサギモノクローナル抗体の産生
200ugの可溶性NRP1抗原が、1:1の抗原:完全フロインドアジュバントを使用してニュージーランド白ウサギに注入され、続いてウサギあたり100ugのヒト可溶性NRP1抗原で隔週で追加免疫した。一匹のウサギの脾臓を摘出し、標準的な技術を用いてウサギ骨髄腫細胞に融合させた。得られたハイブリドーマ上清を可溶性NRP1抗原を用いたELISAによりスクリーニングし、陽性クローンをヒトNRP1又は空ベクター(コントロール)でトランスフェクトしたヒト胚腎臓HEK−293細胞に対する反応性について更にスクリーニングした。候補のクローンが外植され、限界希釈によりサブクローニングされ、上記のようにELISAにより再試験された。モノクローナル抗NRP17130抗体が得られ、配列決定した。重鎖及び軽鎖の配列は以下である:
実施例2 抗NRP1モノクローナル抗体を用いた免疫組織化学
免疫組織化学(IHC)が標準手順に従って新鮮な切断組織切片上で行われた。組織切片は1ug/mlの一次抗体(モノクローナル抗NRP1抗体7130)とともにインキュベートし、続いて標準的な洗浄を行い、抗ウサギビオチン化ヤギ抗体(Vector lab)とVectastain(登録商標)ABC−HRP Eliteによる二次検出を行った。抗NRP1抗体の特異性がヒトNRP1及びコントロールとして空のベクターによりトランスフェクトされたHEK−293細胞を使用して評価された(図1A及び1Bを参照)。発現を評価するため、全切片が、新生細胞又は内皮細胞の10%以上における色素原沈着の強度に応じて。ゼロ(発現無し)から3(非常に強いシグナル)へのスケールで半定量的にスコア化された。図1C及び1Dは、それぞれモノクローナル抗NRP1抗体7130で染色された正常腎臓及び正常胎盤からの組織切片を示す。図2A−Cは、それぞれ結腸直腸癌患者、乳癌患者、非小細胞肺癌患者に由来するモノクローナル抗NRP1抗体7130で染色した組織切片のIHCを示す。
前述の発明は、理解を明確にする目的のために例示および実施例によってある程度詳細に説明してきたが、説明や例は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。すべての特許および本明細書に引用される科学文献の開示は、参照によりその全体が援用される。

Claims (17)

  1. ニューロピリン1(NRP1)に結合する単離された抗体であって、(a)配列番号3のアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号4のアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号5のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む抗体。
  2. (a)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(b)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L3を更に含む、請求項1に記載の抗体。
  3. ニューロピリン1(NRP1)に結合する単離された抗体であって、(a)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−L1、(b)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む抗体。
  4. ニューロピリン1(NRP1)に結合する単離された抗体であって、(a)配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有するVH配列;(b)配列番号7のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有するVL配列;又は(c)(a)のVH配列及び(b)のVL配列を含む抗体。
  5. 配列番号2のVH配列を含む、請求項4に記載の抗体。
  6. 配列番号7のVL配列を含む、請求項4に記載の抗体。
  7. ニューロピリン1(NRP1)に結合する単離された抗体であって、配列番号2のVH配列及び配列番号7のVL配列を含む抗体。
  8. IgG1抗体である、請求項1から7の何れか一項に記載の抗体。
  9. ニューロピリンに結合する抗体断片である、請求項1から7の何れか一項に記載の抗体。
  10. 請求項1から7の何れか一項に記載の抗体をコードする単離された核酸。
  11. 請求項10に記載の核酸を含む宿主細胞。
  12. 請求項11に記載の宿主細胞を、抗体が産生されるように培養することを含む、抗体を産生する方法。
  13. 請求項1から7の何れか一項に記載の抗体を含むイムノコンジュゲート。
  14. 生物学的サンプル中のNRP1の存在を検出することにおける使用のための請求項1から7の何れか一項に記載の抗体。
  15. NRP1の存在の検出が免疫組織化学的検査による、請求項14に記載の抗体。
  16. 生物学的サンプル中のNRP1の存在を検出する方法であって、生物学的サンプルを請求項1から7の何れか一項に記載の抗体と接触させ、結合した抗体の存在を検出することを含む方法。
  17. NRP1の存在が免疫組織化学的検査により検出される、請求項15に記載の抗体。
JP2013518855A 2010-07-09 2011-07-08 抗ニューロピリン抗体及び使用方法 Pending JP2013539962A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US36312110P 2010-07-09 2010-07-09
US61/363,121 2010-07-09
PCT/US2011/043318 WO2012006503A1 (en) 2010-07-09 2011-07-08 Anti-neuropilin antibodies and methods of use

