JP2013500293A - カプセル片の浸漬被覆用被覆剤 - Google Patents

カプセル片の浸漬被覆用被覆剤 Download PDF

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Abstract

水性分散液又は水溶液の形での、水溶性又は水膨潤性ポリマー材料製のカプセル片を胃液耐性に被覆するための被覆剤であって、胃液耐性を有する少なくとも1種の第一の(メタ)アクリレートコポリマーと、胃液耐性を有するか、又は水不溶性の少なくとも1種のさらなる(メタ)アクリレートコポリマーとから得られるポリマー混合物、並びに分散液の粘度と乾燥させたポリマー膜の弾性に影響を与える助剤を含有する、前記被覆剤において、前記分散液又は前記溶液の固体含分が25質量%超であり、その粘度が150〜1500mPasであり、ここで前記分散液又は前記溶液から製造されて乾燥させた膜は、破断点伸びが少なくとも200%であり、前記分散液又は前記溶液により浸漬法で被覆された2つのカプセル片から構成されたカプセルが、0.1N HCl、pH1.2で2時間後には溶解しないが、引き続きpH6.8の緩衝液では30分未満で完全に溶解することを特徴とする、前記被覆剤。

Description

本発明は、請求項に記載のように、水溶性又は水膨潤性のポリマー材料製カプセル片を、浸漬法で胃液耐性に被覆するための被覆剤に関する。
従来技術
Huyghebaert et aは、「European Journal of Pharmaceutical Sciences 21(2004) p617-623」で、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)製のカプセルを胃液耐性に被覆するための代替的な方法を記載しており、この方法では、すぐに使える(ready-to-use)完成した胃液耐性カプセル部材が得られる。
導入部で述べたように、胃液耐性に被覆されたHPMCカプセルは従来、栄養補完食品産業においてゼラチンの植物性代替物として利用されている。また、有機溶液から硬質ゼラチンカプセルを胃液耐性に被覆可能なことが言及されているものの、これはその実施が困難であり、またカプセルが脆くなり、このため被覆の不良接着性につながることがある。この欠点は中間層の施与により克服可能ではあるが、これには時間がかかり、また複雑である。さらに、水性調製物から被覆する方法は、有機溶液から被覆する方法よりも、毒性及び安全性の観点で有利である。しかしながら水性調製物からゼラチンカプセルを被覆するには、要求事項が非常に多く、ゼラチンの水溶性が原因で長い加工時間が必要となり、このことが全体で、高コストにつながる。
さらに、ゼラチンカプセルとは異なり、HPMCカプセルは、水性調製物から比較的容易に胃液耐性に被覆できることが報告されている。ただしここでは、カプセル片の間の封止がさらに必要となり、例えば手でゼラチン溶液を施与することによって、カプセルの非密閉性や、内容物が制御されずに胃中に出てしまうことが避けられる。別の技術は、カプセル片の間に水とエタノールの混合物を施与することであり、その箇所を40〜60℃で相互に溶接することである。
(メタ)アクリレートコポリマー又はポリビニルアセテートフタレートがベースの水性調製物(EUDRAGIT(登録商標)FS 30 D、EUDRAGIT(登録商標)L 30 D-55、Aquoat(登録商標)AS-HF、又はSureteric(登録商標))、可塑剤(例えばトリエチルシトレート)、及びさらなる助剤(例えばタルク)を用いて、HPMCカプセルに胃液耐性の膜を付与できる。別個の封止工程は、この被覆技術では省略できる。(メタ)アクリコポリマーで被覆されたHPMCカプセルは特に、その特性全体が合わさって、特に有利である。
さらに、カプセルを胃液耐性に被覆するための浸漬法には非常に時間がかかり、多くの現実的な問題が生じ得ることが言及されている。これらの問題は特に、被覆が不均一であること、また胃液耐性が不充分なことにある。
課題とその解決手段
作用物質又は栄養剤成分が充填されたカプセル、特にゼラチン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース製のものは、従来、薬学、栄養補完剤、及び化粧品の分野で使用されている。この作用物質とは、特に薬学作用物質、栄養補完剤、又は化粧品作用を担う作用物質(いわゆる薬用化粧品)と理解されるべきである。カプセルの内容物が予定より早く胃で放出されることを防止するための胃液耐性を有する被覆は、同様に従来から公知である。胃液耐性の被覆はしばしば、専門用語では腸溶性被覆とも呼ばれる。カプセル片(例えばゼラチン製のもの)が高精度で浸漬法で製造されるのに対し、このようなカプセル用の胃液耐性被覆は、ほとんどスプレー法でのみ作製される。胃液耐性の被覆を浸漬法で施与する試みは、これまで満足のいくものではなかった。
本発明の課題は、カプセル片を胃液耐性(腸溶性)に被覆するための、浸漬法で施与可能な被覆剤を提供することであった。この被覆剤はさらに、有機溶剤を含まないべきであった。この被覆剤は、閉鎖されたカプセルの密閉性を胃液中で保証すべきであり、このカプセルは、そのためにさらなる封止を行う必要がないものである。被覆剤は、浸漬法で適用できるように充分な流動性を有するべきであり、これによりまた同時に短い乾燥時間が可能になる。乾燥された被覆の弾性は充分であるべきであり、その層厚は均一であるべきである。腸内環境では、カプセルは迅速に溶解すべきである。
