JP2013529711A - 分岐ポリマー入りポリオキシメチレン組成物 - Google Patents

分岐ポリマー入りポリオキシメチレン組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2013529711A
JP2013529711A JP2013516848A JP2013516848A JP2013529711A JP 2013529711 A JP2013529711 A JP 2013529711A JP 2013516848 A JP2013516848 A JP 2013516848A JP 2013516848 A JP2013516848 A JP 2013516848A JP 2013529711 A JP2013529711 A JP 2013529711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
polymer
arm
link
polyoxymethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013516848A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013529711A5 (ja
Inventor
ラトナギリ ラマバドラ
キース シェノール ヘンリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EI Du Pont de Nemours and Co filed Critical EI Du Pont de Nemours and Co
Publication of JP2013529711A publication Critical patent/JP2013529711A/ja
Publication of JP2013529711A5 publication Critical patent/JP2013529711A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L71/00Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L71/02Polyalkylene oxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L59/00Compositions of polyacetals; Compositions of derivatives of polyacetals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L59/00Compositions of polyacetals; Compositions of derivatives of polyacetals
    • C08L59/04Copolyoxymethylenes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L61/00Compositions of condensation polymers of aldehydes or ketones; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L61/02Condensation polymers of aldehydes or ketones only
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G2650/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G2650/28Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule characterised by the polymer type
    • C08G2650/30Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule characterised by the polymer type branched
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/13Hollow or container type article [e.g., tube, vase, etc.]
    • Y10T428/1352Polymer or resin containing [i.e., natural or synthetic]
    • Y10T428/1397Single layer [continuous layer]

