JP2013516633A - Jcウイルス抗体に対するアッセイ - Google Patents

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Abstract

本開示は、JCウイルス抗体の存在について試料を分析するための方法及び試薬に関する。対象から生体試料(例えば、血漿、血清、血液、尿又は脳脊髄液)を得ることと、HPVLPと試料中のJCV抗体の結合に適切な条件下で、高純度のウイルス様粒子(HPVLP)とこの試料を接触させることと、HPVLPとの試料中のJCV抗体結合のレベルを検出することと、を含む方法が開示される。ある実施態様において、対象試料中の抗JCV抗体のレベルを測定することにより、対象におけるPMLのリスクを特定する方法が得られる。

Description

関連出願
本願は、2010年1月11日出願の米国仮出願第61/294,048号及び2010年3月22日出願の米国仮出願第61/316,193号(両者とも、それらの全体において参照により本明細書中に組み込まれる。)の優先権を主張する。
本発明は、JCウイルス抗体の存在について試料を分析するための方法及び試薬に関する。
進行性多巣性白室脳症(PML)は、持続的な免疫抑制又は免疫調節の状態下でのみヒトにおいて病原性があると考えられているポリオーマウイルスであるJCウイルス(JCV)への曝露が関連する中枢神経系(CNS)の日和見感染症である。JCVの存在はPMLの発現に必要である一方、PMLリスクは、経路はよく分わからないが、ウイルスを病原性にする、複数のウイルス性因子及び宿主関連因子の収束に関連があると考えられている(非特許文献1)。ヒト集団におけるJCV感染罹患率を報告している既に発表済みの研究は多様である。この情報は、ウイルス性DNAに関するPCR分析及びJCVに対する抗体の検出を含む様々なタイプの研究に基づく。集団におけるJCVの蔓延にもかかわらず、JCVによる感染の結果、PMLが発現することは、免疫抑制が確認されている者においても稀である。
JCV DNA検出に関する報告書から、この方法は感度が低く、JCV−感染PML患者の血漿、血清又は末梢血単核細胞ににおいてJCV DNAが検出されることは稀であり、一貫性がないので、JCVへの曝露を評価するための用途には制限があることが示唆される。抗JCV抗体の検出は、より感度の高いJCV感染のマーカーであると思われるが、報告されている結果は変動しやすい。1973年、Padgett及びWalkerは、赤血球凝集抑制反応(HI)アッセイを用いて65−84%というJCV血清陽性を報告する研究を発表した(非特許文献2)。HIアッセイ又はELISAを用いたJCV血清陽性率の最近の報告は、33から91%まで様々である。これらの研究間の血清陽性率の変動は、これらの研究の規模及び場所の顕著な違い及び、おそらく最も重要なものとして、アッセイ方法の違いによるものと思われる。
Major,「Progressive Multifocal Leukoencephalopathy in Patients on Immunomodulatory Therapies」Annu.Rev.Med.61:35−47(2010)[2009 Aug.31,Epub ahead of print] Padgett及びWalker,「Prevalence of antibodies in human sera agains JC virus,an isolate from a case of progressive multifocal leukoencephalopathy」J.Infect.Dis.127:467−70,1973
従って、例えば個人がJCVに曝露されているか否かを評価するために使用することができる、JCV抗体の存在を判定するのに信頼性が高く感度が高いアッセイを実施することが望まれる。
本発明は、体液、例えば血清又は血漿中のJCV抗体の存在を検出するための、分析的に検証され、感度が高いアッセイの開発に関する。
従って、本発明は、対象からの生体試料(例えば、血漿、血清、血液、尿又は脳脊髄液(CSF))を得ることと;試料中のJCV抗体のHPVLPへの結合に適切な条件下で、高純度ウイルス様粒子(HPVLP)と試料を接触させることと;HPVLPに対する試料中のJCV抗体結合レベルを検出することと;偽陰性率が3%以下になり、他のポリオーマウイルス、例えばBKウイルス(BKV)に対する抗体など、試料の他の成分との交差反応性が最小となるように選択される参照物と、検出レベルを相関させることと、を含む方法に関する。いくつかの実施態様において、対照試料又は一連の試料由来の参照物質を、対象由来の試料とともに処理する。いくつかの実施態様において、本参照物質は、アッセイの偽陰性率が1%以下となるように選択される。
ある実施態様において、精製HPVLP標品中のHPVLPの少なくとも約10%が、HPVLP1個あたり5個を超えるVP1ポリペプチドを含有する。その他の実施態様において、精製HPVLP標品中のHPVLPの少なくとも約15%、約20%、約25%、約30%、約40%、約50%、約60%、約65%、約70%、約80%又は約90%が、HPVLP1個あたり5個を超えるVP1ポリペプチドを含有する。
本アッセイは、HPVLPがマイクロタイタープレート又はスライドなどの固体基質上に固定化されるように行うことができる。いくつかの実施態様において、本HPVLPは、基本的にVP1ウイルスタンパク質からなる。本HPVLPは、他のウイルスタンパク質、例えばVP2又はVP3のうち少なくとも1つをさらに含み得る。HPVLP中のウイルスタンパク質は、組み換え由来のものであってもよいし(例えばMAD1株VP1)、天然のウイルスタンパク質(例えば天然源由来)であってもよい。本方法は、例えば、免疫調整薬で現在治療中の対象、免疫調整薬で治療を開始することを検討している対象又は進行性多巣性白室脳症(PML)に罹患している疑いのある対象から得られる生体試料を用いて行うことができる。
いくつかの局面において、本アッセイ方法は、(固体基質に結合されたHPVLPと試料のインキュベーション前に)、対象からの生体試料の一部を溶液中でHPVLPと接触させ、段階(b)のHPVLPが固体基質に結合され、それにより二次試料が得られ;第一のアッセイで使用されたものと同じ条件下でHPVLPと該二次試料を接触させ;該二次試料中でのHPVLPへのJCV抗体結合のレベルを検出し;該二次試料中のJCV抗体の検出レベルを、可溶性HPVLPと予めインキュベーションしなかった試料中のJCV抗体レベルと比較することを含み、予めインキュベーションしなかった試料と比較して、二次アッセイ試料中の検出レベルが低下していることが、試料がJCV抗体陽性であることを示し、検出レベルの変化が指定の%を下回る場合、試料中にJCV特異的抗体が存在しないことを示す、二次確認アッセイ過程をさらに含む2段階アッセイである。
本明細書中に記載のアッセイは、免疫調節物質による治療を受けたことがない対象において;又は免疫調節物質を以前投与されたことがあるが、その免疫調節物質による治療を現在は受けていない対象において;又は免疫調節物質による治療を現在受けている対象において、JCV抗体の存在についてアッセイするために使用することができる。
本発明で取り上げるアッセイにおけるHPVLPへのJCV抗体結合の検出は、対象においてPMLに対するリスクが上昇していることを示し得る。JCV抗体の検出はまた、対象において、ある種の免疫調節物質など、ある種の治療剤の投与時に、PML発現などの有害症状のリスクが高く、従ってその対象が、これらの薬剤による治療に対する候補ではないことも示し得る。例えば、対象からの試料中でのJCV抗体の検出は、その対象が、ナタリズマブなどの抗VLA−4治療剤での治療に対する候補ではないことを示し得る。ある種の実施態様において、生体試料中でのJCV抗体の検出は、その対象が、ナタリズマブなどの免疫調節物質での治療に対する候補であるが、治療中、JVC抗体が検出可能ではない対象よりも監視が強化されることを示し得る。例えば、監視の強化には、PML発現を示唆し得る症状などの有害症状に対する観察が含まれ得る。
本発明で取り上げられるアッセイにおいてHPVLPに対するJCV抗体結合を検出できないということは、その対象が、ナタリズマブなどの免疫調節物質による治療を受ける候補であることを示し得、ある実施態様において、その対象に免疫調節物質がさらに投与される。JCV抗体がないと判定された対象に対して、その対象がJCV抗体を発現しているか否かを判定するために、少なくとも年に1回(例えば少なくとも3ヶ月ごと、6ヶ月ごと、9ヶ月ごと又は12ヶ月ごと)、再試験を行うことができ、この再試験から、その対象がJCVに感染していることが示され得る。以前、生体試料中でJCV抗体が検出可能ではなく、その後、生体試料中でJCV抗体が発現されるようになった対象は、免疫調節物質による治療の受容を中止することができる。
いくつかの実施態様において、以前、JCV抗体を有することが確認された対象に対して、それ以降、後日試験を行い、JCV抗体がないと判定され得る。これらの対象は、ナタリズマブなどの免疫調節物質での治療を受容する候補であると判定することができる。ある実施態様において、以前、試験においてJCV抗体の存在について陽性となり、その後、試験によりJCV抗体陰性であるとされた対象は、免疫調節物質を投与することができ、PML発現を示し得る症状について監視するためなど、試験においてJCV抗体陽性と判定されたことがない対象と比較して、監視が強化され得る。
本発明で取り上げられるアッセイは、多発性硬化症(MS)又はクローン病(CD)などの免疫性疾患又は障害に罹患している対象を治療するために有用である。ある実施態様において、本明細書中に記載のアッセイは、このアッセイが、臨床治験などにおいて、対照を置いた試験環境でMS及びCD患者におけるJCV抗体の検出に有効であるということを示すことなどによって、MS及びCD患者における使用に関して検証されている。
別の局面において、本発明は、HPVLPと、生体試料などの試料中のJCV抗体レベルを特定するためにアッセイを行うための少なくとも1つの試薬と、を含むキットに関する。
他の局面において、本発明は、基本的に、例えば、約5、10、20、30、40、50、60、70又は72個の五量体を含有するか又は約25個のVP1分子、約50個のVP1分子、約100個のVP1分子、約150個のVP1分子、約200個のVP1分子、約300個のVP1分子、約350個のVP1分子又は約360個のVP1分子を含有する、VP1五量体よりもサイズが大きいVP1含有粒子からなるHPVLP粒子を含む溶液に関する。
