JP2013529735A - 設備をアクセス可能に設置可能なスラブ、または類似した軽量構造部材 - Google Patents

Abstract

容易にアクセス可能なスラブによって拡張される設備を受け容れ可能な軽量スラブその他の類似した構造状の部材であって、平行な２つの網目状の主要な強化部材（５）（６）を備え、平行な２つの網目状の主要な強化部材（５）（６）同士は、他の第２の強化部材により分離されており、他の第２の強化部材は、主要な強化部材に対して二重対角、単一の対角の関係になるように、または、主要な強化部材に対して垂直に構成することで、各主要な強化部材との間でノードを形成して、一連の構造状のノードを形成しており、強化部材は全て、最小ボリュームのコンクリートの充填物に埋め込まれ、充填物により覆われて保護されており、充填物の画定は、仮想の角柱ボリュームに空洞が形成され、エッジおよび頂点が滑らかである中空の角柱形状または切頂ピラミッド形状のボリュームでできている適切な型枠または型を利用した製造中に行われ、エッジおよび頂点が滑らかであることで、適宜型を得るための取り出しが促され、充填物は、第２の強化部材および主要な強化部材と干渉しない部分に開口穴（４、３）を有し、上部および底部で、上部および底部（４）の少なくともいずれかからアクセス可能な穴で接続された連続したノードを形成しており、内部には、電気、電気通信、測定、空調、または換気設備を含む任意の種類の設備を収容可能なチャネルのネットワークを全ての方向に形成する側面穴（３）で接続された複数の空洞（２）が存在している、軽量スラブである。
【選択図】図１

Description

本発明は、設備をアクセス可能に設置可能なスラブ、または類似した軽量構造部材に関する。

発明の名称が示唆するように、本発明は、通常はコンクリートが充填され、構築中に適切なスラブ形状を形成する型枠材を含む、内部を鋼で補強されたスラブ型構造に関する。

この種類の構造についてはいくつかの構築システムが既に公知である。通常は、中空または中身の詰まった部材であり、内部空間にはアクセスできない。用途に応じて、床部がこの構造状に設けられたり、底部に天井部その他の仕上げがなされたりしている。各設備（電気、ガス、電話、水等）は、床システムの下の懸架天井部に、または、壁内に隠されている。これら空の部分が構築物の断面の一部を占めており、多くの場合、居住空間の高さまで達している。通常は電気、インターネット、電話、ＡＣシステム等のための配線が、隆起した床システムの下部に配設され、一方で、照明、防火システム、またはＡＣシステム等の設備は天井に隠すことが望ましい。

コンクリート製の中空の矩形スラブであって、低重量な構造を有し、内部空間全体に設備を配設し、且つどこからもアクセス可能になっているような矩形スラブを開示する引例はみあたらない。

駐車用ビルの建造のためのワッフル状のスラブの建築に利用される型枠は、発明された開口したボックス型部材を互いに距離を空けて利用している。ボックス間のこの空間によって、壁が画定されており、その上に床の表面が存在している。最終的な製造物は、構造物の重量が低減された底面にキャビティが連続して形成されたスラブであるが、これは設備を内部に隠したり、配設するために利用したりすることができず、構築時間も短くならない。この種類のスラブの断面は、天井および床システムが占有する空間を考慮しなくても、他のどの種類よりも大きい。

米国特許第4,967,533号明細書は、内部に穴部を有する種類のスラブを請求しており、穴の間に壁がないことで、前述した設備を収容可能なチャネルのネットワークを生成することが不可能である。このスラブは、上部または底部にいくつか建築設備用構造が追加されてはいるものの、これらに構造用途はなく、それ以外の点では、他の従来のスラブと類似している。

強化されたコンクリート製のデッキスラブを指示して、水平面に設備を配設することができるような鋼の格子状の構造も公知である。また、コンクリート製であり、特定の穴部が網目状またはシステマチックな配置になっていないような一方向の梁構造も開示されている。他にも、上面に穴部があり、側面には穴部がないようなスラブも存在している。

米国特許第5,315,806号明細書は、ピラミッド状の構造を持つコンクリートスラブを請求しており、これは上部および底部の網状のコンクリート構造であり、一面からのみアクセス可能な、互いに接続された穴部を持っている。

水平方向に並んだコアが構築設備を収容できるようになった一方向のコアスラブももつ。設備は、特定の場所からしかアクセスできず、上面／底面全体からアクセスできるわけではない。

さらに、アメリカ人の建築家ルイス・カーン（Luis Kahn）氏により、四面体を組み合わせた網状のコンクリートスラブが提唱されている。設備は、コンクリートが充填されていない穴部間から、三方向ではなく、一方向にしか配設できない。