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

ポリオキシメチレンポリマー、コア−リンク−アーム構造を有するポリマー/ポリオール添加物のポリオキシメチレン組成物。成形時に、これらの組成物は、そのようなコア−リンク−アーム構造添加物を欠くポリオキシメチレン組成物と比べて、安定した溶融粘度およびノッチ付きアイゾット衝撃強度の同時改善および/または低下した相対見掛けキャピラリー溶融粘度、および/または増加した破断点伸びを示す。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、それらのそれぞれが2010年6月25日に出願された、現在係属中である、そしてその全体を本明細書に参照により援用される、米国仮特許出願第61/358861号明細書、同第61/358862号明細書、および同第61/358866号明細書に対する優先権を主張するものである。
ポリオキシメチレンポリマーならびに分岐ポリマー、分岐コポリマー、ブロックコポリマーおよび/またはポリオールを含有する自由流動性の組成物が概して本明細書に記載される。これらの組成物は、増加したノッチ付きアイゾット衝撃強度および/または低下した相対見掛けキャピラリー溶融粘度と同時の安定化した溶融粘度、および/または増加した流動長および/または改善された破断点伸びを示す。
得られた物品が改善された物理的特性を有するようにすることを目的としてだけでなく生産コストを削減することおよび加工を簡単にするを目的としてポリオキシメチレン[POM]組成物の改善方法に頻繁に努力が払われている。具体的には、そのような努力としては、得られた物品の引張強度、剪断抵抗、耐衝撃性、熱安定性、耐溶剤性、着色の多用性などを高めるためにPOM組成物に1つ以上の新規原料を添加することが挙げられる。ポリオキシメチレン組成物のメルトフローを改善することが知られる添加物としては、シリコーンオイル、アミン、フタレート、エポキシ化合物、脂肪酸エステル、およびスルホネートが挙げられるが、これらの添加物は、認められた限界を有する。
とりわけ重要な性能改善としては、メルト取り扱いの改善または維持が挙げられる。メルト取り扱いの改善は、温度および剪断の関数としてのPOM組成物の溶融粘度を低下させることによって達成される。これは、狭い部分を持ったものなどの、複雑な物品形状への組成物のより容易な成形を促進する。溶融粘度の低下は、メルトフローまたは流動性の改善に関連している。
長期間にわたるメルト取り扱いの維持は、溶融粘度安定性を維持することによって達成される。これは、同じ加工条件下でのPOM組成物の大きい溶融プールの使用を促進し、それは、同様に物品へのPOM組成物の加工の容易さを促進する。
米国特許出願公開第2008/0045668号明細書は、良好と特徴づけられる流動性を有するとしてある種の熱可塑性ポリオキシメチレン成形組成物を開示している。しかし、この参考文献は、メルトフローの安定化、すなわち、POM組成物の改善された加工性にはまったく対処していない。
POM組成物の物理的特性の性能の改善は、その他の物理的特性の性能を同時に改善しながら、または少なくとも有意に悪化させないようにしながら好ましくは実施される。POMポリマーを含む組成物への低粘度線状ポリマーの添加が、組成物を、様々な温度および剪断速度で有用にもより少ない粘性のものにし得ることはよく知られているが、そのような低粘度線状ポリマーの添加は、引張強度および/または耐衝撃性に好ましくない影響を及ぼし得る。したがって、そのような低粘度線状ポリマーは、引張強度を維持しながらまたは改善させながらPOM組成物の加工性を改善するという複合ニーズを満たさない。
POM組成物で製造された物品の、ノッチ付き衝撃強度および破断点伸びなどの特性を同時に維持または改善しながら、成形中に、溶融粘度を安定させる、すなわち、初期のPOM分子量を維持すること、ならびに、とりわけ見掛けキャピラリー溶融粘度および流動長の観点から、POM組成物の流動性を改善することが必要である。
本明細書で提供される技術的な解決策は、コア−リンク−アームポリマーと称される、ある種のコア−リンク−アーム構造を有する10重量パーセント以下のポリマーおよび/またはポリオールをポリオキシメチレンポリマーに加えることであった。これらのコア−リンク−アームポリマーは、POM組成物の溶融特性を改善する。これらのコア−リンク−アームポリマーをPOM組成物に加えて意外な、列挙溶融特性を達成することは、これまで知られていなかった。
8−アームポリマーに関して、とりわけ、ここで例示されるような、オリゴ−グリセロールベースのコアについて、コア−リンク−アーム構造の特定における可変性の幾つかを例示する。 8−アームポリマーに関して、とりわけ、ここで例示されるような、オリゴ−グリセロールベースのコアについて、コア−リンク−アーム構造の特定における可変性の幾つかを例示する。 8−アームポリマーに関して、とりわけ、ここで例示されるような、オリゴ−グリセロールベースのコアについて、コア−リンク−アーム構造の特定における可変性の幾つかを例示する。 コア−リンク−アームポリマー200のコア、リンク、およびアーム構造を特定する方法の異なる認知を示す。 コア−リンク−アームポリマー200のコア、リンク、およびアーム構造を特定する方法の異なる認知を示す。 6アームを有する星型ポリマーである、コア−リンク−アーム構造を有するポリマーを例示する。 6アームを有する星型ポリマーである、コア−リンク−アーム構造を有するポリマーを例示する。 模範的組成物の溶融粘度安定性を例示する。 模範的組成物の溶融粘度安定性を例示する。 模範的組成物の55秒−1剪断速度での相対見掛けキャピラリー溶融粘度の改善を例示する。 模範的組成物の55秒−1剪断速度での相対見掛けキャピラリー溶融粘度の改善を例示する。 模範的組成物のノッチ付きアイゾット振り子耐衝撃性[「ノッチ付きアイゾット」と短縮される]の改善を例示する。 模範的組成物の破断点伸び値を例示する。
定義
以下の定義は、本説明において議論される、そしてクレームに列挙される用語の意味を解釈するために用いられるべきである。
本明細書で用いるところでは、冠詞「a」は、1つならびに2つ以上を示し、その指示対象名詞を単数形に必ずしも限定しない。
本明細書で用いるところでは、用語「約」および「でまたは約」は、問題になっている量または値が指定値であっても、おおよそその値または約その値であるその他の値であってもよいことを意味する。この用語は、類似の値がクレームに列挙される等価の結果または影響を引き起こすことを伝えることを意図される。
本明細書で用いるところでは、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「包含する(includes)」、「包含する(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」またはこれらのあらゆるその他の変形は、非排他的な包含を意味する。たとえば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、もしくは装置は、リストされた要素のみに限定されず、明らかにリストされないかまたは固有のその他の要素を包含してもよい。さらに、それとは反対を明らかに記述されない限り、「または」は、包含的な「または」を意味し、排他的な「または」を意味しない。たとえば、条件AまたはBは、次のいずれか1つで満たされる:Aは真であり(または存在し)かつBは偽である(または存在しない)、Aは偽であり(または存在せず)かつBは真である(または存在する)、およびAおよびBの両方とも真である(または存在する)。本明細書で用いるところでは、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「包含する(includes)」、「包含する(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「から本質的になる」、および「からなる」またはこれらのあらゆるその他の変形は、非排他的な包含か排他的包含かのどちらかを意味する。これらの用語が非排他的な包含を意味するとき、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、もしくは装置は、リストされた要素に限定されず、明らかにリストされないかまたは固有である可能性があるその他の要素を包含してもよい。さらに、それとは反対を明らかに記述されない限り、「または」は、包含的な「または」を意味し、排他的な「または」を意味しない。たとえば、条件AまたはBは、次のいずれか1つで満たされる:Aは真であり(または存在し)かつBは偽である(または存在しない)、Aは偽であり(または存在せず)かつBは真である(または存在する)、およびAおよびBの両方とも真である(または存在する)。
これらの用語がより排他的な包含を意味するとき、これらの用語は、クレームの範囲を、列挙される発明の新規な要素に実質的に影響を及ぼすそれらの列挙される材料または工程に限定する。
これらの用語が完全に排他的な包含を意味するとき、これらの用語は、クレームに明らかに列挙されないあらゆる要素、工程または成分を排除する。
本明細書で用いるところでは、用語「物品」は、未完成もしくは完成の品目、物、物体、または未完成もしくは完成の品目、物、物体の要素もしくは特徴を意味する。本明細書で用いるところでは、物品が未完成であるとき、用語「物品」は、完成品に含められるであろうおよび/または完成品になるためにさらなる加工を受けるであろうあらゆる品目、物、物体、要素、デバイスなどを意味してもよい。
本明細書で用いるところでは、物品が完成しているとき、用語「物品」は、完成までの加工を受けてそれによって特定の使用/目的に好適である品目、物、物体、要素、デバイスなどを意味する。
物品は、部分的に完成している、およびさらなる加工を待っているのどちらかである1つ以上の要素もしくはサブアセンブリ、または一緒に完成品を構成するであろうその他の要素/サブアセンブリのアセンブリを含んでもよい。さらに、本明細書で用いるところでは、用語「物品」は、物品のシステムまたは構成を意味してもよい。
本明細書で用いるところでは、分子またはポリマーを記載する用語は、2009年9月7日のIUPAC Compendium of Chemical Terminology version 2.15 (International Union of Pure and Applied Chemistry)の専門用語に従う。
本明細書で用いるところでは、用語「添加物」は、少なくとも1つのポリマーおよび/またはポリオールとは異なる、そしてクレームに列挙されるコア−リンク−アーム構造を有する、本明細書に記載されるポリオキシメチレン組成物に添加される追加の成分を意味する。
本明細書で用いるところでは、用語「重量平均分子量」は、MまたはMwと略記される。
本明細書で用いるところでは、用語「数平均分子量」は、MまたはMnと略記される。
本明細書で用いるところでは、ポリマーに適用されるような用語「流動性」は、液体またはルーズな微粒子固体が流れで移動する能力を意味する。流動性の測定は、以下の流動特性、とりわけ:メルトフローインデックス、流動長、蛇行流れ(snake flow)、および見掛けキャピラリー溶融粘度を測定することによって行われる。
本明細書で用いるところでは、「MFR」とまたは「MFI」と略記される、用語「ポリマーメルト質量流量」、「メルト流量」または「メルトフローインデックス」は、ポリマー組成物メルトを包含する、熱可塑性ポリマーメルトの流れの容易さの尺度を意味する。それは、選び得る所定の温度で所定の選び得る重量重りによって加えられる圧力で特定の直径および長さのキャピラリーを通って10分で流れる、グラム単位の、ポリマーの質量と定義される。この方法は、標準ASTM D1238−04cに記載されている。ポリマーメルト質量流量は、10分当たりのグラムの単位で報告され、特に明記しない限り、条件190℃/2.16kgで実施される。
メルトフローレートは、高いメルトフローレートが低い分子量に相当する状態で、分子量の間接的な尺度である。同時に、メルトフローレートは、溶融材料が圧力下に流れる能力の尺度である。メルトフローレートは、あらゆるそのような材料についての粘度が加えられる力に依存することが留意されるべきであるが、試験条件でのメルトの粘度に反比例する。異なる重量重りでの1つの材料についての2つのメルトフローレート値の比が、分子量分布の幅の尺度として多くの場合用いられる。
本明細書で用いるところでは、用語「流動長」は、溶融組成物がある特定の金型内を通過する、そしてFlow Length Test Condition(流動長試験条件)と本明細書で特定される試験条件下に測定される距離を意味する。
本明細書で用いるところでは、用語「Flow Length Test Condition(流動長試験条件)」は、溶融ポリマーを、入口および金型キャビティを有する金型へ導入することを意味する。この金型キャビティは、蛇行容積、および末梢部ベントを有する。この蛇行容積は平らであり、2.5mmの高さ、12mmの幅、および112cm以下の長さの形状を生み出すように設計されており、20mmの内径および32mmの外径の多くとも4つの曲管を有する。
この金型は90℃に維持され、金型へ注入されるポリマーメルトのプールは220℃に維持される。ポリマーメルトは、10mm/秒の一定スクリュー速度で入口を通って蛇行容積へ注入される。ポリマーメルトは、一定速度で蛇行金型を通って前進する。しかし、一定速度を維持するために必要とされる圧力は、メルトが凝固するにつれて増加する。この一定速度を維持するために必要とされる圧力が90MPaに達したとき、Flow Length Testは停止される。メルトは、蛇行容積中で凍結させられ、金型から押し出され、その長さが測定され、流動長として報告される。
事実上、組成物の流動長の増加は、その流動性の改善を示す。
本明細書で用いるところでは、用語「見掛けキャピラリー溶融粘度」は、示される剪断値および温度でASTM D3835−08の方法を用いて得られる実験値を意味する。
本明細書で用いるところでは、「溶融粘度安定性」は、分単位で、温度でパスカル[Pa]単位の粘度の片対数スケールおよび時間に関して最小二乗適合によって得られる220℃および100秒−1剪断速度で測定されるASTM D3835−08の段落X1.4のSを意味する。溶融粘度安定性は、記載されるセットの条件、たとえば、温度および剪断速度下に溶融ポリオキシメチレン組成物の剪断下での流れに対する抵抗の経時的な変化率の測定結果である。事実上、組成物の溶融粘度安定性の維持は、組成物の流動性のあらゆる改善が組成物のポリマー分解の結果ではないことを保証する。
本明細書で用いるところでは、用語「アイゾット値」、「ノッチ付きアイゾット」、「アイゾット強度」、「アイゾット振り子耐衝撃性」、「ノッチ付きアイゾット衝撃強度」などは、方法AによってASTM D 256−06Aに従って測定される結果を意味する。
本明細書で用いるところでは、「破断点伸び」、「破断伸び」、「引張弾性率」、および「引張強度」を含む引張特性は、ASTM方法D638−08に従って測定される。試験条件としては、ある種の検体を試験の速度で使用することが挙げられる。試験条件は本明細書では、ASTM方法D638−08によって定義されるような「Type I検体」と室温での50mm(2インチ)毎分の試験の速度とに依存している。
本明細書で用いるところでは、用語「ポリマー」は、高分子または、オリゴマー、ホモポリマー、もしくはコポリマーを包含する、繰り返し単位の数においてのみ異なる高分子の集まりを意味する。
本明細書で用いるところでは、用語「カーボネート炭素」は、次の構造:(OC(=O)O)中の炭素原子を意味する。
本明細書で用いるところでは、用語「繰り返し単位」は、ポリマー鎖の最も簡単な構造実体を意味する。それは、その繰り返しによって、ポリマー分子の本質的な構造を作り上げるものである。ポリマー分子中に2つ以上のタイプの繰り返し単位が存在することができる。繰り返し単位は、構成上の繰り返し単位および構造上の繰り返し単位を含む。
本明細書で用いるところでは、用語「コア単位」または「コアの単位」は、コア中に少なくとも1回現れる化学構造を意味し、繰り返し単位を必ずしも意味する必要はない。
本明細書で用いるところでは、用語「リンク単位」または「リンクの単位」は、リンク中に少なくとも1回現れる化学構造を意味し、繰り返し単位を必ずしも意味する必要はない。
本明細書で用いるところでは、POMと略記される、用語「ポリオキシメチレン」、「ポリオキシメチレンポリマー」および「ポリアセタールポリマー」は、・CHO・の繰り返し単位を有する、1つ以上のホモポリマー、コポリマー、およびこれらの混合物を意味する。これらのポリマーの末端基は、水もしくはアルコールなどの、開始基、停止基、もしくは連鎖移動基に由来するか、またはアセテート、アセチル、メチルおよびメトキシ基などの、エステル基もしくはエーテル基をもたらすものなどの、化学反応に由来する。
本明細書で用いるところでは、用語「ラジカル」(多くの場合フリーラジカルと言われる)は、開殻配置で不対電子を持った原子、分子、またはイオンを意味する。
本明細書で用いるところでは、用語「コア−リンク−アーム構造」は、アームと称される、2つ以上の線状ポリマーモノラジカルが、2つ以上のラジカルの分子もしくは高分子マルチラジカルである、コアにリンクしているポリマー−ブロックコポリマーか分岐高分子かのどちらか−の構造を意味する。コア−リンク−アーム構造を有するポリマーがコア−リンク−アームポリマーである。
本明細書で用いるところでは、用語「コア−リンク−アームポリマー」は、デンドリマーポリマー、樹木状ポリマー、デンドリマー、超分岐ポリマーまたは、ポリエチレングリコール[PEG]などの、線状ホモポリマーを包含しない。
本明細書で用いるところでは、用語「リンクする」は、
(1)コアの1つのラジカル基と結合する化学結合、または
(2)ジラジカルの他のラジカル基がコアに連結されている間に、ジラジカルの1つのラジカル基に形成される化学結合
によってコアに連結されるアームの行動を意味する。アームまたはコアの少なくとも1つは、オリゴマーまたはポリマーであってもよい。コアは単一の化学種、オリゴマー、またはポリマーであってもよい。
本明細書で用いるところでは、用語「リンク」は、コアのラジカルをアームモノラジカルと結合させることによって形成される結合か、コアのラジカルへの1つの結合およびアームモノラジカルとの1つの結合を形成するジラジカル基かのどちらかを意味する。どんな場合にもアームモノラジカルは当該アームの繰り返し単位に連結しない。
本明細書で用いるところでは、用語「櫛型ポリマー」は、大きいおよび典型的には可変の数の線状ポリマー側鎖がそれから発する線状主鎖を有する、それによって櫛の形状に似ている高分子からなるコア−リンク−アームポリマーを意味する。分岐の位置が知られている櫛型ポリマーは、精密櫛型ポリマーである。櫛型ポリマーは、高密度の側鎖を持ったグラフトコポリマーと見なされてもよい。分岐点が数個の原子、例えば4つ、3つ、2つまたは1つの原子によって分離されているとき、この櫛型ポリマーはブラシ型ポリマーと称されてもよい。
本明細書で用いるところでは、用語「星型ポリマー」は、3つ以上の本質的に線状のポリマーアームがそれから発する中心の分岐点またはコアを有するコア−リンク−アームポリマーを意味する。中心の分岐点またはコアは、単一原子または約24〜約1,000の分子量を有する化学基であってもよい。コアとしては、繰り返しコア単位が挙げられてもよい。星型ポリマーのコアは、それ自体、構造がオリゴマーまたはポリマーであってもよい。この本質的に線状のポリマーアームは、1〜約20の重い(非水素)原子を含有する分岐を有してもよいが、これらの分岐は、中心の分岐点またはコアから発するポリマーアームを形成するものと同じ重合プロセスによって形成も伸長もされない。このように、星型ポリマーは、超分岐ポリマーおよび樹木状ポリマーとは異なる。
星型ポリマーのアームの総分子量対コアの総MWの比は、少なくとも3:1またはそれ以上である。
nの線状鎖を持った星型ポリマーは、n−アーム星型と称される。星型ポリマーは、アーム中の繰り返し単位の数が可変である状態で、またはアーム中に異なる繰り返し単位を持って、コアとして1つの分子化学種を有することができる。
本明細書で用いるところでは、用語「ポリオール」は、有機反応のために利用可能な複数のヒドロキシル官能基を持った化合物を意味する。2個のヒドロキシル基を持った分子はジオールであり、3個を持ったものはトリオールであり、4個を持ったものはテトラオール、などである。
本明細書で用いるところでは、「星型ポリオール」は、本質的に線状のポリマーアームが計3個以上のヒドロキシル基を一緒に有する星型ポリマーを意味する。
本明細書で用いるところでは、用語「樹木状ポリマー」、「デンドリマー」、「デンドリマーポリマー」は、単一の非繰り返し単位から発する規則正しいカスケード様の分岐構造を持った1つ以上の副鎖(デンドロン)からなるポリマーを意味する。デンドロンは、3つ以上の連結性の繰り返し単位をもっぱら有する規則正しく分岐した鎖である。そのようなポリマーは、当該用語が本明細書で用いられるようなコア−リンク−アームポリマーではない。
本明細書で用いるところでは、用語「超分岐ポリマー」は、あらゆる線状副鎖が少なくとも2つのその他の副鎖にいずれの方向にもつながっていてもよい高度に分岐した、ランダムに分岐した高分子であるポリマーを意味する。デンドリマーポリマーおよび超分岐ポリマーの定義についてはP.J.Flory,J.AM.CHEM.SOC.1952,74,2718、およびH.Freyら、CHEM.EUR.J.2000,6,no.14,2499をまた参照されたい。
本明細書で用いるところでは、用語「超分岐ポリオール」は、ポリマーがポリオールである超分岐ポリマーを意味する。超分岐高分子の例としては、Perstorp Specialty Chemicals AB,Swedenから入手可能な、それぞれ、Boltorn(登録商標)H20、Boltorn(登録商標)H30、およびBoltorn(登録商標)H40が挙げられる。
Eibeckらに付与される米国特許出願公開第2008/0045668号明細書に用いられているところでは、「超分岐した」は分岐度を意味し、すなわち1分子当たりの樹木状結合の平均数プラス末端基の平均数は10〜99.9%、好ましくは20〜99%、最も好ましくは20〜95%である。Eibeckらに関しては、「デンドリマーの」は、分岐度が99.9〜100%であることを意味する。「分岐度」の定義についてはH.Freyら(1997)ACTA POLYM.48:30を参照されたい。
