JP2009052975A - 電池残量算出回路、及びこれを用いる電池パック - Google Patents
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Abstract
【課題】二次電池の劣化に伴う電池残量の補正精度の低下を低減することができる電池残量算出回路、及びこれを用いる電池パックを提供する。
【解決手段】予め設定された設定残量と組電池14の端子電圧とを対応付けて記憶するデータテーブル217と、組電池14における充放電電荷量の加減算を累積的に行うことにより得られる積算値から、組電池14に充電されている残量を算出する残量算出部212と、電圧検出回路15によって検出された端子電圧がデータテーブル217に記憶された端子電圧に達したとき、データテーブル217によって当該端子電圧と対応付けられている設定残量を、組電池14に充電されている残量として残量算出部212の算出値を補正する残量補正部213と、組電池14の内部抵抗が増大するほどデータテーブル217に記憶された端子電圧を低下させるように変更するデータテーブル補正部215とを備えた。
【選択図】図1
【解決手段】予め設定された設定残量と組電池14の端子電圧とを対応付けて記憶するデータテーブル217と、組電池14における充放電電荷量の加減算を累積的に行うことにより得られる積算値から、組電池14に充電されている残量を算出する残量算出部212と、電圧検出回路15によって検出された端子電圧がデータテーブル217に記憶された端子電圧に達したとき、データテーブル217によって当該端子電圧と対応付けられている設定残量を、組電池14に充電されている残量として残量算出部212の算出値を補正する残量補正部213と、組電池14の内部抵抗が増大するほどデータテーブル217に記憶された端子電圧を低下させるように変更するデータテーブル補正部215とを備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は、二次電池の残量を算出する電池残量算出回路、及びこれを用いる電池パックに関する。
二次電池を用いる電子機器の高性能化やアプリケーションの多様化によって、二次電池の高性能化を上回るペースで、電子機器の消費電力が拡大している。そのため、二次電池に充電されている残量予測の重要性が増しており、二次電池を使用するパーソナルコンピュータやビデオカメラなどでは、電子機器が電池パックと通信を行い、演算によって得られた推定残量を電子機器に表示するようになっている。
二次電池の残量を検出する方法として、二次電池の残量に応じて端子電圧が変化する性質を利用して、二次電池の端子電圧に基づき残量を算出する技術が知られている。また、二次電池の充放電電流を検出して充電電荷量と放電電荷量とを加減算することにより二次電池の残量を算出する技術も知られている。
しかしながら、二次電池の端子電圧に基づき残量を算出する技術では、残量が多いときは、残量の変化に対する端子電圧の変化が少ないため、充電深度の検出精度が低下するという不都合があった。また、二次電池の充放電電流を検出して充電電荷量と放電電荷量とを加減算することにより二次電池の残電荷量を算出する技術では、充電電荷量と放電電荷量との加減算が繰り返される過程において、電流検出誤差が蓄積して残量の検出精度が低下するという不都合があった。
そこで、このような不都合を回避するため、以下のような技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、電池残量の変化に対する端子電圧の変化が大きくなる放電末期に近い残量で、当該残量に対応する二次電池の端子電圧を補正用端子電圧として予め記憶しておく。そして、二次電池の充放電電流を検出して充電電荷量と放電電荷量とを加減算することにより二次電池の残量を算出し、放電末期に近づいて、二次電池の端子電圧が補正用端子電圧に達すると、二次電池の残量として、当該補正用端子電圧に対応する残量を設定することで、電池残量の算出誤差を補正する。
特開平6−176798号公報
しかしながら、二次電池は充放電を繰り返すことにより特性が劣化し、端子電圧と電池残量との対応関係も二次電池の劣化に伴い変化する。そのため、特許文献1に記載の技術では、二次電池が劣化すると、電池残量の補正精度が低下するという不都合があった。
本発明は、このような事情に鑑みて為された発明であり、二次電池の劣化に伴う電池残量の補正精度の低下を低減することができる電池残量算出回路、及びこれを用いる電池パックを提供することを目的とする。
本発明に係る電池残量算出回路は、二次電池と、前記二次電池に流れる電流を検出する電流検出部と、前記二次電池の端子電圧を検出する電圧検出部と、前記二次電池に充電されている残量であって予め設定された設定値である設定残量と当該二次電池の端子電圧とを対応付けて記憶するデータテーブルと、前記電流検出部によって検出される前記二次電池の充放電電流に基づき、前記二次電池における充電電荷量の加算と放電電荷量の減算とを累積的に行うことにより得られる積算値から、前記二次電池に充電されている残量を算出する残量算出部と、前記電圧検出部によって検出された端子電圧が前記データテーブルに記憶された端子電圧に達したとき、当該データテーブルによって当該端子電圧と対応付けられている設定残量を、前記二次電池に充電されている残量として前記残量算出部の算出値を補正する残量補正部と、前記二次電池の内部抵抗の抵抗値を検出する内部抵抗検出部と、前記内部抵抗検出部によって検出される抵抗値が増大するほど、前記データテーブルに記憶された端子電圧を低下させるように変更するデータテーブル補正部とを備える。
この構成によれば、データテーブルによって、二次電池に充電されている残量であって予め設定された設定値である設定残量と当該二次電池の端子電圧とが対応付けられている。また、残量算出部によって、電流検出部で検出される二次電池の充放電電流に基づき、二次電池における充電電荷量の加算と放電電荷量の減算とが累積的に行なわれることにより得られる積算値から、二次電池に充電されている残量が算出される。そして、電圧検出部によって検出された端子電圧がデータテーブルに記憶された端子電圧に達したとき、残量補正部によって、当該データテーブルによって当該端子電圧と対応付けられている設定残量が、二次電池に充電されている残量として残量算出部の算出値が補正される。