米国特許第5,220,765号明細書は、水平方向および垂直方向の部材からなり、上側に水平方向の蓋部を有するスラブを請求しており、このスラブは、せん断に対する抵抗力が限られており、三角形に分割されない（triangulation）。

（ａ）この発明で請求されるスラブは、強化されたコンクリート格子構築物により構成される網状の構造である。このスラブ構築物は、中身の詰まったコンクリートスラブと、内部に穴が存在する従来の格子状のスラブとの混成物である。穴によって、全ての必要な種類の設備（ＡＣを含む）を通すことができるチャネルのネットワークが画定される。この発明のスラブは、（ｂ）２つの主要な強化部材、および、（ｃ）最小限の量の充填物（好適にはコンクリートである）を有し、互いに並行に設けられた該２つの主要な強化部材に対して、他の第２の強化部材が、交差する方向に設けられて、該２つの主要な強化部材の間を隔てて、第１の強化部材との交差部に構造状のノードを形成しており、該最小限の量の充填物には、前述した構造状のノードを形成する強化部材が埋め込まれ、上面および底面に、第１の強化部材に沿って広がる。内部には全ての方向に穴を残存させることで、チャネルのネットワークが形成され、スラブはさらに、（ｄ）コンクリート充填物を形成する、端部および頂点が滑らかな切頂ピラミッド形状のボリュームからなる型枠を有する。

内部穴が、本発明の基本的な特徴部である。穴は、構造物に、仮想の角柱によって残る空の空間によって形成され、少なくとも対向する面の２つの側面で開口しており、次のボリュームと接続しており、あらゆる種類の設備を配設したり空調循環を可能としたりする用途に利用可能なチャネルのネットワークを形成する。穴は、上部および／または底部にも開口しており、これら穴から内部のチャネルにアクセス可能になっている。

第２の強化部材は、（ａ）二重対角であり、主要な強化部材との交差部で、および、中間の交差点でノードを形成する構成、（ｂ）対角であり、主要な強化部材との交差部でノードを形成する構成、または、（ｃ）主要な強化部材に垂直な構造状の部材、という複数の構成をとることができる。

一実施形態では、第２の強化部材を、充填物に含まれる耐性の繊維とする。第２の強化部材は、充填物から形成されていてもよい。

第１の強化部材は、４５度の角度で交差する他の強化部材により強化されてもよい。全ての強化部材は、技術的な要件およびスラブを現場で製造するか、またはプレハブ部材として準備するか、に応じて、配線、金属プロファイル、または圧力を加えられる前のケーブルであってよい。

第１および第２の強化部材は、同じ方向に平行に配置して、一方向の構造としたり、または二方向の構造にして二方向の構造としたりすることができる。

三方向に配置して、三方向の構造にしてもよい。

このスラブを製造するために利用される型枠も本発明の対象である。スラブが球形状であることから、型枠システムのために新たな部材を設計する必要がある。

本発明の製造にはさまざまな解決法が提案される。

型枠は、再利用可能（recoverable）とすることができ、次のモジュールとの側面方向の距離を決定する底部板、柔軟な（softened）エッジ部を持ち内部穴を画定する平行六面体または切頂ピラミッド形状の部分、および、主要なモジュールの２または４つの側面にフィットされる第２のボリュームとによって形成される。これらの部材は、充填物の側面の穴を構成しており、底部のほうの断面を大きくすると好適である。取り出しを容易にするためには、円筒状または切頂ピラミッド形状である必要がある。これらボックスは、流し込み、圧縮（compact）が正確に行われていることを視覚的にチェックすることができるように、透明な材料で形成されるとよい。

一方向の構造を構築するために利用するある種類の型枠は、ボックスの半分で画定される。各半分が、構造の一側面、および、上面および底面の半分を形成する。多面体の突起部が適切なゾーンに形成されることで、構造内に穴を予め形成する。

このスラブを構築するために利用可能な別の種類の型枠は、構造の内部の空洞を画定しており、再利用可能であり、次のものと接続されることで穴または内部チャネルを画定している半球形状の板により形成される。これらの部材は、表面のいずれかとつながれた穴を通して上部または下部から取り出すことができる。

構造の内部穴を画定するための新たな種類の型枠は、合成材料、モルタル、またはセラミックス（好適には絶縁性材料）で形成される部材によって形成される永久的な型枠からなる。これら部材はそれぞれが、それ自身でまたは他の部材と接合されることで、次の穴と連通する各穴を形成する。この配置は、内部チャネルのネットワークとして機能する。