さらに、Eibeckら、同明細書は、構造非一様性および分子非様性の両方を有するカーボネートおよびヒドロキシル基を有する非架橋の高分子であるポリマーに言及するために用語「超分岐ポリカーボネート」を用いている。Eibeckらは、これらの高分子の構造がデンドリマーと同じように中心の分子をベースにしてもよいが、分岐が非一様な鎖長を有してもよいと主張している。第2に、これらの高分子はまた、官能性のペンダント基を持った線状構造を有してもよいか、または線状および分岐分子部分を有する、2つの極端を組み合わせていてもよい。
Eibeck定義は、本明細書で用いられるものに必ずしも対応しない。
範囲
明らかに本明細書に記述されるあらゆる範囲は、特に明記されない限りその終点を包含する。ある範囲としての量、濃度、またはその他の値もしくはパラメーターの記述は、そのようなペアが本明細書で別々に開示されるかどうかにかかわらず、あらゆる範囲上限およびあらゆる範囲下限のあらゆるペアから形成されるすべての範囲を具体的に開示する。本明細書に記載されるプロセスおよび物品は、本説明における範囲を明示するのに開示された具体的な値に限定されない。
好ましい変形
本明細書に記載されるプロセス、組成物および物品の−好ましい変形と特定されようとされまいと−材料、方法、工程、値、および/または範囲などの観点からのあらゆる変形の本明細書における開示は、そのような材料、方法、工程、値、範囲などの任意の組み合わせを包含するあらゆるプロセスおよび物品を開示することを特に意図される。写真のサポートおよび十分なサポートを本クレームに提供するという目的のためには、あらゆるそのような開示される組み合わせは本明細書に記載されるプロセス、組成物、および物品の好ましい変形であることが特に意図される。
一般に
(a)50〜99.5重量パーセントの、ホモポリマー、コポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのポリオキシメチレンポリマー;
(b)0.5〜10重量パーセントの少なくとも1つのポリマー;
(c)0〜30重量パーセントの1つ以上の充填剤;ならびに
(d)0〜10重量パーセントの添加物
を含むポリオキシメチレン組成物であって、
(a)、(b)、(c)、および(d)の総重量パーセントが100パーセントであり、
(b)の少なくとも1つのポリマーが、
(I)コアが、いずれもがカーボネート炭素ではない、1個以上の炭素原子を含み、少なくとも3つのアームに結合している
ようなコア−リンク−アーム構造を有する1つ以上のポリマー;
(II)各アームが繰り返し単位を含み、
コアが45よりも大きい分子量を有し、アームの繰り返し単位を含まず、2つ以上のアームに結合しており、
コア−リンク−アーム構造中のアーム対コアの質量比が3よりも大きい
ようなコア−リンク−アーム構造を有する1つ以上のポリマー;ならびに
(III)コアが118〜1000の分子量を有し;
各リンクが、結合、・O・、・CHO・、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される
ようなコア−リンク−アーム構造を有する1つ以上のポリオール;ならびに
(IV)(I)、(II)、および(III)の任意の組み合わせ
からなる群から選択され、
少なくとも1つのポリマーb)のコア−リンク−アーム構造中の各アームの数平均分子量が500〜10,000、好ましくは1800〜10000の範囲である
組成物が本明細書に記載される。
(a)(i)50〜99.5重量パーセントの、ホモポリマー、コポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのポリオキシメチレンポリマー;
(ii)0.5〜10重量パーセントの少なくとも1つのポリマー;
(iii)0〜30重量パーセントの1つ以上の充填剤;ならびに
(iv)0〜10重量パーセントの添加物
を提供する工程と、
(b)(i)、(ii)、(iii)、および(iv)を組み合わせる工程と
を含む、本明細書に記載されるポリオキシメチレン組成物の製造方法であって、
(i)、(ii)、(iii)、および(iv)の総重量パーセントが100パーセントであり、
(ii)の少なくとも1つのポリマーが、
(I)コアが、いずれもがカーボネート炭素ではない、1個以上の炭素原子を含み、少なくとも3つのアームに結合している
ようなコア−リンク−アーム構造を有する1つ以上のポリマー;
(II)各アームが繰り返し単位を含み、
コアが45よりも大きい分子量を有し、アームの繰り返し単位を含まず、2つ以上のアームに結合しており、
コア−リンク−アーム構造中のアーム対コアの質量比が3よりも大きい
ようなコア−リンク−アーム構造を有する1つ以上のポリマー;ならびに
(III)コアが118〜1000の分子量を有し;
各リンクが、結合、・O・、・CHO・、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される
ようなコア−リンク−アーム構造を有する1つ以上のポリオール;ならびに
(IV)(I)、(II)、および(III)の任意の組み合わせ
からなる群から選択され、
少なくとも1つのポリマー(ii)のコア−リンク−アーム構造中の各アームの数平均分子量が500〜10,000、好ましくは1800〜10000の範囲である
方法がまた本明細書に記載される。
(a)50〜99.5重量パーセントの、ホモポリマー、コポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのポリオキシメチレンポリマー;
(b)0.5〜10重量パーセントの少なくともポリマー;
(c)0〜30重量パーセントの1つ以上の充填剤;ならびに
(d)0〜10重量パーセントの添加物
を含むポリオキシメチレン組成物を成形して物品をもたらす工程
を含む、本明細書に記載されるポリオキシメチレン組成物を含む物品の製造方法であって、
(a)、(b)、(c)、および(d)の総重量パーセントが100パーセントであり、
(b)の少なくとも1つのポリマーが、
(I)コアが、いずれもがカーボネート炭素ではない、1個以上の炭素原子を含み、少なくとも3つのアームに結合している
ようなコア−リンク−アーム構造を有する1つ以上のポリマー;
(II)各アームが繰り返し単位を含み、
コアが45よりも大きい分子量を有し、アームの繰り返し単位を含まず、2つ以上のアームに結合しており、
コア−リンク−アーム構造中のアーム対コアの質量比が3よりも大きい
ようなコア−リンク−アーム構造を有する1つ以上のポリマー;ならびに
(III)コアが118〜1000の分子量を有し;
各リンクが、結合、・O・、・CHO・、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される
ようなコア−リンク−アーム構造を有する1つ以上のポリオール;ならびに
(IV)(I)、(II)、および(III)の任意の組み合わせ
からなる群から選択され、
少なくとも1つのポリマー(b)のコア−リンク−アーム構造中の各アームの数平均分子量が500〜10,000の範囲であり、
成形されるポリオキシメチレン組成物が、
(A)−0.005よりも大きい、220℃および100秒−1剪断速度でASTM D3835によって測定されるような、溶融粘度安定性、ならびに同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる組成物のノッチ付きアイゾット衝撃強度と比較されるときに少なくとも10パーセントの、ASTM D 256−06aによって測定されるような、ノッチ付きアイゾット衝撃強度の同時増加;
(B)同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる組成物の相対見掛けキャピラリー溶融粘度と比較されるときに少なくとも40パーセントの、220℃および55秒−1剪断速度でASTM D 3835によって測定されるような、相対見掛けキャピラリー溶融粘度の低下;ならびに
(C)Type I検体へ成形されると、同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる組成物の破断点伸びと比較されるときに少なくとも4パーセントの、50mm毎分の試験速度でASTM D638−08によって測定されるような、破断点伸びの増加
からなる群から選択される少なくとも1つの特性を示す
方法がまた本明細書に記載される。
これらの方法から製造される物品ならびに本明細書に記載されるポリオキシメチレン組成物を含む物品もまた本明細書に記載される。
ノッチ付きアイゾット衝撃強度を増加させ、相対見掛けキャピラリー溶融粘度を低下させ、かつ、破断点伸びを増加させながら溶融粘度安定性を獲得するというプロセスがまた本明細書に記載される。これらのプロセスのそれぞれは、本明細書に記載されるポリオキシメチレン組成物を成形するという工程を含み、
ここで、成形されるポリオキシメチレン組成物は、
− −0.005よりも大きい、220℃および100秒−1剪断速度でASTM D3835によって測定されるような、溶融粘度安定性、ならびに同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる組成物のノッチ付きアイゾット衝撃強度と比較されるときに少なくとも10パーセントの、ASTM D 256−06aによって測定されるような、ノッチ付きアイゾット衝撃強度の同時増加;
− 同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる組成物の相対見掛けキャピラリー溶融粘度と比較されるときに少なくとも40パーセントの、220℃および55秒−1剪断速度でASTM D−3835によって測定されるような、相対見掛けキャピラリー溶融粘度の低下;ならびに
− Type I検体へ成形されると、同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる組成物の破断点伸びと比較されるときに少なくとも4パーセントの、50mm毎分の試験速度でASTM D638−08によって測定されるような、破断点伸びの増加
からなる群から選択される特性の少なくとも1つを示す。
本明細書に記載されるプロセスはまた、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる成形組成物のノッチ付きアイゾット衝撃強度と比較されるときに少なくとも10パーセントだけ、ASTM D 256−06aによって測定されるような本明細書に記載される成形POM組成物のノッチ付きアイゾット衝撃強度の増加を含む。
溶融されたときに、本明細書に記載されるPOM組成物は、条件190℃/2.16kgでASTM D1238−04cによって測定されるような、0.1〜50グラム/10分の範囲であるポリマーメルト質量流量を有することができる。
さらに、本明細書に記載されるPOM組成物は、成形しそして本明細書に定義されるFlow Length Test Condition(流動長試験条件)下に試験されると、同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる成形組成物の流動長と比較されるときに少なくとも5パーセントの流動長の増加を示す。
本明細書に記載される組成物、プロセスおよび物品において、コア−リンク−アーム構造は、互いに関連したコア、リンクおよびアームの配置が変わってもよい、すなわち、そのポリマー構造が変わってもよい。この変形としては、以下の配置が挙げられる:
(A)コアは、いずれもがカーボネート炭素(OC(=O)O)ではない、1個以上の炭素原子を含み、少なくとも3つのアームに結合している。さらに、コア炭素は、任意選択的にエステルカルボニル炭素(太字:(O(=O)O)でなくてもよい。その上、この変形において、各リンクは結合であってもよい;または
(B)各アームは繰り返し単位を含む。コアは、45よりも大きい分子量を有し、アームの繰り返し単位を含まず、2つ以上のアームに結合している。コア−リンク−アーム構造中のアーム対コアの質量比は3よりも大きい;または
(C)ポリマーは、各コアが118〜1000の分子量を有するようなコア−リンク−アーム構造であるポリオールである。
各リンクはアームに結合しており、各リンクは、結合、・O・、・CH2O・、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。これらの変形のいずれにおいても、各アームの数平均分子量は500〜10000の範囲であり、好ましくは1800〜10000の範囲である。
さらに、本明細書に記載される組成物、プロセス、および物品において、コア−リンク−アーム構造のいずれにおけるコアも、1〜500のあらゆる整数の炭素原子を含んでもよくおよび/または12〜10000のあらゆる10進値の分子量を有してもよく、相当する数のリンクによって2〜24のあらゆる整数のアームにリンクしていてもよい。リンクは、結合、・O・、・S・、・CHO・、・O(C=O)O・、・O(C=O)・など、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。ジラジカルが、異なる2つのラジカルを含むとき、どちらかのラジカルは、コアラジカルと結合することができ、他のラジカルはそれに応じてアームモノラジカルと結合することができる。
本明細書に記載されるあらゆるコア−リンク−アーム構造において、コアに結合した少なくとも1つのアームは、次のラジカル:・H、・OH、・R、・C(=O)OR、・C(=O)NR、・C(=O)NHR、・C(=O)NH、・OC(=O)R、・C(=O)R、・OR、および・X(ここで、Rは、1〜12個の炭素の任意選択的に置換されたアルキル基、環状基、シクロアルキル基、または芳香族基を含み、Xは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、またはこれらの組み合わせから選択される)から選択される末端基を有してもよい。リンクは好ましくは、過酸化物、すなわち、酸素−酸素単結合を含有する化合物または過酸化物陰イオン([O−O]2-)ではない。
アームの数は、2〜24のあらゆる整数であってもよい。各アームの分子量は、100〜20000のあらゆる値の範囲であってもよい。好ましくは、各アームの分子量は、1800〜10000、より好ましくは2000〜10000、さらにより好ましくは2500〜5000である。各アームは、ポリエーテルを含んでもよく、好ましくはポリエチレンオキシドを含む。
本明細書に記載される組成物
(a)ポリオキシメチレン[POM]
本明細書に記載される組成物、プロセスおよび物品に使用されるポリオキシメチレンポリマーとしては、ホモポリマー、コポリマーおよびこれらの混合物が挙げられる。ポリオキシメチレンホモポリマーとしては、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒドの環状オリゴマー、たとえば、トリオキサンおよびテトラオキサンのホモポリマーが挙げられる。
ポリオキシメチレンコポリマーとしては、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒドの環状オリゴマーと少なくとも2つの隣接炭素原子を有するオキシアルキレン基をポリマー鎖中にもたらすモノマーとのコポリマーが挙げられる。少なくとも2つの隣接炭素原子を有するオキシアルキレン基をポリマー鎖中にもたらすその他のモノマーがまた含められる。
コモノマーは、Kawaguchiらに付与される米国特許出願公開第2005/0182200号明細書およびEibeckら、上記を参照におけるなどの、線状、分岐または架橋POMを提供することができる。POMコポリマーを製造するのに一般的に使用されるコモノマーとしては、アルキレンオキシドなしのもの、および2〜12個の炭素原子のアルキレンオキシドおよびホルムアルデヒドとのそれらの環状付加生成物ありのものが挙げられる。コモノマーの量は一般に、POMポリマーの総重量の、約20重量パーセント以下、好ましくは約15重量パーセント以下、最も好ましくは約2重量パーセントである。
本明細書に記載される、および本明細書に記載されるプロセスおよび物品に使用される溶融POM組成物は、条件190/2.16でASTM D1238−04cによって測定されるような、0.1〜50グラム以下/10分のあらゆる10進値の範囲である、ポリマーメルト質量流量によって特徴づけることができる。
これらのPOM組成物中の1つ以上のPOMポリマーの量は、成分a)、b)、c)およびd)の合計を含む、全POM組成物の50〜99.99重量パーセント以下のあらゆる10進値の範囲である。
(b)コア−リンク−アーム[CLA]ポリマー
本明細書に記載される組成物、プロセス、および物品において有用なポリマーは、コア−リンク−アーム構造を有する。これらのポリマーはまた本明細書では「コア−リンク−アームポリマー」と称され、CLAポリマーと略記される。これらのポリマーは、オキシメチレンのオリゴマーまたはポリマーであってもよい。すなわち、それらは、・CHO・の繰り返し単位の2つ以上の場合を有してもよく、またはあるいはオキシメチレンのダイマー、トリマー、もしくはテトラマー(すなわち、・CHOCHO・、・CHOCHOCHO・、もしくは・CHOCHOCHOCHO・)のすべての場合を含まなくてもよい。すなわち、これらのポリマーのコア、アーム、またはリンクのいずれもが、あらゆる可能な置換においてオキメチレンのオリゴマーまたはポリマーを含んでも含まなくてもよい。
CLAポリマーは、Bがコアとしての機能を果たし、そしてアームAにかアームAおよびCにかのどちらかに直接結合しているABAまたはABCタイプのブロックコポリマーか;または分岐コア、2つ以上のアームおよびリンクを有する分岐高分子;および/またはこれらの組み合わせであることができる。
CLAポリマーの例としては、精密な数のアームを持った星型ポリマー、たとえば:
CAS登録番号(Registry Number)[30599−15−6]の4アーム星型を形成するための2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールとエチレンオキシドとの反応生成物;
CAS登録番号[185069−79−8]の5アーム星型を形成するためのトリグリセロールとエチレンオキシドとの反応生成物;
CAS登録番号[82860−15−9]の5アーム星型を形成するためのキシリトールとエチレンオキシドとの反応生成物;
CAS登録番号[185225−73−4]の5アーム星型を形成するためのアラビニトールとエチレンオキシドとの反応生成物;
CAS登録番号[61931−73−5]の5アーム星型を形成するためのグルコースとエチレンオキシドとの反応生成物;
CAS登録番号[879220−91−4]の5アーム星型を形成するためのガラクトースとエチレンオキシドとの反応生成物;
CAS登録番号[185036−03−7]の5アーム星型を形成するためのフルクトースとエチレンオキシドとの反応生成物;
CAS登録番号[50977−32−7]の6アーム星型ポリマーを形成するためのジペンタエリスリトールとエチレンオキシドとの反応生成物;
CAS登録番号[57639−81−3]の6アーム星型ポリマーを形成するためのマンニトールとエチレンオキシドとの反応生成物;
CAS登録番号[503446−79−5]の9アーム星型ポリマーを形成するためのマルチトールとエチレンオキシドとの反応生成物;
CAS登録番号[53694−15−8]の6アーム星型ポリマーを形成するためのソルビトールとエチレンオキシドとの反応生成物;および
CAS登録番号[91372−14−4]の8アーム星型を形成するためのヘキサグリセロールとエチレンオキシドとの反応生成物
が挙げられる。
類似のコア−リンク−アームポリマー(星型ポリマー)は、プロピレンオキシド、オキセタン、テトラヒドロフランまたはその他の鎖延長剤で形成することができ、ポリプロピレンオキシド、ポリトリメチレンオキシド、またはポリブチレンオキシドポリマーのアームを有する。
少なくとも3つのアームを持った類似のコア−リンク−アーム構造体または星型構造体は、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール、テトラグリセロール、ペンタグリセロール、ヘキサグリセロール、ヘプタグリセロール、オクタグリセロール、ノナグリセロール、デカグリセロール、ウンデカグリセロール、ドデカグリセロール、ポリグリセロール、ビス(トリメチロールプロパン)、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミン、トリス(ヒドロキシエチル)アミン、トリス(ヒドロキシプロピル)アミン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシメチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、フロログルシノール、トリヒドロキシトルエン、トリヒドロキシジメチルベンゼン、フロログルシド、ヘキサヒドロキシベンゼン、1,3,5−ベンゼントリメタノール、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、リビトール、ジリトール、アラビニトール、マンニトール、マンノース、メチルラクトシド、メチルセロビオシド、メチルマルトシド、グルコガリン、マルチトール、ラクチトール、グリセリルマルトシド、グリセリルセロビオシド、グリセリルラクトシド、メチルラフィノシド、メチルマルトトリオシド、メチルセロトリオシド、ラフィノース、マルトトリオース、セロトリオース、グリセリルマルトトリオシドなど、または糖類、たとえばグルコースなど、またはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、もしくはブチレンオキシドなどとの反応による、三価アルコールもしくはより高官能性アルコールをベースとするより高官能性ポリエーテルオール、ならびにこれらの混合物などの3個以上のヒドロキシル基を持った化合物から形成することができる。
本明細書に記載される組成物、プロセス、および物品は、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、2.0、3.0、4.0、および5.0重量パーセントなどの、0.1から10重量パーセント以下のあらゆる10進数の本明細書に記載されるコア−リンク−アームポリマーのあらゆる1つのものまたは組み合わせを含んでもよい。
コア
