JP2013250159A - 二次電池の残容量算出方法及びパック電池 - Google Patents

二次電池の残容量算出方法及びパック電池 Download PDF

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Abstract

【課題】満充電容量に対する残容量の相対値及び開放電圧の関係を示す放電特性が二次電池の使用が進むに連れて変化する場合であっても、算出誤差を小さくすることが可能な二次電池の残容量算出方法、及びパック電池を提供する。
【解決手段】処理対象の二次電池1と同様の放電特性を有する基準二次電池について、使用開始後の使用履歴(充放電の繰り返し)に応じて変化した指標(サイクル数)及び放電特性を予めROM52に記憶しておく。このように記憶しておいた指標と、二次電池1の使用履歴(充放電の繰り返し)に応じて適時算出した指標(サイクル数)とを比較し、比較結果とROM52に記憶しておいた放電特性とに基づいて、二次電池1の残容量の相対値を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池の満充電容量に対する残容量の相対値と開放電圧との関係を示す放電特性に基づいて二次電池の残容量を算出する二次電池の残容量算出方法、及び該残容量算出方法を実行するパック電池に関する。
従来、パーソナルコンピュータ(PC)等の電子機器に搭載される二次電池の残容量(RC=Remaining Capacity )は、満充電容量(FCC=Full Charge Capacity )即ち満充電状態における二次電池の電気量(電流値×時間)又は電力量(電力値×時間)の夫々に対して、充電/放電電流又は充電/放電電力の積算値(以下、充放電量という)を加算/減算して算出されている。いわゆる残容量は、FCCに対する相対残容量(RSOC=Relative State Of Charge )として表されることもある。以下、特に断りのない限り、残容量にはRC及び/又はRSOCが含まれるものとする。このようにRCの算出の元になるFCCは、二次電池の使用に伴う劣化の進行に応じて低下するにも関わらず、二次電池の実際の使用状態において満充電状態(以下、単に満充電ともいう)から放電終止状態になるまで放電(又は放電終止状態から満充電状態になるまで充電)されることが殆どないため、正確なFCCを算出する機会に乏しい。
そこで、二次電池の電池電圧が所定のRSOCに対応する低電圧(RSOCがN%であることを示す既知の電圧;Nは整数)より低下した場合に、RSOCをN%に補正する技術(例えば、特許文献1参照)を利用して、満充電のときから上記既知の電圧を検出するまでに積算した「放電量−充電量」を「1−N/100」で除して得た容量を、二次電池のFCCとして算出して学習する方法が用いられている。
また特許文献2では、第1及び第2時点における二次電池の無負荷電圧(開放電圧)を二次電池の放電特性に適用してRSOCを各算出し、算出したRSOCの変化量と、第1及び第2時点の間における充放電量の変化量とから、二次電池のFCCを算出して学習する技術が開示されている。このようにして算出したFCCを、算出(若しくは検出)したRSOCに乗じてRCが算出され、更に、RCを算出したときからの充放電量をRCに加算/減算することによって新たなRCが算出される。
特開平5−87896号公報 特開2008−261669号公報
しかしながら、近年、例えば二次電池の電池材料の違いによっては、二次電池の充放電を繰り返して使用が進んだときに、上記の放電特性に無視できない程度の変化が生じることが認識されつつある。このような二次電池で放電特性に基づいて残容量を算出した場合は、残容量の算出誤差が大きくなるという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、満充電容量に対する残容量の相対値及び開放電圧の関係を示す放電特性が二次電池の使用が進むに連れて変化する場合であっても、算出誤差を小さくすることが可能な二次電池の残容量算出方法、及び該残容量算出方法を実行するパック電池を提供することにある。
本発明に係る二次電池の残容量算出方法は、満充電容量に対する残容量の相対値と開放電圧との関係を示す放電特性が使用履歴に応じて変化する対象二次電池の残容量を、前記放電特性に基づいて算出する方法であって、前記放電特性が前記対象二次電池と同様に変化する基準二次電池について、使用を開始したときから前記放電特性が変化したときまで、使用履歴に応じて変化する指標を算出して、変化した放電特性と共に予め記憶しておき、前記対象二次電池について前記指標を算出し、算出した指標及び記憶した指標を比較し、比較結果及び記憶した放電特性に基づいて残容量の相対値を算出することを特徴とする。
本発明に係る二次電池の残容量算出方法は、前記指標は、充放電のサイクル数であることを特徴とする。
本発明に係る二次電池の残容量算出方法は、前記比較結果が、算出した指標の方が大きい場合、記憶した放電特性に基づいて算出することを特徴とする。
本発明に係る二次電池の残容量算出方法は、前記基準二次電池について、使用を開始したときの放電特性又は相異なる使用履歴に応じて変化した放電特性を、夫々算出した指標と共に予め複数記憶しておき、前記比較結果に基づいて、複数記憶した放電特性の中から少なくとも1つの放電特性を特定し、特定した放電特性に基づいて算出することを特徴とする。
本発明に係る二次電池の残容量算出方法は、複数記憶した放電特性の中から2つの放電特性を特定し、特定した2つの放電特性を補間する放電特性を算出し、算出した放電特性に基づいて算出することを特徴とする。