別の種類の型枠は、合成材料またはゴム材料からなる２つの薄板からなり、好適に互いに接合されることで、空気を吹き込まれると、互いから離れて部材間の距離を画定するようになっている。これら部材により内部の空洞が画定されて、構造状のノードに空間が形成される。

別の種類の型枠は、網状の配置を有する膨張可能な風船から形成される。これらは、空気を吹き込まれると側面に接続される。これらは、ポンプ（２６）に取り付けられた気体ダクトのネットワークに関連付けられる。

これにより、空気を吹き込まれると、プレハブ構造が上部に構築される。空気が抜けたときに、取り出しを行うことができる。

床および天井を支持する部材は、構造の充填部に埋め込まれる。これら部材は、搭載時に強化部材の部材を分離する役割を果たす。チャネルの内部ネットワークは、配線その他の構築設備を受け取る部材を有する。

さらに、モジュールの側面の穴に嵌合されて内部空間を分割して、空調供給または燃焼ゾーン（fire zone）の形成のために利用可能な再利用可能なカバーのシステムを含んでもよい。

これまで、一方向または網状の平面構造について説明してきた。つまり、空洞を設けられた部材が直線状に配置されると、梁、円柱、または枠状の構造が形成される。曲線状に配置された場合には、ドーム形状となる。

別の構造のスラブは、既存の穴を上面と底面とで分離させる中央の筐体を画定しており、筐体の両面（床と天井）にチャネルのネットワークを形成する。

最後に、一部のケースでは、第２の強化部材の代わりに、充填物に耐性を有する繊維resistant fibber）を含めることもできる。

このようなスラブは、天井および床のシステムが構造状の機能を果たさない従来のスラブと比べると、慣性モーメントが大きく、中間的なサポートなしに、３０メートルにわたり形成することもできるので、コンクリートおよび鋼の節約になる。床および天井を直接スラブで支えると、床または天井を隆起させるためのデバイスが特に不要となる。

水平方向の穴によって、全ての種類の設備の配置が可能となり、さらに、大きな空調の流れを全ての方向に可能として、プレナム分配システムを、管系統なしに画定することができる。

天井をなくすと、オフィスビルにおいて、床との間の高さを約４０ｃｍ低くすることができるようになるので、ビルの高さと床数の間の良好な関係を達成することができるようになる。

本発明の利点は、上述した記載と以下のさまざまな例を参照することで容易に理解されると思われる。本記載は以下に簡単に説明する図面に基づいている。

本発明における好適なスラブ構築物を示す。 このスラブの構築に適した種類の鋼製の強化部材を示す。 このスラブの構築に適した種類の鋼製の強化部材を示す。 第２の対角強化部材を示すスラブの断面図である。 垂直方向の構造部材により形成される第２の強化部材を有するスラブの断面図である。 図４の強化配置から形成される二方向のスラブを示す。 ２つの第２の対角強化部材を有する一方向の構造バージョンにおけるスラブ構築構造の別の視野である。 これらスラブの構築に利用される再利用可能な型枠システムの２つの視野（平面図および断面図）であり、搭載されたときの、部分的な断面図が示されている。 側面窓を有する種類の再利用可能な型枠の一例の詳細の断面図である。 側面窓を有する種類の再利用可能な型枠の一例の詳細の断面図である。 上側窓の型枠が嵌合される再利用可能な種類の型枠の一例の詳細図である。 側面窓の型枠に利用可能な幾何学構成を示す。 一方向スラブおよびその構築に利用される型枠の断面図および垂直面を両方とも示す。 この種類のスラブを構築するために利用される再利用可能な他の種類の型枠を示す。 図１３に示す型枠で構築されるスラブを示す。 永久的な型枠と、これを用いて構築されるスラブの断面図を示す。 この種類のスラブを構築することのできる空気注入式の型枠の他の例の平面図であり、各セクションがマークされている。 別の例である空気注入式の型枠の、スラブを搭載する処理と完成後とを示す２つの断面図である。 他の部材への取り付けを含む、本発明にしたがって構築されるスラブの異なる点で取られた断面図である。 他の部材への取り付けを含む、本発明にしたがって構築されるスラブの異なる点で取られた断面図である。 構造中に、型枠を線形の構造部材を形成するために利用する例を示す。 構造中に、型枠をドーム形の構造部材を形成するために利用する例を示す。 水平方向の内部筐体によって分割される具体的な構造を示す一方向のスラブの透視図である。 円筒状部材同士を組み合わせることにより型枠を形成する方法の概略図である。 円筒状部材同士を組み合わせることにより型枠を形成する方法の概略図である。 穴内に配設される設備の断面図と、穴内に配設される設備の不等角投影図を示す。

