JP2013254876A - Iii族窒化物半導体デバイス及びその製造方法 - Google Patents

Iii族窒化物半導体デバイス及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】SiC基板上にIII族窒化物半導体層を形成するにあたり、半導体層の転位密度の低減を的確に図ることのできるIII族窒化物半導体デバイス及びその製造方法を提供する。
【解決手段】SiC基板上にIII族窒化物半導体層を形成するにあたり、SiC基板上に所定厚さのガイド層を形成し、ガイド層を厚さ方向に貫通する複数のガイドを所定の周期で形成し、ガイド層の各ガイド内にてIII族窒化物半導体を成長させる。この後、SiC基板上にIII族窒化物半導体からなる複数のナノコラムを、ナノコラムの側壁がガイド層から上方へ突出しないように、かつ、ガイド層の表面にナノコラムの結晶が堆積しないように所定の周期で形成し、ガイド層の少なくとも一部を除去してナノコラムの側壁の少なくとも一部を露出させ、ナノコラムを埋めるようにIII族窒化物半導体層を成長させるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、III族窒化物半導体デバイス及びその製造方法に関する。
従来、SiC基板上にGaN系の半導体層を形成したLED素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。このLED素子では、B及びNをドープした第1SiC層と、Al及びNをドープした第2SiC層を有する蛍光SiC基板が用いられ、多重量子井戸活性層から近紫外光が放出される。近紫外光は、第1SiC層及び第2SiC層にて吸収され、第1SiC層にて緑色から赤色の可視光に、第2SiC層にて青色から赤色の可視光にそれぞれ変換される。この結果、蛍光SiC基板から演色性が高く太陽光に近い白色光が放出されるようになっている。
しかしながら、このLED素子では、SiC基板とGaN系半導体層の格子不整合及び熱膨張率差により、GaN系半導体層の転位密度が高くなる。この結果、GaN系半導体層の厚膜化及び低抵抗化が困難であるという問題点がある。
基板上における半導体層の転位密度を減じるべく、基板上にバッファ層を介してGaN膜をMOCVDによって成膜した後、金属及び誘電体ナノマスクを利用してGaN膜をエッチングしてナノコラムを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法によれば、ナノコラム形成後、バッファ層及びナノコラム上にGaN系半導体層を、横方向成長を利用して成長させている。
しかしながら、特許文献2に記載の方法では、基板上に形成されるU−GaN膜は依然として転位密度が高く、これをエッチングして形成されるナノコラム自身もまた転位密度が高いものとなる。この結果、ナノコラム上に形成されるGaN系半導体層に転位が伝搬してしまい、GaN系半導体層における転位密度の低減効果は不十分である。
また、パターン化された多数の開口を有する選択成長マスクを基板上に配置し、各開口を通じてIII族窒化物材料からなる多数のナノワイヤーを形成することが提案されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3では、多数のナノ構造の核が選択成長マスクの頂部から突き出るより前に、選択成長モードを終了しパルス状成長モードを適用することにより多数のナノ構造の核の成長を続けることによって多数のナノワイヤーを形成している。尚、特許文献3では、ナノワイヤーそれ自体をLEDデバイスとして利用している。
さらに、Si基板上に形成された多数のナノロッドと、ナノロッドの上端一部が突出するようナノロッド同士の空間を充填する非晶質のマトリックス層と、マトリックス層上に形成されたGaN層と、を含む窒化物系半導体発光素子が提案されている(例えば、特許文献4参照)。この窒化物系半導体発光素子では、マスク等を用いず各ナノロッドを自己形成しており、各ナノロッドは無秩序に形成されている。従って、その後に形成されるGaN層の転位密度は高くなってしまう。
特許第4153455号公報 特開2010−518615号公報 特表2009−542560号公報 特開2006−128627号公報
ここで、特許文献4に記載の発明では、高価かつ量産に不適なSiC基板に代えてSi基板を用いた場合に、SiとIII族窒化物系半導体の格子定数及び熱膨張係数の差に起因して発生するクラックを抑制することを目的としている。そして、ナノロッド‐マトリックス層の複合層が熱的ストレスを緩和していることから、SiC基板上のIII族窒化物半導体層の転位密度を低減する技術ではない。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、SiC基板上にIII族窒化物半導体層を形成するにあたり、半導体層の転位密度の低減を的確に図ることのできるIII族窒化物半導体デバイス及びその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明では、SiC基板上にIII族窒化物半導体層を形成するにあたり、前記SiC基板上に所定厚さのガイド層を形成するガイド層形成工程と、前記ガイド層を厚さ方向に貫通する複数のガイドを所定の周期で形成するガイド形成工程と、前記ガイド層の各ガイド内にてIII族窒化物半導体を成長させ、前記SiC基板上にIII族窒化物半導体からなる複数のナノコラムを、当該ナノコラムの側壁が前記ガイド層から上方へ突出しないように、かつ、前記ガイド層の表面に当該ナノコラムの結晶が堆積しないように、所定の周期で形成するナノコラム成長工程と、前記ガイド層の少なくとも一部を除去して、前記ナノコラムの側壁の少なくとも一部を露出させるガイド層除去工程と、前記ナノコラムを埋めるように、前記III族窒化物半導体層を成長させる半導体層成長工程と、を含むIII族窒化物半導体デバイスの製造方法が提供される。
