JP2013511720A - ヒトntプロb型ナトリウム利尿ペプチド、ヒトプロb型ナトリウム利尿ペプチドおよびヒトb型ナトリウム利尿ペプチドのためのアッセイ - Google Patents
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Abstract
Description
(a)試験試料(例えば、試験試料に由来するまたは試験試料から得られたアリコートなど)を、(i)ヒトNT−プロBNPと結合し、第1の固定化抗体を生成するために固相上に固定化されている第1の捕捉抗体と接触させ、第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP複合体を含む第1の混合物を形成し;(ii)ヒトプロBNPと結合し、第2の固定化抗体を生成するために固相上に固定化されている第2の捕捉抗体と接触させ、第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP複合体を含む第2の混合物を形成し;(iii)ヒトプロBNPと結合することに加え、hBNPにも結合し、第3の固定化抗体を生成するために固相上で固定化されている該第2の捕捉抗体と接触させ、第2の捕捉抗体−ヒトhBNP複合体を含む第3の混合物を形成する工程(前記第1の捕捉抗体は抗体15F11を含み、該第2の捕捉抗体は抗体8.1を含む。);
(b)ヒトNT−プロBNPと結合し、検出可能標識にコンジュゲートされている第1の検出抗体と、該第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP複合体を含む前記第1の混合物を、接触させて、第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体を含む第4の混合物を形成する工程(該第1の検出抗体は15C4である。);
(c)ヒトNT−プロBNPと結合することに加え、ヒトプロBNPにも結合し検出可能標識にコンジュゲートされている該第1の検出抗体と、該第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP複合体を含む前記第2の混合物を、接触させて、第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP−第1の検出抗体複合体を含む第5の混合物を形成する工程(該第1の検出抗体は15C4である。);
(d)hBNPと結合し、検出可能標識にコンジュゲートされている第2の検出抗体と、該第2の捕捉抗体−ヒトhBNP複合体を含む前記第3の混合物を、接触させて、第2の捕捉抗体−hBNP−第2の検出抗体複合体を含む第6の混合物を形成する工程(該第2の検出抗体は抗体201.3である。);
(e)(i)該試験試料中に含有されるヒトNT−プロBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(b)において形成された第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体の量を測定し;(ii)該試験試料中に含有されるヒトプロBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(c)において形成された該第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP−第1の検出抗体複合体の量を測定し;(iii)該試験試料中に含有されるhBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(d)において形成された該第2の捕捉抗体−hBNP−第2の検出抗体複合体の量を測定する工程
を含む。
(a)試験試料を(i)ヒトNT−プロBNPと結合し、検出可能標識にコンジュゲートされている第1の検出抗体と接触させてヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体を含む第1の混合物を形成し;(ii)ヒトNT−プロBNPと結合することに加え、ヒトプロBNPにも結合し、検出可能標識にコンジュゲートされている該第1の検出抗体と接触させてヒトプロBNP−第1の検出抗体複合体を含む第2の混合物を形成し;(iii)hBNPと結合し、検出可能標識にコンジュゲートされている第2の検出抗体と接触させてhBNP−第2の検出抗体複合体を含む第3の混合物をさらに形成する工程(該第1の検出抗体は抗体15C4であり、該第2の検出抗体は抗体201.3である。);