上記課題は、以下の被覆剤により解決される:
水性分散液又は水溶液の形での、水溶性又は水膨潤性のポリマー材料製カプセル片を胃液耐性に被覆するための被覆剤であって、
胃液耐性を有する少なくとも1種の第一の(メタ)アクリレートコポリマーと、
胃液耐性を有するか、又は水不溶性の少なくとも1種のさらなる(メタ)アクリレートコポリマーと、
から得られるポリマー混合物、
並びに
分散液の粘度と乾燥したポリマー膜の弾性に影響を与える助剤、
を含有する、前記被覆剤において、
前記分散液又は前記溶液の固体含分が25質量%超であり、
その粘度が150〜1500mPasであり、
ここで前記分散液又は前記溶液から製造されて乾燥された膜は、破断点伸びが少なくとも200%であり、前記分散液又は前記溶液により浸漬法で被覆された2つのカプセル片から構成されたカプセルが、0.1N HCl、pH1.2で2時間後には溶解しないが、引き続きpH6.8の緩衝液では30分未満で完全に溶解することを特徴とする。
本発明の実施態様
本発明は、請求項に記載のように、水溶性又は水膨潤性のポリマー材料製カプセル片を、浸漬法で胃液耐性の被覆にするための被覆剤に関する。
カプセル片、及びカプセル
カプセル片とは、カプセルの蓋部であるか、又はカプセルの収容部であり得る。蓋部と収容部は、閉鎖的に相互に差し込むことができ、閉鎖されたカプセルが形成されるよう、相互に適合されている。よって1つのカプセルは、蓋部と収容部から成り、これらは特定形状の容器として作用物質を充填可能であり、かつ引き続き相互に挿入することにより、蓋部で強固に閉鎖可能なものである。充填されたカプセルには特に、経口適用が意図されている。胃液耐性被覆が無いカプセル(例えばゼラチン製のもの)は、早くも胃で溶解してしまう。
カプセル片(蓋部又は収容部)は特に、水溶性又は水膨潤性のポリマー材料から成る。好ましくはカプセル片は2つとも、ゼラチンから、又はヒドロキシプロピルメチルセルロースから成る。ゼラチンが好ましい。上記のものほど慣用ではないが、カプセル片用の材料としてあり得るものを挙げれば、ポリマー、例えばデンプン、ペクチン、又は寒天である。
カプセルは通常、単一の材料から、特に同じ、すなわち同一の材料から成る。よって好ましくは、2つのカプセル片(蓋部と収容部)は例えば、ゼラチンから単一的に、特にゼラチンのみから、若しくは同一のゼラチンから成る。
水溶性、若しくは水膨潤性のポリマー材料製カプセル若しくはカプセル片は、薬学作用物質、又は栄養補完剤を加工するために、広く慣用されている。薬学及び栄養補完剤(機能性食品)の分野が、特に挙げられるべきであり、ここで化粧品の分野は、栄養補完剤又は潜在的な作用物質(薬用化粧品)に該当する限り、含まれ得る。
カプセル片は、胃液耐性に被覆されている。「胃液耐性に被覆されている」とは、カプセル片が、その外側に耐胃液性を有するよう被覆されたということである。よって閉鎖されたカプセルは、胃液(pH1〜約5)中での溶解に対して、外部から保護されている。胃液耐性被覆は、腸液の領域(pH5超)では迅速に溶解し、これにより腸液条件下にあるカプセル材料も同様に溶解し、その内容物が放出される。
分散液又は溶液により、浸漬法で胃液耐性に被覆された2つのカプセル片から構成されたカプセルは、0.1N HCl(人工胃液、USPによる、酵素は添加せず)で、pH1.2では二時間後には溶解せず、引き続きpH6.8の緩衝液では(USPによる)、pH1.2の媒体をpH6.8に緩衝した後、又はカプセルをpH6.8の緩衝液に移した後、完全に溶解する。適切な試験方法は当業者に慣用であり、例えばUSP32から読み取れる。このカプセルは、液体表面ではシンカーとして働く。
カプセルの寸法
本発明の意味合いでは、閉鎖されたカプセルは、その全長が約5〜50mmの範囲であり得る。蓋部の直径は、約4〜12mmの範囲であり得る。収容部の直径は、約2〜10mmの範囲であり得る。蓋部の長さは、約4〜20mmの範囲であり、収容部の長さは、8〜30mmの範囲であり得る。充填体積は、約0.1〜2mlの間であり得る。
カプセルは例えば、000〜5という基準サイズに区分できる(これについては例えば、Fahrig W. und Hofer U. (1983): Die Kapsel, Grundlagen, Technologie und Biopharmazie einer modernen Arzneiform, Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH Stuttgart参照)。
サイズが000の閉鎖されたカプセルは、例えば全長が約28mmであり、蓋部の直径が約9.9mm、収容部の直径が約9.5mmである。蓋部の長さは約14mmであり、収容部の長さは、22mmである。充填体積は、約1.4mlである。
サイズが5の閉鎖されたカプセルは、例えば全長が約10mmであり、蓋部の直径が約4.8mm、収容部の直径が約4.6mmである。蓋部の長さは約5.6mmであり、収容部の長さは、9.4mmである。充填体積は、約0.13mlである。
