JP2013529955A - 口腔ケア製品の送達 - Google Patents

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Abstract

ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しているステップを含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法。

Description

本発明は、磁場が静的または動的である場合に、顕著で複雑な特性を有する磁場を印加することによって生物学的および非生物学的表面への物質(医薬、栄養補助食品、生体医薬、薬用化粧品、生理活性物質、界面活性剤、洗浄剤、漂白剤、染料、香料、コンディショナーまたは研磨剤等)の送達を促進するための方法および装置に関する。
薬剤にその目的を達成させるためには、表面への活性薬剤の送達が充分な量で起こらなければならない。しかし操作環境において充分な濃度を維持することが困難なことと、多くの目標表面の透過性バリア効果とにより、生物学的および非生物学的の両方の多種の表面に薬剤を充分に送達することが難しいことがある。
さらに、経済的、健康関連および環境による理由から、所与の組成物において多くの活性薬剤の使用量を少なくするという一般的な要求がある。このことから活性薬剤の送達に関してさらなる問題が生じる。例えば、活性薬剤を効果的に拡散させ、表面内にまたは表面上に浸透または分配させるために充分な濃度勾配がないかも知れないからである。
化学的浸透促進剤はバリア透過性に変化をもたらし得る。しかし化学的浸透促進剤の使用は、活性薬剤との未知の相互作用ならびに皮膚および粘膜表面の刺激または化粧品および/またはバリアの機能性との望ましくない相互作用等の有害な副作用の可能性により、問題を生じることがある。
ある種の生物学的表面に用い得る拡散促進手法はイオントフォレーシスである。ここでは電気エネルギー勾配を用いて、荷電したターゲット活性薬剤を皮膚またはバリアを通して加速する。しかし、イオントフォレーシスはある種のイオン構造を有する特定の活性薬剤にのみ適しており、交換イオン分解によりある種の生物学的バリアには傷害を与えることがある。さらに、イオントフォレーシスには密接な電気接点および接着性電極の使用が必要であり、これらは全てのターゲット表面またはバリアには適していない。
磁気動力学および磁気泳動等の、活性薬剤の運動性および/または運動方向を創出する他の手法も可能であるが、性能が低いこと、機器およびエネルギーの要求が高いこと、およびコストにより、実施が困難であった。
したがって、これまでに知られている化学的および物理的浸透促進剤を置き換えるか、少なくとも補助することができる物理的技術を用いて活性薬剤の表面への利用可能性、拡散特性および浸透を促進する方法へのニーズが存在する。
本発明は医薬、栄養補助食品、生体医薬、薬用化粧品、化粧品、抗生物剤(抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗寄生虫剤、殺虫剤、その他)、界面活性剤、洗浄剤、漂白剤、染料、香料、コンディショナーまたは研磨剤活性を有する活性薬剤を、生物学的および非生物学的表面へのこれらの薬剤の方向付けられた浸透を増大させる方法で送達するための改善されたプロセスを提供することを目的としている。
背景技術に関する以上の考察は本発明の理解を助けることのみを意図したものである。本考察は言及したいかなる要素も本出願の優先日において共有の一般的知識の一部である(または、であった)ということを認識または承認するものではない。
本発明の第1の態様によれば、以下のステップ:
(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメント(dipolar magnetic elements)の1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向している、
を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、以下のステップ:
(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップと、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道による方法で移動させるステップと、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁束の交互極性に影響されることになる、
を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、以下のステップ:
(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップと、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、変位した双極磁気エレメントの第1の組の配列が、変位した双極磁気エレメントの第2の組の配列に対して角度がオフセットしている、
を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の第4の態様によれば、以下のステップ:
(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップと、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、変位した双極磁気エレメントの第1の組の配列が変位した双極磁気エレメントの第2の組の配列に対して角度的にオフセットしており、
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁場の交互極性および交互磁力勾配に影響されることになるステップ
を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の形態によれば、本発明の方法により、粘膜組織、歯のエナメル質、歯の象牙質および象牙細管等の口腔内生物学的バリアを超えた、対象(患者を含む)への活性薬剤の通過を推進する手段が提供される。本方法は、デバイスと連動し、またはこれと並行して作動して生物学的バリアを通しての活性薬剤の通過を促進する代替の薬剤送達システムとデバイスとを対にする追加的なステップによって促進され得る。そのような代替の薬剤送達システムとしては、たとえばイオントフォレーシス、薬剤接着性マトリックス、化学的浸透促進剤、微小ニードルおよびソノフォレーシスが挙げられる。
本発明の方法を実施する間、活性薬剤または活性薬剤を含む製剤は、デバイスと対象(患者を含む)の間に設置される。
本発明の特定の形態によれば、デバイスはブラシの形態であり、活性薬剤はブラシの剛毛(bristles)の一部もしくは全部の上、またはブラシをかけるべき生物学的バリアの上に位置する。
本発明の別の形態においては、デバイスは、その中に可撓性または非可撓性の磁性材料が位置するパッドまたはストリップを含む。パッドは活性薬剤を送達したい生物学的バリアに可逆的に適用または接着してもよく、生物学的バリアの上に塗擦してもよい。活性薬剤はパッド内に放出可能に含まれてもよく、パッドを生物学的バリアに適用または付着させる前、またはパッドを生物学的バリアの上に塗擦する前に生物学的バリアに適用してもよい。
本発明のさらなる形態においては、デバイスには、マウスガード、歯肉シールド、バイトガード、ガードトレイ等が含まれる。活性薬剤は、歯および/または歯肉の生物学的バリアの上に適用する前にガードまたはシールドの中に適用しまたは組み込んでもよく、あるいはガードもしくはシールドを適用する前に生物学的バリアに適用してもよい。
本発明の別の形態においては、デバイスには、歯肉スプリント、キャップスプリント、クリブスプリント等の歯科スプリントが含まれ得る。活性薬剤は、スプリントを生物学的バリアに適用する前にスプリント上に位置させまたはスプリント内に組み込んでもよく、あるいはスプリントを設置した後で生物学的バリアに適用してもよい。
本発明の別の形態においては、デバイスには手動でまたはモータ作用で生物学的バリアの上を移動しまたはこれに塗擦することができるローラーアプリケータまたはペンデバイスが含まれ得る。活性薬剤は、表面上に塗擦する前にデバイスに適用しまたは組み込んでもよく、あるいは活性薬剤はデバイスを塗擦しまたはその上を移動させる前に表面に適用してもよい。
