JPH0780798A - 光ファイバ切断機 - Google Patents

光ファイバ切断機

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JPH0780798A
JPH0780798A JP24997693A JP24997693A JPH0780798A JP H0780798 A JPH0780798 A JP H0780798A JP 24997693 A JP24997693 A JP 24997693A JP 24997693 A JP24997693 A JP 24997693A JP H0780798 A JPH0780798 A JP H0780798A
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雄三 得丸
Tetsuaki Watanabe
哲章 渡邉
Shunji Fujita
俊児 藤田
Kiyoshi Ogawa
清 小川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバの切断機に関し、未熟練者でも光
ファイバを容易に安定した切断ができるようにする。 【構成】 光ファイバ端末の被覆部と、被覆を除去した
裸ファイバ部を固定し、その間で刃をスライドさせて裸
ファイバ部を切断する光ファイバ切断機であって、被覆
部を固定するクランプ台1は、刃と離反する方向に反発
することで光ファイバに一定の張力を付与できるようス
プリング11を具え、さらに、該クランプ台と刃6の間に
は、刃6をスライドして光ファイバ10を加傷した後切断
に至るまで、光ファイバの張力を漸増し得るようプラン
ジャ13と傾斜面12を設けた。先ず一定張力を与えて加傷
し、その後張力を付勢することで良好な切断面を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバの切断機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを突き合わせて融着接続等す
る場合、光ファイバの端面はその軸方向に直角で、かつ
表面が平滑な鏡面となるよう切断されることが要求され
る。従来よりこのような切断を行う器具として、ホチキ
ス方式や枕方式のものが挙げられる。ホチキス方式のも
のは、図5に示すように、刃部21と光ファイバの保持部
22とを枢着してなるもので、ゴム板23とクランプ24との
間で裸ファイバ部25を保持し、刃26でこれに加傷した
後、光ファイバ27に曲げを加えて切断するものである。
一方、枕方式のものは、図6に示すように、光ファイバ
端末の被覆を除去した裸ファイバ部25を左右両クランプ
28,29 で固定し、その間で刃30をスライドさせて加傷し
た後、加傷部を枕31で押圧して切断するというものであ
る。又、その他には、光ファイバに比較的高い一定の張
力(200g程度)をかけた状態で裸ファイバ部と被覆
部とをクランプし、その間で刃をスライドさせて加傷し
て切断するというものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ホチキス方式
のものは、加傷程度や加傷後の光ファイバの曲げ程度が
作業者の熟練に大きく左右され、安定した切断ができな
い。又、枕方式のものは、加傷や加傷から切断への作業
を機械的に行うため作業者の熟練を要しない点で優れて
いるが、裸ファイバ部両端をクランプするため、この部
分に微小な疵を付けることがあり、その結果光ファイバ
の強度低下を招く。さらに、比較的高い定張力をかけて
切断する方式は、切断メカニズムの詳細はよく分からな
いが、得られる切断面の平滑性に欠けるといった問題が
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためになされたもので、その特徴は、光ファ
イバ端末の被覆部と、被覆を除去した裸ファイバ部を固
定し、その間で刃をスライドさせて裸ファイバ部を切断
する光ファイバ切断機であって、前記被覆部又は裸ファ
イバ部を固定するクランプ台は、刃と離反する方向に反
発することで光ファイバに一定の張力を付与できるよう
弾性体を具え、さらに、該クランプ台と刃の間には、刃
をスライドして光ファイバを加傷した後切断に至るま
で、光ファイバの張力を漸増し得る張力付勢機構が設け
られたことにある。
【0005】
【実施例】以下、図に基づいて本発明の一実施例を説明
する。図1乃至図4は本発明切断機を示すもので、それ
ぞれ平面図,正面図,略縦断面図,略横断面図である。 (構 成)図示のように、本発明切断機は光ファイバの
被覆部を固定する被覆部クランプ台1,光ファイバを切
断する刃6,及び裸ファイバ部を固定するクランプ台4
などを基体8上に取り付けたものである。まず、被覆部
クランプ台1は光ファイバの被覆部を固定するもので、
基体上の一端に位置し、その上面には光ファイバをはめ
込む案内溝3が形成されている。この案内溝3は、通常
断面がV形であるが、場合によっては矩形のものでもよ
い。光ファイバを固定するときは、この台上に蝶着され
た被覆部クランプ2を閉じることで光ファイバを押し付
けて固定する。
【0006】又、この被覆部クランプ台1は、後に述べ
る裸ファイバ部クランプ台4と協働して、セットされた
光ファイバ10に比較的弱い一定の張力(80g程度)を
与えることができる。即ち、このクランプ台1は、常時
は所定の位置にあるが、切断時、刃6と近接する方向
(光ファイバ軸方向)にスライドでき、かつスプリング
11(弾性体,図3参照)により反発して常時の所定位置
に復帰するよう構成されている。切断時、被覆部をクラ
ンプし、クランプ台1を刃6と近接する位置にスライド
して裸ファイバ部を固定すれば、被覆部クランプ台1が
常時の所定位置に復帰しようとすることで光ファイバに
一の張力を与えることができる。
【0007】さらに、被覆部クランプ台1には、刃6を
支持するスライダ7に対向して傾斜面12(図4参照)が
