JP2013251833A - 振動片、電子デバイス、電子機器および振動片の製造方法 - Google Patents

振動片、電子デバイス、電子機器および振動片の製造方法 Download PDF

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啓一 山口
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Abstract

【課題】振動片を製造するにあたり、外形エッチングと溝部のエッチングを同時に行って製造工程を簡略化して、溝部と外形の相対位置精度を向上させることができる振動片、電子デバイス、電子機器および振動片の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の振動片44は、基部と、当該基部から突出して形成された振動腕40と、を備え、前記振動腕40に溝部42が形成された振動片44であって、前記溝部42は、前記振動腕40の長さ方向に沿って複数個並んだ溝48の列が、前記振動腕40の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う前記列に属する溝48の中心位置を前記振動腕40の幅方向において互いにずらしていることを特徴とする。この場合において、前記溝部42は、前記振動腕40の平面視で円、楕円、多角形のいずれか1つの形状又は複数組み合わせた形状を用いている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特に振動腕に溝部を備えた振動片、電子デバイス、電子機器および振動片の製造方法に関する。
振動片の一例となる音叉型圧電振動片は、基部と、基部から突出するように形成された2本の振動腕を有している。振動腕には溝部が形成され、この溝部は振動腕の表裏に設けられている。このため、振動腕の断面形状は略H型に形成される。このような音叉型圧電振動片は、電界効率を上げて、振動腕の振動損失が低く、CI値も低く抑える優れた振動性能を得ることができ、かつ、振動片の全体形状を小型化することができる。
従来、このような振動片の一例として、特許文献1−3を挙げることができる。
特許文献1に開示の振動片の製造方法は、まず、水晶ウェハの表面と裏面に金属マスクを形成し、この金属マスク上にフォトレジスト膜を形成し、フォトレジスト膜をパターニングする。そして、フォトレジスト膜のパターンに合わせて金属マスクをパターニングする。このパターンは、振動片の外形輪郭に合わせて設計されている。次に、金属マスクパターン上にフォトレジスト膜を成膜し、そして、フォトレジスト膜をパターニングする。このフォトレジスト膜のパターンは、振動片の溝のパターンに合わせて設計されている。次いで、金属マスクのパターンに合わせて水晶ウェハをエッチングし、振動片の外形輪郭を成形する。次いで、金属マスクを溝パターンに合わせてパターニングし、エッチングによって振動片に溝を形成している。
しかし、特許文献1の製造方法によれば、振動片の外形を形成する工程と、溝部を形成する工程を別工程で行うために、外形輪郭と溝部に対して2段階のフォトレジスト膜の成膜を行わなければならない。後工程の金属マスク上にフォトレジスト膜を成膜する際に、金属マスクの溝パターンに合わせてパターニングを行っているが、既に形成された外形輪郭に溝を精度良く位置合わせすることが難しいという問題があった。溝の位置が設計通りに形成されないと振動腕のバランスが悪く振動が安定しなくなる。このため、周波数の安定性が悪くなったり、振動片の共振周波数が設計値とずれたりしてしまう。
そこで、特許文献2に開示の振動片は、振動片の外形と溝部を同時にパターニングした後、外形エッチングと溝のエッチングを同時に行い、製造工程を減らしている。そして、溝の溝幅をエッチングの際に水晶の異方性によって、振動腕に形成される異形形状の突出量を超えない大きさに設定している。
また、特許文献3に開示の振動片は、特許文献2と同様に、振動片の外形と溝部を同時にパターニングした後、外形エッチングと溝のエッチングを同時に行い、製造工程を減らしている。そして、振動腕の溝部は、振動腕における幅方向に区分けされて長さ方向に細長い小溝が、各振動腕の長さ方向に沿って複数個並列した状態で形成されている。
特開2002−76806号公報 特開2004−200915号公報 特許第4636170号公報
