JP2013539544A - 極性熱可塑性眼用レンズ型、その中で成型された眼用レンズ、および関連する方法 - Google Patents

極性熱可塑性眼用レンズ型、その中で成型された眼用レンズ、および関連する方法 Download PDF

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Abstract

約1%〜約7%の平均極性を備えた1つまたは複数の熱可塑性ポリマーから作製された眼用レンズ型、これらのより低い極性の熱可塑性ポリマーを使用して成型されたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを含む眼用レンズ、および関連する方法が記載される。型がシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのキャスト成型に使用される場合、もたらされた重合したレンズ体は眼が許容できる湿潤性の表面を有する。
【選択図】図1

Description

本開示は、少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーを含む眼用レンズ型、これらの極性熱可塑性ポリマー型を使用してキャスト成型された眼用レンズ、および関連する方法に関する。より詳細には、本開示は、約1%〜約7%の平均極性を備えた材料から作製された極性熱可塑性ポリマーレンズ型、これらの型を使用してキャスト成型されたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ、およびシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造においてこれらの型を使用する方法に関する。
眼用レンズ(コンタクトレンズ等)を生産するキャスト成型法において、反応混合物または重合可能なレンズ前駆体組成物は、それぞれ、凹のレンズ形成表面を備えた第1の型部材および凸のレンズ形成表面を備えた第2の型部材、または雌型部材および雄型部材によって画成されたレンズ形状のくぼみ中で硬化される。型部材は、型形状のくぼみの中へ熱可塑性ポリマーを射出成型することによって典型的には生産される。眼用レンズ型の作製に使用される熱可塑性ポリマーの例は、非極性熱可塑性ポリマー(ポリプロピレン、ポリスチレンおよびポリエチレン等);および極性熱可塑性ポリマー(エチレンビニルアルコールポリマーおよびポリビニルアルコールポリマー等)を含む。コンタクトレンズをキャスト成型する場合、第1の型部材中に重合可能な組成物を配置した後に、第1の型部材および第2の型部材をともに配置するかまたはともに連結して、レンズ形状のくぼみを備えたレンズアッセンブリをその間に形成する。次いで、型アッセンブリを硬化させて重合可能な組成物を重合させ、型アッセンブリのレンズ形状のくぼみ中で重合したレンズ体を形成する。
長年にわたって、極性熱可塑性ポリマーおよび非極性熱可塑性ポリマーを含む多数の異なるタイプの熱可塑性ポリマー材料は、様々なタイプの重合可能な組成物を使用し、スピンキャスティング、旋盤およびキャスト成型を含む様々なレンズ作製プロセスを使用する眼用レンズの製造に使用されている。
1例(Drew,Jr.et al.に交付された米国特許第4,921,205号)は、レンズブランクを作製し機械加工して気体透過性のあるソフトコンタクトレンズまたはハードコンタクトレンズを形成するプロセスを記載する。Drew,Jr.のプロセスはレンズブランクを硬化後に型部材に強く接着させるために型部材のための材料を特異的に配合することを伴う。プロセスは、型部材を形成すること、重合可能なレンズブランクを型部材の中にキャストすること、一体になったブランク−型部材構造を生ずるように型部材中のレンズブランクを硬化させること、ならびに第一にレンズブランクを現わすようにより柔軟な型部材を機械加工して取り去ることおよび次いでレンズを形成するようにレンズブランクを機械加工することによって一体になったブランク−型部材構造を機械加工することを含む。Drew,Jr.et al.は、この開示に従って使用することができる、多数のタイプの従来のソフトレンズ材料および気体透過性のあるハードレンズ材料をリストするが、シリコーンハイドロゲル材料について論じていない。Drew,Jr.et al.はポリブチレンテレフタレート(PBT)を含む型部材のために使用することができる多数のタイプのポリマーをリストしているが、極性型材料および非極性型材料は記載される方法において使用された場合等しく有用であることが見出された。使用される製造手技に起因して、レンズ面の成型に使用される型の領域および型部材と直接的な接触があったレンズの表面の両方は、レンズを形成するプロセスにおいて機械加工して取り去るので、レンズ面の湿潤性は型のために使用される熱可塑性ポリマーの選択によって影響を受けなかった。
他の例(Matsuda et al.に交付された米国特許第6,075,066号)は、プラスチック型(PBT型)中で光照射を使用して、グリコサミノグリカン(glycosoaminoglycan)を架橋することによって作製されたソフトコンタクトレンズを記載する。Matsuda et al.中に記載される製造法は、切削研磨、スピンキャスティング、プレスおよび成型を含み、スピンキャスティングが特に好ましい。記載されるスピンキャスティング製造法において、型中でレンズ形成材料をUV光を使用して架橋した後に、レンズおよび型はレンズを膨潤するために水溶液中で浸漬され、スピンキャスティング法において使用される単一の型部材から剥がれるようにする。このレンズ材料(架橋されたグリコサミノグリカン(glycosoaminoglycan))については、レンズ面の湿潤性はレンズ材料それ自体の性質に由来し、グリコサミノグリカンの光反応性基の置換度(DS)に関連する。これは、重合可能な材料のDSおよびもたらされるレンズの湿潤性(前進接触角および後退接触角の測定によって決定される)をリストする実験的実施例1において説明される。したがって、Matsuda et al.中で型材料の選択はもたらされるレンズの湿潤性に影響を与えない。
Andino et al.に交付された米国特許第6,997,428号は、レンズの光学面を成型する第1のUV透過性セクションおよびレンズの光学面を成型しない第2のUV不透過性セクションから製作されるコンタクトレンズ型に関する。Andino et al.は、レンズ型のセクション中での使用のための、PBTおよびアセタールを含む非極性熱可塑性ポリマーおよび極性熱可塑性ポリマーの使用を開示する。Andino et al.は、単一の型部材の形成に使用した場合に互いに良好な接着を示すもの以外の型材料の選択性について論じず、任意のタイプのレンズ材料(シリコーンヒドロゲル等)について論じず、記載される型材料を使用して作製したレンズの湿潤性について論じない。
非極性熱可塑性ポリマー(ポリプロピレンまたはポリスチレン等)から作製するコンタクトレンズ型を使用してシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズをキャスト成型する場合、レンズ面を眼が許容できる湿潤性にするために必要な追加手段が典型的には必要であるということは公知である。例えば、表面処理(プラズマ処理等)は製造プロセスの一部としてレンズ面に適用することができる。あるいは、ポリマー性相互貫入ネットワーク湿潤剤はレンズ体を眼が許容できる湿潤性にするために製造プロセスの一部としてレンズ体の中へ取り込むことができる。
最近、高度に極性の熱可塑性ポリマー(エチレン−ビニルアルコール(EVOH)コポリマー等)、例えばSOARLITETM S(約10%〜約12%の平均極性を備えたEVOHコポリマーの極性樹脂、Nippon Gohsei,Ltd.、Osaka、日本から利用可能)から作製した型中でキャスト成型したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、眼が許容できる湿潤性の表面を有するレンズをもたらすことが見出された。以前は、非極性熱可塑性ポリマーを使用して成型した場合、表面処理(例えばプラズマ処理等)の適用が必要であるか、または水和した場合にレンズ面が眼が許容できる湿潤性を持つためにシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ中にポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含む必要があった。これらの高度に極性の熱可塑性ポリマー(すなわち9%以上、例えば、10%以上、12%以上、15%以上など等の平均極性を備えた熱可塑性ポリマー)を含むコンタクトレンズ型の使用は、表面処理のための必要性のない湿潤性のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ、またはレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを生産することを可能にした。しかしながら、これらの高度に極性の熱可塑性ポリマー(EVOH)は高価な材料であり生産コストにマイナスに影響する。典型的にはEVOHから作製する型はより固く理想的なものよりも脆弱であり、レンズ収率にマイナスに影響する。さらにEVOH型とシリコーンヒドロゲルとの間に典型的に見られる高レベルの接着に起因して、型アッセンブリの2つの型部材を分離するための型アッセンブリの分離は、EVOHを含む型部材の型アッセンブリ中でシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を硬化させた後に、レンズ体を2つの型部材のうちの唯1つだけと接触しままにしおくように2つの型部材が分離されることを可能にするために、典型的には「ウェット」脱成型プロセス(すなわち重合したレンズ体を含む型アッセンブリへの液体の適用を伴う脱成型プロセス)を必要とする。EVOH型とシリコーンヒドロゲルとの間に観察される高レベルの接着は、少なくとも部分的にはEVOHがエラストマー性熱可塑性物質であるという事実のためであると考えられる。さらに、ウェット脱成型後に、レンズ体を、脱成型工程後に接触したままである1つの残りのEVOH型部材から放出するために、シリコーンヒドロゲルレンズ体は「ウェット」脱レンズプロセスの間に追加量の液体に曝露される必要がある。加えて、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、多くの場合レンズが眼が許容できる湿潤性になるため中で有機溶媒ベースの洗浄プロセスの使用を必要とし、材料、機器および生産コストをさらに増加させる。
上記の見解において、シリコーンヒドロゲル眼用レンズのキャスト成型のための新規タイプの材料を含むコンタクトレンズ型、これらの新規タイプの材料を含む型を使用してキャスト成型された新規シリコーンヒドロゲル眼用レンズ、ならびに安価で多くのプロセスに向いており、「ウェット」脱成型工程、「ウェット」脱成型工程および「ウェット」脱レンズ工程の両方、または有機溶媒ベースの洗浄工程等の高価な加工工程の使用を必要とせず、そして表面処理の適用またはレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワーク(IPN)の存在なしに眼が許容できる湿潤性の表面を有するシリコーンヒドロゲルレンズ体の高い収率を生産できる成型材料を使用する関連する製造法、についての必要性が存在することが認識できる。
本明細書中で引用された特許、出版された特許出願、科学的または商業的な出版物および同種のものを含む出版物はすべて、その全体がこれにより本明細書において援用される。
第1の例において、本開示は眼用レンズを製造する方法に関する。1つの例において、方法は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を製造する方法であり、第1の型部材および第2の型部材を提供し、第1の型部材がコンタクトレンズの前面を成型するように構成された凹の成型面を含み、第2の型部材がコンタクトレンズの後面を成型するように構成された凸の成型面を含み、第1の型部材および第2の型部材のうちの少なくとも1つが約1%〜約7%の平均極性を備えた少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーを含み、第1の型部材および第2の型部材が型アッセンブリとして組み合わされる場合にレンズ形状のくぼみをその間に形成するように構成される工程と;a)少なくとも1つのシリコーンモノマー、シリコーンマクロマー、シリコーンプレポリマーまたはその組み合わせ、およびb)少なくとも1つの親水性モノマーを含む重合可能な組成物を第1の型部材中に配置する工程と;型アッセンブリのレンズ形状のくぼみ中に含まれる重合可能な組成物と共にレンズ形状のくぼみをその間に形成するように、第2の型部材を第1の型部材と接触して配置することによって型アッセンブリを組み立てる工程と;型アッセンブリ中で重合可能な組成物を硬化させて、型アッセンブリのレンズ形状のくぼみ中でキャスト成型した重合反応産物を形成し、重合反応産物がシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を含む工程とを含む方法であり;レンズ体が、レンズ体への表面処理の適用なしにまたはレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワーク(IPN)の存在なしに眼が許容できる湿潤性の前面および後面を有する方法である。
1つの例において、少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは約0.25%〜約8%、約1%〜約7%、2%〜約5%、約1%〜約4%または約3%の平均極性を備えた極性熱可塑性ポリマーであり得る。1つの例において、第1の型部材の平均極性は第2の型部材の平均極性と同じである。他の例において、第1の型部材の平均極性は第2の型部材の平均極性とは異なる。
他の例において、少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは非エラストマー性熱可塑性物質であり得る。
少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマー、第1の型部材、第2の型部材、少なくとも1つの型部材の成型面(すなわち、レンズ面の形成に使用される型部材の領域)またはその組み合わせは、約32mN/m以上、約35mN/m以上、約37mN/m以上、約32mN/m〜約50mN/m、約32mN/m〜約42mN/m、または約35mN/m〜約42mN/mの平均の全表面エネルギーを有することができる。
少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマー、第1の型部材、第2の型部材、少なくとも1つの型部材の成型面またはその組み合わせは、レンズ体の熱硬化に使用される温度以下のガラス転移温度を有することができる。例えば、極性熱可塑性ポリマーは約90℃以下、約70℃以下、約60℃以下、約50℃以下、または約45℃のガラス転移温度を有することができる。
少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマー、第1の型部材、第2の型部材またはその組み合わせは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を含むか、含有するか、それから本質的になるか、またはなることができる。
少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマー、第1の型部材、第2の型部材またはその組み合わせは、ポリアセタール(アセタール)を含むか、含有するか、それから本質的になるか、またはなることができる。
少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマー、第1の型部材、第2の型部材、少なくとも1つの型部材の成型面またはその組み合わせは、少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーおよび少なくとも1つの添加物の混合物を含むことができる。少なくとも1つの添加物は、硬化させたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体が、型アッセンブリ、レンズ体が接している型部材、またはレンズ体を液体と接触させずに、ドライ脱成型されるか、ドライ脱レンズされるか、またはドライ脱成型およびドライ脱レンズされることの両方を可能にする添加物を含むことができる。少なくとも1つの添加物は、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸の金属塩またはその組み合わせを含むことができる。
少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマー、第1の型部材、第2の型部材、少なくとも1つの型部材の成型面またはその組み合わせは、少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーおよび少なくとも1つの非熱可塑性ポリマーの混合物を含むか、含有するか、それらから本質的になるか、またはなることができ、混合物は、約0.25%〜約8%、例えば約1%〜約7%、2%〜約5%、約1%〜約4%または約3%等の平均極性を有する。混合物のうちの少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは約0.25%〜約8%の平均極性を備えた極性熱可塑性ポリマーであり得るか、または少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは9%を超える平均極性を備えた極性熱可塑性ポリマーであり得る。
他の例において、重合可能な組成物は約0.25%から約8%、約1%〜約7%、約2%〜約7%、約3%から約6%、または約5%の平均極性を有することができる。
重合可能な組成物が型部材の成型面に接している場合、拡張係数は、約13mN/m以上、約13mN/m〜約18mN/mまたは約12mN/m〜約15mN/mであり得る。
極性熱可塑性ポリマーを含む第1の型部材および第2の型部材の型アッセンブリ中の重合可能な組成物の硬化後に、型アッセンブリの平均の接着エネルギーは、約55mJ/m2以上、約58mJ/m2以上、約40mJ/m2〜約70mJ/m2、約50mJ/m2〜約65mJ/m2、約55mJ/m2〜約63mJ/m2または約58mJ/m2〜約61mJ/m2であり得る。
眼用レンズを製造する方法は、型アッセンブリを分離する工程をさらに含むことができ、分離により第1の型部材および第2の型部材のうちの唯1つだけと接触したままのレンズ体がもたらされる。脱成型プロセスにおいて、型アッセンブリの分離により型アッセンブリの第1の型部材および第2の型部材のうちの唯1つだけと接触したままのレンズ体がもたらされる。言いかえれば、脱成型プロセス前に、レンズ体が第1の型部材および第2の型部材の両方に接し、脱成型プロセス後に、レンズ体は2つの型部材のうちの1つだけと接触したままであり、レンズ体が接触したままの1つの型部材は第1の型部材または第2の型部材のいずれかであり得る。
1つの例において、型アッセンブリを分離する工程は、レンズ体を含む型アッセンブリへの液体の適用を伴わないドライ脱成型プロセスを使用することを含む。言いかえれば、ドライ脱成型プロセスは、液体に接触するレンズ体を含む型アッセンブリをもたらさない。大抵の場合ドライ脱成型する工程は機械的方法を使用して型アッセンブリの型部材を分離する。
1つの例において、眼用レンズを製造する方法は、ドライ脱成型プロセスを使用して型アッセンブリを分離する工程直前にまたはそれと同時に型アッセンブリの第1の型部材および第2の型部材の1つへ熱または冷気を適用する工程をさらに含むことができる。レンズ体の成型に使用される第1の型部材および第2の型部材の1つへ熱または冷気を適用する工程を使用して、脱成型後に特に所望される型部材と接触したままのレンズ体の数を増加させることができる。例えば、雄型部材へ熱の適用は、脱成型プロセス後に雌型部材と接触したままのレンズ体の数を増加させることができる。レンズ体の脱レンズに使用される方法に依存して、レンズ体を型アッセンブリの2つの型部材のうちの特定の1つと接触したままにさせることが所望または必要とされ得る。
他の例において、型アッセンブリを分離する工程は、レンズ体を含む型アッセンブリへの液体の適用を伴うウェット脱成型プロセスを使用することを含む。言いかえれば、ウェット脱成型プロセスは、液体に接触するレンズ体を含む型アッセンブリをもたらす。1つの例において、ウェット脱成型プロセスは、レンズ体を含む型アッセンブリへの液体の適用を伴い、型アッセンブリの2つの型部材の分離がもたらされ、第1の型部材および第2の型部材からレンズ体が放出される、組み合わせのウェット脱成型/脱レンズプロセスであり得る。他の例において、ウェット脱成型プロセスまたは組み合わせたウェット脱成型/脱レンズプロセスは、任意で液体および型アッセンブリへの超音波エネルギーの適用を含むことができる。
眼用レンズを製造する方法は、脱成型プロセス後にレンズ体が接触したままである第1の型部材および第2の型部材の唯1つだけからレンズ体を放出し、それによって脱レンズされたレンズ体を形成する工程をさらに含むことができる。
脱レンズプロセスは、ウェット脱レンズプロセス(すなわち、レンズ体、および脱成型プロセス後にレンズ体が接触したままである1つの型部材への液体の適用を伴う脱レンズプロセス)を含むことができる。ウェット脱レンズプロセスの1つの例において、超音波エネルギーを脱レンズの間に液体およびレンズ体に適用することができる。
あるいは、脱レンズプロセスは、レンズ体への液体の適用を伴わない方法を使用して第1の型部材および第2の型部材のうちの唯1つだけからのレンズ体の放出を伴うドライ脱レンズプロセスを含むことができる。例えば、ドライ脱成型プロセスは、レンズ体と1つの型部材との間の結合または接着を少なくとも部分的に破壊または緩めるように1つの型部材を機械的に変形することを含むことができる。1つの例において、レンズ体をドライ脱レンズする方法は、レンズ体を放出するために第1の型部材および第2の型部材の唯1つだけを旋盤使用または研磨して取り去り、それによって脱レンズされたレンズ体を形成することを伴わない。
1つの例において、眼用レンズを製造する方法は、放出されたレンズ体を洗浄する工程をさらに含む。放出されたレンズ体を洗浄する工程はレンズ体を洗浄してダストまたは残屑を除去すること、レンズ体から材料を抽出すること、レンズ体を水和すること、および/またはその組み合わせ含むことができる。抽出材料は、未反応モノマー、部分的に反応したモノマーおよび/または重合可能な組成物の反応不可能(重合不可能)なコンポーネントならび同種のものに加えて、組み合わせおよびそのサブセットを含むことができる。1つまたは複数の洗浄工程を使用することができる。単一の洗浄工程において使用される液体は、洗浄レンズ体を生産するために、純粋な有機溶媒、有機溶媒溶液を含むことができるか、または有機溶媒が本質的にない水溶液を含むことができる。1つ以上の洗浄工程が使用される場合、洗浄液は各々の洗浄工程において同じ組成物または異なる組成物でありえる。