本発明で取り上げられる別の局面は、VP1五量体以下のサイズであるVP1含有粒子を溶液から除去することを含む、HPVLPの溶液を調製する方法である。ある方法において、VP1ポリペプチドは、細胞中、例えば昆虫細胞又は哺乳動物細胞中で発現される。これらの細胞を溶解し、次いでこれらの細胞をベンゾナーゼなどのヌクレアーゼで処理する。塩析沈殿(例えば硫酸アンモニウム)などによる沈殿によって細胞残屑を除去し、次いでVP1含有上清を濃縮し、膜、例えば接線流ろ過(TFF)膜に1回又は2回通すことなどによって、ダイアフィルトレーションを用いてさらに精製する。次いで、イオン交換段階を通じて、VP1含有粒子、例えばHPVLPを含有する溶液をさらに精製し、例えば緩衝液によりHPVLPの溶出を行う。例えば電気泳動(例えばSDS−PAGE)又は質量分析によって、VP1の純度を評価することができる。顕微鏡、例えば電子顕微鏡によってHPVLPの存在を確認することができる。沈降速度超遠心分析法によって、HPVLP形態の総タンパク質の%を調べることができる。
ある局面において、本発明は、対象から生体試料を得て;試料中のJCウイルス(JCV)抗体のHPVLPへの結合に適切な条件下で生体試料をHPVLPと接触させ;試料中のJCV抗体のHPVLPへの結合レベルを検出し;参照用セットで検出レベルを補正し、JCV抗体結合が検出される場合、その対象においてPMLリスクが上昇しているとすることなどによって、PMLを発現するリスクがある対象を特定する方法を取り上げる。参照用セットは、偽陰性率が約5%、約3%、約1%以下となるように選択される。
別の局面において、本発明は、血漿、血液又は血清試料由来など、対象由来の試料中の抗JCV抗体レベルを測定し;試料中の抗JCV抗体レベルに従い対象に対するリスクレベルを判定することによる、対象におけるPMLリスクを特定する方法を取り上げる。対象は、抗VLA4治療、例えばナタリズマブなど、免疫調節療法を受けている状態であり得るか又は免疫調節療法を受ける候補であり得る。いくつかの実施態様において、対象は、多発性硬化症又はクローン病など、免疫性疾患又は障害の診断が下りている。ある実施態様において、抗JCV抗体レベルは1段階アッセイを用いて測定され、別の実施態様において抗JCV抗体レベルは2段階アッセイを用いて測定される。1段階アッセイであれ2段階アッセイであれ、ELISAアッセイが含まれ得る。
ある実施態様において、対象においてPMLリスクを特定する方法は、初回試料よりも後の日付からの試料中でその対象における抗JCV抗体レベルを測定することと;初回試料からの試料における抗JCV抗体レベルと、後の日付からの試料中の抗JCV抗体レベルを比較することと;その対象が、初回試料の時間よりも後の日付でPMLリスクが上昇しているか否かを判定することと、をさらに含む。
ある局面において、本発明は、第一の日付からの試料を用いて対象における抗JCV抗体レベルを測定することと;第一の日付の対象における抗JCV抗体レベルに基づいてPMLリスク(例えば高又は中又は低リスク)を判定することと;第二の日付からの試料を用いて対象における抗JCV抗体レベルを測定することと;第二の日付の対象における抗JCV抗体レベルに基づき、PMLリスク(例えば高又は中又は低リスク)を判定することと、を含む、対象においてPMLリスクを監視する方法を取り上げる。
本明細書中で使用される場合、「HPVLP」とは、主にVP1タンパク質からなる高純度VLP(「ウイルス様粒子」)である。本発明で取り上げられる「HPVLP」は、主に、ポリオーマウイルス、JCウイルス(JCV)由来の、天然のVP1又は組み換えVP1であり得る、主カプシドタンパク質「VP1」から構成される。HPVLPは、例えば複数の五量体サブユニット、少なくとも10個の五量体サブユニット、少なくとも20個の五量体サブユニット、少なくとも30個の五量体サブユニット、少なくとも50個の五量体サブユニット、少なくとも72個の五量体サブユニット以上のVP1から構成され得る。HPVLPは、立体構造が定められていないVP1ポリペプチド(例えばこのポリペプチドは五量体に会合していても会合していなくてもよい。)を含有し得、この場合、HPVLPは、5個を超えるVP1ポリペプチド、少なくとも50個のVP1ポリペプチド、少なくとも150個のVP1ポリペプチド、少なくとも360個以上のVP1ポリペプチドから構成され得る。HPVLPはカプソメアを含み、これには、約10から24個の五量体が含有される。本発明で取り上げられるHPVLPは、天然の無処理のJCウイルスに対する抗体に結合し得る。いくつかの実施態様において、HPVLPは、JCウイルスのマイナーカプシドタンパク質である第二の及び場合によっては第三のタイプのポリペプチド、例えばVP2又はVP3ポリペプチドのうち少なくとも1つを含む。このVP2又はVP3は、組み換え又は天然又は天然由来ポリペプチドであり得る。
このような「高純度」粒子は、複数のVP1五量体、例えば少なくとも5、10、20、30、40、50、60、70、72個のVP1五量体、100個以下のVP1五量体を含有する。このような高純度粒子は、例えば二重ろ過を含む方法によって得ることができる。例えば、ある実施態様において、VLPの高純度標品は、例えばスクロースクッション法を通じて、遠心によって少なくとも2回粒子を精製することによって得られる。一般に、HPVLP標品は、指定の対照試料を用いてELISAアッセイにおいてその活性により同定することができる。ある場合においては、このような対照試料は、陰性対照及び/又は低レベルのJCV抗体を含有する対照試料である。
別段の定めがない限り、本明細書中で使用される技術及び科学用語は全て、本発明が属する技術分野の通常の技術者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。本発明の実施又は試験に際して本明細書中に記載のものと同様又は同等の方法及び材料を使用することができるが、適切な方法及び材料を以下で記す。本明細書中で言及される刊行物、特許出願書類、特許及びその他の参考文献は全て、それらの全体において参照により組み込まれる。対立がある場合、定義を含め本明細書が優先する。さらに、材料、方法及び実施例は単なる例示であり、限定するものではない。
本発明の1以上の実施態様の詳細を添付の図面及び以下の説明で示す。説明及び図面から、ならびに特許請求の範囲から、本発明の他の特徴、目的及び長所が明らかとなろう。
図1は、尿中JCV DNA陽性(尿陽性)である対象及び尿中JCV DNA陰性(尿陰性)である対象由来の試料におけるHPVLP ELISAの結果を示すグラフである。箱は四分位(IQR)範囲を表し、中央に中線を付し;角括弧はIQRの1.5倍内であることを表す。「+」印は、IQRの1.5倍を超える観測値(外れ値)を表す。マン−ホイットニーU検定。 図2は、qPCRにより測定した場合の尿中JCV DNAレベルに対する、ELISAにより測定した場合の抗JCV抗体レベルを示すグラフである(n=204)。白丸は、STRATAにおける対応する時間点で回収した尿及び血清試料を表す。黒丸は、様々な時間点で回収した試料を表す。DNA試験結果が定量レベルを下回る(<500コピー/mL)17検体の試料に対して、そのレベルを検出限界であるとした。 図3は、BKVで免疫付与した1匹のウサギからのBKV−JCV交差反応性データを示すグラフである。BKV免疫付与ウサギ由来の抗血清結合はBKV VLPに高親和性(EC50=1:100,000)で結合し、JCV VLPと交差反応した(EC50=1:5,000)。 図4A及び4Bは、スクリーニング及び確認ELISAにおける、尿陰性(n=311)(図4A)及び尿陽性(n=204)(図4B)患者からの血清試料の抗JCVアッセイ反応性を示す。下部(nOD450=0.10)及び上部(nOD450=0.25)カットポイントを強調し(左パネル)、スクリーニングELISAにおける試料の血清反応性の分布を示す。補足的な確認ELISA(右パネル)において、40%阻害カットポイントを強調し(縦線)、影付きの領域は、試料が抗JCV特異的抗体を有することが確認されなかったことを示す(nOD450≦0.25及び%阻害≦40%)。 図5A及び5Bは、全患者(n=515)(図5A)及び尿陽性患者(n=204)(図5B)に対する各10%阻害範囲内の観察頻度を示すヒストグラムである。この分布は、最適には40%阻害で分けられる、明確な2つのピークからなる。40%阻害レベルは、尿陽性試料の反応分布の概ね下位5パーセンタイルに対応した。 図6A及び6Bは、11検体のPML前の試料に対する確認ELISAからの%阻害値(図5B)に対する、スクリーニングELISAからのnOD450値のプロットである(図6A)。水平線は、nOD450値0.10及び0.25を表し、垂直線は40%の%阻害を示す。
偽陰性を最小限に抑え、交差反応する抗体の検出が最小限である、JCV抗体に対する高感度アッセイは、JCVに曝露されている個体の特定に有用である。このような試験の展開は、現在JCVに感染しているか又は過去にウイルスに対する抗体を発現するのに十分なJVCへの曝露があった個体の特定に有用であり得る。このようなアッセイはまた、PMLの臨床における警戒及びリスク層別化において臨床医を支援するためのツールも提供する。例えば、このような試験は、対象がJCVに曝露されたことがあるか否かを正確に評価することにより、患者のPML発現リスク評価の一助として、医師及び患者に有用なものとなり得る。ある場合においては、本分析は、患者からの生体試料においてJCV抗体レベルを測定することを含み得る。
JCV抗体に対する有用なアッセイの開発には、例えば有効なカットポイントの確立など、ある種の難しさがある。出願者らは、JCV DNAについて尿が陽性又は尿が陰性である患者からの尿及び血漿試料のアッセイから得られたデータを用いることによって、この問題を解決した。別の問題は、特異性及び再現性があるアッセイを開発することである。出願者らは、抗体アッセイにおいて高純度ウイルスタンパク質含有粒子を使用することによって、この問題を解決した。さらに、出願者らは、第一のアッセイでの結果が曖昧である試料に対処するための二次的アッセイの使用によって、このような試料に対して有用な結果を与えるという点に関してこのアッセイの有用性が向上することを発見した。
