JP2013513101A - 生化学的な血清マーカー - Google Patents

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Abstract

本発明は、未知の生体サンプル中における可溶性BAG3タンパク質の存在及び/又は濃度を決定するための方法に関するものであり、その分析は、抗体、好ましくはモノクローナル抗体によるELISA分析によって行われるのが好ましい。前述のタンパク質の可溶性形態での存在は、心臓疾患又は膵臓腫瘍の存在と関係がある。

Description

本発明は、診断的血清マーカーの技術分野に関連するものである。
BAG3(RefSeq:NP_004272;遺伝子ID9531)は、粗面小胞体中で特に濃縮されている74kDa細胞質タンパク質である。近年、40kD細胞質型は、シナプトソームと関係があることが記載されている(Brown et al.,2008)。更に、組み換え型及び一部の欠失変異体は、大腸菌内で発現された(Rose et al 2007(a))。
ヒトでは、bag3の遺伝子発現が、ミオサイト内で、わずかの他の正常細胞タイプ内で、並びに一部の癌(白血病及びリンパ腫、骨髄腫、膵臓癌及び甲状腺癌、黒色種、骨肉腫等)内で恒常的であり(Romano et al,2003;Homma et al.2006;Chiappetta et al.,2007,Rosati et al.,2007)、種々のストレス要因に応答して各種細胞タイプにおいて誘発される:高温にさらされた膵臓癌株(Liao et al.2001)、重金属と共にインキュベートされた又は高温にさらされたHeLa細胞(Pagliuca et al.,2003)、ジエチルマレアート、酸化ストレス誘発剤により処理された白血球(Bonelli et al.,2004)、光によって損傷を受けたマウス網膜細胞(Chen et al.,2004)、低強度超音波によって処理されたMolt−4細胞(ヒト白血病T細胞)(Tabuchi et al.,2006)、HIV−1ウイルスにさらされたヒトミクログリア細胞(Rosati et al.,2007a)。これらの発見は、BAG3発現の調節が、ストレスに対する細胞応答において重要な要素であり、bag3遺伝子のプロモーターにおける、細胞ストレスの様々な形態で活性化された、転写因子HSF(熱ショック因子)1に応答性がある要素の存在と一致していることを示す。HSF1活性の調節は、BAG3タンパク質の細胞レベルの有意な減少につながり、この制御因子がbag3の発現において重要な役割を果たすことが示されている(Franceschelli et al.,2008)。EGR1は、bag3発現の調節にかかわるもう一つの転写因子である(Gentilella et al.,2008)。
BAG3が一次癌細胞の生存に影響を及ぼすという第一の証拠は、B−細胞慢性リンパ性白血病(B−CLL)を患う24人の患者及び急性リンパ性白血病(ALL)を患う11人の子供からの一次白血球細胞に対する研究によってもたらされた:特異的なアンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドの使用によるBAG3レベルの減少は、EP1465927A1及びU.S.7,537,760B2にも記載されるように、アポトーシス小体の100%を超える増加(p<0.001)を生じさせた。それ故、これら細胞中におけるアポトーシスの割合は、未処置細胞及び同一の化学療法薬を用いて処置した細胞の両方と比べて有意に増加していた(Leone and Turco,2001,Romano et al.,2003a,2003b)。正常な白血球では、遺伝子の過剰発現が、アポトーシス応答を有意に減少させることを証明した(Bonelli et al.,2004)。
次に、ヒト甲状腺組織の分析は、正常な組織及び甲状腺腫サンプルがBAG3発現のテストにおいて陰性であり、一方、テストした癌サンプルが明らかな陽性であり、未分化腫瘍においてより高いBAG3の発現が観察されたことを示した。