さらに他の例において、眼用レンズを製造する方法において、第1の型部材および第2の型部材を提供する工程は、第1の型部材および第2の型部材を形成する工程を含むことができる。第1の型部材および/または第2の型部材は射出成型によって完全に形成することができる。あるいは、第1の型部材および/または第2の型部材は、射出成型、旋盤、融解除去またはその任意の組み合わせの組み合わせによって形成することができる。例えば、射出成型および旋盤または融解除去の組み合わせによって形成された型部材は、型の基本形状が射出成型によって調製された型部材を含むことができ、続いて型の光学成型面のすべてまたは一部(コンタクトレンズの光学ゾーンの形成に使用される型の領域のすべてまたは一部)は、所望されるデザインへと旋盤使用または融解除去を行うことができる。
さらなる例において、眼用レンズを製造する方法は、完全にキャスト成型される眼用レンズを製造する方法を含む。例えば、レンズ体はキャスト成型、脱成型、または脱レンズされた後に旋盤使用されない。
眼用レンズを製造する方法の1つの例において、重合可能な組成物はUV開始剤をさらに含むことができ、型アッセンブリ中の重合可能な組成物を硬化させる工程はUV光を適用して重合可能な組成物を重合することを含むことができる。あるいは、重合可能な組成物は熱開始剤をさらに含むことができ、型アッセンブリ中の重合可能な組成物を硬化させる工程は熱放射を適用して重合可能な組成物を重合することを含むことができる。1つの例において、硬化が熱放射の適用を含む場合、レンズ体の重合に使用される熱放射は、極性熱可塑性ポリマーのガラス転移温度以下の温度でありえる。
本方法を使用して製造された眼用レンズは眼が許容できる湿潤性の眼用レンズである。完全に水和した場合、レンズは、約5秒以上、約10秒以上、約15秒以上、約20秒以上、約30秒以上、約40秒以上または約50秒以上の水切れ時間(WBUT)を有することができる
完全に水和した場合、レンズは約120°以下、約90°以下、約80°以下、約60°以下、約50°以下、約40°以下、約30°以下、または約10°〜約30°の接触角を有することができる1つの例において、接触角はセシルドロップ法を使用して測定することができる。
眼用レンズを製造する方法の他の例において、方法は、本質的に同一の方法を使用するが、9%以上の平均極性を備えた極性熱可塑性ポリマーを含む第1の型部材および第2の型部材を使用して作製された許容可能なレンズ体の収率よりも高い、許容可能なレンズ体の収率をもたらす。9%以上の平均極性を備えた極性熱可塑性ポリマーはエチレンビニルアルコールコポリマーでありえる。許容可能なレンズ体の収率は、美容上許容可能なレンズの収率または眼に許容可能なレンズの収率であり得る。許容可能なレンズの収率は、手動式外観検査または自動化検査システムを使用する自動化検査によって決定されるような肉眼で検出可能な欠陥のないことが見出されたレンズの収率であり得る。許容可能なレンズ体の収率は、例えば硬化工程、脱成型工程、脱レンズ工程、洗浄工程、パッケージング工程、加工工程の組み合わせなど等の、特定の加工工程からもたらされる許容可能なレンズの収率であり得る。
本開示は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体にも関し、キャスト成型された重合したレンズ体を含むレンズ体は重合可能な組成物の反応産物を含み、重合可能な組成物は、a)少なくとも1つのシリコーンモノマー、シリコーンマクロマー、シリコーンプレポリマーまたはその組み合わせ、およびb)少なくとも1つの親水性モノマーを含み;レンズ体は第1の型部材および第2の型部材を含む型アッセンブリ中でキャスト成型され、第1の型部材および第2の型部材のうちの少なくとも1つは約1%〜約7%の平均極性を備えた少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマー材料を含み;レンズ体は、レンズ体への表面処理の適用なしにまたはレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワーク(IPN)の存在なしに眼が許容できる湿潤性の前面および後面を有する。
重合可能な組成物はシリコーンオイルの形態をさらに含むことができる。シリコーンオイルの形態は水溶性シリコーンオイルであり得るか、または重合可能なシリコーンオイルであり得る。
重合可能な組成物は、熱開始剤、UV開始剤または熱開始剤およびUV開始剤の両方をさらに含むことができる。
重合可能な組成物は、染色剤、UVブロッカーまたは染色剤およびUVブロッカーの両方をさらに含むことができる。
重合可能な組成物は、comfilcon Aレンズを形成するための重合可能な組成物であり得、レンズ体はcomfilcon Aレンズ体である。
重合可能な組成物の親水性モノマーはN−ビニル基を備えた親水性モノマーであり得る。
1つの例において、重合可能な組成物は、a)少なくとも1つのシリコーンモノマー、シリコーンマクロマー、シリコーンプレポリマーまたはその組み合わせ、およびb)少なくとも1つの親水性モノマーのうちの少なくとも1つが、第1の反応性比を有する第1のモノマーを含み、a)少なくとも1つのシリコーンモノマー、シリコーンマクロマー、シリコーンプレポリマーまたはその組み合わせ、およびb)少なくとも1つの親水性モノマーのうちのもう一つの少なくとも1つが、第1の反応性比未満の第2の反応性比を有する第2のモノマーを含む、重合可能な組成物であり得る。他の例において、重合可能な組成物は、第1の反応性比または第2の反応性比に類似する反応性比を有する少なくとも1つの架橋剤をさらに含むことができる。さらに他の例において、重合可能な組成物は、少なくとも2つの架橋剤(第1の反応性比に類似する反応性比を有する第1の架橋剤および第2の反応性比に類似する反応性比を有する第2の架橋剤)を含むことができる。
重合可能な組成物は約1%〜約7%、約3%〜約6%または約5%の平均極性を有することができる。
重合可能な組成物が極性熱可塑性型部材の成型面に接している場合、拡張係数は、約13mN/m以上、約13mN/m〜約18mN/mまたは約12mN/m〜約15mN/mであり得る。
少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーを含む少なくとも1つの型部材を含む型アッセンブリ中の重合可能な組成物の硬化後に、型アッセンブリの平均の接着エネルギーは約55mJ/m2以上、約58mJ/m2以上、約55mJ/m2〜約63mJ/m2または約58mJ/m2〜約61mJ/m2である。
重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を含む型アッセンブリは、レンズ体を含む型アッセンブリへの液体の適用を伴わないドライ脱成型方法を使用して分離することができ、分離により第1の型部材および第2の型部材のうちの唯1つだけと接触したままのレンズ体(すなわち、脱成型された型部材およびレンズ体)がもたらされる。あるいは、重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を含む型アッセンブリは、レンズ体を含む型アッセンブリへの液体の適用を伴うウェット脱成型方法を使用して分離することができる。
型アッセンブリの脱成型後に、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体は、脱成型された型部材およびレンズ体への液体の適用を伴うウェット脱レンズ方法を使用して、脱レンズすることができる(すなわち、脱成型プロセス後に接触したままである1つの型部材から放出される)。あるいは、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体は、脱成型された型部材およびレンズ体への液体の適用を伴わないドライ脱レンズ方法を使用して脱レンズすることができる。脱レンズプロセスは脱レンズされたレンズ体を生産する。
ドライ脱成型およびドライ脱レンズ後に、ウェット脱レンズプロセスの一部として、またはウェット脱レンズプロセスに加えて、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を洗浄して、レンズ体からのダストまたは残屑の洗浄、レンズ体からの材料の抽出、レンズ体の水和およびその組み合わせを行うことができる。1つまたは複数の洗浄工程はレンズ体上で実行することができる。単一の洗浄工程におけるレンズ体の洗浄に使用される液体は、純粋な有機溶媒、有機溶媒溶液または有機溶媒の本質的にない水溶液を含むことができる。1つ以上の洗浄工程が使用される場合、各々の工程において使用される液体は同じ組成物または異なる組成物であり得る。
脱成型工程、脱レンズ工程およびオプションの洗浄工程後に、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体(すなわち脱成型し、脱レンズし、洗浄したレンズ体)は、パッケージング溶液と組み合わせてパッケージ中に配置し、密閉し、滅菌して、パッケージングしたコンタクトレンズ産物を形成することができる。レンズ体はパッケージング前に水和することができるか、またはパッケージングプロセス、密閉プロセスおよび滅菌プロセスの間に完全に水和されるようになることができる。1つまたは複数のオプションの洗浄工程が使用され、最終的な洗浄工程が有機溶媒が本質的にない水溶液を用いる場合、有機溶媒が本質的にない水溶液をパッケージング溶液として使用することができる。
シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体の形成に使用する、第1の型部材および第2の型部材のうちの少なくとも1つ、第1の型部材および第2の型部材の両方、第1の型部材もしくは第2の型部材の成型面のうちの少なくとも1つ、または第1の型部材および第2の型部材の成型面の両方は、例えば約0.25%〜約8%、約1%〜約7%、2%〜約5%、約1%〜約4%もしくは約3%の平均極性を備えた少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマー材料を含むことができるか;または例えば約0.25%〜約8%、約1%〜約7%、2%〜約5%、約1%〜約4%もしくは約3%の平均極性を有することができる。
第1の型部材および第2の型部材の少なくとも1つまたは第1の型部材および第2の型部材の両方の少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは、約32mN/m以上、約32mN/m〜約50mN/mまたは約32mN/m〜約42mN/mの平均の全表面エネルギーを有することができる。少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーの平均の全表面エネルギーを、コンタクトレンズの光学面の成型に使用される型部材の領域において決定することができる。
第1の型部材および第2の型部材の少なくとも1つまたは第1の型部材および第2の型部材の両方の少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは、約90℃以下、約70℃以下、約60℃以下、約50℃以下または約45℃のガラス転移温度を有することができる。
第1の型部材および第2の型部材の少なくとも1つまたは第1の型部材および第2の型部材の少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を含むか、含有するか、それから本質的になるか、またはなることができる。
第1の型部材および第2の型部材の少なくとも1つまたは第1の型部材および第2の型部材の極性熱可塑性ポリマーは、ポリアセタール(アセタール)を含むか、含有するか、それから本質的になるか、またはなることができる。
シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは眼が許容できる湿潤性のコンタクトレンズである。完全に水和した場合、レンズは、約5秒以上、約10秒以上、約15秒以上、約20秒以上、約30秒以上、約40秒以上または約50秒以上の水切れ時間(WBUT)を有することができる
完全に水和した場合、レンズは約120°以下、約90°以下、約80°以下、約60°以下、約50°以下、約40°以下、約30°以下、または約10°〜約30°の接触角を有することができる。1つの例において、接触角はセシルドロップ法を使用して測定することができる。
1つの例において、本質的に同じ重合可能な組成物を使用して作製されるが、9%以上の平均極性を備えた成型面を有する第1の型部材および第2の型部材中で成型されるコンタクトレンズ体と比較して、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズはより少ない欠陥を備えたシリコーンヒドロゲルレンズ体である。1つの例において、第1の型部材および第2の型部材は、9%以上の平均極性を備えた極性熱可塑性ポリマーから本質的になることができる。9%以上の平均極性を備えた極性熱可塑性ポリマーは、エチレンビニルアルコールコポリマー(例えばSOARLITE(商標)S等)であり得る。
本開示は、眼用レンズ体をキャスト成型するための型部材に関し、型部材、型部材の成型面または両方は、約1%〜約7%の平均極性を備えた少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーを含む。眼用レンズ体はシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体であり得る。
型部材、成型面または両方の少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーの平均極性は、約0.25%から約8%、約1%〜約7%、約2%〜約5%、約1%〜約4%または約3%であり得る。
型部材、成型面または両方の少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは、約32mN/m以上、約32mN/m〜約50mN/mまたは約32mN/m〜約42mN/mの平均の全表面エネルギーを有することができる。極性熱可塑性ポリマーの平均の全表面エネルギーを、コンタクトレンズの光学面の成型に使用される型部材の領域において決定することができる。
型部材、成型面または両方の少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは、約90℃以上、約70℃以下、約60℃以下、約50℃以下または約45℃のガラス転移温度を有することができる。
型部材、成型面または両方の少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは、PBTを含むか、含有するか、それから本質的になるか、またはからなる。
型部材、成型面または両方の少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは、アセタールを含むか、含有するか、それから本質的になるか、またはからなる。
1つの例において、型部材、型部材の成型面または両方は、非極性熱可塑性ポリマー(例えばポリプロピレン等)をさらに含むことができる。
他の例において、型部材、型部材の成型面または両方は、少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーおよび少なくとも1つの非熱可塑性ポリマーの混合物を含むか、含有するか、それらから本質的になるか、またはなり、混合物は、約0.25%〜約8%、例えば約1%〜約7%、2%〜約5%、約1%〜約4%または約3%等の平均極性を有する。混合物のうちの少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは約0.25%〜約8%の平均極性を備えた極性熱可塑性ポリマーであり得るか、または少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーは9%を超える平均極性を備えた極性熱可塑性ポリマーであり得る。
他の例において、型部材は射出成型によって形成することができる。1つの例において、型部材の形成に使用される成型ツールは、射出成型の間に約30℃〜約70℃の温度で維持され得る。他の例において、型部材の射出成型に使用される1つまたは複数の条件は、約245℃〜約270℃の融解温度、約235℃〜約270℃の保持温度、約235℃〜約250℃の供給温度、約60bar〜約125barの保持圧力、および3mmの口径を通して約50mm/秒〜約125mm/秒の射出速度からなる群から選択される。
本開示は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を含む熱可塑性ポリマーから形成された少なくとも1つの型部材を含む型アッセンブリ中のシリコーン含有重合可能な組成物を硬化させ、それによってシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を含むレンズ形状のキャスト成型された重合反応産物を形成することを含む、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を製造する方法にも関する。1つの例において、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体は、レンズ体への表面処理の適用なしにまたはレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワーク(IPN)の存在なしに、眼が許容できる湿潤性のキャスト成型された前面および後面を有する。水和後に、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体は約100°未満の前進接触角を有する。他の例において、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を含む熱可塑性ポリマーは、遊離脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸の金属塩およびその組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの添加物をさらに含む。
本明細書において記載される前述のまたは後述の態様/実施形態/特徴のいずれかおよびすべて、ならびに請求項、文章またはパラグラフ中で説明されたかかる態様/実施形態/特徴の組み合わせは、もし任意のかかる順序における任意のかかる組み合わせの態様/実施形態/特徴が互いに矛盾していなければ、本出願の範囲内に含まれる。加えて、任意の態様/実施形態/特徴または態様/実施形態/特徴の組み合わせも本開示の任意の例から特別に除外することができる。
眼用レンズを生産する方法の工程を説明するフローチャートである。 重合可能な組成物、液体が接触していない重合したレンズ体、水和されたレンズ体およびパッケージングされた眼用レンズを含む図1の方法の特定のインプットおよびアウトプットを説明するフローチャートである。
高度に極性の熱可塑性ポリマー(すなわち9%以上の平均極性を備えた熱可塑性ポリマー)から本質的に作製された眼用レンズ型は、シリコーンヒドロゲルレンズ体のキャスト成型に使用される。レンズ型の成型面(すなわちレンズ面の形成に使用される型部材の領域)は9%以上の平均極性を同様に有する。非極性材料から作製する型、成型面とは異なり、高度に極性の熱可塑性ポリマーから作製する型および成型面は、レンズ面への表面処理の適用およびレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークの使用なしに眼が許容できる湿潤性の表面を備えたレンズ体を生産することが見出された。これらの高度に極性の熱可塑性ポリマーはEVOHコポリマー(例えばSOARLITETM S)を含む。
より低い極性の熱可塑性ポリマー(すなわち約1%〜約7%の平均極性を備えた熱可塑性ポリマー)の使用も、レンズ面への表面処理の適用なしにおよびレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークの使用なしに眼が許容できる湿潤性のレンズ面を備えたシリコーンヒドロゲルレンズ体をキャスト成型することができる。1つの例において、これらのより低い極性の熱可塑性ポリマーは、非エラストマー性熱可塑性物質である(すなわち変形力が除去される場合非エラストマー性熱可塑性物質はそのもとの形状に戻らない)。
さらに驚くことには、高度に極性のポリマー型材料とは異なり、これらのより低い極性の熱可塑性ポリマーは、ドライ脱成型法、ドライ脱レンズ法またはドライ脱成型法および脱レンズ法の両方(すなわち、重合したレンズ体および型アッセンブリまたは型部材への液体の適用を伴わない、脱成型プロセス脱レンズまたは脱成型プロセスおよび脱レンズプロセスの両方)を使用して、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズをキャスト成型するのに使用することができる。
重合可能なシリコーンヒドロゲルレンズ形成組成物と併用したより低い極性の熱可塑性ポリマーを含む型部材の使用によって、もたらされた重合したレンズ体は、高度に極性の熱可塑性ポリマー型部材(例えばEVOH等)を含む型部材を使用して成型された同じ重合可能な組成物と比較して、より湿潤性である。1つの例において、型部材のより低い極性の熱可塑性ポリマーと同じ近似範囲における平均極性(例えば約1%〜約7%)を備えた重合可能な組成物を使用して、もたらされた重合したレンズ体は、硬化後に、高度に極性の熱可塑性ポリマー型部材(例えば9%以上の平均極性を備える)を用いた同じ重合可能な組成物と比較して、より湿潤性である。他の例において、型部材のより低い極性の熱可塑性ポリマーと同じ近似範囲における平均極性(例えば約1%〜約7%)を備えた重合可能な組成物を使用した場合、同じ重合可能な組成物と高度に極性の熱可塑性ポリマー型部材との間の拡張係数と比較して、重合可能な組成物と型部材との間の拡張係数はより高い。重合可能な組成物の極性および型部材の極性は両者とも、約1%〜約7%であり得る。重合可能な組成物の極性は、型部材の極性の約6パーセンテージポイント内であり得る(例えば、重合可能な組成物は約1%の極性を有することができ、型部材は約7%の極性を有することができる)。重合可能な組成物の極性は、型部材の極性の約6パーセンテージポイント、約4パーセンテージポイント、約3パーセンテージポイント、約2パーセンテージポイントまたは約1つのパーセンテージポイント内であり得る。あるいは、重合可能な組成物の極性は型部材の極性と近似的に同じであり得る(例えば、重合可能な組成物および型部材は、両者とも約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%または約7%の極性であり得る)。