従って、体液、例えば血清、血漿、尿、CSF又は抗体を含有するその他の体液中でJCV抗体の存在を検出するために、高純度VP1含有ウイルス様粒子(VLP)を使用する、分析的に有効なアッセイを開発した。本新規アッセイを検証するための研究において、臨床試験に登録されたMS患者母集団においておよそ54%でJCV抗体が認められることが分かった。本明細書中に記載のアッセイの重要な特性は、高純度ウイルス様粒子(HPVLP)の使用である。
本明細書中に記載のアッセイのある1つの長所は、JCVに対する抗体の検出に対して、偽陰性率が比較的低い、例えば偽陰性率が約10%、約8%、約6%、約4%、約3%、約1%以下であることである。一般に、本アッセイの偽陰性率は、JCVに対する抗体の検出に対しては僅か約3%以下である。本明細書中で記載のように、JCVに対する抗体陽転率を監視するために本新規アッセイ使用することができる。例えば、本アッセイは、最初にJCV抗体陰性であった対象の被験コホートにおいて、約2%以下の年間抗体陽転率を探索するために使用されたことがある。このことから、長期間にわたる個体のJCV曝露状態を監視するために本アッセイが有用であり得ることが明らかとなる。
免疫調節物質、例えば抗VLA−4療法(例えばナタリズマブ)、抗CD20療法(例えばリツキシマブ)、抗CD11a療法(例えばエファリズマブ)又はミコフェノール酸モフェチルでの治療が検討される対象を含む何れかのヒト対象における;免疫調節物質で現在治療が行われている対象における;又は免疫調節物質での治療を中止した対象における、JCV抗体検出のために本アッセイを使用することができる。本アッセイは、PMLを起こし易い可能性があるその他の個体、例えば、多発性骨髄腫又はリンパ腫などのリンパ増殖性疾患に罹患している個体;ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染しているか又は後天性免疫不全症候群(AIDS)、血液悪性腫瘍又は、全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫疾患、クローン病(CD)もしくは潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患、多発性硬化症(MS)又は関節炎、例えば関節リウマチ(RA)に罹患している個体に対して有用であり得る。本アッセイはまた、移植患者など、免疫抑制又は免疫調節療法を受けている対象に対しても有用であり得る。代表的な免疫抑制又は免疫調節療法には、ナタリズマブ、リツキシマブ、エファリズマブ及びミコフェノール酸モフェチルが含まれる。本アッセイは、障害を有するか又は、Piccinniら、「Stronger association of drug−induced progressive multifocal leukoencephalopathy(PML)with biological immunomodulating agents」Eur.J Clin.Pharmacol.66:199−206,2010(この内容は参照により本明細書中に組み込まれる。)で開示される薬物での治療を受けている対象のJCV抗体検出に有用であり得る。
VP1
JCV抗体に対するアッセイにおいてHPVLPを使用することは、アッセイ精度を向上させ得、分析的及び診断的目的に適切なアッセイにおいて有用であることが分かった。HPVLP作製で使用するためのVP1は、当技術分野で公知の方法を用いて生成させることができ、天然VP1又は組み換え生成VP1の何れでもよく、例えばJCVウイルス由来のVP1である。一般に、使用されるVP1は、JCVのMAD1株由来のVP1である。いくつかの実施態様において、本アッセイで使用されるVP1は、複数のJCV株由来、例えば、1A、1B、2A、2B、3、4及び7の株のうち1以上の株由来のVP1を含む。VP1、例えば組み換え合成VP1の調製後、次いで、密度勾配/超遠心法又は一連の化学沈殿段階、濃縮/ダイアフィルトレーション及びイオン交換クロマトグラフィーを含む標準的な生化学の方法を通じて、本明細書中に記載のアッセイで使用するためのVP1をさらに精製する。この精製法には、一般に、単量体VP1ポリペプチド又は五量体VP1を含むより小さいタンパク質を除去するための段階が含まれる。例えば1段階で又は2段階で(例えば、第一のろ過段階でVP1単量体を除去し、次いで第二のろ過段階で五量体VP1粒子を除去する。)、これらのより小さい粒子を除去することができる。このような生化学的精製法は当業者にとって公知である。実施例1及び7は、JCV VP1−VLP精製の2種類の異なる方法を提供する。
本発明のある局面によるHPVLP標品(HPVLP)は、VP1単量体を大量に含有しない(例えば単量体を除去するために精製されている。)。本発明の別の局面によるHPVLP標品は、VP1五量体のサイズ以下の(単量体を含む。)形態のVP1分子を大量に含有しない。組み換えVP1又は(例えばウイルス又はウイルスカプシドから単離された)天然VP1から、本HPVLPを調製することができる。いくつかの実施態様において、JCウイルス由来のマイナーコートタンパク質、例えば、VP2又はVP3の一方又は両方など、さらなるJCV成分がHPVLP粒子中に含まれるか又は基質に結合させられる。
あるいくつかの場合において、組み換え発現VP1は、天然のウイルスカプシドに類似した五量体又はHPVLPになるように会合し得ず、例えば、組み換え発現VP1は、チューブ状又は他の非球形の形状になるように会合し得る。従って、本発明は、形状が実質的に球形であるHPVLPを作製する方法に関する。本発明は、標品中のHPVLPの少なくとも約10%、約15%、約20%、約25%、約50%、約60%、約65%、約70%、約80%、約90%、約95%又は約99%が天然のJCVカプシドと類似している(例えば正二十面体又は実質的に球形の形状である)HPVLP標品を含む。いくつかの実施態様において、HPVLP標品は、標品中、天然のJCVカプシドに類似している少なくとも10%、15%、20%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99%のHPVLPを含有する。このような方法は、このような標品が得られる条件下でウイルスタンパク質を発現させることと、及び/又はこのような標品を作製するために本明細書中で記載のように発現ウイルスタンパク質を単離及び精製することと、を含み得る。
HPVLPを作製する方法
例えば、JCウイルス由来のVP1遺伝子などのVP1遺伝子を発現するベクターでバキュロウイルスを形質転換することによって、HPVLPを作製することができる。バキュロウイルスは、昆虫細胞培養物(例えばSF9細胞)又は哺乳動物細胞培養物及びVP1タンパク質を発現する細胞などの細胞培養物に感染させるために使用される。細胞を溶解し、一連の遠心及び限外濾過段階を通じて粒子を精製することによって、HPVLPを単離する。一般に、スクロースクッション沈殿法、等密度超遠心及び大規模(extensive)限外濾過又は当業者にとって公知であるその他の方法などの方法を用いて精製を行う。ある種の実施態様において、精製には、スクロースクッションを通じて粒子を2回遠心することが含まれよう。代替的な精製法において、細胞を溶解し、一連の沈殿及び濃縮/ダイアフィルトレーション段階を行い、最後にイオン交換段階を行うことによって、粒子を単離する。
当技術分野で公知の何らかの適切な技術、例えば分析的超遠心、電子顕微鏡、PAGE分析、質量分析、タンパク質濃度又は対照血清を用いたELISAにおける活性を用いて純度を評価することができる。
VLPの精製が不十分である場合、バックグラウンドが高くなり、JCV抗体レベル又は曝露率の計算値が不当に高くなる。
いくつかの実施態様において、HPVLPは唯一のJCウイルスタンパク質としてVP1を含有する。
いくつかの実施態様において、本HPVLPは異成分からなる粒子であり、従って、VP1タンパク質及び少なくとも1つのJCウイルスのマイナーコートタンパク質、例えばVP2又はVP3を含む。別の実施態様において、本HPVLPは、VP1、VP2及びVP3タンパク質を含む。VP1及びVP2を含むHPVLPは、当技術分野で公知の方法を使用して、例えば、同じ又は異なるプロモーターの制御下などで、VP1及びVP2遺伝子を含む核酸でバキュロウイルスを形質転換することによって作製することができる。細胞培養物にバキュロウイルスを感染させ、その細胞がVP1及びVP2を発現し、両方のタイプのタンパク質を含むHPVLPが生じる。ある実施態様において、VP1及びVP2遺伝子は異なるDNA分子上にあり、これらのDNA分子で異なるバキュロウイルスを形質転換し、これらのバキュロウイルスを使用して同じ培養において細胞に形質移入する。この細胞はVP1及びVP2タンパク質を発現し、両方のタイプのタンパク質を含むHPVLPが生じる。いくつかの場合において、異成分からなるHPVLPは、例えば5個のVP1ポリペプチドにつき1又は2個のVP2ポリペプチドを含む。一般に、HPVLPは、天然のJCウイルスの場合のように、VP2ポリペプチドよりも多くのVP1ポリペプチドを含有する。
例えば、同じ又は異なるプロモーターの制御下で、VP1及びVP3遺伝子又はVP1及びVP2遺伝子をそれぞれ含む核酸によりバキュロウイルスを形質転換することによって、VP1及びVP3の両方又はVP1及びVP2分子の両方を含むHPVLPを作製することができる。このバキュロウイルスを細胞培養物に感染させ、細胞がVP1及びVP3又はVP1及びVP2を発現し、両方のタイプのタンパク質を含むHPVLPが生じる。いくつかの実施態様において、VP1及びVP3又はVP1及びVP2遺伝子は異なるDNA分子上にあり、これらのDNA分子を異なるバキュロウイルスへと形質転換し、このバキュロウイルスを使用して同じ培養において細胞に形質移入する。この細胞は、それぞれVP1及びVP3タンパク質又はVP1及びVP2遺伝子をそれぞれ発現し、両方のタイプのタンパク質を含むHPVLPが生じる。HPVLP粒子は、JCVカプシドを単離するために使用される方法など、当技術分野で公知の方法を用いてこのような標品から単離することができる。
一般に、異成分からなるHPVLP中にあるVP1五量体は、コンストラクトを作製するためにVP3遺伝子又はVP2遺伝子が使用されたか否かにより、例えば5個のVP1ポリペプチド及び1個のVP3ポリペプチド及び/又は1個のVP2ポリペプチドを含む。一般に、HPVLP中には、VP3又はVP2ポリペプチドよりも多くのVP1ポリペプチドがある。いくつかの実施態様において、VP2又はVP3は、JCウイルスではないポリオーマウイルス由来、例えばBKウイルスポリペプチドである。
