JP2013256632A - 架橋性樹脂成形体、架橋樹脂成形体、および積層体 - Google Patents

架橋性樹脂成形体、架橋樹脂成形体、および積層体 Download PDF

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Manabu Hoshino
学 星野
Kenji Ono
健次 大野
Masanori Yoshihara
眞紀 吉原
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Abstract

【課題】
高い弾性率を有し、かつ、耐熱性に優れる架橋樹脂成形体の製造中間体として有用で、作業性にも優れる架橋性樹脂成形体、この架橋性樹脂成形体を架橋させることで得られる架橋樹脂成形体、及びこれらの樹脂成形体を積層してなる積層体を提供する。
【解決手段】
(A)特定の脂環式構造及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシクロオレフィンモノマー、(B)特定の脂環式構造及び架橋性二重結合含有炭化水素基を有するシクロオレフィンモノマー、(C)メタセシス重合触媒、及び(D)架橋剤を含有し、前記(A)成分と(B)成分との重量比〔(A)成分:(B)成分〕が、30:70〜60:40の重合性組成物を重合させることにより得られる架橋性樹脂成形体であって、架橋反応によって、ガラス転移点が240℃以上、かつ、260℃における貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上の架橋樹脂成形体が生成するものである架橋性樹脂成形体、この架橋性樹脂成形体を架橋させることで得られる架橋樹脂成形体、及びこれらの樹脂成形体を積層してなる積層体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高い弾性率を有し、かつ、耐熱性に優れる架橋樹脂成形体の製造中間体として有用で、作業性にも優れる架橋性樹脂成形体、この架橋性樹脂成形体を架橋させることで得られる架橋樹脂成形体、及びこれらの樹脂成形体を積層してなる積層体に関する。
電子機器の小型・高性能化にともない、電子機器に用いられるプリント配線板には、高密度化や薄型化が求められている。そして、プリント配線板の高密度化や薄型化に対応するために、耐熱性等に優れる樹脂成形体や積層体(積層体等)が求められている。
従来、耐熱性等に優れる積層体等を得る方法として、特定のシクロオレフィンモノマーを含有する重合性組成物を用いるものが知られている。例えば、特許文献1には、耐熱性に優れる樹脂成形体として、特定の構造を有する脂環式モノオレフィンカルボン酸(メタ)アクリロイルオキシアルキルエステル、メタセシス重合触媒、架橋剤、及び充填剤を含有する重合性組成物を用いて得られる架橋樹脂成形体が提案されている。
このように、特定のシクロオレフィンモノマーを含有する重合性組成物を用いることで、耐熱性に優れる樹脂成形体を得ることが可能である。
しかしながら、近年においては、プリント配線板のさらなる高密度化や薄型化が進み、さらに耐熱性に優れるとともに、より高い弾性率を有する積層体等が要望されているのが現状である。
特開2011−74293号公報
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、高い弾性率を有し、かつ、耐熱性に優れる架橋樹脂成形体の製造中間体として有用で、作業性にも優れる架橋性樹脂成形体、この架橋性樹脂成形体を架橋させることで得られる架橋樹脂成形体、及びこれらの樹脂成形体を積層してなる積層体を提供することを目的とする。
かかる特性を有する樹脂成形体や積層体を得る方法として、架橋構造を生成し易い架橋性基を有するシクロオレフィンモノマーを含有する重合性組成物を用いることで、樹脂成形体中の架橋密度を高めることが考えられる。
しかしながら、架橋構造を生成し易い架橋性基を有するシクロオレフィンモノマーを多く含む重合性組成物を用いる場合には、架橋性基の一部が未反応のまま樹脂成形体中に残存し、樹脂成形体の誘電正接が大きくなることがあった。また、このような重合性組成物を保護フィルム等に接した状態で塊状重合させた場合、保護フィルム等が、生成した架橋性樹脂成形体から剥がれにくくなることがあった。
そこで、本発明者らはさらなる検討の結果、(A)分子内に、特定の脂環式構造及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシクロオレフィンモノマー、(B)分子内に、特定の脂環式構造及び架橋性二重結合含有炭化水素基を有するシクロオレフィンモノマー、(C)メタセシス重合触媒、及び(D)架橋剤を含有し、前記(A)成分及び(B)成分を特定の割合で含有する重合性組成物を塊状重合させ、次いで、架橋させることで、高いガラス転移点を有し、かつ、ガラス転移点を超える程度の高温域においても、高い貯蔵弾性率を有する架橋樹脂成形体を効率よく得ることができることを見出し、本発明を完成するに到った。
かくして本発明によれば、下記(1)〜(3)の架橋性樹脂成形体、(4)の架橋樹脂成形体、及び(5)の積層体が提供される。
(1)(A)下記式(I)
Figure 2013256632
〔式中、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Aは、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、又は下記式(II)
Figure 2013256632
(式中、Aは、炭素数1〜19のアルキレン基を表し、*は、式(I)中の脂環式構造を構成する炭素原子との結合部位を表す。)
で示される2価の基を表す。pは1又は2を表す。〕
で示されるシクロオレフィンモノマー、
(B)下記式(III)
Figure 2013256632
〔式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、R〜Rのうち少なくとも1つは上記炭化水素基である。R又はRとR又はRは互いに結合して環構造を形成してもよい。R〜Rで表される炭化水素基、および、R又はRとR又はRが互いに結合して形成する環構造のいずれかは脂肪族炭素−炭素二重結合を有する。qは1又は2を表す。〕
又は下記式(IV)
Figure 2013256632
〔式中、R、R、R及びR10は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。qは1又は2を表す。〕
で示されるシクロオレフィンモノマー、
(C)メタセシス重合触媒、及び
(D)架橋剤を含有し、
前記(A)成分と(B)成分との重量比〔(A)成分:(B)成分〕が、30:70〜60:40の重合性組成物を塊状重合させることにより得られる架橋性樹脂成形体であって、
架橋反応によって、ガラス転移点が240℃以上、かつ、260℃における貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上の架橋樹脂成形体が生成するものである架橋性樹脂成形体。
(2)前記重合性組成物が、(A)成分と(B)成分の含有量の合計が、シクロオレフィンモノマー全量中80重量%以上のものである、(1)に記載の架橋性樹脂成形体。
(3)前記重合性組成物が、さらに、(E)架橋助剤を含有するものである、(1)又は(2)に記載の架橋性樹脂成形体。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の架橋性樹脂成形体を架橋させることで得られる架橋樹脂成形体。
(5)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の架橋性樹脂成形体、又は(4)に記載の架橋樹脂成形体を積層してなる積層体。
本発明によれば、高い弾性率を有し、かつ、耐熱性に優れる架橋樹脂成形体の製造中間体として有用で、作業性にも優れる架橋性樹脂成形体、この架橋性樹脂成形体を架橋させることで得られる架橋樹脂成形体、及びこれらの樹脂成形体を積層してなる積層体が提供される。
本発明の架橋性樹脂成形体を架橋させることで得られる架橋樹脂成形体や、これらの樹脂成形体を積層してなる積層体は、高い弾性率を有し、かつ、耐熱性に優れるため、プリント配線板用の樹脂成形体や積層体として好適に使用することができる。
以下、本発明を、1)架橋性樹脂成形体、2)架橋樹脂成形体、及び、3)積層体、に項分けして詳細に説明する。
1)架橋性樹脂成形体
本発明の架橋性樹脂成形体は、(A)前記式(I)で示されるシクロオレフィンモノマー、(B)前記式(III)又は式(IV)で示されるシクロオレフィンモノマー、(C)メタセシス重合触媒、及び(D)架橋剤を含有し、前記(A)成分と(B)成分との重量比〔(A)成分:(B)成分〕が、30:70〜60:40の重合性組成物を塊状重合させることにより得られる架橋性樹脂成形体であって、架橋反応によって、ガラス転移点が240℃以上、かつ、260℃における貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上の架橋樹脂成形体が生成するものであることを特徴とする。
〔重合性組成物〕
本発明に用いる重合性組成物は、(A)成分として、前記式(I)で示されるシクロオレフィンモノマーを含有する。
シクロオレフィンモノマーは、炭素原子で構成される脂環式構造を有し、かつ該脂環式構造中に重合性の炭素−炭素二重結合を少なくとも1つ有する化合物である。
本明細書において、「重合性の炭素−炭素二重結合」とは、開環重合可能な炭素−炭素二重結合をいう。開環重合には、イオン重合、ラジカル重合、及びメタセシス重合など、種々の形態のものが存在するが、本発明においては、通常、メタセシス開環重合をいう。