この場合、残量補正部によって、積算誤差により生じる残量の誤差が補正され、二次電池の残量の算出精度が向上する。さらに、内部抵抗検出部によって、二次電池の内部抵抗の抵抗値が検出される。また、データテーブル補正部によって、内部抵抗検出部によって検出される抵抗値が増大するほど、データテーブルに記憶された端子電圧が低下するように変更される。そうすると、二次電池が劣化して内部抵抗が増大した場合であっても、内部抵抗の増大により生じる電圧降下の影響を低減するようにデータテーブルが補正されるので、二次電池の劣化に伴う電池残量の補正精度の低下を低減することができる。
また、前記データテーブルは、前記設定残量と前記端子電圧と前記二次電池に流れる電流とを対応付けて記憶し、前記残量補正部は、前記電圧検出部によって検出された端子電圧と前記電流検出部によって検出された電流との組み合わせが、前記データテーブルにおいて対応付けられた端子電圧と電流との組み合わせと実質的に一致した場合、当該データテーブルによって当該端子電圧及び当該電流と対応付けられている設定残量を、前記二次電池に充電されている残量として前記残量算出部の算出値を補正し、前記データテーブル補正部は、前記内部抵抗検出部によって検出される抵抗値の増大量と前記データテーブルに示される電流との積として得られる電圧を、前記データテーブルに当該電流と対応付けて記憶された端子電圧から減算することにより、当該データテーブルに記憶された端子電圧を低下させるように変更することが好ましい。
この構成によれば、データテーブルによって、前記設定残量と前記端子電圧と前記二次電池に流れる電流とが対応付けて記憶されている。また、残量算出部によって、電圧検出部によって検出された端子電圧と電流検出部によって検出された電流との組み合わせが、データテーブルにおいて対応付けられた端子電圧と電流との組み合わせと実質的に一致した場合、当該データテーブルによって当該端子電圧及び当該電流と対応付けられている設定残量が、二次電池に充電されている残量として残量算出部の算出値が補正される。この場合、さらに、二次電池を流れる電流により生じる端子電圧の変化を考慮して残量算出部の算出値が補正されるので、二次電池の残量の算出精度を向上することができる。
そして、データテーブル補正部によって、内部抵抗検出部によって検出される抵抗値の増大量とデータテーブルに示される電流との積として得られる電圧、すなわち内部抵抗の増大により生じる電圧降下に相当する電圧が、データテーブルに当該電流と対応付けて記憶された端子電圧から減算されて、当該データテーブルに記憶された端子電圧が変更される。この場合、二次電池が劣化して内部抵抗が増大した場合であっても、内部抵抗の増大により生じる電圧降下に相当する電圧を相殺するようにデータテーブルが補正されるので、二次電池の劣化に伴う電池残量の補正精度の低下を低減することができる。
また、前記二次電池の温度を検出する温度検出部をさらに備え、前記データテーブルは、前記設定残量と前記端子電圧と前記二次電池に流れる電流と前記二次電池の温度とを対応付けて記憶し、前記残量補正部は、前記電圧検出部によって検出された端子電圧と前記電流検出部によって検出された電流と前記温度検出部によって検出された温度との組み合わせが、前記データテーブルにおいて対応付けられた端子電圧と電流と温度との組み合わせと実質的に一致した場合、当該データテーブルによって当該端子電圧、電流、及び温度と対応付けられている設定残量を、前記二次電池に充電されている残量として前記残量算出部の算出値を補正することが好ましい。
この構成によれば、データテーブルによって、前記設定残量と前記端子電圧と前記二次電池に流れる電流と前記二次電池の温度とが対応付けて記憶されている。そして、残量補正部によって、電圧検出部により検出された端子電圧と電流検出部により検出された電流と温度検出部により検出された温度との組み合わせが、データテーブルにおいて対応付けられた端子電圧と電流と温度との組み合わせと実質的に一致した場合、当該データテーブルによって当該端子電圧、電流、及び温度と対応付けられている設定残量が、前記二次電池に充電されている残量として残量算出部の算出値が補正される。この場合、さらに、二次電池の温度に応じて生じる端子電圧の変化を考慮して残量算出部の算出値が補正されるので、二次電池の残量の算出精度を向上することができる。
また、前記残量算出部の算出値として得られた前記二次電池の残量を報知する残量報知部をさらに備え、前記残量算出部は、前記二次電池が放電する過程において、前記残量補正部による前記残量算出部の算出値の補正が行われる前に、前記算出された二次電池の残量が前記設定残量以下になった場合、前記残量補正部により前記残量算出部の算出値が当該設定残量に補正されるまで、前記二次電池の残量の算出値を前記設定残量のまま維持することが好ましい。
この構成によれば、残量報知部によって、残量算出部の算出値として得られた二次電池の残量が報知される。また、二次電池が放電する過程において、残量補正部による残量算出部の算出値の補正が行われる前に、算出された二次電池の残量が設定残量以下になった場合、残量算出部によって、残量補正部により残量算出部の算出値が当該設定残量に補正されるまで、二次電池の残量の算出値が設定残量のまま維持される。この場合、二次電池が放電する過程において、残量補正部により残量算出部の算出値が当該設定残量に補正される前に設定残量に満たない残量が残量報知部によって報知されることがないので、残量補正部により残量算出部の算出値が当該設定残量に補正されたときに、二次電池が放電過程にあるにもかかわらず、残量報知部によって報知される残量が増大するおそれが低減される。
また、前記残量は、前記二次電池に充電されている残電荷量の、前記二次電池の満充電容量に対する比率である充電深度によって表されていることが好ましい。