骨肉腫及びメラノーマ細胞等の他の腫瘍では、bag3特異的siRNAsが、基底細胞の生存の低減を引き起こし、化学療法薬を用いた著しい相乗効果を示す;マウスに埋め込んだヒトメラノーマ細胞におけるBAG3ノックダウンは、腫瘍増殖を有意に低減し、動物の生存を向上させた(Ammirante et al.,in press)。一方、bag3の過剰発現は、化学療法薬を用いて処置された又は他のアポトーシス促進刺激にさらされた癌細胞のアポトーシスの減少をもたらす(Rose et al.,2007(b))。
細胞質BAG−3の存在は、異なる細胞系において検出され、腫瘍、例えば白血病又は甲状腺癌と、より一般的には細胞の生存と関係があることが見出されたものの、今までBAG3の可溶性形態については一切記載されておらず、その血清中での存在は、心臓病の状態と関係があるはずがなかった。
EP1465927A1 U.S.7,537,760B2
そこで、本発明は、BAG−3タンパク質の分泌した新規の可溶性形態の同定の課題と、そのヒト及び他の哺乳動物中での産生の課題とを解決するものであり、驚くほど特異的で感受性のあるように特異的な病状と関係がある。
本発明は、未知の生体サンプル中における可溶性BAG3タンパク質の存在及び/又は濃度を検出する方法であって、
a.血清又は血漿からなる生体サンプルを得る工程と、
b.上記生体サンプル中における可溶性BAG3の存在又は濃度を決定する工程と、
c.得られた値を基準値又は生体基準サンプルから得られた値と比較する工程と、
d.任意には、類似の値の更なるグループ分け(場合により、それらの統計的に異なる平均値を持つグループへの更なる分割)を決定する工程と、
e.可溶性BAG3の存在及び/又はレベルを病的状態に結び付ける工程であって、該状態が心臓疾患又は膵臓癌である工程と
を含む方法に関する。
好ましくは、投与工程(b)が、抗体、好ましくはモノクローナルによるELISAによって行われる。或いは、患者の血清から上記可溶性タンパク質を単離することができる。
提案した分析方法は、好ましくは同年代のグループにおける、健常者のグループから心臓病患者のグループの統計的に有意な分離を可能にする。また、それは、心臓疾患を患うそのような患者を、リスクの増加した患者のサブグループにおいて、階層化することができる(心不全、HF)。
正常な心臓組織中の及びネズミにおける梗塞の誘発後でのBAG3タンパク質の発現を示す免疫組織化学的セクションである。 心筋細胞からの溶解物及び上澄み上で行われた抗BAG3抗体によるウエスタン・ブロットである。 慢性虚血性心疾患を患う患者の血清から精製された可溶性タンパク質の、抗BAG3抗体による、ウエスタン・ブロット解析である。 BAG3の検出のためのELISAの較正曲線である。 年齢層に従った健康なドナーにおけるBAG3血清濃度のグラフ表示である。 年齢層で分けられた健康なドナーと患者におけるBAG3血清濃度のグラフ表示である。 心不全を患う患者におけるBAG3タンパク質を検出するためのELISA試験のROC曲線である。 心不全の診断を受けた患者におけるBAG3血清濃度を非代償性でない心臓疾患を患う患者と比較したグラフ表示である。 LPSの存在又は不在において増加する投与量の可溶性組み換えBAG−3で刺激された、マウスマクロファージ(J774)におけるiNOS(誘導型一酸化窒素合成酵素)タンパク質及び比較用のコントロールタンパク質(GAPDH)の生成である。 同一の細胞タイプにおけるグリース試薬を用いた亜硝酸塩の決定である。 [図10]J774細胞の表面に結合するrBAG3タンパク質の共焦点顕微鏡分析である。
本発明は、細胞内の形態について以前に記載された機能(細胞周期及びアポトーシスの制御)と比べて予期しない生物学的活性を備えるBAG3タンパク質の可溶性形態の発見に基づくものである:例えば、かかる形態は、細胞によって活発に分泌され、単球/マクロファージを活性化することができる。
また、上記可溶性形態は、ある種の病的状態、特には心臓疾患及び膵臓癌に対して非常に特異的である血清生化学的マーカーであることが見出された。それ故、本発明の目的は、BAG3の可溶性形態と、上述の病的状況の存在を決定するため、血清からなる生体サンプル中のそのレベルを確認する方法である。