本発明の他の態様および利点は、以下の例示的図面を参照して進められる以下の記述を概観することによって当業者には明白となるであろう。
ここで添付した図面を参照して例示のためにのみ、本発明を説明する。
変位した双極磁気エレメントの1対および磁気リターンの性質ならびに双極子対の種々の組み合わせおよび配向を示す図である。 変位した双極磁気エレメントの2組の対からなる本発明のデバイスの例を提供する図であり、第2の組の配向は第1の組の配向に対して90°である。 変位した双極磁気エレメントの2組の対からなる本発明のデバイスの例を提供する図であり、第2の組の配向は第1の組の配向に対して45°である。 本発明のデバイスを含む歯ブラシの例であり、変位した双極磁気エレメントの対は剛毛の役割を代替するようにハンドル体に積層されている。 本発明のデバイスを含む歯ブラシの例であり、変位した双極磁気エレメントの対はブラシヘッドの内部にシート状に配置されている。変位した双極磁気エレメントの対はブラシの剛毛とブラシヘッドとの間に直接位置してもよく(図5a)、あるいは剛毛からブラシヘッドに対して遠位側に位置してもよい(図5b)。 本発明のデバイスを含む歯ブラシの例であり、従来のブラシの単繊維の剛毛が本発明の変位した双極磁気エレメントの対のパネルまたはシートに置き換えられている。 本発明のデバイスを含む歯肉スプリントの例であり、変位した双極磁気エレメントの対は半可撓性のスプリントの内部に位置し、活性薬剤は使用時に磁気エレメントと歯の表面との間に位置することになるマトリックス層の中に位置している。 受動的にまたは本発明のデバイスにより送達された過酸化カルバミドで処理された歯の黄色スペクトルから白色スペクトルへの平均的変化のグラフである。 受動的にまたは本発明のデバイスにより送達された過酸化カルバミドで処理された歯の色光度の変化のグラフである。 受動的にまたは本発明のデバイスにより送達された過酸化カルバミドで処理された歯の歯色の変化の相対%のグラフである。 エナメル質ブロックの上の変位した双極磁気エレメントの位置を示す図である。操作時において磁石と病変部との間の間隙は約1.8mmである。 ナイロンワッシャ内のメチルセルロースゲルを示す図である。写真はゲルありとゲルなしのワッシャを示す。 ウシエナメル質病変部の上に置かれたメチルセルロースゲルを示す図である。 250ppmのFを含むMCゲルからウシエナメル質病変部へのフッ化物の取り込みを示す図である。試料は30、60および120分で採取した。n=8。 各々の実験グループに対する抽出されたフッ化物濃度の平均値のグラフであり、本発明の磁気アレイの影響下における病変部によるフッ化物の取り込みを示す。
<概論>
本明細書に記載した発明は具体的に記述したもの以外の変化および変更が可能であることは、当業者には理解されるであろう。本発明にはそのような変化および変更の全てが含まれる。本発明はまた、個別にまたは集合的に本明細書中に言及または指示した全てのステップ、特徴、製剤および化合物ならびに任意の2つ以上のステップまたは特徴の任意のおよび全ての組み合わせを含む。
本テキストに引用した各々の文書、参考文献、特許出願または特許は、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる。これは、これらの文書が読者によって本テキストの一部として読まれおよび考慮されるべきであることを意味する。本テキストに引用した文書、参考文献、特許出願または特許を本テキスト中で繰り返さないことは、単に簡潔のためのみである。
本明細書中または参照により本明細書に組み込まれたいかなる文書中に述べられたいかなる製品の製造者指示書、説明書、製品仕様書、および製品シートも参照により本明細書中に組み込まれ、本発明の実施において用いることができる。
本発明は本明細書に記述したいかなる特定の実施形態にもその範囲が限定されるものではない。これらの実施形態は例示の目的のみを意図している。機能的に等価の製品、製剤および方法は本明細書に記述した本発明の範囲内に明らかに含まれる。
本明細書に記述した発明は1つまたは複数の値の範囲(たとえば寸法、変位および場の強さ、その他)を含み得る。値の範囲は、範囲を定義する値、および範囲の境界を定義する値に直接隣接する値と同じまたは実質的に同じ結果をもたらす範囲に隣接する値を含む、範囲内の全ての値を含むと理解されよう。
本明細書を通して、文脈から他に必要がない限り、「含む(comprise)」という語または「含む(comprises)」または「含む(comprising)」等の変化形は、述べられた整数または整数の群を含むが、それ以外の整数または整数の群の排除を意味しないことが理解されよう。また、本開示および特に特許請求の範囲および/または段落において、「含む(comprises)」、「含んだ(comprised)」、「含む(comprising)」等の用語は米国特許法においてそれに帰せられた意味を有し得ること、たとえばこれらは「含む(includes)」、「含んだ(included)」、「含む(including)」等を意味し得ること、および「から本質的になる(consisting essentially of)」および「から本質的になる(consists essentially of)」等の用語は米国特許法においてそれらに帰せられた意味を有すること、たとえば明確でなく引用された要素を含むが、先行技術で見出された要素または本発明の基礎的なもしくは新規な特徴に影響する要素は除外することに注目されたい。
本明細書において用いる選択された用語の他の定義は本発明の詳細な説明の中に見出すことができ、全体に適用される。他に定義しない限り、本明細書において用いる他の全ての科学技術用語は、本発明が属する分野における当業者に共通に理解されるものと同じ意味を有する。
<好ましい実施形態>
本発明者は、生物学的または非生物学的表面等の表面への活性薬剤の浸透は磁束によって促進されることを見出した。本発明者らはまた、磁束のある種の配列が熱的ノイズおよび他の形態の分子的無秩序を誘起し、これが磁気で促進されるそのような浸透に対して有害に作用し得ることを見出した。その結果、本発明に開示される磁気エレメントの特定の配列のみが、反磁性反発によって促進される活性成分の拡散と誘電分極によって促進される浸透の変化との共存を可能にする。
本発明の第1の態様によれば、以下のステップ:
(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメント(dipolar magnetic elements)の1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向している、
を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、以下のステップ:
(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップと、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道による方法で移動させるステップと、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁束の交互極性に影響されることになる、
を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、以下のステップ:
(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップと、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、変位した双極磁気エレメントの第1の組の配列が、変位した双極磁気エレメントの第2の組の配列に対して角度がオフセットしている、
を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の第4の態様によれば、以下のステップ:
(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップと、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、変位した双極磁気エレメントの第1の組の配列が変位した双極磁気エレメントの第2の組の配列に対して角度的にオフセットしており、
