JP2013258248A - レーザ光調整方法、及びレーザ光源装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザ光調整方法は、電流が供給されることで励起光を出射する半導体レーザと、励起光の光軸上に設けられ、励起光を目的波長の光に変換するKTP結晶と、励起光の光軸上に設けられ、所定の波長の光を透過させるエタロンと、を備えたレーザ光源装置におけるレーザ光調整方法であり、レーザ光源装置から出射した出射光の光強度及び波長を検出する検出ステップと、出射光の波長が目的波長となり、かつ出射光の光強度が所定値以上になるように、エタロンの角度を変化させるエタロン角度調整ステップと、出射光の波長が目的波長となり、かつ出射光の光強度が所定値以上になるように、非線形光学結晶の角度を変化させる非線形光学結晶角度調整ステップと、を実施する。
【選択図】図7
Description
特許文献1に記載のレーザ光源装置は、励起用光源としての半導体レーザと、共振器と、共振器の光路後段に設けられ、ヨウ素の飽和吸収線を検出する光検出装置とを備え、ヨウ素の飽和吸収線に基づいて、共振器からの出射されるレーザ光の中心波長を安定化させている。また、共振器内には、光路上に2つのエタロンが設けられ、これらのエタロンにより特定の波長のレーザ光のみが透過される。
つまり、KTP結晶等の非線形光学結晶においても個体差が存在し、非線形光学結晶の設置角度によっては、位相不整合が増大して、目的波長の光の発振効率を十分に高めることができず、出射されるレーザ光の光強度も小さくなる場合がある。
ここで、本発明における所定値としては、例えばレーザ光源装置から出射された第2高調波を吸収セルに入射させて得られる飽和吸収線に基づいて、レーザ光の波長安定化を実施する場合、飽和吸収線が安定して得られる光強度を用いることができ、その他、レーザ光源装置の使用目的等によって適宜設定することができる。
これにより、エタロンは、出射光に対応する基本波光に対して、良好な透過率を得られる角度に設定されることになり、エタロンに個体差等がある場合でも、目的波長又は目的波長近傍の第2高調波光を十分な光強度で出射させる適切な角度に設定することができる。
また、非線形光学結晶角度調整ステップにより、非線形光学結晶の角度を変化させることで、位相不整合を減らすことができ、目的波長のレーザ光に対して良光な変換効率を得られるように設定することができる。従って、非線形光学結晶に個体差がある場合でも、その非線形光学結晶に対応した適切な状態で設置することができる。
以上により、レーザ光源装置を、所望の目的波長の第2高調波光に対して、所望の光強度以上が得られる状態(光強度が所定値以上となる状態)にエタロン及び非線形光学結晶の角度を設定することができる。
本発明では、更に非線形光学結晶温度設定ステップにより、第2高調波光の波長が目的波長に近づくように、かつ光強度が所定値以上となるように、非線形光学結晶の温度を変化させる。
一般に、非線形光学結晶の温度を変化させると、結晶の光学長が変化して、光の偏光状態が変化し、目的波長に対する変換効率が変化する。したがって、非線形光学結晶温度設定ステップにより、非線形光学結晶の偏光特性を調整することで、結晶内の光路長の変化を最適化することができ、非線形光学結晶の状態を、目的波長に対して、高い波長変換効率が得られる状態に設定することができる。また、非線形光学結晶の温度を設定することで、角度の設定精度や設定範囲を少なくすることもできる。このため、非線形光学結晶の角度変化に伴う光軸ずれの影響を小さくでき、発振効率やビーム特性を改善できる。
本発明では、レーザ光の波長の選択性が大きく影響するエタロンの角度調整を実施した後、非線形光学結晶の角度設定を行う。これにより、目的波長の第2高調波光が出力される状態により迅速に設定することができ、レーザ光調整処理における効率を向上させることができる。