約90℃以下のガラス転移温度を有するより低い極性の熱可塑性ポリマーを含む型部材を使用する場合、より低い極性の熱可塑性ポリマーを含むこれらの型部材から作製する型アッセンブリ中で重合可能な組成物を硬化させること(ここでより低い極性の熱可塑性ポリマーのガラス転移温度以下の温度で熱放射を使用して硬化が達成される)は、ドライプロセス(すなわちレンズ体および型部材への液体の適用を必要としないプロセス)を使用して、型部材から脱成型、脱レンズまたは脱成型および脱レンズの両方を行うことができる、重合したレンズ体をもたらす。
眼用レンズの成型のための型部材の形成に使用することができるより低い極性の熱可塑性ポリマーの例は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)およびポリアセタール(アセタール)を含むが、これらに限定されない。ポリブチレンテレフタレート(ポリエステルの一タイプ)は半結晶性熱可塑性ポリマーである。PBTは、ブタンジオールおよびテレフタル酸の重合によって一般的には生産される。PBTのホモポリマー形態は約223℃の融点および約60℃のガラス転移温度を有するが、これらの値は材料の製造者、使用した材料のグレード、使用した方法および加熱速度などによっていくぶん変動し得る。PBTのホモポリマー形態およびコポリマー形態の両方は、射出成型および本明細書において記載されるような使用に適している。
Figure 2013539544
アセタールはポリオキシメチレンプラスチックの形態である。これは半結晶性ポリマーであり、ホモポリマー形態は約175℃の融点および約−60℃のガラス転移温度を有するが、これらの値は材料の製造者、使用した材料のグレード、使用した方法および加熱速度などによっていくぶん変動し得る。PBTでのように、ホモポリマー形態およびコポリマー形態の両方は、射出成型および本明細書において記載されるような使用に適している。
Figure 2013539544
本明細書において記載されるより低い極性の熱可塑性ポリマーは、任意の好適な極性基(複数可)を含むことができる。もちろん、ポリマーは、眼用レンズ(例えばコンタクトレンズ、眼内レンズ、角膜内レンズ、角膜上レンズおよび同種のもの)の生産に有用な眼用レンズ型部材への形成(例えば射出成型および同種のもの)に好適であるべきである。かかる極性基の例は、水酸基(−OH)、カルボキシ基(−COOH)、アミノ基(−NH、−NH2)、アミド基(−CONH2、−(RCO)2NH、−(RCO)3N)およびニトロ基(−NO2)を限定されずに含む。
本明細書において記載される装置および方法において使用されるより低い極性の熱可塑性ポリマーは、約1%〜約7%の平均極性、約2%〜約5%の平均極性または約1%〜約4%の平均極性を有することができる。より低い極性の熱可塑性ポリマーの平均極性は、ポリマー技術分野において慣習的で周知の1つまたは複数の標準試験またはアッセイを使用して決定することができる。極性を決定する1つの方法はOwens−Wendt−Rabel−Kaebelモデルに基づき、熱可塑性ポリマーの接触角は多数の異なる既知の極性の液体を使用して決定される。Owens−Wendt−Rabel−Kaebel方程式は、線形方程式の形態で表すことができ、式中、yは各々の異なる液体のポリマーとの観察された接触角(θ)に基づいて計算され、xは各々の異なる液体の全表面エネルギー(σL T)の既知の極性成分(σL P)および分散成分(σL D)に基づいて計算される。異なる液体からのデーターポイント(x、y)をプロットすることができ、次いでプロットの線形回帰を傾き(m)およびy切片(b)の決定に使用することができる。次いで計算された傾きおよびy切片を、極性熱可塑性ポリマーの全表面エネルギー(σS T、ここでσS T=σS P+σS D)の極性成分(σS P)および分散成分(σS D)の計算に使用することができる。
線形方程式の形態におけるOwens−Wendt−Rabel−Kaebel方程式は以下の通りである。
Figure 2013539544

式中、
Figure 2013539544

Figure 2013539544
Figure 2013539544
Figure 2013539544
熱可塑性ポリマーの平均極性の決定に使用することができる異なる極性を備えた液体の例は、純水、ジヨードメタン、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびホルムアミドを含むが、これらに限定されない。異なる極性を備えた液体の選択において、理想的には、異なる全表面エネルギー(σL T)を備えた多数の液体を選択するのではなく、液体の全表面エネルギーの極性成分(σL P)に基づいた範囲の極性を有する多数の液体が選択されるだろう。この方法を使用して、ポリマーについての全表面エネルギーの計算された極性成分(σS P)をその計算された全表面エネルギー(σS T)で割り100を掛けることによって、熱可塑性ポリマーの平均極性を計算して、パーセント極性を得る。
本明細書において記載される装置および方法において使用されるより低い極性の熱可塑性ポリマーは、約32mN/m以下、約32mN/m〜約50mN/mまたは約32mN/m〜42mN/mの平均の全表面エネルギーを有することができる。平均の全表面エネルギーは、ポリマー技術分野において慣習的で周知の1つまたは複数の標準試験またはアッセイ(上記のOwens−Wendt−Rabel−Kaebelモデルに基づく手技によるものを含む)を使用して決定することができる。
任意でまたは加えて、ポリマー型部材の成型面(すなわちレンズ体の表面の形成に使用される型部材の領域)を含む本明細書において記載されるより低い極性の熱可塑性ポリマーは、特異的な特性も有することができる。
使用されるより低い極性の熱可塑性ポリマーの形態およびグレードに依存して、ポリマーは約90℃以下のガラス転移温度を有することができる。例えば、より低い極性の熱可塑性ポリマーは約70℃以下、約60℃以下、約50℃以下または約45℃のガラス転移温度を有することができる。ガラス転移温度は、ポリマー技術分野において慣習的で周知の1つまたは複数の標準試験またはアッセイを使用して決定することができる。例えば、ガラス転移温度は膨張率測定および熱測定(示差走査熱量測定、DSC等)を使用して、加えて規定した加熱率(10℃/分等)で標準試験法(ISO 11357−1、−2、または−3等)を使用して、決定することができる。
1つの例において、より低い極性の熱可塑性ポリマーを含む1つまたは複数の型部材と共に使用される重合可能な組成物は、約1%〜約7%、約2%〜約7%、約3%〜約6%または約5%の平均極性を有することができる。重合可能な組成物の平均極性は、ポリマー技術分野において慣習的で周知の1つまたは複数の標準試験またはアッセイを使用して決定することができる。例えば、重合可能な組成物の平均極性は、(a)ペンダントドロップ法によって決定された重合可能な組成物の全表面張力(σL T)、および(b)以下の方程式の使用によりテフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン、PTFE)上の重合可能な組成物の接触角(θ)を決定することによる重合可能な組成物の全表面張力の分散成分(σL D)の計算、を使用して計算することができる。
Figure 2013539544
次いで、以下の方程式を使用して、測定された全表面張力(σL T)から測定された表面張力の分散成分(σL D)を引いて、表面張力の極性成分を得ることができる。σL P=σL T−σL D。重合可能な組成物の平均極性は、極性成分(σL P)を全表面エネルギー(σL T)で割り、100を掛けることによって計算される。
他の例において、本明細書において記載される重合可能な組成物が、本明細書において記載されるようなより低い極性の熱可塑性ポリマーを含む型部材と接触して配置される場合、重合可能な組成物および型部材の拡張係数は、約13mN/m以上、約13mN/m〜約18mN/mまたは約12mN/m〜約15mN/mであり得る。重合可能な組成物およびより低い極性の熱可塑性ポリマーの拡張係数は、ポリマー技術分野において慣習的で周知の1つまたは複数の標準試験またはアッセイを使用して決定することができる。例えば、拡張係数は、以下の方程式を使用して、型部材の表面エネルギー(σS)、重合可能な組成物の表面エネルギー(σL)、および重合可能な組成物および型部材の界面での界面張力(σSL)に基づいて決定することができる。
拡張係数=σS−σL−σSL
さらに他の例において、本明細書において記載される重合可能な組成物が本明細書において記載されるようなより低い極性の熱可塑性ポリマーを含む第1の型部材および第2の型部材を含む型アッセンブリ中で硬化されて重合したレンズ体を形成する場合、型アッセンブリのコンポーネント(すなわち第1の型部材、第2の型部材および重合されたレンズ体)の平均の接着エネルギーは、約55mJ/m2以上、約55mJ/m2〜約63mJ/m2または約58mJ/m2〜約61mJ/m2であり得る。型アッセンブリの平均接着エネルギーは、ポリマー技術分野において慣習的で周知の1つまたは複数の標準試験またはアッセイを使用して決定することができる。例えば、平均の接着エネルギーは、重合可能な組成物の全表面エネルギーの分散成分(σL D)、重合可能な組成物の全表面エネルギーの極性成分(σL P)、より低い極性の熱可塑性ポリマーの全表面エネルギーの分散成分(σS D)、およびより低い極性の熱可塑性ポリマーの全表面エネルギーの極性成分(σS P)に基づいて計算することができる。以前に記載されたように、全表面エネルギーに加えて表面エネルギーの極性成分および分散成分をOwens−Wendt−Rabel−Kaebelモデルに基づいて計算することができる。次いで型アッセンブリの接着エネルギーは以下の方程式を使用して計算することができる。
接着エネルギー=2[(σS DσL D1/2+(σS PσL P1/2]。
本明細書において記載される型部材は、本開示中に記載されるより低い極性の熱可塑性ポリマーを含むか、含有するか、それらから本質的になるか、またはなる。本明細書において記載されるより低い極性の熱可塑性ポリマーを含む型部材は、例えば可塑剤、抗起泡剤、静電防止剤、延長剤および同種のもの等の、熱可塑性ポリマー組成物中で典型的に見出される1つまたは複数の成分をさらに含むことができる。熱可塑性ポリマー組成物中で典型的に見出されるかかる成分の添加を使用して、ポリマーから形成された型部材の特性を改変するか、または型部材の成型面の質を含むポリマーから形成された型部材の質を改善することができる。より低い極性の熱可塑性ポリマーまたは熱可塑性ポリマー組成物を使用して型部材を形成する前に、ポリマーまたは組成物を処理(例えば乾燥処理等)に曝露して水分含量を減少させることができる。ポリマーまたは組成物に対するかかる処理の使用は、ポリマーまたは組成物から形成された型部材の特性を改変するか、または型部材の成型面の質を含むポリマーまたは組成物から形成された型部材の質を増加させることができる。
1つの例において、より低い極性の熱可塑性ポリマーは親水性ポリマーを含むことができる。より低い極性の熱可塑性ポリマーは、1つまたは複数の極性のポリマーおよび1つまたは複数の非極性ポリマー(非親水性ポリマーまたは疎水性ポリマー等)を含む混合物を含み得る。有用な非極性ポリマーは、型部材(複数可)中に含まれるより低い極性の熱可塑性ポリマーよりもさらに低い極性の(すなわちより低極性を有する)ポリマーを含む。1つの例において、用いられる非極性ポリマーは、型部材(複数可)中に含まれるより低い極性の熱可塑性ポリマーよりも、少なくとも約10%または少なくとも約30%または少なくとも約50%または少なくとも約70%または少なくとも約90%低い極性である。1つの例において、非極性ポリマーは極性を実質的に持たない(例えば約0.05%以下の極性)。非極性ポリマー(複数可)は、本開示に従って眼用レンズ型および型部材中での使用に好適なポリマー混合物を提供するようにより低い極性の熱可塑性ポリマーと適合性があるものが選択されるべきである。
本開示に従ってより低い極性の熱可塑性ポリマーと組み合わせて用いることができる非極性ポリマーの例は、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンおよびに同種のものならびにその混合物から好ましくは選択される)を限定されずに含む。本型および型部材中でより低い極性の熱可塑性ポリマー(複数可)および非極性ポリマー(複数可)の相対量は、広く変動し、様々な因子(用いられる特異的なより低い極性の熱可塑性ポリマー(複数可)、用いられる特異的な非極性ポリマー(複数可)、使用される特異的なレンズ材料、得られる特異的なレンズ(型)デザインおよび同種の因子等)に依存し得る。1つの例において、非極性ポリマー(複数可)は、重量で約50%よりも少ない少量のより低い極性のポリマー(複数可)および非極性ポリマー(複数可)の混合物を含む。非極性ポリマー(複数可)は、重量で少なくとも約5%、約10%、約15%、約20%、約30%または約50%のより低い極性のポリマー(複数可)および非極性ポリマー(複数可)の混合物を含むことができる。他の例において、非極性ポリマー(複数可)は、重量で約50%よりも多い多量のより低い極性のポリマー(複数可)および非極性ポリマー(複数可)の混合物を含む。非極性ポリマー(複数可)は、重量で少なくとも約50%、約10%、約60%、約70%、約80%または約90%のより低い極性のポリマー(複数可)および非極性ポリマー(複数可)の混合物を含むことができる。
非極性ポリマー(複数可)および極性のポリマー(複数可)の組み合わせは、少なくとも1つの極性のポリマーと少なくとも1つの非極性極性のポリマーの組み合わせであり得、少なくとも1つの極性のポリマーは9%以上の平均極性を有し、組み合わせの平均極性は約0.25%〜約8%(例えば約1%〜約7%、2%〜約5%、約1%〜約4%または約3%等)である。
非極性ポリマー(複数可)および極性のポリマー(複数可)の組み合わせは、少なくとも1つの極性のポリマーと少なくとも1つの非極性極性のポリマーの組み合わせであり得、少なくとも1つの極性のポリマーは約0.25%〜約8%の平均極性を有し、組み合わせの平均極性は約0.25%〜約8%(例えば約1%〜約7%、2%〜約5%、約1%〜約4%または約3%等)である。
本明細書において記載されるような型部材、成型面または両方の形成に使用される熱可塑性ポリマー(複数可)(すなわちより低い極性の熱可塑性ポリマー(複数可)、非極性熱可塑性ポリマー(複数可)、極性熱可塑性ポリマー(複数可)およびその組み合わせ)は、1つまたは複数の添加物を含むことができる。添加物は混合物として熱可塑性物質中に存在することができる。1つの例において、添加物は、硬化させたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体が熱可塑性ポリマーおよび添加物を含む成型面からドライ脱成型されるか、ドライ脱レンズされるか、またはドライ脱成型および脱レンズされることの両方を可能にすることに効果的であり得る。添加物は混合物として熱可塑性物質中に存在することができる。他の例において、実質的に同一であるが存在する添加物がない状態で成型面からドライ脱成型されるか、ドライ脱レンズされるか、またはドライ脱成型および脱レンズされることの両方が起こる場合の美容上許容可能な硬化させたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体の収率と比較して、添加物は、熱可塑性ポリマーおよび添加物を含む成型面からドライ脱成型されるか、ドライ脱レンズされるか、またはドライ脱成型および脱レンズされることの両方が起こる場合の美容上許容可能な硬化させたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体の収率を増加させることに効果的であり得る。さらに他の例において、実質的に同一であるが存在する添加物がない状態で成型面からドライ脱成型されるか、ドライ脱レンズされるか、またはドライ脱成型および脱レンズされることの両方が起こる場合の硬化させたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体のレンズ変形率と比較して、添加物は、熱可塑性ポリマーおよび添加物を含む成型面からドライ脱成型されるか、ドライ脱レンズされるか、またはドライ脱成型および脱レンズされることの両方が起こる場合の硬化させたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体のレンズ変形率を減少させることに効果的であり得る。
1つの例において、熱可塑性ポリマーとの混合物として存在する添加物は、脂肪酸(例えば遊離脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸の金属塩またはその組み合わせ等)の1つまたは複数の形態を含むことができる。本明細書において使用される時、脂肪酸とは、カルボン酸末端基を含む長鎖非環式炭化水素(飽和または不飽和)であると理解される。脂肪酸は、約0.001%〜約10%、約0.01%〜約5%または約0.02%〜約3%の濃度で熱可塑性ポリマー中に存在することができる。
本型部材は当業者に公知の慣習的な射出成型手技によって生産することができる。例えば、本明細書において開示されるポリマー材料の一定量を加熱して融解された熱可塑性ポリマーを形成することができる。融解した熱可塑性ポリマーを眼用レンズ型の形状の成型用くぼみの中へ分注することができる。例えば、成型用くぼみは1または2の光学的品質の成型面を含むことができる。光学的品質成型面は、プレートまたは他の筺体中に置かれる1つまたは複数の着脱可能な挿入物のコンポーネントとして提供され得るか、または成型用くぼみの一部として一体化して機械加工され得る。次いで成型用くぼみ中の融解した熱可塑性ポリマーを冷却し、成型マシンから分離しステーションに移動して一定体積の重合可能な組成物を受理する。あるいは、本型部材は、射出成型および機械加工の組み合わせ、旋盤または融解除去によって生産することができ、例えば型部材の基本的な形状が射出成型によって準備され、光学的品質成型面のすべてまたは一部が型部材の一部の除去によって(例えば型部材(コンタクトレンズの光学ゾーンの成型に使用される型の領域のすべてまたは一部分等)の一部を機械加工、旋盤または融解除去することによって)、調製される。
本明細書において記載したより低い極性の熱可塑性ポリマーの射出成型のために、1つの例において、型部材の形成に使用される成型ツールは射出成型プロセスの間に約30℃〜約70℃の温度で維持され得る。加えてまたは任意で、約245℃〜約270℃の融解温度、約235℃〜約270℃の保持温度、約235℃〜約250℃の供給温度、約60bar〜約125barの保持圧力、および3mmの口径を通して約50mm/秒〜約125mm/秒の射出速度のうちの1つまたは複数の射出成型条件を使用することができる。
1つの例において、少なくとも1つのより低い極性の熱可塑性ポリマーは、眼が許容できる湿潤性のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを含むが、これらに限定されない眼が許容できる湿潤性の眼用レンズを生産するのに効果的な量で少なくとも1つの型部材中に含まれる。眼が許容できる湿潤性の眼用レンズは、例えば眼に適合性のあるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ等の眼に適合性のあるレンズでもあり得る。
本明細書において使用される時、「眼に適合性のあるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ」は、眼球刺激および同種のものを含む、人の実質的な不快な経験または報告なしに、人の眼で着用することができるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを指す。かかるレンズは、多くの場合、眼からのレンズの除去を必要とせずに、少なくとも1日、少なくとも1週間、少なくとも2週間、または約1か月間等の延長された期間で患者の眼上でレンズが快適に着用されることを可能にする酸素浸透率、表面湿潤性、弾性率、水分含量、イオノフラックス、デザインおよびその組み合わせを有する。典型的には、眼に適合性のあるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは有意な角膜膨潤、角膜脱水(「ドライアイ」)、上方角膜上皮弓状病変(「SEAL」)または他の有意な不快を引き起こさないかまたは関連しない。眼に適合性のあるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、毎日の着用またはコンタクトレンズの延長された着用のための臨床的許容性の要求事項を満たす。
眼が許容できる湿潤性の表面のあるレンズは必ずしも眼に適合性がなくてもよいが、眼に適合性のあるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは眼が許容できる湿潤性の表面を有する。眼が許容できる湿潤性の表面を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、レンズ着用者の眼上のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの配置または着用と関連した不快の経験または報告をもたらす程度にレンズ着用者の眼の涙液膜に悪影響を及ぼさないシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを指すと理解することができる。
眼用レンズは表面(前面および後面等)を有するレンズ体を含む。本明細書において使用される時、眼に許容可能な湿潤性の眼用レンズとは、表面がすべて眼が許容できる湿潤性の表面を備えたレンズ体である。湿潤性とはレンズの1つまたは複数の表面の親水性を指す。本明細書において使用される時、レンズが以下のように行われる湿潤性アッセイにおいて3以上のスコアを得るならば、レンズの表面は湿潤性であるかまたは眼が許容できる湿潤性であると判断することができる。眼用レンズを蒸留水の中に漬け、水から除去し、レンズ面からの水膜の後退に要する時間の長さ(例えば水切れ時間(WBUT))を決定する。アッセイは1〜10の直線状スケールでレンズを類別し、10のスコアはレンズからのドロップの落下に20秒以上をとるレンズを指す。5秒以上(少なくとも10秒またはより望ましくは少なくとも約15秒等)のWBUTを有するレンズは、眼が許容できる湿潤性のレンズであり得る。湿潤性は1つまたは両方のレンズ面上で接触角の測定によっても決定することができる。接触角は、動的接触角または静的接触角、セシルドロップ接触角、ペンダントドロップ接触角もしくはキャプティブバブル接触角でありえる。より低い接触角は概してコンタクトレンズ表面の湿潤性の増加を指す。例えば、眼が許容できる湿潤性のレンズの表面は約120度以下の接触角を有することができる。しかしながら、特定の例においてレンズは約90度以下の接触角を有し、さらなる例においてレンズは約80度以下の前進接触角を有する。
