JP2013520490A - オキサジアゾール化合物、ならびにそれらの製造および用途 - Google Patents

オキサジアゾール化合物、ならびにそれらの製造および用途 Download PDF

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Abstract

本発明は、オキサジアゾール化合物であって、立体異性体および互変異性体の全ての形態の化合物、および全ての割合のこれらの混合物、ならびに、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物、医薬的に許容しうるプロドラグおよび医薬的に許容しうる多形体に関する。また、本発明は、該オキサジアゾール化合物を製造する方法およびこれを含む医薬組成物にも関する。前記化合物およびこれらの医薬組成物は、癌、特に慢性骨髄性白血病(CML)の治療に有用である。さらに、本発明は、治療的有効量の前記化合物またはそれらの医薬組成物を、治療を必要とする哺乳類に投与することによる癌の治療方法も提供する。

Description

本発明は、オキサジアゾール化合物、それらの製造方法、それらを含む医薬組成物、および癌の治療におけるそれらの用途に関する。
癌は、体のほとんどいかなる組織にも影響を及ぼす、制御不能な細胞の成長および伝播である。癌は、細胞分化の喪失を特徴とする、細胞の異常な成長と定義することができる。これは、細胞寿命、細胞増殖および細胞死に関与するシグナル伝達経路の調節解除により起こる。
癌および関連疾病の現在の治療は効果が限られており、数多くの副作用がある。現在、癌療法は、以下のカテゴリー、外科手術、放射線療法、化学療法、骨髄移植、幹細胞移植、ホルモン療法、免疫療法、抗血管新生療法、標的療法およびその他に分けられる。
癌の治療では、化学化合物を使用して、腫瘍細胞の増殖を減らし、抑制しまたは弱め、それによって腫瘍の大きさの縮小を助ける。抗腫瘍活性を発揮するこれらの化合物は、癌の治療で用途が見出される。
慢性骨髄性白血病(CML)は、全成熟期で、過剰な数の骨髄細胞を生み出す悪性骨髄系前駆細胞のクローン性増殖を特徴とする癌の一種である。CMLの発生は、フィラデルフィア(Ph)染色体として知られる特異的な染色体転座を伴う。この転座の分子レベルの結果は、融合タンパク質Bcr−Abl、すなわち該疾病の全過程で検出可能な恒常的に活性化されたチロシンキナーゼが産生することである。Ph染色体は、酵素、すなわち異常な細胞増殖および細胞分裂で中心的な役割を果たす融合タンパク質(Bcr−Abl)を生成する。この異常な酵素は、細胞内の複数の経路を介して信号を送り出し、体内に白血球細胞を過剰に産生させることになる。その結果、健康な血液は、1立方ミリ当たり4,000〜10,000個の白血球細胞を含むが、CML患者の血液は、この数字の10〜25倍の量を含む。白血球細胞の数の大きな増加は、CMLを特徴付ける。CMLに加え、急性リンパ球性白血病(ALL)および急性骨髄性白血病(AML)もPh陽性白血病である。
CMLと診断された患者の生存期間中央値は、4〜6年、1年未満から10年を超える範囲である(国立がん研究所:慢性骨髄性白血病:治療:医療従事者版:概説(National Cancer Institute):Chronic Myeloid Leukemia:Treatment:Health Professional Version:General Information(2006年))。CML患者の治療の選択肢は限定され、白血病の病期および患者の年齢および健康状態に基づく。該疾病は、骨髄移植(BMT)療法または薬物療法により治療される。インターフェロン−αは、CMLの治療のために使用されてきており、CML患者の生存を延ばすことが示されている。しかし、インターフェロン−αによる治療に耐性を示す患者の報告がある(Leukemia Research、第27巻、5号、405〜411ページ(2003年))。
近年、異所性Bcr−Abl発現により、Cos1細胞中でTGFβ/Smad−依存性転写活性が劇的に増加し、これはSmadプロモーター活性の増強によるものかもしれないとする報告が示されている(FEBS Letters、第581巻、7号、1329〜1334ページ(2007年);Leukemia、第21号、494〜504ページ(2007年))。Bcr−Abl発現TF−1骨髄細胞は、TGFβによって、親のTF−1細胞系と比較して、より強力に成長停止される。Bcr−Ablの発現は骨髄細胞のTGFβへの反応亢進を引き起こし、この新規な交差調節機序は、CMLの形質転換した前駆細胞集団の維持において、重要な役割を果たすかもしれない。また、1つの理由として非循環であるため、メシル酸イマチニブに対し耐性がある造血幹細胞の小さなポケットが、CMLの完全な根絶を妨害する。したがって、TGFβは、非循環状態でこれらのCML幹細胞を維持するための最有力候補である。Bcr−AblによるTGFβシグナル伝達の上方制御または延長は、Bcr−Ablが造血性前駆細胞の形質転換を促進する機序の1つが、TGFβシグナル伝達活性のレベルに影響することによるということを示唆する。TGFβは、悪性前駆体集団の保存に極めて重要な役割を果たし、一部のCML患者に観察されるBcr−Abl標的治療に対する耐性に部分的に関与する。
CRKLタンパク質[V−crk肉腫ウィルスCT10癌遺伝子相同体(鳥類の)様]は、アダプタータンパク質のSH2−SH3ファミリに属する。それは、39−kDタンパク質であり、フィラデルフィア染色体陽性CML細胞において、恒常的に強くリン酸化される。それは、Bcr−Ablキナーゼの重要な基質である。また、それは、自己リン酸化によって測定されるように、Bcr−Ablキナーゼ活性が下方調整される成熟のある時点で、慢性期のCML患者の好中球内で、安定にリン酸化される。CRKLおよびBcr−Ablは複合体を形成し、これは、Bcr−Abl形質転換におけるこのアダプタータンパク質の重要な役割を示唆する。リン酸化CRKLのモニタリングは、第一および第二世代Bcr−Abl抑制剤で治療されたCML患者における予後マーカーとして認識している(Haematologica、第93巻、5号、765〜769ページ(2008年);The Journal of Biological Chemistry、第269巻(37)、16号、22925〜22928ページ(1994年))。
メシル酸イマチニブ(gleevec(グリベック)(登録商標)またはglivec(グリベック)(登録商標);Novartis India(ノバルティス・インド)社)は、現在、CMLの治療に最も特異的な薬物であり、非常に効果的な療法であると見なされている。メシル酸イマチニブは、Bcr−Ablチロシンキナーゼを抑制し、CML患者におけるメシル酸イマチニブの有効性は、全体的な血液学的および細胞遺伝学的奏効率に基づく。有意な血液学的および細胞遺伝学的応答にもかかわらず、メシル酸イマチニブに対する耐性は、CML患者、特に該疾病の移行期または急性期に進行している患者にも観察されている。米国特許第7521175号には、CML患者のメシル酸イマチニブ耐性に関連する可能性のある機序が記載され、メシル酸イマチニブ耐性に伴う数多くのBcr−Abl変異体が開示されている。この耐性を予防するまたは克服する新しい治療法を見出す試みがなされている。
近年、2種類の実験薬、すなわち、ニロチニブ(AMN−107;ノバーティス・インデイア社(Novartis India)およびダサチニブ(BMS−354825;Bristol Myers Squibb(ブリストル・マイヤーズ・スクイブ))が、メシル酸イマチニブ耐性の全てではないがいくつかの種類を回避するのに効果的であることが発見された(Expert Reviews,Anticancer Ther.、第8巻、9号、1387〜1398ページ(2008年))。T315I変異体は、メシル酸イマチニブ耐性患者に見られる、より優勢な変異の1つである。このT315I変異は、メシル酸イマチニブのBcr−Ablへの結合を無効にする、キナーゼ活性を保存することが示された。他の薬物、フェーズII/III段階にあるホモハリントニン(ケムジェネックス・ファーマシューティカルズ社(ChemGenex Pharmaceuticals))は、T315I変異を含むものを始めとする、メシル酸イマチニブ耐性CMLを患う患者に有用であることが発見されている(Expert Reviews,Anticancer Therapy、第8巻、9号、1387〜1398ページ(2008年))。しかし、これらの進展にもかかわらず、まだ、メシル酸イマチニブ耐性CMLに対し有効な薬剤のための継続した必要性が存在する。
Bloodは、第101巻、690〜698ページ(2003年)に、K−562−R耐性細胞系を記載する。K−562は、野生型Bcr−Ablタンパク質を含むヒト白血病細胞系の1種であり、一方、K−562−Rは、メシル酸イマチニブ(2μg/mL)への連続曝露によりメシル酸イマチニブに対し耐性にされたK−562細胞系である。
Cancer Research、第65巻、11号、4500〜4505ページ(2005年)には、種々のメシル酸イマチニブ耐性細胞系−Ba/F3 Bcr−Abl/T315I、Ba/F3 Bcr−Abl/E255K、Ba/F3 Bcr−Abl/H396P、Ba/F3 Bcr−Abl/M351T、Ba/F3 Bcr−Abl/F359V、Ba/F3 Bcr−Abl/E255V、Ba/F3 Bcr−Abl/F317L、Ba/F3 Bcr−Abl/H396R、Ba/F3 Bcr−Abl/M244V、Ba/F3 Bcr−Abl/Q252H、Ba/F3 Bcr−Abl/Y253FおよびBa/F3 Bcr−Abl/Y253Hが記載されている。
Cancer Letters、第108巻、211〜214ページ(1996年)には、ヒト白血病HL−60細胞における、コーヒー酸フェネチルエステルの抑制効果が記載されている。
PCT国際公開公報WO2008026125には、メシル酸イマチニブを使用する治療に耐性があるCML治療のために、コーヒー酸およびその誘導体を使用することが記載されている。
Bcr−Abl変異のため、メシル酸イマチニブを使用する治療に対して耐性のある、癌、特に慢性骨髄性白血病(CML)、さらには慢性骨髄性白血病の治療のための薬剤は緊急に必要とされている。
本発明は、オキサジアゾール化合物、その製造方法、その癌治療における用途に関する。
本発明の一態様によれば、式1の化合物(以下に規定するように)、その立体異性体および互変異性体、その医薬的に許容しうる塩、溶媒和物、プロドラグおよび多形体が提供される。
本発明の他の態様によれば、式1の化合物を製造する方法が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、癌の治療における式1の化合物の用途が提供される。
本発明の他の態様によれば、TGFβ(形質転換増殖因子−β)を抑制するための式1の化合物の用途が提供される。
本発明のさらなる態様によれば、癌、特にCML(慢性骨髄性白血病)の治療方法であって、その治療を必要とする哺乳類に、式1の化合物の治療的有効量を投与することを含む方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、活性成分(複数を含む)として、1種以上の式1の化合物を含む医薬組成物が提供される。
さらに本発明の他の態様によれば、癌の治療に有用な薬剤の製造のための式1の化合物の用途が提供される。
図1は、メシル酸イマチニブ感受性(Ba/F3 Bcr−Abl/野生型)およびメシル酸イマチニブ耐性(Ba/F3 Bcr−Abl/T315I)細胞系における本発明の化合物の抑制濃度(IC50)を示す。 図2は、メシル酸イマチニブ耐性細胞系における本発明の化合物の抑制濃度(IC50)を示す。 図3は、メシル酸イマチニブ耐性T315I細胞系における本発明の化合物の作用機序を解明する。 図4は、Bcr−Ablタンパク質の自己リン酸化における本発明の化合物の効果を示す。 図5は、本発明の化合物で治療されたイマチニブ耐性CML細胞(E255V)のCRKLリン酸化分析を示す。 図6Aは、正常な好中球およびCML細胞系におけるホスホ−CRKL(Tyr207)の基礎レベルを示す。図6Bは、実施例3の化合物で治療されたイマチニブ耐性CML細胞のCRKLリン酸化分析を示す。 図7は、メシル酸イマチニブ耐性T315I細胞系における本発明の化合物の相対的腫瘍重量プロファイルを示す。 図8は、メシル酸イマチニブ感受性細胞系(Ba/F3)における本発明の化合物の相対的腫瘍重量プロファイルを示す。
本発明は、式1:
のオキサジアゾール化合物、ならびにそれらの全ての立体異性体および互変異性体形態、それらの医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物、医薬的に許容しうるプロドラグおよび医薬的に許容しうる多形体を提供する。
(式中、
は、ヒドロキシ、(C−C12)アルコキシまたはアリールオキシから選択され;
は、ヒドロキシ、ニトロ、(C−C12)アルコキシ、アリールオキシ、NH−SO−(C−C12)アルキル、NH−SO−アリールまたはNRから選択され;ここで、RおよびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択され;
は、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)シクロアルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから選択され;および
nは、0〜3の整数であり;
ここで、
(C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COORa、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COORa、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)シクロアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C1−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、(C−C12)アルキニル、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
アリールオキシのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、(C−C12)アルキニル、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COORa、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、および(C−C12)アルキニルから選択される1個以上の基で置換され;
ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COORa、C(O)R、SR、NR、(C−C12)アルキル−NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される。)
(定義)
本明細書で使用される用語「アルキル」は、単独で使用されてもまたは置換基の一部として使用されても、直鎖または分岐鎖状のアルキル基を始めとする、飽和脂肪族基のラジカルを言う。アルキル基は、炭素原子1〜12の直鎖または分岐鎖を有しうる。アルキル基として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニルおよびn−デシルが挙げられる。
置換アルキルは、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NR(式中、RおよびRは、水素、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから独立して選択される)から選択される1個以上の基で置換された(C−C12)アルキルを言う。置換アルキルの例として、ベンジル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、N−モルホリノメチル、N−インドロメチル、ピペリジニルメチル、トリフルオロメチルおよびアミノエチルが挙げられる。
本明細書で使用される用語「アルケニル」は、単独で使用されてもまたは置換基の一部として使用されても、示された数の炭素原子と少なくとも1個の炭素−炭素二重結合(2個の隣合うsp炭素原子)とを含む、直鎖または分岐鎖状の炭化水素ラジカルを言う。たとえば、(C−C12)アルケニルは、2〜6個の炭素原子を有するアルケニル基を言う。二重結合の位置と、もしあれば置換基の位置に依存して、二重結合の幾何学的形態は、entgegen(トランス体)(E)またはzusammen(シス体)(Z)、cis(シス)またはtrans(トランス)の形態であってもよい。アルケニルの例として、ビニル、アリルおよび2−プロペニルが挙げられるが、これらに限定されない。
置換アルケニルは、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NR、またはC(O)NR(式中、RおよびRは、水素、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから独立して選択される)から選択される1個以上の基で置換されたアルケニル基を言う。
本明細書で使用される用語「アルキニル」は、単独で使用されてもまたは置換基の一部として使用されても、示された数の炭素原子と少なくとも1つの炭素−炭素三重結合(2個の隣合うsp炭素原子)とを含む、直鎖または分岐鎖状炭化水素ラジカルを言う。たとえば、(C−C12)アルキニルは、2〜12個の炭素原子を有するアルキニル基を言う。アルキニルの例として、エチニル、1−プロピニル、3−プロピニルおよび3−ブチニルが挙げられるが、これらに限定されない。
置換アルキニルは、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NR、またはC(O)NR(式中、RおよびRは、水素、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから独立して選択される)から選択される1個以上の基で置換されたアルキニル基を言う。
本明細書で使用される用語「アルコキシル」または「アルコキシ」は、酸素ラジカルが結合した(C−C12)アルキルを言う。代表的なアルコキシ基として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシおよびtert−ブトキシが挙げられる。
置換アルコキシは、アルキルが、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NR、またはC(O)NR(式中、RおよびRは、水素、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、または非置換もしくは置換ヘテロシクリルから独立して選択される)から選択される1個以上の基で置換されたアルコキシ基を言う。置換アルコキシの例として、クロロメトキシ、2−シアノエトキシ、トリフルオロメトキシおよびベンジルオキシ基が挙げられる。ベンジルオキシ基は、酸素ラジカルが結合したベンジルを言う。
用語「(C−C12)シクロアルキル」または「シクロアルキル」は、3〜12個の炭素原子の単環または多環式炭化水素基を言い、これは、場合によっては、アダマンチルのように橋架け構造であってもよい。シクロアルキルの例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルおよびシクロノニルが挙げられる。
置換(C−C12)シクロアルキルは、1個以上のハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NR、またはC(O)NR(式中、RおよびRは、水素、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから独立して選択される)のような置換基で置換された「(C−C12)シクロアルキル」を言う。
本明細書で使用される用語「アリール」は、存在する炭素環(複数を含む)は共役パイ電子系を有し、6〜14個の環炭素原子を有する、単環または多環式炭化水素基を言う。(C−C14)アリール残基の例は、フェニル、ナフチル、フルオレニルまたはアントラセニルである。(C−C10)アリール残基の例は、フェニルまたはナフチルである。アリール基は、非置換、または1個以上、たとえば、1、2、3、4または5個の同じまたは異なる、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NRまたはC(O)NR(式中、RおよびRは、水素、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから独立して選択される)から選択される置換基で置換されうる。一置換フェニル残基では、置換基は、2−位、3−位または4−位に配置されうる。フェニルが2個の置換基を持つ場合、それらは、2,3−位、2,4−位、2,5−位、2,6−位、3,4−位または3,5−位に配置されうる。一置換フェニル基の例は、3−トリフルオロメチルフェニル、4−クロロフェニルおよび4−シアノフェニルである。二置換フェニル基の例は、3,5−ジフルオロフェニルおよび3,4−ジメトキシフェニルである。
本明細書で使用される用語「アリールオキシル」または「アリールオキシ」は、酸素ラジカルが結合するアリール基を言う。アリールオキシ基のアリールは、非置換、または本明細書で先に記載した置換アリールの定義において例示したように、置換されてもよい。代表的なアリールオキシ基として、フェノキシ、4−クロロフェノキシ、3,4−ジメトキシフェノキシ、その他が挙げられる。
用語「アラルキル」は、ベンジルのような、アルキル基を介して直接結合したアリール基を言う。アラルキル基のアリールは、非置換、または本明細書で先に記載した置換アリールの定義において例示したように、置換されてもよい。
本明細書で使用される用語「ヘテロ原子」として、チッ素、酸素、およびイオウが挙げられる。不足する原子価を持つヘテロ原子はどれも、原子価を満たすように水素原子を有するとする。
ヘテロシクリルとして、環内に二重結合を含まない飽和複素環構造、および環内に1個以上、たとえば、3個の二重結合を含む不飽和複素環構造が挙げられ、ただしこれらは、結果として得られる一、二または三環構造が安定している。単環ヘテロシクリル基では、ヘテロシクリルは、4−員、5−員、6−員または7−員環が好ましく、5−または6−員環がより好ましい。ヘテロシクリル基は、環内に、たとえば、1または2個の酸素原子および/または1または2個のイオウ原子および/または1〜3個のチッ素原子を有してもよい。また、芳香族ヘテロシクリルは、慣習的な用語「ヘテロアリール」と言ってもよく、これは、ヘテロシクリルと言われる全ての定義および説明に適用される。ヘテロシクリルの例として、ピロリル、ピロリジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、ピペラジニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、フリル、チエニル、ピリジル、ピリミジル、ピペリジル、ベンゾチアゾリル、プリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾキサゾリル、インドリル、イソインドリル、イソキノリル、イソキノリル、モルフォリニル、キノキサリニル、およびキノリルが挙げられる。
置換ヘテロシクリルは、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、SR、NR、(C−C12)アルキル−NRまたはC(O)NR(式中、RおよびRは、水素、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから独立して選択される)から選択される1個以上の基で置換されたヘテロシクリルを言う。置換基は、環炭素原子または環チッ素原子のいずれに存在してもよい。結果として安定な分子となれば、置換基は、1つまたはそれ以上の位置に存在することができる。
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を言う。
用語「溶媒和物」は、化合物が、溶媒分子と比例量で配位している複合体を表す。溶媒が水である特定の溶媒和物は、水和物と言う。
用語「互変異性体」は、互いに1個(またはそれ以上)の移動可能な原子の位置および電子分布だけが相違する2個(またはそれ以上)の化合物のの共存を言い、たとえば、ケト−エノール互変異性体である。
「置換」または「で置換された」は、そのような置換が、置換された原子および置換基の許容原子価に従って行われる暗黙の条件を含み、再編成、環化または脱離によって簡単に望ましくない変換を起こさない安定な化合物を表すと理解されるだろう。
本明細書で使用される用語「式1の化合物」は、全ての立体異性体および互変異性体形態および全ての割合のこれらの混合物、ならびにこれらの医薬的に許容しうる塩、溶媒和物、プロドラグおよび多形体を含む。
(本発明の態様)
一態様で、本発明は、式1:
の化合物を提供する。
(式中、
は、ヒドロキシ、(C−C12)アルコキシまたはアリールオキシから選択され;
は、ヒドロキシ、(C−C12)アルコキシまたはアリールオキシから選択され;
は、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)シクロアルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから選択され;および
nは、0〜3の整数であり;
ここで、
(C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)シクロアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アリールオキシのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COORa、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される。)
別の態様で、本発明は、式1:
(式中、
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、水素または(C−C12)アルキルであり;および
nは、0または1であり;
ここで、
(C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される。)の化合物を提供する。
さらに別の態様で、本発明は式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
は、水素または非置換(C−C12)アルキルであり;および
nは、0または1である)の化合物を提供する。
さらなる態様で、本発明は、式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、(C−C12)アルキルであり;および
nは0であり;
ここで、
(C−C12)アルキルは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、neo−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルおよびn−ノニルから選択される)の化合物を提供する。
別の態様で、本発明は、式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、(C−C12)シクロアルキルであり;および
nは0または1であり;
ここで、
(C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)シクロアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される)の化合物を提供する。
さらに別の態様で、本発明は、式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
は、非置換(C−C12)シクロアルキルであり;および
nは、0または1である)の化合物を提供する。
別の態様で、本発明は、式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、アリールであり;および
nは、0または1であり;
ここで、
(C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される)の化合物を提供する。
さらに別の態様で、本発明は、式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
は、フェニルであり;および
nは1である)の化合物を提供する。
さらなる態様で、本発明は、式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、ヘテロシクリルであり;および
nは、0または1であり;
ここで、
(C−C12)アルキルは、非置換またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換または置換アリールおよび非置換または置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される)の化合物を提供する。
別の態様で、本発明は、式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
は、ヘテロシクリルであり;および
nは1であり;
ここで、
ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、COOR、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される)の化合物を提供する。
さらに別の態様で、本発明は、式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
は、ピペリジンまたはピリジン;および
nは、0または1であり;
ここで、
ピペリジンは、非置換、またはハロゲン、(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、COOR、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールおよびヘテロシクリルから独立して選択される)の化合物を提供する。
さらなる態様で、本発明は、式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、ニトロ、NH−SO−(C−C12)アルキル、NH−SO−アリールまたはNRから選択され;ここで、RおよびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択され;
は、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)シクロアルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから選択され;および
nは、0〜3の整数であり;
ここで、
(C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)シクロアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される)の化合物を提供する。
別の態様で、本発明は、式1:
(式中、
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、ニトロ、NH、NH−SO−(C−C12)アルキル、NH−SO−アリールまたはNRから選択され、ここで、RおよびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択され;