式(I)中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。R〜Rの炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5である。
〜Rの炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜20のアルキル基;ビニル基、プロペニル基、クロチル基等の炭素数2〜20のアルケニル基;エチニル基、プロパルギル基、3−ブチニル基等の炭素数2〜20のアルキニル基;フェニル基、2−ナフチル基等の炭素数6〜20のアリール基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜20のシクロアルキル基;等が挙げられる。
これらの中でも、重合時の反応性の観点から、R〜Rは、水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
は、水素原子又はメチル基を表し、なかでもメチル基が好ましい。
Aは、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、又は、下記式(II)で示される2価の基を表す。
Figure 2013256632
「単結合」とは、式(I)において、−O−C(=O)−C(R)=CHで表される基が、脂環式構造を構成する炭素原子と直接結合している状態を表す。
Aの炭素数1〜20のアルキレン基の炭素数は、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5である。
Aの炭素数1〜20のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等が挙げられる。
式(II)中、*、Aは前記と同じ意味を表す。
の炭素数1〜19のアルキレン基の炭素数は、好ましくは1〜9、より好ましくは1〜4である。
の炭素数1〜19のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等が挙げられる。
pは、1又は2を表し、好ましくは1である。
pが1の化合物としては、アクリル酸テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル、メタクリル酸テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル、アクリル酸(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)メチル、メタクリル酸(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)メチル、アクリル酸−1−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)エチル、アクリル酸−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)エチル、メタクリル酸−1−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)エチル、メタクリル酸−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)エチル、アクリル酸−1−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)プロピル、アクリル酸−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)プロピル、アクリル酸−3−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)プロピル、メタクリル酸−1−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)プロピル、メタクリル酸−21−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)プロピル、メタクリル酸−3−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)プロピル、アクリル酸−1−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)ブチル、アクリル酸−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)ブチル、アクリル酸−3−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)ブチル、アクリル酸−4−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)ブチル、メタクリル酸−1−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)ブチル、メタクリル酸−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)ブチル、メタクリル酸−3−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)ブチル、メタクリル酸−4−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)ブチル、アクリル酸(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)ヘキシル、メタクリル酸(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)ヘキシル、アクリル酸(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)オクチル、メタクリル酸(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)オクチル、アクリル酸(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)デシル、メタクリル酸(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−イル)デシル、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸(アクリロイルオキシ)メチル、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸(メタクリロイルオキシ)メチル、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸−2−(アクリロイルオキシ)エチル、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸−2−(メタクリロイルオキシ)エチル等が挙げられる。
これらの前記式(I)で示されるシクロオレフィンモノマーは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
用いる重合性組成物は、(B)成分として、前記式(III)又は式(IV)で示されるシクロオレフィンモノマーを含有する。
式(III)及び式(IV)中、R、R、R、R、R及びR10は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。R〜Rのうち少なくとも1つは上記炭化水素基である。
〜R10の炭化水素基の炭素数は、好ましくは、1〜10、より好ましくは、1〜5である。
〜R10の炭素数1〜20の炭化水素基としては、先に式(I)中のR〜Rとして例示したものが挙げられる。
また、R又はRとR又はRとは互いに結合して環構造を形成してもよい。
〜Rで表される炭化水素基、および、R又はRとR又はRとが互いに結合して形成する環構造のいずれかは脂肪族炭素−炭素二重結合を有する。かかる脂肪族炭素−炭素二重結合は架橋性の炭素−炭素二重結合である。
「架橋性の炭素−炭素二重結合」とは、開環重合には関与せず、架橋反応に関与可能な炭素−炭素二重結合をいう。架橋反応とは橋架け構造を形成する反応であり、縮合反応、付加反応、ラジカル反応、及びメタセシス反応など、種々の形態のものが存在するが、典型的には、ラジカル架橋反応又はメタセシス架橋反応、特にラジカル架橋反応をいう。
架橋性の炭素−炭素二重結合としては、例えば、ビニル基(CH=CH−)、ビニリデン基(CH=C<)、ビニレン基(−CH=CH−)、1−プロペニリデン基(>C=CH−CH)等に含まれる二重結合が挙げられる。
qは、1又は2を表し、好ましくは1である。
式(III)で示されるqが1の化合物としては、9−ビニルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−プロペニルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エンなどが挙げられる。