本明細書において記載されるように、完全に水和した場合、より低い極性の熱可塑性ポリマーを使用してキャスト成型した眼用レンズは、眼が許容できる湿潤性の表面を有しており、表面処理の適用またはレンズが眼が許容できる湿潤性の表面を有するためにレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークの存在を必要としない。しかしながら、レンズへの表面処理の適用またはレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークの存在を使用して、眼が許容できる湿潤性であると判断されるレベルより上にレンズ面の湿潤性をさらに増加させることができる。
これとは対照的に、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを含むキャスト成型した眼用レンズのための型部材中で独占的または優勢的な型材料としての非極性ポリマーまたは疎水性ポリマーの使用は、そのように生産されたレンズ体のレンズ面が眼が許容できる湿潤性の表面を有することをもたらさない。典型的には、非極性型材料または疎水性型材料を使用して生産された眼用レンズは、硬化後に表面処理を行なうか、またはレンズ体に含まれるポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワーク(IPN)を有し、表面処理またはIPNの存在の結果として、完全に水和した場合レンズは眼が許容できる湿潤性になる。言いかえれば、非極性熱可塑性ポリマー型中でキャスト成型され、表面処理されないかまたはポリマー性湿潤剤のIPNを含まない、大部分のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体は、完全に水和した場合眼が許容できる湿潤性ではない。
本明細書において使用される時、「非極性ポリマーコンタクトレンズ型」または「疎水性ポリマーコンタクトレンズ型」とは、非極性ポリマーまたは疎水性ポリマーから形成されるか生産されるコンタクトレンズ型を指す。したがって、非極性ポリマーベースのコンタクトレンズ型は非極性ポリマーまたは疎水性ポリマーを含むことができる。例えば、かかるコンタクトレンズ型は1つまたは複数のポリオレフィンを含むことができるか、またはポリオレフィン材料から形成することができる。本開示の文脈中で使用される非極性ポリマーコンタクトレンズ型の例は、ポリエチレンコンタクトレンズ型、ポリプロピレンコンタクトレンズ型およびポリスチレンコンタクトレンズ型を含む。典型的には非極性ポリマーベースのコンタクトレンズ型は疎水性表面を有する。例えば、キャプティブバブル方法を使用して決定されるように、非極性ポリマー型または疎水性ポリマー型は約90°以上の静的接触角を有し得る。かかる接触角では、かかる型中で生産された慣習的なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを含む慣習的な眼用レンズは眼が許容できる湿潤性の表面を有していない。さらに、典型的にはかかるレンズの表面は眼が許容できる湿潤性の表面を有していない。
型部材(より低い極性の熱可塑性ポリマーを含む型部材を含む)が、眼が許容できる湿潤性の表面を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを成型する能力の1つの測定値は、型部材の接触角である。接触角は、動的接触角または静的接触角、セシルドロップ接触角、ペンダントドロップ接触角もしくはキャプティブバブル接触角を含むことができる。1つの例において、キャプティブバブル方法を使用して接触角は測定することができ、接触角試験装置(Kyowa Kaimen Kagaku Co.,Ltd.によって製造されたモデルCA−DTまたはKruss DSA 100装置(Kruss GmbH、Hamburg)等)を使用して精製水中で実行することができる。測定は25℃で実行することができる。
シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体をキャスト成型するプロセスは1対の型部材(すなわち第1の型部材および第2の型部材)の調製から典型的には始められる。型部材は、型形状のくぼみの中へ熱可塑性ポリマー型材料を射出成型することによって、全体の型部材を形成するためにポリマー型材料を旋盤使用することによって、または射出成型および旋盤の組み合わせによって(例えば、射出成型して型部材の基本的な形状を形成し、次いで型部材のレンズ形成領域のすべてまたは一部を旋盤にかける)生産することができる
典型的には、2つの型部材を組み合わせてコンタクトレンズ体をキャスト成型する。2つの型部材はサイズ合わせされ構築され、ともに組み立てられてレンズ形状のくぼみをその間に画成する。2つの型部材の各々は、レンズの前面の成型に使用される凹のレンズ形成表面またはレンズの後面の成型に使用される凸のレンズ形成表面のどちらかを含むことができる。この開示の目的のために、凹のレンズ形成表面を備えた型部材は第1の型部材または雌型部材と称され、凸のレンズ形成表面を備えた型部材は第2の型部材または雄型部材と称される。型アッセンブリを形成するために互いと共に組み立てられた場合、第1の型部材および第2の型部材を構築してレンズ形状のくぼみをその間に形成することができる。代替の型部材構成(例えば2を超える型部材または上記のものとは異なって形作られるかまたは構造化される型部材を含む型アッセンブリ)は、本明細書において記載される低い極性の熱可塑性ポリマー型材料と共に使用することができる。加えて、型部材は1以上のレンズ形成領域を含むように構成することができる。例えば、単一の型部材を構成して、前方レンズ面に加えて後部のレンズ面を成型するように(雌型部材または雄型部材として働くように)構成された領域を含むことができる。
少なくとも1つのより低い極性の熱可塑性ポリマーを使用して少なくとも1つの型部材(例えば第1の型部材または第2の型部材)を形成することができるか、またはこれを使用して両方の型部材(例えば第1の型部材および第2の型部材)を形成することができる。第1の型部材の極性および第2の型部材の極性は両者とも、約1%〜約7%であり得る。第1の型部材の極性は、第2の型部材の極性の約6パーセンテージポイント内であり得る(例えば、第1の型部材は約1%の極性を有することができ、第2の型部材は約7%の極性を有することができる)。同様に、第1の型部材の極性は、第2の型部材の極性の約5パーセンテージポイント、約3パーセンテージポイント、約2パーセンテージポイント、または約1パーセンテージポイント内であり得る。あるいは、第1の型部材の極性は第2の型部材の極性と近似的に同じでありえる(例えば、第1の型部材および第2の型部材は、両者とも約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%または約7%の極性であり得る)。
以前に論じられたように、本明細書において記載されるより低い極性の熱可塑性ポリマー材料を使用して型アッセンブリとしてレンズ形状のくぼみをその間に形成するように型部材を構成させる場合、型アッセンブリへと型部材を組み立てるプロセスは、型部材の間のいくつかの種類の連結を形成する工程をさらに含むことができる。第1の型部材および第2の型部材を、ともに組み立てられた後に、好ましくは第1の型部材および第2の型部材のうちの少なくとも1つおよびレンズ形状のくぼみ中で生産された眼用レンズ産物が実質損害を引き起こすことなしに容易に分離されるように、組み立てることができる。1つの例において、型部材は、型部材のエレメントの形状に基づいた機械的連結(型部材の間の干渉嵌合、型部材の間のネジ切り、型部材の間の穴および突出、または他のロック構造)を形成するように構成され得る。他の例において、溶接点は1つまたは複数の型部材の領域の融解によって型部材の間の形成することができる。さらに他の例において、粘着性物質(グルー、コンタクトセメントまたはシーラントの形態等)を使用して型部材の間の結合を形成することができる。さらに他の例において、型部材は追加のエレメント(クリップ、クランプまたはブラケット等)を使用して連結することができる。型部材の間に使用される連結のタイプに関係なく、連結は、型部材を硬化プロセスの間にアライメントさせて維持することを意図し、脱成型プロセス前にまたは脱成型プロセスの一部として放出できることが必要である。
レンズ体を製造するプロセスの間に、個々の型部材を組み合わせて型アッセンブリを形成する前に、重合可能なレンズ形成組成物は型部材の中へ充填される。典型的には、これは第1の型部材の凹成型面の中へ重合可能な組成物の所定の量を配置することによって遂行される。次いで、型アッセンブリは、第2の型部材の凸成型面を第1の型部材と接触させてレンズ形状のくぼみ(重合可能な組成物を含んでいるレンズ形状のくぼみ)が第1の型部材と第2の型部材との間に形成されるように配置することによって組み立てられる。もし使用されれば、連結は、硬化プロセスの間に適切にアライメントさせて型部材を維持するために使用されているいかなる手段によっても、第1の型部材と第2の型部材との間に形成される。以前に記載されるように、連結を形成するプロセスは、例えば、型部材を共に溶接すること、型部材をともに固着させること、型部材へ圧力を適用して干渉嵌合を係合すること、型部材にともにネジ山をつけること、型部材へクランプを適用することなどを含み得る。
次いで、重合可能な組成物を含む型アッセンブリをレンズ形状のくぼみ中で硬化させてレンズ体を形成する。典型的には、硬化は、型アッセンブリのレンズ形状のくぼみ中の重合可能な組成物の重合を引き起こすために重合可能な組成物を含む型アッセンブリへの電磁放射の形態の適用を含む。電磁放射線の形態は、熱放射、可視光線および紫外線(UV)光などを含むことができる。電磁放射の2つ以上の形態の組み合わせに加えて、電磁放射の2つ以上のレベルの1つまたは複数の形態を、型アッセンブリの硬化に使用することができる。硬化プロセスは、典型的には、重合可能な組成物がレンズ体が脱成型および脱レンズ後にレンズ形状のくぼみの形状を保持するように十分に重合するまで型アッセンブリを硬化させることを伴う。それゆえ、硬化プロセスは、重合可能な組成物のすべての重合可能なコンポーネントの完全な反応をもたらさなくてもよい。
「ウェット」脱成型方法または「ドライ」脱成型方法のどちらかを使用して型アッセンブリの型部材を分離することができる。以前に論じられたように、ウェット脱成型方法は重合したレンズ体を含む型アッセンブリへの液体の適用を伴う。ウェット脱成型方法が使用される場合、超音波エネルギーを任意で液体および型アッセンブリに適用して脱成型プロセスを支援することができる。
ドライ脱成型プロセスは、型アッセンブリ(重合したレンズ体を含むアッセンブリ)の2つの型部材を分離する機械的プロセスの使用を伴っている。ドライ脱成型プロセスにおいて、重合したレンズ体を含む型アッセンブリは脱成型プロセスの間に液体(有機溶媒、水または水溶液等)と接触させられず、典型的には、重合したレンズ体を含む型アッセンブリはドライ脱成型プロセス前に液体に曝露されていない。ドライ脱成型プロセス後に、重合したレンズ体はレンズ体の成型に使用される2つの型部材のうちの唯1つだけと接触したままである。1つの例において、ドライ脱成型プロセスは、1つまたは複数の型部材を締めつけて型部材(複数可)を変形し、2つの型部材を分離し、2つの型部材のうちの1つと接触して重合したレンズ体を残すことを含み得る。型アッセンブリの型部材が2つの型部材の間の干渉嵌合によって少なくとも部分的に保持されるならば、ドライ脱成型プロセスは互いから型部材を押し出すために1つまたは両方の型部材への圧力を適用して干渉嵌合を破壊することを含み得る。型アッセンブリの型部材が2つの型部材の間の溶接点によって少なくとも部分的に保持されるならば、ドライ脱成型は溶接された材料を介して切り離すことを含み得る。
脱成型プロセス後に、レンズ体を特定の型部材(第1の型部材または第2の型部材のいずれか等)と接触したままにさせることが所望され得る。レンズ体が所望される型部材と接触したままであることを支援するために、例えば型部材の裏での熱風の送風によって第1の型部材または第2の型部材に熱を適用することができる。あるいは、第1の型部材または第2の型部材は例えば型部材の裏での冷風の送風によって冷却され得る。脱成型前または脱成型プロセスと同時に、第1の型部材または第2の型部材への加圧も、脱成型プロセス後に、レンズ体が特定の型部材(すなわち第1の型部材または第2の型部材)と接触したままであることを支援することができる。
「ウェット」脱レンズ方法または「ドライ」脱レンズ方法のどちらかを使用して、脱成型工程後に接触したままである唯1つだけの型部材(すなわち第1の型部材または第2の型部材)からレンズ体を分離することができる。以前に論じられたように、ウェット脱レンズ方法は重合したレンズ体および唯1つだけの型部材への液体の適用を伴う。ウェット脱レンズ方法を使用する場合、超音波エネルギーを、任意で脱レンズプロセスの一部として液体および唯1つだけの型部材に適用して、唯1つだけの型部材からのレンズ体の放出を支援することができる。ウェット脱レンズ後に、放出されたレンズ体をパッケージまたはトレーへ直ちに移し検査することができるか、または任意でウェット脱レンズのために使用する液体(例えば純水等)中で一定の期間の間放置する(例えば放出されたレンズを部分的または完全に水和させる)ことができる。脱レンズ液体の温度も脱レンズプロセスおよびオプションの放置時間の間に制御することができる。
ドライ脱レンズプロセスは、脱成型工程後にレンズ体が接触している1つの残りの型部材からレンズ体を放出する機械的プロセスの使用を伴う。ドライ脱レンズプロセスにおいて、レンズ体、およびレンズ体が接触している1つの残りの型部材は、脱レンズプロセスの一部として液体(水または水溶液等)が接触しない。ドライ脱レンズプロセスの前にウェット脱成型プロセス(重合したレンズ体を含む型アッセンブリへの液体の適用を伴う)を使用することは可能であるが、ドライ脱レンズプロセスの前にドライ脱成型プロセスを使用することがより一般的である。ドライ脱成型プロセスおよびドライ脱レンズプロセスがともに使用される場合、レンズ体が型アッセンブリの両方の型部材から放出された(すなわち、第1の型部材および第2の型部材から放出された)後まで、レンズ体は液体(例えば有機溶媒、水または水溶液)に曝露されていない。1つの例において、ドライ脱レンズプロセスは、脱成型工程後に接触している1つの残りの型部材から重合したレンズ体を引き上げる真空装置の使用を伴い得る。ドライ脱レンズプロセスは1つの残りの型部材を締めつけて、1つの型部材の間の結合を少なくとも部分的に破壊することも含み得る。ドライ脱レンズプロセスはレンズ体の縁部と型部材との間にバールを挿入して、少なくとも部分的にレンズ体と型部材との間の結合を破壊することを含み得る。
ドライ脱成型プロセス、ドライ脱レンズプロセス、またはドライ脱成型プロセスおよびドライ脱レンズプロセスの両方が使用される場合、少なくとも型アッセンブリの型部材のうちの少なくとも1つの成型面の形成に使用される熱可塑性ポリマーは、添加物(例えば脂肪酸の形態等)とのPBTの混合物を含むポリブチレンテレフタレート(PBT)を含むことができる。脂肪酸の形態は、遊離脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸の金属塩およびその組み合わせを含むことができる。
湿潤性を増加させるためまたは他の目的のために有機溶媒ベースの洗浄工程を使用することができるが、より低い極性の熱可塑性ポリマー型を使用してキャスト成型されたシリコーンヒドロゲルレンズ体は、もたらされたレンズ体が眼が許容できる湿潤性であるために、1つまたは複数の有機溶媒ベースの洗浄工程の使用を必要としない。例えば、これらのシリコーンヒドロゲルレンズ体は、有機溶媒(揮発性アルコール等)が本質的にない水溶液を含む水溶液中での洗浄後に眼が許容できる湿潤性である。揮発性アルコールの例は、メタノール、エタノール、プロパノールなどの形態を含む。本レンズの洗浄に使用される有機溶媒が本質的にない水溶液は、塩水溶液、緩衝液溶液、界面活性剤溶液、湿潤剤溶液、快適剤(comfort agent)溶液、その組み合わせおよび同種のものを含むことができる。1つの例において、1つまたは複数のポリマー性湿潤剤または快適剤を使用して本レンズを洗浄することができる。しかしながら、いかなるポリマー性湿潤剤または快適剤も含まない水溶液中で洗浄された場合、本レンズが眼が許容できる湿潤性の表面を有することが理解される。したがって、ポリマー性湿潤剤または快適剤を本レンズの湿潤性を増加させるために使用することができるが、それらの湿潤性はかかる薬剤の使用のみに依存しない。
本明細書において記載されるレンズを眼が許容できる湿潤性にするために有機溶媒ベースの洗浄工程の使用は必要ではないが、1つまたは複数のかかる工程を本レンズに対して使用して、例えばダストまたは残屑の除去によってレンズ体を洗浄すること;未反応もしくは部分的に反応したモノマー、マクロマーもしくはプレポリマーまたは他の材料の除去によって、レンズ体を抽出すること;またはレンズを部分的に水和すること(有機溶媒の水溶液が使用される場合)ができる。加えて、1つまたは複数の有機溶媒ベースの洗浄工程は、レンズ体の成型においてより低い極性の型材料の使用に基づいて達成される眼が許容できる湿潤性のレベルより上のレベルへレンズ体の湿潤性を増加させるために、本レンズ体に対して実行することができる。
本明細書において使用される時、「ヒドロゲル」という用語は、水中で膨潤することができるかまたは水により膨潤されるようになるポリマー材料(典型的にはポリマー鎖のネットワークまたはマトリックス)を指す。ヒドロゲルは平衡状態で水を保持する材料であるとも理解することができる。ネットワークまたはマトリックスは架橋されるかまたは架橋されなくてもよい。ヒドロゲルは水により膨潤可能であるかまたは水により膨潤されるコンタクトレンズを含むポリマー材料を指す。したがって、ヒドロゲルは、(i)未水和であり水により膨潤可能であるか、または(ii)部分的に水和され水により膨潤されるか、または(iii)完全に水和され水により膨潤されてもよい。ヒドロゲルは、シリコーンヒドロゲル、シリコーン不含有ヒドロゲルまたはシリコーンを本質的に不含有のヒドロゲルであり得る。
「シリコーンヒドロゲル」または「シリコーンヒドロゲル材料」という用語は、ケイ素(Si)含有コンポーネントまたはシリコーン(SiO)含有コンポーネントを含む特定のヒドロゲルを指す。例えば、シリコーンヒドロゲルは、従来の親水性ヒドロゲル前駆体とケイ素含有物質を組み合わせることによって典型的には調製される。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、シリコーンヒドロゲル材料を含む視力を修正するコンタクトレンズを含むコンタクトレンズである。
「シリコーン含有」コンポーネントとは、少なくとも1つの [−Si−O−Si−]リンケージを含むコンポーネントである。シリコーン含有コンポーネントは、モノマー、マクロマーまたはプレポリマーであり得る。1つの例において、シリコーン含有コンポーネント中の1つまたは複数のケイ素原子は、任意でいくつかの様式(例えば任意で化学的(共有結合等)であり得る)で、1つまたは複数の有機ラジカル置換基(R1、R2)または置換された有機ラジカル置換基を保持することができる。有機ラジカル置換基または置換された有機ラジカル置換基は同じであってもよいし、異なってもよい(例えば−SiR1R2O−)。
本明細書において記載されるポリマーの文脈において、「分子量」とは、サイズ排除クロマトグラフィー、光散乱技術または1,2,4−トリクロロベンゼン中の固有粘度決定によって典型的には決定される、ポリマーの公称平均分子量を指す。ポリマーの文脈における分子量は数平均分子量または重量平均分子量のいずれかとして表現することができ、業者が供給する材料の事例においては供給業者に依存する。典型的には、もし包装材料中で提供されなければ、供給業者は、任意のかかる分子量決定の根拠を容易に提供することができる。典型的には、モノマー、マクロマー、プレポリマーまたはポリマーの分子量に対する本明細書における参照は、重量平均分子量を本明細書において指す。ゲル透過クロマトグラフィー技術または他の液体クロマトグラフィー技術を使用して、両方の分子量決定(数平均および重量平均)を測定することができる。分子量値を測定する他の方法も使用することができ、数平均分子量を決定する末端基分析もしくは束一的性質(例えば凝固点降下または沸点上昇または浸透圧)の測定の使用、または重量平均分子量を決定する光散乱技術、超遠心もしくは粘度計の使用等である。
親水性ポリマーの「ネットワーク」または「マトリックス」とは、共有結合または物理的結合(例えば水素結合)によってポリマー鎖の間に架橋が形成されることを典型的には意味する。ネットワークは2つまたは複数のポリマー性コンポーネントを含むことができ、1つのポリマーが第2のポリマーとそれらとの間に共有結合が(たとえあるにしても)わずかしかないが、ネットワークの破壊なしにポリマーは互いから分離することができないように、物理的に絡み合った相互貫入ネットワーク(IPN)を含むことができる。
「親水性」物質とは、好水性または水への親和性があるものである。親水性化合物は、水への親和性を有しており、通常荷電しているかまたは水を誘引する極性のモイエティまたは基を有する。
本明細書において使用される時「親水性ポリマー」とは、水への親和性があり、水を吸収することができるポリマーとして定義される。親水性ポリマーは必ずしも水中で可溶性ではない。親水性ポリマーは、水中で可溶性であっても水中で不溶性(例えば実質的に不溶性)であってもよい。
「親水性コンポーネント」とは、ポリマーであってもなくてもよい親水性物質である。親水性コンポーネントは、残りの反応性コンポーネントと組み合わせた場合、少なくとも約20%(w/w)〜、例えば少なくとも約25%(w/w)〜の水分含量を、もたらされた水和されたレンズへ提供可能なものを含む。親水性コンポーネントは、親水性モノマー、親水性マクロマー、親水性プレポリマー、親水性ポリマーまたはその組み合わせを含むことができる。親水性マクロマー、親水性プレポリマーおよび親水性ポリマーは、親水性部分および疎水性部分も有すると理解される。典型的には、親水性部分および疎水性部分は、相対量においてマクロマー、プレポリマーまたはポリマーが親水性であるように存在する。
「モノマー」とは、比較的低分子量の化合物(例えば重合可能な約700ダルトン以下の平均分子量を備えた化合物)を指す。1つの例において、モノマーは、重合可能な1つまたは複数の官能基を含む分子の単一ユニットを含んで、他の分子と組み合わせてポリマーを形成することができ、他の分子はモノマーとして同じ構造または異なる構造である。