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013539962A true JP2013539962A (ja) 2013-10-31
JP2013539962A5 JP2013539962A5 (ja) 2014-08-21

Family

ID=44628386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013518855A Pending JP2013539962A (ja) 2010-07-09 2011-07-08 抗ニューロピリン抗体及び使用方法

Country Status (14)

Country Link
US (1) US8993249B2 (ja)
EP (1) EP2591004A1 (ja)
JP (1) JP2013539962A (ja)
KR (1) KR20130120439A (ja)
CN (1) CN103097418A (ja)
AU (1) AU2011274528B2 (ja)
BR (1) BR112013000340A2 (ja)
CA (1) CA2803792A1 (ja)
MX (1) MX2013000083A (ja)
NZ (1) NZ605449A (ja)
RU (1) RU2571226C2 (ja)
SG (1) SG186983A1 (ja)
WO (1) WO2012006503A1 (ja)
ZA (1) ZA201300174B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020531028A (ja) * 2017-08-23 2020-11-05 プロセラ セラピューティクス アーベー ニューロピリン−1(nrp1)のヒト心室前駆細胞を単離するための細胞表面マーカーとしての使用

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014058915A2 (en) * 2012-10-08 2014-04-17 St. Jude Children's Research Hospital Therapies based on control of regulatory t cell stability and function via a neuropilin-1:semaphorin axis
WO2016089126A1 (ko) * 2014-12-03 2016-06-09 사회복지법인 삼성생명공익재단 뉴로필린 1(Neuropilin 1)에 대한 항체 및 이의 용도
CN105237637B (zh) * 2015-11-10 2018-10-30 厦门大学 抗人神经纤毛蛋白1的单域抗体及其制备方法
WO2017172086A1 (en) 2016-02-19 2017-10-05 Leung Chuen Yan Genetic markers for engraftment of human cardiac ventricular progenitor cells
KR101985299B1 (ko) * 2016-06-03 2019-09-03 삼성전자주식회사 항-c-Met/항-Nrp1 이중 특이 항체
US10508263B2 (en) 2016-11-29 2019-12-17 Procella Therapeutics Ab Methods for isolating human cardiac ventricular progenitor cells
JOP20190134A1 (ar) 2016-12-23 2019-06-02 Potenza Therapeutics Inc بروتينات رابطة لمولد ضد مضادة لنيوروبيلين وطرق استخدامها
WO2022117572A2 (en) 2020-12-02 2022-06-09 Oncurious Nv An ltbr agonist in combination therapy against cancer

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007524343A (ja) * 2002-12-20 2007-08-30 メダレックス, インク. ニューロピリン−1阻害剤
JP2009514972A (ja) * 2005-11-08 2009-04-09 ジェネンテック・インコーポレーテッド ニューロピリンアンタゴニスト

