JP6046609B2 - 皮膚ケア製品の送達 - Google Patents

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Description

本発明は、磁場が静的または動的である場合に、顕著で複雑な特性を有する磁場を印加することによって皮膚および他の外皮系成分への物質(医薬、栄養補助食品、生体医薬、薬用化粧品、着色剤、フィラー、膨化剤、生理活性物質、抗炎症剤、抗老化剤、抗しわ剤、加湿剤、保湿剤、界面活性剤、洗浄剤、漂白剤、染料、香料、コンディショナーまたは研磨剤等)の送達を促進するための方法および装置に関する。
薬剤にその目的を達成させるためには、皮膚および身体の他の生物学的成分への、またはその中への活性薬剤の送達が充分な量で起こらなければならない。しかし操作環境において充分な濃度を維持することが困難なこと、および外皮系において見られる多くの目標となる生物学的バリアの透過性バリア効果により、種々の生物学的バリアへ、およびこれを通して、薬剤を充分に送達することが難しいことがある。
さらに、経済的、健康関連および環境による理由から、所与の組成物において多くの活性薬剤の使用量を少なくするという一般的な要求がある。このことから活性薬剤の送達に関してさらなる問題が生じる。それは活性薬剤を効果的に拡散させ、皮膚等のバリア内に浸透または分配させるために充分な濃度勾配がないかも知れないからである。
化学的浸透促進剤はバリア透過性に変化をもたらし得る。しかし化学的浸透促進剤の使用は、活性薬剤との未知の相互作用ならびに皮膚および粘膜表面の刺激または化粧品および/またはバリアの機能性との望ましくない相互作用等の有害な副作用の可能性により、問題を生じることがある。
ある種の生物学的表面に用い得る拡散促進手法はイオントフォレーシスである。ここでは電気エネルギー勾配を用いて、荷電した1または複数のターゲット活性薬剤を皮膚またはバリアを通して加速する。しかし、イオントフォレーシスはある種のイオン構造を有する特定の活性薬剤にのみ適しており、交換イオン分解によりある種の皮膚バリアには傷害を与えることがある。さらに、イオントフォレーシスには密接な電気接点および接着性電極の使用が必要であり、これらは全てのターゲット表面またはバリアには適していない。
磁気動力学およびマグネトフォレーシス等の、1または複数の活性薬剤の運動性および/または運動方向を創出する他の手法も可能であるが、性能が低いこと、機器およびエネルギーの要求が高いこと、およびコストにより、実施が困難であった。
したがって、これまでに知られている化学的および物理的浸透促進剤を置き換えるか、少なくとも補助することができる物理的技術を用いて活性薬剤の皮膚等の生物学的バリアへの利用可能性、拡散特性および浸透を促進する方法へのニーズが存在する。
本発明は医薬、栄養補助食品、生体医薬、薬用化粧品、着色剤、フィラー、膨化剤、抗炎症剤、抗老化剤、抗しわ剤、加湿剤、保湿剤、界面活性剤、洗浄剤、漂白剤、染料、香料、コンディショナー、抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗寄生虫剤活性を有する活性薬剤を、皮膚および外皮系の他の組織等の種々の生物学的バリアへのこれらの薬剤の浸透を増大させる方法で送達するための改善されたプロセスを提供することを目的としている。
背景技術に関する以上の考察は本発明の理解を助けるためのみを意図していた。本考察は言及したいかなる要素も本出願の優先日において共有の一般的知識の一部である(または、であった)ということを認識または承認するものではない。
本発明の第1の態様によれば、以下の:
(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に活性薬剤(単数または複数)を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しているステップ
を含む、皮膚ケア活性薬剤(単数または複数)を送達する方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、以下の:
(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しているステップと、
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁束の交互極性に影響されることになるステップと
を含む、1または複数の皮膚ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、以下の:
(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、転位した双極磁気要素の第1の組の配列が転位した双極磁気要素の第2の組の配列に対して角度がオフセットしているステップを含む、皮膚ケア活性薬剤(単数または複数)を送達する方法が提供される。
本発明の第4の態様によれば、以下の:
(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、転位した双極磁気要素の第1の組の配列が転位した双極磁気要素の第2の組の配列に対して角度がオフセットしているステップと、
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁場の交互極性および交互磁力勾配に影響されることになるステップと
を含む、1または複数の皮膚活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の形態によれば、本発明の方法により、角質層、顆粒細胞層、棘細胞層、基底細胞層および外皮系の他の成分を含む皮膚の層(表皮、真皮)等の皮膚バリアを超えた、対象(患者を含む)への1または複数の活性薬剤の通過を推進する手段が提供される。本方法は、デバイスと連動し、またはこれと並行して作動して皮膚バリアを通しての活性薬剤の通過を促進する代替の薬剤送達システムとデバイスとを対にする追加的なステップによって促進され得る。そのような代替の薬剤送達システムとしては、たとえばイオントフォレーシス、薬剤接着性マトリックス、化学的浸透促進剤、微小ニードルおよびソノフォレーシスが挙げられる。
本発明の方法を実施する間、1または複数の活性薬剤または1または複数の活性薬剤を含む製剤はデバイスと対象(患者を含む)の間に設置される。
本発明の特定の形態によれば、デバイスはブラシの形態であり、活性薬剤はブラシの毛の一部もしくは全部の上、またはブラシをかけるべき皮膚バリアの上に位置する。
本発明の別の形態においては、デバイスにはその中に可撓性または非可撓性の磁性材料が位置するパッドまたはストリップが含まれる。パッドは1または複数の活性薬剤を送達したい皮膚バリアに可逆的に適用または接着してもよく、皮膚またはおよび治療を必要とする外皮系の他の成分の上に塗擦してもよい。1または複数の活性薬剤はパッド内に放出可能に含ませてもよく、パッドを皮膚バリアに適用または付着させる前、またはパッドを皮膚の上に塗擦する前に皮膚バリアに適用してもよい。
本発明の別の形態においては、デバイスには手動でまたはモータ作用で皮膚バリアの上を移動しまたはこれに塗擦することができるローラーアプリケータまたはペンデバイスが含まれ得る。活性薬剤は、皮膚上に塗擦する前にデバイスに適用しまたは組み込んでもよく、あるいは活性薬剤はデバイスを塗擦しまたはその上を移動させる前に皮膚に適用してもよい。
本発明の他の態様および利点は、以下の例示的図面を参照して進められる以下の記述を概観することによって当業者には明白となるであろう。
ここで添付した図面を参照して例示のためにのみ、本発明を説明する。
転位した双極磁気要素の1対および磁気リターンの性質ならびに双極子対の種々の組み合わせおよび配向を示す図である。双極子対の間に描かれた円弧は磁気リターンを示す。 転位した双極磁気要素の2組の対からなる本発明のデバイスの例を提供する図であり、第2の組の配向は第1の組の配向に対して90°である。 転位した双極磁気要素の2組の対からなる本発明のデバイスの例を提供する図であり、第2の組の配向は第1の組の配向に対して45°である。 本発明のデバイスを含むブラシの例であり、転位した双極磁気要素の対はブラシヘッド(A)の内部にシート状に配置されている。 本発明のデバイスを含むブラシの例であり、転位した双極磁気要素の対はシートの形態(A)で、ブラシは毛の必要なく皮膚バリアの上で移動する。 本発明のデバイスを含むブラシの例であり、転位した双極磁気要素の対は剛毛の役割(A)を代替するようにハンドル体に積層されている。 本発明のデバイスを含むブラシの例であり、従来のブラシの単繊維の毛が本発明の転位した双極磁気要素の対のパネル(A)に置き換えられている。 本発明のデバイスを含むブラシの例であり、ブラシの毛はボールまたはドームの形態(A)の転位した双極磁気要素のキャップされた、または終端した対となっている。 転位した双極磁気要素の対のシート(A)を含むパッドの例であり、これには可撓性または硬いバッキングパネルおよびハンドルがさらに取り付けられている。 プラスチックフィルムまたは織布片等の可撓性膜(A)の例であり、これらは膜の片面に接着されたシート(B)として提供される。あるいは、膜はその中に転位した双極磁気要素の対が分散された可撓性マトリックスを含んでもよい。 保湿剤である尿素の20分間の適用に応答した、光学コヒーレンストモグラフィによって記録したヒト表皮厚みの測定された変化を表し、表皮厚み変化を比較するものである。画像は、ベースライン厚み(上)または初期表皮厚み、正常な受動的経皮送達によって引き起こされた受動加湿20分後の厚み変化(中)、および能動加湿20分後の転位した双極磁気要素の対への表皮の曝露によって引き起こされた厚み変化(下)を示す。 本発明の2つの形態の磁気アレイを用いて皮膚内に送達した際の、保湿剤である尿素によって引き起こされた表皮厚みの時間依存変化を示す光学コヒーレンストモグラフィを用いて得られた一連の画像であり、正常な局所適用と比較した図である。 本発明の種々の形態の磁気アレイによって皮膚内に送達した際の、保湿剤である尿素によって引き起こされた表皮厚みの相対変化を表し、正常な局所適用(受動)と比較したグラフである。 試験試料の配置を示す掌側前腕の模式図であり、(1)鉱油のみ(対照)、(2)磁性材料存在下の鉱油、(3)磁性材料存在下のクルクミン含有鉱油および(4)受動非磁性材料存在下のクルクミン含有鉱油を示す。 (A)受動、(B)ETP008および(C)ETP012送達に関するヒト皮膚内へのクルクミンの相対送達を表すグラフである。 磁性材料ETP008(正方形)対非磁性受動材料(菱形)の存在下において、5%尿素ゲルの適用の間にリセプター室にヒト表皮を透過した尿素の累積量(μg/cm)を表すグラフである。