層厚
本発明による被覆剤は好ましくは、乾燥された状態で被膜の層厚が、20〜100μmの範囲、特に40〜80μmmの範囲で得られる。ここでカプセル片は、壁厚を外側でそれぞれ、胃液耐性被覆の予定層厚よりも薄く製造することができ、これにより浸漬被覆後に再度、標準的な壁厚が得られる。例えば慣用の標準的なカプセルが、壁厚100μmのゼラチン製蓋部又は収容部を有する場合、胃液耐性の被覆カプセルについての壁厚は、その製造時に例えば約60μmに減少させる。それから浸漬法で、胃液耐性の被覆を約40μmの層厚(乾燥状態)で施与する。ここで、生成する蓋部及び収容部は、壁厚が再度100μmであり、機械調整を変えずに、標準的なカプセルと同じ方法でさらに加工できる。
胃液耐性被覆の密閉機能
浸漬法での製造により、下部のカプセル片(収容部)は、閉鎖状態で部分的に蓋部により覆われる連続的な胃液耐性の被覆を獲得する。胃液耐性被覆の被覆部は、塗膜の弾性とその均一性のお陰で、収容部と蓋部との間にあり得る亀裂に胃液が侵入することを効果的に防止する密閉機能を担うことになる。よって浸漬法により、スプレー法での閉鎖カプセルの被覆に比して、蓋部の縁での差し込み箇所が、非密閉性をもたらすという潜在的な危険性を伴わない被覆がもたらされる点で有利である。このため多くの場合、閉鎖したカプセルを胃液耐性に被覆する前に、スプレー法で密閉性の帯封(Banderole)を施与するか、又は差し込み部を封止するための他の措置を講じる。このような措置は、本発明による被覆剤の適用時に浸漬法において不要であり、このことはさらなる利点である。
カプセル材料の密閉性は例えば、被覆されたカプセル片若しくはカプセル内に指標物質(例えば色素、若しくは水中への溶解性が良好で、容易に検出可能な作用物質)を充填し、媒体中にこれらが出現すること、又はこれらが、2時間、0.1N HClでのインキュベーションの間、若しくは人工胃液(USPでpH1.2)において、カプセル内に留まっていることを観察することにより実証できる。この場合、指標物質がまったく検出不能であるか、又は指標物質のほんの一部のみが媒体中で10%未満、検出可能であるべきである。
水性分散液又は水溶液
本発明による被覆剤は、水性分散液又は水溶液の形で存在する。「水性分散液又は水溶液」という言葉は、幅広い意味で理解され、あらゆる移行状態、特にいわゆるポリマー/コロイド溶液を包含する。水性分散液は、固体相と液相から成る。固体相と液相を併せると、100質量%になる。
水性分散液又は水溶液の液相は、実質的に又は完全に、分散剤又は溶剤として水をベースとする。よって液相は、少なくとも95質量%、好ましくは少なくとも98質量%、特に100質量%が、水から成る。有機溶剤、例えばエタノール、イソプロパノール、又はアセトンは、最大5質量%、好ましくは最大2質量%含まれていてよい。このことは、個々の場合において表面張力を低下させるため、又は微生物による汚染に備えるために、有用であり得る。しかしながら、有機溶剤がまったく含まれていないのが好ましい。
「分散液又は溶液」という言葉は、含有される物質全体が分散、溶解、又は一部分散又は溶解され、中間状態で存在し得るということである。水性分散液又は水溶液は、好ましくはpH値が6.0〜10.0、特に6.5〜9.0である。含有される(メタ)アクリレートコポリマーは、このpH範囲では主に分散されて、又は少なくとも一部溶解された形で存在する。可塑剤は通常、溶解された形で存在する。他の添加剤又は助剤、例えばタルクは、分散された形で存在し得る。
固体含分
水性分散液又は水溶液の固体含分は、25質量%超、好ましくは30質量%超、特に32〜36質量%である。比較のために、スプレー法で使用される分散液又は溶液の固体含分は、通常たった20質量%である。
固体含分は特に粘度と一緒に、浸漬法でまだ被覆されていないカプセル片の良好な濡れ性と、浸漬法で被覆されたカプセル片の許容可能な乾燥時間とのバランスを制御するために使用される。固体含分が少なければ、乾燥時間は長すぎ、さらに通常は充分な粘度が得られない。固体含分が高すぎる場合、ディップピン(Tauchstiften)での液滴形成に繋がり、全体として不均一な被覆になり得る。このため、層厚の厳密な調整は不可能になる。
粘度
水性分散液又は水溶液の粘度は、150〜1500mPas、好ましくは180〜1000mPas、特に200〜350mPasである。粘度は例えば、Brookfieldの回転式粘度計で測定できる。当業者にはその特定手法は、慣用である(例えばISO3219:1993参照)。
破断点伸び
乾燥させたポリマー膜の弾性は、基本的にその破断点伸びにより特定できる。本発明による分散液又は溶液から、例えば流しがけにより製造されて乾燥させた塗膜は、破断点伸びが少なくとも200%、好ましくは少なくとも250%である。破断点伸び(%)は試料膜を用いて、DIN 53 455により測定できる。
(メタ)アクリレートコポリマー
水性分散液又は水溶液は、胃液耐性を有する少なくとも1種の第一の(メタ)アクリレートコポリマーと、胃液耐性を有するか、又は水不溶性の少なくとも1種のさらなる(メタ)アクリレートコポリマーとから得られるポリマー混合物を含有する。
少なくとも1種の第一の(メタ)アクリレートコポリマーとは、1種又は複数種の第一の(メタ)アクリレートコポリマーである。
