JP2002137230A - コンタクトレンズ製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズの製造方法 - Google Patents
コンタクトレンズ製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズの製造方法Info
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- JP2002137230A JP2002137230A JP2000336965A JP2000336965A JP2002137230A JP 2002137230 A JP2002137230 A JP 2002137230A JP 2000336965 A JP2000336965 A JP 2000336965A JP 2000336965 A JP2000336965 A JP 2000336965A JP 2002137230 A JP2002137230 A JP 2002137230A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ブランクモールド法において、切削加工の工
程において加工途中のコンタクトレンズ材料が樹脂型か
ら脱離することなく、かつ離型時のレンズ破損がない、
コンタクトレンズ材料と適度な接着性を有するコンタク
トレンズ製造用樹脂型の提供。 【解決手段】 雄型と雌型を用い、一方の型に重合性組
成物を注入して他方の型を組み合わせ、該重合性組成物
を加熱重合または光重合することによりベースカーブ面
の形成された半完成レンズを成形し、該半完成レンズの
ベースカーブ面の反対側の面を切削加工してコンタクト
レンズのフロントカーブ面を形成することによりコンタ
クトレンズを製造する方法においてベースカーブ面を形
成するのに使用する樹脂型であって、その材質が、ポリ
エステル、ポリアセタール、ポリアミドおよびエチレン
−ビニルアルコール共重合体からなる群から選ばれる少
なくとも1種の樹脂95〜99.9重量部と脂肪酸、脂
肪酸エステルおよび脂肪酸塩からなる群から選ばれる少
なくとも1種の滑剤5〜0.1重量部からなる樹脂組成
物であるコンタクトレンズ製造用樹脂型。
程において加工途中のコンタクトレンズ材料が樹脂型か
ら脱離することなく、かつ離型時のレンズ破損がない、
コンタクトレンズ材料と適度な接着性を有するコンタク
トレンズ製造用樹脂型の提供。 【解決手段】 雄型と雌型を用い、一方の型に重合性組
成物を注入して他方の型を組み合わせ、該重合性組成物
を加熱重合または光重合することによりベースカーブ面
の形成された半完成レンズを成形し、該半完成レンズの
ベースカーブ面の反対側の面を切削加工してコンタクト
レンズのフロントカーブ面を形成することによりコンタ
クトレンズを製造する方法においてベースカーブ面を形
成するのに使用する樹脂型であって、その材質が、ポリ
エステル、ポリアセタール、ポリアミドおよびエチレン
−ビニルアルコール共重合体からなる群から選ばれる少
なくとも1種の樹脂95〜99.9重量部と脂肪酸、脂
肪酸エステルおよび脂肪酸塩からなる群から選ばれる少
なくとも1種の滑剤5〜0.1重量部からなる樹脂組成
物であるコンタクトレンズ製造用樹脂型。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンタクトレンズ
製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズの製
造方法に関する。本発明のコンタクトレンズ製造用樹脂
型は、ブランクモールド法でコンタクトレンズを製造す
るのに用いるものであり、適度なコンタクトレンズ材料
との接着性を有することから、該樹脂型を用いると、切
削加工の工程において加工途中のコンタクトレンズ材料
が樹脂型から脱離することなく、かつ離型時のレンズ破
損が減少し、歩留まりよくコンタクトレンズを大量生産
することができる。
製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズの製
造方法に関する。本発明のコンタクトレンズ製造用樹脂
型は、ブランクモールド法でコンタクトレンズを製造す
るのに用いるものであり、適度なコンタクトレンズ材料
との接着性を有することから、該樹脂型を用いると、切
削加工の工程において加工途中のコンタクトレンズ材料
が樹脂型から脱離することなく、かつ離型時のレンズ破
損が減少し、歩留まりよくコンタクトレンズを大量生産
することができる。
【0002】
【従来の技術】コンタクトレンズは大きく分けて3種類
の製造方法、すなわちレースカット法(切削研磨法)、
モールド法およびスピンキャスト法(遠心注型法)のい
ずれかの方法によって製造されている。
の製造方法、すなわちレースカット法(切削研磨法)、
モールド法およびスピンキャスト法(遠心注型法)のい
ずれかの方法によって製造されている。
【0003】レースカット法は、現在コンタクトレンズ
の製造に最も一般的に用いられている方法であり、棒状
またはボタン状のコンタクトレンズ材料を旋盤によって
切り出し、切削、研磨を行ってコンタクトレンズを製造
する方法である。この方法は、コンタクトレンズが角膜
に接する面(ベースカーブ面)の曲率等の形状が異なる
多種類の規格のコンタクトレンズを製造するのに適して
いるが、工程数が多いことに加え、高価なコンタクトレ
ンズ材料の大部分が切削加工によって無駄に捨てられて
しまうことから、必然的に材料コストが高くなるという
問題がある。
の製造に最も一般的に用いられている方法であり、棒状
またはボタン状のコンタクトレンズ材料を旋盤によって
切り出し、切削、研磨を行ってコンタクトレンズを製造
する方法である。この方法は、コンタクトレンズが角膜
に接する面(ベースカーブ面)の曲率等の形状が異なる
多種類の規格のコンタクトレンズを製造するのに適して
いるが、工程数が多いことに加え、高価なコンタクトレ
ンズ材料の大部分が切削加工によって無駄に捨てられて
しまうことから、必然的に材料コストが高くなるという
問題がある。
【0004】一方、モールド法はレンズ形状の空間を有
する成形型に重合性組成物を充填し、これを重合してコ
ンタクトレンズを製造する方法であり、スピンキャスト
法は重合性組成物を回転する型の中に流し込み、遠心力
で原料が薄く広がるのを利用してコンタクトレンズを製
造する方法である。これらの方法は低コストでかつ大量
に同じ規格のコンタクトレンズを製造するのに適してい
るが、形状の異なる多種類の規格のコンタクトレンズを
製造するのには適していない。
する成形型に重合性組成物を充填し、これを重合してコ
ンタクトレンズを製造する方法であり、スピンキャスト
法は重合性組成物を回転する型の中に流し込み、遠心力
で原料が薄く広がるのを利用してコンタクトレンズを製
造する方法である。これらの方法は低コストでかつ大量
に同じ規格のコンタクトレンズを製造するのに適してい
るが、形状の異なる多種類の規格のコンタクトレンズを
製造するのには適していない。
【0005】このため、コンタクトレンズのベースカー
ブ面およびフロントカーブ面のうちの一方の面を型内で
の重合によって成形加工し、他方の面を切削加工して目
的とするコンタクトレンズを得るという、モールド法と
レースカット法を組み合わせた新しい製造方法(ブラン
クモールド法)が提案されている(特公昭59−821
9号公報、特公平3−76213号公報、特公平4−1
1085号公報、特開平7−80860号公報参照)。
このブランクモールドでは、レースカット法と同様にコ
ンタクトレンズの度数や中心厚を自由に設定でき、かつ
レースカット法に比べて材料の無駄が少なく製造コスト
が安いという特徴があり、形状の異なる多種類の規格の
コンタクトレンズを安価に大量生産するのに適した製法
である。
ブ面およびフロントカーブ面のうちの一方の面を型内で
の重合によって成形加工し、他方の面を切削加工して目
的とするコンタクトレンズを得るという、モールド法と
レースカット法を組み合わせた新しい製造方法(ブラン
クモールド法)が提案されている(特公昭59−821
9号公報、特公平3−76213号公報、特公平4−1
1085号公報、特開平7−80860号公報参照)。
このブランクモールドでは、レースカット法と同様にコ
ンタクトレンズの度数や中心厚を自由に設定でき、かつ
