JP2013255363A - 起動回路および電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性を確保した起動回路を実現する。
【解決手段】起動回路130は、制御回路150にソースが接続されたトランジスタQ1と、コレクタがトランジスタQ1のゲートに接続されており、補助電源からの電圧に応じて導通および非導通が制御されるトランジスタQ2と、電源装置10の電源ラインとトランジスタQ1のドレインとの間に接続されており、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇するPTCサーミスタPTC1とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源装置を起動するための起動回路に関するものであり、特に、起動回路の構成を保護するための技術に関する。
スイッチング電源装置、特にLED照明用の電源装置は、省スペース化、および、待機時の省エネルギー化が求められる。更に、スイッチング電源装置は、交流電源投入後にすばやく起動すること(例えば、起動時間が1秒以内)が要求される。
このようなスイッチング電源装置は、スイッチング素子のオン、オフを制御するための制御回路と、交流電源の入力ラインから制御回路に電源を供給して、電源装置を起動するための起動回路とを備えている。
特許文献1には、制御回路を含む制御部への印加電圧がスイッチング動作を開始するオン電圧を下から上に超えたときに、制御部への起動電流の供給を停止する起動回路が記載されている。起動回路に備えられた保護回路が保護動作に入り、制御部への印加電圧が再起動電圧まで低下したとき、当該起動回路は、その電源端子電圧をオン電圧未満に定電圧化している。
特開2007−89283号公報(2007年4月5日公開)
しかしながら、上述のような従来技術は、トランジスタQ2の発振を間欠状態にしたとき、特定の抵抗素子についての発熱や電力損失が発生してしまう可能性がある。
これについて、図8を参照して説明する。図8は、従来技術に係る電源装置80の構成を示した回路図である。図8に示すように、電源装置80は、起動回路830、トランスT1、および、トランスT1の補助巻線N2からの電圧を整流および平滑化するダイオードD2およびコンデンサC3を備えている。
起動回路830は、温度ヒューズTF1、起動抵抗R1、抵抗R2、抵抗R3、抵抗R4、ダイオードD1、ツエナーダイオードZD1、トランジスタQ1およびトランジスタQ2を備えている。図8において、トランジスタQ1は、Nチャネル型のMOSFETであり、トランジスタQ2は、npn型バイポーラトランジスタである。
交流電源投入時、ブリッジダイオードDB1から出力された整流平滑電圧は、温度ヒューズTF1、起動抵抗R1およびトランジスタQ1を経て、制御IC151のVCC端子に入力する。なお、説明の便宜上、図8においては、IC151のVCC端子、OUT端子、GND端子およびCOM端子の接続のみを図示している。
また、交流電源投入時、整流平滑電圧は、抵抗R2を経て、トランジスタQ1のゲートに入力する。これにより、トランジスタQ1がオンになり、制御IC151のVCC端子に電圧が供給される。これにより、電源装置80が動作する。
そして、トランスT1の補助巻線N2に誘起した電圧は、ダイオードD2およびコンデンサC3によって整流および平滑化されて、抵抗R3を経てトランジスタQ2のベースに入力する。これにより、トランジスタQ2はオンになり、トランジスタQ1のゲートソース間をショートする。したがって、トランジスタQ1は、遮断される。
尚、ツエナーダイオードZD1は、トランジスタQ1のゲートに定格以上の電圧が加わるのを防ぐものである。また、ダイオードD1は、トランジスタQ2がオン時に、トランスT1の補助巻線N2による補助電源電流がコレクタエミッタ間に流れるのを防ぐものである。
電源装置80の起動時間は、起動抵抗R1と、制御IC151のVCC端子に接続されている電解コンデンサ(コンデンサC4)の時定数とで決まる。制御IC151の特性によると、電解コンデンサ(コンデンサC4)の静電容量は100μF程度必要になる。電解コンデンサ(コンデンサC4)の時定数を1秒とすると起動抵抗R1は、10kΩとなる。ブリッジダイオードDB1から出力された整流平滑電圧が240Vであるとすると、起動抵抗R1の損失は、5.7Wとなる。よって、起動回路830は、常時、オンにさせることができない。
そのため、上記のように電源装置80が動作を開始するまでは、起動回路830から制御IC151へ電源電圧を供給する。そして、電源装置80が動作を開始したのちは、トランスT1の補助巻線N2から制御IC151へ電源電圧が供給されると同時に、起動回路830が遮断する。これにより、電源装置80は、起動抵抗R1の損失を防いでいる。
しかし、近年では、エコロジー化を重視し、省エネを意識した製品を各企業が目指している。そのため、起動回路830の負荷が軽くなる待機状態において、電源装置80は、トランジスタQ2に対し、間欠発振を起こした状態(間欠状態)にし、当該トランジスタQ2のスイッチング損失を低減している。
ここで、トランジスタQ2の間欠発振の発振停止時の期間について説明する。図8のように、トランスT1の二次巻線N3側に接続されたシャントレギュレータIC20には、シャントレギュレータIC20のゲインおよび位相の調整を行う定数を決定するためのコンデンサC21および抵抗R24が接続されている。上記定数にはばらつきがあり、トランジスタQ2の間欠発振の発振停止時の期間は、このばらつきによって変動する。
間欠発振の発振停止時の期間(発振停止期間)が延びてしまうと、当該期間中に、コンデンサC3およびC4の電荷が抜けてしまう。そのため、制御IC151のVCC端子に入力する電圧が低下する。当該電圧がある値(例えば、9V)以下になると、制御IC151は、電源電圧低下時の回路誤動作を防止するため、低電圧誤動作防止回路が作動し、動作を停止する(低電圧保護動作状態)。