は、水素または(C−C12)アルキルであり;および
nは、0または1であり;
ここで、
(C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アリールは、非置換、または、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換または置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される)の化合物を提供する。
さらに別の態様で、本発明は、式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
は、ニトロ、NH、NH−SO−(C−C12)アルキル、NH−SO−アリールまたはNRから選択され;ここで、RおよびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択され;
は、水素または非置換(C−C12)アルキルであり;および
nは、0または1である)の化合物を提供する。
さらなる態様で、本発明は、式1
(式中、
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、ニトロ、NH、NH−SO−(C−C12)アルキル、NH−SO−アリールまたはNRから選択され、ここで、RおよびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択され;
は、アリールであり;および
nは、0または1であり;
ここで、
(C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アラルキルのアリールは、非置換、または、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される)の化合物を提供する。
別の態様で、本発明は、式1:
(式中、
は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
は、ニトロ、NH、NH−SO−(C−C12)アルキル、NH−SO−アリールまたはNRから選択され、ここで、RおよびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリール、ヘテロシクリル、SO−アルキルまたはSO−アリールから独立して選択され;
はヘテロシクリルであり;および
nは、0または1であり;
ここで、
(C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
(C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
ヘテロシクリルは、非置換、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される)の化合物を提供する。
本発明による化合物の例を以下に列挙する。
4−[2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール;
4−[2−(3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール;
4−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
3−ベンジル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール;
4−[2−(3−ベンジル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
5−[2−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−ビニル]−3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール;
2−メトキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニルアミン;
N−{2−メトキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニル}−メタンスルホンアミド;
N−{2−ヒドロキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニル}−メタンスルホンアミド;
2−ニトロ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール;
3−[2−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−ビニル]−5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール;
2−アミノ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール;
4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル;
4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン;
4−[2−(3−ピペリジン−4−イルメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−1−イソプロピル−ピペリジン;
4−{2−[3−(1−イソプロピル−ピペリジン−4−イルメチル)−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル]−ビニル}−ベンゼン−1,2−ジオール;
[2−(4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン−1−イル)−エチル]−ジメチル−アミン;
4−(2−{3−[1−(2−ジメチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルメチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル}−ビニル)−ベンゼン−1,2−ジオール;
1−ベンジル−4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン;
4−{2−[3−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルメチル)−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル]−ビニル}−ベンゼン−1,2−ジオール;
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ノニル−[1,2,4]オキサジアゾール;
4−[2−(3−ノニル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
3−シクロプロピル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール;
4−[2−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ペンチル−[1,2,4]オキサジアゾール;
4−[2−(3−ペンチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ヘキシル−[1,2,4]オキサジアゾール;
4−[2−(3−ヘキシル−[1,2,4]オキサジゾール−ビニル]−ベンジルジオール;
3−シクロヘキシルメチル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール;
4−[2−(3−シクロヘキシルメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−オクチル−[1,2,4]オキサジアゾール;
4−[2−(3−オクチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール;
4−[2−(3−ヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
3−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−ピリジン;
4−[2−(3−ピリジン−3−イル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
3−シクロヘプチル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール;
4−[2−(3−シクロヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
3−シクロヘキシル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール;および
4−[2−(3−シクロヘキシル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール、
またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物、医薬的に許容しうるプロドラグもしくは医薬的に許容しうる多形体。
別の態様では、本発明は、以下の化合物を包含する。
4−[2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−[2−(3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−[2−(3−ベンジル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
N−{2−ヒドロキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニル}−メタンスルホンアミド;
2−ニトロ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール;
2−アミノ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール;
4−[2−(3−ピペリジン−4−イルメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−{2−[3−(1−イソプロピル−ピペリジン−4−イルメチル)−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル]−ビニル}−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−(2−{3−[1−(2−ジメチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルメチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル}−ビニル)−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−{2−[3−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルメチル)−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル]−ビニル}−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−[2−(3−ノニル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−[2−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−[2−(3−ペンチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−[2−(3−ヘキシル−[1,2,4]オキサジゾール−ビニル]−ベンジルジオール;
4−[2−(3−シクロヘキシルメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−[2−(3−オクチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−[2−(3−ヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−[2−(3−ピリジン−3−イル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
4−[2−(3−シクロヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;および
4−[2−(3−シクロヘキシル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール、
またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物、医薬的に許容しうるプロドラグもしくは医薬的に許容しうる多形体。
また、本発明の化合物は、全ての立体異性体、互変異性体形態および全ての割合でのこれらの混合物、ならびにこれらの医薬的に許容しうる塩、溶媒和物、プロドラグおよび多形体も含む。
本発明の別の態様によれば、式1の化合物は、当業者に周知の方法を使用する数多くの方法で製造することができる。本発明の化合物を製造する方法の例を、以下に記載し、スキーム1〜7で説明するが、これらに限定されない。本明細書に記載する一定の方法の範囲内で、使用される合成ステップの順番は変化してもよく、とりわけ、特定の基質に存在する官能基の性質および採用される保護基の使い方(もしあれば)などの要因に依存することは当業者であれば理解するだろう。明らかに、そのような要因は、合成ステップで使用されるべき試薬の選択にも影響するだろう。
以下の方法で使用される試薬、反応物質および中間体は、市販のものであり、また、当該分野で公知の標準的な文献記載の手順により製造することもできる。本発明の化合物の合成に使用される出発化合物および中間体は、数字で(2−31)とする。
方法の説明全体を通して、出発化合物および中間体を表す種々の式中で、式1に相当する置換基は、他に記載がない限り、式1の化合物と同じ意味を持つ。本発明のスキームは、数値で(1−7)とする。本発明の種々のスキームにおいて使用される方法は、一般的記号を伴って表し、すなわち、1a、1b、1c、1d、2a、2b、2c、2d、3a、3b、3c、4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、5a、5b、6a、6b、6c、6d、6e、7a、7bおよび7cとする。
本発明の化合物の製造方法を、以下のスキームに記載する。
スキーム1:
スキーム1は、式1の化合物(スキーム1では、化合物6(R=R=(C−C12)アルコキシ)および化合物7(R=R=OH)と言い、ここで、nおよびRは、式1で定義された通りである)の製造方法を示す。該方法は、以下に記載するステップ1〜5を含む。
ステップ1
式3の化合物の製造:
式2(式中、RおよびRは(C−C12)アルコキシである)の化合物を、マロン酸(European Journal of Medicinal Chemistry、第37巻、979〜984ページ(2002年))とのクネーフェナーゲル縮合を供し、式3の化合物を得ることができる(反応1a);
(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシである)。
ステップ2
式5の化合物の製造:
式5の化合物の製造方法は、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters、第9巻、209〜212ページ(1999年)の応用である。
式3の化合物(ステップ1で得た)を、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)のような活性化試薬を用い、20℃〜35℃の範囲の温度で、トルエン、DMFおよびTHFから選択される適切な溶剤中で活性化することができる。溶剤として、DMFまたはトルエンを用いるのが好ましい。活性化された式3の化合物を、市販の式4:
(式中、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物と反応させ、対応する式5:
(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシであり、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物を得ることができる(反応1b)。
市販品ではないアミドキシムは、対応するニトリル誘導体から製造することができる(Synthesis第8巻、1148〜1159ページ(2000年))。
ステップ3
式6の化合物の製造:
式5の化合物(ステップ2で得られた)を、トルエン、DMFおよびTHFから選択される適切な溶剤中、CDIのような試薬での処理により脱水することができる。溶剤として、トルエンまたはDMFを使用することが好ましい。脱水は、50℃〜120℃の範囲の温度で6〜12時間行い、式6:
(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシであり、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物を形成することができる(反応1c)。
ステップ4
式7の化合物の製造:
式6(ステップ3で得られた)の化合物のアルコキシ基の脱アルキル化は、適切な脱アルキル化剤を用いて行うことができる。たとえば、メトキシ基の脱メチル化は、三臭化ホウ素のような適切なルイス酸から選択される脱メチル化剤を使用し、ジクロロメタンのような適切な溶剤中、−78℃〜0℃の範囲の温度で行ってもよく、式7の化合物を得る。あるいは、ジクロロメタンのような適切な溶剤中、0℃〜30℃の範囲の温度で、無水AlCl/DMSまたは無水AlCl/EtSHを使用してもよい。
(式中、R=R=OHであり、nおよびRは、式1で定義された通りである)(反応1d)。
使用する脱メチル化剤は、三臭化ホウ素が好ましい。
ステップ5
式6および7の化合物(式1の化合物に対応する)は、場合によっては、それらに対応する塩に変換することができる。
スキーム2:
スキーム2は、式1の化合物(スキーム2では、化合物7(ここで、R=R=OHであり、nおよびRは、式1で定義された通りである)と言う)の製造方法を示す。該方法は、以下に記載するステップ1〜5を含む。
ステップ1
式9の化合物の製造:
市販の式8(式中、RおよびRはOHである)の化合物は、式9の化合物(式中、Lは、t−ブチルジメチルシリルオキシ基のような保護ヒドロキシ基である)に変換することができる。たとえば、OH基は、イミダゾールのような適切な塩基(Tetrahedron Asymmetry、第8巻、2371〜2379ページ(1996年))の存在下、乾燥DMFのような適切な溶剤中、20℃〜35℃の範囲の温度で、40〜100時間かけて、t−ブチルジメチルシリルクロリド(TBDMSCl)を使用する処理によって保護することができ、式9(式中、Lはt−ブチルジメチルシリルオキシ)の化合物およびそれに対応するTBDMSエステルの混合物を得る。式9の化合物およびそのTBDMSエステルの混合物は、THFおよびメタノールの混合物のような適切な溶剤中に溶解し、炭酸カリウム水溶液のような塩基で処理し、次いでクエン酸のような酸で処理することができ、主生成物として、式9:
(式中、Lは、t−ブチルジメチルシリルオキシ基のような保護ヒドロキシ基である)の化合物を得る(反応2a)。
ステップ2
式10の化合物の製造:
式9の化合物(ステップ1で得られた)は、当該分野で周知の任意の適切な方法によって酸塩化物に変換することができる。たとえば、式9の化合物は、ジクロロメタンのような適切な溶剤に溶解し、触媒量のDMFの存在下、20℃〜35℃の範囲の温度で塩化オキサリルを用いて処理してもよく、対応する酸塩化物を式10:
(式中、Lは、t−ブチルジメチルシリルオキシ基のような保護ヒドロキシ基である)の化合物を得る(反応2b)。
ステップ3
式11の化合物の製造:
式10の化合物(ステップ2で得られた)は、ピリジンのような適切な塩基の存在下、キシレンまたはトルエンのような適切な溶剤に溶解し、120℃〜140℃の範囲の温度で、式4:
(式中、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物で処理(Jounal of Medicinal Chemistry、第47巻、6662〜6665ページ(2004年))することができ、式11:
(式中、Lは、t−ブチルジメチルシリルオキシ基のような保護ヒドロキシ基であり、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物を得る(反応2c)。キシレンおよびピリジンの混合物を使用するのが好ましい。
ステップ4
式7の化合物の製造:
式7の化合物は、任意の適切な脱保護剤との反応で、L基の脱保護(たとえば、脱シリル化)により、式11の化合物(ステップ3で得られた)から得ることができる。たとえば、t−ブチルジメチルシリルオキシ基は、20℃〜35℃の範囲の温度で、THF中、1.0MのTBAF溶液を使用して脱保護してもよい(反応2d)。
(式中、R=R=OHであり、nおよびRは、式1で定義された通りである。)
ステップ5
式7の化合物(式1の化合物に対応する)は、場合によっては、それに対応する塩に変換することができる。
スキーム3:
スキーム3は、式1の化合物(スキーム3では、化合物7(ここで、R=R=OHであり、nおよびRは、式1で定義された通りである)と言う)の製造方法を示す。該方法は、以下に記載するステップ1〜4を含む。
ステップ1
式12の化合物の製造:
コーヒー酸としても知られている、式8(式中、RおよびRは、OHである)の市販の化合物は、任意の適切な方法によって、式12(式中、R=R=OHであり、Xはアルキルである)の対応するエステルに変換することができる。たとえば、式12(式中、Xはメチルである)のメチルエステルは、塩化オキサリルの存在下、20℃〜35℃の範囲の温度で、式8の化合物をメタノールで反応させることによって製造してもよい(反応3a)。
(式中、R=R=OHであり、Xはメチルのようなアルキルである。)
ステップ2
式13の化合物の製造:
式12の化合物(ステップ1で得られた)は、イミダゾールのような適切な塩基の存在下、THFまたはメタノールのような溶剤中、20℃〜35℃の範囲の温度で、TBDMSClのような適切な保護剤で処理することができ、式13:
(式中、Lは、t−ブチルジメチルシリルオキシ基のような保護ヒドロキシ基であり、Xは、メチルのようなアルキルである)の化合物を得る(反応3b)。
ステップ3
式7の化合物の製造:
式13の化合物(ステップ2で得られた)は、水素化ナトリウムのような適切な塩基の存在下、THFのような適切な溶剤中、40℃〜80℃の範囲の温度で、6〜8時間、式4:
(式中、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物で処理することができ、式7:
(式中、R=R=OHであり、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物を得る(反応3c)。
ステップ4
式7の化合物(式1の化合物に対応する)は、場合によっては、それに対応する塩に変換することができる。
スキーム4:
スキーム4は、式1の化合物(スキーム4では、化合物18(R=(C−C12)アルコキシ;R=NO)、化合物19(R=(C−C12)アルコキシ;R=NH)、化合物20(R=(C−C12)アルコキシ;R=NHSO−アルキルまたはNHSO−アリール)、化合物21(R=ヒドロキシ;R=NHSO−アルキルまたはNHSO−アリール)と言い、ここで、nおよびRは、式1で定義された通りである)の製造方法を示す。該方法は、以下に記載するステップ1〜8を含む。
ステップ1
式15の化合物の製造:
式14(式中、Rは(C−C12)アルコキシである)の化合物、すなわち、4−アルコキシベンズアルデヒドは、25℃〜30℃の範囲の温度で、硝酸アンモニウムおよびトリフルオロ酢酸無水物(TFAA)のような適切なニトロ化剤を使用するニトロ化によって、式15(式中、Rは、(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロである)の化合物に変換することができる。あるいは、HNOおよびHSOの混合物をニトロ化剤として使用してもよい(反応4a)。
(式中、Rは、(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロである。)
ステップ2
式16の化合物の製造:
式15の化合物(ステップ1で得られた)は、マロン酸とのクネーフェナーゲル縮合に供することができ、式16:
(式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロである)の化合物を得る(反応4b)。
ステップ3
式17の化合物の製造:
式16の化合物(ステップ2で得られた)は、DMFまたはTHFのような適切な溶剤に溶解し、20℃〜35℃の範囲の温度で、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)または1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)のような適切な試薬で活性化することができる。活性化された式16の化合物は、式4:
(式中、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物でさらに処理することができ、対応するo−アシルアミドキシムを式17の化合物として得る(反応4c)。
(式中、Rは、(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロであり、nおよびRは、式1で定義された通りである。)市販品ではないアミドキシムは、対応するニトリル誘導体から製造することができる。
ステップ4
式18の化合物の製造:
式17の化合物(ステップ3で得られた)は、DMFまたはTHFのような適切な溶剤中、50℃〜120℃の範囲の温度で、6〜12時間、CDIのような試薬による処理によって脱水することができ、式18:
(式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロであり、nおよびRは式1で定義された通りである)の化合物を形成する(反応4d)。
ステップ5
式19の化合物の製造:
式18の化合物(ステップ4で得られた)は、酢酸エチルまたはメタノールのような適切な溶剤中、50℃〜100℃の範囲の温度で、塩化第一スズのような還元剤で処理することができ、式19の化合物を得る。あるいは、Fe/HClを使用してもよい。還元剤として塩化第一スズを使用するのが好ましい(反応4e)。
(式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、RはNHであり、nおよびRは式1で定義された通りである。)
ステップ6
式20の化合物の製造:
式19の化合物(ステップ5で得られた)は、ジクロロメタンのような溶剤中、ピリジンまたはトリエチルアミンのような適切な塩基の存在下、20℃〜40℃の範囲の温度で、塩化アルキルスルホニル(たとえば、塩化メチルスルホニル)または塩化アリールスルホニルと反応させることができ(反応4f)、式20:
(式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rは、NHSO−アルキルまたはNHSO−アリールであり、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物を得る。あるいは、該反応はピリジン中で行ってもよく、ピリジンは、溶剤および塩基の両方として使用してもよい。
ステップ7
式21の化合物の製造:
式20の化合物(ステップ6で得られた)のアルコキシ基の脱アルキル化は、適切な脱アルキル化剤を使用して行うことができる。たとえば、メトキシ基の脱メチル化は、ジクロロメタンのような適切な溶剤中、−78℃〜0℃の範囲の温度で、三臭化ホウ素のような適切なルイス酸から選択される脱メチル化剤を使用して行ってもよく、式21の化合物を得る(反応4g)。あるいは、ジクロロメタンのような適切な溶剤中、0℃〜30℃の範囲の温度で、無水AlCl/DMSまたは無水AlCl/EtSHを使用してもよい。
(式中、RはOHであり、Rは、NHSO−アルキルまたはNHSO−アリールであり、nおよびRは、式1で定義された通りである。)
使用する脱メチル化剤は、三臭化ホウ素が好ましい。
ステップ8
式18、19、20および21の化合物(式1の化合物に対応する)は、場合によっては、それらに対応する塩に変換することができる。
スキーム5:
スキーム5は、式1の化合物(スキーム5では、化合物18(R=(C−C12)アルコキシ;R=NO)、化合物22(R=ヒドロキシ;R=NO)、および化合物23(R=ヒドロキシ;R=NH)と言い、ここで、nおよびRは、式1で定義された通りである)の製造方法を示す。該方法は、以下に記載するステップ1〜3を含む。
ステップ1
式22の化合物の製造:
式16(式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロである)の化合物は、DMF中、40分にわたって20℃〜35℃の範囲の温度で、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)またはN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)との混合物のような試薬を使用して活性化することができる(Synthetic Communications、第34巻、10号、1863〜1870ページ(2004年))。活性化された酸は、120℃〜160℃の範囲の温度で、3〜5時間、式4:
(式中、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物とともに還流することができ、主生成物として、式18:
(式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロである)の化合物(反応5a)、および少量の脱アルキル化された式22:
(式中、Rはヒドロキシであり、Rはニトロである)の化合物を得る。
ステップ2
式23の化合物の製造:
式22の化合物(ステップ1で得られた)は、酢酸エチルまたはメタノールのような適切な溶剤中、50℃〜100℃の範囲の温度で、塩化第一スズのような適切な還元剤で還元することができ、式23:
(式中、Rはヒドロキシであり、RはNHである)の化合物を得る(反応5b)。
ステップ3
式22および23の化合物(式1の化合物に対応する)は、場合によっては、それらに対応する塩に変換することができる。
スキーム6:
スキーム6は、式1の化合物(スキーム6では、化合物27(R=R=(C−C12)アルコキシ)、化合物28(R=R=(C−C12)アルコキシ)および化合物29(R=R=ヒドロキシ)と言い、ここで、n=1であり、R
(式中、*は、結合点であり、Rは、H、(C−C12)アルキルまたはベンジルから選択される)である)の製造方法を示す。該方法は、以下に記載するステップ1、2、2A〜2Dおよび3〜7を含む。
ステップ1
式24の化合物の製造:
式3(式中、R=R=(C−C12)アルコキシである)の化合物は、従来法により、対応するアルキルエステルである式24の化合物に変換することができる(反応6a)。
(式中、R=R=アルコキシである。)たとえば、式3の化合物を、対応するメチルエステルに変換することができる。
ステップ2
式25の化合物の製造:
ステップ2A
式25Bの化合物の製造:
市販の式25A:
の化合物は、水酸化ナトリウム水溶液のような適切な塩基の存在下、THFまたはジクロロメタンのような適切な溶剤中、20℃〜35℃の範囲の温度で、t−ブトキシカルバメートで処理することができ、式25Bの化合物を得る(反応6f)。
ステップ2B
式25Cの化合物の製造:
式25Bの化合物は、無水炭酸カリウムのような適切な塩基の存在下、THFのような適切な溶剤中、20℃〜50℃の範囲の温度で、シアノメチルホスホン酸ジエチルエステルのようなシアノメチル化試薬とともに還流することができ、式25C:
の化合物を得る(反応6g)。
ステップ2C
式25Dの化合物の製造:
式25Cの化合物は、メタノールのような適切な溶剤中、20℃〜35℃の範囲の温度、40〜60psiの範囲の圧力で、H/Pd−Cのような適切な還元剤を使用して還元することができ、式25D:
の化合物を得る(反応6h)。
ステップ2D
式25の化合物の製造:
式25Dの化合物は、無水炭酸カリウムのような適切な塩基の存在下、アルコールまたはアルコール水溶液のような適切な溶剤中、20℃〜35℃の範囲の温度で、ヒドロキシルアミン塩酸塩で処理することができ(反応6i)、式25:
の化合物を得る。
ステップ3
式26の化合物の製造:
式24の化合物(ステップ1で得られた)は、水素化ナトリウムのような適切な塩基の存在下、THF(Journal of Medicinal Chemistry、第22巻、3397〜3408ページ(1993年))のような適切な溶剤中、20℃〜60℃の範囲の温度で、式25の化合物(ステップ2Cで得られた)で処理することができ、式26:
(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシである)の化合物を得る(反応6b)。
ステップ4
式27の化合物の製造:
式26の化合物(ステップ3で得られた)は、ジクロロメタンのような適切な溶剤中、20℃〜35℃の範囲の温度で、トリフルオロ酢酸のような適切な脱保護剤で脱保護することができ、式27:
(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシであり、n=1であり、Rは、
(式中、Rは水素である)である)の化合物を得る(反応6c)。
ステップ5
式28の化合物の製造:
式27の化合物(ステップ4で得られた)は、無水KCOまたは水素化ナトリウムのような適切な塩基の存在下、乾燥DMFのような適切な溶剤中、25℃〜100℃の範囲の温度で、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化ベンジルとともに加熱することによってアルキル化することができ、式28:
(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシであり、n=1であり、Rは、
(式中、Rは、アルキルおよびベンジルから選択される)の化合物を得る(反応6d)。
ステップ6
式27Aの化合物または式29の化合物の製造:
式28の化合物(ステップ5で得られた)は、適切な 脱アルキル化剤で処理することができ、たとえば、メトキシ基の脱メチル化を行うためには、式28の化合物を、ジクロロメタンのような適切な溶剤中、−78℃〜0℃の範囲の温度で、三臭化ホウ素のような適切なルイス酸で処理することができ、式29の化合物を得る(反応6e)。あるいは、ジクロロメタンのような適切な溶剤中、0℃〜30℃の範囲の温度で、無水AlCl/DMSまたは無水AlCl/EtSHを使用してもよい。
(式中、RおよびRは、ヒドロキシであり、n=1であり、Rは、
(式中、Rは、アルキルおよびベンジルから選択される)である。)使用される脱メチル化剤は、三臭化ホウ素が好ましい。
同様に、式27の化合物(ステップ4で得られた)を、式27A:
(式中、RおよびRは、ヒドロキシであり、n=1であり、Rは、
(式中、Rは水素である)である)の化合物に変換することもできる。
ステップ7
式27、27A、28および29の化合物(式1の化合物に対応する)は、場合によっては、それらに対応する塩に変換することができる。
スキーム7:
スキーム7は、式1の化合物(スキーム7では、化合物27(R=R=(C−C12)アルコキシ;Rは水素)、化合物27A(R=R=ヒドロキシ;Rは水素)、化合物28(R=R=(C−C12)アルコキシ;Rは、アルキルまたはベンジル)、および化合物29(R=R=ヒドロキシ;Rは、アルキルまたはベンジル)を言い、ここで、n=1;R
(式中、*は、結合点))の製造方法を示す。該方法は、以下に記載するステップ1、2、2A〜2Dおよび3〜5を含む。
ステップ1
式30の化合物の製造:
式3の化合物(式中、R=R=(C−C12)アルコキシである)は、従来の方法を使用して、式3の化合物の対応する酸塩化物である式30の化合物に変換することができる(反応7a)。
(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシである。)
ステップ2
式31の化合物の製造:
(式中、n=1であり、Rは、
(式中、*は結合点であり、Rは、水素、アルキルおよびベンジルから選択される。)
ステップ2A
式31Aの化合物の製造:
市販の式25A:
の化合物は、無水炭酸カリウムのような適切な塩基の存在下、乾燥DMFのような適切な溶剤中、20℃〜35℃の範囲の温度で、R−X(式中、Rは、アルキルおよびベンジルから選択され、Xはハライドである)で処理することができ、式31A:
の化合物を得る(反応7d)。
ステップ2B
式31Bの化合物の製造:
式25Aまたは31Aの化合物は、無水炭酸カリウムのような適切な塩基の存在下、THFのような適切な溶剤中、20℃〜35℃の範囲の温度で、シアノメチルホスホン酸ジエチルエステルのようなシアノメチル化試薬とともに還流することができ、式31B:
の化合物を得る(反応7e)。
ステップ2C
式31Cの化合物の製造:
式31Bの化合物は、メタノールのような適切な溶剤中、0℃〜10℃の範囲の温度で、削り屑状マグネシウム(Journal of Medicinal Chemistry、第42巻、730〜741ページ(1999年))のような適切な還元剤で処理することができ、式31C:
の化合物を得る(反応7f)。
ステップ2D
式31の化合物の製造:
式31Cの化合物は、無水炭酸カリウムのような適切な塩基の存在下、アルコールまたはアルコール水溶液のような適切な溶剤中、20℃〜35℃の範囲の温度で、ヒドロキシルアミン塩酸塩で処理することができ(反応7g)、式31:
(式中、n=1であり、Rは、
(式中、*は結合点であり、Rは、水素、(C−C12)アルキルおよびベンジルから選択される)である)の化合物を得る。
ステップ3
式27の化合物または式28の化合物の製造:
式30の化合物(ステップ1で得られた)は、キシレンまたはトルエンのような適切な溶剤中、ピリジンのような適切な塩基の存在下、120℃〜140℃の範囲の温度で、式31の化合物(ステップ2Dで得られた)で処理することができ、式27または式28:
(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシであり、n=1であり、Rは、
(式中、化合物27ではRは水素であり、化合物28ではRは、アルキルおよびベンジルから選択される)である)の化合物を得る(反応7b)。
あるいは、エタノール水溶液のような適切な溶剤中で、酢酸ナトリウムのような塩基を使用してもよい。
ステップ4
式27Aの化合物または式29の化合物の製造:
式27の化合物(ステップ3で得られた)は、適切な脱アルキル化剤で処理することができ、たとえば、メトキシ基の脱メチル化を行うためには、式27の化合物を、ジクロロメタンのような適切な溶剤中、−78℃〜0℃の範囲の温度で、三臭化ホウ素のような適切なルイス酸で処理することができ、式27Aの化合物を得る(反応7c)。
あるいは、ジクロロメタンのような適切な溶剤中、0℃〜30℃の範囲の温度で、無水AlCl/DMSまたは無水AlCl/EtSHを使用してもよい。
(式中、RおよびRは、ヒドロキシであり、n=1であり、Rは、
(式中、Rは水素である。)
同様に、式28の化合物は、式29:
(式中、RおよびRは、ヒドロキシであり、n=1であり、Rは、
(式中、Rは、アルキルおよびベンジルから選択される)である)の化合物に変換することができる(反応7c)。
使用される脱メチル化剤は、三臭化ホウ素が好ましい。
ステップ5
式27、27A、28および29の化合物(式1の化合物に対応する)は、場合によっては、それらの対応する塩に変換することができる。
また、本発明は、その範囲内で、式1の化合物の1個以上の原子がそれぞれそれらに対応する同位体と置き換えられている、式1の化合物の同位体的に標識された全ての形態を含む。本明細書で開示される化合物に導入されてもよい同位体の例として、HおよびHのような水素、11C、13Cおよび14Cのような炭素、13Nおよび15Nのようなチッ素、15O、17Oおよび18Oのような酸素、36Clのような塩素、18Fのようなフッ素、および35Sのようなイオウの同位体が挙げれれるが、これらに限定されない。
より重い同位体による置換、たとえば、1個以上の重要な炭素−水素結合の炭素−重水素による置換えは、たとえば、より長い代謝サイクル、安全性の改良、有効性の増大のようなある治療的な利点を示すかもしれない。
式1の化合物の同位体的に標識された形態は、当業者に公知の従来の技術によって、または先に記載した方法または後の項の実施例に類似する方法であって、標識されていない試薬の代わりに同位体的に標識された適切な試薬を使用する方法によって、製造することができる。
また、本発明の化合物は、それらの医薬的に許容しうる塩またはその溶媒和物の形態で利用することもできる。本発明の化合物の医薬的に許容しうる塩は、特に生理的に使用することができる塩である。
用語「医薬的に許容しうる塩」は、本明細書に記載する化合物に見られる特定の置換基に依り、酸または塩基で製造される活性化合物の塩を含むことを意味する。本発明の化合物が比較的酸性の官能基を含む場合は、化合物を、充分な量の目的とする塩基と、そのまままたは適切な不活性溶剤中で、接触させることにより、塩基付加塩を得ることができる。医薬的に許容しうる塩基付加塩の例として、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、または有機塩基塩、それに類似する塩が挙げられる。医薬的に許容しうる有機塩基付加塩の例として、リシン、アルギニン、グアニジン、ジエタノールアミンなどのような有機塩基から誘導される塩が挙げられる。
本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含む場合は、化合物を、充分な量の目的とする酸と、そのまままたは適切な不活性溶剤中で、接触させることにより、酸付加塩を得ることができる。医薬的に許容しうる酸付加塩の例として、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸一水素酸、リン酸、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、硫酸、硫酸一水素塩、またはヨウ化水素酸などの無機酸から誘導される塩、および酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマール酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸、グルクロン酸またはガラクツロン酸などのような有機酸から誘導される塩が挙げられる。ある特定の本発明の化合物は塩基性および酸性官能基の療法を含み、該化合物は、塩基性付加塩または酸性付加塩のどちらにも変換することができる。
化合物は、従来の方法で、塩を塩基または酸と接触させ、本発明の化合物を単離することによって、再生してもよい。化合物は、ある物性において、種々の塩形態とは異なる。異なる可能性のある物性の例としては、極性溶剤への溶解性がある。
本発明のある化合物は、非溶媒和物の形態で存在することができ、同様に水和物を始めとする溶媒和物の形態で存在することもできる。本発明のある化合物は、多結晶形態または無定形形態で存在することがある。一般的に、全ての物理的形態は、本発明により考慮される用途に適切であり、本発明の範囲内にあることが意図されるものである。
式1の化合物の種々の多形体は、異なる条件下で、化合物の結晶化によって製造することができる。異なる条件は、たとえば、結晶化用に使用する異なる溶剤またはその混合物、異なる温度での結晶化、結晶化における非常に速い速度での冷却から徐冷までの冷却の種々の方法がある。また、多形体は、化合物を加熱または溶融し、次いで徐冷または素早く冷却することによって得ることもできる。多形体の存在は、IR(赤外)分光法、固体プローブNMR(核磁気共鳴)分光法、示差走査熱量計、粉末X線回析分析、または他のそのような方法によって測定することができる。
当業者であれば、式1の化合物には立体中心が存在することを理解するであろう。したがって、本発明は、式1の可能性のある全ての立体異性体および幾何異性体を含み、さらにラセミ化合物ばかりでなく光学的に活性な異性体も含む。式1の化合物の単一のエナンチオマーを望む場合は、最終生成物の分割、または異性体的に純粋な出発物質または任意の都合のよい中間体からの立体特異的合成によって得てもよい。最終生成物、中間体または出発物質の分割は、たとえば、Chiral reagents for Asymmetric Synthesis by Leo A.Paquette;ジョン・ウィレイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons Ltd(2003年))のような、当該分野で公知の任意の適切な方法によって行ってよい。
さらに、式1の化合物の互変異性体が存在する可能性のある場合は、本発明は、該化合物の全ての互変異性体形態を含むことを意図する。
また、本発明は、式1の化合物のプロドラグも意図する。本発明の任意の化合物のプロドラグ誘導体は、投与の後にインビボで、ある化学的または生理的経路を経て親化合物を放出する、たとえば、プロドラグが生理的pHになることにより、または酵素作用により親化合物に変換される、化合物の誘導体である。好ましいプロドラグは、細胞内で変換するもの、より好ましくは細胞内の変換位置が治療作用の部位であるものである。たとえば、好ましいプロドラグは、生理的条件下で加溶媒分解によって親のカルボン酸に変換可能な医薬的に許容しうるエステル誘導体であり、たとえば、当該分野で慣習的に使用されている、低級アルキルエステル類、シクロアルキルエステル類、低級アルケニルエステル類、ベンジルエステル類、ピバロイルオキシメチルエステルのような一または二置換低級アルキルエステル類など(An introduction to Medicinal Chemistry,Graham.L.Patrick,Second Edition,Oxford University Press,239〜248ページ;Prodrugs:Challenges and Rewards,Part1 and Part2,AAPSプレス社(AAPS Press)、ヴァレンチノ、ジェイ ステラ(Valentino J.Stella)、レナルド、ティー ボーチャード(Renald T.Borchardt)、マイケル、ジェイ ヘイジマン(Michael J.Hagemon)、レザ、オリヤイ ハンズ マーグ(Reza Oliyai,Hans Maag)、ジェファーソン、ダブリュー ティレイ(Jefferson W.Tilley)著である。
さらに、本発明は、有効量の少なくとも1種の式1の化合物またはその生理的に許容しうる塩と、通常の医薬的に許容しうる担体とを含む医薬組成物、および医薬組成物を製造する方法であって、医薬的に適切で生理的に許容しうる賦形剤、および適切な場合はさらに適切な活性化合物、添加剤または補助剤を使用して、少なくとも1種の式1の化合物を適切な投与形態とすることを含む方法に関する。
本明細書で使用される用語「医薬的に許容しうる担体」は、対象、好ましくは哺乳類、より好ましくはヒトに適合性のある任意の種類の非毒性および不活性の固体、半固体または液体状のフィラー、希釈液、カプセル化材料または製剤補助剤であり、活性剤の活性を止めることなく、それを標的部位に送達するのに適切な物質を言う。
また、本発明は、医薬的に活性な他の化合物と組み合わせた、式1の化合物または該化合物の医薬的に許容しうる塩の用途も意図する。たとえば、式1の化合物または医薬的に許容しうる塩を含む医薬組成物は、任意の他の抗癌性化合物、たとえば、イマチニブおよびダサチニブのような第一および第二世代Bcr−Abl抑制剤とともに、哺乳類、特にヒトに、それぞれの化合物の組合せとして、または医薬製剤の形態で、投与することができる。
本明細書で使用される用語「治療的有効量」は、癌を患う特定の患者において、目的とする治療反応を生み出すために効果のある、化合物または式1の化合物を含む組成物の量を意味する。化合物または組成物の治療的有効量は、治療されている特定の状態、患者の年齢および健康状態、治療されている状態の重症度、治療の期間、同時療法の性質、使用する具体的な化合物または組成物、利用される特定の医薬的に許容しうる担体の特性、およびそのような要因により、変化するであろう。
本明細書で使用される用語「対象」は、好ましくは哺乳類であり、最も好ましくはヒトである。
本明細書で使用される用語「哺乳類」は、皮膚が毛で覆われていること、および雌では子供を育てるための乳を造る乳腺があることを特徴とする、ヒトを含む哺乳綱の温血脊椎動物を言う。哺乳類という用語には、ヒトの他に、ネコ、イヌ、ウサギ、クマ、キツネ、オオカミ、サル、シカ、ネズミ、ブタのような動物が挙げられる。
本明細書で使用される用語「治療」、「治療する」および「療法」などは、存在する疾病または状態(たとえば、癌)の緩和、進行遅行、減弱、または治癒を言う。また、処置には、該疾病または状態の症状の処置も含む。
本発明の化合物により治療することができる代表的な癌としては、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、頭頸部癌、肺癌、リンパ腫、メラノーマ、非小細胞性肺癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、腎癌、子宮癌、子宮頚部癌、甲状腺癌、胃癌、脳幹グリオーマ、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、神経膠芽腫、上衣腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、胚細胞腫瘍、頭蓋外癌、ホジキン病、白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、肝臓癌、髄芽腫、神経芽細胞腫、脳腫瘍、非ホジキンリンパ腫、骨肉腫、骨の悪性繊維性組織球腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、軟部組織肉腫、原始神経外胚葉性および松果体部腫瘍、視覚路および視床下部グリオーマ、ウィルムス腫瘍、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、成人非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、食道癌、ヘアリー細胞白血病、腎臓癌、多発性骨髄腫、口腔癌、膵臓癌、原発性中枢神経リンパ腫、皮膚がんおよび小細胞肺癌から選択されるが、これらに限定されない。
別の態様では、本発明の化合物によって治療することができる癌は、白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、およびヘアリー細胞白血病から選択される。
さらに別の態様では、治療することができる癌は、慢性骨髄性白血病である。
さらなる態様では、本発明の化合物によって治療することができる癌は、メシル酸イマチニブによる治療に耐性を示す、慢性骨髄性白血病である。
一態様では、本発明は、治療を必要とする哺乳類に、治療的有効量の式1の化合物を投与することを含む癌の治療方法を提供する。
別の態様では、本発明は、白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病およびヘアリー細胞白血病から選択される癌の治療方法であって、治療を必要とする哺乳類に、治療的有効量の式1の化合物を投与することを含む方法を提供する。
さらに別の態様では、本発明は、慢性骨髄性白血病の治療方法であって、治療を必要とする哺乳類に、治療的有効量の式1の化合物を投与することを含む方法を提供する。
さらなる態様では、本発明は、メシル酸イマチニブによる治療に対して耐性のある慢性骨髄性白血病の治療方法であって、治療を必要とする哺乳類に、治療的有効量の式1の化合物を投与することを含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、メシル酸イマチニブによる治療に対して耐性のある細胞の増殖を減らす方法であって、該細胞に、治療的有効量の式1の化合物を与えることを含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、メシル酸イマチニブによる治療に耐性のある細胞の増殖を減らす方法であって、それを必要とする哺乳類に、治療的有効量の式1の化合物を投与することを含む方法を提供する。
本発明の一態様では、メシル酸イマチニブを使用する治療に対する細胞の耐性は、Bcr−Abl変異によって起こる。
本発明の別の態様では、メシル酸イマチニブに対して耐性のある細胞は、Ba/F3 Bcr−Abl/T315I、Ba/F3 Bcr−Abl/E255K、Ba/F3 Bcr−Abl/H396P、Ba/F3 Bcr−Abl/M351T、Ba/F3 Bcr−Abl/F359V、Ba/F3 Bcr−Abl/E255V、Ba/F3 Bcr−Abl/F317L、Ba/F3 Bcr−Abl/H396R、Ba/F3 Bcr−Abl/M244V、Ba/F3 Bcr−Abl/Q252H、Ba/F3 Bcr−Abl/Y253FおよびBa/F3 Bcr−Abl/Y253Hから選択される。
別の態様では、本発明は、TGFβの抑制方法であって、抑制を必要とする哺乳類に、治療的有効量の式1の化合物を投与することを含む方法を提供する。
さらなる態様では、本発明は、TGFβの抑制を介して行われる、CML幹細胞の増殖を減らす方法であって、それを必要とする哺乳類に、治療的有効量の式1の化合物を投与することを含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、TGFβの抑制を介して行われるCML幹細胞の増殖を減らす方法であって、該CML幹細胞に治療的有効量の式1の化合物を与えることを含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、式1の化合物の癌治療のための用途を提供する。
別の態様では、本発明は、白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病およびヘアリー細胞白血病から選択される癌の治療のための、式1の化合物の用途を提供する。
さらに別の態様では、本発明は、慢性骨髄性白血病の治療のための式1の化合物の用途を提供する。
さらなる態様では、本発明は、メシル酸イマチニブによる治療に対して耐性のある慢性骨髄性白血病の治療のための式1の化合物の用途を提供する。
別の態様では、本発明は、TGFβの抑制のための式1の化合物の用途を提供する。
さらに別の態様では、本発明は、TGFβの抑制を介して行われるCML(慢性骨髄性白血病)幹細胞の増殖を減らすための、式1の化合物の用途を提供する。
さらなる態様では、本発明は、癌治療用の薬剤の製造のための式1の化合物の用途を提供する。
別の態様では、本発明は、白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病およびヘアリー細胞白血病から選択される癌の治療薬の製造のための式1の化合物の用途を提供する。
さらに別の態様では、本発明は、慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬の製造のための式1の化合物の用途を提供する。
さらなる態様では、本発明は、メシル酸イマチニブによる治療に耐性のある慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬の製造のための式1の化合物の用途を提供する。
一態様では、本発明の化合物は、メシル酸イマチニブ感受性(たとえば、K−562またはBa/F3 Bcr−Abl/WT)およびメシル酸イマチニブ耐性慢性骨髄性白血病(CML)細胞集団をインビトロで減らす方法であって、前記細胞が、Ba/F3 Bcr−Abl/T315I、Ba/F3 Bcr−Abl/E255K、Ba/F3 Bcr−Abl/M351T、Ba/F3 Bcr−Abl/F359V、Ba/F3 Bcr−Abl/E255V、Ba/F3 Bcr−Abl/F317V、Ba/F3 Bcr−Abl/H396R、Ba/F3 Bcr−Abl/H396P、Ba/F3 Bcr−Abl/M244V、Ba/F3 Bcr−Abl/Q252H、Ba/F3 Bcr−Abl/Y253FまたはBa/F3 Bcr−Abl/Y253Hから選択される方法において使用される。
メシル酸イマチニブ感受性およびメシル酸イマチニブ耐性腫瘍モデルにおける本発明の化合物のインビボ効力は、SCID(重症複合免疫不全)マウスの異種移植モデルにおいて、完全長野生型Bcr−Abl(Ba/F3 Bcr−Abl/WT)または突然変異Bcr−Abl(Ba/F3 Bcr−Abl/T315I)を発現するBa/F3形質移入体のような細胞系を使用することによって評価することができる。
別の態様では、先に記載した医薬組成物を使用する、本明細書に記載する治療方法および細胞増殖を減らす方法は、以下の投与経路、方法などにより投与することができる。
(医薬組成物および方法)
組成物は、たとえば、ピル、錠剤、被覆錠剤、カプセル、顆粒剤またはエリキシル剤の形態で、経口投与することができる。しかし、投与は、たとえば坐剤の形態で直腸に、たとえば、無菌注射溶液または懸濁液の形態で、静脈内、筋肉内、または皮下のような非経口的に、たとえば、軟膏やクリームの形態で局所的に、パッチの形態で経皮的に、またはたとえば、噴霧剤または点鼻薬の形態のような他の方法で投与することもできる。
本明細書で使用される用語「医薬的に許容しうる」は、担体、希釈剤、賦形剤および/または塩が、製剤の他の成分と相溶性がなければならず、かつそれを受け取る対象に有害であってはならないことを意味する。
本発明による医薬製剤は、当業者に公知でなじみのある方法で製造される。医薬的に許容しうる不活性な無機および/または有機担体および/または添加剤を、式1の化合物(複数を含む)および/またはその(それらの)生理的に許容しうる塩(複数を含む)に加えて使用することができる。ピル、錠剤、被覆錠剤および硬質ゼラチンカプセルの製造のために、たとえば、ラクトース、トウモロコシデンプンまたはその誘導体、アラビカゴム、マグネシアまたはグルコースなどを使用することが可能である。軟質ゼラチンカプセルおよび坐剤の担体としては、たとえば、脂肪、ワックス、天然または硬化油などがある。溶液、たとえば注射溶液、または乳剤やシロップ剤の製造のために、適切な担体は、たとえば、水、生理食塩水、たとえばエタノール、プロパノールまたはグリセロールのようなアルコール類、グルコース溶液やマンニトール溶液のような糖溶液、先に記載した種々の溶剤の混合物である。
医薬製剤は、普通、約1〜99%、たとえば、約5〜70%、または約10〜約30重量%の式1の化合物またはその生理的に許容しうる塩を含む。医薬製剤中の式1の化合物またはその生理的に許容しうる塩の量は、約5〜500mgである。投与すべき本発明の化合物の用量は、広い範囲をカバーすることができる。1日に投与すべき用量は、目的とする効果に合うように選択される。式1の化合物またはその生理的に許容しうる塩の適切な投与量は、約0.01〜100mg/kg/日、たとえば、式1の化合物またはその医薬的に許容しうる塩の適切な投与量は約0.1〜50mg/kg/日である。必要な場合は、それより多いまたは少ない一日量を投与することもできる。
選択される投与量レベルは、使用する本発明の特定の化合物、そのエステル、塩またはアミドの活性、投与経路、投与の時間、使用される特定の化合物の排出速度、治療の期間、使用される特定の化合物と組み合わせて使用される他の薬物、化合物および/または物質、治療を受ける患者の年齢、性別、体重、状態、健康状態および先の病歴、およびそのような医療分野で周知の要因を始めとする種々の要因に依存するだろう。
医薬製剤は、式1の化合物またはその生理学的に許容しうる塩、および担体物質に加えて、たとえば、フィラー、抗酸化剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、香料、保存剤、可溶化剤または着色剤のような添加剤を含むことができる。また、医薬製剤は、2種以上の式1の化合物またはそれらの生理的に許容しうる塩も含むことができる。さらに、医薬製剤は、少なくとも1種の式1の化合物またはその生理的に許容しうる塩に加えて、1種以上のほかの治療的または予防的活性成分を含むこともできる。
本発明の種々の態様の活性に実質的に影響を及ぼさない変更を含むと理解される。したがって、以下の実施例は、本発明を説明するものであって、本発明を限定するものではない。
以下の略語または用語は、明細書および添付の請求項全体を通して使用される。
AlCl/DMS:塩化アルミニウム−硫化ジメチル複合体
AlCl/EtSH:塩化アルミニウム−エタンチオール複合体
CDOD:重メタノール
CDCl:重クロロホルム
CDI:1,1’−カルボニルジイミダゾール
CO:二酸化炭素
℃:摂氏温度
DCC:N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
DMSO−d:重ジメチルスルホキシド
Fe/HCl:塩酸中の鉄
g:グラム
h:時間
HCl:塩酸
HNO:硝酸
SO:硫酸
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
CO:炭酸カリウム
MeOH:メタノール
mg:ミリグラム
min:分
mL:ミリリットル
μL:マイクロリットル
mmol:ミリモル
μM:マイクロモル
NaCl:塩化ナトリウム
nM:ナノメータ
Pd/C:活性炭上のパラジウム
室温:20〜35℃
TBAF:フッ化トリブチルアンモニウム
TBDMS−Cl:塩化テトラブチルジメチルシリル
THF:テトラヒドロフラン
実施例1:
4−[2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
ステップ1:3−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−アクリル酸メチルエステルの製造
コーヒー酸のメチルエステル(13g,66.94mmol)およびイミダゾール(15.95g,23.43mmol)の混合物を、室温で乾燥DMF(70mL)に溶解した。テトラブチルジメチルシリルクロリド(TBDMS−Cl)(35.31g,23.43mmol)を乾燥DMF(40mL)に溶解し、反応混合物に滴下し、これを約16〜18時間、室温で攪拌した。反応が完了した後、約200mLの氷水を加えた。混合物をジエチルエーテル(100mL)で抽出し、合わせた有機層を水(2×50mL)次いでブライン(50mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固した。石油エーテルを使用した結晶化により、得られた粗生成物を精製し、標題化合物を得た。
収量:23.68g(83.70%);HNMR(CDCl,300MHz):d7.57(d,1H),7.01(m,2H),6.83(d,1H),6.23(d,1H),3.79(s,3H),0.99(s,9H),0.98(s,9H),0.21(s,6H),0.20(s,6H).