振動片の外形及び溝部を形成する際に、振動片の種類によっては、エッチングが長時間に及ぶ場合がある。図8は、従来の振動片の溝部エッチングの説明図である。図示のように振動腕1の長さ方向に細長い形状の溝部2の構成の場合、エッチングが短時間であれば、図中破線Aのように、長さ方向に細長い溝部2の外形パターンに沿ってエッチングが進行する。これに対して、エッチングが長時間になると、図中一点破線Bのように、水晶の異方性により、長さ方向に細長い溝部2の何れか一方の側壁3aが、何れか他方の側壁3bよりもエッチングが進行する。生成する溝部2aは振動腕1の中心に対して非対称となり、振動腕1の側面から溝部の側壁までの長さa、bが異なる不均一な形状となってしまう。これにより、振動腕1のバランスが悪く振動が安定しなくなるという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するため、振動片を製造するにあたり、外形エッチングと溝部のエッチングを同時に行って製造工程を簡略化して、溝部と外形の相対位置精度を向上させることができる振動片、電子デバイス、電子機器および振動片の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]基部と、当該基部から突出して形成された振動腕と、を備え、前記振動腕に溝部が形成された振動片であって、前記溝部は、前記振動腕の長さ方向に沿って複数個並んだ溝の列が、前記振動腕の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う前記列に属する溝の中心位置を前記振動腕の幅方向において互いにずらしていることを特徴とする振動片。
上記構成により、振動腕の長さ方向に沿って複数個並んだ溝の列が、振動腕の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う列に属する溝の中心位置を振動腕の幅方向において互いにずらした溝部、換言すれば、複数の溝を振動腕の長さ方向に沿って千鳥状に配置した溝部を形成することができ、長時間のエッチング工程であっても、水晶の異方性により生じるXY方向のヒレ状の異形形状によって、溝部が貫通するまで加工されることがない。このため、振動腕の外形と溝部の相対位置精度を向上させることができる。よって、振動特性の優れた振動片を得ることができる。
[適用例2]前記溝部は、前記振動腕の平面視で円、楕円、多角形のいずれか1つの形状又は複数組み合わせた形状であることを特徴とする適用例1に記載の振動片。
上記構成により、振動腕の長さ方向に沿って、平面視で円、楕円、多角形の形状の溝を千鳥状に複数個形成することができ、長時間のエッチング工程であっても、水晶の異方性により生じるXY方向のヒレ状の異形形状によって、溝部が貫通するまで加工されることがない。このため、振動腕の外形と溝部の相対位置精度を向上させることができる。よって、振動特性の優れた振動片を得ることができる。
[適用例3]前記基部及び前記振動腕は、圧電単結晶から構成されていることを特徴とする適用例1又は2に記載の振動片。
上記構成により、周囲の温度変化の影響を受けることなく安定した共振周波数の振動片を得ることができる。
[適用例4]前記溝部は、前記振動腕の一方の主面及び他方の主面に形成されたことを特徴とする適用例1ないし3の何れか一例に記載の振動片。
上記構成により、一方の主面及び他方の主面に、外形輪郭との相対位置を精度良く形成された溝部を備えた振動片を得ることができる。
[適用例5]適用例1ないし4のいずれか一例に記載の振動片を備えたことを特徴とする電子デバイス。
上記構成により、上記作用を具備する振動片を搭載した電子デバイスを得ることができる。
[適用例6]適用例1ないし4のいずれか一例に記載の振動片を備えたことを特徴とする電子機器。
上記構成により、上記作用を具備する振動片を搭載した電子機器を得ることができる。
[適用例7]基部と、当該基部から突出して形成された振動腕と、を備え、前記振動腕に溝部が形成された振動片の製造方法において、基板上に形成された金属膜を覆うフォトレジスト膜に対して、前記振動片の外形パターンと、前記振動腕の長さ方向に沿って複数個並んだ溝の列が、前記振動腕の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う前記列に属する溝の中心位置を前記振動腕の幅方向において互いにずらしている前記溝部に相当するパターンを同時に形成する工程と、前記振動片の外形に対応する領域と前記溝部の前記フォトレジスト膜及び金属膜を除去する工程と、前記基板をエッチングして前記振動片の外形と前記溝部を同時に形成する工程と、を有することを特徴とする振動片の製造方法。
これにより、長時間のエッチング工程であっても、水晶の異方性により生じるXY方向のヒレ状の異形形状によって、溝部が貫通するまで加工されることがない。このため、振動腕の外形と溝部の相対位置精度を向上させることができる。よって、振動特性の優れた振動片を製造することができる。
本発明の一実施形態に係る振動片の斜視図である。 振動腕の一部を拡大した平面図である。 変形例1の溝部の説明図である。 変形例2の溝部の説明図である。 本実施形態の振動片の製造工程を順番に示す概略断面図である。 本実施形態の振動片の製造工程を順番に示す概略断面図である。 本発明の振動片を用いた電子機器の説明図である。 従来の振動片の溝部エッチングの説明図である。
