JP2013255694A - ガイドワイヤ - Google Patents

ガイドワイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2013255694A
JP2013255694A JP2012133711A JP2012133711A JP2013255694A JP 2013255694 A JP2013255694 A JP 2013255694A JP 2012133711 A JP2012133711 A JP 2012133711A JP 2012133711 A JP2012133711 A JP 2012133711A JP 2013255694 A JP2013255694 A JP 2013255694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide wire
resin layer
core shaft
resin
bulging portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012133711A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5888740B2 (ja
Inventor
Hideo Mifune
英雄 三舩
Shuya Furukawa
宗也 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Intecc Co Ltd
Original Assignee
Asahi Intecc Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Intecc Co Ltd filed Critical Asahi Intecc Co Ltd
Priority to JP2012133711A priority Critical patent/JP5888740B2/ja
Publication of JP2013255694A publication Critical patent/JP2013255694A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5888740B2 publication Critical patent/JP5888740B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】
ガイドワイヤの基端に与えられた超音波振動の減衰を防止して、ガイドワイヤの先端への超音波振動の伝達効率を向上させることで、血管等の閉塞部に対する破砕特性を向上させたガイドワイヤを提供することを課題とする。
【解決手段】
ガイドワイヤ1は、コアシャフト2と、そのコアシャフト2を被覆する樹脂層3と、を備え、樹脂層3は発泡している樹脂から形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガイドワイヤに関する。
近年、血管等の管状器官に発生した閉塞部を治療する方法の一つとして、カテーテルやステント等を用いた内科的な処置である経皮的冠動脈冠動脈インターベンション(以下、PCIとする。)が提案されている。また、最近のPCIでは、このような狭窄部を治療する方法の一つとして、ガイドワイヤを用いて超音波振動を閉塞部に当てて閉塞部を破砕する方法も提案されており、このガイドワイヤを構成する部品の材質やその構造が日々検討されている。
例えば、特許文献1には、微発泡樹脂層を備えたカテーテルが記載されているが、このような発泡樹脂をガイドワイヤに適用された事例は報告されておらず、発泡樹脂が与えるガイドワイヤへの効果についても検討されていない。
また、特許文献2には、ガイドワイヤの芯線の先端に拡径部が形成されているガイドワイヤの芯線が記載されているが、特許文献1と同様に、このような芯線を超音波振動用のガイドワイヤに適用した事例は報告されておらず、この拡径部が与える超音波振動用のガイドワイヤへの効果についても検討されていない。
特開2001−321447 特開平7−275367
超音波振動によって狭窄部を破砕するガイドワイヤは、ガイドワイヤの基端に与えられた超音波振動がガイドワイヤの先端で減衰してしまう問題を有しており、上述したように、特許文献1に記載されたカテーテルや特許文献2に記載されたガイドワイヤを構成する材料や構造を超音波振動用のガイドワイヤに用いた先行技術は存在しておらず、超音波振動用のガイドワイヤの特有の問題である超音波振動の減衰について未だ解決できていない。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、ガイドワイヤの基端に与えられた超音波振動の減衰を防止して、ガイドワイヤの先端への超音波振動の伝達効率を向上させることで、血管等の閉塞部に対する破砕特性を向上させたガイドワイヤを提供することを目的とする。
<1>本願請求項1に係る発明は、コアシャフトと、前記コアシャフトを被覆する樹脂層と、から構成され、前記樹脂層が、発泡樹脂で形成されている、ガイドワイヤを特徴とする。
<2>請求項2に係る発明は、請求項1に記載のガイドワイヤにおいて、前記樹脂層の表面側における前記発泡樹脂の空隙率が、前記樹脂層のコアシャフト側における前記発泡樹脂の空隙率よりも低くなっている、ガイドワイヤを特徴とする。
<3>請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のガイドワイヤにおいて、前記樹脂層の少なくとも一部の表面に前記樹脂層よりも高い剛性を有する高剛性樹脂層をさらに設けたことを特徴とする、ガイドワイヤを特徴とする。
<4>請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載されたガイドワイヤにおいて、前記コアシャフトの先端に膨隆部が設けられている、ガイドワイヤを特徴とする。
<5>請求項5に係る発明は、請求項4に記載のガイドワイヤにおいて、前記膨隆部の先端部を覆う前記樹脂層の厚さは、前記膨隆部の基端部を覆う樹脂層の厚さよりも薄い、ガイドワイヤを特徴とする。
<6>請求項6に係る発明は、請求項4または請求項5に記載のガイドワイヤにおいて、前記膨隆部の先端部は、少なくともその一部が露出している、ガイドワイヤを特徴とする。
<7>請求項7に係る発明は、請求項4に記載のガイドワイヤにおいて、前記膨隆部の先端部は、前記樹脂層を形成している発泡樹脂の密度又は硬度よりも高い、密度又は硬度を有する硬質樹脂で形成された硬質樹脂層によって被覆されている、ガイドワイヤ。