本発明では、エタロン角度調整ステップ及び非線形光学結晶角度調整ステップを1セットとして、前記1セットを複数回繰り返し実施する。これにより、より精度よくレーザ光を目的波長に合わせ込むことができ、確実に所定値以上の光強度のレーザ光を出射させることができる。
本発明では、上述したレーザ光調整方法により、エタロン及び非線形光学結晶の角度が、それぞれ、最適な角度に設定されている。このため、目的波長の第2高調波光を所望の光強度以上の光強度で出力することができる。
〔レーザ光源装置の構成〕
図1は、本実施形態におけるレーザ光源装置1を示すブロック図である。
レーザ光源装置1は、図1に示すように、光を出射する光源2と、共振器3と、共振器3から出射される光をレーザ光源装置1の外部に導光する導光手段4と、共振器3から出射される光を変調することでヨウ素の飽和吸収線を検出するための飽和吸収線検出手段5と、レーザ光源装置1を制御する制御ユニット6とを備える。
光源2は、808nm付近の波長の光(励起光)を出射する半導体レーザ21(励起用光源)と、半導体レーザ21から出射される励起光を平行化するコリメータレンズ22とを備える。
共振器3は、筐体31を備え、筐体31の内部には、コリメータレンズ22にて平行化された励起光を集光するフォーカスレンズ32と、フォーカスレンズ32にて集光される励起光で励起され、1064nm付近の波長の光(基本波光)を出射するNd:YVO4結晶33(レーザ媒体)と、Nd:YVO4結晶33から出射される基本波光を532nm付近の波長の光(第2高調波光)に変換するためのKTP結晶34(非線形光学結晶)と、KTP結晶34の光路後段に配設されるエタロン35、及び共振器ミラー36と、筐体31、及び共振器ミラー36の間に配設されるピエゾ素子37を備える。Nd:YVO4結晶33、KTP結晶34、エタロン35、及び共振器ミラー36は、共振器3の光軸上に配置されている。なお、本実施形態では、レーザ媒体として、Nd:YVO4結晶33を例示するが、これに限定されず、例えばNd:YAG結晶等が用いられてもよい。また、非線形光学結晶として、KTP結晶34を例示するが、これに限定されず、例えばBBO結晶やLBO結晶等が用いられてもよい。
ピエゾ素子37は、電圧を印加することで変形する素子であり、制御ユニット6による制御の下、Nd:YVO4結晶33、及び共振器ミラー36の間の距離、すなわち共振器3における共振器長を調整する。
また、半導体レーザ21、筐体31、及びヨウ素セル53にも、サーミスタや、温度調整器により構成された温度調整器が取り付けられる。
次に、共振器3に設けられたKTP結晶34の特性について説明する。
KTP結晶34は、上述したように、Nd:YVO4結晶33から出射される基本波光を532nm付近の第2高調波光に変換する。
ここで、KTP結晶の変換効率ηは、結晶長をLとして、下記式(1)により与えられる。
この式(2)から位相不整合△kは、以下の式(3)で表すことができる。
また、KTP結晶34は、1064nmの波長の入射光に対して最大の波長変換効率が得られる角度にカットされているが、実際には、結晶個体差、すなわち、カット角度の僅かな差や屈折率の差等により、入射光に対する波長変換特性に僅かな差が生じる。例えば、1064nm帯に対して最大波長変換効率が得られるようにカットされている場合であっても、1064.1nmや1064.2nm等のより細かい単位での波長変換効率はそれぞれ異なる。したがって、例えば1064.490nmの目的波長の入射光に対して、必ずしも高い変換効率が得られない場合等も生じる。
さらに、KTP結晶34は、複屈折の特性を有するため、共振器3内を伝搬する1064nmのレーザ光の偏光を変化させる。この影響も、1064nm帯における僅かな波長の違い(例えば1064.1nm、1064.2nm等)によって差があり、波長毎に異なった偏光状態となる。従って、Nd:YVO4結晶33に入射する1064nmのレーザ光の偏光方向が、Nd:YVO4結晶33で最大発振を得られる偏光方向からずれる波長成分については、発振効率が低下する。この共振器3内の偏光特性は、レーザ光源装置1毎に異なるものとなる。
