JP2004001224A - スローアウェイチップ及びそれを用いたピンミラーカッタ - Google Patents

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Shigenori Emoto
恵本 成徳
Atsushi Maeda
前田 淳
Akio Nakamura
中村 秋夫
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2200/00Details of milling cutting inserts
    • B23C2200/36Other features of the milling insert not covered by B23C2200/04 - B23C2200/32
    • B23C2200/367Mounted tangentially, i.e. where the rake face is not the face with largest area

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Abstract

【課題】8コーナ使用が可能で経済性に優れ、しかも外周刃の軸方向すくい角を正にして切削性能、加工精度を高め得るピンミラーカッタ用のスローアウェイチップを提供する。
【解決手段】平行四辺形を基本形とする上面1と下面2に対して、4つの側面3、4、5、6が直角になっているネガティブチップにおいて、対向する位置の2側面5、6における上面1と下面2の鋭角コーナ側部分を、上面1と下面2の鋭角コーナ角が、基本形とする平行四辺形の鋭角コーナのコーナ角よりも大きくする方向に傾け、この傾けた対向する位置の2側面5、6と、上面1と下面2の鋭角コーナ及び鈍角コーナとの交差部に、独立したR面7、8を付した構成とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、クランクシャフトの加工に用いるスローアウェイチップとそれを用いたピンミラーカッタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
首記のピンミラーカッタ用のスローアウェイチップとして、図6に示す8コーナ使用型のものがある。この図6のスローアウェイチップ(以下略してチップとも云う)は、方形ネガティブチップの対向2側面23、24を対角位置のコーナ角が例えば85°となるように少し傾け、その側面23、24と上下面21、22との交差部にRを付した形状にしてある。このチップを4個を1組にしてカッタボディに千鳥状に装着し、図7に示す外周刃25とショルダー刃26を形成している。
【0003】
特開平11−197935号公報に示されるように、4コーナ使用のチップを2種類組合わせて用いることも考えられているが、工具費を考えると8コーナ使用型のものが好ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図6のチップは、8コーナ使用のために形状が限定され、外周刃、ショルダー刃とも軸方向すくい角、半径方向すくい角が共に負(ネガティブ)になる配置にせざるを得ない。そのため、加工の高能率化や高精度化が図り難かった。
【0005】
また、その形状特性から鋭角コーナIと鈍角コーナIIの識別が難しく、両コーナを見誤り易い。それに加え、チップを装着する座溝27のコーナ角が図8に示すようにすべて90°になるため、コーナの取付け間違いを起こす可能性があった。
【0006】
そこで、この発明は、工具費低減のための8コーナ使用を可能ならしめながら仕事量の最も多い外周刃の切削性能を向上させ、さらに、コーナの取付けミスも確実に防止できるようにすることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明においては、ピンミラーカッタ用のスローアウェイチップを以下のように構成した。即ち、平行四辺形を基本形とする上面と下面に対して、4つの側面が直角になっているネガティブチップであって、対向する位置の2側面における上面と下面の鋭角コーナ側部分を、上面と下面の鋭角コーナ角が、基本形とする平行四辺形の鋭角コーナのコーナ角よりも大きくする方向に傾け、この傾けた対向する位置の2側面と、上面と下面の鋭角コーナ及び鈍角コーナとの交差部に、独立したR面を付したのである。上記傾けた側面は、複数の平面が角度をもって連なる面、曲面、平面と曲面が複合化された面のいずれでもよい。
【0008】
このチップは、対向位置の2側面を2つの平面が角度をもって連なる面で形成して鋭角コーナ側に70°〜85°の第1先端角と、第1先端角よりも3°〜10°小さい第2先端角をもたせておくと好ましい。
【0009】
かかるチップを、カッタボディの内周又は外周に、千鳥配列にして横向きに、かつ四辺のコーナがRになる側面がすくい面となる向きに装着してそのチップのカッタ軸方向外端におかれる鋭角コーナ側の稜線とそれに連なる直線の稜線でクランクシャフトのピン部を加工する軸方向すくい角が正、半径方向すくい角が負の外周刃を形成し、さらに、同一形状のスローアウェイチップを、カッタボディの両側部に縦向きに、かつ四辺のコーナがRとなる側面がすくい面となる向きに装着してそのチップの鈍角コーナ側の稜線でクランクシャフトのカウンターウェイト部を加工する軸方向すくい角、半径方向すくい角が共に負のショルダー刃を形成すると、この発明のピンミラーカッタができる。
【0010】
【作用】
この発明では、平行四辺形を基本形とするネガティブチップを採用しているので、外周刃の軸方向すくい角を正(ポジティブ)にして外周刃の外端側に必要な逃げを付けることができる。外周刃の半径方向すくい角は切れ刃直線部に逃げを付けると負(ネガティブ)になるが、負荷の大きい外周刃の軸方向すくい角を正にすることで切削性能が向上し、それによって加工能率と加工精度を高めることが可能になる。