<1>請求項1に記載のガイドワイヤは、ガイドワイヤが、コアシャフトと、コアシャフトを覆う樹脂層とから構成され、樹脂層が発泡樹脂から形成されていることから、コアシャフトと発泡樹脂との境界面における音響インピーダンス(ρc)に大きな差を設けることができるので、超音波振動がコアシャフトと樹脂層との間の境界面で反射されることにより、ガイドワイヤの手元側から与えた超音波振動の損失を防止して、ガイドワイヤの超音波振動の伝達性を向上させて、延いては、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤの破砕特性を向上させることができる。
<2>請求項2に記載のガイドワイヤは、樹脂層の表面側における発泡樹脂の空隙率が、コアシャフト側における発泡樹脂の空隙率よりも低くなっていることから、樹脂層の表面側の強度を高く保つことによって、ガイドワイヤの堅牢性を向上させて、コアシャフトの変形を防止するので、コアシャフトの変形による超音波振動の損失を防止することができ、延いては、ガイドワイヤの手元側から先端側への超音波振動の伝達性をより向上させることができる。
<3>請求項3に記載のガイドワイヤは、樹脂層の少なくとも一部の表面に樹脂層よりも高い剛性を有する高剛性樹脂層をさらに設けていることから、ガイドワイヤの堅牢性をさらに向上させて、コアシャフトの変形をさらに防止するので、コアシャフトの変形による超音波振動の損失をさらに防止することができ、延いては、ガイドワイヤの手元側から先端側への超音波振動の伝達性をより向上させることができる。
<4>請求項4に記載のガイドワイヤは、膨隆部がコアシャフトの先端に設けられていることから、ガイドワイヤの先端に位置する血管等の閉塞部に対してガイドワイヤの先端を押し当てることによって、閉塞部を広い面積で破砕することができるので、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤの破砕特性を大幅に向上させることができる。
<5>請求項5に記載のガイドワイヤは、膨隆部の先端部を覆う樹脂層の厚さが、膨隆部の基端部を覆う樹脂層の厚さよりも薄いことから、膨隆部の先端部に伝達された超音波振動を血管等の閉塞部に対して効率よく伝達させることができるので、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤの破砕特性をさらに向上させることができる。
<6>請求項6に記載のガイドワイヤは、膨隆部の先端部が露出していることから、膨隆部の先端部に伝達された超音波振動を血管等の閉塞部に対して確実に伝達することができるので、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤの破砕特性を大幅に向上させることができる。
<7>請求項7に記載のガイドワイヤは、膨隆部の先端部が樹脂層を形成している発泡樹脂の密度又は硬度よりも高い樹脂で形成された硬質樹脂層によって被覆されていることから、膨隆部の先端部に伝達された超音波振動を血管等の閉塞部に対して効率よく伝達させることができるので、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤの破砕特性を大幅に向上させることができる。
本発明の第1実施形態を示すガイドワイヤの全体図である。 本発明の第2実施形態を示すガイドワイヤの構成図であり、(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)のA−A断面におけるガイドワイヤの横断面の拡大図である。 本発明の第3実施形態を示すガイドワイヤの全体図である。 本発明の第4実施形態を示すガイドワイヤの構成図であり、(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)のB−B断面におけるガイドワイヤの横断面の拡大図であり、(c)は(b)におけるガイドワイヤの変形例を示した図である。 本発明の第5実施形態を示すガイドワイヤの構成図であり、(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)におけるガイドワイヤの先端近傍の拡大図である。 本発明の第6実施形態を示すガイドワイヤの全体図である。 本発明の第7実施形態を示すガイドワイヤの全体図である。
まず、本発明のガイドワイヤについての説明を行う前に、本発明の理解を容易にする為、超音波振動の特性について述べる。
超音波振動を含む音波の媒体間における反射は、音響インピーダンス(ρc)という、ρ:媒体の密度と、c:媒体の音速との積で定義された値の差によって左右され、媒体間の音響インピーダンスの差が同じか小さければ、媒体間に伝達される音波は反射されることなく、又は、その反射を極力抑えることができるものの、媒体間の音響インピーダンスの差が大きければ、媒体間に伝達される音波は材質間の界面で反射されることが知られている。
また、一般的に音響インピーダンスは、媒体の密度が大きい程、音響インピーダンスも高くなる傾向があり、金属のような固体では密度が高い為、音響インピーダンスの値は大きくなり、空気のような気体では密度が低い為、音響インピーダンスの値は小さくなる。
媒体間の音波の反射について、例えば、水の音響インピーダンスは約1.5×10N・s/mであり、空気の音響インピーダンスは0.0004×10N・s/mである。水と空気の音響インピーダンスの差は非常に大きく、この為、空気中から伝達された音(音波)等は、その殆どが水と空気との界面で反射され水中に届くことは無い。このことは、経験的に知られている。
上述したように、超音波振動を含む音波の媒体(材質)間における反射は、音響インピーダンスの差によって決定される。
以下、本発明のガイドワイヤを図面に示す好適実施形態に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態のガイドワイヤを示す全体図である。
なお、図1では、説明の都合上、左側を「先端」、右側を「基端」として説明する。
また、図1では、理解を容易にするため、ガイドワイヤ1の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ1の全体を模式的に図示しているため、寸法比は実際とは異なる。
図1において、ガイドワイヤ1は、コアシャフト2と、コアシャフト2を覆う樹脂層3と、を備えている。コアシャフト2は、主体部200と、主体部200の先端に位置し、外径が先端に向って減少している先端側テーパー部210と、先端側テーパー部210の先端に位置する先端側小径部220と、主体部200の基端に位置し、外径が基端に向かって減少している基端側テーパー部250と、基端側テーパー部250の基端に位置する基端側小径部260と、を有している。
