JP2011249400A - レーザ光源の調整システム、及びレーザ光源の調整方法 - Google Patents

レーザ光源の調整システム、及びレーザ光源の調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】共振器から出射される光を高精度かつ適切に調整することができるレーザ光源の調整システムの提供。
【解決手段】レーザ光源1の調整システム10は、調整用制御手段13を備え、調整用制御手段13は、温度調整部131と、共振器調整部132とを備える。温度調整部131は、エタロン35を共振器3から取り外した状態で光スペクトラムアナライザ121にて検出されるスペクトラムのピーク波長と、強度検出部55から出力される信号に基づいて検出されるヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、KTP結晶34の温度のパラメータを調整する。共振器調整部132は、エタロン35を共振器3に取り付けた状態で光波長計122にて検出される波長と、ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、エタロン35の温度と、共振器3における共振器長との各パラメータを調整する。
【選択図】図3

Description

本発明は、レーザ光源の調整システム、及びレーザ光源の調整方法に関する。
従来、光源と、光源から出射される光を励起光として基本波光をマルチモードで発振する共振器と、共振器の内部の光軸上に配設され、基本波光を所定の波長の光に変換するための非線形光学結晶と、共振器の内部の光軸上に配設され、所定の波長の光を透過させることで共振器から出射される光をシングルモードにするエタロンと、共振器の光路後段に配設され、ヨウ素の飽和吸収線を検出するヨウ素セルとを備え、ヨウ素の飽和吸収線に基づいて、共振器から出射される光の中心波長を安定化させるレーザ光源が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の周波数安定化レーザ(レーザ光源)は、励起用半導体レーザ(光源)と、共振波生成部(共振器)と、KTP結晶(非線形光学結晶)と、2つのエタロンと、ヨウ素セルとを備えている。また、特許文献1に記載の周波数安定化レーザでは、共振波生成部の光軸に対する各エタロンの角度、共振波生成部の温度、及び共振波生成部における共振器長を調整することによって、共振波生成部から出射される光をシングルモードにするとともに、共振波生成部から出射される光の波長、及び強度を調整している(以下、光の波長、及び強度を調整することを、単に光を調整するというものとする)。
ここで、共振器の光軸に対するエタロンの角度を調整すると、エタロンの波長透過特性を変化させることができる。また、共振器の光軸に対するエタロンの角度を調整すると、エタロンの光路長が変化し、ひいては共振器における共振器長が変化するので、マルチモードで発振する光のモード間隔も変化することとなる。
そして、共振器の温度を調整すると、エタロンの温度が変化するのでエタロンの波長透過特性を変化させることができる。また、共振器の温度を調整すると、熱膨張、及び熱収縮の影響で共振器における共振器長が変化するので、マルチモードで発振する光のモード間隔も変化することとなる。
さらに、共振器における共振器長を調整すると、マルチモードで発振する光のモード間隔を変化させることができる。
特許文献1に記載の周波数安定化レーザでは、まず、共振波生成部の光軸に対する各エタロンの角度と、共振波生成部の温度とを調整することによって、共振器から出射される光がシングルモードで最大の強度となるように調整している。そして、共振波生成部における共振器長を調整することによって、マルチモードで発振する光のモード間隔を変化させて共振器から出射される光の波長が目標波長となるように調整している。
特開2007−19361号公報
しかしながら、特許文献1に記載の周波数安定化レーザでは、共振波生成部から出射される光がシングルモードで最大の強度となるように調整した後、共振波生成部から出射される光の波長を調整しているので、エタロンの波長透過特性における中心波長と、目標波長とがずれてしまうこととなる。したがって、共振波生成部から出射される光を高精度かつ適切に調整することができないという問題がある。
本発明の目的は、共振器から出射される光を高精度かつ適切に調整することができるレーザ光源の調整システム、及びレーザ光源の調整方法を提供することにある。