本発明の振動片、電子デバイス、電子機器および振動片の製造方法の実施形態を添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る振動片の斜視図である。図示のように振動片440は、X軸(第2軸)と、このX軸と平面状に直交するY軸(第1軸)からなる平面に延在され、互いに表裏関係にある第1主面52と第2主面54とを有する。なお、第1主面52及び第2主面54に垂直な軸をZ軸とする。振動片440は、基部56から+Y軸方向に第1振動腕401と第2振動腕402が延出され、−Y軸方向に第3振動腕403と第4振動腕404が延出されている。基部56と第1振動腕401と第2振動腕402で音叉型振動片を構成し、基部56と第3振動腕403と第4振動腕404で音叉型振動片を構成している。このような2つの音叉型振動片が基部56に結合され、2つの音叉型振動片の振動腕の延出方向が互いに離間する構成の振動片440は、H型の振動片と称される。
第1振動腕401と第2振動腕402は互いに平行で、同一長さ、同一断面形状で構成され、第3振動腕403と第4振動腕404は互いに平行で、同一長さ、同一断面形状で構成されている。本実施形態に係る振動片440は、第1振動腕401及び第2振動腕402が駆動腕(励振腕)を構成し、第3振動腕403及び第4振動腕404が検出腕を構成している。第1〜第4振動腕401,402,403,404には、いずれも溝部42が、第1主面52及び第2主面54に形成されている。
図2は振動腕の一部を拡大した平面図である。図示のように溝部42は、振動腕40の長さ方向に沿って、複数個並んだ溝48の列が、振動腕40の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う列に属する溝48の中心位置Cを振動腕40の幅方向において互いにずらして形成されている。実施形態の溝部42の溝48は、一例として、等ピッチ間隔で振動腕40の長手方向に沿って直線状に並べている。そして、この直線状に並べた列の隣(振動腕40の幅方向)に前記等ピッチ間隔の半分の位置に交互に溝48を並べた列を形成している。本実施形態の溝部42は、このような列を振動腕の幅方向に沿って繰り返し複数並べて形成されている。溝部42は、振動腕40の一方の主面及び/又は他方の主面に形成されている。また、溝部42の溝48は、互いに側壁が接触しないように所定の隙間dを開けて配置されている。隙間dは、狭すぎると長時間のエッチングによって溝48どうしの側壁が接触してなくなり、溝部42が貫通し易くなってしまう。このため、本実施形態の振動片は、振動腕の大きさ、エッチング時間等を考慮して所定の隙間dを設定している。そして、溝48の内部には、水晶の異方性により生じるXY方向のヒレ状の異形形状の結晶面が複数形成され、ほぼ中心に向って次第に溝深さが増す傾斜を備えている。これにより、長時間のエッチングであっても、溝部42が貫通するまで加工されることがない。各溝部42の内部には励振電極(不図示)が形成されている。このような構成の振動片は、引き出し電極(不図示)を介した外部電圧によって、励振電極の間に挟まれた水晶材料に電界を生じさせて、振動腕の屈曲振動を生じさせることができる。
図3は変形例1の溝部の説明図である。図示のように変形例1の溝部421の溝481は、振動腕40の平面視において円形状に形成されている。そして、溝部421は、振動腕40の長さ方向に沿って複数個並んだ溝481の列が、振動腕40の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う列に属する溝481の中心位置Cを振動腕40の幅方向において互いにずらして形成されている。そして、円形状の各溝481は、互いに側壁が接触しないように所定の間隔dを開けて配置されている。なお、溝481の形状はこの他、振動腕の平面視で楕円形状を適用することもできる。
図4は変形例2の溝部の説明図である。図示のように変形例2の溝部422の溝482は、振動腕40の平面視において菱形形状に形成されている。そして、溝部422は、振動腕40の長さ方向に沿って複数個並んだ溝482の列が、振動腕40の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う列に属する溝482の中心位置を振動腕40の幅方向において互いにずらして形成されている。そして、菱形形状の各溝482は、互いに側壁が接触しないように所定の間隔dを開けて配置されている。この他、溝部422の溝482の形状は、三角形、八角形などの多角形の形状に形成することもできる。
この他、本実施形態の溝部42は、振動腕40の平面視で円、楕円、多角形のいずれか1つの形状又は複数組み合わせた形状で形成することができる。
このような構成の振動片440は、電極(不図示)に励振信号が入力されると、第1振動腕401と第2振動腕402が±X方向に屈曲振動する。このとき、Y軸(検出軸)周りに振動片440を回転すると、第1振動腕401と第2振動腕402の振動方向(面内振動)に対して直角方向にコリオリの力が発生し、第3振動腕403(検出腕)及び第4振動腕404(検出腕)が±Z軸方向に面外振動する。この面外振動により発生する電荷量を測定することで、振動片440に作用する角速度を検出することができる。