樹脂層3は、コアシャフト2の主体部200、先端側テーパー部210、及び先端側小径部220の形状に沿ってコアシャフト2を覆っている為、先端側小径部220を覆う樹脂層3を含めたガイドワイヤ1の外径は、主体部200を覆う樹脂層3を含めたガイドワイヤ1の外径よりも細くなっている。
コアシャフト2を形成する材質としては、特に限定されないが、SUS304やSUS316といったオーステナイト系ステンレス鋼線、タングステン線、ニッケル−チタン合金のようなチタン合金線、ピアノ線、クロム合金線、といった金属性の材質から選択することができる。金属は一般的に高密度の材質であることから、例えば、オーステナイト系ステンレス合金線であれば、その音響インピーダンスは、約40×10N・s/mの値であり、タングステン線であれば、その音響インピーダンスは、約50×10N・s/mの値であり、これらの音響インピーダンスの値は大きな値となっている。
樹脂層3は、発泡樹脂から形成された樹脂から構成されている。樹脂層3は、コアシャフト2の全長に亘って被覆してもよいが、ガイドワイヤ1の基端を超音波振動装置(図示せず)に接続する為、樹脂層3はコアシャフト2の主体部200と、先端側テーパー部210と、先端側小径部220と、を被覆し、基端側テーパー部250と基端側小径部260には被覆しないような構成をとることが好ましい。
また、コアシャフト2は、同等の音響インピーダンスの値を備えた複数の金属から形成することもできるが、コアシャフト2の基端から先端までを同一の材料から形成することがより好ましい。これにより、コアシャフト2が接合部を有することがないので、ガイドワイヤ1の基端に与えられた超音波振動をガイドワイヤの先端まで効率よく伝達することができる。
なお、ここで言う同等の音響インピーダンスの値とは、一方の金属の音響インピーダンスに対して、±5×10N・s/mの範囲に属する値を指している。
樹脂層3を形成する発泡樹脂の材質としては、特に限定されるものではないが、発泡ポリウレタン、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン、及び発泡シリコーン等が上げられる。
これらの発泡樹脂の音響インピーダンスは、例えば、発泡ポリウレタンであれば、その音響インピーダンスは、約0.05〜0.20×10N・s/mの値であり、発泡ポリエチレンであれば、その音響インピーダンスは、約0.03〜0.17×10N・s/mの値である。発泡樹脂の音響インピーダンスの値は、コアシャフト2を形成する材料の音響インピーダンスの値と比較して、非常に小さな値となる。
また、発泡樹脂を作製する方法としては、以下に記載する方法がある。
まず、成形する前の樹脂にブタンガス、二酸化炭素等のガスを混入させ、押出し成形機のような成形機にガスを混入させた樹脂を投入し、成形機内部で樹脂の圧力を付加することで、ガスを樹脂の内部に溶解させる。この状態で、ガスが溶解した樹脂を押出すと樹脂の圧力が低下するので、圧力の低下に伴って、溶解していたガスが樹脂内で気泡として出現し、発泡樹脂を得ることができる。また、ガス以外にも樹脂に水を含ませて、加熱時の熱を利用することで、水が気化し、発泡した樹脂を得ることもできる。
また、これらの方法に限定されることなく、公知の方法にて発泡樹脂を作製することができる。
このように、コアシャフト2は、大きな音響インピーダンスを有する金属から形成され、コアシャフト2を覆う樹脂層3は、小さな音響インピーダンスを有する発泡樹脂から形成される為、コアシャフト2と発泡樹脂から成る樹脂層3との境界面における音響インピーダンスに大きな差を設けることができることから、超音波振動がコアシャフト2と樹脂層3との間の境界面で反射されることにより、ガイドワイヤ1の手元側から与えた超音波振動の損失を防止して、ガイドワイヤ1の超音波振動の伝達性を向上させて、延いては、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤ1の破砕特性を向上させることができる。
また、ガイドワイヤ1は、先端に向って外径が減少している形態を有しているので、血管内のより末梢の方向に位置している閉塞部を破砕することができる。
ガイドワイヤ1の先端は、発泡樹脂で覆われているものの、ガイドワイヤ1の先端は血管等の閉塞部に押し付けられて使用されるので、ガイドワイヤ1の先端の樹脂層3が、コアシャフト2の先端と閉塞部とに挟まれて圧縮されることから、ガイドワイヤ1の先端を覆う樹脂層3はその密度が向上するので、音響インピーダンスも増加する。その結果、ガイドワイヤ1の先端を覆う樹脂層3は、ガイドワイヤ1の基端から伝えられた超音波振動をガイドワイヤ1の先端に隣接する閉塞部に伝え易くなる為、閉塞部3を超音波振動によって破砕することができる。
また、コアシャフト2と樹脂層3との接着力を高める目的として、接着剤(図示せず)を用いても良い。接着剤を用いる場合には、機械的な攪拌や化学的な反応によって発泡した発泡系接着剤を用いることが望ましい。このような発泡系接着剤を用いることで、接着剤の密度を低減させることができることから、結果として、接着剤の音響インピーダンスを小さくすることができるので、発泡接着剤が、樹脂層3と同じ役割を果たすことになる。
なお、接着剤を用いない場合は、コアシャフト2と樹脂層3との接着力を高める為に、コアシャフト2の表面にプラズマやUVを照射して、コアシャフト2の表面に水酸基等の官能基を導入し、コアシャフト2と樹脂層3との接着力を向上させることができる。また、このようなプラズマ照射又はUV照射と発泡接着剤とを組み合わせても良い。
本実施形態のガイドワイヤ1は、次の方法で作製することができる。
(1)まず、コアシャフト2の主体部200と同じ外径の金属線(本実施例ではSUS304)の基端をセンタレス研磨機によって外周研削し、基端側テーパー部250と、基端側小径部260とを形成し、その後、この金属線の先端をセンタレス研磨によって外周研削し、先端側テーパー部210と、先端側小径部220とを作製して、コアシャフト2を得る。
(2)次に、コアシャフト2の表面をプラズマ照射して、コアシャフト2の表面を改質する。
(3)次に、押出し機内にポリウレタン樹脂と炭酸ガスとを混入して、ポリウレタン中に炭酸ガスを溶解させ、押出し成形機を用いてコアシャフト2の外表面に被覆する。ここで、上述した様に、溶解した炭酸ガスがポリウレタン樹脂内に気泡として現れるので、コアシャフト2の外周に発泡したポリウレタン樹脂(発泡樹脂から形成された樹脂層3)を被覆する。
また、この樹脂層3の押出し工程において、コアシャフト2の引き速度や樹脂3を形成する発泡樹脂の押出し成形機内の圧力をコントロールすることで、コアシャフト2の先端側テーパー部210の形状に沿って、先端側に向って外径が減少する樹脂層3を被覆することができる。また、図示していないが、上記した速度や圧力をコントロールすることで、ガイドワイヤ1の外径が一定の樹脂層3を作製することもできる。