この構成によれば、前記残量が、二次電池に充電されている残電荷量の、二次電池の満充電容量に対する比率である充電深度によって表されるので、二次電池の充電状態を把握することが容易となる。
また、前記残量算出部は、前記残量補正部により前記残量算出部の算出値が前記設定残量に補正された場合、前記積算値を、当該設定残量に応じた電荷量に補正することが好ましい。
この構成によれば、残量補正部により残量算出部の算出値が設定残量に補正された場合、残量算出部によって、積算値が、当該設定残量に応じた電荷量に補正される。この場合、残量算出部によって、以後の二次電池における充電電荷量の加算と放電電荷量の減算とが、残量補正部により補正された設定残量に応じた積算値に基づき行われるので、二次電池の残量の算出精度が向上する。
また、本発明に係る電池パックは、上述の電池残量算出回路と、前記二次電池を充放電するための接続端子とを備える。
この構成によれば、電池パックにおいて、二次電池の残量の算出精度が向上すると共に、二次電池の劣化に伴う電池残量の補正精度の低下を低減することができる。
このような構成の電池残量算出回路及び電池パックは、残量補正部によって、積算誤差により生じる残量の誤差が補正され、二次電池の残量の算出精度が向上する。さらに、内部抵抗検出部によって、二次電池の内部抵抗の抵抗値が検出される。また、データテーブル補正部によって、内部抵抗検出部によって検出される抵抗値が増大するほど、データテーブルに記憶された端子電圧が低下するように変更される。そうすると、二次電池が劣化して内部抵抗が増大した場合であっても、内部抵抗の増大により生じる電圧降下の影響を低減するようにデータテーブルが補正されるので、二次電池の劣化に伴う電池残量の補正精度の低下を低減することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。図1は、本発明の一実施形態に係る電池残量算出回路21を備えた電池パック2、及びこの電池パック2を充電する充電装置3の構成の一例を示すブロック図である。そして、図1に示す電池パック2と充電装置3とが組み合わされて、充電システム1が構成されている。なお、この充電システム1は、電池パック2から給電が行われる図示しない負荷装置をさらに含めて電子機器システムとして構成されてもよい。その場合、電池パック2は、図1では充電装置3から充電が行われるけれども、該電池パック2が前記負荷装置に装着されて、負荷装置を通して充電が行われてもよい。
電池パック2は、接続端子11,12,13、組電池14(二次電池)、電圧検出回路15(電圧検出部)、電流検出抵抗16(電流検出部)、温度センサ17(温度検出部)、制御IC18、及びスイッチング素子Q1,Q2を備えている。また、制御IC18は、アナログデジタル(A/D)変換器201と、制御部202と、通信部203とを備えている。
充電装置3は、接続端子31,32,33、制御IC34、充電電流供給部35、及び表示部38(残量報知部)を備えている。制御IC34は、通信部36と制御部37とを備えている。充電電流供給部35は、制御部37からの制御信号に応じた電流を、接続端子31,32を介して電池パック2へ供給する電源回路である。制御部37は、例えばマイクロコンピュータを用いて構成された制御回路である。
電池パック2及び充電装置3は、給電を行う直流ハイ側の接続端子11,31と、通信信号用の接続端子13,33と、給電および通信信号のための接続端子12,32とによって相互に接続される。
電池パック2では、接続端子11は、放電用のスイッチング素子Q1と充電用のスイッチング素子Q2とを介して組電池14の正極に接続されている。スイッチング素子Q1,Q2としては、例えばpチャネルのFET(Field Effect Transistor)が用いられる。スイッチング素子Q1は、寄生ダイオードのアノードが接続端子11の方向にされている。また、スイッチング素子Q2は、寄生ダイオードのアノードが組電池14の方向にされている。
また、接続端子12は、電流検出抵抗16を介して組電池14の負極に接続されている。そして、接続端子11からスイッチング素子Q1,Q2、組電池14、及び電流検出抵抗16を介して接続端子12に至る電流経路が構成されている。
電流検出抵抗16は、組電池14の充電電流および放電電流を電圧値に変換する。組電池14は、複数、例えば三個の二次電池141,142,143が直列に接続された組電池である。二次電池141,142,143は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等の二次電池である。なお、組電池14は、例えば単電池であってもよく、例えば複数の二次電池が並列接続された組電池であってもよく、直列と並列とが組み合わされて接続された組電池であってもよい。
温度センサ17は、二次電池141,142,143の温度を検出する温度センサである。そして、二次電池141,142,143の温度は温度センサ17によって検出され、制御IC18内のアナログデジタル変換器201に入力される。また、組電池14の端子電圧Vt、及び二次電池141,142,143の各端子電圧V1,V2,V3は電圧検出回路15によってそれぞれ読取られ、制御IC18内のアナログデジタル変換器201に入力される。さらにまた、電流検出抵抗16によって検出された充放電電流Icの電流値も、制御IC18内のアナログデジタル変換器201に入力される。アナログデジタル変換器201は、各入力値をデジタル値に変換して、制御部202へ出力する。
アナログデジタル変換器201は、例えば、充放電電流Icの電流値を、組電池14を充電する方向の電流をプラス、組電池14から放電される方向の電流をマイナスで表すものとする。
制御部202は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、不揮発性のEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)と、これらの周辺回路等とを備えて構成されている。