(b)ヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体を含む前記第1の混合物を、ヒトNT−プロBNPと結合し、第1の固定化抗体を生成するために固相上で固定化されている第1の捕捉抗体と接触させて第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体を含む第4の混合物を形成する工程(前記第1の捕捉抗体は抗体15F11を含む。);
(c)ヒトプロBNP−第1の検出抗体複合体を含む該第2の混合物を、ヒトプロBNPと結合し、第2の固定化抗体を生成するために固相上で固定化されている第2の捕捉抗体と接触させて第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP−第1の検出抗体複合体を含む第5の混合物を形成する工程(前記第2の捕捉抗体は抗体8.1を含む。);
(d)hBNP−第2の検出抗体複合体を含む該第3の混合物を、ヒトプロBNPと結合することに加え、hBNPにも結合し、第3の固定化抗体を生成するために固相上に固定化されている第2の捕捉抗体と接触させて第2の捕捉抗体−hBNP−第2の検出抗体複合体を含む第6の混合物を形成する工程(前記第2の捕捉抗体は抗体8.1を含む。);および
(e)(i)該試験試料中に含有されるヒトNT−プロBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(b)において形成された第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体の量を測定し;(ii)該試験試料中に含有されるヒトプロBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(c)において形成された該第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP−第1の検出抗体複合体の量を測定し;(iii)該試験試料中に含有されるhBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(d)において形成された該第2の捕捉抗体−hBNP−第2の検出抗体複合体の量を測定する工程
を含む。
(a)ヒトNTプロB型ナトリウム利尿ペプチド(「ヒトNT−プロBNP」)に特異的な第1の捕捉抗体;
(b)ヒトプロB型ナトリウム利尿ペプチド(「ヒトプロBNP」)およびヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(「hBNP」)にそれぞれ特異的な第2の捕捉抗体;
(c)ヒトNT−プロBNPおよびヒトプロBNPにそれぞれ特異的な第1の検出抗体;
(d)hBNPに特異的な第2の検出抗体
を含む。
(a)該試験試料の該アッセイを実施するための取扱説明書と;
(b)(i)ヒトNT−プロBNPに特異的な第1の捕捉抗体;
(ii)ヒトプロBNPおよびhBNPにそれぞれ特異的な第2の捕捉抗体;
(iii)ヒトNT−プロBNPおよびヒトプロBNPにそれぞれ特異的な第1の検出抗体;
(iv)hBNPに特異的な第2の検出抗体
を含む免疫診断試薬
を含むキットに関する。
本明細書において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」はそうでないことが内容から明白である場合を除き、複数形の対象が含まれる。本明細書における数値範囲の記述については、同程度の精度でこの範囲内の各数値を明確に想定する。例えば、6から9の範囲については、6および9に加えて数値7および8を想定し、6.0から7.0の範囲については、数値6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9および7.0が明確に想定する。
本明細書において使用される場合、用語「抗体(antibody)」および「抗体(antibodies)」は、モノクローナル抗体、多重特異性抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体(完全または部分ヒト化)、動物抗体(一態様において、トリ(例えば、アヒルまたはガチョウ)、別の態様において、サメまたはクジラ、さらに別の態様において、非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ラクダ、ラマ、ウマ、ヤギ、ウサギ、ヒツジ、ハムスター、モルモット、ネコ、イヌ、ラット、マウスなど)および非ヒト霊長類(例えば、カニクイザル、チンパンジーなどのサル)を含む哺乳動物)、組換え抗体、キメラ抗体、単鎖Fv(scFv)、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、Fab断片、F(ab’)断片、Fab’’断片、ジスルフィド結合Fv(sdFv)、および抗イディオタイプ(抗Id)抗体(例えば、本発明の抗体に対する抗Id抗体を含む。)