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁場の交互極性および交互磁力勾配に影響されることになるステップ
を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
いかなる特定の理論にも縛られることはないが、一般には、磁束をある限界を超えて増加しても反磁性流れが連続して増加することにはならないと考えられる。その代わりに、あるレベルを超えて増加した磁束は、熱的ノイズおよび/または他の無秩序プロセスを増大させ、これが反磁性反発によって誘起される拡散促進を妨害するように作用する。この熱的ノイズは分子のランダムな動きを増大させ、これは磁場の存在によって創出される反磁性反発効果に打ち勝つ。
さらに、口腔、歯肉および歯の誘電組織上の従来の均一な磁場または電磁場の効果は、隣接する領域を超えるよりもむしろ、全体の磁束勾配を超えるイオン分極をもたらす。そのような長距離にわたる分極によって、微小流体流を促進する可能性が制限される。しかし本発明の場合には、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの1対または複数対を用いることによって、きわめて近接した領域における誘電分極が創出され、これが微小流体流を促進するように作用する。
ここで本発明者らは、個別の磁場強度を増大させることだけでなく、交互極性および配向を有する2つの磁場の磁束の差を利用することによって、口腔衛生における活性薬剤の送達の促進における磁場の有用性が増大できることを確認した。即ち本発明によって、誘電分極を用い、反磁性反発の利用と併用してターゲット組織の浸透性を増大させ、1つの効果が他の効果の利点を悪化させないような方式で、バリアを超えた活性薬剤の拡散を促進することが可能になる。
本発明者らは、この方式で磁束の有用性を増大することにはいくつかの利点があると考えている。磁束を増大することによって磁力源から離れてターゲットである生物学的バリアに向かう活性薬剤の反磁性反発が増大することが知られている。これは反磁性磁化率の特徴であり、磁場によって反発される反磁性分子の電子対に関連している。このようにして、反磁性反発によって拡散中の分子に指向性と運動性を付与する手段が提供される。
本発明者らはさらに、ターゲットバリアにおけるイオン種の誘電分極は誘起された浸透圧およびイオン性効果を通じて活性薬剤の浸透を促進するように作用し得ると考えている。本発明者らはまた、増大した磁束、特に2つの反対極の間の垂直な磁束はバリア機能および浸透性を一時的に修正または変更し、表面の物理的構造を永久的に変化させることなしに微小流体流を変化させると考えている。
しかし、本発明者らはまた、従来の均一な磁場および電磁場の反磁性反発効果は誘電分極に反して作用する傾向があり、したがっていかなる利点をも打ち消してしまう傾向があると考えている。
即ち本発明者らは、種々の配列の変位した双極磁気対を含む本発明によって、誘起分極の存在下に反磁性反発を維持することが可能になり、それにより活性薬剤の送達の間の分子運動とバリアの浸透促進に影響する効果的な手段を提供することができると考えている。
これは、
(a)磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの1対または複数対によって生成される2つ以上の磁場を並置して、空間的に変化する磁束勾配を達成すること、
(b)磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの1対または複数対によって生成される2つ以上の磁場を固定点の上で移動させて、一時的に変化する磁束勾配を達成すること、または、
(c)(a)および(b)の組み合わせ
によって達成され得る。
本発明の変位した双極磁気エレメントの各々の対は、可視化のために、従来の単一な棒状の双極磁石をその中心点の周りで開裂または破壊し、得られた2つの切片を180°回転させ、反対極が隣接するように合わせたものと考えてよい(たとえば図1参照)。磁気リターンは開裂点で磁場を一体化するように用いられる。その結果は水平に変位し、垂直および水平の両方の磁束勾配を提供する双極対である。
変位した双極磁気エレメントの各々の対において、各々の個別の双極子は生物学的バリアを超えて輸送されるべき活性薬剤に反磁性反発を提供する。一方、各々の双極子対の間の水平磁束はターゲット組織の誘電特性を分極して浸透性の変化を誘起するように作用する。
本発明のデバイスは1対の変位した双極磁気エレメントを含んでよく、好ましくはいくつかの対の変位した双極磁気エレメントを含んでよい。たとえば、図1は列または格子に配置された双極子対の種々の配置を示している。本明細書において「対」という用語は様々に用いられ、変位した双極磁気エレメントの単一の対への言及は、変位した双極磁気エレメントの複数の対をも意味していると考えてよい。
1対の変位した双極磁気エレメントの極性は隣接する変位した双極磁気エレメントの対と同じ配向であってよく(即ちシリーズは[NS][NS][NS]を含んでよい)、または逆配向であってもよい(即ちシリーズは[NS][SN][NS]を含んでよい)(図1参照)。
本発明により、
(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメント(dipolar magnetic elements)の1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向している、
を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップと、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道による方法で移動させるステップと、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁束の交互極性に影響されることになる、
を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法がさらに提供される。
さらに、(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップと、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、変位した双極磁気エレメントの第1の組の配列が、変位した双極磁気エレメントの第2の組の配列に対して角度がオフセットしている、
を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
最後に、
(a)ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に、1または複数の活性薬剤を適用するステップと、ここで、磁気リターンが、生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、変位した双極磁気エレメントの第1の組の配列が変位した双極磁気エレメントの第2の組の配列に対して角度的にオフセットしており、
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁場の交互極性および交互磁力勾配に影響されることになるステップ
を含む、口腔ケア活性薬剤の送達のための磁気デバイスの使用が提供される。
好ましくは、上記の使用により、生物学的バリアへの活性薬剤の浸透が改善され、増大する。最も好ましくは、活性薬剤の浸透のそのような改善および増大によって活性薬剤の作用が改善され、それによって口腔衛生および美容的成果がもたらされる。たとえば、本発明の使用により歯の表面へのフッ化物の浸透を増大させることによって、歯の齲蝕の発生を低減させて口腔衛生を改善し、あるいは本発明の使用により過酸化カルバミドの浸透を増大させることによって、白化効果を高めて歯の美観を改善することができる。
本発明による磁気リターンは、双極対の構成要素の各々の1つの表面に隣接する構成要素であり、変位した双極磁気エレメントの対の一方の陽性極性表面から変位した双極磁気エレメントの対の他方の構成要素の陰性極性表面に渡る。磁気リターンはこれらの表面の上の磁場を一体化してこれらの表面の上の磁束を低減または除去する。磁気リターンはさらに伸長して、双極子対の1組を双極子対の別の1組と、あるいは双極子対のより大きな群と統合してもよい。磁気リターンは、好ましくは磁場を印加したい生物学的表面に対して遠位側の双極子対の表面に位置する。