そして、制御部202は、ROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、充放電制御部211、残量算出部212、残量補正部213、内部抵抗検出部214、データテーブル補正部215、及び残量報知部216として機能する。また、EEPROMにはデータテーブル217、及び初期値テーブル218が予め記憶されている。
この場合、組電池14、電流検出抵抗16、温度センサ17、アナログデジタル変換器201、通信部203、残量算出部212、残量補正部213、内部抵抗検出部214、データテーブル補正部215、残量報知部216、データテーブル217、及び初期値テーブル218が、電池残量算出回路21の一例に相当している。
充放電制御部211は、アナログデジタル変換器201からの各入力値に応答して、充電装置3に対して出力を要求する充電電流の電圧値、電流値を演算し、通信部203から接続端子13,32を介して充電装置3へ送信することで、例えばCCCV(定電流定電圧)充電を行う。
具体的には、充放電制御部211は、例えば、充電装置3から、電流値Iccの充電電流Icを供給させることにより定電流充電を実行し、組電池14の端子電圧Vtが予め設定された充電終止電圧Vfに達すると、充電終止電圧Vfを充電電圧として印加することで組電池14を充電する定電圧充電に切り替える。そして、充放電制御部211は、組電池14に流れる充電電流Icが充電終止電流値Ia以下になると、組電池14が満充電になったものと判定して充電を終了する。
電流値Iccは、たとえば公称容量値NCを定電流放電して、1時間で放電できるレベルを1C(1It)として、その70%に、並列セル数PNを乗算した電流値(例えば、NC=2000mAhで、2個並列であるとき、70%で2800mA)に設定されている。充電終止電流値Iaは、通常、0.05ItA(ItA=電池容量(Ah)/1(h))程度に設定されている。
充電終止電圧Vfは、二次電池141,142,143がリチウムイオン二次電池の場合、例えば、二次電池141,142,143の負極電位が実質的に0Vになったときの、正極電位と負極電位との電位差すなわち二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3を基準電圧Veとしたとき、基準電圧Veに直列セル数SNを乗じた電圧が用いられる。基準電圧Veは、リチウムイオン二次電池の場合、正極活物質としてコバルト酸リチウムを用いたときに約4.2V、正極活物質としてマンガン酸リチウムを用いたときに約4.3Vとなる。例えば基準電圧Veが約4.2Vであれば、充電終止電圧Vfとして、例えば4.2V×3=12.6Vが予め設定されている。
なお、「負極電位が実質的に0V」とは、二次電池141,142,143の温度等の環境条件や、製造上の特性バラツキ、測定誤差等によるバラツキの範囲を0Vに含む意であり、例えば負極電位が0V±0.1Vの範囲となることを示すものとする。そして、二次電池141,142,143の開路電圧(OCV)が基準電圧Veになったとき、二次電池141,142,143が満充電状態、すなわち充電深度(SOC)が100%となる。
なお、充放電制御部211の充電方法はCCCV充電に限られず、定電流充電の後にパルス状に充電電流を供給するパルス充電を行うものや、定電流充電の後に微少電流により充電を行うトリクル充電等を行うもの等、種々の充電方式を用いることができる。また、図略の負荷回路へ負荷電流を供給しながら組電池14を充電する構成であってもよい。
また、充放電制御部211は、アナログデジタル変換器201からの各入力値から、接続端子11,12間の短絡や充電装置3からの異常電流などの電池パック2の外部における異常や、組電池14の異常な温度上昇等の異常を検出する。具体的には、例えば、電流検出抵抗16によって検出された電流値が、予め設定された異常電流判定閾値を超えると、接続端子11,12間の短絡や充電装置3からの異常電流に基づく異常が生じたと判定し、例えば温度センサ17によって検出された組電池14の温度が予め設定された異常温度判定閾値を超えると、組電池14の異常が生じたと判定する。そして、充放電制御部211は、このような異常を検出した場合、スイッチング素子Q1,Q2をオフさせて、過電流や過熱等の異常から、組電池14を保護する保護動作を行う。
また、充放電制御部211は、例えば電圧検出回路15により検出された二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3のいずれかが、二次電池の過放電を防止するために予め設定された放電禁止電圧Voff以下になった場合、スイッチング素子Q1,Q2をオフさせて、過放電による二次電池141,142,143の劣化を防止するようになっている。放電禁止電圧Voffは、例えば2.50Vに設定されている。なお、充放電制御部211は、端子電圧VtがVoff×SN以下になった場合、スイッチング素子Q1,Q2をオフさせる構成としてもよい。
データテーブル217は、組電池14に充電されている残量であって予め設定された設定値であるSOC(設定残量)と、組電池14の端子電圧Vtと、組電池14に流れる電流Icと、組電池14の温度tとを対応付けている。設定残量は、組電池14の放電末期に近いSOCが設定されており、例えば、5%、3%、0%にされている。
図2は、図1に示すデータテーブル217の一例を示す説明図である。図2(a)は、SOC(設定残量)が5%のときの、端子電圧Vt(V11a〜V44a)と、組電池14に流れる電流Icと、組電池14の温度tとの対応関係を示している。図2(b)は、SOC(設定残量)が3%のときの、端子電圧Vt(V11b〜V44b)と、組電池14に流れる電流Icと、組電池14の温度tとの対応関係を示している。図2(c)は、SOC(設定残量)が0%のときの、端子電圧Vt(V11c〜V44c)と、組電池14に流れる電流Icと、組電池14の温度tとの対応関係を示している。
