JP2013503368A - ブレードレス光ファイバ切断工具 - Google Patents
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Abstract
光ファイバを切断するための光ファイバ切断工具が提供される。光ファイバ切断工具は、略平面状の本体と、該本体に対して可動である略平面状フラップ部とを備える。光ファイバ切断工具はまた、本体の上に配置されて、光ファイバの第1のベアガラス部分を受容しかつ保持するための第1のクランプ部と、フラップ部の上に配置されて、光ファイバの第2のベアガラス部分を受容しかつ保持するための第2のクランプ部とを備える。往復運動装置は、本体上の第1のクランプ部と第2のクランプ部との間に軸方向に配置されて、光ファイバの軸に対して横方向に移動するように構成される。往復運動装置は、切断中に光ファイバと接触して、その外表面に傷を形成するように構成された可撓性研磨材を更に備える。
【選択図】図5A
【選択図】図5A
Description
本発明は、光ファイバ、特に、現場で成端される光ファイバを切断する装置を目的とする。
光通信ネットワークの分野では、光ファイバ同士の接続が必要なことが多い。従来の接続には、融着接続、機械的接続、及びプラグ脱着型接続が挙げられる。多くの場合、現場環境で接続を行うことが必要である。このような現場での接続を行う場合、光ファイバの調整方法の一環として光ファイバを切断又は切断しなければならないことがある。
現在の携帯型光ファイバ切断工具は、2つの主な特徴を典型的に有する高価で精密な機構である。第1に、従来の切断工具は、引っ張り、曲げ、ねじれ、又はそれらの組み合わせにより、制御されたひずみを光ファイバに与える機構を有する。第2に、従来の切断工具は、ファイバの表面に傷を形成するために、カーバイド又はその他の硬質材料から典型的に作製された剛性ブレードを有する。これらのブレードによって大幅にコストが上昇することがあり、多くの場合に定期的なメンテナンスを必要とすることがある。また、剛性ブレードを有する場合、ブレードが非常に大きな力を光ファイバに及ぼす可能性があるため、ファイバに損傷を与えない配慮がなされなければならない。いくつかの従来のファイバ切断工具は、米国特許第6,634,079号、同第6,628,879号、及び同第4,790,465号に記載されている。別の従来の切断工具が、PCT国際公開特許WO 2009/051918に記載されている。レーザー切断工具も既知であり、主に工場又はその他の制御された環境で利用されている。
本発明の例示的態様によると、光ファイバを切断するための光ファイバ切断工具が提供される。光ファイバ切断工具は、略平面状の本体と、本体に対して可動である略平面状フラップ部とを備える。光ファイバ切断工具はまた、本体の上に配置されて、光ファイバの第1のベアガラス部分を受容しかつ支持する第1のクランプ部と、フラップ部の上に配置されて、光ファイバの第2のベアガラス部分を受容しかつ支持する第2のクランプ部と、を備える。往復運動装置(shuttle device)は、本体上の第1のクランプと第2のクランプとの間に軸方向に配置され、かつ、光ファイバの軸に対して横方向に移動するように構成される。往復運動装置は、切断中に光ファイバと接触して、その外表面に傷を形成するように構成された可撓性研磨材を更に備える。更に、第1及び第2のクランプ部の少なくとも一方は、光ファイバに加えられるねじれ力が実質的にない状態で光ファイバの第2のベアガラス部分を保持するように構成される。
本発明の上記の概要は、本発明の図示された各実施形態又はすべての実施を説明しようとするものではない。以下に続く図面及び発明を実施するための形態は、これらの実施形態をより具体的に例示する。
本発明を添付図面を参照して更に詳しく説明する。
本発明の態様による光ファイバ切断工具の等角図。
本発明の態様によるファイバ切断工具の別の等角図。
本発明の態様によるファイバ切断工具の底面図。
本発明の態様による例示的往復運動装置の等角図。
本発明の態様による例示的往復運動装置の別の等角図。
本発明の態様による光ファイバを切断する前の例示的ファイバ切断工具の側面図。
本発明の態様による光ファイバを切断した後の例示的ファイバ切断工具の側面図。
本発明の代替の態様による別のファイバ切断工具の等角図。
本発明の代替の態様による別のファイバ切断工具の等角図。
図5Aのファイバ切断工具の例示的往復運動装置の断面図。 本発明は種々の修正及び代替の形態に容易に応じるが、その細部は一例として図面に示しており、また詳しく説明することにする。しかしながら、その意図するところは、記述した特定の実施形態に本発明を限定することではないことを理解すべきである。逆に、添付の請求の範囲に記載した発明の範囲内に収まるあらゆる変更、均等物、及び代替物を含むことを意図する。
以下の発明を実施するための形態においては、本明細書の一部を構成する添付の図面を参照し、本発明を実施することができる特定の実施形態を例として示す。この点に関して、「上」、「下」、「前」、「後」、「前端」、「前方」、「後端」といった方向用語は、説明する図の向きを基準にして用いられる。本発明の実施形態の構成要素は多くの異なる向きに配置することができるので、方向に関する用語は、説明を目的として使われるものであって、決して限定するものではない。他の実施形態を利用することもでき、また構造的又は論理的な変更を、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができることを理解すべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、本発明の範囲は、添付の「特許請求の範囲」によって定義される。
