JP2013536766A - ピンミラーインサート及びこれを装着したカッター - Google Patents

Abstract

本発明の実施例によるインサートは、互いに対向する上下部支持面、対向する一対のレーキ面、及び対向する一対の側面を有する六面体形状よりなり、両支持面の中心部を貫通する中央ホールを有するインサートであって、支持面と側面との連結部品に一方向性勾配を有する曲面状のコーナー部が形成され、前記中央ホールの軸は、上下部支持面に垂直であり、レーキ面及び側面に平行であり、前記上部支持面は、第１レーキ面と隣接し、第１レーキ面に向けて下向き傾斜し、第１レーキ面との境界に形成される切削刃を底辺とし、第１コーナー部との境界で始まって幅が徐々に増加し、第２コーナー部との境界で最高幅を有する第１楔状傾斜面と、第２レーキ面との隣接部に第２レーキ面に向けて下向き傾斜し、第２レーキ面との境界に形成される切削刃を底辺とし、第２コーナー部との境界で始まって幅が徐々に増加し、第１コーナー部との境界で最高幅を有する第２楔状傾斜面を有し、第２コーナー部には、第１楔状傾斜面との境界で傾斜度及び幅が連続性を有するように第１傾斜曲面が形成され、第１コーナー部には、第２楔状傾斜面と傾斜度及び幅が連続性を有するように第２傾斜曲面が形成され、前記楔状傾斜面と傾斜曲面は、上下対称状に形成され、第１レーキ面は、第１コーナー部側の幅が大きいが、第２レーキ面は、第２コーナー部側の幅が大きいように形成されることを特徴とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、ピンミラーインサート及びこれを装着したミーリングカッターに関する。

一般的に、鋼鉄よりなるクランクシャフトのピンやジャーナル部を荒削りするとき、切削深さが深く、被削材に対する接触面を最小化するために大きいディッシュ角（ｄｉｓｈ ａｎｇｌｅ）が要求され、同時に切削刃の剛性が大きいことが要求される。

従来、このようなクランクシャフト加工のために、２つの種類のインサートが使用された。１つは、矩形の形態であり、他の１つは、平行四辺形の形態である。

矩形インサートは、被削材に対する接触面を減少させるために、大きいディッシュ角を提供する平行四辺形のレーキ面を有する。この場合、製作時のエラーを感知することが難しく、正の軸方向レーキ角（ｐｏｓｉｔｉｖｅ ａｘｉａｌ ｒａｋｅ ａｎｇｌｅ）を得ることが難しい。

特許文献１に公開されたような平行四辺形のインサートは、矩形のレーキ面を有するため、大きいディッシュ角を提供しない。したがって、このような種類のインサートは、クランクシャフトの被削材を加工するとき、接触抵抗が大きい傾向にある。

米国特許第６７６４２５４号明細書

本発明は、クランクシャフトの被削材を加工するとき、接触抵抗を減少させるために、大きいディッシュ角を許容するピンミラーインサート及びミーリングカッターを提供する。

また、本発明は、インサートの主切削刃の剛性を向上させ、クランピングスクリューの耐久性を増進させるためのものである。

本発明の実施例によるインサートは、互いに対向する上下部支持面、対向する一対のレーキ面、及び対向する一対の側面を有する六面体形状よりなり、両支持面の中心部を貫通する中央ホールを有するインサートであって、支持面と側面との連結部品に一方向性勾配を有する曲面状のコーナー部が形成され、前記中央ホールの軸は、上下部支持面に垂直であり、レーキ面及び側面に平行であり、前記上部支持面は、第１レーキ面と隣接し、第１レーキ面に向けて下向き傾斜し、第１レーキ面との境界に形成される切削刃を底辺とし、第１コーナー部との境界で始まって幅が徐々に増加し、第２コーナー部との境界で最高幅を有する第１楔状傾斜面と、第２レーキ面との隣接部に第２レーキ面に向けて下向き傾斜し、第２レーキ面との境界に形成される切削刃を底辺とし、第２コーナー部との境界で始まって幅が徐々に増加し、第１コーナー部との境界で最高幅を有する第２楔状傾斜面とを有し、第２コーナー部には、第１楔状傾斜面との境界で傾斜度及び幅が連続性を有するように第１傾斜曲面が形成され、第１コーナー部には、第２楔状傾斜面と傾斜度及び幅が連続性を有するように第２傾斜曲面が形成され、前記楔状傾斜面と傾斜曲面は、上下対称状に形成され、第１レーキ面は、第１コーナー部側の幅が大きいが、第２レーキ面は、第２コーナー部側の幅が大きいように形成されることを特徴とする。

