JP2013250028A - 栽培室用空調システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】栽培室用空調システム(10)は、冷媒回路を有する第1及び第2空調機(20,30)と、運転制御部(51)とを備えている。第2空調機(30)は、栽培室(1)内の植物の生育温度に対応した使用温度範囲の空調機であり、第1空調機(20)は、使用温度範囲の下限値が第2空調機(30)の使用温度範囲の下限値よりも高い空調機である。運転制御部(51)は、第1空調機(20)のみを運転させる第1運転モードと、第1空調機(20)及び第2空調機(30)の両方を運転させる第2運転モードとを切り換えて実行して栽培室(1)内の空気温度を設定温度まで低下させる冷房運転を行う。
【選択図】図1
Description
運転制御装置(51)は、栽培室(1)内の空気温度を設定温度まで低下させる冷房運転が行われる。運転制御装置(51)は、明期と暗期とにおいて冷房運転の制御を変更する。具体的には、運転制御装置(51)は、明期への切換信号が入力されると第1制御によって冷房運転を行い、暗期への切換信号が入力されると第2制御によって冷房運転を行う。本実施形態では、第1制御では、設定温度が25℃に設定され、第2制御では、設定温度が15℃に設定されている。
第1制御では、まず、第1運転モードが実行される。第1運転モードでは、第1空調機(20)のみが運転を開始される。このとき、第1空調機(20)では、冷媒回路における蒸発温度の目標値が上限値に設定され、室内ファン(22)の風量が下限値に設定される。
第2制御においても、まず、第1運転モードが実行される。第1運転モードでは、室内温度が第1空調機(20)の使用温度範囲の下限値(20℃)に到達するように、第1空調機(20)が運転される。そして、室内温度が第1空調機(20)の使用温度範囲の下限値(20℃)に到達すると、運転制御部(51)は、運転モードを切り換える。つまり、第1運転モードに代わって、第2運転モードが実行される。具体的には、第2空調機(30)の運転が開始される。第2空調機(30)は、室内温度が設定温度(15℃)に到達するように運転される。
明期には、第1制御により、まず、第1運転モードが実行される。具体的には、第1空調機(20)の冷媒回路(図示省略)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行わせ、第1空調機(20)の室内ファン(22)を駆動する。これにより、栽培室(1)内の空気が第1空調機(20)の室内機内に取り込まれ、蒸発器として機能する室内熱交換器(21)において冷却される。冷却された空気は、室内機から吹き出されて各ミキシング機構(40)のチャンバ(41)内に流入する。第1運転モードでは、第2空調機(30)が運転されないため、各チャンバ(41)内に流入した冷却空気は、そのまま対応する吹出口(12)から栽培室(1)内に吹き出される。その結果、栽培室(1)内の空気温度が低下する。
暗期には、第2制御によって冷房運転が行われる。暗期においても、まず、第1運転モードが実行される。これにより、第1空調機(20)のみにおいて冷房運転が実行され、第1空調機(20)による冷却空気のみが栽培室(1)内へ吹き出される。暗期は、照明器具(3)が消灯しているため、明期に比べて冷房負荷が小さい。そのため、栽培室(1)内の空気温度は、第1空調機(20)の使用温度範囲の下限値(20℃)まで円滑に低下する。