少なくとも1種のさらなる(メタ)アクリレートコポリマーとは、1種又は複数種のさらなる(メタ)アクリレートコポリマーである。
ポリマー混合物は、少なくとも2種の(メタ)アクリレートコポリマーを含有するか、若しくは少なくとも2種の(メタ)アクリレートコポリマーから成る。ポリマー混合物は好ましくは、2種の(メタ)アクリレートコポリマーを含有するか、若しくは2種の(メタ)アクリレートコポリマーから成る。
胃液耐性を有する第一の(メタ)アクリレートコポリマーと、胃液耐性を有するか、又は水不溶性のさらなる(メタ)アクリレートコポリマーは、好ましくは2:1〜1:2の比で存在する。
胃液耐性を有する第一の(メタ)アクリレートコポリマー、及び胃液耐性を有するか、又は水不溶性のさらなる(メタ)アクリレートコポリマーは、分散液中に含まれる固体のうち、好ましくは少なくとも45質量%、特に好ましくは少なくとも60質量%、特に少なくとも70質量%を占める。
胃液耐性の(メタ)アクリレートコポリマーとは、胃液のpH範囲(pH1.0〜5.0)で不溶性だが、腸液のpH範囲(pH5.0超、特にpH5.5〜8.0)では溶解する(メタ)アクリレートコポリマーと理解される。特に、胃液耐性に被覆された薬剤の形では、0.1N HClで2時間以内に、含有される作用物質を最大で10%しか放出しない。胃液耐性の(メタ)アクリレートコポリマーとは、アクリル酸又はメタクリル酸のC1〜C4アルキルエステルから構成され、アニオン性基(通常はメタクリル酸基)を有するモノマー基を少なくとも5%、好ましくは5〜70%、特に8〜60%、通常はメタクリル酸基中に含有する、(メタ)アクリレートコポリマーのことである。アクリル酸又はメタクリル酸のC1〜C4アルキルエステルは特に、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、及びブチルアクリレートである。
第一の胃液耐性(メタ)アクリレートコポリマー
第一の胃液耐性(メタ)アクリレートコポリマーは好ましくは、アニオン性の(メタ)アクリレートコポリマーである。第一の(メタ)アクリレートコポリマーのガラス転移温度は、好ましくは70℃超である(ISO 11357-2, ポイント 3.3.3による)。
胃液耐性の第一の(メタ)アクリレートコポリマーは好ましくは、メタクリル酸40〜60質量%と、メチルメタクリレート60〜40質量%若しくはエチルアクリレート60〜40質量%とからなるポリマーである(EUDRAGIT(登録商標)L100又はEUDRAGIT(登録商標)L100-55のタイプ)。
EUDRAGIT(登録商標)L100-55が特に適しており、これはエチルアクリレート50質量%とメタクリル酸50質量%とからなるコポリマーである。
同様に、メタクリル酸20〜40質量%と、メチルメタクリレート80〜60質量%とからなるアニオン性の(メタ)アクリレートコポリマー(EUDRAGIT(登録商標)Sタイプ)が適している。
さらなる(メタ)アクリレートコポリマー
さらなる(メタ)アクリレートコポリマーは、胃液耐性であるか、又は水不溶性であり得る。さらなる(メタ)アクリレートコポリマーが胃液耐性のポリマーである場合、これは第一の胃液耐性(メタ)アクリレートコポリマーとは異なるものである。
さらなるアニオン性(メタ)アクリレートコポリマー
さらなる(メタ)アクリレートコポリマーは好ましくは、胃液耐性のアニオン性ポリマーであってよく、これは第一の胃液耐性(メタ)アクリレートコポリマーとは異なるものである。このさらなる(メタ)アクリレートコポリマーのガラス転移温度は好ましくは、最大70℃、好ましくは最大60℃、特に最大50℃、例えば40〜60℃である(ISO 11357-2, ポイント 3.3.3による)。
特に適しているのは、メチルメタクリレート10〜30質量%と、メチルアクリレート50〜70質量%と、メタクリル酸5〜15質量%とからなるポリマー(EUDRAGIT(登録商標)FSタイプ)である。
具体的に適しているのは例えばEUDRAGIT(登録商標)FSであり、これはメチルメタクリレート25質量%、メチルアクリレート65質量%、及びメタクリル酸10質量%からなるコポリマーである。EUDRAGIT(登録商標)FS 30 Dは、EUDRAGIT(登録商標)FSを30質量%含有する分散液である。
さらに、本発明の目的に適しているのは、WO 2003/072087に記載の(メタ)アクリレートコポリマーであり、当該コポリマーは、
メタクリル酸及び/又はアクリル酸20〜34質量%、
メチルアクリレート20〜69質量%、
エチルアクリレート0〜40質量%、及び/又は任意で
他のビニル系の共重合可能なモノマー0〜10質量%
から構成されたコポリマー(ただし、前記(メタ)アクリレートコポリマーのガラス転移温度はISO 11357-2,ポイント3.3.3により、最高で60℃)である。この(メタ)アクリレートコポリマーは特に、非常に良好な破断点伸び特性を有する。
このコポリマーは、特に、
メタクリル酸又はアクリル酸、好ましくはメタクリル酸を20〜34質量%、好ましくは25〜33質量%、特に好ましくは28〜32質量%、
メチルアクリレート20〜69質量%、好ましくは35〜65質量%、特に好ましくは35〜55質量%、及び任意で