Family Cites Families (108)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4816567A (en) 1983-04-08 1989-03-28 Genentech, Inc. Recombinant immunoglobin preparations
US4675187A (en) 1983-05-16 1987-06-23 Bristol-Myers Company BBM-1675, a new antibiotic complex
US4737456A (en) 1985-05-09 1988-04-12 Syntex (U.S.A.) Inc. Reducing interference in ligand-receptor binding assays
US4676980A (en) 1985-09-23 1987-06-30 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services Target specific cross-linked heteroantibodies
US6548640B1 (en) 1986-03-27 2003-04-15 Btg International Limited Altered antibodies
IL85035A0 (en) 1987-01-08 1988-06-30 Int Genetic Eng Polynucleotide molecule,a chimeric antibody with specificity for human b cell surface antigen,a process for the preparation and methods utilizing the same
WO1988007089A1 (en) 1987-03-18 1988-09-22 Medical Research Council Altered antibodies
WO1989006692A1 (en) 1988-01-12 1989-07-27 Genentech, Inc. Method of treating tumor cells by inhibiting growth factor receptor function
DE68913658T3 (de) 1988-11-11 2005-07-21 Stratagene, La Jolla Klonierung von Immunglobulin Sequenzen aus den variablen Domänen
DE3920358A1 (de) 1989-06-22 1991-01-17 Behringwerke Ag Bispezifische und oligospezifische, mono- und oligovalente antikoerperkonstrukte, ihre herstellung und verwendung
US5959177A (en) 1989-10-27 1999-09-28 The Scripps Research Institute Transgenic plants expressing assembled secretory antibodies
US6150584A (en) 1990-01-12 2000-11-21 Abgenix, Inc. Human antibodies derived from immunized xenomice
US6075181A (en) 1990-01-12 2000-06-13 Abgenix, Inc. Human antibodies derived from immunized xenomice
US5427908A (en) 1990-05-01 1995-06-27 Affymax Technologies N.V. Recombinant library screening methods
US5723286A (en) 1990-06-20 1998-03-03 Affymax Technologies N.V. Peptide library and screening systems
US6172197B1 (en) 1991-07-10 2001-01-09 Medical Research Council Methods for producing members of specific binding pairs
GB9015198D0 (en) 1990-07-10 1990-08-29 Brien Caroline J O Binding substance
US5770429A (en) 1990-08-29 1998-06-23 Genpharm International, Inc. Transgenic non-human animals capable of producing heterologous antibodies
DK0564531T3 (da) 1990-12-03 1998-09-28 Genentech Inc Berigelsesfremgangsmåde for variantproteiner med ændrede bindingsegenskaber
US5571894A (en) 1991-02-05 1996-11-05 Ciba-Geigy Corporation Recombinant antibodies specific for a growth factor receptor
ES2315612T3 (es) 1991-04-10 2009-04-01 The Scripps Research Institute Genotecas de receptores heterodimericos usando fagemidos.
WO1992022653A1 (en) 1991-06-14 1992-12-23 Genentech, Inc. Method for making humanized antibodies
GB9114948D0 (en) 1991-07-11 1991-08-28 Pfizer Ltd Process for preparing sertraline intermediates
US7018809B1 (en) 1991-09-19 2006-03-28 Genentech, Inc. Expression of functional antibody fragments
US5587458A (en) 1991-10-07 1996-12-24 Aronex Pharmaceuticals, Inc. Anti-erbB-2 antibodies, combinations thereof, and therapeutic and diagnostic uses thereof
US5270170A (en) 1991-10-16 1993-12-14 Affymax Technologies N.V. Peptide library and screening method
WO1993008829A1 (en) 1991-11-04 1993-05-13 The Regents Of The University Of California Compositions that mediate killing of hiv-infected cells
EP0617706B1 (en) 1991-11-25 2001-10-17 Enzon, Inc. Multivalent antigen-binding proteins
CA2372813A1 (en) 1992-02-06 1993-08-19 L.L. Houston Biosynthetic binding protein for cancer marker
US5733743A (en) 1992-03-24 1998-03-31 Cambridge Antibody Technology Limited Methods for producing members of specific binding pairs
TW225528B (ja) 1992-04-03 1994-06-21 Ciba Geigy Ag
US5521184A (en) 1992-04-03 1996-05-28 Ciba-Geigy Corporation Pyrimidine derivatives and processes for the preparation thereof
CN1701814A (zh) 1992-11-13 2005-11-30 马克斯普朗克科学促进协会 作为血管内皮生长因子受体的f1k-1
WO1994013804A1 (en) 1992-12-04 1994-06-23 Medical Research Council Multivalent and multispecific binding proteins, their manufacture and use
CA2163345A1 (en) 1993-06-16 1994-12-22 Susan Adrienne Morgan Antibodies
US5635388A (en) 1994-04-04 1997-06-03 Genentech, Inc. Agonist antibodies against the flk2/flt3 receptor and uses thereof