ステップ2:4−[2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオールの製造
N−ヒドロキシ−アセトアミジン(0.17g,2.29mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(5mL)溶液を、0℃〜10℃で、窒素雰囲気下、60%水素化ナトリウム(0.14g,3.5mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(5mL)懸濁液にゆっくり加えた。反応混合物を室温で30分攪拌した。乾燥テトラヒドロフラン(5mL)中の3−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−アクリル酸メチルエステル(実施例1、ステップ1の化合物;0.5g,1.18mmol)を、反応混合物に加え、60℃で8時間加熱した。反応混合物を0℃で冷却し、MeOH(2mL)でクエンチし、過剰の水素化ナトリウムを分解した。反応混合物を酢酸エチル(2×10mL)で抽出し、合わせた有機層を、水(2×10mL)、次いでブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固した。得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.11g(42.62%);HNMR(CDOD,300MHz):d7.65(d,1H),7.11(d,1H),7.02(dd,1H),6.83(d,2H),6.80(d,1H),2.36(s,3H).
実施例2:
4−[2−(3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
方法A:
ステップ1(方法a):3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸の製造
3,4−ジメトキシベンズアルデヒド(25g,0.15mol)、マロン酸(32.87g,0.31mol)およびピペリジン(1mL)を、攪拌下でピリジン(100mL)に溶解した。反応混合物を80℃で3時間加熱し、その後、温度をさらに120℃に上げ、その温度で3時間保持した。反応混合物を冷却し、水(70mL)で希釈し、溶液のpHを10%水酸化ナトリウム水溶液の添加により9に調整した。混合物を酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。水層のpHをHCl水溶液(1:1)の添加により2に調整し、得られた固体をろ過し、乾燥し、標題化合物を得た。
収量:26g(83.0%);H NMR(DMSO−d,300MHz):d7.51(d,1H),7.30(s,1H),7.19(d,1H),6.96(d,1H),6.44(d,1H),3.79(s,6H);MS(ES−):207(M−1).
ステップ1(方法b):3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸の製造
1000g(6.024mol)の3,4−ジメトキシベンズアルデヒドの3Lピリジン溶液に、1378.3g(13.25mol)のマロン酸および100mLのピペリジンを加えた。得られた混合物を105℃〜110℃で6〜8時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃に冷却し、反応混合物を、25℃〜30℃(pH:9−10)で、10Lの5%水酸化ナトリウム溶液でゆっくりクエンチした。反応混合物を酢酸エチル(2×5L)で洗浄し、分離した有機層を2Lの5%水酸化ナトリウム溶液で洗浄した。水層を合わせ、15℃〜20℃に冷却した。水層を20℃未満(pH:1〜2)で、2.5Lの50%硫酸によりゆっくり酸性化した。さらに15℃〜20℃で30〜45分攪拌した後、得られた固体をろ過により集め、10Lの水、次いで4Lのn−へキサンで洗浄した。部分的に乾燥した化合物をトレイに載せ、55℃〜60℃で8〜10時間乾燥し、1110gの標題化合物を得た。
収量:1110g(88%);H NMR(DMSO−d,300MHz):d7.51(d,1H),7.30(s,1H),7.19(d,1H),6.96(d,1H),6.44(d,1H),3.79(s,6H);MS(ES−):207(M−1).
ステップ2:5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾールの製造
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2、方法A、ステップ1の化合物;4g,19.21mmol)を、DMF(30mL)に溶解し、これに1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)(4.04g,24.97mmol)を加え、反応混合物を室温で攪拌した。3時間後、N−ヒドロキシ−プロピオンアミジン(2.03g,23.05mmol)を加え、反応混合物を室温で8時間攪拌した。反応が完了した後、追加のCDI(4.04g,24.97mmol)を加え、反応混合物を110℃〜120℃で8時間還流し、脱水環化を行った。DMFを蒸発させた後、得られた残渣を室温に冷却し、次いで水(25mL)を加え、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物を得た。
収量:1.5g(30.0%);H NMR(CDOD,300MHz):d7.73(d,1H),7.28(d,1H),7.21(dd,1H),6.98(m,2H),3.91(s,3H),3.86(s,3H),2.74(q,2H),1.31(t,3H).
ステップ3:4−[2−(3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオールの製造
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例2、方法A、ステップ2の化合物;0.3g,1.15mmol)をジクロロメタン(6mL)に溶解し、−78℃に冷却した。−50℃に冷却された三臭化ホウ素0.41mL,4.40mmol)のジクロロメタン(4mL)溶液を、30分かけてゆっくり加えた。3時間後、反応混合物を室温に暖め、12時間攪拌した。反応が完了した後、0℃でメタノール(5mL)を滴下することにより混合物をクエンチし、室温で30分攪拌した。溶剤を蒸発させた後、得られた残渣を0℃で再びクロロホルム中の10%メタノールに溶解し、固体炭酸ナトリウムとともに攪拌し、pHを約9とした。溶剤を蒸発させ、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中0.5%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.06g(23.0%);MS(ES−):231(M−1).
方法B:
ステップ1:3−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−アクリル酸の製造
コーヒー酸(100g,0.555mol)およびイミダゾール(340.09g,4.99mol)の混合物を、室温で、乾燥DMF(1L)に溶解し、これにTBDMS−Cl(376.48g,2.49mol)を加えた。反応混合物を室温で72時間攪拌した。反応が完了した後、約700mLの氷水を加えた。混合物をジエチルエーテル(4×200mL)で抽出し、合わせた有機層を、水(2×100mL)、次いでブライン(50mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固した。得られた粗生成物を、メタノール(300mL)およびテトラヒドロフラン(500mL)に溶解した。固体炭酸カリウムを加え、得られた混合物を室温で45分攪拌し、得られた溶液のpHを約8に調整した。反応混合物を0℃に冷却し、クエン酸の飽和水溶液の添加により、pHを6に調整した。反応混合物をジエチルエーテル(3×300mL)で抽出し、合わせた有機層を水(2×100mL)およびブライン(1×50mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物を得た。
収量:222g(97.86%);HNMR(CDCl,300MHz):d7.64(d,1H),7.04(m,2H),6.85(d,1H),6.24(d,1H),1.00(s,9H),0.98(s,9H),0.22(s,6H),0.20(s,6H);MS(ES+):409(M+1).
ステップ2:{2−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−ビニル}−3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾールの製造
3−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−アクリル酸(実施例2、方法B、ステップ1の化合物;1g,2.44mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、塩化オキサリル(0.31mL,3.66mmol)を、触媒量のDMFの存在下室温で加えた。得られた混合物を室温で3時間攪拌し、次いでジクロロメタンを蒸発させ、酸塩化物を得た。粗酸塩化物およびN−ヒドロキシ−プロピオンアミジン(0.27g,3.17mmol)を3:1のキシレン/ピリジン(15mL:5mL)に溶解し、次いで130℃〜140℃で還流した。4時間後、ピリジンおよびキシレンを蒸発させ、得られた反応混合物を室温に冷却した。得られた混合物を酢酸エチル(10mL)および飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)で抽出した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,石油エーテル中0.5%酢酸エチル)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.370g(33.03%);H NMR(CDCl,300MHz):d7.66(d,1H),7.06(m,2H),6.84(d,1H),6.77(d,1H),2.78(q,2H),1.36(t,3H),0.99(s,9H),0.98(s,9H),0.227(s,6H),0.220(s,6H);MS(ES+):461(M+1).
ステップ3:4−[2−(3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオールの製造
{2−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−ビニル}−3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例2、方法B、ステップ2の化合物;0.35g,0.75mmol)をTHF(10mL)に溶解し、次いで1MのTBAF(フッ化テトラブチルアンモニウム)のTHF(0.77mL,2.25mmol)溶液を室温で、5分間で加えた。室温で3時間攪拌した後、溶剤を蒸発させ、反応混合物を室温に放冷した。反応混合物を水(5mL)で希釈し、10分間攪拌し、次いで酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中0.5%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.030g(17.04%);H NMR(CDOD,300MHz):d7.67(d,1H),7.11(d,1H),7.02(dd,1H),6.83(d,1H),6.80(d,2H),2.74(q,2H),1.32(t,3H);MS(ES−):231(M−1).
実施例3:
4−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
方法A:
ステップ1:5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾールの製造
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2、方法A、ステップ1の化合物;3.5g,16.80mmol)を、乾燥DMF(35mL)に溶解した。1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)(3.0g,18.48mmol)を加え、反応混合物を室温で攪拌した。3時間後、N−ヒドロキシ−ブチルアミジン(1.88g,18.48mmol)を加え、反応混合物を室温で8時間攪拌した。反応が完了した後、追加のCDI(2.99g,18.48mmol)を加え、反応混合物を110℃〜120℃で7時間還流し、脱水環化を行った。DMFを蒸発させ、得られた残渣を室温に冷却し、次いで水(20mL)を加えた。得られた混合物を酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物を得た。
収量:1.4g(30.36%);H NMR(CDOD,300MHz):d7.74(d,1H),7.29(d,1H),7.22(dd,1H),7.0(m,2H),3.88(s,3H),3.85(s,3H),2.69(t,2H),1.78(m,2H),1.00(t,3H);MS(ES+):275(M+1).
ステップ2:4−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオールの製造
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例3、方法A、ステップ1の化合物;1.28g,4.66mmol)をジクロロメタン(15mL)に溶解し、−78℃に冷却した。0℃に冷却した、三臭化ホウ素(4.42mL,4.66mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液をゆっくり25分かけて加えた。2時間後、反応混合物を室温(25℃)に暖め、2時間攪拌した。反応の終了時、混合物を0℃でメタノール(15mL)を滴下することによりクエンチし、室温で20分攪拌した。溶剤を蒸発させ、得られた残渣を、0℃でクロロホルム中の10%メタノールに再び溶解し、固体炭酸ナトリウムとともに攪拌し、pHを約8とした。溶剤を蒸発させ、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中0.5%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.25g(21.92%);H NMR(CDOD,300MHz):d7.67(d,1H),7.11(d,1H),7.02(dd,1H),6.83(d,1H),6.80(d,1H),2.69(t,2H),1.78(m,2H),0.99(t,3H);MS(ES−):245(M−1).
方法B:
ステップ1:5−{2−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−ビニル}−3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾールの製造
3−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−アクリル酸(実施例2、方法B、ステップ1の化合物;122g,298.51mmol)を、ジクロロメタン(900mL)、次いで触媒量のDMFおよび塩化オキサリル(38.60mL,447.76mmol)を溶解した。得られた混合物を室温で4時間攪拌し、次いでジクロロメタンを蒸発させ、酸塩化物を得た。粗酸塩化物およびN−ヒドロキシ−ブチルアミジン(42.68g,417.91mmol)を、2:1のトルエン:ピリジン(800mL:400mL)に溶解し、次いで110℃〜120℃で加熱した。約16〜18時間加熱した後、ピリジンおよびトルエンを蒸発させ、反応混合物を室温に冷却した。反応混合物を水(300mL)で希釈し、10分間攪拌した。水層を酢酸エチル(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,石油エーテル中0.5%酢酸エチル)で精製し、標題化合物を得た。
収量:38g(26.81%);H NMR(CDCl,300MHz):d7.62(d,1H),7.02(m,2H),6.81(d,1H),6.73(d,1H),2.69(t,2H),1.77(m,2H),0.98(t,9H),0.97(s,12H),0.20(s,6H),0.19(s,6H);MS(ES+):475(M+1).
ステップ2:4−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオールの製造
5−{2−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−ビニル}−3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例3、方法B、ステップ1の化合物;38g,80.03mmol)をTHF(300mL)に溶解し、次いで1MのTBAFのTHF溶液(139mL,480.18mmol)を10分かけて加えた。室温で3時間攪拌した後、溶剤を蒸発させ、反応混合物を室温に放冷した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、10分攪拌し、次いで酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中1.0%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:9.5g(48.22%);H NMR(CDOD,300MHz):d9.38(bs,2H),7.62(d,1H),7.12(s,1H),7.07(d,1H),6.91(d,1H),6.77(d,1H),2.64(t,2H),1.68(m,2H),0.91(t,3H);MS(ES+):247(M+1).
方法C:
4−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
N−ヒドロキシ−ブチルアミジン(0.24g,2.34mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を、0℃〜10℃で窒素雰囲気下、60%水素化ナトリウム(0.14g,3.5mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(5mL)懸濁液にゆっくり加えた。混合物を室温で30分攪拌した。乾燥テトラヒドロフラン(5mL)中の3−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−アクリル酸メチルエステル(実施例1、ステップ1の化合物;0.5g,1.18mmol)を、反応混合物に加え、60℃で8時間加熱した。反応混合物を0℃で冷却し、メタノール(2mL)でクエンチし、余分の水素化ナトリウムを分解した。反応混合物を酢酸エチル(2×10mL)で抽出し、合わせた有機層を水(2×10mL)、次いでブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.12g(41.38%);HNMR(CDOD,300MHz):d7.68(d,1H),7.11(bs,1H),7.01(d,1H),6.8(m,2H),2.69(t,2H),1.77(q,2H),1.0(t,3H).
実施例4:
4−[2−(3−ベンジル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
方法A:
ステップ1:3−ベンジル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾールの製造
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2、方法A、ステップ1の化合物;2.0g,9.6mmol)をDMF(20mL)に溶解し、これに1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)(1.71g,10.56mmol)を加え、反応混合物を室温で攪拌した。3時間後、N−ヒドロキシ−2−フェニル−アセトアミジン(1.58g,10.56mmol)を加え、反応混合物を室温で8時間攪拌した。反応が完了した後、追加のCDI(1.71g,10.56mmol)を加え、反応混合物を110℃〜120℃で8時間還流し、脱水環化を行った。DMFを蒸発させ、得られた残渣を室温に冷却し、次いで水(15mL)を加えた。得られた混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、合わせた有機層を水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物を得た。
収量:1.2g(38.83%);H NMR(CDOD,300MHz):d7.75(d,1H),7.33(m,4H),7.27(m,3H),7.00(m,2H),4.08(s,2H),3.88(s,6H);MS(ES+):345(M+Na).
ステップ2:4−[2−(3−ベンジル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオールの製造
3−ベンジル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例4、方法A、ステップ1の化合物;0.180g,0.55mmol)をジクロロメタン(7mL)に溶解し、−78℃に冷却した。0℃に冷却した三臭化ホウ素(0.41mL,4.40mmol)のジクロロメタン(4mL)溶液を15分かけてゆっくり加えた。3時間後、反応混合物を室温に暖め、3時間攪拌した。反応が完了した後、混合物を0℃でメタノール(15mL)を滴下することによってクエンチし、室温で20分攪拌した。溶剤を蒸発させ、得られた残渣を0℃でクロロホルム中10%メタノールに溶解し、次いでpHを約8に保つために固体炭酸ナトリウムとともに攪拌した。溶剤を蒸発させ、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中0.5%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.05g(30.48%);H NMR(CDOD,300MHz):d7.66(d,1H),7.31(m,4H),7.24(m,1H),7.09(d,1H),7.00(dd,1H),6.81(d,1H),6.79(d,1H),4.06(s,2H);MS(ES−):293(M−1).
方法B:
ステップ1:3−ベンジル−5−{2−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチルシラニルオキシ)−フェニル]−ビニル}−[1,2,4]オキサジアゾールの製造
3−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−アクリル酸(実施例2、方法B、ステップ1の化合物;17g,41.59mmol)をジクロロメタン(150mL)に溶解し、塩化オキサリル(5.38mL,62.38mmol)を、触媒量のDMFの存在下、室温で加えた。得られた混合物を室温で3時間攪拌し、次いでジクロロメタンを蒸発させ、酸塩化物を得た。粗酸塩化物およびN−ヒドロキシ−2−フェニル−アセトアミジン(7.49g,49.90mmol)を2:1のキシレン:ピリジン(100mL:50mL)に溶解し、次いで130℃〜140℃で還流した。約16〜18時間加熱した後、ピリジンおよびキシレンを蒸発させ、得られた混合物を室温に冷却した。得られた混合物を水(50mL)で希釈し、10分攪拌した。水層を酢酸エチル(3×35mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,石油エーテル中0.5%酢酸エチル)で精製し、標題化合物を得た。
収量:4.65g(21.38%);H NMR(CDCl,300MHz):d7.66(d,1H),7.37(m,3H),7.30(m,2H),7.05(m,2H),6.85(d,1H),6.77(d,1H),4.11(s,2H),1.01(s,9H),1.00(s,9H),0.24(s,6H),0.23(s,6H);MS(ES+):523(M+1).
ステップ2:4−[2−(3−ベンジル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオールの製造
3−ベンジル−5−{2−[3,4−ビス−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−フェニル]−ビニル}−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例4、方法B、ステップ1の化合物)(4.60g,8.79mmol)をTHF(30mL)に溶解し、5℃に冷却した。次いでこれに1MのTBAFのTHF溶液(12.72mL,43.95mL)を15分かけて加え、室温に暖めた。室温で3時間攪拌した後、溶剤を蒸発させ、反応混合物を室温まで放冷した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、10分攪拌し、次いで酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中0.5%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:1.62g(62.79%);H NMR(CDOD,300MHz):d7.68(d,1H),7.33(d,4H),7.27(m,1H),7.11(d,1H),7.02(dd,1H),6.82(m,2H),4.07(s,2H);MS(ES−):293(M−1).
実施例5:
4−メトキシ−3−ニトロ−ベンズアルデヒド
4−メトキシ−ベンズアルデヒド(1g,7.34mmol)を、硝酸アンモニウム(0.58g,7.34mmol)およびトリフルオロ酢酸無水物(3.56mL,25.69mmol)の混合物に加え、これを0℃に冷却した。反応混合物を0℃で15分攪拌し、次いで室温で約7時間攪拌した。氷を加え、30分攪拌した。得られた固体をろ過し、冷水(3×5mL)で洗浄し、乾燥した。
収量:1.100(82.70%);H NMR(DMSO−d,300MHz):d9.93(s,1H),8.40(d,1H),8.17(dd,1H),7.55(d,1H),4.02(s,3H).
実施例6:
3−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−アクリル酸
4−メトキシ−3−ニトロ−ベンズアルデヒド(実施例5の化合物;1.05g,5.79mmol)およびマロン酸(1.32g,1.27mmol)を、攪拌下、ピリジン(20mL)に溶解し、ピペリジン(1mL)をピリジン溶液に加えた。反応混合物を75℃〜80℃で3時間加熱した後、温度をさらに120℃に上げ、この温度で6時間維持した。反応が終了した後、ピリジンを蒸発させ、次いでHCl水溶液(1:1)を加え、pHを約4とした。得られた固体をろ過し、冷水で洗浄し、乾燥した。
収量:1.0g(83.01%);H NMR(DMSO−d,300MHz):d12.37(bs,1H),8.22(d,1H),7.99(dd,1H),7.57(d,1H),7.37(d,1H),6.54(d,1H),3.94(s,3H);MS(ES−):222(M−1).
実施例7:
5−[2−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−ビニル]−3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール
3−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−アクリル酸(実施例6の化合物;0.95g,4.25mmol)をDMF(15mL)に溶解し、これにCDI(0.82g,5.10mmol)を加え、反応混合物を室温で攪拌した。45分後、N−ヒドロキシ−ブチルアミジン(0.52g,5.10mmol)を加えた。反応混合物を室温で約16〜18時間攪拌した。反応が完了した後、追加のCDI(0.82g,5.10mmol)を加え、反応混合物を110℃〜120℃で6時間還流し、脱水環化を行った。DMFを蒸発させ、反応混合物を室温まで冷却した。水(10mL)を反応混合物に加え、次いで酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,石油エーテル中0.25%酢酸エチル)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.150g(12.19%);H NMR(CDOD,300MHz):d8.14(d,1H),7.92(dd,1H),7.77(d,1H),7.34(d,1H),7.11(d,1H),3.99(s,3H),2.71(t,2H),1.77(m,2H),0.99(t,3H);MS(ES+):290(M+1).
実施例8:
2−メトキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニルアミン
5−[2−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−ビニル]−3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例7の化合物;0.140g,0.48mmol)を酢酸エチル(10mL)に溶解し、これに塩化第一スズ(0.43g,1.93mmol)を加え、反応混合物を室温で攪拌した。8時間後、追加の塩化第一スズ(0.32g,1.44mmol)を加え、反応混合物を室温で約16〜18時間攪拌した。反応混合物のpHを、10%水酸化ナトリウムの添加により11に調整し、酢酸エチル(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中0.5%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.100g(80%);H NMR(CDOD,300MHz):d7.68(d,1H),7.1(d,1H),6.99(dd,1H),6.86(m,2H),3.89(s,3H),2.69(t,2H),1.77(m,2H),1.00(t,3H);MS(ES+):260(M+1).
実施例9:
N−{2−メトキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニル}−メタンスルホンアミド
2−メトキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニルアミン(実施例8の化合物;0.08g,3.08mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、次いでピリジン(0.047mL,0.60mmol)およびメタンスルホニルクロリド(0.034mL,0.45mmol)を室温で加えた。8時間攪拌した後、ジクロロメタンを蒸発させ、反応混合物を室温まで冷却した。得られた粗残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,石油エーテル)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.08g(76.92%);H NMR(CDOD,500MHz):d9.29(m,2H),9.08(dd,1H),8.67(d,1H),8.52(d,1H),5.51(s,3H),4.50(s,3H),4.25(t,2H),3.35(m,2H),2.55(t,3H).