このIII族窒化物半導体デバイスの製造方法によれば、ガイド層を通じてナノコラムが選択的に成長されるため、ナノコラム自体の転位密度の低減を図ることができる。この結果、ガイド層上に形成されるIII族窒化物半導体層へのナノコラムから伝搬する転位が飛躍的に減少し、III族窒化物半導体層の転位密度も小さくなる。
また、ガイド層のガイドに沿ってナノコラムを成長させることで、各ナノコラムの品質を良好かつ均一にすることができる。そして、ガイド層の少なくとも一部を除去して各ナノコラムの側壁を露出するようにしたので、III族窒化物半導体を各ナノコラムの側壁から成長させることができる。
ここで、ナノコラムの成長時に、ナノコラムの側壁がガイド層から上方へ突出しないように、かつ、ガイド層の表面にナノコラムの結晶が堆積しないようにしているので、形成されるナノコラム表面に−c面は存在せず、III族窒化物半導体層の成長時にナノコラムの−c面から結晶が異常成長するようなことはない。
また、上記III族窒化物半導体デバイスの製造方法において、前記SiC基板上にAlを含む窒化物半導体からなる下地層を形成する下地層形成工程を含んでもよい。
このIII族窒化物半導体デバイスの製造方法によれば、下地層がAlを含んでいるので、Gaを含むIII族窒化物半導体とSiC基板が互いの界面にて激しく反応することはなく、Gaを含むIII族窒化物半導体層をSiC基板上に的確に成長させることができる。
また、上記III族窒化物半導体デバイスの製造方法において、前記ナノコラムがAlを含む窒化物半導体からなっていてもよい。
このIII族窒化物半導体デバイスの製造方法によれば、ナノコラム成長初期で成長核密度が高くなるので、各ナノコラムを均一に形成することができる。
また、上記III族窒化物半導体デバイスの製造方法において、前記ガイド層の前記ガイドは、厚さ方向について前記下地層側へ向かって窄むテーパ状に形成されてもよい。
このIII族窒化物半導体デバイスの製造方法によれば、各ナノコラムは、ガイド層のテーパ状の各ガイドに沿って上方へ延びる。この後に、ガイド層の一部が除去されるので、各ナノコラムの露出した側壁は、厚さ方向について下地層へ向かって窄むテーパ状となる。これにより、各ナノコラムの側壁からIII族窒化物半導体を成長させると、転位の上方への伝搬が抑制され、III族窒化物半導体の転位密度が低減されて高品質なIII族窒化物半導体層を得ることができる。
また、上記III族窒化物半導体デバイスの製造方法において、前記ガイド層除去工程にて、前記ガイド層の一部を残留させてもよい。
このIII族窒化物半導体デバイスの製造方法によれば、ガイド層の一部が残留するので、各ナノコラムの埋め込み成長の際、III族窒化物半導体のナノコラムの側壁からの成長の選択性が改善されて転位密度のさらなる低減が図られる。
また、上記III族窒化物半導体デバイスの製造方法において、前記半導体層成長工程は、初期に前記III族窒化物半導体層を少なくとも前記ナノコラムの頂点高さまでは比較的遅い成長レートで成長させる初期成長工程と、前記初期成長工程の後、前記III族窒化物半導体層を前記初期成長工程の成長レートよりも速い成長レートで成長させる通常成長工程と、を含んでもよい。
このIII族窒化物半導体デバイスの製造方法によれば、各ナノコラムをIII族窒化物半導体で埋める際に、横方向への成長が促進され、転位の上方への伝搬が抑制されるので、III族窒化物半導体の転位密度が低減されて高品質なIII族窒化物半導体層を得ることができる。
また、上記III族窒化物半導体デバイスの製造方法において、前記ナノコラム成長工程では、前記半導体層成長工程と比べて、成長温度とV/III比の少なくとも一方が低くてもよい。
このIII族窒化物半導体デバイスの製造方法によれば、成長温度を低くするとナノコラム成長初期で成長核密度が高くなり、V/III比を低くすると横方向成長レートも下がるので、各ナノコラムを均一に形成することができる。
また、上記III族窒化物半導体デバイスの製造方法において、前記ナノコラム成長工程にて、前記ナノコラムの下端部を温度を比較的低くして成長させた後、成長温度を上げてもよい。
このIII族窒化物半導体デバイスの製造方法によれば、ナノコラム成長初期で成長核密度が高く、横方向成長レートも下がるので、各ナノコラムを均一に形成することができる。一方、成長途中から温度を高くすることにより、ナノコラム内の転位密度が低減し、結晶品質を向上させることができる。
また、本発明では、SiC基板と、前記SiC基板上に形成され、厚さ方向について前記SiC基板側へ向かって窄み、所定の周期で形成されIII族窒化物半導体からなる複数のナノコラムと、前記各ナノコラムの傾斜した側壁から成長して前記各ナノコラムを埋めるように形成されるIII族窒化物半導体層と、を備えたIII族窒化物半導体デバイスが提供される。
このIII族窒化物半導体デバイスによれば、III族窒化物半導体層は、各ナノコラムの側壁から成長されているので、転位の上方への伝搬が抑制される。これにより、III族窒化物半導体層の転位密度が低減されて高品質なIII族窒化物半導体層を得ることができる。
