JP5231554B2 - 周波数安定化レーザー装置及びレーザー周波数安定化方法 - Google Patents
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Description
様々な特長から、半導体レーザーは光通信、コンパクトディスクの光源などをはじめとして各種の応用分野で広く使用されている。
原子の分光線を用いる方法は、使用可能な原子の分光線が存在しなければならないので、特定の波長でしかレーザー周波数を安定化させることができなく、また、装置が複雑なため産業向けよりは研究室で広く用いられる。
ファブリぺロー干渉計を用いる方法は、それ自体の安定性能には優れているが、安定させうる領域が狭すぎるため、他の安定化方法の補助手段として主に使用される。
Zeeman効果を用いる方法は、He−Neレーザーが代表的であり、最も広く使用される。
この方法を適用する場合は、媒質の特性がきわめて制限されるため、He−Neレーザー以外の場合には殆ど適用できない。
請求項3の発明に係る周波数安定化レーザー装置は、請求項2の発明に係る周波数安定化レーザー装置の構成に加えて、前記第1手段及び第2手段が、同一であることにより、前記課題をさらに解決したものである。
請求項4の発明に係る周波数安定化レーザー装置は、請求項2の発明に係る周波数安定化レーザー装置の構成に加えて、前記外部反射体が、前記光共振器を透過したビームを検出する第1光検出器をさらに含み、前記制御部が、前記検出されたビームから共鳴周波数を検出することにより、前記課題をさらに解決したものである。
請求項7の発明に係る周波数安定化レーザー装置は、請求項6に係る周波数安定化レーザー装置の構成に加えて、前記光伝達部が、前記放出されたビームを分割し、分割されたビームの一部を前記外部反射体に照射する第1光分割器と、前記分割されたビームの残り一部を透過させる光絶縁体と、前記透過されたビームを分割し、分割されたビームの一部を前記干渉信号生成部に照射し、分割されたビームの残り一部を外部に放出する第2光分割器とを含むことにより、前記課題をさらに解決したものである。
半導体レーザー110にフィードバックされたビームにより半導体レーザー110から放出されるビームは、共振周波数にロックされる。この時、半導体レーザー110は、安定した周波数を持つビームを放出するようになる。
このような外部反射体120としては、1枚の反射鏡、光学格子、光ファイバ共振器、ファブリペロー共振器などを使用する。
このために、光共振器210は、二つの反射鏡212,214で構成され、例えば、二つの反射鏡212,214は互いに反射鏡の曲率半径と同じ長さで離れて配置される。
ここで、ビーム251は、反射鏡212から反射されたビームと光共振器210の共振領域から伝送されたビームとで構成されるため、半導体レーザー110から放出されたビームの周波数が共振周波数と同一の場合に最小パワーを有する。
逆に、ビーム252,253,254は、光共振器210の共振領域から伝送されたビームで構成されるため、半導体レーザー110から放出されたビームの周波数が共振周波数と同一の場合にのみ最大パワーを有する。ビーム252が最大パワーを有する時、第2手段220によってビーム252は半導体レーザー110にフィードバックされる。
このために、干渉信号生成部300は、試料基板310、光照射手段320及び光検出手段330を備える。
試料基板410の厚さ(L)を予め知っている場合は、試料基板410から反射されたビームの干渉現象を分析して、試料基板410に入射したビームI0の波長を検出することができる。
試料基板410の前面411で反射されたビームI1と試料基板の奥面412で反射されたビームI2は互いに干渉を起こす。
このような干渉により光検出手段430で検出されたビームの強度が、時間によって周期的に変化することになる。
制御部440は、干渉現象により変化するビームの強度を分析して、半導体レーザー110から放出されたビームの波長を算出する。
このように干渉信号生成部300は、半導体レーザー110から放出されたビームを試料基板310に入射させ、試料基板310から反射されたビームに干渉現象を起こさせて干渉信号を生成し、これを制御部140に出力する。
このために、光照射手段320は、光分割器322及び光経路調節部324を備える。
光分割器322は、半導体レーザー110から放出されたビームを、第1ビームと第2ビームとに分割する。