可溶性BAG3は、例えば、膵臓癌細胞(Panc−1)中のエキソソームとの関係によって、また、Hep G2細胞(ヒト肝細胞癌)、C6細胞(ラットグリア芽腫)、ASPC−1細胞(ヒト膵臓腺癌)、ARO細胞(未分化甲状腺癌)、HT−29細胞(結腸直腸腺癌)及び全く同じPanc−1細胞等の生存腫瘍細胞株の(トリパンブルー排除アッセイによる)上澄み中での存在によって示されるように、活発に分泌されるBAG3の一形態を意味しており、それ故に、可溶性BAG3は、細胞死での培地中における細胞内容物の放出によって生じないことが示される。
更に、可溶性BAG3は、心筋細胞中での酸化ストレスの誘発を受けて放出(又は分泌)され、心臓疾患を患う患者の血清から、例えばSDS−PAGEにより、およそ75kDの分子量を持つ形態として定量的に精製できる。
従って、生体サンプルにおいて、可溶性BAG3は、その存在が細胞の存在から独立しているため、細胞質の形態と区別できる。実際、例えば、BAG3タンパク質は、甲状腺腫瘍生検において正常組織の場合より高いものの、免疫組織学的染色法は、細胞質のみで該タンパク質を検出することが見出される。
病的状態用の血清マーカーとしての可溶性BAG3の使用によれば、本発明は、好ましい捕獲剤及び/又は検出剤としてのモノクローナル又はポリクローナル抗体の使用によるかかる形態の存在及び量の検出方法に関する。
モノクローナル及びポリクローナル抗BAG3抗体は、EP1465927A1及びU.S.7,537,760B2において記載されている。
好ましい具現化によれば、本発明は、以下に示す工程を含む:
a.血清又は血漿からなる生体サンプルを得る工程
b.かかる生体サンプル中の可溶性BAG3の濃度を決定する工程
c.上記サンプルから得られた結果を、基準値又は基準の血清サンプルから得られた値と比較する工程
d.任意に、統計的に違わない可溶性BAG−3平均値を持つ患者のサブグループ(例えば、21〜43歳の患者のグループと44〜65歳のグループ)を決定する工程
e.可溶性BAG3のレベル又は存在を、心臓疾患又は膵臓癌の中から選択される病的状態と結び付ける工程
心臓疾患の定義は、狭心症、不安定狭心症、心筋梗塞、心不全、急性冠動脈疾患、急性心不全、慢性心不全、及び医原性心臓疾患を指す。
好ましい具現化によれば、生体サンプルは、血清又は血漿であり、ヒト由来のものである。また、それは、任意には、例えば抗凝固活性を備える物質が補充された、血液全体から得ることができる。
生体サンプル中のBAG3の存在は、免疫学的方法によって決定されるのが好ましく、抗BAG3モノクローナル、ポリクローナル又は組み換え抗体(例えば、ScFv断片、二重特異性抗体等)を用いるのがより一層好ましい。好ましい具現化によれば、上記抗体は、モノクローナルであり、断片18〜33、385〜399又は533〜547を含むBAG3配列(RefSeq:NP_004272;遺伝子ID9531)中のエピトープを認識する。上記抗体は、U.S.7,537,760において同定されたもの、又はここに記載される2002年12月17日にジェノア先進バイオテクノロジーセンターにて預けられた親ハイブリドーマPD02009のサブクローンがより一層好ましい;或いは、それらは、組み換え型及び/又はヒト化型等のかかる抗体の誘導体であってもよい。
更なる具現化によれば、市販の抗BAG3抗体を用いることもでき(例えば、ヤギ抗Bag3ポリクローナル抗体,Abcam;ウサギ抗Bag3ポリクローナル抗体,Abcam;マウス抗Bag3モノクローナル抗体,Abcam;ウサギ抗ヒトBag3ポリクローナル抗体,Abcam;マウス抗ヒトBag3モノクローナル抗体,クローン5A8,Abgent;抗Bag3ポリクローナル抗体,Abnova社;ヤギ抗Bag3ポリクローナル抗体,Abnova社;マウス抗Bag3ポリクローナル抗体,Abnova社;ウサギ抗ヒトBag3ポリクローナル抗体,アトラスアンチボディーズ;ヤギ抗Bag3/BIS/CAIR1ポリクローナル抗体,エベレストバイオテック;ヤギ抗Bag3ポリクローナル抗体,ジーンテックス;ウサギ抗ヒトBagポリクローナル抗体,ジーンテックス;ヤギ抗ヒトBcl−2−バインディンタンパク質BIS(BAG3)ポリクローナル抗体,ライフスパンバイオサイエンシーズ;ウサギ抗ヒトBcl−2−バインディンタンパク質BIS(BAG3)ポリクローナル抗体,ライフスパンバイオサイエンシーズ;ヤギ抗Bag3ポリクローナル抗体,ノーバスバイオロジカルズ;マウス抗ヒトBag3ポリクローナル抗体,ノーバスバイオロジカルズ;ウサギ抗Bag3ポリクローナル抗体,ノーバスバイオロジカルズ;ウサギ抗ヒトBag3ポリクローナル抗体,ノーバスバイオロジカルズ;ヤギ抗ヒトBAG3/BIS/CAIR1ポリクローナル抗体,レイバイオテック社;ウサギ抗ヒトBag3ポリクローナル抗体,プロテインテックグループ社;アトラスアンチボディーズの抗体を備えたウサギ抗ヒトBAG3プレステージ抗体,シグマ・アルドリッチ等)、好ましくはそれらがモノクローナルの場合である。