[概論]
本明細書に記載した発明は具体的に記述したもの以外の変化および変更が可能であることは、当業者には理解されるであろう。本発明にはそのような変化および変更の全てが含まれる。本発明はまた、個別にまたは集合的に本明細書中に言及または指示した全てのステップ、特徴、製剤および化合物ならびに任意の2つ以上のステップまたは特徴の任意のおよび全ての組み合わせを含む。
本テキストに引用した各々の文書、参考文献、特許出願または特許は、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。これは、これらの文書が読者によって本テキストの一部として読まれおよび考慮されるべきであることを意味する。本テキストに引用した文書、参考文献、特許出願または特許を本テキスト中で繰り返さないことは、単に簡潔のためのみである。
本明細書中または引用することにより本明細書の一部をなすものとする文書中に述べられたいかなる製品の製造者指示書、説明書、製品仕様書、および製品シートも参照により本明細書中に組み込まれ、本発明の実施において用いることができる。
本発明は本明細書に記述したいかなる特定の実施形態にもその範囲が限定されるものではない。これらの実施形態は例示の目的のみを意図している。機能的に等価の製品、製剤および方法は本明細書に記述した本発明の範囲内に明らかに含まれる。
本明細書に記述した発明は1つまたは複数の値の範囲(たとえば寸法、転位および場の強さ、その他)を含み得る。値の範囲は、範囲を定義する値、および範囲の境界を定義する値に直接隣接する値と同じまたは実質的に同じ結果をもたらす範囲に隣接する値を含む、範囲内の全ての値を含むと理解されよう。
本明細書を通して、文脈から他に必要がない限り、「含む(comprise)」という語または「含む(comprises)」または「含む(comprising)」等の変化形は、述べられた整数または整数の群を含むが、それ以外の整数または整数の群の排除を意味しないことが理解されよう。また、本開示および特に特許請求の範囲および/または段落において、「含む(comprises)」、「含まれた(comprised)」、「含む(comprising)」等の用語は米国特許法においてそれに帰せられた意味を有し得ること、たとえばこれらは「含む(includes)」、「含んだ(included)」、「含む(including)」等を意味し得ること、および「から実質的になる(consisting essentially of)」および「から実質的になる(consists essentially of)」等の用語は米国特許法においてそれらに帰せられた意味を有すること、たとえば明確でなく引用された要素を含むが、先行技術で見出された要素または本発明の基礎的なもしくは新規な特徴に影響する要素は除外することに注目されたい。
本明細書において用いる選択された用語の他の定義は本発明の詳細な説明の中に見出すことができ、全体に適用される。他に定義しない限り、本明細書において用いる他の全ての科学技術用語は、本発明が属する分野における当業者に共通に理解されるものと同じ意味を有する。
[好ましい実施形態]
本発明者は、皮膚または外皮系の他の成分への活性薬剤の浸透は磁束によって促進されることを見出した。本発明者らはまた、磁束のある種の配列が熱的ノイズおよび他の形態の分子的無秩序を誘起し、これが磁気で促進されるそのような浸透に対して有害に作用し得ることを見出した。その結果、本発明に開示される磁気要素の特定の配列のみが、反磁性反発によって促進される活性成分の拡散と誘電分極によって促進される皮膚および外皮系の他の成分の浸透の変化との共存を可能にする。
したがって、本発明の第1の態様によれば、以下の:
(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しているステップ
を含む、1または複数の皮膚ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、以下の:
(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しているステップ;および
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道方式の移動に応答して磁束の交互極性に影響されることになるステップ
を含む、1または複数の皮膚ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、以下の:
(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、転位した双極磁気要素の第1の組の配列が転位した双極磁気要素の第2の組の配列に対して角度がオフセットしているステップ
を含む、1または複数の皮膚ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
本発明の第4の態様によれば、以下の:
(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、転位した双極磁気要素の第1の組の配列が転位した双極磁気要素の第2の組の配列に対して角度がオフセットしているステップと、
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道方式の移動に応答して磁場の交互極性および交互磁力勾配に影響されることになるステップと
を含む、1または複数の皮膚ケア活性薬剤を送達する方法が提供される。
いかなる特定の理論にも縛られることはないが、一般には、磁束をある限界を超えて増加しても活性成分分子の反磁性の促進された流れが連続して増加することにはならないと考えられる。その代わりに、あるレベルを超えて増加した磁束は熱的ノイズおよび/または他の無秩序プロセスを増大させ、これが反磁性反発によって誘起される拡散促進を妨害するように作用する。この熱的ノイズは分子のランダムな動きを増大させ、これは磁場の存在によって創出される反磁性反発効果に打ち勝ち得る。
さらに、皮膚または真皮の誘電組織上の従来の均一な磁場または電磁場の効果は、隣接する領域を超えるよりもむしろ、全体の磁束勾配を超えるイオン分極をもたらす。そのような長距離にわたる分極によって、微小流体流を促進する可能性が制限される。しかし本発明の場合には、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の1対または複数対を用いることによって、きわめて近接した領域における誘電分極が創出され、これが微小流体流を促進するように作用する。
ここで本発明者らは、個別の磁場強度を増大させることだけでなく、交互極性および配向を有する2つの磁場の磁束の差を利用することによって、化粧用および医薬用皮膚組成物中の活性薬剤の送達の促進における磁場の有用性が増大できることを確認した。即ち本発明によって、誘電分極を用い、反磁性反発の利用と併用してターゲット組織の浸透性を増大させ、1つの効果が他の効果の利点を悪化させないような方式で、バリアを超えた活性薬剤の拡散を促進することが可能になる。
本発明者らは、この方式で磁束の有用性を増大することにはいくつかの利点があると考えている。磁束を増大することによって磁力源から離れてターゲットである皮膚バリアに向かう活性薬剤の反磁性反発が増大することが知られている。これは反磁性磁化率の特徴であり、磁場によって反発される反磁性分子の電子対に関連している。このようにして、反磁性反発によって拡散中の分子に指向性と運動性を付与する手段が提供される。
本発明者らはさらに、ターゲットバリアにおけるイオン種の誘電分極は誘起された浸透圧およびイオン性効果を通じて活性薬剤の浸透を促進するように作用し得ると考えている。本発明者らはまた、増大した磁束、特に2つの反対極の間の垂直な磁束はバリア機能および浸透性を一時的に修正または変更し、表面の物理的構造を永久的に変化させることなしに微小流体流を変化させると考えている。
しかし、本発明者らはまた、従来の均一な磁場および電磁場の反磁性反発効果は誘電分極に反して作用する傾向があり、したがっていかなる利点をも打ち消してしまう傾向があると考えている。
即ち本発明者らは、種々の配列の転位した双極磁気対を含む本発明によって、誘起分極の存在下に反磁性反発を維持することが可能になり、それにより活性薬剤の送達の間の分子運動とバリアの浸透促進に影響する効果的な手段を提供することができると考えている。
これは、