なお、本発明の振動片は、上記H型の振動片の他にも、音叉型圧電振動片、ジャイロ用の音叉型圧電振動片など、振動腕に溝部を備えた構成に適用することができる。
次に、上記構成による振動片の製造方法について以下説明する。図5及び6は、本実施形態の振動片の製造工程を順番に示す概略断面図である。
まず、図5(a)に示すような基板10を用意する。基板10は、所定の厚みに研磨された板状(ウェハ状)の部材であり、材質として圧電単結晶を用いることが望ましい。より具体的な基板10の材質としては、水晶、ニオブ酸リチウム単結晶、タンタル酸リチウム単結晶、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体単結晶、ホウ酸リチウム単結晶、ランガサイト単結晶等からなる圧電単結晶等を用いることができる。このような圧電単結晶を基板10に用いることにより、周囲の温度変化の影響を受けることなく安定した共振周波数の振動片を得ることができる。
次に、図5(b)に示すように、基板10の一方の主面12及び他方の主面14上に金属膜20を形成する。金属膜20は、蒸着又はスパッタリングを用いて形成することができる。金属膜20は、後工程で振動片の外形を形成する基板10のエッチング液である例えば、フッ酸などにより侵蝕されない材質であることが望ましい。本実施形態の金属膜20は、一例として基板10の上層にCr(クロム)膜22を形成し、Cr膜22の上層にAu(金)膜24を積層した二層(下層がCr膜22で上層がAu膜24)の積層構造を採用している。Cr膜22は水晶等の基板10との密着性に優れている。一方、Au膜24は、Cr膜22よりも基板10のエッチング液の耐蝕性に優れている。この他にもTi(チタン)、W(タングステン)等を組み合わせた積層構造を採用してもよい。
そして、金属膜20の表面全域にフォトレジストを塗布して乾燥させて、所定の膜厚のフォトレジスト膜30を形成している。
次に、図5(c)に示すように、振動片の外形に対応するエッチングパターンと、溝部に対応するエッチングパターンを描画したフォトマスク32を、基板10の両主面のフォトレジスト膜30の上のそれぞれに配置する。フォトマスク32は、振動片の外形部分および溝部に相当する領域を紫外線で露光する開口が形成されている。フォトマスク32の溝部に対応するエッチングパターンは、振動腕の平面視で円、楕円、多角形のいずれか1つの形状又は複数組み合わせた形状であって、振動腕の長さ方向に沿って複数個並んだ溝の列が、振動腕の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う列に属する溝の中心位置を振動腕の幅方向において互いにずらして形成されている。その他の振動片の内形に相当する領域は、紫外線を遮蔽するようにしている。そして、紫外線を露光してエッチングパターンを転写する。
このような本発明の振動片の製造方法は、振動片の外形と溝部の形成位置を同時にパターニングしているため、従来の振動片の外形と溝部の形成位置を別工程でパターニングする方法に比べて、振動片の外形と溝部の相対位置の精度を高めることができる。
そして、図5(d)に示すように、まず、フォトレジスト膜30の感光部分は、現像液で現像して除去し、振動片の外形に相当する金属膜20を露出させる。ここで、溝部に相当するフォトレジスト膜30も溝部の形状に倣って凹状に除去される。一方、溝部どうしの間の隙間に相当する箇所は、フォトレジスト膜30および金属膜が残っている。
そして、フォトレジスト膜30が形成されていない基板10上の金属膜20を所定のエッチング液によりエッチングして除去する。金属膜20の除去は、上層のAu膜24が除去された後、下層のCr膜22が段階的に除去される。これにより、金属膜20が除去された部分は基板10が露出することになる。
次に図6(a)に示すように、振動片のエッチングを行う。すなわち、振動片の内形(外形の内側であって溝部を除く)のみを残し、外形及び溝部42を同時にエッチングする。エッチング工程は例えば、ウェットエッチングを用いることができる。このエッチング工程は、振動片の種類に応じて長時間となる場合がある。このような長時間のエッチング工程により、振動片の外形は完全にエッチングされる。一方、溝部42は、振動腕の長さ方向に沿って複数個並んだ溝の列が、振動腕の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う列に属する溝の中心位置を振動腕の幅方向において互いにずらして形成、換言すれば、振動片の長さ方向に沿って、千鳥状に複数個形成されているため、水晶のエッチングによる異方性によって、XY方向のヒレ状の異形形状によって結晶面が複数形成される。この結晶面は溝部42のほぼ中心に向って次第に溝深さが増す傾斜を備えている。また、振動腕における長さ方向の溝部42の側壁は、全体として凹凸を繰り返す鋸歯状に形成されているため、水晶の異方性によるヒレ状の結晶面が形成され難く、エッチングの加工量も少ない。このため、溝部が貫通するまで加工されることがないため、振動腕と溝部の相対位置精度を向上させることができる。従って、振動特性の優れた振動片となる。