本発明に係る二次電池の残容量算出方法は、前記比較結果及び記憶した放電特性に基づいて前記対象二次電池の満充電容量を算出することを特徴とする。
本発明に係る二次電池の残容量算出方法は、算出した残容量の相対値に前記対象二次電池の満充電容量を乗ずることにより、前記対象二次電池の残容量を算出することを特徴とする。
本発明に係るパック電池は、満充電容量に対する残容量の相対値と開放電圧との関係を示す放電特性が使用履歴に応じて変化する対象二次電池の残容量を算出して残容量のデータを生成するパック電池であって、前記放電特性が前記対象二次電池と同様に変化する基準二次電池について、使用を開始したときから前記放電特性が変化したときまでの使用履歴に応じて変化した指標を、変化した放電特性と共に記憶してある記憶手段と、前記対象二次電池について前記指標を算出する手段と、該手段が算出した指標及び前記記憶手段に記憶した指標を比較する手段とを備え、該手段の比較結果及び前記記憶手段に記憶した放電特性に基づいて残容量の相対値を算出するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係るパック電池は、前記指標は、充放電のサイクル数であることを特徴とする。
本発明に係るパック電池は、前記比較結果が、算出した指標の方が大きい場合、前記記憶手段に記憶した放電特性に基づいて算出するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係るパック電池は、前記記憶手段は、前記基準二次電池について、使用を開始したときの放電特性又は相異なる使用履歴に応じて変化した放電特性を、夫々算出した指標と共に複数記憶してあり、前記比較結果に基づいて、前記記憶手段に記憶した放電特性の中から少なくとも1つの放電特性を特定する手段を備え、該手段が特定した放電特性に基づいて算出するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、残容量の算出対象である対象二次電池と同様の放電特性を有する基準二次電池について、使用開始後の使用履歴に応じて変化する指標を適時算出し、放電特性が適当に変化したときに、変化した放電特性と指標の算出結果とを予め記憶しておく。このように記憶しておいた指標と対象二次電池の使用履歴に応じて適時算出した指標とを比較し、比較結果と記憶しておいた放電特性とに基づいて残容量の相対値を算出する。
これにより、基準二次電池及び対象二次電池の使用の進行度合いが、夫々の二次電池について各算出された指標の大きさに反映されることとなり、各算出された指標の比較結果によって、記憶しておいた放電特性の残容量算出への適用方法が決定される。
本発明にあっては、上述の指標が充放電のサイクル数であることにより、各二次電池について算出された指標の大きさが、夫々の二次電池の使用の進行度合いを最も的確に反映するものとなる。
これにより、記憶しておいた放電特性の残容量算出への適用方法が最も的確に決定される。
本発明にあっては、対象二次電池について算出した指標(サイクル数)が、基準二次電池について算出して記憶した指標より大きい場合(又は大きくない場合)、記憶した放電特性に基づいて残容量の相対値を算出する(又は算出しない)。
つまり、二次電池の使用を開始してからサイクル数が増大して放電特性が適当に変化するまでは放電特性が使用履歴と共に変化し続けて一意に定まらないため、残容量の算出に放電特性を適用しないのに対し、放電特性が適当に変化した後は変化後の放電特性がそのまま維持される傾向が強いため、残容量の算出に変化後の放電特性を適用する。
本発明にあっては、基準二次電池について、使用を開始したときの放電特性又は相異なる使用履歴に応じて変化した放電特性を予め複数記憶しておき、更に、夫々の放電特性に対応して算出した指標を各放電特性と共に記憶しておく。このように記憶しておいた指標の夫々と対象二次電池の使用履歴に応じて適時算出した指標とを比較し、比較結果に基づいて、複数記憶した放電特性の中から、そのときの対象二次電池の放電特性に最も近い放電特性を少なくとも1つ特定し、特定した放電特性に基づいて残容量の相対値を算出する。
これにより、対象二次電池の使用の進行度合いに応じて残容量の算出に最適の放電特性が特定されるため、算出の精度が高まる。
本発明にあっては、予め記憶した指標の夫々と対象二次電池の使用履歴に応じて適時算出した指標との比較結果により、基準二次電池について予め複数記憶した放電特性の中から、そのときの対象二次電池の放電特性に近い2つの放電特性を特定する。そして、特定した2つの放電特性を補間する放電特性を、対象二次電池について算出した指標に応じて算出し、算出した放電特性に基づいて残容量の相対値を算出する。
これにより、対象二次電池の使用の進行度合いに応じて残容量の算出に最適の放電特性が算出されるため、算出の精度が更に高まる。
本発明にあっては、上述の比較結果と記憶しておいた放電特性とに基づいて、それ自体公知の方法により対象二次電池の満充電容量を算出する。算出に用いる放電特性は、上述した残容量の相対値の算出に用いる放電特性と同様にして特定してもよい。
これにより、満充電容量に対する残容量の相対値及び開放電圧の関係を示す放電特性が二次電池の使用が進むに連れて変化する場合であっても、満充電容量の算出誤差が小さくなる。
本発明にあっては、上述のとおり算出した残容量の相対値に対象二次電池の満充電容量を乗ずることにより、前記対象二次電池の残容量を算出する。算出に用いる満充電容量は、上述した満受電容量の算出方法によって算出(つまり補正)した残容量であってもよいし、補正前の満充電容量であってもよい。