図１、図６、図７、および図１４では、スラブ（１）の内部に画定された構造が最小限のコンクリートボリュームの内部に埋め込まれており、その内部に空洞（２）が存在している。この空洞（２）は、全ての方向に通ったチャネルのネットワークを表しており、側面の穴（３）および／または上面の穴（４）で開口している。

このスラブ（１）では、構造の上下に、鋼製の主要な強化部材（５，６）のシステムが設けられている第２の強化部材と称される他の中間強化部材（７）が、この主要な強化部材（５，６）を互いから隔てており、格子状のスラブに類似した構造ノード配置を形成している。

図１、図６、および図１４に示すように、スラブ（１）の内部空間を画定している空洞群（２）は、次のスラブに対して、側面の開口によって接続されており、これにより、１つの方向または網状の二方向に、直線状につながった内部チャネルを形成している。これら空洞群（２）は、上面および底面の穴（３）および（４）に対しても開口している。こうすることで、チャネルの内部ネットワークにアクセスして、設備を導入したり、既に導入されている設備に保守作業を行うことができるようになる。

図２および図３は、それぞれ一方向および二方向の例を示す。図２は、両方とも一方向の平行線上にあり、２の二重対角強化部材（７）により分離されている、主要な強化部材（５）（６）を示す。図３は、主要強化部材（５'−５'）および（６'−６'）および第２の二重対角強化部材（７'−７'）が二方向に交差している同等の構造を示し、二方向の網目状の構造である。

第２の強化部材はそれぞれ別の構造を可能とする。図２および図３は、二重対角構成を示しており、この構成では、内部ノードおよび外部ノードとが、主要な強化部材（５）または（６）との交差点において形成されている。図４は、別の配置が示されており、第２の強化部材によって対角構成が形成されている。最後に図５は、第２の部材が主要な部材に対して垂直な構成を示している。

図６は、上面、底面、および、側面に対して開口した第２の対角強化部材を有する二方向構造のスラブの一例を示している。図７は、強化部材が二重対角線上にある一方向スラブの例を示している。このケース両方で、既存の穴で側面にリンクされており、側面チャネルを形成している複数の穴（３）が見られる。二方向の例では、空洞（２）の少なくとも上面または底面が他の穴（４）に対して開口しており、一方向の例では、二次構造方向の穴が、穴を介して互いにリンクされているチャネルである。穴は、少なくとも上面または底面に対して開口しており、反対側の面では閉じている。

図７は、主要な強化部材と二次的な強化部材とを示しており、これら部材は互いに一方向に平行に配置されており、充填物が流し込まれることで一方向の構造が形成される。

この種類のスラブを形成可能な型枠が図８に示されている。この型枠は、再利用が可能であり、（ａ）モジュール間の距離を決定し、構造および充填物を支持するための、平行六面体または切頂ピラミッド形状（８）であり、滑らかなエッジ部がスラブの空洞の主要なボリューム（２）を画定している底部板と、（ｂ）２つの面または４つの面を持つ側面に取り付けられ、充填物の側面の穴を構成する二次的なボリューム（ボリュームは、円筒状または切頂ピラミッド形状の底部の断面をより大きくすることで、取り出しが容易であると好適である）と、（ｃ）上部から続いており、下部からの取り出しを容易にする上部窓（９）とによって形成されている。

二次的なボリュームまたは窓は、主要なボリュームに取り付けられ、互いに取り付けられて動かないようにされている２つの切頂円錐形状の部分からなる。エッジ部を滑らかにすることで、主要な型枠に残される穴からの取り出しが容易になっている。

図１１は、第２の強化部材（１０'）（１０''）（１０'''）をシステムの固体のゾーンその他の設備の需要に適合させる目的から、型枠の二次的なボリュームまたは窓が、閉じていたり（１０）、または開口していてよく、それぞれ別のサイズであってもよいことを示している。

側面窓部および主要のボリュームをどう取り付けるかによって、別の種類の接合を採用することができる。図９ａは、型枠の側面の二次的なボリュームが主要な部材に取り付けられて、主要な部材に垂直に動かせる様子を示している。これらは、重なるように固定されて、コンクリートを流し込んだときにも取り出せるようになっている。図９ｂは、型枠の二次的なボリュームが、支持立方体に対して平行な配置となっており、部材が移動しないようにされている様子を示す。別の弾性を有する部材が、これらの接合部の間を封止している。