同じ又は異なるプロモーターの制御下などで、VP1、VP2及びVP3遺伝子を含む核酸(例えば環状DNA、例えば<5.5kb)でバキュロウイルスを形質転換することによって、3つ全てのVP1及びVP2及びVP3分子を含むHPVLPを作製することができる。哺乳動物細胞培養物などの細胞培養物にバキュロウイルスを感染させ、この細胞はVP1、VP2及びVP3タンパク質を発現する。結果として3種類全てのタイプのタンパク質を含むHPVLPが生じる。ある実施態様において、VP1遺伝子及び、VP2及びVP3遺伝子の何れか又は両方は、異なるDNA分子上にあり、これらのDNA分子で同じ又は異なるバキュロウイルスを形質転換し、同じ又は別の培養でこれらのバキュロウイルスを細胞に感染させる。この細胞はVP1、VP2及びVP3タンパク質を発現し、両方のタイプのタンパク質を含むHPVLPが生じる。異成分からなるHPVLPは、例えば5個のVP1ポリペプチドならびにVP2及びVP3ポリペプチド各1個を含み得るが、その比率は標品内でばらつきがあり得る。一般に、HPVLP中にはVP2及びVP3ポリペプチドよりも多くのVP1ポリペプチドがある。
いくつかの実施態様において、本HPVLPはVP1五量体よりもサイズが大きい。サイズがより大きいとは、HPVLP粒子に含有されるタンパク質の質量が、VP1のみを含有する五量体よりも大きいことを意味する。
他の実施態様において、HPVLPの溶液を調製する方法には、VP1五量体のサイズ以下の粒子(例えばVP1単量体又は小型のVP1含有粒子)を溶液から除去することが含まれ得る。遠心及びサイズ排除クロマトグラフィーなどの方法を使用して、この精製段階を行うことができる。いくつかの実施態様において、VP1五量体よりも大きいHPVLPの調製において、当技術分野で公知の他の方法、例えばイオン交換クロマトグラフィーを使用することができる。一般に、アッセイでの使用に適切なHPVLP標品は、非HLVLP粒子に対して、少なくとも20%のHPVLP、少なくとも25%のHPVLP、少なくとも40%のHPVLP、少なくとも60%のHPVLP、少なくとも65%のHPVLP、少なくとも70%のHPVLP、少なくとも80%のHPVLP、少なくとも85%のHPVLP、少なくとも90%のHPVLP、少なくとも95%のHPVLP又は少なくとも99%のHPVPLを含有する(例えば、VP1単量体及び5個未満のVP1分子を含有する凝集体に対する五量体の%)。
カットポイント
本発明は、偽陰性及び偽陽性率を低下させるために「カットポイント」を使用する分析方法を提供する。カットポイントは、(例えば生体試料中のJCV抗体検出のための)HPVLPアッセイから得られるデータ、例えば2つ組みの試験試料及び複数回反復間(例えば、対照試料の少なくとも2回、少なくとも4回又は少なくとも8回の反復)の平均化データに基づき決定される。
本発明によるアッセイの一方法において、第一のHPVLPスクリーニングアッセイ、例えばELISAアッセイからの結果により、JCV特異的抗体を有するか否かについて試験試料が分類されるか又は、その試料がこれらの2つの分類の何れにも入らない場合は、試料に補足的な確認アッセイを課す。例えば、本発明で取り上げられるHPVLP ELISAアッセイにおいて定められたレベル未満(例えばnOD450<0.1)の結果となる試料は、JCV特異的抗体を欠くものとして分類され、ELISAにおいて定められたレベルを超える結果(例えばnOD450>0.25)を与える試料は、JCV特異的抗体について陽性であるものとして分類される。これらの分類(例えば0.1<OD450<0.25)の何れに入るか不明瞭である試料を確認アッセイで試験することができる。
ある実施態様において、以下でさらに詳細に記載するように、この確認アッセイは、プレインキュベーション段階を必要とし、緩衝液(又はその他の適切な溶液)対照と又は(緩衝液又はその他の適切な溶液中で)HPVLPとこの試験試料を予めインキュベーションし、HPVLP ELISAでの分析前にJCV特異的抗体を予め吸着させる。HPVLPと予めインキュベーションした後、緩衝液対照と比較して、第一のアッセイ中の反応低下が40%未満である場合、その試料は、JCV特異的抗体の存在について陰性であると解釈される。HPVLPと予めインキュベーションした後、第一のアッセイの緩衝液対照と比較して、反応の結果が≧40%の低下を示す場合、その試料はJCV特異的抗体を含有すると解釈される。いくつかの実施態様においては確認アッセイのみが行われる。
適切なカットポイントを選択し、検証するための方法の例を実施例4で与える。
基質
HPVLPアッセイ方式に対して何らかの適切な固体基質を使用することができる。いくつかの実施態様において、基質はマイクロタイタープレート(例えば96ウェルプレート)スライド、ビーズ又はカラムである。基質は発色又は化学発光検出法に適切であり得る。
アッセイ
HPVLPで被覆されている基質に生体試料を添加することによってアッセイを行い、当技術分野で公知の方法を用いて検出する。一般に、マイクロタイタープレート(例えば96ウェルプレート)などの固体ベースのプラットフォームを使用するが;当技術分野で公知の他の方式を使用することができる。いくつかの実施態様において、アッセイで使用する前に生体試料を希釈する。
ある種の実施態様において、本アッセイ方式は酵素結合免疫測定法(ELISA)である。概して、本方法は、通常、HPVLPなどの捕捉抗原で基質を被覆することと、捕捉試薬に対する結合抗体を含有する試料をインキュベーションすることと、非特異的結合種を除去するために洗浄することと、例えば発色又は化学発光アッセイにより、結合した免疫複合体を検出することと、を含む。発色性の基質は有色の最終生成物を生じさせ、目視で又は分光光度計を使用して、これを検出又は測定することができる。化学発光基質は光を生じさせ、この光は照度計を用いて測定することができる。
HPVLPでプレートを被覆することは、一般に、一晩又は指定の時間の何れかで、適切な濃度(例えば1μg/mL)のHPVLP溶液とともに固体基質(マイクロタイタープレートのウェルなど)をインキュベーションすることを含む。本HPVLPは、唯一のJCVウイルス成分としてVP1を含み得るか又は本HPVLPは、1粒子あたりVP2又はVP3のうち少なくとも1つ又は1粒子あたりVP2及びVP3を少なくともそれぞれ1つ含有する異成分からなる粒子であり得る。HPVLPで被覆した後、プレートのウェルを洗浄する。次に、試験しようとする試料に関して抗原的に中性である非特異的タンパク質で基質を被覆する。適切な被覆材料は当技術分野で公知であり、これにはウシ血清アルブミン(BSA)、カゼイン又は粉乳の溶液が含まれる。
複合体形成(HPVLP/JCV抗体)を可能にするのに有効な条件下で、準備した基質上で試料又は参照物質をインキュベーションし、結合複合体を形成させる。ヒト抗体に結合し得る標識抗体を用いて、結合複合体の検出を行う。一般に、この標識抗体はヒトIgG又はヒトIgG及びIgMを検出し得る。いくつかの場合において、二次又は三次検出法を用いて、本アッセイを行うことができる。
参照試料は、その個体の尿中にJCV DNAが存在すること(尿陽性)に基づきJCウイルスに感染していることが分かっている個体から分離される同じ生体物質(例えば、血漿、血清、尿又はCSF)の試料であり得る。参照試料を使用して、アッセイの偽陰性率がl%−3%よりも大きくならないようにアッセイカットポイントを定める。
「複合体形成を可能にするのに有効な条件下」とは、一般に、バックグラウンドを低下させ、特定の範囲内にある結果の読み出しが可能となるように試薬が希釈されている条件を意味する。希釈液に対しては、非限定例として、BSA、リン酸緩衝食塩水(PBS)又はTween含有PBSを含む溶液が挙げられ得る。
「適切な」条件にはまた、効果的な結合を可能にするのに十分な温度及び/又は時間である条件も含まれる。インキュベーションは、一般に、およそ25℃から27℃の温度で約1時間から2時間もしくは1から4時間、又は約4℃で一晩であり得る。しかし、当技術分野の者にとって当然のことながら、他の条件が適切な場合もある。
一般に、本アッセイのインキュベーション間に1回以上の洗浄が行われる。適切な洗浄溶液としては、希釈緩衝液(例えば、PBS又はPBS/Tween)又はホウ酸緩衝液が挙げられる。
一般に、HPVLPに結合した抗体の検出は、当技術分野で周知の方法を用いて行われる。一般に、このような方法は、放射性、蛍光、生物学的又は酵素タグなどの標識又はマーカーの検出に基づく。このような標識の使用に関する米国特許としては、例えば、米国特許第3,817,837号;同第3,850,752号;同第3,939,350号;同第3,996,345号;同第4,277,437号;同第4,275,149号及び同第4,366,241号が挙げられる。一般に、JCV抗体結合の検出は、標識されている二次抗体を用いて検出される。一般に、この二次抗体は、ヒトIgGの検出に特異的である。例えば可視スペクトル分光光度計を用いてなど、発色の度合いを測定することによって、定量を遂行する。
実施例2は、本アッセイを行う方法を例示するが、当技術分野の者は、適切な改変が行われ得ることを理解するであろう。
ある実施態様において、本アッセイは、生体試料を患者から得る施設で働いている、医療サービス提供者、例えば医師、看護師又は技術者などにより、診療所で行われる。別の実施態様において、患者から得られる生体試料をアッセイが行われる別の機関に、例えば第三者機関に運ぶ。後者の場合、郵送によるか又は電子媒体(例えばファクシミリ又はe−メールを通じて)によるか又はオンラインデータベースを通じて提示できる形態などを通じて、アッセイ結果を医療サービス提供者に報告することができる。ある実施態様において、(スクリーニングアッセイ及び場合によっては確認アッセイを含む)本アッセイの結果をデータベースに保存することができ、医療サービス提供者はワールドワイドウェブなどを通じてアクセスすることができる。
二次的試験