これにより、満充電容量に対する残容量の相対値及び開放電圧の関係を示す放電特性が二次電池の使用が進むに連れて変化する場合であっても、残容量の算出誤差が小さくなる。
本発明によれば、基準二次電池及び対象二次電池の使用の進行度合いが、夫々の二次電池について各算出された指標の大きさに反映されることとなり、各算出された指標の比較結果によって、記憶しておいた放電特性の満充電容量算出及び残容量算出への適用方法が決定される。
従って、満充電容量に対する残容量の相対値及び開放電圧の関係を示す放電特性が二次電池の使用が進むに連れて変化する場合であっても、残容量の算出誤差を小さくすることが可能となる。
本発明の実施の形態1に係るパック電池の構成例を示すブロック図である。 電池ブロックの開放電圧(OCV)と相対残容量(RSOC)との関係を例示する放電特性のグラフである。 図2に示す放電特性のグラフの部分拡大図である。 二次電池のサイクル数を計数する方法の説明図である。 充放電のサイクル数を計数するCPUの処理手順を示すフローチャートである。 二次電池の残容量を算出するCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係るパック電池で二次電池の残容量を算出するCPUの処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るパック電池の構成例を示すブロック図である。図中10はパック電池であり、パック電池10は、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯端末等の電気機器20に着脱可能に装着される。パック電池10は、例えばリチウムイオン電池からなる電池セル111,112,113,121,122,123,131,132,133を3個ずつ順に並列接続してなる電池ブロック11,12,13を、この順番に直列接続してなる二次電池(請求項に記載の対象二次電池及び基準二次電池)1を備える。二次電池1は、電池ブロック13の正極及び電池ブロック11の負極が夫々正極端子及び負極端子となるようにしてある。
電池ブロック11,12,13の電圧は、夫々独立してA/D変換部4のアナログ入力端子に与えられ、デジタルの電圧値に変換されてA/D変換部4のデジタル出力端子から、マイクロコンピュータからなる制御部5に与えられる。A/D変換部4のアナログ入力端子には、二次電池1に密接して配置されており、サーミスタを含む回路によって二次電池1の電池温度を検出する温度検出器3の検出出力と、二次電池1の負極端子側の充放電路に介装されており、二次電池1の充電電流及び放電電流を検出する抵抗器からなる電流検出器2の検出出力とが与えられている。これらの検出出力は、デジタルの検出値に変換されてA/D変換部4のデジタル出力端子から制御部5に与えられる。
二次電池1の正極端子側の充放電路には、充電電流,放電電流夫々を遮断するPチャネル型のMOSFET71,72からなる遮断器7が介装されている。MOSFET71,72は、ドレイン電極同士を突き合わせて直列に接続してある。MOSFET71,72夫々のドレイン電極及びソース電極間に並列接続されているダイオードは、寄生ダイオード(ボディダイオード)である。MOSFET71,72は、Nチャネル型であってもよい。
制御部5は、CPU51を有し、CPU51は、プログラム等の情報を記憶するROM52、一時的に発生した情報を記憶するRAM53、各種時間を並列的に計時するタイマ54、及びパック電池10内の各部に対して入出力を行うI/Oポート55と互いにバス接続されている。I/Oポート55は、A/D変換部4のデジタル出力端子、MOSFET71,72夫々のゲート電極、及び通信部9に接続されている。通信部9は、電気機器20が有する制御・電源部21と通信するのに用いられる。ROM52は、例えばフラッシュメモリからなる不揮発性メモリである。ROM52には、プログラムの他に、例えば満充電容量(FCC)の学習値(学習容量)、及び充電電流の初期値(即ち設定電流)が記憶される。
CPU51は、ROM52に予め格納されている制御プログラムに従って、演算及び入出力等の処理を実行する。例えばCPU51は、250ms周期で電池ブロック11,12,13の電圧値と、二次電池1の充放電電流の検出値とを取り込み、取り込んだ電圧値及び検出値に基づいて二次電池1の充電電流若しくは充電電力又は放電電流若しくは放電電力を積算し、積算によって算出した充電量又は放電量をRAM53に記憶する。充放電電流,充放電電力を夫々積算した場合の充放電量の単位は、Ah,Whとなる。電圧値及び充放電電流の検出値の取り込み周期は250msに限定されない。
CPU51は、また、積算した充放電量に基づいて残容量を算出し、算出した残容量及び満充電容量に基づいて相対残容量を算出してこれらをRAM53に記憶する。更に、CPU51は、RAM53に記憶した残容量及び相対残容量とROM52に記憶した設定電流とに応じて残容量、相対残容量及び設定電流のデータを生成し、生成した各データを、通信部9を介して電気機器20に送信する。
二次電池1が満充電状態にある(以下、単に満充電ともいう)か否かの判定はCPU51が行うが、好ましくは、電圧が最大の電池ブロックの電池電圧が満充電検出開始電圧以上、且つ充電電流が所定値以下の状態が一定時間以上継続したときに満充電と判定する。また例えば、電圧が最大の電池ブロックにおいて、電池電圧が一定電圧以上となったときに一定期間(例えば、60分、または、15分〜90分)だけMOSFET71をオフさせて開放電圧(OCV=Open Circuit Voltage )を検出し、検出した開放電圧が一定電圧以上である場合、満充電と判定するようにしてもよい。開放電圧による満充電の判定に代えて、充電中の電圧が最大の電池ブロックで電池電圧が所定電圧以上である場合に、満充電と判定するようにしてもよい。