図１０は、型枠の上部の穴が側面の窓同士を結合して、型枠全体が主要なバケツを必要としないようになっている別のケースを示す。

側面の窓の穿孔部を介して、横方向の取り付け具（fitting）（３９）を取り付けて、コンクリートを流し込むことでかかる圧力によって部材が垂直方向に動かないようにしている。取り付け具は、部材を取り除く前に取り除かれる必要がある。

型枠の上面の穴は、別のサイズであってもよく（９'）（９''）、適宜変更も可能である。これらは、小さな断面の設備を通すために利用することができる。断面が大きくなると、上面から設備部分をチェックするために利用したり、三次元の格子部材を形成したりする用途にも利用することができる。

型枠の上部の二次的なボリュームがずれないように、二次的なボリュームを、主要なボリュームに対して取り付ける、または、ねじ止めする。

型枠の作成にあたっては、ボックス（９）および管状の側面部材（１０）を透明な合成材料で作成することで、取り出し前に充填物の流し込み、圧縮（compact）状態を視覚的にチェックすることができるようになる。任意で、この型枠に対して、流し込みで残った空気を排出可能な穴を設けてもよい。

図１２は、一方向の構造として上述したものと類似した型枠を示す。この型枠は、ボックスの半分（１１）により形成されている。これらのそれぞれが、構造の一側面、並びに、上面および底面の半分を形成し、多面体形状の突起物を形成して、これによって構造の既存の穴（３）が形作られている。

図１３は、スラブを支持する底面を画定する板（１２）の配置によって形成される別の型枠の形成方法が示されている。これらの板（１２）では、半球状の部材（１３）を網目状の配置（distribution）に配設する地点が画定されている。これらの部材は、スラブ内の穴を画定している。これらの部材が互いに接続されることで、チャネルの内部ネットワークが形成される。示される例では、半球状の部材（１３）におて、支持板（１２）に位置するストップ（１７）に対して係合させるための回転軸を構成するボルトのキャップ（１６）が画定されている。この部材を４つ搭載することで、上部が補助部材（１４）で固定閉鎖された、回転楕円体が形成される。底部穴は、支持板（１２）によって画定されている。側面の穴は、回転楕円体が次の回転楕円体に接続されたときに形成される。

これら部材の取り出しは、上部カバー（１４）を取り除いて、半球体（１３）の１つを、穴の１つから取り除かれた場所から穴の内部に向けて開口させることにより行われる。

下から取り出すための別の方法として、板（１２）をまず取り除いてもよい。

図１４は、この種類の型枠から得られるスラブの一部を示している。この結果生成されるのは、内部穴（２）がたくさん詰まっており、側面の穴（３）同士がリンクされ、且つ、側面の穴（３）が上面の穴（４）にリンクさせた、スポンジ状の部材である。

図１５は、延伸スチレン樹脂（expanded polystyrene）、または、上に設けられる型枠を支えるに足る同様の絶縁特性と強度とを持つその他の任意の合成材料からなり、半球形状の部材か（１８）らなる永久的な型枠の別の生成方法を示す。２つの半球（１８）は組み立てられて、次のものに自身の穴を介して接合され、この構築技術を特徴づける穴の配置が定義されている。この場合、半球（２０）の筐体によって、スラブの上面は継続して閉じられている。こうすることで、型枠の上にコンクリートを流し込ませることができ、このスラブシステムに、普通は穴がない連続した面を作成することができるようになる。

図１５が示す垂直断面図に見られるように、穴（２）が画定しているチャネルの内部空間には、部材（２１）を設けて、複数の配線または複数のチャネルを固定することもできるし、また、この場合はスラブの上面が閉じられていることからチャネル（２２）を内部空間に直接設けて、天井の底部に設けられた穴からアクセスが可能とすることもできる。このモデルでは、チャネルを画定する内部穴が絶縁材料で覆われているので、物の移動、または、空調の起動のために直接利用することができる。

さらに、主要な穴の側面の穴に再利用可能なカバーの内部システムを適合させることで、内部空間を分割して、ＡＣ用チャネルまたは防火用のゾーンを生成することもできる。スラブの外周部の穴には、可動オブジェクトまたは静止オブジェクトを配置することができ、これにより、空気を取り入れたり排出したりすることが可能となり、内部穴から生じた火が生成する気体の排出も可能となる。

図１６には、永久的な型枠の別の構築方法が示されており、この型枠は、合成材料またはゴム材料からなる２つの薄板（２３）から形成されている。これらの板は、適切に接合されることで、空気を吹き込まれると膨張して、スラブ（２）の穴が形成されるようになっている。さらには、スラブの強化部材が示される外周で正しく溶接された切断部（２４）がある。