いくつかの場合において、例えば、試料中のJCV抗体レベルが、指定の「曖昧な範囲」又は「不確定範囲」に入るとき、例えばJCV抗体の有無に関して確信度が限定的であると判断される場合、その試料の二次的試験(本明細書中で「確認アッセイ」とも呼ぶ。)が使用される。この二次的試験の場合、生体試料の2つの分注液を使用する。一定時間(例えば、30分間、1時間又は4℃で一晩など、より長く)、溶液中、アッセイ緩衝液の存在下で試料を予めインキュベーションすることによって、本アッセイでの使用前に第一の分注液を調製する。一定時間(例えば、30分間又は1時間以上)、溶液中、HPVLPの存在下で試料を予めインキュベーションすることによって、本アッセイでの使用前に第二の分注液を調製する。次に、本明細書中で記載のようなHPVLPアッセイにおいてこの2つの分注液を使用し、その試料がJCV抗体陽性であるか又は抗体陰性であるかの判定を行う。溶液中でHPVLPとともにインキュベーションした分注液に対するアッセイ結果が、第一のアッセイで緩衝液とともにインキュベーションした第一の分注液に対する結果と同じである場合(即ちほぼ同じOD)、その試料は、JCV特異的抗体の存在に関して陰性であると解釈される。予めインキュベーションした後(即ち二次的アッセイおいて)、アッセイ結果がより低い場合、その試料はJCV特異的抗体を含有すると解釈される。
二次的試験を使用する、本発明で取り上げられるアッセイはまた、本明細書中で「2段階試験」又は「2段階アッセイ」とも呼ばれる。
アッセイ結果の報告
いくつかの実施態様において、本アッセイには、参照物質に対するレベル(例えばOD)であり得る読み取り又はJCV抗体の存在に関して試料が陽性であるか陰性であるか又は不確定であるかの評価である読み取りが含まれる。いくつかの実施態様において、少なくともHPVLPと、場合によってはアッセイのためのその他の成分と、を含むキットが提供される。例えば、本キットには、第一のELISAアッセイ及び二次的確認アッセイを行うためのツールを準備するための、アッセイ陽性及び陰性対照、緩衝液及び基質(例えばマイクロタイタープレート)が含まれ得る。本キットには、例えば、溶媒又は緩衝液、対照、安定化剤、防腐剤、二次抗体、例えば抗HRP抗体(IgG)及び検出試薬が含まれ得る。
本HPVLPは、あらゆる形態、例えば、液体、乾燥形態、半乾燥形態又は凍結乾燥形態で、又は凍結状態での保管のための形態で、提供され得る。いくつかの実施態様において、調製されたHPVLPは、ペレット化され、半固体形態で保管される。
一般に、HPVLPは無菌的な形態で提供される。HPVLPが溶液として提供される場合、この溶液は一般に水溶液、例えば滅菌水溶液である。本HPVLPが乾燥形態で提供される場合、一般に、適切な溶媒の添加によって再構成を行う。この溶媒は、例えば滅菌緩衝液であり、場合によっては本キット中で提供され得る。
本キットは、本アッセイでの使用に適切な濃度でHPVLPを含有するか又は本アッセイで使用するための希釈に関する説明書付きでHPVLPを含有する組成物に対して1以上の容器を含み得る。いくつかの実施態様において、本キットは、HPVLP及びアッセイ成分用の別個の容器、仕切り又は区画及び取扱説明書を含有する。例えば、本HPVLPは、瓶又はバイアル中に含有され得、取扱説明書はプラスチック製の保護ケース又は小型包装中に含有され得る。その他の実施態様において、本キットの個々の要素は、単一の仕切りのない容器中に含有される。例えばHPVLP組成物は、ラベルの形態で取扱説明書が添付されている瓶又はバイアル中に含有される。いくつかの実施態様において、本キットは複数の(例えばパック)個別容器を含み、各容器には、HPVLPの1以上の単位形態(例えば1回のアッセイで使用するためのもの)が含有される。例えば、本キットには、複数のアンプル、ホイル袋又はブリスター包装が含まれ、これらのそれぞれには、スクリーニング又は確認アッセイで使用するための1回単位のHPVLPが含有される。本キットの容器は、気密性及び/又は防水性があり得る。この容器には使用のためにラベルが付され得る。
ある実施態様において、本キットは、本アッセイを行い、解釈するための取扱説明書を含み得る。別の実施態様において、本キットは、例えば治療センター又は医療サービス提供者に本アッセイの結果を報告する場合に関する手引書を提供し得る。本キットには、本明細書中に記載のHPVLPアッセイの結果を報告するためのフォームならびにこのようなフォームの送付先に関する宛先及び連絡先の情報又はその他の情報;又はオンラインデータベース又はオンライン申請(例えばapp)で結果を報告するためのURL(統一資源位置指定子、Uniform Resource Locator)アドレスが含まれ得る。別の実施態様において、本取扱説明書は、本アッセイの結果に応じて患者が免疫調整薬による治療を受けるべきか否かに関する手引きを含み得る。
本キットの取扱説明書の形態は限定されない。多くの場合、本取扱説明書、例えば取り扱い説明書は、印刷物として、例えば文字情報、図面及び/又は写真、例えばラベル又は刷本として提供される。しかし、本取扱説明書はまた、コンピュータ可読物、ビデオ記録又は音響記録など、他の方式で提供することもできる。別の実施態様において、本キットの取扱説明書は、連絡先、例えば実際の宛先、e−メールアドレス、ウェブサイト又は電話番号であり、本キットの使用者は、この取扱説明書において、HPVPアッセイ及び/又は本明細書中に記載の方法におけるその使用に関する実質的情報を得ることができる。当然のことながら、本取扱説明書は、何らかの方式を組み合わせて提供され得る。
いくつかの実施態様において、アッセイにおいて試料を評価し、読み取り値を提供する、アッセイ提供者、例えばサービス提供者(第三者機関など)又は医療サービス提供者に生体試料が提供される。例えば、ある実施態様において、アッセイ提供者は、血漿、血液又は血清試料などの対象からの生体試料を受け取り、本明細書中に記載のアッセイを用いてその試料を評価し、その試料がJCV抗体を含有することを判定する。次に、このアッセイ提供者、例えばサービス提供者又は医療サービス提供者は、その対象においてPMLに対するリスクが上昇していると結論付けることができる。本アッセイ提供者は、その対象が、抗VLA療法など、例えばナタリズマブなどの免疫調節物質での治療を受ける候補とならないこと又はその対象が、免疫調節物質での治療を受ける候補となるが、その候補が、JCV抗体がないと判定される対象と比較して、より厳しい監視を受けるということをさらに判断することができる。例えば、この候補は、PMLの発現を示し得る症状など、有害症状の発現についてより頻繁に検査を受けることとなろう。
ある実施態様において、アッセイ提供者は、本明細書中に記載のアッセイを行い、対象が検出可能なJCV抗体を持たないことを判定する。アッセイ提供者は、対象が、ナタリズマブなどの免疫調節物質で治療を受ける候補であることをさらに判定する。ある実施態様において、アッセイ提供者は、医療サービス提供者に、対象が免疫調節物質による治療に対する候補であり、その候補に免疫調節物質を投与するという情報を提供する。
アッセイ提供者は、郵送又は電子媒体により又はオンラインデータベースなどを通じて、何らかの適切な方式で、例えば医療サービス提供者又は患者又は保険会社に、評価の結果及び場合によっては診断、予後診断又は適切な療法選択肢の1以上に関する結論を提供することができる。アッセイ提供者により回収され、提供される情報はデータベースに保存することができる。
本発明を次の実施例によりさらに例示するが、これはさらなる限定とみなすべきものではない。
実施例1:高純度VP1粒子の合成及び精製
組み換えバキュロウイルスで形質移入したSF9昆虫細胞において、JCV又はBKVカプシドタンパク質VP1からなるHPVLPを作製した。JCV VP1含有粒子の場合、JCVのMad−1株由来のVP1を発現させる核酸で組み換えバキュロウイルスを形質転換した。この組み換えVLPを回収した後、細胞溶解し、様々な超遠心、界面活性剤での洗浄、限外濾過により精製した。
簡潔に述べると、感染から約3日後に、3000xGで遠心することによってバキュロウイルス感染細胞を回収し、HPVLPの精製まで凍結保存した。約100グラムの凍結細胞ペレットを用いて精製を行った。0.1mM CaCl(PBS−C)を補給した500mlのPBS中で凍結融解細胞を溶解させた。細胞懸濁液をMicrofluidicsMicrofluidizer(登録商標)に2回通すことによってこの細胞を破砕した。8000xGで15分間、沈降させることによって、細胞残屑を除去した。上清の体積をPBS−Cで720mLに調整し、5mLの40%スクロースクッション上に添加した。SW28ローターで100,000xGにて5時間、スクロースクッションを通じてHPVLPを2回沈降させた。HPVLPペレットをPBS−CaCl中で再縣濁し、次いで0.25%デオキシコール酸塩で37℃にて1時間処理し、続いて0.1mM CaClを補給した4M NaClを4℃で1時間添加した。8000xGで15分間遠心することによって沈殿物を除去した。得られた上清を濃縮し、Pelicon−2 500,000M WCO膜(Millipore)に通して限外濾過により緩衝液を交換した。濃縮したVLPをOptiprep(商標)の25−40%段階勾配(Sigma、St.Loui、MO)の中央に添加し、Type 50.2ローター中、190,000gで17時間にわたりバンドを形成させた。VLPバンドを回収し、次いで濃縮し、Amicon stirred cell(Millipore)にて、300,000MWCO(分子量カットオフ)膜を用いて、緩衝液を交換した。0.22μPES(ポリエーテルスルホン)フィルターに通して濃縮物をろ過し、4℃で保存した。この方法で調製したVLPを、本明細書中でHPVLPと呼ぶ。VLPの品質は、全般的にはゲル電気泳動及び電子顕微鏡により判定した。
タンパク質測定のためにVLPを変性させるため、EDTA、DTT及びSDSを最終濃度がそれぞれ2mM、2mM及び2%になるように添加した。Pierce BCA(ビシンコニン酸)アッセイを使用することによって、完全に変性したタンパク質の濃度を測定した。
ゲル電気泳動による分析の場合、NuPAGE(登録商標)モルホリンエタンスルホン酸−SDS緩衝液系(Invitrogen、Carlsbad、CA)を用いることによって、2μgから5μgの総タンパク質量とするのに十分な体積をプレキャスト4%−20%ポリアクリルアミドゲル(NOVEX、San Diego、CA)に添加した。70mA/ゲルから80mA/ゲルの一定電流で30分間、このゲルを電気泳動した。蒸留水中の50%メタノール及び10%酢酸でタンパク質バンドを固定し、製造者の推奨に従い、市販のコロイド、クマシーブルー試薬(Invitrogen)により可視化した。
電子顕微鏡を用いてVLPを評価した。VLP試料をカーボングリッド上に置き、簡潔に述べると、水中で洗浄し、酢酸ウラシルで陰性染色し、乾燥させた。グリッドが見えるようにしてTecnai(商標)G2 Spirit BioTWIN TEMで撮像した。
代替的JVC VP1−VLP精製方法は下記の実施例7で与える。
実施例2:HPVLP抗体アッセイ