遮断器7は、通常の充放電時にI/Oポート55からMOSFET71,72のゲート電極にL(ロウ)レベルのオン信号が与えられることにより、MOSFET71,72夫々のドレイン電極及びソース電極間が導通するようになっている。二次電池1の充電電流を遮断する場合、I/Oポート55からMOSFET71のゲート電極にH(ハイ)レベルのオフ信号が与えられることにより、MOSFET71のドレイン電極及びソース電極間の導通が遮断される。同様に二次電池1の放電電流を遮断する場合、I/Oポート55からMOSFET72のゲート電極にH(ハイ)レベルのオフ信号が与えられることにより、MOSFET72のドレイン電極及びソース電極間の導通が遮断される。MOSFET71,72をNチャネル型とした場合は、上記のL/Hレベルを反転させたH/Lレベルのオン信号/オフ信号をゲート電極に与えればよい。二次電池1が適当に充電された状態にある場合、遮断器7のMOSFET71,72は共にオンしており、二次電池1は放電及び充電が可能な状態となっている。
電気機器20は、制御・電源部21に接続された端末部22を備える。制御・電源部21は、図示しない商用電源より電力を供給されて端末部22を駆動すると共に、二次電池1の充放電路に充電電流を供給する。制御・電源部21は、また、商用電源から電力の供給が絶たれた場合、二次電池1の充放電路から供給される放電電流により、端末部22を駆動する。制御・電源部21が充電する二次電池1がリチウムイオン電池の場合は、例えば、定電流(MAX電流0.5〜1C程度)・定電圧(MAX4.2〜4.3V/電池セル程度)にて充電が行われる。
制御・電源部21及び通信部9間では、制御・電源部21をマスタに、通信部9を含む制御部5をスレーブにしてSMBus(System Management Bus )方式等の通信方式による通信が行われる。SMBus方式の場合、シリアルクロック(SCL)は制御・電源部21から供給され、シリアルデータ(SDA)は制御・電源部21及び通信部9間で双方向に授受される。本実施の形態1では、制御・電源部21が通信部9を2秒周期でポーリングして通信部9が送信しようとするデータの内容を読み出す。ポーリング周期の2秒は、制御・電源部21側の設定による。
このポーリングにより、例えば、二次電池1の残容量及び相対残容量のデータが、通信部9を介して制御・電源部21に2秒周期で受け渡され、電気機器20が有する図示しない表示器に相対残容量の値(%)として表示される。また、制御部5にて生成された設定電流のデータは、残容量のデータと同様に通信部9を介して制御・電源部21に送信される。制御・電源部21では、制御部5から送信された設定電流のデータに基づいて、二次電池1を定電流・定電圧充電する。
次に、一の電池ブロックの満充電容量(FCC)を、二次電池1のFCCとして算出する方法について説明する。
図2は、電池ブロック11,12,13の開放電圧(OCV)と相対残容量(RSOC)との関係を例示する放電特性のグラフであり、図3は、図2に示す放電特性のグラフの部分拡大図である。図2,3の横軸は、FCCに対するRCの比として定義されるRSOC(%)を表し、縦軸はOCV(V)を表す。本実施の形態1では、電池ブロック11,12,13が満充電状態となる電圧が4.3Vであり、放電終止電圧が2.5Vである。図中の破線は、二次電池1の使用を開始したときの放電特性を示し、実線は、二次電池1を充放電したサイクル数(以下、単にサイクル数という)が20より大きいときの放電特性を示す。サイクル数が20より大きい場合、放電特性は、ほぼ実線のとおりに維持される。このような放電特性の違いは、二次電池1の使用の進行度合いの差によるものである。
FCCは、例えば特許文献2に詳しい公知の方法によって算出する。つまり、図2,3に示す放電特性に対応する関数又はテーブルをROM52に記憶しておき、任意の2つの時点1,時点2で各検出した一の電池ブロックのOCVを、記憶した関数又はテーブルに適用してRSOCを各算出し、算出したRSOCの差分(ΔRSOC)と、時点1,時点2間におけるRCの変化量(ΔRC)とを以下の式(1)に適用してFCCを算出する。適当な電池ブロックについて式(1)による算出を適時繰り返すことにより、二次電池1のFCCを算出することができる。算出したFCCは、例えばROM52に記憶する。
FCC=ΔRC/(ΔRSOC/100)・・・・・・(1)
ここでは、時点1,時点2で各検出した一の電池ブロックのOCVをOCV1,OCV2とするとき、図2よりΔRSOCが「RSOC1−RSOC2a(サイクル数が20より大きくない場合)」又は「RSOC1−RSOC2b(サイクル数が20より大きい場合)」として算出される。また、時点1,時点2間におけるΔRCは、その間の充放電電流を積算することによって算出される。但し、ここでの充電電流及び放電電流は、互いに符号が異なる値として検出されるものである。
なお、本実施の形態1に用いる二次電池1では、上述のようにサイクル数の増加に伴って放電特性が変化するため、OCV2に対するRSOCが、サイクル数の増加に応じてRSOC2aからRSOC2bまで変化する。例えばOCV2が4.0Vの場合、図3に示すようにRSOC2a及びRSOC2bの差分が最大で約2%である。OCV1が図3に示す電圧よりも低い場合は、OCV1に対するRSOCがサイクル数の違いによって変化することがあるが、その場合は、上述のΔRSOCを算出する際に、そのときのサイクル数に応じたRSOC1を用いればよい。