実施例10:
N−{2−ヒドロキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニル}−メタンスルホンアミド
N−{2−メトキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニル}−メタンスルホンアミド(実施例9の化合物;0.08g,0.23mmol)をジクロロメタン(7mL)に溶解し、−78℃に冷却した。三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液(0.15mL,1.61mmol)を−78℃に冷却し、反応混合物にゆっくり加えた。1.5時間後、反応混合物を室温まで暖め、3時間攪拌した。3時間後、混合物を0℃でメタノール(5mL)を滴下することによってクエンチし、室温で20分攪拌した。溶剤を蒸発させ、残渣を0℃でクロロホルム中の10%メタノール混合物に再び溶解した。固体炭酸ナトリウムをこの溶液に加え、pHを8に調整した。溶剤を蒸発させ、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中0.5%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.05g(65.78%);H NMR(CDOD,300MHz):d7.69(d,1H),7.63(d,1H),7.38(dd,1H),6.88(m,2H),2.93(s,3H),2.66(t,2H),1.74(m,2H),0.96(t,3H).
実施例11:
2−ニトロ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール(少量)および3−[2−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−ビニル]−5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール(主成分;実施例7の化合物)
3−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−アクリル酸(実施例6の化合物;1g,4.48mmol),DCC(1.01g,4.92mmol)およびHOBt(0.50g,4.92mmol)をDMF(15mL)に溶解し、室温で40分攪拌した。N−ヒドロキシ−ブチルアミジンを室温で反応混合物に加え、得られたスラリーを135℃〜140℃で攪拌した。18時間後、DMFを蒸発させ、反応混合物を室温まで冷却した。混合物を水(7mL)で希釈し、次いで酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,石油エーテル中0.5%酢酸エチル)で精製し、3−[2−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−ビニル]−5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例7の化合物)を主生成物として、および2−ニトロ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール(実施例11の化合物)を少量の生成物として得た。
2−ニトロ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール
収量:0.350g(28.18%);H NMR(CDOD):d8.35(d,1H),7.98(dd,1H),7.80(d,1H),7.21(d,1H),7.13(d,1H),2.71(t,2H),1.78(m,2H),1.00(t,3H).
3−[2−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−ビニル]−5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール
収量:0.250g(19.23%);H NMR(CDOD,300MHz):d8.14(d,1H),7.92(dd,1H),7.77(d,1H),7.34(d,1H),7.11(d,1H),3.99(s,3H),2.71(t,2H),1.82(m,2H),1.15(t,3H).
実施例12:
2−アミノ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール
2−ニトロ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール(実施例11の化合物;0.2g,0.72mmol)を酢酸エチル(5mL)に溶解し、これに塩化第一スズを加え、反応混合物を室温で12時間攪拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、次いで水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。反応混合物を酢酸エチル(2×5mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中0.5メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.130g(73.86%);H NMR(CDOD,300MHz):d7.65(d,1H),7.08(d,1H),6.89(dd,1H),6.81(d,1H),6.72(d,1H),2.68(t,2H),1.78(m,2H),0.99(t,3 H).
実施例13:
4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
2Nの水酸化ナトリウム水溶液(81mL,162.7mmol)を0℃で4−ピペリドン塩酸塩(10g,65mmol)のTHF(50mL)溶液にゆっくり加え、15分攪拌した。t−ブトキシカルバメート(17.04g,78mmol)を反応混合物にゆっくり加え、4時間攪拌した。反応混合物を濃縮乾固し、酢酸エチル(2×50mL)で希釈し、水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物を得た。
収量:12.7g(98.44%);H NMR(CDCl,300MHz):d3.68(t,4H),2.40(t,4H),1.45(s,9H);MS(ES+):200(M+1).
実施例14:
4−シアノメチレン−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(実施例13の化合物;13.5g,67mmol)、無水炭酸カリウム(11.22g,81mmol)およびシアノメチルホスホン酸ジエチルエステル(15.6g,88mmol)のTHF(70mL)中の混合物を、還流温度で12時間加熱した。THFを蒸発させ、残渣をクロロホルム(2×50mL)に溶解した。得られた溶液を水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物を得た。
収量:7.9g(50.64%);H NMR(DMSO−d,300MHz):d5.55(s,1H),3.41(t,4H),2.41(t,2H),2.29(t,2H),1.39(s,9H);MS(ES+):223(M+1).
実施例15:
4−シアノメチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
4−シアノメチレン−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(実施例14の化合物;6.9g,31.0mmol)およびPd/C(0.7g)を、エタノール(150mL)中で、水素雰囲気下、8時間維持した。反応混合物をセライトでろ過し、溶剤を蒸発させ、標題化合物を得た。
収量:6.4g(91.95%);H NMR(MeOD,300MHz):d4.06(m,2H),2.74(m,2H),2.41(d,2H),1.86(m,1H),1.77(m,2H),1.42(s,9H),1.21(m,2H).
MS(ES+):225(M+1).
実施例16:
4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイルメチル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
4−シアノメチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(実施例15の化合物;2.3g,10.2mmol)、無水炭酸カリウム(2.27g,16.4mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(2.14g,30.8mmol)を、エタノール:水(25:4mL)中、室温で48時間攪拌した。反応混合物をろ過し、溶剤を蒸発させ、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,石油エーテル中8%酢酸エチル)で精製し、標題化合物を得た。
収量:2.14g(81.36%);H NMR(MeOD,300MHz):d4.04(m,2H),2.73(m,2H),1.99(d,2H),1.77(m,1H),1.67(m,2H),1.44(s,9H),1.10(m,2H);MS(ES+): 258(M+1).
実施例17:
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸メチルエステル
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2(ステップ1)の化合物;1.0g,4.8mmol)を、触媒量の硫酸の存在下、メタノール(10mL)に溶解した。反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を5℃で冷却し、飽和炭酸ナトリウム溶液(2mL)でクエンチした。得られた固体をろ過し、乾燥した。
収量:1.0g(93.72%);HNMR(CDCl,300MHz):d7.65(d,1H),7.23(d,1H),7.18(dd,1H),6.99(d,1H),6.43(d,1H),3.85(s,3H),3.84(s,3H),3.78(s,3H);MS(ES+):223(M+1).
実施例18:
4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイルメチル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(実施例16の化合物;5.0g,22.5mmol)を、60%水素化ナトリウム(2.25g,56.3mmol)の乾燥THF(25mL)懸濁液に加え、反応混合物を25℃で0.5時間攪拌した。3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸メチルエステル(実施例17の化合物;11.57g,45mmol)を反応混合物に加え、該反応混合物を12時間還流した。反応混合物を水(30mL)でクエンチし、溶剤を蒸発させた。得られた残渣をクロロホルム(50mL)に溶解し、水(2×30mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物を得た。
収量:4.9g(53.48%);MS(ES+):452.2(M+Na).
実施例19:
4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン
トリフルオロ酢酸(5mL)を4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(実施例18の化合物;4.5g,10.4mmol)のジクロロメタン(25mL)溶液にゆっくり加え、25℃で15時間攪拌した。溶剤を蒸発させ、残渣をクロロホルム(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸ナトリウム溶液(2×25mL)および水(1×25mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物を得た。
収量:3.1g(89.79%);H NMR(CDCl,300MHz):d7.69(d,1H),7.13(dd,1H),7.06(d,1H),6.86(d,1H),6.80(d,1H),3.91(s,3H),3.90(s,3H),3.21(m,2H),2.70(m,5H),2.01(m,1H),1.81(m,2H),1.44(m,2H);MS(ES+):330(M+1).
実施例20:
4−[2−(3−ピペリジン−4−イルメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
三臭化ホウ素(0.43mL,4.55mmol)を、−78℃で、冷却した4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン(実施例19の化合物;0.25g,0.75mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温まで暖め、6時間攪拌した。反応混合物をメタノール(5mL)でクエンチし、有機溶剤を蒸発させた。得られた残渣を8%メタノール性アンモニア(5mL)に溶解し、得られた無機固体をろ過により除去した。ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中3%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.050g(21.86%);MS(ES+):302(M+1).
実施例21:
4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−1−イソプロピル−ピペリジン
イソプロピルブロマイド(0.13mL,1.45mmol)を、乾燥DMF(10mL)中の4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン(実施例19の化合物;0.4g,1.21mmol)および無水炭酸カリウム(0.25g,1.82mmol)の混合物にゆっくり加えた。反応混合物を55℃〜60℃で4時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、氷水(5mL)をそれに加えた。得られた固体をろ過し、乾燥した。
収量:0.175g(38.88%);H NMR(CDCl,300MHz):d7.70(d,1H),7.14(dd,1H),7.08(d,1H),6.89(d,1H),6.83(d,1H),3.92(s,3H),3.91(s,3H),3.07(m,2H),2.99(m,1H),2.70(d,2H),2.35(m,2H),1.91(m,3H),1.58(m,2H),1.14(d,6H);MS(ES+):372(M+1).
実施例22:
4−{2−[3−(1−イソプロピル−ピペリジン−4−イルメチル)−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル]−ビニル}−ベンゼン−1,2−ジオール
三臭化ホウ素(0.229mL,2.42mmol)を、−78℃で、冷却した4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−1−イソプロピル−ピペリジン(実施例21の化合物;0.15g,0.4mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温まで暖め、6時間攪拌した。反応混合物をメタノール(2mL)でクエンチし、有機溶剤を蒸発させた。得られた残渣を8%メタノール性アンモニア(5mL)に溶解し、得られた無機固体をろ過により除去した。ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中3%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.019g(13.69%);MS(ES+):344(M+1).
実施例23:
[2−(4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン−1−イル)−エチル]−ジメチル−アミン
N,N−ジメチルエチルクロリド(0.21g,1.45mmol)を、4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン(実施例19の化合物;0.4g,1.21mmol)および無水炭酸カリウム(0.37g,1.82mmol)の乾燥DMF(10mL)溶液にゆっくり加えた。混合物を55℃〜60℃で4時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、氷水(5mL)をそれに加えた。得られた固体をろ過し、乾燥し、標題化合物を得た。
収量:0.160g(32.91%);MS(ES+):401(M+1).
実施例24:
4−(2−{3−[1−(2−ジメチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルメチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル}−ビニル)−ベンゼン−1,2−ジオール
三臭化ホウ素(0.14mL,1.49mmol)を、−78℃で、冷却した[2−(4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン−1−イル)−エチル]−ジメチル−アミン(実施例23の化合物;0.10g,0.25mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温まで暖め、6時間攪拌した。反応塊をメタノール(2mL)でクエンチし、有機溶剤を蒸発させた。得られた残渣を8%メタノール性アンモニア(5mL)に溶解し、得られた無機固体をろ過により除去した。ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中3%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.050g(53.78%);H NMR(DMSO−d,300MHz):d7.60(d,1H),7.11(d,1H),7.07(dd,1H),6.91(d,1H),6.75(d,1H),2.84(m,2H),2.58(d,2H),2.35(s,4H),2.14(s,6H),1.95(m,3H),1.69(m,2H),1.41(m,2H);MS(ES+):373(M+1).
実施例25:
ベンジル−ピペリジン−4−オン
4−ピペリドン一水和物塩酸塩(2.5g,14.56mmol)および無水炭酸カリウム(7g,50.64mmol)の混合物を、乾燥DMF(25mL)中、室温で30分攪拌した。臭化ベンジル(2mL,16.82mmol)を反応混合物に滴下し、65℃で14時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、ろ過し、氷水(25mL)でクエンチした。得られた混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、合わせた有機層を水(2×15mL)、次いでブライン(20mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた。得られた粗生成物をクロロホルム中2%メタノールを使用した結晶化により精製し、標題化合物を得た。
収量:2.5g(89.28%);HNMR(CDCl,300MHz):d7.34(m,4H),7.29(m,1H),3.62(s,2H),2.75(t,4H),2.46(t,4H).
実施例26:
1−ベンジルピペリジン−4−イリデンアセトニトリル
ジエチルシアノメチルホスホネート(2.06g,11.62mmol)および無水炭酸カリウム(1.6g,11.62mmol)の混合物を、乾燥THF(10mL)中、室温で15分攪拌し、次いで20分還流した。室温まで冷却した後、ベンジル−ピペリジン−4−オン(実施例25の化合物;2g,10.56mmol)を加え、混合物を還流温度で16時間(約70℃)加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、ろ過し、氷水(25mL)でクエンチした。得られた混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、合わせた有機層を水(2×15mL)、次いでブライン(20mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをへキサン中2%酢酸エチルを使用する結晶化によって精製し、標題化合物を得た。
収量:2.14g(95.41%);MS(ES+):213(M+1).
実施例27:
2−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)アセトニトリル
ベンジルピペリジン−4−イリデンアセトニトリル(実施例26の化合物;1g,4.7mmol)のメタノール(50mL)溶液に、0℃で、削り屑状マグネシウム(4.58g,188.3mmol)を加えた。反応混合物を5℃〜10℃で4時間攪拌した。マグネシウム塩を濃塩酸の添加により溶解し、混合物を10Nの水酸化ナトリウム溶液で塩基性とした。析出物をろ過し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(2×15mL)、次いでブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、標題化合物を得た。
収量:0.82g(82%);HNMR(CDCl3,300MHz):d7.32(m,5H),3.52(s,2H),2.92(bm,2H),2.30(d,2H),2.0(m,2H),1.80(m,2H),1.69(m,1H),1.43(m,2H).
実施例28:
2−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イル)−N−ヒドロキシ−アセトアミジン
ナトリウム金属(0.8g,34.78mmol)を0〜10℃で乾燥メタノール(10mL)に溶解し、この溶液を、室温でヒドロキシルアミン塩酸塩(2.43g,34.96mmol)のメタノール(10mL)懸濁液にゆっくり加えた。反応混合物を透明な溶液が得られるまで10分攪拌した。乾燥メタノール(20mL)中の2−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)アセトニトリル(実施例27の化合物;3g,13.99mmol)を得られた反応混合物に加え、75℃で13時間加熱した。溶剤を50℃〜55℃で蒸発させ、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:2.3g(66.66%);HNMR(CDCl3,300MHz,):d7.30(d,4H),7.24(m,1H),4.5(s,2H),3.52(s,2H),2.88(d,2H),2.03(d,2H),1.97(t,2H),1.70(d,2H),1.55(m,1H),1.36(m,2H);MS(ES+):248(M+1).
実施例29:
N−[2−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イル)−1−ヒドロキシイミノ−エチル]−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリルアミド
3,4−ジメトキシケイ皮酸(実施例17の化合物;0.484g,2.32mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液を、塩化オキサリル(0.3mL,3.49mmol)を使用して、その酸塩化物に変換した。有機溶剤を蒸発させた。得られた酸塩化物を乾燥ピリジン(5mL)に再び溶解し、2−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イル)−N−ヒドロキシ−アセトアミジン(実施例28の化合物;0.6g,2.55mmol)を酸塩化物溶液に加えた。反応混合物を25℃で12時間攪拌し、ピリジンを蒸発させ、残渣を酢酸エチル(2×10mL)に溶解した。有機層を水(2×5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中2%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.120g(21.60%);HNMR(CDCl,300MHz):d7.72(d,1H,7.29(m,4H),7.23(m,1H),7.11(dd,1H),7.04(d,1H),6.86(d,1H),6.38(d,1H),4.70(s,1H),3.90(s,6H),3.48(s,2H),2.87(m,2H),2.21(d,2H),1.95(t,2H),1.74(d,2H),1.64(m,1H),1.37(m,2H); MS(ES+):436(M−1).
実施例30:
1−ベンジル−4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン
酢酸ナトリウム(0.082g,1.005mmol)を水に溶解し、攪拌されたN−[2−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イル)−1−ヒドロキシイミノ−エチル]−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリルアミド(実施例29の化合物;0.4g,0.914mmol)のエタノール(3mL)および水溶液に加えた。得られた混合物を80℃〜85℃で5時間加熱した。エタノールを蒸発させ、得られた残渣をクロロホルム(3mL)に溶解し、溶解しない固体をろ過した。ろ液を蒸発させ、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.06g(15.64%);HNMR(CDCl,300MHz):d7.72(d,1H),7.30(m,4H),7.23(m,1H),7.12(dd,1H),7.09(d,1H),6.89(d,1H),6.81(d,1H),3.93(s,6H),3.50(s,2H),2.89(m,2H),2.68(d,2H),1.99(t,2H),1.85(m,1H),1.70(m,2H),1.36(m,2H);MS(ES+):420(M+1).
実施例31:
4−{2−[3−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルメチル)−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル]−ビニル}−ベンゼン−1,2−ジオール
三臭化ホウ素(0.056mL,0.595mmol)を、−78℃で、冷却した1−ベンジル−4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン(実施例30の化合物;0.05g,0.12mol)のジクロロメタン(3mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温まで暖め、6時間攪拌した。反応混合物をメタノール(2mL)でクエンチし、有機溶剤を蒸発させた。残渣をメタノール性アンモニア(2mL)に懸濁し、溶解しない固体をろ過した。ろ液を蒸発させ、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム中3%メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.015g(32.15%);HNMR(CDCl,300MHz):d7.67(d,1H),7.46(m,5H),7.22(dd,1H),7.14(d,1H),7.01(m,1H),6.82(d,1H),3.51(m,2H),3.04(m,2H),2.75(m,2H),2.27(t,2H),2.01(m,2H),1.60(m,3H);MS(ES+):392(M+1).
実施例32:
N−ヒドロキシ−デカンイミドアミド
0.68g(9.78mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の11mLイソプロピルアルコール溶液に、1.206g(14.3mmol)の炭酸水素ナトリウムを加えた。得られた混合物を25℃〜30℃で10〜15分攪拌した。1.0g(6.52mmol)のデカニトリルを加え、80℃〜85℃で3〜4時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃に冷却し、ろ過し、残渣を2mLのイソプロピルアルコールで洗浄した。ろ液を集め、完全に蒸留し、残渣を得、これをトルエンで洗浄し、標題化合物を得た。
収量:1.1g(90%).
実施例33:
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ノニル−[1,2,4]オキサジアゾール
0.547g(2.6mmol)の3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2;ステップ1の化合物)の8mLトルエン溶液に、不活性雰囲気下、25℃〜30℃で0.46g(2.8mmol)の1,1−カルボニルジイミダゾールを分けて加えた。濃厚な混合物に、1mLのトルエンを加え、得られた混合物を25℃〜30℃で60〜90分攪拌した。N−ヒドロキシ−デカンイミドアミド(実施例32の化合物;1.0g,5.3mmol)の3mLのトルエン溶液を、25℃〜30℃で上の反応混合物に加えた。反応混合物を、チッ素下25℃〜30℃で12〜14時間、さらに100℃〜105℃で6〜8時間攪拌した。反応が完了した後、混合物を25℃〜30℃で冷却し、25℃〜30℃で攪拌下、10mLの冷水でクエンチした。有機層を分離し、水層を5mLのトルエンで洗浄した。合わせた有機層を、5mLの1NのHCl溶液、5mLの5%炭酸水素ナトリウム溶液および5mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を蒸留し、粗物質を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.2g(23%).
実施例34:
4−[2−(3−ノニル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
冷却した0.06mLの三臭化ホウ素(0.6mmol)の2mLのジクロロメタン溶液に、−45℃〜−40℃で15〜20分かけて8mLのジクロロメタンに溶解した5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ノニル−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例33の化合物;0.1g,0.27mmol)を加えた。反応混合物を−45〜−40℃で15〜20分攪拌し、1時間で、25℃〜30℃の温度とした。反応混合物を、さらに25℃〜30℃で4〜5時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を、20℃未満の温度(pH=8〜9)で、20mLの冷5%炭酸水素ナトリウム溶液でクエンチした。10mLの酢酸エチルを反応混合物に加え、固体を溶解し、10〜15分攪拌した。有機層を分離し、水層を10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を集め、蒸留し、粗物質を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.025g(27%);H NMR(DMSO−d,300MHz):d9.64(s,1H),9.17(s,1H),7.61(d,1H),7.12(s,1H),7.07(d,1H),6.91(d,1H),6.76(d,1H),2.65(t,2H),1.63(m,2H),1.24(m,12H),0.83(t,3H);MS(ES−):329(M−1).
実施例35:
N−ヒドロキシ−シクロプロパンカルボキシイミドアミド
3.11g(44.7mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の22mLイソプロピルアルコール溶液に、5.50g(65.5mmol)の炭酸水素ナトリウムを加えた。得られた混合物を25℃〜30℃で10〜15分攪拌した。2.0g(29.8mmol)のシクロプロパンカルボニトリルを加え、80℃〜85℃で3〜4時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、ろ過し、6mLのイソプロピルアルコールで洗浄した。ろ液を集め、完全に蒸留し、標題化合物を得た。
収量:2.1g(70%).
実施例36:
3−シクロプロピル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール
2.74g(13.2mmol)の3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2;ステップ1の化合物)の20mLトルエン溶液に、不活性雰囲気下、25℃〜30℃で、2.18g(13.4mmol)の1,1−カルボニルジイミダゾールを数回に分けて加えた。濃厚な混合物に、5mLのトルエンを加え、得られた混合物を25℃〜30℃で60〜90分攪拌した。N−ヒドロキシ−シクロプロパンカルボキシイミドアミド(実施例35の化合物;2.1g,26.9mmol)の10mLトルエン溶液を、25℃〜30℃で、上の反応混合物に一度に加えた。反応混合物をチッ素下、25℃〜30℃で12〜14時間攪拌し、次いで100℃〜105℃で6〜8時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、25℃〜30℃で攪拌下、20mLの冷水でクエンチした。有機層を分離し、水層を10mLのトルエンで洗浄した。有機層を合わせ、20mLの1NのHCl溶液、10mLの5%炭酸水素ナトリウム溶液、および10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を完全に蒸留し、粗物質を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.1g(3.6%).
実施例37:
4−[2−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
冷却した0.79mLの1M三臭化ホウ素(0.79mmol)の2mLジクロロメタン溶液に、1mLのジクロロメタンに溶解した0.1g(0.34mmol)のシクロプロピル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例36の化合物)を、−40℃〜−45℃で15〜20分かけて加えた。反応混合物を−40℃〜−45℃で30〜45分攪拌し、25℃〜30℃に1時間かけてゆっくり暖めた。反応混合物を25℃〜30℃でさらに4〜5時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を、20℃未満で(pH:8〜9)で、10mLの冷5%炭酸水素ナトリウム溶液によりクエンチした。10mLの酢酸エチルを反応塊に加えて固体を溶解し、10〜15分攪拌した。有機層を分離し、水層を10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を集め、蒸留し、粗物質を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.016g(17.9%);H NMR(DMSO−d,300MHz):d9.46(s,2H),7.56(d,1H),7.10(d,1 H)7.07(d,1H),6.86(d,1H),6.75(d,1H),2.08(m,1H),1.04(m,2H),0.89(m,2H);MS(ES−):243(M−1).
実施例38:
N−ヒドロキシヘキサンイミドアミド
0.107g(15.4mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の11mLイソプロピルアルコール溶液に1.90g(22.64mmol)の炭酸水素ナトリウムを加えた。得られた混合物を25℃〜30℃で10〜15分攪拌した。1.0g(10.2mmol)のヘキサンニトリルを加え、80℃〜85℃で3〜4時間攪拌した。反応時間後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、ろ過し、2mLのイソプロピルアルコールで洗浄した。ろ液を集め、完全に蒸留し、粗残渣を得た。残渣に5mLのトルエンを流し、標題化合物を得た。
収量:1.0g(74.6%).