図2に示すデータテーブル217は、例えば新品の組電池14を用いて実験的に測定されたデータが、予めEEPROMに記憶されて構成されている。そして、EEPROMには、データテーブル217の初期値である初期値テーブル218が、予め記憶されている。
図3は、初期値テーブル218の構成の一例を示す説明図である。図3(a)、図3(b)、図3(c)に示す初期値テーブル218は、図2に示すデータテーブル217と同様に構成されている。そして、データテーブル217における端子電圧Vt(V11a〜V44a、V11b〜V44b、V11c〜V44c)の初期値と同一の値に設定された端子電圧Vt(V11ai〜V44ai、V11bi〜V44bi、V11c〜V44ci)が、初期値テーブル218として記憶されている。
また、初期値テーブル218には、図3(d)に示すように、組電池14の内部抵抗の初期値である初期内部抵抗値Riiが予め記憶されている。
なお、データテーブル217及び初期値テーブル218は、SOC(設定残量)と、端子電圧Vtと、組電池14に流れる電流Icと、組電池14の温度tとを対応付けているが、データテーブル217及び初期値テーブル218は、組電池14の温度tをパラメータとして含んでいなくてもよい。また、データテーブル217及び初期値テーブル218は、温度t及び電流Icをパラメータとして含んでいなくてもよい。
残量算出部212は、電流検出抵抗16によって検出された充放電電流Icを単位時間毎に積算することによって、組電池14に充電されている残電荷量を算出する。この場合、組電池14を充電する方向の電流がプラス、組電池14から放電される方向の電流がマイナスで表されているので、残量算出部212によって、組電池14に充電される充電電荷量が加算され、組電池14から放電される放電電荷量が減算されて、組電池14に充電されている残電荷量Qrが算出される。
また、残量算出部212は、組電池14の満充電容量FCC(実力容量Full Charge Capacity)に対する残電荷量Qrの比率を、残量に相当する充電深度(SOC)として算出する。充電深度(SOC)は、以下の式(1)によって与えられる。満充電容量FCCとしては、組電池14の公称容量値NCを用いてもよく、実測により得られた容量値を用いてもよい。なお、残量算出部212は、残電荷量Qrをそのまま電池の残量として用いてもよい。
SOC=Qr/FCC×100 (%)・・・(1)
また、残量算出部212は、組電池14が放電する過程において、残量補正部213による残量算出部212の算出値の補正が行われる前に、残量算出部212により算出された組電池14の残量がデータテーブル217に記憶されたSOC(設定残量)以下になった場合、残量補正部213により残量算出部212の算出値が当該SOC(設定残量)に補正されるまで、残量の算出値を、データテーブル217に記憶されたSOC(設定残量)のまま維持する。
また、残量算出部212は、組電池14が放電する過程において、残量補正部213による残量算出部212の算出値の補正が行われる前に、残量算出部212により算出された組電池14の残量がデータテーブル217に記憶されたSOC(設定残量)以下になった場合、残量補正部213により残量算出部212の算出値が当該SOC(設定残量)に補正されるまで、残量の算出値を、データテーブル217に記憶されたSOC(設定残量)のまま維持する。
残量補正部213は、電圧検出回路15によって検出された端子電圧Vtと電流検出抵抗16によって検出された電流Icの絶対値と温度センサ17によって検出された温度tとの組み合わせが、データテーブル217において対応付けられた端子電圧Vtと電流Icと温度tとの組み合わせと実質的に一致した場合、当該データテーブル217によって当該端子電圧Vt、電流Ic、及び温度tと対応付けられているSOCを、組電池14に充電されている残量として残量算出部212の算出値を補正する。
ところで、データテーブル217に設定されている値は、離散的な値になるのに対し、電圧検出回路15によって検出される端子電圧Vt、電流検出抵抗16によって検出される電流Ic、及び温度センサ17によって検出される温度tは、連続的に変化する。そのため、残量補正部213は、電圧検出回路15によって検出される端子電圧Vt、電流検出抵抗16によって検出される電流Ic、及び温度センサ17によって検出される温度tを、例えば四捨五入したり端数を丸めたりする近似処理を施した上で、データテーブル217と照合するようになっている。「実質的に一致」とは、このように、電圧検出回路15によって検出される端子電圧Vt、電流検出抵抗16によって検出される電流Ic、及び温度センサ17によって検出される温度tを、例えば四捨五入したり端数を丸めたりする等の近似処理を施した結果、一致する場合を含む意味である。
内部抵抗検出部214は、組電池14の内部抵抗の抵抗値Riを検出する。具体的には、内部抵抗検出部214は、例えば組電池14が満充電になって電流検出抵抗16で検出される電流Icがゼロのとき、電圧検出回路15で得られた組電池14の端子電圧Vtを開路電圧OCVとして取得する。また、内部抵抗検出部214は、組電池14が充放電しているとき、電流検出抵抗16で検出される電流Icの絶対値を電流Isとして取得し、このとき電圧検出回路15で得られた組電池14の端子電圧Vtを閉路電圧CCVとして取得する。そして、内部抵抗検出部214は、以下の式(2)によって、内部抵抗の抵抗値Riを算出する。
Ri=(CCV−OCV)/Ic ・・・(2)
なお、組電池14の内部抵抗の算出方法は限定されず、内部抵抗検出部214は、公知の種々の方法を用いて組電池14の内部抵抗を算出することができる。
なお、組電池14の内部抵抗の算出方法は限定されず、内部抵抗検出部214は、公知の種々の方法を用いて組電池14の内部抵抗を算出することができる。
データテーブル補正部215は、内部抵抗検出部214によって検出される抵抗値Riと初期値テーブル218に記憶されている初期内部抵抗値Riiとの差を抵抗増大量Rdとして算出する。そして、データテーブル補正部215は、抵抗増大量Rdと、初期値テーブル218に示される各電流Icとの積を、差分電圧Vdとして初期値テーブル218に記憶されている電流Ic毎に算出する。