本明細書中に記載のHPVLPを用いて抗JCV抗体に対する高感度アッセイを開発したが、本明細書中でこのアッセイをその様々な実施態様においてHPVLPアッセイと呼ぶ。本アッセイの例において、1μg/mLの濃度でHPVLPを含有する溶液を添加し、プレートを4℃で一晩インキュベーションすることによって、96ウェルマイクロタイタープレートを準備した。このウェルを希釈緩衝液ですすぎ、次いで室温で1時間、カゼインブロッキング緩衝液によりブロッキング処理し、希釈緩衝液ですすいだ。アッセイ対照及び血清又は血漿試料をアッセイ希釈液中で1:200希釈した。希釈した試料及び対照をウェルに添加し、室温で1時間インキュベーションし、希釈緩衝液で洗浄した。ロバ抗ヒト−HRP抗体(IgG)を用いて検出を行ったが、このロバ抗体をウェルに添加し、室温で1時間インキュベーションした。次に、プレートを洗浄し、TMB(3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン)緩衝液(Chromagen、Inc.、San Diego、CA)を添加した。発色を可能にするのに適切な時間にわたり発色させた後(約20分間)、1N HS0により反応を停止させ、450nmの吸収を読み取った。試料中の抗JCV抗体レベルをOD単位として表した。
OD単位を用いて下記のように本アッセイを解釈し、レベルを判定した。
二次的試験において、未知試料において溶液中でのHPVLPとの結合の競合阻害が40%よりも大きくなった場合、その試料はJCV+(JCV陽性)であるとみなし、阻害が<40%である場合はJCV−(JCV陰性)であると評価した。
最初に、OD値がカットポイントOD(平均陰性対照ODx1.23)よりも大きい試料をJCV抗体の存在について陽性であるとし、一方で、OD値がカットポイントOD以下である試料を陰性とした。
本アッセイで使用した対照は、目標OD及び特異性(特異性(上述)については二次的確認アッセイで決定)に基づき選択し、これには、本アッセイにおいて反応性が高く(目標OD値が約1.0であるものとして定義される。)、特異性については、JCV>80%で競合した、プールドナー血清であった陽性対照1と;アッセイにおいて反応性が低く(本アッセイにおいて目標OD値が約0.25であるものとして定義される。)、特異性については、JCV>80%で競合したプールドナー血清を含有した陽性対照2と;アッセイにおいて緩衝液対照と同等の反応性を有し、目標OD値がおよそ0.07(アッセイ緩衝液はおよそ0.045のO.D.値を有することに注意)であるプールドナー血清であった陰性対照と、が含まれた。
いくつかの場合において、滴定アッセイを行い、複数の希釈率で陽性試料を試験し、カットポイントODよりも大きい値を与える最大希釈率をJCV IgG力価として定義した。
特異性、精度、マトリックス干渉、ロバスト性及び試薬安定性の観点から本アッセイを検証した。
実施例3:二次的確認アッセイ
いくつかの場合において、上述の試験に加えて二次的確認アッセイ(二次的アッセイ)を行った。確認アッセイにおいて、このアッセイでの使用前に、室温で1時間、HPVLPとともに試料(血漿又は血清)をインキュベーションした(最終VLP濃度=1μg/mL;最終試料希釈率=1:200)。アッセイ緩衝液中で及びHPVLP不含状態で対照試料をインキュベーションした。次に上述のようにこのアッセイを行った。%nOD450阻害を%阻害=100x[1−(平均nOD450)(JCV MAD−1 VLPプレインキュベーション試料)÷(平均nOD450)(緩衝液とのインキュベーション試料)]として計算した。
このアッセイの結果が、緩衝液とのプレインキュベーション後、第一のアッセイでの結果と同じであった場合(即ちほぼ同じO.D.)、その試料は、JCV特異的抗体の存在に関して陰性であると解釈した。このアッセイの結果が、HPVLPとのプレインキュベーション後(即ち二次的アッセイにおいて)、より低かった場合、その試料はJCV特異的抗体を含有すると解釈した。
実施例4:スクリーニング/確認アッセイカットポイントアルゴリズム
血清学的検査(JCV抗体試験)を、2段階アッセイ:スクリーニングELISA及び補足的な確認ELISA(二次的アッセイ)として構成した。
アッセイプレート、アッセイ実行、分析者間の結果を比較するために、そのプレート上の陽性対照の光学密度(OD450)値に対して試料結果を正規化し、正規化したOD450を下記のように報告した。
HPVPアッセイを有用性なものとするために、ワイブル3母数混合分布モデルを用いてカットポイントを得た。これらの決定において、次の定義を用いた。
スクリーニングアッセイ正規化OD(nOD)=avg(試料_OD_2つ組)/avg(PC1_OD_反復);
例えば:
平均(試料_OD_2つ組)=0.60
平均(陽性対照1OD_反復)=1.20
正規化OD=0.60/1.20=0.50。
確認アッセイの場合、
確認アッセイ%阻害=100%x(1−(競合_試料_OD/非競合_試料_OD))
補足的な確認ELISAにおいて、スクリーニングELISAで試料を評価する前に、可溶性HPVLPを使用して、試料中のJCVに対する高親和性抗体を予め吸着させた。HPVLPで試料を予め吸着させた後、スクリーニングELISAでの反応性の低下を調べるために、%阻害として結果を計算した。
[%阻害=100x[1−(平均nOD450HPVLP予インキュベーション試料)÷(平均nOD450緩衝液とのインキュベーション試料)]。
偽陽性及び偽陰性率を次のように定義した。偽陰性率は、本アッセイによって抗体陰性であると判定される真のJCウイルス陽性試料の割合である。血清陽性率は、血清陽性であると判定される試料の割合である(即ち、抗JCVスクリーニング/確認カットポイントアルゴリズムを用いて判定した場合、JCV抗体を有する。)。
SASv9を用いてデータを分析した。正規分布を示さないデータは、マン−ホイットニーU検定により分析した。試料サイズに応じて、ピアソンのχ2検定又はフィッシャーの直接確率検定を用いて、カテゴリーデータを分析した。ピアソンの相関係数を使用して、nOD450と尿中JCV DNAレベルとの間の関係を評価した。検定は全て、0.05のαレベルの両側検定であった。血清陽性率及び偽陰性率に対する信頼限界は、10,000ブーストラップを用いて、ブーストラップパーセンタイル法(6)により得た。
実施例4(a):JCVに対する血清反応性
MS患者において抗JCV抗体を検出するための及びPMLリスク層別化のための本アッセイの潜在的な臨床的有用性の予備評価を行うためのアッセイを確立するために、試験を行った。ヒトにおける感染性病原体に対する抗体反応の特徴を調べるために、感染及び非感染個体の両方由来の参照血清を有することは重大であった。JCV感染は無症候性の性質があるために「真の」陰性個体を同定するのが不可能となっているが、一方で出願者らは、「尿陽性」個体の尿中JCV DNAを測定することによって、「真の」陽性個体の集団を同定することができた。
定量限界500コピー/mL及び検出限界50コピー/mLで、尿中JCV DNAレベル(STRATA(ナタリズマブ投与再開)臨床治験プロトコールにおいて回収)を定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(q−PCR)アッセイ(ViraCor Laboratorie、Lee’s Summit、MO)により測定した。
血清学的反応の分布を調べるために、204名のJCV尿陽性患者由来の試料を含む831名のMS患者血清試料の抗JCV抗体状態をスクリーニングELISAにおいて抗JCV抗体に対して最初に評価した。尿DNA状態によるアッセイ結果から、JCV IgG反応性の、重複するが確かに区別できる2つの集団の存在が示された(図1)。JCV DNA尿陽性MS患者に対する反応性の中央値レベル(nOD450=0.895)は、JCV DNA尿陰性MS患者に対するものよりも有意に高く(nOD450=0.131;p<0.001)、アッセイ反応性が0.10のnOD450を下回った尿陽性患者はいなかった。従って、下部アッセイカットポイントをnOD450 0.10としたところ、陰性範囲において実験的な偽陰性率は0%であった。
尿中に検出可能なJCV DNAがない(尿陰性)患者の多くは、尿陽性患者と同じ血清反応性があった。これらの結果は、尿中JCV DNA試験によって全てのJCV感染個体を検出することはできないであろうという仮説と一致する。
実施例4(b):尿中JCV DNAの負荷及び血清学的活性
ウイルス複製が低レベルであるJCV感染患者では血清抗体レベルが低く、血清学的アッセイで検出されない可能性(偽陰性の可能性)があるという潜在的な懸念に対処するために、ウイルスレベルと抗体反応性との相関関係を調べた。図2は、204名のJCV DNA尿陽性STRATA患者からのデータを示し、nOD450が0.60を下回る試料において尿中JCV DNAレベルと抗JCV抗体レベルとの間に検出可能な関係がないことを示す(ピアソンの相関係数=0.048、p=0.75l)。この結果は、尿及び血清が同じSTRATA試験の時間点で回収されたとしても当てはまる(ピアソンの相関係数=0.002、p=0.993)。nOD450>0.60では、JCV DNAコピー/mLが大きい個体由来の血清試料の割合が高いほど、高いnOD450値を示すという、より強い相関関係が観察され、これは文献での報告と一致する(例えば、Egliら、J.Infect.Dis.199:837−846、2009)。これらのデータから、血清陰性という結果は、ウイルスレベルが非常に低いためではなく、JCV感染がないためであると考えられることが示唆される。
実施例4(c):BKV−JCV交差反応性の評価
偽陰性率を0%に調節する、単一で控えめなカットポイントを設定すると、VP1カプシドタンパク質においてJCVと高い同一性を共有する、抗BKV抗体など、他のよくあるポリオーマウイルスと交差反応する抗体の検出(偽陽性)が排除されないと思われる。さらに、このような抗体交差反応性は、HPVLPでELISAプレート上を直接被覆する場合、保存的ウイルスエピトープの曝露を通じて起こり得る。BKV及びJCVとの二重感染がヒトにおいて起こり得、BKVに感染しているがJCVに感染していない患者を確実に同定することはできないので、BKV又はJCVの何れの天然感染も起こり得ない種であるウサギにおいて交差反応性の問題を調べた。