本発明の実施例によるインサートは、傾斜曲面がリリ―フ側面との境界でその幅が消滅することを特徴とする。

本発明の実施例によるインサートは、上下部支持面が平行四辺形よりなり、レーキ面の幅が大きい側が、鋭角の対向角であることを特徴とする。

本発明の実施例によるミーリングカッターは、円筒状のインサート装着面を有する胴体と、前記装着面にレーキ面が装着面の回転方向に向けるように装着された複数のインサートとを含むミーリングカッターであって、前記複数のインサートは、インサート装着面上で軸方向にずれる方式で配列された第１配向のインサートセット及び第２配向のインサートセットを含み、第１配向のインサートは、レーキ面の幅が大きい側が、装着面の軸方向後端部を形成するように配置され、第２配向のインサートは、レーキ面の幅が大きい側のコーナー部が装着面の軸方向後端部を形成するように配置され、第１配向のインサートの中央ホール軸は、インサート装着面の半径に対して軸方向に後方に、回転方向に前方に傾くように配向され、第２配向のインサート中央ホール軸は、インサート装着面の半径に対して軸方向に前方に、回転方向に前方に傾くように配向されることを特徴とする。

本発明によるインサートは、ミーリングカッターに装着されるとき、側面がディッシュ角（ｄｉｓｈ ａｎｇｌｅ）を形成することができ、被削材加工時に接触抵抗を最小化することができる。本発明によるインサートは、主切削刃が負のレーキ角を有するため、増加された剛性を有する。本発明によるインサートは、クランピングスクリューの耐久力が向上する構造を有する。また、本発明によるインサートは、ポケットの側壁に対して一定の接触面積を維持することによって、ポケットでの安定的クランピングが保障される。

図１は、本発明の一実施例によるインサートの斜視図である。 図２は、本発明の一実施例によるインサートの図３のＪ方向側面図である。 図３は、本発明の一実施例によるインサートの平面図である。 図４は、本発明の一実施例によるクランクピンミーリングカッターの斜視図である。 図５は、本発明の一実施例によるカッター胴体の内側装着面を示す図である。 図６は、本発明の一実施例によるカッター胴体の一部分を示す軸方向側面図である。 図７は、本発明の一実施例によるインサートの配置状態を示すためにカッター胴体の回転方向を示す図である。

以下では、本発明による具体的な実施例が説明される。しかし、本発明は、様々な形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。本発明に添付された図面は、説明の便宜のためのものであって、相対的な尺度は、誇張されるかまたは変更されることができ、本発明の特徴をさらに明確に説明するために説明と関係ない部分は省略された。

図１は、本発明の実施例によるピンミラーインサートの斜視図である。このようなインサートは、通常、クランクピンミーリングカッターに装着されて使用される。

インサートは、図１に示されたように、互いに対向する上下部支持面１００、１１０、対向する一対のレーキ面３００、３１０、及び対向する一対の側面５００、５１０を有する六面体形状よりなり、両支持面の中心部を貫通する中央ホール８００を有し、前記支持面１００、１１０と側面５００、５１０との連結部品には、一方向性勾配を有する曲面状のコーナー部７００、７１０が形成され、前記中央ホール８００の軸は、上下部支持面１００、１１０に垂直であり、レーキ面３００、３１０及び側面５００、５１０に並行するように整列される。

前記上部支持面１００は、第１レーキ面３００と隣接し、第１レーキ面３００に向けて下向き傾斜し、第１レーキ面３００との境界に形成される切削刃を底辺とし、第１コーナー部７００との境界で始まって幅が徐々に増加し、第２コーナー部７１０との境界で最高幅を有する第１楔状傾斜面１２０を有する。また、前記上部支持面１００は、第２レーキ面３１０との隣接部に第２レーキ面３１０に向けて下向き傾斜し、第２レーキ面３１０との境界に形成される切削刃を底辺とし、第２コーナー部７１０との境界で始まって幅が徐々に増加し、第１コーナー部７００との境界で最高幅を有する第２楔状傾斜面１２１を有する。