そして、図6(b)に示すように、フォトレジスト膜と金属膜を全て除去することで溝部42を備えた振動片44が得られる。
このような本発明の振動片によれば、振動腕の溝部を振動腕の長さ方向に沿って複数個並んだ溝の列が、振動腕の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う列に属する溝の中心位置を振動腕の幅方向において互いにずらして形成することができ、長時間のエッチング工程であっても、水晶の異方性により生じるXY方向のヒレ状の異形形状によって、溝部が貫通するまで加工されることがない。このため、振動腕の外形と溝部の相対位置精度を向上させることができる。よって、振動特性の優れた振動片を得ることができる。
また、振動片の外形エッチングと溝部のエッチングを同時に行うことにより、製造工程を短くして、容易に製造することができる。さらに、振動片の外形エッチングと溝部エッチングの工程を一緒にパターニングして一工程で行っているため、振動腕に対して溝部の位置ずれがない。従って、振動片の振動性能に悪影響が生じることがなくなる。
本発明の振動片は各種センサー素子などを構成し、様々な電子デバイス、電子機器に適用することができる。図7は、本発明の振動片を用いた電子機器の説明図である。図7において、携帯端末60(PHSを含む)は、複数の操作ボタン62、受話口64及び送話口66を備え、操作ボタン62と受話口64との間には表示部68が配置されている。
なお、本実施形態の振動片を備える電子機器は、上述の携帯端末60のほかに、高機能携帯電話、デジタルスチルカメラ、パーソナルコンピュータ、タブレット型パーソナルコンピュータ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、インクジェット式吐出装置、電子手帳、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレータ等に幅広く適用することができる。
1………振動腕、2,2a………溝部、3a………一方の側壁、3b………他方の側壁、10………基板、12………一方の主面、14………他方の主面、20………金属膜、22………Cr膜、24………Au膜、30………フォトレジスト膜、32………フォトマスク、40………振動腕、42,421,422………溝部、44,440………振動片、48,481,482………溝、52………第1主面、54………第2主面、56………基部、60………携帯端末、62………操作ボタン、64………受話口、66………送信口、68………表示部、401………第1振動腕、402………第2振動腕、403………第3振動腕、404………第4振動腕。

Claims (7)

  1. 基部と、当該基部から突出して形成された振動腕と、を備え、前記振動腕に溝部が形成された振動片であって、
    前記溝部は、前記振動腕の長さ方向に沿って複数個並んだ溝の列が、前記振動腕の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う前記列に属する溝の中心位置を前記振動腕の幅方向において互いにずらしていることを特徴とする振動片。
  2. 前記溝部は、前記振動腕の平面視で円、楕円、多角形のいずれか1つの形状又は複数組み合わせた形状であることを特徴とする請求項1に記載の振動片。
  3. 前記基部及び前記振動腕は、圧電単結晶から構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動片。
  4. 前記溝部は、前記振動腕の一方の主面及び他方の主面に形成されたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の振動片。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の振動片を備えたことを特徴とする電子デバイス。
  6. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の振動片を備えたことを特徴とする電子機器。
  7. 基部と、当該基部から突出して形成された振動腕と、を備え、前記振動腕に溝部が形成された振動片の製造方法において、
    基板上に形成された金属膜上のフォトレジスト膜に対して、前記振動片の外形パターンと、前記振動腕の長さ方向に沿って複数個並んだ溝の列が、前記振動腕の幅方向に沿って複数並ぶように配置されており、隣り合う前記列に属する溝の中心位置を前記振動腕の幅方向において互いにずらしている前記溝部に相当するパターンを同時に形成する工程と、
    前記振動片の外形に対応する領域と前記溝部の前記フォトレジスト膜及び金属膜を除去する工程と、
    前記基板をエッチングして前記振動片の外形と前記溝部を同時に形成する工程と、
    を有することを特徴とする振動片の製造方法。
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