JP2002006269A - コンタクトレンズ製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズの製造方法 - Google Patents

コンタクトレンズ製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズの製造方法

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JP2002006269A
JP2002006269A JP2000187560A JP2000187560A JP2002006269A JP 2002006269 A JP2002006269 A JP 2002006269A JP 2000187560 A JP2000187560 A JP 2000187560A JP 2000187560 A JP2000187560 A JP 2000187560A JP 2002006269 A JP2002006269 A JP 2002006269A
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contact lens
male
lens
polymerizable composition
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Mitsuru Takei
満 武井
Toshiyuki Ito
敏幸 伊藤
Hidetaka Tamura
英孝 田村
Takashi Makabe
隆 真壁
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素透過性が低く、コンタクトレンズ材料と
の適度な接着性を有し、吸湿性が低く寸法安定性に優れ
るコンタクトレンズ製造用樹脂型およびそれを用いたコ
ンタクトレンズの製造方法を提供すること。 【解決手段】 炭素数6〜18の脂肪族ジアミンから誘
導される構造単位および炭素数8〜18の脂肪族ジカル
ボン酸から誘導される構造単位からなるポリアミドより
なるコンタクトレンズ製造用樹脂型およびそれを用いた
コンタクトレンズの製造方法によって上記の課題が解決
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンタクトレンズ
製造用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズの製
造方法に関する。本発明のコンタクトレンズ製造用樹脂
型は、酸素透過性が低く、コンタクトレンズ材料との適
度な接着性を有し、吸湿性が低く寸法安定性に優れるこ
とから、該樹脂型を用いると、離型時のレンズ破損がな
く、ベースカーブ面の曲率およびレンズ直径の寸法が均
一な高品質のコンタクトレンズを安価に大量生産するこ
とができる。
【0002】
【従来の技術】コンタクトレンズは大きく分けて3種類
の製造方法、すなわちレースカット法(切削研磨法)、
スピンキャスト法(遠心注型法)およびモールド法のい
ずれかの方法によって製造されている。
【0003】レースカット法は、現在、コンタクトレン
ズの製造に最も一般的に用いられている方法であり、棒
状またはボタン状のコンタクトレンズ材料を旋盤によっ
て切り出し、研磨を行ってコンタクトレンズを製造する
方法である。この方法は、コンタクトレンズが角膜に接
触する面(ベースカーブ面)の曲率等の形状が異なる多
種類の規格のコンタクトレンズを製造するのに適してい
るが、工程数が多いことに加え、高価なコンタクトレン
ズ材料の大部分が切削加工によって無駄に捨てられてし
まうことから、必然的に製造コストが高くなるという問
題がある。
【0004】また、スピンキャスト法は重合性組成物を
回転する型の中に流し込み、遠心力で原料が薄く広がる
のを利用してコンタクトレンズを製造する方法である。
この方法は、低コストでかつ大量に同じ規格のコンタク
トレンズを製造するのに適しているが、重合性組成物の
粘度、表面張力、滴下量、回転数など多くの因子を注意
深く制御する必要があり、また適用可能な重合性組成物
も限定されてしまう。さらに、得られるコンタクトレン
ズのベースカーブ面は非球面であり、十分な光学性能が
得られないという問題がある。
【0005】一方、モールド法はレンズ形状の空間を有
する成形型に重合性組成物を充填し、これを重合してコ
ンタクトレンズを製造する方法である。この方法もスピ
ンキャスト法と同様に、低コストでかつ大量に同じ規格
のコンタクトレンズを製造するのに適した方法である。
また近年、モールド法とレースカット法を組み合わせた
製造方法として、コンタクトレンズのベースカーブ面お
よびフロントカーブ面のうちの一方の面を型内での重合
によって成形加工し、他方の面を切削加工して目的とす
るコンタクトレンズを得る方法(ブランクモールド法)
が提案されている(特公昭59−8219号公報、特公
平3−76213号公報、特公平4−11085号公