レースカット法に比べて材料の無駄が少なく製造コスト
が安いという特徴があり、形状の異なる多種類の規格の
コンタクトレンズを安価に大量生産するのに適した製法
である。
【0006】ブランクモールド法では、一般的に射出成
形によって製造される樹脂製の雄型および雌型が用いら
れ、この樹脂型の材質として、これまでにポリアミド、
エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアセター
ル、ポリエステル、ポリスルホン、非晶質ポリオレフィ
ンなどが提案されている(特開平6−170857号公
報、特開平8−25378号公報、特開平9−6175
7号公報参照)。しかしながら、これらの樹脂をコンタ
クトレンズ製造用樹脂型の材質として用いると、樹脂型
とコンタクトレンズ材料との接着性が強すぎるために、
レンズ成形後の樹脂型からのレンズの離型性が十分では
なく、離型の工程において、レンズの欠け、破れなどが
発生し、歩留まりには限界があるという問題がある。
形によって製造される樹脂製の雄型および雌型が用いら
れ、この樹脂型の材質として、これまでにポリアミド、
エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアセター
ル、ポリエステル、ポリスルホン、非晶質ポリオレフィ
ンなどが提案されている(特開平6−170857号公
報、特開平8−25378号公報、特開平9−6175
7号公報参照)。しかしながら、これらの樹脂をコンタ
クトレンズ製造用樹脂型の材質として用いると、樹脂型
とコンタクトレンズ材料との接着性が強すぎるために、
レンズ成形後の樹脂型からのレンズの離型性が十分では
なく、離型の工程において、レンズの欠け、破れなどが
発生し、歩留まりには限界があるという問題がある。
【0007】そこで、ブランクモールド法においてコン
タクトレンズを型から容易に分離させる試みがなされて
おり、このような従来技術としては、型に付着している
コンタクトレンズを熱水中で分離させる工程を有するこ
とを特徴とするコンタクトレンズの製造方法(特開平1
1−320699号公報参照)が挙げられる。しかしな
がら、この方法においても、コンタクトレンズ材料と樹
脂型との接着性が強すぎるために、コンタクトレンズを
熱水中で型から容易には剥離することができず、歩留ま
りが悪いという問題がある。
タクトレンズを型から容易に分離させる試みがなされて
おり、このような従来技術としては、型に付着している
コンタクトレンズを熱水中で分離させる工程を有するこ
とを特徴とするコンタクトレンズの製造方法(特開平1
1−320699号公報参照)が挙げられる。しかしな
がら、この方法においても、コンタクトレンズ材料と樹
脂型との接着性が強すぎるために、コンタクトレンズを
熱水中で型から容易には剥離することができず、歩留ま
りが悪いという問題がある。
【0008】また、離型の際のレンズの破損を低減させ
るために、コンタクトレンズ製造用の樹脂型の材質とし
て、内部添加剤を含んだポリスチレンまたはポリプロピ
レンの組成物が提案されている(特開平8−31853
6号公報参照)。しかしながら、該組成物をブランクモ
ールド法におけるコンタクトレンズ製造用樹脂型の材質
として用いると、コンタクトレンズ材料と樹脂型との接
着性が弱すぎるために、切削加工の工程で加工途中のコ
ンタクトレンズ材料が樹脂型から脱離してしまうという
問題がある。
るために、コンタクトレンズ製造用の樹脂型の材質とし
て、内部添加剤を含んだポリスチレンまたはポリプロピ
レンの組成物が提案されている(特開平8−31853
6号公報参照)。しかしながら、該組成物をブランクモ
ールド法におけるコンタクトレンズ製造用樹脂型の材質
として用いると、コンタクトレンズ材料と樹脂型との接
着性が弱すぎるために、切削加工の工程で加工途中のコ
ンタクトレンズ材料が樹脂型から脱離してしまうという
問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかして、本発明の目
的は、ブランクモールド法において、切削加工の工程に
おいて加工途中のコンタクトレンズ材料が樹脂型から脱
離することなく、かつ離型時のレンズ破損がない、コン
タクトレンズ材料と適度な接着性を有するコンタクトレ
ンズ製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズ
の製造方法を提供することにある。
的は、ブランクモールド法において、切削加工の工程に
おいて加工途中のコンタクトレンズ材料が樹脂型から脱
離することなく、かつ離型時のレンズ破損がない、コン
タクトレンズ材料と適度な接着性を有するコンタクトレ
ンズ製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズ
の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく研究を行ない、ブランクモールド法にお
いて使用するコンタクトレンズ製造用の樹脂型の材質と
して、特定の樹脂と特定の滑剤からなる樹脂組成物を用
い、該樹脂組成物における滑剤の配合量を調整すること
により、コンタクトレンズ材料と樹脂型との接着力を適
度に調整することができ、切削加工の工程において加工
途中のコンタクトレンズ材料が樹脂型から脱離すること
なく、かつ離型時のレンズ破損が減少し、歩留まりが向
上することを見出し、本発明を完成するに至った。
題を解決すべく研究を行ない、ブランクモールド法にお
いて使用するコンタクトレンズ製造用の樹脂型の材質と
して、特定の樹脂と特定の滑剤からなる樹脂組成物を用
い、該樹脂組成物における滑剤の配合量を調整すること
により、コンタクトレンズ材料と樹脂型との接着力を適
度に調整することができ、切削加工の工程において加工
途中のコンタクトレンズ材料が樹脂型から脱離すること
なく、かつ離型時のレンズ破損が減少し、歩留まりが向
上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、雄型と雌型を用い、
一方の型に重合性組成物を注入して他方の型を組み合わ
せ、該重合性組成物を加熱重合または光重合することに
よりベースカーブ面の形成された半完成レンズを成形
し、該半完成レンズのベースカーブ面の反対側の面を切
削加工してコンタクトレンズのフロントカーブ面を形成
することによりコンタクトレンズを製造する方法におい
てベースカーブ面を形成するのに使用する樹脂型であっ
て、その材質が、ポリエステル、ポリアセタール、ポリ
アミドおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体から
なる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂95〜99.
9重量部と脂肪酸、脂肪酸エステルおよび脂肪酸塩から
なる群から選ばれる少なくとも1種の滑剤5〜0.1重
量部からなる樹脂組成物であることを特徴とするコンタ
クトレンズ製造用樹脂型である。また、本発明は、雄型
と雌型を用い、一方の型に重合性組成物を注入して他方
の型を組み合わせ、該重合性組成物を加熱重合または光
重合することによりベースカーブ面の形成された半完成
レンズを成形し、該半完成レンズのベースカーブ面の反
対側の面を切削加工してコンタクトレンズのフロントカ
ーブ面を形成することによりコンタクトレンズを製造す
る方法において、ベースカーブ面を形成するのに使用す
る樹脂型が上記のコンタクトレンズ製造用樹脂型である
ことを特徴とするコンタクトレンズの製造方法である。
一方の型に重合性組成物を注入して他方の型を組み合わ
せ、該重合性組成物を加熱重合または光重合することに
よりベースカーブ面の形成された半完成レンズを成形
し、該半完成レンズのベースカーブ面の反対側の面を切
削加工してコンタクトレンズのフロントカーブ面を形成
することによりコンタクトレンズを製造する方法におい
てベースカーブ面を形成するのに使用する樹脂型であっ
て、その材質が、ポリエステル、ポリアセタール、ポリ
アミドおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体から
なる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂95〜99.