「マクロマー」とは、重合またはさらなる重合の可能な1つまたは複数の官能基を含むことができる中間分子量および高分子量の化合物またはポリマーを指す。例えば、マクロマーは約700ダルトン〜約2,000ダルトンの平均分子量を備えた化合物またはポリマーであり得る。
「プレポリマー」とは、重合可能または架橋可能なより高い分子量の化合物を指す。本明細書において使用される時、プレポリマーは1つまたは複数の官能基を含むことができる。1つの例において、プレポリマーは、全体的な分子が重合可能または架橋可能なままであるようにともに結合される1シリーズのモノマーまたはマクロマーであり得る。例えば、プレポリマーは約2,000ダルトン以上の平均分子量を備えた化合物であり得る。
「ポリマー」とは、1つまたは複数のモノマー、マクロマー、プレポリマーまたはその混合物の重合によって形成された材料を指す。本明細書において使用される時、ポリマーとは、重合可能でないが、他のポリマーに(例えば、重合可能な組成物中に、またはモノマー、マクロマーおよび/またはプレポリマーの反応の間に存在する他のポリマーに)架橋可能であって、重合可能な組成物中で他のポリマーを形成する分子を指すと理解される。
「相互貫入ネットワーク」または「IPN」とは、それらの間の共有結合なしにまたは実質的になしに、他のものの存在下において少なくとも1つが合成される(例えば重合される)および/または架橋される、2つまたは複数の異なるポリマーのネットワーク形態での組み合わせを指す。IPNは2つの個別のネットワークを形成するが並置または相互貫入である2種類の鎖からなることができる。IPNの例は連続IPN、同時IPNおよびセミIPNおよびホモIPNを含む。
「偽IPN」は高分子反応産物を指し、そこでは異なるポリマーの少なくとも1つが架橋される場合、少なくとも1つの他のポリマーは非架橋であるが(例えば直線状または分岐状)、非架橋ポリマーがネットワークから実質的に抽出可能でないように、分子的スケールで非架橋ポリマーは架橋ポリマー中に分布し、架橋ポリマーによって保持される。
「ポリマー性混合物」は、異なるポリマーが実質的に架橋なしに直線状または分岐状のいずれかである高分子反応産物を指し、そこで得られるもたらされたポリマー性ブレンドは分子的スケールでポリマー混合物である。
「グラフトポリマー」とは、主鎖のものとは異なるホモポリマーまたはコポリマーを含む側鎖を有する分岐ポリマーを指す。
「付着」とは、特別の定めのない限り、電荷付着、グラフト、複合体、結合(化学結合または水素)、または接着のいずれかを指すことができる。
本明細書において使用される時、「眼に許容可能なレンズ形成コンポーネント」は、眼球刺激および同種のものを含む、レンズ着用者の実質的な不快を経験または報告なしに、ヒドロゲルコンタクトレンズの中へ取り込むことができるレンズ形成コンポーネントを指す。眼に許容可能なヒドロゲルコンタクトレンズは眼に許容可能な表面湿潤性を有しており、典型的には有意な角膜膨潤、角膜脱水(「ドライアイ」)、上方角膜上皮弓状病変(「SEAL」)または他の有意な不快を引き起こさないかまたは関連しない。
「有機溶媒」という用語は、事前に抽出加工が行なわれていないコンタクトレンズ体中に存在する少なくとも1つの材料(例えばそして限定されずに、未反応材料、希釈剤および同種のもの)を溶媒和するかまたは溶解する能力を有する有機物を指す。1つの例において、材料は水または水溶液中で可溶性でないかまたは溶解しない材料である。他の例において、材料は、水または水溶液中であまり可溶性でないかまたはあまり溶解せず、すなわち材料は水または水溶液と比較して有機溶媒中で溶媒和作用が増加する材料である。したがって、かかる抽出されていないコンタクトレンズ体に接する有機溶媒は、レンズ体中に存在する少なくとも1つの材料を溶媒和するかまたは溶解すること、または溶媒和を増加させるかもしくはレンズ体中に存在する少なくとも1つの材料をより高い程度まで溶解して、レンズ体中の少なくとも1つの材料の濃度を減少させること、または水もしくは水溶液により処理されたレンズ体と比較して、レンズ体中で少なくとも1つの材料の濃度を減少させることに効果的である。有機溶媒は希釈なしに(100%有機溶媒)使用することができるか、または100%未満の有機溶媒を含む組成物(例えばそして限定されずに、有機溶媒を含む水溶液)中で使用することができる。一般に、有機溶媒は少なくとも1つの材料に作用(例えば、直接作用)して、少なくとも1つの材料を溶媒和するかまたは溶解する。有機溶媒の例は、アルコール、例えばアルカノール(エタノール、イソプロピルアルコールおよび同種のもの等)、クロロホルム、ブチルアセタート、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレンエチレングリコールメチルエーテルアセテートおよび同種のものならびにその混合物を限定されずに含む。
「界面活性剤」または「界面活性剤コンポーネント」という用語は、水(例えば物質が存在する水または水溶液)の表面張力を減少させる能力を有する物質を指す。水の表面張力を減少させることによって、界面活性剤または界面活性剤コンポーネントは、界面活性剤または界面活性剤コンポーネントを含む水を、有機溶媒による抽出加工が事前に行なわれていないコンタクトレンズ体と接触させた場合、レンズ体を密に接触させること、および/または界面活性剤または界面活性剤コンポーネントなしの水と比較してレンズ体中に存在する少なくとも1つの材料をレンズ体から効果的に洗浄または除去することを促進する。概して、少なくとも1つの材料を溶媒和するかまたは溶解するために、界面活性剤または界面活性剤コンポーネントは、少なくとも1つの材料に直接作用しない。界面活性剤または界面活性剤コンポーネントの例は、ベタインの形態を含む両性イオン性界面活性剤、ポリソルベート(ポリソルベート80等)の形態を含む非イオン性界面活性剤、ポロキサマーまたはポロキサミンの形態、フッ素化界面活性剤および同種のものならびにその混合物を限定されずに含む。1つの例において、1つまたは複数の界面活性剤は、本明細書において記載された重合可能な組成物の中、本明細書において記載された洗浄液中、本明細書において記載されたパッケージング溶液中、およびその組み合わせに取り込むことができる。
追加の定義を後続のセクション中に見出すことができる。
レンズ配合。ヒドロゲルは本コンタクトレンズのために使用される1つのクラスの材料を示す。ヒドロゲルは平衡状態において水を含む水和され架橋されたポリマー系を含む。したがって、ヒドロゲルは1つまたは複数の反応性成分から調製されたコポリマーである。反応性成分は架橋剤により架橋可能である。
親水性モノマー。親水性モノマーは、例えば親水性部分を有するシリコーン含有モノマー、親水性シリコーン不含有モノマーまたはその組み合わせであり得る。親水性モノマーは疎水性モノマーと組み合わせて使用することができる。親水性モノマーは親水性および疎水性の部分またはモイエティを有するモノマーであり得る。重合可能なレンズ組成物中に使用される親水性モノマーのタイプおよび量は、使用される他のレンズ形成すノマーのタイプに依存して変動し得る。非限定的例証がシリコーンヒドロゲルで使用される親水性モノマーに関して本明細書において提供される。
架橋剤。ヒドロゲルの調製において使用されるモノマー、マクロマーまたはプレポリマーのための架橋剤は、当該技術分野において公知のものを含むことができ、架橋剤の例は本明細書においても提供される。好適な架橋剤は、例えばジアクリレート(またはジビニルエーテル)官能基化されたエチレンオキシドオリゴマーまたはモノマー(例えばトリ(エチレングリコール)ジメタクリレート(TEGDMA)、トリ(エチレングリコール)ジビニルエーテル(TEGDVE)、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)およびトリメチレングリコールジメタクリレート(TMGDMA)等)を含む。典型的には、架橋剤は、重合可能な組成物の重量で、重合可能な組成物中の比較的小さな合計量(約0.1%(w/w)〜約10%(w/w)または約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)または約0.75%(w/w)〜約1.5%(w/w)にわたる量等)で重合可能なシリコーンヒドロゲル組成物中に存在する。
1つの例において、1つまたは複数のモノマー、マクロマーまたはプレポリマーは架橋官能基を含み得る。かかる事例において、架橋官能基を備えたモノマー、マクロマーまたはプレポリマーに加えて追加の架橋剤の使用は任意であり、架橋官能基を備えたモノマー、マクロマーまたはプレポリマーはより多い量(例えば少なくとも約3%(w/w)、少なくとも約5%(w/w)、少なくとも約10%(w/w)または少なくとも約20%(w/w)等)で重合可能なシリコーンヒドロゲル組成物中に存在することができる。
シリコーンヒドロゲルの重合可能なレンズ形成組成物。シリコーンヒドロゲル重合可能なレンズ形成組成物は少なくとも1つのシリコーン含有コンポーネントおよび少なくとも1つの適合性のある親水性モノマーを含むことができる。1つの例において、重合可能な組成物は少なくとも1つの適合性のある架橋剤をさらに含むことができる。他の例において、シリコーン含有コンポーネントは架橋剤およびシリコーン含有コンポーネントの両方として作用し得る。本明細書において論じられるような重合可能な組成物に関して、「適合性のある」コンポーネントとは、重合前に重合可能な組成物中に存在する場合、組成物から重合されたレンズ体の製造を可能にするのに適切な時間の継続期間の間、安定している単一相を形成するコンポーネントを指す。いくつかのコンポーネントについては、広範囲にわたる濃度で適合性があることが見出されるかもしれない。加えて、「適合性のある」コンポーネントとは、重合したレンズ体を形成するために重合した場合、コンタクトレンズとしての使用に適切な物理的特性(例えば適切な透明性、弾性率、引張強度など)を有するレンズを生産するコンポーネントである。
シリコーン含有コンポーネント。シリコーン含有コンポーネントのSiおよび付着されたO部分(Si−O部分)は、合計のシリコーン含有コンポーネントの分子量の20%(w/w)以上(例えば30%(w/w)以上)の量でシリコーン含有コンポーネント中に存在することができる。有用なシリコーン含有コンポーネントは、重合可能な官能基(ビニル官能基、アクリレート官能基、メタクリレート官能基、アクリルアミド官能基、メタクリルアミド官能基、N−ビニルラクタム官能基、N−ビニルアミドおよびスチリル官能基)を含む。本コンタクトレンズを、例えば重合によって得ることができるシリコーン含有コンポーネントは、1つまたは複数のシリコーン含有モノマー、1つまたは複数のシリコーン含有マクロマー、1つまたは複数のシリコーン含有プレポリマーまたはその混合物を含む。本明細書において記載されるように生産されたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、シリコーン含有モノマーおよび/またはシリコーンベースのマクロマーおよび/またはシリコーンベースのプレポリマー、および親水性のモノマーもしくはコモノマーならびに架橋剤に基づくことができる。本明細書において記載された他のシリコーン含有化合物に加えて、本レンズにおいて有用であり得るなおさらなるシリコーン含有コンポーネントの例は、米国特許第3,808,178号、第4,120,570号、第4,136,250号、第4,139,513号、第4,153,641号、第4,740,533号、第5,034,461号、第5,496,871号、第5,959,117号、第5,998,498号および第5,981,675号、ならびに米国特許第2007/0066706A1号、第2007/0296914A1号および第2008/0048350A1号中に見出すことができ、これらのすべてはその全体が参照として本明細書に援用される。シリコーン含有コンポーネントは、シリコーン含有モノマーまたはシリコーン含有マクロマーまたはシリコーン含有プレポリマーであり得る。
シリコーン含有のモノマー、マクロマーまたはプレポリマーは例えば、以下の一般構造(I)を有することができる。
Figure 2013539544
(I)
式中、R5はHまたはCH3であり、XはOまたはNR55であり、R55がHまたは1〜4の炭素原子を備えた一価アルキル基であり、aは0または1であり、Lは1〜20の炭素原子または2〜10の炭素原子含む二価連結基であり、それは任意でエーテル基および/または水酸基(例えばポリエチレングリコール鎖)も含むことができ、pは1〜10または2〜5でありえ、R12および、R3は同じまたは異なってもよく、1〜約12の炭素原子を有する炭化水素基(例えばメチル基)、1つまたは複数のフッ素原子と置換された炭化水素基、シロキサニル基およびシロキサン鎖含有モイエティから独立して選択される基であり、R1、R2およびR3の少なくとも1つは少なくとも1つのシロキサン単位(OSi)を含む。例えば、少なくともR1、R2およびR3のうちの1つは−OSi(CH33および/または−OSi(R525354)を含むことができ、R52、R53、R54は、独立して、エチル、メチル、ベンジル、フェニル、または1〜約100もしくは約1〜約50もしくは約1〜約20の反復Si−O単位を含む一価シロキサン鎖である。
1およびR2およびR3のうちの1つ、2つまたは3つのすべては、他のシロキサニル基またはシロキサン鎖含有モイエティも含むことができる。−X−L−の連結リンケージ(構造(I)のシリコーンを含有するモノマー、マクロマーまたはプレポリマー中に存在する)は、OまたはNのいずれかである1つまたは複数のヘテロ原子を含むことができる。連結リンケージは直鎖または分岐状であり得、その炭素鎖セグメントは直鎖であり得る。−X−L−の連結リンケージは、例えばカルボキシル、アミド、カルバメートおよびカルボネートから選択される、任意で1つまたは複数の官能基を含むことができる。かかる連結リンケージの例は、米国特許第5,998,498号および米国特許第2007/0066706A1号、第2007/0296914A1号および第2008/0048350号中で例えば提供され、そのすべての開示は参照として本明細書に援用される。本開示に従って使用されるシリコーンを含有するモノマー、マクロマーまたはプレポリマーは、構造(I)中に示されるように、単一の不飽和基またはアクリロイル基を含むことができるか、または任意で2つの不飽和基またはアクリロイル基を保持することができる(モノマー、モノマーまたはプレポリマーの各々の末端で1つ等)。両方のタイプのシリコーンを含有するモノマー、マクロマーまたはプレポリマーの組み合わせは、任意で本開示に従って有用な重合可能な組成物において使用することができる。
本開示に従う有用なシリコーン含有コンポーネントの例は、ポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルのモノマー、マクロマーまたはプレポリマーを、例えばそして限定されずに含み、それらにはメタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ペンタメチルジシロキサニルメチルメタクリレートおよびメチルジ(トリメチルシロキシ)メタクリロキシメチルシランが限定されずに含まれる。
有用なシリコーンを含有するモノマー、マクロマーまたはプレポリマーの具体的な例は、例えば3−[トリス(トリメチルシリルオキシ)シリル]プロピルメタクリレート(Gelest、Morrisville、PA、USAから入手可能な「トリス」)、およびモノメタクリルオキシプロピル末端化ポリジメチルシロキサン(“MCS−M11”Gelest、Morrisville、PA、USAから入手可能)であり得る。米国特許第2008/0269429号中でいくつかのシリコーン含有モノマーの例が開示される。これらのシリコーン含有モノマーは二価結合基(例えば−(CH2p−)としてアルキレン基を有することができ、「a」は、構造(I)および少なくとも2つのシロキサニル基に関して0でありえる。これらのシリコーン含有コンポーネントは、構造(A)クラスのシリコーン含有モノマーとして本明細書において表記される。これらのシリコーン含有モノマーの例示的な非限定的構造は以下のとおり示される。
Figure 2013539544
Figure 2013539544
本開示において有用なシリコーン含有コンポーネントの他の具体的な例は、例えば3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン(「SiGMA」、Gelest、Morrisville、PA、USAから入手可能)およびメチルジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロールエチルメタクリレート(「SiGEMA」)であり得る。これらのシリコーン含有コンポーネントは、構造(I)および少なくとも2つのシロキサニル基において示される二価連結基L中に少なくとも1つの水酸基および少なくとも1つのエーテル基を含む。これらのシリコーン含有コンポーネントは、構造(B)クラスのシリコーン含有コンポーネントとして本明細書において表記される。シリコーン含有コンポーネントのこのクラスに関する追加の詳細情報は例えば米国特許第4,139,513号中に提供され、その全体は参照として本明細書に援用される。SiGMAは例えば以下の例示的な非限定的構造によって示すことができる。
Figure 2013539544
構造(A)および(B)のシリコーン含有コンポーネントは、本開示に従う有用な重合可能な組成物において個別にまたはその任意の組み合わせで使用することができる。構造(A)および/または(B)のシリコーン含有コンポーネントは、本明細書において記載されるような少なくとも1つのシリコーン不含有親水性モノマーと組み合わせてさらに使用することができる。もし組み合わせて使用するならば、例えば構造(A)のシリコーン含有コンポーネントの量は、例えば約10%(w/w)〜約40%(w/w)または約15%(w/w)〜約35%(w/w)または約18%(w/w)〜約30%(w/w)であり得る。構造(B)のシリコーン含有コンポーネントの量は、例えば約10%(w/w)〜約45%(w/w)または約15%(w/w)〜約40%(w/w)または約20%(w/w)〜約35%(w/w)であり得る。
本開示に従う有用なシリコーン含有コンポーネントの他の具体的な例は、以下の式によって示される化学物質または日本特許出願第2008−202060A中に記載される化学物質であり得、その全体は参照として本明細書に援用され、例えば、
Figure 2013539544
X−22−1625
分子量=9,000または18,000
Figure 2013539544
FMM、分子量=1,500
Figure 2013539544
X−22−1622、分子量=582
Figure 2013539544
DMS−R18、分子量=4500〜5500
Figure 2013539544
MCR−M07、分子量=1132
である。
本開示に従う有用なシリコーン含有コンポーネントのさらに他の具体的な例は、以下の式によって示される化学物質または米国特許出願第2009/0234089中に記載される化学物質であり得、その全体は参照として本明細書に援用される。1つの例において、シリコーン含有コンポーネントは、一般式(II)によって示される1つまたは複数の親水性ポリシロキサンコンポーネントを含むことができ、
Figure 2013539544
であり、
式中、R1は水素またはメチル基のいずれかから選択され;R2は水素またはC1-4炭化水素基のいずれかから選択され;mは0〜10の整数を示し;nは4〜100の整数を示し;aおよびbは1以上の整数を示し;a+bは20〜500に等しく;b/(a+b)0.01〜0.22に等しく;シロキサン単位の立体配置はランダムな立体配置を含む。かかるシリコーン含有コンポーネントの例は、米国特許出願第2009/0234089号の実施例セクション(7ページの実施例2を含む)中に記載される。他のシリコーン含有コンポーネントも使用することができる。例えば、他の好適なタイプは例えばポリ(有機シロキサン)のモノマー、マクロマーまたはプレポリマー(α,ω−ビスメタクリルオキシ−プロピルポリジメチルシロキサンなど)を含むことができる。他の例はmPDMS(モノメタクリルオキシプロピル末端化モノn−ブチル末端化ポリジメチルシロキサン)である。他の有用なシリコーン含有コンポーネントは、シリコーンを含有するビニルカルボネートまたはビニルカルバメートのモノマー、マクロマーまたはプレポリマーを含み、それらには1,3−ビス[4−(ビニルオキシカルボニルオキシ)ブト−1−イル]テトラメチルシロキサン、3−(ビニルオキシカルボニルチオ)プロピル−[トリス(トリメチルシロキシシラン]、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート;トリメチルシリルエチルビニルカルボネートおよびトリメチルシリルメチルビニルカルボネートが限定されずに含まれる。1つまたは複数のこれらのシリコーン含有コンポーネントの例は、例えば米国特許第5,998,498号および米国特許第2007/0066706A1号、第2007/0296914A1号および第2008/0048350号中で提供することができ、そのすべての開示は参照として本明細書に援用される。
本開示に従って使用できるシリコーンを含有するモノマー、マクロマーまたはプレポリマーのいくつかは、単一の不連続のモノマー、マクロマーまたはプレポリマーとして使用することができるか、または2つまたは複数の不連続のモノマー、マクロマーまたはプレポリマーの混合物として使用することができる。例えば、MCR−M07は、広い分布の分子量を備えたシリコーン含有化合物の混合物として多くの場合提供される。あるいは、本開示に従って使用できるシリコーンを含有するモノマー、マクロマーまたはプレポリマーのいくつかは、不連続の分子量を備えた、2つまたは複数のモノマー、マクロマーまたはプレポリマーとして提供され得る。例えば、X−22−1625は、約9000ダルトンの分子量を備えたより低い分子量バージョンで、および約18,000ダルトンの分子量を備えたより高い分子量バージョンとして入手可能である。
本明細書において記載されるような使用のための重合可能な組成物は、シリコーン不含有疎水性モノマーを含む1つまたは複数の疎水性モノマーを含むことができる。かかるシリコーン不含有疎水性モノマーの例は、アクリルおよびメタクリル酸ならびにメチルメタクリレートを含むその誘導体を限定されずに含む。2つまたは複数の疎水性モノマーの組み合わせを使用することができる。
親水性モノマー。シリコーン不含有親水性モノマーを含む親水性モノマーは、本シリコーンヒドロゲルの作製に使用される重合可能な組成物中に含まれる。シリコーン不含有親水性モノマーは1つまたは複数のケイ素原子を含む親水性化合物を除外する。親水性モノマーは、シリコーンヒドロゲルを形成する重合可能な組成物中で、シリコーンを含有するモノマー、マクロマーまたはプレポリマーと組み合わせて使用することができる。シリコーンヒドロゲルにおいて、親水性モノマーコンポーネントは、他の重合可能な組成物コンポーネントと組み合わせた場合、少なくとも約10%(w/w)、または少なくとも約25%(w/w)の水分含量を、もたらされた水和されたレンズへ提供可能なものを含む。シリコーンヒドロゲルについては、合計の親水性モノマーは、重合可能な組成物のうちの約25%(w/w)〜約75%(w/w)または約35%(w/w)〜約65%(w/w)または約40%(w/w)〜約60%(w/w)であり得る。