報、特開平7−80860号公報参照)。モールド法お
よびブランクモールド法の利点は、レースカット法と比
べて低コストでコンタクトレンズを製造できることであ
り、現在これらの製造方法が急速に普及しつつある。従
来より、これらの方法に使用する型の材質として射出成
形可能な樹脂が広く提案されてきた。
【0006】モールド法における樹脂型の材質として
は、一般にポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレ
フィン、ポリスチレンなどが使用されている。これら
は、樹脂自体が安価でかつ射出成形が容易であることか
ら、低コストで大量生産することが要求されるディスポ
ーザブルコンタクトレンズの製造に用いられているが、
これらの樹脂は酸素透過性が高いため、コンタクトレン
ズ製造用の樹脂型の材質として用いると、コンタクトレ
ンズの原料である単量体の重合の過程で樹脂型を透過し
てくる酸素による重合阻害を受ける。そのため、重合の
進行具合が、雄型に接している付近、雌型に接している
付近およびレンズ形状を有する空間の中央部付近で異な
り、重合の不均一性が生じることから、得られるコンタ
クトレンズの膨潤率にばらつきが生じる。したがって、
いかに球面性の優れた型を使用しても、得られるソフト
コンタクトレンズのベースカーブの球面性には限界があ
るという欠点を有している。
【0007】また、モールド法における樹脂型の材質と
して、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11等のポ
リアミドが提案されている(特開昭52−117647
号公報参照)。ナイロン6およびナイロン66は、酸素
透過性がポリオレフィンおよびポリスチレンと比べて低
く、コンタクトレンズ製造用の樹脂型の材質として使用
した場合、上記した酸素による重合阻害を受けにくい。
しかしながら、これらの樹脂はコンタクトレンズ材料と
の接着性が強く、重合後にコンタクトレンズを離型する
ことが困難であるという問題がある。さらに、これらの
樹脂は、吸湿性があり射出成形後の寸法が変化しやすい
ことから、精密な寸法精度を必要とするコンタクトレン
ズ製造用の樹脂型の材質としては適さない。また、ナイ
ロン11は、ナイロン6およびナイロン66に比べて酸
素透過性が高く、コンタクトレンズ製造用の樹脂型の材
質として使用した場合、前記したポリオレフィンやポリ
スチレンを使用した場合と同様に、重合が不均一にな
り、得られるコンタクトレンズの膨潤率にばらつきが生
じやすいという問題がある。
【0008】ポリアミドは、ブランクモールド法に使用
する樹脂型の材質としても用いられている(特開平6−
170857号公報参照)が、一般的なポリアミドであ
るナイロン6およびナイロン66では、モールド法の場
合と同様に、成形後にコンタクトレンズを離型すること
が困難であり、またコンタクトレンズ製造用の樹脂型と
して要求される寸法安定性が満たされない。また、ブラ
ンクモールド法におけるコンタクトレンズ製造用の樹脂
型の材質として、ナイロン6およびナイロン66以外に
変性ポリアミド6Tも使用されている(特開平8−25
378号公報、特開平9−61757号公報参照)。こ
の樹脂は、ナイロン6およびナイロン66と同様にコン
タクトレンズ材料との接着性が強く、離型が困難である
という問題がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0009】しかして、本発明の目的は、酸素透過性が
低く、コンタクトレンズ材料との適度な接着性を有し、
吸湿性が低く寸法安定性に優れるコンタクトレンズ製造
用樹脂型およびそれを用いたコンタクトレンズの製造方
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく研究を行い、モールド法またはブランクモ
ールド法によるコンタクトレンズの製造に使用する樹脂
型の材質として、炭素数6〜18の脂肪族ジアミンから
誘導される構造単位および炭素数8〜18の脂肪族ジカ
ルボン酸から誘導される構造単位からなるポリアミド、
特にナイロン612を用いることにより、離型時のレン
ズ破損がなく、ベースカーブ面の曲率およびレンズ直径
の寸法が均一な高品質のコンタクトレンズを安価に大量
生産し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、炭素数6〜18の脂
肪族ジアミンから誘導される構造単位および炭素数8〜
18の脂肪族ジカルボン酸から誘導される構造単位から
なるポリアミドよりなるコンタクトレンズ製造用樹脂型
である。また、本発明は、雄型と雌型を用い、一方の型
に重合性組成物を注入して他方の型を組み合わせ、該重
合性組成物を加熱重合または光重合することによりコン
タクトレンズを製造する方法において、少なとも一方の
型が上記のコンタクトレンズ製造用樹脂型であることを
特徴とするコンタクトレンズの製造方法である。そし
て、本発明は、雄型と雌型を用い、一方の型に重合性組