また、上記III族窒化物半導体デバイスにおいて、前記SiC基板上に形成され、Alを含む窒化物半導体からなる下地層を備え、前記各ナノコラムは、前記下地層を介して前記SiC基板上に形成されてもよい。
このIII族窒化物半導体デバイスによれば、下地層がAlを含んでいるので、Gaを含むIII族窒化物半導体とSiC基板が互いの界面にて激しく反応することはなく、Gaを含むIII族窒化物半導体層をSiC基板上に的確に成長させることができる。
また、上記III族窒化物半導体デバイスにおいて、前記SiC基板上に形成され、厚さ方向に貫通する複数のガイドが所定の周期で形成されたガイド層を備え、前記各ナノコラムを前記ガイド層のガイドを利用して形成した後、前記III族窒化物半導体層を前記各ナノコラムの傾斜した側壁から成長させてもよい。
このIII族窒化物半導体デバイスによれば、各ナノコラムの埋め込み成長の際、III族窒化物半導体のナノコラムの側壁からの成長の選択性が改善されて転位密度のさらなる低減が図られる。
また、上記III族窒化物半導体デバイスにおいて、前記ナノコラムがAlを含む窒化物半導体からなっていてもよい。
このIII族窒化物半導体デバイスによれば、ナノコラム成長初期で成長核密度が高くなるので、各ナノコラムを均一に形成することができる。
また、上記III族窒化物半導体デバイスにおいて、前記ナノコラムの表面には、−c面が存在しなくともよい。
このIII族窒化物半導体デバイスによれば、ナノコラム表面に−c面が存在しないことから、III族窒化物半導体層の成長時にナノコラムの−c面から結晶が異常成長するようなことはない。
本発明によれば、SiC基板上にIII族窒化物半導体層を形成するにあたり、半導体層の転位密度の低減を的確に図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態を示すLED素子の模式断面図である。 図2は、ガイドの形成状態を示すガイド層の上面説明図である。 図3Aは、LED素子の製造過程を示し、(a)は基板の状態を示し、(b)は基板上に下地層が成長された状態を示し、(c)は下地層上にガイド層が形成された状態を示し、(d)はガイド層上にマスク層が形成された状態を示す。 図3Bは、LED素子の製造過程を示し、(e)は、マスク層上にレジスト膜が形成された状態を示し、(f)はレジスト膜にモールドを接触させた状態を示し、(g)はレジスト膜にパターンが形成された状態を示す。 図3Cは、LED素子の製造過程を示し、(h)はレジスト膜の残膜を除去した状態を示し、(i)はレジスト膜をマスクとしてマスク層をエッチングした状態を示し、(j)はマスク層をマスクとしてガイド層をエッチングした状態を示す。 図3Dは、LED素子の製造過程を示し、(k)はマスク層からレジスト膜を除去した状態を示し、(l)はガイド層からマスク層を除去した状態を示し、(m)はガイド内にナノコラムを成長させた状態を示す。 図3Eは、LED素子の製造過程を示し、(n)はガイド層の一部を除去してナノコラムの側壁を露出させた状態を示し、(o)はIII族窒化物半導体層のうちn型層が成長された状態を示す。 図4は、LED素子の製造過程を示すフローチャートである。 図5Aは、ナノコラムをAlを含む窒化物半導体とした場合の一例を示すSEMの断面写真である。 図5Bは、ナノコラムをAlを含まない窒化物半導体とした場合の一例を示すSEMの断面写真である。 図6(a)はIII族窒化物半導体層を成長レートを二段階とした場合の一例を示すSEMの上面写真であり、図6(b)はIII族窒化物半導体層を成長レートを変化させなかった場合の一例を示すSEMの上面写真である。
図1から図4は本発明の一実施形態を示すものであり、図1はLED素子の模式断面図である。
図1に示すように、III族窒化物半導体デバイスとしてのLED素子1は、AlGaIn1−x−yN(0≦x≦1,0≦y≦1,x+y≦1)で表されるIII族窒化物半導体層10と、III族窒化物半導体層10よりも熱膨張率の小さなSiC基板20と、を備えている。本実施形態においては、SiC基板20は単結晶6H型であり、熱膨張係数が4.2×10−6/℃である。また、半導体発光部としての窒化物半導体層は、熱膨張係数が5.6×10−6/℃である。
SiC基板20は、ドナー性不純物及びアクセプタ性不純物を含んでおり、III族窒化物半導体層10から発せられる光により励起されると、ドナー・アクセプタ・ペア発光により所定波長の光を発する。例えば、バルク状のSiC基板を用いた場合、ドナー性不純物をNとし、アクセプタ性不純物をBとすると、紫外光の励起により、おおよそ黄色から橙色の可視光が発せられる。また、バルク状のSiC基板を用いた場合、ドナー性不純物をNとし、アクセプタ性不純物をAlとすると、紫外光の励起により、おおよそ青色の可視光が発せられる。尚、ドナー性不純物をNとしつつ、アクセプタ性不純物としてB及びAlを同時に添加することで、純白色の可視光を得ることもできるし、SiCをポーラス状とすることにより発光波長を短波長側へシフトさせることもでき、基板の発光波長は任意に変更することができる。
SiC基板20上には、AlGa1−xN(0<x≦1)の式で表され、Alを含むIII族窒化物半導体からなる下地層30が形成される。
下地層30上には、ナノコラム50に対応したガイド42が形成されたガイド層40が形成される。本実施形態においては、ガイド層40として、SiOが用いられる。尚、ガイド層40として、SiN(0<x)のような他の材料を用いてもよいことは勿論である。さらにガイド層40の材料として、Al、W等のような材料を用いることも可能である。これらの材料は、多結晶であっても、非晶質であってもよい。