、並びに上記のいずれかの機能的に活性なエピトープ結合断片を指す。特に、抗体には、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的活性断片、即ち、抗原結合部位を含有する分子が含まれる。免疫グロブリン分子は、任意の型(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgAおよびIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2)またはサブクラスとすることができる。
本明細書において使用される場合、用語「15C4」は、HyTest(Turku,Finland)(カタログ番号4NT1)から入手可能な、配列番号3のアミノ酸残基63から71と結合するIgG1モノクローナル抗体を指す。
本明細書において使用される場合、用語「15F11」は、HyTest(Turku,Finland)(カタログ番号4NT1)から入手可能な、配列番号3のアミノ酸残基13から24と結合するIgG2bモノクローナル抗体を指す。
本明細書において使用される場合、用語「24E11」は、HyTest(Turku,Finland)(カタログ番号4NT1)から入手可能な、配列番号3のアミノ酸残基67から76と結合するIgG2aモノクローナル抗体を指す。
本明細書において使用される場合、「8.1」は、1996年2月21日にAmerican Type Culture Collection(A.T.C.C.)に寄託され、A.T.C.C.アクセッション番号HB−12056を付与されたハイブリドーマ細胞系8.1により産生されるモノクローナル抗体またはこの誘導体を指す。8.1および8.1の作製方法は、内容が参照により本明細書に組み込まれるU.S.Patent No.6,162,902に記載されている。8.1は、hBNP上のアミノ酸残基26から32を含むエピトープと結合する。
本明細書において使用される場合、「201.3」は、1996年2月14日にA.T.C.C.に寄託され、A.T.C.C.アクセッション番号HB−12045を付与されたハイブリドーマ細胞系201.3により産生されるモノクローナル抗体またはこの誘導体を指す。201.3および201.3の作製方法は、内容が参照により本明細書に組み込まれるU.S.Patent No.6,162,902に記載されている。201.3は、hBNP上のアミノ酸残基1から10を含むエピトープと結合する。
本明細書において使用される場合、用語「エピトープ(epitope)」または「エピトープ(epitopes)」は、対象において抗原活性または免疫原生活性を有するポリペプチドまたはタンパク質の部位または断片を指す。免疫原生活性を有するエピトープは、動物において抗体応答を誘発するポリペプチドまたはタンパク質の部位または断片である。抗原活性を有するエピトープは、当業者に周知の任意の方法、例えば、免疫アッセイにより判定した場合に、抗体が免疫特異的と結合するポリペプチドまたはタンパク質の部位または断片である。
本明細書において使用される場合、用語「ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド」、「ヒトBNP」、「hBNP」、「hBNP−32」、「hBNPペプチド」、「hBNPポリペプチド」、または「B型ナトリウム利尿ペプチド」は、本明細書において同じ意味で使用され、配列番号4に示されるアミノ酸配列を有する32アミノ酸分子を指す。配列番号4に示されるアミノ酸配列は、ヒトプロBNPの108アミノ酸配列(配列番号2)のアミノ酸残基77から108により表される。
本明細書において使用される場合、用語「免疫診断試薬」は、ヒトNT−プロBNP、(2)ヒトプロBNP、(3)ヒトBNP、または(4)(1)、(2)若しくは(3)の任意の組合せのある領域(例えばエピトープ)に特異的と結合する1種以上の抗体を指す。
本明細書において使用される場合、用語「ヒトBNPのプレプロペプチド前駆体」または「ヒトプレプロBNP」は、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する134アミノ酸分子を指す。
本明細書において使用される場合、語句「ヒトプロB型ナトリウム利尿ペプチド」または「ヒトプロBNP」は、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有する108アミノ酸分子を指す。ヒトプロBNPは、ヒトプレプロBNPから誘導される。