エチルアクリレート0〜40質量%、好ましくは5〜35質量%、特に好ましくは15〜35質量%
のラジカル重合された単位から構成されているが、
ただし、前記コポリマーのガラス転移温度は(可塑剤を添加せずに、残留モノマー含分(REMO)が100ppm未満で、加熱速度10℃/分、窒素雰囲気下で測定)、ISO 11357-2,ポイント3.3.3によると(Tmg)最高60℃、好ましくは40〜60℃、特に好ましくは45〜55℃である。
このコポリマーは好ましくは、上記量の割合でモノマーのメタクリル酸、メチルアクリレート、及びエチルアクリレートのみから成るか、又はこれらのモノマーから実質的に成りうる。
しかしながらさらに、本質的な特性に悪影響を及ぼすことなく、0〜10質量%の範囲、例えば1〜5質量%という少量の範囲内で、他のビニル系の共重合可能なモノマー、例えばメチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、又はヒドロキシエチルメタクリレートが含まれていてよい。
ガラス転移温度とは、ここでは特にISO 11357-2,ポイント3.3.3による中心点温度Tmgであると解釈される。この測定は、可塑剤を添加せず、100ppm未満の残留モノマー含有量(REMO)で、10℃/分の加熱速度で、窒素雰囲気下で行う。
本発明の目的に適しているのはさらに、WO 2004/096185に記載の(メタ)アクリレートコポリマーであり、当該コポリマーは、
メタクリル酸及び/又はアクリル酸 20〜33質量%、
メチルアクリレート 5〜30質量%、
エチルアクリレート 20〜40質量%、
ブチルメタクリレート10質量%超〜30質量%、及び任意で
他のビニル系の共重合可能なモノマー 0〜10質量%
ここで、前記モノマーの割合の合計は100%である
から構成されたコポリマーであり、ただし、当該コポリマーのガラス転移温度(glass transition temperature)(中心点温度Tmg)は、ISO 11357-2,ポイント3.3.3によれば55〜70℃である。このタイプのコポリマーは、その良好な機械的特性により、特にペレットからタブレットに圧縮成形するために適している。
上記コポリマーは特に、
(メタ)アクリル酸又はアクリル酸、好ましくはメタクリル酸 20〜33質量%、好ましくは25〜32質量%、特に好ましくは28〜31質量%
メチルアクリレート 5〜30質量%、好ましくは10〜28質量%、特に好ましくは15〜25質量%、
エチルアクリレート 20〜40質量%、好ましくは25〜35質量%、特に好ましくは28〜32質量%、並びに
ブチルメタクリレート 10質量%超〜30質量%、好ましくは15〜25質量%、特に好ましくは18〜22質量%、
というラジカル重合された単位から構成されており、ここでモノマー組成は、コポリマーのガラス転移温度が55〜70℃、好ましくは59〜66℃、特に好ましくは60〜65℃であるように選択されている。
このコポリマーは好ましくは、上記の量の範囲で90〜100質量%、95〜100質量%、又は99〜100質量%が、モノマーのメタクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、及びブチルメタクリレートから、実質的に又は完全に成る。
しかしながら付加的に、本質的な特性に悪影響を及ぼすことなく、0〜10質量%の範囲、例えば1〜5質量%という少量の範囲内で他のビニル系の共重合可能なモノマー、例えばメチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルマロン酸、スチレン、ビニルアルコール、酢酸ビニル、及び/又はそれらの誘導体が含まれていてもよい。
水不溶性の(メタ)アクリレートコポリマー
水不溶性の(メタ)アクリレートコポリマーとは、本発明の意味合いにおいて、1〜14というpH範囲全体にわたって水不溶性であるか、又は水中で膨潤性であるに過ぎない(メタ)アクリレートコポリマーであると理解される。これは好ましくは、「中性の」(メタ)アクリレートコポリマーである。中性とは、(メタ)アクリレートコポリマーが主に、又は完全に中性モノマーから構成されていることと理解され、その割合は例えば95質量%超、98質量%超、99質量%超、又は100質量%である。よって「中性」という言葉は、ポリマー中のイオン性基の存在を完全に排除するものではない。イオン性基、特にアニオン性基の含分が5質量%未満、好ましくは2質量%未満、好ましくは1質量%未満の(メタ)アクリレートコポリマーが、本発明の意味合いにおいて「中性」若しくは「実質的に中性」であると考慮される。この中性ポリマー、若しくは実質的に中性のポリマー、若しくは任意で僅かにのみイオン性のポリマーは、水不溶性である、すなわち水に膨潤性なだけであり、胃液耐性の特性を有するものではない。
さらなる(メタ)アクリレートコポリマーは好ましくは、水不溶性ポリマーであってよく、当該コポリマーは、エチルアクリレート20〜40質量%、メチルアクリレート60〜80質量%、及びメタクリル酸を5質量%未満、好ましくは2質量%未満、好ましくは1質量%未満から成るポリマーである(EUDRAGIT(登録商標)NE又はEUDRAGIT(登録商標)NMのタイプ)。