図2は、ガイドの形成状態を示すガイド層の上面説明図である。
図2に示すように、ガイド層40のガイド42は円形に形成され、各ガイド42は正三角形格子の交点に配置した形状を呈している。各ガイド42の直径及び間隔は任意であるが、例えば、ガイド42の直径を10〜1000nmとし、隣接するガイド42同士の間隔を100〜10000nmとすることができる。
SiC基板20上には、下地層30を介し、ガイド層40のガイド42を通じてナノコラム50が形成されている。本実施形態においては、ナノコラム50として、AlGa1−xN(0<x≦1)が用いられる。ナノコラム50は、ガイド42に対応して成長されており、ガイド層40なしで成長させる場合に比して、転位密度が小さくなっている。本実施形態においては、ナノコラム50は、下部が下方へ向かって断面積が小さくなる六角柱状に形成され、上端が六角錐状に形成される。ナノコラム50は、中心を通る対角線の寸法よりも、高さ寸法を高くすることができる。ここで、ナノコラムの高さとは、六角柱の底部から六角錐の頂部までの長さをいう。尚、ナノコラム50は、柱状に形成されるものであれば、六角柱以外の形状としてもよい。
ガイド層40上には、III族窒化物半導体層10が形成される。III族窒化物半導体層10は、n型層12、多重量子井戸活性層14、p型クラッド層16、p型コンタクト層18をSiC基板20側からこの順に有している。III族窒化物半導体層10の一部はエッチングにより除去されており、n型層12の一部が露出し、この露出部分にn側電極60が設けられる。また、p型コンタクト層18上にはp側電極62が形成されている。
本実施形態においては、n型層12は、所定量のn型ドーパント(例えば、Si)をドーピングしたn−GaNから形成される。また、多重量子井戸活性層14は、InGa1−xN(0≦x≦1)/AlGa1−yN(0≦y≦1)から形成される多重量子井戸構造を有する。さらに、p型クラッド層16とp型コンタクト層18とは、所定量のp型ドーパント(例えば、Mg)をドーピングしたp−GaNからそれぞれ形成される。
n型層12からp型コンタクト層18までは、III族窒化物半導体のエピタキシャル成長により形成される。尚、第1導電型層、活性層及び第2導電型層を少なくとも含み、第1導電型層及び第2導電型層に電圧が印加されると、電子及び正孔の再結合により活性層にて光が発せられるものであればよく、III族窒化物半導体層10の層構成は任意である。
n側電極60は、n型層12上に形成され、例えばNi/Auからなり、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により形成される。p側電極62は、p型コンタクト層18上に形成され、例えばITO(Indium Tin Oxide)からなり、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により形成される。
次いで、図3Aから図4を参照してLED素子1の製造方法について説明する。図3Aから図3EはLED素子の模式断面図であり、図4はLED素子の製造方法のフローチャートである。尚、図3Aから図3Eは、説明のために図1に対応するよう1素子単位で図示しているが、実際には素子分割前のウェハの状態であり、左右にも他の素子が連続的に形成されている。
まず、昇華法によりドナー性不純物及びアクセプタ性不純物がドープされたバルク状の単結晶6H型SiCを生成する。尚、SiC結晶の不純物のドーピング濃度は、結晶成長時の雰囲気ガス中への不純物ガスの添加および原料粉末への不純物元素またはその化合物の添加により制御することができる。図3A(a)に示すように、SiC基板20は、昇華法のバルク成長により例えば30mm程度のバルク結晶を作製しておき、外周研削、スライス、表面研削、表面研磨等の工程を経て作製されている。ここで、SiC基板20の厚さは任意であるが、例えば250μmである。
この後、図3A(b)に示すように、SiC基板20に下地層30をエピタキシャル成長させる(下地層形成工程:S1(図4))。本実施形態においては、MOVPE(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法により下地層30をSiC基板20上に全面的に形成する。尚、下地層30は、スパッタリング法、MBE法(Molecular Beam Epitaxy)、HVPE法(Halide Vapor Phase Epitaxy)等によって形成することもできる。さらに、下地層30は、レーザーアブレーション法によって形成することもできる。ここで、下地層30の厚さは任意であるが、例えば10〜200nmである。
次いで、図3A(c)に示すように、下地層30が形成されたSiC基板20上にガイド層40を形成する(ガイド層形成工程:S2(図4))。本実施形態においては、スパッタリング法によりガイド層40を下地層30上に全面的に形成する。ここで、ガイド層40の厚さは任意であるが、ナノコラム50の対角線寸法よりも厚いことが好ましい。ガイド層40の厚さは、例えば、100〜1000nmである。尚、ガイド層40は、例えばEB蒸着法等により形成することもできる。
そして、図3A(d)に示すように、ガイド層40上にマスク層110を形成する(マスク層形成工程:S3(図4))。本実施形態においては、マスク層110はNiからなり、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等により形成される。マスク層110の厚さは任意であるが、例えば10〜100nmとすることができる。
