JP4559291B2 - 干渉信号増幅装置 - Google Patents
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Description
frep=1/t …(1)
fn=n×frep+δ …(2)
ここで、nは任意の整数である。また、δは光搬送絶対位相オフセット周波数であり、光搬送波絶対位相オフセットをΔφとすると、式(3)で表される。
δ=(Δφ/2π)×frep …(3)
したがって、レーザパルス内の光搬送波絶対位相オフセットΔφは、光搬送絶対位相オフセット周波数δに比例する。
モード同期レーザ発振器から出射されたレーザ光の一部をフォトニック結晶ファイバに入射し、フォトニック結晶ファイバで生じる自己位相変調効果を用いて、帯域1オクターブ以上の白色光を発生させる。この白色光を、周波数F1=m×frep+δ(mは整数)が含まれる長波長成分と、周波数F2=2×m×frep+δが含まれる短波長成分とに分光する。続いて、白色光の長波長成分に含まれる周波数F1の光の第2高調波を発生させる。第2高調波の周波数はF3=2×(m×frep+δ)となる。この周波数F3の光と周波数F2の光とを干渉させ、得られた干渉信号を電気信号に変換する。この電気信号からδ成分だけを取り出し、参照信号と比較する。両者の差分が一定になるように制御回路でモード同期レーザ発振器内の屈折率を制御することにより、光搬送絶対位相オフセットを安定化させることができる(例えば、非特許文献1を参照)。
しかし、レーザ光のフォトニック結晶ファイバへの結合効率が悪いため、レーザ発振器からの光のうちオフセット安定化に用いる割合を高くしなければ、30dB以上の干渉信号を得ることはできなかった。オフセット安定化に用いる割合を高くすると、本来の使用目的に使用できるレーザ光の強度が必然的に低下してしまう。
また、ファイバ端面への埃付着などにより、日々、結合効率が下がっていくため、光搬送波絶対位相オフセットを長時間安定させることができなかった。
また、干渉手段により合成された干渉信号を検出する干渉信号検出手段をさらに備え、光路長調整手段は、干渉信号の強度が最大となるように、光路長を調整することができる。
したがって、本発明を光搬送波絶対位相オフセットの安定化に利用することにより、オフセット安定化に必要な光の強度が小さくなるので、大半の光を本来の使用目的に有効活用することができる。
また、干渉信号の強度が増大した結果、従来よりも長時間、光搬送波絶対位相オフセットを安定化させることが可能となる。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる光搬送波絶対位相オフセット計測装置が適用されたシステムの全体構成を示すブロック図である。
このシステムは、極短パルスレーザ装置1と、白色光発生装置2と、光搬送波絶対位相オフセット計測装置3と、制御回路4とから構成される。
白色光発生装置(広帯域化手段)2は、極短パルスレーザ装置1から入射された極短パルスレーザ光1aを1オクターブ以上の帯域を有する白色光2aに変換するものである。例えば、フォトニック結晶ファイバなどで構成され、自己位相変調効果を利用して入射光を広帯域化する。なお、「オクターブ」とは、光の周波数比が2:1となる間隔をいう。
これにより、光搬送波絶対位相オフセットを安定化させることができる。例えば、光搬送波絶対位相オフセット周波数δが繰り返し周波数frepの4分の1となるようにすれば、式(3)から光搬送波絶対位相オフセットΔφがπ/2となるので、4個おきのパルス同士が同じ包絡線と光搬送波電界との関係を持つことができる。
本装置3は、帯域1オクターブ以上の白色光2aを3以上の波長成分に分光し、最も短い波長成分の光を除く2以上の波長成分の光を高調波に波長変換した後、最も短い波長成分の光と干渉させ、干渉信号を合成することにより、干渉信号の強度を増幅する機能を有する。
第2高調波発生器151〜15kは、ミラー121〜12kにより分光されたそれぞれの波長成分の光を第2高調波に波長変換する。よって、第2高調波発生器151〜15kは波長変換器として機能する。第2高調波発生器151〜15kのそれぞれについて、波長変換された第2高調波の強度が最大となる波長を、その第2高調波発生器の中心波長と呼ぶ。第2高調波発生器151〜15kとしては、それぞれの中心波長が、ミラー11により分光された白色光2aの短波長成分に含まれるものを用いる。第2高調波発生器151〜15kとしては、例えばBBO結晶(バリウムボーレート結晶)を用いることができる。
第2高調波発生器151〜15kの前段にはそれぞれ集光用レンズ141〜14kが配置され、後段にはそれぞれコリメート用レンズ161〜16kが配置されている。
一方、1/2波長板171〜17kは、ミラー121〜12kにより分光されたそれぞれの波長成分の第2高調波の光の直線偏光をS偏光に回転させる。
ミラー18は、ミラー11により分光された白色光2aの短波長成分の光を全反射する鏡である。
参照信号検出器22は、ミラー12kにより分光された波長成分の第2高調波の光から繰り返し周波数frepを検出し、繰り返し周波数frepを示す電気信号を参照信号として出力する。なお、参照信号検出器22は、他のミラー121〜12k-1により分光された波長成分の第2高調波の光から繰り返し周波数frepを検出するようにしてもよい。
制御信号生成回路23は、干渉信号に基づく電気信号と参照信号との差分をとり、制御信号3aとして制御回路4に出力する。
レーザパルスに含まれる任意の縦モードの周波数fnは、上述したように式(2)で表される。したがって、白色光2aの長波長成分の周波数flは式(4)、短波長成分の周波数fsは式(5)で表すことができる。ただし、l,sは整数であり、l<sである。
fl=l×frep+δ …(4)
fs=s×frep+δ …(5)
fl1=2×(l1×frep+δ) …(61)
fl2=2×(l2×frep+δ) …(62)
:
flk=2×(lk×frep+δ) …(6k)
このように、第2高調波の光搬送波絶対位相オフセット周波数は、2×δとなる。
したがって、長波長成分を波長変換した光と短波長成分の光とを重ね合わせることにより、それぞれの波長成分が干渉し、光搬送波絶対位相オフセット周波数δを示す干渉信号を合成したものが検出される。
このように、本装置3では2以上の波長域で干渉させることにより、1つの波長域で干渉させていた従来技術と比較して、干渉信号の強度を増大させることが可能となる。
同じく、干渉信号検出器21により検出される干渉信号の強度が最大となるように、第2高調波発生器151〜15kの中心波長を選択することができる。例えば、各波長成分の干渉によって得られる各干渉信号の位相が揃うように、中心波長を選択する。
例えば、図2では、白色光2aの短波長成分の光をP偏光とし、すべての偏光ビームスプリッタ191〜19kを透過して、長波長成分の光と合成する構成としたが、図3に示すように、白色光2aの短波長成分の光をS偏光とし、偏光ビームスプリッタ311〜31kの最終段で、長波長成分の光と合成する構成としてもよい。この構成では、短波長成分の光路に直線偏光をS偏光に回転させる1/2波長板32が配置され、長波長成分の各光路に直線偏光をP偏光に回転させる1/2波長板321〜32Kがそれぞれ配置される。符号181〜18kはミラーである。
さらに、第N高調波に波長変換された光同士を干渉させてもよい。
したがって、白色光2aを3以上の波長成分に分光し、その中の2以上の波長成分の光を第N高調波に波長変換し、波長変換された光と他の波長成分の光(他の波長成分の光は、波長変換された光でも、波長変換されていない光であってもよい)とを2組以上干渉させる構成とすることができる。
ここでは、チタン・サファイアレーザを用い、白色光発生装置2によりスペクトル帯域400nmから1200nmまで等しい強度の光を発生させ、光搬送波絶対位相オフセット計測装置3として図2に示した構成のものを用いた場合について計算した。
第1例では、ミラー11,121〜12kとしてダイクロイックミラーのみを用いるものとした。ダイクロイックミラーの特性は、45度反射で、反射率99.5%、透過率90%である。
ミラー11により、400−800nmを反射させ、800nm以上を透過させる。
続いて、ミラー121により、1170−1200nmを反射、800−1170nmを透過させる。ミラー122により、1140−1170nmを反射、800−1140nmを透過させる。以降のミラー123〜12k-1の反射領域を30nmずつシフトさせていき、最後のミラー12kにより、800−830nmを反射させる。
この構成は、800nm以上の長波長の光に損失が多い。これは、一般的に検出器が長波長側に感度が良いことを考慮している。
この構成を用いた場合には、1つの波長領域のみを干渉させる従来の方法と比較し、干渉信号の強度が約9倍に増加するという結果が得られた。
第2例では、ミラー11としてダイクロイックミラーを用い、ミラー121〜12kとしてノッチフィルターを用いるものとした。ダイクロイックミラーの特性は、45度反射で、反射率99.5%、透過率90%である。ノッチフィルターの特性は、反射率99.5%、透過率70%である。
ミラー11により、400−800nmを反射させ、800nm以上を透過させる。
続いて、ミラー121により、1190−1200nmを反射、800−1190nmを透過させる。ミラー122により、1180−1190nmを反射、800−1180nmを透過させる。以降のミラー123〜12k-1の反射領域を10nmずつシフトさせていき、最後のミラー12kにより、800−810nmを反射させる。
この構成を用いた場合には、従来の方法と比較し、干渉信号の強度が約15倍に増加するという結果が得られた。
Claims (5)
- 帯域1オクターブ以上の光を、所定波長を境界に長波長成分と短波長成分とに分光する第1の分光手段と、
前記第1の分光手段により分光された前記長波長成分の光をさらにk個(kは2以上の整数)の波長成分に分光するk個の第2の分光手段と、
前記k個の第2の分光手段で分光されたk個の波長成分の光をそれぞれ高調波に波長変換するk個の波長変換手段と、
前記第1の分光手段で分光された前記短波長成分の光と前記k個の波長変換手段で波長変換された前記k個の波長成分の光とを干渉させた干渉信号を合成する干渉手段と、
前記干渉手段により合成された干渉信号を検出する干渉信号検出手段と
を備え、
前記k個の波長変換手段で波長変換された前記k個の波長成分の光の中心波長は、それぞれ前記短波長成分に含まれており、前記k個の波長変換手段は、前記干渉信号検出手段により検出された前記干渉信号の強度が最大となるように波長変換後の中心波長が選択される
ことを特徴とする干渉信号増幅装置。 - 請求項1に記載の干渉信号増幅装置において、
前記高調波は、第2高調波または第3高調波または第4高調波である
ことを特徴とする干渉信号増幅装置。 - 請求項1に記載の干渉信号増幅装置において、
前記k個の第2の分光手段により分光されたそれぞれの波長成分の光が通過する光路毎に光路長を調整する光路長調整手段を備えることを特徴とする干渉信号増幅装置。 - 請求項3に記載の干渉信号増幅装置において、
前記干渉手段により合成された干渉信号を検出する干渉信号検出手段をさらに備え、
前記光路長調整手段は、前記干渉信号検出手段により検出された前記干渉信号の強度が最大となるように前記光路長を調整することを特徴とする干渉信号増幅装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の干渉信号増幅装置において、
光搬送波絶対位相オフセットを含む光パルスを前記帯域1オクターブ以上の光に変換し、前記分光手段に出射する広帯域化手段をさらに備えることを特徴とする干渉信号増幅装置。
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