磁気リターンは磁気伝導性の任意の材料から構成され得る。好ましくは、材料は鉄化合物(たとえばバリウムフェライト等のフェライト、マグネタイト、または軟鋼)、コバルト材料、ストロンチウム材料、バリウム材料またはニッケル材料等の強磁性材料である。材料はホウ素、炭素、ケイ素、リンまたはアルミニウム等のメタロイド成分を有してもよい。ネオジムまたはサマリウム等の希土材料も用いることができる。
磁気リターンは、好ましくは対をなす第1の磁石の1つの極性表面の全てまたは少なくとも一部と、対をなす第2の磁石の反対極性表面の全てまたは少なくとも一部とをカバーすることによって、変位した双極磁気エレメントの対を連結する。
デバイスは変位した双極磁気エレメントの対のためのハウジングを含んでもよい。好ましくは、ハウジングは発生した磁場に干渉しない。
本明細書に記載した移動は手動操作によるものでもよく、機械的手段によるものでもよい。移動が磁気デバイスを動かすために用いられる手動操作を通して送達される場合(即ちブラッシングまたはスクラビング等の通常の消費者の行動による場合)には、周波数は1Hz〜5Hzの程度であろう。このような場合には、磁石アレイの各々の要素によって発生する磁場の強度は約100〜500ガウスの間であろう。その代わりに移動が機械的または電気的手段によって送達される場合(電気歯ブラシ等の電気ブラシの形態である場合等)には、周波数はおよそ100〜8,000Hzの程度、磁束は約100〜1000ガウスの間であろう。
本明細書においては、回転には円弧状、半円状、円状または軌道状の移動が含まれる。
本発明の特定の形態においては、磁気デバイスは生理学的バリアの上で磁気デバイスを移動させるための手段を含み得る。そのような手段は、磁性材料の往復または回転移動のために適合された電子的または機械的な任意の機構を含むことになる。たとえば、磁性材料には往復移動が可能な駆動機構が付随してもよい。
本発明によれば、磁性材料には、以下に限定されないが、
a.磁化された強磁性材料の個別の断片または切片が本明細書に記載した構造で組み立てられた配置、および、
b.磁性粒子またはエレメントが、固体もしくは半固体のマトリックスまたはベースに配置され、必要な磁性パターンが、強磁性粒子上に印写されている配置
が含まれる。
本発明は、常磁性特性を示す様々な磁性材料を用いて構成することができる。そのような材料には、ホウ素、炭素、ケイ素、リンまたはアルミニウム等のメタロイド成分を含む鉄、ストロンチウム、バリウム、コバルトまたはニッケルが含まれ得る。あるいは、ネオジムまたはサマリウム−コバルト等の希土材料も用いることもできる。そのような常磁性材料はデバイス中に硬い要素として配置してもよく、またはゴムまたはシリコーン等の可撓性マトリックス中にカプセル化してもよい。
一般には、本発明の変位した双極磁気エレメントの各々の対は、1〜10mmの間、好ましくは3〜7mmの間の中心間に水平なオフセットを有する。その結果、変位した双極磁気エレメントの対は1cmあたり2〜10双極対、より好ましくは1cmあたり1.5〜4双極対の繰り返し割合で配置され得る。
好ましくは、特定の空間領域における極は1.0mm〜10mm離れており、より好ましくは極は1.0mm〜5.0mm離れている。
本発明の別の態様においては、各々の磁極の磁束は約10ガウス〜約1000ガウスの間である。好ましくは、各々の極の磁束は約100ガウス〜約600ガウスの間、最も好ましくは約125〜450ガウスである。
別の態様においては、反対極性の2つの隣接した極の磁束の間の差、即ちデルタ磁束は、約100ガウス〜約2000ガウスの間である。より好ましくは、反対極性の2つの隣接した極の磁束の差は約200ガウス〜約1400ガウス、最も好ましくは約200〜900ガウスである。
磁気デバイスが少なくとも2組の変位した双極磁気エレメントの対を含む場合であって、変位した双極磁気エレメントの第1の組の配列が変位した双極磁気エレメントの第2の組の配列に対して角度がオフセットしている場合には、双極対の第1の組の配向は双極子対の第2の組に対して好ましくは約1°〜90°である。好ましくは、角度オフセットの程度は少なくとも10°、より好ましくは少なくとも45°、最も好ましくは約45°〜90°である。図2および図3に、変位した双極磁気エレメントの対の組の配置の例を示す。
少なくとも2組の変位した磁気エレメントの対を有するそのような磁気デバイスにおいては、第1の組に配置された双極対の数と第2の組に配置された双極対の数が異なっていてもよい。たとえば、第1の組の双極対は1cmあたり2個の双極対を有する一方、第2の組は1cmあたり5個の双極対を有してもよい。
異なった数の双極対が双極対の各々の組において異なった配向で用いられる場合には、磁場は複雑になり、各々の配向において異なった磁束密度を示す。それは第1の組の双極対によって生成した磁場が建設的および破壊的干渉点において第2の組の双極対によって生成した磁場と合計され、それによって磁場がより高く、磁束がより高く、磁場勾配がより高い正味磁場が提供されるからであり、これらの全てが本発明の有用性に寄与することになる。
多重交差配向の目的は2つある。
(i)使用者またはデバイスのいずれかによる非線状移動を提供すること。この場合、誘導効果は交互磁場によって影響を受けるターゲットバリアに依存する。これはデバイスが要素の配列に対して90°でバリアを超えて追跡される場合にのみ起こる。円形移動を提供するため、アレイは移動方向に関係なくAC様誘導を生成するように整列される。
(ii)バリアの隣接領域に反対電荷を誘導し、それにより流れポテンシャルを生成して、垂直分路または通路等の、磁場磁束に垂直でない通路を提供すること。
デバイスは3組以上の双極対をさらに含んでもよい。変位した双極磁気エレメントの対のこれらのさらなる組の配向は、変位した双極磁気エレメントの対の第1の組と整列し、したがって変位した双極磁気エレメントの対の第2の組に対して角度がオフセットしていてもよく、または第2の組と整列し、したがって変位した双極磁気エレメントの対の第1の組に対して角度がオフセットしていてもよい。変位した双極磁気エレメントの第1の組または第2の組と整列する、さらなる配向および配置の変位した双極磁気エレメントの対の組を提供してもよい。たとえば、互いにその上に積み重ねられ、各々が下のアレイとは異なった配向で配列された(たとえば各々の組が下の組に対して垂直に配列された)、いくつかの配向の変位した双極磁気エレメントの対を含む多層デバイスを提供してもよい。
本発明の1つの実施形態においては、ターゲット表面はたとえば歯、歯肉、その他の口腔内生物学的バリアである。本発明のこの形態においては、デバイスは口腔内生物学的バリアを超えて活性薬剤を送達するために選択的に適合される。そのような口腔内生物学的バリアは、それを通して活性薬剤が送達され得る微小チャネル、開口、孔、その他を有してもよい。
本発明の方法を用いて送達されるべき活性薬剤は、歯の象牙質、エナメル質表面または歯肉表面への浸透を通してエナメル質、象牙質、歯髄、セメント質、歯肉、または骨に送達され得る。
本発明の一形態によれば、本発明の方法により、粘膜表面または歯のエナメル質その他のターゲット口腔内生物学的バリアによって形成されたバリアを超えた、対象(患者を含む)への活性薬剤の通過を推進する手段が提供される。本方法は、デバイスと連動し、またはこれと並行して作動して生物学的バリアを通しての活性薬剤の通過を促進する代替の薬剤送達システムとデバイスとを対にする追加的なステップによって促進され得る。そのような代替の薬剤送達システムとしては、たとえばイオントフォレーシス、薬剤接着性マトリックス、化学的浸透促進剤、微小ニードルおよびソノフォレーシスが挙げられる。
本発明による送達促進のプロセスには、薬剤上に作用する力がビヒクル、ゲルまたは溶媒の分子上に作用する力とは異なるようにするような方法で活性薬剤に力を印加する磁気原理の利用が含まれる。結果として、本発明の有用性を向上する別の方法は、活性薬剤の反磁性感度またはそれが位置しているビヒクル、ゲルまたは溶媒の反磁性感度を、これら2つの要素の間の反磁性感度の差を大きくするという観点から選択または化学的に変化させることである。たとえば、フェノキシエチルアクリレート等の軽いエステルをジエチルアミノエチルアクリレートポリマーに添加することはポリマーの反磁性磁化率を増大させるように作用し、これにより、そのビヒクル、ゲルまたは溶媒からの反磁性ターゲット分子の送達を増大させ得る。