次に、共振器3に設けられたエタロン35の特性について説明する。
図3(A)は、共振器3内にエタロン35が設けられていない場合の発振状態を示す図であり、図3(B)は、共振器3内にエタロン35が設けられている場合の発振状態を示す図である。
エタロン35は、共振器3の内部の光軸上に配設され、所定の波長の光を透過させるものである。共振器3内にエタロン35がない状態では、図3(A)に示すように、複数の基本波光(1064nm)の縦モードが同時に発振するマルチモード発振状態になっている。したがって、KTP結晶34で波長変換された第2高調波光(532nm)もマルチモード発振状態となる。
一方、図3(B)に示すように、共振器3内にエタロン35を配設することで、複数の基本波光の縦モードのうち、単一の縦モードを選択して透過させることができ、これがKTP結晶34により波長変換されることで、シングルモードの第2高調波光が得られる。
ここで、エタロン35の透過率は、次式(4)により与えられる。
エタロン35の最大透過率は、mを整数とした場合、δ=mπとなる条件で得られる。したがって、最大透過率が得られる場合の波長は、下記式(5)となる。
導光手段4は、共振器3の光路後段に配設されるフィルタ41,42と、フィルタ41,42を透過した光の偏光方向を調整する1/2波長板43と、1/2波長板43にて偏光方向が調整された光を分離するための偏光ビームスプリッタ44とを備える。
フィルタ41は、共振器3からの漏れ光である励起光を減衰させる機能を有している。また、フィルタ42は、レーザ光源装置1の光軸に対して傾斜した状態で配設され、共振器3からの漏れ光である基本波光を反射させる機能を有しているので、フィルタ42を反射した光は、レーザ光源装置1の光軸から離間する方向に導かれる。すなわち、1/2波長板43には、フィルタ41,42を透過する第2高調波光が入射する。
偏光ビームスプリッタ44は、偏光分離膜44Aを有している。そして、1/2波長板43から出射され、偏光ビームスプリッタ44に入射した光のうち、偏光分離膜44Aに対してP偏光の光は、偏光分離膜44Aを透過し、S偏光の光は、偏光分離膜44Aを反射する。
各ビームスプリッタ45,46は、入射する光の一部を界面45A,46Aにて反射させるとともに、他の一部を透過させるものであり、それぞれ同一の機能を有している。そして、ビームスプリッタ46を透過した光は、レーザ光源装置1の外部に出射され、測長等に使用するレーザ光として用いられる。
偏光ビームスプリッタ44にて反射されたS偏光の光は、ビームスプリッタ45に入射する。ビームスプリッタ45に入射した光のうち、ビームスプリッタ45を透過した光は、強度検出部47に入射する。そして、強度検出部47は、入射した光の光強度を検出し、検出した光強度に基づく信号を制御ユニット6に出力する。
この波長検出部48としては、例えば回析格子を用いた検出部や、マイケルソン干渉計を用いた検出部を例示できる。回析格子を用いた検出部を用いる場合、回析格子は、入射光の波長に応じて反射する方向が異なるため、回析格子により反射された光が検出された位置及び光量を検出することで、波長を計測することができる。また、マイケルソン干渉計では、被測定レーザ光の波長と、基準となるレーザ光の波長とを比較し、被測定レーザ光の波長を計測する。
飽和吸収線検出手段5は、偏光ビームスプリッタ44を透過したP偏光の光を入射させる偏光ビームスプリッタ51と、偏光ビームスプリッタ51を透過した光が入射される1/4波長板52と、1/4波長板52の光路後段に配設されるヨウ素セル53(吸収セル)と、ヨウ素セル53を透過した光を反射させる反射ミラー54と、偏光ビームスプリッタ51にて反射された光強度を検出するための強度検出手段55(光検出器)とを備える。