この種類のスラブは、動かない、永久的または再利用可能な部材であるために、搭載が非常に容易である。大きな表面を短時間で設けることができる。

図１７に示す型枠は、上述したスラブの別の変形例である。この型枠は、型枠に既に設けられている穴を画定している複数の風船（２５）により形成されている。風船群（２５）全体が、チャネルのネットワーク（２６）と底部で関連付けられており、空気を吹き込まれると、図面に示す構成となり、対応する上部および底部の網状の強化部材を含むピラミッド状の構造が風船間の内部空間内に配置されると、コンクリートが流し込まれ、風船がしぼむ（deflect）と、底部から取り出されるようになっている。この構成は、これら特徴を有するプレハブの部材を作成するために最適な構成である。

図１８は、床および天井システム用の支持部材（２７）（２８）を示しており、これらはさらに、スラブの構築中に搭載中の強化部材の離れた部材を画定している。

図１９は、床（２９）と天井（３０）とを有するスラブを示す。底部の穴（２）を利用して、照明機器（３１）が隠され、他の穴には、配線トレイ（２１）を配設して、設備部材を受け容れてスラブ内に通すようにしている。構成の別の部分は、日中にスラブの穴から光を透過させる拡散部材で覆われた天井として機能する。夜になると、照明機器（３１）が底部の穴に配置される。

図２０は、本発明のスラブと同じ配置の部材である梁または円柱形状（３２）を示しており、穴（２）が内部空間に設けられたコンクリート構造が、構造状の格子部ノードを示している。これは美的または建築上の用途にも利用可能である。

曲線状に延びる仮想の角柱ボリュームの場合には、図２１に示す構成とすることができ、この図は、網目状であり、強化部材を導入するためのノードにより分離されている穴がたくさんあるドーム状の構成を示している。

図２２のスラブは、図７に関連して説明したものに類似しているが、既に設けられている穴を上面および底面に分離する筐体（３４）を有しており、筐体の両側で（つまり、床部および天井部で）チャネルのネットワークが形成されている。この例では、第２の強化部材が対角線上にあり、現場で以下の２つの段階を経て構築することができる。つまり、最初の段階で、ボックスおよび側面の穴を設けた後で、充填物を底部および筐体に流し込んで、第２の段階で、主要な型枠ボックスおよび側面の穴を設けた後で、充填物を上部に流し込むことにより構築可能である。

本発明で請求するスラブの構成では、主要な底部および上部の強化部材が配線であってもよいし、現場でプレスされてもよいし、または工場において予めプレスされてもよく、これにより、充填物に圧力がかかり、弾性が増す。穴のボリュームに対する充填物のボリュームは、構造のゾーンごとに必要となる耐性に応じて変更可能である。重要な場所の強化部材は、外形を圧延（rolled profiles）により形成することができる。さらには、第２の強化部材を利用する代わりに、充填物に耐性を有する繊維（resistant fibber）を含ませてもよい。

図２３および図２４は、円筒を交差させた部材（３７）が形成する、交差する３つの方向に配向された単純化された型枠を示している。これらは、回転楕円体（３８）に、または互いに取り付けられると、取り除くことができる。

図２５は、配線トレイ（２１）に穴を通過させた際の断面を再度示す。これらのトレイは、スラブの底部構造のリブ部から直接吊るされている。図面からもわかるように、これらトレイは、照明機器その他の部材を支えることができる。

さらに、側面（４０）および底部（３９）の穴にはカバーを設けることもでき、これらは、別段の配管を設けることなく、空気をプレナム状態で供給する領域を画定することができる。この不等角投影図では、プレナムではなくて、従来の空気循環システムが、可撓性を有する通気管または拡散器を介して配置されている。

Claims (31)