式(IV)で示されるqが1の化合物としては、9−メチリデンテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−メチリデン−10−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−メチリデン−10−エチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−メチリデン−10−イソプロピルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−メチリデン−10−ブチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−エチリデンテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−エチリデン−10−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−エチリデン−10−エチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−エチリデン−10−イソプロピルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−エチリデン−10−ブチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−n−プロピリデンテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−n−プロピリデン−10−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−n−プロピリデン−10−エチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−n−プロピリデン−10−イソプロピルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−n−プロピリデン−10−ブチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−イソプロピリデンテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−イソプロピリデン−10−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−イソプロピリデン−10−エチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−イソプロピリデン−10−イソプロピルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−イソプロピリデン−10−ブチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エンなどが挙げられる。
これらの中では、式(IV)で示される化合物が好ましい。
前記式(III)又は式(IV)で示されるシクロオレフィンモノマーは、それぞれ1種単独で、あるいは、前記式(III)又は式(IV)で示されるシクロオレフィンモノマーの2種以上を組み合わせて用いることができる。また、前記式(III)で示されるシクロオレフィンモノマー及び式(IV)で示されるシクロオレフィンモノマーを組み合わせて用いることもできる。
前記(A)成分と(B)成分との重量比〔(A)成分:(B)成分〕は、30:70〜60:40、好ましくは、30:70〜50:50である。(A)成分の量が少なすぎるときは、得られた架橋性樹脂成形体を架橋させたときに、耐熱性に優れる架橋樹脂成形体が生成しにくくなる。一方、(A)成分の量が多すぎるときは、重合性組成物を保護フィルム等に接した状態で塊状重合させた場合、保護フィルム等が生成した架橋性樹脂成形体から剥がれにくくなる傾向がある。また、得られた架橋性樹脂成形体を架橋させたときに、誘電正接が低い架橋樹脂成形体が生成しにくくなる。
前記(A)成分と(B)成分の含有量の合計は、シクロオレフィンモノマー全量中、好ましくは80重量%以上、より好ましくは、90重量%以上であり、さらに好ましくは100重量%である。
(A)成分と(B)成分の含有量の合計が、シクロオレフィンモノマー全量中、80重量%以上であることで、高い弾性率を有し、かつ、耐熱性に優れる架橋樹脂成形体の製造中間体として有用で、作業性にも優れる架橋性樹脂成形体が得られやすくなる。
本発明に用いる重合性組成物が、前記(A)成分と(B)成分以外のシクロオレフィンモノマー(以下、「シクロオレフィンモノマー(α)」ということがある。)を含有する場合、シクロオレフィンモノマー(α)が有する脂環式構造としては、単環、多環、縮合多環、橋かけ環及びこれらの組み合わせ多環などが挙げられる。各脂環式構造を構成する炭素数に特に限定はないが、通常、4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個である。
シクロオレフィンモノマー(α)は、架橋性の炭素−炭素二重結合を有するものであってもよく、有しないものであってもよい。
また、シクロオレフィンモノマー(α)は、任意の位置に置換基を有していてもよい。置換基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキリデン基、及びアリール基等の炭素数1〜30の炭化水素基;カルボキシル基、酸無水物基等の極性基;等が挙げられる。
シクロオレフィンモノマー(α)の具体例としては、アクリル酸5−ノルボルネン−2−イル、メタクリル酸5−ノルボルネン−2−イル等の、前記式(I)においてpが0の化合物;5−ビニル−2−ノルボルネン、5−アリル−2−ノルボルネン等の、前記式(III)においてqが0の化合物;5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等の、式(IV)においてqが0の化合物;シクロペンテン、シクロへキセン、3−ビニルシクロヘキセン、4−ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、ノルボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン(TCD)等の、その他のシクロオレフィンモノマー;等が挙げられる。
本発明に用いる重合性組成物は、(C)成分としてメタセシス重合触媒を含有する。
メタセシス重合触媒としては、遷移金属原子を中心原子として、複数のイオン、原子、多原子イオン、及び化合物などが結合してなる遷移金属錯体が挙げられる。遷移金属原子としては、5族、6族及び8族(長周期型周期表による。以下、同じ。)の原子が挙げられる。それぞれの族の原子は特に限定されないが、5族の原子としては、例えば、タンタルが挙げられ、6族の原子としては、例えば、モリブデンやタングステンが挙げられ、8族の原子としては、例えば、ルテニウムやオスミウムが挙げられる。なかでも、遷移金属原子としては、8族のルテニウムやオスミウムが好ましい。
すなわち、本発明に用いるメタセシス重合触媒としては、ルテニウム又はオスミウムを中心原子とする錯体が好ましく、ルテニウムを中心原子とする錯体がより好ましい。
ルテニウムを中心原子とする錯体としては、カルベン化合物がルテニウムに配位してなるルテニウムカルベン錯体が好ましい。ここで、「カルベン化合物」とは、メチレン遊離基を有する化合物の総称であり、(>C:)で表されるような電荷のない2価の炭素原子(カルベン炭素)を持つ化合物をいう。ルテニウムカルベン錯体は、塊状重合時の触媒活性に優れるため、重合性組成物を塊状重合に供して架橋性樹脂成形体を得る場合、得られる成形体には未反応のモノマーに由来する臭気が少なく、生産性良く良質な成形体が得られる。また、酸素や空気中の水分に対して比較的安定であって、失活しにくいので、大気下でも使用可能である。
ルテニウムカルベン錯体の具体例としては、以下の式(V)又は式(VI)で示される錯体が挙げられる。
Figure 2013256632
式(V)及び(VI)において、R11及びR12はそれぞれ独立して、水素原子;ハロゲン原子;又はハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子若しくは珪素原子を含んでいてもよい、環状又は鎖状の、炭素数1〜20の炭化水素基;を表す。X及びXはそれぞれ独立して、任意のアニオン性配位子を表す。L及びLはそれぞれ独立して、ヘテロ原子含有カルベン化合物又はヘテロ原子含有カルベン化合物以外の中性電子供与性化合物を表す。また、R11とR12は互いに結合して、ヘテロ原子を含んでいてもよい脂肪族環又は芳香族環を形成してもよい。さらに、R11、R12、X、X、L及びLは、任意の組合せで互いに結合して多座キレート化配位子を形成してもよい。
ヘテロ原子とは、周期律表15族及び16族の原子を意味し、具体的には、窒素原子(N)、酸素原子(O)、リン原子(P)、硫黄原子(S)、砒素原子(As)、及びセレン原子(Se)などを挙げることができる。これらの中でも、安定なカルベン化合物が得られる観点から、N、O、P、及びSなどが好ましく、Nが特に好ましい。
前記ルテニウムカルベン錯体としては、得られる架橋樹脂成形体及び積層体の機械的強度と耐衝撃性とが高度にバランスされ得ることから、ヘテロ原子含有カルベン化合物としてヘテロ環構造を有するカルベン化合物を配位子として少なくとも1つ有するものが好ましい。ヘテロ環構造としては、イミダゾリン環構造又はイミダゾリジン環構造が好ましい。
ヘテロ環構造を有するカルベン化合物としては、以下の式(VII)又は式(VIII)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2013256632