(a)磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の1対または複数対によって生成される2つ以上の磁場を並置して、空間的に変化する磁束勾配を達成すること;
(b)磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の1対または複数対によって生成される2つ以上の磁場を固定点の上で移動させて、一時的に変化する磁束勾配を達成すること;または
(c)(a)および(b)の組み合わせ
によって達成され得る。
本発明の転位した双極磁気要素の各々の対は、可視化のために、従来の単一な棒状の双極磁石をその中心点の周りで開裂または破壊し、得られた2つの切片を180°回転させ、反対極が隣接するように合わせたものと考えてよい(たとえば図1参照)。磁気リターンは開裂点で磁場を一体化するように用いられる。その結果は水平に転位し、垂直および水平の両方の磁束勾配を提供する双極対である。
転位した双極磁気要素の各々の対において、各々の個別の双極子は皮膚バリアを超えて輸送されるべき活性薬剤に反磁性反発を提供する。一方、各々の双極子対の間の水平磁束はターゲット組織の誘電特性を分極して浸透性の変化を誘起するように作用する。
本発明のデバイスは1対の転位した双極磁気要素を含んでよく、好ましくはいくつかの対の転位した双極磁気要素を含んでよい。たとえば、図1は列または格子に配置された双極子対の種々の配置を示している。本明細書において「対」(単数または複数)という用語は様々に用いられ、転位した双極磁気要素の単一の対への言及は転位した双極磁気要素の複数対をも意味していると考えてよい。
1対の転位した双極磁気要素の極性は隣接する転位した双極磁気要素の対と同じ配向であってよく(即ちシリーズは[NS][NS][NS]を含んでよい)、または逆配向であってもよい(即ちシリーズは[NS][SN][NS]を含んでよい)(図1参照)。
本発明により、
(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しているステップを含む、1または複数の皮膚ケア活性薬剤の送達のための磁気デバイスの使用が提供される。
(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しているステップと、
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁束の交互極性に影響されることになるステップと
を含む、皮膚ケア活性薬剤(単数または複数)の送達のための磁気デバイスの使用がさらに提供される。
さらに、(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に活性薬剤(単数または複数)を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、転位した双極磁気要素の第1の組の配列が転位した双極磁気要素の第2の組の配列に対して角度がオフセットしているステップを含む、皮膚ケア活性薬剤(単数または複数)の送達のための磁気デバイスの使用が提供される。
最後に、
(a)ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に1または複数の活性薬剤を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、転位した双極磁気要素の第1の組の配列が転位した双極磁気要素の第2の組の配列に対して角度がオフセットしているステップと、
(b)磁気デバイスを往復、回転または軌道方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁場の交互極性および交互磁力勾配に影響されることになるステップと
を含む、1または複数の皮膚ケア活性薬剤の送達のための磁気デバイスの使用が提供される。
好ましくは、上記の使用により、皮膚バリアへの活性薬剤の浸透が改善され、増大する。最も好ましくは、活性薬剤の浸透のそのような改善および増大によって1または複数の活性薬剤の作用が改善され、それが次に化粧上のおよび薬用上の成果をもたらす。たとえば、本発明の使用により皮膚内および毛包内へのサリチル酸等の抗ニキビ剤の浸透を増大させることによって、ニキビの発生を低減させ、また既に存在するニキビの治癒を改善させることができる。または本発明の使用により皮膚内への加湿剤の浸透を増大させることによって、皮膚の湿分含量を増大させ、そのような加湿剤の適用を必要とする回数を低減させ(これにより費用効果をもたらし)、また加湿剤をより良く、より深く浸透させることができる。
本発明による磁気リターンは、双極対の構成要素の各々の1つの表面に隣接する構成要素であり、転位した双極磁気要素の対の1方の陽性極性表面から転位した双極磁気要素の対の他方の構成要素の陰性極性表面に渡る。磁気リターンはこれらの表面の上の磁場を一体化してこれらの表面の上の磁束を低減または除去する。磁気リターンはさらに伸長して、双極子対の1組を双極子対の別の1組と、あるいは双極子対のより大きな群と統合してもよい。磁気リターンは、好ましくは磁場を印加したい皮膚表面に対して遠位側の双極子対の表面に位置する。
磁気リターンは磁気伝導性の任意の材料から構成され得る。好ましくは、材料は鉄化合物(たとえばバリウムフェライト等のフェライト、マグネタイト、または軟鋼)、コバルト材料、ストロンチウム材料、バリウム材料またはニッケル材料等の強磁性材料である。材料はホウ素、炭素、ケイ素、リンまたはアルミニウム等のメタロイド成分を有してもよい。ネオジムまたはサマリウム等の希土類材料も用いることができる。
磁気リターンは、好ましくは対をなす第1の磁石の1つの極性表面の全てまたは少なくとも一部と、対をなす第2の磁石の反対極性表面の全てまたは少なくとも一部とをカバーすることによって、転位した双極磁気要素の対を連結する。
デバイスは転位した双極磁気要素の対のためのハウジングを含んでもよい。好ましくは、ハウジングは発生した磁場に干渉しない。
本明細書に記載した移動は手動操作によるものでもよく、機械的手段によるものでもよい。移動が磁気デバイスを動かすために用いられる手動操作を通して送達される場合(即ちブラッシングまたはスクラビング等の通常の消費者の行動による場合)には、周波数は1Hz〜5Hzの程度であろう。このような場合には、磁石アレイの各々の要素によって発生する磁場の強度は約100〜500ガウスの間であろう。その代わりに移動が機械的または電気的手段によって送達される場合(電気歯ブラシ等の電気ブラシの形態である場合等)には、周波数はおよそ100〜8,000Hzの程度、磁束は約100〜1000ガウスの間であろう。
本明細書においては、回転には円弧状、半円状、円状または軌道状の移動が含まれる。
本発明の特定の形態においては、磁気デバイスは皮膚バリアの上で磁気デバイスを移動させるための手段を含み得る。そのような手段は、磁性材料の往復または回転移動のために適合された電子的または機械的な任意の機構を含むことになる。たとえば、磁性材料には往復移動が可能な駆動機構が付随してもよい。
本発明によれば、磁性材料にはこれだけに限定されないが、
a.磁化された強磁性材料の個別の断片または切片が本明細書に記載した構造で組み立てられた配置;および
b.磁性粒子または要素が固体もしくは半固体のマトリックスまたはベースに配置され、必要な磁性パターンが強磁性粒子上に印写されている配置
が含まれる。
本発明は常磁性特性を示す様々な磁性材料を用いて構成することができる。そのような材料には、ホウ素、炭素、ケイ素、リンまたはアルミニウム等のメタロイド成分を含む鉄、ストロンチウム、バリウム、コバルトまたはニッケルが含まれ得る。その代わりに、ネオジムまたはサマリウム−コバルト等の希土材料も用いることもできる。そのような常磁性材料はデバイス中に硬い要素として配置してもよく、またはゴムまたはシリコーン等の可撓性マトリックス中にカプセル化してもよい。
一般には、本発明の転位した双極磁気要素の各々の対は、1〜10mmの間、好ましくは3〜7mmの間の中心間に水平なオフセットを有する。その結果、転位した双極磁気要素の対は1cmあたり2〜10双極対、より好ましくは1cmあたり1.5〜4双極対の繰り返し割合で配置され得る。
好ましくは、特定の空間領域における極は1.0mm〜10mm離れており、より好ましくは極は1.0mm〜5.0mm離れている。
本発明の別の態様においては、各々の磁極の磁束は約10ガウス〜約1000ガウスの間である。好ましくは、各々の極の磁束は約100ガウス〜約600ガウスの間、最も好ましくは約125〜450ガウスである。
別の態様においては、反対極性の2つの隣接した極の磁束の間の差、即ちデルタフラックスは、約100ガウス〜約2000ガウスの間である。より好ましくは、反対極性の2つの隣接した極の磁束の差は約200ガウス〜約1400ガウス、最も好ましくは約200〜900ガウスである。
磁気デバイスが少なくとも2組の転位した双極磁気要素の対を含む場合であって、転位した双極磁気要素の第1の組の配列が転位した双極磁気要素の第2の組の配列に対して角度がオフセットしている場合には、双極対の第1の組の配向は双極子対の第2の組に対して好ましくは約1°〜90°である。好ましくは、角度オフセットの程度は少なくとも10°、より好ましくは少なくとも45°、最も好ましくは約45°〜90°である。図2および図3に、転位した双極磁気要素の対の組の配置の例を示す。
少なくとも2組の転位した磁気要素の対を有するそのような磁気デバイスにおいては、第1の組に配置された双極対の数と第2の組に配置された双極対の数が異なっていてもよい。たとえば、第1の組の双極対は1cmあたり2個の双極対を有する一方、第2の組は1cmあたり5個の双極対を有してもよい。