実施例39:
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ペンチル−[1,2,4]オキサジアゾール
0.70g(3.39mmol)の3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2;ステップ1の化合物)の6mLトルエン溶液に、不活性雰囲気下、25℃〜30℃で、0.59g(3.69mmol)の1,1−カルボニルジイミダゾールを数回に分けて加えた。濃厚な反応混合物に5mLのトルエンを加え、得られた混合物を25℃〜30℃で60〜90分攪拌した。5mLのトルエンで希釈したN−ヒドロキシ−ヘキサンイミドアミド(実施例38の化合物;0.9g,6.9mmol)の溶液を、25℃〜30℃で上の反応混合物に加えた。反応塊をチッ素下、25℃〜30℃で12〜14時間攪拌し、次いで100℃〜105℃で6〜8時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、25℃〜30℃で攪拌下、10mLの冷水でクエンチした。有機層を分離し、水層を5mLのトルエンで洗浄した。有機層を合わせ、10mLの1NのHCl溶液、10mLの5%炭酸水素ナトリウム溶液および10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を完全に蒸留し、粗物質を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.3g(28.9%).
実施例40:
4−[2−(3−ペンチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
冷却した1Mの三臭化ホウ素(1.52mL,1.5mmol)の2mLジクロロメタン溶液に、−40℃〜−45℃で、15〜20分かけて、1mLのジクロロメタンに溶解した0.2g(0.6mmol)の5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ペンチル−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例39の化合物)を加えた。反応混合物を−40〜−45℃で30〜45分攪拌し、1時間かけてゆっくりと25℃〜30℃とした。反応混合物を25℃〜30℃でさらに4〜5時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を、20℃未満(pH:8〜9)で、10mLの冷5%炭酸水素ナトリウム溶液によってクエンチした。10mLの酢酸エチルを反応混合物に加えて固体を溶解し、10〜15分攪拌した。有機層を分離し、水層を10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を集め、蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.025g(13.8%);H NMR(CDCl−d,300MHz):d7.66(d,1H),7.14(s,1H),7.04(m,1H),6.90(d,1H),6.78(d,1H),6.01(s,2H),2.74(t,2H),1.77(m,2H),1.35(m,4H),0.91(t,3H);MS(ES−):273(M−1).
実施例41:
N−ヒドロキシ−ヘプタンイミドアミド
0.93g(13.4mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の11mLイソプロピルアルコール溶液に、1.66g(19.78mmol)の炭酸水素ナトリウムを加えた。得られた混合物を25℃〜30℃で10〜15分攪拌した。1.0g(8.9mmol)のヘキサンニトリルを加え、80℃〜85℃で3〜4時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、ろ過し、2mLのイソプロピルアルコールで洗浄した。ろ液を集め、完全に蒸留し、粗残渣を得、これに5mLのトルエンを流し、標題化合物を得た。
収量:1.0g(77.5%).
実施例42:
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ヘキシル−[1,2,4]オキサジアゾール
0.63g(2.08mmol)の3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2;ステップ1の化合物)の6mLトルエン溶液に、不活性雰囲気下、25℃〜30℃で、0.540g(3.33mmol)の1,1−カルボニルジイミダゾールを数回に分けて加えた。濃厚な混合物に5mLのトルエンを加え、得られた混合物を25℃〜30℃で60〜90分攪拌した。N−ヒドロキシ−ヘプタンイミドアミド(実施例41の化合物;0.9g,6.2mmol)の5mLトルエン溶液を、25℃〜30℃で上の反応混合物に加えた。反応混合物をチッ素下、25℃〜30℃で12〜14時間攪拌し、次いで100℃〜105℃で6〜8時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、25℃〜30℃で攪拌下、10mLの冷水でクエンチした。有機層を分離し、水層を5mLのトルエンで洗浄した。有機層を合わせ、10mLの1NのHCl溶液、10mLの5%炭酸水素ナトリウム溶液および10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を完全に蒸留して粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)を使用して精製し、標題化合物を得た。
収量:0.2g(21%)
実施例43:
4−[2−(3−ヘキシル−[1,2,4]オキサジゾール−ビニル]−ベンジルジオール
冷却した1.44mLの1Mの三臭化ホウ素(1.4mmol)の2mLジクロロメタン溶液に、−40℃〜−45℃で15〜20分かけて、2mLのジクロロメタンに溶解した0.2g(0.6mmol)の5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ヘキシル−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例42の化合物)を加えた。反応混合物を−40〜−45℃で30〜45分攪拌し、1時間かけてゆっくりと25℃〜30℃とした。反応混合物を25℃〜30℃でさらに4〜5時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を、20℃未満(pH:8〜9)で、10mLの冷5%炭酸水素ナトリウム溶液によってクエンチした。10mLの酢酸エチルを反応塊に加えて固体を溶解し、10〜15分攪拌した。有機層を分離し、水層を10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を集め、蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.117g(64%);H NMR(CDCl−d,300MHz):d8.16(s,1H),7.97(s,1H),7.55(d,1H),7.04(d,1H),6.89(m,1H),6.79(d,1H),6.67(d,1H),2.63(t,2H),1.66(m,2H),1.27(m,6H),0.79(t,3H);MS(ES−):287(M−1).
実施例44:
2−シクロヘキシル−N−ヒドロキシアセトイミドアミド
0.846g(8.1mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の11mLイソプロピルアルコール溶液に、1.499g(17.8mmol)の炭酸水素ナトリウムを加えた。得られた混合物を25℃〜30℃で10〜15分攪拌した。1.0g(8.1mmol)の2−シクロヘキシルアセトニトリルを加え、80℃〜85℃で3〜4時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、ろ過し、2mLのイソプロピルアルコールで洗浄した。ろ液を集め、完全に蒸留し、粗残渣を得た。残渣に5mLのトルエンを流し、標題化合物を得た。
収量:0.6g(47%).
実施例45:
3−シクロヘキシルメチル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール
0.39g(1.88mmol)の3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2;ステップ1の化合物)の6mLトルエン溶液に、不活性雰囲気下、25℃〜30℃で、0.333g(2.00mmol)の1,1−カルボニルジイミダゾールを数回に分けて加えた。濃厚な混合物に、5mLのトルエンを加え、得られた混合物を25℃〜30℃で60〜90分攪拌した。2−シクロヘキシル−N−ヒドロキシアセトイミドアミド(実施例44の化合物;0.6g,3.8mmol)の5mLトルエン溶液を、25℃〜30℃で、上の反応混合物に加えた。反応塊をチッ素下、25℃〜30℃で12〜14時間攪拌し、次いで100℃〜105℃で6〜8時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、25℃〜30℃で攪拌下、10mLの冷水でクエンチした。有機層を分離し、水層を5mLのトルエンで洗浄した。有機層を合わせ、10mLの1NのHCl溶液、10mLの5%炭酸水素ナトリウム溶液および10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を完全に蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.22g(35%).
実施例46:
4−[2−(3−シクロヘキシルメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
冷却した0.14mLの1Mの三臭化ホウ素(1.5mmol)の2mLジクロロメタン溶液に、−45℃〜−40℃で15〜20分かけて、1mLのジクロロメタンに溶解した0.216g(0.658mmol)の3−シクロヘキシルメチル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例45の化合物)を加えた。反応混合物を−45℃〜−40℃で30〜45分攪拌し、1時間かけてゆっくりと25℃〜30℃とした。反応混合物を25℃〜30℃でさらに4〜5時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を、20℃未満(pH:8〜9)で、10mLの冷5%炭酸水素ナトリウム溶液によってクエンチした。10mLの酢酸エチルを反応塊に加えて固体を溶解し、10〜15分攪拌した。有機層を分離し、水層を10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を集め、蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.10g(50.8%);H NMR(CDCl−d,300MHz):d9.38(s,2H),7.62(d,1H),7.12(d,1H),7.08(m,1H),6.92(d,1H),6.77(d,1H),2.55(m,2H),1.64(m,6H),1.17(m,3H),0.97(m,2H);MS(ES−):299(M−1).
実施例47:
N−ヒドロキシノナンイミドアミド
0.74g(10.7mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の11mLイソプロピルアルコール溶液に、1.327g(17.8mmol)の炭酸水素ナトリウムを加えた。得られた混合物を25℃〜30℃で10〜15分攪拌した。1.0g(7.1mmol)のノナンニトリルを加え、80℃〜85℃で3〜4時間攪拌した。反応時間後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、ろ過し、2mLのイソプロピルアルコールで洗浄した。ろ液を集め、完全に蒸留し、粗残渣を得た。残渣に、真空下、45℃未満で5mLのトルエンを流し、標題化合物を得た。
収量:1.1g(89.4%).
実施例48:
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−オクチル−[1,2,4]オキサジアゾール
0.59g(2.84mmol)の3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2;ステップ1の化合物)の6mLトルエン溶液に、不活性雰囲気下、25℃〜30℃で、0.503g(3.1mmol)の1,1−カルボニルジイミダゾールを数回に分けて加えた。濃厚な混合物に5mLのトルエンを加え、得られた混合物を25℃〜30℃で60〜90分攪拌した。5mLのトルエンで希釈したN−ヒドロキシノナンイミドアミド(実施例47の化合物;1.0g,3.8mmol)の溶液を、25℃〜30℃で、上の反応混合物に加えた。反応混合物を、チッ素下、25℃〜30℃で12〜14時間攪拌し、次いで100℃〜105℃で6〜8時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、25℃〜30℃で攪拌下、10mLの冷水でクエンチした。有機層を分離し、水層を5mLのトルエンで洗浄した。有機層を合わせ、10mLの1NのHCl溶液、10mLの5%炭酸水素ナトリウム溶液および10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.2g(20.5%)
実施例49:
4−[2−(3−オクチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
冷却した0.997mLの1Mの三臭化ホウ素(0.9mmol)の2mLジクロロメタン溶液に、−45℃〜40℃で15〜20分かけて、1mLのジクロロメタンに溶解した0.150g(0.433mmol)の5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−オクチル−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例48の化合物)を加えた。反応混合物を−45℃〜−40℃で30〜45分攪拌し、1時間かけてゆっくりと25℃〜30℃とした。反応塊を25℃〜30℃でさらに4〜5時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を、20℃未満(pH:8〜9)で、10mLの冷5%炭酸水素ナトリウム溶液によってクエンチした。10mLの酢酸エチルを反応混合物に加えて固体溶解し、10〜15分攪拌した。有機層を分離し、水層を10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を集め、蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.050g(36.6%) H NMR(CDCl−d,300MHz):d7.67(d,1H),7.17(s,1H),7.03(d,1H),6.89(d,1H),6.78(d,1H),2.74(t,2H),1.28(m,12H),0.86(m,3H);MS(ES−):315(M−1).
実施例50:
N−ヒドロキシオクタンイミドアミド
1.66g(23.9mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の11mLイソプロピルアルコール溶液に、2.95g(35.1mmol)の炭酸水素ナトリウムを加えた。得られた混合物を25℃〜30℃で10〜15分攪拌した。2.0g(15.97mmol)のオクタンニトリルを加え、80℃〜85℃で3〜4時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、ろ過し、2mLのイソプロピルアルコールで洗浄した。ろ液を集め、蒸留し、粗残渣を得た。残渣に5mLのトルエンを流し、標題化合物を得た。
収量:2.1g(83%)
実施例51:
5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール
1.35g(6.5mmol)の3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2;ステップ1の化合物)の6mLトルエン溶液に、不活性雰囲気下、25℃〜30℃で、1.14g(7.0mmol)の1,1−カルボニルジイミダゾールを分けて加えた。塊が濃厚になり、5mLのトルエンを加え、得られた混合物を25℃〜30℃で60〜90分攪拌した。N−ヒドロキシオクタンイミドアミド(実施例50の化合物;2.1g,13.2mmol)の5mLトルエン溶液を、25℃〜30℃で、上の反応混合物に一度に加えた。反応混合物を、チッ素下、25℃〜30℃で、12〜14時間攪拌し、次いで100℃〜105℃で6〜8時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、25℃〜30℃で攪拌下、10mLの冷水でクエンチした。有機層を分離し、水層を5mLのトルエンで洗浄した。有機層を合わせ、10mLの1NのHCl溶液、10mLの5%炭酸水素ナトリウム溶液および10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.34g(15.9%)
実施例52:
4−[2−(3−ヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
冷却した2.09mLの1Mの三臭化ホウ素(2.0mmol)の2mLジクロロメタン溶液に、−45℃〜−40℃で15〜20分にわたって、1mLのジクロロメタンに溶解した0.300g(0.9mmol)の5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例51の化合物)を加えた。反応混合物を−45℃〜−40℃で30〜45分攪拌し、1時間かけてゆっくりと25℃〜30℃の温度まで上げた。反応混合物を25℃〜30℃でさらに4〜5時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を、20℃未満(pH:8〜9)で、10mLの冷5%炭酸水素ナトリウム溶液によってクエンチした。10mLの酢酸エチルを反応塊に加えて固体を溶解し、10〜15分攪拌した。有機層を分離し、水層を10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を集め、蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.132g(48%);H NMR(DMSO−d,300MHz):d8.06(s,2H),7.53(d,1H),7.01(d,1H),6.85(m,1H),6.77(d,1H),6.64(d,1H),2.61(t,2H),1.64(m,2H),1.23(m,8H),0.76(m,3H);MS(ES−):301(M−1).
実施例53:
N−ヒドロキシ−ニコチンイミドアミド
5.012g(72.1mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の55mLイソプロピルアルコール溶液に、8.8g(105.7mmol)の炭酸水素ナトリウムを加えた。得られた混合物を25℃〜30℃で10〜15分攪拌した。5.0g(48mmol)の3−シアノピリジンを加え、80℃〜85℃で3〜4時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、ろ過し、10mLのイソプロピルアルコールで洗浄した。ろ液を集め、蒸留し、粗残渣を得、これに5mLのトルエンを流し、標題化合物を得た。
収量:6.0g(91%).
実施例54:
3−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−ピリジン
4.35g(20.95mmol)の3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2;ステップ1の化合物)の35mLトルエン溶液に、不活性雰囲気下、25℃〜30℃で、3.703g(22.8mmol)の1,1−カルボニルジイミダゾールを分割して加えた。濃厚な混合物に15mLのトルエンを加え、得られた混合物を25℃〜30℃で60〜90分攪拌した。N−ヒドロキシ−ニコチンイミドアミド(実施例53の化合物;6g,43.7mmol)の5mLトルエン溶液を、25℃〜30℃で、上の反応混合物に加えた。反応混合物を、チッ素下、25℃〜30℃で12〜14時間攪拌し、次いで100℃〜105℃で6〜8時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、25℃〜30℃で攪拌下、10mLの冷水でクエンチした。有機層を分離し、水層を5mLのトルエンで洗浄した。有機層を合わせ、10mLの1NのHCl溶液、10mLの5%炭酸水素ナトリウム溶液および10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を完全に蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:1.2g(13.5%).
実施例55:
4−[2−(3−ピリジン−3−イル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
冷却した0.35mLの1Mの三臭化ホウ素(3.7mmol)の2mLジクロロメタン溶液に、−45℃〜−40℃で15〜20分かけて、5mLのジクロロメタンに溶解した0.500g(1.6mmol)の3−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−ピリジン(実施例54の化合物)を加えた。反応混合物を−45℃〜−40℃で30〜45分攪拌し、1時間かけてゆっくりと25℃〜30℃の温度に上げた。反応混合物を25℃〜30℃でさらに4〜5時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を、20℃未満(pH:8〜9)で、10mLの冷5%炭酸水素ナトリウム溶液によってクエンチした。10mLの酢酸エチルを反応混合物に加えて固体を溶解し、10〜15分攪拌した。有機層を分離し、水層を10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を集め、蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.20g(44.4%);H NMR(DMSO−d,300MHz):d9.25(s,1H),8.84(d,1H),8.53(d,1H),7.76(m,2H),7.13(m,3H),6.80(d,1H);MS(ES−):280(M−1).
実施例56:
N−シクロヘプタンカルボキシイミドアミド
1.69g(24.3mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の22mLイソプロピルアルコール溶液に、2.99g(35.7mmol)の炭酸水素ナトリウムを加えた。得られた混合物を25℃〜30℃で10〜15分攪拌した。2.0g(16.2mmol)のシクロヘプタンカルボニトリルを加え、80℃〜85℃で3〜4時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、ろ過し、10mLのイソプロピルアルコールで洗浄した。ろ液を集め、蒸留し、粗残渣を得、これに5mLのトルエンを流し、標題化合物を得た。
収量:2.0g(79.3%).
実施例57:
3−シクロヘプチル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール
1.30g(6.2mmol)の3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2;ステップ1の化合物)の22mLトルエン溶液に、不活性雰囲気下、25℃〜30℃で、1.098g(6.7mmol)の1,1−カルボニルジイミダゾールを分割して加えた。濃厚な混合物に22mLのトルエンを加え、得られた混合物を25℃〜30℃で60〜90分攪拌した。N−シクロヘプタンカルボキシイミドアミド(実施例56の化合物;2g,12.8mmol)の5mLトルエン溶液を、25℃〜30℃で、上の反応混合物に加えた。反応混合物を、チッ素下、25℃〜30℃で12〜14時間攪拌し、次いで100℃〜105℃で6〜8時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、25℃〜30℃で攪拌下、10mLの冷水によってクエンチした。有機層を分離し、水層を5mLのトルエンで洗浄した。有機層を合わせ、10mLの1NのHCl溶液、10mLの5%炭酸水素ナトリウム溶液および10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を完全に蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:1.5g(72.6%).
実施例58:
4−[2−(3−シクロヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
冷却した1mLの1Mの三臭化ホウ素(10.5mmol)の2mLジクロロメタン溶液に、−45℃〜−40℃で15〜20分かけて、15mLのジクロロメタンに溶解した1.5g(4.5mmol)の3−シクロヘプチル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例57の化合物)を加えた。反応混合物を−45℃〜−40℃で30〜45分攪拌し、1時間かけてゆっくりと25℃〜30℃の温度に上げた。反応混合物を25℃〜30℃でさらに4〜5時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を、20℃未満(pH:8〜9)で、10mLの冷5%炭酸水素ナトリウム溶液によってクエンチした。10mLの酢酸エチルを反応混合物に加えて固体を溶解し、10〜15分攪拌した。有機層を分離し、水層を10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を集め、蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.35g(25.6%);H NMR(CDCl−d,300MHz):d9.58(s,1H),9.21(s,1H),7.61(d,1H),7.11(d,1H),7.06(m,1H),6.91(d,1H),6.77(d,1H),2.95(m,1H),1.96(m,2H),1.71(m,5H),1.57(m,5H);MS(ES−):299(M−1).
実施例59:
N−ヒドロキシシクロヘキサンカルボキシイミドアミド
1.9g(27.4mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の22mLイソプロピルアルコール溶液に3.3g(40.3mmol)の炭酸水素ナトリウムを加えた。得られた混合物を、25℃〜30℃で10〜15分攪拌した。2.0g(18.3mmol)のシクロヘキサンカルボニトリルを加え、80℃〜85℃で3〜4時間攪拌した。反応時間後、反応塊を25℃〜30℃まで冷却し、ろ過し、10mLのイソプロピルアルコールで洗浄した。ろ液を集め、完全に蒸留し、粗残渣を得た。残渣に5mLのトルエンを流し、標題化合物を得た。
収量:2.0g(76.9%)
実施例60:
3−シクロヘキシル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール
1.43g(6.9mmol)の3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−アクリル酸(実施例2;ステップ1の化合物)の22mLトルエン溶液に、不活性雰囲気下、25℃〜30℃で、1.21g(7.5mmol)の1,1−カルボニルジイミダゾールを分割して加えた。濃厚な混合物に、22mLのトルエンを加えた、得られた混合物を25℃〜30℃で60〜90分攪拌した。N−ヒドロキシシクロヘキサンカルボキシイミドアミド(実施例59の化合物;2g,14mmol)の5mLトルエン溶液を、25℃〜30℃で、上の反応混合物に加えた。反応混合物を、チッ素下、25℃〜30℃で12〜14時間攪拌し、次いで100℃〜105℃で6〜8時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を25℃〜30℃まで冷却し、25℃〜30℃で攪拌下、10mLの冷水によってクエンチした。有機層を分離し、水層を5mLのトルエンで洗浄した。有機層を合わせ、10mLの1NのHCl溶液、10mLの5%炭酸水素ナトリウム溶液および10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を完全に蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.8g(37.2%)
実施例61:
4−[2−(3−シクロヘキシル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール
冷却した0.55mLの1Mの三臭化ホウ素(5.8mmol)の2mLジクロロメタン溶液に、−45℃〜−40℃で15〜20分かけて、8mLのジクロロメタンに溶解した0.8g(2.5mmol)の3−シクロヘキシル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール(実施例60の化合物)を加えた。反応混合物を−45℃〜−40℃で30〜45分攪拌し、1時間かけてゆっくりと25℃〜30℃の温度に上げた。反応混合物を25℃〜30℃でさらに4〜5時間攪拌した。反応が完了した後、反応混合物を、20℃未満(pH:8〜9)で、10mLの冷5%炭酸水素ナトリウム溶液によってクエンチした。10mLの酢酸エチルを反応混合物に加えて固体を溶解し、10〜15分攪拌した。有機層を分離し、10mLの10%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を蒸留し、粗残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム−メタノール)で精製し、標題化合物を得た。
収量:0.28g(38.8%);H NMR(CDCl−d,300MHz):d9.38(s,2H),7.61(d,1H),7.11(d,1H),7.06(m,1H),6.91(d,1H),6.77(d,1H),2.75(m,1H),1.92(m,2H),1.7(m,3H),1.49(m,2H),1.33(m,3H);MS(ES−):285(M−1).