免疫学的分析は、ELISAが好ましく、ここでは、第一の捕獲リガンドが、抗体、より一層好ましくはaa18〜33、385〜399又は533〜547に対応するBAG3の配列におけるエピトープを認識するモノクローナル抗体から選択されたものであり;検出用の第二抗体は、上記捕捉抗体によって認識されるものと異なるエピトープを認識するものであり、モノクローナル、少なくとも2種のモノクローナル抗体の混合物又はポリクローナル抗体とすることができる。
上記分析の好ましい具現化は、抗BAG3抗体の使用を含むものの、抗体以外のBAG3結合分子、例えば可溶性受容体又は天然若しくは合成リガンドを用いても同一の結果を達成することができる。
検出に用いたリガンドは、抗体、例えばフルオロフォア、発色団又は基質を発色団に変換できる酵素で標識された抗体によって順に認識でき、それ故に、生体サンプル中のBAG3の存在を視覚化するのに有用である;或いは、それは、かかる発色団基に直接結合できる。
可溶性BAG3のレベルを検出及び/又は測定するのに等しく有効な種々の反応スキームを確認することができる。例えば、捕獲のため、第一抗体、例えば抗BAG3モノクローナル、好ましくは親クローンPD2009によって生産されるモノクローナル抗体から選択されるもの(BAG3配列、特にはそれぞれがアミノ酸18〜33、385〜399又は533〜547からのアミノ酸配列の単一エピトープを認識するAC−1、AC−2又はAC−3)を用いることが可能である。検出のためには、モノクローナル抗体若しくはポリクローナル抗体(ポリクローナルの場合、その抗体は、Rosati et al.,2007(a)に記載されるように、免疫原として使用される全組み換えタンパク質に対して産生される、TOS−2という名前のものが好ましい)又は親クローンPD2009から得られるが捕獲用に用いた抗体と異なるモノクローナル抗体、例えばAC−1によって認識されるエピトープと異なるエピトープを認識するAC−2若しくはAC−3若しくはその2つの混合物(それぞれがBAGタンパク質のアミノ酸配列385〜399及び533〜547に対応する)等とすることができる第二抗体を用いることが可能である。
当業者は、上述のBAG3の捕獲及び/又は検出スキームのバリエーションを決定できるが、それらは、上記分析の好ましい具現化について記載されたものと異なるモノクローナル又はポリクローナル抗体が使用されても、本発明に含まれる。例えば、上記方法は、上述のモノクローナル抗体に由来する抗体、組み換え形態で発現したもの(例えばScFv断片、ミニ抗体、二重特異性抗体等)又は例えばヒト化等によって修飾されたもの等の使用を含む。
一般に、可溶性BAG3の検出は、サンドイッチスキームに従って行われており、ここでは、血清中の可溶性タンパク質が、固相上に固定化された第一分子(捕獲工程中におけるBAGリガンド)と相互作用し、次いで、既に捕獲リガンドに結合している可溶性BAG3タンパク質を異なる部位のレベルにて結合することにより直接又は間接の比色又は蛍光検出を可能にする第二分子と相互作用する。その第二リガンドは、検出リガンドと称される。また、上記方法は、第一捕獲剤又は第二検出剤をマトリックス(固相とも呼ばれる)、例えばマイクロタイタープレート又はビーズ又はチューブの壁に吸着、接着又は共有結合させる分析の具現化を含む。
或いは、可溶性BAG3は、分子分離(例えばSDS−PAGEによる)と、例えばウエスタン・ブロット又は分子量に基づいて分離したタンパク質の配列決定による、その後の抗体認識の後でも血清中で検出できる。
提案した分析方法は、好ましくは同年代のグループにおける、健康な患者のグループから心臓病患者のグループを分離することを可能にする。更に、それは、予後がより好ましくないリスクのより高い患者(心不全)の亜集団を特定して、同一の心臓病患者を階層化する。