本発明のレーザ光源の調整システムは、光源と、前記光源から出射される光を励起光として基本波光をマルチモードで発振する共振器と、前記共振器の内部の光軸上に配設され、前記基本波光を所定の波長の光に変換するための非線形光学結晶と、前記共振器の内部の光軸上に配設され、所定の波長の光を透過させることで前記共振器から出射される光をシングルモードにするエタロンと、前記共振器の光路後段に配設され、ヨウ素の飽和吸収線を検出するヨウ素セルとを備え、前記ヨウ素の飽和吸収線に基づいて、前記共振器から出射される光の中心波長を安定化させるレーザ光源の調整システムであって、前記共振器から出射される光のスペクトラムを検出するスペクトラム検出手段と、前記共振器から出射される光の波長を検出する波長検出手段と、前記レーザ光源、及び前記調整システムを制御する調整用制御手段とを備え、前記調整用制御手段は、前記エタロンを前記共振器から取り外した状態で前記スペクトラム検出手段にて検出されるスペクトラムのピーク波長と、前記ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、前記非線形光学結晶の温度のパラメータを調整する温度調整部と、前記エタロンを前記共振器に取り付けた状態で前記波長検出手段にて検出される波長と、前記ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、前記共振器の光軸に対する前記エタロンの角度、及び前記エタロンの温度の少なくとも1つと、前記共振器における共振器長との各パラメータを調整する共振器調整部とを備えることを特徴とする。
ここで、非線形光学結晶の温度を調整すると、マルチモードで発振する光のスペクトラムが変化する。また、非線形光学結晶の温度を調整することに基づくマルチモードで発振する光のスペクトラムの変化は、共振器における共振器長を調整すること等に基づくマルチモードで発振する光のモード間隔の変化よりも大きい。したがって、レーザ光源を効率よく調整することができる。
本発明によれば、レーザ光源の調整システムは、調整用制御手段を備え、調整用制御手段は、温度調整部を備えるので、非線形光学結晶の温度を調整し、マルチモードで発振する光のスペクトラムを変化させることによって、スペクトラム検出手段にて検出されるスペクトラムのピーク波長と、ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように共振器から出射される光を調整することができる。
なお、スペクトラムのピーク波長とは、スペクトラムの極大値となる波長をいうものとし、スペクトラムのピーク波長が複数ある場合には、温度調整部は、最大のピーク波長と、ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように共振器から出射される光を調整するように構成されることが好ましい。
また、調整用制御手段は、共振器調整部を備えるので、共振器の光軸に対するエタロンの角度、及びエタロンの温度の少なくとも1つを調整することに基づくマルチモードで発振する光のモード間隔の変化は、共振器における共振器長を調整することで相殺することができる。したがって、共振器調整部は、共振器から出射される光の波長を変化させることなく各パラメータを調整することができ、共振器から出射される光を高精度かつ適切に調整することができる。
本発明のレーザ光源の調整方法は、光源と、前記光源から出射される光を励起光として基本波光をマルチモードで発振する共振器と、前記共振器の内部の光軸上に配設され、前記基本波光を所定の波長の光に変換するための非線形光学結晶と、前記共振器の内部の光軸上に配設され、所定の波長の光を透過させることで前記共振器から出射される光をシングルモードにするエタロンと、前記共振器の光路後段に配設され、ヨウ素の飽和吸収線を検出するヨウ素セルとを備え、前記ヨウ素の飽和吸収線に基づいて、前記共振器から出射される光の中心波長を安定化させるレーザ光源の調整方法であって、前記エタロンを前記共振器から取り外した状態で前記共振器から出射される光のスペクトラムのピーク波長と、前記ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、前記非線形光学結晶の温度のパラメータを調整する温度調整ステップと、前記エタロンを前記共振器に取り付けた状態で前記共振器から出射される光の波長と、前記ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、前記共振器の光軸に対する前記エタロンの角度、及び前記エタロンの温度の少なくとも1つと、前記共振器における共振器長との各パラメータを調整する共振器調整ステップとを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、前述したレーザ光源の調整システムと同様の作用効果を奏することができる。