設けられている。これは、後に詳しく述べるが、切断機
正面から背面に向かうに従い、漸次刃に近接する傾きを
持った溝で、スライダ7に設けられたプランジャ13が当
接して、前記一定の張力に加えて張力を付勢できるもの
である。
【0008】一方、裸ファイバ部クランプ台4は、光フ
ァイバの被覆が除去された裸ファイバ部を固定するもの
で、基体他端に固定されると共に、裸ファイバ部クラン
プ5が蝶着されている。光ファイバの固定は、このクラ
ンプ5とクランプ台4との間で光ファイバを挟むことで
行う。尚、両クランプ2,5と光ファイバとの当接部2
a,5a はゴムなどで構成されている。
【0009】そして、これら両クランプ台1,4の間に
は刃6が設けられている。この刃6は円盤状のもので、
基体上のスライダ7に固定され、光ファイバと直交する
方向(図1の上下方向)にスライドできる。又、スライ
ダには、前記被覆部クランプの傾斜面12と対向してプラ
ンジャ13が設けられている。光ファイバ10の加傷は刃6
をスライドして行うが、刃6が丁度光ファイバ10に接触
する頃、プランジャ13の先端が傾斜面12に当接する。傾
斜面12は、切断機正面から背面に向かうに従い、漸次刃
に近接する傾きを持つため、刃6のスライドに伴ってプ
ランジャ13は被覆部クランプ台1を漸次強く押圧して、
光ファイバの張力を付勢することができる。本装置では
最終的に200g程度の張力がかけられるよう、プラン
ジャ13の強度を調整した。プランジャ13の代わりに板ば
ねを用いてもよい。尚、この刃6は裸ファイバ下方に位
置するのであるが、刃と光ファイバのラップ量が調整で
きるよう、その高さを微調整することができる。図1に
おいて、スケール9は光ファイバの切断長設定用であ
る。
【0010】(切断方法) 先ず、前処理として、光ファイバ一端の被覆を剥が
し、スライダ7を操作して刃6が図1下方に位置するよ
うセットする(図1破線で記載)。 次に、両クランプ2,5を開放して、光ファイバの被
覆部を案内溝3にはめ込むと共に裸ファイバ部を裸ファ
イバ部クランプ台上に載置する。 次に、被覆部クランプ2を閉じ、被覆部クランプ台1
を刃6に近接する方向に押しやって所定の位置で止め、
この状態で裸ファイバ部クランプ5を閉じる。このと
き、被覆部クランプ台1は内蔵されているスプリング11
により刃6と離反する方向に復帰しようとするため光フ
ァイバには一定の張力がかけられる。ただし、プランジ
ャ13は未だ傾斜面12に接触していない。 ここで、刃6を図1の上方(光ファイバと直交する方
向)にスライドさせると(図1破線で記載)裸ファイバ
部に当たって光ファイバは加傷される。このとき、一定
張力(80g程度)がかかっているが、この張力では加
傷部を破断面へと拡大させることはできない。 そして、丁度刃が光ファイバに接触するころ、プラン
ジャ13の先端も傾斜面12に当接し、刃6のスライドに伴
って漸次強く被覆部クランプ台1を押圧する。このた
め、光ファイバの張力も付勢され、加傷部は破断面へと
拡大して切断に至る。このように、本発明切断機によれ
ば、光ファイバ軸方向に真っすぐ張力を付勢できるた
め、加傷部に曲げを加える従来の切断機と異なり、優れ
た切断特性を得ることができる。
【0011】実際に切断面を顕微鏡で観察したところ、
極めて平滑性に優れた良好な切断面であることが確認さ
れた。比較的高い一定張力(約200g)をかけた状態
で切断する場合と切断面を比較したところ、遥かに本発
明装置による方が良好な結果であった。このように、先
ず一定の張力をかけて光ファイバを真直状態に保って加
傷し、その後張力を付勢することで加傷部を破断面へと
拡大して切断することで、良好な切断面を得ることがで
きる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明切断機によ
れば一定張力をかけ、加傷後漸次張力を付勢する機構を
設けたことで、極めて良好な切断面を得ることができ
る。特に、被覆部をクランプすることで光ファイバに疵
を付けることがない。又、切断作業に熟練を必要とせ
ず、安定した切断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明切断機の平面図である。
【図2】本発明切断機の正面図である。
【図3】本発明切断機の略縦断面図である。
【図4】本発明切断機の略横断面図である。
【図5】従来のホチキス方式の切断機を示す概略図であ
る。
【図6】従来の枕方式の切断機を示す概略図である。
【符号の説明】
1 被覆部クランプ台 2 被覆部クランプ 2a 当接部 3 案内溝 4 裸ファイバ部クランプ台 5 裸ファイバ部クランプ 5a 当接部 6 刃 7 スライダ 8 基体 9 スケール 10 光ファイバ 11 スプリング 12 傾斜面 13 プランジャ 21 刃部 22 保持部 23 ゴム板 24 クランプ 25 裸ファイバ部 26 刃 27 光ファイバ 28 クランプ 29 クランプ 30 刃 31 枕
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 清 兵庫県神戸市灘区弓木町二丁目3番25号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ端末の被覆部と、被覆を除去
    した裸ファイバ部を固定し、その間で刃をスライドさせ
    て裸ファイバ部を切断する光ファイバ切断機であって、 前記被覆部又は裸ファイバ部を固定するクランプ台は、
    刃と離反する方向に反発することで光ファイバに一定の
    張力を付与できるよう弾性体を具え、 さらに、該クランプ台と刃の間には、刃をスライドして
    光ファイバを加傷した後切断に至るまで、光ファイバの
    張力を漸増し得る張力付勢機構が設けられたことを特徴
    とする光ファイバ切断機。
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