心臓疾患については、選択された心臓の病状、例えば狭心症、不安定狭心症、心筋梗塞、心不全、急性冠動脈疾患、急性心不全、慢性心不全、薬物からの心臓障害等からなる群から選択されるものが対象とされる。
正常又は病的状態の特性を示す血清BAG3の値は、それらが分析に用いたスキームによって変化し得るので、一例のみであるが、以下に報告される。可溶性BAG3の濃度は、平均で2.38ng/ml±0:32であるが、21〜43歳のグループでは、BAG3の平均血清濃度は、3.13ng/ml(±0.50)であり、44〜65歳のドナーでは1.80ng/ml(±0.40)である。
(様々なタイプ及びグレードの)心臓疾患の臨床診断を受けた患者の血清には、49〜81歳に含まれる年齢範囲(平均年齢68.04±6.9)で可溶性BAG3タンパク質が存在し、検出されたBAG3の濃度は平均で8.30ng/ml±0:58である。
膵臓腺癌によって影響される患者では、一般に、可溶性BAG−3の濃度が10ng/mlより高く、平均が130.8ng/ml(±59.4)である。
更なる態様によれば、本発明は、病的状態のマーカーとしての可溶性ヒトBAG3タンパク質の使用に関係する。特に、上記病的状態は、心臓疾患であり、狭心症、不安定狭心症、心筋梗塞、心不全、急性冠動脈疾患、急性心不全、慢性心不全、心臓の医原性損傷等から選択され、又は膵臓腫瘍、好ましくは腺癌である。
特定の理論に縛られるものではないが、膵臓細胞及び心筋細胞によるBAG3の分泌は、心臓の場合には病原性発作から生じる又は膵臓腺癌の場合には酸素及び/又は他の栄養素の欠乏から生じるストレスに対する「生理的」細胞応答を表すこともあり得る。
加えて、本発明は、BAG3が高度に保存されるタンパク質であるので、免疫系の標的細胞、好ましくは哺乳動物のマクロファージを活性化するための可溶性ヒトBAG3タンパク質の使用に関する。
実験パート
例1.親のハイブリドーマからのAC−1、AC−2、AC−3クローンの単離
モノクローナル抗体AC−1、2及び3を親のハイブリドーマ(2002年12月17日にジェノア先進バイオテクノロジーセンターにてNo.PD02009として預けられ、U.S.7,537,760に記載されている)からのサブクローニングにより単離し、培地上でのELISA分析によって選択した。
例2.心臓疾患を患う患者の血清から可溶性BAG3タンパク質を精製する。
慢性虚血性心疾患にかかる患者の血清をウエスタン・ブロッティングによって分析した。75kDに対応するバンドをゲル溶出し(図1a参照)、トリプシン消化によって得られた断片を質量スペクトル(MALDI/MS)によって分析し、「MASCOT」ソフトウェアを介して同定した。一部のペプチド配列(図1b)の分析は、BAG3様のタンパク質の同定を可能にした。
例3.ラットにおける心筋ストレスモデルの開発
およそ220〜250グラムの重さのあるスプラーグ・ドーリー雄ラット(Charles River Laboratories,Italy)を、ペントバルビタール(60mg/kg)の経口での腹腔内注射により麻酔した。前開胸後、心臓を露出させ、下行冠動脈の近位前方管の縫合を受けた。対照動物は、該動脈の結紮を除き、同一の手順を受けた。その手順の翌日、少なくとも35%の左心室を取り込む大きな梗塞の存在についての経胸壁心エコー検査によって全生存者を選択した(IMグループ)。次に、標準的な手順によってラットを犠牲にし、免疫組織化学的手順のため、左心室をホルマリンで処置した。その図は、コントロール及びIMグループを代表するBAG3タンパク質の発現データを示す。
図2は、例1に記載されるBAG3特異的モノクローナル抗体を用いて得た免疫組織化学の結果を示す:大動脈の一時的な閉塞による梗塞の誘発後、ラットからの心臓組織中に、BAG3タンパク質レベルの有意な増加が観察された。
次いで、ウエスタンブロット分析は、PEITC(フェニルイソチオシアネート)によって誘発された酸化ストレスにさらされた心筋細胞の上澄み中に、BAG3タンパク質が放出されることを示した(図3)。
この実験では、ラット心筋細胞を、集蜜80%でプレートに蒔き、5%CO雰囲気中37℃の血清がない培地中でインキュベートし、それを10μMのPEITCによって図中に示す時間処置した。