本明細書において使用される場合、語句「ヒトN末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド」または「ヒトNT−プロBNP」は、配列番号3に示されるアミノ酸配列を有する76アミノ酸分子を指す。ヒトNT−プロBNPは、ヒトプロBNP(配列番号2)から誘導される。
本明細書において使用される場合、用語「対象」および「患者」は、同じ意味で使用されるが、本発明の対象は、必ずしも免疫アッセイ時に医療治療を受けているかまたは受けたことがある必要はない。本明細書において使用される場合、用語「対象(subject)および「対象(subjects)」は、動物を意味し、一態様において、トリ(例えばアヒルまたはガチョウ)、別の態様において、サメまたはクジラ、さらに別の態様において、非霊長類(例えばウシ、ブタ、ラクダ、ラマ、ウマ、ヤギ、ウサギ、ヒツジ、ハムスター、モルモット、ネコ、イヌ、ラット、およびマウス)および霊長類(例えばカニクイザル、チンパンジーなどのサル、およびヒト)を含む哺乳動物を指す。対象はヒトが好ましい。
本明細書において使用される場合、用語「試験試料」は、ヒトNT−プロBNP、プロBNPおよびhBNPについて試験する対象およびまたはこれらを含有している疑いのある対象の、組織、血清、血漿、全血、リンパ、CNS液、尿または他の体液に由来する生物学的試料を指す。試験試料は、当業者に公知の日常的技術を使用して調製することができる。
本明細書に簡潔に記載されているとおり、一実施形態において、本発明は、試験試料中の(1)ヒトNT−プロBNP;(2)ヒトプロBNP;および(3)hBNPの同時定性検出および/または定量のための免疫アッセイに関する。本発明の免疫アッセイは、多数の利益を提供する。第1に、本発明の免疫アッセイにより、試験試料中の(1)ヒトNT−プロBNP;(2)ヒトプロBNP;および(3)hBNPの同時および特異的検出が可能となる。第2に、本発明の免疫アッセイにより、(1)ヒトNT−プロBNP;(2)ヒトプロBNP;および(3)hBNPを、同一(または単一)試験試料(単一試験試料に由来するまたは単一試験試料から得られたアリコートを本発明の方法において使用することができる。)中で個々におよび別の1種と関連づけて評価が可能となる。第3に、本発明の免疫アッセイは、試験試料中の3種の異なる分析物(即ち(1)ヒトNT−プロBNP;(2)ヒトプロBNP;および(3)hBNP)を検出するために2種の捕捉抗体および2種の検出抗体のみを要求するにすぎず、こうしてこのような免疫アッセイの実施に伴うコストが低減される。
本発明はまた、例えばU.S.Patent Nos.5,089,424 and 5,006,309に記載され、例えばAbbott Laboratories(Abbott Park,IL)から市販されているような種々の自動および半自動システム(固相が微粒子を含む。)における使用のために応用させることができ、このようなシステムとしては限定されるものではないが、Abbott社のARCHITECT(登録商標)、AxSYM(登録商標)、IMx(登録商標)、PRISM(登録商標)、およびQuantum(商標)II機器、並びに他のプラットフォームが挙げられる。さらに、本発明は場合により、サンドイッチ免疫アッセイを実施するためのAbbott Laboratories社の市販ポイントオブケア(i−STAT(商標))電気化学免疫アッセイシステムに応用可能である。免疫センサ、およびこの製造方法並びに使い捨て試験装置における操作方法は、例えばU.S.Patent No.5,063,081、U.S.Patent Application 2003/0170881、U.S.Patent Application 2004/0018577、U.S.Patent Application 2005/0054078、およびU.S.Patent Application 2006/0160164に記載されており、これらは同一物に関するこの教示について全体として参照により組み込まれる。
本発明はまた、例えばAbbott Laboratories(Abbott Park,IL)から市販されている自動および半自動システム並びにプラットフォームに使用される種々のキットにおける使用に応用させることができ、このようなシステムおよびプラットフォームとしては限定されるものではないが、Abbott Laboratories社のARCHITECT(登録商標)、AxSYM(登録商標)、IMx(登録商標)、PRISM(登録商標)、およびQuantum(商標)II機器、サンドイッチ免疫アッセイを実施するためのAbbott Laboratories社の市販ポイントオブケア(i−STAT(商標))電気化学免疫アッセイシステム、並びに他のプラットフォームが挙げられる。