生物学的評価:
メシル酸イマチニブ感受性細胞系K−562およびBa/F3 Bcr−Abl/WT、ならびにメシル酸イマチニブ耐性細胞系、Ba/F3 Bcr−Abl/T315I、Ba/F3 Bcr−Abl/E255K、Ba/F3 Bcr−Abl/H396P、Ba/F3 Bcr−Abl/M351T、Ba/F3 Bcr−Abl/F359V、Ba/F3 Bcr−Abl/E255V、Ba/F3 Bcr−Abl/F317L、Ba/F3 Bcr−Abl/H396R、Ba/F3 Bcr−Abl/M244V、Ba/F3 Bcr−Abl/Q252H、Ba/F3 Bcr−Abl/Y253FおよびBa/F3 Bcr−Abl/Y253Hの抑制における、本発明化合物の効力は、以下に記載する数多くの薬理学的アッセイによって測定することができる。以下に例示する薬理学的アッセイは、メシル酸イマチニブおよび本発明の化合物を用いて行った。
数種のイマチニブ耐性細胞系は、ドクターブライアンドラッカーズ研究室(Dr.Brian Druker’s laboratory)、ハワード・ヒューズ医学研究所(Howard Hughes Medical Institute)、オレゴン健康科学大学癌研究所(Oregon Health and Science University(OHSU)Cancer Institute)[米国オレゴン州ポートランド(Portland所在)]で製造した。その詳細を表1に示す。K562細胞系は、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)[米国]で製造した。これらの細胞系は、それぞれの供給者が提案する最適培養条件下で維持した。
明細書および/または添付の請求項全体を通して、以下の略語を使用する。
ATCC:アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関
OHSU:オレゴン健康科学大学、オレゴン州、アメリカ合衆国
RPMI:ロズウェルパーク記念研究所
PBS:リン酸緩衝食塩水
PI:ヨウ化プロピジウム
+ve:陽性
TGFβ:形質転換増殖因子−β
実施例62:
インビトロアッセイ:
細胞増殖および細胞毒性CCK−8アッセイ:
アッセイは、Biological and Pharmaceutical Bulletin、第19巻、1518ページ(1996年)を参考に行った。細胞計測Kit−8(CCK−8)アッセイは、細胞増殖および細胞毒性アッセイの生存細胞の数を測定する高感度比色分析である。細胞計測Kit−8(CCK−8)は、Dojindoの高水溶性テトラゾリウム塩を利用する。細胞で脱水素酵素により産生するホルマザン色素の量は、生存細胞の数に正比例する。
細胞系の供給元および化合物の製造:
メシル酸イマチニブは、ナトコファーマ社(Natco Pharma)[インド所在]から購入した。本発明の化合物および標準メシル酸イマチニブは、DMSOで10mM原液とした。
表1に記載する細胞系を使用して、本発明の化合物の増殖抑制作用をテストした。
方法:
細胞を、透明な96ウェル組織培養プレート(NUNC社[米国所在])中に、1ウェル(0.09mL)当り約5×10個の密度で播種し、37℃、5%COの恒温器で2〜6時間、温置した。異なる濃度の本発明の化合物を、3組の培養プレートのウェルに加えた。メシル酸イマチニブを標準として使用した。プレートを、5%COの存在下、37℃の恒温器でさらに72時間温置した。10μlのCCK−8溶液を各ウェルに加え、プレートを恒温器中で1〜4時間、温置した。マイクロプレートリーダーを使用して、450nmで吸収を測定した。コントロール値と比較した抑制率(%)およびIC50を計算した。
結果を以下の表2および3に示す。メシル酸イマチニブ耐性の異なる変異細胞系(Ba/F3 Bcr−Abl/E255K、Ba/F3 Bcr−Abl/E255V、Ba/F3 Bcr−Abl/F317L、Ba/F3 Bcr−Abl/F359V、Ba/F3 Bcr−Abl/H396R、Ba/F3 Bcr−Abl/H396P、Ba/F3 Bcr−Abl/M244V、Ba/F3 Bcr−Abl/M351T、Ba/F3 Bcr−Abl/Q252H、Ba/F3 Bcr−Abl/Y253F、Ba/F3 Bcr−Abl/Y253HおよびBa/F3 Bcr−Abl/T315I)に関し、IC50値(単位:mM)として表した化合物の増殖抑制作用を表3に示す。
メシル酸イマチニブ感受性(Ba/F3 Bcr−Abl/野生型)および耐性(Ba/F3 Bcr−Abl/T315I)細胞系におけるIC50値(単位:mM)として表した本発明の化合物の増殖抑制作用を、図1に図示する。メシル酸イマチニブ耐性変異のある数種の細胞系(Ba/F3、T3151、E255K、E255V、Y253F、Y253H、F317LおよびH396P)に関し、IC50値(単位:mM)として表した化合物の増殖抑制作用を図2に図示する。
+ 0〜10μM
+ 11〜100μM
+++ >100μM
結論:本発明の化合物が、Bcr−Abl変異型メシル酸イマチニブ耐性細胞に対して、有意な抑制作用を発揮することは、結果から明らかである。
実施例63:
フローサイトメトリー分析:
フローサイトメトリーを使用した細胞周期およびアポトーシスに関する、Bcr−Abl変異型メシル酸イマチニブ耐性細胞系における本発明の化合物の効果
アッセイは、FEBS Letters、第581巻、7号、1329〜1334ページ(2007年)を参考に行った。Bcr−abl変異型メシル酸イマチニブ耐性細胞系における本発明の化合物のアポトーシスの誘発効果を調べるために、フローサイトメトリーを使用した。細胞を、10×10個の細胞/mLの密度で播種し、3×IC50濃度の化合物および媒体コントロール(処置なし)とともに、5%COの存在下、37℃で48時間恒温器に温置した。5×IC50濃度の化合物および媒体コントロール(処置なし)について、5%COの存在下、37℃で48時間および96時間の実験を繰り返した。温置後、細胞を1000rpmで10分遠心分離することにより回収し、リン酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、70%の氷冷エタノールに徐々に再分散(染色透過処理を促進するため)した。ヨウ化プロピジウム(PI)で染色する前に、細胞分散液を最低4時間保存した。固定細胞をRNase A(50μg/mL)の存在下、PI(80μg/mL)で染色し、細胞周期をBecton Dickinson FACS Calibur(米国)で読んだ。実験の結果を表4〜6に示す。
結論:メシル酸イマチニブ耐性細胞系における本発明の化合物によるアポトーシスの誘発は、有意である。
実施例64:
TGFβアッセイ:
TGFβは、非周期状態のCML幹細胞を維持するための第一候補である。Bcr−AblによりTGFβシグナル伝達が上方制御または延長されたことにより、Bcr−Ablが造血性前駆細胞の形質転換を促進する機序の1つがTGFβシグナル伝達活性のレベルを影響することによるものである(FEBS Letters、第581巻、7号、1329〜1334ページ(2007年))ことが示唆される。TGFβは、悪性前駆体集団の保存に極めて重要な役割を果たし、一部のCML患者に観察される、Bcr−Abl標的治療に対する耐性に一部係わり合いがある。本発明の化合物によるTGFβの抑制は、ウェスタンブロット分析を使用して実証された。
ウェスタンブロット分析
ウェスタンブロットアッセイは、Analytical Biochemistry、第112巻、2号、195〜203ページ(1981年)を参考にして行った。
ウェスタンブロット分析は、本発明の化合物の作用機序を判断するために行った。Ba/F3 Bcr−Abl/T315I(メシル酸イマチニブ耐性)細胞を、75mmの組織培養グレードフラスコに、1フラスコ当たり2〜4×10個の細胞の密度で播種した。細胞を加湿恒温器中、37℃で2〜4時間温置した。続いて、細胞を3×IC50濃度の化合物または標準分子(メシル酸イマチニブ/ダサチニブ)で処理した。次いで、細胞を72時間温置した。温置後、細胞を回収し、氷冷リン酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、完全プロテアーゼ抑制剤カクテル(ロシュ社(Roche)[ドイツ所在])を添加した冷Cell Lytic緩衝液(シグマアルドリッチ社(Sigma Aldrich))で溶解した。14,000g、4℃(30分)の遠心分離により、タンパク質抽出物を得た。得られた抽出物のアリコートのタンパク質分を、Bradford試薬(シグマ社(Sigma))を使用し、製造者の指示に従って分析した。全ての実験で、同量のタンパク質(70μg)を7.5%〜10%トリス−グリシンゲルに負荷し、緩衝溶液(24.9mMのトリス塩基、250mMのグリシン、0.1%SDS(硫酸ドデシルナトリウム))中、100Vで2時間分解した。電気泳動後、トランスファー緩衝液(47.9mMトリス塩基、38.6mMグリシン、0.037%SDS、20%メタノール;pH9.2−9.4)中、25V、45分間で、タンパク質をゲルからポリビニリデンジフルオライド膜(Sigma−Aldrich社)に移した。ブロットを、5%脱脂粉乳を含むトリス緩衝食塩水(TBS)(20mMトリス塩基、0.9%NaCl;pH7.4)(サンタクルーズバイオテクノロジー社[米国所在])中、室温で2時間ブロックし、TBS中、4℃で16〜18時間の範囲の間で生成した一次抗体を添加後、穏やかに揺らしながら温置した。一次抗体は、TGFβ、Smad2/3、ホスホ−Smad2/3(Cell Signaling社)およびβ−アクチン(Cell Signaling社)に対する抗体を含んでいた。温置後、膜を洗浄し、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)共役二次抗体で探索した。化学発光ペルオキシダーゼ基質(ピアス社(Pierce[イリノイ州所在])およびKodak Imagingステーションを使用して、バンドを視覚化した。ブロットを、ストリップ緩衝液(50mMのトリス−HCl、pH6.8、1%SDSおよび100mMのβ−メルカプトエタノール)を用い、55℃で30分ストリップし、洗浄し、一次抗体でハウスキーピングタンパク質に対して再探索した。負荷コントロールとしてβ−アクチンを使用した。
結果を図3に示す。
結論:実施例3の化合物および実施例4の化合物は、メシル酸イマチニブ/ダサチニブ耐性細胞系、T315IでTGFβ経路の抑制に係わり合いがあることを示すTGFβシグナル伝達の作用因子標的分子である、p−Smad2およびp−Smad3を強く下方制御した。
実施例65:
Bcr−Ablタンパク質の自己リン酸化の抑制:
Tyr−245でのBcr−Ablタンパク質自己リン酸化は、キナーゼの活性化機序に関連する(Leukemia Research)、第32巻、936〜943ページ(2008年))。該アッセイは、参考文献Analytical Biochemistry、第112巻、2号、195〜203ページ(1981年)に従い、修正を加えて、ウェスタンブロット分析を使用して行った。
ウェスタンブロット分析
ウェスタンブロット分析は、本発明の化合物の作用機序を判断するために行った。Ba/F3 Bcr−Abl/T315I(メシル酸イマチニブ耐性)細胞を、75mmの組織培養グレードフラスコに、1フラスコ当たり2〜4×10個の細胞の密度で播種した。細胞を加湿恒温器中、37℃で2〜4時間温置した。続いて、細胞をそれぞれの濃度の化合物で処理した。次いで、細胞を72時間温置した。温置後、細胞を回収し、氷冷リン酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、完全プロテアーゼ抑制剤カクテル(ロシュ社(Roche)[ドイツ所在])を添加した冷Cell Lytic緩衝液(シグマアルドリッチ社(Sigma Aldrich))で溶解した。14,000g、4℃(30分)の遠心分離後、タンパク質抽出物を得た。得られた抽出物のアリコートのタンパク質分を、Bradford試薬(シグマ社(Sigma))を使用し、製造者の指示に従って分析した。c−Abl抗体(サンタクルーズバイオテクノロジー社(Santacruz Biotechnology)、USA)およびタンパク質A−セファロースビーズを使用する免疫沈降法に、500μgのタンパク質を含むアリコートを使用した。析出タンパク質を7.5%トリス−グリシンゲルに載せ、緩衝溶液(24.9mMのトリス塩基、250mMのグリシン、0.1%SDS(硫酸ドデシルナトリウム))中、100Vで2時間分解した。電気泳動後、トランスファー緩衝液(47.9mMトリス塩基、38.6mMグリシン、0.037%SDS、20%メタノール;pH9.2−9.4)中、70V、1.5時間で、湿式トランス法を使用して、タンパク質をゲルからポリビニリデンジフルオライド膜(Sigma−Aldrich社)に移した。ブロットを、TBST(5%脱脂粉乳(サンタクルーズバイオテクノロジー社[米国所在])を含む、0.1%Tween20(シグマアルドリッチ社(Sigma Aldrich)[米国所在])含有トリス緩衝食塩水(TBS)(20mMのトリス塩基、0.9%NaCl;pH7.4))中、室温で2時間ブロックし、TBST中、4℃で16〜18時間の範囲の間で生成した一次抗体を添加後、穏やかに揺らしながら温置した。一次抗体は、ホスホ−Bcr−abl−Tyr245(セルシグナリングテクノロジー社(Cell Signaling Technology))およびc−Abl(サンタクルーズバイオテクノロジー社(Santacruz Biotechnology)、USA)抗体を含んでいた。温置後、膜を洗浄し、次いでホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)共役二次抗体(サンタクルーズバイオテクノロジー社(Santacruz Biotechnology))で探索した。化学発光ペルオキシダーゼ基質(ピアス社(Pierce[イリノイ州所在])およびKodak Imagingステーションを使用して、バンドを視覚化した。
結果を図4に示す。
結論:本発明の化合物は、メシル酸イマチニブ/ダサチニブ耐性細胞系、T315Iにおいて、Bcr−ablタンパク質の自己リン酸化を下方制御した。
実施例66:
CRKLタンパク質のリン酸化の抑制:
ホスホ−CRKLモニタリングは、第一および第二世代Bcr−Abl抑制剤で治療したCML患者の予後マーカーとして認識されている(Haematologica)、第93巻、5号、765〜769ページ(2008年))。該アッセイは、参考文献Analytical Biochemistry、第112巻、2号、195〜203ページ(1981年)に従い、修正を加えて、ウェスタンブロット分析を使用して行った。
ウェスタンブロット分析
ウェスタンブロット分析は、本発明の化合物の作用機序を判断するために行った。Ba/F3 Bcr−Abl/T315I(メシル酸イマチニブ耐性)細胞を、75mmの組織培養グレードフラスコに、1フラスコ当たり2〜4×10個の細胞の密度で播種した。細胞を加湿恒温器中、37℃で2〜4時間温置した。続いて、細胞をそれぞれの濃度の化合物で処理した。次いで、細胞を72時間温置した。温置後、細胞を回収し、氷冷リン酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、完全プロテアーゼ抑制剤カクテル(ロシュ社(Roche)[ドイツ所在])を添加した冷Cell Lytic緩衝液(シグマアルドリッチ社(Sigma Aldrich))で溶解した。14,000g、4℃(30分)の遠心分離後、タンパク質抽出物を得た。得られた抽出物のアリコートのタンパク質分を、Bradford試薬(シグマ社(Sigma))を使用し、製造者の指示に従って分析した。同量のタンパク質サンプル(70μg)を10%トリス−グリシンゲルに負荷し、緩衝溶液(24.9mMのトリス塩基、250mMのグリシン、0.1%SDS(硫酸ドデシル))中、100Vで2時間、分解した。電気泳動後、トランスファー緩衝液(47.9mMトリス塩基、38.6mMグリシン、0.037%SDS、20%メタノール;pH9.2−9.4)中、70V、1.5時間で、湿式トランス法を使用して、タンパク質をゲルからポリビニリデンジフルオライド膜(Sigma−Aldrich社)に移した。ブロットを、TBST(5%脱脂粉乳(サンタクルーズバイオテクノロジー社[米国所在])を含む、0.1%Tween20(シグマアルドリッチ社(Sigma Aldrich)[米国所在])含有トリス緩衝食塩水(TBS)(20mMのトリス塩基、0.9%NaCl;pH7.4))中、室温で2時間ブロックし、TBST中、4℃で16〜18時間の範囲の間で生成した一次抗体を添加後、穏やかに揺らしながら温置した。使用した一次抗体は、ホスホ−CRKL−Tyr−207(セルシグナリングテクノロジー社(Cell Signaling Technology))およびβ−アクチン(シグマアルドリッチ社(Sigma Aldrich)[米国所在])であった。温置後、膜を洗浄し、次いでホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)共役二次抗体(サンタクルーズバイオテクノロジー社(Santacruz Biotechnology))で探索した。化学発光ペルオキシダーゼ基質(ピアス社(Pierce[イリノイ州所在])およびKodak Imagingステーションを使用して、バンドを視覚化した。
結果を図5および図6Bに示す。
結論:本発明の化合物は、メシル酸イマチニブ耐性Pループ変異体細胞系、E255VにおいてCRKLタンパク質のリン酸化を、用量依存性的に下方制御した。実施例3の化合物は、他の3つの変異体細胞系(E255V、M351TおよびY253H)において、ホスホ−CRKLを抑制することが分かった。
実施例67:
イマチニブ耐性およびイマチニブ感受性腫瘍モデルにおける本発明の化合物のインビボ効力試験を、完全長野生型Bcr−Abl(Ba/F3 Bcr−Abl/WT)または変異型Bcr−Abl(Ba/F3 Bcr−Abl/T315I)を発現するBa/F3形質移入体のような細胞系を使用することによって行った。
目的
イマチニブ耐性およびイマチニブ感受性腫瘍モデルにおける本発明の化合物のインビボ効力試験は、参考文献Cancer Research、第62巻、7149〜7153ページ(2002年)に従って行った。
細胞系:
この実験では、完全長野生型イマチニブ感受性(Ba/F3 Bcr−Abl/WT)または変異型イマチニブ耐性(Ba/F3 Bcr−Abl/T315I)を発現する細胞系Ba/F3形質移入体をしようした。これらの遺伝子組換え細胞系は、ドクターブライアンドラッカーズ研究室(Dr.Brian Druker’s laboratory)、ハワード・ヒューズ医学研究所(Howard Hughes Medical Institute)、オレゴン健康科学大学癌研究所(Oregon Health and Science University(OHSU)Cancer Institute)[米国オレゴン州ポートランド(Portland)所在]からライセンスを受けた。
化合物の保存:
本発明の化合物を含む標準物は、琥珀色のボトル中、4〜8℃で保存した。溶液中の化合物も、冷蔵庫中で4〜8℃に維持した。動物注射用のサンプルは、毎日新鮮にし、残渣はプールし、化学薬品処理のための標準操作手順(SOP)に従って廃棄した。
用量の準備:
目的化合物を秤量し、0.5%(w/v)カルボキシメチルセルロース(CMC)と混合し、水を徐所に加えながらTween−20で粉砕し(従来法による)、最終濃度とした。標準としてメシル酸イマチニブを使用した。
SCIDマウスにおける効力試験:
110匹の重症複合免疫不全症(SCID strain−CBySmn.CB17−Prkdcscid/J,ジャクソン研究所(The Jackson Laboratory)、ストックNo.001803)雄マウスの一群、5〜6週齢、体重約20gを使用した。
全ての動物実験は、動物実験の管理監督を目的とする委員会(CPCSEA)のガイドラインに従って行われた。全ての動物実験は、ピラマル・ライフ・サイエンシーズ社(Piramal Life Sciences)、Goregaon East、ムンバイ、インドのInstitutional Animal Ethics Committee(IAEC)により承認された。
Ba/F3 Bcr−Abl/WT細胞およびBa/F3 Bcr−Abl/T315I細胞を、5%CO恒温器中、37℃で、10%ウシ胎児血清を含むRPMI1640培地で成長させた。細胞を1000rpmで10分遠心分離してペレット化した。細胞を生理食塩水に再懸濁し、1mL当たり80〜100×10細胞数とし、この細胞懸濁液0.2mLを、皮下(s.c.)経路によりSCIDマウスに注射した。マウスの触知可能な腫瘍量を1日おきに観察した。腫瘍のサイズが直径5〜7mmとなった時、害動物を各治療群に無作為化した。コントロールまたは試験化合物の1回服用量を、毎日投与した。腫瘍サイズは2〜5日置きに記録した。腫瘍重さ(mg)は、比重を1、および pを3と仮定して、偏重回転楕円体の式:{長さ(mm)×[幅(mm)]×0.5}に従って計算した。化合物で処置した動物の腫瘍増殖を、T/C(処置/コントロール)×100%として計算し、増殖抑制率(GI%)は、[100−T/C%]とした。処置群のそれぞれを表7に示す。結果を表8に示す。
p.o.=経口による; n=動物の数
q1d×12 =12日の単回投与
メシル酸イマチニブは、Ba/F3 Bcr−Abl/T315I中、200mpk b.i.d.で不活性である(%GI<15)。
結論:図7および図8にあるデータにより、本発明の化合物は、異種移植片、すなわちBa/F3 Bcr−Abl/WTを発現する野生型Bcr−Ablと同じ用量で試験した場合、Bcr−Ablの最も優勢な変異型、すなわち、Ba/F3 Bcr−Abl/T315I抑制で、メシル酸イマチニブより、有意にインビボで大きな効力を示すことを示されている。
本明細書および添付の請求項で使用される単数形「a」、「an」および「the」は、他に明らかに示唆されていない限り、複数形を含むことに留意すべきである。したがって、たとえば、「1種の化合物」を含む組成物という記載は、2種以上の化合物の混合物も含む。また、用語「または」は、他に明らかに示唆されていない限り、一般的に、「および/または」を含む意味で使用されることも留意すべきである。
本明細書中の全ての刊行物および特許出願は、本発明が関連する分野の当業者のレベルを示唆する。
本発明は、種々の特定な好ましい実施形態および技術に関連して記載されている。しかし、本発明の精神および範囲内に留まる限り、多くの変更および修正がなされてもよいと理解すべきである。

Claims (44)

  1. 式1
    の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
    (式中、
    は、ヒドロキシ、(C−C12)アルコキシまたはアリールオキシから選択され;
    は、ヒドロキシ、ニトロ、(C−C12)アルコキシ、アリールオキシ、NH−SO−(C−C12)アルキル、NH−SO−アリールおよびNRから選択され;ここで、RおよびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択され;
    は、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)シクロアルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから選択され;および
    nは、0〜3の整数であり;
    ここで、
    (C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COORa、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
    (C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COORa、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
    (C−C12)シクロアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
    アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、(C−C12)アルキニル、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
    アリールオキシのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、(C−C12)アルキニル、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COORa、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
    アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COORa、C(O)R、SR、NR、(C−C12)アルキル−NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;および
    およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される。)
  2. は、ヒドロキシ、(C−C12)アルコキシまたはアリールオキシから選択され;
    は、ヒドロキシ、(C−C12)アルコキシまたはアリールオキシから選択され;
    は、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)シクロアルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから選択され;および
    nは、0〜3の整数であり;
    ここで、
    (C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    (C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    (C−C12)シクロアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    アリールオキシのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COORa、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
    およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される
    請求項1に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  3. は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、水素または(C−C12)アルキルであり;および
    nは、0または1であり;
    ここで、
    (C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    (C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
    およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される
    請求項1または請求項2に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  4. は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
    は、水素または非置換(C−C12)アルキルであり;および
    nは、0または1である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物または医薬的に許容しうる多形体。
  5. は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、(C−C12)シクロアルキルであり;および
    nは0または1であり;
    ここで、
    (C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    (C−C12)シクロアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
    およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される
    請求項1または請求項2に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  6. は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
    は、非置換(C−C12)シクロアルキルであり;および
    nは、0または1である
    請求項1、2および5のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  7. は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、アリールであり;および
    nは、0または1であり;
    ここで、
    (C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    (C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
    およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される
    請求項1または請求項2に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  8. は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
    は、フェニルであり;および
    nは1である
    請求項1、2および7のいずれか1項に記載の式1の化合物、または立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  9. は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヘテロシクリルであり;および
    nは、0または1であり;
    ここで、
    (C−C12)アルキルは、非置換またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換または置換アリールおよび非置換または置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    (C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
    およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される
    請求項1または請求項2に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  10. は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヘテロシクリルであり;および
    nは1であり;
    ここで、
    ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、COOR、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
    およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される
    請求項1、2および9のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  11. は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
    は、ピペリジンまたはピリジン;および
    nは、0または1であり;
    ここで、
    ピペリジンは、非置換、またはハロゲン、(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、COOR、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
    およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールおよびヘテロシクリルから独立して選択される
    請求項1、2、9および10のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  12. は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、ニトロ、NH−SO−(C−C12)アルキル、NH−SO−アリールまたはNRから選択され;ここで、RおよびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択され;
    は、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)シクロアルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから選択され;および
    nは、0〜3の整数であり;
    ここで、
    (C−C12)アルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    (C−C12)アルコキシのアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換アリールおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    (C−C12)シクロアルキルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、(C−C12)アルコキシ、非置換もしくは置換アリール、非置換もしくは置換ヘテロシクリル、COOR、C(O)R、SR、NRおよびC(O)NRから選択される1個以上の基で置換され;
    アリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    アラルキルのアリールは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換(C−C12)アルケニル、非置換もしくは置換(C−C12)アルキニルおよび非置換もしくは置換ヘテロシクリルから選択される1個以上の基で置換され;
    ヘテロシクリルは、非置換、またはハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、非置換もしくは置換(C−C12)アルキル、非置換もしくは置換アラルキル、非置換もしくは置換アリール、COOR、C(O)R、NRおよび(C−C12)アルキル−NRから選択される1個以上の基で置換され;および
    およびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択される
    請求項1に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  13. は、ヒドロキシまたは非置換(C−C12)アルコキシであり;
    は、ニトロ、NH−SO−(C−C12)アルキル、NH−SO−アリールまたはNRから選択され;ここで、RおよびRは、水素、(C−C12)アルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから独立して選択され;