偏光ビームスプリッタ51は、偏光分離膜51Aを有し、偏光ビームスプリッタ44と同様の機能を有している。また、1/4波長板52は、入射する光の位相を90°遅らせる機能を有している。
偏光ビームスプリッタ44を透過したP偏光の光は、偏光ビームスプリッタ51を透過し、1/4波長板52を介してヨウ素セル53に入射する。ヨウ素セル53を透過した光は、反射ミラー54にて反射され、ヨウ素セル53、及び1/4波長板52を透過して偏光ビームスプリッタ51に再び入射する。このとき、偏光ビームスプリッタ51に再び入射した光は、1/4波長板52を2度通過しているので、偏光方向が90度回転し、偏光分離膜51Aに対してS偏光の光となる。したがって、偏光ビームスプリッタ51に再び入射した光は、偏光分離膜51Aにて反射される。偏光ビームスプリッタ51にて反射された光は、強度検出手段55に入射する。そして、強度検出手段55は、入射した光の光強度を検出し、検出した光強度に基づく光出力信号を制御ユニット6に出力する。
図5は、本実施形態における制御ユニット6を示すブロック図である。
制御ユニット6は、メモリ等により構成される記憶部61や、CPU(Central Processing Unit)等により構成される制御部62を備える。そして、制御部62は、記憶部61に記憶されたプログラムを読み込み実行することで、図5に示すように、半導体レーザ制御手段621、KTP温度制御手段622、共振器温度制御手段623、ピエゾ素子制御手段624、ヨウ素セル温度制御手段625、エタロン角度調整手段626、及びKTP角度調整手段627等として機能する。なお、半導体レーザ制御手段621、共振器温度制御手段623、ピエゾ素子制御手段624、及びヨウ素セル温度制御手段625は、本発明の波長安定化手段としても機能する。
図6は、強度検出部47により検出されたレーザ光の時間変化を示す図である。なお、図6は、半導体レーザ制御手段621による電流制御を実施していない状態でのレーザ光の光強度の変動率の時間変化を示している。
強度検出部47により検出されたレーザ光は、図6に示すように、数千秒程度の周期のゆっくりとした大きな変動上に周期の短い小さい変動が重畳する。半導体レーザ制御手段621は、強度検出部47から出力された光強度信号から高周波数成分を抽出し、抽出された高周波数成分に基づいて、半導体レーザ21に供給する電流値を制御して、周期の短い変動を低減する。
この場合、例えば導光手段4内に、レーザ光源装置1の光軸に直交する平面に沿って配設され、光軸を中心として回転可能な1/4波長板と、所定の透過軸を有し、透過軸と同一の偏光方向を有する直線偏光成分のみを透過させる偏光子とを配置する。そして、制御部62は、強度検出部47から出力された光強度信号から低周波数成分を抽出し、低周波数成分に基づいて、1/4波長板を回転させ、図6における周期の大きい変動を低減させる。このような構成では、レーザ光の光強度をより安定化させることが可能となる。
共振器温度制御手段623及びヨウ素セル温度制御手段625は、強度検出部47から出力される信号に基づいて、強度検出部47に入射する光の光強度が一定となるように、共振器3、及びヨウ素セル53の温度を制御する。
ピエゾ素子制御手段624は、ピエゾ素子37に電圧を印加することで共振器3における共振器長を制御して共振器3から出射される光を変調する。そして、ピエゾ素子制御手段624は、強度検出手段55から出力される信号に基づいて、ヨウ素の飽和吸収線を検出することで共振器3から出射される光の中心波長を安定化させる。
ここで、所望のヨウ素の飽和吸収線に基づいて波長を安定化させるためには、ヨウ素セル53に対して、目標とする飽和吸収線が得られる波長域のレーザ光(第2高調波)を入射させる必要があり、かつ、そのレーザ光の光強度を十分に高める必要がある。したがって、本実施形態では、後述するレーザ光調整方法を用いて、所望のヨウ素の飽和吸収線を得るための目的波長のレーザ光が、飽和吸収線が検出可能となる光強度以上でヨウ素セル53に入射されるように、レーザ光源装置1を調整する。
