JP2013256573A - ガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム - Google Patents

ガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム Download PDF

Info

Publication number
JP2013256573A
JP2013256573A JP2012132847A JP2012132847A JP2013256573A JP 2013256573 A JP2013256573 A JP 2013256573A JP 2012132847 A JP2012132847 A JP 2012132847A JP 2012132847 A JP2012132847 A JP 2012132847A JP 2013256573 A JP2013256573 A JP 2013256573A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polybutylene terephthalate
biaxially stretched
gas barrier
terephthalate film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012132847A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6271118B2 (ja
Inventor
Nagatake Kubota
修壮 久保田
Shuichi Nagae
修一 永江
Motoki Kiyota
基 清田
Kazuhiro Hamada
和宏 浜田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOHJIN Holdings Co Ltd
Original Assignee
KOHJIN Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KOHJIN Holdings Co Ltd filed Critical KOHJIN Holdings Co Ltd
Priority to JP2012132847A priority Critical patent/JP6271118B2/ja
Publication of JP2013256573A publication Critical patent/JP2013256573A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6271118B2 publication Critical patent/JP6271118B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

【課題】コンバーティングフィルム、食品包装用フィルム、絞り成形用フィルムに適する特性のフィルム、すなわち異方性が少なく、ガスバリア性、機械的性質や寸法安定性に優れた同時二軸延伸PBTフィルムを安定して製造する。
【解決手段】4方向すべての引張破断強度が200MPa以上、引張破断伸度が50%以上150%以下で少なくとも片面に酸素バリア性を有するコート層がコートされている、ガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルムが好適である。このようなフィルムは、押出されたPBT樹脂溶融体を200℃/秒以上の極めて高い冷却速度で急冷製膜し、それを縦横それぞれ3.0〜4.0倍に同時二軸延伸することにより安定して得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は延伸加工の安定性、および生産性が良好で、かつ異方性が少なく、ガスバリア性、機械的性質や寸法安定性に優れたガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムに関するものである。
ポリブチレンテレフタレート(以下、PBT)樹脂は、優れた機械的強度、耐熱性、耐薬品性、柔軟性、透明性、表面光沢性、耐候性、および低吸水性等の特性を有しており、従来から代表的なエンジニアリングプラスチックとして幅広い分野、用途で利用されてきた。特に、注目すべきPBT樹脂の特徴として、その他汎用プラスチックと比べて結晶化速度が著しく高い点が挙げられ、その特徴を活かして各種自動車部品や電気・電子部品等の射出成形用途でハイサイクル性を目的に、近年広く用いられている。
一方、フィルム用途では、主に一般惣菜向けとしてキャスト成形による未延伸PBTフィルム、または飲料ボトルのシュリンクラベル向けに一軸延伸PBTフィルムが製造されているが、これらの同時二軸延伸でないフィルムは強度や寸法安定性に問題があるため用途が限定され、特にコンバーティングフィルムなどに用いることはできない。また、同時二軸延伸PBTフィルムに関しては、食品用包材向けにコンバーティングフィルムとして一般的に使用されている同時二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(以下、PET)フィルムと比べると耐ピンホール性、耐衝撃性が優れており、また同時二軸延伸ナイロン6(以下、ONY)フィルムと比べると耐薬品性、防湿性が優れているものの、引張破断強度や寸法安定性、異方性等のフィルムの品質面で問題点があり、またPBT樹脂の特性により安定した同時二軸延伸が難しいことから、未だ実用化に至っていないのが現状である。
PBT樹脂は、周知の通り、その高い結晶化速度の影響により同時二軸延伸が極めて困難であり、PET、ナイロン6、ポリプロピレン等の汎用プラスチックの同時二軸延伸技術をそのまま応用するだけでは安定製造は難しい。特に、未延伸原反製膜時の結晶化を極力抑え、その低結晶状態を維持したまま延伸を行うことがPBT樹脂を安定的に同時二軸延伸フィルムにする大きなポイントと言える。そのPBT樹脂の未延伸原反の製膜法、同時二軸延伸法、および同時二軸延伸フィルムの品質改善に関して、これまで種々の方法が提案されている。特許文献1、特許文献2、および特許文献3では、テンター法同時、または逐次同時二軸延伸法において、延伸温度、延伸倍率、延伸変形速度、延伸システム等の各種延伸条件、あるいは原反冷却速度等の未延伸原反製膜条件を工夫して延伸性、およびフィルム物性を改良する方法が提案されている。また、特許文献3、特許文献4、および特許文献5では、チューブラー法同時二軸延伸法において、結晶性が比較的低い未延伸原反の製膜法とその低結晶状態を延伸工程まで維持する方法、および延伸温度、延伸倍率等の各種延伸条件の適正化を図ることにより、PBT樹脂の同時二軸延伸性を向上させる方法が提案されている。さらには、同製膜、延伸技術を用いることにより、機械的強度が比較的大きく、異方性が小さい同時二軸延伸PBTフィルムを得ることが出来ている。また、特許文献6および特許文献7のガスバリアフィルムではPBTフィルム上にガスバリアコート剤を塗布する記載がある。
特開昭49−80178号公報 特開昭51−146572号公報 特開昭53−79969号公報 特開平5−261809号公報 特開平5−269843号公報 特開2005−225940号公報 特開2011−213037号公報