次に、図3B(e)に示すように、マスク層110上にレジスト膜120を形成する(レジスト膜形成工程:S4(図4))。本実施形態においては、レジスト膜120として熱可塑性樹脂が用いられ、スピンコート法により均一な厚さに形成される。レジスト膜120は、厚さが例えば50〜300nmである。
そして、レジスト膜120を加熱して軟化させ、図3B(f)に示すように、モールド130でレジスト膜120をプレスする。モールド130の接触面には凹凸構造132が形成されており、レジスト膜120が凹凸構造132に沿って変形する。
この後、プレス状態を保ったまま、レジスト膜120をSiC基板20ごと冷却して硬化させる。そして、モールド130をレジスト膜120から離隔することにより、図3B(g)に示すように、レジスト膜120に凹凸構造122が転写される(パターン形成工程:S5(図4))。ここで、凹凸構造122の周期は10μm以下となっている。本実施形態においては、凹凸構造122の周期は460nmである。この状態で、レジスト膜120の凹部122には残膜124が形成されている。
以上のようにレジスト膜120が形成されたSiC基板20を、プラズマエッチング装置の基板保持台に取り付ける。そして、例えばプラズマアッシングにより残膜124を取り除いて、図3C(h)に示すようにマスク層110を露出させる(残膜除去工程:S6(図4))。本実施形態においては、プラズマアッシングの処理ガスとしてOガスが用いられる。
そして、図3C(i)に示すように、レジスト膜120をマスクとしてマスク層110のエッチングを行う(マスク層のエッチング工程:S7(図4))。本実施形態においては、レジスト膜120のエッチング用の処理ガスとして、Arガスが用いられる。これにより、マスク層110にパターン112が形成される。
次に、図3C(j)に示すように、マスク層110をマスクとして、ガイド層40のエッチングを行う(ガイド層のエッチング工程:S8(図4))。本実施形態においては、マスク層110上にレジスト膜120が残った状態でエッチングが行われる。また、処理ガスとしてSFガス等のフッ素系ガスを用いたプラズマエッチングが行われる。エッチングが進行していくと、ガイド層40に厚さ方向に延びるガイド42が形成される。本実施形態においては、ガイド42の内面が、下地層30へ向かって窄むように傾斜している。ここで、ガイド42の内面の傾斜角は、プラズマエッチング時のバイアスパワー等を制御することにより調整することができる。
この後、図3D(k)に示すように、レジスト膜120を除去する(レジスト膜除去工程:S9(図4))。本実施形態においては、約150℃のデカヒドロナフタレン(C1018)に漬け込み、アセトン、メタノール等の有機溶剤で洗浄した後、プラズマアッシングによりレジスト膜120を除去している。プラズマアッシングの処理ガスとして、例えばOガスが用いられる。
次いで、図3D(l)に示すように、マスク層110を除去する(マスク層除去工程:S10(図4))。本実施形態においては、熱硝酸に20分間漬け込んでNiからなるマスク層110を除去することができる。この後、水洗して乾燥させる。
そして、図3D(m)に示すように、ガイド層40のガイド42内に、ナノコラム50をエピタキシャル成長させる(ナノコラム成長工程:S11(図4))。本実施形態においては、MOVPE(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法によりナノコラム50を形成する。尚、ナノコラム50は、スパッタリング法、MBE法(Molecular Beam Epitaxy)、HVPE法(Halide Vapor Phase Epitaxy)等によって形成することもできる。このように、SiC基板20上にナノコラム50を選択的に成長させることから、SiC基板20に全面的に半導体層を成長させる場合に比べて、ナノコラム50中の転位密度が極めて小さくなっている。
尚、ガイド層40が厚い場合は、ガイド42内にナノコラム50を成長させると基端部にボイドが生じやすくなる。この傾向は、ガイド42のアスペクト比が1以上となると顕著となる。本実施形態においては、図4に示すように、ナノコラム成長工程S11は、ナノコラム50の下端部を温度を比較的低くして成長させる初期成長工程S111と、初期成長工程S111よりも温度を高くしてナノコラム50を成長させる通常成長工程S112と、含んでいる。これにより、ナノコラム50の成長初期で成長核密度が高く、横方向成長レートも下がるので、各ナノコラム50を均一に形成することができる。特に、ガイド42のアスペクト比を1以上とした場合であっても、ナノコラム50の基端部にボイドが生じることを抑制することができる。ここで、成長核密度が高いとは、結晶核の生成頻度が高い状態をいう。一方、成長途中から温度を高くすることにより、ナノコラム50内の転位密度が低減し、結晶品質を向上させることができる。
また、本実施形態においては、ナノコラム50の側壁52がガイド層42から上方へ突出しないように、かつ、ガイド層42の表面(上面)にナノコラム50の結晶が堆積しないように、ナノコラム50が成長される。これにより、形成されるナノコラム50表面に−c面は存在せず、III族窒化物半導体層10の成長時にナノコラム50の−c面から結晶が異常成長するようなことはない。