(4)次に、コアシャフト2の基端側テーパー部250と基端側小径部260の外周に被覆された発泡ポリウレタンを除去する。
(5)最後に、コアシャフト2の先端の近傍を被覆している発泡ポリウレタン樹脂を加熱して、コアシャフト2の先端を丸く覆う様に形成することで、本実施形態のガイドワイヤ1を得る。
なお、これ以外の公知の方法も適宜採用することができる。
例えば、押出し機での生産性を向上させる為に、一方のコアシャフト2の先端を他方のコアシャフト2の基端と繋ぎ合わせて、複数本から成るコアシャフト2の連続体を作製し、このコアシャフト2の連続体を押出す工程(3)に用いても良い。
また、コアシャフト2の先端近傍を被覆する発泡樹脂をコアシャフト2の先端を丸く覆う様に形成するその他の方法としては、発泡樹脂に対して良溶媒であるテトラヒドロフランのような有機溶媒に発泡樹脂を溶解させた溶液を予め用意しておき、コアシャフト2の先端近傍を被覆する発泡樹脂をこの溶液に当てて、溶液の樹脂と溶液に接触したやや柔軟化した発泡樹脂をコアシャフト2の先端を丸く覆う様に形成する方法もある。
この方法において、ガイドワイヤ1の先端形状を形成すると、良溶媒を含む溶液とガイドワイヤ1の先端に位置する発泡樹脂とが接触した際に、発泡樹脂が一部溶解するので、発泡樹脂の空隙率が減少する。発泡樹脂の空隙率が減少すると、ガイドワイヤ1の樹脂層3の密度が増加することから、音響インピーダンスも増加する。
これにより、ガイドワイヤ1の先端を覆う樹脂層3は、他の部分を覆う樹脂層3と比較して、発泡の空隙率が減少して音響インピーダンスが増加することから、超音波振動を血管等の閉塞部に伝え易くなるので、閉塞部を超音波振動によってより破砕し易くなる。
なお、本実施形態では、樹脂層3の厚みを一定としているが、コアシャフト2の先端小径部220を覆う樹脂層3の厚さを、コアシャフト2の主体部200や先端側テーパー部210を覆う樹脂層3の厚さよりも薄くなる様に被覆しても良い。これにより、より細部の末梢血管内に位置する閉塞部を破砕することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のガイドワイヤ11について、図2(a)及び(b)を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
なお、図2(a)は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ11の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ11の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
また、図2(a)はガイドワイヤの全体図であり、(b)は(a)のA−A断面におけるガイドワイヤの横断面の拡大図である。
図2(a)において、ガイドワイヤ11の樹脂層13の外径は、基端から先端にかけて一定の外径を有している。また、図2(a)のA−Aの横断面視である図2(b)において、ガイドワイヤ11は、コアシャフト2の主体部200を覆う樹脂層13の表面側における発泡樹脂の空隙率が、コアシャフト2側における樹脂層13の発泡樹脂の空隙率よりも低くなっている。即ち、樹脂層13の発泡樹脂の発泡部4が、コアシャフト2側に近いほど多く形成され、樹脂層13の表面側に向うに従って、発泡部4の割合が減少している。
これにより、樹脂層13の表面側の強度を高く保つことによって、ガイドワイヤ11の堅牢性を向上させて、ガイドワイヤ11のコアシャフト2の変形を防止することができる。
金属から形成されているコアシャフト2が変形すると、コアシャフト2の変形した部分の音速が変形していない部分と異なる問題が発生する場合がある。前述したように、音響インピーダンス(ρc)は、ρ(材質の密度)とc(材質の音速)との積であるので、音速が変化することは、即ち、音響インピーダンスが変化することと同一である為、同じ材質でコアシャフト2を形成していた場合であっても、コアシャフト2の変形した部分とコアシャフト2の変形していない部分との界面で超音波振動が変形部分で反射する現象が生じる。このような場合、ガイドワイヤの基端に与えられた超音波振動は、ガイドワイヤの先端に効率よく伝達させることができない。
しかしながら、本実施形態では、ガイドワイヤ11の堅牢性が向上していることから、コアシャフト2の変形を防止するので、ガイドワイヤの手元側から先端側への超音波振動の伝達性をより向上させることができる。
なお、樹脂層13の表面側における空隙率は、コアシャフト2の表面側における樹脂層13の発泡率よりも小さければ良く、樹脂層13は、発泡樹脂の発泡部4が樹脂層13の表面に存在していても良いし、発泡部4が表面に存在しない、平滑な面を有する樹脂層13であっても良い。
樹脂層13の表面側における空隙率が、コアシャフト2の表面側における樹脂層13の発泡率よりも小さく、且つ、樹脂層13の表面に発泡部分を有するガイドワイヤ11は、発泡樹脂から成る樹脂層13をコアシャフト2に被覆した後に、コアシャフト2の両端に電流を流して、コアシャフト2を電気抵抗によって樹脂層13を加熱させることで、コアシャフト2側に近い樹脂層13の発泡樹脂をさらに発泡させることで作製することができる。
樹脂層13の表面側における空隙率が、コアシャフト2の表面側における樹脂層13の発泡率よりも小さく、且つ、樹脂層13の表面が平滑なガイドワイヤ11は、コアシャフト2側に近い樹脂層13の発泡樹脂をさらに発泡させた後、この表面に発泡樹脂と同じ樹脂成分を良溶媒に溶解させた溶液を被覆して、良溶媒を乾燥させることで作製することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態のガイドワイヤ21について、図3を用いて、第2実施形態とは異なる点を中心に説明する。第2実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
なお、図3は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ21の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ21の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図3において、ガイドワイヤ21は、樹脂層13の外周を被覆する樹脂層13よりも高い剛性を有している高剛性樹脂層5を備えている。ここでいう剛性とは、ねじり剛性や曲げ剛性を指しており、剛性は、一般的に縦弾性係数等の弾性係数の高い材料や硬度(ロックウェル硬度やショア硬度等)の高い材料を用いることで高くなる。