成物を注入して他方の型を組み合わせ、該重合性組成物
を加熱重合または光重合することによりベースカーブ面
の形成された半完成レンズを成形し、該半完成レンズの
ベースカーブ面の反対側の面を切削加工してコンタクト
レンズのフロントカーブ面を形成することによってコン
タクトレンズを製造する方法において、ベースカーブ面
を形成する型が上記のコンタクトレンズ製造用樹脂型で
あることを特徴とするコンタクトレンズの製造方法であ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明のコンタクトレンズ製造用樹脂型は、炭素
数6〜18の脂肪族ジアミンから誘導される構造単位お
よび炭素数8〜18の脂肪族ジカルボン酸から誘導され
る構造単位からなるポリアミドよりなる。
【0013】炭素数6〜18の脂肪族ジアミンとして
は、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプ
タン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノ
ナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノ
ウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−
ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカ
ン、1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジア
ミノヘキサデカン、1,17−ジアミノペプタデカン、
1,18−ジアミノオクタデカン等の直鎖状脂肪族ジア
ミン、1,6−ジアミノ−2,5−ジメチルヘキサン、
1,6−ジアミノ−2,4−ジメチルヘキサン、1,6
−ジアミノ−3,3−ジメチルヘキサン、1,6−ジア
ミノ−2,2−ジメチルヘキサン、1,6−ジアミノ−
2,2,4−トリメチルヘキサン、1,6−ジアミノ−
2,4,4−トリメチルヘキサン、1,7−ジアミノ−
2,3−ジメチルヘプタン、1,7−ジアミノ−2,4
−ジメチルヘプタン、1,7−ジアミノ−2,5−ジメ
チルヘプタン、1,7−ジアミノ−2,2−ジメチルヘ
プタン、1,8−ジアミノ−1,3−ジメチルオクタ
ン、1,8−ジアミノ−1,4−ジメチルオクタン、
1,8−ジアミノ−2,4−ジメチルオクタン、1,8
−ジアミノ−3,4−ジメチルオクタン、1,8−ジア
ミノ−4,5−ジメチルオクタン、1,8−ジアミノ−
2,2−ジメチルオクタン、1,8−ジアミノ−3,3
−ジメチルオクタン、1,8−ジアミノ−4,4−ジメ
チルオクタン、1,6−ジアミノ−2,4−ジエチルヘ
キサン、1,9−ジアミノ−5−メチルノナン等の分岐
状脂肪族ジアミンなどを挙げることができ、これらのう
ち1種または2種以上を用いることができる。これらの
うちでも、炭素数6〜12の直鎖状脂肪族ジアミンが好
ましく、炭素数6〜8の直鎖状脂肪族ジアミンがより好
ましい。
【0014】炭素数8〜18の脂肪族ジカルボン酸とし
ては、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデ
カン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカ
ン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸等の直鎖
状脂肪族ジカルボン酸、2,5−ジメチルセバシン酸、
3,4−ジメチルセバシン酸、2,2,4−トリメチル
セバシン酸、2,4,4−トリメチルセバシン酸等の分
岐状脂肪族ジカルボン酸などを挙げることができ、これ
らのうち1種または2種以上を用いることができる。こ
れらのうちでも、炭素数8〜14の直鎖状脂肪族ジカル
ボン酸が好ましく、炭素数10〜12の直鎖状脂肪族ジ
カルボン酸がより好ましい。
【0015】上記の脂肪族ジアミンから誘導される構造
単位および脂肪族ジカルボン酸から誘導される構造単位
からなるポリアミドとしては、ナイロン610、ナイロ
ン612が好ましく、低酸素透過性、コンタクトレンズ
材料との適度な接着性、低吸湿性および寸法安定性のバ
ランスに優れるナイロン612がより好ましい。上記の
ポリアミドは、30%以下であれば、上記した脂肪族ジ
アミンまたは脂肪族ジカルボン酸から誘導される構造単
位以外の構造単位を有していてもよい。かかる構造単位
を誘導する化合物としては、例えば、テレフタル酸、イ
ソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、メタキシリレン
ジアミン、パラキシリレンジアミンなどの芳香族ジアミ
ン、シクロヘキシレンジアミン、ビス(アミノメチル)
シクロヘキサンなどの脂環族ジアミン、ε−カプロラク
タム、ω−ラウロラクタム、11−アミノウンデカン酸
などのラクタムまたはアミノカルボン酸などが挙げられ
る。また、上記のポリアミドは、変性ポリオレフィン、
ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、
ポリフェニレンエーテル、ポリアリレートなど他のポリ
マーを配合したポリマーアロイの形態で用いることもで
きる。他のポリマーの配合量としては、ポリアミド10
0重量部に対して50重量部以下であるのが好ましい。
【0016】上記のポリアミドを射出成形することによ
って本発明のコンタクトレンズ製造用樹脂型を製造する
ことができる。射出成形の際には、必要に応じて熱安定
剤、酸化防止剤、光安定剤、着色剤、帯電防止剤、滑
剤、離型剤等の添加物をポリアミドに加えた材料を用い
ることもできる。
【0017】本発明のコンタクトレンズ製造用樹脂型
は、雄型と雌型を用いてコンタクトレンズを製造する方
法に使用するのに適しており、一方の型に重合性組成物
を注入して他方の型を組み合わせ、該重合性組成物を加
熱重合または光重合することによりコンタクトレンズを
製造する方法(以下、これを「モールド法」ということ
がある)および一方の型に重合性組成物を注入して他方
の型を組み合わせ、該重合性組成物を加熱重合または光
重合することによりベースカーブ面の形成された半完成
レンズを成形し、該半完成レンズのベースカーブ面の反
対側の面を切削加工してコンタクトレンズのフロントカ
ーブ面を形成することによってコンタクトレンズを製造
する方法(以下、これを「ブランクモールド法」という
ことがある)のいずれの方法にも使用することができ
る。
【0018】モールド法において使用するコンタクトレ
ンズ製造用樹脂型の一例を図1に示す。図1(a)は雄
型の断面図、図1(b)は雌型の断面図、図1(c)は
雄型を雌型に組み合わせた状態の断面図である。
【0019】雄型1は、重合時にコンタクトレンズのベ
ースカーブ面を形成する凸状のベースカーブ光学面3、
雌型に組み合わせたときに雌型に接触する接触面4から
構成される。一方、雌型2は、重合時にコンタクトレン
ズのフロントカーブ面を形成する凹状のフロントカーブ
光学面5、雄型を組み合わせたときに雄型と接触する接
触面6、コンタクトレンズの外周を規定する外周規定面
7から構成される。雄型1を雌型2に組み合わせると、
両者の間にコンタクトレンズのベースカーブ面とフロン
トカーブ面が形成された完成レンズ形状となる空間8が
形成される[図1(c)]。この樹脂型を用いる場合は、
雌型に重合性組成物を注入して雄型を組み合わせ、該重
合性組成物を加熱重合または光重合することによりコン
タクトレンズを製造することができる。
【0020】モールド法によりコンタクトレンズを製造
するのに用いる樹脂型の材質としては、雄型または雌型
のいずれか一方の材質が本発明におけるポリアミドであ
っても、雄型および雌型の両方の材質が本発明における
ポリアミドであってもよいが、雄型と雌型の嵌合精度が
射出成形後に低下するのを抑制する観点から、雄型およ
び雌型の材質が本発明におけるポリアミドであるのが好
ましい。雄型または雌型の一方の材質が本発明における
ポリアミドである場合には、他方の型の材質には、低酸
素透過性および重合性組成物を重合して得られるレンズ
材料からの剥離性が要求される。かかる要求を満たす材
料としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステル、ポリアセタールな
どが挙げられ、これらの中から重合性組成物の種類に応
じて選択するのが好ましい。
【0021】ブランクモールド法において使用するコン
タクトレンズ製造用樹脂型の一例を図2に示す。図2
(a)は雄型の断面図、図2(b)は雌型の断面図、図
2(c)は雄型を雌型に組み合わせた状態の断面図、図
2(d)は雄型を雌型に組み合わせた状態における型の
周辺部の拡大断面図である。
【0022】雄型9は、重合時にコンタクトレンズのベ
ースカーブ面を形成する凸状のベースカーブ光学面1
1、雌型に組み合わせたときに雌型に接触する接触面1
2、重合後にレンズ切削用旋盤に取り付けるためのアタ
ッチメント13から構成される。一方、雌型10は、雄
型を組み合わせたときに雄型と接触する接触面14およ
び雄型の凸状のベースカーブ光学面に半完成レンズ形状
の空間を隔てて相対する凹状の面(フロントカーブ形成
面)15から構成される。雄型9を雌型10に組み合わ
せると、両者の間にコンタクトレンズのベースカーブ面
が形成された半完成レンズの形状を有する空間16が形
成される[図2(c)]。この樹脂型を用いる場合は、
雌型に重合性組成物を注入して雄型を組み合わせ、該重
合性組成物を加熱重合または光重合することによりコン
タクトレンズのベースカーブ面が形成された半完成レン
ズが得られる。得られた半完成レンズのベースカーブ面
の反対側の面を切削加工してコンタクトレンズのフロン
トカーブ面を形成することにより、コンタクトレンズを
製造することができる。上記の切削加工は、半完成レン
ズが接着した雄型を旋盤に取付けて行うが、その際に
は、旋盤による切削量を少なくし、生産効率を向上させ