本明細書に記載されるCLAポリマー中のコアは、それらのそれぞれがアームに連結している、2つ以上のラジカル基、好ましくは3つ以上のラジカル基のマルチラジカルを含む。コアは、単発でまたは繰り返して現れることができる、ジラジカル、トリラジカルなどであってもよいコア単位から形成される。コア単位は、2〜100回以下、好ましくは2〜20回のあらゆる整数回繰り返されてもよい。
繰り返しであってもよいコア単位は、・CHC(CH2O・)、・CHC(CHO・)CHOCHC(CHO・)、・CHC(CHCH)(CHO・)、・OCHCH(O・)CH・、・CH(O・)CH(O・)・、・CH(O・)CH(O・)CH(O・)・、・CH(O・)CH(O・)CH(O・)CH(O・)・、・CH(O・)CH(O・)CH(O・)CH(O・)CH(O・)・、・CH(O・)CH(O・)CH(O・)CH(O・)CH(O・)CH(O・)・、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。幾つかの場合には、組成物中のコア−リンク−アームポリマー、ポリオキシメチレンポリマー、またはその他の添加物のより大きい安定性を提供するためになど、ある種の単位はコアから排除されることが好ましい。排除される単位は、・OC(=O)O・、・C(=O)O・、・CHCHO・、・CHCHOCHCHO・、・CHOCHOCHO・、・NH、・NRH、・COH、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されてもよい。
コア−リンク−アームポリマーの分布のコアは、完全に単分散、すなわち、1つの構造のもの、したがって1つの分子式および分子量のものであってもよく、または、あるいは、様々な数の繰り返し単位を有してもよい。
コアは、単結合、ラジカルまたは単結合、ラジカル、および多重結合のあるゆる組み合わせを有してもよい、リンクにかアームに直接にかのどちらかで結合している、炭素を含むことができる。炭素への多重結合は、その他の炭素、酸素、または窒素原子への結合を含んでもまたは排除してもよい。芳香族構造がコアに含まれてもまたはコアから排除されてもよい。
炭素を有することに加えて、コアは、酸素、窒素、水素、硫黄、フッ素、塩素、これらの組み合わせ、ならびにその他の原子を含んでも排除してもよい。コア原子間の結合は、当該技術分野において公知のあらゆるものであってもよい。3、4、5、6、および6環原子よりも多いが40環原子よりも少ないものなどの、環がコアに存在しても不在であってもよい。
コアは、2〜24以下のあらゆる整数のラジカルを有するマルチラジカルであってもよい。それ故コアは、2〜24以下のあらゆる整数のアームにリンクしていてもよい。コア炭素原子の数は、1〜500以下のあらゆる整数値の範囲であってもよい。
それぞれ、2つのアームに結合している、2つのラジカル基をコアが有することを意味する、Bセグメントがジラジカルコアであり、ABAおよびABCブロックコポリマーはコア−リンク−アームポリマーの例である。ポリマーのB単位はコアであり、ポリマーは、それぞれ、同じ繰り返し単位(「A」)または異なる繰り返し単位(「A」および「C」)を含む。ブロックコポリマーの使用は、ホモポリマーまたはランダムコポリマーが持たない、コア−リンク−アーム構造の生成を容易にする。明確にするために、ホモポリマーおよびランダムコポリマーは、コア−リンク−アームポリマーであり得ない。
CLAポリマーが3つ以上のアームを含有するとき、コアは、星型分岐、櫛型分岐、樹木状分岐、および超分岐などの、当該技術分野において認められているあらゆるやり方で分岐している。分岐原子は、炭素もしくは窒素またはその他の原子であることができる。コアが単分散であるとき、試料中の個々のCLAポリマーは、当該試料中のあらゆるその他のコアと同じ長さのコアを有する。
コアがオリゴマーであり、そして単分散でないとき、CLAポリマーの試料または分布を記載する2つの方法がある。コア多分散性のために、試料中の個々のCLAポリマーは、当該試料中のあらゆるその他のコアと同じまたは異なる長さのコアを実際に有してもよい。
たとえば、8−アームCLAポリマーはヘキサグリセロールから生じる。しかし、オリゴグリセロールの集団から誘導される8−アームCLAポリマーの試料としては、8アームよりも少ないまたは多いアームを有するCLAポリマーが挙げられる。CLAポリマーがそれから生じたオリゴグリセロールは、純ヘキサグリセロールのコアよりも大きいまたは小さいコアを有していたものであってもよい。こうして、20パーセントが9アームを有し、残りの60パーセントが8アームを有する、7アームを有する20パーセントCLAポリマーを含有する8−アームCLAポリマーの試料を記載するための様々な方法がある:
(1)平均して、8アームを有するCLAポリマーとして;または
(2)平均して8アームを有するCLAポリマーの分布として;または
(3)異なるCLAポリマーの混合物:20パーセントの7−アームCLAポリマー、20パーセントの9−アームCLAポリマーおよび60パーセントの8−アームCLAポリマーとして。
好ましい記載は(1)において与えられる。
また、オリゴマーのとき、コアは、幾つかの構造異性体のいずれか1つで存在してもよい。たとえば、ヘキサグリセロールは、線状、分岐、または環状であってもよく、グリセロール部分を連結する結合は、グリセロールの第一級ヒドロキシル基か第二級ヒドロキシル基かのどちらかに由来する酸素原子を含んでもよい。
コアの分子量は、12〜10,000以下のあらゆる値からの範囲からであることができる。CLAポリマー中のコアは、同じまたは異なる分子量のものであってもよい。コアの重量平均分子量対数平均分子量の比(多分散性とも称される)は、1〜5以下のあらゆる10進値であることができる。
リンク
CLAポリマー中のリンクは、コアをアームに結合させる。それは、単結合または介在原子によって分離された2つの結合であることができる。単結合のとき、リンクは、コアラジカルをアームラジカルと結合させることによって形成される。介在原子または官能基によって分離された2つの結合のとき、リンクは、第1ラジカルがコアラジカルに結合し、そして第2ラジカルがアームモノラジカルに結合する、ジラジカルを構成する。そのようなリンクの例は、次のものにおいて太字化されている:(アーム・・O・)コア(エーテルリンク)、(アーム・・S・)コア(チオエーテルリンク)、(アーム・・O(C=O)O・)コア(カーボネートリンク)、(アーム・・O(C=O)・)コア(オキシカルボニルリンク)、(アーム・・(C=O)O・)コア(カルボニルオキシリンク)、(アーム・・CHO・)コア(メチレンオキシリンク)、(アーム・・OCH・)コア(オキシメチレンリンク)など、またはこれらの任意の組み合わせ。コア−リンク−アームポリマー中の様々なリンクは、nがアームの数である場合、同じものもしくは異なるものまたはこれらの組み合わせであってもよい。コア−リンク−アームポリマー中のリンクは、ポリマー中のあらゆるその他のリンクと同じまたは異なるものであってもよい。好ましくは、リンクは、アームとコアとに間にO−O結合またはS−S結合の形成をもたらさない。
アーム
本明細書に記載されるCLAポリマー中の各アームは、末端基を有し、そして繰り返し単位、すなわち、モノマー単位を有してもよい、線状ポリマーモノラジカルを含む。アームの末端基は、コアに直接結合していても結合していなくてもよい。アームが繰り返し単位を有するとき、末端基は、コアの末梢部である繰り返し単位に結合している。こうして、本明細書に記載されるCLAポリマー中の各アームは、本質的に線状であってもよい。本明細書に記載されるCLAポリマーが完全に線状であるアームを含むとき、末端基の数は、アームの数に等しい。
単一コアに結合した異なるアームは、あらゆるその他の結合したアームと同じまたは異なる数の繰り返し単位ならびに同じまたは異なる末端基を有することができる。末端基は、次のラジカル:・H、・OH、・R、・C(=O)OR、・C(=O)NR、・C(=O)NHR、・C(=O)NH、・OC(=O)R、・C(=O)R、・OR、および・X(ここで、Rは、1〜12個の炭素の任意選択的に置換されたアルキル基、環状基、シクロアルキル基、または芳香族基を含み、Xは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、またはこれらの組み合わせから選択される)を含んでも排除してもよい。アームの繰り返し単位は次の条件によって選択されてもよい:
(1)アームのリンクまたは末端基はできるだけ少ない原子を有し、それは、アームの繰り返し単位の数を事実上最大にする;または
(2)末端基モノラジカルはコアに直接結合し、それは、アームがゼロの繰り返し単位を有することを意味する;または
(3)アームは、(1)の最大と(2)の最小との間の繰り返し単位のある数を有するように選択されている。
アーム繰り返し単位は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、または、カプロラクタム、カプロラクトン、メタクリルエステルなどからなどの、縮合もしくはフリーラジカル重合のその他の単位からなどの、あらゆる種類のジラジカルであることができる。コア−リンク−アームポリマー中のアームの繰り返し単位は、あらゆるその他のアームのものと同じものまたはそれとは異なるものおよび/またはコア単位もしくはリンク単位と同じものまたはそれとは異なるものであってもよい。
コア構造、コア中の分岐原子の数、および成長させるおよびアームをコアに結合させる方法に依存して、コアに結合した2つほどに少ないアームおよび24ほどに多いアームがあってもよい。
同じコアに結合したアームは、同じまたは異なる分子量を有してもよい。多分散性、すなわち、重量平均分子量対数平均分子量の比は、1〜5以下のあらゆる10進値であることができる。コア−リンク−アームポリマー中のあらゆるアームの分子量は、100〜20000以下のあらゆる値であることができる。好ましくは、各アームの分子量は、1800〜10000、より好ましくは2000〜10000、さらにより好ましくは2500〜10000、その上より好ましくは2000〜5000の範囲である。
アーム対コアの質量比
これらのCLAポリマー中のアーム対コアの質量比を操作すると、CLAポリマーが加えられるPOM組成物の流動性が変わる。
本明細書で用いるところでは、用語「アーム対コアの質量比」は次式を意味する:
Figure 2013529711
CLA構造中のリンクが結合にすぎないとき、リンクの分子量はゼロに等しい。あらゆるCLAポリマーについて、アーム対コアの質量比は、あらゆる正の10進値であることができる。アーム対コアの好ましい質量比は、1から200以下、特に3から100以下、より特に5から80以下の10進値である。
コア−リンク−アーム構造を有するポリマーの製造
少なくとも3つの方法を用いてコア−リンク−アームポリマーを製造することができる:1)既に形成されているアームにコアを共有結合させること;2)アームをコアから成長させること;および3)コアをアームから形成すること。そのような技法は、Grzegorz Lapienis(2009)Star−shaped polymers having PEO arms,PROGRESS IN POLYMER SCIENCE 34:852−892においてさらに考察されている。より具体的には、これらの方法は、あらかじめ形成されたコアから鎖延長によってアームを形成すること;複数の、あらかじめ形成されたアームを付加させる反応によってコアを形成すること;コアとアームとを同時に形成し、それらを一工程で結合させること;および、重要なことには、あらかじめ形成されたコアをあらかじめ形成されたアームと縮合反応または置換反応によって結合させることを包含する。
アームは、炭素上のカルボン酸基およびヒドロキシル基が結合してエステルおよび水を形成するときのように縮合反応によって−または炭素上の臭素基がカルボキシレートによって置換されてエステルおよび臭化物イオンを形成するときのように、求核置換のような置換反応によってなど、様々な反応のいずれかによってコアに共有結合させることができる。
アームは、コアに結合した反応性基上へモノマーを重合させることによってコアから成長させることができる。たとえば、・OH基に結合したC(CH・)コアを含有するペンタエリスリトールは、エチレンオキシドとの反応によって鎖延長させてポリエチレンオキシドアームを与えることができる。Huffらに付与された米国特許第6,147,048号明細書およびZhaoらに付与された米国特許第7,589,157号明細書は、このようにしてコア−リンク−アームポリマーを製造する方法を開示している。
アームが、互いに二量化させるまたはオリゴマー化させることができる官能基を含有する場合、アームを反応させてコアを形成することができる。たとえば、アルケンおよびジエン基で終わるアームは、Diels−Alder(ディールス−アルダー)反応でまたはオリゴマー化によって結合することができる。
コア−リンク−アームポリマーの可変性
図1〜3およびそれらの付随説明は、CLAポリマーの全体化学構造は同じもののままであるが、どのようにしてリンクおよび/またはアームとの関連でコアを特定するかに依存して、CLAポリマー中のコア−リンク−アーム構造が様々に記載されてもよいことを例示する。図1〜3において、すべての水素[「H」]は示されておらず、これらの図に図示されたあらゆるアームは、あらゆるその他のアームと同じものまたはそれとは異なるものであってもよい。
図1は、それぞれが8アームおよび結合にすぎないリンクを有する、ポリマー100、150、および170を例示する。各ポリマーは星型構造を有する。各ポリマーは、異なるコア構造、それ故異なるアーム位置化学を有する。
図1は、一般的に入手可能なオリゴグリセロール混合物から製造されるコア−リンク−アーム構造における可能な可変性の幾つかを例示する。そのような混合物がコアからアームを成長させるためのコアとして使用されるとき、それらは8−アームポリマーをもたらす。具体的には、図1Aは、末端連結性における可変性を実証し;図1Bは、分岐における可変性を例示し;図1Cは、コアが環状である得ることを例示する。さらに、図1Aおよび1Bのコアは、互いの構造異性体を図示する。
図1Aは、破線で取り囲まれた、コア101を有するポリマー100を示す。コア101は、6つのグリセロールトリラジカルの線状鎖、・OCHCH(O・)CH・の5つの繰り返しコア単位(たとえば106、126)、および・OCHCH(・)CHO・の1つのコア単位(116)を包含する。それらの化学式が示されていない、アーム102、112、122、および132は、それぞれ、グリセロールトリラジカル106、116、および126に結合している。(アーム132およびアーム122はトリラジカル126にそれぞれ結合している)。その他のアームが示されているが、番号をつけられていない。具体的には、アーム102は、内部酸素108で内部グリセロールトリラジカル106に結合している。アーム112は、末端酸素118で末端グリセロールトリラジカル116に結合している。アーム132は、内部酸素128で末端グリセロールトリラジカル126に結合している。3つのアームは、CHCHO・基に、たとえばアーム112はトリラジカル116に、アーム122はトリラジカル126に結合している。5つのアームは(CHCHO・基に、たとえばアーム102はトリラジカル106に、アーム132はリラジカル126に結合している。
図1Bは、破線で取り囲まれた、コア151を有するポリマー150を示す。コア151は分岐しており、それらのうちの1つのみが156と番号をつけられている、6つのグリセロールトリラジカル・OCHCH(O・)CH・、および2つの内部分岐点160を有する。アーム152は、末端酸素158で末端グリセロールトリラジカルに結合している。アーム162は、内部酸素168で末端グリセロールトリラジカルに結合している。
図1Cは、破線で取り囲まれた、コア171を有するポリマー170を示す。コア171は、それらのうちの1つのみが176と番号をつけられている、8つの対称配置のグリセロールトリラジカル・OCHCH(O・)CH・の輪体である。アーム181〜188のそれぞれは、それらのうちの1つのみが番号をつけられている、内部酸素198で内部グリセロールトリラジカルに結合している。
要するに、図1は、オリゴグリセロールベースのコアについて、とりわけ、ここで例示されるように、8−アームポリマーについて、コア−リンク−アーム構造を定義する際の可変性の幾つかを例示する。図1は、概して、コアの末端連結性、分岐、および環化の可変性を実証する。
図2は、ポリマー構造が4つのアームを有する星型である、コア−リンク−アーム構造を有するポリマー200を例示する。図2Aおよび2Bの両方において、すべての水素[「H」]が示されていない。
図2Aにおいて、ポリマー200は、C(CHO・)に相当する、コア210を有する。リンク212は原子を含まないが、O(242)とC(240)との間の結合:O・+・Cに相当する。1つは242および1つは240のみが番号をつけられている。リンク212は、反応それ自体を示さず、むしろ構造実体である。すなわち、リンクは、コアのラジカル末端をポリマーアームのラジカル末端と結合させることによって形成された結合であることができる。4つのアームの1つのみが226と番号をつけられている。4つのアームのそれぞれが、214、216、218、220とここで番号をつけられている、同じジラジカル繰り返し単位と、それらのうちの1つのみが番号をつけられている、同じ末端モノラジカル222とを含む。しかし、示されるように、4つのアームのそれぞれは、それぞれ、n、o、p、およびqと特定される、異なる数の繰り返し単位を含んでもよい。明確にするために、n、o、p、およびqは、同じまたは異なるものであってもよく、このように4つのアームのそれぞれは、同じまたは異なる数の繰り返し単位を有してもよい。このように、ポリマー200中の各アームは、ポリマーのあらゆるその他のアームとは異なるまたはそれと同じ長さを有してもよい。末端モノラジカル222は、水素ラジカル・Hに相当する。
ここで図2Bについて言及すると、ポリマー200は、図2Aと同じ化学要素を有する。それにもかかわらずコア、リンクおよびアームはそれぞれ、図2Aと同じやり方で特定されない。こうして、図2Aおよび2Bにおけるコア−リンク−アームポリマーの化学構造は同じものであるが、図2Aおよび2Bのコア−リンク−アーム構造は異なる。
具体的には、コア260はC(CH・)に相当する。ポリマー200は、それらのうちの1つのみが番号をつけられている、アーム276を有すると特定される。アーム276は、もう1つの酸素を有することで図2Aのアーム226とは異なって特定される。アーム276のジラジカル繰り返し単位266は、図2Aの繰り返し単位216と同一であるが、配向が異なる、・CHCHO・に相当する。4つのアームのそれぞれは、264、266、268、270とここでは番号をつけられている、同じジラジカル繰り返し単位と、それらのうちの1つのみが番号をつけられている、同じ末端モノラジカル272とを含む。ジラジカル繰り返し単位は、図2Aとは異なって配向しており、末端モノラジカル272は・OHである。アームは、リンク262によってコア260に結合している。再び、4つのアームのそれぞれは、それぞれ、n、o、p、およびqと特定される、同じまたは異なる数の繰り返し単位を含んでもよい。
リンク262は、図2Aとは異なって定義される、アーム末端基上でコア炭素を酸素ラジカルに結合させる。明確にするために、結合としてのリンク262は、リンク212と同じ結合ではない。
図2Aと図2Bとの比較は、ポリマー200のコア−リンク−アーム構造を特定する異なるやり方を示し、あらゆる1つのコア−リンク−アームポリマーについて、コア、リンクおよびアームを特定する異なるやり方が存在することを例示する。
図3は、6つのアームを有する星型であるコア−リンク−アーム構造を有するポリマーを例示する。図3Aと図3Bとの相違は、リンクに対してコアを特定する異なるやり方があることを指摘する。
ここで図3Aについて言及すると、ポリマー300は、太字化され、そして・OCHCH(O・)CH(O・)CH(O・)CH(O・)CHO・である、コア310を有する。リンク312は原子を含まないが、事実上、コアのラジカルをアームモノラジカルとの結合させることによって形成される結合である。それらの1つのみが326と番号をつけられている、6つのアームのそれぞれは、ジラジカル繰り返し単位と末端モノラジカルとを含む。6つのアームのそれぞれは、314、320、322、330、332、および334とここでは番号をつけられている、同じジラジカル繰り返し単位と、それらの1つのみが番号をつけられており、水素ラジカル、・Hに相当する、同じ末端モノラジカル318とを含む。繰り返し単位の数は、それぞれ、同じまたは異なるものであってもよい、n、o、p、q、r、およびsであり、こうして6つのアームのそれぞれは、同じまたは異なる数の繰り返し単位を有してもよい。このように、ポリマー300中の各アームは、ポリマーのあらゆるその他のアームとは異なるまたはそれと同じ長さを有してもよい。
ここで図3Bについて言及すると、ポリマー300は、図3Aに図示されるポリマーと同じ化学要素を有する。それにもかかわらず、コアおよびリンクは、図3Aと同じやり方で特定されない。アームおよびそれらの繰り返し単位は、図3Aと同じやり方で特定される。
ポリマー300のコア360は、太字化され、・CH(・)CH(・)CH(・)CH(・)・である。コア360は、図3Aのコア310と比較してより小さいと特定され、それは同様に図3Bにおけるリンクを変えている。2つのリンク362は、・CHがコア360に結合し、O・ラジカルがアームに結合している、ジラジカル・CHO・を含む。その他の4つのリンクは、それらのうちの1つのみが表示されている、ジラジカル・O・364を含む。
図3Aと図3Bとの比較は、ポリマー300のコア−リンク−アーム構造を特定する異なるやり方を示す。具体的には、図3Aにおいては、ポリマー300のコア310は、O・の6つの場合を含む。あるいは、図3Bにおいては、ポリマー300のコア360は、あらゆるO・を含まず、2つの種類のリンクがあり;1つは362であり、その他は364である。こうして、図3は、リンクが、異なる数の原子を含むように特定されてもよいことを明らかに示す。
要約すれば、図1〜3は、それらの化学構造が同じものであるが、コア−リンク−アームポリマーのコア、リンクおよびアームが異なるコア−リンク−アーム構造を、すなわち、異なる構造をもたらす異なるやり方で特定されてもよいことを例示する。
コア−リンク−アーム構造を特定するやり方の相違に加えて、ポリマーを形成するやり方がまた、どのようにしてコアがアームにリンクしているかにおけるならびにCLAポリマー中のアームの厳密な数における可変性を導入することができる。