さらに、本実施形態においては、ナノコラム50がAlを含む窒化物半導体からなっている。この場合、Al原子はGa原子と比べて表面拡散長が短いので、これによっても、ナノコラム50の成長初期で成長核密度が高くなり、各ナノコラム50を均一に形成することができる。特に、ガイド42のアスペクト比を1以上とした場合であっても、ナノコラム50の基端部にボイドが生じることを抑制することができる。
具体的に、初期成長工程S111にて、NHの流量を4500μmol/min、基板温度を950℃、トリメチルガリウムの流量を45μmol/min、トリメチルアルミニウムの流量を5μmol/minとして、ナノコラム50を100nmだけ成長させた後、通常成長工程S112にて、NHの流量を45000μmol/min、基板温度を1000℃、トリメチルガリウムの流量を45μmol/minとして、ナノコラム50を400nm成長させて、500nmのナノコラム50を成長させることができた。このように形成されたナノコラム50には、ボイドは観察されなかった。
図5AはナノコラムをAlを含む窒化物半導体とした場合の一例を示すSEMの断面写真であり、図5BはナノコラムをAlを含まない窒化物半導体とした場合の一例を示すSEMの断面写真である。これらのナノコラム50を作成するにあたり、SiC基板20上にAlNの下地層30及びSiOのガイド層40を形成した後、ガイド層40にガイド42を形成した。尚、ガイド層40の厚さは550nm、ガイド42の径は基端部分で210nmとした。そして、図5Aのナノコラム50は、NHの流量を4500μmol/min、基板温度を950℃、トリメチルガリウムの流量を45μmol/min、トリメチルアルミニウムの流量を5μmol/minとして、ナノコラム50を80秒だけ成長させた後、NHの流量を45000μmol/min、基板温度を950℃、トリメチルガリウムの流量を45μmol/minとして、ナノコラム50を180秒だけ成長させた。また、図5Bのナノコラム50は、NHの流量を4500μmol/min、基板温度を950℃、トリメチルガリウムの流量を45μmol/minとして、ナノコラム50を80秒だけ成長させた後、NHの流量を45000μmol/min、基板温度を950℃、トリメチルガリウムの流量を45μmol/minとして、ナノコラム50を220秒だけ成長させた。各図から明らかなように、Alを含まない窒化物半導体の場合はナノコラム50の基端部にボイドが発生しているが、Alを含む窒化物半導体とするとボイドの発生は認められなかった。
さらにまた、本実施形態においては、ナノコラム成長工程S11では、後述する半導体層成長工程S13と比べて、成長温度及びV/III比が低くなっている。これによっても、成長温度が低いことによりナノコラム50成長初期で成長核密度が高くなり、V/III比が低いことにより横方向成長レートも下がるので、各ナノコラムを均一に形成することができる。特に、ガイド42のアスペクト比を1以上とした場合であっても、ナノコラム50の基端部にボイドが生じることを抑制することができる。尚、成長温度とV/III比の一方を低くしてもよい。
次いで、図3E(n)に示すように、ガイド層40の一部を除去して、ナノコラム50の側壁52を露出させる(ガイド層除去工程:S12(図4))。本実施形態においては、SiOからなるガイド層40をドライエッチングにより除去する。エッチングガスとしては、SFガス等のフッ素系ガスを用いられる。この後、例えば、バッファードフッ酸を用いてナノコラム50の側壁52に残されたSiOを除去する。
また、本実施形態においては、ガイド層40は、1nm〜200nm程度残留させる。この程度の厚さであれば、ガイド層40が活性層から出射される光の透過の阻害作用が小さくなる。また、光の干渉作用を利用して光を取り出すのであれば、上記阻害作用を考慮する必要はないので、当該干渉作用が得られる程度にガイド層40の厚さを設定すればよい。
ガイド層40の除去が終わった後、III族窒化物半導体層10を成長させる(半導体層成長工程:S13(図4))。本実施形態においては、図3E(o)に示すようにナノコラム50が埋まるようにn型層12を形成した後、多重量子井戸活性層14、p型クラッド層16、p型コンタクト層18をガイド層40側から順次成長させていく。このとき、ナノコラム50自体の転位密度が低いことから、ナノコラム50から伝搬する転位は極めて少ない。
本実施形態においては、図4に示すように、半導体層成長工程S13は、初期にIII族窒化物半導体層10を少なくともナノコラム50の頂点高さまでは比較的遅い成長レートで成長させる初期成長工程S131と、初期成長工程S131の後、III族窒化物半導体層10を初期成長工程S131の成長レートよりも速い成長レートで成長させる通常成長工程S132と、を含んでいる。これにより、各ナノコラム50をIII族窒化物半導体10で埋める際に、横方向への成長が促進され、転位の上方への伝搬が抑制されるので、III族窒化物半導体10の転位密度が低減されて高品質なIII族窒化物半導体層10を得ることができる。
具体的に、初期成長工程S131にて、NHの流量を134000μmol/min、基板温度を1050℃、トリメチルガリウムの流量を50μmol/minと、成長レートを1μm/hとしてIII族窒化物半導体層10を1μmだけ成長させた後、通常成長工程S132にて、NHの流量を13000μmol/min、基板温度を1050℃、トリメチルガリウムの流量を145μmol/minと、成長レートを3μm/hとしてIII族窒化物半導体層10を3μm成長させて、4μmのIII族窒化物半導体層10を成長させることができた。これにより、図6(a)に示すようにナノコラム50がボイドなしで形成された。