るため、雌型を取り外しておくのが好ましい。
【0023】ブランクモールド法によりコンタクトレン
ズを製造するのに用いる樹脂型の材質としては、雄型お
よび雌型の両方の材質が本発明におけるポリアミドであ
っても、雄型または雌型のうちのコンタクトレンズのベ
ースカーブ面を形成する型の材質のみが本発明における
ポリアミドであってもよいが、生産効率を向上させる観
点から、雄型および雌型のうちコンタクトレンズのベー
スカーブ面を形成する型の材質のみが本発明におけるポ
リアミドであるのが好ましい。この場合の他方の型の材
質としては、重合性組成物を重合して得られるレンズ材
料との接着力が低く切削加工前に取り外すことのできる
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポ
リスチレンなどが挙げられ、これらの中から重合性組成
物の種類に応じて選択するのが好ましい。
【0024】また、モールド法またはブランクモールド
法に用いる雄型と雌型は、重合性組成物の重合の際の重
合収縮によるベースカーブ面の光学性能の低下を防ぐ観
点および酸素による重合阻害を抑制する観点から、例え
ばブランクモールド法を例にとれば、図3に示すよう
に、雄型9を雌型10に組み合わせた際に形成される半
完成レンズ形状の空間16につながる液溜部17を形成
する構造を有しているのが好ましい。この液溜部17
は、過剰の重合性組成物を溜める機能を有するものであ
り、フロントカーブ形成面の端18の外側に重合用組成
物を補充するための空間およびその補給路を設ける方法
などによって形成することができる。
【0025】これまで、モールド法およびブランクモー
ルド法において雌型に重合性組成物を注入して雄型を組
み合せる場合の雄型および雌型を図1〜図3を用いて説
明してきたが、本発明においては、ブランクモールド法
を例にとれば、図4に示すように雄型に重合性組成物を
注入して雌型を組み合せるような構造を有する雄型9お
よび雌型10を用いることもできる。
【0026】本発明における重合性組成物は、ラジカル
重合可能な化合物を含む。該化合物としては、ビニル
基、アリル基、アクリル基またはメタクリル基を分子中
に1個以上有する化合物が好ましく、例えば、(メタ)
アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、多
価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、N−ビニ
ルラクタム、アクリルアミド類等の親水性単量体;メチ
ルメタクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;
酢酸ビニル等のカルボン酸ビニル;イタコン酸エステ
ル、フマル酸エステル、スチレン、フルオロアルキル
(メタ)アクリレート、シロキサニル(メタ)アクリレ
ートなどの疎水性単量体などが挙げられ、これらのうち
1種または2種以上を用いることができる。
【0027】上記の重合性組成物は、得られるコンタク
トレンズの装用感を向上させる観点から、少なくとも1
種の親水性単量体を含むのが好ましい。好ましい親水性
単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアク
リルアミド、N−ビニル−2−ピロリドンが挙げられ
る。
【0028】また、上記の重合性組成物は、コンタクト
レンズに形状安定性を付与する観点から、ビニル基、ア
リル基、アクリル基またはメタクリル基を分子中に2個
以上有する化合物を含むのが好ましい。かかる化合物と
しては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、ジビニルベンゼンジアリルフタレート、ジエチレ
ングリコールビスアリルカーボネートなどが挙げられ、
これらのうち1種または2種以上を用いることができ
る。これらの化合物の含有量としては、重合性組成物の
全重量に対して0.1〜30重量%の範囲内であるのが
好ましい。該含有量が0.1重量%未満の場合には得ら
れるレンズの形状安定性が低下する傾向があり、30重
量%を超える場合には得られるレンズが脆くなる傾向が
ある。
【0029】また、上記の重合性組成物としては、重合
方法に適した重合開始剤を加えたものが用いられる。重
合方法としては、重合成分の粘度、体積収縮率、重合速
度などの特性を考慮して、加熱重合または光重合を選択
する。
【0030】重合性組成物を加熱重合する場合は、重合
開始剤として従来よりコンタクトレンズの製造に一般的
に用いられている重合開始剤、例えば、ベンゾイルパー
オキサイド、t−ヘキシルパーオキシピバレート、ラウ
ロイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビ
スイソブチレート、1,1’−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−
アミジノプロパン)ジハイドロクロライドなどを用いる
ことができ、これらのうち1種または2種以上を用いる