制御IC151が動作(発振)を停止すると、トランスT1の補助巻線N2からの誘起電圧が無くなり、トランジスタQ2がオフ、トランジスタQ1がオンになる。この状況では、起動抵抗R1に電流が繰り返し流れることになり、消費電流の増加のみならず、起動抵抗R1に想定以上の熱が生じる懸念がある。
この対策のため、温度ヒューズTF1を接続しているものの、当然ながら、温度ヒューズが切れると温度ヒューズの交換または電源そのものを交換する必要があり、効率的ではない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、トランジスタの間欠発振を起こす等の電源装置を起動するための起動回路の負荷を軽くするために必要な構成を備えた場合でも、当該起動回路のエネルギー損失を低減することができる起動回路を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の起動回路は、直流電圧を生成し出力する電源装置を起動させるために、該電源装置を制御する制御部に対して起動電圧を印加すると共に、該電源装置に設けられた補助電源により該制御部に対して電圧が印加されると、該起動電圧の印加を停止する起動回路であって、前記制御部にソースが接続された電界効果トランジスタと、コレクタが前記電界効果トランジスタのゲートに接続されたトランジスタであって、前記補助電源からの電圧に応じて導通および非導通が制御されるトランジスタと、前記電源装置の電源ラインと前記電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗とを備え、前記第1抵抗は、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇するPTCサーミスタにより構成されていることを特徴としている。
上記構成によれば、上記トランジスタが間欠発振の発振停止時の周期の延び等により、オフになり、上記電界効果トランジスタがオンになったとき、電源装置の電源ラインと電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗の温度が上昇する。第1抵抗は、PTCサーミスタによって構成されているため、温度上昇に伴い抵抗値が上昇する。そのため、当該第1抵抗の温度上昇は、ある一定の値になる。これにより、第1抵抗の過度な温度上昇を防ぐことができる。したがって、トランジスタがオフになった場合であっても、当該起動回路のエネルギー損失を低減することができる。
また、このようなPTCサーミスタを起動回路に用いることにより、温度上昇を防ぐための回路を別個に設ける場合に比べ、安価で省スペースな起動回路を実現することができる。
また、本発明における起動回路は、前記電源装置の起動時間を調整するための起動調整抵抗であって、前記第1抵抗に直列に接続された起動調整抵抗を更に備えていることが好ましい。
上記構成によれば、起動調整抵抗は、PTCサーミスタの損失を軽減することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の起動回路は、直流電圧を生成し出力する電源装置を起動させるために、該電源装置を制御する制御部に対して起動電圧を印加すると共に、該電源装置に設けられた補助電源により該制御部に対して電圧が印加されると、該起動電圧の印加を停止する起動回路であって、前記制御部にソースが接続された電界効果トランジスタと、前記電界効果トランジスタのゲートにコレクタが接続されたトランジスタであって、前記補助電源からの電圧に応じて導通および非導通が制御されるトランジスタと、前記電源装置の電源ラインと前記電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗と、前記電源装置の電源ラインと、前記電界効果トランジスタのゲートとの間に接続されている第2抵抗と、前記電界効果トランジスタのゲート−ソース間に接続されている第3抵抗と、を備え、前記第2抵抗は、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇するPTCサーミスタにより構成されており、かつ前記第1抵抗に接触されていることを特徴としている。
上記構成によれば、上記トランジスタが間欠発振の発振停止時の周期の延び等により、オフになり、上記電界効果トランジスタがオンになったとき、電源装置の電源ラインと電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗の温度が上昇する。第2抵抗は、第1抵抗に接触しているため、第2抵抗の温度も上昇する。第2抵抗は、PTCサーミスタによって構成されているため、温度上昇に伴い抵抗値が上昇する。これにより、電界効果トランジスタがオフになり、第1抵抗に電流が流れず、第1抵抗の温度が低下する。これにより、第1抵抗の過度な温度上昇を防ぐことができる。したがって、当該起動回路のエネルギー損失を低減することができる。
また、このようなPTCサーミスタを起動回路に用いることにより、温度上昇を防ぐための回路を別個に設ける場合に比べ、安価で省スペースな起動回路を実現することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の起動回路は、直流電圧を生成し出力する電源装置を起動させるために、該電源装置を制御する制御部に対して起動電圧を印加すると共に、該電源装置に設けられた補助電源により該制御部に対して電圧が印加されると、該起動電圧の印加を停止する起動回路であって、前記制御部にソースが接続された電界効果トランジスタと、前記電界効果トランジスタのゲートにコレクタが接続されたトランジスタであって、前記補助電源からの電圧に応じて導通および非導通が制御されるトランジスタと、前記電源装置の電源ラインと前記電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗と、前記電源装置の電源ラインと、前記電界効果トランジスタのゲートとの間に接続されている第2抵抗と、前記電界効果トランジスタのゲート−ソース間に接続されている第3抵抗と、を備え、前記第3抵抗は、温度の上昇に伴い抵抗値が下降するNTCサーミスタにより構成されており、かつ前記第1抵抗に接触されていることを特徴としている。