親水性モノマーとして含まれ得るモノマーは典型的には少なくとも1つの重合可能な二重結合、少なくとも1つの親水性官能基または両方を保持する。重合可能な二重結合の例は、例えば、ビニル二重結合、アクリル二重結合、メタクリル二重結合、アクリルアミド二重結合、メタクリルアミド二重結合、フマル二重結合、マレイン二重結合、スチリル二重結合、イソプロペニルフェニル二重結合、O−ビニルカルボネート二重結合、O−ビニルカルバメート二重結合、アリル二重結合、O−ビニルアセチル二重結合およびN−ビニルラクタム二重結合およびN−ビニルアミド二重結合を含む。1つの例において、親水性モノマーは、ビニル含有性(例えばアクリル含有モノマーまたは非アクリル性ビニル含有モノマー)である。かかる親水性モノマーは、それ自体を架橋剤として使用することができる。
かかる親水性モノマーは、必ずというわけではないが、架橋剤であり得る。アクリロイルモイエティのサブセットとして上記のように判断されて、「アクリルタイプ」モノマーまたは「アクリル含有」モノマーまたはアクリレート含有モノマーは、容易に重合することが公知であるアクリル基(CR’H=CRCOX)(式中、RはHまたはCH3であり、R’はHまたはアルキルまたはカルボニルであり、XはOまたはNである)を含むモノマーである。
シリコーンヒドロゲルについては、親水性コンポーネントは、アクリルモノマー(例えばα−炭素位置でビニル基およびカルボン酸末端を備えたモノマー、α−炭素位置およびアミド末端でビニル基を備えたモノマーなど)および親水性ビニル含有(CH2=CH−)モノマー(すなわちアクリル基の一部でないビニル基を含むモノマー)を含む、ケイ素不含有親水性モノマーコンポーネントを含むことができる。
例示的なアクリルモノマーは、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリセロールメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、メタクリル酸、アクリル酸、メチルメタクリレート(MMA)、エチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(EGMA)およびその任意の混合物を含む。1つの例において、全アクリルモノマー含有量は、シリコーンヒドロゲルレンズ産物の調製に使用される重合可能な組成物のうちの約5%(w/w)〜約50%(w/w)へわたる量であり、重合可能な組成物のうちの約10%(w/w)〜約40%(w/w)または約15%(w/w)〜約30%(w/w)にわたる量で存在することができる。
上記のように、親水性モノマーは親水性ビニル含有モノマーも含むことができる。本レンズの材料の中へ取り込まれ得る親水性ビニル含有モノマーは限定されずに以下のものを含む。N−ビニルラクタム(例えばN−ビニルピロリドン(NVP))、N−ビニル−N−メチルアセトアミド(VMA)、N−ビニル−N−エチルアセトアミド、N−ビニル−N−エチルホルムアミド、N−ビニルホルムアミド、N−2−ヒドロキシエチルビニルカルバメート、N−カルボキシ−β−アラニンN−ビニルエステルおよび同種のものならびにその混合物。ビニル含有モノマーの1つの例はN−ビニル−N−メチルアセトアミド(VMA)である。VMAの構造はCH3C(O)N(CH3)−CH=CH2に対応する。1つの例において、重合可能な組成物のうちの全ビニル含有モノマー含有量は、シリコーンヒドロゲルレンズ産物の調製に使用される重合可能な組成物のうちの約0%(w/w)〜約50%(w/w)(例えば最大約50%(w/v))へわたる量であり、重合可能な組成物のうちの約20%(w/w)〜約45%(w/w)または約28%(w/w)〜約40%(w/w)にわたる量で存在することができる。当該技術分野において公知の他のシリコーン不含有レンズ形成親水性モノマーも好適であり得る。
追加の例は、米国特許第5,070,215号中に開示される親水性ビニルカルボネートまたはビニルカルバメートモノマーおよび米国特許第4,190,277号中に開示される親水性オキサゾールオンモノマーである。他の好適な親水性モノマーは当業者に明らかである。本開示のポリマーの中へ取り込まれ得る多くの好ましい親水性モノマーは、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリセロールメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N−ビニルピロリドン(NVP)およびポリエチレングリコールモノメタクリラート等の親水性モノマーを含む。特定の例において、DMA、NVPおよびその混合物を含む親水性モノマーが使用される。
シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの作製に使用される材料の追加の例は、米国特許第6,867,245号中に開示される材料を含む。
本コンタクトレンズ(本シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ等)の生産において有用な架橋剤は上で示された架橋剤を限定されずに含む。架橋剤で使用されるアクリレート官能基化エチレンオキシドオリゴマーの例はオリゴエチレンオキシドジメタクリレートを含むことができる。架橋剤は、TEGDMA、TEGDVE、EGDMA、TMGDMAまたはその任意の組み合わせであり得る。典型的には、架橋剤は、重合可能な組成物の重量で、重合可能な組成物中の比較的小さな合計量(約0.1%(w/w)〜約10%(w/w)または約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)または約0.75%(w/w)〜約1.5%(w/w)にわたる量等)で重合可能なシリコーンヒドロゲル組成物中に存在する。
重合可能な組成物の1つの例において、組成物は第1の反応性比を有する第1のモノマーおよび第1の反応性比よりも低い第2の反応性比を有する第2のモノマーを含む。当業者によって理解されるように、反応性比は、他のモノマーの付加の速度定数に対するそれ自身のモノマーを付加する各々の成長種の反応速度定数の比として定義することができる。かかる組成物は、第1の反応性比または第2の比に類似する反応性比を有する少なくとも1つの架橋剤も含むことができる。かかる組成物は、少なくとも2つの架橋剤(第1の反応性比に類似する反応性比を有する第1の架橋剤および第2の反応性比に類似する反応性比を有する第2の架橋剤)も含むことができる。特定の例において、レンズ前駆体組成物は1つまたは複数の除去可能な添加物を含むことができる。例えば、重合可能な組成物は、除去可能な1つまたは複数の相溶化剤、脱成型補助剤、脱レンズ補助剤、湿潤性促進剤およびイオノフラックス還元剤を含むことができる。
重合可能な組成物中で比較的遅く反応するモノマーの提供によって(同じ重合可能な組成物中で異なる反応性比を備えた2つまたは複数のモノマータイプの提供によって等)、親水性および疎水性の(例えばシリコーン)モノマーが硬化プロセスの間に反応する速度を制御し、それによってもたらされた重合したレンズ体の湿潤性を制御することは可能である。1つの例において、第1のより遅く反応するモノマーまたは架橋剤はビニルモノマーまたは架橋剤(言いかえればビニル官能基を含むモノマーまたは架橋剤)を含むことができ、第2のより速く反応するモノマーまたは架橋剤はメタクリレートモノマーまたは架橋剤(言いかえればメタクリレート官能基を含むモノマーまたは架橋剤)を含むことができる。
より遅く反応する親水性モノマーの使用(より速く反応する疎水性モノマーとは対照的に)は、一旦硬化プロセスが終了したならば、レンズ体中に存在するままである、残存する未反応親水性モノマーおよび部分的に反応したモノマー(架橋されていない親水性ポリマー鎖または部分的に架橋された親水性ポリマー鎖を含む)をもたらすことができる。これらの未反応および部分的に反応した親水性モノマー(硬化プロセスの間にネットワークの中へ完全には架橋しない、重合可能な組成物中のモノマー等)の存在は、重合したレンズ体に湿潤性を提供することができる。不完全に架橋された薬剤(未反応または部分的にのみ反応したモノマー、オリゴマー、直線状ポリマー、わずかに架橋されたコンポーネントおよび同種のもの等)は、重合したシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ産物の重合したコンポーネントから抽出することができるか、または洗浄後に重合したレンズ体中に存在するままであり得る。
追加のヒドロゲルコンポーネント。本明細書において記載されるレンズおよび方法において使用される重合可能な組成物は、追加成分(例えば1つまたは複数の熱開始剤、1つまたは複数の紫外線(UV)開始剤、可視光線開始剤、その組み合わせおよび同種のもの等の1つまたは複数の開始剤、1つまたは複数のUV吸収剤もしくは化合物、またはUV放射もしくはエネルギー吸収剤、染色剤、色素、放出剤、抗菌化合物および/または他の添加物)も含むことができる。本開示の文脈中で「添加物」という用語は、本ヒドロゲルコンタクトレンズの重合可能な組成物または重合したヒドロゲルコンタクトレンズ産物中に提供されるが、ヒドロゲルコンタクトレンズの製造のために必要でない任意の化学的薬剤を指す。
重合可能な組成物は1つまたは複数の開始剤化合物(すなわち重合可能な組成物の重合を開始することができる化合物)を含むことができる。熱開始剤(すなわち「キックオフ」温度を有する開始剤)を使用することができる。例えば、本重合可能な組成物中に使用することができる例示的な熱開始剤は、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN、VAZO(登録商標)−64)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル)(VAZO(登録商標)−52)、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(VAZO(登録商標)−67)および1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)(VAZO(登録商標)−88)を含む。VAZO(登録商標)熱開始剤については、グレード番号(すなわち64、52、67、88など)は、溶液中での開始剤の半減期が10時間である摂氏温度である。本明細書において記載されるVAZO(登録商標)熱開始剤はすべて、DuPont(Wilmington、Del.、USA)から入手可能である。亜硝酸塩に加えて他のタイプの開始剤を含む追加の熱開始剤はSigma Aldrichから入手可能である。眼に適合性のあるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、約0.05%(w/w)〜約0.8%(w/w)または約0.1%(w/w)〜約0.6%(w/w)のVAZO(登録商標)−64または他の熱開始剤を含む重合可能な組成物から得ることができる。
UV吸収剤は、例えば約320〜380ナノメートルのUV−A範囲において比較的高い吸収値を示すが、約380nmを超えたものは比較的透過する強いUV吸収剤であり得る。例は光重合可能なヒドロキシベンゾフェノンおよび光重合可能なベンゾトリアゾール(2−ヒドロキシ−4−アクリロイルオキシエトキシベンゾフェノン(Cytec Industries、West Paterson、NJ、USAからCYASORB UV416として商業的に入手可能)、2−ヒドロキシ−4−(2ヒドロキシ−3−メタクリリルオキシ)プロポキシベンゾフェノンおよび光重合可能なベンゾトリアゾール(Noramco、Athens、GA、USAからNORBLOC(登録商標)7966として商業的に入手可能)等)を含む。本開示に従う使用のために適している他の光重合可能なUV吸収剤は、重合可能でエチレン性不飽和のトリアジン誘導体、サリチル酸塩、アリールで置換されたアクリレートおよびその混合物を含む。一般的に言えば、UV吸収剤は、存在するならば、重合可能な組成物の約0.5重量パーセント〜組成物の約1.5重量パーセントに対応する量で提供される。例えば、組成物は約0.6%(w/w)〜約1.0%(w/w)の1つまたは複数のUV吸収剤を含むことができる。
本開示に従う有用な重合可能な組成物は染色剤も含み得るが、染色したレンズ産物および透明なレンズ産物の両方が意図される。1つの例において、染色剤はもたらされたレンズ産物への色の提供に効果的な反応性染料または色素である。染色剤は、例えば、VAT Blue 6(7,16−ジクロロ−6,15−ジヒドロアントラジン−5,9,14,18−テトラオン)、1−アミノ−4−[3−(β−スルファトエチルスホニル)アニリオ]−2−アントラキノンスルホン酸(C.I.Reactive Blue 19、RB−19)、Reactive Blue 19およびヒドロキシエチルメタクリレートのコポリマー(RB−19 HEMA)、1,4−ビス[4−[(2−メタクリル−オキシエチル)フェニルアミノ]アントラキノン(Arran Chemical Company、Athlone、アイルランドから入手可能なReactive Blue 246(RB−246))、1,4−ビス[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−9,10−アントラセンジオンビス(2−プロペン)エステル(RB−247)、Reactive Blue 4(RB−4)、またはReactive Blue 4およびヒドロキシエチルメタクリレートのコポリマー(RB−4 HEMAまたは「Blue HEMA」)を含むことができる。例えば米国特許第2008/0048350号中に他の例示的な染色剤が開示され、この開示はその全体が参照として本明細書に援用される。他の本開示に従う使用のために好適な染色剤は、フタロシアニン顔料(フタロシアニン青およびフタロシアニン緑等)、酸化クロム−アルミニウム−コバルト、酸化クロムならびに赤色、黄色、茶色および黒色のための様々な酸化鉄である。不透明化剤(二酸化チタン等)も取り込むことができる。特定の適用のために着色料の混合物を使用することができる。もし使用されれば、染色剤は、約0.1%(w/w)〜約15%(w/w)または約1%(w/w)〜約10%(w/w)または約4%(w/w)〜約8%(w/w)にわたる量で存在することができる。
重合可能な組成物は、脱成型補助剤(すなわちそれらの型から硬化させたコンタクトレンズのより容易に除去できるようにするのに効果的な1つまたは複数の成分)も含むことができる。例示的な脱成型補助剤は、親水性シリコーン、ポリアルキルエンオキシドおよびその組み合わせを含む。重合可能な組成物は、ヘキサノール、エトキシエタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、プロパノール、デカノールおよびその組み合わせからなる群から選択される希釈剤を加えて含むことができる。希釈剤は、使用されたならば、約10%(w/w)〜約30%(w/w)にわたる量で典型的には存在する。比較的より高い濃度の希釈剤を有する組成物は、必ずというわけではないが、より低いイオノフラックス値、弾性率の減少および伸びの増加に加えて、20秒以上の水切れ時間(WBUT)を有する傾向がある。ヒドロゲルコンタクトレンズの作製における使用に適している追加材料は米国特許第6,867,245号中に記載され、この開示はその全体が参照として本明細書に援用される。特定の例において、しかしながら、重合可能な組成物は希釈剤不含有である。
シリコーン含有ヒドロゲルコンタクトレンズはしばしばシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズと称される。以前に記載されたように、多くのシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、シロキサンのモノマー、マクロマー、プレポリマーまたはその組み合わせおよび少なくとも1つの親水性モノマーを含む重合可能なレンズ配合に基づく。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ材料のいくつかの例は、以下の米国一般名を有する材料を含む。acquafilcon Aまたはaquafilcon B、balafilcon A、comfilcon A、enfilcon A、galyfilcon A、lenefilcon A、lotrafilcon A、lotrafilcon B、senofilcon A、narafilcon Aおよびfilcon II 3。1つの例において、レンズ体への表面処理の適用またはレンズ体中でポリマー性湿潤剤の相互貫入ポリマー性ネットワーク(IPN)の存在なしに眼が許容できる湿潤性の前面および後面を備えたレンズ体は、comfilcon Aシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体である。
眼用レンズ(例えばシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ)を製造する方法は、図1中で説明される。本開示に従って、工程のすべては図1中で、または図1中で説明された工程のサブセットにより、説明される。図1の工程のインプット、アウトプットまたはインプットおよびアウトプットの両方として働くアイテムは、図2中で説明される。図1は、型部材(約1%〜約7%の平均極性を備えた極性の熱可塑性ポリマー(すなわち本明細書において記載されるような低い極性の熱可塑性ポリマー)を含む型部材)上にまたはその中に重合可能な組成物を配置する工程102を含む。本開示を参照して、重合可能な組成物はレンズ前駆体組成物(例えば重合可能なシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ前駆体組成物等)であると理解することができる。重合可能な組成物はエレメント202として図2中で説明される。重合可能な組成物は、重合に適している重合前または硬化前の組成物であると理解することができる。本明細書において使用される時、本重合可能な組成物はモノマー混合物とも称することができる。
典型的には、重合可能な組成物またはレンズ前駆体組成物は組成物の硬化または重合前に重合されない。しかしながら、重合可能な組成物またはレンズ前駆体組成物は、硬化プロセスを経る前に部分的に重合することができる。1つの例において、重合可能な組成物は、硬化プロセスの間に重合可能な組成物の他のコンポーネントと架橋されるようになるポリマー成分を含むことができる。ポリマー性成分は、ポリマー性湿潤剤もしくは快適剤ではないか、レンズ体中で相互貫入ポリマー性ネットワークを形成しないか、またはポリマー性湿潤剤もしくは快適剤のどちらでもなくかつレンズ体中でIPNを形成しない、ポリマー性成分であり得る。
本明細書において記載されるように、本レンズ前駆体組成物は硬化手順または重合手順の前に、容器、分注装置またはコンタクトレンズ型中に提供することができる。図1に戻って参照して、工程102において、レンズ前駆体組成物は、雌コンタクトレンズ型部材(すなわち凹のレンズ形成表面内)のレンズ形成表面(すなわちレンズ面の成型に使用される領域)上に配置される。雌コンタクトレンズ型部材は、第1のコンタクトレンズ型部材または前方コンタクトレンズ型部材であると理解することができる。例えば、雌コンタクトレンズ型部材は、コンタクトレンズ型から生産されたコンタクトレンズの前方または前面の表面を画成するレンズ形成表面を有する。第2のコンタクトレンズ型部材は、雄コンタクトレンズ型部材または後方コンタクトレンズ型部材であると理解することができる。例えば、第2のコンタクトレンズ型部材は、コンタクトレンズ型中で生産されたコンタクトレンズの後面を画成するレンズ形成表面を含む(すなわち第2の部材または雄型部材は凸のレンズ形成表面を有する)。
本開示をさらに参照して、第1の型部材および第2の型部材は、本明細書において記載されるような低い極性の熱可塑性ポリマー(例えばPBTまたはアセタール等)を、含む、含有する、主要な量を含有する、それから本質的になる、またはなり、そして十分な程度の極性を備えたレンズ形成表面を有するように本開示に従って生産されて、眼が許容できる湿潤性の表面を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを生産する。
第1のコンタクトレンズ型部材を第2のコンタクトレンズ型部材と接触して配置してコンタクトレンズ形状のくぼみを有するコンタクトレンズ型アッセンブリを形成する。図1中で説明された方法は、互いに接する2つのコンタクトレンズ型部材の配置によって、コンタクトレンズ型アッセンブリを閉じてコンタクトレンズ形状のくぼみを備えたコンタクトレンズ型アッセンブリを形成する工程104を含む。例えば、図2を参照して、重合可能なシリコーンヒドロゲルレンズ前駆体組成物202はコンタクトレンズ形状のくぼみ中に置かれる。
工程106で、図1中で説明された方法は、エレメント204として図2中で説明されるように、重合可能な組成物を硬化させて、液体が接触せずに型アッセンブリ中に含まれる重合したレンズ体を形成することを含む。1つの例において、重合したレンズ体は液体が接触していないシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体である。硬化の間に、重合可能な組成物のコンポーネントは重合して、重合したレンズ体を形成する。したがって、硬化は重合工程であると理解することもできる。硬化106は、レンズ前駆体組成物のコンポーネントの重合において効果的な電磁放射の形態へ重合可能なレンズ前駆体組成物を曝露することを含むことができる。例えば、硬化106は、電磁放射の他の形態の中で、重合量の熱または紫外線(UV)光へ重合可能な組成物を曝露することを含むことができる。硬化106は、無酸素またはほぼ無酸素の環境中で組成物を硬化させることも含むことができる。例えば、硬化106は窒素または他の不活性ガスの存在下において起こり得る。硬化106は、重合可能な組成物を完全に重合するのに効果的であり得るか、または加工(例えば脱レンズ、脱成型、パッケージング、洗浄、滅菌など)した時のレンズ体がコンタクトレンズとして働くようにその成型された形状を適切に保持することができるようなレベルまで、重合可能な組成物を重合することができる。