式(VII)及び(VIII)において、R13〜R16はそれぞれ独立して、水素原子;ハロゲン原子;又はハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子若しくは珪素原子を含んでいてもよい、環状又は鎖状の、炭素数1〜20個の炭化水素基;を表す。また、R13〜R16は任意の組合せで互いに結合して環を形成していてもよい。
前記式(VII)又は式(VIII)で示される化合物としては、1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン、1,3−ジ(1−アダマンチル)イミダゾリジン−2−イリデン、1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリジン−2−イリデン、1,3−ジメシチルオクタヒドロベンズイミダゾール−2−イリデン、1,3−ジイソプロピル−4−イミダゾリン−2−イリデン、1,3−ジ(1−フェニルエチル)−4−イミダゾリン−2−イリデン、及び1,3−ジメシチル−2,3−ジヒドロベンズイミダゾール−2−イリデンなどが挙げられる。
また、前記式(VII)又は式(VIII)で示される化合物のほかに、1,3,4−トリフェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イリデン、1,3−ジシクロヘキシルヘキサヒドロピリミジン−2−イリデン、N,N,N’,N’−テトライソプロピルホルムアミジニリデン、1,3,4−トリフェニル−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イリデン、及び3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−2,3−ジヒドロチアゾール−2−イリデンなどのヘテロ原子含有カルベン化合物も用い得る。
前記式(V)及び式(VI)において、アニオン(陰イオン)性配位子X、Xは、中心原子から引き離されたときに負の電荷を持つ配位子である。例えば、弗素原子(F)、塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、及び沃素原子(I)などのハロゲン原子、ジケトネート基、置換シクロペンタジエニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、及びカルボキシル基などを挙げることができる。これらの中でもハロゲン原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
また、中性電子供与性化合物は、中心原子から引き離されたときに中性の電荷を持つ配位子であればいかなるものでもよい。その具体例としては、カルボニル類、アミン類、ピリジン類、エーテル類、ニトリル類、エステル類、ホスフィン類、チオエーテル類、芳香族化合物、オレフィン類、イソシアニド類、及びチオシアネート類などが挙げられる。これらの中でも、ホスフィン類、エーテル類及びピリジン類が好ましく、トリアルキルホスフィンがより好ましい。
前記式(V)で示されるルテニウムカルベン錯体としては、ベンジリデン(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン(1,3−ジメシチル−4,5−ジブロモ−4−イミダゾリン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4−イミダゾリン−2−イリデン)(3−フェニル−1H−インデン−1−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)(3−メチル−2−ブテン−1−イリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン(1,3−ジメシチル−オクタヒドロベンズイミダゾール−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン[1,3−ジ(1−フェニルエチル)−4−イミダゾリン−2−イリデン](トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン(1,3−ジメシチル−2,3−ジヒドロベンズイミダゾール−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン(トリシクロヘキシルホスフィン)(1,3,4−トリフェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イリデン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジイソプロピルヘキサヒドロピリミジン−2−イリデン)(エトキシメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、ベンジリデン(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)ピリジンルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)(2−フェニルエチリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4−イミダゾリン−2−イリデン)(2−フェニルエチリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、(1,3−ジメシチル−4,5−ジブロモ−4−イミダゾリン−2−イリデン)[(フェニルチオ)メチレン](トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、及び(1,3−ジメシチル−4,5−ジブロモ−4−イミダゾリン−2−イリデン)(2−ピロリドン−1−イルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリドなどの、ヘテロ原子含有カルベン化合物及び中性の電子供与性化合物が各々1つ結合したルテニウムカルベン錯体;
ベンジリデンビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリドや(3−メチル−2−ブテン−1−イリデン)ビス(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウムジクロリドなどの、2つの中性電子供与性化合物が結合したルテニウムカルベン錯体;
ベンジリデンビス(1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリジン−2−イリデン)ルテニウムジクロリドやベンジリデンビス(1,3−ジイソプロピル−4−イミダゾリン−2−イリデン)ルテニウムジクロリドなどの、2つのヘテロ原子含有カルベン化合物が結合したルテニウムカルベン錯体;などが挙げられる。
前記式(VI)で示されるルテニウムカルベン錯体としては、(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)(フェニルビニリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド、(t−ブチルビニリデン)(1,3−ジイソプロピル−4−イミダゾリン−2−イリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウムジクロリド、及びビス(1,3−ジシクロヘキシル−4−イミダゾリン−2−イリデン)フェニルビニリデンルテニウムジクロリドなどが挙げられる。
これらのルテニウムカルベン錯体の中でも、前記式(V)で表され、かつ配位子として前記式(VII)で表される化合物を1つ有するものが最も好ましい。
これらのルテニウムカルベン錯体は、Org.Lett.,1999年,第1巻,953頁や、Tetrahedron.Lett.,1999年,第40巻,2247頁などに記載された方法によって製造することができる。
メタセシス重合触媒は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
メタセシス重合触媒の含有量は、モル比(メタセシス重合触媒中の金属原子:シクロオレフィンモノマー)で、通常、1:2,000〜1:2,000,000、好ましくは1:5,000〜1:1,000,000、より好ましくは1:10,000〜1:500,000の範囲である。
メタセシス重合触媒は所望により、少量の不活性溶媒に溶解又は懸濁して使用することができる。かかる溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、流動パラフィン、及びミネラルスピリットなどの鎖状脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、トリメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン、ジシクロヘプタン、トリシクロデカン、ヘキサヒドロインデン、及びシクロオクタンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、及びキシレンなどの芳香族炭化水素;インデンやテトラヒドロナフタレンなどの脂環と芳香環とを有する炭化水素;ニトロメタン、ニトロベンゼン、及びアセトニトリルなどの含窒素炭化水素;ジエチルエーテルやテトラヒドロフランなどの含酸素炭化水素;などが挙げられる。これらの中では、鎖状脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、及び脂環と芳香環とを有する炭化水素の使用が好ましい。
本発明に用いる重合性組成物は、(D)成分として架橋剤を含有する。