KTP角度調整手段627は、後述するレーザ光調整処理において、KTP角度調整部342やKTP温度制御器341を制御し、KTP結晶34の角度及び温度を調整する。
次に、レーザ光源装置1のレーザ光調整処理について説明する。図7は、レーザ光調整処理を示すフローチャートである。
レーザ光源装置1を用いる場合、目的波長のレーザ光を高い光強度で出力するために、レーザ光調整処理を実施する。なお、目的波長としては、上述したように、ヨウ素の飽和吸収線が安定して検出可能な波長が設定される。
具体的には、制御ユニット6は、半導体レーザ21に流す電流を制御して、レーザ光を出射させ、強度検出部47及び波長検出部48により検出されるレーザ光(第2高調波光)の光強度及び波長を検出する(S1)。
すなわち、エタロン35は、図4(A)に示すようにレーザ光源装置1の光軸に直交する平面に対して面外方向に回転すると、図4(B)に示すように波長透過特性が変化する特性を有する。したがって、S2では、波長検出部48により検出される波長と、目的波長(例えば1064.490nm)との差分値が、所定の誤差範囲(波長閾値)以内となるように、かつ、強度検出部47により検出される光強度が、飽和吸収線検出手段5によりヨウ素の飽和吸収線を検出する可能な所定強度(所定値)以上に向上するように、エタロン35の角度を設定する。より好ましくは、波長検出部48により検出される波長が目的波長となり、強度検出部47により検出される光強度が最大となるように、エタロン35の角度を設定する。すなわち、目的波長の出射光に対応する基本波光(例えば、532.245nmの第2高調波光を出射させた場合では、1064.490nm)に対して、エタロン35の透過率が最大となるように、エタロン35の設置角度を設定する。
ここで、レーザ光の発振波長としては、ピエゾ素子制御手段624により共振器長をピエゾ素子37で走査した際に、目的波長が波長走査範囲の中央となるように、エタロン35の角度を設定する。
なお、エタロン35の設置角度と最大透過波長との関係は、個々エタロン35により固有の関係となる。したがって、用いるエタロン35の特性を予め測定しておくことで、S2の処理を容易化することが可能となる。
このS3では、KTP角度調整手段627は、S2と同様、強度検出部47及び波長検出部48により検出されるレーザ光の光強度及び波長を参照しながら、KTP角度調整部342を制御し、KTP結晶34の角度を調整する。
上述したように、KTP結晶34の角度を変化させると、位相整合の状態を変えることができる。したがって、KTP結晶34の結晶軸を、レーザ光源の光軸に合わせるように角度を変化させることで、目的波長に対する位相不整合を減らし、目的波長のレーザ光に対してより高い発振効率が得られる状態である設置角度に調整する。具体的には、S3では、波長検出部48により検出される波長と、目的波長(例えば1064.490nm)との差分値が、所定の誤差範囲以内となるように、かつ、強度検出部47により検出される光強度が、飽和吸収線検出手段5によりヨウ素の飽和吸収線を検出する可能な所定強度(所定値)以上に向上するように、KTP結晶34の角度を設定する。より好ましくは、波長検出部48により検出される波長が目的波長となり、強度検出部47により検出される光強度が最大となるように、KTP結晶34の角度を設定する。
このS4では、KTP温度制御手段622は、S2,S3と同様、強度検出部47及び波長検出部48により検出されるレーザ光の光強度及び波長を参照しながら、KTP温度制御器341を制御し、KTP結晶34の温度を調整する。具体的には、S4では、波長検出部48により検出される波長と、目的波長(例えば1064.490nm)との差分値が、所定の誤差範囲以内となるように、かつ、強度検出部47により検出される光強度が、飽和吸収線検出手段5によりヨウ素の飽和吸収線を検出する可能な所定強度(所定値)以上に向上するように、KTP結晶34の温度を設定する。より好ましくは、波長検出部48により検出される波長が目的波長となり、強度検出部47により検出される光強度が最大となるように、KTP結晶34の温度を設定する。