液体に曝露されていない重合したレンズ体とは、オプションの洗浄プロセスを経る前に、およびウェット脱成型プロセスまたはウェット脱レンズプロセスの一部として液体が接触する前に重合した産物を指す。例えば、洗浄プロセスは、ダストまたは残屑を除去する洗浄プロセス、重合したレンズ体から1つまたは複数の抽出可能なコンポーネントの一部または実質的に全てを除去する抽出プロセス、または部分的または完全にヒドロゲルレンズ体を水和する水和プロセスであり得る。例えば、液体が接触していない重合したレンズ産物は、硬化プロセス後に型アッセンブリのレンズ形状のくぼみ中に提供することができるか、コンタクトレンズ型のドライ脱成型後に1つのコンタクトレンズ型部材上もしくはその中に提供することができるか、またはドライ脱レンズ手順後および洗浄手順前に抽出トレーもしくは他の装置上でまたはその中に提供することができる。1つの例において、液体が接触していない脱レンズされた重合したレンズ体は、液体(例えば洗浄液、抽出液、水和液およびその組み合わせ)が接触する前に抽出トレーもしくは他の装置上またはその中に提供することができる。
液体204に曝露されていない重合したレンズ体は、レンズ形成コンポーネント(レンズの形状のケイ素含有ポリマー性ネットワークまたはマトリックス等)、および重合後にレンズ体から除去できる除去可能なコンポーネントを含むことができる。除去可能なコンポーネントは未反応モノマー、オリゴマー、部分的に反応したモノマー、またはレンズ形成コンポーネントに共有結合もしくは他の方法で固定化されていない他の薬剤を含むと理解することができる。除去可能なコンポーネントは、本明細書において論じられるように洗浄手順、抽出手順または水和手順の間に重合したレンズ産物から除去できる希釈剤を含む1つまたは複数の添加物も含むと理解することができる。除去可能なコンポーネントの材料は、レンズ体のポリマー骨格、ネットワークまたはマトリックスへ架橋されないかまたは他の方法で相対的で固定化されない抽出可能材料の、架橋されないかもしくはわずかに架橋された直線状ポリマーまたは分岐状ポリマーを含むことができる。
重合可能な組成物の硬化後に、図1中で説明された方法は、型アッセンブリを脱成型する工程108を含む。脱成型とは、重合したレンズ体を含む型アッセンブリの2つの型部材(雄型部材および雌型部材)を分離するプロセスを指す。脱成型プロセスは、レンズ体の形成に使用される2つの型部材のうちの唯一つだけの型部材206と接触したままである重合したレンズ体をもたらす。脱成型プロセス後に、重合したレンズ体は型アッセンブリの型部材のたった1つの上に置かれるかまたはそれと接触したままである。例えば、重合したレンズ体は、雄型部材上に置かれるかもしくはそれと接触するかまたは雌型部材上に置かれるかもしくはそれと接触する。ドライ脱成型プロセスが使用される場合、1つの型部材206と接触したままであるもたらされた重合したレンズ体は液体が接触していない。
脱レンズ工程の間に、1つの型部材206と接触したままである重合したレンズ体は、図1の工程110においてそれが接触していた1つの型部材から示されるように放出される。レンズ体は、重合したレンズ体がどの型部材と接触したままであったかに依存して、脱成型工程108後に雄型部材または雌型部材から脱レンズすることができる。脱レンズ工程後、放出されたレンズ体は脱レンズされたレンズ体208である。ドライ脱レンズプロセスがドライ脱成型プロセスに後続する場合、もたらされた脱レンズされた重合したレンズ体は、液体が接触していない脱レンズされた重合したレンズ体である。
図1において説明された方法は、重合したレンズ体を液体(例えば有機溶媒、有機溶媒溶液、水または水溶液)と接触させることによってレンズ体を洗浄して、レンズ体からダストまたは残屑を洗浄するか、レンズ体を抽出してレンズ体から抽出可能物を除去するか、または完全もしくは部分的にレンズ体を水和する工程112を任意で含む。洗浄工程112は、図2中に示されるように、洗浄、抽出、または水和されたレンズ体210をもたらす。洗浄工程112を、重合したレンズ体(1つの型部材206と接触したままである重合したレンズ体、脱レンズされたレンズ体208)を含む型アッセンブリ上で任意で行なうことができ、製造プロセスの間に繰り返し行なうことができる。
重合したレンズ体を任意で洗浄した後に、方法は重合したレンズ体を水和する工程114を任意で含むことができる。水和工程114は、図2中に示されるように、重合したレンズ体またはかかるレンズ体の1つまたは複数のバッチを水または水溶液と接触させて、水和されたレンズ産物(例えばシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ212等)を形成することを含むことができる。水和工程は完全にまたは部分的にレンズ体を水和することができる。1つの例において、工程114において水和される重合したレンズ体は、水和工程114の前に液体が接触していない脱レンズされた重合したレンズ体である。他の例において、工程114において水和される重合したレンズ体は、水和工程114の前に液体が接触していない1つの型部材206と接触したままである重合したレンズ体である。この例において、水和工程114は、水和工程114および脱レンズ工程110の両方として作用することができる。さらに他の例において、工程114において水和される重合したレンズ体は型アッセンブリ204中で重合したレンズ体でありえる。この例において、工程114において水和される重合したレンズ体は、以前に液体が接触していない型アッセンブリ中に含まれる重合したレンズ体であり、水和工程114は、脱成型工程108および水和工程114の一部またはすべての両方として働くことができる。
重合したレンズ体の脱成型ならびに任意で洗浄および/または水和後に、図1中で説明された方法は、パッケージングされた眼用レンズ産物214を生産するためにレンズ体をパッケージングする工程116を任意で含むことができる。例えば、レンズ体は一定の体積のパッケージング液(緩衝生理食塩水を含む生理食塩水等)と共にブリスターパック、ガラス瓶または他の好適な容器中に配置することができる。1つの例において、水和工程114およびパッケージング工程は、液体が以前に接触していない重合したレンズ体を、パッケージング液および水和溶液の両方として働くパッケージング液の一部と共にブリスターパックまたは容器中に配置することによって同時に行うことができる。この例において同時に水和およびパッケージングされる重合したレンズ体は、以前に液体が接触していない脱レンズされた重合したレンズ体、または以前に液体が接触していない1つの型部材と接触したままである重合したレンズ体(レンズ体および1つの型部材の両方がパッケージ中に配置される)であり得る。
図1のオプションの工程118中で示されるように、パッケージングされた眼用レンズ産物214のブリスターパックまたは容器を密閉し、続いて滅菌することができる。例えば、パッケージングされた眼用レンズ産物を、熱(オートクレーブ滅菌等によって)、γ線放射、電子ビーム放射、紫外線放射および同種のものを含む、滅菌量の放射に曝露することができる。使用される以前のプロセス工程に依存して、滅菌プロセスは、パッケージングされた眼用レンズ体に、部分的もしくは完全な抽出、完全な水和、または抽出および水和の両方を行うことにも働くことができる。
本発明は、任意の順序および/または任意の組み合わせで以下の態様/実施形態/特徴を含む。
1.本発明は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を製造する方法であり、
第1の型部材および第2の型部材を提供し、第1の型部材がコンタクトレンズの前面を成型するように構成された凹の成型面を含み、第2の型部材がコンタクトレンズの後面を成型するように構成された凸の成型面を含み、第1の型部材および第2の型部材のうちの少なくとも1つの成型面が約1%〜約7%の平均極性を備えた少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーを含み、第1の型部材および第2の型部材が型アッセンブリとして組み合わされる場合にレンズ形状のくぼみをその間に形成するように構成される工程と;
a)少なくとも1つのシリコーンモノマー、シリコーンマクロマー、シリコーンプレポリマーまたはその組み合わせ、およびb)少なくとも1つの親水性モノマーを含む重合可能な組成物を第1の型部材中に配置する工程と;
前記型アッセンブリを組み立てる工程であって、第2の型部材を第1の型部材と接触させて配置し、その間に、レンズ形状のくぼみを、型アッセンブリのレンズ形状のくぼみ中に含まれる重合可能な組成物と共に形成することによって前記型アッセンブリを組み立てる工程と;
型アッセンブリ中の重合可能な組成物を硬化させて、型アッセンブリのレンズ形状のくぼみ中でキャスト成型した重合反応産物を形成し、重合反応産物がシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を含む工程とを含む方法であり;
レンズ体が、レンズ体への表面処理の適用なしにまたはレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワーク(IPN)の存在なしに眼が許容できる湿潤性の前面および後面を有する方法に関する。
2.少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーを含む第1の型部材および第2の型部材の少なくとも1つが射出成型によって形成され、型部材の形成に使用される成型ツールが射出成型の間に約30℃〜約70℃の温度で維持される、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。
3.方法が型アッセンブリを分離する工程をさらに含み、分離が第1の型部材および第2の型部材の唯1つだけと接触したままであるレンズ体をもたらす、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。
4.型アッセンブリを分離する工程が、レンズ体を含む型アッセンブリへの液体の適用を伴わないドライ脱成型方法を使用することを含む、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。
5.方法が、レンズ体への液体の適用を伴わないドライ脱レンズ方法を使用して第1の型部材および第2の型部材のうちの唯1つだけからレンズ体を放出する工程をさらに含む、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。
6.方法が、揮発性有機溶媒の本質的にない水溶液中に放出されたレンズ体を洗浄して洗浄したレンズ体を生産する工程をさらに含む、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。
7.方法がレンズ体を水和することをさらに含み、水和後に、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体が約100°未満の前進接触角を有する、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。
8.少なくとも1つの極性の熱可塑性ポリマーがポリブチレンテレフタレート(PBT)を含む、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。9.熱可塑性ポリマーが、遊離脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸の金属塩およびその組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの添加物をさらに含む、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。
10.重合可能な組成物ならびに第1の型部材および第2の型部材の少なくとも1つの成型面が約13mN/m以上の拡張係数を有する、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。
11.重合可能な組成物の親水性モノマーがN−ビニル基を備えた親水性モノマーを含む、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。
12.重合可能な組成物がUV開始剤をさらに含み、型アッセンブリ中の重合可能な組成物を硬化させる工程がUV光を適用して重合可能な組成物を重合することを含む、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。
13.方法の使用が、本質的に同一の方法を使用するが、9%以上の平均極性を備えた成型面を有する第1の型部材および第2の型部材を使用して作製された許容可能なレンズ体の収率よりも高い、許容可能なレンズ体の収率をもたらす、任意の前述または後述の実施形態/特徴/態様の方法。
14.キャスト成型された重合したレンズ体を含むシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体であって、前記キャスト成型された重合したレンズ体が重合可能な組成物の反応生産物を含み、前記重合可能な組成物が、a)少なくとも1つのシリコーンモノマー、シリコーンマクロマー、シリコーンプレポリマーまたはその組み合わせ、およびb)少なくとも1つの親水性モノマーを含み;
レンズ体が第1の型部材および第2の型部材を含む型アッセンブリ中でキャスト成型され、第1の型部材および第2の型部材のうちの少なくとも1つの成型面が約1%〜約7%の平均極性を備えた少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーを含み;
レンズ体が、レンズ体への表面処理の適用なしにまたはレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワーク(IPN)の存在なしに、眼が許容できる湿潤性の前面および後面を有する、
前記シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体。
15.型部材が約1%〜約7%の平均極性を備えた少なくとも1つの極性の熱可塑性ポリマーを含み、レンズ面の形成に使用される型部材の領域が約32mN/m以上の全表面エネルギーを有する、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体をキャスト成型するための型部材。
文章および/またはパラグラフ中で説明されるように、本発明は、上述および/または後述のこれらの様々な特徴または実施形態の任意の組み合わせを含むことができる。開示した特徴の任意の組み合わせも本明細書において本発明の一部と判断され、組み合わせ可能な特徴に関して限定は意図されない。
以下の非限定的実施例は本方法および装置の特定の態様を説明する。
実施例1(比較、理論)
一定量の9%以上の平均極性を備えた極性の熱可塑性ポリマーは、顆粒またはペレットの形態で提供される。ポリマーの一部をコンタクトレンズ型部材へと従来の射出成型によって加工する。本明細書において記載されるようにシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを生産するための重合可能な組成物を調製し、図1中で説明されるような複数のキャスト成型された重合したシリコーンヒドロゲルレンズ体の調製に使用する。重合可能な組成物の平均極性は約1%〜約7%である。重合可能な組成物を含む型アッセンブリは熱放射またはUV放射を使用して硬化される。硬化後に、キャスト成型された重合したレンズ体を含む型アッセンブリをドライ脱成型して、型アッセンブリの2つの型部材を分離する。型アッセンブリの2つの型部材を分離して、1つの型部材と接触したままであるコンタクトレンズとしての使用に許容可能な品質の重合したレンズ体と共に型部材を得ることは、不可能ではないにしても非常に難しい。許容可能な品質のレンズ体と接触して脱成型された型部材の収率は約10%以下である。ドライ脱成型工程後に、ウェット脱レンズプロセスを使用して、脱成型工程後にそれらが接触したままである1つの型部材から重合したレンズ体を放出する。放出されたレンズ体を、有機溶媒を含む液体その後有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して続いて洗浄するか、または有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して洗浄する。洗浄工程は追加の水和工程を含むことができるか、またはレンズ体がパッケージングおよび滅菌される前に個別の水和工程を含むことができる。レンズ体は湿潤性を増加させるために表面処理を使用して処理されず、ポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含まない。一旦レンズ体が完全に水和されれば、それらは眼が許容できる湿潤性の表面を有する。
実施例2(比較)
一定量のSOARLITETM Sエチレンビニルアルコール(EVOH)ポリマー(Nippon Gohsei,Ltd.、Osaka、日本)は、顆粒またはペレットの形態で提供された。SOARLITETM Sは約10%〜約12%の平均極性および約38mN/mの平均の表面エネルギーを有することが見出された。ポリマーの一部をコンタクトレンズ型部材へと従来の射出成型によって加工した。comfilcon Aレンズを生産するための重合可能な組成物を調製し、図1中で説明されるような複数のキャスト成型された重合したシリコーンヒドロゲルレンズ体の調製に使用した。comfilconのAの重合可能な組成物の平均極性は約5%だった。SOARLITETM Sを含む型アッセンブリがcomfilcon Aレンズのキャスト成型に使用された場合、重合可能な組成物は約12の拡張係数を有することが見出され、硬化後に型アッセンブリは約58mJ/m2の平均接着エネルギーを有することが見出された。UV硬化後に、キャスト成型された重合したレンズ体を含む型アッセンブリをドライ脱成型して、型アッセンブリの2つの型部材を分離した。型アッセンブリの2つの型部材を分離して、1つの型部材と接触したままであるコンタクトレンズとしての使用に許容可能な品質の重合したレンズ体と共に型部材を得ることは、不可能ではないにしても非常に難しい。許容可能な品質のレンズ体と接触して脱成型された型部材の収率は約10%以下であった。ドライ脱成型工程後に、ウェット脱レンズプロセスを使用して、脱成型工程後にそれらが接触したままである1つの型部材から重合したレンズ体を放出した。放出されたレンズ体を有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して続いて洗浄し、次いでパッケージングおよび滅菌した。レンズ体は湿潤性を増加させるために表面処理を使用して処理されず、ポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含まなかった。一旦レンズ体が完全に水和されれば、それらは眼が許容できる湿潤性の表面を有していた。レンズのWBUTは約52秒と決定され、レンズのセシルドロップ接触角は約35°と決定された。
実施例3(理論)
一定量の約1%〜約7%の平均極性を備えた極性の熱可塑性ポリマーは、顆粒またはペレットの形態で提供される。ポリマーの一部をコンタクトレンズ型部材へと従来の射出成型によって加工する。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを生産するための重合可能な組成物を調製し、図1中で説明されるような複数のキャスト成型された重合したシリコーンヒドロゲルレンズ体の調製に使用する。UV硬化または熱硬化後に、キャスト成型された重合したレンズ体を含む型アッセンブリをドライ脱成型して、型アッセンブリの2つの型部材を分離する。型アッセンブリは容易にドライ脱成型されて、1つの型部材と接触したままであるコンタクトレンズとしての使用に許容可能な品質の重合したレンズ体と共に型部材が得られる。許容可能な品質のレンズ体と接触して脱成型された型部材の収率は約50%以上である。ドライ脱成型工程後に、ウェット脱レンズプロセスを使用して、脱成型工程後にそれらが接触したままである1つの型部材から重合したレンズ体を放出する。放出されたレンズ体を、有機溶媒を含む液体その後有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して続いて洗浄するか、または有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して洗浄する。洗浄工程は追加の水和工程を含むことができるか、またはレンズ体がパッケージングおよび滅菌される前に個別の水和工程を含むことができる。レンズ体は湿潤性を増加させるために表面処理を使用して処理されず、ポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含まない。一旦レンズ体が完全に水和されれば、それらは眼が許容できる湿潤性の表面を有する。
実施例4(理論)
一定量の約1%〜約7%の平均極性を備えた極性の熱可塑性ポリマーは、顆粒またはペレットの形態で提供される。ポリマーの一部をコンタクトレンズ型部材へと従来の射出成型によって加工する。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを生産するための重合可能な組成物を調製し、図1中で説明されるような複数のキャスト成型された重合したシリコーンヒドロゲルレンズ体の調製に使用する。UV硬化または熱硬化後に、キャスト成型された重合したレンズ体を含む型アッセンブリをドライ脱成型して、型アッセンブリの2つの型部材を分離する。型アッセンブリは容易にドライ脱成型されて、1つの型部材と接触したままであるコンタクトレンズとしての使用に許容可能な品質の重合したレンズ体と共に型部材が得られる。許容可能な品質のレンズ体と接触して脱成型された型部材の収率は約50%以上である。ドライ脱成型工程後に、ドライ脱レンズプロセスを使用して、脱成型工程後にそれらが接触したままである1つの型部材から重合したレンズ体を放出する。放出されたレンズ体を、有機溶媒を含む液体その後有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して続いて洗浄するか、または有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して洗浄する。洗浄工程は追加の水和工程を含むことができるか、またはレンズ体がパッケージングおよび滅菌される前に個別の水和工程を含むことができる。レンズ体は湿潤性を増加させるために表面処理を使用して処理されず、ポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含まない。一旦レンズ体が完全に水和されれば、それらは眼が許容できる湿潤性の表面を有する。
実施例5(理論)