【0011】
また、側面の一部を傾けて鋭角コーナのコーナ角を増大させているので、外周刃の外端側の強度も確保できる。
【0012】
さらに、鋭角コーナと鈍角コーナのコーナ角が大きく異なるためそれ等のコーナを見誤ることがなくなる。これに加え、外周刃用のチップ座とショルダー刃用のチップ座はコーナ角が異なるものになるため、使用コーナを間違えるとチップの装着自体が許容されず、これにより、コーナの取付けミスも防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1に、この発明のスローアウェイチップの実施形態を示す。このスローアウェイチップTは、平行四辺形を基本形とするネガティブチップであって、平行な2側面3、4と、他の2側面5、6が上面1、下面2に対して直角になっている。
【0014】
その基本形のチップの側面5、6を各々a点で角度をもって連なる2つの平面で形成して鋭角コーナI側に第1先端角εと第2先端角εを付け、さらに、側面5、6の鋭角コーナ側部分と上下面1、2との交差部、鈍角コーナII側部分と上下面1、2との交差部に独立したR面7、8を付している。
R面7の半径Raは、R面8の半径Rbよりも大きい。但し、これはあくまでも一例であって、Ra=Rb又はRa<Rbとすることもあるし、図1(g)のように、R面8を不完全Rの面となすこともある。
図1(a)の9はチップ取付け用の中心孔である。
【0015】
このように構成したチップTは、半径Raのコーナが計4箇所とRbのコーナが計4箇所存在し、ローテーションによる8コーナの使用が可能である。
【0016】
なお、図示のチップは、第1先端角εを80°、第2先端角εを75°としたが、これに限定されるものではない。εの好ましい値は70°〜85°であり、εはεよりも3°〜10°小さくするのがよい。
【0017】
また、側面5、6は、図示の形状が加工し易くて好ましいが、2以上の平面が角度をもって連なる面や曲面、曲面と平面が複合化された面で形成されていてもよい。
【0018】
図2乃至図5は、図1のスローアウェイチップTを採用したインターナルピンミラーカッタを示している。リング状カッタボディ11の内周に、上面1を表にしたチップTと下面2を表にしたチップTを横向きに交互に千鳥状態に装着している。チップTは側面3がすくい面、チップTは側面4がすくい面となる向きにし、さらに両チップともすくい面側の鋭角コーナがカッタ軸方向の外端におかれるようにしてそれ等のチップの鋭角コーナ側の稜線と、それに連なる直線の稜線によって図5に示す中心対称形状の外周刃12を形成している。
【0019】
また、カッタボディ11の両側部に下面2を表にしたチップTと、上面1を表にしたチップTを縦向きにして、かつ、前述の側面3、4がすくい面となる向きにして交互に千鳥状に装着し、それ等のチップの鈍角コーナ部の稜線でショルダー刃13を形成している。
【0020】
図示のカッタの場合、外周刃12の軸方向すくい角γpが5°、半径方向すくい角γfが−8°に設定され、ショルダー刃13は、軸方向すくい角γpが−6°、半径方向すくい角γfが−20°に設定されている。図中14は、クランプねじであり、そのねじで座溝15にセットした各チップの固定がなされている。図9は、外周刃12用及びショルダー刃13用の座溝15の形状の違いを示している。チップの鋭角コーナと鈍角コーナはコーナ角が大きく異なり、簡単に見分けられる。また、外周刃12を使用する姿勢のチップと、ショルダー刃13を使用する姿勢のチップはそれぞれの刃に対応した座溝にしか装着できず、これにより、コーナの取付けミスが一掃され、チップのセットを簡単に正確に行えるようになる。
【0021】
外周刃12は、クランクシャフトのピン部を、ショルダー刃13はカウンターウェイト部を各々加工する。このうち、仕事量の最も多い外周刃12の軸方向すくい角が正となっているのでその刃の切れ味向上により切削抵抗が下がる。そのために、加工速度を早めて加工能率を高めることが可能になり、また、加工中のいわゆるビビリやムシレが減少して加工精度も向上する。
【0022】
なお、エクスターナルピンミラーカッタにおいては、外周刃形成用のチップがカッタボディの外周に装着される。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明では、平行四辺形を基本形とするネガティブチップを改良された形に変えて工具コスト面で有利な8コーナ使用を可能ならしめ、同時に、切削性能、加工精度、工具寿命に大きな影響を与える外周刃をいわゆるポジ刃形にすることを可能ならしめたので、加工時間の短縮、加工コストの削減、加工精度向上の要求を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明のスローアウェイチップの実施形態を示す平面図
(b)同上のチップの右側面図
(c)同じく正面図
(d)(a)図における側面3のイ方向投影図
(e)(a)図における側面4のイ方向斜図
(f)同上のチップの斜視図
(g)R面8の変形例を示す図
【図2】ピンミラーカッタの実施形態の一部を示す側面図
【図3】同上のカッタを内周側から見た図
【図4】同上のカッタの一部分の斜視図
【図5】カッタの回転方向前方から見たチップ配置図
【図6】(a)従来の8コーナ使用チップの平面図
(b)同上のチップの右側面図
(c)同上のチップの正面図
【図7】カッタの回転方向前方から見たチップ配置図
【図8】(a)図6のチップを外周刃として装着した図
(b)図6のチップをショルダー刃として装着した図
【図9】(a)図1のチップを外周刃として装着した図
(b)図1のチップをショルダー刃として装着した図
【符号の説明】
Tチップ
1上面
2下面
3、4四辺のコーナがRになる側面
5、6角度をもつ面で形成された側面
7、8R面
9中心孔
11カッタボディ
12外周刃
13ショルダー刃
14クランプねじ
15座溝
I鋭角コーナ
II鈍角コーナ