9重量部と脂肪酸、脂肪酸エステルおよび脂肪酸塩から
なる群から選ばれる少なくとも1種の滑剤5〜0.1重
量部からなる樹脂組成物であることを特徴とするコンタ
クトレンズ製造用樹脂型である。また、本発明は、雄型
と雌型を用い、一方の型に重合性組成物を注入して他方
の型を組み合わせ、該重合性組成物を加熱重合または光
重合することによりベースカーブ面の形成された半完成
レンズを成形し、該半完成レンズのベースカーブ面の反
対側の面を切削加工してコンタクトレンズのフロントカ
ーブ面を形成することによりコンタクトレンズを製造す
る方法において、ベースカーブ面を形成するのに使用す
る樹脂型が上記のコンタクトレンズ製造用樹脂型である
ことを特徴とするコンタクトレンズの製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明のコンタクトレンズ製造用樹脂型の材質
は、ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミドおよび
エチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選
ばれる少なくとも1種の樹脂と脂肪酸、脂肪酸エステル
および脂肪酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種
の滑剤からなる樹脂組成物である。
する。本発明のコンタクトレンズ製造用樹脂型の材質
は、ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミドおよび
エチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選
ばれる少なくとも1種の樹脂と脂肪酸、脂肪酸エステル
および脂肪酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種
の滑剤からなる樹脂組成物である。
【0013】上記のポリエステルとしては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙
げられ、ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン610、ナイロン612等が挙げられる。
これらのうちでも寸法精度および面精度に優れるポリブ
チレンテレフタレートが好ましい。
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙
げられ、ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン610、ナイロン612等が挙げられる。
これらのうちでも寸法精度および面精度に優れるポリブ
チレンテレフタレートが好ましい。
【0014】上記の脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン
酸、ベヘン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等
の炭素数12〜36の飽和脂肪酸、ミリストレイン酸、
パルミトレイン酸、オレイン酸、エルカ酸等の炭素数1
2〜36の不飽和脂肪酸などを挙げることができ、これ
らのうち1種または2種以上を用いることができる。こ
れらのうちでもコンタクトレンズ材料との接着性を適度
に保つ観点から、炭素数18〜36の飽和脂肪酸が好ま
しく、炭素数24〜36の飽和脂肪酸がより好ましい。
スチン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン
酸、ベヘン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等
の炭素数12〜36の飽和脂肪酸、ミリストレイン酸、
パルミトレイン酸、オレイン酸、エルカ酸等の炭素数1
2〜36の不飽和脂肪酸などを挙げることができ、これ
らのうち1種または2種以上を用いることができる。こ
れらのうちでもコンタクトレンズ材料との接着性を適度
に保つ観点から、炭素数18〜36の飽和脂肪酸が好ま
しく、炭素数24〜36の飽和脂肪酸がより好ましい。
【0015】脂肪酸エステルとしては、ブチルラウレー
ト、ブチルステアレート等の脂肪酸の低級アルコールエ
ステル、ミリスチルラウレート、ミリスチルミリスチレ
ート、ミリスチルステアレート、パルミチルステアレー
ト、パルミチルラウレート、パルミチルパルミテート、
ステアリルステアレート、ステアリルラウレート、ステ
アリルパルミテート等の脂肪酸の高級アルコールエステ
ル、エチレングリコールモノステアレート、プロピレン
グリコールモノステアレート、プロピレングリコールモ
ノパルミテート、1,3−ブタンジオール1−モノステ
アレート、1,3−ブタンジオールジステアレート、
1,3−ブタンジオール1−モノセロテート、1,3−
ブタンジオールジセロテート、1,3−ブタンジオール
1−モノモンテート、1,3−ブタンジオールジモンテ
ート、グリセリンモノステアレート、硬化ヒマシ油等の
脂肪酸の多価アルコールエステルなどを挙げることがで
き、これらのうち1種または2種以上を用いることがで
きる。これらのうちでもコンタクトレンズ材料との接着
性を適度に保つ観点から、炭素数18〜36の飽和脂肪
酸の多価アルコールエステルが好ましく、炭素数24〜
36の飽和脂肪酸の多価アルコールエステルがより好ま
しい。
ト、ブチルステアレート等の脂肪酸の低級アルコールエ
ステル、ミリスチルラウレート、ミリスチルミリスチレ
ート、ミリスチルステアレート、パルミチルステアレー
ト、パルミチルラウレート、パルミチルパルミテート、
ステアリルステアレート、ステアリルラウレート、ステ
アリルパルミテート等の脂肪酸の高級アルコールエステ
ル、エチレングリコールモノステアレート、プロピレン
グリコールモノステアレート、プロピレングリコールモ
ノパルミテート、1,3−ブタンジオール1−モノステ
アレート、1,3−ブタンジオールジステアレート、
1,3−ブタンジオール1−モノセロテート、1,3−
ブタンジオールジセロテート、1,3−ブタンジオール
1−モノモンテート、1,3−ブタンジオールジモンテ
ート、グリセリンモノステアレート、硬化ヒマシ油等の
脂肪酸の多価アルコールエステルなどを挙げることがで
き、これらのうち1種または2種以上を用いることがで
きる。これらのうちでもコンタクトレンズ材料との接着
性を適度に保つ観点から、炭素数18〜36の飽和脂肪
酸の多価アルコールエステルが好ましく、炭素数24〜
36の飽和脂肪酸の多価アルコールエステルがより好ま
しい。
【0016】脂肪酸塩としては、ステアリン酸カリウ
ム、ミリスチン酸カリウム、モンタン酸カリウム、ステ
アリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、モンタ
ン酸ナトリウム等の脂肪酸アルカリ金属塩、ステアリン
酸カルシウム、ミリスチン酸カルシウム、モンタン酸カ
ルシウム、ステアリン酸マグネシウム、モンタン酸マグ
ネシウム等の脂肪酸アルカリ土類金属塩などが挙げら
れ、これらのうち1種または2種以上を用いることがで
きる。これらのうちでもコンタクトレンズ材料との接着
性を適度に保つ観点から、炭素数18〜36の飽和脂肪
酸のアルカリ土類金属塩が好ましく、炭素数24〜36
の飽和脂肪酸のアルカリ土類金属塩がより好ましい。
ム、ミリスチン酸カリウム、モンタン酸カリウム、ステ
アリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、モンタ
ン酸ナトリウム等の脂肪酸アルカリ金属塩、ステアリン
酸カルシウム、ミリスチン酸カルシウム、モンタン酸カ
ルシウム、ステアリン酸マグネシウム、モンタン酸マグ
ネシウム等の脂肪酸アルカリ土類金属塩などが挙げら
れ、これらのうち1種または2種以上を用いることがで
きる。これらのうちでもコンタクトレンズ材料との接着
性を適度に保つ観点から、炭素数18〜36の飽和脂肪
酸のアルカリ土類金属塩が好ましく、炭素数24〜36