しかしながら、テンター法同時二軸延伸法では得られた同時二軸延伸PBTフィルムは異方性が大きく、また引張破断強度、あるいは破断伸度が低すぎる場合があり、コンバーティングフィルムとして取り扱うには、印刷やラミネート、成形等の二次加工適性の点で大きな問題があった。また、特許文献3で提案された冷却ドラムを用いたキャスト方式による原反製膜法では、未延伸原反の冷却速度をある程度までしか上げられず、急冷製膜という点で十分とは言えなかった。一方、チューブラー法同時二軸延伸法である特許文献5では、異方性は少ないものの、引張破断強度が十分とは言えず、またインモールド転写用基材フィルム用途であるため基材の破断伸度が大きく、包装用フィルム、絞り成形用としては寸法安定性の点で改善の余地があった。さらには、特許文献4で提案された原反製膜法、すなわちチューブ状に押出された溶融体の外側は直接水冷、内側は間接水冷方式では、冷却速度を上げるのが困難であり、また原反の内外で結晶性に差が生じ、その結果、PBT樹脂を安定的に延伸するポイントの一つであった原反の結晶化抑制、および原反トータルの結晶均一化の点で十分では無かったため、延伸倍率を3.0倍以上とすることができず十分な引張破断強度を得ることができなかったと推測される。さらには、原反冷却速度の観点から、生産速度アップも限界があり、さらなるPBT未延伸原反の製膜法の改良が必要であった。以上の点から特許文献6および特許文献7記載の公知の方法で得られたガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムは十分なガスバリア性は有するものの、産業上有用な引張破断強度を有していなかったと推測される。
本発明者らは、少なくとも片面に酸素バリア性を有するコート層がコートされ、4方向すべての引張破断強度が大きく、かつ引張破断伸度が50〜150%の範囲内であるポリブチレンテレフタレートフィルムが包装用、絞り成形用に適していること、さらに、極めて高い冷却速度で急冷製膜した未延伸原反を縦横同時二軸延伸することにより、延伸安定性、生産性が良好であるとともに、異方性が少なく、上記の条件を満たすガスバリア性、機械的性質や寸法安定性に優れたガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムを得ることが出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の物及び手段を提供する。
〔1〕同時二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムの少なくとも片面に酸素バリア性を有するコート層がコートされており、4方向(0°(MD)、45°、90°(TD)、135°)すべての引張破断強度が200MPa以上、引張破断伸度が50%以上150%以下であることを特徴とするガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
〔2〕沸騰水によるボイル処理を30分行った直後の20℃X85%RHに於ける酸素透過度が20cc/m・atm・24h以下である〔1〕に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
〔3〕4方向(0°(MD)、45°、90°(TD)、135°)の引張破断強度のうち、最大値と最小値の比が1.5以下であることを特徴とする〔1〕、〔2〕に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
〔4〕ポリブチレンテレフタレート樹脂を溶融押出した直後に200℃/秒以上の冷却速度で急冷製膜して得られた未延伸原反を縦横それぞれ3.0〜4.0倍同時二軸延伸することにより得られる、〔1〕〜〔3〕に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
〔5〕前記酸素バリア性を有するコート層が、ポリアミンとポリカルボン酸を重量比でポリアミン/ポリカルボン酸=12.5/87.5〜3.0.5/72.5となるように混合してなる混合物であることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
〔6〕前記ガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムと酸素バリア性を有するコート層の間に接着層を有することを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
〔7〕前記ポリカルボン酸が、ポリアクリル酸であることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
〔8〕前記ポリカルボン酸の重量平均分子量が10,000〜150,000であることを特徴とする、〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
〔9〕前記ポリアミンがポリアリルアミン、ポリエチレンイミンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
〔10〕印刷して使用されることを特徴とする〔1〕〜〔9〕に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
〔11〕食品包装用、絞り成形用の基材として使用されることを特徴とする〔1〕〜〔10〕に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
本発明者らは、極めて高い冷却速度で急冷製膜したPBT未延伸原反を縦横同時二軸延伸することにより、延伸が長時間安定的となり、生産速度アップも可能となった。また、同時二軸延伸を行う過程前後で少なくとも片面に酸素バリア性を有するコート層がコートすることにより得られた、ガスバリア性二軸延伸PBTフィルムは、引張破断強度が高く、かつ破断伸度が低いという特徴を有し、さらには物性の異方性が少なく、寸法安定性にも優れていることから、包装用、絞り成形用、一般コンバーティングフィルムとして好適に用いることが可能となった。
チューブラー同時二軸延伸装置の概略図である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(同時二軸延伸PBTフィルムの原料) 同時二軸延伸PBTフィルムに用いられる原料は、ブチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステルであれば特に限定されるものでは無いが、具体的にはグリコール成分としての1,4−ブタンジオール、又はそのエステル形成性誘導体と、二塩基酸成分としてのテレフタル酸、又はそのエステル形成性誘導体を主成分とし、それらを縮合して得られるホモ、またはコポリマータイプのポリエステルである。最適な機械的強度特性を付与するためには、ポリブチレンテレフタレート系樹脂のうち、融点200〜250℃、IV値1.10〜1.35dl/gの範囲のものが好ましく、さらには融点215〜225℃、IV値1.15〜1.30dl/gの範囲のものが特に好ましい。
ここでポリブチレンテレフタレートを主体とするコポリエステルとは、二塩基酸成分としてのテレフタル酸成分の一部を、例えばイソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸等の他の二塩基酸成分に置き換えたもの、及び/またはグリコール成分としての1,4−ブタンジオール成分の一部を、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等の他のグリコール成分に置き換えたものを縮合させたポリエステルであり、ブチレンテレフタレート単位が70%以上のものが好ましい。