本発明の一実施形態に係るレーザ光源を示す模式図。 本発明の一実施形態に係る光源用制御手段の詳細構成を示す模式図。 本発明の一実施形態に係るレーザ光源の調整システムを示す模式図。 本発明の一実施形態に係るレーザ光源の調整処理を示すフローチャート。 本発明の一実施形態に係るレーザ光源から出射される光のスペクトラムと、エタロンの波長透過特性とを示すグラフ。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
〔レーザ光源の概略構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係るレーザ光源1を示す模式図である。なお、図1では、レーザ光源1の光軸を一点鎖線で示している。
レーザ光源1は、図1に示すように、光を出射する光源2と、光源2から出射される光を励起光として基本波光をマルチモードで発振する共振器3と、共振器3から出射される光をレーザ光源1の外部に導光する導光手段4と、共振器3から出射される光を変調することでヨウ素の飽和吸収線を検出するための飽和吸収線検出手段5と、レーザ光源1を制御する光源用制御手段6とを備える。
光源2は、808nm付近の波長の光(励起光)を出射する半導体レーザ21と、半導体レーザ21から出射される励起光を平行化する平行化レンズ22とを備える。
共振器3は、筐体31を備え、筐体31の内部には、平行化レンズ22にて平行化された励起光を集光する集光レンズ32と、集光レンズ32にて集光される励起光で励起され、1064nm付近の波長の光(基本波光)を出射するNd:YVO結晶33と、共振器3の内部の光軸上に配設され、Nd:YVO結晶33から出射される基本波光を532nm付近の波長の光(以下、第2高調波光とする)に変換するための非線形光学結晶としてのKTP結晶34と、KTP結晶34の光路後段に配設されるエタロン35、及び共振器ミラー36と、筐体31、及び共振器ミラー36の間に配設されるピエゾ素子37とを備える。
Nd:YVO結晶33における半導体レーザ21側の面には、励起光を透過し、基本波光を反射するためのコーティングが施され、共振器ミラー36におけるNd:YVO結晶33側の面には、基本波光を反射し、第2高調波光を透過するためのコーティングが施されている。したがって、基本波光は、Nd:YVO結晶33、及び共振器ミラー36の間を往復してマルチモードで発振し、第2高調波光は、共振器ミラー36を透過して共振器3から出射される。
エタロン35は、共振器3の内部の光軸上に配設され、所定の波長の光を透過させるものであり、マルチモードで発振する基本波光をシングルモードにすることができる。なお、基本波光をシングルモードにすることによって、KTP結晶34にて変換された第2高調波光もシングルモードにすることができる。
ピエゾ素子37は、電圧を印加することで変形する素子であり、光源用制御手段6による制御の下、Nd:YVO結晶33、及び共振器ミラー36の間の距離、すなわち共振器3における共振器長を調整する。
導光手段4は、共振器3の光路後段に配設されるフィルタ41,42と、フィルタ41,42を透過した光の偏光方向を調整する1/2波長板43と、1/2波長板43にて偏光方向が調整された光を分離するための偏光ビームスプリッタ44とを備える。
フィルタ41は、共振器3からの漏れ光である励起光を減衰させる機能を有している。また、フィルタ42は、レーザ光源1の光軸に対して傾斜した状態で配設され、共振器3からの漏れ光である基本波光を反射させる機能を有しているので、フィルタ42を反射した光は、レーザ光源1の光軸から離間する方向に導かれる。すなわち、1/2波長板43には、フィルタ41,42を透過する第2高調波光が入射する。
偏光ビームスプリッタ44は、偏光分離膜44Aを有している。そして、1/2波長板43から出射され、偏光ビームスプリッタ44に入射した光のうち、偏光分離膜44Aに対してP偏光の光は、偏光分離膜44Aを透過し、S偏光の光は、偏光分離膜44Aを反射する。