ことができる。加熱重合の重合装置としては、温度制御
が可能で装置内の温度分布が少ないものを用いるのが好
ましく、かかる重合装置としては、攪拌可能な恒温水
槽、熱風循環式乾燥機などが挙げられる。
【0031】重合性組成物を光重合する場合は、重合開
始剤としてベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、
d,l−カンファーキノン、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどを用い
ることができ、これらのうち1種または2種以上を用い
ることができる。光重合の際には、上記の重合性組成物
を充填したコンタクトレンズ製造用樹脂型の雄型および
雌型の少なくとも一方から紫外線などの光線を照射し、
光重合させる。
【0032】
【実施例】以下に本発明について実施例などにより具体
的に説明するが、本発明はそれにより何ら限定されな
い。以下の例において、ソフトコンタクトレンズの直径
およびベースカーブは、次のようにして測定した。
【0033】ソフトコンタクトレンズの直径:下記の実
施例および比較例において得られたソフトコンタクトレ
ンズを25℃の生理食塩水中に一晩以上浸漬して飽和状
態になるまで水和膨潤させ、拡大万能投影機で10倍に
拡大して、その直径を測定した。
【0034】ソフトコンタクトレンズのベースカーブ
(BC):下記の実施例および比較例において得られた
ソフトコンタクトレンズを25℃の生理食塩水中に一晩
以上浸漬して飽和状態になるまで水和膨潤させ、そのベ
ースカーブを、中空円筒の直径が10mmのレンズ支持
台を用いて、ISO10338に記載された方法に準拠
して測定した。
【0035】実施例1 (A)雄型および雌型の成形 本実施例においては、図1(a)に示す雄型および図1
(b)に示す雌型を、ナイロン612(商品名「ザイテ
ル151L」:デュポン(株)製)を使用して、雄型の
ベースカーブ(BC)光学面の曲率を7.25mm、B
C面の直径を11.3mmとし、また雌型のフロントカ
ーブ(FC)光学面の曲率を7.72mm、FC面の直
径を11.29mmとし、射出成形によりそれぞれ成形
した。射出成形後、1ヶ月経過した後の雄型の寸法は、
BC光学面の曲率が7.25±0.005mm、BC面
の直径11.3±0.006mmであった。また、射出
成形後、1ヶ月経過した後の雌型の寸法は、FC光学面
の曲率が7.72±0.006mm、BC面の直径1
1.29±0.006mmであった。雄型および雌型と
も、極めて良好な寸法安定性を有していた。 (B)レンズの製造 上記(A)で得られた一組の雄型と雌型を使用した。重
合性組成物として、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト99.4重量部、エチレングリコールジメタクリレー
ト0.5重量部、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量
部をよく混合し、脱気、窒素置換を行なった。こうして
調製した重合性組成物を雌型に注入して雄型を組み合わ
せることにより、重合性組成物を両型により形成される
空間に充填し、これを熱風循環式の恒温槽内に投入し、
60℃で2時間、80℃で2時間、さらにアニールとし
て120℃で5時間加熱した。その後、室温まで冷却
し、両型から重合体を取り出し、コンタクトレンズ材料
を得た。この離型の際にレンズの割れ、欠け等の破損が
生じたものは不良とし、破損が生じなかった良品の歩留
まりを求めたところ、98%であり非常に優れた離型性
を示した。良品として得られたコンタクトレンズ材料を
生理食塩液中で飽和状態になるまで水和膨潤させた後、
再度生理食塩水に浸漬して溶出物の溶出を完結させ、ソ
フトコンタクトレンズを得た。このソフトコンタクトレ
ンズの直径は13.50±0.01mm、BC光学面の
曲率は8.70±0.01mm、パワーは−3.00±
0.05Dであり、成形精度が極めて良好であった。
【0036】実施例2 (A)雄型と雌型の成形 本実施例においては、図1(a)に示す雄型および図1
(b)に示す雌型を、ナイロン610(商品名「アミラ
ンCM2001」:東レ(株)製)を使用して、雄型の
BC光学面の曲率を6.20mm、BC面の直径を9.
50mmとし、また雄型のフロントカーブ(FC)形成
面の曲率を6.55mm、FC面の直径を9.49mm
とし、射出成形によりそれぞれ成形した。射出成形後、
1ヶ月経過した後の雄型の寸法は、BC光学面の曲率が
6.20±0.005mm、BC面の直径9.50±
0.007mmであった。また、射出成形後、1ヶ月経
過した後の雌型の寸法は、FC光学面の曲率が6.55
±0.006mm、FC面の直径9.49±0.007
mmであった。雄型および雌型とも、極めて良好な寸法
安定性を有していた。 (B)レンズの製造 上記(A)で得られた一組の雄型と雌型を使用した。重
合性組成物として、N−ビニル−2−ピロリドン65.