の飽和脂肪酸のアルカリ土類金属塩がより好ましい。
【0017】本発明における滑剤としては、コンタクト
レンズ材料との接着性を適度に保ち、かつ樹脂組成物の
成形性を向上させる性質に優れる点から、脂肪酸、脂肪
酸エステルおよび脂肪酸塩から構成されるモンタンワッ
クスが好ましい。
レンズ材料との接着性を適度に保ち、かつ樹脂組成物の
成形性を向上させる性質に優れる点から、脂肪酸、脂肪
酸エステルおよび脂肪酸塩から構成されるモンタンワッ
クスが好ましい。
【0018】樹脂型の材質となる上記の樹脂組成物は、
ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミドおよびエチ
レン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選ばれ
る少なくとも1種の樹脂95〜99.9重量部と脂肪
酸、脂肪酸エステルおよび脂肪酸塩からなる群から選ば
れる少なくとも1種の滑剤5〜0.1重量部からなる。
滑剤の割合を樹脂の種類に応じて上記の範囲内で適宜調
整することにより、コンタクトレンズ材料と樹脂型との
接着性を適度に調整することができる。滑剤の割合が
0.1重量部より少ないと、コンタクトレンズ材料との
接着性が高くなりすぎ、5重量部より多いと、樹脂組成
物の成形性が低下する。樹脂組成物は、上記の樹脂98
〜99.9重量部と滑剤2〜0.1重量部からなるのが
好ましい。
ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミドおよびエチ
レン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選ばれ
る少なくとも1種の樹脂95〜99.9重量部と脂肪
酸、脂肪酸エステルおよび脂肪酸塩からなる群から選ば
れる少なくとも1種の滑剤5〜0.1重量部からなる。
滑剤の割合を樹脂の種類に応じて上記の範囲内で適宜調
整することにより、コンタクトレンズ材料と樹脂型との
接着性を適度に調整することができる。滑剤の割合が
0.1重量部より少ないと、コンタクトレンズ材料との
接着性が高くなりすぎ、5重量部より多いと、樹脂組成
物の成形性が低下する。樹脂組成物は、上記の樹脂98
〜99.9重量部と滑剤2〜0.1重量部からなるのが
好ましい。
【0019】また、本発明では、上記した滑剤と共に、
本発明の目的および効果を損なわない範囲で、必要に応
じて他の滑剤を併用してもよく、併用可能な他の滑剤と
しては、流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワ
ックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素系滑剤、ス
テアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビス
ステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪
酸アミド系滑剤、セチルアルコール、ステアリルアルコ
ール等のアルコール系滑剤などが挙げられ、これらのう
ち1種または2種以上を用いることができる。これらの
滑剤の配合量としては、樹脂組成物100重量部に対し
て0.1〜2重量部の範囲内であるのが好ましい。
本発明の目的および効果を損なわない範囲で、必要に応
じて他の滑剤を併用してもよく、併用可能な他の滑剤と
しては、流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワ
ックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素系滑剤、ス
テアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビス
ステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪
酸アミド系滑剤、セチルアルコール、ステアリルアルコ
ール等のアルコール系滑剤などが挙げられ、これらのう
ち1種または2種以上を用いることができる。これらの
滑剤の配合量としては、樹脂組成物100重量部に対し
て0.1〜2重量部の範囲内であるのが好ましい。
【0020】上記の「他の滑剤」を併用する場合は、樹
脂組成物100重量部に対して、本発明における滑剤と
「他の滑剤」(以下、両者を総称して単に「滑剤」とい
うことがある)の合計量が5〜0.1重量部の範囲内で
あるのが好ましく、2〜0.1重量部の範囲内であるの
がより好ましい。
脂組成物100重量部に対して、本発明における滑剤と
「他の滑剤」(以下、両者を総称して単に「滑剤」とい
うことがある)の合計量が5〜0.1重量部の範囲内で
あるのが好ましく、2〜0.1重量部の範囲内であるの
がより好ましい。
【0021】上記の樹脂組成物を射出成形することによ
って、本発明のコンタクトレンズ製造用樹脂型を製造す
ることができる。射出成形の際には、必要に応じて熱安
定剤、酸化防止剤、光安定剤、着色剤、帯電防止剤等の
添加物を加えた材料を用いることもできる。
って、本発明のコンタクトレンズ製造用樹脂型を製造す
ることができる。射出成形の際には、必要に応じて熱安
定剤、酸化防止剤、光安定剤、着色剤、帯電防止剤等の
添加物を加えた材料を用いることもできる。
【0022】本発明のコンタクトレンズ製造用樹脂型
は、雄型と雌型を用い、一方の型に重合性組成物を注入
して他方の型を組み合わせ、該重合性組成物を加熱重合
または光重合することによりベースカーブ面の形成され
た半完成レンズを成形し、該半完成レンズのベースカー
ブ面の反対側の面を切削加工してコンタクトレンズのフ
ロントカーブ面を形成することによりコンタクトレンズ
を製造する方法(以下、これを「ブランクモールド法」
ということがある)において、ベースカーブ面を形成す
るのに使用する樹脂型である。
は、雄型と雌型を用い、一方の型に重合性組成物を注入
して他方の型を組み合わせ、該重合性組成物を加熱重合
または光重合することによりベースカーブ面の形成され
た半完成レンズを成形し、該半完成レンズのベースカー
ブ面の反対側の面を切削加工してコンタクトレンズのフ
ロントカーブ面を形成することによりコンタクトレンズ
を製造する方法(以下、これを「ブランクモールド法」
ということがある)において、ベースカーブ面を形成す
るのに使用する樹脂型である。
【0023】本発明において使用するコンタクトレンズ
製造用樹脂型の一例を図1に示す。図1(a)は雄型の
断面図、図1(b)は雌型の断面図、図1(c)は雄型
を雌型に組み合わせた状態の断面図、図1(d)は雄型
を雌型に組み合わせた状態における型の周辺部の拡大断
面図である。
製造用樹脂型の一例を図1に示す。図1(a)は雄型の
断面図、図1(b)は雌型の断面図、図1(c)は雄型
を雌型に組み合わせた状態の断面図、図1(d)は雄型
を雌型に組み合わせた状態における型の周辺部の拡大断
面図である。
【0024】雄型1は、重合時にコンタクトレンズのベ
ースカーブ面を形成する凸状のベースカーブ光学面3、
雌型に組み合わせたときに雌型に接触する接触面4、重
合後にレンズ切削用旋盤に取り付けるためのアタッチメ
ント5から構成され、その材質は上記した樹脂組成物で
ある。一方、雌型2は、雄型を組み合わせたときに雄型
と接触する接触面6および雄型の凸状のベースカーブ光
学面に半完成レンズ形状の空間を隔てて相対する凹状の
面(フロントカーブ形成面)7から構成される。雄型1
を雌型2に組み合わせると、両者の間にコンタクトレン
ズのベースカーブ面が形成された半完成レンズの形状を
有する空間8が形成される[図1(c)]。この樹脂型
を用いる場合は、雌型に重合性組成物を注入して雄型を
組み合わせ、該重合性組成物を加熱重合または光重合す
ることによりコンタクトレンズのベースカーブ面が形成
された半完成レンズが得られる。得られた半完成レンズ
のベースカーブ面の反対側の面を切削加工してコンタク
トレンズのフロントカーブ面を形成することにより、コ
ンタクトレンズを製造することができる。上記の切削加
工は、半完成レンズが接着した雄型を旋盤に取付けて行