なお、本発明のポリブチレンテレフタレートには、物性に支障をきたさない範囲で、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリ(エチレンテレフタレート/エチレンイソフタレート)などの他のポリエステル類やポリカーボネート、ポリアミド等を混合、あるいは積層して延伸加工をしても良く、さらに必要に応じて滑剤、アンチブロッキング剤、無機増量剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、着色剤、結晶化抑制剤、結晶化促進剤等の添加剤を加えても差し支えない。また、PBT樹脂ペレットは加熱溶融時の加水分解による粘度低下を避けるため、加熱溶融前に水分率が0.05wt%以下、好ましくは0.02wt%以下になるように十分予備乾燥を行った上で使用するのが好ましい。
(PBT未延伸原反の製造方法)前記の通り、PBT樹脂を安定的に同時二軸延伸するには、延伸前未延伸原反の結晶化を極力抑制する必要があり、押出されたPBT溶融体を冷却して製膜する際、該ポリマーの結晶化温度領域をある速度以上で冷却する、すなわち原反冷却速度が重要な因子となる。その原反冷却速度は200℃/秒以上、好ましくは250℃/秒以上、特に好ましくは350℃/秒以上であり、高い冷却速度で製膜された未延伸原反は極めて低い結晶状態を保っているため、延伸時のバブルの安定性が飛躍的に向上する。さらには高速での製膜も可能になることから、生産性も向上する。冷却速度が200℃/秒未満では、得られた未延伸原反の結晶性が高くなり延伸性が低下するばかりでなく、極端な場合には延伸バブルが破裂し、延伸が継続しない場合がある。
原反製膜方式は、前記原反冷却速度を満たす方法であれば特に限定されるものでは無いが、急冷製膜の点では内外直接水冷式がもっとも適している。その内外直接水冷式による原反製膜法の概要を以下に説明する。まず、PBT樹脂は210〜300℃の温度に設定された押出機によって溶融混練され、Tダイ製膜の場合は、シート状の溶融樹脂を水槽に浸漬することにより内外とも直接水冷する。一方、環状製膜の場合は、押出機に下向きに取り付けられた環状ダイより下方に押し出され、溶融管状薄膜が成形される。
次に環状ダイに連結されている冷却マンドレルに導かれ、冷却マンドレル各ノズルから導入された冷却水が溶融管状薄膜の内側に直接接触して冷却される。同時に、冷却マンドレルと組み合わせて使用される外部冷却槽からも冷却水が流され、溶融管状薄膜の外側にも冷却水が直接接触して冷却される。内部水、および外部水の温度は30℃以下が好ましく、急冷製膜の観点では20℃以下が特に好ましい。30℃より高くなると、原反の白化や冷却水の沸騰による原反外観不良等を招き、延伸も徐々に困難になる。
上記方法により製膜された未延伸原反の40℃、0.5kg/cm荷重下における伸び率は5%以上である。延伸性の点では、同伸び率が40%以上であることが特に望ましい。伸び率が5%未満であると、延伸バブルの揺れが大きくなるだけで無く、延伸自体が困難な場合さえある。なお、0.5kg/cm荷重は、延伸開始点部分の原反に加わる延伸応力におおよそ相当する張力である。
(同時二軸延伸PBTフィルムの製造方法)PBT未延伸原反は、25℃以下、好ましくは20℃以下の雰囲気温度に保ちつつ延伸ゾーンまで搬送する必要があり、当該温度管理下では滞留時間に関係無く、製膜直後の未延伸原反の結晶性を維持することが出来る。この延伸開始点までの結晶化制御は、前記未延伸原反の製膜技術とともに、PBT樹脂の同時二軸延伸を安定して行う上で重要なポイントと言える。
同時二軸延伸法は、例えばチューブラー方式やテンター方式が挙げられるが、縦横の強度バランスの点で、チューブラー法が特に好ましい。図1はチューブラー法同時二軸延伸装置の概略図である。延伸ゾーンに導かれた未延伸原反1は、一対の低速ニップロール2間に挿通された後、中に空気を圧入しながら延伸用ヒーター3で加熱するとともに、延伸終了点に冷却ショルダーエアーリング4よりエアーを吹き付けることにより、チューブラー法によるMD、およびTD同時二軸延伸フィルム7を得た。延伸倍率は、延伸安定性や得られた同時二軸延伸PBTフィルムの強度物性、透明性、および厚み均一性を考慮すると、MD、およびTDそれぞれ3.0〜4.0倍の範囲であることが好ましい。延伸倍率が3.0倍未満である場合、得られた同時二軸延伸PBTフィルムの引張強度や衝撃強度が不十分となり好ましくない。また4.0倍超の場合、延伸により過度な分子鎖のひずみが発生するため、延伸加工時に破断やパンクが頻繁に発生し、安定的に生産出来ない。延伸温度は、40〜80℃の範囲が好ましく、特に好ましくは45〜65℃である。前記の高い冷却速度で製造した未延伸原反は、結晶性が低いため、比較的低温域の延伸温度で安定して延伸可能である。80℃を超える高温延伸では、延伸バブルの揺れが激しくなり、大きな延伸ムラが発生して厚み精度の良好なフィルムは得られない。一方、40℃未満の延伸温度では、低温延伸による過度な延伸配向結晶化が発生し、フィルムの白化等を招き、場合によって延伸バブルが破裂し延伸継続困難となる。このように同時二軸延伸加工を施すことにより、特に強度物性が飛躍的に向上し、かつ異方性が少ない同時二軸延伸PBTフィルムを得ることが出来る。
得られた同時二軸延伸PBTフィルムを熱ロール方式またはテンター方式、あるいはそれらを組み合わせた熱処理設備に任意の時間投入し、180〜240℃、特に好ましくは190〜210℃で熱処理を行うことにより、熱寸法安定性に優れた同時二軸延伸PBTフィルムを得ることができる。熱処理温度が220℃よりも高い場合は、ボーイング現象が大きくなり過ぎて幅方向での異方性が増加する、または結晶化度が高くなり過ぎるため強度物性が低下してしまう。一方、熱処理温度が185℃よりも低い場合は、フィルムの熱寸法安定性が大きく低下するため、ラミネートや印刷加工時にフィルムが縮み易くなり、実用上問題が生じる。
本発明の同時二軸延伸PBTフィルムの厚みは、特に制限されるものでは無いが、一般コンバーティングフィルムとして用いる場合は5〜50μm、好ましくは10〜20μmである。
同時二軸延伸PBTフィルムの4方向(0°(MD)、45°、90°(TD)、135°)における引張破断強度は、いずれも200MPa以上、50%モジュラス値は100MPa以上であることが好ましく、これにより耐ピンホール性や耐衝撃性、耐突刺し性、および二次加工適性等の特性が格段に向上し、さらには薄いフィルムを作成した場合でも十分な実用上の強度を有することができる。さらに、異方性を小さくするためには、4方向(0°(MD)、45°、90°(TD)、135°)の引張破断強度のうち、最大値と最小値の比が1.5以下に調整することが好ましく、特に好ましくは1.3以下である。一方、引張破断伸度は50%以上150%以下であり、好ましくは70%以上140%以下、特に好ましくは80%以上120%以下である。150%より大きい、あるいは50%より小さい場合、印刷や他基材と貼り合わせる際の張力により、フィルムの破断や伸び等が発生しやすくなるため好ましくない。このような特性をもつフィルムは、上述した製造方法により安定して得られる。
