JP2018126390A - 外用成分経皮吸収促進用具 - Google Patents

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維聡 榊原
Tsunaaki Sakakibara
維聡 榊原
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Abstract

【課題】肌に浸透させるために用いる薬剤の選択の範囲を広げ、且つ磁性体によって活性化された薬剤を所望する程度に十分、肌へと浸透させることを提供する。【解決手段】シート120と、シート120に配置された磁性体部材130を有する外用成分経皮吸収促進用具110を顔面の額、下瞼から頬骨にかけて、及び法令線(鼻唇溝)の部分に配置する。このとき、外用成分経皮吸収促進用具110の左右の両側の端部はループ状の形状を有し、ループを耳にかけるようにしてもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、外用成分経皮吸収促進用具及び外用成分を肌に浸透させる方法に関する。
従来、薬剤成分を活性化させて経皮吸着させる目的で使用する器具が知られている。特許文献1は、目の疲労を減少させ、又は目じりのしわを改善し得る薬剤成分を含む薬剤担体が備えられた顔面部固定支持台が記載されている。具体的には、顔面部固定支持台は、目の周りを覆うように形成されており、内部にはハウジングと、ハウジングをユーザーの顔に固定させるための固定部材と、薬剤成分を含有する担体と、電源供給部を備え、薬剤成分を活性化させるために薬剤担体には赤外線等が照射される。また、段落[0041]には、薬剤層の周辺に磁場を形成させ、薬剤成分の浸透効果を倍加させるために、薬剤層の周辺に磁石が設置されていることが記載されている。
特表2013−508070号公報
特許文献1に記載の発明は、固定部材により薬剤を含有する担体が固定されているが、顔面と薬剤の間に配置される内部ケースが存在するために薬剤は顔面に直に接することはできず、さらに使用可能な対象の薬剤の種類及び形状は生薬等及び生薬等から形成されたパッドに限られていた。そのため、磁場又は赤外線により活性化された薬剤は所望する程度の肌への浸透を達成することが困難であり、また肌へ浸透させたい成分があっても利用することができない場合が多い、という問題があった。
本発明は当該事情に鑑み発明されたものであって、顔面に薬剤成分が存在する状態で、シートを備える外用成分経皮吸収促進用具で顔面を覆いながら、薬剤成分を活性化することで、ユーザーの所望する十分な程度まで肌に浸透させることを目的とする。
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明の外用成分経皮吸収促進用具は以下の構成を備える。すなわち、肌を覆うことができるように構成されたシートと、前記シートに配置され、磁場又は電場を発生する部材とを備えることを特徴とする。
肌に浸透させるために用いる薬剤の選択の範囲を広げ、且つ活性化された薬剤を所望する程度に十分、肌へと浸透させることができる。
顔面に装着される外用成分経皮吸収促進用具の一例を示す図である。 顔面に装着される外用成分経皮吸収促進用具の別の一例を示す図である。 外用成分経皮吸収促進用具の別の一例の断面図である。 顔面への外用成分経皮吸収促進用具の取り付け方法の一例を示す図である。
以下、本発明を適用できる実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されない。
[実施形態1]
以下、肌を覆うことができるように構成されたシートと、シートに配置され、磁場又は電場を発生する部材とを備える、外用成分経皮吸収促進用具の一実施形態について説明する。実施形態1においては、磁性体部材が、磁場を発生する部材としてシートに配置される。
<外用成分経皮吸収促進用具について>
図1において、本発明の一実施形態に係る外用成分経皮吸収促進用具110が、人の顔面110に装着される状態が示されている。外用成分経皮吸収促進用具110は、肌を覆うことができるように構成されたシート120と、磁性体部材130とを備える。図1において、磁性体部材130の位置はハッチングされた領域で示される。図1(A)及び図1(B)は、それぞれ、別の実施形態を示している。