あらかじめ形成されたコアがそれからアームを成長させるための基盤である場合には、およびコアのあらゆる可能なアーム成長部位が利用される場合には、CLAポリマーのアームの数は厳密に決定される。すべての可能なアーム成長部位が利用されない場合には、CLAポリマーのアームの数は、平均して、予期されるよりも少ないであろう。あらかじめ形成されたコアはまた、上に考察されたように、オリゴマーであっても、単分散でなくてもよい。そのようなコアからアームを成長させることによって生成するCLAポリマーの集団は、平均数よりも少ないアームを有する幾つかのポリマー分子と、平均数よりも多いのアームを有する幾つかのポリマー分子とを含有するであろう。
あらかじめ形成されたアームが結合してコアを形成するとき、コア−リンク−アームポリマーの生じる集団は、アームの数が単分散であってもよいか、またはそれは、アームの数が多分散であってもよい。
ポリマーが、アームをコアから成長させることおよびコアをあらかじめ形成されたアームから形成することの両方によって生みだされるとき、得られたCLAポリマーのコアは、様々な数のアームを示す、アームの数が多分散であってもよい。
簡単に言えば、8−アームCLAポリマーがアーム成長またはコア成長プロセスによって製造される場合には、生じた試料は、8よりも少ないアーム、正確に8−アーム、または8超のアームを有する個別のポリマーの分布を示してもよい。すなわち、「8−アームポリマー」の試料は、4−アームポリマー、6−アームポリマー、8−アームポリマー、12−アームポリマーなどを実際に含有してもよい。
(c)および(d)充填剤および添加物
加えて、本明細書に記載される組成物、プロセス、および物品は充填剤を含むことができる。本明細書で用いるところでは、用語「充填剤」は、組成物に添加されるときにならびに組成物を物品へ加工する間にそれらの元々の、典型的には小さい粒度を一般に保持する添加剤を意味する。充填剤としては、繊維などのガラス;炭酸カルシウム;アルミナ、シリカ、および二酸化チタンなどの酸化物;硫酸バリウムなどの硫酸塩;チタネート;カオリン粘土およびその他のシリケート;水酸化マグネシウム;タルク;ウォラストナイト;鉱物;強化剤;無機および有機顔料;黒鉛;炭素繊維;ならびにカーボンブラックが挙げられるが、これらに限定されない。
充填剤とは対照的に、用語「添加物」は本明細書で用いるところでは、たとえば溶解、可溶化、乳化、または破壊することによって、組成物のその他の成分と混合されるかまたは処理されるときにそれらの元々のサイズを典型的には変えるかまたは形成される追加の成分を意味する。充填剤を除いた添加物としては、ポリマー;樹脂;熱可塑性ポリウレタンなどの、安定剤;改質剤;共安定剤;プロセス安定剤;熱安定剤;耐候(耐光)安定剤;酸化防止剤;着色剤;UV安定剤;強化剤;核剤;滑剤;離型剤;可塑剤;帯電防止剤および界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。米国特許第3,960,984号明細書;同第4,098,843号明細書;同第4,766,168号明細書;同第4,814,397号明細書;同第5,011,890号明細書;同第5,063,263号明細書;および同第5,318,813号明細書を参照されたい。
単独または任意の組み合わせのいずれかで、本明細書に開示されるまたは当該技術分野において公知の充填剤および添加物は、POM組成物の0〜40重量パーセントのあらゆる10進量を占めてもよく、すなわち、30重量パーセント以下の充填剤および10重量パーセント以下の添加物を含んでもよい。
添加物、充填剤、およびCLAポリマーがPOM組成物の溶融粘度を不安定化させ得るやり方は、それらの化学基の1つ以上とPOMとの反応による。これは、POM分子量のブレイクダウンにつながり、メルトの粘度の低下をもたらし、多くの場合、変更されたポリオキシメチレンポリマーを有する本明細書に記載されるPOM組成物から成形された物品の物理的特性値を低下させる可能性がある。それ故、溶融安定性を保持する添加物がこれらのPOM組成物中に好ましい。
本明細書に記載されるPOM組成物およびそれからの物品の製造
本明細書に記載されるPOM組成物は、ブレンドが統合された全体を形成するように、ポリマー成分がすべて互いに十分に分散され、かつ、非ポリマー原料がすべてポリマーマトリックス中に十分に分散され、そのマトリックスによって制約されている、溶融混合ブレンドである。それらは、周囲温度、または170℃〜240℃、および好ましくは、幾つらかの成分が流体であろう、約190℃から220℃などの、あらゆる便利な温度で、成分をあらゆる順番にまたは組み合わせてブレンドすることによって製造される。
あらゆる溶融混合法が、ポリマー成分と非ポリマー成分とを組み合わせるために用いられてもよい。たとえば、ポリマー成分および非ポリマー原料は、単一段階添加によりすべて一度にか、段階的にかのどちらかで、単軸もしくは二軸スクリュー押出機などの、メルトミキサー;ブレンダー;単軸もしくは二軸スクリュー混練機;またはBanbury(バンバリー)ミキサーに加えられ、次に溶融混合されてもよい。ポリマー成分および非ポリマー原料を段階的に加えるとき、ポリマー成分および/または非ポリマー原料の一部が先ず加えられ、溶融混合され、残りのポリマー成分および非ポリマー原料がその後加えられ、十分に混合した組成物が得られるまでさらに溶融混合される。長いガラス繊維などの長い充填剤が組成物に使用されるとき、引抜きが強化組成物を調製するために用いられてもよい。これらの組成物のペレットを製造することができる。
本明細書に記載されるPOM組成物は、射出成形、ブロー成形、射出ブロー成形、押出、熱成形、メルトキャスティング、真空成形、回転成形、カレンダー成形、スラッシュ成形、フィラメント押出および紡糸などの、当業者に公知の方法を用いて物品へ造形されてもよい。そのような物品としては、フィルム、繊維およびフィラメント;ワイヤーおよびケーブルコーティング;光起電性ケーブルコーティング、光ファイバーコーティング、チュービングおよびパイプ;たとえば、衣類もしくはカーペットに使用される、繊維およびフィラメントから製造された布、不織布もしくは織物;屋根材料およびビルディング/建造物における通気性膜などの、フィルムおよび膜;車体パネル、計器盤などの電動機付き車両部品;洗濯機、乾燥機、冷蔵庫および加熱−換気−エアコン電化製品などの、家庭電化製品用の部品;電気/電子用途におけるコネクター;コンピュターなどの、電子デバイス用の部品;オフィスの、屋内の、および屋外の家具用の部品;ギア;コンベヤーベルト部品;ベアリング;燃料用容器;自動車安全拘束装置用の部品;医薬品計量分配装置;医療注射器具;クランプ;締め具;バインディング;ならびにライター用部品が挙げられてもよい。
本明細書に記載されるPOM組成物は、2.5よりも大きいメルトフローレートを有する溶融ポリマーを必要とする少なくとも1つのチャネルを有する金型から物品を製造するために有用である。この有用性は、これらのPOM組成物が、本明細書に記載されるCLAポリマーを持たないポリオキシメチレン組成物のそれよりも優れて増加したノッチ付きアイゾット衝撃強度を示すことと同時に安定した溶融粘度を有するために生じる。
本明細書に記載されるプロセス
プロセスのそれぞれが本明細書に記載されるポリオキシメチレン組成物を成形する工程を含む、ノッチ付きアイゾット衝撃強度を増加させ、相対見掛けキャピラリー溶融粘度を低下させ、かつ、破断点伸びを増加させながら溶融粘度安定性を獲得するというプロセスが本明細書に記載され;
ここで、成形されるポリオキシメチレン組成物は、
− −0.005よりも大きい、220℃および100秒−1剪断速度でASTM D3835によって測定されるような、溶融粘度安定性、ならびに同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる成形組成物のノッチ付きアイゾット衝撃強度と比較されるときに少なくとも10パーセントの、ASTM D 256−06aによって測定されるような、ノッチ付きアイゾット衝撃強度の同時増加;
− 同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる成形組成物の相対見掛けキャピラリー溶融粘度と比較されるときに少なくとも40パーセントの、220℃および55秒−1剪断速度でASTM D−3835によって測定されるような、相対見掛けキャピラリー溶融粘度の低下;
− Type I検体へ成形されると、同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる成形組成物の破断点伸びと比較されるときに少なくとも4パーセントの、50mm毎分の試験速度でASTM D638−08によって測定されるような、破断点伸びの増加
からなる群から選択される特性の少なくとも1つを示す。
ノッチ付きアイゾットを改善させながら溶融粘度の安定化
溶融粘度安定性は、記載されるセットの条件、たとえば、温度および剪断速度下に溶融ポリオキシメチレン組成物の剪断下での流れに対する抵抗の経時的な変化率の測定結果である。
POM組成物の溶融粘度の安定性は、成形にとって重要である。この特性は、成形圧力、溶融プール温度、金型温度などの運転条件の変更を必要とすることなく溶融組成物の中断なしの継続成形プロセスを容易にする。POM組成物が成形中に溶融粘度安定性を示すとき、全体成形運転の効率は最適化することができる。
ASTM D3835の付属書X1に明らかにされているように、溶融粘度安定性[「S」]は、片対数紙上に時間(分)の関数としておよび所与の温度および剪断速度で4つ以上の溶融粘度値(Pa・s)をプロットすることによって求められ;このようにして、Sは実験により誘導される。
Sの異なる値の意味に関しては:Sが0であるとき、溶融組成物の実験により測定された溶融粘度は、試験の継続期間の間本質的に一定のままである。Sがゼロよりも大きいとき、組成物の粘度は、時間ととも増加する傾向がある。Sが負であるとき、組成物の粘度は時間とともに低下する傾向がある。
Sの大きい値は、一般に望ましくないものであり得る、ポリマー組成物の不安定性を示す。特に、−0.01未満などの、大きい負の値は、ポリマー、たとえば、POMポリマーの分子量のブレイクダウンを示唆する。0.005よりも大きいなどの、大きい正の値は、組成物の成分の分子量を増加させる架橋反応または分岐反応を示唆することができる。
POM組成物の溶融粘度の安定化は成形品の用途の極大化を容易にするので、絶対値でゼロに比較的近いS値がPOM組成物にとって望ましい。本明細書に記載されるプロセスは、本明細書に記載されるPOM組成物を成形する工程を含む。そのような成形組成物は、−0.005よりも大きい(220℃および100秒−1剪断速度でASTM D3835によって測定されるような)溶融粘度安定性、ならびに同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる成形組成物のノッチ付きアイゾット衝撃強度と比較されるときに少なくとも10パーセントのノッチ付きアイゾット衝撃強度の同時増加を示す。これらのPOM組成物の溶融粘度安定性は、−0.005〜+0.005の範囲であってもよい。
本明細書に記載されるPOM組成物を使用すると、全体成形運転の効率および加工性を高め、増加したノッチ付きアイゾット衝撃強度の物品を同時にもたらす。
相対見掛けキャピラリー溶融粘度および流動長の改善
一般に、溶融粘度は、記載されるセットの条件、たとえば、温度および剪断速度下に溶融POM組成物の剪断下での流れに対する抵抗の測定結果である。溶融粘度は、ASTM D3835の方法、「Standard Test Method for Determination of Properties of Polymeric Materials by Means of a Capillary Rheometer(キャピラリー流動計によるポリマー材料の特性の測定のための標準試験方法)」によって測定することができる。測定結果は、入口および出口圧力損失に対する補正がまったく行われておらず、かつ、剪断速度がポリマーメルトの非ニュートン流動に対して補正されていないので、見掛けキャピラリー溶融粘度[ACMV]と言われる。
一般に、組成物2のそれに対する組成物1の見掛けキャピラリー溶融粘度の低下は、次式によって計算される:
Figure 2013529711
ACMV値の比較可能性を確認するために、比較されるPOM組成物は、見掛けキャピラリー溶融粘度に影響を及ぼすことに関与する要素によってのみ異なるべきである。本質的に、「相対」見掛けキャピラリー溶融粘度の測定は、組成物2が、ACMV値に影響を及ぼすことが予期される添加物を含有しない比較例組成物であるときに行われる。明確にするために、本明細書に記載される組成物、プロセス、および物品について、「相対」見掛け溶融粘度は、模範的な成形組成物のACMVから関連比較例のACMVを差し引き、そして当該結果を関連成形比較例のACMVで割ることによって計算される。
見掛けキャピラリー溶融粘度に関連して、流動長は、特有の条件下に実験的に観察される測定結果である。流動長の測定は、熱い組成物を実際の金型中へポンプ送液し、そしてこの組成物をそれが凝固するまで金型内を自由に流れさせることを含む。金型内の流れの最大距離が、観察される温度、注入温度およびピーク圧力下の当該組成物の流動長である。見掛けキャピラリー溶融粘度と流動長との間の厳密な数学的関係は決定できないが、具体的な、独特の金型で観察される、流動長、および(キャピラリーで測定される)見掛けキャピラリー溶融粘度は両方とも、組成物の流動性を反映している。
本明細書に記載されるプロセスは、本明細書に記載されるコア−リンク−アームポリマーを有するPOM組成物を提供し、そしてこれらの組成物から物品を成形することによって改善された相対見掛けキャピラリー溶融粘度および流動長を達成する。改善された相対見掛けキャピラリー溶融粘度は、成形プロセスの間ずっと溶融組成物の流れを容易にし、物品金型の増え続ける複雑さを促進し、そして究極的には優れた、より良好な設計物品を提供することができる。さらに、これらのプロセスはまた、ノッチ付きアイゾットおよび破断点伸びなどの、物理的特性の値の同時改善を達成することができる。
本明細書に記載される成形POM組成物は、同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物とからなる成形組成物の相対見掛けキャピラリー溶融粘度と比較されるときに少なくとも40パーセントの、220℃および55秒−1剪断速度でASTM D−3835によって測定されるような、相対見掛けキャピラリー溶融粘度の低下を示す。相対見掛けキャピラリー溶融粘度の低下は、粘性のより少ない成形組成物をもたらし、それ故負の数として測定される。具体的には、図5は、様々な成形POM組成物についての相対見掛けキャピラリー溶融粘度の値を示す。
相対見掛けキャピラリー溶融粘度の低下は、衝撃強度を依然として保持しながら、より入り組んだ複雑な凹面または凸面のより薄い物品が成形されることを可能にする。相対見掛けキャピラリー溶融粘度を低下させるためのおよび流動長を増加させるための本明細書に記載されるプロセスは、同じ包括的な特性の異なる態様、すなわち、これらのPOM組成物の流動性に関して報告する。
破断点伸びの改善
破断点伸びは、物品が破滅的破損、すなわち、破断の前に受ける変形の測定結果である。破断点伸びは、約1パーセント歪み/秒の変形速度で試験検体の総変形を測定する。破断点伸びがより高い熱可塑性材料は、動的荷重条件下におよびまたクリープ荷重下に破滅的破損により良く耐えることができる。たとえば、改善された破断点伸び材料から成形されたギアは、破損までのより長い寿命を有する。
本明細書に記載される方法は、Type 1検体へ成形されたとき、本明細書に記載される成形POM組成物が、同じ条件下に測定される、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる組成物からなる成形組成物の破断点伸びと比較されるときに少なくとも4パーセントの、50mm毎分の試験速度でASTM D638−08に従って測定されるような、破断点伸びの増加を示すことによって改善された破断点伸びを達成する。
破断点伸びの改善は、プラスチック物品およびより大きい破断点歪みに耐えることができる物品の設計を容易にする。特に、破断点伸びの改善は、それらの歯が破断前により大きい歪みを体験することができるギアを提供することができる。
本明細書に記載される方法はまた、本明細書に記載されるPOM組成物を成形することによってノッチ付きアイゾット衝撃強度の増加を達成し、ここで、成形POM組成物は、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる成形組成物のノッチ付きアイゾット衝撃強度と比較されるときに少なくとも10パーセントの、ASTM D 256−06aによって測定されるような、ノッチ付きアイゾット衝撃強度の増加を示す。
本明細書に記載されるこれらの方法のいずれにおいても、POM組成物は溶融したときに条件190℃/2.16kgでASTM D1238−04cによって測定されるように、0.1〜50グラム/10分の範囲であるポリマーメルト質量流動長を有することができる。
さらに、これらの方法で提供されるPOM組成物は、
コアが4〜40個の炭素原子を含むこと;
ポリマー構造(A)または(B)のコアが118〜1000の分子量を有すること;コアが、・CHC(CHO・)、・CHC(CHCH)(CHO・)、・OCHCH(O・)CH・、・CH(O・)CH(O・)・、および・CH(O・)CH(O・)CH(O・)・からなる群から選択される1つ以上の単位を含むこと;
コアが、・OC(=O)O・、・C(=O)O・、・CHCHO・、・CHCHOCHCHO・、および・CHOCHOCHO・からなる群から選択される1つ以上の単位を含まないこと;
リンクが、結合、・O・、・CHO・、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されること;
コア−リンク−アーム構造のコアに結合した少なくとも1つのアームが、・H、・OH、・R、・C(=O)OR、・C(=O)NR、・C(=O)NHR、・C(=O)NH、・OC(=O)R、・C(=O)R、・OR、および・X
(ここで、Rは、1〜12個の炭素の任意選択的に置換されたアルキル基、環状基、シクロアルキル基、または芳香族基を含み、Xは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、またはこれらの組み合わせから選択される)
から選択される末端基を有すること;
アームの数が4〜24の範囲であること;
コア−リンク−アーム構造のコアに結合した各アームの数平均分子量が800〜6000の範囲であること;または
コア−リンク−アーム構造のコアに結合した各アームが、ポリエーテル、好ましくはポリエチレンオキシドであること
などの、上に記載されたすべての変形を含んでもよい。
以下の実施例は、本明細書に記載される組成物、物品および方法をさらに例示する。
原材料
ポリオキシメチレン[「POM」]ポリマー
これらの実施例に使用されるPOMポリマーは、本件特許出願人;ポリプラスチックス株式会社、日本;およびBASF,SE,Germanyから入手可能である。
POM−Bは、本件特許出願人から入手可能なPOMホモポリマーである。POM−Bは、アセテート末端基;条件190℃/2.16kgで実施される、ASTM D1238−04Cを用いて試験されるときに2.3グラム/(10分)のポリマーメルト質量流量、および、ASTM D 256−06a「Standard Test Methods for Determining the Izod Pendulum Impact Resistance of Plastics(プラスチックスのアイゾット振り子耐衝撃性を測定するための標準試験方法)」を用いて試験されるときに、23℃で120J/mの衝撃強度を有する。
POM−GCは、Ticona,Germanyから入手可能な、POM−Bよりも低い分子量のポリオキシメチレンコポリマーである。条件190℃/2.16kgで実施される、ASTM D1238−04Cを用いて試験されるときに9グラム/10分のポリマーメルト質量流量。
POM−Cは、本件特許出願人から入手可能な、POM−Bよりも高い分子量のポリオキシメチレンホモポリマーである。POM−Cは、アセテート末端基;および条件190/2.16で実施される、ASTM D1238−04Cを用いて試験されるときに0.4グラム/10分のポリマーメルト質量流量を有する。
POM−Dは、Delrin(登録商標)511Pとして、本件特許出願人から入手可能な、非常に低い分子量を有する有核POMホモポリマーである。POM−Dは、アセテート末端基;および条件190/2.16で実施される、ASTM D1238−04Cを用いて試験されるときに15グラム/10分のポリマーメルト質量流量を有する。
コア−リンク−アームポリマー
実施例に使用されるコア−リンク−アームポリマーは、・CHCHO・の単一繰り返し単位のポリエチレンオキシドアームを有し、−OCHCHOH(たとえば・OHまたは・H末端基)で終わる。
SP8−02Kは、NOF America Corporation,NYから入手される、図1の構造によってある程度表される、CAS登録番号[91372−14−4]および約2000の分子量の8アーム・コア−リンク−アームポリマーを示す。同様に、SP8−10Kは、SP8−02Kと同じ構造を有するが、約10,000の分子量の8アーム・コア−リンク−アームポリマーである。SP8−40Kは、SP8−02Kと同じ構造を有するが、約40,000の分子量の8アーム・コア−リンク−アームポリマーである。
SP6−10Kは、SunBioUSA,Inc,CAから入手される、図3の構造に類似の、CAS登録番号[53694−15−8]および約10000の分子量の6アーム・コア−リンク−アームポリマーを示す。
SP4−02Kは、NOF America Corporation,NYから入手される、図2の構造に類似の、CAS登録番号[30599−15−6]および約2000の分子量の4アーム・コア−リンク−アームポリマーを示す。同様に、SP4−10Kは、SP4−02Kと同じ構造を有するが、約10,000の分子量である。
SP6−15Kは、SunBioUSA Inc,CAから入手される、CAS登録番号[53694−15−8]および約15,000の分子量の6アーム・コア−リンク−アームポリマーを示す。
SP6−20Kは、SunBioUSA Inc,CAから入手される、CAS登録番号[53694−15−8]および約20,000の分子量の6アーム・コア−リンク−アームポリマーを示す。