光経路調節部324は、光分割器322で分割された第1ビームと第2ビームが互いに異なる入射角で試料基板310に入射するように光経路を調節する。
このために、光経路調節部324は、焦点レンズ328及び反射ミラー326を備える。
反射ミラー326は、光分割器322から照射されたビームを反射して焦点レンズ328に照射し、焦点レンズ328は、入射した各ビームが、互いに異なる入射角をもって試料基板310に入射するように、入射した各ビームを屈折させる。
このために、光検出手段330は、1/4波長板332、偏光光分割器334、第2光検出器336及び第3光検出器338を備える。
1/4波長板332は、試料基板310から反射された第1ビーム及び第2ビームの偏光を調節して透過させる。
偏光光分割器334は、偏光が調節された第1ビーム及び第2ビームを第2光検出器及び第3光検出器に反射する。
すなわち、偏光光分割器334は、光分割器322で分割された第1ビーム及び第2ビームは透過させ、偏光が調節された第1ビーム及び第2ビームを反射させるから、偏光光分割器334は光分割器322と試料基板310との中間部分に位置することができる。
第2光検出器336及び第3光検出器338はそれぞれ、偏光光分割器334から反射された第1ビーム及び第2ビームを検出する。
前述の共鳴周波数が検出された場合には、制御部が、前述したビームの周波数が共鳴周波数にロック状態を維持するように半導体レーザーの温度または半導体レーザーに印加される電流を固定する。
このために、制御部500は、波長算出部510、制御信号算出部520、調節部530を備える。
すなわち、波長算出部510は、第2光検出器336及び第3光検出器338がそれぞれ検出した第1ビーム及び第2ビームにより生成された干渉現象を分析して、半導体レーザー110から放出されたビームの波長を検出する。
時間がtの時、波長算出部510が共鳴周波数を検出すると、下記の数学式4から波長λ0(631)を算出することができる。
ここで、波長算出部510は、外部反射体120が検出したビームの強度が最大である地点630で外部反射体120が検出したビームの周波数を共鳴周波数として検出する。
このようにして共鳴周波数が検出された場合は、波長算出部510は、算出されたλ1及びλ2にλ0を追加して、より高い分解能をもって半導体レーザー110から放出されるビームの波長を正確に検出する。
したがって、本発明による周波数安定化レーザー装置100は、共鳴周波数を用いて高い分解能をもって半導体レーザー110から放出されるビームの波長を正確に算出することができる。
また、制御信号算出部520は、外部からの命令に応じて特定領域の波長を算出するための制御信号を算出することができる。
すなわち、制御信号算出部520は、外部から波長領域を高めるように要求されると、これに応じて変化されるべき半導体レーザー110の温度変化値と半導体レーザー110に印加される電流の変化値を制御信号として算出する。
半導体レーザー110が放出するビームの周波数のロック状態が、波長算出部510で検出された共鳴周波数に維持されるように、半導体レーザー110の温度及び半導体レーザー110に印加される電流を固定するための制御信号を算出する。
ここで、制御信号算出部520は、温度及び電流を調節するための各制御信号を個別に算出しても良く、一緒に考慮して算出しても良い。
調節部530により調節される温度、電流の変化によって、半導体レーザー110が放出するビームの波長領域が変化する。
このために、光伝達部700は、第1光分割器710、光絶縁体720及び第2光分割器730を備える。
第1光分割器710は、半導体レーザー110から放出されたビームI0を分割し、分割されたビームの一部I1を外部反射体120に照射する。
光絶縁体720は、第1光分割器710で分割されたビームの残り一部I2、すなわち、外部反射体120に照射されなかったビームI2を第2光分割器730に透過させる。
ここで、光絶縁体720は、透過されてくるビームI2の強度を維持し、逆反射を防ぐ機能を果たす。第2光分割器730は、光絶縁体720から透過されたビームI2を分割し、分割したビームの一部I3を干渉信号生成部130に照射し、分割したビームの残り一部I4を外部に放出する。
分割された第1ビーム812は、外部反射体830に照射され、第1手段831により光共振器832に入力される。