本発明の同時二軸延伸PBTフィルムは、単独で用いることも可能だが、一種または二種以上の他基材と貼り合わせるコンバーティングフィルムとして用いることが出来る。代表的なものとして、二軸延伸ナイロン6フィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸エチレン−ビニルアルコール系フィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、二軸延伸ポリスチレンフィルム、二軸延伸芳香族ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリ塩化ビニリデンフィルム、二軸延伸ポリビニルアルコールフィルム、各種コートフィルム、各種蒸着フィルム、未延伸ポリエチレン系フィルム、未延伸ポリプロピレン系フィルム、未延伸ポリ塩化ビニルフィルム、エチレン−酢酸ビニルフィルム、アイオノマーフィルム、その他エチレンコポリマー系フィルム、未延伸ポリビニルアルコールフィルム、未延伸ナイロン6フィルム、アルミ箔、銅箔、ステンレス箔、紙、不織布、発泡ポリスチレンが挙げられる。
本発明の酸素バリア性を有するコート層(以下、バリアコート層)を少なくとも片面にコートする方法としては、公知のウェットコート、ドライコートの手法を用いることができる。ウェットコートの方法としては、リバースロールコーティング法、ディップコーティング法、メイヤーバーコーティング法、ナイフコート法、ノズルコーティング法、ダイコーティング法、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スクリーン印刷、グラビアコート、などの各種印刷法などが挙げられる。ドライコートの方法としては、原材料が真空中において加熱して蒸散するものであれば、点状もしくは細いスリット状のノズルで加熱し、蒸散・噴霧する方法などを使用することができ真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等があげられる。樹脂層を硬化させる方法は、特に限定されないが、高温加熱、紫外線照射、電子線照射、プラズマ照射などを使用することによって可能となる。ウェットコート、ドライコートの方法を2つ以上組み合わせてもよい。
前記、ウェットコートの場合、バリアコート層厚みは、0.1〜3.0μm、好ましくは0.3〜1.5μmがよい。乾燥後の厚さが0.1μm未満であると、充分なガスバリア性が発現しない。一方、乾燥後のコート層厚さが3.0μmを超えると、クラックの発生や不十分な密着強度によって、ガスバリア性が低下するし、コストアップともなるので好ましくない。
前記、ドライコートの場合、バリアコート層厚みは、0.001〜0.5μm、好ましくは0.003〜0.3μmがよい。バリアコート層の厚さが0.001μm未満であると、充分なガスバリア性が発現しない。一方、バリアコート層の厚さが0.5μmを超えると、クラックの発生や不十分な密着強度によって、ガスバリア性が低下するし、コストアップともなるので好ましくない。
本発明の酸素バリア性を有するコート層の原料としては、目的とする酸素バリア性が得られればよい。例えば、ポリカルボン酸、ポリアミン、糖類、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、膨潤性薄片状無機物、金属アルコキシド、金属アルコキシドの加水分解物、金属材料等が使用できこれらを単独もしくは2種以上混合、もしくは積層して使用してもよい。
前記、ポリカルボン酸は、分子中にカルボキシル基を2個以上有しており、これらのカルボキシル基が無水物を形成していても良く、その具体例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−メタクリル酸共重合体、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、ポリマレイン酸、エチレン−無水マレイン酸共重合体、アルギン酸のように側鎖にカルボキシル基を有する多糖類、カルボキシル基含有のポリアミドもしくはポリエステルなどを例示することができる。ポリカルボン酸が重合体の場合、その分子量は、重量平均分子量で1,000〜1,000,000が好ましく、より好ましくは10,000〜150,000、さらに好ましくは15,000〜110,000の範囲である。分子量が低すぎる場合は塗膜が脆弱になり、分子量が高すぎる場合はハンドリング性を損ない、場合によってはコート剤中で凝集しバリア性を損なう可能性がある。
前記、ポリアミンは、分子中にアミノ基として第一級、第二級から選ばれる少なくとも1種のアミノ基を2個以上有しており、その具体例としては、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、分岐状ポリエチレンイミン、線状ポリエチレンイミン、ポリリジン、キトサンのように側鎖にアミノ基を有する多糖類、ポリアルギニンのように側鎖にアミノ基を有するポリアミド類などを例示することができる。分子量に関しては、重量平均分子量で5000〜150000の範囲であることが好ましい。分子量が低すぎる場合は塗膜が脆弱になり、分子量が高すぎる場合はハンドリング性を損ない、場合によってはコート剤中で凝集しバリア性を損なう可能性がある。
前記、ポリビニルアルコール系樹脂は、酢酸基が数十% 残存している部分ケン化ポリビニルアルコール系樹脂、酢酸基が残存しない完全ケン化ポリビニルアルコール、又はOH基が変性された変性ポリビニルアルコール系樹脂、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体のケン化物等のエチレン− 酢酸ビニルランダム共重合体をケン化して得られるものを使用することができる。具体的には、酢酸基が数十モル%残存している部分ケン化物から、酢酸基が数モル%しか残存していないかまたは酢酸基が残存しない完全ケン化物まで含み、特に限定されるものではないが、ガスバリア性の観点から好ましいケン化度は、80モル%以上、より好ましくは、90モル%以上、さらに好ましくは、95モル%以上であるものを使用することが望ましいものであるまた、上記のエチレン・ビニルアルコール共重合体中のエチレンに由来する繰り返し単位の含量(以下「エチレン含量」ともいう)は、通常、0〜50モル%、好ましくは、20〜45モル%であるものを使用することが好ましいが、特に限定されるものではない。
前記、膨潤性薄片状無機物は、水に分散することで膨潤し、アスペクト比(薄片状無機物の直径/厚み)が25以上であることが好ましく、25未満であれば良好なバリア性が得られにくい。膨潤性薄片状無機物は、天然物もしくは合成物のいずれであっても良く、これらの混合物であっても良い。天然物としてはモンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイト等のスメクタイト系の粘土鉱物。モンモリロナイト含有量の高いベントナイト。純雲母、脆雲母等のマイカ系粘土鉱物。合成物としては、合成ヘクトライト(ケイ酸ナトリウム・マグネシウム)、合成ベントナイト、合成サポナイト、合成マイカなどを例示することができ、これらのうちから選ばれる少なくとも1種を添加することができる。