SP8−15Kは、図1の構造によってある程度表される、CAS登録番号[91372−14−4]および約15,000の分子量の8アーム・コア−リンク−アームポリマーを示す。
次の表は、幾つかのコア−リンク−アームポリマーの特性をまとめる。
Figure 2013529711
アームを含まない超分岐ポリマー
B−H40は、コアのみが2,2−ジメチロールプロピン酸との縮合によって重合したアルキルポリオールをベースとする−線状ポリマーアームが全く存在しない、多くの場合樹木状と称される分岐高分子を示す。Perstorp AB,Swedenから入手可能な、B−H40は、約7300の分子量および約64の末端ヒドロキシル基を有すると特徴づけられる。B−H40は、溶剤にほぼ完全に溶解させ、次に中性アルミナを通してこの混合物を濾過し、B−H40fpを与えるためにこの溶液を非溶剤中で沈澱させることによってさらに精製された。
線状ポリエチレンオキシド
次の線状ポリエチレングリコール(PEG)を実施例に使用した:
PEG−550=Sigma−Aldrich Inc.,Atlanta,Georgiaから入手される、典型的なMn550のポリエチレングリコールモノメチルエーテル;
PEG−1000=Sigma−Aldrich IncのFluka部門から入手される、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル1000、カタログ番号17738;
PEG−2000=Sigma−Aldrich Inc.から入手される、平均Mn 1,900〜2,200のポリエチレングリコール;
PEG−4600=Sigma−Aldrich Inc.から入手される、平均Mn 4,400〜4,800のポリエチレングリコール;
PEG−6000=Sigma−Aldrich Inc.から入手される、平均Mn 5,000〜7,000のポリエチレングリコール;
PEG−8000=Sigma−Aldrich Inc.から入手される、平均Mn 8000のポリエチレングリコール;
PEG−8700=Kao Specialties Americas LLC,High Point,NCから入手される、約6000の分子量のポリエチレングリコール。
充填剤および添加物
Nypol−6B[25191−96−6]、ポリアミド熱安定剤は、本件特許出願人から入手される、160℃の融点のポリアミド6−6/6−10/6のターポリマーである。
MAP−1070は、20%ポリエチレングリコールでコートされた、CAS登録番号[9003−05−8]の80%ポリアクリルアミドである。
組成物
組成物は任意選択的に、添加物として1重量パーセントのNypol−6B、1重量パーセントのMAP−1070、本明細書に記載されるようなコア−リンク−アームポリマー、および残りの重量パーセントの本明細書に記載されるポリオキシメチレンポリマーを含んだ。そのような原料のドライブレンドを180〜200℃の二軸スクリュー押出機に供給してペレットを製造した。ペレットを使用して試験用の物品を製造した。組成物はE1(たとえば、第1実施例組成物)などの呼称を与えられ、試験の結果とともに表2および表3に示される。
装置
これらの実施例に用いた押出機は、Welding Engineers,Inc.USAによって製造されるPrism 16mm二軸スクリュー押出機である。これらの実施例においてDynisco Instruments,MA,USA製のCapillary Rheometer:Kayeness Galaxy Vがまた用いられる。
方法
成形試料を次の通り製造した:ペレットを、1重量パーセントのポリアミドおよびポリアクリルアミド安定剤(添加物)のそれぞれと表2に示される量の添加ポリマーと100パーセントまでの残りの重量パーセントのポリオキシメチレンポリマーとのドライ混合物から製造した。
ドライ混合物を、0.125インチダイを備えた二軸スクリュー押出機へ供給し;3つの温度域を180〜200℃に維持した。スクリュー設計は、分離した溶融域および混合域を有するように選択し、ブレンドのペレットを75rpmで押し出した。生じたペレットを、成形前に、真空下に80℃で4時間乾燥させた。
ペレットを即座に、200〜210℃のバレルおよび90℃の金型温度の射出成形装置でASTM D638タイプI検体へ成形した。
組成物のレオロジーは、2つの異なるモードで動作する0.762mm直径、15.24mm長さのダイを用いる、220℃でのCapillary Rheometerを用いて測定した。1つのモードにおいては、キャピラリーを通して流れを推し進めるピストン速度を測定中に変えて剪断速度の関数として見掛けキャピラリー溶融粘度を得た。代わりのモードにおいては、一定のピストン速度(それ故に剪断速度)測定を流動計バレル中の滞留時間の関数として行って経時溶融粘度安定性を測定した。
試験
溶融粘度安定性は、ASTM D3835−08に従って示された剪断速度および示された時間で測定された4つのデータ点への最小二乗適合を用いて計算した。見掛けキャピラリー溶融粘度は、ASTM D3835−08の方法に従って測定した。流動長は、本明細書に記載されるFlow Length Test Conditions(流動長試験条件)に従って測定した。引張強度、破断点伸び、および引張弾性率は、50mm毎分の試験速度でASTM D638に従って測定した。ノッチ付きアイゾット衝撃強度は、ASTM D256−D6a、方法Aに従って測定した。
Figure 2013529711
Figure 2013529711
Figure 2013529711
Figure 2013529711
Figure 2013529711
Figure 2013529711
Figure 2013529711
結果の考察:図4〜7
表においておよび図4〜7において、「C」、「L」および「B」は、様々な比較例を意味し:「C」は、本明細書に記載されるCLAポリマーを欠くPOMを使った比較例を意味し;「L」は、線状ポリエチレングリコールを使った比較例を意味し;「B」は、Boltorn(登録商標)分岐または樹木状ポリマーを使用する比較例を意味する。
図4および6
図4(AおよびB)および6は、本明細書に記載されるコア−リンク−アームポリマーのPOMポリマーへの添加によってノッチ付きアイゾットを同時に増加させながら溶融粘度安定性を獲得するという本列挙プロセスを集合的にサポートする。具体的には、図4AおよびBは、表2に報告されるある種のポリオキシメチレン組成物の溶融粘度安定性(S)の棒グラフを示す。模範的なPOM組成物は、表2a、2d、2e、および2fに報告され;POM組成物の比較例は、表2a〜fに報告され;その他のPOM組成物は、表2bおよびcに報告される。
溶融粘度安定性は、220℃および100秒−1剪断速度でASTM D3835−08、X1.4の方法を用いる、引用間隔での粘度の測定結果から求めた。コア−リンク−アームポリマーなしの比較試料C1は、小さい正の値のSを有し、許容できる安定性を示した。一般に、Sが0であるかまたは0に非常に近いとき、溶融組成物の溶融粘度(実験で測定される)は、試験期間の経過期間の間比較的一定のままである。Sがゼロよりも大きいとき、粘度は時間とともに増加する傾向がある。Sが負であるとき、粘度は時間とともに低下する傾向がある。大きい負のSは、溶融粘度不安定性を提示し、それがポリマー、特にPOMの分子量のブレイクダウンを示唆している可能性があるので一般に望ましくない。相応に、大きい正のS値は、組成物の成分の分子量を増加させる架橋または分岐反応を示唆している可能性がある。それ故、0に近いS値は、安定した溶融粘度を示唆し、成形条件を変更する必要がないことを示す。
図6は、表3のPOM組成物のノッチ付きアイゾットの増加を図示する。ノッチ付きアイゾット衝撃強度は、ASTM D256−D6aの方法によって測定した。概して、図6は、ノッチ付きアイゾット衝撃強度の増加を示すType I検体へ成形されるPOM組成物が、増加したノッチ付きアイゾットを有するより強靱な物品に変わるであろうことを伝える。具体的には、本明細書に記載されるPOM組成物がコア−リンク−アームポリマーを欠くポリオキシメチレン組成物のノッチ付きアイゾット衝撃強度を超えてノッチ付きアイゾット衝撃強度の少なくとも10%増加を示すとき、これらのPOM組成物が、CLAポリマーを欠くPOM組成物よりも強い物品をもたらすことを意味する。
ここで図4Aおよび4Bについて言及すると、溶融粘度安定性[「S」]値は、実施例E1〜E7、E9、E10〜E16について取得し、表2a、2d、2eおよび2fに報告する。E1、E2、E4〜E6およびE9〜E12についての溶融粘度安定性[「S」]値は、クレームにおけるS値の列挙範囲、すなわち、−0.005〜+0.005内に入り、正であった。E3、E7、E12、E13、およびE16についてのS値もまた列挙範囲内に入ったが、負であった。それ故、E1〜E7およびE9〜E13およびE16は、列挙範囲中のS値を示し、安定した溶融粘度を有した。
E8についてのS値は取得しなかった。E14およびE15については、E14およびE15についてのS値は、−0.005〜+0.005の列挙範囲内に入らなかった。それ故、E8、E14およびE15は、列挙範囲によって定義されるような安定した溶融粘度を示さず、ノッチ付きアイゾットを同時に増加させながら溶融粘度安定性を獲得するという本列挙プロセスをサポートしない。
ここで図6について言及すると、ノッチ付きアイゾット衝撃強度の改善は、実施例E2、E3、E5、E6およびE16について測定した。CLAポリマーを欠く同じPOM組成物、すなわちC1のそれを超えてノッチ付きアイゾット衝撃強度の改善は、E2、E5およびE6について10%よりも大きかった。具体的には、E2についてのノッチ付きアイゾットの改善は23.8%、E5については18.5%、E6については23.5%であった。
E3およびE16は、ノッチ付きアイゾットを同時に増加させながら溶融粘度安定性を獲得するという本列挙プロセスをサポートしなかった。E3は、Cを超えて−19.2%ノッチ付きアイゾット衝撃強度の下落を示し;E16は、3.0%の、その関連比較例、C4を超えてノッチ付きアイゾットの改善を示した。それ故、E3およびE16は、ノッチ付きアイゾットの列挙増加を示さなかった。
E16について注目すべきことには、E16は、POM−D、非常に低い分子量の、すなわち、高いメルト質量流量を有するポリオキシメチレン、および15000の総アーム分子量を有し、各アームが2500の分子量を有する6−アームCLAポリマーを含んだ。POM−Dなどの、低分子量のPOMは、高い衝撃強度が要求されるときは典型的には使用されないが、E16のノッチ付きアイゾット衝撃強度はそれにもかかわらず、POM−Dのみを含有し、そしてCLAポリマーをまったく含有しない、C4と比較してわずかに増加した。溶融粘度安定性およびノッチ付きアイゾットの同時増加を獲得するという本列挙プロセスをサポートしないが、E16は、本明細書に記載されるCLAポリマーの添加が低分子量POMのノッチ付きアイゾットをさえ改善することを示す。
線状ポリエチレンオキシド[PEG]ポリマーを含有する組成物−L1〜L7について、図4は、それらのS値が非常に小さく、典型的には正であり、そして組成物E1、E2、E4〜E6およびE9〜E12に匹敵したことを示す。図6は、ノッチ付きアイゾット衝撃強度の改善がL2、L4およびL7についてのみ測定されたことを示す。L4についてのノッチ付きアイゾット衝撃強度の改善は7.3%であり、L7については、CLAポリマーを欠くポリオキシメチレンのそれを超えなかった。
L2組成物は、−0.005〜+0.005のS値ならびにCLAポリマーおよび線状PEGポリマーを欠くポリオキシメチレンの17.2%超のノッチ付きアイゾット衝撃強度の増加を示したが、L2は、列挙CLAポリマーを含有しないので、溶融粘度安定性、ならびにノッチ付きアイゾットの同時改善を獲得するという本列挙プロセスを予想もせず不要にもしなかった。
Boltorn(登録商標)B−H40ポリマーを含有する組成物について、組成物B6についてのS値は、その大きい負の値で注目に値した。この溶融粘度不安定性がB−H40中の不純物のせいであるかどうかを試験するために、B−H40を精製し、組成物B3およびB4へ調合した。しかし少なくともB4において溶融粘度不安定性は、B4の大きい負のS値によって示されるように存続した。本発明者らは、メルト不安定性がジメチロールプロピオン酸の縮重合を触媒するために使用された残留トルエンスルホン酸(TsOH)のせいであると仮定している。TsOHの幾らかは遊離しており、それ故中性アルミナを通して濾過することによって容易に除去されるが、幾らかは、スルホネートエステルによってB−H40ポリマーに共有結合している。これらのエステルは、POM組成物の高い溶融温度で開裂し、TsOHまたは相当するスルフィン酸を放出し、こうしてPOM組成物の溶融粘度を不安定化する。
要約すれば、図4および6は、E2、E5、およびE6が安定した溶融粘度ならびにノッチ付きアイゾット衝撃強度の同時のそして意外な増加を獲得するという本プロセスをサポートすることを協力して示す。明確にするために、E2、E5、およびE6は、本列挙プロセスへの広範囲のサポートを提供する。E2中のCLAポリマーは、10000の総アーム分子量を有し、各アームが2500の分子量を有する、4アームポリマーであった。E5中のCLAポリマーは、10000の総アーム分子量を有し、各アームが1250の分子量を有する、8アームポリマーであった。E6中のCLAポリマーは、40000の総アーム分子量を有し、各アームが5000の分子量を有する、8アームポリマーであった。
図5
図5は、本明細書に記載されるCLAポリマーを欠く関連POMのそれと比較されるときに少なくとも40%だけ相対見掛けキャピラリー溶融粘度を低下させるという本列挙プロセスをサポートする。図5(AおよびB)は、実施例およびその他の組成物の相対見掛けキャピラリー溶融粘度のパーセント変化を図示する。図5の根底にあるデータは、相対見掛けキャピラリー溶融粘度および%低下としての相対見掛けキャピラリー溶融粘度改善と特定されて表2a〜2fにある。
相対見掛けキャピラリー溶融粘度のパーセント変化は、相対見掛けキャピラリー溶融粘度を計算し、次に当該値を100%から差し引くことによって求められる。表2a〜2fの相対見掛けキャピラリー溶融粘度についての値は次式によって求めた:
Figure 2013529711
表2a〜2fが示すように、比較例、C1、C2、C3、およびC4のそれぞれについての相対ACMVは1.000に設定された。C1はPOM−Bであり;C2はPOM−GCであり;C3はPOM−Cであり;C4はPOM−Dである。
本質的に、相対ACMVは、CLAポリマーなしの関連POMのそれに対して標準化された見掛け溶融キャピラリー粘度である。ここでどのようにして相対ACMVが計算されるかを明確にするために表2aについて言及すると、表2aは、組成物E1〜E6の55秒−1での相対ACMVについての値−それぞれ、0.969、0.354、0.294、0.936、0.319、および0.549−が、E1〜E6のACMV−2128、777、646、2054、701、および1204−を、2196、C1、POM−B組成物のACMVで割ることによって得られたことを示す。表2b〜2fにリストされるすべてのその他の組成物についての55秒−1での相対ACMVについての値は、今しがた説明されたのと同じやり方で得られた。
こうして、表2bおよび2cは、POM−Bを含むB1、B2、B5、L1〜L7のACMV値が相対見掛けキャピラリー溶融粘度を得るためにC1(POM−B)のACMV値に対して標準化されたことを示す。表2bはまた、POM−GCPOM−Bよりも低い分子量ポリオキシメチレンを含む、B3、B4、B6、およびB7のACMV値がC2(POM−GC)に対して標準化されたことを示す。表2d〜2fの相対ACMVの値は、同様に、すなわち、関連比較例のそれに対してACMVを標準化することによって計算された。
ここで5Aについて言及すると、E1〜E6のそれぞれは、POM−Bおよび2重量パーセントのその個別のCLAポリマーを含有した。E2、E3、E5、およびE6は、関連比較例C1(CLAポリマーなしのPOM−B)のそれと比較して少なくとも40%の相対見掛けキャピラリー溶融粘度の列挙改善をサポートした。具体的な改善は、次の通りであった:E2、関連対照のそれと比較されるときに65%;E3、71%;およびE5、45%。これらの改善は意外であり、予想外であった。
図5Aにおいて、E1およびE4は、相対見掛けキャピラリー溶融粘度の列挙改善を示さなかったし、本列挙プロセスをサポートしない。E1(4アーム)の各アームの平均分子量は500であったが、E4(8アーム)の各アームの平均分子量は250であった。これらの結果は、約500よりも下の個別のアーム分子量を有するCLAポリマーが、POM組成物の相対見掛けキャピラリー溶融粘度を低下させるのに有効ではない可能性があることを示すかもしれない。もちろん、そのような観察は、E1およびE4の具体的なCLAポリマーがPOM−Bよりも高いまたは低い分子量のPOMと一緒に使用されるときに異なって機能する可能性があるという事実によって加減されなければならない。
ここで図5Bについて言及すると、E7〜E16のそれぞれは、関連CLAポリマーの添加時に相対見掛けキャピラリー溶融粘度の少なくとも幾らかの改善を示した。具体的には、E7〜E14およびE16は、これらの実施例のそれぞれが、関連比較例のそれと比較されるときに40%より大きい相対見掛けキャピラリー溶融粘度の改善を示したので本列挙プロセスをサポートしたが、E15はサポートしなかった。E7〜E14はPOM−Bを含有し;E15は、POM−C、非常に高い分子量POMを含有し;E16は、POM−D、非常に低い分子量POMを含有した。
さらに、支援実施例は、相対見掛けキャピラリー溶融粘度の改善へのCLAポリマーの添加量を変えることの影響を示す。E7〜E9およびE12は、2.0重量パーセントのCLAポリマーを有する本明細書に記載されるPOM組成物を例示し;E10は0.5重量パーセントCLAポリマーを有し;E11は1.0重量パーセントCLAポリマーを有し;E13は5.0重量パーセントCLAポリマーを有し;E14は10.0重量パーセントCLAポリマーを有する。図5Bは、本明細書に記載されるPOM組成物中のCLAポリマーの濃度の増加が相対見掛けキャピラリー溶融粘度のより大きい改善に関係することを概して示す。
しかし、E14は、E14が10.0重量パーセントのCLAを有し、そして相対見掛けキャピラリー溶融粘度の高い改善を示すが、安定した溶融粘度と定義される列挙範囲の外である、+0.005〜−0.005の列挙範囲よりも大きい、−0.0089のS値を示すのでCLAポリマーの有効量への限界を予告するかもしれない。E14は、より高い濃度の−10.0重量パーセントのまたはそれよりも上の−CLAポリマー入りのPOM組成物が、溶融粘度安定性を放棄するという犠牲を払って改善された相対見掛けキャピラリー溶融粘度を示す可能性があることを暗示する。E14は、それ故、2.0重量パーセント〜5.0重量パーセントの、本明細書に記載されるPOM組成物中のCLAポリマーの好ましい濃度を示し、列挙溶融粘度安定性および相対見掛けキャピラリー溶融粘度の列挙改善の両方を達成することができる。
E15は、少なくとも40%の相対見掛けキャピラリー溶融粘度の列挙改善をサポートしなかったが、それは38%改善を達成した。2つの因子は何らかの関係を有する可能性があり:POM−Cは非常に高い分子量POMであり;CLAポリマー中の各アームの分子量は、2000、恐らく好ましい最小アーム分子量よりも低い、約1667である。それにもかかわらず、相対見掛けキャピラリー溶融粘度におけるE15の38%改善は、図5Aが示すように、あらゆるL組成物の改善よりも依然として大きかった。
図5は、40%相対見掛けキャピラリー溶融粘度の列挙改善をサポートする実施例−E2、E3、E5〜E14およびE16−が使用されるポリオキシメチレン、CLAポリマーのアームの数、およびアームの分子量に関して可変であったことを概して示す。具体的には、支援実施例のPOMはPOM−BおよびPOM−Dを含んでいたし;さらに、E15は、POM−C、非常に高い分子量POMを使用して列挙改善を九分通り示した。さらに、E2中のCLAポリマーは4アームを有し;E3、E7、E8、E10〜E14、およびE16では6アームを有し;E5、E6およびE9においては8アームを有した。支援実施例におけるCLAポリマーは、1667〜5000の範囲である個別のアーム分子量を有した。こうして、図5の支援実施例は、本明細書に記載されるPOM組成物を使用して相対見掛けキャピラリー溶融粘度の40%の列挙改善を獲得するという本列挙プロセスが幅広い範囲を有することを裏付ける。
ここで図5Aについて再び言及すると、B−H40またはB−H40fpポリマー添加物(「B−添加物」)を含有する、「B」試料(B1〜B7)は、一貫性のない結果を示した。0.5重量パーセントのB−添加物を含有する「B」試料−B1(POM−B+B−H40fp)、B3(POM−B+B−H40)、およびB6−は、相対見掛けキャピラリー溶融粘度の列挙される少なくとも40%改善未満を示した。事実、B6は、関連比較例のそれを超えて相対見掛け溶融粘度の少なくとも40%増加を示した。2.0重量パーセントのB−添加物を含有する「B」試料−B2(POM−B+B−H40fp)、B5(POM−B+B−H40、およびB7(POM−GC+B−H40)−は、相対見掛けキャピラリー溶融粘度の少なくとも40%改善を示した。このように、0.5重量パーセントのB−添加物は、POM組成物の列挙改善を促進するのは不十分である。
グループとして様々な分子量を含む、線状ポリエチレングリコールL1〜L7に関しては、図5Aは、これらのどれもが列挙改善を達成しなかったことを示す。
図7
図7は、関連比較例、C1かC4か(CLAポリマーなしの、それぞれ、POM−BかPOM−Dか)のどちらかの引張破断伸びのパーセントとしての破断点伸びの改善を示す。この試験は、50mm/分の試験速度でASTM D−638の方法によって実施された。
ここで図7について言及すると、破断点伸びは、次のもの:E2、E3、E5、E6、C1、L2、L4、L7、E16、およびC4について計算され、E2、E3、E5、およびE6が破断点伸びの列挙される少なくとも4%改善をサポートする。具体的には、E2はほぼ28%増加;E3は約7%増加;E5は約5%増加;およびE6は約13%増加を示した。
試験された線状ポリエチレングリコール−L2、L4、およびL7−のどれも破断点伸びの増加を示さなかった。それらの破断点伸びを測定するためのPOM組成物Boltorn(登録商標)ポリマー添加物の引張棒試料の成形は、これらの組成物の不安定性のために不可能であった。