実験の終わりで、細胞を収集し、加工した。タンパク質溶解物を、細胞内BAG3の発現レベルを評価するために抗BAG3抗体(TOS−2及びAC−1)と、負荷コントロールとして用いた抗GAPDH抗体とによるウエスタン・ブロットによって分析した(図3A);図3Bでは、上澄みを集め、アセトン(1:9体積)を用いて沈殿させ、ウエスタンブロッティングによって分析した。
また、BAG3の存在は、HepG2(ヒト肝細胞癌)、C6(ラットグリア芽腫)、Panc−1(ヒト膵臓腺癌)、ARO(未分化甲状腺癌)及びHT−29(結腸直腸腺癌)細胞株の上澄み中でも検出された。試験された各種腫瘍細胞株によってBAG3は放出されるが、HUVEC(ヒト臍帯内皮細胞)等の正常な一次細胞の培地中では放出されない。
例4.血清中におけるBAG−3の測定のためのELISA試験の開発
BAG3タンパク質が心臓疾患を患う患者の血液中で検出できるか否かを試験するため、標準物質として以下に記載されるように調製されたBAG3組み換えタンパク質を用いるELISA試験を開発した。
試験されたBAG−3特異的抗体の種々の組み合わせは以下の通りである:
a):
・BAG3タンパク質のaa18〜33の配列(DRDPLPPGYEIKIDPQ)を認識するように設計された第一モノクローナル抗体クローンAC−1;
・免疫原として全組換えタンパク質(RefSeq:NP_004272)を用いることにより開発され、代わりにAC−1抗体によって捕捉されたBAG3タンパク質の検出物質として使用されたTOS−2という名の第二ポリクローナル抗体;
b):
・第一モノクローナル抗体クローンAC−1;
・BAG3タンパク質のaa385〜399の配列(SSPKSVATEERAAPS)を認識するように設計され、検出物資として使用されたAC−2という名の第二モノクローナル抗体;
c):
・第一モノクローナル抗体クローンAC−1;
・BAG3タンパク質のaa533〜547の配列(DKGKKNAGNAEDPHT)を認識するように設計され、検出物質として使用されたAC−3という名の第二モノクローナル抗体;
d):
・第一モノクローナル抗体クローンAC−1;
・検出物質として使用されたAC−2及びAC−3の混合物;
e):
・第一モノクローナル抗体クローンAC−2;
・検出物質としての、AC−1、又はAC−3、又はAC−1及びAC−3抗体の混合物;
f):
・第一モノクローナル抗体クローンAC−3;
・検出物質としての、AC−1、又はAC−2、又はAC−1及びAC−2抗体の混合物;
試験した全ての組み合わせは、定量的に、ELISA試験によって、患者の血清中における可溶性BAG−3の存在を確認することができる。図4中の説明に役立つ例は、3%ウシ血清アルブミン(BSA)が加えられた食塩水中に再構成された組み換えBAG3タンパク質のスカラー濃度による較正曲線の展開を示す。
上記組み換えタンパク質は、NCBI PubMed配列:NM_004281.3ヒトのヌクレオチド1〜2608に対応するBAG3タンパク質をコードするcDNAから作られ、乳癌細胞株MCF−7から得られたRNA全体からのPCRによって増幅され、次いで、制限酵素Ncol/Xholを用いて発現ベクターpET30a(+)(Novagen)中でクローン化された。
得られた組み換えタンパク質を6つのヒスチジン残基に融合したものを大腸菌内で発現させ、HisTrap HPカラム(GEヘルスケア)を用いた親和性クロマトグラフィーによって精製した。
次いで、96ウェルミクロプレートを、AC−1抗体を含有する溶液を加えることにより、機能化し、その後、非特異的な相互作用を防ぐため、遮断溶液を用いて処置した。その後、組み換えタンパク質を図中に示す濃度で加え、ポリクローナル抗体TOS−2によって示された。その信号は、ヒドロペルオキシダーゼ(HRP)に結合した抗ウサギ二次抗体の使用と、その後のTMB試薬(eBioscience,UK)の添加とによって得られた。
上記分析は、心不全を患う患者の血清中における可溶性BAG3タンパク質を分析するのに有用であることが証明された。
例5.心臓疾患及び膵臓癌を患う患者の血清上でのELISA分析の検証