さらに、データテーブル補正部215は、初期値テーブル218において記憶されている各電流Icと対応付けて記憶された端子電圧Vtから、各電流Icに対応する差分電圧Vdを減算して得られた電圧を、新たな端子電圧Vtとすることで、データテーブル217に記憶された端子電圧Vtを低下させるように変更する。これにより、内部抵抗検出部214によって検出される抵抗値Riが増大するほど、データテーブル217に記憶された端子電圧Vtが低下するように変更される。
残量報知部216は、残量算出部212で算出された充電深度(SOC)を示す情報を、通信部203によって接続端子13を介して充電装置3へ送信させることによって報知する。
充電装置3では、充放電制御部211からの要求を、制御IC34において、通信部36で受信し、制御部37が充電電流供給部35を制御して、充放電制御部211からの要求に応じた電圧値、及び電流値で、充電電流を供給させる。充電電流供給部35は、AC−DCコンバータやDC−DCコンバータなどから成り、例えば商用交流電源電圧から、制御部37で指示された充電電圧及び充電電流を生成し、接続端子31,11;32,12を介して電池パック2へ供給する。
表示部38は、例えば液晶表示器やLED(Light Emitting Diode)が用いられる。なお、例えば充電装置3が、携帯型パーソナルコンピュータやデジタルカメラ等の電子機器に組み込まれて構成されている場合、当該電子機器が備える液晶表示器等の表示装置を表示部38として用いてもよい。
なお、充電システム1は、必ずしも電池パック2と充電装置3とに分離可能に構成されるものに限られず、充電システム1全体で一つの電池残量算出回路21が構成されていてもよい。電池残量算出回路21を、電池パック2と充電装置3とで分担して備えるようにしてもよい。
次に、上述のように構成された電池パック2の動作について説明する。図4は、電池パック2の動作を説明するための説明図である。紙面左の縦軸は、組電池14の端子電圧Vtを示し、紙面右の縦軸は、電池残量算出回路21によって得られる組電池14のSOCを示している。横軸は、組電池14の残電荷量を示している。そして、グラフG1〜G5は、組電池14の放電カーブの一例を示している。
図4において、端子電圧Vtが12.6Vのとき、二次電池141,142,143のセルあたりの端子電圧は4.2Vとなり、組電池14が満充電になっていることを示している。組電池14が満充電になっているとき、組電池14に充電されている残電荷量は、例えば1600mAhとなっている。
また、端子電圧Vtが9Vのとき、二次電池141,142,143のセルあたりの端子電圧は3Vとなり、二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3が放電終止電圧となる。このとき組電池14に充電されている残電荷量は、0mAhとなっている。
グラフG1は、温度tが0℃、電流Icが0A(無負荷状態)の場合における組電池14の放電カーブの一例を示している。グラフG2は、温度tが50℃、電流Icが0.1Aの場合における組電池14の放電カーブの一例を示している。グラフG3は、温度tが35℃、電流Icが0.5Aの場合における組電池14の放電カーブの一例を示している。グラフG4は、温度tが20℃、電流Icが1Aの場合における組電池14の放電カーブの一例を示している。グラフG5は、温度tが0℃、電流Icが2Aの場合における組電池14の放電カーブの一例を示している。また、グラフG6は、残量算出部212で算出されたSOC(残量補正部213によって補正された場合も含む)を示している。
以下、温度tが20℃、電流Icが1Aの条件で、組電池14が放電される場合、すなわちグラフG4の放電カーブに沿って、端子電圧Vtが低下してゆく場合における、電池パック2の動作の一例について説明する。
まず、組電池14が満充電されているタイミングT1において、残量算出部212によって、残電荷量Qrに初期値として公称容量値NC(例えば1600mAh)が設定される。そして、ユーザが電池パック2を使用して、組電池14から電流Icが放電されると、残量算出部212によって、単位時間毎に電流Icが残電荷量Qrから減算されることで、組電池14に蓄えられている残電荷量Qrが算出される。
また、残量算出部212によって、上述の式(1)に基づき残電荷量Qrが満充電容量FCCで除算され、さらに100倍されることにより、パーセント表示された充電深度SOCが算出される。このようにして得られるSOCも、図4に示すように、組電池14の放電に伴い徐々に低下していく。
また、残量算出部212により算出されたSOCは、残量報知部216によって、通信部203から接続端子13,33を介して充電装置3の通信部36へ送信される。そうすると、充放電制御部211によって、通信部36で受信されたSOCが、表示部38で表示されて報知される。
そして、残量補正部213によって、電圧検出回路15で検出された端子電圧Vtが、図2(a)に示すSOC(設定残量)5%のデータテーブル217において、温度tが20℃、電流Icが1Aの場合の電圧V32aと実質的に一致したことが検出されると、残量算出部212によって算出されたSOCが強制的に5%に補正される(タイミングT2)。このとき、残量算出部212によって、残電荷量Qrが、SOC5%に相当する電荷量に補正される。これにより、残量補正部213によって補正された残量に基づき、残量算出部212によって、以後の残電荷量Qrが算出されるので、補正後における残電荷量Qr、及びSOCの算出誤差を低減することができる。
ここで、電圧検出回路15で検出された端子電圧Vtが電圧V32aと実質的に一致して残量補正部213によるSOCの補正が行われる前に、残量算出部212により算出されたSOCが5%以下になった場合には、残量算出部212は、残量補正部213によりSOCが5%に補正されるまで、SOCの算出値を5%のまま維持する。