前記第２コーナー部７１０には、第１楔状傾斜面１２０との境界で傾斜度及び幅が連続性を有するように第１傾斜曲面１４０が形成され、前記第１側コーナー部７００には、第２楔状傾斜面１２０と傾斜度及び幅が連続性を有するように第２傾斜曲面１４１が形成される。

前記楔状傾斜面と傾斜曲面は、上下部支持面１００、１１０及びコーナー部７００、７１０上に上下対称状に形成される。その結果、第１レーキ面３００は、第１コーナー部７００側の幅が大きいが、第２レーキ面３１０は、第２コーナー部７１０側の幅が大きく形成される。図２に示されたように、第１レーキ面３００の幅は、第１コーナー部７００側から第２コーナー部７１０側に向けてＡ゜の傾斜度を持って次第に狭くなることによって、第１レーキ面３００の第１コーナー部７００側のコーナー角が９０゜−Ａ゜の鋭角を形成する。

前記傾斜曲面１４０、１４１は、図１及び図３に示されたように、側面３００、３１０との境界でその幅が消滅する形状を有することが好ましい。図３に示されたように、上下部支持面１００、１１０は、レーキ面３００、３１０の幅が大きい側に隣接する対角コーナーで鋭角を成す平行四辺形の形状よりなる。

前記レーキ面３００、３１０は、凹状のチップ形成面を有し、係留ポケット３１１が形成されることができる。

図４は、本発明の一実施例によるインサートが装着されたクランクピンミーリングカッターを示す図である。図４に示されたように、クランクピンミーリングカッターは、通常、インサートがリング形状のカッター胴体の円筒内壁と側壁に装着される。場合によっては、リングヒョングカッターの円筒外壁に装着される応用例もあり得る。

以下では、カッター胴体の円筒内壁をインサート装着面とする例を基準として説明し、カッター胴体の側壁に装着されるインサートに関する説明は省略する。

本発明の一実施例によるミーリングカッターは、円筒状のインサート装着面９００を有する胴体と、前記装着面にレーキ面３００、３１０が装着面９００の回転（ｒｏｔａｔｉｏｎ）方向に向けるように装着された複数のインサートとを含んで構成される。

図５に示されたように、前記複数のインサートは、インサート装着面９００上で軸方向にずれる方式で配列された少なくとも第１配向のインサートセットＳ１及び第２配向のインサートセットＳ２を含む。ここで、軸方向というのは、カッター胴体の回転軸方向を意味する。勿論、図４に示されたように、必要に応じてカッター胴体に他の配向のインサートセットを追加的に配置することは可能である。

第１配向のインサートＳ１は、レーキ面３００、３１０の幅が大きい側が装着面の軸方向後端部（ｆｒｏｎｔ ｅｎｄ）を形成するように配置され、第２配向のインサートＳ２は、レーキ面３００、３１０の幅が大きい側が装着面の軸方向後端部（ｒｅａｒ ｅｎｄ）を形成するように配置される。

図６及び図７に示されたように、第１配向のインサートＳ１の中央ホール８００の軸は、インサート装着面９００の半径Ｒに対して軸方向にφ_１角だけ後方に、回転方向の前方にθ角だけ傾くように配向され、第２配向のインサート中央ホール８００の軸は、インサート装着面の半径Ｒに対して軸方向にφ_２角だけ前方に、回転方向の前方にθ角だけ傾くように配向される。

本発明は、次のような技術的効果を有する。
インサートの上下部支持面３００、３１０上に形成された楔状傾斜面１２０、１２１による構造的特徴によって中央ホール軸が傾いた配向状態を取ることができるので、ミーリングカッターに装着されたインサートの側面５００が図６に示されたようにＣ゜のディッシュ角（ｄｉｓｈ ａｎｇｌｅ）を形成することができ、被削材加工時に接触抵抗を最小化することができる。

楔状傾斜面１２０、１２１とレーキ面３００、３１０によって形成される主切削刃が負のレーキ角（ｎｅｇａｔｉｖｅ ｒａｋｅ ａｎｇｌｅ）を有するので、主切削刃に追加的な別途のネガランド（ｎｅｇａｔｉｖｅ ｌａｎｄ）を形成しなくても、増加された剛性を有する。