次に、二次電池1について算出したFCCに基づいて、それ自体公知の方法により、二次電池1のRCを算出する方法について説明する。
RCの算出に先立ち、先ず二次電池1の電池ブロック11,12,13のOCVが各別に検出されて、RCの算出の基になる電池ブロックが特定される。この場合、各OCVがより正確に検出されるようにするため、二次電池1が充電も放電もされていない期間が所定時間(例えば1時間)以上継続したときにOCVが検出される。二次電池1が充電も放電もされていないことを確認するには、充放電電流(の絶対値)が所定電流より小さいことを確認すればよい。
以上のようにして特定された電池ブロックのOCVを、例えば上述のとおりROM52に記憶された関数又はテーブルに適用することにより、特定された電池ブロックのRSOCが算出される。このRSOCと、式(1)によって算出されたFCCとを以下の式(2)に適用することによって算出されるRCを、二次電池1のRCとする。
RC=RSOC×FCC・・・・・・・・・・・・・・(2)
さて、二次電池1は、充放電を繰り返すことによって使用が進むため、サイクル数が、二次電池1の使用の進行度合いを示す的確な指標(請求項に記載の使用履歴に応じて変化する指標)となる。サイクル数は、二次電池1の学習容量に相当する放電量の積算が完了する都度、1つ計数(インクリメント)される。
図4は、二次電池1のサイクル数を計数する方法の説明図である。図4の横軸は時間を表し、縦軸は二次電池1の相対的な残容量(RSOC)、即ち学習容量に対する残容量の割合を表す。図中「☆」印が付与された部分は、サイクル数が1つ計数されるポイントを示す。図4では、満充電まで充電されて残容量が100%となった二次電池1が、時刻T0から放電を開始し、時刻T1で残容量が0%となった場合、即ち、放電量の積算値が学習容量に達した場合、サイクル数が1つ計数される。その後、二次電池1が再び満充電まで充電され、時刻T2からT3まで放電して残容量が50%となった後に更に満充電まで充電され、時刻T4からT5まで放電して残容量が50%となったときに、サイクル数が新たに1つ計数される。なお、ここでの学習容量に代えて二次電池1の初期容量又は公称容量(Design Capacity )を用いることとし、放電量の積算量が初期容量又は公称容量に達したときにサイクル数を1つ計数するようにしてもよい。
図5は、充放電のサイクル数を計数するCPU51の処理手順を示すフローチャートである。以下に示す処理は、例えば250ms毎に起動され、ROM52に予め格納された制御プログラムに従ってCPU51により実行される(以下同様)。
尚、積算放電量は、二次電池1の放電量の積算値であり、以下に示す処理とは別に、例えば250ms毎に起動される処理によって積算された値がRAM53に逐次記憶される。サイクル数は、RAM(請求項に記載の記憶手段)53に記憶される。
図5の処理が起動された場合、CPU51は、RAM53に記憶された積算放電量が、ROM52に記憶された学習容量以上であるか否かを判定する(S11)。学習容量より小さい場合(S11:NO)、CPU51は、そのまま図5の処理を終了する。積算放電量が学習容量以上である場合(S11:YES)、CPU51は、積算放電量から学習容量を減算して積算放電量を1サイクル分低減する(S12)。これにより、積算放電量の残りが次のサイクル数の計数に引き継がれる。その後、CPU51は、サイクル数を1つ計数(カウントアップ)して(S13:請求項に記載の指標を算出する手段)図5の処理を終了する。
次に、残容量の算出処理について、フローチャートを用いて説明する。満充電容量の算出方法については、例えば上述の図2,3及び式(1)によってFCCを算出する際のΔRSOCの算出において、サイクル数に応じてRSOC2a及びRSOC2bの何れを採用するかの判定が必要であるが、残容量の算出処理においても同様の判定を行うため、ここでは残容量の算出処理を制御部5における代表的な処理として説明する。
図6は、二次電池1の残容量を算出するCPU51の処理手順を示すフローチャートである。図6の処理が起動される周期は、例えば250m秒であるが、これに限定されるものではない。図中の計時中フラグは、RAM53に記憶されており、所定の初期化処理にて0にクリアされる。計時中フラグは、既に計時を開始していることを示すフラグである。その他の演算過程のデータについては、適宜RAM53に記憶される。
加えて、図2,3の破線及び実線で示される放電特性に対応する関数又はテーブルが、サイクル数に対応付けられてROM52に記憶されている。但し、本実施の形態1では、図2,3の実線で示される放電特性のみを用いる。従って、放電特性に対応する関数又はテーブルと共に記憶されるサイクル数は20である。
図6の処理が起動された場合、CPU51は、A/D変換部4を介して電流検出器2の電圧を取り込み、取り込んだ電圧を電流に換算して充放電電流を検出する(S21)。実際には、複数回取り込んだ電圧に基づいて充放電電流を検出するようにしてもよい。その後、CPU51は、検出した充放電電流が、例えば−50mA(放電電流の領域)より大きく、且つ50mA(充電電流の領域)より小さいか否かを判定し(S22)、この範囲内にない場合(S22:NO)、その後は何も実行せずに図6の処理を終了する。なお、ステップS22で充放電電流と比較すべき電流値は、50mA及び−50mAに限定されるものではない。
検出した充放電電流が−50mAより大きく、且つ50mAより小さい場合(S22:YES)、充放電が行われていないと判定して差し支えないため、CPU51は、充放電が行われていない時間を既に計時中であるか否かを確認するために、計時中フラグが1にセットされているか否かを判定する(S23)。1にセットされていない場合(S23:NO)、CPU51は、タイマ54を用いて計時を開始する(S24)と共に、計時中フラグを1にセットして(S25)図6の処理を終了する。