図1に示す外用成分経皮吸収促進用具110は、頭髪の生え際から顔の輪郭までの顔面全体を覆うような形状を有し、人が装着中に呼吸をできるように鼻孔に接する部分と、粘膜である目と口に接する部分とが開口している。図1に示す外用成分経皮吸収促進用具110の磁性体部材130は、顔面の額、下瞼から頬骨にかけて、及びいわゆる法令線(鼻唇溝)の部分に対して配置されている。一実施形態において、外用成分経皮吸収促進用具110の左右の両側の端部はループ状の形状を有し、ループを外耳にかけることができてもよい。また、外用成分経皮吸収促進用具110が、頭部への固定を可能とするひも等の固定部をさらに備えていてもよい。例えば、外用成分経皮吸収促進用具110と帽子とをセットにし、外用成分経皮吸収促進用具110と帽子とをひも又はゴム等で固定することにより、外用成分経皮吸収促進用具110を顔面に固定することができる。
一実施形態において外用成分経皮吸収促進用具110は、図2に示すように、額と顎を除いた顔面を覆うような形状を有し、鼻孔と目と口に接する部分とが開口している形状であってもよい。図2の外用成分経皮吸収促進用具110の磁性体部材130は肌の頬の領域に対し広く設けられ、ユーザーが頬の部分の肌症状に特に改善を望む場合に適している。
また図に示していないが、外用成分経皮吸収促進用具は、額、頬、鼻、口の周辺等の顔面の一部分だけを覆う形状であってもよい。さらに、外用成分経皮吸収促進用具は顔面以外の体の部位、例えば、首、胸元、腕、手の甲、掌、背中、腹部、足等を覆う形状であってもよい。
外用成分経皮吸収促進用具110の厚みは、肌を密封可能であれば特に制限はない。例えば、破損耐性と、肌からずれ落ちない軽量性と、を両立できる厚みを採用することができる。シートの破損を防ぐ観点から、外用成分経皮吸収促進用具の厚みは、もっとも薄い部分において、一実施形態においては0.1mm以上であり、別の実施形態においては0.5mm以上である。また、肌への密着性を向上させる観点から、外用成分経皮吸収促進用具の厚みは、もっとも厚い部分において、一実施形態においては5mm以下であり、別の実施形態においては2mm以下である。
<シートについて>
シート120は、外用成分経皮吸収促進用具110の形状を実質的に決定する。シート120は、表面、裏面又は内部に磁性体部材130を備える。なおシート120の裏面とは、外用成分経皮吸収促進用具110が顔面に取り付けられた時に、顔面に接する側の面であり、表面とは裏面の反対の面を意味する。磁性体部材130の磁場の作用によって後述する肌に付与された外用成分が活性化され及び肌に浸透するので、磁性体部材130は肌に直接に接していてもよいが、磁場の有効な範囲まで肌から離されてもよい。磁場は磁性体部材130に近づくほど強くなるので、より強い磁場を用いたい場合は、磁性体部材130と外用成分が付与された肌との距離は可能な限り近づけてもよい。このように磁性体部材130と肌との距離を近くしたい場合は、磁性体部材130をシート120の裏面に備えてもよい。
磁性体部材130は、シート120と結合して一体化されてもよく、またシート120から脱離可能な別個の部品であってもよい。磁性体部材130とシート120の結合は、既知の結合手段を用いて行うことができる。結合手段としては、例えば、接着剤を用いる手段、又はシート120を成形するときに磁性体部材130の少なくとも一部分をシート120の中に埋め込む手段を用いることができる。また、シート120に設けられた凹部の中に磁性体部材130の一部分を埋め込む手段でもよい。
図3(A)には、別の実施形態に係る外用成分経皮吸収促進用具110の断面図を示す。図3(A)に示すように、外用成分経皮吸収促進用具110は、2枚のシート120の間に磁性体部材130が挟まれた構造を有することができる。このような構成によれば、外用成分経皮吸収促進用具110の内面を肌に密着させることが容易になるとともに、外用成分経皮吸収促進用具110の外面に任意の装飾を施すことができる。さらには、外用成分経皮吸収促進用具110、又は装着時に肌に接するシート120は、顔面の表面形状に対応する凹凸を有していてもよい。例えば、シート120は、鼻、唇、頬等に対応する凹凸を有していてもよい。このような構成によれば、外用成分経皮吸収促進用具110の内面を肌に密着させることがより容易となる。