ヒトNTプロB型ナトリウム利尿ペプチド、ヒトプロB型ナトリウム利尿ペプチドおよびヒトB型ナトリウム利尿ペプチドの同時検出および定量
材料、方法および結果
本実施例において、自動ARCHITECT(登録商標)システム(Abbott Laboratories,Park,IL)を使用してヒトNT−プロBNP、ヒトプロBNPおよびヒトBNPを定量する免疫アッセイを実施した。これらの3種の分析物の検出を、2種のタイプのモノクローナル抗体被覆磁気微粒子および2種のタイプの標識モノクローナル抗体を使用して達成する。
各試料希釈物を個々の反応器中に100μLの量で分注した。同時に、抗ヒトBNP/ヒトプロBNPモノクローナル抗体8.1(Scios,Sunnyvale,CA;A.T.C.C.アクセッション番号HB−12056)により被覆された0.10%EDAC−被覆磁気微粒子(50μL)(Polymer Laboratories Ltd,目下Varian,Inc.の部門,Shropshire,UK)を同一の反応器中に50μLの量で分注した。次いで、反応器をボルテックスにかけて試料および磁気微粒子を混合した。各反応混合物を37℃において18分間インキュベートした。
各試料希釈物を、個々の反応器中に100μLの量で分注した。同時に、抗ヒトBNP/ヒトプロBNPモノクローナル抗体8.1(Scios,Sunnyvale,CA;A.T.C.C.アクセッション番号HB−12056)により被覆された0.10%EDAC被覆磁気微粒子(50μL)((Polymer Laboratories Ltd,目下Varian,Inc.の部門,Shropshire,UK)を同一の反応器中に50μLの量で分注した。次いで、反応器をボルテックスにかけて試料および磁気微粒子を混合した。各反応混合物を37℃において18分間インキュベートした。
各試料希釈物を、個々の反応器中に100μLの量で分注した。同時に、抗ヒトNT−プロBNP/抗ヒトプロBNPモノクローナル抗体15F11(HyTest,Turku,Finland;カタログ番号4TN1)により被覆された0.10%EDAC被覆磁気微粒子(50μL)(Polymer Laboratories Ltd,目下Varian,Inc.の部門,Shropshire,UK)を同一の反応器中に50μLの量で分注した。次いで、反応器をボルテックスにかけて試料および磁気微粒子を混合した。各反応混合物を37℃において18分間インキュベートした。
2工程サンドイッチ免疫アッセイを使用してヒトNT−プロBNP、ヒトプロBNPおよびヒトBNPを定量した。3種の分析物は、2種の免疫アッセイキットのみを使用して検出した。本明細書において使用される場合、「免疫アッセイキット」により意味されるものは、分析物捕捉試薬(即ち、意図された分析物に特異的なモノクローナル抗体により被覆された磁気微粒子)および検出試薬(即ち、意図された分析物に特異的な、アクリジニウムにより標識されたモノクローナル抗体)から構成されるキットである。2種の典型的な免疫アッセイキットの代表例を以下に表3に示す。
Claims (18)
- ヒトNT−プロBNP、ヒトプロBNPおよびhBNPについて試験する試験試料またはこれらを含有している疑いのある試験試料中に存在するヒトNTプロB型ナトリウム利尿ペプチド(「ヒトNT−プロBNP」)、ヒトプロB型ナトリウム利尿ペプチド(「ヒトプロBNP」)およびヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(「hBNP」)の量を定量するための免疫アッセイであって、該方法が:
(a)試験試料を、(i)ヒトNT−プロBNPと結合し、第1の固定化抗体を生成するために固相上に固定化されている第1の捕捉抗体と接触させ、第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP複合体を含む第1の混合物を形成し;(ii)ヒトプロBNPと結合し、第2の固定化抗体を生成するために固相上に固定化されている第2の捕捉抗体と接触させ、第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP複合体を含む第2の混合物を形成し;(iii)ヒトプロBNPと結合することに加え、hBNPにも結合し、第3の固定化抗体を生成するために固相上で固定化されている該第2の捕捉抗体と接触させ、第2の捕捉抗体−hBNP複合体を含む第3の混合物を形成する工程(前記第1の捕捉抗体は抗体15F11を含み、該第2の捕捉抗体は抗体8.1を含む。);