GB9410534D0 (en) 1994-05-26 1994-07-13 Lynxvale Ltd Improvements in or relating to growth factor inhibitors
US5789199A (en) 1994-11-03 1998-08-04 Genentech, Inc. Process for bacterial production of polypeptides
US5731168A (en) 1995-03-01 1998-03-24 Genentech, Inc. Method for making heteromultimeric polypeptides
US5840523A (en) 1995-03-01 1998-11-24 Genetech, Inc. Methods and compositions for secretion of heterologous polypeptides
IL117645A (en) 1995-03-30 2005-08-31 Genentech Inc Vascular endothelial cell growth factor antagonists for use as medicaments in the treatment of age-related macular degeneration
US5869046A (en) 1995-04-14 1999-02-09 Genentech, Inc. Altered polypeptides with increased half-life
US5874562A (en) 1995-06-07 1999-02-23 Progenitor, Inc. Nucleic acid encoding developmentally-regulated endothelial cell locus-1
US6020473A (en) 1995-08-25 2000-02-01 Genentech, Inc. Nucleic acids encoding variants of vascular endothelial cell growth factor
GB9603256D0 (en) 1996-02-16 1996-04-17 Wellcome Found Antibodies
CO4950519A1 (es) 1997-02-13 2000-09-01 Novartis Ag Ftalazinas, preparaciones farmaceuticas que las comprenden y proceso para su preparacion
DK1695985T3 (da) 1997-04-07 2011-06-14 Genentech Inc Fremgangsmåde til dannelse af humaniserede antistoffer ved tilfældig mutagenese
DK0973804T3 (da) 1997-04-07 2007-05-07 Genentech Inc Anti-VEGF-antistoffer
ATE371727T1 (de) 1997-06-18 2007-09-15 Merck & Co Inc Kdr, ein menschlicher tyrosin kinase rezeptor
AU757627B2 (en) 1997-06-24 2003-02-27 Genentech Inc. Methods and compositions for galactosylated glycoproteins
US6040498A (en) 1998-08-11 2000-03-21 North Caroline State University Genetically engineered duckweed
ATE419009T1 (de) 1997-10-31 2009-01-15 Genentech Inc Methoden und zusammensetzungen bestehend aus glykoprotein-glykoformen
US6610833B1 (en) 1997-11-24 2003-08-26 The Institute For Human Genetics And Biochemistry Monoclonal human natural antibodies
WO1999029888A1 (en) 1997-12-05 1999-06-17 The Scripps Research Institute Humanization of murine antibody
JP4404479B2 (ja) 1997-12-09 2010-01-27 チルドレンズ・メディカル・センター・コーポレイション 血管内皮増殖因子の可溶性インヒビターおよびその使用
CA2313390A1 (en) 1997-12-09 1999-06-17 Children's Medical Center Corporation Peptide antagonists of vascular endothelial growth factor
US6777534B1 (en) 1997-12-09 2004-08-17 Children's Medical Center Corporation Peptide antagonists of vascular endothelial growth factor
EP1037925A2 (en) 1997-12-09 2000-09-27 Children's Medical Center Corporation Antagonists of neuropilin receptor functional and use thereof
RS49779B (sr) 1998-01-12 2008-06-05 Glaxo Group Limited, Biciklična heteroaromatična jedinjenja kao inhibitori protein tirozin kinaze
DE69937291T2 (de) 1998-04-02 2008-07-10 Genentech, Inc., South San Francisco Antikörpervarianten und fragmente davon
US6194551B1 (en) 1998-04-02 2001-02-27 Genentech, Inc. Polypeptide variants
DK2180007T4 (da) 1998-04-20 2017-11-27 Roche Glycart Ag Glycosyleringsteknik for antistoffer til forbedring af antistofafhængig cellecytotoxicitet
US6737056B1 (en) 1999-01-15 2004-05-18 Genentech, Inc. Polypeptide variants with altered effector function
KR20060067983A (ko) 1999-01-15 2006-06-20 제넨테크, 인크. 효과기 기능이 변화된 폴리펩티드 변이체
EP2275541B1 (en) 1999-04-09 2016-03-23 Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd. Method for controlling the activity of immunologically functional molecule
US7125978B1 (en) 1999-10-04 2006-10-24 Medicago Inc. Promoter for regulating expression of foreign genes
PT1222292E (pt) 1999-10-04 2005-11-30 Medicago Inc Metodo para regulacao da transcricao de genes exogenos na presenca de azoto
US7504256B1 (en) 1999-10-19 2009-03-17 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Process for producing polypeptide
JP2003516755A (ja) 1999-12-15 2003-05-20 ジェネンテック・インコーポレーテッド ショットガン走査、すなわち機能性タンパク質エピトープをマッピングするための組み合わせ方法
ME00415B (me) 2000-02-15 2011-10-10 Pharmacia & Upjohn Co Llc Pirol supstituisani 2-indol protein kinazni inhibitori
EP1272647B1 (en) 2000-04-11 2014-11-12 Genentech, Inc. Multivalent antibodies and uses therefor
US7064191B2 (en) 2000-10-06 2006-06-20 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Process for purifying antibody