本発明は、現場での操作に適した簡単かつ安価な方法で光ファイバを切断するためのブレードレス装置を目的とする。本明細書に記載の切断工具の実施形態は、現場で成端可能なコネクタ又は融着接続装置に利用することができる。特に、本明細書の切断工具の実施形態は、クランピング及び切断過程中のファイバのねじれ又はトルクを低減するために、ねじれ防止クランピングシステムを利用する。制御されていなねじれたファイバは、一貫していない切断結果の原因となり得る。
例示的光ファイバ切断装置100及びその構成要素が図1A〜図1Cに示されている。装置100は携帯型ブレードレスファイバ切断装置であり、この装置は、ブレードでなく、粒子で被覆されたフィラメントなどの研磨材を使用して従来の光ファイバ105を切断できるように、好適な張力を提供する。ファイバ切断工具100は、略平面状で可動のフラップ部120に連結された略平面状の本体110を備える。本体110及びフラップ部120は、完全に平面である必要はない。本体110及び可動フラップ部120は、旋回可能に連結される又は摺動自在に連結されるなど、互いに対して移動可能に連結され得る。図1Cの例示的態様では、例えば、フラップ部120の本体110に対する移動をシャフト104が提供することができる。好ましい態様では、平面本体110及びフラップ部120並びにそれらの構成要素は、プラスチックなどの高分子材料から形成又は成形され得るが、金属及びその他の好適に硬質な材料も使用することが可能である。
装置100は、切断の前に光ファイバ105を一時的に定位置に保持するための第1のクランプ部130と第2のクランプ部140とを備える。図1Aは、開放位置にあるクランプ部130及び140を示し、図1Bは、閉鎖位置にあるクランプ部130及び140を示している。往復運動装置150は、第1のクランプ部130と第2のクランプ部140との間に配置される。往復運動装置は研磨材を収容し、かつ、本体110の上をファイバ軸に対してほぼ垂直に横方向に摺動するように構成される。
図1Aに示されるように、第1のクランプ部130は従来のプレート型クランプとして構成され、ファイバ軸に対してほぼ平行に整列されたシャフト131を中心に回転可能である可動(上部)クランププレート132を有している。プレート132は、本体110の上に取り付けられた又は形成された底部クランププレート134上にクランプする。ラッチ138は、本体110の上にシャフト131と向かい合って配置されることができ、切断過程中にクランプ部130を閉鎖位置に保持するのに使用され得る。
クランプ部130は、ファイバ105の剥離(ベア)部分108をクランプするように構成される。剥離部分108は、ファイバ105のコアとクラッディングとを備えるベアガラス部分を含む。このようにして、クランプ部130は、V字形の溝135を含んで底部クランププレート134の上に配置される、底部クランププレートインサート133を備える。V字形の溝135は、ファイバがクランプ部130の中に設置されると、ファイバ105のベア部分108を受容するように構成される。底部クランププレートインサート133は、第1のクランプ部130が閉位置にあるときに上部クランププレートインサート136が溝135に収容されたベアファイバ部分108と接触しかつこれを押圧するように、上部クランププレートインサート136と相互に作用する。好ましい態様では、クランププレートインサート133及び136は、堅い材料ではあるが、ファイバ105のベアガラス部分108よりも構造的に弱い、アルミニウムなどの延性材料から形成される。以下により詳細に記載されるように、この好ましい構成は、一貫した切断角度の結果をもたらすのを支援することができる。代替の態様では、クランププレートインサート133及び136は、プラスチック、ゴム、及びスチールなどの材料から形成され得る。
実験において、本研究員らは、装置100のものと同様の構造を有する切断装置のクランピングプレートインサートの組成と、切断角度との間の関係を観察した。4種類の異なるクランププレートインサート材料(アルミニウム、ステンレススチール、ステンレススチールとゴムの組み合わせ、及びプラスチック)を使用した実験において、本研究員らは、(それぞれ15クリーブの試料サイズに関し)アルミニウムのクランププレートインサートが他の材料よりも一貫したほぼ垂直な切断角度(0度切断+/−3.5度)をもたらすことを観察した。ステンレススチールのクランププレートインサートも、かなり一貫した結果をもたらすが、切断角度は0ではない。
図1Aに示されるように、装置100は、フラップ部120の上に配置される第2のクランプ部140を備える。第2のクランプ部140はプレート型クランプとして構成され、可動(上部)クランププレート142を有している。クランププレート142は、シャフト141を中心に回転するように構成される。クランププレート132の回転とは異なり、クランププレート142は、ファイバ軸に対してほぼ垂直に整列されたシャフト141を中心に回転する。プレート142は、本体110の上に取り付けられた又は形成された底部クランププレート144にクランプする。このラッチの向きは、切断の前のクランピング過程の間にファイバにかかるねじり応力を低減するのを助ける。更に、好ましい態様では、クランププレート142及びシャフト141がゼロクリアランスとなる状態の構成を提供することにより、ねじり応力を低減することも可能である。ラッチセット148a及び148bは、本体110の上のクランプ部140のどちらかの側に配置され得、切断過程中にクランプ部140を閉鎖位置に保持するために使用され得る。