前記、金属アルコキシドは一般式R1n M(OR2)m( ただし、式中、R 1 、R 2 は、炭素数1 〜 8 の有機基を表し、M は、金属原子を表し、n は、0 以上の整数を表し、m は、1 以上の整数を表し、n + m は、M の原子価を表す。) で表される少なくとも1 種以上のアルコキシドでM で表される金属原子としては、ケイ素、ジルコニウム、チタン、アルミニウム、その他等を使用することができる。Mがケイ素である場合、例えばシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメチルシラン、エチルシラン、ジエチルシラン、トリエチルシラン、テトラエチルシラン、プロポキシシラン、ジプロポキシシラン、トリプロポキシシラン、テトラプロポキシシラン、ジメチルジシロキサン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ウンデカメチルシクロヘキサシロキサン、ジメチルジシラザン、トリメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン、デカメチルシクロペンタシラザン、ウンデカメチルシクロヘキサシラザン等を使用することができる。
前記、金属材料はアルミニウム、亜鉛、マグネシウム、錫、チタン、インジウム、クロム、ニッケル、銅、鉛、鉄等が使用でき、これらの酸化物であってもよい。
前記の原料の中でも、本発明のガスバリア性、機械的性質や寸法安定性に優れたガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムを得るために好ましくは、ポリアミンとポリカルボン酸をそれぞれ重量比でポリアミン/ポリカルボン酸=12.5/87.5〜27.5/72.5となるように混合する。アミノ基の量がこれより少ないとカルボキシル基の架橋が不十分となり、逆に、アミノ基の量がこれより多いとアミノ基の架橋が不十分となる。
本願のガスバリアフィルムは、特に酸素バリア性に優れ、前述のバリア層を設けることで、沸騰水でボイル処理を30分行った直後の20℃×85%RHの酸素透過度が20cc/m・atm・24h以下となる。
前記のポリアミンとポリカルボン酸の反応を速やかに、もしくは穏和な条件で完了させるために、触媒や縮合剤を添加しても良い。触媒や縮合剤としては、オクチル酸スズ(II)、ジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ(IV)などのスズを含有する化合物。三酸化アンチモン、シュウ酸チタン酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸マンガン、次亜リン酸、次亜リン酸マンガン、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸ナトリウム、酢酸亜鉛、チタンラクテート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルブトキシド、チタンブトキシドダイマー、チタンテトラ−2−エチルヘキソキシド、チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)、チタンテトラアセチルアセトネート、チタニウムジ−2−エチルヘキソキシビス(2−エチル−3−ヒドロキシヘキソキシド)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)、ポリヒドロキシチタンステアレート、2,4,6−トリクロロベンゾイルクロリド、ジフェニルリン酸アジド、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリスジメチルアミノホスホニウム塩。N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシスクシンイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩などのカルボジイミド系化合物。4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド(DMT−MM)などを例示することができ、これらのうちから選ばれる、1種類以上を添加しても良い。
本発明のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムのガスバリアコート層には、前述した原料以外に、そのガスバリア性を損なわない範囲で、他の成分を含有させてもよい。該各種の添加剤としては、公知の耐候剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、着色剤等が使用できる。
前記のガスバリアコート層をPBTフィルムの少なくとも片面に設ける工程は、PBTフィルムの同時二軸延伸前、同時二軸延伸後、同時二軸延伸熱処理後のいずれの段階で設けてもよい。ガスバリアコート剤を塗布後は、バリアコート層の乾燥および熱処理を行い、高湿度下においても高いガスバリア性を有するバリアコート層を形成させる。具体的には、乾燥後、さらに同時二軸延伸後もしくは同時二軸延伸熱処理後、140以上260℃以下で1秒以上、好ましくは180以上215℃以下で45秒以上の熱処理を行う。140℃よりも低いと十分な熱処理効果が得られにくく、沸騰水によるボイル処理を30分行った直後の20℃×85%RHの酸素透過度が20cc/m・atm・24h以下であるガスバリア性フィルムを得ることが困難となる。また、基材フィルムの融点付近であれば基材の強度が著しく低下するため好ましくない。
本発明において、プラスチックフィルムからなる基材とガスバリアコート剤塗布層との間に接着層を設けても良い。この接着層を形成する接着剤の具体例としてはカルボキシル基、酸無水物基、オキサゾリン基、チオイソシアネート基、エポキシ基を含む化合物を含有したものが挙げられる。接着剤中に無機フィラーを添加しても良く、添加する無機フィラーとしては、接着層中に均一に微分散し透明性を得る事が出来れば特に限定はされず、具体的にはシリカ、タルク、アルミナ、ウンモ、炭酸カルシウム等が挙げられる。無機フィラーは、表面未処理のもの、表面処理したものともに使用できる。
前述の接着剤を、プラスチックフィルムからなる基材に塗布するには、通常のコーティング法を用いることができる。例えば、リバースロールコーティング法、ディップコーティング法、メイヤーバーコーティング法、ナイフコート法、ノズルコーティング法、ダイコーティング法、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スクリーン印刷、グラビアコート、などの各種印刷法などが挙げられる。これらを組み合わせてもよい。接着剤をコート後、乾燥することで、接着層が形成される。
乾燥後の接着層の厚みは、0.02〜0.40μm、好ましくは0.06〜0.20μmがよい。乾燥後の厚さが0.02μm未満であると、充分な接着力が発現しない。一方、乾燥後のコート層厚さが0.40μmを超えると、コストアップともなるので好ましくない。
また、本発明のガスバリア性二軸延伸PBTフィルムは、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷といった既知の印刷方法により印刷を施して用いることも出来る。
本発明のガスバリア性二軸延伸PBTフィルムは、特に食品包装用フィルム、リチウムイオン2次電池用、医薬PTP用等の冷間(常温)成形用フィルム、および食品等の容器成形貼り合わせ用フィルムとして好適に用いることが出来る。
以下に実施例および比較例を用いて、本発明を具体的に説明する。