アジュバントなしでリン酸緩衝食塩水中のタンパク質を皮下注射することによって、BKVでウサギに免疫付与し、続いて3ヶ月間、3回の免疫促進注射を行った。JCV又はBKVへの直接結合に関してELISAによって血清試料をアッセイした。BKV免疫付与ウサギ由来の抗血清は、高親和性(EC50=1:100,000)でBKV VLPに結合し、低親和性でHPVLPと交差反応した(EC50=1:5,000)。免疫前の血清は反応性を示さなかった。あるウサギからの代表的データを図3で示す。
BKV抗体はJCVと交差反応し、従って抗JCVアッセイにおいて偽陽性シグナルを生じさせたので(図3)、ヒトにおいてJCVに対して反応性が低レベルであることは、JCVと交差反応して偽陽性シグナルを生じさせる、低親和性抗BKV抗体に相当し得る。
実施例4(d):JCV特異的抗体反応の測定(補足的確認ELISA)
低親和性である可能性がある交差反応性抗体を有する者とJCV特異的抗体を有する患者を区別するために、可溶性HPVLP(二次的アッセイ)を用いて競合ELISAを開発した。JCV特異的高親和性抗体は、より効率的に可溶性抗原が競合すると予想されたが、その一方、低親和性抗体は、溶液中でJCV抗原とともに形成される複合体から分離し得、ELISAプレートを被覆するJCV VLPと結合し得る。尿陽性(n=204)及び尿陰性(n=311)患者由来の515検体の血清試料のサブセットは、可溶性JCV VLP又はアッセイ緩衝液の何れかにより予め吸着させた後、ELISAにおける評価のために、系統的にかつ非比例的に抽出した。図4A及び4Bにおいて、スクリーニング及び確認アッセイにおける尿陰性又は尿陽性患者由来の血清試料の反応性を並べて示す。JCV反応性が強い試料は、可溶性JCVによる抗体の吸着を予め行うことにより大きく阻害されたが、一方、JCV抗体レベルが低い試料は、異なる競合を示した。殆どの尿陽性患者における抗体反応で強い競合が起こった(図4B)。これらの結果により、かなりの割合のJCVに対する低血清反応性が、JCVに非特異的な抗体の交差反応性によるものであり得るという考え方が支持される。
確認ELISAにおける血清反応の分布は、2つの別個のピークから構成され、これは最適に40%阻害で分けられ(図5A)、これは尿陽性試料の反応分布の下から5パーセンタイルにほぼ対応する(図5B)。従って確認ELISAに対するカットポイントとして40%阻害レベルを選択した。
実施例4(e):最終的な2段階抗JCV血清学的アッセイ
スクリーニング及び確認アッセイを組み合わせることによって、「真の」JCV特異的抗体を有する試料を検出する可能性が大きく上昇する。最終分析において、スクリーニングELISAでnOD450値が<0.10である試料は、JCV抗体に対して陰性とみなされ、スクリーニングELISAでnOD450値が>0.25である試料は、JCV抗体に対して陽性とみなされる。0.10から0.25の間のnOD値の反応性がある試料を確認ELISAでさらに試験した。確認ELISAにおいて、>40%阻害を示す全試料が陽性として分類される(図4)。nOD450値>0.25において、>40%阻害が観察される確率はおよそ95%であった。
実施例4(f):STRATAコホートにおけるJCV血清陽性及び偽陰性率
上記アルゴリズムに基づき、STRATA母集団における血清陽性率は53.6%と推定され、ブートストラップにより定められた95%信頼限界で49.9%から57.3%の範囲であった[0.536=0.451(スクリーニングELISA nOD450>0.25の確率)+0.085(スクリーニングELISA nOD450が0.10から0.25の間に入り、補足的な確認ELISA%−阻害が>40%となる確率)]。この血清陽性率の計算から、0.10から0.25のnOD領域において、等しい割合の尿陽性及び尿陰性対象由来試料で抗JCV抗体が確認されると推測され(パーセント阻害>40%);この推測は、両側のフィッシャーの直接確率検定により支持された(p値は0.702)。
204名の尿陽性患者のうち、5名のnOD450が0.10から0.25となり、抗JCV特異的抗体を有することが確認されなかった(%阻害≦40%;図4B)。
実施例5:アッセイ検証
アッセイ検証は、Focus Diagnostic、Inc.(Cypres、CA)が行い、アッセイ間及びアッセイ内の精度、特異性、感度及びアッセイ試薬及び対照の安定性を含む性能パラメータが明らかになった。アッセイ間及びアッセイ内の精度、特異性、感度及びアッセイ試薬及び対照の安定性を含む性能パラメータが明らかになった。精度パラメータは、アッセイ対照の独立標品を用いて、4つの異なる日付で、血漿及び血清の両方において3名の独立した分析者により評価した。アッセイ特異性を明らかにするために、健康なボランティア又はMS患者(TYSABRI(登録商標)(ナタリズマブ)未摂取)由来の10検体の個別の血清及び血漿試料をアッセイ緩衝液又は溶液中の定められた濃度のHPVLP又はBKV VLPの何れかとともに予めインキュベーションした。ロバスト性は、試料、複合物に対するインキュベーション時間の上限及び下限を変化させることによって評価し、一貫性のあるアッセイ対照特性を明らかにするために、基質添加段階及び異なるロットのHPVLP被覆試薬を評価した。マトリックス干渉は、予め定められた濃度の抗JCV抗体を添加した試料における%回収率を調べることにより、及びJCV特異的抗体を含有する試料に様々な濃度の無関係のヒトモノクローナル抗体を添加することにより、評価した。
実施例6:PML患者におけるJCV抗体状態の判定
血漿及び血清試料(一連の回収から無作為に1つ選択した時間点)は、Safety of TYSABRI Re−dosing and Treatment(チサブリ再投与及び治療の安全性)(STRATA)試験の全部で831名の患者から得た。STRATAは、オープンラベル、単一群、多国間試験(北アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア及びニュージーランド)であり、この試験では、48週間にわたり4週間ごとに、静脈内点滴でナタリズマブ300mgを全患者に投与する。STRATAプロトコールに従い回収した尿試料をJCV DNAの存在について分析した。
2006年6月のチサブリ(登録商標)の製造販売承認から2010年2月9日まで、ナタリズマブ治療において35件のPML例が報告された。さらに、ナタリズマブの承認前臨床治験において3件のPML例があった(10、13、25)。できる限り多くのPML例から、PML診断前の時間点(プレPML)の保管試料を得た。血漿又は血清試料が入手できたのは、僅か11名のナタリズマブ治療PML患者(MS患者10名及びクローン病患者1名:表1)からであった。PML診断の1年から3年前に得た血清試料を試験した。登録又は臨床試験に参加した患者からこれらの試料のほぼ全てを回収し、分析まで−70℃で保管した。とりわけ、上述の血清学的状態スクリーニングELISA及び補足的確認ELISA(図6A及び6B)の組み合わせによって、11名全ての患者(100%)において抗JCV抗体が検出された。フィッシャーの1標本直接確率検定を用いると、この結果は、0.002のp値で、予想された割合(53.6%)と有意に異なっていた。
これらのデータは、PMLに罹患するリスクの全体的評価の一部として本発明のアッセイを使用して、対象においてJCV抗体の有無を判定できることを示す。
表1.入手可能な診断前の血液試料がある11名のナタリズマブ治療PML患者由来の試料
クローン病;SENTINEL=Safety and Efficacy of Natalizumab in Combination with Interferon Beta−1a in Patients with Relapsing Remitting Multiple Sclerosis(再発寛解型多発性硬化症の患者におけるインターフェロンβ1aとの併用におけるナタリズマブの安全性及び有効性);STRATA=Safety of TYSABRI Re−dosing and Treatment(チサブリ再投与及び治療の安全性);qd=4x日;qwk=1x週間
SENTINEL=Safety and Efficacy of Natalizumab in Combination with Interferon Beta−1a in patients with Relapsing Remitting Multiple Sclerosis(再発寛解型多発性硬化症の患者におけるインターフェロンβ1aとの併用におけるナタリズマブの安全性及び有効性);STRATA=Safety of TYSABRI(登録商標)Re−dosingand Treatment(チサブリ(登録商標)再投与及び治療の安全性);ROW=世界のその他地域(Rest of World);qd=4x日;qwk=1x週;ナタリズマブによる前治療及び同時治療の両方。
免疫調節物質を摂取している他の対象からの対数データも評価した(即ち1名から様々な時間に回収した複数の試料)。対数データから、断続的な尿DNAの排出を試験することとは異なり、抗JCV抗体状態を評価するために本HPVLPアッセイを確実に使用できること及び(新規感染なしで)JCV抗体状態が比較的安定なままであることが示される。
実施例7:代替的JCV VP1−VLP精製法
この方法は、昆虫細胞からのJCV VP1−VLPの精製のための、上述の密度勾配/超遠心方法に対する代替法の例である。このプロトコールの全般的な道筋は、溶解、ベンゾナーゼ処理、デオキシコール酸塩沈殿、硫酸アンモニウム沈殿及び濃縮/ダイアフィルトレーションであり、TMAEフラクトゲルを用いて最終イオン交換段階を行う。