上記構成によれば、上記トランジスタが間欠発振の発振停止時の周期の延び等により、オフになり、上記電界効果トランジスタがオンになったとき、電源装置の電源ラインと電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗の温度が上昇する。第3抵抗は、第1抵抗に接触しているため、第3抵抗の温度も上昇する。第3抵抗は、NTCサーミスタによって構成されているため、温度上昇に伴い抵抗値が下降する。これにより、電界効果トランジスタがオフになり、第1抵抗に電流が流れず、第1抵抗の温度が低下する。これにより、第1抵抗の過度な温度上昇を防ぐことができる。したがって、トランジスタがオフになった場合であっても、当該起動回路のエネルギー損失を低減することができる。
また、このようなNTCサーミスタを起動回路に用いることにより、温度上昇を防ぐための回路を別個に設ける場合に比べ、安価で省スペースな起動回路を実現することができる。
また、上記起動回路を備えた電源装置も本発明の範疇に含まれる。
本発明の起動回路は、直流電圧を生成し出力する電源装置を起動させるために、該電源装置を制御する制御部に対して起動電圧を印加すると共に、該電源装置に設けられた補助電源により該制御部に対して電圧が印加されると、該起動電圧の印加を停止する起動回路であって、前記制御部にソースが接続された電界効果トランジスタと、コレクタが前記電界効果トランジスタのゲートに接続されたトランジスタであって、前記補助電源からの電圧に応じて導通および非導通が制御されるトランジスタと、前記電源装置の電源ラインと前記電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗とを備え、前記第1抵抗は、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇するPTCサーミスタにより構成されていることを特徴としている。
また、本発明の起動回路は、直流電圧を生成し出力する電源装置を起動させるために、該電源装置を制御する制御部に対して起動電圧を印加すると共に、該電源装置に設けられた補助電源により該制御部に対して電圧が印加されると、該起動電圧の印加を停止する起動回路であって、前記制御部にソースが接続された電界効果トランジスタと、前記電界効果トランジスタのゲートにコレクタが接続されたトランジスタであって、前記補助電源からの電圧に応じて導通および非導通が制御されるトランジスタと、前記電源装置の電源ラインと前記電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗と、前記電源装置の電源ラインと、前記電界効果トランジスタのゲートとの間に接続されている第2抵抗と、前記電界効果トランジスタのゲート−ソース間に接続されている第3抵抗と、を備え、前記第2抵抗は、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇するPTCサーミスタにより構成されており、かつ前記第1抵抗に接触されていることを特徴としている。
また、本発明の起動回路は、直流電圧を生成し出力する電源装置を起動させるために、該電源装置を制御する制御部に対して起動電圧を印加すると共に、該電源装置に設けられた補助電源により該制御部に対して電圧が印加されると、該起動電圧の印加を停止する起動回路であって、前記制御部にソースが接続された電界効果トランジスタと、前記電界効果トランジスタのゲートにコレクタが接続されたトランジスタであって、前記補助電源からの電圧に応じて導通および非導通が制御されるトランジスタと、前記電源装置の電源ラインと前記電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗と、前記電源装置の電源ラインと、前記電界効果トランジスタのゲートとの間に接続されている第2抵抗と、前記電界効果トランジスタのゲート−ソース間に接続されている第3抵抗と、を備え、前記第3抵抗は、温度の上昇に伴い抵抗値が下降するNTCサーミスタにより構成されており、かつ前記第1抵抗に接触されていることを特徴としている。
したがって、上記トランジスタがオフになった場合であっても、当該起動回路のエネルギー損失を低減することができる。
実施形態1に係る電源装置の一構成例を示した回路図である。 電源装置の一構成例を示したブロック図である。 実施形態1に係る電源装置の他の構成例を示した回路図である。 PTCサーミスタの抵抗特性を示した図である。 実施形態2に係る電源装置の一構成例を示した回路図である。 実施形態3に係る電源装置の一構成例を示した回路図である。 NTCサーミスタの抵抗特性を示した図である。 従来技術に係る電源装置の構成を示した回路図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について、図1〜4を参照して説明を行う。
(電源装置10の概要)
まず、図2を参照して、電源装置10の構成の概要について説明する。図2は、電源装置10の一構成例を示したブロック図である。図2に示すように、電源装置10は、ラインフィルタ110、整流平滑部120、起動回路130、DC−DCコンバータ部140、制御回路(制御部)150、フォトカプラ160、電圧検出部170、2次側整流部180、トランス(電源トランス)T1、交流電源入力端子P1、P2および電源出力端子P3、P4を備えている。
交流電源入力端子P1、P2には、商用電源(例えば、AC100V)が入力される。ラインフィルタ110は、上記商用電源からノイズ(高調波電流)を低減する。ラインフィルタ110を通過した交流電圧は、整流平滑部120にて整流および平滑化される。整流および平滑化された電圧は、DC−DCコンバータ部140を経て、トランスT1の1次巻線N1に印加される。