(b)ヒトNT−プロBNPと結合し、検出可能標識にコンジュゲートされている第1の検出抗体と、該第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP複合体を含む前記第1の混合物を、接触させて、第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体を含む第3の混合物を形成する工程(該第1の検出抗体は15C4である。);
(c)ヒトNT−プロBNPと結合することに加え、ヒトプロBNPにも結合し、検出可能標識にコンジュゲートされている該第1の検出抗体と、該第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP複合体を含む該第2の混合物を、接触させて、第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP−第1の検出抗体複合体を含む第5の混合物を形成する工程(該第1の検出抗体は15C4である。);
(d)hBNPと結合し、検出可能標識にコンジュゲートされている第2の検出抗体と、該第2の捕捉抗体−hBNP複合体を含む該第3の混合物を、接触させて、第2の捕捉抗体−hBNP−第2の検出抗体複合体を含む第6の混合物を形成する工程(該第2の検出抗体は抗体201.3である。);
(e)(i)該試験試料中に含有されるヒトNT−プロBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(b)において形成された第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体の量を測定し;(ii)該試験試料中に含有されるヒトプロBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(c)において形成された該第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP−第1の検出抗体複合体の量を測定し;(iii)該試験試料中に含有されるhBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(d)において形成された該第2の捕捉抗体−hBNP−第2の検出抗体複合体の量を測定する工程
を含む免疫アッセイ。 - 固相が、磁気粒子、ビーズ、試験管、マイクロタイタープレート、キュベット、膜、足場分子、フィルム、ろ紙、ディスク、およびチップからなる群から選択される、請求項1に記載の免疫アッセイ。
- 第1の検出抗体の該検出可能標識が、放射性標識、酵素標識、化学発光標識、蛍光標識、温度測定標識、および免疫ポリメラーゼ連鎖反応標識からなる群から選択される、請求項1に記載の免疫アッセイ。
- 第2の検出抗体の該検出可能標識が、放射性標識、酵素標識、化学発光標識、蛍光標識、温度測定標識、および免疫ポリメラーゼ連鎖反応標識からなる群から選択される、請求項1に記載の免疫アッセイ。
- ヒトNT−プロBNP、ヒトプロBNPおよびhBNPについて試験する試験試料またはこれらを含有している疑いのある試験試料中に存在するヒトNTプロB型ナトリウム利尿ペプチド(「ヒトNT−プロBNP」)、ヒトプロB型ナトリウム利尿ペプチド(「ヒトプロBNP」)およびヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(「hBNP」)の量を定量するための免疫アッセイであって、該方法が:
(a)試験試料を(i)ヒトNT−プロBNPと結合し、検出可能標識にコンジュゲートされている第1の検出抗体と接触させてヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体を含む第1の混合物を形成し;(ii)ヒトNT−プロBNPと結合することに加え、ヒトプロBNPにも結合し、検出可能標識にコンジュゲートされている該第1の検出抗体と接触させてヒトプロBNP−第1の検出複合体を含む第2の混合物を形成し;(iii)hBNPと結合し、検出可能標識にコンジュゲートされている第2の検出抗体と接触させてhBNP−第2の検出抗体複合体を含む第3の混合物をさらに形成する工程(該第1の検出抗体は抗体15C4であり、該第2の検出抗体は抗体201.3である。);