うが、その際には、旋盤による切削量を少なくし、生産
効率を向上させるため、雌型を取り外しておくのが好ま
しい。
ースカーブ面を形成する凸状のベースカーブ光学面3、
雌型に組み合わせたときに雌型に接触する接触面4、重
合後にレンズ切削用旋盤に取り付けるためのアタッチメ
ント5から構成され、その材質は上記した樹脂組成物で
ある。一方、雌型2は、雄型を組み合わせたときに雄型
と接触する接触面6および雄型の凸状のベースカーブ光
学面に半完成レンズ形状の空間を隔てて相対する凹状の
面(フロントカーブ形成面)7から構成される。雄型1
を雌型2に組み合わせると、両者の間にコンタクトレン
ズのベースカーブ面が形成された半完成レンズの形状を
有する空間8が形成される[図1(c)]。この樹脂型
を用いる場合は、雌型に重合性組成物を注入して雄型を
組み合わせ、該重合性組成物を加熱重合または光重合す
ることによりコンタクトレンズのベースカーブ面が形成
された半完成レンズが得られる。得られた半完成レンズ
のベースカーブ面の反対側の面を切削加工してコンタク
トレンズのフロントカーブ面を形成することにより、コ
ンタクトレンズを製造することができる。上記の切削加
工は、半完成レンズが接着した雄型を旋盤に取付けて行
うが、その際には、旋盤による切削量を少なくし、生産
効率を向上させるため、雌型を取り外しておくのが好ま
しい。
【0025】雌型の材質としては、重合性組成物を重合
して得られるレンズ材料との接着性が低く切削加工前に
取り外すことのできるポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン、ポリスチレンなどが挙げられ、これ
らの中から重合性組成物の種類に応じて選択するのが好
ましい。
して得られるレンズ材料との接着性が低く切削加工前に
取り外すことのできるポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン、ポリスチレンなどが挙げられ、これ
らの中から重合性組成物の種類に応じて選択するのが好
ましい。
【0026】また、重合性組成物の重合の際の重合収縮
によるベースカーブ面の光学性能の低下を防ぐ観点か
ら、本発明に用いる雄型と雌型は、例えば図2に示すよ
うに、雄型1を雌型2に組み合わせた際に形成される半
完成レンズ形状の空間8につながる液溜部9を形成する
構造を有しているのが好ましい。この液溜部9は、過剰
の重合性組成物を溜める機能を有するものであり、フロ
ントカーブ形成面の端10の外側に重合用組成物を補充
するための空間およびその補給路を設ける方法などによ
って形成することができる。
によるベースカーブ面の光学性能の低下を防ぐ観点か
ら、本発明に用いる雄型と雌型は、例えば図2に示すよ
うに、雄型1を雌型2に組み合わせた際に形成される半
完成レンズ形状の空間8につながる液溜部9を形成する
構造を有しているのが好ましい。この液溜部9は、過剰
の重合性組成物を溜める機能を有するものであり、フロ
ントカーブ形成面の端10の外側に重合用組成物を補充
するための空間およびその補給路を設ける方法などによ
って形成することができる。
【0027】これまで、本発明において雌型に重合性組
成物を注入して雄型を組み合せる場合の雄型および雌型
を図1および図2を用いて説明してきたが、本発明にお
いては、図3に示すように雄型に重合性組成物を注入し
て雌型を組み合せるような構造を有する雄型1および雌
型2を用いることもできる。
成物を注入して雄型を組み合せる場合の雄型および雌型
を図1および図2を用いて説明してきたが、本発明にお
いては、図3に示すように雄型に重合性組成物を注入し
て雌型を組み合せるような構造を有する雄型1および雌
型2を用いることもできる。
【0028】本発明における重合性組成物は、ラジカル
重合可能な化合物を含む。該化合物としては、ビニル
基、アリル基、アクリル基またはメタクリル基を分子中
に1個以上有する化合物が好ましく、例えば、(メタ)
アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、多
価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、N−ビニ
ルラクタム、アクリルアミド類等の親水性単量体;メチ
ルメタクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;
酢酸ビニル等のカルボン酸ビニル;イタコン酸エステ
ル、フマル酸エステル、スチレン、フルオロアルキル
(メタ)アクリレート、シロキサニル(メタ)アクリレ
ート等の疎水性単量体などが挙げられ、これらのうち1
種または2種以上を用いることができる。
重合可能な化合物を含む。該化合物としては、ビニル
基、アリル基、アクリル基またはメタクリル基を分子中
に1個以上有する化合物が好ましく、例えば、(メタ)
アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、多
価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、N−ビニ
ルラクタム、アクリルアミド類等の親水性単量体;メチ
ルメタクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;
酢酸ビニル等のカルボン酸ビニル;イタコン酸エステ
ル、フマル酸エステル、スチレン、フルオロアルキル
(メタ)アクリレート、シロキサニル(メタ)アクリレ
ート等の疎水性単量体などが挙げられ、これらのうち1
種または2種以上を用いることができる。
【0029】上記の重合性組成物は、得られるコンタク
トレンズの装用感を向上させる観点から、少なくとも1
種の親水性単量体を含むのが好ましい。好ましい親水性
単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアク
リルアミド、N−ビニル−2−ピロリドンが挙げられ
る。
トレンズの装用感を向上させる観点から、少なくとも1
種の親水性単量体を含むのが好ましい。好ましい親水性
単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアク
リルアミド、N−ビニル−2−ピロリドンが挙げられ
る。
【0030】また、上記の重合性組成物は、コンタクト
レンズに形状安定性を付与する観点から、ビニル基、ア
リル基、アクリル基またはメタクリル基を分子中に2個
以上有する化合物を含むのが好ましい。かかる化合物と
しては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネートなどが挙げら
れ、これらのうち1種または2種以上を用いることがで
きる。これらの化合物の含有量としては、重合性組成物
の全重量に対して0.1〜30重量%の範囲内であるの
が好ましい。該含有量が0.1重量%未満の場合には得
られるレンズの形状安定性が低下する傾向があり、30
重量%を超える場合には得られるレンズが脆くなる傾向
がある。
レンズに形状安定性を付与する観点から、ビニル基、ア
リル基、アクリル基またはメタクリル基を分子中に2個
以上有する化合物を含むのが好ましい。かかる化合物と
しては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネートなどが挙げら
れ、これらのうち1種または2種以上を用いることがで
きる。これらの化合物の含有量としては、重合性組成物
の全重量に対して0.1〜30重量%の範囲内であるの
が好ましい。該含有量が0.1重量%未満の場合には得
られるレンズの形状安定性が低下する傾向があり、30
重量%を超える場合には得られるレンズが脆くなる傾向
がある。
【0031】また、上記の重合性組成物としては、重合
方法に適した重合開始剤を加えたものが用いられる。重
合方法としては、重合成分の粘度、体積収縮率、重合速
度などの特性を考慮して、加熱重合または光重合を選択
する。
方法に適した重合開始剤を加えたものが用いられる。重
合方法としては、重合成分の粘度、体積収縮率、重合速