本発明の特定の形態によれば、デバイスは接着性の歯用ストリップの形態であり、活性成分が接着剤中薬剤マトリックスの中にトラップまたは溶解した、平面シートフォーマットの、複数の変位した双極磁気対を含む。開示したデバイスは歯に接着し得る。そのような形態においては、複数の変位した双極磁気対は活性成分に作用して接着剤中薬剤マトリックスからの拡散を促進し、また変位した双極磁気対の磁気効果によってその透過性が変化した口腔内バリアにおける送達および生体利用性を向上させることになる。
本発明の別の形態においては、デバイスはブラシとして形成され、活性薬剤はブラシの剛毛のいくつかまたは全部の上に位置するか、またはブラシをかけるべき生物学的バリアに別個に適用される。
本発明のデバイスがブラシの形態である場合には、変位した双極磁気対は本体の形態として、剛毛の成分として、またはその中で磁気効果がその磁気伝導性の性質によって剛毛を通して伝達される本体の形態として用いられる。そのような場合には、剛毛が生物学的バリアに接している場合、または離れて位置しているが、その効果が前記剛毛によって伝達される変位した双極磁気対の効果に応答して、活性薬剤は生物学的バリアの中に入ることができる。望ましい形態においては、本発明のデバイスは手動または電動歯ブラシデバイスの形態で提供され、磁性材料は剛毛の基部に近いブラシヘッドに位置し、活性薬剤はブラシ装置の剛毛上に位置している。歯ブラシが歯の表面上で動くにつれて、移動する磁場は活性薬剤が歯の生物学的バリアに浸透する能力を向上させる。
本発明の別の形態においては、デバイスにはその中に可撓性または非可撓性の磁性材料が位置するパッドが含まれる。パッドは活性薬剤を送達したい生物学的バリアに可逆的に適用されまたは接着され得る。あるいは、パッチ様またはパッド様のデバイスを生物学的バリアの上に塗擦してもよい。動きを用いる場合には、磁性成分を含むパッドの動きは、本発明の方法によって活性薬剤の浸透を向上させる。
活性薬剤はパッド内に放出可能に含まれてよく、活性薬剤はパッド中に存在し、パッドに浸透し、パッドから拡散して出て行くことができ、生物学的バリアに浸透する。あるいは、活性薬剤はパッドを生物学的バリアに適用または付着させる前、または生物学的バリアの上にパッドを塗擦する前に生物学的バリアに適用してもよい。
本発明のさらなる形態においては、デバイスにはマウスガード、歯肉シールド、バイトガード、ガードトレイ、その他が含まれる。活性薬剤は、歯および/または歯肉の生物学的バリアの上に適用する前にガードまたはシールドの中に適用してもよく、あるいはガードもしくはシールドを適用する前に生物学的バリアに適用してもよい。
本発明の別の形態においては、デバイスには歯肉スプリント、キャップスプリント、クリブスプリント、その他の歯科スプリントが含まれ得る。活性薬剤は、スプリントを生物学的バリアに適用する前にスプリント上に位置させてもよく、あるいはスプリントを設置した後で生物学的バリアに適用してもよい。たとえば、活性薬剤は、スプリントを望ましい位置に保つための接着剤の形態で供給してもよく、あるいはスプリントの適用の前または日常的にスプリントの適用の後に、歯に適用する歯磨き製剤の中に薬剤を送達してもよい。
本発明の別の形態においては、デバイスには生物学的バリア上を移動しまたはこれに塗擦することができるローラーアプリケータまたはペンデバイスが含まれ得る。活性薬剤は、表面上に塗擦する前にデバイスに適用してもよく、あるいは活性薬剤はデバイスを塗擦しまたはその上を移動させる前に表面に適用してもよい。
本発明のさらなる形態においては、デバイスには、磁性材料に隣接して位置する活性物質を実質的に透過しない裏打ち層を含むポリマーコーティングが含まれ得る。
本発明のデバイスによって送達される活性薬剤は、デバイスと口腔内生物学的バリアとの間の接触ゾーンの全領域をカバーしてもよく、あるいはその代わりに、その中の島の中に形成されてもよい。好ましい形態においては、活性薬剤は本発明のデバイスと対象の生物学的バリアとの間に位置する。
本発明の方法を用いてたとえば歯のエナメル質等の歯の表面に送達し得る活性薬剤の非限定的な例としては、
a)歯の白化剤または漂白剤:過酸化カルバミドまたは過酸化水素等の過酸化物、過酸化尿素、過炭酸ナトリウム、およびPVP−H、酵素、その他;
b)抗歯石/抗結石剤および抗汚染剤:エチルラウロイルアルギニンHCl等の抗付着剤、ピロリン酸四ナトリウム等のピロリン酸塩、ポリリン酸塩、ポリビニルホスホン酸、PVM/MAコポリマー、歯垢破壊のために用いられるもの等の酵素、アニオン性ポリマー、特にカルボキシレート基官能化ポリマー、クエン酸亜鉛等の亜鉛塩等の金属イオン;
c)齲蝕低減または予防剤および/または再ミネラル化剤:フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ、過負荷フッ化物送達成分(米国特許第5,785,956号に開示されたリン酸二カルシウム二水塩その他等)の形態のフッ化物、ペプチド、カルシウム、リン酸塩、キシリトール;
d)歯の過敏症の低減または予防剤:硝酸カリウム等のカリウム塩、塩化ストロンチウム等のストロンチウム塩、フッ化スズ、ケイ酸ナトリウム、および生理活性ガラス(米国特許第6,338,751号に開示されたもの等)、ポリマー、その他
が挙げられる。
たとえば歯肉等の粘膜表面に本発明の方法を用いて送達し得る活性薬剤の非限定的な例としては、
a)歯肉過敏症の治療剤:抗炎症剤、金属イオン等および歯肉の健康のための活性剤、たとえば炎症経路を低減し、および/または炎症性刺激を産生する細菌プロセスに干渉するもの、即ちUnivestin(Unigen Pharma)、バカリン、ポリフェノール、ピルビン酸エチル、緑茶抽出物、ローズマリー抽出物および他のハーブ抽出物、ならびにグアニジノエチルジスルフィド等;
b)歯周炎、歯肉炎等の歯肉疾患の治療剤:クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、トリクロサンおよびマグノリア抽出物等の抗菌剤、抗炎症剤、亜鉛塩等の金属イオン、その他;
c)アフタ性潰瘍の治療剤:抗菌剤、ニスタチン(Mycostatin(登録商標))またはフルコナゾール(Diflucan(登録商標))等の抗真菌剤、アシクロビル等の抗ウイルス剤、抗炎症剤、ビタミンB12、重炭酸ナトリウム等の金属イオン、ハイドロコーチゾンヘミスクシネート、トリアムシノロンアセトニドまたはプレドニソン等のコルチコステロイド製剤;
d)扁平苔癬の治療剤:抗菌剤、抗真菌剤、抗炎症剤、金属イオン、その他;
e)口腔内灼熱症候群の治療剤:抗炎症剤、抗菌剤、ニスタチン(Mycostatin)またはフルコナゾール(Diflucan)等の抗真菌剤、金属イオン、α−リポ酸等
が挙げられる。
口腔表面に送達され得る追加的な薬剤としては、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ビタミンE、および葉酸等の栄養型成分;冷感(メントール等)、ヒリヒリ感または熱感(カプサイシンまたは唐辛子油等)を与えるもの等の感覚成分;香料および香料成分;着色剤その他の審美性薬剤;およびそれらの組み合わせが挙げられる。香料および香料成分の例としては、精油、メントール、カルボン、およびアネトール、ならびに種々の芳香性アルデヒド、エステル、およびアルコールが挙げられる。精油の例としては、スペアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、ササフラス、クローブ、セージ、ユーカリプタス、マジョラム、シナモン、レモン、ライム、グレープフルーツ、およびオレンジの油が挙げられる。
活性薬剤の上記のリストは、本発明の方法を用いて制御された方法で適用することができる。このリストは網羅的なものではない。好ましくは、全身的または局所的に送達することができる任意の活性薬剤は、本発明を用いて送達される可能性がある。
上述の薬剤(および当業者に既知の他の薬剤)の各々は、歯の表面および口腔粘膜表面の両方に送達することができることが理解されよう。したがって、たとえば抗炎症剤は粘膜表面、歯の表面のいずれか、または両方に送達され得る。
活性薬剤は、ゲル、ペースト、液体、熱可逆性ゲルもしくはペースト、その他の形態であり得る。たとえば、活性薬剤は歯磨きまたは歯用ゲルの形態であり得る。