どんな種類の顕在的な疾患をも患っていない対象におけるBAG3の血清濃度を調べるため、健康なドナーから血清を集めた。ドナーの年齢の範囲は21〜65歳であった。検出したBAG3の濃度は平均で2.38ng/ml±0.32であった。
年齢に関係した濃度の差異がわずかにあった。具体的に、21〜43歳の年齢グループでは、BAG3の平均血清濃度が3.13ng/ml(±0.50)であり、44〜65歳のドナーでは、それが1.80ng/ml(±0.40)である(図5)。
次いで、可溶性BAG3タンパク質の存在を分析するため、(様々なタイプ及びグレードの)心臓疾患の臨床診断を受けた38人の患者から血清を集めた。試験した患者の年齢範囲は、49〜81歳(平均年齢68.04±6.9)であった。検出したBAG3の濃度は平均で8.30ng/ml±0:58である。
心臓疾患を患う患者と健康なドナー間の差異は、全体と同年代の患者の双方で、非常に有意なものである(図6)。
更に、心不全にかかっている対象とかかっていない対象からなる心臓疾患を患う患者の中から、2つの集団を認識し、図8に記載されるように、BAG3タンパク質の異なる血清レベルによって特徴付けられた。なお、図8は、非代償性でない心臓疾患を患う患者と比較した心不全の診断を受けた患者におけるBAG3の血清濃度を図示する。
更に、膵臓癌、結腸癌又は肺癌を患う幾人かの患者においても可溶性BAG3の血清レベルを測定した。以下の表1に示されるように、膵臓癌を患う患者のみにおいて、70ng/mlを超える血清レベルが測定された。
例6.ELISA分析の感度及び特異性の決定
次いで、心不全を患う患者におけるBAG3タンパク質の検出のためのELISA分析の感度及び特異性の値を明確にするため、得られたデータを統計分析のプログラムを介して分析した。
カットオフ値として2.76ng/mlを用い、感度及び特異性の値はそれぞれ83.3%及び77.08%であり、陽性及び陰性予測値はそれぞれ75%及び88.1%である。図7は、示されたカットオフで得たROC曲線を示す。
例7.可溶性BAG3タンパク質の機能活性の特徴付け
血清中に放出されたタンパク質の血球上での役割の可能性を決定するため、組み換えBAG3タンパク質をマクロファージ活性化分析に用いた。このため、マウス単球J774細胞株を、陽性コントロールとしてリポ多糖(LPS)等の炎症促進剤を用い、異なる濃度の組み換えBAG3タンパク質によって処置した。J774細胞を集蜜60%にてプレート上に蒔き、濃度が250、500ng/ml及び1mg/mlの組み換えBAG3タンパク質と共に又はそれを濃度が10ng/mlのLPSと組み合わせたものと共に24時間インキュベートした。
実験の終わりで、細胞を収集し、加工した。タンパク質溶解物を、酵素の発現レベルを評価するために抗iNOS抗体(iNOS:誘導型一酸化窒素合成酵素)を用い、また、負荷コントロールとして使用されるGAPDHに対する抗体を用いたウエスタン・ブロットによって分析した。そのデータを図9a)に示す。
更に、培地中の亜硝酸塩の生成は、単球活性化と相関しており、Griess試薬(1%スルファニルアミド、0.1%ナフチルエチレンジアミン、5%リン酸)を用いて検証され、ベックマンDU−62分光光度計において550nMにて測定した(図9b)。
図9b)は、組み換えタンパク質が、500ng/mlの濃度にて、コントロール(未処置細胞からなる)と比べて亜硝酸塩の生成を3倍に増大させることを示す(p<0.001);更に、その活性は用量依存的である(図9a及びb)。
次いで、BAG3組み換えタンパク質を、フルオロタグFITC結合キット(Sigma)を用い、FITCに結合させた。等しい量のBSA−FITC(陰性コントロール)及びrBAG3−FITCを培地に1時間加えた。次に、細胞を3.7%ホルムアルデヒド溶液によって固定し、ZeissLSM共焦点顕微鏡によって分析した。
J774細胞表面へのBAG3タンパク質の結合は、フルオロフォアと結合した組み換えタンパク質の使用により確認された(図10)。BAG3結合は、他のタンパク質、例えばBSAがBAG3の代わりに使用された場合に観察されないため、特異的である。
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Claims (15)

  1. 未知の生体サンプル中における可溶性BAG3タンパク質の存在及び/又は濃度を検出する方法であって、