架橋剤は、重合性組成物の重合反応で生成する架橋性樹脂の架橋反応を誘起しうる化合物である。したがって、本発明の樹脂成形体は、後架橋可能な樹脂成形体(すなわち、架橋性樹脂成形体)となり得る。ここで「後架橋可能な」とは、その樹脂成形体を加熱して架橋させることで架橋樹脂成形体にし得ることを意味する。
架橋剤としては、特に限定されないが、通常、ラジカル発生剤が好適に用いられる。ラジカル発生剤としては、例えば、有機過酸化物、ジアゾ化合物、および非極性ラジカル発生剤などが挙げられ、好ましくは有機過酸化物、および非極性ラジカル発生剤である。
有機過酸化物としては、t−ブチルヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド類;ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン等のジアルキルペルオキシド類;ジプロピオニルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド等のジアシルペルオキシド類;2,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブタン、1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等のペルオキシケタール類;t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシベンゾエート等のペルオキシエステル類;t−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナート、ジ(イソプロピルペルオキシ)ジカルボナート等のペルオキシカルボナート類;t−ブチルトリメチルシリルペルオキシド等のアルキルシリルペルオキシド類;3,3,5,7,7−ペンタメチル−1,2,4−トリオキセパン、3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリパーオキソナン、3,6−ジエチル−3,6−ジメチル−1,2,4,5−テトロキサン等の環状パーオキサイド類;が挙げられる。これらのなかでも、重合反応に対する障害が少ない点で、ジアルキルペルオキシド類、ペルオキシケタール類、および環状パーオキサイド類が好ましい。
ジアゾ化合物としては、4,4’−ビスアジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノン等が挙げられる。
非極性ラジカル発生剤としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン、1,1,2−トリフェニルエタン、1,1,1−トリフェニル−2−フェニルエタン等が挙げられる。
ラジカル発生剤を架橋剤として使用する場合、1分間半減期温度は、硬化(架橋性樹脂成形体の架橋)の条件により適宜選択されるが、通常、100〜300℃、好ましくは150〜250℃、より好ましくは160〜230℃の範囲である。100℃以上であることで、加熱溶融特性に優れる架橋性樹脂が得られやすくなる。また、300℃以下であることで、過度の高温条件を用いなくても架橋反応を行うことができる。ここで1分間半減期温度は、ラジカル発生剤の半量が1分間で分解する温度である。
架橋剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋剤の含有量は特に限定はないが、シクロオレフィンモノマー100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。
本発明に用いる重合性組成物は、上記の(A)成分〜(D)成分に加えて、(E)成分として、架橋助剤を含有するものが好ましい。
架橋助剤は、開環重合反応には関与しないが、架橋剤で誘起される架橋反応に関与し得る官能性基を2以上有し、架橋構造の一部を構成し得る多官能化合物である。架橋助剤を用いることで、架橋密度が高く、より耐熱性に優れる、架橋樹脂成形体や積層体を得ることができる。
架橋助剤に含まれる官能性基の数は、2〜4が好ましく、2又は3がより好ましく、3がさらに好ましい。
架橋助剤の官能性基としては、ビニリデン基が挙げられる。特に、架橋反応性に優れることから、ビニリデン基は、イソプロペニル基又はメタクリロイル基として存在するのが好ましく、メタクリロイル基として存在するのがより好ましい。
架橋助剤としては、p−ジイソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、o−ジイソプロペニルベンゼン等のイソプロペニル基を2以上有する化合物;エチレンジメタクリレート、1,3−ブチレンジメタクリレート、1,4−ブチレンジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレート、ペンタエリトリトールトリメタクリレート等のメタクリロイル基を2以上有する化合物;等が挙げられる。
架橋助剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋助剤を用いる場合、その含有量は、シクロオレフィンモノマー100重量部に対して、通常、0.1〜100重量部、好ましくは、0.5〜50重量部である。
架橋助剤の含有量が上記範囲内にあることで、耐熱性に優れ、誘電正接が小さい架橋樹脂成形体や積層体が得られやすくなる。
本発明に用いる重合性組成物は、所望により、連鎖移動剤、反応性流動化剤、難燃剤、重合調整剤、重合反応遅延剤、老化防止剤、無機充填剤、その他の配合剤を添加することができる。
連鎖移動剤は、開環重合反応に関与し得る炭素−炭素二重結合を有し、シクロオレフィンモノマーの重合反応で生成する重合体の末端に結合し得る化合物である。連鎖移動剤を用いることで、架橋性樹脂成形体の分子量を調製することができる。連鎖移動剤は、前記の炭素−炭素二重結合に加えて、架橋性の炭素−炭素二重結合を有していてもよい。
連鎖移動剤としては、1−ヘキセン、2−ヘキセン等の脂肪族オレフィン類;スチレン、ジビニルベンゼン、スチルベン等の芳香族オレフィン類;ビニルシクロヘキサン等の脂環式オレフィン類;エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;メチルビニルケトン、1,5−ヘキサジエン−3−オン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン−3−オン等のビニルケトン類等が挙げられる。これらの中でも、誘電正接が小さい架橋樹脂成形体や積層体が得られることから、ヘテロ原子を持たない炭化水素化合物が好ましい。
連鎖移動剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
連鎖移動剤を用いる場合、その含有量は、シクロオレフィンモノマー100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは、0.05〜5重量部である。
反応性流動化剤は、開環重合反応には関与しないが、架橋剤で誘起される架橋反応に関与し得る官能性基を1つ有し、架橋構造の一部を構成し得る単官能化合物である。反応性流動化剤は、架橋反応前は樹脂成形体中で実質的に遊離の状態で存在し、樹脂成形体の可塑性を向上させる。したがって、反応性流動化剤を含有する架橋性樹脂成形体は、加熱溶融時に適度な流動性を有するため、成形性に優れる。また、反応性流動化剤は、最終的には、前記架橋助剤と同様に架橋の一部を構成し得るため、架橋樹脂成形体や積層体の耐熱性の向上に寄与する。
反応性流動化剤の官能性基としては、ビニリデン基が挙げられる。特に、架橋反応性に優れることから、ビニリデン基は、イソプロペニル基やメタクリル基として存在するのが好ましく、メタクリル基として存在するのがより好ましい。
反応性流動化剤としては、ラウリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート等のメタクリロイル基を1つ有する化合物;イソプロペニルベンゼン等のイソプロペニル基を1つ有する化合物;等が挙げられる。なかでも、反応性流動化剤としては、メタクリロイル基を1つ有する化合物が好ましい。
反応性流動化剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
反応性流動化剤を用いる場合、その含有量は、シクロオレフィンモノマー100重量部に対して、通常、0.1〜100重量部、好ましくは、0.5〜50重量部である。
難燃剤としては、公知のハロゲン系難燃剤や非ハロゲン系難燃剤を用いることができる。ハロゲン系難燃剤としては、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、塩素化ポリスチレン、塩素化ポリエチレン、高塩素化ポリプロピレン、クロロスルホン化ポリエチレン、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルオキシド、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、1,2−ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、テトラブロモビスフェノールS、テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニルプロパン)、ペンタブロモトルエンなどが挙げられる。
難燃剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