トランスT1は、共通コアの周りに1次巻線N1と、1次巻線N1とは極性が逆方向となる2次巻線N2と、補助電源用の補助巻線N3とを備えた構成である。補助巻線N3は、トランスT1において、1次巻線N1と極性が逆方向となるように形成されている。
一次巻線N1に印加された電圧は、トランスT1の2次巻線N2を介し、2次側整流部180に出力される。2次側整流部180は、2次巻線N2からの出力を整流および平滑化して、電源出力端子P3、P4から生成した直流電圧を出力する。電圧検出部170は、2次側整流部180に出力された電圧を検出し、フォトカプラ160を介して制御回路150へ制御信号を送信する。
制御回路150は、電源装置10全体を制御している。制御回路150には、AC入力投入時、整流平滑部120から出力された電圧が起動回路130を経て印加される。電源装置10が動作してトランスT1の補助巻線N3から補助電源により、制御回路150に対して電圧が印加されるようになると、起動回路130は制御回路150への電圧の印加を遮断(停止)する。
(起動回路130の構成)
次に、電源装置10が備える起動回路130の構成について図1を参照して具体的に説明する。図1は、本実施形態における電源装置10の一構成例を示した回路図である。
図1に示すように、起動回路130は、PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタ(第1抵抗)PTC1、抵抗R2、抵抗R3、抵抗R4、ダイオードD1、ツエナーダイオードZD1、トランジスタ(電界効果トランジスタ)Q1およびトランジスタQ2を備えている。
図1において、トランジスタQ1は、Nチャネル型のMOSFETであり、トランジスタQ2は、npn型バイポーラトランジスタである。なお、トランジスタQ1は、これに限定されず、例えば、Pチャネル型のMOSFETであってもよい。また、トランジスタQ2は、これに限定されず、例えば、pnp型バイポーラトランジスタであってもよい。
また、PTCサーミスタPTC1は、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇するサーミスタである。図4にPTCサーミスタPTC1の抵抗特性を示す。図4は、PTCサーミスタPTC1の抵抗特性を示した図である。図4において、横軸は温度を示し、縦軸は抵抗特性(Ω)を示す。図4に示すように、PTCサーミスタPTC1は、室温付近(例えば、25度前後)において、ほぼ平坦な抵抗特性を有しており、ある一定の温度を超えると対数的に抵抗値が上昇するような抵抗特性を有している。
トランジスタQ1は、ソースが制御回路150の制御IC151のVCC端子に接続している。また、トランジスタQ1は、ゲートがトランジスタQ2のコレクタに接続しており、ドレインがPTCサーミスタPTC1の一端に接続している。
PTCサーミスタPTC1は、ブリッジダイオードDB1とトランジスタQ1のドレインとの間に接続されている。また、抵抗R2は、ブリッジダイオードDB1とトランジスタQ1のゲートとの間に接続されている。
ダイオードD1およびツエナーダイオードZD1は、トランジスタQ1のゲート−ソース間に接続されている。ツエナーダイオードZD1は、トランジスタQ1のゲートに定格以上の電圧が加わるのを防ぐものである。また、ダイオードD1は、トランジスタQ2がオン時に、トランスT1の補助巻線N2による補助電源電流がコレクタエミッタ間に流れるのを防ぐものである。図1に示すように、トランジスタQ1のゲートには、ブリッジダイオードDB1の出力とソースと間の電圧を、抵抗R2とダイオードD1およびツエナーダイオードZD1とを用いて分圧した電圧が入力する。
抵抗R3は、トランジスタQ2のベースと制御回路150の制御IC151のGNDとの間に接続され、抵抗R4は、トランジスタQ2のエミッタ−ベース間に接続されている。
また、トランジスタQ2のベースは、トランスT1の補助巻線N2に接続している。トランスT1の補助巻線N2によって誘起した補助電圧(補助電源)は、制御回路150の制御IC151のVCC端子に入力する。
(電源装置10の動作)
次に、電源装置10の動作について説明する。商用電源等によって、交流電源が交流電源入力端子P1、P2に入力されると、ラインコンデンサC1およびチョークコイルL1は、電源に含まれるノイズを除去する。その後、ブリッジダイオードDB1から出力された整流平滑電圧は、DC−DCコンバータ部140を経て、トランスT1の1次巻線N1に印加される。
一次巻線N1に印加された電圧は、トランスT1の2次巻線N2を介し、2次側整流部180のダイオードD20および電解コンデンサC20によって、整流および平滑化される。2次側整流部180によって、整流および平滑化された電圧は、電源出力端子P3、P4から出力される。
また、電源出力端子P3、P4から出力される出力電圧は、分圧抵抗R22およびR23によって分圧される。シャントレギュレータIC20は、分圧された電圧が基準電圧より大きくなると、オンになる。そして、フォトカプラ160のフォトカプラ発光部PC2は、フォトカプラ受光部PC1へ制御信号を送信する。フォトカプラ160のフォトカプラ受光部PC1は、トランスT1の2次側回路からフィードバックされる電源装置10の出力情報に基づいて、制御IC151のON/OFFを制御する。
また、ブリッジダイオードDB1から出力された整流平滑電圧は、起動回路130に入力する。起動回路130に入力した整流平滑電圧は、PTCサーミスタPTC1およびトランジスタQ1を経由して、制御IC151のVCC端子に入力する。なお、説明の便宜上、図1においては、IC151のVCC端子、OUT端子、GND端子およびCOM端子の接続のみを図示している。
また、整流平滑電圧は、抵抗R2を経て、トランジスタQ1のゲートに入力する。これにより、トランジスタQ1がオンになり、制御IC151のVCC端子に電圧が供給される。これにより、電源装置10が動作する。