    は、水素または非置換(C−C12)アルキルであり;および
    nは、0または1である
    請求項1または請求項12に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  14. 4−[2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    3−ベンジル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−ベンジル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    5−[2−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−ビニル]−3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール;
    2−メトキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニルアミン;
    N−{2−メトキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニル}−メタンスルホンアミド;
    N−{2−ヒドロキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニル}−メタンスルホンアミド;
    2−ニトロ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール;
    3−[2−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−ビニル]−5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール;
    2−アミノ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール;
    4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル;
    4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン;
    4−[2−(3−ピペリジン−4−イルメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−1−イソプロピル−ピペリジン;
    4−{2−[3−(1−イソプロピル−ピペリジン−4−イルメチル)−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル]−ビニル}−ベンゼン−1,2−ジオール;
    [2−(4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン−1−イル)−エチル]−ジメチル−アミン;
    4−(2−{3−[1−(2−ジメチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルメチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル}−ビニル)−ベンゼン−1,2−ジオール;
    1−ベンジル−4−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル}−ピペリジン;
    4−{2−[3−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルメチル)−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル]−ビニル}−ベンゼン−1,2−ジオール;
    5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ノニル−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−ノニル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    3−シクロプロピル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ペンチル−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−ペンチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ヘキシル−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−ヘキシル−[1,2,4]オキサジゾール−ビニル]−ベンジルジオール;
    3−シクロヘキシルメチル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−シクロヘキシルメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−オクチル−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−オクチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−3−ヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−ヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    3−{5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−ピリジン;
    4−[2−(3−ピリジン−3−イル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    3−シクロヘプチル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−シクロヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    3−シクロヘキシル−5−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−ビニル]−[1,2,4]オキサジアゾール;
    4−[2−(3−シクロヘキシル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオールである
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  15. 4−[2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−ベンジル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    N−{2−ヒドロキシ−5−[2−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−フェニル}−メタンスルホンアミド;
    2−ニトロ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール;
    2−アミノ−4−[2−(5−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ビニル]−フェノール;
    4−[2−(3−ピペリジン−4−イルメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−{2−[3−(1−イソプロピル−ピペリジン−4−イルメチル)−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル]−ビニル}−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−(2−{3−[1−(2−ジメチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルメチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル}−ビニル)−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−{2−[3−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルメチル)−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル]−ビニル}−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−ノニル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−ペンチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−ヘキシル−[1,2,4]オキサジゾール−ビニル]−ベンジルジオール;
    4−[2−(3−シクロヘキシルメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−オクチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−ヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−ピリジン−3−イル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−シクロヘプチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオール;
    4−[2−(3−シクロヘキシル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ビニル]−ベンゼン−1,2−ジオールである
    請求項1〜14のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体。
  16. 式1
    (式中、
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)シクロアルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから選択され;および
    nは、0〜3の整数である)の化合物を製造する方法であって、
    ステップ1)3,4−(ジアルコキシ)ケイ皮酸(式3の化合物)を、室温(20℃〜35℃)で、トルエン、DMFおよびTHFから選択される溶剤中、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)で活性化させ、対応する活性化された形態の式3:
    (式中、RおよびRは(C−C12)アルコキシである)の化合物を得ることと、
    ステップ2)活性化された式3の化合物(ステップ1で得られた)を、式4の化合物;
    (式中、nおよびRは、式1で定義した通りである)と反応させ、式5:
    (式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシであり;nおよびRは、式1に定義した通りである)の化合物を得ることと、
    ステップ3)式5の化合物(ステップ2で得られた)を、50℃〜120℃で、6〜12時間、トルエン、DMFおよびTHFから選択された溶剤中でCDIを用いる処理によって脱水し、式6:
    (式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシであり;nおよびRは、式1で定義する通りである)の化合物を得ることと、
    ステップ4)式6の化合物(ステップ3で得られた)を、溶剤としてのジクロロメタン中で、三臭化ホウ素、無水AlCl/DMSまたは無水AlCl/EtSHから選択される脱アルキル化剤を用い、脱アルキル化剤として三臭化ホウ素を使用する場合は−78℃〜0℃の温度範囲で、脱アルキル化剤として無水AlCl/DMSまたは無水AlCl/EtSHを使用する場合は0℃〜30℃の温度範囲で処理して、式1(式中、R=R=OHである)の化合物を得ることと、
    ステップ5)場合によっては、式1の化合物をそれに対応する塩に変換すること
    とを含む方法。
  17. 式1の化合物:
    (式中、
    は、ヒドロキシであり;
    は、ヒドロキシであり;
    は、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)シクロアルキル、アラルキル、アリールおよびヘテロシクリルから選択され;および
    nは、0〜3の整数である)
    を製造する方法であって、
    ステップ1)3,4−ジヒドロキシケイ皮酸を、THFおよびメタノールから選択される溶剤中、室温(20℃〜35℃)で、40〜100時間にわたって、DMF中のイミダゾールおよびt−ブチルジメチルシリルクロリド(TBDMSCl)で保護し、式9:
    (式中、Lは、t−ブチルジメチルシリルオキシである)の化合物を得ることと、
    ステップ2)式9の化合物(ステップ1で得られた)を、20℃〜35℃の範囲の温度で、オキサリルクロリドおよび触媒量のDMFを用いて処理し、式10:
    (式中、Lは、t−ブチルジメチルシリルオキシである)を得ることと、
    ステップ3)式10の化合物(ステップ2で得られた)を、キシレンおよびトルエンから選択された溶剤中、塩基としてピリジンの存在下、120℃〜140℃で、化合物4:
    (式中、nおよびRは、式1で定義された通りである)を用いて処理し、式11の化合物:
    (式中、Lは、t−ブチルジメチルシリルオキシであり;nおよびRは、式1で定義された通りである)を得ることと、
    ステップ4)20℃〜35℃の範囲の温度で、1.0MのTBAFのTHF溶液を用い、式11の化合物(ステップ3で得られた)を脱シリル化し、式1の化合物を得ることと;
    ステップ5)場合によっては、式1の化合物をそれに対応する塩に変換することと
    を含む方法。
  18. 式1:
    (式中、
    は、ヒドロキシであり;
    は、ヒドロキシであり;
    は、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)シクロアルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから選択され;および
    nは、0〜3の整数である)の化合物を製造する方法であって、
    ステップ1)オキサリルクロリドとメタノールとを20℃〜35℃の範囲の温度で反応させることにより、コーヒー酸を、それに対応する式12:
    (式中、R=R=OHであり;Xはメチルである)のメチルエステルに変換することと、
    ステップ2)式12の化合物(ステップ1で得られた)を、THFおよびメタノールから選択される溶剤中、(20℃〜35℃)で、イミダゾールおよびTBDMSClを用いて処理し、式13:
    (式中、Lは、t−ブチルジメチルシリルオキシであり、およびXはメチルである)を得ることと、
    ステップ3)式13の化合物(ステップ2で得られた)を、THF中、水素化ナトリウムの存在下、40℃〜80℃で、6〜8時間、式4:
    (式中、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物を用いて処理し、式1の化合物を得ることと、
    ステップ4)場合によっては、式1の化合物をそれに対応する塩に変換することと
    を含む方法。
  19. 式1:
    (式中、
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、ニトロ、アミノ、NHSO−アルキルまたはNHSO−アリールから選択され;
    は、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)シクロアルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから選択され;および
    nは、0〜3の整数である)を製造する方法であって、
    ステップ1)25℃〜30℃の範囲の温度で、硝酸アンモニウムおよびトリフルオロ酢酸無水物(TFAA)の混合物、またはHNOおよびHSOの混合物から選択される適切なニトロ化剤を用いて、4−アルコキシベンズアルデヒドをニトロ化し、式15:
    (式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロである)の化合物を得ることと、
    ステップ2)式15の化合物(ステップ1で得られた)を、マロン酸とのクネーフェナーゲル縮合に供し、式16:
    (式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロである)の化合物を得ることと、
    ステップ3)式16の化合物を、DMFおよびTHFから選択された溶剤中、室温(20℃〜35℃)で、40分、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)または1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)で活性化することと、
    ステップ4)活性化された化合物16(ステップ3で得られた)を、式4:
    (式中、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物と反応させ、
    式17:
    (式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロであり、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物を得ることと、
    ステップ5)式17の化合物(ステップ2で得られた)を、50℃〜120℃で、6〜12時間DMF中のCDIで処理することにより脱水し、式18:
    (式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロであり、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物を得ることと、
    ステップ6)式18の化合物(ステップ5で得られた)を、酢酸エチルおよびメタノールから選択される溶剤中で塩化第一スズまたはHCl中のFeから選択される適切な還元剤を用いて処理し、式19:
    (式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、RはNHであり、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物を得ることと、
    ステップ7)式19の化合物(ステップ6で得られた)を、ジクロロメタン中、ピリジンおよびトリエチルアミンから選択される塩基の存在下、室温(25℃〜30℃)で、塩化アルキルスルホニルを用いて処理し、対応するスルホンアミド、式20:
    (式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rは、NHSO−アルキルまたはNHSO−アリールであり、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物を得ることと、
    ステップ8)式20の化合物(ステップ7で得られた)を、溶剤としてジクロロメタン中で、三臭化ホウ素、無水AlCl/DMSおよび無水AlCl/EtSHから選択される脱アルキル化剤を用い、三臭化ホウ素を使用する場合は−78℃〜0℃の範囲の温度で、無水AlCl/DMSおよび無水AlCl/EtSHを使用する場合は0℃〜30℃の温度で処理し、式1(式中、RはOHであり、Rは、NHSO−アルキルまたはNHSO−アリールである)の化合物を得ることと、
    ステップ9)場合によっては、式1の化合物をそれに対応する塩に変換することと
    を含む方法。
  20. 式1:
    (式中、
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、ニトロまたはアミノであり;
    は、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)シクロアルキル、アラルキル、アリールまたはヘテロシクリルから選択され;および
    nは0〜3の整数である)の化合物を製造する方法であって、
    ステップ1)4−アルコキシベンズアルデヒドを、25℃〜30℃の範囲の温度で、硝酸アンモニウムおよびトリフルオロ酢酸無水物(TFAA)の混合物またはHNOおよびHSOの混合物から選択される適切なニトロ化剤を使用して、ニトロ化し、式15:
    (式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロである)の化合物を得ることと、
    ステップ2)式15の化合物(ステップ1で得られた)を、マロン酸とクネーフェナーゲル縮合に供し、式16:
    (式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、Rはニトロである)の化合物を得ることと、
    ステップ3)式16の化合物を、DMFまたはTHFから選択された溶剤中、室温(20℃〜35℃)で、40分にわたる時間、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)またはN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)の混合物を用いて活性化することと、
    ステップ4)活性化された式16の化合物(ステップ3で得られた)を、120℃〜160℃の範囲の温度で、3〜5時間、式4:
    (式中、nおよびRは、式1で定義された通りである)の化合物と反応させ、式1(式中、Rは(C−C12)アルコキシであり、およびRはニトロである)の化合物(多量)、および式1(式中、Rはヒドロキシであり、およびRはニトロである)の化合物(少量)を得ることと、
    ステップ5)式1(式中、Rはヒドロキシであり、およびRはニトロである)の化合物を、50℃〜100℃の範囲の温度で、酢酸エチルおよびメタノールから選択される溶剤中の塩化第一スズ、またはHCl中のFeから選択される還元剤を使用して還元し、式1(式中、Rはヒドロキシであり、およびRはNHである)の化合物を得ることと、
    ステップ6)場合によっては、式1(式中、Rはヒドロキシであり、およびRはニトロである)の化合物、または式1(式中、Rはヒドロキシであり、およびRはNHである)の化合物を、それに対応する塩に変換することと
    を含む方法。
  21. 式1:
    (式中、
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、
    (式中、Rは、水素、(C−C12)アルキルおよびベンジルから選択される)であり;および
    nは1である)の化合物を製造する方法であって、
    ステップ1)式3(式中、R=R=(C−C12)アルコキシ)の化合物を、従来法により対応するアルキルエステルである式24:
    (式中、R=R=(C−C12)アルコキシである)の化合物に変換することと、
    ステップ2)式25A:
    の化合物を、20℃〜35℃の範囲の温度で、THFまたはジクロロメタンから選択される適切な溶剤中、塩基として水酸化ナトリウム水溶液の存在下、t−ブトキシカルバメートで処理し、式25B:
    の化合物を得ることと、
    ステップ3)式25Bの化合物を、20℃〜50℃の範囲の温度で、溶剤としてTHF中、塩基として無水炭酸カリウムの存在下、シアノメチル化試薬としてシアノメチルホスホン酸ジエチルエステルを用いて還流し、式25C:
    の化合物を得ることと、
    ステップ4)式25Cの化合物を、20℃〜35℃の範囲の温度で、40〜60psiの範囲の圧力下、メタノール中のH/Pd−Cのような還元剤を使用して還元し、式25D:
    の化合物を得ることと、
    ステップ5)式25Dの化合物を、20℃〜35℃の範囲の温度で、アルコールおよびアルコール水溶液から選択される溶剤中、塩基として無水炭酸カリウムの存在下、ヒドロキシルアミン塩酸塩で処理し、式25:
    の化合物を得ることと、
    ステップ6)式24の化合物(ステップ1で得られた)を、20℃〜60℃の範囲の温度で、溶剤としてTHF中、塩基として水素化ナトリウムの存在下、式25の化合物(ステップ2Cで得られた)で処理し、式26:
    (式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシである)の化合物を得ることと、
    ステップ7)式26の化合物(ステップ6で得られた)を、20℃〜35℃の範囲の温度で、溶剤としてジクロロメタン中、脱保護剤としてトリフルオロ酢酸を用いて脱保護し、式1(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシであり;n=1であり;および
    は、
    (式中、Rは水素である))の化合物を得ることと、
    ステップ8)式27の化合物(ステップ7で得られた)を、25℃〜100℃の範囲の温度で、溶剤として乾燥DMF中、無水KCOおよび水素化ナトリウムから選択された適切な塩基の存在下、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化ベンジルとともに加熱することによってアルキル化し、式1(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシであり;n=1であり;および
    は、
    (式中、Rは、アルキルおよびベンジルから選択される)である)の化合物を得ることと、
    ステップ9)式28の化合物(ステップ8で得られた)を、溶剤としてジクロロメタン中、三臭化ホウ素、無水AlCl/DMSおよび無水AlCl/EtSHから選択される脱アルキル化剤を用い、三臭化ホウ素を使用する場合は−78℃〜0℃の範囲の温度で、または無水AlCl/DMSおよび無水AlCl/EtSHを使用する場合は0℃〜30℃の範囲の温度で処理し、式1(式中、RおよびRは、ヒドロキシであり;n=1であり;および
    は、
    (式中、Rは、アルキルおよびベンジルから選択される)である)の化合物を得ることと、
    ステップ10)場合によっては、式1の化合物(ステップ7で得られた)を、対応する式1(式中、RおよびRは、ヒドロキシであり;n=1であり;および
    は、
    (式中、Rは水素である)である)の化合物に変換することと、
    ステップ11)場合によっては、ステップ7、8、9および10で得られた式1の化合物を、それらに対応する塩に変換すること
    とを含む方法。
  22. 式1:
    (式中、
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、ヒドロキシまたは(C−C12)アルコキシであり;
    は、
    (式中、*は、結合点であり、Rは、水素、(C−C12)アルキルおよびベンジルから選択され;およびnは1である)の化合物を製造する方法であって、
    ステップ1)式3:
    (式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシである)を、式3の化合物の対応する酸塩化物である式30:
    (式中、RおよびRは、アルコキシである)の化合物に変換することと、
    ステップ2)式25A:
    の化合物を、20℃〜35℃の範囲の温度で、溶剤として乾燥DMF中、塩基として無水炭酸カリウムの存在下、R−X(式中、Rは、(C−C12)アルキルまたはベンジルであり、およびXは、ハロゲン化物である)の化合物で処理し、式31A:
    の化合物を得ることと、
    ステップ3)式25Aの化合物または式31Aの化合物を、溶剤としてTHF中、塩基として無水炭酸カリウムの存在下、20℃〜50℃の範囲の温度で、シアノメチル化試薬としてシアノメチルホスホン酸ジエチルエステルを用いて還流し、式31B:
    の化合物を得ることと、
    ステップ4)溶剤としてメタノール中の式31Bの化合物を、0℃〜10℃の範囲の温度で、還元剤として削り屑状マグネシウムを用いて処理し、式31C:
    の化合物を得ることと、
    ステップ5)式31Cの化合物を、20℃〜35℃の範囲の温度で、アルコールまたはアルコール水溶液のような適切な溶剤中、塩基として無水炭酸カリウムの存在下、ヒドロキシルアミン塩酸塩で処理し、式31:
    (式中、n=1であり、およびRは、
    (式中、*は結合点であり、およびRは、水素、(C−C12)アルキルまたはベンジルから選択される)である)の化合物を得ることと、
    ステップ6)式30の化合物(ステップ1で得られた)を、120℃〜140℃の範囲の温度で、キシレンおよびトルエンから選択される溶剤中、塩基としてピリジンの存在下、または溶剤としてエタノール水溶液中、塩基として酢酸ナトリウムの存在下、式31の化合物(ステップ5で得られた)で処理し、式1(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシであり;n=1であり;およびRは、
    (式中、Rは、水素から選択される)である)の化合物、または式1(式中、RおよびRは、(C−C12)アルコキシであり;n=1であり;Rは、
    (式中、Rは、アルキルまたはベンジルである)である)の化合物を得ることと、
    ステップ7)式1の化合物(ステップ6で得られた)のいずれか1つを、三臭化ホウ素、DMSO/KCNおよび無水ZnClから選択される適切な脱アルキル化剤で処理し、式1(式中、RおよびRはヒドロキシであり;n=1であり;およびRは、
    (式中、Rは水素である)である)の化合物、または式1(式中、RおよびRはヒドロキシであり;n=1であり;およびRは、
    (式中、Rは、アルキルまたはベンジルである)である)のの化合物を得ることと、
    ステップ8)場合によっては、ステップ6および7で得られた式1の化合物のいずれか1つを、それらに対応する塩に変換すること
    とを含む方法。
  23. 活性成分として、治療的有効量の、請求項1〜15のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体を、単独でまたは少なくとも1種の医薬的に許容しうる賦形剤とともに含む医薬組成物。
  24. 癌の治療方法であって、癌治療を必要とする哺乳類に、治療的有効量の請求項1〜15のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体を投与することを含む方法。
  25. 癌が、白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、およびヘアリー細胞白血病から選択される請求項24に記載の方法。
  26. 癌が、慢性骨髄性白血病である請求項24または請求項25に記載の方法。
  27. 癌が、メシル酸イマチニブを用いる治療に耐性のある慢性骨髄性白血病である請求項24〜26のいずれか1項に記載の方法。
  28. メシル酸イマチニブを用いる治療に耐性のある細胞の増殖を減らす方法であって、治療的有効量の請求項1〜15のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体を投与することを含む方法。
  29. メシル酸イマチニブを用いる治療に対する細胞の耐性が、Bcr−Abl変異に起因する請求項28に記載の方法。
  30. メシル酸イマチニブに対し耐性のある細胞が、Ba/F3 Bcr−Abl/T315I、Ba/F3 Bcr−Abl/E255K、Ba/F3 Bcr−Abl/H396P、Ba/F3 Bcr−Abl/M351T、Ba/F3 Bcr−Abl/F359V、Ba/F3 Bcr−Abl/E255V、Ba/F3 Bcr−Abl/F317L、Ba/F3 Bcr−Abl/H396R、Ba/F3 Bcr−Abl/M244V、Ba/F3 Bcr−Abl/Q252H、Ba/F3 Bcr−Abl/Y253F、およびBa/F3 Bcr−Abl/Y253Hを含む請求項29に記載の方法。
  31. 形質転換増殖因子−β(TGFβ)を抑制する方法であって、抑制する必要がある哺乳類に、治療的有効量の、請求項1〜15のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体を投与することを含む方法。
  32. 形質転換増殖因子−β(TGFβ)の抑制を介して行われる、慢性骨髄性白血病(CML)幹細胞の増殖を減らす方法であって、治療的有効量の請求項1〜15のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体を投与することを含む方法。
  33. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体の癌の治療のための用途。
  34. 癌が、白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、およびヘアリー細胞白血病から選択される請求項33に記載の式1の化合物の用途。
  35. 癌が、慢性骨髄性白血病(CML)である請求項33または請求項34に記載の式1の化合物の用途。
  36. 癌が、メシル酸イマチニブを用いる治療に対し耐性がある慢性骨髄性白血病(CML)である請求項33〜35のいずれか1項に記載の式1の化合物の用途。
  37. メシル酸イマチニブに対する耐性が、Bcr−Abl変異に起因する請求項36に記載の用途。
  38. メシル酸イマチニブに対する耐性が、Ba/F3 Bcr−Abl/T315I、Ba/F3 Bcr−Abl/E255K、Ba/F3 Bcr−Abl/H396P、Ba/F3 Bcr−Abl/M351T、Ba/F3 Bcr−Abl/F359V、Ba/F3 Bcr−Abl/E255V、Ba/F3 Bcr−Abl/F317L、Ba/F3 Bcr−Abl/H396R、Ba/F3 Bcr−Abl/M244V、Ba/F3 Bcr−Abl/Q252H、Ba/F3 Bcr−Abl/Y253F、およびBa/F3 Bcr−Abl/Y253Hを含む細胞に見られる変異から生じる請求項36または請求項37に記載の用途。
  39. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体の、形質転換増殖因子−β(TGFβ)の抑制のための用途。
  40. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体の、形質転換増殖因子−β(TGFβ)の抑制を介して行われる、慢性骨髄性白血病(CML)幹細胞の増殖の減少のための用途。
  41. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の式1の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる溶媒和物もしくは医薬的に許容しうる多形体の、癌治療のための薬剤の製造のための用途。
  42. 癌が、白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、およびヘアリー細胞白血病から選択される請求項41に記載の式1の化合物の用途。
  43. 癌が、慢性骨髄性白血病(CML)である請求項41または請求項42に記載の式1の化合物の用途。
  44. 癌が、メシル酸イマチニブを用いる治療に対し耐性のある慢性骨髄性白血病(CML)である請求項41〜43のいずれか1項に記載の式1の化合物の用途。
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