クランプ部140は、ファイバ105の剥離(ベア)部分108をクランプするようにも構成される。このようにして、クランプ部140は、底部クランププレート144上に配置されたV字形の溝145を有する底部クランププレートインサート143を備える。V字形の溝145は、ファイバがクランプ部140中に設置されると、ファイバ105のベア部分108を受容するように構成される。底部クランププレートインサート143は、第2のクランプ部140が閉位置にあるときに上部クランププレートインサート146が溝145に収容されたベアファイバ部分108と接触しかつこれを押圧するように、上部クランププレートインサート146と相互に作用する。好ましい態様では、クランププレートインサート143及び146は、ファイバ105のベアガラス部分108よりも構造的に弱い、アルミニウムなどの延性材料から形成される。代替の態様では、クランププレートインサート143及び146は、プラスチック、ゴム、及びスチールなどの材料から形成され得る。
第1のクランプ部130と第2のクランプ部140の組み合わせは、特に、切断中に光ファイバのベア部分をクランプするために延性のインサートを使用する場合、クランピング及び切断過程中のファイバのねじれ又はトルクを低減することができるねじれ防止クランピングシステムを提供する。
装置100は、本体の一方の端部で本体110にヒンジにより連結された、レバー114などの可動部材を更に備えることができる。図1Aに示されるように、レバー114は切断前位置に位置付けられ、かつフラップ部120と係合してこれを本体110と平面配向の状態に維持する。図1Bに示されるように、レバー114は、レバー114の開放前にフラップ部120を支持する支持構造体115に連結される。例えば、レバー114を図1Aに示される矢印116の方向に回転することによりレバー114が開放されると(例えば、図3A〜図3B参照)、レバー/支持体は本体部分120と係合離脱する。フラップ部120の動き(例えば、切断と同時に図3Bの矢印117の方向に下向きに)は、実質的に内部のばね張力によって達成され得、例えば、ばね、例えば、コイルばね109(図1C参照)などの弾性要素は、本体部分110及びフラップ部120に連結されて、フラップ部120を本体部分110に対して下向きに引っ張ることができる。代替の態様では、異なる種類のばねを使用することができる。ばねの張力を使用して、約180グラム〜約280グラムの張力を生成することができる。フラップ部120(及びその上に形成される又は配置される任意の構成要素)の重量は、張力に寄与し得ることに留意されたい。
更なる代替の態様では、装置100は、クランププレート142の一部と係合するラチェットなどのインターロック形状部(interlock feature)を備えて、フラップ部120及びヒンジ114がそれらの切断前位置に置かれていないときにクランププレート142/クランプ部140が閉じるのを防止することができる。この構成により、切断されるべきファイバが不適切に挿入されるのを防ぐのを支援することができる。
前述のように、装置100は、本体110に形成された軌道(track)113(図1B参照)の中に配置された往復運動装置150を更に備える。軌道113は、往復運動装置150が本体上をファイバ105の軸に対してほぼ垂直に横方向に移動するように形成される。更なる態様では、切断過程中又はその後に往復運動装置150が軌道113から不注意に外れないのを確実にするために、フランジ154と相互に作用する停止形状部161(図1A参照)が装置100の上に設けられる。
往復運動装置150は、切断中にファイバ105の表面に傷を付けるために使用される研磨材を収容しかつ保持する本体152を備える。例示的態様では、傷は、剥離されたファイバの表面を横切る研磨材の単純な横方向への動き(例えば、矢印103の方向)によって付けられてもよい。傷は、ファイバが制御された方法でひずみを受ける間に付けられてもよく、あるいはファイバがひずみを受ける前に付けられてもよい。
好ましい態様では、研磨材は、可撓性研磨材、例えば、その外表面又は一部に研磨材が(まばらに又は高密度にのいずれかで)被覆されたフィラメント(例えば、金属ワイヤ)などを含む。研磨材は、ダイヤモンド粉末若しくは粒子、グラファイト/カーバイド粉末若しくは粒子、又はガラスより堅い同様の材料などの、従来の研磨鉱物であってもよい。例えば、代表的な別の態様では、可撓性研磨材は、ダイヤモンド粒子で被覆された鋼ワイヤを含むことができる。1つの例では、鋼ワイヤの直径は約140μmであり、ダイヤモンド粒子のサイズは約20μmであり得る。他の態様では、他のサイズのワイヤを使用することができる。
別の態様では、可撓性研磨材は、約5μm以上の粒度を有する、1枚の従来のサンドペーパーシートシート又は研磨フィルムを含むことができる。好ましい態様では、装置100は、垂直の切断をもたらす。
別の代替の態様では、研磨材は、サンドペーパーのシート若しくはリボン、ラッピングフィルムのシート若しくはリボン、又はストリング形状の研磨材を含むことができる。
図2A及び図2Bを参照すると、好ましい態様では、研磨材は、研磨材で被覆されたフィラメント151(本明細書では簡潔に研磨ワイヤ(abrasive coated wire)151と呼ばれる)を含む。別の態様では、研磨ワイヤ151は、往復運動装置の外表面上に取り付けられた調整機構158に連結される。図2Bに示されるように、調整機構は、単純な回転ノブとして形作られ得る。あるいは、研磨ワイヤは、機械的装置又は接着剤などの締結具(図示せず)によって、往復運動装置の内部に取り付けられ得る。この構成により、一端が支持され、他端が自由であり、したがって切断中にワイヤが光ファイバと接触すると自由に屈曲することができるワイヤ151が提供される。更に、調整機構により、被覆されたワイヤの特定領域が反復使用後に摩耗した時点で、ユーザーが研磨ワイヤの接触領域を変更することが可能となる。一態様において、ラッチ157(図2B参照)は、調整機構158と軽く係合して調整機構158を定位置に保持し、不注意な回転を防止することができる。ラッチ157はまた、角変位の量、例えば、45°又は90°変位を制御するように構成され得る。更に、研磨ワイヤ151を特定の角度で適用することにより、切断品質にひどい悪影響を及ぼす可能性がある光ファイバにかかる不必要なねじり力又は剪断力を低減することができるような初期接触角に、研磨ワイヤを設定することができる。例えば、本研究員らは、研磨ワイヤが約8°〜約14°の角度でファイバの表面と接触する場合に、かなり一貫した切断角度の結果となるのを観察した。