また、導光手段4は、偏光ビームスプリッタ44にて反射されたS偏光の光を分離するためのビームスプリッタ45と、ビームスプリッタ45にて分離された光の強度を検出するための強度検出部46とを備える。
ビームスプリッタ45は、入射する光の一部を界面45Aにて反射させるとともに、他の一部を透過させるものである。
次に、導光手段4における光路について説明する。
偏光ビームスプリッタ44にて反射されたS偏光の光は、ビームスプリッタ45に入射する。ビームスプリッタ45に入射した光のうち、ビームスプリッタ45を透過した光は、強度検出部46に入射する。そして、強度検出部46は、入射した光の強度を検出し、検出した光の強度に基づく信号を光源用制御手段6に出力する。すなわち、強度検出部46は、共振器3から出射される光の強度を検出する強度検出手段として機能する。また、ビームスプリッタ45にて反射された光は、レーザ光源1の外部に出射される。
飽和吸収線検出手段5は、偏光ビームスプリッタ44を透過したP偏光の光を入射させる偏光ビームスプリッタ51と、偏光ビームスプリッタ51を透過した光を入射させる1/4波長板52と、1/4波長板52の光路後段、すなわち共振器3の光路後段に配設されるヨウ素セル53と、ヨウ素セル53を透過した光を反射させる反射ミラー54と、偏光ビームスプリッタ51にて反射された光の強度を検出するための強度検出部55とを備える。
偏光ビームスプリッタ51は、偏光分離膜51Aを有し、偏光ビームスプリッタ44と同様の機能を有している。また、1/4波長板52は、入射する光の直交する偏向成分の間に90°の位相差を与える機能を有している。
次に、飽和吸収線検出手段5における光路について説明する。
偏光ビームスプリッタ44を透過したP偏光の光は、偏光ビームスプリッタ51を透過し、1/4波長板52を介してヨウ素セル53に入射する。ヨウ素セル53を透過した光は、反射ミラー54にて反射され、ヨウ素セル53、及び1/4波長板52を透過して偏光ビームスプリッタ51に再び入射する。このとき、偏光ビームスプリッタ51に再び入射した光は、1/4波長板52を2度通過しているので、偏光方向が90度回転し、偏光分離膜51Aに対してS偏光の光となる。したがって、偏光ビームスプリッタ51に再び入射した光は、偏光分離膜51Aにて反射される。偏光ビームスプリッタ51にて反射された光は、強度検出部55に入射する。そして、強度検出部55は、入射した光の強度を検出し、検出した光の強度に基づく信号を光源用制御手段6に出力する。
光源用制御手段6は、CPU(Central Processing Unit)や、メモリなどで構成され、強度検出部46,55の制御や、半導体レーザ21、KTP結晶34、ピエゾ素子37、共振器3、及びヨウ素セル53の制御をするものである。この光源用制御手段6は、ピエゾ素子37に電圧を印加することで共振器3における共振器長を制御して共振器3から出射される光を変調する。そして、光源用制御手段6は、強度検出部55から出力される信号に基づいて、ヨウ素の飽和吸収線を検出することで共振器3から出射される光の中心波長を安定させる。
図2は、光源用制御手段6の詳細構成を示す模式図である。
また、光源用制御手段6は、図2に示すように、記憶部61と、光源制御部62と、電流調整部63と、異常判定部64と、読込調整部65とを備える。
記憶部61は、光源用制御手段6にて利用される情報を記憶するものである。
光源制御部62は、強度検出部46から出力される信号に基づいて、強度検出部46に入射する光の強度が一定となるように、半導体レーザ21を駆動する電流を制御する。
電流調整部63は、半導体レーザ21を駆動する電流が最小値となるように、KTP結晶34の温度と、共振器3における共振器長との各パラメータを調整する。なお、半導体レーザ21、KTP結晶34、共振器3、及びヨウ素セル53には、温度を検出するためのサーミスタや、温度を調整するためのペルチェ素子などで構成される温度調整器が取り付けられている。そして、電流調整部63は、温度調整器を制御することでKTP結晶34の温度を調整する。また、電流調整部63にて調整された各パラメータに係る情報は、記憶部61に記憶される。
異常判定部64は、電流調整部63にて調整された半導体レーザ21を駆動する電流の最小値が所定の電流値を超える場合にレーザ光源1の異常と判定する。
読込調整部65は、記憶部61に記憶された情報を読み込むことで各パラメータを調整し、共振器3から出射される光を調整する。なお、読込調整部65は、レーザ光源1を起動したとき等に各パラメータを調整する。
〔レーザ光源の調整システム〕