Claims (5)

  1. 平行四辺形を基本形とする上面と下面に対して、4つの側面が直角になっているネガティブチップであって、対向する位置の2側面における上面と下面の鋭角コーナ側部分を、上面と下面の鋭角コーナ角が、基本形とする平行四辺形の鋭角コーナのコーナ角よりも大きくする方向に傾け、この傾けた対向する位置の2側面と、上面と下面の鋭角コーナ及び鈍角コーナとの交差部に、独立したR面を付したピンミラーカッタ用スローアウェイチップ。
  2. 上記傾けた側面が、複数の平面が角度をもって連なる面からなる請求項1記載のピンミラーカッタ用スローアウェイチップ。
  3. 上記傾けた側面が、曲面からなる請求項1記載のピンミラーカッタ用スローアウェイチップ。
  4. 上記傾けた側面が、平面と曲面が複合化された面からなる請求項1記載のピンミラーカッタ用スローアウェイチップ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のスローアウェイチップを、カッタボディの内周又は外周に、千鳥配列にして横向きに、かつ四辺のコーナがRになる側面がすくい面となる向きに装着してそのチップのカッタ軸方向外端におかれる鋭角コーナ側の稜線とそれに連なる直線の稜線でクランクシャフトのピン部を加工する軸方向すくい角が正、半径方向すくい角が負の外周刃を形成し、さらに、同一形状のスローアウェイチップを、カッタボディの両側部に縦向きに、かつ四辺のコーナがRとなる側面がすくい面となる向きに装着してそのチップの鈍角コーナ側の稜線でクランクシャフトのカウンターウェイト部を加工する軸方向すくい角、半径方向すくい角が共に負のショルダー刃を形成したピンミラーカッタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006315096A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Mitsubishi Materials Corp ピンミラーカッター
WO2009125854A1 (ja) 2008-04-11 2009-10-15 富士フイルム株式会社 車両灯具用前面カバー及び車両灯具用前面カバーの製造方法、並びに、電熱構造
WO2009125855A1 (ja) 2008-04-11 2009-10-15 富士フイルム株式会社 発熱体
JP2009541071A (ja) * 2006-06-20 2009-11-26 コメート グループ ゲーエムベーハー 工作機械用工具および工作機械用工具のためのカッティングリング

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