EUDRAGIT(登録商標)NEが適しており、これはエチルアクリレート30質量%と、メチルメタクリレート70質量%とからなるコポリマーである。
分散液若しくは溶液の粘度と、乾燥したポリマー膜の弾性に影響を与える助剤
分散液の粘度と、乾燥したポリマー膜の弾性若しくは破断点伸びは通常、ポリマー混合物のみによっては、要求される範囲に入らない。よって水性分散液又は水溶液は、ポリマー混合物とともに、分散液の粘度と乾燥したポリマー膜の弾性に影響を与える又は向上させるさらなる助剤を含有し、要求される範囲へと制御される。
上記パラメータに対する比較的強い影響は、特に可塑剤又は塩基性物質の添加により達成できる。この助剤は好ましくは、分散液中に含まれる固体の最大30質量%、特に最大20質量%を占める。これらの助剤の含分は例えば、分散液中に含まれる固体の5〜30質量%、好ましくは10〜20質量%であり得る。
可塑剤
可塑剤は、分散液の粘度、及び乾燥させたポリマー膜の弾性に影響を与える、又はこれらを向上させることができる。
可塑剤として適当な物質は、一般に分子量(Mw)が100〜20,000であり、かつ1分子中に1つ又は複数の親水基、例えばヒドロキシル基、エステル基、又はアミノ基を有するものである。シトレート、フタレート、セバケート、ひまし油が適している。適切な可塑剤の例は、クエン酸アルキルエステル、プロピレングリコール、グリセリンエステル、フタル酸アルキルエステル、セバシン酸アルキルエステル、サッカロースエステル、ソルビタンエステル、ジエチルセバケート、ジブチルセバケート、及びポリエチレングリコール300〜35,000である。好ましい可塑剤は、トリブチルシトレート、トリエチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、ジブチルセバケート、及びジエチルセバケートである。可塑剤の使用量は、ポリマー混合物に対して1〜30質量%の範囲、好ましくは5〜25質量%の範囲であり得る。高分子量のポリエチレングリコールが好ましく、特にポリエチレングリコール20,000又はポリエチレングリコール35,000が好ましい。これらのポリエチレングリコールは、分散液若しくは溶液の粘度を著しく向上可能である。
ポリエチレングリコール20,000又はポリエチレングリコール35,000の使用量は好ましくは、ポリマー混合物に対して5〜25質量%、特に10〜20質量%である。さらに、他の可塑剤(例えばトリエチレンシトレート)は、ポリマー混合物に対して5〜15質量%の量で、ポリエチレングリコール20,000又はポリエチレングリコール35,000と組み合わせることができる。
塩基性物質
塩基性物質は、分散液の粘度、及び乾燥させたポリマー膜の弾性に影響を与える、又はこれらを向上させることができる。
胃液耐性の(メタ)アクリレートコポリマー水溶液を製造するためには通常、酸基を部分的に、又は完全に中和する必要がある。第一の胃液耐性の(メタ)アクリレートコポリマー、又は任意でまたさらなる胃液耐性の(メタ)アクリレートコポリマーは例えば、順次水に入れて撹拌し、この際に、塩基性物質、例えばNaOH、KOH、水酸化アンモニウム、又は有機塩基(例えばトリエタノールアミン)を添加することによって、一部又は完全に中和する。また、製造の際に既に(部分)中和を目的として塩基(例えばNaOH)が添加されたコポリマーの粉末(これにより当該粉末は、既に(部分)中和されたポリマーになっている)を使用することもできる。特に好ましいのは、苛性ソーダ、すなわちNaOHである。
さらなる適切な塩基性物質は例えば、ソーダ、炭酸カリ、重炭酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、若しくはアンモニア、又は生体学的に相容性のアミン、例えばトリエタノールアミン、若しくはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、カチオン性、塩基性のアミノ酸であるヒスチジン、アルギニン、及び/又はリシン、又はヒスチジン、アルギニン、又はリシンの天然若しくは合成のオリゴマー又はポリマー(例えば3〜100個、好ましくは5〜25個の単位から得られるもの)、ポリヒスチジン、ポリアルギニン、ポリリシン、カチオン性又は双性イオンのホスホリピド、例えばホスファチジルコリン、リボヌクレオシド、リボースの1位炭素原子にあるヒドロキシ官能基と、RNAでの発生に応じてアデニン、グアニン、シトシン、チミン、若しくはウラシルといった塩基の複素環アミノ官能基との縮合生成物、又はデオキシリボヌクレオシド、デオキシリボースの1位炭素原子にあるヒドロキシ官能基と、DNAでの発生に応じてアデニン、グアニン、シトシン、チミン、若しくはウラシルといった塩基の複素環アミノ官能基との縮合生成物である。
好ましくは、少なくとも(メタ)アクリレートコポリマーのアニオン基の中和度が3〜12mol%である。水酸化ナトリウムによる中和は好ましくは、1.5〜2標準の水酸化ナトリウム溶液の形で行う。水酸化ナトリウム溶液の濃度が比較的高いことにより、固体含分が低下しすぎることは防止される。部分中和は、分散液若しくは溶液の粘稠化、すなわち粘性の上昇を伴う。