異なった数の双極対が双極対の各々の組において異なった配向で用いられる場合には、磁場は複雑になり、各々の配向において異なった磁束密度を示す。それは第1の組の双極対によって生成した磁場が建設的および破壊的干渉点において第2の組の双極対によって生成した磁場と合計され、それによって磁場がより高く、磁束がより高く、磁場勾配がより高い正味磁場が提供されるからであり、これらの全てが本発明の有用性に寄与することになる。
多重交差配向の目的は2つある。
(i)使用者またはデバイスのいずれかによる非線状移動を提供すること。この場合、誘導効果は交互磁場によって影響を受けるターゲットバリアに依存する。これはデバイスが要素の配列に対して90°でバリアを超えて追跡される場合にのみ起こる。円形移動を提供するため、アレイは移動方向に関係なくAC様誘導を生成するように整列される。
(ii)バリアの隣接領域に反対電荷を誘導し、それにより流れポテンシャルを生成して、垂直分路または通路等の、磁場磁束に垂直でない通路を提供すること。
デバイスは3組以上の双極対をさらに含んでもよい。転位した双極磁気要素の対のこれらのさらなる組の配向は、転位した双極磁気要素の対の第1の組と整列し、したがって転位した双極磁気要素の対の第2の組に対して角度がオフセットしていてもよく、または第2の組と整列し、したがって転位した双極磁気要素の対の第1の組に対して角度がオフセットしていてもよい。転位した双極磁気要素の第1の組または第2の組と整列する、さらなる配向および配置の転位した双極磁気要素の対の組を提供してもよい。たとえば、互いにその上に積み重ねられ、各々が下のアレイとは異なった配向で配列された(たとえば各々の組が下の組に対して垂直に配列された)、いくつかの配向の転位した双極磁気要素の対を含む多層デバイスを提供してもよい。
本発明の1つの実施形態においては、ターゲット表面はたとえば角質層、顆粒細胞層、棘細胞層、基底細胞層、および外皮系の他の成分その他を含む皮膚の層(表皮、真皮)等の皮膚バリアである。本発明のこの形態においては、デバイスは皮膚およびその他の外皮バリアを超えて活性薬剤(単数または複数)を送達するために選択的に適合される。そのような皮膚および外皮バリアは、それを通して活性薬剤が送達され得る微小チャネル、開口、孔、その他を有してもよい。
本発明の形態によれば、本発明の方法により、表皮、真皮、角質層、毛嚢、毛穴その他のターゲット皮膚および外皮バリアによって形成されたバリアを超えた、対象(患者を含む)への活性薬剤(単数または複数)の通過を推進する手段が提供される。本方法は、デバイスと連動し、またはこれと並行して作動して皮膚バリアを通しての活性薬剤の通過を促進する代替の薬剤送達システムとデバイスとを対にする追加的なステップによって促進され得る。そのような代替の薬剤送達システムとしては、たとえばイオントフォレーシス、薬剤接着性マトリックス、化学的浸透促進剤、微小ニードルおよびソノフォレーシスが挙げられる。
本発明による送達促進のプロセスには、薬剤上に作用する力がベヒクル、ゲルまたは溶媒の分子上に作用する力とは異なることを保証するような方法で1または複数の活性薬剤に力を印加する磁気原理の利用が含まれる。結果として、本発明の有用性を向上する別の方法は、活性薬剤の反磁性感度またはそれが位置しているベヒクル、ゲルまたは溶媒の反磁性感度を、これら2つの要素の間の反磁性感度の差を大きくするという観点から選択または化学的に変化させることである。たとえば、フェノキシエチルアクリレート等の軽いエステルをジエチルアミノエチルアクリレートポリマーに添加することはポリマーの反磁性磁化率を増大させるように作用し、これにより、そのベヒクル、ゲルまたは溶媒からの反磁性ターゲット分子の送達を増大させ得る。
本発明の特定の形態によれば、デバイスは接着性の仕上げの形態であり、活性成分が接着剤中薬剤マトリックスの中にトラップされまたは溶解した、平面シートフォーマットの、複数の転位した双極磁気対を含む。開示したデバイスは歯に接着し得る。そのような形態においては、複数の転位した双極磁気対は活性成分に作用して接着剤中薬剤マトリックスからの拡散を促進し、また転位した双極磁気対の磁気効果によってその透過性が変化した皮膚バリアにおける送達および生体利用性を向上させることになる。
本発明の別の形態においては、デバイスはブラシとして形成され、活性薬剤はブラシの毛のいくつかまたは全部の上に位置するか、またはブラシをかけるべき皮膚バリアに別個に適用される。
本発明のデバイスがブラシの形態である場合には、転位した双極磁気対は本体の形態として、毛の成分として、またはその中で磁気効果がその磁気伝導性の性質によって毛を通して伝達される本体の形態として用いられる。そのような場合には、毛が皮膚バリアに接している場合、または離れて位置しているが、その効果が前記毛によって伝達される転位した双極磁気対の効果に応答して、活性薬剤は皮膚バリアの中に入ることができる。望ましい形態においては、本発明のデバイスは手動または電動ブラシデバイス(歯ブラシのようなもの)の形態で提供され、磁性材料は毛の基部に近いブラシヘッドに位置し、活性薬剤はブラシ装置の毛上に位置している。ブラシが皮膚の表面上で動くにつれて、移動する磁場は活性薬剤が皮膚バリアに浸透する能力を向上させる。
本発明の別の形態においては、デバイスにはその中に可撓性または非可撓性の磁性材料が位置するパッドが含まれる。パッドは活性薬剤を送達したい皮膚バリアに可逆的に適用されまたは接着され得る。あるいは、パッチ様またはパッド様のデバイスを皮膚バリアの上に塗擦してもよい。動きを用いる場合には、磁性成分を含むパッドの動きは、本発明の方法によって活性薬剤の浸透を向上させる。
活性薬剤はパッド内に放出可能に含まれてよく、1または複数の活性薬剤はパッド中に存在し、パッドに浸透し、パッドから拡散して出て行くことができ、皮膚バリアに浸透する。あるいは、活性薬剤はパッドを皮膚バリアに適用または付着させる前、または皮膚バリアの上にパッドを塗擦する前に皮膚バリアに適用してもよい。
本発明の別の形態においては、デバイスには皮膚バリア上を移動しまたはこれに塗擦することができるローラーアプリケータまたはペンデバイスが含まれ得る。活性薬剤は、皮膚表面上に塗擦する前にデバイスに適用してもよく、あるいは活性薬剤はデバイスを塗擦しまたはその上を移動させる前に表面に適用してもよい。
本発明のさらなる形態においては、デバイスには、磁性材料に隣接して位置する活性物質を実質的に透過しない裏打ち層を含むポリマーコーティングが含まれ得る。
本発明のデバイスによって送達される1または複数の活性薬剤は、デバイスと皮膚バリアとの間の接触ゾーンの全領域をカバーしてもよく、あるいはその代わりに、その中の島の中に形成されてもよい。好ましい形態においては、1または複数の活性薬剤は本発明のデバイスと対象の皮膚バリアとの間に位置する。
本発明によって送達することができる1または複数の適切な活性薬剤には、負の磁化率を示す1または複数の任意の活性薬剤および本明細書に記載するように表面に投与した際に治療、化粧、修復、抗微生物、抗真菌、洗浄または消毒に有用な特性を有する1または複数の任意の活性薬剤が含まれる。皮膚等の生物学的バリアを超えた活性薬剤の通過を助けるために本発明を用いる場合には、活性薬剤の種類には、たとえばタンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、抗肥満薬剤、コルチコステロイド、鎮痛剤、抗真菌剤、腫瘍治療、心臓血管系薬剤、抗炎症剤、非ステロイド抗炎症剤、抗不整脈剤、抗生剤、抗凝固剤、抗うつ剤、抗糖尿病剤、抗てんかん剤、抗ヒスタミン剤、降圧剤、抗新生物剤、免疫抑制剤、抗甲状腺剤、抗ウイルス剤、鎮静剤、収斂剤、β−アドレノセプターブロッキング剤、利尿剤、筋肉反応剤、プロスタグランジン、性ホルモン、抗アレルギー剤、覚醒剤、血管拡張剤、キサンテン、抗酸化剤、ビタミン類、栄養剤、皮膚修復剤、毛髪ケアもしくは修復剤および皮膚等の生物学的バリアに、または生物学的バリアを通して、栄養補助食品、薬用化粧品または化粧品として送達される活性薬剤が含まれる。
本発明の方法を用いて皮膚に送達し得る医薬および生体医薬の活性薬剤の非限定的な例としては、
a)スルホンアミド、トリアムシノロン、ベタメサゾン、ブデソニド、コーチゾン、デキサメタゾン、ハイドロコーチゾン、メチルプレドニソロン、プレドニソロン、プレドニソンリン酸ナトリウム、フルオロメトロン、リメキソロン、メドリソンアルコール、11−デソキシコーチゾル、および酢酸アネコルタブその他のステロイド;
b)ホルモン剤、クロベタソール、デキサメタゾン、アセチルサリチル酸、グリシルリジン酸またはグリシルレチン酸、ハイドロコーチゾン、プレドニソロン、プレドニソン、非ホルモン剤、アロプリノール、アスピリン、インドメタシン、フェニルブタゾンその他の抗炎症剤;
c)セファロスポリン、クロランフェニカル、ゲンタマイシン、カナマイシンA、カナマイシンB、ペニシリン類、アンピシリン、ストレプトマイシンA、アンチマイシンA、クロロパムテニオール、メトロミダゾール、オキシテトラサイクリンペニシリンG、テトラサイクリン類その他の抗生剤;
d)サリチル酸および過酸化ベンゾイル等の抗ニキビ剤;
e)たとえばカプリリルグリコール、トリクロサン、フェノキシエタノール、エリスロマイシン、トルナフテート、ニスタチンまたはクロルトリマゾール等の抗微生物剤または抗真菌剤;
f)EDTAその他のキレート剤;
g)ベンゾカイン、テトラカイン、リドカインまたはプロカインその他の局所鎮痛剤;