度などの特性を考慮して、加熱重合または光重合を選択
する。
【0032】重合性組成物を加熱重合する場合は、重合
開始剤として従来よりコンタクトレンズの製造に一般的
に用いられている重合開始剤、例えば、ベンゾイルパー
オキサイド、t−ヘキシルパーオキシピバレート、ラウ
ロイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビ
スイソブチレート、1,1’−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−
アミジノプロパン)ジハイドロクロライドなどを用いる
ことができ、これらのうち1種または2種以上を用いる
ことができる。加熱重合の重合装置としては、温度制御
が可能で装置内の温度分布が少ないものを用いるのが好
ましく、かかる重合装置としては、攪拌可能な恒温水
槽、熱風循環式乾燥機などが挙げられる。
開始剤として従来よりコンタクトレンズの製造に一般的
に用いられている重合開始剤、例えば、ベンゾイルパー
オキサイド、t−ヘキシルパーオキシピバレート、ラウ
ロイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビ
スイソブチレート、1,1’−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−
アミジノプロパン)ジハイドロクロライドなどを用いる
ことができ、これらのうち1種または2種以上を用いる
ことができる。加熱重合の重合装置としては、温度制御
が可能で装置内の温度分布が少ないものを用いるのが好
ましく、かかる重合装置としては、攪拌可能な恒温水
槽、熱風循環式乾燥機などが挙げられる。
【0033】重合性組成物を光重合する場合は、重合開
始剤としてベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、
d,l−カンファーキノン、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどを用い
ることができ、これらのうち1種または2種以上を用い
ることができる。光重合の際には、上記の重合性組成物
を充填したコンタクトレンズ製造用樹脂型の雄型および
雌型の少なくとも一方から紫外線などの光線を照射し、
光重合させる。
始剤としてベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、
d,l−カンファーキノン、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどを用い
ることができ、これらのうち1種または2種以上を用い
ることができる。光重合の際には、上記の重合性組成物
を充填したコンタクトレンズ製造用樹脂型の雄型および
雌型の少なくとも一方から紫外線などの光線を照射し、
光重合させる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例などにより具体的に説
明するが、本発明はそれにより何ら限定されない。
明するが、本発明はそれにより何ら限定されない。
【0035】《実施例1》 (A)雄型と雌型の成形 本実施例においては、図1(a)に示す雄型の材質とし
て、ポリブチレンテレフタレート99.6重量部、モン
タンワックス(商品名「Licowax OP」:クラ
リアントジャパン株式会社製)0.4重量部からなる樹
脂組成物を使用し、ベースカーブ(BC)光学面の曲率
を7.50mm、BC光学面の直径を11.5mmとし
て、射出成形によって雄型を製造した。また、図1
(b)に示す雌型の材質として、ポリプロピレン(商品
名「ノーブレンH501」:(株)住友化学工業製)を
使用し、フロントカーブ(FC)形成面の曲率を8.0
0mmとして、雌型も射出成形によって製造した。 (B)レンズの製造 上記(A)で得られた一組の雄型と雌型を使用した。重
合性組成物として、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト99.4重量部、エチレングリコールジメタクリレー
ト0.5重量部、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量
部をよく混合し、脱気、窒素置換を行なった。このよう
にして調製した重合性組成物を上記の雌型に注入して雄
型を組み合わせることにより、重合性組成物を両型によ
り形成される空間に充填し、これを熱風循環式の恒温槽
内に投入し、60℃で2時間、80℃で2時間、さらに
アニールとして120℃で5時間加熱した。この後、雌
型を取り外し、半完成レンズ形状の重合体が接着した雄
型をレンズ切削用旋盤に取り付け、レンズのフロントカ
ーブ側を曲率7.90mmにて切削研磨し、さらにレン
ズの周辺部が滑らかな曲線形状になるように切削研磨し
た。この切削加工の工程で、加工途中の重合体が樹脂型
から脱離したものを加工不良とし、その割合を求めたと
ころ0%であり、優れた加工性を示した。その後、重合
体を雄型から取り外し、コンタクトレンズ材料を得た。
この離型の際にレンズの割れ、欠け等の破損が生じたも
のを不良とし、破損が生じなかった良品の歩留まりを求
めたところ100%であり、非常に優れた離型性を示し
た。
て、ポリブチレンテレフタレート99.6重量部、モン
タンワックス(商品名「Licowax OP」:クラ
リアントジャパン株式会社製)0.4重量部からなる樹
脂組成物を使用し、ベースカーブ(BC)光学面の曲率
を7.50mm、BC光学面の直径を11.5mmとし
て、射出成形によって雄型を製造した。また、図1
(b)に示す雌型の材質として、ポリプロピレン(商品
名「ノーブレンH501」:(株)住友化学工業製)を
使用し、フロントカーブ(FC)形成面の曲率を8.0
0mmとして、雌型も射出成形によって製造した。 (B)レンズの製造 上記(A)で得られた一組の雄型と雌型を使用した。重
合性組成物として、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト99.4重量部、エチレングリコールジメタクリレー
ト0.5重量部、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量
部をよく混合し、脱気、窒素置換を行なった。このよう
にして調製した重合性組成物を上記の雌型に注入して雄
型を組み合わせることにより、重合性組成物を両型によ
り形成される空間に充填し、これを熱風循環式の恒温槽
内に投入し、60℃で2時間、80℃で2時間、さらに
アニールとして120℃で5時間加熱した。この後、雌
型を取り外し、半完成レンズ形状の重合体が接着した雄
型をレンズ切削用旋盤に取り付け、レンズのフロントカ
ーブ側を曲率7.90mmにて切削研磨し、さらにレン
ズの周辺部が滑らかな曲線形状になるように切削研磨し
た。この切削加工の工程で、加工途中の重合体が樹脂型
から脱離したものを加工不良とし、その割合を求めたと
ころ0%であり、優れた加工性を示した。その後、重合
体を雄型から取り外し、コンタクトレンズ材料を得た。
この離型の際にレンズの割れ、欠け等の破損が生じたも
のを不良とし、破損が生じなかった良品の歩留まりを求
めたところ100%であり、非常に優れた離型性を示し
た。
【0036】《実施例2》 (A)雄型と雌型の成形 本実施例においては、図1(a)に示す雄型の材質とし
てポリブチレンテレフタレート99.7重量部、モンタ
ンワックス(商品名「Licowax OP」:クラリ
アントジャパン株式会社製)0.3重量部からなる樹脂
組成物を使用し、BC光学面の曲率を6.20mm、B
C光学面の直径を9.00mmとして、射出成形によっ
て雄型を製造した。また図1(b)に示す雌型の材質と
してポリプロピレン(商品名「ノーブレンH501」:
(株)住友化学工業製)を使用し、FC形成面の曲率を
7.00mmとして、雌型も射出成形によって製造し
た。 (B)レンズの製造 上記(A)で得られた一組の雄型と雌型を使用した。重
合性組成物として、N−ビニル−2−ピロリドン65.