そして、トランスT1の補助巻線N2に誘起した電圧は、ダイオードD2およびコンデンサC3によって整流および平滑化されて、抵抗R3を経てトランジスタQ2のベースに入力する。これにより、トランジスタQ2はオンになり、トランジスタQ1のゲートソース間をショートする。したがって、トランジスタQ1は、遮断される。このように、トランジスタQ2は、上記補助電圧に応じて導通および非導通が制御される。
このように、制御回路150に対して、補助巻線N2から誘起された電圧(補助電源)によって電圧(起動電圧)が印加されるため、起動回路130は、制御回路150への電圧の印加を停止する。
ここで、図1に示すように、トランスT1の二次巻線N3側には、シャントレギュレータIC20が接続されている。シャントレギュレータIC20には、シャントレギュレータIC20のゲインおよび位相の調整を行う定数を決定するためのコンデンサC21および抵抗R24が接続されている。上記定数にはばらつきがあり、トランジスタQ2の間欠発振の発振停止時の期間は、このばらつきによって変動する。
起動回路130において、間欠発振の発振停止時の周期の延び等により、コンデンサC3およびC4の電荷が抜け、制御IC151のVCC端子に入力する電圧が低下すると、制御IC151は、動作を停止する(低電圧保護動作状態)。
制御IC151が動作(発振)を停止すると、トランスT1の補助巻線N2からの誘起電圧が無くなる。これにより、トランジスタQ2がオフになり、トランジスタQ1がオンになる。トランジスタQ1がオンになると、PTCサーミスタPTC1に電流が流れる。PTCサーミスタPTC1に電流が流れることにより、PTCサーミスタPTC1の温度は上昇する。
PTCサーミスタPTC1は、図4に示すような抵抗特性を有しているため、ある温度に到達すると、抵抗値が指数関数的に増加する。抵抗値が増加することにより、PTCサーミスタPTC1の温度上昇は、一定の値に収まる。そして、トランジスタQ1がオフになり、PTCサーミスタPTC1に電流が流れなくなると、PTCサーミスタPTC1の温度は下降する。これにより、PTCサーミスタPTC1の抵抗値は、減少する。
このように、本実施形態に係る電源装置10の起動回路130は、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇するPTCサーミスタにより構成されたPTCサーミスタPTC1を備えている。PTCサーミスタPTC1は、電源装置10の電源ラインとトランジスタQ1のドレインとの間に接続されている。
上記構成によれば、トランジスタQ2が間欠発振の発振停止時の周期の延び等により、オフになり、トランジスタQ1がオンになったとき、PTCサーミスタPTC1は、温度上昇に伴い抵抗値が上昇する。抵抗値が上昇することにより、当該PTCサーミスタPTC1の温度上昇は、ある一定の値になる。
このように、本実施形態に係る起動回路130は、自己復帰型の加熱保護機能を有する構成であるため、トランジスタQ2がオフになった場合であっても、起動回路130のエネルギー損失を低減することができ、起動回路130の安全性を確保することができる。
また、このようなPTCサーミスタPTC1を起動回路130に用いることにより、温度上昇を防ぐための回路を別個に設ける場合に比べ、安価で省スペースな起動回路130を実現することができる。
(変形例)
次に、図3を参照して、図1に示した電源装置10の変形例について説明する。図3は、本実施形態における電源装置の他の構成例を示した回路図である。図3における電源装置30と図1の電源装置10との異なる点は、起動回路130の代わりに、起動回路130のPTCサーミスタPTC1に直列に抵抗(起動調整抵抗)R1が接続された起動回路330を備えている点である。なお、説明の便宜上、前記図1および図2にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
抵抗R1は、電解コンデンサC4の時定数を調整するためのものである。これにより、抵抗R1は、電源装置の起動時間を調整することができる。
また、抵抗R1は、PTCサーミスタPTC1に直列に接続することにより、PTCサーミスタPTC1の損失を軽減する。
このように、本実施形態に係る電源装置30は、PTCサーミスタPTC1に直列に抵抗R1が接続された構成であっても、好適に、起動回路330の安全性を確保することができる。
〔実施形態2〕
次に、図5を参照して、本発明における実施形態2について説明を行う。本実施形態においては、実施形態1にて説明した起動回路130の代わりに起動回路530を備えた電源装置50について説明を行う。図5は、本実施形態における電源装置50の一構成例を示した回路図である。なお、説明の便宜上、前記実施形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図5に示すように、起動回路530は、抵抗(第1抵抗)R1、PTCサーミスタ(第2抵抗)PTC1、抵抗R3、抵抗R4、抵抗(第3抵抗)R6、ダイオードD1、ツエナーダイオードZD1、トランジスタ(電界効果トランジスタ)Q1およびトランジスタQ2を備えている。
トランジスタQ1は、ソースが制御回路150の制御IC151のVCC端子に接続している。また、トランジスタQ1は、ゲートがトランジスタQ2のコレクタに接続しており、ドレインが抵抗R1の一端に接続している。
抵抗R1は、ブリッジダイオードDB1とトランジスタQ1のドレインとの間に接続されている。また、PTCサーミスタPTC1は、ブリッジダイオードDB1とトランジスタQ1のゲートとの間に接続されている。PTCサーミスタPTC1は、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇するサーミスタである。また、PTCサーミスタPTC1は、抵抗R1に接触している。図5に示す抵抗R1とPTCサーミスタPTC1との間の二重線は、抵抗R1とPTCサーミスタPTC1とが接触していることを示している。
ダイオードD1およびツエナーダイオードZD1は、トランジスタQ1のゲート−ソース間に接続されている。抵抗R3は、トランジスタQ2のベースと制御回路150の制御IC151のGNDとの間に接続され、抵抗R4は、トランジスタQ2のエミッタ−ベース間に接続されている。また、抵抗R6は、トランジスタQ1のゲート−ソース間に接続されている。