往復運動装置150は、往復運動装置の移動の前及び移動中に、切断される光ファイバを明瞭に通過させることができる1つ以上のスロットを備える。図2A及び図2Bの態様では、往復運動装置150は、垂直なファイバスロット155と水平なファイバスロット156とを備える。更に、往復運動装置150は、往復運動装置150が切断過程中に軌道113の中を移動するときに往復運動装置150に安定性をもたらすように構成されたベース153を備えることができる。往復運動装置(shuttle)は、切断過程中にベアファイバ部分108(図1A参照)を横切って第1の(切断前)位置(図1A)から第2の位置(図1B)まで往復運動装置を移動させる指押圧を受容することができる。好ましい態様では、往復運動装置は、高分子材料又は金属から形成又は成形されることができ、可撓性研磨材は研磨金属ワイヤ151を含むのが好ましい。別の好ましい態様では、往復運動装置150は、何回かの数の切断の後に、例えば、10、20、又は50回ファイバを切断した後に、交換される使い捨て構成要素であり得る。
更に、往復運動装置はバイアスばね159に連結されることができ、このバイアスばね159は、往復運動装置150に対してバイアスを印加して、往復運動装置150を切断前の位置又は載荷位置に戻すのを支援する。往復運動装置のバイアスばね159は、横方向移動に対する適度な抵抗を提供して、光ファイバの偶発的なスコーリング及びクランププレート120の偶発的な解放を低減するのを支援することができる。例えば、図1Aは、切断の前に光ファイバを受容するのに適している初期位置にある往復運動装置150を示している。
ファイバ105の切断は、ファイバの剥離部分108に傷が付けられてファイバが張力を受けたときに発生する。例示的態様では、剥離されたファイバの表面を横切る、(好ましくは)研磨ワイヤ151などの可撓性の被覆研磨材の単純な横方向への動きによって傷を付けることができる。傷は、光ファイバがひずみを受けている間に付けられてもよい。好ましい態様では、装置100は、完全な垂直の0〜4度以内のほぼ垂直な切断を提供する。そのような垂直性は、現場でのコネクタの成端のための最終的なファイバの研磨/仕上げにとって十分である。
操作に関して、装置100を使用した切断方法は、以下のように実施することができる。切断されるファイバは、従来の技術を使用して剥離される。剥離は、ファイバの露出したガラス部分を残すことができる。一態様において、露出したガラス部分は、少なくとも約50mm、より好ましくは約50mm〜約60mmの長さを有する。ファイバ105は、図1Aに示されるように、本体110の上面に配置されたファイバ進入ガイド111を介してクランプシステムに挿入され得る。光ファイバは、図1Aに示されるように、単独で挿入されることができ、また、ファイバは、本体110上に形成された傾斜構造体112を介してファイバ準備トレイ(fiber preparation tray)(図示せず)の上に取り付けら得る。例示的なファイバ準備トレイは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願第12/789984号に記載されている。進入ガイド111は、剥離ファイバ部分108が引き続き第1のクランプ部130、往復運動装置150、及び第2のクランプ部140に挿入される一方で、ファイバ105の緩衝用被覆がそれ以上挿入されるのを妨げるように構成されるのが好ましい。別の態様では、ファイバ進入ガイドは、2種類以上の緩衝用被覆厚さ、例えば、900μmに緩衝用被覆されたファイバ及び250μmの緩衝用被覆されたファイバを収容することができる。図1Aに示されるような一連の1つ以上のファイバガイド(ファイバガイド139、147a、147b、及び147c)は、挿入過程中のファイバの適切な整列を維持するのを支援するために、クランプ部の前及び/又は後ろに形成され得る。
代替の態様では、装置100は、第1のクランプ部130と往復運動装置150との間の軸方向距離、並びに、第2のクランプ部140と往復運動装置150との間の軸方向距離が変更されるように構成され得る。1つの代替の態様では、ある用途に関し、第1のクランプ部と第2のクランプ部との間の距離は短縮され得る。このようにして、クランピング及び切断に必要な剥離ファイバの長さを低減することが可能である。
挿入する間、クランププレート132及び142は、図1Aに示されているような開放位置に置かれ得る。更に、往復運動装置150は、光ファイバ105の剥離部分108を垂直なファイバスロット155に挿入することができるように切断前位置に置かれる(図1A参照)。ベアファイバ部分108は、(クランプ部130、140の)V字形の溝135及び145の中に設置された後、第1及び第2のクランプ部130及び140の両方にわたる適切な位置に固定され得る。プレート132を回転させてプレート134に押し付け、かつラッチ138で第1のクランプ部を閉じることによって、第1のクランプ部130を閉鎖位置に置くことができる。同様に、プレート142を回転させてプレート144に押し付けけ、かつラッチセット148a及び148bを用いて第2のクランプ部を閉じることによって、第2のクランプ部140を閉鎖位置に置くことができる。この態様では、第2のクランププレート142の向きにより、残りのベアファイバ108がファイバガイド147cを介してクランププレート142の下を通過することになる。いくつかの態様では、第2のクランプ部140を締める前に第1のクランプ部130を締めることができ、他の態様では、第1のクランプ部130を締める前に第2のクランプ部140を締めることができる。