上述したように、KTP結晶34の温度を変化させると、結晶の光路長(結晶長及び屈折率)が変化し、1064nmのレーザ光の偏光状態が変化する。このため、KTP結晶34の温度を変化させて、目的波長に対して、Nd:YVO4結晶33内で最大の変換効率が得られる偏光状態に設定することができる。また、S3において、KTP結晶34の設置角度を変更することで、結晶内の光路長が変化して偏光特性に影響を及ぼすことがあるが、S4によりKTP結晶34の温度を最適に設定することで、KTP結晶34内の角度と結晶の光路長との双方を最適に設定することができ、目的波長のレーザ光に対して、高い波長変換効率が得られる状態に設定することができる。
すなわち、制御ユニット6は、S2〜S4が実施された調整実施回数を記憶しており、当該調整実施回数が2以上であるか否かを判定する(S5)。
S5において、「No」と判定された場合、つまり、S2〜S4を実施した回数が1回である場合は、制御ユニット6は、強度検出部47及び波長検出部48により、レーザ光の光強度及び波長を検出し、検出した光強度及び波長を記憶部61に記憶するとともに、S2〜S4の各設定値(エタロン35の設置角度、KTP結晶34の設置角度、KTP結晶34の最適温度)を記憶部61に記憶する(S6)。そして、S2の処理に戻り、2回目のエタロン角度調整ステップ、KTP角度調整ステップ、及びKTP温度調整ステップを実施する。
このS8において、光強度の差が第一閾値より大きい場合、又は検出された波長と目的波長との差が第二閾値より大きい場合は、制御ユニット6は、S6の処理を実施し、S7で得られた検出値(光強度、波長)を記憶部61に記憶するとともに、S1の処理に戻り、再びS2〜S4の1の処理に戻り、再度、エタロン角度調整ステップ、KTP角度調整ステップ、及びKTP温度調整ステップを実施する。つまり、検出された光強度と、先に検出され記憶部61に記憶された光強度との差が、第一閾値以下となるまで、S2〜S4の処理を繰り返し実施することで、レーザ光の光強度を、限界まで高めることができる。また、検出された波長と目的波長との差が第二閾値以下となるまで、S2〜S4の処理を繰り返し実施することで、確実に目的波長のレーザ光を出射させることができる。
以上の後、レーザ光調整処理を終了させる。
なお、実際にレーザ光源装置1を駆動させる際、半導体レーザ制御手段621は、最大強度のレーザ光が得られるように半導体レーザ21を駆動させなくてもよい。ヨウ素セル53に入射させるレーザ光の光強度が変動する場合、安定した飽和吸収線の検出が困難になる場合があり、飽和吸収線を用いた波長安定化に支障をきたす場合がある。したがって、半導体レーザ制御手段621は、飽和吸収線が得られる光強度以上で、かつ当該光強度が一定となるように、半導体レーザ21に流す駆動電流を制御し、半導体レーザ21への電流値が下がるように調整してもよい。
本実施形態のレーザ光源装置1では、レーザ光調整処理において、レーザ光の波長、光強度を参照しながら、エタロン角度調整ステップ、及びKTP角度調整ステップを実施する。
エタロン角度調整ステップを実施することで、エタロン35は、目的波長の出射光に対応する基本波において所定値以上の光強度が得られる角度に設定され、より好ましくは最大強度の光強度が得られる角度(最大透過率)に設定される。このため、例えばエタロン35に個体差等がある場合でも、エタロン角度調整ステップにより、エタロン35から目的波長のレーザ光を、飽和吸収線が安定して得られる高い光強度で透過させることが可能な最適な角度に設定することができる。