h)2〜20アミノ酸残基、好ましくは3〜10アミノ酸残基を含む治療効果または化粧効果を有するペプチド(たとえば美白、フリーラジカル捕捉、抗老化、コラーゲン合成促進、加湿、抗微生物、抗炎症、もしくは抗刺激等の有益な効果を皮膚細胞に及ぼすパルミトイルペンタペプチドまたはアルジレリン等の化粧用ペプチド)その他
が挙げられる。
本発明の方法を用いて皮膚に送達し得る栄養補助活性薬剤の非限定的な例としては、
a)必須アミノ酸その他を含むビタミン類および栄養剤;
b)塩化カリウムその他の電解質代替物;
c)抗酸化剤またはフリーラジカル捕捉剤:アスコルビン酸、その脂肪酸エステルおよびリン酸エステル、トコフェロールおよびその誘導体、N−アセチルシステイン、ソルビン酸およびリポ酸その他
が挙げられる。
本発明の方法を用いて皮膚に送達し得る化粧用活性薬剤の非限定的な例としては、
a)加湿剤および軟化剤:閉塞剤、たとえば石油等の炭化水素、ジメチコン、シクロメチコン等のシリコーン含有薬剤、ラノリン酸またはラノリンアルコール等の脂肪酸およびアルコール、コレステロール等のステロール類、ココアバター、カルヌバワックスおよび蜜蝋等のワックスおよび油脂;保湿剤、たとえばヒアルロン酸等のグリコサミン類、グリセリン、蜂蜜、尿素、乳酸、α−ヒドロキシ酸、プロピレングリコールその他;
b)抗老化化合物:レチノイド類またはヒドロキシ酸類等;
c)消臭剤:アルコール系消臭剤を含む;トリクロサンまたは金属キレート化剤等の抗微生物剤を含む消臭剤;香料および精油;
d)制汗剤:塩化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレート、およびアルミニウム−ジルコニウム化合物(アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレックスグリおよびアルミニウムジルコニウムトリクロロハイドレックスグリ)等のアルミニウム系化合物を含む;カリミョウバンおよびアンモニウムミョウバン;
e)香料:精油、麝香、アルコール類(たとえばフラネオール、メントール)、エステル類(たとえばフルクトン、エチルメチルフェニルグリシデート)、ケトン類(たとえばジヒドロジャスモン)、ラクトン類(たとえばココナッツ香、ジャスミンラクトン)等;
f)収斂剤:クローブ油、メントール、カンファー、ユーカリプタス油、ユージノール、メンチルラクテート、ウィッチヘーゼル蒸留物、アルミニウム系化合物その他;
g)皮膚美白剤:甘草、アスコルビルホスフェート、ヒドロキノンまたはコウジ酸その他;
h)日焼け防止剤(有機または無機):アボベンゾン、オキシベンゾン、オクチルメトキシシンナメート、二酸化チタンまたは酸化亜鉛等;
i)角質除去剤(化学的または物理的):N−アセチルグルコサミン、マンノースホスフェート、ヒドロキシ酸類、ラクトビオン酸、桃仁、または海塩その他;
j)セルフタンニング剤:ジヒドロキシアセトン等;
k)皮膚および粘膜表面用着色剤;
l)膨化剤およびフィラー:ヒアルロン酸またはヒアルロン酸塩等
m)アロエベラ等の他の薬剤
が挙げられる。
口腔表面に送達され得る追加的な薬剤としては、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ビタミンE、および葉酸等の追加的な栄養型成分;冷感(メントール等)、ヒリヒリ感または熱感(カプサイシンまたは唐辛子油等)を与えるもの等の感覚成分;着色剤その他の審美性薬剤;およびそれらの組み合わせが挙げられる。ラベンダー、バラ、ローズマリー、スペアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、ユーカリプタス、レモン、ライム、グレープフルーツ、およびオレンジの油等の精油も本発明によって送達することができる。
活性薬剤(単数または複数)の上記のリストは、本発明の方法を用いて制御された方法で適用することができる。このリストは網羅的なものではない。好ましくは、全身的または局所的に送達することができる1または複数の任意の活性薬剤は、本発明を用いて送達される可能性がある。
活性薬剤は、ゲル、ペースト、液体、熱可逆性ゲルもしくはペースト、その他の形態であり得る。たとえば、1または複数の活性薬剤はモイスチュアクリーム、薬用軟膏、または皮膚清涼スプレー/噴霧剤の形態であり得る。
1または複数の活性薬剤は単独でデバイスとともに供給され、使用されてよいが、多くの場合には活性薬剤は単独で、または1つもしくは複数の他の活性薬剤と組み合わせた製剤に含まれることになる。製剤が薬学的および/または生体薬学的利益を提供するためのものである場合には、製剤中に含まれる1または複数の活性薬剤の数はまったく優先的に選択され得る。製剤が栄養食品、化粧品、および/または薬用化粧品としての効果をもたらすものである場合には、活性薬剤の数はもっと多くてよい。
送達プロセスにおいて用いられる製剤は、他の緩衝剤、希釈剤、キャリア、アジュバントまたは賦形剤等の添加物を含んでよい。磁気的に不活性もしくは中性の、または事実上常磁性であるか、もしくは送達される1または複数の活性薬剤よりも大きな磁化率を有する、薬学的に許容できる任意の緩衝剤、たとえばトリスまたはリン酸緩衝剤を用いることができる。種々の目的のため、製剤の中で他の薬剤を用いてもよい。たとえば、緩衝剤、保存剤、共溶媒、界面活性剤、油、保湿剤、軟化剤、キレート剤、安定剤または抗酸化剤を用いてもよい。用い得る水溶性保存剤としては、これだけに限らないが、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、重硫酸ナトリウム、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、エチルアルコール、メチルパラベン、ポリビニルアルコール、ベンジルアルコールおよびフェニルエチルアルコールが挙げられる。界面活性剤はTween 80であってよい。用い得る他のベヒクルとしては、これだけに限らないが、ポリビニルアルコール、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、純水、その他が挙げられる。浸透圧調整剤としては、たとえば塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール、グリセリン、その他が挙げられる。抗酸化剤としては、これだけに限らないが、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、その他が挙げられる。
製剤中の活性薬剤の適応症、有効用量、禁忌、供給元、その他は、当業者には入手可能または既知である。
活性薬剤は約0.001重量%〜約5重量%、好ましくは約0.01重量%〜約2重量%の個別の量で存在し得る。しかし、活性薬剤がこれより多く、たとえば100%までの個別の量で存在し得ることが考えられる。
用いられ得る適当な水溶性緩衝剤としては、所望の投与経路について米国FDAの承認を受けた炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、その他が挙げられる。これらの薬剤は系のpHを約2〜約9の間、好ましくは約4〜約8、より好ましくは4.5、5、5.5、6、6.5、7または7.5(またはその間の任意のpH)に維持するために充分な量で存在し得る。したがって緩衝剤は製剤の全重量に対して約5重量%もの多い量であり得る。これだけには限らないが、塩化ナトリウムおよび塩化カリウム等の電解質も、必要に応じて製剤中に含まれ得る。
本発明のデバイスを用いて送達されるべき活性薬剤はマトリックス層に供給され得る。本発明のデバイスによって送達される活性薬剤がマトリックス中に含まれる場合には、マトリックスは好ましくは活性薬剤がある方法でマトリックス中に拡散しまたはそこから出て行き、おそらくブラシの毛から皮膚バリアまで下方に移動することによって皮膚バリアに接触することを可能にする。
マトリックスは好ましくはたとえばポリイソブチレン、ポリビニルアルコールのエステル、ポリアクリル酸およびポリメタクリル酸のエステル、天然ゴム、スチレン、イソプレン、およびスチレン−ブタジエンのポリマーもしくはシリコーンポリマー、飽和および不飽和炭化水素樹脂等の樹脂成分、アビエチルアルコールおよびβ−ピネンの誘導体、フタル酸エステル等の可塑剤、トリグリセリドおよび脂肪酸、ならびに当業者に既知の一連の他の物質から調製されるポリマーまたはコポリマーから調製される。
本発明において用いられ得るマトリックスの生体親和性ポリマーとしては、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ酸無水物、ポリラクチド−co−グリコリド、ポリアミノ酸、ポリエチレンオキシド、アクリル末端ポリエチレンオキシド、ポリアミド、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリホスファゼン、ポリ(オルソエステル)、シュクロースアセテートイソブチレート(SAIB)等の化合物、およびその各々が全体として参照により本明細書に明示的に組み込まれる米国特許第6,667,371号、第6,613,355号、6,596,296号、6,413,536号、5,968,543号、4,079,038号、4,093,709号、4,131,648号、4,138,344号、4,180,646号、4,304,767号、4,946,931号に開示されたもの等の他のポリマーが挙げられる。
活性薬剤を含むマトリックスは、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの四置換エチレンジアミンブロックコポリマー(たとえばポロキサミン)等の熱硬化性ポリマー、ポリカルボフィル、ならびにゲラン、カラギーナン(たとえばκ−カラギーナンおよびι−カラギーナン)、キトサンおよびアルジネートガム等の多糖類からも調製され得る。