図6(a)はIII族窒化物半導体層を成長レートを二段階とした場合の一例を示すSEMの上面写真であり、図6(b)はIII族窒化物半導体層を成長レートを変化させなかった場合の一例を示すSEMの上面写真である。これらのIII族窒化物半導体層10を作成するにあたっては、前述の図5Aのナノコラム50を460nmの周期で形成し、ガイド層42の一部を除去したものを用いた。そして、図6(a)は前述の成長条件でIII族窒化物半導体層10を形成し、図6(b)は、NHの流量を13000μmol/min、基板温度を1050℃、トリメチルガリウムの流量を145μmol/min、成長レートを3μm/hとして1時間だけIII族窒化物半導体層10を形成した。各図から明らかなように、成長レートを変化させない場合はナノコラム50の埋め込みが不十分で平坦なIII族窒化物半導体層10を成長することができないが、成長レートを二段階とするとIII族窒化物半導体層10を平坦化することができた。
尚、III族窒化物半導体層10の各層の厚さは任意であるが、例えば、n型層12の厚さを3μm、多重量子井戸活性層14の厚さを100nm、p型クラッド層16の厚さを80nm、p型コンタクト層18の厚さを10nmとすることができる。このように、III族窒化物半導体層10の厚さを3μm以上とすることができる。III族窒化物半導体層10を成長した後、フォトレジストによるマスクをp型コンタクト層18上にフォトリソグラフィー技術を用いて形成し、p型コンタクト層18からn型層12の表面までエッチングした後、マスクを除去する(半導体層のエッチング工程:S14(図4))。これにより、図1に示すように、n型層12からp型コンタクト層18までの複数の化合物半導体層から構成されるメサ部分が形成される。
そして、真空蒸着法及びフォトリソグラフィー技術を用いて、n側電極60及びp側電極62を形成する(電極形成工程:S15(図4))。本実施形態においては、n側電極60の材料とp側電極62の材料が異なっているが、これらの材料を同一とすると、n側電極40とp側電極62を同時に形成することができる。尚、各電極60,62とIII族窒化物半導体層10のオーミック接触と密着性を確保すべく、所定の温度、所定の雰囲気下で、所定の時間の熱処理を施すことができる。この後、ダイシングにより複数のLED素子1に分割することにより、LED素子1が製造される。
以上のように構成されたLED素子1は、p側電極62とn側電極60に電圧を印加すると、多重量子井戸活性層14から紫外光が発せられる。そして、紫外光がSiC基板20にて可視光に変換された後、外部へ放射されるようになっている。
このLED素子1によれば、ガイド層40を通じてナノコラム50が選択的に成長されるため、ナノコラム50自体の転位密度の低減を図ることができる。この結果、ガイド層40上に形成されるIII族窒化物半導体層10へのナノコラム50から伝搬する転位が飛躍的に減少し、III族窒化物半導体層10の転位密度も小さくなる。従って、III族窒化物半導体10における転位密度の低減を的確に図ることができる。
また、ガイド層40にガイド42を形成しておいてナノコラム50を成長させることで、各ナノコラム50の周期、径等に左右されることなく、各ナノコラム50の品質を良好かつ均一にすることができる。また、ガイド42なしでは、各ナノコラム50をコラム状に成長させるために、各ナノコラム50の成長条件が制約されるが、ガイド42に沿って成長させることでナノコラム50の成長条件の自由度が飛躍的に向上する。そして、ガイド層40の一部を除去して各ナノコラム50の側壁52を露出するようにしたので、III族窒化物半導体10を良質な各ナノコラム50の側壁52から成長させることができる。
また、このLED素子1によれば、下地層30がAlを含んでいるので、例えばGaを含む窒化物半導体をSiC基板に直接的に成長させる場合のように、III族窒化物半導体と基板が互いの界面にて激しく反応することはなく、III族窒化物半導体層10をSiC基板20上に的確に成長させることができる。
尚、前記実施形態においては、半導体デバイスとしてLED素子1に本発明を適用した例を示したが、例えばLD素子のような他のデバイスに本発明を適用することも可能である。例えば、電界効果トランジスタや、バイポーラトランジスタ等の電子デバイス、太陽電池等にも適用可能である。
さらに、前記実施形態においては、SiC基板20として6H型のSiCを用いたものを示したが、4H型であっても15R型であってもよいことは勿論である。さらにまた、SiC基板20が蛍光機能を有しておらずともよいし、III族窒化物半導体層10の発光色も任意である。
また、前記実施形態においては、Alを含む窒化物半導体からなる下地層30を設けるものを示したが、下地層30は適宜省略することができる。例えば、ナノコラム50がAlNであって、ガイド層40がSiC基板10上に残留している場合などは、Gaを含む窒化物半導体がSiCと接触しないので、下地層30なしでも不具合が生じることはない。
また、前記実施形態においては、ナノコラム50がAlを含む窒化物半導体からなるものを示したが、例えばGaN等のAlを含まないIII族窒化物半導体とすることもできる。この場合は、下地層30が設けられていることが好ましい。
また、前記実施形態において、プラズマ照射等により下地層30の表面に凹凸形状を導入することでナノコラム50の低転位化を図ることもできる。