塩基性物質の量的な割合は、分散液の粘度と乾燥させたポリマー膜の弾性に影響を与えるかつ/又は向上させる助剤の含分全体に対して、可塑剤との比較ではむしろ少ない。しかしながら塩基性物質の影響は、特に粘度に対して比較的大きく、このため比較的僅かな量で早くも明らかな効果がもたらされる。可塑剤と、塩基性物質との組み合わせを用いるのが好ましい。
医薬品で通常のさらなる助剤(可塑剤や塩基以外のもの)
分散液又は溶液の固体含分全体に対して、例えば最大25質量%、最大10質量%、又は最大5質量%の量では、任意で医薬品に通常のさらなる助剤(可塑剤や塩基ではないが、栄養補完剤や化粧品の分野で適用されるもの)が含まれていてよい。医薬品で慣用のこれらのさらなる助剤は、可塑剤又は塩基と比べて、分散液又は溶液の粘度、及び乾燥したポリマー膜の弾性に僅かにしか影響を与えないか、又は全く影響しない。
これについては例えば、抗酸化剤、着色剤、食品添加剤、光沢剤、潤滑剤(例えばタルク)、湿潤剤、顔料、安定剤、甘味料などが挙げられる。これらは特に加工助剤として用いられ、まず例えば安全かつ再現性のある製造方法、良好な貯蔵安定性、好ましい外見、又は認識性を保証するものである。
特に顔料については、特別な説明が必要である。顔料は、隠蔽性であるためには例えば比較的高濃度で添加する必要があり、その量は例えば、分散液又は溶液の固体含分全体に対して10〜25質量%である。このような多量では、使用される顔料にも依存するが、通常は、分散液の粘度、又は乾燥したポリマー膜の弾性について測定可能な影響が、少なくとも僅かに観察される。大量の顔料を添加する場合、粘度は増加することがあるが、乾燥したポリマー膜の弾性は、通常減少するだろう。しかしながらこの影響は、分散液の粘度、又は乾燥させたポリマー膜の弾性に比較的大きな影響を与える他の成分、ポリマー混合物、また任意で可塑剤若しくは塩基の種類と量比を少し変えることによって、解消できる。
可塑剤又は塩基ではなく、また顔料でもないさらなる助剤が存在する場合には、通常は非常に僅かな濃度で含有されており、分散液又は溶液の固体含分全体に対して、例えば10質量%未満、5質量%未満、又は2質量%未満である。よってこれらのさらなる助剤は、分散液の粘度に、又は乾燥させたポリマー膜の弾性に無視できる程度にしか、又は非常に僅かな程度でしか影響を与えない。
助剤として含まれるのは、可塑剤及び/又は塩基、並びに任意で顔料のみであるのが好ましい。
浸漬法
カプセル片製造のため、またカプセル片を胃液耐性に被覆するための浸漬法又は浸漬被覆法は、当業者に公知である(これについては例えば、Fahrig W. und Hofer U. (1983): Die Kapsel, Grundlagen, Technologie und Biopharmazie einer modernen Arzneiform, Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH Stuttgart参照)。
カプセル片は、粘稠な溶液(例えばゼラチン溶液)中にピンを浸漬することにより製造される。このピンを引き続き、粘稠な溶液から取り出す。この粘稠な溶液をピン上で乾燥させる。カプセル片はピン上で切断工具によりまっすぐ切断され、引き続きピンから外される。後に対となるカプセルの蓋部と収容部はその大きさと形状が異なるため、別個に製造される。
カプセル片を胃液耐性に被覆するための方法は、カプセル片製造のための浸漬法に組み込むことができ、ここでは、ディップピン上で乾燥させたカプセル片を、さらなる作業工程で浸漬して、本発明による被覆剤にする。胃液耐性に被覆されたカプセル片は、先ほどと同じようにピン上で切断工具によりまっすぐ切断され、引き続きピンから取り外される。
方法
本発明はさらに、胃液耐性に被覆されたカプセル片を、以下の工程により浸漬法で製造するための方法に関する:
・被覆されていないカプセル片をディップピン上で、請求項1から10までのいずれか1項に記載の被覆剤中に浸漬する工程、
・胃液耐性に被覆されたカプセル片を有するピンを、取り出す工程、
・被覆剤を乾燥させる工程、
・被覆されたカプセル片を、ピン上で切断工具を用いて切断する工程、
・胃液耐性に被覆されたカプセル片をピンから取り外す工程。
使用
本発明は、カプセル片を浸漬法で胃液耐性に被覆するために、本発明による被覆剤を用いる使用に関する。胃液耐性に被覆されたカプセル片は、作用物質又は栄養補完剤が充填された経口適用カプセルを製造するために、医薬品、栄養補完剤、又は化粧品の分野で使用できる。
実施例
第一の(メタ)アクリレートコポリマー
EUDRAGIT(登録商標)L100-55は、エチルアクリレート50質量%と、メタクリル酸50質量%とからなるコポリマーである。
さらなる(メタ)アクリレートコポリマー
EUDRAGIT(登録商標)FSは、メチルメタクリレート25質量%、メチルアクリレート65質量%、及びメタクリル酸10質量%からなるコポリマーである。EUDRAGIT(登録商標)FS 30 Dは、EUDRAGIT(登録商標)FSを30質量%含有する分散液である。
EUDRAGIT(登録商標)NEは、エチルアクリレート30質量%と、メチルメタクリレート70質量%とからなるコポリマーである。
分散液の粘度と、乾燥させたポリマー膜の弾性に影響を与える助剤