US6946292B2 (en) 2000-10-06 2005-09-20 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Cells producing antibody compositions with increased antibody dependent cytotoxic activity
EA013224B1 (ru) 2000-10-06 2010-04-30 Киова Хакко Кирин Ко., Лтд. Клетки, продуцирующие композиции антител
US6596541B2 (en) 2000-10-31 2003-07-22 Regeneron Pharmaceuticals, Inc. Methods of modifying eukaryotic cells
PT1354034E (pt) 2000-11-30 2008-02-28 Medarex Inc Roedores transgénicos transcromossómicos para produção de anticorpos humanos
NZ592087A (en) 2001-08-03 2012-11-30 Roche Glycart Ag Antibody glycosylation variants having increased antibody-dependent cellular cytotoxicity
WO2003035100A1 (en) * 2001-09-26 2003-05-01 Institut National De La Sante Et De La Recherche Medicale (Inserm) Neuropilin as a novel therapeutic target for modulation of immune reponses
AU2002337935B2 (en) 2001-10-25 2008-05-01 Genentech, Inc. Glycoprotein compositions
US20040093621A1 (en) 2001-12-25 2004-05-13 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd Antibody composition which specifically binds to CD20
EP1498490A4 (en) 2002-04-09 2006-11-29 Kyowa Hakko Kogyo Kk PROCESS FOR PREPARING ANTIBODY COMPOSITION
AU2003236017B2 (en) 2002-04-09 2009-03-26 Kyowa Kirin Co., Ltd. Drug containing antibody composition
JP4832719B2 (ja) 2002-04-09 2011-12-07 協和発酵キリン株式会社 FcγRIIIa多型患者に適応する抗体組成物含有医薬
EP1498491A4 (en) 2002-04-09 2006-12-13 Kyowa Hakko Kogyo Kk METHOD FOR INCREASING THE ACTIVITY OF AN ANTIBODY COMPOSITION FOR BINDING TO THE FC GAMMA RECEPTOR IIIA
WO2003085107A1 (fr) 2002-04-09 2003-10-16 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Cellules à génome modifié
ES2362419T3 (es) 2002-04-09 2011-07-05 Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd. Células con depresión o deleción de la actividad de la proteína que participa en el transporte de gdp-fucosa.
CA2488441C (en) 2002-06-03 2015-01-27 Genentech, Inc. Synthetic antibody phage libraries
US7361740B2 (en) 2002-10-15 2008-04-22 Pdl Biopharma, Inc. Alteration of FcRn binding affinities or serum half-lives of antibodies by mutagenesis
PT1572744E (pt) 2002-12-16 2010-09-07 Genentech Inc Variantes de imunoglobulina e utilizações destas
WO2004065416A2 (en) 2003-01-16 2004-08-05 Genentech, Inc. Synthetic antibody phage libraries
EP1688439A4 (en) 2003-10-08 2007-12-19 Kyowa Hakko Kogyo Kk HYBRID PROTEIN COMPOSITION
EP1705251A4 (en) 2003-10-09 2009-10-28 Kyowa Hakko Kirin Co Ltd PROCESS FOR PRODUCING ANTIBODY COMPOSITION BY RNA INHIBITION OF FUNCTION OF $ G (A) 1,6-FUCOSYLTRANSFERASE
SG10202008722QA (en) 2003-11-05 2020-10-29 Roche Glycart Ag Cd20 antibodies with increased fc receptor binding affinity and effector function
GEP20104991B (en) 2003-11-07 2010-05-25 Immunex Corp Antibodies that bind interleukin-4 receptor
WO2005053742A1 (ja) 2003-12-04 2005-06-16 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. 抗体組成物を含有する医薬
JP5128935B2 (ja) 2004-03-31 2013-01-23 ジェネンテック, インコーポレイテッド ヒト化抗TGF−β抗体
US7785903B2 (en) 2004-04-09 2010-08-31 Genentech, Inc. Variable domain library and uses
EP2360186B1 (en) 2004-04-13 2017-08-30 F. Hoffmann-La Roche AG Anti-P-selectin antibodies
US7563443B2 (en) 2004-09-17 2009-07-21 Domantis Limited Monovalent anti-CD40L antibody polypeptides and compositions thereof
TWI380996B (zh) 2004-09-17 2013-01-01 Hoffmann La Roche 抗ox40l抗體
CA2580141C (en) 2004-09-23 2013-12-10 Genentech, Inc. Cysteine engineered antibodies and conjugates
EP1957531B1 (en) 2005-11-07 2016-04-13 Genentech, Inc. Binding polypeptides with diversified and consensus vh/vl hypervariable sequences
US20070237764A1 (en) 2005-12-02 2007-10-11 Genentech, Inc. Binding polypeptides with restricted diversity sequences
JP2009536527A (ja) 2006-05-09 2009-10-15 ジェネンテック・インコーポレーテッド 最適化されたスキャフォールドを備えた結合ポリペプチド
WO2008027236A2 (en) 2006-08-30 2008-03-06 Genentech, Inc. Multispecific antibodies
US20080226635A1 (en) 2006-12-22 2008-09-18 Hans Koll Antibodies against insulin-like growth factor I receptor and uses thereof
CN100592373C (zh) 2007-05-25 2010-02-24 群康科技(深圳)有限公司 液晶显示面板驱动装置及其驱动方法
HUE028536T2 (en) 2008-01-07 2016-12-28 Amgen Inc Method for producing antibody to FC heterodimer molecules using electrostatic control effects