第1ビーム812が光共振器832により共鳴した場合は、光共振器832から放出されたビーム814は、半導体レーザー810にフィードバックされ、光フィードバックによる物理現象により、放出されたビームの周波数が安定化し、また、光共振器832を透過したビーム815は、第1光検出器833により検出される。
制御部850は、検出されたビーム815から共鳴周波数を検出する。
第2光分割器825に照射された第2ビーム813は、第3ビーム816及び第4ビーム819に分割され、分割された第3ビーム816は、干渉信号生成部840に照射され、分割された第4ビーム819は、外部に放出される。
干渉信号生成部840に照射された第3ビーム816は、光分割器841により第5ビーム817及び第6ビーム818に分割される。
光分割器841により分割された第5ビーム817は、焦点レンズ842を透過して試料基板844に入射する。
この時、入射した第5ビーム817の入射角は0(垂直入射)である。光分割器841により分割された第6ビーム818は、反射ミラー843で反射され、反射された第6ビーム818は、焦点レンズ842を透過して試料基板844に入射する。
この時、入射した第5ビーム817と第6ビーム818との入射角の差θは、第2光検出器848及び第3光検出器849で検出されたビームの位相差が90度となる値を有する。すなわち、第2光検出器848及び第3光検出器849で検出されたビームの位相差が90度となるように、反射ミラー843及び焦点レンズ842により第6ビーム818の光経路が調節される。
第5ビーム817及び第6ビーム818はそれぞれ、一部は試料基板844の前面で反射され、残り一部は試料基板844の奥面で反射されて、1/4波長板845に入射する。
1/4波長板845に入射した第5ビーム817及び第6ビーム818は、偏光調節されて偏光光分割器846に入射し、偏光光分割器846で反射されて焦点レンズ847に入射する。
焦点レンズ847に入射した第5ビーム817及び第6ビーム818はそれぞれ集光されて、第2光検出器848及び第3光検出器849により検出される。
また、制御部850は、第1光検出器833により検出されたビーム815から検出した共鳴周波数を通じて、半導体レーザー810から放出されたビーム811の波長をより正確に算出する。
制御部850は、算出した波長に基づいて半導体レーザー810の温度及び半導体レーザー810に印加される電流を調節して、半導体レーザー810が安定した周波数有するビームを放出するように制御する。
このような一次的な制御過程を通じて、半導体レーザー810から放出されるビームの周波数を一定範囲以内に安定化させた状態で、精密制御と長時間の安定化を図るために、外部反射体830が共鳴した場合、光共振器832から放出されたビームを半導体レーザー810にフィードバックさせ、光フィードバックという物理現象を用いて、半導体レーザー810から放出されるビームの周波数を最終的に安定化させる。
干渉信号生成部130は、分割された第1ビームと第2ビームを互いに異なる入射角にさせて試料基板に照射する(S910)。
干渉信号生成部130は、試料基板から反射された第1ビームと第2ビームを検出する(S920)。
制御部140は、干渉信号生成部130で検出された第1ビームと第2ビームから生成された干渉信号から波長を検出する(S930)。
制御部140は、検出した波長に基づいて半導体レーザー110の温度または半導体レーザー110に印加される電流を調節して、1次的に、半導体レーザー110から放出されたビームの周波数を一定範囲以内に安定化させる(S940)。
光伝達部150は、半導体レーザー110から放出されたビームを光共振器に照射する(S950)。
第1光検出器は、光共振器を透過したビームを検出する(S960)。
制御部140は、第1光検出器で検出されたビームから共鳴周波数が検出されるか否かを確認する(S970)。
共鳴周波数が検出された場合には、光共振器は、放出されるビームを半導体レーザー110にフィードバックして、光フィードバックという物理現象により、半導体レーザー110から出力されるビームの周波数を最終的に(2次的に)安定化させる(S980)。
Claims (9)
- ビームを放出する半導体レーザーと、
前記放出されたビームの波長を検出するための干渉信号を生成する干渉信号生成部と、
前記生成された干渉信号から波長を検出し、前記検出した波長によって、前記半導体レーザーに印加される電流を調節して1次的にレーザービームの周波数を安定化させる制御部と、