マトリックスは親水性ポリマーから調製されるゲルであるハイドロゲルであってもよく、これらの材料は当技術において公知であり、その内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,631,294号および6,845,272号に記載されているもの等の生体医学的電極の部品としてしばしば用いられている。ハイドロゲルの調製に有用な親水性ポリマーの例は、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンイミン)、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリ(アクリルアミドスルホン酸)、ポリアクリロニトリル、ポリ(ビニルピロリドン)、寒天、デキストラン、デキストリン、カラギーナン、キサンタン、およびグアーである。好ましいハイドロゲルはアクリレートであり、たとえば好ましくは四級塩化物および/または硫酸塩のアクリル酸エステルまたは四級塩化物のアクリルアミドから作られてよい。この型のポリマーは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,800,685号に開示されている。親水性ポリマーは一般に、ハイドロゲルの重量の約1〜約70%、好ましくは約5〜約60%、より好ましくは約10〜約50%を占める。
本発明の特に好ましい形態においては、所望の量の活性薬剤を選択することによって、対象への送達のための局所製剤が調製される。薬剤は次いで好ましくは適当な送達マトリックス中に入れられる。投与すべき活性薬剤の量および局所製剤中の化合物の濃度は、選択した希釈剤、送達システムまたはデバイス、対象の臨床的または美容的条件、マトリックス中の活性薬剤の副作用および安定性に依存する。
[本発明の非限定的な例示]
本発明のさらなる特徴は以下の非限定的な実施例に、より完全に記載されている。この記載は本発明を例示する目的にのみ含まれている。これは上述の発明の幅広い記載を制限するものと理解すべきではない。
実験には、ゲル形態の保湿加湿化合物である尿素の適用および健常志願者の掌側前腕部の閉塞が含まれていた。
各々の前腕部を、活性薬剤である5%尿素ゲル(皮膚によって取り込まれ、表皮の肥厚化をもたらすことが知られている化粧用加湿化合物)を適用するために3つの部位に分けた。中央部位を尿素の受動局所適用に用いた。また中央対照部位の両側の部位にも尿素を適用し、これらの位置をさらに、対をなす中心の間を空間的に4mm離した共通極磁場の線を形成する、共通極が並列になるフォーマットで直線状に配列した、ピーク磁場強度が450ガウスの転位した磁気双極要素の複数の対を含む25mm角の切片に曝露した。
尿素を20分間、3つの部位全てに適用した。全ての試験部位は、起こり得るいかなる閉塞効果をも除去するために細孔を有する通気可能なサージカルテープを用いて固定したパラフィルム(登録商標)を用いて閉塞した。20分後に部位から全ての材料および残留ゲルを除去し、光学コヒーレンストモグラフィ(OCT)レーザイメージングによって解析して形態学的変化を測定した。OCTはレーザ光散乱を用いて標準的な顕微鏡と同様の解像度で生体皮膚の表面下構造の詳細な3D画像を構成する画像手法であり、これにより活性成分の適用の間およびその後の皮膚の形態の物理的変化を正確にモニタリングすることが可能になる。これらの試験の結果を図11に示す。
確立され以前に発表された3つの光学的手法を用いてOCTデータを解析した。
・全表皮画素カウント。これには角質層および真皮/表皮境界によって取り囲まれた領域を手作業で選択することが含まれていた。次いでこれを図11に見られるように、ヒストグラムから計算した一次フィルおよび画素を用いて着色した。
・エリア選択画素カウント。これには表面および表面下の不規則性がない各々の画像上の200×150画素のゾーンの選択が含まれていた。次に角質層および表皮のエリアを、画素カウント手法を用いて抽出した。
・フィルター選択エリア画素カウント。これにはカウントする前にプリセットされた明度の画素を分離するために、種々のグレイスケール閾フィルタリング手法を使用することが含まれていた。
その結果、インビボにおける尿素の標準的な局所適用によって表皮の水和が起こり、それにより表皮厚みが約26ミクロン、即ち40%増大することが示される。尿素を表皮内に送達し、本発明の磁場に曝露した場合には、表皮厚みの増大は40ミクロンを超え、殆ど70%増大した。
さらなるインビボ実験において、本発明の転位した磁気双極要素の対が、ターゲットであるリセプターバリアの誘電特性に加えて、送達されるべき活性成分の反磁特性に対して正しく構成されているという基本的要求事項を説明するために、転位した磁気双極要素の対を含む2つのアレイの例を検討した。
実施例1と同様の方法で尿素を皮膚に適用した。OTCを用いた測定を行なうために尿素および閉塞ドレッシングを10分後に除去し、各々の測定の組の直後に尿素および閉塞ドレッシングを交換した。各々の部位について、各々の時点において3回、画像を取得した(即ち、3部位、3画像、7時点)。次いでレーザ画像を解析して、本発明の2つの異なった構成の影響下における、顔面皮膚内への尿素の浸透に応答した皮膚形態の差分変化を測定した。図12にこの実験をまとめ、画像の隣に表皮厚みを記載した。
磁気アレイETP000型は、中心間空間間隔2mmでピーク磁束250ガウスの共通極対の並列直線状アレイを有する磁気アレイである。磁気アレイETP008型は、中心間空間間隔4mmでピーク磁束450ガウスの共通極対の並列直線状アレイである。
その結果、受動領域では尿素の浸透後30分で103.2%、60分後で110%の表皮厚みの増大があったことが示される。
磁気アレイETP000型は、30分で119.5%、60分で113.25%のより速い表皮厚み変化を示した。
磁気アレイETP008型は、30分で112.6%と、初期表皮厚み変化はそれほど速くなかったが、60分で118%と、厚みの増大がより維持されていた。
転位した磁気双極要素の対の異なった配置により、活性薬剤の異なった浸透促進がもたらされた。そのような相違は、送達されるターゲット成分の反磁性特性と、本発明を具現化する転位した双極要素の対のデザインおよびフォーマットとの間の複雑な関係を説明している。
さらなる実施例として追加の実験を行ない、本発明の4つの異なった構成を用いて、受動適用と比較した場合の、測定した表皮厚みの時間依存性変化を検討した。
前記の実施例のように、皮膚の全ての試験領域を5%尿素ゲル製剤で処理し、パラフィルムで閉塞した。測定ができるように尿素および閉塞ドレッシングを30分および60分で除去し、30分の試験の直後に尿素およびドレッシングを交換した。ヒト皮膚への送達促進と本発明を構成する転位した双極要素の対の特定の配列との複雑な関係を解明するため、本発明の転位した磁気双極要素の対の4つの異なった配置を試験した。
本実験で用いた転位した双極要素の対の4つの配置は、以下の通りであった。
ETP000型は、中心間空間間隔2mmでピーク磁束250ガウスの共通極対の並列直線状アレイを有する本発明の形態であった。
ETP006型は、ピーク磁束300ガウスで対間の空間間隔が3.5mmの、互いに90度の配向を有する2つの交差する並列直線状共通極アレイの組み合わせであった。
ETP008型は、中心間空間間隔4mmでピーク磁束450ガウスの共通極対の並列直線状アレイであった。
ETP011型は、ピーク磁束150ガウスで対間の空間間隔が3mmの、互いに90度の配向を有する2つの交差する並列直線状共通極アレイの組み合わせであった。
図13に、ヒト表皮組織内への尿素の浸透に応答した表皮厚みの変化の結果を示す。受動とマークしたセグメントは、尿素ゲルの局所的かつ閉塞した適用に応答した表皮厚みの正常な変化を示した。これは対照と考えられる。
本発明の011型配置は、正常な浸透を低減させる効果を有していた。一方、ETP000、ETP006およびETP008型の構成は、経時的に異なった程度に浸透を促進した。
材料:
1)鉱油およびクルクミン含有鉱油溶液(0.5%w/w)
2)ETP008およびETP012磁性材料の35mm×35mmセグメント;ETP008は中心間空間間隔4mmでピーク磁束450ガウスの共通極対の並列直線状アレイである。ETP012は、2.0mmの極を含み、ピッチが1cmあたり2.5対で対間の磁束勾配が700ガウス、即ち1cmあたり1750ガウスの転位した双極磁気要素の対を形成する直線状パターンの上に二次磁束パターンを引くことによって形成された、配向した転位した双極磁気要素アレイであって、二次磁場要素は一次要素に対して90度配向しており、ピッチ1.5mmの転位した双極磁気要素の並列な対からなり、1cmあたり3.5対を形成し、1cmあたり300ガウスの配向した磁束を有している。
3)磁場の存在以外は全ての点で活性材料と同一の「受動」非磁性材料の35mm×35mmのセグメント
4)年齢20〜40歳の健常ヒト対象6名
5)マルチフォトン顕微鏡装置およびマルチフォトン顕微鏡画像を処理することができるコンピュータソフトウェア
試験方法
1)鉱油単独(ビヒクル)またはクルクミン含有鉱油の試験試料を各々の対象の両腕の掌側前腕部領域の皮膚に、単独、磁性材料の存在下、または「受動」非磁性材料の存在下のいずれかで、以下の方式で適用した。(1)鉱油のみ(対照);(2)磁性材料の存在下の鉱油;(3)磁性材料の存在下のクルクミン含有鉱油;および(4)受動非磁性材料の存在下のクルクミン含有鉱油(図14に示す)。