ステップS23で計時中フラグが1にセットされている場合(S23:YES)、即ち既に計時が開始されている場合、CPU51は、計時を開始してから例えば1時間が経過したか否かを判定し(S26)、経過していない場合(S26:NO)、一旦図6の処理を終了する。1時間が経過した場合(S26:YES)、CPU51は、次回の計時に備えて計時中フラグを0にクリアした(S27)後、A/D変換部4を介して各電池ブロック11,12,13のOCVを検出する(S28)。
その後、CPU51は、例えばOCVが最小の電池ブロックを特定しておき(S29)、図5の処理で計数したサイクル数が20より大きいか否かを判定する(S30:請求項に記載の比較する手段)。ここでの判定値である20は、放電特性に対応する関数又はテーブルと共にROM52に記憶されているサイクル数を読み出したものであるが、説明の便宜上、直値として図示してある。サイクル数が20より大きくない場合(S30:NO)、図2,3に示す放電特性が、使用の進行度合いに応じて変化しつつある状態であるため、CPU51は、残容量を算出することなく図6の処理を終了する。
サイクル数が20より大きい場合(S30:YES)、CPU51は、ステップS29で特定した電池ブロックのOCVを、図2,3の実線で示される放電特性に対応させて記憶した関数又はテーブルに適用することによって電池ブロックのRSOCを算出する(S32)。そして、CPU51は、算出したRSOCとROM52に記憶したFCCの学習値とを式(2)に適用することにより、二次電池1のRCを算出する(S33)。
次いで、CPU51は、上記のとおり算出したRSOC及びRCのデータを生成して(S34)、図6の処理を終了する。ここで生成されたデータは、上述したように制御・電源部21からのポーリングに応じて、通信部9を介して制御・電源部21に送信される。
以上のように本実施の形態1によれば、対象二次電池と同様の放電特性を有する基準二次電池について、使用開始後の使用履歴(充放電の繰り返し)に応じて変化した指標(サイクル数)及び放電特性を予めROMに記憶しておく。このように記憶しておいた指標と、対象二次電池の使用履歴(充放電の繰り返し)に応じて適時算出した指標(サイクル数)とを比較し、比較結果と記憶しておいた放電特性とに基づいて残容量の相対値を算出する。
これにより、基準二次電池及び対象二次電池の使用の進行度合いが、夫々の二次電池について各算出された指標の大きさに反映されることとなり、各算出された指標の比較結果によって、記憶しておいた放電特性の残容量算出への適用方法が決定される。
従って、満充電容量に対する残容量の相対値及び開放電圧の関係を示す放電特性が二次電池の使用が進むに連れて変化する場合であっても、残容量の算出誤差を小さくすることが可能となる。
また、上述の指標が充放電のサイクル数であることにより、対象二次電池及び基準二次電池について算出された指標の大きさが、夫々の二次電池の使用の進行度合いを最も的確に反映するものとなる。
従って、記憶しておいた放電特性の残容量算出への適用方法を最も的確に決定することが可能となる。
更に、対象二次電池について算出したサイクル数が、基準二次電池について算出して記憶したサイクル数(20)より大きい場合(又は大きくない場合)、図2,3の実線に対応するように記憶した放電特性に基づいて残容量の相対値を算出する(又は算出しない)。
従って、二次電池の使用を開始してからサイクル数が増大して放電特性が適当に変化するまで放電特性が使用履歴と共に変化し続けて一意に定まらない場合に、残容量の算出に放電特性を適用せず、放電特性が適当に変化した後に変化後の放電特性がそのまま維持される傾向が強い場合に、残容量の算出に変化後の放電特性を適用することが可能となる。
更にまた、上述の比較結果と記憶しておいた放電特性とに基づいて、それ自体公知の方法により対象二次電池の満充電容量を算出する。
従って、満充電容量に対する残容量の相対値及び開放電圧の関係を示す放電特性が二次電池の使用が進むに連れて変化する場合であっても、満充電容量の算出誤差を小さくすることが可能となる。
更にまた、上述のとおり算出した残容量の相対値に対象二次電池の満充電容量を乗ずることにより、前記対象二次電池の残容量を算出する。
従って、満充電容量に対する残容量の相対値及び開放電圧の関係を示す放電特性が二次電池の使用が進むに連れて変化する場合であっても、残容量の算出誤差を小さくすることが可能となる。
なお、本実施の形態1にあっては、二次電池1の電池温度に拘わらずに残容量を算出したが、二次電池1の放電特性が電池温度によって変動することを考慮してもよい。例えば、電池温度が10℃以下又は50℃以上の場合は、二次電池1の残容量を算出しないようにする。但し、温度の閾値は上記に限定されない。
(実施の形態2)
実施の形態1が、サイクル数が20以下では残容量を算出しない形態であるのに対し、実施の形態2は、サイクル数の大きさによって変更した放電特性に基づいて残容量を算出する形態である。本実施の形態2では、最初に0のサイクル数に対応する放電特性を特定しておき、サイクル数の増加に伴って、20のサイクル数に対応する放電特性が特定されるように切り替えを行う。切り替えを行うサイクル数は、二次電池1が、0及び20のサイクル数に対応する放電特性の丁度中間の放電特性を呈するときのサイクル数とする。
実施の形態1と実施の形態2とでは、CPU51が実行する処理の内容が異なるため、以下ではフローチャートを用いて説明する。