本実施形態では、樹脂層13よりもショア硬度の高い材料を用いて高剛性樹脂層5を形成しているが、これに限定されることなく、上述したように樹脂層13よりも縦弾性係数の高い樹脂材料を用いても良い。
また、高剛性樹脂層5は、樹脂層13の全体を覆うこともできるが、ガイドワイヤ21の血管等への挿入性や柔軟性を考慮すると、本実施形態のように先端側テーパー部210と先端側小径部220とを覆う樹脂層13の外周を被覆している形態か、先端側小径部220を覆う樹脂層13の外周を被覆している形態が好ましい。
このように、第3実施形態のガイドワイヤ21は、樹脂層13の少なくとも一部の表面に樹脂層13よりも高い剛性を有する高剛性樹脂層5をさらに設けていることから、ガイドワイヤ21の堅牢性をさらに向上させて、コアシャフト2の変形をさらに防止するので、コアシャフト2の変形による超音波振動の損失をさらに防止することができ、延いては、ガイドワイヤ21の手元側から先端側への超音波振動の伝達性をより向上させることができる。
また、高剛性樹脂層5を形成する材料は、特に限定されるものでは無いが、樹脂層13と同種の材料を用いることが好ましい。同種の材料とは、樹脂のモノマーの構成単位に同一の部分を有する材料か、又は、樹脂のモノマーの構成単位に同一の分子形態を有する材料のことを指す。例えば、樹脂層13が、発泡ポリウレタンで形成されている場合には、高剛性樹脂層5の材料は、発泡ポリウレタンよりもショア硬度の高いポリウレタンを適用するか、または、発泡ポリウレタンよりもショア硬度の高いウレタン結合を有する樹脂材料を適用するのが好ましい。また、これらの組み合わせに限定されることなく、その他の組み合わせであっても、樹脂層13を形成する材料と高合成樹脂層5を形成する材料とが、同一の材料であれば良い。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態のガイドワイヤ31について、図4(a)〜(c)を用いて、第2実施形態とは異なる点を中心に説明する。第2実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
なお、図4(a)は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ31の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ31の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
また、図4(a)はガイドワイヤの全体図であり、図4(b)は図4(a)のB−B断面におけるガイドワイヤの横断面の拡大図であり、図4(c)は図4(b)におけるガイドワイヤの変形例を示した図である。
図4(a)、(b)、及び(c)において、ガイドワイヤ31のコアシャフト12は、先端側小径部220の先端に位置する先端側拡大部240と、先端側拡大部240の先端に位置する膨隆部6とを有している。
なお、本発明でいう膨隆部6とは、膨隆部6の横断面の断面積が、コアシャフト2の先端側小径部220の横断面の断面積、又は、コアシャフト2の主体部200の横断面の断面積よりも大きな形態を有しているものを指す。
また、本実施形態では、膨隆部6の外径は、コアシャフト12の主体部200の外径と同じ外径としているが、これに限定されることなく、先端側小径部220の横断面の断面積よりも大きな断面積を有していれば、コアシャフト12の主体部200の外径よりも太くても細くても良い。
また、膨隆部6の変形例として、図4(c)に記載しているように、膨隆部16の横断面の断面が四角形であっても良いし、多角形の形態を有していても良く、また、楕円形であっても良い。
膨隆部6の材質は、コアシャフト12と異なる材質であっても良いが、コアシャフト12と異なる材質を選択する場合は、膨隆部6の材質の密度とコアシャフト12の材質の密度と同じ密度であることが好ましい。膨隆部6の材質の密度とコアシャフト12の材質の密度を同じにすることで、膨隆部6とコアシャフト12のそれぞれの音響インピーダンスの値の差を少なくし、コアシャフト12の先端に与えられた超音波振動を効率よく膨隆部6に伝達することができる。
膨隆部6とコアシャフト12の異なる材質の組み合わせの一例としては、コアシャフト12をSUS304(密度:7.93g/cm)で形成し、膨隆部6をSUS316(密度:7.98g/cm)で形成するか、コアシャフト12をSUS316で形成し、膨隆部6をニッケル合金(密度:7.19〜8.77g/cm)で形成しても良い。また、これに限定することなく密度が同じ金属を種々選択することができる。なお、本発明でいう同じ密度とは、一方の材質の密度に対して他方の密度が±10%の範囲に属するものを指す。
このように、第4実施形態のガイドワイヤ31は、膨隆部6がコアシャフト12の先端に設けられていることから、ガイドワイヤ31の先端に位置する血管等の閉塞部に対してガイドワイヤ31の先端を押し当てることによって、閉塞部を広い面積で破砕することができるので、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤ31の破砕特性を大幅に向上させることができる。
また、膨隆部6の材質は、コアシャフト12の材質と同じ材質であることがさらに好ましく、膨隆部6とコアシャフト12を同じ材料から形成することが最も好ましい。
膨隆部6の材質とコアシャフト12の材質とを同じにすることで膨隆部6とコアシャフト12の音響インピーダンスを同一とすることができるので、膨隆部6とコアシャフト12との間の超音波振動の反射を防止して、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤ31の破砕特性をさらに向上させることができる。
また、膨隆部6とコアシャフト12を同じ材料から形成することで、コアシャフト2の先端と膨隆部6とを連続体とすることができるので、膨隆部6とコアシャフト12の音響インピーダンスを同一とし、且つ、コアシャフト12と膨隆部6との間に界面を形成することが無く、膨隆部6とコアシャフト12の間における超音波振動の反射を完全に抑えることができるので、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤ31の破砕特性をさらに向上させることができる。
なお、膨隆部6は、例えば、コアシャフト12の先端側拡大部240を介することなく、コアシャフト12の先端側小径部220の先端に設けることも可能であるが、コアシャフト12に与えられた超音波振動を効率よく膨隆部6に伝達させる為に、本実施形態のように、膨隆部6は、コアシャフト12の先端側拡大部240を介してコアシャフト12に設けることが好ましい。