インサート側面５００の平坦部が中央ホールの軸に平行するので、加工時に抵抗力がインサートポケット側壁を通じてインサートのクランピングスクリューに伝達されないので、クランピングスクリューの耐久力が向上する。

インサートのコーナー部７００、７１０の曲率が変更されても、側面５００の平坦部が一定に維持されるので、ポケットの側壁に対して一定の接触面積を維持することによって、ポケットでの安定的クランピングが保障される。

以上で開示された発明は、基本的な思想を逸脱しない範囲内で多様な変形例が可能である。したがって、上記実施例は、いずれも例示的に解釈されなければならないし、限定的に解釈されない。したがって、本発明の保護範囲は、前述した一実施例ではなく、添付の請求項によって定められなければならない。添付の請求項の均等物への置換は、添付の請求項の保護範囲に属するものである。

１００ 上部支持面
１１０ 下部支持面
１２０ 第１楔状傾斜面
１２１ 第２楔状傾斜面
１４０ 第１傾斜曲面
１４１ 第２傾斜曲面
３００ 第１レーキ面
３１０ 第２レーキ面
３１１ 係留ポケット
５００、５１０ 側面
７００ 第１コーナー部
７１０ 第２コーナー部
８００ 中央ホール
９００ インサート装着面

Claims (4)

1. 互いに対向する上下部支持面、対向する一対のレーキ面、及び対向する一対の側面を有する六面体形状よりなり、両支持面の中心部を貫通する中央ホールを有するインサートであって、
   支持面と側面との連結部品に一方向性勾配を有する曲面状のコーナー部が形成され、前記中央ホールの軸は、上下部支持面に垂直であり、レーキ面及び側面に平行であり、
   前記上部支持面は、第１レーキ面と隣接し、第１レーキ面に向けて下向き傾斜し、第１レーキ面との境界に形成される切削刃を底辺とし、第１コーナー部との境界で始まって幅が徐々に増加し、第２コーナー部との境界で最高幅を有する第１楔状傾斜面と、第２レーキ面との隣接部に第２レーキ面に向けて下向き傾斜し、第２レーキ面との境界に形成される切削刃を底辺とし、第２コーナー部との境界で始まって幅が徐々に増加し、第１コーナー部との境界で最高幅を有する第２楔状傾斜面とを有し、
   第２コーナー部には、第１楔状傾斜面との境界で傾斜度及び幅が連続性を有するように第１傾斜曲面が形成され、
   第１コーナー部には、第２楔状傾斜面と傾斜度及び幅が連続性を有するように第２傾斜曲面が形成され、
   前記楔状傾斜面と傾斜曲面は、上下対称状に形成され、第１レーキ面は、第１コーナー部側の幅が大きいが、第２レーキ面は、第２コーナー部側の幅が大きいように形成されることを特徴とするインサート。
2. 前記傾斜曲面は、リリ―フ側面との境界でその幅が消滅することを特徴とする請求項１に記載のインサート。
3. 前記上下部支持面は、平行四辺形よりなり、レーキ面の幅が大きい側が鋭角の対向角であることを特徴とする請求項１に記載のインサート。
4. 円筒状のインサート装着面を有する胴体と、前記装着面にレーキ面が装着面の回転方向に向けるように装着された請求項１〜３のいずれかに記載の複数のインサートとを含むミーリングカッターにおいて、
   前記複数のインサートは、インサート装着面上で軸方向にずれる方式で配列された第１配向のインサートセット及び第２配向のインサートセットを含み、
   第１配向のインサートは、レーキ面の幅が大きい側が装着面の軸方向後端部を形成するように配置され、第２配向のインサートは、レーキ面の幅が大きい側のコーナー部が装着面の軸方向後端部を形成するように配置され、
   第１配向のインサートの中央ホールの軸は、インサート装着面の半径に対して軸方向に後方に、回転方向に前方に傾くように配向され、第２配向のインサート中央ホールの軸は、インサート装着面の半径に対して軸方向に前方に、回転方向に前方に傾くように配向されることを特徴とするミーリングカッター。

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