<コート剤調製に使用したポリマー>
(1) ポリアミン
・ポリアリルアミン:日東紡績株式会社製ポリアリルアミン10wt%水溶液「PAA−10C」。
・ポリエチレンイミン:純正化学株式会社製「ポリエチレンイミン 10000」1.25重量部に純水11.25重量部を加え、10wt%に希釈した水溶液。表1では「PEI」と表記。
(2) ポリカルボン酸
・ポリアクリル酸:重量平均分子量20,000〜30,000。東亜合成株式会社製ポリアクリル酸40wt%水溶液「ジュリマーAC−10L」10.0重量部に25wt%アンモニア水10.0重量部を加えて20wt%に希釈した、カルボキシル基に対するアンモニアの添加量が2.6当量である水溶液。もしくは、東亜合成株式会社製ポリアクリル酸40wt%水溶液「ジュリマーAC−10L」10.0重量部に25wt%アンモニア水3.03重量部、純水7.00重量部を加えて20wt%に希釈した、カルボキシル基に対するアンモニアの添加量が0.8当量である水溶液。表1では「AC−10L」と表記。
・ポリアクリル酸アンモニウム:重量平均分子量100,000。東亜合成株式会社製ポリアクリル酸アンモニウム30wt%水溶液「アロンA−30」10.0重量部に純水10.0重量部を加えて15wt%に希釈した水溶液。表1では「A−30」と表記。
<実施例1>
(ガスバリアコート剤の調整)
表2に示す、ポリアミンとアンモニア添加量のポリカルボン酸とを、表2に示す重量比で混合して、表2に示す濃度のガスバリアコート剤を得た。この時、ガスバリアコート剤中にゲル状物や塊状物が見られた場合は、50℃の水浴で加温しながらゲル状物や塊状物が無くなるまで撹拌を行い、ガスバリアコート剤を得た。
(ガスバリア性二軸延伸PBTフィルムの製造)
次に、140℃で5時間熱風乾燥機にて乾燥したPBT樹脂ペレット(ホモタイプ、融点=224℃、IV値=1.26dl/g)を押出機中、シリンダーおよびダイ温度210〜260℃の各条件で溶融混練して溶融管状薄膜を環状ダイより下方に押し出した。引き続き、冷却マンドレルの外径を通しカラプサロールで折り畳んだ後、引取ニップロールにより1.2m/minの速度で製膜引取りを行った。溶融管状薄膜に直接接触する冷却水の温度は内側、外側ともに20℃であり、原反冷却速度は416℃/秒であった。未延伸原反の厚みは130μm、折径は143mmであり、PBT樹脂中にはあらかじめ滑剤としてステアリン酸マグネシウムを1000ppm添加した。以上の条件で製膜し未延伸原反1を得た。得られた未延伸原反1に表1記載の通り延伸前に、前記ガスバリアコート剤をグラビアコートにより塗布しガスバリアコート層を設け、未延伸原反が20℃を超えないように乾燥し、低速ニップロール2まで搬送し、図1に示す構造のチューブラー同時二軸延伸装置にて縦横同時二軸延伸を行った。延伸倍率はMDが3.5倍、TDが3.5倍であり、延伸温度は60℃であった。次に、この同時二軸延伸フィルム7を熱ロール式、およびテンター式熱処理設備にそれぞれ投入し、所定の引張破断強度、酸素透過度がでるように210℃で熱処理を施すことにより本発明のガスバリア性二軸延伸PBTフィルムを得た。なお、ガスバリア性二軸延伸PBTフィルムのPBT層の厚みは15μm、ガスバリアコート層の厚みは表2の通りであった。
(原反冷却速度の測定方法)前記原反冷却速度は下記に示した式により算出した。溶融薄膜、および原反温度は接触式の放射温度計にて測定した。また、冷却開始点は溶融薄膜が冷却水、または冷却装置に接触する部分、冷却終了点は未延伸原反の温度が30℃に到達する部分をいう。
原反冷却速度(℃/秒)=(冷却開始点直前の溶融薄膜温度−冷却終了点の原反温度)(℃)/(冷却開始点〜冷却終了点間距離)(m)×冷却開始点〜冷却終了点間の原反の通過速度(m/秒)
(延伸バブルの安定性)延伸時のバブル安定性は、目視にて下記4段階で評価した。
◎: 延伸バブルの揺れがほとんど無く安定性に優れ、連続生産も十分可能。
○: 延伸バブルの揺れがやや見られるが、連続生産性に支障が無い。
△: 延伸バブルの揺れ大きく、長時間の連続生産は困難。
×: 短時間で延伸バブルの破裂やフィルムの破断が発生。
(未延伸原反の40℃、0.5kg/cm荷重下における伸び率の評価方法)前記製膜直後の未延伸原反を直ちに−20℃に冷却し、SIIナノテクノロジー製−EXSTAR6220を使用し、チャック間10mm、1400mN/3mm試験巾の一定荷重下で、0〜200℃の温度範囲を10℃/分ピッチで昇温し、各温度における未延伸原反の伸び率を連続的に測定した。未延伸原反伸び率の温度カーブより求めた40℃での伸び率は43%であった。
(同時二軸延伸PBTフィルムの引張破断強伸度の評価方法) 同時二軸延伸PBTフィルムの引張破断強伸度は、オリエンテック製―テンシロン(RTC−1210−A)を使用し、試料幅15mm、チャック間100mm、引張速度200mm/minの条件で、0℃(MD)方向/45°方向/90°(TD)方向/135°方向の4方向についてそれぞれ測定を行った。得られた応力−ひずみ曲線に基づいて求めた、各方向での引張破断強度、破断伸度、および4方向の引張破断強度のうち最大値と最小値の比を表1に示した。
(酸素透過度測定)イリノイ社製酸素透過度測定装置model8000を用いた。測定に際しては、以下の方法で行った。
(1) 前処理を行わずに20℃×85%RHでの酸素透過度の測定
(2) 前処理として沸騰水(98〜100℃)で30分間ボイル処理を行い、水滴を拭き取った後、直ちに20℃×85%RHでの酸素透過度の測定
<実施例2〜7、比較例1〜6> 実施例1において、各種条件を表1、表2に記載した条件に変えた以外は実施例1と同様に行った。
表1に示すように、押出されたPBT樹脂溶融体を200℃/秒以上の極めて高い冷却速度で急冷製膜し、40℃、0.5kg/cm荷重下における伸び率が5%以上の未延伸原反をチューブラー法で縦横同時二軸延伸することにより、延伸バブルの揺れがほとんど無く安定性に優れ、連続運転も十分可能なレベルに生産性が向上した。また、得られたガスバリア性二軸延伸PBTフィルムは、異方性が少なく、かつ引張破断強度が高く、引張破断伸度が低く、沸騰水によるボイル処理を30分行った直後の20℃×85%RHに於ける酸素透過度が20cc/m・atm・24h以下という特徴を有していることが分かった。
Figure 2013256573
Figure 2013256573
本発明の同時二軸延伸PBTフィルムが利用される分野、および用途としては、異方性が少なく、ガスバリア性、機械的性質や寸法安定性が良好で、一種または二種以上の他基材とラミネート、あるいは印刷等の二次加工適性に優れていることから、乾燥食品、水物食品、保香食品、レトルト食品等の一般食品包装用コンバーティングフィルムとして利用可能である。また、引張強度等の機械的強度が高く、張出し成形、または深絞り成形などの冷間(常温)成形性にも優れており、かつ防湿性、耐酸性が良好なため、水分や酸素の侵入を極度に嫌う電解液を使用したリチウムイオン二次電池の電池ケース用外装材の主要基材、およびそれ以外の一次電池、二次電池などにおいても使用可能である。さらには弁当容器、トレー、丼容器他、多様な形状の容器向けに深絞りが可能な熱成形用包材の主要基材としても好適に用いることが出来る。
1 未延伸原反
2 低速ニップロール
3 延伸用ヒーター
4 冷却ショルダーエアーリング
5 カラプサロール
6 高速ニップロール
7 同時二軸延伸フィルム