図7は、本発明の実施の形態2に係るパック電池10で二次電池1の残容量を算出するCPU51の処理手順を示すフローチャートである。図7におけるステップS41からステップS49までの処理は、実施の形態1の図6におけるステップS21からS29までの処理と同様であるため、その説明を省略する。
本実施の形態2では、図2,3の破線及び実線で示される放電特性を用いる。従って、放電特性に対応する関数又はテーブルと共に記憶されるサイクル数は、例えば0(破線に対応)及び20(実線に対応)である。なお、所定の初期化処理において、図2,3の破線で示される放電特性が特定されており、その放電特性が切り替えられるまでは、初期化処理で特定された放電特性によってRSOCが算出される。
ステップS49で電池ブロックを特定した後、CPU51は、図5の処理で計数したサイクル数が、例えば15より大きいか否かを判定する(S50)。ここでの判定値である15は、放電特性が、図2,3の破線及び実線から略等距離にある点を結ぶ曲線を呈するときのサイクル数であるが、説明の便宜上、直値として図示してある。
上記の判定値は、例えば、図2,3の破線,実線に対応するサイクル数と共にROM52に記憶しておいて、判定前にROM52から読み出すようにすればよい。また、サイクル数の増加に対する放電特性の変化率が一定の計算式から算出される場合(例えば、変化率がサイクル数の負のべき乗で近似される場合)は、図2,3の破線及び実線に対応して記憶されているサイクル数(0,20)から、上記の判定値を算出するようにしてもよい。
サイクル数が15より大きい場合(S50:YES)、CPU51は、RSOCの算出に用いる放電特性が、図2,3の実線で示される放電特性に特定されるように切り替える(S51)。これにより、予め記憶された放電特性のうち、そのときの二次電池1の放電特性に最も近い放電特性が特定される。ステップS51の処理を終えた場合、又はステップS50でサイクル数が15より大きくない場合(S50:NO)、CPU51は、ステップS49で特定した電池ブロックのOCVを、特定されている放電特性に対応するように記憶した関数又はテーブルに適用することによって電池ブロックのRSOCを算出する(S52)。
つまり、サイクル数が15より大きくない(又は15より大きい)場合、図2,3の破線(又は実線)で示される放電特性に基づいて、RSOCが算出される。その後、CPU51は、算出したRSOCとROM52に記憶したFCCの学習値とを式(2)に適用することにより、二次電池1のRCを算出する(S53)。そして、CPU51は、上記のとおり算出したRSOC及びRCのデータを生成して(S54)、図7の処理を終了する。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ところで、上述の説明では、2つの放電特性及びサイクル数がROM52に記憶されていることが前提であったが、3つ以上の放電特性及びサイクル数がROM52に記憶されていてもよい。この場合は、記憶されている放電特性のうち、そのときの二次電池1の放電特性に近い2つの放電特性を抽出する前処理を、図7のステップS49及びS50の間に追加すればよい。
例えば、3つの放電特性に対応するサイクル数として0、20及び100がROM52に記憶されており、そのときの二次電池1のサイクル数が10(又は50若しくは200)である場合、抽出すべき放電特性は、サイクル数が0と20(又は20と100)に対応する放電特性である。このようにして抽出した2つの放電特性を、図2,3の破線及び実線で示される放電特性と同列に扱うことにより、図7のステップS50で用いる判定値をROM52から読み出したり、算出したりすることができる。このように処理する結果、図7のステップS51では、3つの放電特性が、二次電池1のサイクル数の増加に応じて順次切り替わることとなる。
以上のように本実施の形態2によれば、基準二次電池について、使用を開始したときの放電特性又は使用履歴(充放電の繰り返し)に応じて変化した放電特性をROMに予め複数記憶しておき、更に、夫々の放電特性に対応して算出した指標(サイクル数)を各放電特性と共にROMに記憶しておく。このように記憶しておいた指標の夫々と対象二次電池の使用履歴(充放電の繰り返し)に応じて適時算出した指標(サイクル数)とを比較し、比較結果によって、対象二次電池の放電特性に最も近い放電特性を1つ特定し、特定した放電特性に基づいて残容量の相対値を算出する。
従って、対象二次電池の使用の進行度合いに応じて残容量の算出に最適の放電特性が特定されるため、算出の精度を高めることが可能となる。
(変形例)
実施の形態2に係るパック電池10では、ROM52に記憶してある放電特性の中から最終的に1つの放電特性を特定し、特定した放電特性に基づいて残容量を算出したが、この方法では、サイクル数の増加に応じて放電特性が変化しつつある状態で算出した残容量の算出誤差がやや大きくなる。そこで変形例に係るパック電池10では、そのときの二次電池1の放電特性に近い2つの放電特性を特定し、特定した放電特性を補間する放電特性を算出し、算出した放電特性に基づいて残容量を算出する処理を行う。
そのときの二次電池1の放電特性に近い2つの放電特性を特定するには、実施の形態2で3つ以上の放電特性が記憶されている場合に、そのときの二次電池1の放電特性に近い2つの放電特性を抽出するのに用いた方法を適用すればよい。そして、特定した2つの放電特性を補間する放電特性を算出するには、ROM52に記憶すべき複数の放電特性を予め取得する過程で、サイクル数が増加する割合と放電特性が変化する割合との関係を示す関数又はテーブルを予め作成しておき、この関数又はテーブルに、そのときの二次電池1のサイクル数を適用すればよい。