続いて、研磨ワイヤ151がベアファイバ108の外表面と接触してその表面に傷を付けるように、往復運動装置150を、本体を横切って横方向に移動させることができる。図3Aに示されるように、次に、支持体115がフラップ部120から係合離脱するように、レバー114を矢印116の方向に解放することができる。クランプされたファイバが張力を受けると、該張力は、後続の現場での研磨及び/又はスプライシング若しくはコネクタ化に適している傷部位に、ファイバ破断を形成する。この破断は図3Bに示されており、フラップ部120は、矢印117の方向に下向きに動かされている。
代替の態様では、研磨ワイヤ151をベアファイバ108の表面を横切って移動させてファイバの表面に傷を付けるに先立ち、レバー114を解放する(ファイバを張力下に置く)ことができる。
ファイバが切断されると、後続の現場での研磨及び/又はスプライシング若しくはコネクタ化のために、ファイバをクランプから解放してもよい。ファイバの破片は、好適な安全措置を用いて廃棄され得る。代替の態様では、装置100は、本体110の上に形成された又は本体110に取り付けられた小さな破片廃棄容器を備えることもできる。
このように、単純で小型で安価な切断工具を使用して、約0°(±3.5°)の切断角度を有する切断された光ファイバを形成することができる。
上述された実施形態に加えて、更なる代替の態様では、装置は、切断されるファイバに追加の制御されたねじり応力を提供するためのねじれひずみ機構を更に備えることができ、これにより、ユーザーは、垂直ではない角度の切断を形成することができる。このようにして、制御された角度の切断を行うことができる。
図4に示されるような更なる代替案では、切断装置200が提供される。切断装置200は、ブレードではなく、粒子で被覆されたフィラメントなどの研磨材を使用して、光ファイバ105の切断を可能にする好適な張力を提供する、ブレードレスの携帯型ファイバ切断装置である。ファイバ切断工具200は、略平面状で可動のフラップ部220に連結される略平面状の本体210を備える。本体210及び可動フラップ部220は、上述の装置100と同様の方法で、旋回可能に連結される又は摺動自在に連結されるなど、互いに対して移動可能に連結され得る。レバー214は、レバー214の開放前にフラップ部220を支持する支持構造体215に連結される。
装置200は、切断の前に光ファイバ105を定位置に一時的に保持するための、第1のクランプ部230と第2のクランプ部240とを更に備える。こうしたクランプ部230、240は、クランプ部230及び240がそれぞれ、機械的スプライス装置、好ましくは、3M(商標)FIBRLOK(商標)II機械的光ファイバースプライス装置(3M Company(Saint Paul,Minnesota)から入手可能)を備えているという点で、装置100で使用されたクランプ部と異なって構成される。かかる装置の操作は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,159,653号に記載されている。3M(商標)FIBRLOK(商標)II機械的光ファイバースプライス装置は、2つのファイバを一体にスプライスするために使用されるが、本用途では、この装置を使用して、ねじれひずみを低減する様式でファイバ105のベアガラス部分を把握することができる。図4に示されるように、クランプ部230は、その側面が本体210の上面に固定され得、クランプ部240は、その側面がフラップ部220の上面に固定され得る。
クランプ部230及び240のそれぞれは、延性材料で形成された、V字形の溝を備える、ファイバ把握要素を備えている。3M(商標)FIBRLOK(商標)II機械的光ファイバースプライス装置の一部である作動キャップ(actuating cap)を使用して、ファイバ把握要素を閉鎖して、ファイバ105のベアガラス部分を締め付けることができる。プレート239及び249は、第1及び第2のクランプ部230、240の作動キャップを(例えば、単純な押し運動によって)容易に作動させるために、現場の技術者により使用され得る。往復運動装置250は、上述の往復運動装置150と同様の様式で構成され得る。複数回の切断の間に、ファイバの挿入を妨害する可能性がある残屑をファイバクランプ部から可能な限り取り除くように注意を払わなければならない。切断過程の後にクランプ部230、240から切断されたファイバ及び破片を解放するために、解放ツール(release tool)を使用することができる。
更なる代替の態様では、クランプ部230及び240は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,140,787号に記載されているもののような、3M(商標)FIBRLOK(商標)4×4機械的光ファイバースプライス装置などの異なる構造体を備えることができる。