シート120は、外用成分経皮吸収促進用具を装着したときの装着感が不快でなく且つ外用成分経皮吸収促進用具と顔面との間に隙間なく密着するように設計されうる。シートの材料は特に限定されないが、柔らかく顔面の凹凸に沿って被覆することができるように合成樹脂、ゴム、ハイドロゲル、ラップフィルム、不織布、織布、ガーゼ等の柔軟な材料を含むことができる。さらに後述の密封包帯法による作用をよりよく発揮できるように、肌を密封できるようにシートを設計することができる。このような材料としては、水が実質的に透過しない材料、例えば樹脂材料又金属材料等が挙げられる。また、シート120の材料として、低アレルギー性の材料が選択されてもよい。
柔軟性と密封性の観点から、シート120の材料の例としてはゴム材料が挙げられ、耐久性、衛生管理の容易さ、及び低アレルギー性の観点から、特にシリコンゴムが挙げられる。また、柔軟性及び加工の容易性の観点から、シート120の材料の例としては熱可塑性エラストマー、例えばオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、又はエステル系エラストマー等が挙げられる。これらの材料を用いて作成されたシート120を有する外用成分経皮吸収促進用具110は、複数回にわたって使用することが可能である。これらの材料は組み合わせて用いられてもよい。例えば、耳かけを有する外用成分経皮吸収促進用具110のような場合は、耳かけ部分は肌との間に隙間なく密着しなくてもよいので、シート120に前述の材料を用いなくてもよい場合がある。一方、このようなシート120を顔面に密着させると、シート120は顔面に吸着されて脱落しにくいため、シート120が耳かけを備えることは必須ではない。
肌が湿潤されている状態では、肌が湿潤されていない状態に比較して肌表面に存在する外用成分の浸透効率が格段に良いことが知られている。このように、湿潤させた肌を密封して外用成分の浸透を高める方法は、密封包帯法(ODT:occulusive dressing therapy)とも呼ばれる。本発明においても、肌を湿潤させた状態で、顔面に対して密着し且つ密封性の高い前述の材料をシートに用いた外用成分経皮吸収促進用具を肌に装着することにより、肌表面に存在する外用成分の浸透効率を高めることができる。
<磁性体部材について>
磁性体部材130はシート120の主表面の面積の少なくとも一部分の範囲を占める。例えば、磁性体部材130の占める範囲は、シート120の主表面の面積の10%以上であり90%以下でありうる。磁性体部材130は、特にユーザーが肌の症状の改善を望む顔面の部分に対して優先して配置されてもよい。概して、このような顔面の部分は、額の部分、下まぶたの部分、頬骨の突き出す部分、いわゆる法令線(鼻唇溝)の部分等である。磁性体部材130は、図1(A)に示すように肌の症状の改善を望む部分に対応する形状を有していてもよい。また、磁性体部材130は、図1(B)に示すように、丸形等の所定の形状を有していてもよく、肌の症状の改善を望む部分ごとに1個以上の磁性体部材130を配置することができる。いずれにしろ、磁性体部材130は、外用成分経皮吸収促進用具110を装着した際に、肌の症状の改善を望む所望の部分に接するように配置されている。
磁性体部材130はシート120に備えられる部材であり、外用成分経皮吸収促進用具110を装着した時の装着感が不快とならないように設計することができる。一実施形態では、磁性体部材130は、シート120と顔面との間に外用成分を介して隙間なく密着するように設計される。磁性体部材は、永久磁石を含んでもよい。永久磁石は例えば、既知のアルニコ磁石、フェライト磁石、柔軟磁石、希土類磁石等が挙げられるがこれらに限定されない。フェライト磁石は、等方性磁石と異方性磁石のどちらを用いることも可能である。磁石はまた、単極子磁石を用いることもできる。磁性体の磁力の強さは、用途及び所望の効果に合わせて適宜選択することができる。例えば、磁性体の磁束密度は、5000ガウス以上であってもよく、40000ガウス未満であってもよい。
<外用成分の浸透について>
発明者は、肌表面に存在する外用成分を湿潤させた状態で密封(密封包帯法)しながら、肌表面に近接して磁性体の磁場を発生させると、密封包帯法のみの場合よりも、被験者の肌の状態が改善されることを発見した。発明者はこのような現象の理由は、特許文献1に記載されるように外用成分の浸透が磁場により活性化されることに加え、磁性体部材は磁場を発生させるため、磁場による反発力によりある種の成分(例えばイオン等)は肌方向への移動が促進されるので外用成分の吸収率が上昇するためであると考えている。