コアシャフト12の先端に膨隆部6を設ける方法としては、コアシャフト12と膨隆部6とが別体で形成される場合には、コアシャフト12と膨隆部6とを溶接で固定する方法や、コアシャフト12と膨隆部6とが、同じ材料で形成される場合には、金属線材をセンタレス研磨等して得る方法がある。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態のガイドワイヤ41について、図5(a)及び(b)を用いて、第4実施形態とは異なる点を中心に説明する。第4実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
なお、図5(a)は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ41の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ41の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
また、図5(a)はガイドワイヤ41の全体図であり、図5(b)は図5(a)の最先端部の近傍を拡大した図である。
図5(a)及び(b)において、コアシャフト12と膨隆部6とを覆う樹脂層23は、膨隆部6の先端部を被覆する樹脂層23の厚さ(T1)が、膨隆部6の基端部を被覆する樹脂層23の厚さ(T2)よりも薄くなるように被覆されている。
膨隆部6の先端部を覆う樹脂層23の厚さ(T1)が、膨隆部6の基端部を覆う樹脂層23の厚さ(T2)よりも薄いことから、膨隆部6の先端部に伝達された超音波振動を血管等の閉塞部に対して効率よく伝達させることができるので、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤ41の破砕特性をさらに向上させることができる。
膨隆部6の先端部を覆う樹脂層23の厚さ(T1)を膨隆部6の基端部を覆う樹脂層23の厚さ(T2)よりも薄くさせる方法としては、押出し工程にてコアシャフト12と膨隆部6との外周に樹脂層23を被覆した後、膨隆部6の先端部を覆う樹脂層23の外周をリューター研磨する等して膨隆部6の先端部を覆う樹脂層23の厚さを減少させる方法や、膨隆部6の先端部を覆う樹脂層23に熱収縮チューブを被せて、熱収縮チューブに熱を与えて熱収縮チューブの収縮によって膨隆部6を覆う樹脂層23の厚さを減少させる方法がある。
後者の方法では、膨隆部6の先端部を覆う樹脂層23が圧縮されながら、樹脂層23の厚さが減少するので、樹脂層23の密度が向上する為、膨隆部6の先端部との音響インピーダンスの差が減少する。これにより、膨隆部6の先端部に伝えられた超音波振動を血管等の狭窄部にさらに効率よく伝達することができる。
また、膨隆部6の先端を覆う樹脂層23の先端厚さは、膨隆部6の先端部を覆う樹脂層23の厚さ(T1)と同じであっても良いが、膨隆部6の先端を覆う樹脂層23の先端厚さは、膨隆部6の先端部を覆う樹脂層23の厚さ(T1)よりもさらに薄いことが好ましい。これにより、膨隆部6の先端部に伝えられた超音波振動を血管等の狭窄部にさらに効率よく伝達することができる。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態のガイドワイヤ51について、図6を用いて、第5実施形態とは異なる点を中心に説明する。第5実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
なお、図6は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ51の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ51の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図6において、ガイドワイヤ51は、膨隆部6の先端が樹脂層33に被覆されておらず、ガイドワイヤ51の先端が膨隆部6の先端によって形成されている形態、即ち、膨隆部6の先端が露出した形態を有している。
膨隆部6の先端が露出ていることによって、膨隆部6に伝えられた超音波振動を血管等の狭窄部に直接伝達させることができるので、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤ51の破砕特性をさらに向上させることができる。
このようなガイドワイヤ51は、コアシャフト2に樹脂層33を被覆した後、膨隆部6の先端を覆う樹脂層33をリューター等によって研磨して剥離することで、作製することができる。
膨隆部6の先端は、その一部が露出していても良いが、膨隆部6に伝えられた超音波振動を血管等の狭窄部に直接伝達させることを考慮すれば、本実施形態のように、膨隆部6の先端の全体が、露出していることが好ましい。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態のガイドワイヤ61について、図7を用いて、第5実施形態とは異なる点を中心に説明する。第5実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
なお、図7は、理解を容易にするため、ガイドワイヤ61の長さ方向を短縮し、ガイドワイヤ61の全体を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図7において、ガイドワイヤ61は、膨隆部6の先端近傍が、樹脂層13を形成している発泡樹脂の密度又は硬度よりも高い密度又は硬度を有する硬質樹脂によって形成された硬質樹脂層8にて被覆されている。
ガイドワイヤ61の先端が、樹脂層13を形成している発泡樹脂の密度又は硬度よりも高い密度又は硬度を有している硬質樹脂によって形成された硬質樹脂層8で形成されていることから、膨隆部6と硬質樹脂層8との音響インピーダンスの差を低減することができるので、膨隆部6に伝えられた超音波振動を血管等の狭窄部に伝達し易くなり、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤ61の破砕特性をさらに向上させることができる。
硬質樹脂層8の材料としては、特に限定されるものではないが、発泡しておらず、また、樹脂層13を形成する発泡樹脂よりも密度又はショア硬度等の硬度の高い材料を好適に用いることができる。また、硬質樹脂層8の材料は、樹脂層13を形成する発泡樹脂の材料と同種の材料を用いることが好ましい。
また、硬質樹脂層8の樹脂として、ポリイミドの様な熱硬化性の硬質樹脂を用いても良い。