また、トランジスタQ2のベースは、トランスT1の補助巻線N2に接続している。トランスT1の補助巻線N2によって誘起した補助電圧(補助電源)は、制御回路150の制御IC151のVCC端子に入力する。
(電源装置50の動作)
次に、電源装置50の動作について説明する。本実施形態においては、主に、起動回路530に関する動作について説明を行う。
ブリッジダイオードDB1から出力された整流平滑電圧は、起動回路530に入力する。起動回路530に入力した整流平滑電圧は、抵抗R1およびトランジスタQ1を経由して、制御IC151のVCC端子に入力する。
また、整流平滑電圧は、PTCサーミスタPTC1を経て、トランジスタQ1のゲートに入力する。トランジスタQ1のゲートは、PTCサーミスタPTC1と抵抗R6とで分圧されている。トランジスタQ1のゲートに電圧が入力すると、トランジスタQ1がオンになり、制御IC151のVCC端子に電圧が供給される。これにより、電源装置50が動作する。
そして、トランスT1の補助巻線N2に誘起した電圧は、ダイオードD2およびコンデンサC3によって整流および平滑化されて、抵抗R3を経てトランジスタQ2のベースに入力する。これにより、トランジスタQ2はオンになり、トランジスタQ1のゲートソース間をショートする。したがって、トランジスタQ1は、遮断される。このように、トランジスタQ2は、上記補助電圧に応じて導通および非導通が制御される。
このように、制御回路150に対して、補助巻線N2から誘起された電圧(補助電源)によって電圧(起動電圧)が印加されるため、起動回路530は、制御回路150への電圧の印加を停止する。
制御回路150への電圧の印加を停止している間、起動回路530は、トランジスタQ2に対し、間欠発振を起こした状態(間欠状態)にし、当該トランジスタQ2のスイッチング損失を低減する。起動回路530において、間欠発振の発振停止時の周期の延び等により、コンデンサC3およびC4の電荷が抜け、制御IC151のVCC端子に入力する電圧が低下すると、制御IC151は、動作を停止する(低電圧保護動作状態)。
そして、制御IC151が動作(発振)を停止すると、トランスT1の補助巻線N2からの誘起電圧が無くなる。これにより、トランジスタQ2がオフになり、トランジスタQ1がオンになる。トランジスタQ1がオンになると、抵抗R1に電流が流れる。抵抗R1に電流が流れることにより、抵抗R1の温度が上昇する。そして、抵抗R1に接触しているPTCサーミスタPTC1の温度も上昇する。
PTCサーミスタPTC1は、ある温度に到達すると、抵抗値が指数関数的に増加する。抵抗値が増加することにより、PTCサーミスタPTC1の温度上昇は、一定の値に収まる。PTCサーミスタPTC1の抵抗値が増加することにより、トランジスタQ1がオフになり、抵抗R1に電流が流れなくなると、抵抗R1の温度は下降する。したがって、抵抗R1に接触しているPTCサーミスタPTC1の温度も下降する。これにより、PTCサーミスタPTC1の抵抗値は、減少する。
このように、本実施形態に係る電源装置50の起動回路530は、抵抗R1、抵抗R6および温度の上昇に伴い抵抗値が上昇するPTCサーミスタにより構成されたPTCサーミスタPTC1を備えている。PTCサーミスタPTC1は、電源装置10の電源ラインとトランジスタQ1のゲートとの間に接続され、抵抗R1は、電源装置10の電源ラインとトランジスタQ1のドレインとの間に接続され、抵抗R6は、トランジスタQ1のゲート−ソース間に接続されている。また、PTCサーミスタPTC1は、抵抗R1に接触している。
上記構成によれば、トランジスタQ2が間欠発振の発振停止時の周期の延び等により、オフになり、トランジスタQ1がオンになったとき、抵抗R1の温度が上昇する。これにより、抵抗R1に接触しているPTCサーミスタPTC1の温度も上昇する。PTCサーミスタPTC1は、温度上昇に伴い抵抗値が上昇する。PTCサーミスタPTC1の抵抗値が増加することにより、トランジスタQ1がオフになり、抵抗R1およびPTCサーミスタPTC1の温度が低下する。これにより、抵抗R1の過度な温度上昇を防ぐことができる。
このように、本実施形態に係る起動回路530は、自己復帰型の加熱保護機能を有する構成であるため、トランジスタQ2がオフになった場合であっても、起動回路530のエネルギー損失を低減することができる。
また、このようなPTCサーミスタPTC1を起動回路530に用いることにより、温度上昇を防ぐための回路を別個に設ける場合に比べ、安価で省スペースな起動回路530を実現することができる。
〔実施形態3〕
次に、図6および図7を参照して、本発明における実施形態3について説明を行う。本実施形態においては、実施形態1にて説明した起動回路130の代わりに起動回路630を備えた電源装置60について説明を行う。図6は、本実施形態における電源装置60の一構成例を示した回路図である。なお、説明の便宜上、前記実施形態1および2にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図6に示すように、起動回路630は、抵抗(第1抵抗)R1、抵抗(第2抵抗)R2、抵抗R3、抵抗R4、NTCサーミスタ(第3抵抗)NTC1、ダイオードD1、ツエナーダイオードZD1、トランジスタ(電界効果トランジスタ)Q1およびトランジスタQ2を備えている。
トランジスタQ1は、ソースが制御回路150の制御IC151のVCC端子に接続している。また、トランジスタQ1は、ゲートがトランジスタQ2のコレクタに接続しており、ドレインが抵抗R1の一端に接続している。
抵抗R1は、ブリッジダイオードDB1とトランジスタQ1のドレインとの間に接続されている。また、抵抗R2は、ブリッジダイオードDB1とトランジスタQ1のゲートとの間に接続されている。