共振周波数を有し、前記放出されたビームの周波数と前記共振周波数とが同一の場合、光共振器を通じて前記放出されたビームを前記半導体レーザーにフィードバックして、前記半導体レーザーの周波数を最終的に安定化させる外部反射体とを含み、
前記干渉信号生成部が、
予め設定された厚さを有する試料基板と、
前記試料基板に前記放出されたビームを照射する光照射手段と、
前記試料基板から反射された光を検出する光検出手段とを含み、
前記光照射手段が、
前記放出されたビームの一部である第3ビームを第5ビームと第6ビームとに分割する光分割器と、
前記第5ビーム及び第6ビームを互いに入射角を異ならせて前記試料基板に照射する光経路調節部とを含み、
前記光検出手段が、
前記試料基板から反射された第5ビーム及び第6ビームの偏光を調節して透過させる1/4波長板と、
前記透過された第5ビーム及び第6ビームを反射する偏光光分割器と、
前記反射された第5ビームを検出する第2光検出器と、
前記反射された第6ビームを検出する第3光検出器とを含んでいることを特徴とする周波数安定化レーザー装置。 - 前記光共振器が、前記共振周波数を有し、
前記光共振器が、前記放出されたビームの周波数と前記共振周波数とが同一の場合に前記半導体レーザーにフィードバックするためのビームを出力し、
前記外部反射体が、
前記光共振器と、
前記半導体レーザーから放出されたビームを前記光共振器に照射する第1手段と、
前記光共振器から出力されたビームを、前記半導体レーザーにフィードバックする第2手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載の周波数安定化レーザー装置。 - 前記第1手段及び第2手段が同一であることを特徴とする請求項2に記載の周波数安定化レーザー装置。
- 前記外部反射体が、前記光共振器を透過したビームを検出する第1光検出器をさらに含み、
前記制御部が、前記検出されたビームから共鳴周波数を検出することを特徴とする請求項2に記載の周波数安定化レーザー装置。 - 前記制御部が、
前記生成された干渉信号から波長を検出する波長算出部と、
前記検出された波長に基づいて制御信号を算出する制御信号算出部と、
前記算出された制御信号によって前記半導体レーザーの温度または前記半導体レーザーに印加される電流を調節する調節部とを含むことを特徴とする請求項1に記載の周波数安定化レーザー装置。 - 前記放出されたビームを分割して前記外部反射体及び前記干渉信号生成部にそれぞれ照射する光伝達部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の周波数安定化レーザー装置。
- 前記光伝達部が、
前記放出されたビームを分割し、分割されたビームの一部を前記外部反射体に照射する第1光分割器と、
前記分割されたビームの残り一部を透過させる光絶縁体と、
前記透過されたビームを分割し、分割されたビームの一部を前記干渉信号生成部に照射し、分割されたビームの残り一部を外部に放出する第2光分割器とを含むことを特徴とする請求項6に記載の周波数安定化レーザー装置。 - 半導体レーザーから放出されるビームの周波数を安定化させるレーザー周波数安定化方法であって、
前記半導体レーザーから放出されたビームの波長を検出する波長検出段階と、
前記検出された波長に基づいて前記半導体レーザーの温度または前記半導体レーザーに印加される電流を調節する段階と、
前記ビームの共鳴周波数を検出する周波数検出段階と、
前記ビームの共鳴周波数が検出された場合には、前記ビームを前記半導体レーザーにフィードバックさせ、レーザービームの周波数を安定化させる段階とを含み、
前記波長検出段階が、
前記放出されたビームの一部である第3ビームを第5ビームと第6ビームとに分割する光分割段階と、
前記第5ビームと第6ビームとを互いに入射角を異ならせて試料基板に照射する光照射段階と、
前記試料基板から反射された第5ビームと第6ビームとを検出する段階と、
前記検出された第5ビーム及び第6ビームから生成された干渉信号から波長を検出する段階とを含むことを特徴とするレーザー周波数安定化方法。 - 前記周波数検出段階が、
前記放出されたビームを光共振器に照射する段階と、
前記光共振器を透過したビームを検出する段階と、
前記検出されたビームから共鳴周波数を検出する段階とを含むことを特徴とする請求項8に記載のレーザー周波数安定化方法。
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