難燃剤を用いる場合、その含有量は、シクロオレフィンモノマー100重量部に対して、通常、10〜300重量部、好ましくは20〜200重量部、より好ましくは30〜150重量部である。
重合調整剤は、重合活性を制御し得る化合物である。重合調整剤としては、トリアルコキシアルミニウム、トリフェノキシアルミニウム、ジアルコキシアルキルアルミニウム、アルコキシジアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウム、ジアルコキシアルミニウムクロリド、アルコキシアルキルアルミニウムクロリド、ジアルキルアルミニウムクロリド、トリアルコキシスカンジウム、テトラアルコキシチタン、テトラアルコキシスズ、テトラアルコキシジルコニウムなどが挙げられる。
重合調整剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。重合調整剤を用いる場合、その含有量は、モル比(メタセシス重合触媒中の金属原子:重合調整剤)で、通常、1:0.05〜1:100、好ましくは1:0.2〜1:20、より好ましくは1:0.5〜1:10の範囲である。
重合反応遅延剤は、重合性組成物の粘度増加を抑制し得る化合物である。重合反応遅延剤としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、ジシクロヘキシルホスフィン、ビニルジフェニルホスフィン、アリルジフェニルホスフィン、トリアリルホスフィン、スチリルジフェニルホスフィンなどのホスフィン化合物;アニリン、ピリジンなどのルイス塩基;等を用いることができる。
重合反応遅延剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。重合反応遅延剤の含有量は、所望により適宜調整すればよい。
老化防止剤としては、フェノール系老化防止剤、アミン系老化防止剤、リン系老化防止剤、イオウ系老化防止剤などの公知の老化防止剤を用いることができる。これらの中でも、フェノール系老化防止剤およびアミン系老化防止剤が好ましく、フェノール系老化防止剤がより好ましい。老化防止剤を含有することで、耐熱性に優れる架橋樹脂成形体及び積層体を得ることができる。
老化防止剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。老化防止剤を用いる場合、その含有量は、シクロオレフィンモノマー100重量部に対して、通常、0.0001〜10重量部、好ましくは0.001〜5重量部、より好ましくは0.01〜2重量部である。
無機充填剤としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物系充填剤;酸化マグネシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素(シリカ)などの金属酸化物系充填剤;塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどの金属塩化物系充填剤;硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウムなどの金属硫酸塩系充填剤;硝酸ナトリウム、硝酸カルシウムなどの金属硝酸塩系充填剤;リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムなどの金属リン酸塩系充填剤;チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどの金属チタン酸塩系充填剤;炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムなどの金属炭酸塩系充填剤;炭化硼素、炭化ケイ素などの炭化物系充填剤;窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの窒化物系充填剤;アルミニウム、ニッケル、マグネシウム、銅、亜鉛、鉄などの金属粒子系充填剤;マイカ、カオリン、フライアッシュ、タルク、雲母などのケイ酸塩系充填剤;ガラス粉末;カーボンブラック;などが挙げられる。
これらの無機充填剤は、公知の、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等で表面処理されたものであってもよい。
その他の配合剤としては、着色剤、光安定剤、顔料、発泡剤などが挙げられる。これらの配合剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。その含有量は、本発明の効果を損ねない範囲で適宜選択される。
本発明に用いる重合性組成物は、上記成分を混合することで得ることができる。混合方法としては、常法に従えばよい。例えば、(C)成分のメタセシス重合触媒を適当な溶媒に溶解若しくは分散させた液(触媒液)を調製し、別に(A)成分及び(B)成分のシクロオレフィンモノマー、並びに(D)成分の架橋剤などの必須の成分や、所望によりその他の配合剤を配合した液(モノマー液)を調製し、該モノマー液に触媒液を添加し、攪拌することによって重合性組成物を調製することができる。
〔架橋性樹脂成形体〕
本発明の架橋性樹脂成形体は、前記重合性組成物を塊状重合させることにより得られるものである。
重合性組成物を塊状重合させて架橋性樹脂成形体を得る方法としては、例えば、(a)重合性組成物を支持体上に塗布し、次いで塊状重合させる方法、(b)重合性組成物を成形型内に注入し、次いで塊状重合させる方法、(c)重合性組成物を繊維状強化材に含浸させ、次いで塊状重合させる方法などが挙げられる。
上記(a)の方法によれば、フィルム状や板状等の架橋性樹脂成形体が得られる。該成形体の厚みは、通常、15mm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは0.5mm以下、最も好ましくは0.1mm以下である。支持体としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、及びナイロンなどからなる樹脂シート;鉄、ステンレス、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、金、及び銀などの金属材料からなる金属箔;などが挙げられる。
支持体として金属箔を用いる場合、金属箔としては、その表面が平滑であるものが好ましく、表面粗度(Rz)は、AFM(原子間力顕微鏡)により測定される値で、通常、10μm以下、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下、さらに好ましくは2μm以下である。金属箔の表面粗度が上記範囲にあれば、例えば、得られる高周波回路基板において、高周波伝送におけるノイズ、遅延、及び伝送ロス等の発生が抑えられ、好ましい。また、金属箔の表面は、シランカップリング剤、チオールカップリング剤、及びチタネートカップリング剤などの公知のカップリング剤や接着剤などで処理されているのが好ましい。
支持体の厚みは、作業性などの観点から、通常、1〜150μm、好ましくは2〜100μm、より好ましくは3〜75μmである。
(a)の方法によれば、例えば、支持体として銅箔を用いた場合、樹脂付き銅箔〔Resin Coated Copper (RCC)〕を得ることができる。
支持体上に重合性組成物を塗布する方法としては、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ダイコート法、及びスリットコート法などの公知の塗布方法が挙げられる。
支持体上に塗布された重合性組成物を所望により乾燥させ、次いで塊状重合させる。塊状重合は重合性組成物を所定の温度に加熱して行われる。重合性組成物の加熱方法としては特に制約されず、支持体に塗布された重合性組成物を、加熱プレート上に載せて加熱する方法、プレス機を用いて加圧しながら加熱(熱プレス)する方法、加熱したローラーで押圧する方法、加熱炉内で加熱する方法などが挙げられる。
上記(b)の方法によれば、任意の形状の架橋性樹脂成形体が得られる。その形状としては、シート状、フィルム状、柱状、円柱状、及び多角柱状等が挙げられる。
型としては、従来公知の成形型、例えば、割型構造、すなわち、コア型とキャビティー型を有する成形型を用いることができる。通常、成形型の空隙部(キャビティー)に重合性組成物を注入して塊状重合させる。コア型とキャビティー型は、目的とする成形品の形状にあった空隙部を形成するように作製される。成形型の形状、材質、大きさなどは特に制限されない。さらに、ガラス板や金属板などの板状成形型と所定の厚さのスペーサーとを用意し、スペーサーを2枚の板状成形型で挟んで形成される空間内に重合性組成物を注入し塊状重合させることにより、シート状又はフィルム状の架橋性樹脂成形体を得ることもできる。
重合性組成物を成形型のキャビティー内に充填する際の充填圧力(注入圧)は、通常、0.01〜10MPa、好ましくは0.02〜5MPaである。充填圧力が低すぎると、キャビティー内周面に形成された転写面の転写が良好に行われない傾向があり、充填圧が高すぎると、成形型の剛性を高くする必要があり、経済的ではない。型締圧力は、通常、0.01〜10MPaの範囲内である。重合性組成物の加熱方法としては、成形型に配設された電熱器やスチームなどの加熱手段を利用する方法や、成形型を電気炉内で加熱する方法などが挙げられる。