ダイオードD1およびツエナーダイオードZD1は、トランジスタQ1のゲート−ソース間に接続されている。抵抗R3は、トランジスタQ2のベースと制御回路150の制御IC151のGNDとの間に接続され、抵抗R4は、トランジスタQ2のエミッタ−ベース間に接続されている。
また、NTCサーミスタNTC1は、トランジスタQ1のゲート−ソース間に接続されている。NTCサーミスタNTC1は、温度の上昇に伴い抵抗値が下降するサーミスタである。図7にNTCサーミスタNTC1の抵抗特性を示す。図7は、NTCサーミスタNTC1の抵抗特性を示した図である。図7において、横軸は温度を示し、縦軸は抵抗温度特性を示す。図7に示すように、NTCサーミスタNTC1は、温度の上昇に伴い抵抗値が下降するような抵抗特性を有している。
また、NTCサーミスタNTC1は、抵抗R1に接触している。図6に示す抵抗R1とNTCサーミスタNTC1との間の二重線は、抵抗R1とNTCサーミスタNTC1とが接触していることを示している。
また、トランジスタQ2のベースは、トランスT1の補助巻線N2に接続している。トランスT1の補助巻線N2によって誘起した補助電圧(補助電源)は、制御回路150の制御IC151のVCC端子に入力する。
(電源装置60の動作)
次に、電源装置60の動作について説明する。本実施形態においては、主に、起動回路630に関する動作について説明を行う。
ブリッジダイオードDB1から出力された整流平滑電圧は、起動回路630に入力する。起動回路630に入力した整流平滑電圧は、抵抗R1およびトランジスタQ1を経由して、制御IC151のVCC端子に入力する。
また、整流平滑電圧は、抵抗R2を経て、トランジスタQ1のゲートに入力する。トランジスタQ1のゲート−ソース間は、抵抗R2とNTCサーミスタNTC1とで分圧されている。トランジスタQ1のゲートに電圧が入力すると、トランジスタQ1がオンになり、制御IC151のVCC端子に電圧が供給される。これにより、電源装置60が動作する。
そして、トランスT1の補助巻線N2に誘起した電圧は、ダイオードD2およびコンデンサC3によって整流および平滑化されて、抵抗R3を経てトランジスタQ2のベースに入力する。これにより、トランジスタQ2はオンになり、トランジスタQ1のゲートソース間をショートする。したがって、トランジスタQ1は、遮断される。このように、トランジスタQ2は、上記補助電圧に応じて導通および非導通が制御される。
このように、制御回路150に対して、補助巻線N2から誘起された電圧(補助電源)によって電圧(起動電圧)が印加されるため、起動回路630は、制御回路150への電圧の印加を停止する。
起動回路630において、間欠発振の発振停止時の周期の延び等により、コンデンサC3およびC4の電荷が抜け、制御IC151のVCC端子に入力する電圧が低下すると、制御IC151は、動作を停止する(低電圧保護動作状態)。
そして、制御IC151が動作(発振)を停止すると、トランスT1の補助巻線N2からの誘起電圧が無くなる。これにより、トランジスタQ2がオフになり、トランジスタQ1がオンになる。トランジスタQ1がオンになると、抵抗R1に電流が流れる。抵抗R1に電流が流れることにより、抵抗R1の温度が上昇する。そして、抵抗R1に接触しているNTCサーミスタNTC1の温度も上昇する。
NTCサーミスタNTC1は、温度上昇に伴い、抵抗値が減少する。抵抗値が減少することにより、トランジスタQ1がオフになり、抵抗R1に電流が流れなくなると、抵抗R1の温度は下降する。したがって、抵抗R1に接触しているNTCサーミスタNTC1の温度も下降する。これにより、NTCサーミスタNTC1の抵抗値は、増加する。
このように、本実施形態に係る電源装置60の起動回路630は、抵抗R1、抵抗R2および温度の上昇に伴い抵抗値が下降するNTCサーミスタにより構成されたNTCサーミスタNTC1を備えている。NTCサーミスタNTC1は、トランジスタQ1のゲート−ソース間に接続されている。抵抗R1は、電源装置10の電源ラインとトランジスタQ1のドレインとの間に接続され、抵抗R2は、電源装置10の電源ラインとトランジスタQ1のゲートとの間に接続されている。また、NTCサーミスタNTC1は、抵抗R1に接触している。
上記構成によれば、トランジスタQ2が間欠発振の発振停止時の周期の延び等により、オフになり、トランジスタQ1がオンになったとき、抵抗R1の温度が上昇する。これにより、抵抗R1に接触しているNTCサーミスタNTC1の温度も上昇する。NTCサーミスタNTC1は、温度上昇に伴い抵抗値が下降する。抵抗値が下降することにより、トランジスタQ1がオフになり、抵抗R1およびNTCサーミスタNTC1の温度が低下する。これにより、抵抗R1の過度な温度上昇を防ぐことができる。
このように、本実施形態に係る起動回路630は、自己復帰型の加熱保護機能を有する構成であるため、トランジスタQ2がオフになった場合であっても、起動回路630のエネルギー損失を低減することができる。
また、このようなNTCサーミスタNTC1を起動回路630に用いることにより、温度上昇を防ぐための回路を別個に設ける場合に比べ、安価で省スペースな起動回路630を実現することができる。
なお、本発明は以下のように表現することもできる。
(1)商用電源からLED等負荷に供給する電流を生成するためにラインフィルタ、整流平滑部、起動回路、DC−DCコンバータ部、制御回路、電源トランス、2次側整流部、電圧検出部、および1次―2次間の信号伝達フォトカプラを有する構成よりなる電源装置に使用される、起動用抵抗とそれに接続されたMOSFETを経由して電源装置の制御回路のVCCに接続され、MOSFETのゲートはAC入力を整流した電源とソース間を抵抗とダイオードおよびツエナーダイオードで分圧された電圧が入り、ゲートGND間はトランジスタが接続されて、そのトランジスタのベースは電源トランスの補助巻線に誘起した補助電圧に接続されており、起動時は起動抵抗、MOSFET経由でAC入力を整流した電源が制御回路のVCCに入り、電源動作開始後は、電源トランス補助巻線からの補助電源がトランジスタのベースに供給され、このトランジスタがONすることによりMOSFETを遮断する起動回路において、先の起動抵抗をPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタにすることにより、万一電源動作後もMOSFETが遮断されない場合でもPTCサーミスタの抵抗値が上昇しないことを特長とする電源起動回路。