Claims (26)

  1. (a)50〜99.5重量パーセントの、ホモポリマー、コポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのポリオキシメチレンポリマー;
    (b)0.5〜10重量パーセントの少なくとも1つのポリマー;
    (c)0〜30重量パーセントの1種または複数種の充填剤;ならびに
    (d)0〜10重量パーセントの添加物
    を含むポリオキシメチレン組成物であって、
    (a)、(b)、(c)、および(d)の総重量パーセントが100パーセントであり、
    (b)の前記少なくとも1つのポリマーが、
    (I)コアが1個または複数の炭素原子を含み、前記1個または複数の炭素原子のいずれもがカーボネート炭素ではなく、前記1個または複数の炭素原子は少なくとも3つのアームに結合している
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリマー;
    (II)各アームが繰り返し単位を含み、
    コアが45よりも大きい分子量を有し、前記アームの前記繰り返し単位を含まず、2つ以上のアームに結合しており、
    コア−リンク−アーム構造中のコアに対するアームの質量比が3よりも大きい
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリマー;ならびに
    (III)コアが118〜1000の分子量を有し;
    各リンクが、結合、・O・、・CHO・、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリオール;ならびに
    (IV)(I)、(II)、および(III)の任意の組み合わせ
    からなる群から選択され、
    前記少なくとも1つのポリマーb)の前記コア−リンク−アーム構造中の各アームの数平均分子量が500〜10,000の範囲である
    組成物。
  2. 前記ポリオキシメチレンポリマーがコポリマーを含む、請求項1に記載のポリオキシメチレン組成物。
  3. 前記ポリオキシメチレンポリマーがホモポリマーを含む、請求項1に記載のポリオキシメチレン組成物。
  4. 条件190/2.16でのASTM、D1238−04cによって測定される際に、0.1〜50グラム/10分の範囲であるポリマーメルト質量流量を有する、請求項1から3のいずれかに記載のポリオキシメチレン組成物。
  5. 前記少なくとも1つのポリマー(b)の前記コアが4〜40個の炭素原子を含む、請求項1から4のいずれかに記載のポリオキシメチレン組成物。
  6. (I)または(II)の前記少なくとも1つのポリマー(b)の前記コアが118〜1000の分子量を有する、請求項1から5のいずれかに記載のポリオキシメチレン組成物。
  7. 前記少なくとも1つのポリマー(b)の前記コアが、・CHC(CHO・)、・CHC(CHCH)(CHO・)、・OCHCH(O・)CH・、・CH(O・)CH(O・)・、および・CH(O・)CH(O・)CH(O・)・からなる群から選択される1つまたは複数の単位を含む、請求項1から6のいずれかに記載のポリオキシメチレン組成物。
  8. 前記少なくとも1つのポリマー(b)の前記コアが、・OC(=O)O・、・C(=O)O・、・CHCHO・、・CHCHOCHCHO・、および・CHOCHOCHO・からなる群から選択される1つまたは複数の単位を含まない、請求項1から7のいずれかに記載のポリオキシメチレン組成物。
  9. (I)または(II)の前記少なくとも1つのポリマー(b)の前記リンクが、結合、・O・、・CHO・、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1から8のいずれかに記載のポリオキシメチレン組成物。
  10. 前記リンクが・O・である、請求項9に記載のポリオキシメチレン組成物。
  11. 前記少なくとも1つのポリマー(b)の前記コアに結合した少なくとも1つのアームが、・H、・OH、・R、・C(=O)OR、・C(=O)NR、・C(=O)NHR、・C(=O)NH、・OC(=O)R、・C(=O)R、・OR、および・X(式中、Rは、1〜12個の炭素を有し、任意選択的に置換されていてもよい、アルキル基、環状基、シクロアルキル基、または芳香族基を含み、Xは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される)から選択される末端基を有する、請求項1から10のいずれかに記載のポリオキシメチレン組成物。
  12. 前記少なくとも1つのポリマー(b)のアームの数が4〜24の範囲である、請求項1から11のいずれかに記載のポリオキシメチレン組成物。
  13. 前記少なくとも1つのポリマー(b)のアームの数が4〜8の範囲である、請求項12に記載のポリオキシメチレン組成物。
  14. 前記少なくとも1つのポリマー(b)の前記コアに結合した各アームの数平均分子量が800〜6000の範囲である、請求項1から13のいずれかに記載のポリオキシメチレン組成物。
  15. 各アームの数平均分子量が1800〜5000の範囲である、請求項14に記載のポリオキシメチレン組成物。
  16. 前記少なくとも1つのポリマー(b)の前記コアに結合した各アームが、ポリエーテル、好ましくはポリエチレンオキシドである、請求項1から15のいずれかに記載のポリオキシメチレン組成物。
  17. (a)(i)50〜99.5重量パーセントの、ホモポリマー、コポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのポリオキシメチレンポリマー;
    (ii)0.5〜10重量パーセントの少なくとも1つのポリマー;
    (iii)0〜30重量パーセントの1種または複数種の充填剤;ならびに
    (iv)0〜10重量パーセントの添加物
    を提供する工程、
    (b)(i)、(ii)、(iii)、および(iv)を組み合わせる工程
    を含む、ポリオキシメチレン組成物の製造方法であって、
    (i)、(ii)、(iii)、および(iv)の総重量パーセントが100パーセントであり、
    (ii)の前記少なくとも1つのポリマーが、
    (I)コアが1個または複数の炭素原子を含み、前記1個または複数の炭素原子のいずれもがカーボネート炭素ではなく、前記1個または複数の炭素原子は少なくとも3つのアームに結合している
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリマー;
    (II)各アームが繰り返し単位を含み、
    コアが45よりも大きい分子量を有し、前記アームの前記繰り返し単位を含まず、2つ以上のアームに結合しており、
    コア−リンク−アーム構造中のコアに対するアームの質量比が3よりも大きい
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリマー;ならびに
    (III)コアが118〜1000の分子量を有し;
    各リンクが、結合、・O・、・CHO・、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリオール;ならびに
    (IV)(I)、(II)、および(III)の任意の組み合わせ
    からなる群から選択され、
    前記少なくとも1つのポリマーb)の前記コア−リンク−アーム構造中の各アームの数平均分子量が500〜10,000の範囲である
    方法。
  18. 前記少なくとも1つのポリマー(ii)の前記提供工程が、コアをアームに共有結合させること;アームをコアから成長させること;およびコアをアームから形成することからなる群から選択される方法でポリマー(ii)の前記コア−リンク−アーム構造を製造することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記リンクが・O・である、請求項17または18に記載の方法。
  20. (a)50〜99.5重量パーセントの、ホモポリマー、コポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのポリオキシメチレンポリマー;
    (b)0.5〜10重量パーセントの少なくとも1つのポリマー;
    (c)0〜30重量パーセントの1種または複数種の充填剤;ならびに
    (d)0〜10重量パーセントの添加物
    を含む、ポリオキシメチレン組成物であって、
    (a)、b)、c)、およびd)の総重量パーセントが100パーセントであり、
    (b)の前記少なくとも1つのポリマーが、
    (I)コアが1個または複数の炭素原子を含み、前記1個または複数の炭素原子のいずれもがカーボネート炭素ではなく、前記1個または複数の炭素原子は少なくとも3つのアームに結合している
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリマー;
    (II)各アームが繰り返し単位を含み、
    コアが45よりも大きい分子量を有し、前記アームの前記繰り返し単位を含まず、2つ以上のアームに結合しており、
    コア−リンク−アーム構造中のコアに対するアームの質量比が3よりも大きい
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリマー;ならびに
    (III)コアが118〜1000の分子量を有し;
    各リンクが、結合、・O・、・CHO・、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリオール;ならびに
    (IV)(I)、(II)、および(III)の任意の組み合わせ
    からなる群から選択され、
    前記少なくとも1つのポリマーb)の前記コア−リンク−アーム構造中の各アームの数平均分子量が500〜10,000の範囲である
    組成物を含む物品。
  21. (a)50〜99.5重量パーセントの、ホモポリマー、コポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのポリオキシメチレンポリマー;
    (b)0.5〜10重量パーセントの少なくともポリマー;
    (c)0〜30重量パーセントの1種または複数種の充填剤;ならびに
    (d)0〜10重量パーセントの添加物
    を含むポリオキシメチレン組成物を成形して物品をもたらす工程
    を含む、ポリオキシメチレン組成物を含む物品の製造方法であって、
    (a)、(b)、(c)、および(d)の総重量パーセントが100パーセントであり、
    (b)の前記少なくとも1つのポリマーが、
    (I)コアが1個または複数の炭素原子を含み、前記1個または複数の炭素原子のいずれもがカーボネート炭素ではなく、前記1個または複数の炭素原子は少なくとも3つのアームに結合している
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリマー;
    (II)各アームが繰り返し単位を含み、
    コアが45よりも大きい分子量を有し、前記アームの前記繰り返し単位を含まず、2つ以上のアームに結合しており、
    コア−リンク−アーム構造中のコアに対するアームの質量比が3よりも大きい
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリマー;ならびに
    (III)コアが118〜1000の分子量を有し;
    各リンクが、結合、・O・、・CHO・、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される
    ようなコア−リンク−アーム構造を有する1種または複数種のポリオール;ならびに
    (IV)(I)、(II)、および(III)の任意の組み合わせ
    からなる群から選択され、
    前記少なくとも1つのポリマー(b)の前記コア−リンク−アーム構造中の各アームの数平均分子量が500〜10,000の範囲であり、
    前記ポリオキシメチレン組成物が、
    (A)220℃および100秒−1剪断速度でASTM D3835によって測定される−0.005よりも大きい溶融粘度安定性、ならびに同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる組成物の同条件下で測定されるノッチ付きアイゾット衝撃強度と比較して、ASTM D 256−06aによって測定されるノッチ付きアイゾット衝撃強度の少なくとも10パーセントの同時増加;
    (B)同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる組成物の同条件下で測定される相対見掛けキャピラリー溶融粘度と比較して、220℃および55秒−1剪断速度でASTM D 3835によって測定される相対見掛けキャピラリー溶融粘度の少なくとも40パーセントの低下;ならびに
    (C)Type I検体へ成形されると、同じポリオキシメチレンポリマーと、同じ添加物および充填剤とからなる組成物の同条件下で測定される破断点伸びと比較して、50mm毎分の試験速度でASTM D638−08によって測定される破断点伸びの少なくとも4パーセントの増加
    からなる群から選択される少なくとも1つの特性を示す
    方法。
  22. 請求項21に記載の方法によって製造される物品。
  23. 前記提供する工程が、コアをアームに共有結合させること;アームをコアから成長させること;およびコアをアームから形成することからなる群から選択される方法で前記少なくとも1つのポリマー(b)の前記コア−リンク−アーム構造を製造することをさらに含む、請求項20または22に記載の物品。
  24. ギア;コンベヤーベルト部品;ベアリング;燃料用容器;自動車安全拘束装置用の部品;医薬品計量分配装置;医療注射器具;クランプ;締め具;バインディング;およびライター用部品の形態の、請求項20または22に記載の物品。
  25. 射出成形された請求項20または22に記載の物品。
  26. 前記成形工程が、2.5よりも大きいメルトフローレートを有する溶融ポリマーを必要とする少なくとも1つのチャネルを有する金型を用いて行われた、請求項21に記載の物品。
JP2013516848A 2010-06-25 2011-06-27 分岐ポリマー入りポリオキシメチレン組成物 Pending JP2013529711A (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US35886110P 2010-06-25 2010-06-25
US35886610P 2010-06-25 2010-06-25
US35886210P 2010-06-25 2010-06-25
US61/358,866 2010-06-25
US61/358,862 2010-06-25
US61/358,861 2010-06-25
PCT/US2011/041963 WO2011163657A1 (en) 2010-06-25 2011-06-27 Polyoxymethylene compositions with branched polymers