2)1時間の適用期間の後、試験試料を除去して、試験試料を適用した直下の皮膚領域の画像をMPM装置によって取得した。
3)皮膚表面の5μm下および次いで皮膚表面下少なくとも40μmの深さまで5μm間隔で皮膚構造の画像を取得した。
データ処理
1)生成した全ての画像をグレイスケール画像に変換した。
2)次いで適切なソフトウェア(SPCimage)を用いてグレイスケール画像を解析し、固定した画像領域(100×100μm)について平均強度値を決定した。
3)皮膚表面下の各々の深さにおける磁性材料の存在下または「受動」材料の存在下における鉱油のみの適用に対する平均強度データをバックグラウンド強度データとして用い、各々の適当な深さにおける磁性材料または「受動」材料の存在下におけるクルクミン含有鉱油の適用に対する平均強度データから差し引いた。
4)結果は図15に示すように、皮膚深さ(μm)の関数としての平均強度のプロットとして表した。
結果
対象をETP008およびETP012磁性材料で処置することにより、「受動」材料の存在下の適用と比較して、皮膚内クルクミン濃度の顕著な増加がもたらされる。
材料
1)VersaBaseゲル(PCCA、Huston、TX)中5%w/w尿素
2)磁場の存在以外は全ての点で活性材料と同一の可撓性磁気アレイマトリックス(ETP008)材料および「受動」非磁性材料の直径11mmのディスク
3)活性磁性ポリマー材料と同様の厚みを持ち、同じ寸法に切断されたポリマーフィルムからなる受動閉塞材料
4)腹壁形成手術の後の腹部領域に起因するヒト皮膚から得られた表皮膜
5)Pyrex(登録商標)ガラス製Franz型拡散セル(断面積約1.18cmの表皮膜を通しての透過が可能);リセプター容積約3.5mL
6)リン酸塩緩衝食塩液(PBS)
7)磁気撹拌可能な温度調節水浴
8)アルコール(95%)中濃硫酸(4%v/v)で調製されたDMAB試薬(4%w/v)
9)デジタル携帯LCRメータ(TH2821/A/B、Changzhou Tonghui Electronic Co.,Ltd、China)
方法
表皮膜の調製
表皮膜は熱分離法によって得た(Kligman & Christophers、1963 Preparation of isolated sheets of human stratum corneum.Arch.Dermatol.88:70〜73頁)。
インビトロ拡散試験
1)膜をセルのドナーとリセプター室との間に取り付け、磁気撹拌器で連続的に撹拌したリセプター室でPBSにより1時間、平衡に保った。
2)セルのドナー(1mL)およびリセプター(約3.5mL)室にPBSを入れ、次いでこれを37±0.5℃に保った水浴に入れた。
3)明るい光の下での目視およびデジタル携帯LCRメータ(TH2821/A/B、Changzhou Tonghui Electronic Co.,Ltd、China)を用いた電気抵抗(kΩ)測定により、表皮膜の一体性を測定した。測定はステンレススチールのプローブリードチップをドナーおよびリセプター室に1つずつ浸漬することによって行なった(Fasanoら、2002 Rapid integrity assessment of rat and human epidermal membranes for in vitro dermal regulatory testing:correlation of electrical resistance with tritiated water permeability.Toxicol.In vitro 16:731〜40頁)。20kΩ未満の電気抵抗を示す膜は検討から除外した。
4)拡散セルを空にし、リセプター室を37±0.5℃の新しい予熱したPBSで再度満たした。
5)各々のセルのドナー室に尿素ゲル(0.5g)を入れた。
6)磁性フィルムアレイの切片をFranz型セルのドナー室の中に挿入し、ゲルの上および外部に吊り下げた。一方、受動セルでは同様の寸法の非磁性ポリマーフィルムをゲルの上に設置した。
7)セルのドナー室の上部をパラフィルムでシールすることによって、全てのセルもまた閉塞した。
8)リセプター相の分割量を試料アームから取り出し、2時間にわたって新しい予熱した(37℃で)PBSで置き換えた。
9)個々の実験から得られたリセプター溶液試料に表皮膜を透過した全尿素量を、分光学的解析によって測定した。
10)2時間後にドナーおよびリセプター液を回収し、セルを分解して、明らかな破れがないか、皮膚表皮膜を検査した(破れた膜を有するセルは全て除外した)。
分光学的解析
尿素の定量は、Knorstら、1997(Analytical methods for measuring urea in pharmaceutical formulations.J.Pharm.Biomed.Anal、15:1627〜32頁)の解析法、即ち尿素を着色化合物に変換するp−ジメチルアミノベンズアルデヒド(DMAB)による改良誘導体化法によった。
皮膚拡散物中の尿素の誘導体化には、等容積の試料溶液と、アルコール(95%)中濃硫酸(4%v/v)によって調製したDMAB試薬(4%w/v)とを用いた。この場合、尿素試料200μLとDMAB試薬200μLとを混合した。10分後に、着色した誘導体溶液の吸光度を、UVmini−1240紫外可視分光光度計(Shimadzu Scientific Instruments)を用いて420nmで、適切な試薬ブランク(皮膚透過リセプター溶液試料について処理したリセプター溶液)に対して測定した。皮膚を透過した尿素の定量分析のために分光学的解析を行なった。尿素標準の全ての較正曲線は7.8〜125μg/mLの濃度範囲で良好な直線性を示した(r=0.99;n=5)。分析の検出限界(LOD)および定量限界(LOQ)は、それぞれ0.83および2.5μg/mLであった。
データ処理
磁気アレイフィルムを含む9個のセルおよび受動非磁性フィルムを含む8個の対照セルから結果を蓄積した。受動および磁気アレイによる促進の適用について、リセプター溶液へ表皮を浸透した尿素の累積量(μg/cm)を時間(分)に対して比較し、プロットした(図16)。
結果
ヒト表皮を超えたインビトロの尿素透過プロファイルを図16に示す。
非磁性受動材料の存在下の試料(20.83±2.02μg/cm;平均±sem)と比べて、磁気アレイ材料の存在下の試料(89.54±7.34μg/cm)においては、2時間にわたる尿素の平均累積透過が顕著に増大した(非ペアードt検定、p<0.0001)。全ての透過パラメータは磁性材料の存在によって顕著に増大した(非ペアードt検定による)。遅れ時間は40.58±3.98から21.13±6.27分に減少した(p<0.02)。一方、定常状態フラックスは磁性フィルムアレイを用いた尿素の投与により、0.24±0.03から0.75±0.06μg/cm.分(p<0.0001)に増大した。
既に述べたことに加えて数多くの変形および改変が、基礎的な発明の概念から離れることなく、当業者には示唆されるであろう。そのような変形および改変の全ては本発明の範囲内にあると考えるべきであり、その本質はこれまでの記載から決定されるべきである。
出願時の請求項は以下の通りである。
[請求項1]
ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の1対または複数対を含む磁気デバイスとの間に活性薬剤(単数または複数)を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しているステップ
を含む、皮膚ケア活性薬剤を送達する方法。
[請求項2]
磁気デバイスを往復、回転または軌道方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復、回転または軌道移動に応答して磁束の交互極性に影響されることになるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
[請求項3]
ターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に活性薬剤(単数または複数)を適用するステップであって、磁気リターンが皮膚バリアより遠位側の双極子対の表面において配向しており、転位した双極磁気要素の第1の組の配列が転位した双極磁気要素の第2の組の配列に対して角度がオフセットしているステップ
を含む、皮膚ケア活性薬剤を送達する方法。
[請求項4]
磁気デバイスを往復または回転方式で移動させるステップであって、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復または回転移動に応答して磁場の交互極性および交互磁力勾配に影響されることになるステップ
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
[請求項5]
磁気デバイスが、皮膚バリアの上で磁気デバイスを移動させるための電子的または機械的手段を含む、請求項1または3に記載の方法。
[請求項6]
磁気デバイスの移動が約1Hz〜5Hzの振動周波数を有し、磁石アレイの各々の要素によって発生する磁場の強度が約100〜500ガウスの間である、請求項2または4に記載の方法。
[請求項7]
磁気デバイスの移動が約100〜8,000Hzの振動周波数を有し、磁石アレイの各々の要素によって発生する磁場の強度が約100〜1000ガウスの間である、請求項2または4に記載の方法。
[請求項8]
転位した双極磁気要素の各々の対が、1〜10mmの間の中心間に水平なオフセットを有する、請求項1または3に記載の方法。
[請求項9]