このような反発力を利用した外用成分の浸透は、イオントフォレーシス(iontophoresis)の療法においても長年にわたって用いられている。イオントフォレーシスとは、イオンの形をとる有効成分を、反発力を用いて皮膚を通して体内に導入する方法である。日本美容皮膚科科学会誌(vol.10、91−99頁、2000年)を参照すれば、イオントフォレーシスは、電流を利用し、化学物質が電荷を帯びたイオンに解離し、例えばマイナスのイオンが同じマイナスの電極と反発し、プラスの電極に引き寄せられるという原理を利用してイオンを体内に運び導く方法である。イオントフォレーシスは、皮膚科関連では色素沈着症の治療、帯状疱疹後神経痛の治療、多汗症、ケロイド肥厚性瘢痕、粘膜類天疱瘡などの治療報告がある。また同文献によれば美容に用いられているイオントフォレーシスの機械を用いて、皮膚効果についての検討を行い、pH・水分量・皮脂量の上昇と、皮膚色の美白効果について確認したことが報告されている。
<外用成分について>
外用成分経皮吸収促進用具110を顔面に装着する前に、顔面には外用成分が付与されてもよい。外用成分は溶液、ジェル、クリーム等の状態で調製されることができる。有効成分を含有するこれらの溶液等は、ユーザー等が作製してもよく、または市販製品を使用してもよい。また、当該溶液等は、脱脂綿、ガーゼ、職布、不織布又はハイドロゲル等の吸収体に付与された状態で、顔面に付与されてもよく、さらにはこの吸収体の上に外用成分経皮吸収促進用具110が装着されてもよい。
図3(B)には、別の実施形態における、外用成分経皮吸収促進用具310の断面図が示される。該用具310には、シート320の少なくとも1つの主表面側、すなわち裏面側に磁性体部材330が配置され、磁性体部材330に隣接して外用成分を保持することができる吸収体340を備える。該用具310は、吸収体340が顔面に接触するように装着されてもよい。また、図に示していないが、さらに別の実施形態においては、1つの主表面側、すなわち表面側に磁性体部材が配置され、当該主表面側ではない別の主表面側、すなわち裏面側に外用成分を保持することのできる吸収体を備える外用成分経皮吸収促進用具が、吸収体が顔面に接触するように装着されてもよい。このように、吸収体340は、磁性体部材330に接触するように配置されていてもよいし、シート320を挟んで磁性体部材330と隣接するように配置されていてもよい。例えば、シート320の断面方向に磁性体部材330と吸収体340とが重なるように、吸収体340を配置することができる。
有効成分はユーザーの要望により、以下に述べる成分から選択されてもよい。シミの症状に効果的な成分の例として、プラセンタ、コウジ酸、エラク酸、ビタミンC、アルブチン、ルシノール、甘草エキス、カミツレエキス、トラネキサム酸、グルタチオン、ハイドロキノン、及び抗酸化物質等である。シミとは、ケラテノサイト異常による老人性色素斑、メラノサイト異常による肝斑又は雀卵斑、及び概して化粧品に含まれるタール色素、香料、界面活性剤、防腐剤等に起因する炎症性色素沈着を含む。くまの症状に効果的な成分の例として、ビタミンE、ビタミンC及びヒアルロン酸等がある。くまとは、血行不良による肌色の赤身の低下に起因して、発生する症状である。肌のしわ及びたるみの症状に効果的な成分の例として、BOTOX作用物質、インドメタシン、イブプロフェンピコノール、中国生薬である金銀花の抽出物若しくは黄杷の抽出物、乳清、抗酸化物質、及びレチノール等がある。しわ及びたるみとは、表情筋の動き及び加齢等による皮膚の変化等に起因して発生する症状である。
<作製方法>
外用成分経皮吸収促進用具110の作製方法について、以下に簡単に説明する。シート120は、例えばシリコンゴムを型を用いて成形することにより作製することができる。シリコンゴムの成形を行った後さらに、切断工具を用いてシリコンゴムを整形してもよい。切断工具は、既知の手段を用いることができ、例えば型抜き加工又は裁断加工等が挙げられる。又は、シリコンゴムのシートを用いて、任意の形状になるように切断をして、シート120を作製してもよい。シート120の作成に用いるシリコンゴムは、既知の任意のシリコンゴムでありうる。