ポリエチレングリコール35,000(PEG35000)、及びトリエチルシトレート(TEC)、並びにNaOH(EUDRAGIT(登録商標)L100-55/EUDRAGIT(登録商標)L30 55を部分中和するため)。
調製物
全実施例のベースとして、また比較例としては、EUDRAGIT(登録商標)L 100 55の部分中和された再分散体を用いた。その目的は、固体濃度を、市販のEUDRAGIT(登録商標)L 30 D 55よりも幾分高めることである。
このために、EUDRAGIT(登録商標)L 30 D 55 300gを、羽根付き撹拌機を用いて脱イオン水650gにゆっくり添加して混入した。30分の撹拌後、2NのNaOH溶液50gをゆっくりと添加し、固体含分が30.4%の分散液を生成した。この部分中和度は、コポリマー中に含まれるアニオン基の約6mol%に相当する。
このベース調製物を用いて、以下の目的混合物を製造した。
当該混合物を用いて、市販の硬質ゼラチンカプセルカバーを浸漬により被覆し、引き続き乾燥した。
実施例1〜3の結果と、比較例V4〜V7の結果は、以下の表にまとめてある。
Figure 2013500293

Claims (12)

  1. 水性分散液又は水溶液の形での、水溶性又は水膨潤性ポリマー材料製のカプセル片を胃液耐性に被覆するための被覆剤であって、
    胃液耐性を有する少なくとも1種の第一の(メタ)アクリレートコポリマーと、
    胃液耐性を有するか、又は水不溶性の少なくとも1種のさらなる(メタ)アクリレートコポリマーと、
    から得られるポリマー混合物、並びに
    分散液の粘度と乾燥させたポリマー膜の弾性に影響を与える助剤、
    を含有する、前記被覆剤において、
    前記分散液又は前記溶液の固体含分が25質量%超であり、
    その粘度が150〜1500mPasであり、
    ここで前記分散液又は前記溶液から製造されて乾燥された膜は、破断点伸びが少なくとも200%であり、前記分散液又は前記溶液により浸漬法で被覆された2つのカプセル片から構成されたカプセルが、0.1N HCl、pH1.2で2時間後には溶解しないが、引き続きpH6.8の緩衝液では30分未満で完全に溶解することを特徴とする、前記被覆剤。
  2. 前記カプセル片が、ゼラチンから、又はヒドロキシプロピルメチルセルロースから成ることを特徴とする、請求項1に記載の被覆剤。
  3. 胃液耐性を有する前記第一の(メタ)アクリレートコポリマーが、
    メタクリル酸 40〜60質量%と、
    メチルメタクリレート 60〜40質量%、若しくは
    エチルメタクリレート 60〜40質量%と、
    から得られるポリマーであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の被覆剤。
  4. 前記さらなる(メタ)アクリレートコポリマーが、胃液耐性を有するポリマーであり、当該ポリマーが、
    メチルメタクリレート 10〜30質量%、
    メチルアクリレート 50〜70質量%、及び
    メタクリル酸 5〜15質量%、
    から得られるポリマーであることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の被覆剤。
  5. 前記さらなる(メタ)アクリレートコポリマーが、水不溶性のポリマーであり、
    当該ポリマーが、
    エチルアクリレート 20〜40質量%、
    メチルメタクリレート 60〜80質量%、及び
    メタクリル酸 5質量%未満、
    から得られるポリマーであることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の被覆剤。
  6. 前記助剤が、前記分散液の粘度と乾燥させたポリマー膜の弾性に影響を与える可塑剤若しくは塩基性物質であるか、又はこれらの混合物であることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の被覆剤。
  7. 前記可塑剤が、ポリエチレングリコールであることを特徴とする、請求項6に記載の被覆剤。
  8. 前記塩基性物質が、水酸化ナトリウム、又は苛性ソーダであることを特徴とする、請求項6に記載の被覆剤。
  9. 胃液耐性を有する前記第一の(メタ)アクリレートコポリマーと、胃液耐性を有するか又は水不溶性の前記さらなる(メタ)アクリレートコポリマーとが、2:1〜1:2の比で存在することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の被覆剤。
  10. 胃液耐性を有する前記第一の(メタ)アクリレートコポリマー、及び胃液耐性を有するか又は水不溶性の前記さらなる(メタ)アクリレートコポリマーが、前記分散液に含まれる固体の少なくとも45質量%を占めることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載の被覆剤。
  11. 請求項1から10までのいずれか1項に記載の被覆剤を、浸漬法でカプセル片を胃液耐性に被覆するために用いる使用。
  12. 被覆の層厚が、20〜100μmの範囲にあることを特徴とする、請求項11に記載の使用。
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