0重量部、メチルメタクリレート34.0重量部、エチ
レングリコールジメタクリレート0.8重量部、アゾビ
スイソブチロニトリル0.2重量部を使用した以外は実
施例1の(B)と同様にレンズを成形し、ソフトコンタ
クトレンズを得た。こうして得られたコンタクトレンズ
の良品の歩留まりは93%であり、成形精度は直径1
4.00±0.02mm、BC光学面の曲率9.00±
0.01mm、パワー−5.00±0.05Dであり、
優れた成形精度を有していた。
【0037】実施例3 (A)雄型と雌型の成形 本実施例においては、図3(a)に示す雄型の材質とし
てナイロン612(商品名「ザイテル151L」:デュ
ポン(株)製)を使用し、BC光学面の曲率を7.50
mm、BC面の直径11.5mmとし、また図3(b)
に示す雌型の材質としてポリプロピレン(商品名「ノー
ブレンH501」:(株)住友化学工業製)を使用し、
フロントカーブ(FC)形成面の曲率を7.55mmと
して、雄型および雌型をそれぞれ射出成形によって製造
した。射出成形後、1ヶ月経過した後の雄型の寸法は、
BC光学面の曲率が7.50±0.004mm、BC面
の直径11.5±0.005mmであり、極めて良好な
寸法安定性を有していた。 (B)レンズの製造 上記(A)で得られた一組の雄型と雌型を使用した。重
合性組成物として、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト99.4重量部、エチレングリコールジメタクリレー
ト0.5重量部、ベンゾイルパーオキサイド0.1重量
部をよく混合し、脱気、窒素置換を行なった。こうして
調製した重合性組成物を上記の雌型に注入して雄型を組
み合わせることにより、重合性組成物を両型により形成
される空間に充填し、これを熱風循環式の恒温槽内に投
入し、60℃で2時間、80℃で2時間、さらにアニー
ルとして120℃で5時間加熱した。この後、雌型を取
り外し、半完成レンズ形状の重合体が接着した雄型をレ
ンズ切削用旋盤に取り付け、レンズのフロントカーブ側
を曲率7.90mmにて切削研磨し、さらにレンズの周
辺部が滑らかな曲線形状になるように切削研磨した。そ
の後、重合体を雄型から取り外し、コンタクトレンズ材
料を得た。この離型の際にレンズの割れ、欠け等の破損
が生じたものを不良とし、破損が生じなかった良品の歩
留まりを求めたところ、97%であり非常に優れた離型
性を示した。良品として得られたコンタクトレンズ材料
を生理食塩液中で飽和状態になるまで水和膨潤させた
後、再度生理食塩水に浸漬して溶出物の溶出を完結さ
せ、ソフトコンタクトレンズを得た。このソフトコンタ
クトレンズの直径は13.80±0.01mm、BC光
学面の曲率は9.00±0.01mm、パワーは−2.
50±0.04Dであり、成形精度が極めて良好であっ
た。
【0038】比較例1 本比較例においては、雄型および雌型の材質としてナイ
ロン6(商品名「東洋紡ナイロンT822」:東洋紡績
(株)製)を使用した以外は実施例1の(A)と同様
に、射出成形により雄型および雌型を作製した。射出成
形後、1ヶ月経過した後の雄型の寸法は、BC光学面の
曲率が7.24±0.031mm、BC面の直径が1
1.28±0.036mmであった。また、射出成形1
ヶ月後の雌型の寸法は、FC光学面の曲率が7.72±
0.030mm、BC面の直径が11.28±0.03
4mmであり、雄型および雌型とも、実施例1と比べて
寸法安定性に劣っていた。この雄型および雌型を用いて
実施例1の(B)と同様の操作を行ない、ソフトコンタ
クトレンズを得た。こうして得られたコンタクトレンズ
の良品の歩留まりは35%であり、直径は13.50±
0.03mm、BC光学面の曲率が8.70±0.04
mm、パワー−3.00±0.15Dであり、実施例1
と比較して成形精度にも劣っていた。
【0039】比較例2 本比較例においては、雄型および雌型の材質として変性
ナイロン6T(商品名「アーレン」:三井化学(株)
製)を使用した以外は実施例1の(A)と同様に、射出
成形により雄型および雌型を作製した。射出成形後、1
ヶ月経過した後の雄型の寸法は、BC光学面の曲率が
7.26±0.005mm、BC面の直径が11.31
±0.06mmであった。また、射出成形1ヶ月後の雌
型の寸法は、FC光学面の曲率が7.73±0.004
mm、BC面の直径が11.30±0.006mmであ
り、雄型および雌型とも、良好な寸法安定性を有してい
た。この雄型および雌型を用いて実施例1の(B)と同
様の操作を行なうことにより、ソフトコンタクトレンズ
を得たが、良品の歩留まりは40%であり、実施例1と
比較して極めて劣っていた。
【0040】比較例3 本比較例においては、雄型の材質としてナイロン6(商
品名「東洋紡ナイロンT822」:東洋紡績(株)製)
を使用した以外は実施例3の(A)と同様に、射出成形
により雄型および雌型を作製した。射出成形後、1ヶ月
経過した後の雄型の寸法は、BC光学面の曲率が7.2
4±0.030mm、BC面の直径11.28±0.0
35mmであり、実施例3と比べて雄型の寸法安定性が
劣っていた。この雄型およびポリプロピレン製の雌型を
用いて実施例3の(B)と同様の操作を行ない、ソフト
コンタクトレンズを得た。こうして得られたコンタクト
レンズの良品の歩留まりは50%であり、直径は13.