1. 容易にアクセス可能なスラブによって拡張される設備を受け容れ可能な軽量スラブその他の類似した構造状の部材であって、平行な２つの網目状の主要な強化部材（５）（６）を備え、前記平行な２つの網目状の主要な強化部材（５）（６）同士は、他の第２の強化部材により分離されており、前記他の第２の強化部材は、前記主要な強化部材に対して二重対角、単一の対角の関係になるように、または、前記主要な強化部材に対して垂直に構成することで、各主要な強化部材との間でノードを形成して、一連の構造状のノードを形成しており、前記強化部材は全て、最小ボリュームのコンクリートの充填物に埋め込まれ、前記充填物により覆われて保護されており、前記充填物の画定は、仮想の角柱ボリュームに空洞が形成され、エッジおよび頂点が滑らかである中空の角柱形状または切頂ピラミッド形状のボリュームでできている適切な型枠または型を利用した製造中に行われ、前記エッジおよび前記頂点が滑らかであることで構造強度を向上させ、適宜前記型を得るための取り出しが促され、前記充填物は、前記他の第２の強化部材および前記主要な強化部材と干渉しない部分に開口穴（４、３）を有し、上部および底部で、上部および底部（４）の少なくともいずれかからアクセス可能な穴で接続された連続したノードを形成しており、内部には、電気、電気通信、測定（plumbing）、空調、または換気設備を含む任意の種類の設備を収容可能なチャネルのネットワークを全ての方向に形成する側面穴（３）で接続された複数の空洞（２）が存在している、軽量スラブ。
2. 前記他の第２の強化部材は、不要な場合に前記充填物で置き換えることができ、または、前記充填物内に設けられる耐性を有する繊維からなる、請求項１に記載の軽量スラブ。
3. 前記主要な強化部材（５）（６）、および、第２の強化部材（７'−７''）は、一意の方向に平行に延び、前記充填物内に埋め込まれた一方向の構造を構成する、請求項１に記載の軽量スラブ。
4. 前記主要な強化部材（５'−５''）（６'−６''）および前記他の第２の強化部材（７'−７''）は、二方向に交差して、前記充填物内に埋め込まれた二方向の構造を構成する、請求項１に記載の軽量スラブ。
5. 前記スラブの構築に利用される前記型枠または型は再利用可能であり、前記型は、（ａ）前記内部穴を画定しており、前記型枠の前記主要なボリュームであるエッジが滑らかな切頂ピラミッド形状の部材（９）に取り付けられた、型の間の側面の距離を定義する底板（８）と、（ｂ）主要な部材の４つの側面が合わせられて、システムの側面の穴を構成する第２のボリュームまたは横方向の窓であって、断面が円筒および切頂ピラミッド形状の部材の下端部においてより大きくなっていることで、前記型枠の取り出しを行いやすくしている第２のボリュームまたは横方向の窓（１０）と、（ｃ）任意で、底部から取り出しやすくするための、切頂円錐形状の、上部から延びるボリュームまたは上部の窓と、により形成されている、請求項１から４のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
6. 前記スラブの構築に利用される前記型枠の第２のボリューム（１０）は、前記主要なボリュームに固定されて、互いに組み合わされることで相対運動が防がれている２つの切頂円錐形状の部分から形成されており、前記主要な部材に残存する前記穴からの取り出しを容易にさせる滑らかな端部を有する、請求項５に記載の軽量スラブ。
7. 前記スラブの構築に利用される前記型枠の第２のボリューム（１０）は、それぞれ異なるサイズ（１０'）（１０''）（１０'''）で、閉じている（１０）、または、開口しており、固体のゾーンと結合される場合、または別の設備の必要性に応じて、入れ替え、適合が可能である、請求項５または６に記載の軽量スラブ。
8. 前記スラブの構築に利用される前記型枠の第２のボリューム（１０）は、前記主要な部材内に収まり、垂直に動き、前記第２のボリュームは、互いに重ねられた部材によって前記主要な部材に取り付けられることで、前記コンクリートの充填物が流し込まれた後での前記システムの取り出しを可能にしている、請求項５に記載の軽量スラブ。
9. 前記スラブの構築に利用される前記型枠の第２のボリューム（１０）は、前記部材のずれを妨げる前記主要な型枠に平行な配置を有し、一部が部材間の接合部を封止する弾性を有する材料からなる、請求項５に記載の軽量スラブ。
10. 前記スラブの構築に利用される前記型枠の第２のボリューム（１０）は、ダボ（３９）により接合されることで、前記コンクリートを流し込む段階において生じる圧力に起因した垂直のずれを防止する、請求項５に記載の軽量スラブ。
11. 前記スラブの構築に利用される前記任意の型枠の上部の窓（９）は、適宜用途に応じて、それぞれ異なるサイズで、入れ替え可能である上部の窓（９'）（９''）であり、断面の小さい設備／機器を受け容れることができ、前記断面が大きくなると、上部から設備にアクセスする、または、三次元格子状の部材を形成するために利用可能である、請求項５に記載の軽量スラブ。
12. 前記スラブの構築に利用される前記型枠の上部の窓（９'）（９''）は、全ての前記側面の型枠を互いに結び付けて、前記型枠のシステム全体を形成する、請求項５に記載の軽量スラブ。
13. 前記型枠は、透明な合成材料で形成されることで、前記部材の取り出し前に前記充填物の流し込み、および圧縮（compact）が正確に行われているかを視覚的にチェック可能となる、請求項５に記載の軽量スラブ。
14. 前記一方向の構造の型枠は、前記構造の１つの側面および上面および底面の半分を形成する半分のボックス（１１）によって画定され、前記型枠のボックスは、前記構造内に横方向の穴（３）を形成する多面体の突起を有する、請求項３に記載の軽量スラブ。