また、KTP角度調整ステップにより、KTP結晶34の加工時等において製造誤差等が生じた場合でも、KTP結晶34を最適な角度に設置することができる。すなわち、KTP結晶34の結晶軸角度とレーザ光の光軸とが一致し、位相不整合を減らすことができ、目的波長のレーザ光に対して高い変換効率を得られるように設定することができる。これにより、KTP結晶34から、目的波長のレーザ光を飽和吸収線が安定して得られる高い光強度で出射させることができる。
以上のようなレーザ光調整方法により設定調整されたレーザ光源装置1では、所望の目的波長のレーザ光を出射させることができ、かつそのレーザ光の光強度を十分に向上させることができる。
また、本実施形態のレーザ光源装置1では、ヨウ素セル53を利用して、ヨウ素の飽和吸収線への波長安定化を行うことで、レーザ光の波長を高度に安定化させる。このようなヨウ素セル53を用いた波長安定化法では、飽和吸収線は特定の波長域で得られる。したがって、目的の飽和吸収線が得られる波長域で、シングルモード化されたレーザ光を十分に高い光強度で発振させる必要がある。これに対して、本実施形態では、上記のようなレーザ光調整処理において、目的波長として、ヨウ素の飽和吸収線が安定して検出可能な波長が設定されている。これにより、強度検出手段55により検出される光出力信号から目標とする飽和吸収線を安定して検出することができるようになり、このような飽和吸収線に基づいて、半導体レーザ制御手段621、共振器温度制御手段623、ピエゾ素子制御手段624、及びヨウ素セル温度制御手段625によりレーザ光源装置1を制御することで、レーザ光の波長を高度に安定化させることができる。
これにより、KTP結晶34の偏光特性を最適に設定することができる。したがって、レーザ光源装置1から、目的波長のレーザ光を更に高い光強度で出射させることができる。また、実際に測長等に用いるレーザ光を出射する際には、ヨウ素セル53を用いた波長安定化を行うが、この際、上記のように、KTP結晶34の温度をレーザ光調整処理において設定された最適温度に維持することで、KTP結晶34の温度変化による光強度の変動を抑えることができ、光強度を一定にする制御が容易となる。
したがって、複数回の調整を繰り返し実施することで、KTP結晶34やエタロン35を、より最適な角度に設置することができ、KTP結晶34のより最適な温度を設定することができる。
また、S4によりKTP結晶34の温度を最適温度に設定した後に、再びS3の処理が実施されることになる。この際、KTP結晶34が最適温度に設定されていることで、2回目以降のS3の処理では、KTP結晶34の角度の設定精度や設定範囲を小さくすることもできる。これにより、KTP結晶34の角度変化に伴う光軸ずれの影響を小さくでき、発振効率やビーム特性を改善できる。
一般に、エタロン35の角度を変更することによるレーザ光の波長変動は、KTP結晶34の角度を変更することによる波長変動よりも大きい。また、KTP結晶34の温度変化によるレーザ光の波長変動は微小であり、KTP結晶34の角度を変更することによる波長変動よりも小さい。
したがって、まずS2のエタロン角度調整ステップを実施し、その後、S3のKTP角度調整ステップを実施し、さらにその後、S4のKTP温度設定ステップを実施することで、粗調整からより精細な調整へと調整を切り替えることになり、レーザ光源装置1のレーザ光調整処理を迅速に行うことができる。つまり、より迅速に、目的波長のレーザ光が出射される状態に合わせることができ、S2〜S4の繰り返し実施回数も少なくできる。
例えば、上記実施形態では、エタロン角度調整ステップ、KTP角度調整ステップ、及びKTP温度設定ステップを複数回繰り返し実施する例を示したが、1回のみの実施でもよく、この場合であっても、エタロン35の角度や、KTP結晶34の角度、温度を最適値に設定しない場合に比べて、目的波長のレーザ光の光量を高めることができる。
また、エタロン角度調整ステップ及びKTP角度調整ステップのみを複数回実施してもよく、角度変化による波長透過率の変動が大きいエタロン角度調整ステップのみを複数回実施してもよい。例えば、エタロン角度調整ステップ、KTP角度調整ステップ、及びKTP温度設定ステップを実施した後、エタロン角度調整ステップ、及びKTP角度調整ステップを実施してもよい。