活性薬剤は単独でデバイスとともに供給され、使用されてよいが、多くの場合には活性薬剤は単独で、または1つもしくは複数の他の活性薬剤と組み合わせた製剤に含まれることになる。製剤が薬学的および/または生体薬学的利益を提供するためのものである場合には、製剤中に含まれる活性薬剤の数はまったく優先的に選択され得る。製剤が栄養食品、化粧品、および/または薬用化粧品としての効果をもたらすものである場合には、活性薬剤の数はもっと多くてよい。
送達プロセスにおいて用いられる製剤は、他の緩衝剤、希釈剤、キャリア、アジュバントまたは賦形剤等の添加物を含んでよい。磁気的に不活性もしくは中性の、または事実上常磁性であるか、もしくは送達される活性薬剤よりも大きな磁化率を有する、薬学的に許容できる任意の緩衝剤、たとえばトリスまたはリン酸緩衝剤を用いることができる。種々の目的のため、製剤の中で他の薬剤を用いてもよい。たとえば、緩衝剤、保存剤、共溶媒、界面活性剤、油、保湿剤、軟化剤、キレート剤、安定剤または抗酸化剤を用いてもよい。用い得る水溶性保存剤としては、これだけに限らないが、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、重硫酸ナトリウム、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、エチルアルコール、メチルパラベン、ポリビニルアルコール、ベンジルアルコールおよびフェニルエチルアルコールが挙げられる。界面活性剤はTween80であってよい。用い得る他のビヒクルとしては、これだけに限らないが、ポリビニルアルコール、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、純水、その他が挙げられる。浸透圧調整剤としては、たとえば塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール、グリセリン、その他が挙げられる。抗酸化剤としては、これだけに限らないが、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、その他が挙げられる。
製剤中の活性薬剤の適応症、有効用量、禁忌、供給元、その他は、当業者には入手可能または既知である。
活性薬剤は、個々に約0.001重量%〜約5重量%、好ましくは約0.01重量%〜約2重量%の量で存在し得る。しかし、活性薬剤がこれより多く、たとえば100%までの量で存在し得ることが考えられる。
用いられ得る適当な水溶性緩衝剤としては、所望の投与経路について米国FDAの承認を受けた炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、その他が挙げられる。これらの薬剤は系のpHを約2〜約9の間、好ましくは約4〜約8、より好ましくは4.5、5、5.5、6、6.5、7または7.5(またはその間の任意のpH)に維持するために充分な量で存在し得る。したがって緩衝剤は製剤の全重量に対して約5重量%もの量であり得る。これだけには限らないが、塩化ナトリウムおよび塩化カリウム等の電解質も、必要に応じて製剤中に含まれ得る。
本発明のデバイスを用いて送達されるべき活性薬剤はマトリックス層に供給され得る。本発明のデバイスによって送達される活性薬剤がマトリックス中に含まれる場合には、マトリックスは、好ましくは、活性薬剤が何らかの方法でマトリックス中に拡散しまたはそこから出て行き、おそらくブラシの剛毛から生物学的バリアまで下方に移動することによって生物学的バリアに接触することを可能にする。
マトリックスは、たとえばポリイソブチレン、ポリビニルアルコールのエステル、ポリアクリル酸およびポリメタクリル酸のエステル、天然ゴム、スチレン、イソプレン、およびスチレン−ブタジエンのポリマーまたはシリコーンポリマー、飽和および不飽和炭化水素樹脂等の樹脂成分、アビエチルアルコールおよびβ−ピネンの誘導体、フタル酸エステル等の可塑剤、トリグリセリドおよび脂肪酸、ならびに当業者に既知の一連の他の物質から調製されるポリマーまたはコポリマーから優先的に調製される。
本発明において用いられ得るマトリックスの生体親和性ポリマーとしては、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ酸無水物、ポリラクチド−co−グリコリド、ポリアミノ酸、ポリエチレンオキシド、アクリル末端ポリエチレンオキシド、ポリアミド、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリホスファゼン、ポリ(オルソエステル)、シュクロースアセテートイソブチレート(SAIB)、およびその各々が全体として参照により本明細書に明示的に組み込まれる米国特許第6,667,371号、6,613,355号、6,596,296号、6,413,536号、5,968,543号、4,079,038号、4,093,709号、4,131,648号、4,138,344号、4,180,646号、4,304,767号、4,946,931号に開示されたもの等の他のポリマー等の化合物が挙げられる。
活性薬剤を含むマトリックスは、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの四置換エチレンジアミンブロックコポリマー(たとえばポロキサミン)等の熱硬化性ポリマー、ポリカルボフィル、ならびにゲラン、カラギーナン(たとえばκ−カラギーナンおよびι−カラギーナン)、キトサンおよびアルジネートガム等の多糖類からも調製され得る。
マトリックスは親水性ポリマーから調製されるゲルであるハイドロゲルであってもよく、これらの材料は当技術において公知であり、その内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,631,294号および6,845,272号に記載されているもの等の生体医学的電極の部品としてしばしば用いられている。ハイドロゲルの調製に有用な親水性ポリマーの例は、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンイミン)、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリ(アクリルアミドスルホン酸)、ポリアクリロニトリル、ポリ(ビニルピロリドン)、寒天、デキストラン、デキストリン、カラギーナン、キサンタン、およびグアーである。好ましいハイドロゲルはアクリレートであり、たとえば好ましくは四級塩化物および/または硫酸塩のアクリル酸エステルまたは四級塩化物のアクリルアミドから作られてよい。この型のポリマーは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,800,685号に開示されている。親水性ポリマーは一般に、ハイドロゲルの重量の約1〜約70%、好ましくは約5〜約60%、より好ましくは約10〜約50%を占める。
本発明の特に好ましい形態においては、所望の量の活性薬剤を選択することによって、対象への送達のための局所製剤が調製される。薬剤は次いで好ましくは適当な送達マトリックス中に入れられる。投与すべき活性薬剤の量および局所製剤中の化合物の濃度は、選択した希釈剤、送達システムまたはデバイス、対象の臨床的または美容的条件、マトリックス中の活性薬剤の副作用および安定性に依存する。
<本発明の非限定的な例示>
本発明のさらなる特徴は以下の非限定的な実施例に、より完全に記載されている。この記載は本発明を例示する目的にのみ含まれている。これは上述の発明の幅広い記載を制限するものと理解すべきではない。
歯の象牙質を通して活性薬剤(過酸化カルバミド)を送達する本発明のデバイスの能力を試験した。
登録された口腔外科医から人歯20本の供与を受け、アルコール中に48時間保存した後、超音波で洗浄し、温風と吸収紙で乾燥した。歯を2つの群に分けた。10本の歯を能動群に割り付け(運動中の変位した双極磁気エレメント対に曝露)、10本を受動送達群(同じく運動しているが磁場がない材料に曝露)に割り付けた。寸法、色および変性の程度は両群間で一致させた。
過酸化カルバミドゲルの適用の前後に10メガピクセルのカメラ(Pentax Optioデジタルカメラ)を用い、光の条件を制御して、個別の歯を写真撮影した。適用の前後に、市販のデジタル画像ソフトウェア(Photoshop CS2 version9)をCMYKモードで用いて歯のエナメル質の一致した領域のヒストグラムおよび画像を縮退させた。