図3は、レーザ光源1の調整システム10を示す模式図である。
レーザ光源1の調整システム10は、図3に示すように、ビームスプリッタ45にて反射された光を分離するためのビームスプリッタ11と、ビームスプリッタ11にて分離された光のスペクトラム、及び波長を検出するための検出手段12と、レーザ光源1、及び検出手段12を制御する調整用制御手段13とを備える。
ビームスプリッタ11は、入射する光の一部を界面11Aにて反射させるとともに、他の一部を透過させるものである。ビームスプリッタ11に入射した光のうち、ビームスプリッタ11にて反射された光は、検出手段12に入射する。そして、検出手段12は、入射した光のスペクトラム、及び波長を検出し、検出した光のスペクトラム、及び波長に基づく信号を調整用制御手段13に出力する。また、ビームスプリッタ11を透過した光は、レーザ光源1の外部に出射される。
検出手段12は、光のスペクトラムを測定するスペクトラム検出手段としての光スペクトラムアナライザ121と、光の波長を測定する波長検出手段としての光波長計122とを備える。
調整用制御手段13は、CPUや、メモリなどで構成され、温度調整部131と、共振器調整部132とを備える。なお、光源用制御手段6、及び調整用制御手段13は、互いに情報を送受信することができるように接続されている。そして、調整用制御手段13は、光源用制御手段6を介して間接的にKTP結晶34の温度、エタロン35の温度、及び共振器3における共振器長などの制御をすることができる。なお、エタロン35の温度は、共振器3の温度を調整することによって調整することができる。
温度調整部131は、エタロン35を共振器3から取り外した状態で光スペクトラムアナライザ121にて検出されるスペクトラムのピーク波長と、ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、KTP結晶34の温度のパラメータを調整する。
共振器調整部132は、エタロン35を共振器3に取り付けた状態で光波長計122にて検出される波長と、強度検出部55から出力される信号に基づいて検出されるヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、エタロン35の温度と、共振器3における共振器長との各パラメータを調整する。
〔レーザ光源の調整処理〕
図4は、レーザ光源1の調整処理を示すフローチャートである。図5は、レーザ光源1から出射される光のスペクトラムSと、エタロン35の波長透過特性Wとを示すグラフである。なお、図5では、縦軸をスペクトラムSの強度、及びエタロン35の透過率とし、横軸を波長としている。
レーザ光源1の調整処理を実行すると、図4に示すように、調整用制御手段13は、以下のステップS1〜S3を実行する。
具体的に、温度調整部131は、エタロン35を共振器3から取り外した状態でKTP結晶34の温度のパラメータを調整し、図5(A)に矢印で示すように、光スペクトラムアナライザ121にて検出されるスペクトラムSのピーク波長と、ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させる(S1:温度調整ステップ)。なお、図5では、ヨウ素の飽和吸収線の波長を532.245nmとしている。
温度調整ステップS1にてKTP結晶34の温度のパラメータが調整されると、共振器調整部132は、エタロン35を共振器3に取り付けた状態でエタロン35の温度と、共振器3における共振器長との各パラメータを調整し、光波長計122にて検出される波長と、強度検出部55から出力される信号に基づいて検出されるヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させる(S2:共振器調整ステップ)。
ここで、共振器調整部132は、エタロン35の温度を調整することで、図5(B)に矢印で示すように、エタロン35の波長透過特性Wを変化させることができる。
また、共振器調整部132は、エタロン35の温度を調整することに基づくマルチモードで発振する光のモード間隔の変化を、共振器3における共振器長を調整することで相殺することができる。
したがって、共振器調整部132は、共振器3から出射される光の波長を変化させることなく各パラメータを調整することができ、図5(C)に示すように、光スペクトラムアナライザ121にて検出されるスペクトラムSのピーク波長と、光波長計122にて検出される波長、すなわちエタロン35を透過する波長と、強度検出部55から出力される信号に基づいて検出されるヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させることができる。