なお、1回目の調整処理により、エタロン35及びKTP結晶34の角度がほぼ最適値に設定されるため、2回目以降の調整処理では、1回目の調整処理に比べて調整量が小さい。したがって、2回目以降のS2、S3、及びS4の処理のみ、順番を変更してもよい。例えば、1回目の調整処理によりS2,S3,S4の順に処理を実施し、2回目の調整処理において、S3,S2、S3の順に処理を実施してもよい。
Claims (6)
- 電流が供給されることで励起光を出射する励起用光源と、前記励起用光源からの励起光を受けて基本波光を生成するレーザ媒体を有する共振器と、前記基本波光を目的波長の第2高調波光に変換する非線形光学結晶と、所定の波長の光を透過させるエタロンと、を備えたレーザ光源装置におけるレーザ光調整方法であって、
前記第2高調波光の光強度を検出する強度検出部、及び当該第2高調波光の波長を検出する波長検出部を用いて、前記第2高調波光の光強度及び波長を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにより検出された前記第2高調波光の波長が目的波長に近づくように、かつ前記第2高調波光の光強度が所定値以上となるように、前記共振器の光軸に対する前記エタロンの角度を変化させるエタロン角度調整ステップと、
前記検出ステップにより検出された前記第2高調波光の波長が目的波長に近づくように、かつ前記第2高調波光の光強度が所定値以上となるように、前記共振器の光軸に対する前記非線形光学結晶の角度を変化させる非線形光学結晶角度調整ステップと、
を実施することを特徴とするレーザ光調整方法。 - 請求項1に記載のレーザ光調整方法において、
前記検出ステップにより検出された前記第2高調波光の波長が目的波長に近づくように、かつ前記第2高調波光の光強度が所定値以上となるように、前記非線形光学結晶の温度を変化させる非線形光学結晶温度設定ステップを実施することを特徴とするレーザ光調整方法。 - 請求項2に記載のレーザ光調整方法において、
前記エタロン角度調整ステップを実施した後、前記非線形光学結晶角度調整ステップを実施し、その後、非線形光学結晶温度設定ステップを実施する
ことを特徴とするレーザ光調整方法。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のレーザ光調整方法において、
前記エタロン角度調整ステップ、及び前記非線形光学結晶角度調整ステップを、複数回繰り返して実施する
ことを特徴とするレーザ光調整方法。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のレーザ光調整方法において、
前記レーザ光源装置は、
前記共振器から出射されたレーザ光が照射される吸収セルと、
前記吸収セルを介したレーザ光を検出して光出力信号を出力する光検出器と、
前記出力信号に含まれる飽和吸収線に基づいて前記レーザ光の波長を安定化させる波長安定化手段と、
を備え、
前記第2高調波の前記目的波長は、当該第2高調波が前記吸収セルに入射した際に所定の前記飽和吸収線が得られる波長である
ことを特徴とするレーザ光調整方法。 - 電流が供給されることで励起光を出射する励起用光源と、
前記励起用光源からの励起光を受けて基本波光を生成するレーザ媒体を有する共振器と、
前記共振器の共振器長を変化させるアクチュエータと、
前記基本波光を目的波長の第2高調波光に変換する非線形光学結晶と、
所定の波長の光を透過させるエタロンと、
を備えたレーザ光源装置であって、
前記エタロン及び前記非線形光学結晶の角度は、請求項1から請求項5のいずれかに記載のレーザ光調整方法により、前記目的波長の前記第2高調波が出射される状態に調整されている
ことを特徴とするレーザ光源装置。
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