Claims (11)

  1. 同時二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムの少なくとも片面に酸素バリア性を有するコート層がコートされており、4方向(0°(MD)、45°、90°(TD)、135°)すべての引張破断強度が200MPa以上、引張破断伸度が50%以上150%以下であることを特徴とするガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
  2. 沸騰水によるボイル処理を30分行った直後の20℃X85%RHに於ける酸素透過度が20cc/m・atm・24h以下である請求項1に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
  3. 4方向(0°(MD)、45°、90°(TD)、135°)の引張破断強度のうち、最大値と最小値の比が1.5以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
  4. ポリブチレンテレフタレート樹脂を溶融押出した直後に200℃/秒以上の冷却速度で急冷製膜して得られた未延伸原反を縦横それぞれ3.0〜4.0倍同時二軸延伸することにより得られる、請求項1〜3に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
  5. 前記酸素バリア性を有するコート層が、ポリアミンとポリカルボン酸を重量比でポリアミン/ポリカルボン酸=12.5/87.5〜3.0.5/72.5となるように混合してなる混合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
  6. 前記ガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムと酸素バリア性を有するコート層の間に接着層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
  7. 前記ポリカルボン酸が、ポリアクリル酸であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
  8. 前記ポリカルボン酸の重量平均分子量が10,000〜150,000であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
  9. 前記ポリアミンがポリアリルアミン、ポリエチレンイミンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
  10. 印刷して使用されることを特徴とする請求項1〜9に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
  11. 食品包装用、絞り成形用の基材として使用されることを特徴とする請求項1〜10に記載のガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム。
JP2012132847A 2012-06-12 2012-06-12 ガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム Active JP6271118B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012132847A JP6271118B2 (ja) 2012-06-12 2012-06-12 ガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012132847A JP6271118B2 (ja) 2012-06-12 2012-06-12 ガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013256573A true JP2013256573A (ja) 2013-12-26
JP6271118B2 JP6271118B2 (ja) 2018-01-31