本空調システム(10)では、第1空調機(20)のみを運転させる第1運転モードと、第1空調機(20)及び第2空調機(30)の両方を運転させる第2運転モードとを切り換えて実行して冷房運転を行うこととした。つまり、冷房運転では、常に第1空調機(20)が用いられる。ここで、使用温度範囲の下限値の高い第1空調機(20)は、第2空調機(30)に比べて室内熱交換器(21)を大きく形成して、冷房運転を行う際に、第1空調機(20)の冷媒回路における冷媒の蒸発温度が、第2空調機(30)の冷媒回路における冷媒の蒸発温度よりも高くなるようにしてある。つまり、本空調システム(10)では、蒸発温度の高い第1空調機(20)を必ず用いて冷房運転を行うこととした。そのため、蒸発温度の低い第2空調機(30)のみを用いる場合に比べて、空調システム(10)全体としての効率を向上させることができる。また、第2空調機(30)のみを用いる場合に比べて、蒸発温度が低いために空気を除湿するおそれの高い第2空調機(30)における熱処理量を減少させることができる。従って、栽培室(1)内の湿度低下を抑制することができる。
上記実施形態では、暗期において、第2制御により、第1運転モードを実行した後に第2運転モードを実行することとしていた。しかしながら、暗期において、第2運転モードのみを実行することとしてもよい。つまり、暗期における冷房運転の開始の際から、第1空調機(20)と第2空調機(30)の両方を運転することとしてもよい。このような場合であっても、蒸発温度の高い第1空調機(20)を必ず用いて冷房運転が行われるため、蒸発温度の低い第2空調機(30)のみを用いる場合に比べて、空調システム(10)全体としての効率を向上させることができる。また、第2空調機(30)のみを用いる場合に比べて、空気を除湿するおそれの高い第2空調機(30)における熱処理量を減少させることができるため、栽培室(1)内の湿度低下を抑制することができる。
10 栽培室用空調システム
12 室内吹出口(吹出口)
20 第1空調機(高温度帯用空調機)
30 第2空調機(中温度帯用空調機)
40 ミキシング機構(混合機構)
42、43 ダンパ(調節機構)
51 運転制御装置(運転制御部)
Claims (7)
- 植物の栽培室(1)内の空調を行う栽培室用空調システムであって、
冷凍サイクルを行う冷媒回路を有し、使用温度範囲が上記栽培室(1)内の植物の生育温度に対応した範囲である中温度帯用空調機(30)と、
冷凍サイクルを行う冷媒回路を有し、使用温度範囲の下限値が上記中温度帯用空調機(30)の使用温度範囲の下限値よりも高い高温度帯用空調機(20)と、
上記高温度帯用空調機(20)のみを運転させる第1運転モードと、上記高温度帯用空調機(20)及び上記中温度帯用空調機(30)の両方を運転させる第2運転モードとを切り換えて実行して上記栽培室(1)内の空気温度を設定温度まで低下させる冷房運転を行う運転制御部(51)とを備えている
ことを特徴とする栽培室用空調システム。 - 請求項1において、
上記運転制御部(51)は、上記第1運転モードを上記第2運転モードに優先して実行し、上記第1運転モードでは上記栽培室(1)内の空気温度が設定温度まで低下しない場合に、上記第1運転モードから上記第2運転モードに切り換えるように構成されている
ことを特徴とする栽培室用空調システム。 - 請求項1又は2において、
上記高温度帯用空調機(20)及び中温度帯用空調機(30)の吹き出し空気を混合させる混合機構(40)と、
上記混合機構(40)で混合された空気を上記栽培室(1)内に吹き出す吹出口(12)とを備えている
ことを特徴とする栽培室用空調システム。 - 請求項3において、
上記混合機構(40)及び上記吹出口(12)は、複数ずつ設けられ、
上記各混合機構(40)は、上記高温度帯用空調機(20)及び中温度帯用空調機(30)の吹き出し空気の混合比率を調節する調節機構(42,43)を備えている
ことを特徴とする栽培室用空調システム。 - 請求項4において、
上記各吹出口(12)は、他のいずれかの吹出口(12)と上記栽培室(1)内に設けられた栽培用植物を挟んで水平方向に対向するように設けられている
ことを特徴とする栽培室用空調システム。 - 請求項4において、
上記複数の吹出口(12)は、上下方向に分散して配置されている
ことを特徴とする栽培室用空調システム。 - 請求項4において、
上記複数の吹出口(12)は、水平方向に分散して配置されている
ことを特徴とする栽培室用空調システム。
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