15. 前記構造の内部穴を画定している前記型枠は再利用可能であり、組み立てられることで前記穴を定義する半球形状の板（１３）により形成されており、前記半球形状の板はさらに隣接する板とも組み立てられ、チャネルのネットワークを画定しており、表面の少なくともいずれかにリンクされた前記穴を通って前記上部および前記底部から取り出し可能である、請求項１または２に記載の軽量スラブ。
16. 前記構造の内部穴を画定している前記型枠は、合成材料、モルタル、またはセラミックスからなる部材（１８）を含む永久的な型枠であり、前記部材それぞれが、単独でまたは他の部材との組み合わせにおいて、隣接する穴へリンクされる各穴を形成しており、内部のチャネルのネットワークとして機能する配置を有する、請求項１または２に記載の軽量スラブ。
17. 前記型枠は、合成材料またはゴム材料からなる２つの薄板（２３）（２４）からなり、互いに適切に接合されることで、空気を吹き込まれて分離すると、適切な内部穴および構造状の前記ノードに残る空間を画定する、請求項１または２に記載の軽量スラブ。
18. 前記型枠は、空器を吹き込まれると横方向に接続される網状の配置に構成された空気注入式の風船（２５）から形成され、ポンプシステム（２６）に取り付けられた伝導路（conduct）に関連付けられ、空気を吹き込まれると、構造の構成が上部に構築され、空気が抜けたときに容易に取り出しを行うことができる、請求項１または２に記載の軽量スラブ。
19. 前記スラブの主要な強化部材は、上から下まで配線であってよく、現場で圧力をかけられると、または、予め圧力をかけられていると、前記充填物に圧縮力を伝えることで、前記スラブに、より大きな剛軟度が加わる、請求項１から１８のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
20. 前記構造状のノードはそれぞれ、組み立て中に前記強化部材のためのパレットデッキ状のスペーサとなる、床（２７）または天井（２８）のための支持部材を含む、請求項１から１９のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
21. 前記チャネルの内部ネットワークは、配線、コンジット、その他の設備の配設を可能とする部材（２１）を有する、請求項１から２０のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
22. 前記穴のボリュームに対する前記充填物のボリュームは、前記構造の特定のゾーンに必要な耐性に応じて変更され、前記構造の前記強化部材の重要な場所は、外形を圧延されている、請求項１から２１のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
23. モジュールの前記側面の穴に収まる再利用可能なカバーのシステムを含むことで、前記内部空間を分割させて、空調または燃焼ゾーンのためのチャネルのネットワークを形成する、請求項１から２２のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
24. 内部穴を有する仮想の角柱ボリュームから形成された構造は、線形に延びて梁、円柱、または、枠状の構造を形成し、水平に配置されている場合には、耐力壁を構成する、請求項１から２３のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
25. 内部穴を有する仮想の角柱ボリュームから形成された前記構造（３３）は、曲線状に延びる、請求項１から２４のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
26. 既存の穴を上面と底面とで分離させる中央の筐体（３４）は、前記筐体の床レベルと屋根レベルとである両側にチャネルのネットワークを形成する、請求項１から２５のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
27. 現場における製造は、最初の段階で、ボックスおよび前記側面の第２のボリュームを固定した後で、前記充填物を前記底部および中間にある筐体に流し込んで、第２の段階で、前記主要な型枠のボックスおよび前記側面の穴を固定した後で、前記充填物を前記上部に流し込む、という２つの段階で行われる、請求項１から２６のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
28. 外周部の穴には、可動部材または静止部材を固定することで、空気の出し入れを直接に、またはチャネルのネットワークによって行う、請求項１から２７のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
29. 前記型枠は、取り外し可能であり、１点で接合された３つの方向（３８）の円筒の交差部によって形成される、請求項１から２８のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
30. 配線トレイ（２１）は、前記穴内に延びるように配設され、前記スラブの底部構造（リブ）により支持されてよく、前記配線トレイは、さらに照明その他の部材を支持することができる、請求項１から２９のいずれか一項に記載の軽量スラブ。
31. 前記側面の穴および底部の穴（４０）のカバー（３９）は、プレナム空気分配ゾーンを画定するよう配置され、特定のコンジットが不要である、請求項１から３０のいずれか一項に記載の軽量スラブ。

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