また、前記実施形態においては、ガイド層40のガイド42が厚さ方向について下地層30側へ向かって窄むテーパ状に形成されたものを示したが、例えば、厚さ方向について同一の断面となるようにしてもよい。この場合であっても、各ナノコラム50をガイド42に沿って成長させることで均一に形成することができ、続いて成長されるIII族窒化物半導体層10の転位密度の低減効果を得ることができる。
また、前記実施形態においては、ガイド層40の一部を残留させるものを示したが、ガイド層40を全て除去するようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1 LED素子
10 III族窒化物半導体層
12 n型層
14 多重量子井戸活性層
16 p型クラッド層
18 p型コンタクト層
20 SiC基板
30 下地層
40 ガイド層
42 ガイド
50 ナノコラム
52 側壁
60 n側電極
62 p側電極
110 マスク層
112 パターン
120 レジスト膜
122 凹凸構造
124 残膜
130 モールド
132 凹凸構造

Claims (13)

  1. SiC基板上にIII族窒化物半導体層を形成するにあたり、
    前記SiC基板上に所定厚さのガイド層を形成するガイド層形成工程と、
    前記ガイド層を厚さ方向に貫通する複数のガイドを所定の周期で形成するガイド形成工程と、
    前記ガイド層の各ガイド内にてIII族窒化物半導体を成長させ、前記SiC基板上にIII族窒化物半導体からなる複数のナノコラムを、当該ナノコラムの側壁が前記ガイド層から上方へ突出しないように、かつ、前記ガイド層の表面に当該ナノコラムの結晶が堆積しないように、所定の周期で形成するナノコラム成長工程と、
    前記ガイド層の少なくとも一部を除去して、前記ナノコラムの側壁の少なくとも一部を露出させるガイド層除去工程と、
    前記ナノコラムを埋めるように、前記III族窒化物半導体層を成長させる半導体層成長工程と、を含むIII族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  2. 前記ガイド層形成工程の前に、前記SiC基板上にAlを含む窒化物半導体からなる下地層を形成する下地層形成工程を含む請求項1に記載のIII族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  3. 前記ナノコラムがAlを含む窒化物半導体からなる請求項1または2に記載のIII族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  4. 前記ガイド層の前記ガイドは、厚さ方向について前記下地層側へ向かって窄むテーパ状に形成される請求項1から3のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  5. 前記ガイド層除去工程にて、前記ガイド層の一部を残留させる請求項1から4のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  6. 前記半導体層成長工程は、
    初期に前記III族窒化物半導体層を少なくとも前記ナノコラムの頂点高さまでは比較的遅い成長レートで成長させる初期成長工程と、
    前記初期成長工程の後、前記III族窒化物半導体層を前記初期成長工程の成長レートよりも速い成長レートで成長させる通常成長工程と、を含む請求項1から5のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  7. 前記ナノコラム成長工程では、前記半導体層成長工程と比べて、成長温度とV/III比の少なくとも一方が低い請求項1から6のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  8. 前記ナノコラム成長工程にて、前記ナノコラムの下端部を温度を比較的低くして成長させた後、成長温度を上げる請求項1から7のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  9. SiC基板と、
    前記SiC基板上に形成され、厚さ方向について前記SiC基板側へ向かって窄み、所定の周期で形成されIII族窒化物半導体からなる複数のナノコラムと、
    前記各ナノコラムの傾斜した側壁から成長して前記各ナノコラムを埋めるように形成されるIII族窒化物半導体層と、を備えたIII族窒化物半導体デバイス。
  10. 前記SiC基板上に形成され、Alを含む窒化物半導体からなる下地層を備え、
    前記各ナノコラムは、前記下地層を介して前記SiC基板上に形成される請求項9に記載のIII族窒化物半導体デバイス。
  11. 前記SiC基板上に形成され、厚さ方向に貫通する複数のガイドが所定の周期で形成されたガイド層を備え、
    前記各ナノコラムを前記ガイド層のガイドを利用して形成した後、前記III族窒化物半導体層を前記各ナノコラムの傾斜した側壁から成長させる請求項9または10に記載のIII族窒化物半導体デバイス。
  12. 前記ナノコラムがAlを含む窒化物半導体からなる請求項11に記載のIII族窒化物半導体デバイス。
  13. 前記ナノコラムの表面には、−c面が存在しない請求項9から12のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体デバイス。
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