また、硬質樹脂層8を形成する硬質樹脂に、硫酸バリウムや三酸化ビスマス等の造影剤粒子を混練することが好ましい。造影剤粒子の密度と硬度は、硬質樹脂層8の密度や硬度を向上させる為、硬質樹脂層8の造影性を付与させると同時に、硬質樹脂層8の密度と硬度とを向上させることができる。このような硬質樹脂層8を膨隆部6の先端に設けることで、硬質樹脂層8と膨隆部6との音響インピーダンスの差を低減することができるので、膨隆部6に伝えられた超音波振動を血管等の狭窄部にさらに伝達し易くなり、血管等の閉塞部に対するガイドワイヤ61の破砕特性をさらに向上させることができる。
このようなガイドワイヤ61は、コアシャフト2の外周に樹脂層13を被覆した後、膨隆部6の先端近傍を被覆する樹脂層13を取り除いた後、膨隆部6の先端近傍を硬質樹脂層8で覆うことで作製することができる。
硬質樹脂層8を膨隆部6の先端近傍を被覆する方法としては、予め予備成形しておいた硬質樹脂を加熱によって軟化させ、軟化した硬質樹脂を膨隆部6に塗布するか、又は、硬質樹脂又は硬質樹脂の前駆体が良溶媒に溶解した溶液を膨隆部6の先端近傍に塗布して、加熱によって溶媒を除去することで硬質樹脂を被覆する方法や、加熱によって硬質樹脂の前駆体を反応させて硬質樹脂を被覆する方法がある。
また、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想内において、当業者による種々の変更が可能である。
例えば、本発明の実施例では、コアシャフト2は、先端側テーパー部210を有していたが、先端側テーパー部210を設けることなく、一様の外径を有するコアシャフト2を用いても良い。この場合の膨隆部6は、コアシャフト2の横断面の断面積よりも大きな断面積を有していれば良い。
また、コアシャフト2の先端部に複数のテーパー部を設けることもできる。
また、第1の実施形態のように、ガイドワイヤ1の外径が先端に向って減少している形態を他の実施形態に適用しても良い。
また、本発明の膨隆部6の先端形態は、その先端がガイドワイヤの長軸方向に対して垂直方向に切り落とした形態を有しているが、これに限定されることなく、膨隆部6の先端が緩やかな円弧を描くような形態であっても良い。
また、硬質樹脂層8を有している第7の実施形態のガイドワイヤ61と高剛性樹脂層5を有する第3の実施形態のガイドワイヤ21とを組み合わせることもできる。この場合、硬質樹脂層8と高剛性樹脂層5の材料と同一の材料として用いることもできる。
また、樹脂層3や高剛性樹脂層5の外周に、ガイドワイヤの滑り性を向上させる目的として、潤滑性コーティング層を設けることもできる。潤滑性コーティング層の材料としては、特に限定されるものではないが、シリコーンオイルやフッ素樹脂等の疎水性のコーティング材料、又は、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、ヒアルロン酸等の親水性のコーティング材料を使用することができる。
1、11、21、31、41、51、61 ガイドワイヤ
2、12 コアシャフト
3、13、23、33 樹脂層
4 発泡部
5 高剛性樹脂層
6、16 膨隆部
8 硬質樹脂層

Claims (7)

  1. コアシャフトと、
    前記コアシャフトを被覆する樹脂層と、から構成され、
    前記樹脂層が、発泡樹脂で形成されている、ガイドワイヤ。
  2. 請求項1に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記樹脂層の表面側における前記発泡樹脂の空隙率が、前記樹脂層のコアシャフト側における前記発泡樹脂の空隙率よりも低くなっている、ガイドワイヤ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記樹脂層の少なくとも一部の表面に前記樹脂層よりも高い剛性を有する高剛性樹脂層をさらに設けたことを特徴とする、ガイドワイヤ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載されたガイドワイヤにおいて、
    前記コアシャフトの先端に膨隆部が設けられている、ガイドワイヤ。
  5. 請求項4に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記膨隆部の先端部を覆う前記樹脂層の厚さは、前記膨隆部の基端部を覆う樹脂層の厚さよりも薄い、ガイドワイヤ。
  6. 請求項4または請求項5に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記膨隆部の先端部は、少なくともその一部が露出している、ガイドワイヤ。
  7. 請求項4に記載のガイドワイヤにおいて、
    前記膨隆部の先端部は、前記樹脂層を形成している発泡樹脂の密度又は硬度よりも高い、密度又は硬度を有する硬質樹脂で形成された硬質樹脂層によって被覆されている、ガイドワイヤ。
JP2012133711A 2012-06-13 2012-06-13 ガイドワイヤ Active JP5888740B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012133711A JP5888740B2 (ja) 2012-06-13 2012-06-13 ガイドワイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012133711A JP5888740B2 (ja) 2012-06-13 2012-06-13 ガイドワイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013255694A true JP2013255694A (ja) 2013-12-26
JP5888740B2 JP5888740B2 (ja) 2016-03-22

Family

ID=49952669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012133711A Active JP5888740B2 (ja) 2012-06-13 2012-06-13 ガイドワイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5888740B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3139839A4 (en) * 2014-05-07 2018-01-03 Muffin Incorporated Guide members and associated apparatuses useful for intravascular ultrasound procedures
WO2022130631A1 (ja) * 2020-12-18 2022-06-23 朝日インテック株式会社 長尺医療器具