更なる代替案では、図5Aに示されるように、切断装置300が提供される。ファイバ切断工具300は、略平面状で可動のフラップ部320に連結される略平面状の本体310を備えている。本体310及びフラップ部320は、完全に平面である必要はなく、それらの間にいくらかの小さな分離又は隙間を有して構成されてもよい。本体310及び可動フラップ部320は、上述のように、旋回可能に連結される又は摺動自在に連結されるなど、互いに対して移動可能に連結され得る。好ましい態様では、平面本体310及びフラップ部320、並びにそれらの構成要素は、プラスチックなどの高分子材料から形成又は成形され得るが、金属及びその他の好適な硬質材料も使用することができる。
装置300は、切断の前に光ファイバ305を一時的に定位置に保持するための第1のクランプ部330と第2のクランプ部340とを備含む。図5Aは、開放位置にあるクランプ部330及び340を示している。往復運動装置350は、第1のクランプ部330と第2のクランプ部340との間に配置される。往復運動装置は研磨材を収容し、かつ、本体310の上をファイバ軸に対してほぼ垂直に横方向に摺動するように構成される。本体は、ユーザーが装置300を指でより良好に把握するのを支援するために、スカラップ形のくぼみ314などの1つ以上のくぼみを含んでもよい。更に、本体310は、装置300をテーブルトップ又は他の作業面に固定するのを可能にする1つ以上の貫通孔319を備えてもよい。
図5Aに示されるように、第1のクランプ部330は、ファイバ軸に対してほぼ平行に整列されたシャフト331を中心に回転可能である可動(又は上部)クランププレート332を有する従来のプレート型クランプとして構成される。プレート332は、本体310の上に取り付けられた又は形成された底部クランププレート334にクランプする。ラッチ338は、本体310の上のシャフト331と向かい合って配置され得、切断過程中にクランプ部330を閉鎖位置に保持するために使用され得る。
クランプ部330は、ファイバ305剥離(ベア)部分をクランプするように構成される。このようにして、クランプ部330は、V字形の溝335を有しかつ底部クランププレート334の上に配置される、底部クランププレートインサート333を備える。V字形の溝335は、ファイバがクランプ部130中に設置されると、ファイバ305のベア部分を受容するように構成される。この例示的態様では、クランププレートインサート333はL字型であり得、クランププレートインサート333の一部を、底部クランププレート334の中に形成されたポケット(図示せず)に挿入することにより、クランププレートインサート333の一部を底部クランププレート334の中に固定することができる。このようにして、V字形の溝335を有するクランププレートインサート333の他の部分は、ファイバ305のベア部分がV溝の中に受容され得るように、底部クランププレート334の上面上に配置される。
底部クランププレートインサート333は、第1のクランプ部330が閉位置にあるときに上部クランププレートインサート336が溝335に収容されたベアファイバ部分と接触しかつこれを押圧するように、上部クランププレートインサート336と相互に作用する。上述の実施形態と同様に、クランププレートインサート333及び336は、堅い材料ではあるが、ファイバ305のベアガラス部分よりも構造的に弱い、アルミニウムなどの延性材料から形成され得る。代替の態様では、クランププレートインサート133及び136は、プラスチック、ゴム、及びスチールなどの材料から形成され得る。
図5Aに示されるように、装置300は、フラップ部320の上に配置される第2のクランプ部340を含む。第2のクランプ部340は、可動(又は上部)クランププレート342を有するプレート型クランプとして構成される。クランププレート342は、ファイバ軸に対してほぼ垂直に整列されたシャフト341を中心に回転するように構成される。プレート342は、本体310の上に取り付けられた又は形成された底部クランププレート344にクランプする。このラッチの向きは、切断の前のクランピング過程の間にファイバにかかる、ねじり応力を低減するのを助ける。更に、好ましい態様では、クランププレート342及びシャフト341がゼロクリアランスの状態の構成を提供することにより、ねじり応力を低減することも可能である。ラッチセット348a及び348bは、本体310の上のクランプ部340のどちらかの側に配置され得、切断過程中にクランプ部340を閉鎖位置に保持するために使用され得る。
クランプ部340は、ファイバ305の剥離(ベア)部分をクランプするようにも構成される。このようにして、クランプ部340は、底部クランププレート344の上に配置されるV字形の溝345を有する底部クランププレートインサート343を含む。V字形の溝345は、ファイバがクランプ部340中に設置されると、ファイバ305のベア部分を受容するように構成される。上述のクランプ部330と同様に、クランププレートインサート343はL字型であり得、クランププレートインサート343の一部を、底部クランププレート344の中に形成されたポケット(図示せず)に挿入することにより、クランププレートインサート343の一部を底部クランププレート344の中に固定することができる。
底部クランププレートインサート343は、第2のクランプ部340が閉位置にあるときに上部クランププレートインサート346が、溝345に収容されたベアファイバ部分と接触しかつこれを押圧するように、上部クランププレートインサート346と相互に作用する。好ましい態様では、クランププレートインサート343及び346は、ファイバ305のベアガラス部分よりも構造的に弱い、アルミニウムなどの延性材料から形成され得る。代替の態様では、クランププレートインサート343及び346は、プラスチック、ゴム、及びスチールなどの材料から形成され得る。