(b)該ヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体を含む前記第1の混合物を、ヒトNT−プロBNPと結合し、第1の固定化抗体を生成するために固相上で固定化されている第1の捕捉抗体と接触させて第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体を含む第4の混合物を形成する工程(該第1の捕捉抗体は15F11である。);
(c)該ヒトプロBNP−第1の検出抗体複合体を含む前記第2の混合物を、ヒトプロBNPと結合し、第2の固定化抗体を生成するために固相上で固定化されている第2の捕捉抗体と接触させて第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP−第1の検出抗体複合体を含む第5の混合物を形成する工程(該第2の捕捉抗体は8.1である。);
(d)該hBNP−第2の検出抗体複合体を含む該第3の混合物を、ヒトプロBNPと結合することに加え、hBNPにも結合し、第2の固定化抗体を生成するために固相上で固定化されている該第2の捕捉抗体と接触させて第2の捕捉抗体−ヒトBNP−第2の検出抗体複合体を含む第6の混合物を形成する工程(該第2の捕捉抗体は8.1である。);
(d)(i)該試験試料中に含有されるヒトNT−プロBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(b)において形成された第1の捕捉抗体−ヒトNT−プロBNP−第1の検出抗体複合体の量を測定し;(ii)該試験試料中に含有されるヒトプロBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(c)において形成された該第2の捕捉抗体−ヒトプロBNP−第1の検出抗体複合体の量を測定し;(iii)該試験試料中に含有されるhBNPの量の尺度として該検出可能標識を検出することにより、工程(d)において形成された該第2の捕捉抗体−hBNP−第2の検出抗体複合体の量を測定する工程
を含む免疫アッセイ。 - 固相が、磁気粒子、ビーズ、試験管、マイクロタイタープレート、キュベット、膜、足場分子、フィルム、ろ紙、ディスク、およびチップからなる群から選択される、請求項5に記載の免疫アッセイ。
- 第1の検出抗体の検出可能標識が、放射性標識、酵素標識、化学発光標識、蛍光標識、温度測定標識、および免疫ポリメラーゼ連鎖反応標識からなる群から選択される、請求項5に記載の免疫アッセイ。
- 第2の検出抗体の検出可能標識が、放射性標識、酵素標識、化学発光標識、蛍光標識、温度測定標識、および免疫ポリメラーゼ連鎖反応標識からなる群から選択される、請求項5に記載の免疫アッセイ。
- 免疫診断試薬であって、
(a)ヒトNTプロB型ナトリウム利尿ペプチド(「ヒトNT−プロBNP」)に特異的な第1の捕捉抗体と;
(b)ヒトプロB型ナトリウム利尿ペプチド(「ヒトプロBNP」)およびヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(「hBNP」)にそれぞれ特異的な第2の捕捉抗体と;
(c)ヒトNT−プロBNPおよびヒトプロBNPにそれぞれ特異的な第1の検出抗体と;
(d)hBNPに特異的な第2の検出抗体
を含む前記免疫診断試薬。 - 第1の捕捉抗体が抗体15F11である、請求項9に記載の免疫診断試薬。
- 第2の捕捉抗体が抗体8.1である、請求項9に記載の免疫診断試薬。
- 第1の検出抗体が抗体15C4である、請求項9に記載の免疫診断試薬。
- 第2の検出抗体が抗体201.3である、請求項9に記載の免疫診断試薬。
- 試験試料中のヒトNTプロB型ナトリウム利尿ペプチド(「ヒトNT−プロBNP」)、ヒトプロB型ナトリウム利尿ペプチド(「ヒトプロBNP」)およびヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(「hBNP」)の量を検出するためのキットであって:
(a)該試験試料のアッセイを実施するための取扱説明書と;
(b)(i)ヒトNT−プロBNPに特異的な第1の捕捉抗体;
(ii)ヒトプロBNPおよびhBNPにそれぞれ特異的な第2の捕捉抗体;
(iii)ヒトNT−プロBNPおよびヒトプロBNPにそれぞれ特異的な第1の検出抗体;
(iv)hBNPに特異的な第2の検出抗体
を含む免疫診断試薬
を含むキット。 - 第1の捕捉抗体が抗体15F11である、請求項14に記載のキット。
- 第2の捕捉抗体が抗体8.1である、請求項14に記載のキット。
- 第1の検出抗体が抗体15C4である、請求項14に記載のキット。
- 第2の検出抗体が抗体201.3である、請求項14に記載のキット。
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