磁性体部材130は、例えば永久磁石の粉末材料を、任意の形状に固めて焼成することにより作製することができる。また、磁性体部材130は、例えば永久磁石の材料を、型を用いて成形することにより作製することもできる。このようにして作製された磁性体部材はさらに、切断工具を用いて整形されてもよく、また研磨工具を用いて、表面を滑らかにする加工が行なわれてもよい。磁性体部材130はシート120に結合される。結合は既知の手段を用いることができ、例えば接着剤を用いる手段、又はシート120を型を用いて成形するときに磁性体部材130の少なくとも一部分をシート120の中に埋め込む手段を用いることができる。また、シート120に設けられた凹部の中に磁性体部材130の一部分を埋め込む手段でもよい。さらには、2枚のシート120の間に磁性体部材130を挟み込み、シート120同士を接着することにより、外用成分経皮吸収促進用具110を作製することができる。
<外用成分を肌に浸透させる方法について>
次に、本発明の一実施形態に係る、外用成分を肌に浸透させる方法について、図4のフローチャートを参照して説明する。外用成分を肌に浸透させる方法は、外用成分が付与された肌に磁性体部材を作用させる工程を有する。
ステップS410においては、外用成分が顔面に付与される。例えば、少なくとも外用成分を含む吸収体が用意され、そして該吸収体を顔面に配置することができる。用いられる外用成分及び吸収体とその形状は前述に記載した通りである。また、該吸収体が顔面に配置される前に、あらかじめ肌に薬用成分を有する溶液、ジェル及びクリーム等を付与して肌整してもよい。前述のように、吸収体を顔面に付与することにより、肌上には十分な水分が存在するので、後述する外用成分経皮吸収促進用具を作用させる工程の間、密封包帯法と磁場の相乗作用により、肌表面に存在する外用成分の浸透効率及び効果を高めることができる。
一方で、吸収体を用いず、ステップS410において、外用成分を顔面に塗布してもよい。塗布する外用成分は、溶液、ジェル、又はクリーム等の形態をとることができる。このような場合でも、外用成分経皮吸収促進用具110を取り付けると、塗布された溶液等に含まれる水分がシート120により密封されるため、密封包帯法と磁場の相乗作用を得ることができる。
ステップS420において、外用成分が付与されている肌の上に、シート120と前記シートに配置される磁性体部材130とを備える外用成分経皮吸収促進用具110が取り付けられる。こうして、外用成分が付与された肌に磁性体部材130が作用する。この工程により、該用具110に備えられる磁性体部材130が発生する磁場の効果により、肌表面に存在する外用成分の浸透効率及び効果を高めることができる。磁性体部材130と外用成分との距離が離れると適切な磁場が外用成分に対して作用しないため、取り付ける工程は顔面と外用成分経皮吸収促進用具との間にできるだけ空気を含まなく密封されるように行われてもよい。ステップS420では、肌の外用成分が付与された部分に磁性体部材130を配置することができる。例えば、シート320の断面方向に外用成分が付与された部分と磁性体部材330とが重なるように、外用成分経皮吸収促進用具110を肌に配置することができる。外用成分経皮吸収促進用具が取り付けられる時間は、使用目的、使用される外用成分の特性、皮膚状態等を考慮して、任意に決定することができる。外用成分経皮吸収促進用具が取り付けられる時間は、1分から30分であってよい。
ステップS430において、外用成分経皮吸収促進用具が顔面から取り外される。この際に、吸収体をさらに顔面から取り外すことができる。使用後の外用成分経皮吸収促進用具は、洗浄、乾燥、保管を適切に行われることにより、繰り返して使用されてもよい。
[実施形態2]
本発明に係る外用成分経皮吸収促進用具は、シートに配置された、磁性体部材以外の磁場を発生する部材を備えていてもよい。また、本発明に係る外用成分経皮吸収促進用具は、シートに配置された、電場を発生する部材を備えていてもよい。このように、本発明に係る外用成分経皮吸収促進用具は、シートに配置された、磁場又は電場を発生する部材を備えることができる。
例えば、一実施形態に係る外用成分経皮吸収促進用具は、磁場又は電場を発生する部材として導電体を有している。また、このような導電体には電源を接続することができる。例えば、外用成分経皮吸収促進用具は導電体に接続された電源を有していてもよい。
一例として、外用成分経皮吸収促進用具は、磁場を発生する部材として、導電体で構成されたコイルを有することができる。このようにコイルを備える外用成分経皮吸収促進用具を肌の上に配置し、コイルに通電することで、コイルが発生する磁場を用いて実施形態1と同様に外用成分の吸収を促進することができる。