上記(c)の方法によれば、シート状又はフィルム状の架橋性樹脂成形体が得られる。得られる成形体の厚さは、通常、0.001〜10mm、好ましくは0.005〜1mm、より好ましくは0.01〜0.5mmの範囲である。この範囲にあれば、積層時の賦形性、及び積層体の機械的強度や靭性などが向上し、好適である。重合性組成物の繊維状強化材への含浸は、例えば、重合性組成物の所定量を、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ダイコート法、及びスリットコート法等の公知の方法により繊維状強化材に塗布し、所望によりその上に保護フィルムを重ね、上側からローラーなどで押圧することにより行うことができる。重合性組成物を繊維状強化材に含浸させた後、含浸物を所定温度に加熱することで重合性組成物を塊状重合させ、所望の架橋性樹脂成形体を得ることができる。架橋性樹脂成形体中、繊維状強化材の含有量としては、通常、10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、より好ましくは30〜70重量%の範囲である。この範囲にあれば、得られる積層体の誘電特性と機械的強度がバランスされ、好適である。
繊維状強化材としては、無機系及び/又は有機系の繊維が使用でき、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)繊維、アラミド繊維、超高分子ポリエチレン繊維、ポリアミド(ナイロン)繊維、及び液晶ポリエステル繊維などの有機繊維;ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、タングステン繊維、モリブデン繊維、ブデン繊維、チタン繊維、スチール繊維、ボロン繊維、シリコンカーバイド繊維、及びシリカ繊維などの無機繊維;などが挙げられる。これらの中でも、有機繊維やガラス繊維が好ましく、特にアラミド繊維、液晶ポリエステル繊維、及びガラス繊維が好ましい。ガラス繊維としては、石英ガラス、Tガラス、Eガラス、NEガラス、Sガラス、Dガラス、及びHガラス等の繊維を好適に用いることができる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を組合せて用いることができる。繊維状強化材の形態としては、特に限定されず、例えば、マット、クロス、及び不織布などが挙げられる。
繊維状強化材に重合性組成物を含浸させてなる含浸物の加熱方法としては、例えば、含浸物を支持体上に設置して上記(a)の方法のようにして加熱する方法、予め型内に繊維状強化材を設置しておき、該型内で重合性組成物を含浸させて含浸物を得、前記(b)の方法のようにして加熱する方法などが挙げられる。
上記(a)、(b)及び(c)のいずれの方法においても、重合性組成物を重合させるための加熱温度は、通常、30〜250℃、好ましくは50〜200℃、より好ましくは90〜150℃の範囲であって、かつ架橋剤、通常、ラジカル発生剤の1分間半減期温度以下、好ましくは1分間半減期温度の10℃以下、より好ましくは1分間半減期温度の20℃以下である。また、重合時間は適宜選択すればよいが、通常、1秒間〜20分間、好ましくは10秒間〜5分間である。重合性組成物をかかる条件で加熱することにより未反応モノマーの少ない架橋性樹脂成形体を得ることができる。
本発明の架橋性樹脂成形体を構成する架橋性樹脂は、実質的に架橋構造を有さず、例えば、トルエンに可溶である。当該重合体の分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(溶離液:テトラヒドロフラン)で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量で、通常、1,000〜1,000,000、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは10,000〜100,000の範囲である。
本発明の架橋性樹脂成形体は、後架橋可能な樹脂成形体であるが、その構成樹脂の一部分が架橋されたものであってもよい。例えば、型内で重合性組成物を塊状重合させたときには、型の中心部分は重合反応熱が発散しにくいので、型内の一部の温度が高くなりすぎる場合がある。高温部では架橋反応が起き、架橋が生ずることがある。しかし、熱を発散しやすい表面部が後架橋可能な架橋性の樹脂で形成されていれば、本発明の架橋性樹脂成形体は所望の効果を充分に発揮し得る。
本発明の架橋性樹脂成形体は、塊状重合を完結させて得られるものであり、保管中にさらに重合反応が進行するというおそれがない。また、本発明の架橋性樹脂成形体は、ラジカル発生剤などの架橋剤を含有するが、架橋反応を起す温度以上に加熱しない限り、表面硬度が変化するなどの不具合を生じず、保存安定性に優れる。
本発明の架橋性樹脂成形体は、架橋反応によって、ガラス転移点が240℃以上、好ましくは、240〜400℃の架橋樹脂成形体が生成するものである。
また、本発明の架橋性樹脂成形体は、架橋反応によって、260℃における貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上、好ましくは1.0×10〜1.0×1011Paの架橋樹脂成形体が生成するものである。
通常、樹脂成形体は、ガラス転移点を超える程度の高温域においては、貯蔵弾性率が低下する傾向がある。しかしながら、上記の(A)成分と(B)成分とを適切な割合で含有する重合性組成物を用いて得られる本発明の架橋性樹脂成形体によれば、使用する架橋剤に応じ、適切な温度・時間で架橋反応を行うことで、ガラス転移点が高く、さらに、該ガラス転移点を超える程度の高温域においても貯蔵弾性率が低下しにくい、耐熱性に優れた架橋樹脂成形体を容易に得ることができる。
2)架橋樹脂成形体
本発明の架橋樹脂成形体は、上記の架橋性樹脂成形体を架橋させることで得られるものである。
架橋反応は、架橋性樹脂成形体を所定の温度以上に加熱することによって行うことができる。加熱温度は、通常、架橋剤により架橋反応が誘起される温度以上である。例えば、架橋剤としてラジカル発生剤を使用する場合、通常、1分間半減期温度以上、好ましくは1分間半減期温度より5℃以上高い温度、より好ましくは1分間半減期温度より10℃以上高い温度である。典型的には、100〜300℃、好ましくは150〜250℃の範囲である。加熱時間は、通常、0.1〜180分間、好ましくは0.5〜120分間、より好ましくは1〜60分間の範囲である。
また、重合性組成物を、上述した架橋性樹脂成形体が架橋する温度以上に維持することにより(具体的には、上述した温度及び時間で加熱することにより)、シクロオレフィンモノマーの塊状重合と、当該重合により生ずるシクロオレフィンポリマーにおける架橋反応とを共に進行させて、本発明の架橋樹脂成形体を製造することも可能である。このようにして架橋樹脂成形体を製造する場合、上記(a)の方法に準じ、例えば、支持体として銅箔を用いれば、銅張積層板〔Copper Clad Laminates (CCL)〕を得ることができる。
本発明の架橋樹脂成形体は、架橋密度が高く、ガラス転移点が240℃以上、好ましくは、240〜400℃であって、かつ、260℃における貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上、好ましくは1.0×10〜1.0×1011Paのものである。
また、架橋樹脂成形体のtanδは、通常、0.15未満であり、好ましくは、0.01以上0.15未満である。さらに、架橋樹脂成形体の30℃における曲げ弾性率は、通常、28GPa以上であり、好ましくは、28〜50GPaである。
貯蔵弾性率、ガラス転移点、tanδ、曲げ弾性率は、実施例に記載の方法によって求めることができる。
以上の特性を有する、本発明の架橋樹脂成形体は、該成形体を構成する架橋樹脂のガラス転移点を超える程度の高温域においても高い弾性率を有し、耐熱性に優れたものである。プリント配線板は、電子部品を、その表面などに固定するはんだリフロー工程において、通常、260℃までの高温に曝されることになるが、その際、該配線板を構成する絶縁基板と導体パターンを構成する銅箔との線膨張率差により応力が生じ、反りが基板に発生し得る。しかしながら、本発明の架橋樹脂成形体は、260℃において前記の通りの貯蔵弾性率を有し、高い強度を維持していることから、該成形体を絶縁基板として用いてなるプリント配線板では、そのような反りの発生が実質的に抑えられることになる。従って、本発明の架橋樹脂成形体は、プリント基板の材料として非常に有用である。
3)積層体
本発明の積層体は、前記架橋性樹脂成形体、又は前記架橋樹脂成形体を積層してなるものである。両成形体はそれぞれ、連続的に積層されていても、他の層を挟んで間接的に積層されていてもよい。
本発明の架橋性樹脂成形体を積層してなる積層体としては、例えば、上記(a)の方法で得られる、銅箔と架橋性樹脂成形体とが層状に一体化してなるRCCが挙げられる。また、本発明の架橋樹脂成形体を積層してなる積層体としては、例えば、上記(a)の方法に準じて得られる、銅箔と架橋樹脂成形体とが層状に一体化してなるCCLが挙げられる。上記(a)の方法において、支持体として、別途得られた架橋樹脂成形体を用いれば、架橋性樹脂成形体と架橋樹脂成形体との積層体を得ることもできる。
また、架橋性樹脂成形体がシート状又はフィルム状である場合、該成形体、及び所望により、シート状又はフィルム状の架橋樹脂成形体、金属箔、上記RCCやCCLなどの積層体等を積層し、これを熱プレスすることにより、本発明の積層体を得ることができる。
熱プレスするときの圧力は、通常、0.5〜20MPa、好ましくは3〜10MPaである。熱プレスは、真空又は減圧雰囲気下で行ってもよい。熱プレスは、平板成形用のプレス枠型を有する公知のプレス機、シートモールドコンパウンド(SMC)やバルクモールドコンパウンド(BMC)などのプレス成形機を用いて行なうことができる。