第1のクランプ部330と第2のクランプ部340の組み合わせは、特に、切断中に光ファイバのベア部分をクランプするために延性のインサートを使用する場合、クランピング及び切断過程中のファイバのねじれ又はトルクを低減することができるねじれ防止クランピングシステムを提供する。
装置300は、本体の一方の端部で本体310にヒンジにより連結された、レバー314などの可動部材を更に含むことができる。図5Aに示されるように、レバー314は切断前位置に位置付けられ、かつフラップ部320と係合してこれを本体310と平面配向の状態に維持する。レバー314は、レバー314の開放前にフラップ部320を支持する支持構造体に連結される。レバー314を回転することによりレバー314が開放されると、レバー/支持体は本体部分320と係合離脱する。隆起部又は他の構造体をレバー314の表面上に形成して、レバー314がフラップ部320から偶発的に又は不注意に係合離脱するのを防止してもよい。フラップ部320の動きは、実質的に内部のばね張力によって達成されることができ、例として、ばね、例えば、上述されたようなコイルばねなどの弾性要素は、本体部分310及びフラップ部320に連結されて、フラップ部320を本体部分310に対して下向きに引っ張ることができる。ばね張力を用いて、上述の張力を形成することができる。
更なる代替の態様では、装置300は、クランププレート342の一部と係合するラチェットなどのインターロック形状部を備えて、フラップ部320及びヒンジ314がそれらの切断前位置に置かれていないときにクランププレート342/クランプ部340が閉じるのを防止することができる。この構成により、切断されるファイバが不適切に挿入されるのを防ぐのを支援することができる。
前述のように、装置300は、本体310に形成された軌道113(図5Aには示されていないが前掲の軌道113と同様のもの)の中に配置された往復運動装置350を更に含む。この軌道は、往復運動装置350が本体上をファイバ305の軸に対してほぼ垂直に横方向に移動するように形成される。停止形状部が装置300上に設けられて、切断過程中又はその後に往復運動装置が軌道から不注意に外れないのを確実にするために、往復運動装置350と相互に作用し得る。
往復運動装置150は、切断中にファイバ305の表面に傷を付けるために使用される研磨材を収容しかつ保持する本体352を備える。例示的態様では、傷は、剥離されたファイバの表面を横切る研磨材の単純な横方向への動き(例えば、矢印303の方向、図5B参照)によって付けられてもよい。傷は、ファイバが制御された方法でひずみを受ける間に付けられてもよく、あるいはファイバがひずみを受ける前に付けられてもよい。
好ましい態様では、研磨材は、上述されたもののような可撓性研磨材、特に、その外表面又は一部に研磨材が被覆されたフィラメント(例えば、金属ワイヤ)などを含む。
図5Bに示されるように、研磨材は、研磨材で被覆されたフィラメント351(本明細書では研磨ワイヤ351と呼ばれる)を含む。別の態様では、研磨ワイヤ351は、往復運動装置の外表面上に取り付けられた調整機構358に連結される。調整機構は、単純な回転ノブとして形作られ得る。あるいは、研磨ワイヤは、機械的装置又は接着剤などの締結具(図示せず)によって、往復運動装置の内部に取り付けられ得る。この構成により、一端に支持され、他端が自由であり、したがって切断中にワイヤが光ファイバと接触すると自由に屈曲することができるワイヤ351が提供される。更に、調整機構により、被覆されたワイヤの特定領域が反復使用後に摩耗した時点で、ユーザーが研磨ワイヤの接触領域を変更することが可能となる。更に、研磨ワイヤ351を特定の角度で適用することにより、切断品質にひどい悪影響を及ぼす可能性がある光ファイバにかかる不必要なねじり力又は剪断力を低減することができるような初期接触角に、研磨ワイヤを設定することができる。例えば、本研究員らは、研磨ワイヤが約8°〜約14°の角度でファイバの表面と接触する場合に、かなり一貫した切断角度の結果を観察した。
往復運動装置350は、往復運動装置の移動の前及び移動中に、切断される光ファイバを明瞭に通過させることができる1つ以上のスロットを備える。図5Bの態様では、往復運動装置350は、垂直なファイバスロット355と水平なファイバスロット356とを含む。更に、往復運動装置350は、往復運動装置350が切断過程中に軌道113内を移動するときに往復運動装置50に安定性をもたらすように構成されたベースを含むことができる。往復運動装置は、切断過程中に往復運動装置を、ベアファイバ部分を横切って第1の(切断前)位置から第2の位置まで移動させる指押圧を受容することができる。別の好ましい態様では、往復運動装置350は、何回かの数の切断の後、例えば、10、20、又は50回ファイバを切断した後に交換される使い捨て構成要素であり得る。
更に、図5A及び図5Bの実施形態では、往復運動装置350の動きは、磁石アセンブリを介して支援され得る。この態様では、磁石アセンブリは、往復運動装置の上又は中に配置される1つ以上の磁石(図5Bに示されるように、磁石361a及び361bは装置350の中に配置される)と、ベース310の中に配置される1つ以上の対応する磁石(図5Bに示されるように、磁石362a及び362bはベース310の中に配置される)とを備える。切断前位置などの第1の位置では、磁石361aは磁石362aに連結され得る。往復運動装置350の本体352の押圧を加えると、往復運動装置350は位置決めされたファイバを横断して摺動することができ、その場合、磁石361b及び磁石362bが近接又は接触により連結されるまで、磁石361bは磁石362bに引き付けられることになる。往復運動装置は、摺動力を反対方向に導入することにより、切断前の位置又は載荷位置に戻ることができる。