共振器調整ステップS2にてエタロン35の温度と、共振器3における共振器長との各パラメータが調整されると、調整用制御手段13は、温度調整部131、及び共振器調整部132にて調整された各パラメータに係る情報を記憶部61に記憶させる(S3:記憶ステップ)。
以上のステップS1〜S3を実行することで調整用制御手段13は調整処理を実行する。
このような本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)レーザ光源1は、光源用制御手段6を備え、光源用制御手段6は、光源制御部62を備えるので、レーザ光源1を使用する環境の温度の変化や、レーザ光源1の経年変化などの影響によって、レーザ光源1から出射される光の強度が変化してしまうことを抑制することができる。また、光源用制御手段6は、電流調整部63を備えるので、半導体レーザ21を駆動する電流を小さくすることができる。したがって、半導体レーザ21の消費電力を抑制することができ、半導体レーザ21の寿命を長くすることができる。ここで、共振器3から出射される光の中心波長は、ヨウ素の飽和吸収線に基づいて、安定化させているので、電流調整部63は、共振器3から出射される光の波長を変化させることなく各パラメータを調整することができる。したがって、レーザ光源1の温度特性、及び長期安定性を向上させることができる。
(2)異常判定部64は、電流調整部63にて調整された半導体レーザ21を駆動する電流の最小値が所定の電流値を超える場合にレーザ光源1の異常と判定するので、レーザ光源1の使用者は、異常判定部64による判定に基づいて、レーザ光源1の寿命を判定することができる。
(3)電流調整部63は、半導体レーザ21を駆動する電流が最小値となるように、各パラメータを調整するので、半導体レーザ21の消費電力を更に抑制することができ、半導体レーザ21の寿命を更に長くすることができる。
(4)光源用制御手段6は、記憶部61と、読込調整部65とを備えるので、レーザ光源1を起動したとき等に共振器3から出射される光を迅速に調整することができ、高精度かつ適切に調整することができる。
(5)レーザ光源1の調整システム10は、調整用制御手段13を備え、調整用制御手段13は、温度調整部131を備えるので、KTP結晶34の温度を調整し、マルチモードで発振する光のスペクトラムを変化させることによって、光スペクトラムアナライザ121にて検出されるスペクトラムSのピーク波長と、ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように共振器3から出射される光を調整することができる。また、調整用制御手段13は、共振器調整部132を備えるので、エタロン35の温度を調整することに基づくマルチモードで発振する光のモード間隔の変化を、共振器3における共振器長を調整することで相殺することができる。したがって、共振器調整部132は、共振器3から出射される光の波長を変化させることなく各パラメータを調整することができ、共振器3から出射される光を高精度かつ適切に調整することができる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、電流調整部63は、半導体レーザ21を駆動する電流が最小値となるように、KTP結晶34の温度と、共振器3における共振器長との各パラメータを調整していたが、最小値となるように調整しなくてもよい。要するに、電流調整部は、光源を駆動する電流が小さくなるように各パラメータを調整すればよい。
前記実施形態では、電流調整部63は、KTP結晶34の温度と、共振器3における共振器長との各パラメータを調整していたが、共振器3の光軸に対するエタロン35の角度、またはエタロン35の温度と、共振器3における共振器長との各パラメータを調整してもよい。要するに、電流調整部は、非線形光学結晶の温度、共振器の光軸に対するエタロンの角度、及びエタロンの温度の少なくとも1つと、共振器における共振器長との各パラメータを調整すればよい。
前記実施形態では、光源用制御手段6は、記憶部61と、異常判定部64と、読込調整部65とを備えていたが、これらの機能を備えていなくてもよい。