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013529711A true JP2013529711A (ja) 2013-07-22
JP2013529711A5 JP2013529711A5 (ja) 2014-07-24

Family

ID=45371852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013516848A Pending JP2013529711A (ja) 2010-06-25 2011-06-27 分岐ポリマー入りポリオキシメチレン組成物

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9109112B2 (ja)
EP (1) EP2585533B1 (ja)
JP (1) JP2013529711A (ja)
KR (1) KR101822684B1 (ja)
CN (1) CN102959003B (ja)
WO (1) WO2011163657A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013529712A (ja) * 2010-06-25 2013-07-22 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー ポリオキシメチレン組成物のメルト−フロー改善の獲得

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150247006A1 (en) * 2013-06-20 2015-09-03 Ticona Gmbh Block Copolymers Based on Linear Poly(oxymethylene)(POM) and Hyperbranched Poly(glycerol): Combining Polyacetals with Polyethers
CN111479574B (zh) * 2017-12-15 2024-02-09 澳大利亚国立大学 用于治疗和预防细胞外组蛋白介导的病理的化合物

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61200151A (ja) * 1985-03-01 1986-09-04 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 樹脂組成物
JPH03756A (ja) * 1989-05-30 1991-01-07 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリオキシメチレン組成物
JPH05156172A (ja) * 1991-10-28 1993-06-22 B F Goodrich Co:The くし型コポリマーのブレンド
JPH06100758A (ja) * 1992-09-16 1994-04-12 Polyplastics Co ポリアセタール樹脂組成物
JPH06306253A (ja) * 1993-04-27 1994-11-01 Nippon Oil & Fats Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JPH09111130A (ja) * 1995-10-24 1997-04-28 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JP2007197621A (ja) * 2006-01-30 2007-08-09 Asahi Kasei Chemicals Corp 商品陳列用摺動板
JP2008517114A (ja) * 2004-10-20 2008-05-22 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 自由流動性ポリオキシメチレン

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3998791A (en) 1973-06-15 1976-12-21 Societa' Italiana Resine S.I.R. S.P.A. Process for the stabilization of polyacetal reins
US3960984A (en) 1974-04-16 1976-06-01 E. I. Du Pont De Nemours And Company Composition of oxymethylene polymer and amide oligomers
US4117033A (en) * 1976-12-10 1978-09-26 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyoxymethylene/copolyether-ester blends
US4098843A (en) 1976-12-20 1978-07-04 E. I. Du Pont De Nemours And Company Stabilized polyoxymethylene molding compositions
US4804716A (en) * 1983-02-07 1989-02-14 E. I. Du Pont De Nemours And Company Toughened polyoxymethylene compositions
US4766168A (en) 1986-04-15 1988-08-23 E. I. Du Pont De Nemours And Company Stabilized polyacetal compositions
US4814397A (en) 1986-04-15 1989-03-21 E. I. Du Pont De Nemours And Company Stabilized polyacetal compositions
US5011890A (en) 1989-03-17 1991-04-30 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyacetal resins containing non-meltable polymer stabilizers
US5063263A (en) 1989-06-15 1991-11-05 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyacetal compositions containing a non-meltable polymer stabilizer improved with a minor amount of at least one meltable co-stabilizer and at least one primary antioxidant
MX168922B (es) 1989-10-12 1993-06-14 Du Pont Mezclas de polimeros termoplasticos amorfos/polioximetileno/poliuretano termoplastico
JP2975035B2 (ja) * 1990-01-18 1999-11-10 旭化成工業株式会社 ポリオキシメチレン樹脂組成物
US5773527A (en) 1990-08-27 1998-06-30 Dendritech, Inc. Non-crosslinked, polybranched polymers
DE19620364A1 (de) 1996-05-22 1997-11-27 Basf Ag Verwendung von mindestens dreiwertigen Alkoholen und deren Alkoxylierungsprodukten zur Erhöhung der Lösegeschwindigkeit von teilchenförmigen Waschmittelformulierungen in Wasser
US5830986A (en) 1996-10-28 1998-11-03 Massachusetts Institute Of Technology Methods for the synthesis of functionalizable poly(ethylene oxide) star macromolecules
US5861463A (en) 1996-10-31 1999-01-19 The Dow Chemical Company Impact-modified thermoplastic polyolefins and articles fabricated therefrom
US6323270B1 (en) * 1998-11-16 2001-11-27 Case Western Reserve University Polybenzoxazine nanocomposites of clay and method for making same
TWI246524B (en) 2001-01-19 2006-01-01 Shearwater Corp Multi-arm block copolymers as drug delivery vehicles
US6534600B2 (en) 2001-03-26 2003-03-18 Michigan Molecular Institute Hyperbranched polyureas, polyurethanes, polyamidoamines, polyamides and polyesters
DE10219508A1 (de) 2002-04-30 2003-11-13 Basf Ag Verfahren zur Herstellung hochfunktioneller, hyperverzweigter Polyester
JP2003342442A (ja) 2002-05-30 2003-12-03 Polyplastics Co ポリアセタール樹脂組成物
BRPI0715090A2 (pt) 2006-07-26 2013-03-26 Basf Se processo para a preparaÇço de homopolÍmeros ou copolÍmeros de polioximetileno
US8188169B2 (en) * 2008-08-29 2012-05-29 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyoxymethylene compositions and articles made from these
KR101738209B1 (ko) * 2010-06-25 2017-05-19 이 아이 듀폰 디 네모아 앤드 캄파니 폴리옥시메틸렌 조성물의 용융 유동 개선을 얻는 방법

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61200151A (ja) * 1985-03-01 1986-09-04 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 樹脂組成物
JPH03756A (ja) * 1989-05-30 1991-01-07 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリオキシメチレン組成物
JPH05156172A (ja) * 1991-10-28 1993-06-22 B F Goodrich Co:The くし型コポリマーのブレンド
JPH06100758A (ja) * 1992-09-16 1994-04-12 Polyplastics Co ポリアセタール樹脂組成物
JPH06306253A (ja) * 1993-04-27 1994-11-01 Nippon Oil & Fats Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JPH09111130A (ja) * 1995-10-24 1997-04-28 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JP2008517114A (ja) * 2004-10-20 2008-05-22 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 自由流動性ポリオキシメチレン
JP2007197621A (ja) * 2006-01-30 2007-08-09 Asahi Kasei Chemicals Corp 商品陳列用摺動板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013529712A (ja) * 2010-06-25 2013-07-22 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー ポリオキシメチレン組成物のメルト−フロー改善の獲得

Also Published As

Publication number Publication date
EP2585533A4 (en) 2015-01-28
KR101822684B1 (ko) 2018-01-26
EP2585533A1 (en) 2013-05-01
EP2585533B1 (en) 2017-05-17
CN102959003A (zh) 2013-03-06
CN102959003B (zh) 2015-09-09
KR20130117757A (ko) 2013-10-28
US20130142978A1 (en) 2013-06-06
WO2011163657A1 (en) 2011-12-29
US9109112B2 (en) 2015-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2008065207A1 (en) Hydrolysis-resistant thermoplastic polymer
JP2013529711A (ja) 分岐ポリマー入りポリオキシメチレン組成物
JP2021011562A (ja) 樹脂組成物および成形品
Jiao et al. Processability, property, and morphology of biodegradable blends of poly (propylene carbonate) and poly (ethylene‐co‐vinyl alcohol)
FI101805B (fi) Poly-2,6-dimetyyli-1,4-fenyylieetterin seokset ja menetelmä niiden val mistamiseksi
JP2771245B2 (ja) ポリケトンポリマー組成物
JP2013529712A (ja) ポリオキシメチレン組成物のメルト−フロー改善の獲得
WO2008085478A1 (en) Polyoxymethylene blends
KR950000218B1 (ko) 압출에 의한 TPUs의 성형 방법
JP2013529711A5 (ja)
La Mantia et al. Filmability and properties of compatibilized PA6/LDPE blends
Wang et al. Influences of hyperbranched polyethylenimine on the reactive compatibilization of polycarbonate/polyamide blends
KR20220050692A (ko) 고내열 열가소성 엘라스토머 블렌드
KR20180007875A (ko) Plla 수지용 상용화제와 이를 이용한 plla 수지 조성물
JP3193164B2 (ja) 高分子複合体およびその製法
KR100290564B1 (ko) 폴리에스터재생섬유의제조방법
CN114479415B (zh) 一种pc/pmma合金及其制备方法
JP2014533770A (ja) イミド化アクリル樹脂でのポリオキシメチレンの改質
US20040122171A1 (en) Hydrolysis resistant polyesters and articles made therefrom
JPH0676538B2 (ja) ポリオキシメチレン組成物
CN104254550B (zh) 用酰亚胺化丙烯酸类树脂来改性聚甲醛
Xu et al. Effects of molecular weight and rheological properties on spinnability of biodegradable PBST copolyesters
CN115537000A (zh) 可生物降解复合材料及其制备方法和应用
CN118401601A (zh) 包含非氟化聚合物加工添加剂的可熔融加工的组合物以及使用方法
KR101249577B1 (ko) 고 고유점도의 난연성 폴리에스테르 수지 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140606

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20150203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151006

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160106

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160208

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160307

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160406

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161004