WO2022130632A1 (ja) * 2020-12-18 2022-06-23 朝日インテック株式会社 ガイドワイヤの製造方法およびガイドワイヤ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000005320A (ja) * 1998-06-19 2000-01-11 Piolax Inc カテーテル用ガイドワイヤー
JP2007503263A (ja) * 2003-08-25 2007-02-22 アンギオテック バイオコーティングス コーポレイション オーバーコートを有するエコー源性コーティング
JP2007044388A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Fmd:Kk 医療用ガイドワイヤ及びその製造方法
JP2008011938A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Asahi Intecc Co Ltd 医療用ガイドワイヤ、医療用ガイドワイヤとマイクロカテーテルとの組立体、および医療用ガイドワイヤとバルーンカテーテルとガイディングカテーテルとの組立体
JP2009500054A (ja) * 2005-07-01 2009-01-08 シンベンション アーゲー 網状複合材料を含む医療装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000005320A (ja) * 1998-06-19 2000-01-11 Piolax Inc カテーテル用ガイドワイヤー
JP2007503263A (ja) * 2003-08-25 2007-02-22 アンギオテック バイオコーティングス コーポレイション オーバーコートを有するエコー源性コーティング
JP2009500054A (ja) * 2005-07-01 2009-01-08 シンベンション アーゲー 網状複合材料を含む医療装置
JP2007044388A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Fmd:Kk 医療用ガイドワイヤ及びその製造方法
JP2008011938A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Asahi Intecc Co Ltd 医療用ガイドワイヤ、医療用ガイドワイヤとマイクロカテーテルとの組立体、および医療用ガイドワイヤとバルーンカテーテルとガイディングカテーテルとの組立体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3139839A4 (en) * 2014-05-07 2018-01-03 Muffin Incorporated Guide members and associated apparatuses useful for intravascular ultrasound procedures
WO2022130631A1 (ja) * 2020-12-18 2022-06-23 朝日インテック株式会社 長尺医療器具
WO2022130632A1 (ja) * 2020-12-18 2022-06-23 朝日インテック株式会社 ガイドワイヤの製造方法およびガイドワイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP5888740B2 (ja) 2016-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6589253B1 (en) Ultrasonic angioplasty transmission wire
US8152753B2 (en) Ultrasound catheter and methods for making and using same
US6450975B1 (en) Ultrasonic transmission guide wire
CN111135425B (zh) 一种医用微导管
JP3726266B2 (ja) 医療用ガイドワイヤの先端部構造
JP3894224B2 (ja) 吸引カテーテル
US20050043626A1 (en) Apparatus and method for an ultrasonic medical device engaging a flexible material
US20050096669A1 (en) Apparatus and method for an ultrasonic medical device to treat coronary thrombus bearing lesions
JPH07178176A (ja) カテーテル
JP5888740B2 (ja) ガイドワイヤ
US20050256410A1 (en) Apparatus and method for an ultrasonic probe capable of bending with aid of a balloon
JP2013039305A (ja) ガイドワイヤ
JP2007000392A (ja) カテーテルチューブ
JP2000107296A (ja) 医療用ワイヤおよびその製造方法
CN219375825U (zh) 声能导丝系统与能量导丝
JP2007202979A (ja) 医療用ガイディングカテーテルチューブ
JP2012075618A (ja) 医療用カテーテル
JP3909991B2 (ja) カテーテル
JP5331356B2 (ja) 超音波振動装置とその製造方法
JPH08206114A (ja) 超音波カテーテル
JP2010119776A (ja) 異形断面を持つカテーテル支持体
JP2017012522A (ja) バルーンカテーテル
JP6047773B1 (ja) 画像診断用カテーテルに用いる医療用ガイドワイヤと層画像診断カテーテルとの組立体、及び光干渉断層画像診断装置との組立体
CN219355028U (zh) 芯丝结构及微导丝
JP6709083B2 (ja) ガイドワイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150414

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5888740

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D04

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250