前記実施形態では、共振器調整部132は、エタロン35の温度と、共振器3における共振器長との各パラメータを調整していたが、共振器3の光軸に対するエタロン35の角度と、共振器3における共振器長との各パラメータを調整してもよい。要するに、共振器調整部は、共振器の光軸に対するエタロンの角度、及びエタロンの温度の少なくとも1つと、共振器における共振器長との各パラメータを調整すればよい。
前記実施形態では、温度調整部131、及び共振器調整部132は、共振器3の温度を調整することによって、エタロン35の温度を調整していたが、エタロン35の温度を直接的に調整してもよい。
前記実施形態では、波長検出手段として光波長計122を採用していたが、強度検出部55から出力される信号に基づいて検出されるヨウ素の飽和吸収線に基づいて、共振器3から出射される光の波長を検出することで波長検出手段を構成してもよい。
本発明は、レーザ光源の調整システム、及びレーザ光源の調整方法に好適に利用することができる。
1…レーザ光源
2…光源
3…共振器
6…光源用制御手段
10…調整システム
13…調整用制御手段
21…半導体レーザ(光源)
34…KTP結晶(非線形光学結晶)
35…エタロン
46…強度検出部(強度検出手段)
53…ヨウ素セル
61…記憶部
62…光源制御部
63…電流調整部
64…異常判定部
65…読込調整部
121…光スペクトラムアナライザ(スペクトラム検出手段)
122…光波長計(波長検出手段)
131…温度調整部
132…共振器調整部

Claims (2)

  1. 光源と、前記光源から出射される光を励起光として基本波光をマルチモードで発振する共振器と、前記共振器の内部の光軸上に配設され、前記基本波光を所定の波長の光に変換するための非線形光学結晶と、前記共振器の内部の光軸上に配設され、所定の波長の光を透過させることで前記共振器から出射される光をシングルモードにするエタロンと、前記共振器の光路後段に配設され、ヨウ素の飽和吸収線を検出するヨウ素セルとを備え、前記ヨウ素の飽和吸収線に基づいて、前記共振器から出射される光の中心波長を安定化させるレーザ光源の調整システムであって、
    前記共振器から出射される光のスペクトラムを検出するスペクトラム検出手段と、
    前記共振器から出射される光の波長を検出する波長検出手段と、
    前記レーザ光源、及び前記調整システムを制御する調整用制御手段とを備え、
    前記調整用制御手段は、
    前記エタロンを前記共振器から取り外した状態で前記スペクトラム検出手段にて検出されるスペクトラムのピーク波長と、前記ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、前記非線形光学結晶の温度のパラメータを調整する温度調整部と、
    前記エタロンを前記共振器に取り付けた状態で前記波長検出手段にて検出される波長と、前記ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、前記共振器の光軸に対する前記エタロンの角度、及び前記エタロンの温度の少なくとも1つと、前記共振器における共振器長との各パラメータを調整する共振器調整部とを備えることを特徴とするレーザ光源の調整システム。
  2. 光源と、前記光源から出射される光を励起光として基本波光をマルチモードで発振する共振器と、前記共振器の内部の光軸上に配設され、前記基本波光を所定の波長の光に変換するための非線形光学結晶と、前記共振器の内部の光軸上に配設され、所定の波長の光を透過させることで前記共振器から出射される光をシングルモードにするエタロンと、前記共振器の光路後段に配設され、ヨウ素の飽和吸収線を検出するヨウ素セルとを備え、前記ヨウ素の飽和吸収線に基づいて、前記共振器から出射される光の中心波長を安定化させるレーザ光源の調整方法であって、
    前記エタロンを前記共振器から取り外した状態で前記共振器から出射される光のスペクトラムのピーク波長と、前記ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、前記非線形光学結晶の温度のパラメータを調整する温度調整ステップと、
    前記エタロンを前記共振器に取り付けた状態で前記共振器から出射される光の波長と、前記ヨウ素の飽和吸収線の波長とを一致させるように、前記共振器の光軸に対する前記エタロンの角度、及び前記エタロンの温度の少なくとも1つと、前記共振器における共振器長との各パラメータを調整する共振器調整ステップとを備えることを特徴とするレーザ光源の調整方法。
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