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007524343A (ja) * 2002-12-20 2007-08-30 メダレックス, インク. ニューロピリン−1阻害剤
JP2009514972A (ja) * 2005-11-08 2009-04-09 ジェネンテック・インコーポレーテッド ニューロピリンアンタゴニスト

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020531028A (ja) * 2017-08-23 2020-11-05 プロセラ セラピューティクス アーベー ニューロピリン−1(nrp1)のヒト心室前駆細胞を単離するための細胞表面マーカーとしての使用
JP7275109B2 (ja) 2017-08-23 2023-05-17 プロセラ セラピューティクス アーベー ニューロピリン-1(nrp1)のヒト心室前駆細胞を単離するための細胞表面マーカーとしての使用

Also Published As

Publication number Publication date
AU2011274528B2 (en) 2015-04-23
ZA201300174B (en) 2014-03-26
RU2571226C2 (ru) 2015-12-20
BR112013000340A2 (pt) 2016-05-31
US8993249B2 (en) 2015-03-31
KR20130120439A (ko) 2013-11-04
CA2803792A1 (en) 2012-01-12
US20130115626A1 (en) 2013-05-09
RU2013105487A (ru) 2014-08-20
NZ605449A (en) 2015-03-27
WO2012006503A1 (en) 2012-01-12
MX2013000083A (es) 2013-02-26
EP2591004A1 (en) 2013-05-15
AU2011274528A1 (en) 2013-01-24
CN103097418A (zh) 2013-05-08
SG186983A1 (en) 2013-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10035854B2 (en) Method of treating retinopathy with an anti-LRP5 antibody
US8993249B2 (en) Anti-neuropilin antibodies and methods of use
JP7141336B2 (ja) 抗ミオスタチン抗体および使用方法
US10975157B2 (en) Anti-OX40 antibodies and diagnostic uses thereof
JP2013543373A (ja) 抗テネイシンca2抗体及び使用の方法
US11002738B2 (en) Anti-GPNMB antibodies and diagnostic uses thereof
JP2024122991A (ja) 抗ポリユビキチン多重特異性抗体
US20190376973A1 (en) Anti- indoleamine 2,3-dioxygenase 1 antibodies and diagnostic uses thereof
KR101629073B1 (ko) 항-인간 에리스로포이에틴 수용체 항체 및 이의 사용 방법
TW201605903A (zh) 結合至her1貝他-髮夾的her1抗原結合蛋白
US11747339B2 (en) Materials and methods for performing histochemical assays for human pro-epiregulin and amphiregulin
JP2024534853A (ja) 抗ポリビキチン多重特異性抗体
CN117480184A (zh) 抗ddr2抗体及其用途

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140701

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140701

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150728

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20151026

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160322