本発明の積層体は、高周波領域での誘電正接が極めて小さく、耐熱性に優れる。かかる特性を有する本発明の積層体は、高速・高周波基板材料として広く好適に用いることができる。具体的には、本発明の積層体は、情報機器用途の多層基板や、通信機器用途等のマイクロ波またはミリ波等の高周波回路基板に好適に用いることができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。各例中の部及び%は、特に断りのない限り、重量基準である。
なお、各特性の定義及び評価方法は、以下のとおりである。
(1)架橋樹脂成形体の貯蔵弾性率
積層体をエッチングすることで銅箔を除去し、試験片を作製した。次いで、粘弾性スペクトロメータ(SIIナノテクノロジー社、DMS6100標準型)を用いて、得られた試験片の260℃における貯蔵弾性率(Pa)を測定し、以下の基準で貯蔵弾性率を評価した。
○:1.0×10Pa以上
×:1.0×10Pa未満
(2)架橋樹脂成形体のガラス転移点
積層体をエッチングすることで銅箔を除去し、試験片を作製した。次いで、粘弾性スペクトロメータ(SIIナノテクノロジー社、DMS6100標準型)を用いて、得られた試験片のガラス転移点(℃)を測定し、以下の基準で評価した。
○:240℃以上
×:240℃未満
(3)架橋樹脂成形体のtanδ
積層体をエッチングすることで銅箔を除去し、試験片を作製した。次いで、粘弾性スペクトロメータ(SIIナノテクノロジー社、DMS6100標準型)を用いて、得られた試験片のtanδを1Hzの条件で測定し、そのピークトップの値から、以下の基準で評価した。
○:0.15未満
×:0.15以上
(4)架橋性樹脂成形体における保護フィルムの剥離性
架橋性樹脂成形体からポリエチレンナフタレートフィルムを剥離した際の該成形体からポリエチレンナフタレートフィルムへの転写物の有無を目視で観察し、以下の基準で保護フィルムの剥離性を評価した。
○:転写物無
×:転写物有
実施例及び比較例で用いた化合物を以下に示す。
(1)シクロオレフィンモノマー
TCDMA:テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−8−エン−3−カルボン酸2−メタクリロイルオキシエチルエステル
ETD:エチリデンテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン
(2)メタセシス重合触媒
メタセシス重合触媒1:ベンジリデン(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウムジクロリド
(3)架橋剤
架橋剤1:ジ−t−ブチルパーオキサイド(1分間半減期温度186℃)
(4)架橋助剤
架橋助剤1:トリメチロールプロパントリメタクリレート
(実施例1)
メタセシス重合触媒1 0.05部及びトリフェニルホスフィン0.01部を、インデン1.51部に溶解させて触媒液を調製した。これとは別に、シクロオレフィンモノマーとして、TCDMA 30部、ETD 70部;連鎖移動剤としてスチレン0.85部;架橋剤1 1.14部;架橋助剤1 20部をガラス容器に入れ、得られた混合物に、無機充填剤として、二酸化ケイ素(シランカップリング剤処理品 平均粒径0.5μm)80部、水酸化アルミニウム(平均粒径2.7μm)160部及び水酸化マグネシウム(平均粒径1.8μm)120部を加え、均一になるまで混合してモノマー液を調製した。次いで、得られたモノマー液に触媒液を混合することで重合性組成物1を得た。
得られた重合性組成物1を、ポリエチレンナフタレートフィルム(厚み75μm)の上に流延し、その上にガラスクロス(Eガラス、IPCスペック1078)を敷き、その上に重合性組成物1を流延し、その上にポリエチレンナフタレートフィルムを被せた。このものをローラーを用いて加圧することで、重合性組成物1をガラスクロスに含浸させた。
次いで、120℃、3.5分間の条件で重合反応を行い、厚み0.06mmの架橋性樹脂成形体1を得た。
7枚の架橋性樹脂成形体1を用意した。ポリエチレンナフタレートフィルムを剥がしてから、7枚の架橋性樹脂成形体1を積層させて積層物を得た。次いで、得られた積層物の上下を2枚の電解銅箔(古河電気工業社製、Type F0、シランカップリング剤処理品、厚み0.012mm)で挟んだ。このものに、200℃、3MPa、15分間の条件で熱プレスを行い、厚み0.4mmの積層体1を得た。
得られた積層体1を用いて上記方法により各測定を行った。
重合性組成物1の組成及び評価結果を第1表に示す。
(実施例2)
実施例1において、TCDMAの量を30部から35部に変更し、ETDの量を70部から65部に変更したことを除き、実施例1と同様の方法により重合性組成物2を得た。
実施例1において、重合性組成物1の代わりに重合性組成物2を用いたことを除き、実施例1と同様の方法により、架橋性樹脂成形体2および積層体2を製造し、各測定を行った。
重合性組成物2の組成及び評価結果を第1表に示す。
(実施例3)
実施例1において、TCDMAの量を30部から40部に変更し、ETDの量を70部から60部に変更したことを除き、実施例1と同様の方法により重合性組成物3を得た。
実施例1において、重合性組成物1の代わりに重合性組成物3を用いたことを除き、実施例1と同様の方法により、架橋性樹脂成形体3および積層体3を製造し、各測定を行った。
重合性組成物3の組成及び評価結果を第1表に示す。
(比較例1)
実施例1において、TCDMAの量を30部から20部に変更し、ETDの量を70部から80部に変更したことを除き、実施例1と同様の方法により重合性組成物4を得た。
実施例1において、重合性組成物1の代わりに重合性組成物4を用いたことを除き、実施例1と同様の方法により、架橋性樹脂成形体4および積層体4を製造し、各測定を行った。
重合性組成物4の組成及び評価結果を第1表に示す。
(比較例2)
実施例1において、TCDMAの量を30部から70部に変更し、ETDの量を70部から30部に変更したことを除き、実施例1と同様の方法により重合性組成物5を得た。
実施例1において、重合性組成物1の代わりに重合性組成物5を用いたことを除き、実施例1と同様の方法により、架橋性樹脂成形体5および積層体5を製造し、各測定を行った。
重合性組成物5の組成及び評価結果を第1表に示す。
Figure 2013256632
第1表より以下のことが分かる。
実施例1〜3の架橋樹脂成形体1〜3は、高い弾性率を有し、かつ、耐熱性に優れている。また、実施例1〜3の架橋性樹脂成形体1〜3は、保護フィルムを容易に剥離することができる。
一方、比較例1の架橋樹脂成形体4は、ガラス転移点が低く、耐熱性に劣っている。
また、比較例2の架橋樹脂成形体5は、保護フィルムを剥離することが困難であり、作業性に劣っている。

Claims (5)

  1. (A)下記式(I)
    Figure 2013256632
    〔式中、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Aは、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、又は下記式(II)
    Figure 2013256632
    (式中、Aは、炭素数1〜19のアルキレン基を表し、*は、式(I)中の脂環式構造を構成する炭素原子との結合部位を表す。)
    で示される2価の基を表す。pは1又は2を表す。〕
    で示されるシクロオレフィンモノマー、
    (B)下記式(III)
    Figure 2013256632
    〔式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、R〜Rのうち少なくとも1つは上記炭化水素基である。R又はRとR又はRは互いに結合して環構造を形成してもよい。R〜Rで表される炭化水素基、および、R又はRとR又はRが互いに結合して形成する環構造のいずれかは脂肪族炭素−炭素二重結合を有する。qは1又は2を表す。〕
    又は下記式(IV)
    Figure 2013256632
    〔式中、R、R、R及びR10は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。qは1又は2を表す。〕
    で示されるシクロオレフィンモノマー、
    (C)メタセシス重合触媒、及び
    (D)架橋剤を含有し、前記(A)成分と(B)成分との重量比〔(A)成分:(B)成分〕が、30:70〜60:40の重合性組成物を塊状重合させることにより得られる架橋性樹脂成形体であって、
    架橋反応によって、ガラス転移点が240℃以上、かつ、260℃における貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上の架橋樹脂成形体が生成するものである架橋性樹脂成形体。
  2. 前記重合性組成物が、(A)成分と(B)成分の含有量の合計が、シクロオレフィンモノマー全量中80重量%以上のものである、請求項1に記載の架橋性樹脂成形体。
  3. 前記重合性組成物が、さらに、(E)架橋助剤を含有するものである、請求項1又は2に記載の架橋性樹脂成形体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の架橋性樹脂成形体を架橋させることで得られる架橋樹脂成形体。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の架橋性樹脂成形体、又は請求項4に記載の架橋樹脂成形体を積層してなる積層体。
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