50±0.05mm、BC光学面の曲率が8.70±
0.04mm、パワー−3.00±0.17Dであり、
実施例3と比較して成形精度にも劣っていた。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、酸素透過性が低く、コ
ンタクトレンズ材料との適度な接着性を有し、吸湿性が
低く寸法安定性に優れるコンタクトレンズ製造用樹脂型
が提供され、該樹脂型を用いると、離型時のレンズ破損
がなく、ベースカーブ面の曲率およびレンズ直径の寸法
が均一な高品質のコンタクトレンズを安価に大量生産す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】モールド法において用いられる雄型(a)、雌
型(b)、雄型を雌型に組み合わせた状態の断面図
(c)の一例である。
【図2】ブランクモールド法において用いられる雄型
(a)、雌型(b)、雄型を雌型に組み合わせた状態の
断面図(c)、雄型を雌型に組み合わせた状態における
型の周辺部の拡大断面図(d)の一例である。
【図3】ブランクモールド法において用いられる雄型
(a)、雌型(b)、雄型を雌型に組み合わせて液溜部
が形成された状態の断面図(c)、雄型を雌型に組み合
わせて液溜部が形成された状態における型の周辺部の拡
大断面図(d)の一例である。
【図4】ブランクモールド法において用いられる雄型
(a)、雌型(b)、雄型を雌型に組み合わせた状態の
断面図(c)、雄型を雌型に組み合わせた状態における
両型の周辺部の拡大断面図(d)の一例である。
【符号の説明】
1 雄型 2 雌型 3 ベースカーブ光学面 4 雌型との接触面 5 フロントカーブ光学面 6 雄型との接触面 7 外周規定面 8 完成レンズの形状を有する空間 9 雄型 10 雌型 11 ベースカーブ光学面 12 雌型との接触面 13 旋盤に取り付けるためのアタッチメント 14 雄型との接触面 15 フロントカーブ形成面 16 半完成レンズの形状を有する空間 17 液溜部 18 フロントカーブ形成面の端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 105:24 B29K 105:24 B29L 11:00 B29L 11:00 (72)発明者 真壁 隆 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内 Fターム(参考) 2H006 BC07 4F202 AA21L AH74 AJ03 CA01 CB01 CD18 CD30 4F204 AA21L AH74 AJ03 EA03 EA04 EB01 EK13 EK18 EK24 4F213 AA29 AH74 WA03 WA54 WA63 WA72 WA87 WB01 WC01 WF01 WF27 WK03 WW02 WW24 WW33

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数6〜18の脂肪族ジアミンから誘
    導される構造単位および炭素数8〜18の脂肪族ジカル
    ボン酸から誘導される構造単位からなるポリアミドより
    なるコンタクトレンズ製造用樹脂型。
  2. 【請求項2】 雄型と雌型を用いてコンタクトレンズを
    製造する方法に使用するものである請求項1記載の樹脂
    型。
  3. 【請求項3】 雄型と雌型を用いてコンタクトレンズを
    製造する方法が、一方の型に重合性組成物を注入して他
    方の型を組み合わせ、該重合性組成物を加熱重合または
    光重合することによりコンタクトレンズを製造する方法
    であることを特徴とする請求項2記載の樹脂型。
  4. 【請求項4】 雄型と雌型を用いてコンタクトレンズを
    製造する方法が、一方の型に重合性組成物を注入して他
    方の型を組み合わせ、該重合性組成物を加熱重合または
    光重合することによりベースカーブ面の形成された半完
    成レンズを成形し、該半完成レンズのベースカーブ面の
    反対側の面を切削加工してコンタクトレンズのフロント
    カーブ面を形成することによりコンタクトレンズを製造
    する方法であることを特徴とする請求項2記載の樹脂
    型。
  5. 【請求項5】 コンタクトレンズのベースカーブ面を形
    成する面を有することを特徴とする請求項4記載の樹脂
    型。
  6. 【請求項6】 ポリアミドがナイロン612であること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂
    型。
  7. 【請求項7】 雄型と雌型を用い、一方の型に重合性組
    成物を注入して他方の型を組み合わせ、該重合性組成物
    を加熱重合または光重合することによりコンタクトレン
    ズを製造する方法において、少なくとも一方の型が炭素
    数6〜18の脂肪族ジアミンから誘導される構造単位お
    よび炭素数8〜18の脂肪族ジカルボン酸から誘導され
    る構造単位からなるポリアミドよりなる樹脂型であるこ
    とを特徴とするコンタクトレンズの製造方法。
  8. 【請求項8】 雄型と雌型を用い、一方の型に重合性組
    成物を注入して他方の型を組み合わせ、該重合性組成物
    を加熱重合または光重合することによりベースカーブ面
    の形成された半完成レンズを成形し、該半完成レンズの
    ベースカーブ面の反対側の面を切削加工してコンタクト
    レンズのフロントカーブ面を形成することによってコン
    タクトレンズを製造する方法において、少なくともベー
    スカーブ面を形成する型が炭素数6〜18の脂肪族ジア
    ミンから誘導される構造単位および炭素数8〜18の脂
    肪族ジカルボン酸から誘導される構造単位を有するポリ
    アミドよりなる樹脂型であることを特徴とするコンタク
    トレンズの製造方法。
  9. 【請求項9】 ポリアミドがナイロン612であること
    を特徴とする請求項7または8に記載のコンタクトレン
    ズの製造方法。
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