0重量部、メチルメタクリレート34.0重量部、エチ
レングリコールジメタクリレート0.8重量部、アゾビ
スイソブチロニトリル0.2重量部をよく混合し、脱
気、窒素置換を行なった。このようにして調製した重合
性組成物を上記の雌型に注入して雄型を組み合わせるこ
とにより、重合性組成物を両型により形成される空間に
充填し、これを熱風循環式の恒温槽内に投入し、60℃
で2時間、80℃で2時間、さらにアニールとして12
0℃で5時間加熱した。この後、雌型を取り外し、半完
成レンズ形状の重合体が接着した雄型をレンズ切削用旋
盤に取り付け、レンズのフロントカーブ側を曲率6.5
5mmにて切削研磨し、さらにレンズの周辺部が滑らか
な曲線形状になるように切削研磨した。この切削加工の
工程で、加工途中の重合体が樹脂型から脱離したものを
加工不良とし、その割合を求めたところ2%であり、優
れた加工性を示した。その後、重合体を雄型から取り外
し、コンタクトレンズ材料を得た。この離型の際にレン
ズの割れ、欠け等の破損が生じたものを不良とし、破損
が生じなかった良品の歩留まりを求めたところ100%
であり、非常に優れた離型性を示した。
てポリブチレンテレフタレート99.7重量部、モンタ
ンワックス(商品名「Licowax OP」:クラリ
アントジャパン株式会社製)0.3重量部からなる樹脂
組成物を使用し、BC光学面の曲率を6.20mm、B
C光学面の直径を9.00mmとして、射出成形によっ
て雄型を製造した。また図1(b)に示す雌型の材質と
してポリプロピレン(商品名「ノーブレンH501」:
(株)住友化学工業製)を使用し、FC形成面の曲率を
7.00mmとして、雌型も射出成形によって製造し
た。 (B)レンズの製造 上記(A)で得られた一組の雄型と雌型を使用した。重
合性組成物として、N−ビニル−2−ピロリドン65.
0重量部、メチルメタクリレート34.0重量部、エチ
レングリコールジメタクリレート0.8重量部、アゾビ
スイソブチロニトリル0.2重量部をよく混合し、脱
気、窒素置換を行なった。このようにして調製した重合
性組成物を上記の雌型に注入して雄型を組み合わせるこ
とにより、重合性組成物を両型により形成される空間に
充填し、これを熱風循環式の恒温槽内に投入し、60℃
で2時間、80℃で2時間、さらにアニールとして12
0℃で5時間加熱した。この後、雌型を取り外し、半完
成レンズ形状の重合体が接着した雄型をレンズ切削用旋
盤に取り付け、レンズのフロントカーブ側を曲率6.5
5mmにて切削研磨し、さらにレンズの周辺部が滑らか
な曲線形状になるように切削研磨した。この切削加工の
工程で、加工途中の重合体が樹脂型から脱離したものを
加工不良とし、その割合を求めたところ2%であり、優
れた加工性を示した。その後、重合体を雄型から取り外
し、コンタクトレンズ材料を得た。この離型の際にレン
ズの割れ、欠け等の破損が生じたものを不良とし、破損
が生じなかった良品の歩留まりを求めたところ100%
であり、非常に優れた離型性を示した。
【0037】《実施例3》本実施例においては、雄型の
材質として、ポリアセタール99.8重量部、モンタン
ワックス(商品名「Licowax E」:クラリアン
トジャパン株式会社製)0.2重量部からなる樹脂組成
物を用いた以外は、実施例1の(A)および(B)と同
様にしてコンタクトレンズ材料を得た。切削加工の工程
において、加工途中の重合体が樹脂型から脱離したもの
を加工不良とし、その割合を求めたところ1%であり、
優れた加工性を示した。また、離型の際にレンズの割
れ、欠け等の破損が生じたものを不良とし、破損が生じ
なかった良品の歩留まりを求めたところ100%であ
り、非常に優れた離型性を示した。
材質として、ポリアセタール99.8重量部、モンタン
ワックス(商品名「Licowax E」:クラリアン
トジャパン株式会社製)0.2重量部からなる樹脂組成
物を用いた以外は、実施例1の(A)および(B)と同
様にしてコンタクトレンズ材料を得た。切削加工の工程
において、加工途中の重合体が樹脂型から脱離したもの
を加工不良とし、その割合を求めたところ1%であり、
優れた加工性を示した。また、離型の際にレンズの割
れ、欠け等の破損が生じたものを不良とし、破損が生じ
なかった良品の歩留まりを求めたところ100%であ
り、非常に優れた離型性を示した。
【0038】《比較例1》本比較例においては、雄型の
材質としてポリブチレンテレフタレート99.6重量
部、ポリオレフィンワックス(商品名「Licolub
H12」:クラリアントジャパン株式会社製)0.4
重量部からなる樹脂組成物を使用した以外は実施例1の
(A)および(B)と同様にしてコンタクトレンズ材料
を得た。切削加工の工程における加工不良の割合は0%
であり、優れた加工性を示したが、離型の際の良品の歩
留まりは58%であり、実施例1と比較して極めて劣っ
ていた。
材質としてポリブチレンテレフタレート99.6重量
部、ポリオレフィンワックス(商品名「Licolub
H12」:クラリアントジャパン株式会社製)0.4
重量部からなる樹脂組成物を使用した以外は実施例1の
(A)および(B)と同様にしてコンタクトレンズ材料
を得た。切削加工の工程における加工不良の割合は0%
であり、優れた加工性を示したが、離型の際の良品の歩
留まりは58%であり、実施例1と比較して極めて劣っ
ていた。
【0039】《比較例2》本比較例においては、雄型の
材質としてポリブチレンテレフタレート99.7重量
部、ポリオレフィンワックス(商品名「Licolub
H12」:クラリアントジャパン株式会社製)0.3
重量部からなる樹脂組成物を使用した以外は実施例2の
(A)および(B)と同様にしてコンタクトレンズ材料
を得た。切削加工の工程における加工不良の割合は0%
であり、優れた加工性を示したが、離型の際の良品の歩
留まりは65%であり、実施例2と比較して極めて劣っ
ていた。
材質としてポリブチレンテレフタレート99.7重量
部、ポリオレフィンワックス(商品名「Licolub
H12」:クラリアントジャパン株式会社製)0.3
重量部からなる樹脂組成物を使用した以外は実施例2の
(A)および(B)と同様にしてコンタクトレンズ材料
を得た。切削加工の工程における加工不良の割合は0%
であり、優れた加工性を示したが、離型の際の良品の歩
留まりは65%であり、実施例2と比較して極めて劣っ
ていた。
【0040】《比較例3》本比較例においては、雄型の
材質としてポリアセタール99.8重量部、アミド系ワ
ックス(商品名「Licolub FA1」:クラリア
ントジャパン株式会社製)0.2重量部からなる樹脂組
成物を使用した以外は実施例3と同様にしてコンタクト
レンズ材料を得た。切削加工の工程における加工不良の
割合は0%であり、優れた加工性を示したが、離型の際
の良品の歩留まりは63%であり、実施例3と比較して
極めて劣っていた。
材質としてポリアセタール99.8重量部、アミド系ワ
ックス(商品名「Licolub FA1」:クラリア
ントジャパン株式会社製)0.2重量部からなる樹脂組
成物を使用した以外は実施例3と同様にしてコンタクト
レンズ材料を得た。切削加工の工程における加工不良の
割合は0%であり、優れた加工性を示したが、離型の際
の良品の歩留まりは63%であり、実施例3と比較して
極めて劣っていた。
【0041】《比較例4》本比較例においては、雄型の
材質としてポリスチレン99.8重量部、モンタンワッ
クス(商品名「Licowax E」:クラリアントジ
ャパン株式会社製)0.2重量部からなる樹脂組成物を
使用した以外は実施例3と同様にしてコンタクトレンズ
材料を得た。切削加工の工程における加工不良の割合は
72%であり、実施例3と比較して極めて劣っていた。
材質としてポリスチレン99.8重量部、モンタンワッ
クス(商品名「Licowax E」:クラリアントジ
ャパン株式会社製)0.2重量部からなる樹脂組成物を
使用した以外は実施例3と同様にしてコンタクトレンズ
材料を得た。切削加工の工程における加工不良の割合は
72%であり、実施例3と比較して極めて劣っていた。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、ブランクモールド法に
よりコンタクトレンズを製造する方法において、コンタ
クトレンズ材料との適度な接着性を有するコンタクトレ
ンズ製造用樹脂型が提供され、該樹脂型を用いると、切