転位した双極磁気要素の各々の対が、3〜7mmの間の中心間に水平なオフセットを有する、請求項8に記載の方法。
[請求項10]
転位した双極磁気要素の各々の対が1cmあたり2〜10双極対の繰り返し割合で配置される、請求項1または3に記載の方法。
[請求項11]
転位した双極磁気要素の各々の対が1cmあたり1.5〜4双極対の繰り返し割合で配置される、請求項10に記載の方法。
[請求項12]
特定の空間領域における極が1.0mm〜10mm離れている、請求項1または3に記載の方法。
[請求項13]
特定の空間領域における極が1.0mm〜5.0mm離れている、請求項12に記載の方法。
[請求項14]
各々の磁極の磁束が約10ガウス〜1000ガウスの間である、請求項1または3に記載の方法。
[請求項15]
各々の磁極の磁束が約125〜450ガウスの間である、請求項14に記載の方法。
[請求項16]
反対極性の2つの隣接した極の磁束の間のデルタフラックスが約100ガウス〜2000ガウスの間である、請求項1または3に記載の方法。
[請求項17]
反対極性の2つの隣接した極の磁束の間のデルタフラックスが約200〜900ガウスである、請求項16に記載の方法。
[請求項18]
双極対の第1の組の配向が双極子対の第2の組に対して約1°〜90°である、請求項3に記載の方法。
[請求項19]
双極対の第1の組の配向が双極子対の第2の組に対して少なくとも45°である、請求項18に記載の方法。
[請求項20]
デバイスが以下:ブラシ、パッド、ローラーアプリケータまたはペンデバイスの1つの形態である、請求項1または3に記載の方法。
[請求項21]
活性薬剤が磁気デバイスの適用の前に皮膚バリアに適用される、請求項1または3に記載の方法。
[請求項22]
活性薬剤が磁気デバイスの皮膚バリアへの適用の前に磁気デバイスに適用される、請求項1または3に記載の方法。

Claims (10)

  1. 反磁性反発によって促進される化粧用皮膚ケア活性薬剤の拡散により、前記活性薬剤を含むビヒクル、ゲルもしくは溶媒から、角質層または表皮を含む皮膚バリア内へ送達する方法であって、
    前記角質層または表皮を含むターゲットである皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に化粧用活性薬剤を適用するステップであって、前記磁気リターンが前記角質層または表皮より遠位側の双極子対の表面において配向しているステップを含み、
    各々の磁極の磁束密度が100ガウス〜600ガウスの間であり、特定の空間領域における前記少なくとも2組の転位した双極磁気要素の前記極が1.0mm〜5.0mm離れており、転位した双極磁気要素の第1の組の配列が転位した双極磁気要素の第2の組の配列に対して角度がオフセットしており、前記転位した双極磁気要素の第1の組の配向が前記転位した双極磁気要素の双極子対の第2の組に対して1°〜90°であり、前記磁気デバイスを往復または回転方式で移動させ、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復または回転移動に応答して磁場の交互極性および交互磁力勾配に影響される方法に使用するためのデバイス。
  2. 磁気デバイスから離れ、角質層または表皮を含む皮膚バリア内へ送達される化粧用皮膚ケア活性薬剤の反磁性反発の増加によって、前記化粧用活性薬剤が存在しているビヒクル、ゲルもしくは溶媒からの、化粧用活性薬剤の運動性を増加させるための方法であって、
    a)前記角質層または表皮を含む皮膚バリアと、磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の少なくとも2組の対を含む磁気デバイスとの間に前記活性薬剤を適用するステップを含み、前記磁気リターンが前記角質層または表皮より遠位側の双極子対の表面において配向しており、各々の磁極の磁束密度が100ガウス〜600ガウスの間であり、特定の空間領域における前記少なくとも2組の転位した双極磁気要素の前記極が1.0mm〜5.0mm離れており、転位した双極磁気要素の第1の組の配列が転位した双極磁気要素の第2の組の配列に対して角度がオフセットしており、前記転位した双極磁気要素の第1の組の配向が前記転位した双極磁気要素の双極子対の第2の組に対して1°〜90°であり、前記磁気デバイスを往復または回転方式で移動させ、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復または回転移動に応答して磁場の交互極性および交互磁力勾配に影響される、方法に使用するためのデバイス。
  3. 化粧用皮膚ケア活性薬剤を、角質層または表皮を含む皮膚バリアに適用するために用いる化粧用皮膚ケアキットであって、
    化粧用皮膚ケア活性薬剤と、
    磁気リターンによって連結された転位した双極磁気要素の少なくとも2組の対を含む磁気デバイスであって、前記磁気リターンが前記角質層または表皮より遠位側の双極子対の表面において配向しており、各々の磁極の磁束密度が100ガウス〜600ガウスの間であり、特定の空間領域における前記少なくとも2組の転位した双極磁気要素の前記極が1.0mm〜5.0mm離れており、転位した双極磁気要素の第1の組の配列が転位した双極磁気要素の第2の組の配列に対して角度がオフセットしており、前記転位した双極磁気要素の第1の組の配向が前記転位した双極磁気要素の双極子対の第2の組に対して1°〜90°であり、前記磁気デバイスを往復または回転方式で移動させ、それにより前記デバイスに近接した活性薬剤が前記往復または回転移動に応答して磁場の交互極性および交互磁力勾配に影響される、磁気デバイスと
    を含むキット。
  4. 前記磁気デバイスが、前記角質層または表皮の上で前記磁気デバイスを移動させるための電子的または機械的手段を含む、請求項1もしくは2に記載のデバイス、または請求項3に記載のキット。
  5. a)前記磁気デバイスの移動が1Hz〜5Hzの振動周波数を有し、前記磁石アレイの各々の要素によって発生する磁場の強度が100〜500ガウスの間であるか、または
    b)前記磁気デバイスの移動が100〜8,000Hzの振動周波数を有し、前記磁石アレイの各々の要素によって発生する磁場の強度が100〜600ガウスの間である、
    請求項1もしくは2に記載のデバイス、または請求項3に記載のキット。
  6. a)各々の前記磁極の磁束密度が125〜450ガウスの間であり;及び/または、
    b)反対極性の2つの隣接した極の磁束の間のデルタフラックスが200ガウス〜1200ガウスの間である、
    請求項1もしくは2に記載のデバイス、または請求項3に記載のキット。
  7. 双極対の第1の組の配向が双極子対の第2の組に対して少なくとも45°である、請求項1もしくは2に記載のデバイス、または請求項3に記載のキット。
  8. 前記デバイスが、ブラシ、パッド、ローラーアプリケータまたはペンデバイスのいずれか1つの形態である、請求項1もしくは2に記載のデバイス、または請求項3に記載のキット。
  9. a)前記活性薬剤が前記磁気デバイスの適用の前に前記角質層または表皮に適用され;または
    b)前記活性薬剤が前記磁気デバイスの前記皮膚バリアへの適用の前に前記磁気デバイスに適用される、
    請求項1もしくは2に記載のデバイス、または請求項3に記載のキット。
  10. 前記活性薬剤が、加湿剤および軟化剤[閉塞剤、たとえば石油等の炭化水素、ジメチコン、シクロメチコン等のシリコーン含有薬剤、ラノリン酸またはラノリンアルコール等の脂肪酸およびアルコール、コレステロール等のステロール類、ココアバター、カルヌバワックスおよび蜜蝋等のワックスおよび油脂;保湿剤、たとえばヒアルロン酸等のグリコサミン類、グリセリン、蜂蜜、尿素、乳酸、α−ヒドロキシ酸、プロピレングリコール];抗老化化合物[レチノイド類またはヒドロキシ酸類等]、消臭剤[アルコール系消臭剤を含む;トリクロサンまたは金属キレート化剤等の抗微生物剤を含む消臭剤;香料および精油]、制汗剤[塩化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレート、およびアルミニウム−ジルコニウム化合物(アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレックスグリおよびアルミニウムジルコニウムトリクロロハイドレックスグリ)等のアルミニウム系化合物を含む;カリミョウバンおよびアンモニウムミョウバン]、香料[精油、麝香、アルコール類(たとえばフラネオール、メントール)、エステル類(たとえばフルクトン、エチルメチルフェニルグリシデート)、ケトン類(たとえばジヒドロジャスモン)、ラクトン類(たとえばココナッツ香、ジャスミンラクトン)等]、収斂剤[クローブ油、メントール、カンファー、ユーカリプタス油、ユージノール、メンチルラクテート、ウィッチヘーゼル蒸留物、アルミニウム系化合物]、皮膚美白剤[甘草、アスコルビルホスフェート、ヒドロキノンまたはコウジ酸]、日焼け防止剤(有機または無機)[アボベンゾン、オキシベンゾン、オクチルメトキシシンナメート、二酸化チタンまたは酸化亜鉛等]、角質除去剤(化学的または物理的)[N−アセチルグルコサミン、マンノースホスフェート、ヒドロキシ酸類、ラクトビオン酸、桃仁、または海塩]、セルフタンニング剤[ジヒドロキシアセトン等]、皮膚および粘膜表面用着色剤、膨化剤およびフィラー[ヒアルロン酸またはヒアルロン酸塩等]、アロエベラ等の他の薬剤、から選択される、請求項1もしくは2に記載のデバイス、または請求項3に記載のキット。
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