(2)上記(1)の電源起動回路において、抵抗とPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタを直列に接続して電源の起動時間を調整することを特徴とした電源起動回路。
(3)上記(1)の電源起動回路において、起動抵抗を通常の抵抗としMOSFETのゲートソース間に分圧抵抗を入れ、電源側ゲート間の抵抗をPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタにして起動抵抗に接触させて万一電源動作後もMOSFETが遮断されない場合でもPTCサーミスタの抵抗値が上昇しMOSFETのゲートソース間電圧が低下してMOSFETがOFFとなることを特長とする電源起動回路。
(4)上記(3)の電源起動回路において、MOSFETのゲートソース間に分圧抵抗をサーミスタにして起動抵抗に接触させて万一電源動作後もMOSFETが遮断されない場合でもサーミスタの抵抗値が低下しMOSFETのゲートソース間電圧が低下してMOSFETがOFFとなることを特長とする電源起動回路。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、電源装置を搭載した電気機器および電子機器に好適に使用することができる。
10、30、50、60 電源装置
110 ラインフィルタ
120 整流平滑部
130、330、530、630 起動回路
140 DC−DCコンバータ部
150 制御回路(制御部)
151 制御IC
160 フォトカプラ
170 電圧検出部
180 2次側整流部
T1 トランス
R1 抵抗(起動調整抵抗、第1抵抗)
R2 抵抗(第2抵抗)
R3 抵抗
R4 抵抗
R6 抵抗(第3抵抗)
Q1 トランジスタ(電界効果トランジスタ)
Q2 トランジスタ
D1 ダイオード
ZD1 ツエナーダイオード
PTC1 PTCサーミスタ(第1抵抗、第2抵抗)
NTC1 NTCサーミスタ(第3抵抗)

Claims (5)

  1. 直流電圧を生成し出力する電源装置を起動させるために、該電源装置を制御する制御部に対して起動電圧を印加すると共に、該電源装置に設けられた補助電源により該制御部に対して電圧が印加されると、該起動電圧の印加を停止する起動回路であって、
    前記制御部にソースが接続された電界効果トランジスタと、
    コレクタが前記電界効果トランジスタのゲートに接続されたトランジスタであって、前記補助電源からの電圧に応じて導通および非導通が制御されるトランジスタと、
    前記電源装置の電源ラインと前記電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗とを備え、
    前記第1抵抗は、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇するPTCサーミスタにより構成されていることを特徴とする起動回路。
  2. 前記電源装置の起動時間を調整するための起動調整抵抗であって、前記第1抵抗に直列に接続された起動調整抵抗を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の起動回路。
  3. 直流電圧を生成し出力する電源装置を起動させるために、該電源装置を制御する制御部に対して起動電圧を印加すると共に、該電源装置に設けられた補助電源により該制御部に対して電圧が印加されると、該起動電圧の印加を停止する起動回路であって、
    前記制御部にソースが接続された電界効果トランジスタと、
    前記電界効果トランジスタのゲートにコレクタが接続されたトランジスタであって、前記補助電源からの電圧に応じて導通および非導通が制御されるトランジスタと、
    前記電源装置の電源ラインと前記電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗と、
    前記電源装置の電源ラインと、前記電界効果トランジスタのゲートとの間に接続されている第2抵抗と、
    前記電界効果トランジスタのゲート−ソース間に接続されている第3抵抗と、を備え、
    前記第2抵抗は、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇するPTCサーミスタにより構成されており、かつ前記第1抵抗に接触されていることを特徴とする起動回路。
  4. 直流電圧を生成し出力する電源装置を起動させるために、該電源装置を制御する制御部に対して起動電圧を印加すると共に、該電源装置に設けられた補助電源により該制御部に対して電圧が印加されると、該起動電圧の印加を停止する起動回路であって、
    前記制御部にソースが接続された電界効果トランジスタと、
    前記電界効果トランジスタのゲートにコレクタが接続されたトランジスタであって、前記補助電源からの電圧に応じて導通および非導通が制御されるトランジスタと、
    前記電源装置の電源ラインと前記電界効果トランジスタのドレインとの間に接続されている第1抵抗と、
    前記電源装置の電源ラインと、前記電界効果トランジスタのゲートとの間に接続されている第2抵抗と、
    前記電界効果トランジスタのゲート−ソース間に接続されている第3抵抗と、を備え、
    前記第3抵抗は、温度の上昇に伴い抵抗値が下降するNTCサーミスタにより構成されており、かつ前記第1抵抗に接触されていることを特徴とする起動回路。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載の起動回路を備えることを特徴とする電源装置。
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