5,000psiでマイクロフルイダイザー細胞破砕器に2回通すことによって、JCV−VP1バキュロウイルスを感染させたSf9細胞をPBS、0.1mM CaCl中で溶解させた。低速遠心により細胞残屑を除去し、上清を40単位/mLベンゾナーゼ(EMD Biosciences 71206−3)で室温にて1時間処理した。デオキシコール酸塩沈殿段階に対して、10分の1体積の2.5%デオキシコール酸塩を溶解液に添加し(0.25%最終デオキシコール酸塩)、溶解液を37℃で1時間穏やかに撹拌しながらインキュベーションした。同体積の4M NaCl、0.1mM NaClを溶解液に添加し、この溶解液を氷上で1時間インキュベーションした。低速遠心により沈殿物を除去した。次に、40%硫酸アンモニウムにより上清から沈殿させて夾雑タンパク質を除去した。溶液1Lあたり232gの固体硫酸アンモニウムを用いることによって、最終的に40%に達した。4℃でこの溶液を穏やかに混合しながら、1回に5分の1量の硫酸アンモニウムを添加し、次の分を添加する前に、10分から15分間、各添加物を溶解させた。溶液を4℃で一晩穏やかに撹拌した。低速遠心によって硫酸アンモニウム沈殿物を除去し、0.45μmフィルターを用いてVP1含有上清をろ過し、次の段階に持ち込んだ。100kDa NMWL TFF膜(Pellicon 2 Mini UF Mod Biomax−100C 0.1m、P2B100C01)を用いてこの溶液を5倍から10倍濃縮し、5倍希釈し、出発体積まで2回濃縮することによって、アセンブリー緩衝液(25mM tris、150mM NaCl、1mM CaCl、pH7.5)に交換した。>/=36時間、この溶液を4℃で保管した。次に、40体積のTMAクロマトグラフィー緩衝液(25mM tris、150mM NaCl、0.1mM CaCl、pH8.0)を使用し、500kDa NMWL TFF膜(Pellicon 2 Mini UF Mod Biomax−500V、Millipore part#P2B500V01)を用いて、この溶液をダイアフィルトレーション処理した。クロマトグラフィーのために、2gの出発細胞質量あたりおよそ1mLのレジンが必要である。適切な大きさのTMAEカラム(Fractogel(登録商標)EMD TMAE HiCap(M)−EMD Biosciences cat.1.10316)にタンパク質を添加し、3カラム体積のクロマトグラフィー緩衝液で洗浄した。25mM tris、600mM NaCl、0.1mM CaCl、pH8.0でVLPを溶出した。SDS−PAGE及び質量分析によりVP1の純度を評価し、電子顕微鏡によりVLPの存在を確認し、沈降速度超遠心分析法によりVLP形態の総タンパク質の%を調べた。この方法により、約80%がHPVLPであるHPVLP標品であることが分かった。
その他の実施態様
本発明の多くの実施態様を記載してきた。とはいえ、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な修飾がなされ得ることを理解されたい。従って、他の実施態様が次の特許請求の範囲内に入る。

Claims (40)

  1. a.対象から生体試料を得ることと;
    b.高純度VP1粒子(HPVLP)と該試料中のJCウイルス(JCV)抗体の結合に適切な条件下で、HPVLPと該試料を接触させることと;
    c.HPVLPに対する該試料中のJCV抗体の結合レベルを検出することと;
    d.参照用セットと検出レベルを相関させることと、
    を含み、該参照用セットが、偽陰性率が3%以下となるように選択される、
    方法。
  2. 前記偽陰性率が1%以下である、請求項1に記載の方法。
  3. HPVLPの少なくとも20%が、HPVLP中に5個を超えるVP1ポリペプチドを含む、請求項1に記載の方法。
  4. HPVLPの少なくとも70%が、HPVLP中に5個を超えるVP1ポリペプチドを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記HPVLPが固体基質上に固定化される、請求項1に記載の方法。
  6. HPVLPが基本的にVP1ポリペプチドからなる、請求項1に記載の方法。
  7. HPVLPが、VP2又はVP3のうち少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記HPVLP中のVP1が組み換えVP1である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記HPVLP中の少なくとも1つのVP1が突然変異体VP1である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記生体試料が血清である、請求項1に記載の方法。
  11. 前記試料が、免疫調節物質を処方されている対象、免疫調節物質を摂取することを検討している対象又は進行性多巣性白室脳症(PML)に罹患している疑いのある対象由来である、請求項1に記載の方法。
  12. 前記HPVLPへのJCV抗体結合の検出が、前記対象においてPMLのリスクが上昇していることを示す、請求項1に記載の方法。
  13. 前記HPVLPへのJCV抗体結合の検出が、前記対象が免疫調節物質での治療を受ける候補ではないことを示す、請求項1に記載の方法。
  14. HPVLPへのJCV抗体結合を検出できないことが、前記対象が免疫調節物質での治療を受ける候補であることを示す、請求項1に記載の方法。
  15. HPVLPへのJCV抗体結合の検出が、前記対象が免疫調節物質での治療を受ける候補であり、免疫調節物質による治療時に有害症状について監視が強化されることを示す、請求項1に記載の方法。
  16. 前記有害症状がPMLの発現を示す、請求項15に記載の方法。
  17. 前記免疫調節物質による治療を受けるものと認定された対象が、前記免疫調節物質をさらに投与される、請求項14に記載の方法。
  18. 初回の検査で生体試料がJCV抗体を有しないと判定された対象が、該初回の検査後、JCV抗体の存在について少なくとも年に1回再検査を受ける、請求項1に記載の方法。
  19. 生体試料がJCV抗体を有すると判定された対象が、続いて、後日、JCV抗体を有さないと判定される、請求項1に記載の方法。
  20. 前記対象が免疫調節物質での治療を受ける候補であると判定される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記対象が、免疫調節物質による治療時に有害症状について監視強化を受ける、請求項20に記載の方法。
  22. 前記免疫調節物質がナタリズマブである、請求項11又は13から15に記載の方法。
  23. 免疫調節物質を処方されているか又は免疫調節物質を摂取することを検討している対象が、前記免疫調節物質を以前投与されたことがない、請求項11に記載の方法。
  24. 前記対象が、前記免疫調節物質の投与を以前に1回以上受けている、請求項11に記載の方法。
  25. e.段階(b)の前に、前記対象からの生体試料の一部を溶液中でHPVLPと接触させ、段階(b)のHPVLPが固体基質に結合され、それにより二次試料が得られ;
    f.(b)と同じ条件下でHPVLPと該二次試料を接触させ;
    g.該二次試料中でのHPVLPへのJCV抗体結合レベルを検出し;
    h.該二次試料中のJCV抗体の検出レベルを、HPVLPなしで該溶液とインキュベーションした場合の該生体試料中の結合レベルと比較することをさらに含み、
    溶液インキュベーション試料と比較して、HPVLPとともに予めインキュベーションした試料における検出レベルが低下していることが、該試料がJCV抗体陽性であることを示し、検出レベルが不変であることが、該試料中にJCV抗体がないことを示す、請求項1に記載の方法。
  26. MS及びCD患者における使用について検証された、請求項25に記載の方法。
  27. HPVLPと、JCV抗体レベルを特定するためにアッセイを行うための少なくとも1つの試薬と、を含む、キット。
  28. 基本的にVP1五量体よりもサイズが大きいVP1含有粒子からなる、VP1粒子を含む溶液。
  29. VP1五量体以下のサイズであるVP1粒子を溶液から除去する方法を含む、VP1粒子の溶液を調製する方法。
  30. a.対象から生体試料を得ることと;
    b.HPVLPへの該試料中のJCウイルス(JCV)抗体の結合に対して適切な条件下で、高純度VP1粒子(HPVLP)と該生体試料を接触させることと;
    c.HPVLPへの該試料中のJCV抗体の結合レベルを検出することと;
    d.参照用セットと検出レベルを相関させることと、を含み、JCV抗体結合が検出される場合は該対象のPMLのリスクが高い、
    PMLを発現するリスクのある対象を特定する方法。
  31. 前記参照用セットが、偽陰性率が3%以下となるように選択される、請求項29に記載の方法。
  32. a.対象由来の試料中の抗JCV抗体レベルを測定することと;
    b.該試料中の抗JCV抗体レベルに従い、該対象に対するリスクレベルを判定することと、を含む、対象においてPMLリスクを特定する方法。
  33. 前記対象が、抗VLA4治療を受けているか又は抗VLA4治療を受けるための候補である、請求項32に記載の方法。
  34. 前記抗VLA4治療がナタリズマブである、請求項33に記載の方法。
  35. 前記対象が多発性硬化症又はクローン病と診断されている、請求項32に記載の方法。
  36. 前記抗JCV抗体レベルが、1段階アッセイ又は2段階アッセイを用いて測定される、請求項32に記載の方法。
  37. 前記1段階アッセイ又は前記2段階アッセイがELISAアッセイを含む、請求項36に記載の方法。
  38. c.段階(a)の初回試料の後の日付からの試料において、前記対象における抗JCV抗体レベルを測定することと;
    d.段階(a)の初回試料からの試料中のレベルと後日からの試料中の抗JCV抗体レベルを比較することと;
    e.段階(a)の初回試料の時間と比較して後の日付で該対象のPMLのリスクが上昇しているか否かを判定することと、をさらに含む、請求項32に記載の方法。
  39. a.第一の日付からの試料を用いて対象における抗JCV抗体レベルを測定することと;
    b.第一の日付の対象の抗JCV抗体レベルに基づきPMLのリスクを判定することと;
    c.第二の日付からの試料を用いて該対象における抗JCV抗体レベルを測定することと;
    d.第二の日付の対象における抗JCV抗体レベルに基づきPMLのリスクを判定することと、を含む、対象においてPMLリスクを監視する方法。
  40. a.VP1核酸を含む細胞を提供することと;
    b.VP1を発現するための条件下で該細胞を培養することと;
    c.該細胞を溶解することと;
    d.該細胞溶解液をヌクレアーゼで処理することと;
    e.該溶解液から細胞残屑を沈殿させることと;
    f.塩析沈殿によって夾雑タンパク質を除去することと;
    g.VP1含有上清を濃縮することと;
    h.濃縮したVP1含有上清をダイアフィルトレーション処理することと;
    iイオン交換精製によりVP1含有溶液を精製し、それによりHPVLPを含む標品を調製することと、
    を含む、HPVLPを含む標品を調製する方法。
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