    a.血清又は血漿からなる生体サンプルを得る工程と、
    b.前記生体サンプル中における可溶性BAG3の存在又は濃度値を決定する工程と、
    c.前記サンプルから得られた値を基準値又は生体基準サンプルから得られた値と比較する工程と、
    d.任意には、類似の値の更なるグループ分け又は統計的に異なる平均値を持つグループへの分割を決定する工程と、
    e.可溶性BAG3の存在及び/又はレベルを、心臓疾患又は膵臓癌の病状からなる群から好ましくは選択される病的状態と結び付ける工程と
    を含む方法。
  2. 決定工程b)が、可溶性BAG3に対して特異的なリガンドを用いて行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記生体サンプルがヒト由来のものである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 抗凝固物質を前記生体サンプルに加える、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記特異的なリガンドが抗体である、請求項2〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 決定工程b)が、モノクローナル、ポリクローナル若しくは組み換えの抗BAG3抗体又はそれらの断片(scFv、二重特異性抗体、ミニ抗体)を用いて行われる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記抗体が、モノクローナルであり、BAG3一次配列のアミノ酸配列18〜33、385〜399若しくは533〜547からなる群から選択される少なくとも1種のBAG3エピトープを認識するか、又はヒト化された若しくは組み換えにより修飾されたその組み換え誘導体である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記抗体又はリガンドが、フルオロフォア、発色団又は基質を発色団に変換できる酵素で標識されている、請求項2〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 決定工程b)が、BAG3捕獲リガンド及び検出リガンドによるサンドイッチELISAを用いて行われ、ここで、一番目及び二番目がモノクローナル抗体であり、第二抗体が、使用した捕獲抗体によって認識されるものと異なるエピトープを認識するか又は複数のモノクローナル抗体の混合物である、請求項2〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記病的状態が心臓疾患である、請求項5〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記心臓疾患(工程(e))が、狭心症、梗塞前狭心症、心筋梗塞、心不全、急性冠動脈疾患、急性心不全、慢性心不全又は医原性心臓疾患からなる群から選択される、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 酸化ストレスと関連した病的状態の血清マーカーとしての、ヒト可溶性BAG3タンパク質の使用。
  13. 前記病的状態が心臓疾患又は膵臓癌である、請求項12に記載の使用。
  14. 前記心臓疾患が、狭心症、梗塞前狭心症、心筋梗塞、心不全、急性冠動脈疾患、急性心不全、慢性心不全及び医原性心臓疾患からなる群から選択される、請求項13に記載の使用。
  15. 血清からなる生体サンプル中における可溶性BAG3を検出し及び該可溶性BAG3に投薬するための、並びに癌又は心臓病患者の病的状態を特定するためのキットであって、(BAG3一次配列についての)アミノ酸配列18〜33、385〜399若しくは533〜547からなる群から選択されるBAG−3エピトープを認識する少なくとも1種の抗体又はそのヒト化された若しくは組み換えにより修飾された組み換え誘導体と、前記サンプルに投薬するための標準BAG3タンパク質、好ましくは組み換え体とを備えるキット。
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