この場合、もし仮に、残量補正部213によるSOCの補正が行われる前に残量算出部212により算出されたSOCが5%以下になった場合に、そのまま残量算出部212によるSOCの算出値が減少し続けた場合には、残量報知部216によって、5%に満たないSOCが充電装置3へ送信され、表示部38で表示される。その後、電圧検出回路15で検出された端子電圧Vtが電圧V32aと実質的に一致して残量補正部213によるSOCの補正が行われると(タイミングT2)、残量補正部213によってSOCが5%に補正され、表示部38で5%のSOCが表示されることとなる。そうすると、組電池14が放電中であるにもかかわらず、SOCの表示値が増大することとなって、不自然である。
しかしながら、図1に示す残量算出部212は、電圧検出回路15で検出された端子電圧Vtが電圧V32aと実質的に一致して残量補正部213によるSOCの補正が行われる前に、残量算出部212により算出されたSOCが5%以下になった場合には、残量補正部213によりSOCが5%に補正されるまで、SOCの算出値を5%のまま維持するので、表示部38で表示されるSOCの値が5%未満になってから再び5%に増加することがなく、不自然な表示がされるおそれが低減される。
以下、同様に、残量補正部213によって、電圧検出回路15で検出された端子電圧Vtが、図2(b)に示すSOC(設定残量)3%のデータテーブル217において、温度tが20℃、電流Icが1Aの場合の電圧V32bと実質的に一致したことが検出されると、残量算出部212によって算出されたSOCが強制的に3%に補正される(タイミングT3)。このとき、残量算出部212によって、残電荷量Qrが、SOC3%に相当する電荷量に補正される。
ここで、電圧検出回路15で検出された端子電圧Vtが電圧V32bと実質的に一致して残量補正部213によるSOCの補正が行われる前に、残量算出部212により算出されたSOCが3%以下になった場合には、残量算出部212は、残量補正部213によりSOCが3%に補正されるまで、SOCの算出値を3%のまま維持する。
また、残量補正部213によって、電圧検出回路15で検出された端子電圧Vtが、図2(c)に示すSOC(設定残量)0%のデータテーブル217において、温度tが20℃、電流Icが1Aの場合の電圧V32cと実質的に一致したことが検出されると、残量算出部212によって算出されたSOCが強制的に0%に補正される(タイミングT4)。このとき、残量算出部212によって、残電荷量Qrが、SOC0%に相当する電荷量、すなわちゼロに補正される。
ここで、電圧検出回路15で検出された端子電圧Vtが電圧V32cと実質的に一致して残量補正部213によるSOCの補正が行われる前に、残量算出部212により算出されたSOCが0%以下になった場合には、残量算出部212は、残量補正部213によりSOCが0%に補正されるまで、SOCの算出値を0%のまま維持する。
次に、図1に示す内部抵抗検出部214及びデータテーブル補正部215の動作について説明する。図5は、図1に示す内部抵抗検出部214及びデータテーブル補正部215の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、内部抵抗検出部214によって、組電池14の内部抵抗の抵抗値Riが測定される(ステップS1)。そして、データテーブル補正部215によって、抵抗値Riから初期値テーブル218に記憶されている初期内部抵抗値Riiが減算されて、抵抗増大量Rdが算出される(ステップS2)。
次に、データテーブル補正部215によって、初期値テーブル218における、各電流Icに対応する差分電圧Vdが算出される(ステップS3)。具体的には、Ic=0Aに対応する差分電圧であるVd(Ic=0)が0Vとして算出され、Ic=0.1Aに対応する差分電圧であるVd(Ic=0.1)が(Rd×0.1)Vとして算出され、Ic=1Aに対応する差分電圧であるVd(Ic=1)が(Rd×1)Vとして算出され、Ic=2Aに対応する差分電圧であるVd(Ic=2)が(Rd×2)Vとして算出される。
次に、データテーブル補正部215によって、SOC5%、3%、0%の初期値テーブル218における、0.1Aの電流Icに対応する端子電圧であるV21ai〜V24ai、V21bi〜V24bi、V21ci〜V24ciから、Vd(Ic=0.1)を減算した値が、SOC5%、3%、0%のデータテーブル217における新たなV21a〜V24a、V21b〜V24b、V21c〜V24cとして設定される(ステップS4)。
次に、データテーブル補正部215によって、SOC5%、3%、0%の初期値テーブル218における、1Aの電流Icに対応する端子電圧であるV31ai〜V34ai、V31bi〜V34bi、V31ci〜V34ciから、Vd(Ic=1)を減算した値が、SOC5%、3%、0%のデータテーブル217における新たなV31a〜V34a、V31b〜V34b、V31c〜V34cとして設定される(ステップS5)。
次に、データテーブル補正部215によって、SOC5%、3%、0%の初期値テーブル218における、2Aの電流Icに対応する端子電圧であるV41ai〜V44ai、V41bi〜V44bi、V41ci〜V44ciから、Vd(Ic=2)を減算した値が、SOC5%、3%、0%のデータテーブル217における新たなV41a〜V44a、V41b〜V44b、V41c〜V44cとして設定される(ステップS6)。
以後、データテーブル補正部215によって、新たに設定された補正後のデータテーブル217に基づいて、上述のタイミングT1〜T4と同様の動作が行われて、残量補正部213によるSOCの補正が実行される。
以上、組電池14が、充放電を繰り返すことにより劣化して内部抵抗が増大し、端子電圧VtとSOCとの対応関係がデータテーブル217の初期値とずれてしまう場合であっても、ステップS1〜S6の処理により、増大した内部抵抗の抵抗増大量Rdに応じて、抵抗増大量Rdによって生じる電圧降下に相当する差分電圧Vdだけデータテーブル217における端子電圧Vtを低下させることにより、データテーブル217の値を補正することができるので、二次電池の劣化に伴う電池残量の補正精度の低下を低減することができる。