削加工の工程において加工途中のコンタクトレンズ材料
が樹脂型から脱離することがなく、かつ離型時のレンズ
破損がないことから、歩留まりよくコンタクトレンズを
大量生産することができる。
よりコンタクトレンズを製造する方法において、コンタ
クトレンズ材料との適度な接着性を有するコンタクトレ
ンズ製造用樹脂型が提供され、該樹脂型を用いると、切
削加工の工程において加工途中のコンタクトレンズ材料
が樹脂型から脱離することがなく、かつ離型時のレンズ
破損がないことから、歩留まりよくコンタクトレンズを
大量生産することができる。
【図1】本発明で用いられる雄型(a)、雌型(b)、
雄型を雌型に組み合わせた状態の断面図(c)、雄型を
雌型に組み合わせた状態における型の周辺部の拡大断面
図(d)の一例である。
雄型を雌型に組み合わせた状態の断面図(c)、雄型を
雌型に組み合わせた状態における型の周辺部の拡大断面
図(d)の一例である。
【図2】本発明で用いられる雄型(a)、雌型(b)、
雄型を雌型に組み合わせて液溜部が形成された状態の断
面図(c)、雄型を雌型に組み合わせて液溜部が形成さ
れた状態における型の周辺部の拡大断面図(d)の一例
である。
雄型を雌型に組み合わせて液溜部が形成された状態の断
面図(c)、雄型を雌型に組み合わせて液溜部が形成さ
れた状態における型の周辺部の拡大断面図(d)の一例
である。
【図3】本発明で用いられる雄型(a)、雌型(b)、
雄型を雌型に組み合わせた状態の断面図(c)、雄型を
雌型に組み合わせた状態における両型の周辺部の拡大断
面図(d)の一例である。
雄型を雌型に組み合わせた状態の断面図(c)、雄型を
雌型に組み合わせた状態における両型の周辺部の拡大断
面図(d)の一例である。
1 雄型 2 雌型 3 ベースカーブ光学面 4 雌型との接触面 5 旋盤に取り付けるためのアタッチメント 6 雄型との接触面 7 フロントカーブ形成面 8 半完成レンズの形状を有する空間 9 液溜 10 フロントカーブ形成面の端
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 91/06 C08L 91/06 101/00 101/00 G02C 7/04 G02C 7/04 // B29L 11:00 B29L 11:00 (72)発明者 中田 国彦 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内 Fターム(参考) 2H006 BC07 4F202 AJ03 AJ11 CA01 CB01 CD30 CK41 4F204 AA21 AH74 AJ03 AJ11 EA03 EB01 EK13 EK24 EW01 EW24 4J002 BE031 CB001 CF061 CF071 CL011 CL031 EF056 EG026 EG036 EH036 EH046 EH056 FD176 GB01
Claims (4)
- 【請求項1】 雄型と雌型を用い、一方の型に重合性組
成物を注入して他方の型を組み合わせ、該重合性組成物
を加熱重合または光重合することによりベースカーブ面
の形成された半完成レンズを成形し、該半完成レンズの
ベースカーブ面の反対側の面を切削加工してコンタクト
レンズのフロントカーブ面を形成することによりコンタ
クトレンズを製造する方法においてベースカーブ面を形
成するのに使用する樹脂型であって、その材質が、ポリ
エステル、ポリアセタール、ポリアミドおよびエチレン
−ビニルアルコール共重合体からなる群から選ばれる少
なくとも1種の樹脂95〜99.9重量部と脂肪酸、脂
肪酸エステルおよび脂肪酸塩からなる群から選ばれる少
なくとも1種の滑剤5〜0.1重量部からなる樹脂組成
物であることを特徴とするコンタクトレンズ製造用樹脂
型。 - 【請求項2】 滑剤がモンタンワックスであることを特
徴とする請求項1記載のコンタクトレンズ製造用樹脂
型。 - 【請求項3】 雄型と雌型を用い、一方の型に重合性組
成物を注入して他方の型を組み合わせ、該重合性組成物
を加熱重合または光重合することによりベースカーブ面
の形成された半完成レンズを成形し、該半完成レンズの
ベースカーブ面の反対側の面を切削加工してコンタクト
レンズのフロントカーブ面を形成することによりコンタ
クトレンズを製造する方法において、ベースカーブ面を
形成するのに使用する樹脂型の材質が、ポリエステル、
ポリアセタール、ポリアミドおよびエチレン−ビニルア
ルコール共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1
種の樹脂95〜99.9重量部と脂肪酸、脂肪酸エステ
ルおよび脂肪酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1
種の滑剤5〜0.1重量部からなる樹脂組成物であるこ
とを特徴とするコンタクトレンズの製造方法。 - 【請求項4】 滑剤がモンタンワックスであることを特
徴とする請求項3記載のコンタクトレンズの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000336965A JP2002137230A (ja) | 2000-11-06 | 2000-11-06 | コンタクトレンズ製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000336965A JP2002137230A (ja) | 2000-11-06 | 2000-11-06 | コンタクトレンズ製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002137230A true JP2002137230A (ja) | 2002-05-14 |
Family
ID=18812423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000336965A Pending JP2002137230A (ja) | 2000-11-06 | 2000-11-06 | コンタクトレンズ製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002137230A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005306901A (ja) * | 2004-04-16 | 2005-11-04 | Kuraray Co Ltd | ポリビニルアルコール系樹脂組成物、それからなる溶融成形物及びその製造方法 |
JP2007160706A (ja) * | 2005-12-14 | 2007-06-28 | Asahi Kasei Aimii Kk | 重合用の樹脂鋳型 |
CN103038055A (zh) * | 2010-07-09 | 2013-04-10 | 库柏维景国际控股公司 | 极性热塑性眼科镜片模具、其中模制的眼科镜片和相关方法 |
US9193118B2 (en) | 2010-07-30 | 2015-11-24 | Coopervision International Holding Company, Lp | Ophthalmic lens molds, ophthalmic lenses molded therein, and related methods |
-
2000
- 2000-11-06 JP JP2000336965A patent/JP2002137230A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP4514499B2 (ja) * | 2004-04-16 | 2010-07-28 | 株式会社クラレ | ポリビニルアルコール系樹脂組成物、それからなる溶融成形物及びその製造方法 |
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JP2013539544A (ja) * | 2010-07-09 | 2013-10-24 | クーパーヴィジョン インターナショナル ホウルディング カンパニー リミテッド パートナーシップ | 極性熱可塑性眼用レンズ型、その中で成型された眼用レンズ、および関連する方法 |
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