各々の歯を36%の過酸化カルバミドベースの歯牙白化ゲル700mgを用いて処理した。この量のゲルを、寸法を一致させた10対の変位した双極磁気エレメントの表面上に置いた。この双極磁気エレメントは、ピーク磁束450ガウスの共通の極対を有し、中心間空間間隔4mmで、電気モータにより周波数3Hzで振動する、変位した双極磁気エレメントの並列直線状アレイから形成された可撓性のETP008磁性材料を含んでいた[これは移動磁場またはFIM群、またはeMパッチ群としても知られている]。対照群はポリスチレンカードの表面上に置き、これも同じモータ振動手段を用いて3Hzで振動させた。歯は過酸化カルバミドゲルのマウンドの中に水平に置き、完全に接触およびカバーされるようにした。3分間曝露した後、歯を取り出し、洗浄して翌日まで保存した。これを5日連続して繰り返した。
変色を3通りの尺度で解析した。画像の黄色度百分率の相対変化、黄色から白色へのスペクトルシフトの変化および明度レベルの変化。
エナメル質の一致した領域における黄色度百分率の相対変化は、下層の象牙質の色の変化を反映すると考えられた。黄色スペクトルの相対変化の差異は、能動および受動条件下におけるエナメル質を通しての過酸化物の送達の浸透速度が異なることを反映しているものとして説明された。
スペクトルの中間点の変化は、スペクトルの黄色から白色終点に向かっての変色を反映している。また、スペクトルの中間点位置の差異は、能動および受動条件下におけるエナメル質を通しての過酸化物の送達の浸透速度が異なることを反映しているものとして説明された。
明度は、能動および受動条件下におけるエナメル質を通しての過酸化物の送達の浸透速度が異なることを反映する変化を伴う輝度の尺度として記録された。
歯の色の変化は、デジタル画像ヒストグラムにおける平均黄色度の百分率を検討することによって決定した。解析により、運動している変位した双極磁気エレメント対に曝露された群は、受動過酸化カルバミド群と比較して黄色含量の低減が49%大きい(p=0.025)ことが判明した(表1および図10)。
各々の歯についての色スペクトルシフトの解析により、運動している変位した双極磁気エレメント対に曝露した群において、黄色スペクトルから白色スペクトルへの平均シフトが、受動拡散群よりも31%大きいことが判明した(表2および図8)。
明度解析からも両群間に統計的有意差があり、運動している変位した双極磁気エレメント対に曝露された群が受動群よりも40%大きい明度の増加を達成することが判明した(表3および図9)。
この研究は変位した双極磁気エレメントの並列および配向アレイの、メチルセルロースゲルの内部から歯の表面のエナメル質の病変部にフッ素イオンを駆動する能力を検討するために計画された(図11参照)。実験は2種の変位した双極磁気エレメント(変位した双極磁気エレメントの配向した対、および、同じ変位した双極磁気エレメントの直線状対)について検討した。同じベース材料を含むが、磁場または変位した双極磁気エレメントを有しないディスクを陰性対照として用いた。
<材料および機器>
<変位した双極磁気エレメント>
・ETP008−ポリプロピレンフィルムベース中に分散した酸化ストロンチウムを含む変位した双極磁気エレメントの直線状アレイ。変位した双極磁気エレメントは極磁束450ガウスで並列に形成した。各々の要素または極の幅を2.7mmとし、1cmあたり1.5対のピッチで変位した双極磁気エレメントの対を形成した。対間の磁束勾配は900ガウスまたは1cmあたり1350ガウスであった。
・ETP012−ポリプロピレンフィルムベース中に分散した酸化ストロンチウムを含む変位した双極磁気エレメントの配向アレイ。配向した変位した双極磁気エレメントは2.0mmの極を含む直線状パターンの上に二次磁束パターンを引くことによって形成し、1cmあたり2.5対のピッチで変位した双極磁気エレメントの対を形成した。対間の磁束勾配は700ガウス、または1cmあたり1750ガウスであった。一次磁場エレメントの上の90度方向に配向した二次磁場エレメントはピッチ1.5mmの変位した双極磁気エレメントの並行な対からなっており、1cmあたり3.5対を形成し、配向磁束は1cmあたり300ガウスであった。得られる配向した変位した双極磁気エレメントは異なった配向を有する磁束パターンを形成する。
<酸ゲルの調製>
病変部を形成するために標準的なGSKメチルセルロース/乳酸系を用いて歯のエナメル質の脱灰を行なった。8%のメチルセルロース(水性、1500cPs、63kDa、Fisher Chemicals,UK)溶液を作成し、エナメル質の試料(歯)の上に、試料上25mmの高さまで注いだ。固定すれば、0.1M、pH4.6の乳酸溶液を上から深さ25mmまで注いだ。次いで酸ゲル系を37℃のインキュベータに19日間、入れた。
<メチルセルロースゲルの調製>
最終スラリーのフッ化物濃度がフッ素250ppmになるように、メチルセルロースゲルをNaFとともに調製した。メチルセルロースフッ化物スラリーをナイロンワッシャ(厚み1.6mm、中央孔の直径12mm)の型に流し入れて均一な厚みとし、5℃に一夜放置して硬化させた(図12参照)。使用準備ができれば、メチルセルロースディスクを牛歯のエナメル質病変部の表面上に直接置いた(図13参照)。
<解析方法>
フッ化物分析は、ThermoOrionイオンプラスコンビネーションフッ化物電極9609BNイオン選択電極(ISE)をELIT9804電極計とともに用いて行なった。
溶液pHは、Metler Toledo pH電極inlab413をHanna pH計とともに用いて決定した。
質量は、Acculab Satorius天秤を用いて決定した。
<試薬>
脱イオン(DI)水は蛇口から供給されたもので、ROにより精製され、脱イオンされる。
フッ化ナトリウムはBDHから(ロット番号923446 439、有効期限02/2015)、メチルセルロースはSigmaから(ロット番号029k0192)、水酸化カリウムはSigmaから(ロット番号028k07551、有効期限2012年6月)、過塩素酸はAldrichから(ロット29196DK、有効期限2012年6月)、乳酸はSigmaから(ロット128K1349、有効期限2013年12月)、酢酸ナトリウムはGSKから(ロット71550、有効期限2013年3月)供給を受けた。
ウシ切歯はF.Conisbee,Leatherhead、Surreyから得られたもので、BSEフリーであることが確認されている。
方法
牛歯のエナメル質病変部は上述のようにして調製した。
<時間経過群>
初期の時間経過研究を行なった。ここでは病変部への認知し得るフッ化物の取り込みのための最適インキュベーション時間を決定するため、30、60および120分間、フッ素化メチルセルロースディスクを病変部の上に置いた(n=8)。その時間の終わりに、DI水でリンスことによってエナメル質試料からゲルを除去し、次いでエナメル質試料をDI水中に17時間置いた。次いでエナメル質試料を乾燥し、フッ化物抽出ステップの準備をした。
<研究群>
検討は3つの研究群で構成した。
1)静的で直線状の変位した双極磁気エレメントアレイETP008;
2)静的で配向した変位した双極磁気エレメントアレイETP012;
3)静的陰性対照(Perspexディスク使用);
2種の変位した双極磁気エレメント、即ち配向したアレイおよび直線状のアレイを用いた。これらのアレイの各々について、エナメル質の病変部の上に置いたフッ化物メチルセルロースゲルの上にアレイを置くことによって7個の試料を準備した。次いでゲル/磁気アレイをエナメル質試料の上に120分間放置した。次いでDI水によりエナメル質試料からゲルをリンス除去し、次いでエナメル質試料を一夜(17時間)DI水に浸漬放置し、続いてフッ化物抽出ステップの準備のために乾燥した。
陰性対照群においては、病変部とブランクのPerspexディスク(磁気アレイの代わり)との間にフッ素化メチルセルロースゲルを120分間挟んでおいた。次いでゲルをリンス除去し、上述の群と同様に試料の浸漬放置等を行なった。
<フッ化物抽出>