ファイバ305の切断は、ファイバの剥離部分に傷が付けられてファイバが張力を受けると発生する。例示的態様では、傷は、剥離されたファイバの表面を横切る、(好ましくは)研磨ワイヤ351などの可撓性の被覆研磨材の単純な横方向への動きによって付けられることができる。傷は、光ファイバが引っ張られている間に付けられてもよい。好ましい態様では、装置300は、完全な垂直の0〜4度以内のほぼ垂直な切断を提供する。そのような垂直は、現場でのコネクタの成端のための最終的なファイバの研磨/仕上げにとって十分である。
更に、装置300は、本体310の一部として又はこれと一体に形成された破片廃棄容器380を更に備えることができる。容器380は、切断中に生じたファイバの破片を、その後適切に廃棄されるまで一時的に貯蔵するように構成され得る。この例示的態様では、破片廃棄容器380は、ファイバの破片を収容/貯蔵するためにユーザーによって開閉され得るカバー382を有するウェル部分384を備える。破片廃棄容器380は、ウェル部分384から、より恒久的な容器又は廃棄ユニットの中に破片を廃棄する取り外し可能なキャップ386を有する出口ポート385を更に備えてもよい。
このように、本明細書に記載の切断工具の実施形態は、現場で成端可能なコネクタ及びスプライス並びに融着接続装置に適した、小型で低価格な光ファイバ切断工具として使用され得る。特に、本明細書に記載の切断工具の実施形態は、ねじれ防止クランピングシステムを使用して、クランピング及び切断過程中のファイバのねじれを低減する。
本発明は上記に述べた特定の実施例に限定されるものと考えるべきではなく、添付の特許請求の範囲に適正に記載されるように本発明のすべての態様を網羅するものと理解すべきである。本発明を適用可能な様々な改変、等価のプロセス、及び多くの構造が、本明細書を参照することで本発明が対象とする技術分野における当業者には直ちに明らかとなろう。「特許請求の範囲」は、そうした改変及び工夫を網羅することを目的としたものである。
Claims (12)
- 光ファイバを切断するための光ファイバ切断工具であって、
略平面状の本体と、
前記本体に対して可動である略平面状フラップ部と、
前記本体の上に配置されて、前記光ファイバの第1のベアガラス部分を受容しかつ支持する第1のクランプ部と、
前記フラップ部の上に配置されて、前記光ファイバの第2のベアガラス部分を受容しかつ支持する第2のクランプ部と、
前記本体上の前記第1のクランプ部と前記第2のクランプ部との間に軸方向に配置されて、前記光ファイバの軸に対して横方向に移動するように構成され、切断中に前記光ファイバと接触して、その外表面に傷を形成するように構成された可撓性研磨材を更に備える、往復運動装置と、を含み、
前記第1及び第2のクランプ部の少なくとも一方が、実質的にねじれ力のない状態で前記光ファイバの第2のベアガラス部分を保持するように構成される、光ファイバ切断工具。 - 前記第1及び第2のクランプ部の少なくとも一方が、前記光ファイバの前記軸に対してほぼ垂直に整列されたシャフトを中心に回転するように構成された可動クランププレートを備える、請求項1に記載の光ファイバ切断工具。
- 前記可撓性研磨材が研磨材で被覆されたワイヤである、請求項1又は2に記載の光ファイバ切断工具。
- 記フラップ部の第1の末端部において前記本体を前記フラップ部に連結する、横方向に配置されたシャフトと、
前記本体にヒンジにより連結されて、切断の前に前記フラップ部の第2の末端部を支持する支持構造体に連結されるレバーと、
前記本体及び前記フラップ部に連結されて、前記フラップ部に張力を提供するばねと、を更に備え、
前記支持構造体が前記フラップ部から係合離脱されるときに、前記フラップ部が、前記本体に対する実質的な平面配向から変位される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ファイバ切断工具。 - 前記第1及び第2のクランプ部のそれぞれが、
その上に配置されて前記光ファイバのベア部分を受容するように構成されたV字形の溝を備えるインサート、を有する第1のクランププレートと、
前記クランプ部が閉鎖位置に置かれたときに前記第1のクランププレートインサートを押圧するインサートを有する第2のクランププレートと、
を備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光ファイバ切断工具。 - 前記クランププレートインサートのそれぞれが延性材料から構成される、請求項5に記載の光ファイバ切断工具。
- 前記延性材料がアルミニウムを含む、請求項6に記載の光ファイバ切断工具。
- 前記第1及び第2のクランプ部の少なくとも一方が、前記光ファイバの前記軸に対してほぼ垂直に整列されたシャフトを中心に回転するように構成された可動クランププレートを備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光ファイバ切断工具。
- 前記往復運動装置が、その上に取り付けられて、前記往復運動装置内の前記可撓性研磨材の位置を調整する調整機構を備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載の光ファイバ切断工具。
- 前記ばねが、約180グラム〜約280グラムの軸方向のひずみを前記ファイバに与える、請求項4に記載の光ファイバ切断工具。
- 前記第1及び第2のクランプ部の少なくとも一方が、機械的スプライス装置を備える、請求項1に記載の光ファイバ切断工具。
- 切断中に生じたファイバの破片を一時的に貯蔵するための破片廃棄容器を更に備える、請求項1に記載の光ファイバ切断工具。
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