以上のように本実施の形態2の変形例によれば、予め記憶した指標(サイクル数)の夫々と対象二次電池の使用履歴(充放電の繰り返し)に応じて適時算出した指標(サイクル数)との比較結果により、基準二次電池についてROMに予め複数記憶した放電特性の中から、そのときの対象二次電池の放電特性に近い2つの放電特性を特定する。そして、対象二次電池について算出した指標を、予め作成した関数又はテーブルに適用することによって、特定した2つの放電特性を補間する放電特性を算出し、算出した放電特性に基づいて残容量の相対値を算出する。
従って、対象二次電池の使用の進行度合いに応じて残容量の算出に最適の放電特性が算出されるため、算出の精度を更に高めることが可能となる。
なお、実施の形態1,2にあっては、使用履歴に応じて変化する指標としてサイクル数を用いたが、これに代えて以下の(a)〜(c)に示すものを指標として用いてもよい。
(a)二次電池1の内部抵抗を検出する場合に、使用を開始したときの内部抵抗から変化(増加)した抵抗
(b)充電できる最大容量(実質容量又は学習容量)を検出する場合に、使用を開始したときの最大容量から変化(低下)した容量
(c)電池の使用時間を検出する場合に、検出した使用時間
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 二次電池
11,12,13 電池ブロック
10 パック電池
5 制御部
51 CPU
52 ROM
53 RAM
54 タイマ
9 通信部
20 電気機器
21 制御・電源部

Claims (11)

  1. 満充電容量に対する残容量の相対値と開放電圧との関係を示す放電特性が使用履歴に応じて変化する対象二次電池の残容量を、前記放電特性に基づいて算出する方法であって、
    前記放電特性が前記対象二次電池と同様に変化する基準二次電池について、使用を開始したときから前記放電特性が変化したときまで、使用履歴に応じて変化する指標を算出して、変化した放電特性と共に予め記憶しておき、
    前記対象二次電池について前記指標を算出し、
    算出した指標及び記憶した指標を比較し、
    比較結果及び記憶した放電特性に基づいて残容量の相対値を算出すること
    を特徴とする二次電池の残容量算出方法。
  2. 前記指標は、充放電のサイクル数であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池の残容量算出方法。
  3. 前記比較結果が、算出した指標の方が大きい場合、記憶した放電特性に基づいて算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池の残容量算出方法。
  4. 前記基準二次電池について、使用を開始したときの放電特性又は相異なる使用履歴に応じて変化した放電特性を、夫々算出した指標と共に予め複数記憶しておき、
    前記比較結果に基づいて、複数記憶した放電特性の中から少なくとも1つの放電特性を特定し、
    特定した放電特性に基づいて算出すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池の残容量算出方法。
  5. 複数記憶した放電特性の中から2つの放電特性を特定し、
    特定した2つの放電特性を補間する放電特性を算出し、
    算出した放電特性に基づいて算出すること
    を特徴とする請求項4に記載の二次電池の残容量算出方法。
  6. 前記比較結果及び記憶した放電特性に基づいて前記対象二次電池の満充電容量を算出することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の二次電池の残容量算出方法。
  7. 算出した残容量の相対値に前記対象二次電池の満充電容量を乗ずることにより、前記対象二次電池の残容量を算出することを特徴とする請求項1から5に記載の二次電池の残容量算出方法。
  8. 満充電容量に対する残容量の相対値と開放電圧との関係を示す放電特性が使用履歴に応じて変化する対象二次電池の残容量を算出して残容量のデータを生成するパック電池であって、
    前記放電特性が前記対象二次電池と同様に変化する基準二次電池について、使用を開始したときから前記放電特性が変化したときまでの使用履歴に応じて変化した指標を、変化した放電特性と共に記憶してある記憶手段と、
    前記対象二次電池について前記指標を算出する手段と、
    該手段が算出した指標及び前記記憶手段に記憶した指標を比較する手段とを備え、
    該手段の比較結果及び前記記憶手段に記憶した放電特性に基づいて残容量の相対値を算出するようにしてあること
    を特徴とするパック電池。
  9. 前記指標は、充放電のサイクル数であることを特徴とする請求項8に記載のパック電池。
  10. 前記比較結果が、算出した指標の方が大きい場合、前記記憶手段に記憶した放電特性に基づいて算出するようにしてあることを特徴とする請求項8又は9に記載のパック電池。
  11. 前記記憶手段は、前記基準二次電池について、使用を開始したときの放電特性又は相異なる使用履歴に応じて変化した放電特性を、夫々算出した指標と共に複数記憶してあり、
    前記比較結果に基づいて、前記記憶手段に記憶した放電特性の中から少なくとも1つの放電特性を特定する手段を備え、
    該手段が特定した放電特性に基づいて算出するようにしてあること
    を特徴とする請求項8又は9に記載のパック電池。
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