病変部の外側でエナメル質試料にマニキュア液を塗布してウェルを形成した。LynchおよびDuckworth(Caries Res.1998、32、417−421頁)に概略が記載された方法に従って病変部からフッ化物を抽出した。1M過塩素酸溶液100μlを病変部に15分間塗布した。15分後に酸を吸引除去し、1M酢酸ナトリウム溶液100μlを3回塗布することによって病変部をリンスした。次いで洗浄液をさらなる過塩素酸200μlとともに、吸引した酸に加えた。前もって秤量した7mlのBijou万能容器に溶液を保存し、フッ化物抽出ステップの後に再秤量した。次いでこれらをフッ化物分析ステップ(以下参照)まで保存した。
<フッ化物分析>
フッ素イオン分析はシングルジャンクション組み合わせ型イオン選択性電極(ISE)を用いて行なった。方法はShen−xun Shiら(Anal.Sci.、2003、19、5、671頁)の方法に従う。ここでは電極は最初に0.5M過塩素酸溶液に一夜漬けおくことによって活性化される。引き続くフッ化物の測定は過塩素酸および酢酸ナトリウムを含む溶液中で行なわれる。酢酸ナトリウムは全イオン調節緩衝剤として作用し、pHを一定、この場合にはpH4.0に保つ。Shen−xun Shiらは、記載された方法を用いれば1×10−7moldm−3までの直線状ネルンスト挙動があることを報告している。
本研究においては、前記研究で用いたものと同じ酢酸ナトリウムと過塩素酸の比の段階希釈を用いて較正を行なった。7.3×10−7〜7.3×10−3moldm−3の範囲のフッ化物溶液のn=4の較正曲線において、線形近似(r)は0.9872であった。
上記のエナメル質病変部の研究の溶液は、ISEを直接Bijouに挿入し、直線になるまで(約1〜2分)mVの読みを観察することによって測定した。直線になれば、mVの読みをエクセルのスプレッドシート(Excel File ML35、Modus Laboratories)に記録し、較正曲線から濃度を決定した。
<結果>
時間経過研究における抽出病変部から得られたフッ化物濃度を表4およびグラフ形式で図14に示す。これらの結果から実験研究におけるインキュベーション時間は120分であるべきことが決定された。これはML28における水性フッ化物の研究のインキュベーション時間よりかなり長く、メチルセルロースゲル系で構成した場合のフッ化物の運動性の低減を反映している。
時間経過および実験研究における各々の溶液を3回測定し、結果をエクセルのスプレッドシートに記録した。詳細はLNB Modus Laboratories 00001、71頁に見出すことができる。平均mVの読み取り値を計算し、較正係数および希釈倍率により濃度値に換算した。実験研究におけるフッ化物取り込みの結果を表5および図15に示す。
<統計評価>
データの組の統計評価は、一方向ANOVAおよびTukey平均値比較を用いて行なった。データの組は最初にShapiro−Wilks正規性検定を用いて正規分布について検定した。全てのデータの組は0.05より大きな確率因子を有し、これらが正規分布していることを示した。一方向ANOVAに加えて、Dr.Lynchは結果について追加的な統計評価、多重範囲検定を行なった。その結果は以下の通りである。
250ppmのフッ素化メチルセルロースゲルからのウシエナメル質病変部へのフッ化物の取り込みは0.25mmoldm−3であることが見出された。磁気ディスクを追加して実験手順を繰り返すと、フッ化物取り込み濃度は、配向および直線状の変位した双極磁気エレメントのそれぞれについて0.31および0.33mmoldm−3に増加した。
処置群の間の差の有意性を検定するために統計解析を用いた。一方向ANOVAおよびTukey平均値比較から、直線状(P=0.02)または配向(P=0.08)磁気アレイの処置群では磁石のない群と比較してより高いフッ化物取り込みが得られることが示された。配向アレイは0.05水準より僅かに外側であるが、Kruskal−Wallis解析を用いたさらなる統計モデルによって統計的な差が確認されたことに注目されたい。
既に述べたことに加えて数多くの変形および改変が、基礎的な発明の概念から離れることなく、当業者には示唆されるであろう。そのような変形および改変の全ては本発明の範囲内にあると考えるべきであり、その本質はこれまでの記載から決定されるべきである。

Claims (22)

  1. ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しているステップ
    を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法。
  2. 磁気デバイスを往復、回転または軌道方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁束の交互極性に影響されることになるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. ターゲットである口腔内生物学的バリアと、磁気リターンによって連結された変位した双極磁気エレメントの少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが生物学的バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、変位した双極磁気エレメントの第1の組の配列が変位した双極磁気エレメントの第2の組の配列に対して角度がオフセットしているステップ
    を含む、口腔ケア活性薬剤を送達する方法。
  4. 磁気デバイスを往復または回転方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復または回転移動に応答して磁場の交互極性および交互磁力勾配に影響されることになるステップ
    をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  5. 磁気デバイスが、生物学的バリアの上で磁気デバイスを移動させるための電子的または機械的手段を含む、請求項2または4に記載の方法。
  6. 磁気デバイスの移動が約1Hz〜5Hzの振動周波数を有し、磁石アレイの各々の要素によって発生する磁場の強度が約100〜500ガウスの間である、請求項2または4に記載の方法。
  7. 磁気デバイスの移動が約100〜8,000Hzの振動周波数を有し、磁石アレイの各々の要素によって発生する磁場の強度が約100〜1000ガウスの間である、請求項2または4に記載の方法。
  8. 変位した双極磁気エレメントの各々の対が、1〜10mmの間の中心間に水平なオフセットを有する、請求項1または3に記載の方法。
  9. 変位した双極磁気エレメントの各々の対が、3〜7mmの間の中心間に水平なオフセットを有する、請求項8に記載の方法。
  10. 変位した双極磁気エレメントの各々の対が1cmあたり2〜10双極対の繰り返し割合で配置される、請求項1または3に記載の方法。
  11. 変位した双極磁気エレメントの各々の対が1cmあたり1.5〜4双極対の繰り返し割合で配置される、請求項10に記載の方法。
  12. 特定の空間領域における極が1.0mm〜10mm離れている、請求項1または3に記載の方法。
  13. 特定の空間領域における極が1.0mm〜5.0mm離れている、請求項12に記載の方法。
  14. 各々の磁極の磁束が約10ガウス〜1000ガウスの間である、請求項1または3に記載の方法。
  15. 各々の磁極の磁束が約125〜450ガウスの間である、請求項14に記載の方法。
  16. 反対極性の2つの隣接した極の磁束の間のデルタフラックスが約100ガウス〜2000ガウスの間である、請求項1または3に記載の方法。
  17. 反対極性の2つの隣接した極の磁束の間のデルタフラックスが約200〜900ガウスである、請求項16に記載の方法。
  18. 双極対の第1の組の配向が双極子対の第2の組に対して約1°〜90°である、請求項3に記載の方法。
  19. 双極対の第1の組の配向が双極子対の第2の組に対して少なくとも45°である、請求項18に記載の方法。
  20. デバイスが以下:ブラシ、パッド、マウスガード、歯科スプリント、ローラーアプリケータまたはペンデバイスの1つの形態である、請求項1または3に記載の方法。
  21. 活性薬剤が磁気デバイスの適用の前に口腔内生物学的バリアに適用される、請求項1または3に記載の方法。
  22. 活性薬剤が磁気デバイスの口腔内生物学的バリアへの適用の前に磁気デバイスに適用される、請求項1または3に記載の方法。
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