Family

ID=49953276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012132847A Active JP6271118B2 (ja) 2012-06-12 2012-06-12 ガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6271118B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014184678A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Kohjin Film & Chemicals Co Ltd ガスバリア性フィルム及び製造方法
JP2015150836A (ja) * 2014-02-18 2015-08-24 凸版印刷株式会社 ガスバリア積層体
WO2016017544A1 (ja) * 2014-07-31 2016-02-04 三井化学東セロ株式会社 ガスバリア用塗材、ガスバリア性フィルム、及び積層体
KR20170013281A (ko) 2014-05-21 2017-02-06 도요보 가부시키가이샤 2축 연신 폴리부틸렌테레프탈레이트 필름 및 그의 제조 방법, 및 가스 배리어성 적층 필름
JP2019034460A (ja) * 2017-08-14 2019-03-07 三井化学東セロ株式会社 ガスバリア性積層体およびその製造方法ならびに包装体
JP2019119177A (ja) * 2018-01-10 2019-07-22 興人フィルム&ケミカルズ株式会社 二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムを含む真空成形用又は真空圧空成形用包材
JP2020073627A (ja) * 2018-08-22 2020-05-14 ミツビシ ポリエステル フィルム ジーエムビーエイチ 塗布層を有するポリエステルフィルム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5379969A (en) * 1976-12-24 1978-07-14 Unitika Ltd Production of biaxially stretched film
JP2002069276A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Unitika Ltd ガスバリヤー性ポリエステルフィルム及びその製造方法
JP2011213037A (ja) * 2010-04-01 2011-10-27 Kohjin Co Ltd ガスバリア性フィルム及び製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5379969A (en) * 1976-12-24 1978-07-14 Unitika Ltd Production of biaxially stretched film
JP2002069276A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Unitika Ltd ガスバリヤー性ポリエステルフィルム及びその製造方法
JP2011213037A (ja) * 2010-04-01 2011-10-27 Kohjin Co Ltd ガスバリア性フィルム及び製造方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014184678A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Kohjin Film & Chemicals Co Ltd ガスバリア性フィルム及び製造方法
JP2015150836A (ja) * 2014-02-18 2015-08-24 凸版印刷株式会社 ガスバリア積層体
KR20170013281A (ko) 2014-05-21 2017-02-06 도요보 가부시키가이샤 2축 연신 폴리부틸렌테레프탈레이트 필름 및 그의 제조 방법, 및 가스 배리어성 적층 필름
US10995224B2 (en) 2014-07-31 2021-05-04 Mitsui Chemicals Tohcello, Inc. Coating material for gas barrier, gas barrier film, and laminated body
CN106574140A (zh) * 2014-07-31 2017-04-19 三井化学东赛璐株式会社 气体阻隔用涂布材料、气体阻隔性膜及层叠体
JPWO2016017544A1 (ja) * 2014-07-31 2017-04-27 三井化学東セロ株式会社 ガスバリア用塗材、ガスバリア性フィルム、及び積層体
WO2016017544A1 (ja) * 2014-07-31 2016-02-04 三井化学東セロ株式会社 ガスバリア用塗材、ガスバリア性フィルム、及び積層体
US11427715B2 (en) 2014-07-31 2022-08-30 Mitsui Chemicals Tochello, Inc. Coating material for gas barrier, gas barrier film, and laminated body
JP2019034460A (ja) * 2017-08-14 2019-03-07 三井化学東セロ株式会社 ガスバリア性積層体およびその製造方法ならびに包装体
JP2019119177A (ja) * 2018-01-10 2019-07-22 興人フィルム&ケミカルズ株式会社 二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムを含む真空成形用又は真空圧空成形用包材
JP7194925B2 (ja) 2018-01-10 2022-12-23 興人フィルム&ケミカルズ株式会社 二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムを含む真空成形用又は真空圧空成形用包材
JP2020073627A (ja) * 2018-08-22 2020-05-14 ミツビシ ポリエステル フィルム ジーエムビーエイチ 塗布層を有するポリエステルフィルム
US11752678B2 (en) * 2018-08-22 2023-09-12 Mitsubishi Polyester Film Gmbh Polyester film with coating

Also Published As

Publication number Publication date
JP6271118B2 (ja) 2018-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6414724B2 (ja) ガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム
JP6271118B2 (ja) ガスバリア性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム
JP5888860B2 (ja) 二軸延伸ポリブチレンテレフタレート系フィルム、およびそれを用いた冷間成形用電池ケース包材
TWI600539B (zh) 阻氣性積層體
JP6032780B2 (ja) 二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム
CN111886131A (zh) 阻隔树脂膜、阻隔层积体和使用了该阻隔层积体的包装材料
WO2017130952A1 (ja) 半導体パッケージの製造方法および半導体パッケージの製造工程用離型フィルム
JP2016104565A (ja) 二軸延伸ポリブチレンテレフタレート系フィルム、およびそれを用いた冷間成形用電池ケース包材
JP6588720B2 (ja) 易引裂性二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム
JP2022124921A (ja) 二軸延伸フィルム
CN116507477A (zh) 聚酯系热收缩膜
JP2004034451A (ja) 熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造方法
JP6522958B2 (ja) ガスバリア性マットフィルム
JP5598178B2 (ja) 耐候性ポリエステルフィルム
JP5391666B2 (ja) 二軸延伸フィルム
JP7357422B1 (ja) ガスバリア性積層体及びその製造方法
JP6516515B2 (ja) アルコール含有物用包装用袋
JP2007182509A (ja) 成形転写用二軸延伸ポリエステルフィルム
KR20190133266A (ko) 중합체성 가소제로 가소화된 코폴리에스터
JP2015168163A (ja) ガスバリア性積層体
JP6351308B2 (ja) 積層体
JP4660906B2 (ja) 成形加工用二軸延伸ポリエステルフィルム
CN113905958B (zh) 将纵(长度)方向作为主收缩方向的热收缩性聚酯系薄膜
JP2010126537A (ja) 二軸延伸フィルム
JP4779250B2 (ja) 加工用二軸延伸ポリエステルフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20140117

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160520

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160520

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161012

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161227

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170110

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20170310

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6271118

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250