本発明は、携帯型パーソナルコンピュータやデジタルカメラ、携帯電話機等の電子機器、電気自動車やハイブリッドカー等の車両、等の電池搭載装置において用いられる電池残量算出回路及び電池パックとして好適に利用することができる。
1 充電システム
2 電池パック
3 充電装置
11,12,13 接続端子
14 組電池
15 電圧検出回路
16 電流検出抵抗
17 温度センサ
21 電池残量算出回路
38 表示部
141,142,143 二次電池
201 アナログデジタル変換器
202 制御部
203 通信部
211 充放電制御部
212 残量算出部
213 残量補正部
214 内部抵抗検出部
215 データテーブル補正部
216 残量報知部
217 データテーブル
218 初期値テーブル
Ic 電流
Qr 残電荷量
Rd 抵抗増大量
Ri 抵抗値
Rii 初期内部抵抗値
SOC 充電深度
Vd 差分電圧
Vt 端子電圧
2 電池パック
3 充電装置
11,12,13 接続端子
14 組電池
15 電圧検出回路
16 電流検出抵抗
17 温度センサ
21 電池残量算出回路
38 表示部
141,142,143 二次電池
201 アナログデジタル変換器
202 制御部
203 通信部
211 充放電制御部
212 残量算出部
213 残量補正部
214 内部抵抗検出部
215 データテーブル補正部
216 残量報知部
217 データテーブル
218 初期値テーブル
Ic 電流
Qr 残電荷量
Rd 抵抗増大量
Ri 抵抗値
Rii 初期内部抵抗値
SOC 充電深度
Vd 差分電圧
Vt 端子電圧
Claims (7)
- 二次電池と、
前記二次電池に流れる電流を検出する電流検出部と、
前記二次電池の端子電圧を検出する電圧検出部と、
前記二次電池に充電されている残量であって予め設定された設定値である設定残量と当該二次電池の端子電圧とを対応付けて記憶するデータテーブルと、
前記電流検出部によって検出される前記二次電池の充放電電流に基づき、前記二次電池における充電電荷量の加算と放電電荷量の減算とを累積的に行うことにより得られる積算値から、前記二次電池に充電されている残量を算出する残量算出部と、
前記電圧検出部によって検出された端子電圧が前記データテーブルに記憶された端子電圧に達したとき、当該データテーブルによって当該端子電圧と対応付けられている設定残量を、前記二次電池に充電されている残量として前記残量算出部の算出値を補正する残量補正部と、
前記二次電池の内部抵抗の抵抗値を検出する内部抵抗検出部と、
前記内部抵抗検出部によって検出される抵抗値が増大するほど、前記データテーブルに記憶された端子電圧を低下させるように変更するデータテーブル補正部と
を備えることを特徴とする電池残量算出回路。 - 前記データテーブルは、
前記設定残量と前記端子電圧と前記二次電池に流れる電流とを対応付けて記憶し、
前記残量補正部は、
前記電圧検出部によって検出された端子電圧と前記電流検出部によって検出された電流との組み合わせが、前記データテーブルにおいて対応付けられた端子電圧と電流との組み合わせと実質的に一致した場合、当該データテーブルによって当該端子電圧及び当該電流と対応付けられている設定残量を、前記二次電池に充電されている残量として前記残量算出部の算出値を補正し、
前記データテーブル補正部は、
前記内部抵抗検出部によって検出される抵抗値の増大量と前記データテーブルに示される電流との積として得られる電圧を、前記データテーブルに当該電流と対応付けて記憶された端子電圧から減算することにより、当該データテーブルに記憶された端子電圧を低下させるように変更すること
を特徴とする請求項1記載の電池残量算出回路。 - 前記二次電池の温度を検出する温度検出部をさらに備え、
前記データテーブルは、
前記設定残量と前記端子電圧と前記二次電池に流れる電流と前記二次電池の温度とを対応付けて記憶し、
前記残量補正部は、
前記電圧検出部によって検出された端子電圧と前記電流検出部によって検出された電流と前記温度検出部によって検出された温度との組み合わせが、前記データテーブルにおいて対応付けられた端子電圧と電流と温度との組み合わせと実質的に一致した場合、当該データテーブルによって当該端子電圧、電流、及び温度と対応付けられている設定残量を、前記二次電池に充電されている残量として前記残量算出部の算出値を補正すること
を特徴とする請求項2記載の電池残量算出回路。 - 前記残量算出部の算出値として得られた前記二次電池の残量を報知する残量報知部をさらに備え、
前記残量算出部は、
前記二次電池が放電する過程において、前記残量補正部による前記残量算出部の算出値の補正が行われる前に、前記算出された二次電池の残量が前記設定残量以下になった場合、前記残量補正部により前記残量算出部の算出値が当該設定残量に補正されるまで、前記二次電池の残量の算出値を前記設定残量のまま維持すること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池残量算出回路。 - 前記残量は、
前記二次電池に充電されている残電荷量の、前記二次電池の満充電容量に対する比率である充電深度によって表されていること
を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池残量算出回路。 - 前記残量算出部は、
前記残量補正部により前記残量算出部の算出値が前記設定残量に補正された場合、前記積算値を、当該設定残量に応じた電荷量に補正すること
を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電池残量算出回路。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電池残量算出回路と、
前記二次電池を充放電するための接続端子と
を備えることを特徴とする電池パック。
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