一定量の約1%〜約7%の平均極性を備えた極性の熱可塑性ポリマーは、顆粒またはペレットの形態で提供される。ポリマーの一部をコンタクトレンズ型部材へと従来の射出成型によって加工する。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを生産するために配合された約1%〜約7%平均極性を有する重合可能な組成物を調製し、図1中で説明されるような複数のキャスト成型された重合したシリコーンヒドロゲルレンズ体の調製に使用する。UV硬化または熱硬化後に、キャスト成型された重合したレンズ体を含む型アッセンブリをドライ脱成型して、型アッセンブリの2つの型部材を分離する。型アッセンブリは容易にドライ脱成型されて、1つの型部材と接触したままであるコンタクトレンズとしての使用に許容可能な品質の重合したレンズ体と共に型部材が得られる。許容可能な品質のレンズ体と接触して脱成型された型部材の収率は約50%以上である。ドライ脱成型工程後に、ウェット脱レンズプロセスまたはドライ脱レンズプロセスのいずれかを使用して、脱成型工程後にそれらが接触したままである1つの型部材から重合したレンズ体を放出する。放出されたレンズ体を、有機溶媒を含む液体その後有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して続いて洗浄するか、または有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して洗浄する。洗浄工程は追加の水和工程を含むことができるか、またはレンズ体がパッケージングおよび滅菌される前に個別の水和工程を含むことができる。レンズ体は湿潤性を増加させるために表面処理を使用して処理されず、ポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含まない。一旦レンズ体が完全に水和されれば、それらは眼が許容できる湿潤性の表面を有する。
実施例6
一定量のCELANEX(登録商標)2000−2 PBTポリマー(Ticona、Florence、KY、USA)は、顆粒またはペレットの形態で提供された。CELANEX(登録商標)2000−2は内部潤滑剤を含む非補強ポリブチレンテレフタレートである。10℃/分の率でISO 11357−1、−2、−3を使用して測定した場合、約225℃の融解温度、10℃/分の率でISO 11357−1、−2、−3を使用して測定した場合、約60℃以下のガラス転移温度を有することが報告されている。CELANEX(登録商標)2000−2は、約3%の平均極性、約38mN/mの平均の表面エネルギーおよび約46.7℃のガラス転移温度を有することが見出された。ポリマーの一部をコンタクトレンズ型部材へと従来の射出成型によって加工した。comfilcon Aレンズを生産するための重合可能な組成物を調製し、図1中で説明されるような複数のキャスト成型された重合したシリコーンヒドロゲルレンズ体の調製に使用した。comfilconのAの重合可能な組成物の平均極性は約5%だった。CELANEX(登録商標)2000−2を含む型アッセンブリがcomfilcon Aレンズのキャスト成型に使用された場合、重合可能な組成物は約13の拡張係数を有することが見出され、硬化後に型アッセンブリは約59mJ/m2の平均接着エネルギーを有することが見出された。UV硬化後に、キャスト成型された重合したレンズ体を含む型アッセンブリをドライ脱成型して、型アッセンブリの2つの型部材を分離した。型アッセンブリは容易にドライ脱成型されて、1つの型部材と接触したままであるコンタクトレンズとしての使用に許容可能な品質の重合したレンズ体と共に型部材が得られた。許容可能な品質のレンズ体と接触して脱成型された型部材の収率は約50%以上であった。ドライ脱成型工程後に、ウェット脱レンズプロセスを使用して、脱成型工程後にそれらが接触したままである1つの型部材から重合したレンズ体を放出した。放出されたレンズ体を有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して続いて洗浄し、次いでパッケージングおよび滅菌した。レンズ体は湿潤性を増加させるために表面処理を使用して処理されず、ポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含まなかった。一旦レンズ体が完全に水和されれば、それらは眼が許容できる湿潤性の表面を有していた。レンズのWBUTは約26秒と決定され、レンズのセシルドロップ接触角は約26°と決定された。
実施例7
一定量のARNITE(登録商標)T06−202 PBTポリマー(DSM、Heerlen、オランダ)は、顆粒またはペレッのト形態で提供された。ARNITE(登録商標)T06−202は、射出成型に適する中間粘度の形態のポリブチレンテレフタレートである。それは1.80MPa荷重下で約55℃および0.45MPa荷重下で約165℃のたわみ温度を有し、両方ともISO 75−1、−2を使用して測定される。ARNITE(登録商標)T06−2022は、約3%の平均極性および約38mN/mの平均の全表面エネルギーを有することが見出された。ポリマーの一部をコンタクトレンズ型部材へと従来の射出成型によって加工した。comfilcon Aレンズを生産するための重合可能な組成物を調製し、図1中で説明されるような複数のキャスト成型された重合したシリコーンヒドロゲルレンズ体の調製に使用した。comfilconのAの重合可能な組成物の平均極性は約5%だった。ARNITE(登録商標)T06−2022を含む型アッセンブリがcomfilcon Aレンズのキャスト成型に使用された場合、重合可能な組成物は約13の拡張係数を有することが見出され、硬化後に型アッセンブリは約59mJ/m2の平均接着エネルギーを有することが見出された。UV硬化後に、キャスト成型された重合したレンズ体を含む型アッセンブリをドライ脱成型して、型アッセンブリの2つの型部材を分離した。型アッセンブリは容易にドライ脱成型されて、1つの型部材と接触したままであるコンタクトレンズとしての使用に許容可能な品質の重合したレンズ体と共に型部材が得られた。許容可能な品質のレンズ体と接触して脱成型された型部材の収率は約50%以上であった。ドライ脱成型工程後に、ウェット脱レンズプロセスを使用して、脱成型工程後にそれらが接触したままである1つの型部材から重合したレンズ体を放出した。放出されたレンズ体を有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して続いて洗浄し、次いでパッケージングおよび滅菌した。レンズ体は湿潤性を増加させるために表面処理を使用して処理されず、ポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含まなかった。一旦レンズ体が完全に水和されれば、それらは眼が許容できる湿潤性の表面を有していた。レンズのWBUTは約35秒と決定され、レンズのセシルドロップ接触角は約19°と決定された。
実施例8
一定量のCRASTIN(登録商標)FGS600F40 NC010 PBTポリマー(DuPont、Wilmington、USA、Delaware)は、顆粒またはペレットの形態で提供された。CRASTIN(登録商標)FGS600F40 NC010は、射出成型に適する非補強の低粘度の形態のポリブチレンテレフタレートである。ISO 11357−3を使用して測定したところ、約437℃の融解温度を有する。アニールなしでは、それは66psi荷重下で約239℃および264psi荷重下で約356℃のたわみ温度を有し、両方ともISO 75−2/Bを使用して測定される。CRASTIN(登録商標) FGS600F40 NC010は、約7%の平均極性および約41mN/mの平均の全表面エネルギーを有することが見出された。ポリマーの一部をコンタクトレンズ型部材へと従来の射出成型によって加工した。comfilcon Aレンズを生産するための重合可能な組成物を調製し、図1中で説明されるような複数のキャスト成型された重合したシリコーンヒドロゲルレンズ体の調製に使用した。comfilconのAの重合可能な組成物の平均極性は約5%だった。CRASTIN(登録商標)FGS600F40 NC010を含む型アッセンブリがcomfilcon Aレンズのキャスト成型に使用された場合、重合可能な組成物は約15の拡張係数を有することが見出され、硬化後に型アッセンブリは約61mJ/m2の平均接着エネルギーを有することが見出された。UV硬化後に、キャスト成型された重合したレンズ体を含む型アッセンブリをドライ脱成型して、型アッセンブリの2つの型部材を分離した。型アッセンブリは容易にドライ脱成型されて、1つの型部材と接触したままであるコンタクトレンズとしての使用に許容可能な品質の重合したレンズ体と共に型部材が得られた。許容可能な品質のレンズ体と接触して脱成型された型部材の収率は約50%以上であった。ドライ脱成型工程後に、ウェット脱レンズプロセスを使用して、脱成型工程後にそれらが接触したままである1つの型部材から重合したレンズ体を放出した。放出されたレンズ体を有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して続いて洗浄し、次いでパッケージングおよび滅菌した。レンズ体は湿潤性を増加させるために表面処理を使用して処理されず、ポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含まなかった。一旦レンズ体が完全に水和されれば、それらは眼が許容できる湿潤性の表面を有していた。レンズのWBUTは約55秒と決定され、レンズのセシルドロップ接触角は約15°と決定された。
実施例9
一定量のアセタールポリマーは顆粒またはペレットの形態で提供される。ポリマーの一部をコンタクトレンズ型部材へと従来の射出成型によって加工する。comfilcon Aレンズを生産するための重合可能な組成物を調製し、図1中で説明されるような複数のキャスト成型された重合したシリコーンヒドロゲルレンズ体の調製に使用する。comfilconのAの重合可能な組成物の平均極性は約5%である。UV硬化または熱硬化後に、キャスト成型された重合したレンズ体を含む型アッセンブリをドライ脱成型して、型アッセンブリの2つの型部材を分離する。型アッセンブリは容易にドライ脱成型されて、1つの型部材と接触したままであるコンタクトレンズとしての使用に許容可能な品質の重合したレンズ体と共に型部材が得られる。許容可能な品質のレンズ体と接触して脱成型された型部材の収率は約50%以上である。ドライ脱成型工程後に、ウェット脱レンズプロセスを使用して、脱成型工程後にそれらが接触したままである1つの型部材から重合したレンズ体を放出する。放出されたレンズ体を有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して続いて洗浄し、次いでパッケージングおよび滅菌する。レンズ体は湿潤性を増加させるために表面処理を使用して処理されず、ポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含まない。一旦レンズ体が完全に水和されれば、それらは眼が許容できる湿潤性の表面を有する。
実施例10(理論)
約1%〜約7%の平均極性を備えた極性の熱可塑性ポリマーおよび非極性熱可塑性ポリマーの混合物は、顆粒またはペレットの形態で提供される。ポリマー混合物の一部をコンタクトレンズ型部材へと従来の射出成型によって加工する。型部材の成型面は約1%〜約7%の平均極性を有することができる。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを生産するために配合された重合可能な組成物を調製し、図1中で説明されるような複数のキャスト成型された重合したシリコーンヒドロゲルレンズ体の調製に使用する。UV硬化または熱硬化後に、キャスト成型された重合したレンズ体を含む型アッセンブリをドライ脱成型して、型アッセンブリの2つの型部材を分離する。型アッセンブリは容易にドライ脱成型されて、1つの型部材と接触したままであるコンタクトレンズとしての使用に許容可能な品質の重合したレンズ体と共に型部材が得られる。許容可能な品質のレンズ体と接触して脱成型された型部材の収率は約50%以上である。ドライ脱成型工程後に、ウェット脱レンズプロセスまたはドライ脱レンズプロセスのいずれかを使用して、脱成型工程後にそれらが接触したままである1つの型部材から重合したレンズ体を放出する。放出されたレンズ体を、有機溶媒を含む液体その後有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して続いて洗浄するか、または有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して洗浄する。洗浄工程は追加の水和工程を含むことができるか、またはレンズ体がパッケージングおよび滅菌される前に個別の水和工程を含むことができる。レンズ体は湿潤性を増加させるために表面処理を使用して処理されず、ポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含まない。一旦レンズ体が完全に水和されれば、それらは眼が許容できる湿潤性の表面を有する。
実施例11(理論)
約9%以上の平均極性を備えた極性の熱可塑性ポリマーおよび非極性熱可塑性ポリマーの混合物は、顆粒またはペレットの形態で提供される。ポリマー混合物の一部をコンタクトレンズ型部材へと従来の射出成型によって加工する。型部材の成型面は約1%〜約7%の平均極性を有することができる。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを生産するために配合された重合可能な組成物を調製し、図1中で説明されるような複数のキャスト成型された重合したシリコーンヒドロゲルレンズ体の調製に使用する。UV硬化または熱硬化後に、キャスト成型された重合したレンズ体を含む型アッセンブリをドライ脱成型して、型アッセンブリの2つの型部材を分離する。型アッセンブリは容易にドライ脱成型されて、1つの型部材と接触したままであるコンタクトレンズとしての使用に許容可能な品質の重合したレンズ体と共に型部材が得られる。許容可能な品質のレンズ体と接触して脱成型された型部材の収率は約50%以上である。ドライ脱成型工程後に、ウェット脱レンズプロセスまたはドライ脱レンズプロセスのいずれかを使用して、脱成型工程後にそれらが接触したままである1つの型部材から重合したレンズ体を放出する。放出されたレンズ体を、有機溶媒を含む液体その後有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して続いて洗浄するか、または有機溶媒の本質的にない水溶液を使用して洗浄する。洗浄工程は追加の水和工程を含むことができるか、またはレンズ体がパッケージングおよび滅菌される前に個別の水和工程を含むことができる。レンズ体は湿潤性を増加させるために表面処理を使用して処理されず、ポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワークを含まない。一旦レンズ体が完全に水和されれば、それらは眼が許容できる湿潤性の表面を有する。
これらの方法および装置は様々な具体的な実施例に関して記載されているが、本開示はそれに限定されるものでなく、方法および装置は以下の請求項の範囲内で様々に実施できるものであることを理解すべきである。
本出願人は、本開示における引用文献すべての全内容を具体的に援用する。さらに、ある量、濃度または他の値もしくはパラメータが、あるの範囲、好ましい範囲または好ましい上位値および好ましい下位値のいずれかのリストとして与えられる場合、これは、範囲が個別に開示されているかどうかにかかわらず、任意の範囲の上限または好ましい値および任意の範囲の下限または好ましい値の任意のペアから形成されるすべての範囲を具体的に開示していると理解すべきである。ある範囲の数値が本明細書において列挙される場合、特別の指示の無い限り、この範囲は、その終点ならびに範囲内のすべての整数および分数を含むものとする。本発明の全容が範囲を定義するときに列挙される具体的な値に限定されることは意図されない。
本発明の他の実施形態は、本明細書の考慮および本明細書において開示される本発明の実行から当業者には明らかとなるだろう。本明細書および実施例は単に例示的なものとして考慮され、本発明の真の範囲および趣旨は以下の請求項およびその等価物によって示されることが意図される。

Claims (15)

  1. シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を製造する方法であり、
    第1の型部材および第2の型部材を提供し、前記第1の型部材がコンタクトレンズの前面を成型するように構成された凹の成型面を含み、前記第2の型部材がコンタクトレンズの後面を成型するように構成された凸の成型面を含み、前記第1の型部材および前記第2の型部材のうちの少なくとも1つの成型面が、約1%〜約7%の平均極性を備えた少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーを含み、前記第1の型部材および前記第2の型部材が、型アッセンブリとして組み合わされる場合にレンズ形状のくぼみをその間に形成するように構成される工程と;
    前記第1の型部材中に、a)少なくとも1つのシリコーンモノマー、シリコーンマクロマー、シリコーンプレポリマーまたはその組み合わせ、およびb)少なくとも1つの親水性モノマーを含む重合可能な組成物を配置する工程と;
    前記型アッセンブリを組み立てる工程であって、前記第2の型部材を前記第1の型部材と接触させて配置し、その間に、レンズ形状のくぼみを、前記型アッセンブリの前記レンズ形状のくぼみ中に含まれる前記重合可能な組成物と共に形成することによって前記型アッセンブリを組み立てる工程と;
    前記型アッセンブリ中の前記重合可能な組成物を硬化させて、前記型アッセンブリの前記レンズ形状のくぼみ中でキャスト成型した重合反応産物を形成し、前記重合反応産物がシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体を含む工程と
    を含む方法であって;
    レンズ体が、レンズ体への表面処理の適用なしにまたはレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワーク(IPN)の存在なしに、眼が許容できる湿潤性の前面および後面を有する、前記方法。
  2. 前記少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーを含む前記第1の型部材および前記第2の型部材のうちの少なくとも1つが射出成型によって形成され、前記型部材の形成に使用される成型ツールが、前記射出成型の間に約30℃〜約70℃の温度で維持される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記型アッセンブリを分離する工程をさらに含み、前記分離が、前記第1の型部材および前記第2の型部材のうちの唯1つだけと接触したままであるレンズ体をもたらす、請求項1に記載の方法。
  4. 前記型アッセンブリを分離する工程が、レンズ体を含む型アッセンブリへの液体の適用を伴わないドライ脱成型方法を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. レンズ体への液体の適用を伴わないドライ脱レンズ方法を使用して前記第1の型部材および前記第2の型部材のうちの唯1つだけからレンズ体を放出する工程をさらに含む、請求項4に記載の方法。
  6. 放出されたレンズ体を、揮発性有機溶媒を本質的に含まない水溶液中で洗浄して、洗浄したレンズ体を生産する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. レンズ体を水和することをさらに含み、水和後に、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体が約100°未満の前進接触角を有する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーがポリブチレンテレフタレート(PBT)を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記熱可塑性ポリマーが、遊離脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸の金属塩およびその組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの添加物をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記重合可能な組成物ならびに前記第1の型部材および前記第2の型部材のうちの少なくとも1つの成型面が約13mN/m以上の拡張係数を有する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記重合可能な組成物の親水性モノマーがN−ビニル基を備えた親水性モノマーを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記重合可能な組成物がUV開始剤をさらに含み、前記型アッセンブリ中の重合可能な組成物を硬化させる工程が、UV光を適用して重合可能な組成物を重合することを含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記方法の使用が、本質的に同一の方法を使用するが9%以上の平均極性を備えた成型面を有する第1および第2の型部材を使用して作製された許容可能なレンズ体の収率よりも高い、許容可能なレンズ体の収率をもたらす、請求項1に記載の方法。
  14. キャスト成型された重合したレンズ体を含むシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体であって、前記キャスト成型された重合したレンズ体が重合可能な組成物の反応生産物を含み、前記重合可能な組成物が、a)少なくとも1つのシリコーンモノマー、シリコーンマクロマー、シリコーンプレポリマーまたはその組み合わせ、およびb)少なくとも1つの親水性モノマーを含み;
    レンズ体が第1の型部材および第2の型部材を含む型アッセンブリ中でキャスト成型され、前記第1の型部材および前記第2の型部材のうちの少なくとも1つの成型面が約1%〜約7%の平均極性を備えた少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーを含み;
    レンズ体が、レンズ体への表面処理の適用なしにまたはレンズ体中のポリマー性湿潤剤の相互貫入ネットワーク(IPN)の存在なしに、眼が許容できる湿潤性の前面および後面を有する、
    前記シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体。
  15. シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ体をキャスト成型するための型部材であって、約1%〜約7%の平均極性を備えた少なくとも1つの極性熱可塑性ポリマーを含み、レンズ面の形成に使用される型部材の領域が約32mN/m以上の全表面エネルギーを有する、前記型部材。
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