また、別の例として、外用成分経皮吸収促進用具は、電場を発生する部材として、導電体で構成された電極を有することができる。このように電極を備える外用成分経皮吸収促進用具を肌の上に配置し、電極に電荷を蓄積させることで、電極と外用成分(例えばイオン)との間の反発力を用いて、外用成分の吸収を促進することができる。皮膚と電極との間に電圧を印加し、発生した電界を用いて外用成分の吸収を促進してもよい。
いずれの場合であっても、塗布された溶液等に含まれる水分をシートにより密封することで、密封包帯法と磁場又は電場との相乗作用を得ることができる。外用成分経皮吸収促進用具の構成及びその使用方法は、磁場又は電場を発生する部材が異なることを除き実施形態1と同様であるから、説明を省略する。例えば、シートの材質及び形状、並びにシートに磁場若しくは電場を発生する部材に配置する方法及びその配置位置は、実施形態1と同様でありうる。例えば、外用成分経皮吸収促進用具は2枚のシートを備えることができ、磁場又は電場を発生する部材は2枚のシート間に挟まれていてもよい。
110、310 外用成分経皮吸収促進用具
120、320 シート
130、330 磁性体部材
340 吸収体
従来、薬剤成分を活性化させて経皮吸収させる目的で使用する器具が知られている。特許文献1は、目の疲労を減少させ、又は目じりのしわを改善し得る薬剤成分を含む薬剤担体が備えられた顔面部固定支持台が記載されている。具体的には、顔面部固定支持台は、目の周りを覆うように形成されており、内部にはハウジングと、ハウジングをユーザーの顔に固定させるための固定部材と、薬剤成分を含有する担体と、電源供給部を備え、薬剤成分を活性化させるために薬剤担体には赤外線等が照射される。また、段落[0041]には、薬剤層の周辺に磁場を形成させ、薬剤成分の浸透効果を倍加させるために、薬剤層の周辺に磁石が設置されていることが記載されている。
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明の外用成分経皮吸収促進用具は以下の構成を備える。すなわち、顔面の少なくとも一部を覆うことができるように構成され、前記顔面の表面形状に対応する凹凸を有しているシートと、前記シートに配置され、磁場又は電場を発生する部材とを備える。
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明の外用成分経皮吸収促進用具は以下の構成を備える。すなわち、顔面の少なくとも一部を覆うことができるように構成され、前記顔面の表面形状に対応する凹凸を有している、水不透過性で柔軟性を有する熱可塑性エラストマー材料のマスクと、前記マスク互いに間隔を空けて配置された複数の永久磁石とを備え、前記マスクは、前記永久磁石が設けられる部分と、前記永久磁石が設けられない部分と、を有し、前記マスクのうち、装着時における額の部分、下まぶたの部分、頬骨の突き出す部分、及び法令線の部分のうちの少なくとも1つは、前記永久磁石が設けられる部分である。

Claims (7)

  1. 肌を覆うことができるように構成されたシートと、
    前記シートに配置され、磁場又は電場を発生する部材とを備える、
    外用成分経皮吸収促進用具。
  2. 前記部材は永久磁石であることを特徴とする、請求項1に記載の外用成分経皮吸収促進用具。
  3. 前記部材は導電体であることを特徴とする、請求項1に記載の外用成分経皮吸収促進用具。
  4. 前記シートの材料がシリコンゴムを含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の外用成分経皮吸収促進用具。
  5. 2枚のシートを備え、前記部材は前記2枚のシート間に挟まれていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の外用成分経皮吸収促進用具。
  6. 前記シートが、顔面の表面形状に対応する凹凸を有していることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の外用成分経皮吸収促進用具。
  7. 外用成分が付与された肌に磁性体を作用させる工程を有する、外用成分を肌に浸透させる方法。
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