JP2013249659A - ラッチレバー体取り付け装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、引出しの正面体の裏面を構成する裏面板の前方内側から取り付ける必要がある振れ止め兼用のラッチレバー体であっても、容易に取り付けられ、確実に固定できるラッチレバー体の取り付け装置を提供することを課題とする。
【解決手段】引出しに設けられた切り欠き部に装着されるラッチ支持部材は、切り欠き部に装着された状態で、裏面板の裏面部の内面側に当接する内側突片と、裏面板の側面部の外面側に当接する外側突片と、正面体の表面を構成する表面板の裏面側と当接する前側押え面と、該前側押え面に設けられ前記表面板の裏面側に設けられた係合孔に係合する前側突片と、裏面体の裏面部の外面側に当接する後側突片を備えたことを特徴とするラッチレバー体の取り付け装置。
【選択図】図7

Description

本発明は、キャビネット本体に対し、出入り自在に装備された引出しをキャビネット本体に係止する引出しのラッチ装置のラッチレバー体に、引出しの左右振れ止め機能を付加するとともに、ラッチレバー体を引出しに取り付ける取り付け装置に関するものである。
一般的に、キャビネットの引出しに設けられるラッチ装置は、引出しの正面体の内部に回動可能に設けられた操作レバーと、キャビネット本体の係止部に係脱するラッチレバー体と、操作レバー体の回動操作をラッチレバー体に伝える連動装置からなっており、引出しを閉めた状態で、ラッチレバー体がキャビネット本体の係止部に係合し、引出しが不用意に開かないよう構成されている。
そして、引出しを閉めた状態で、正面体の前面に設けられた開口部より、操作レバーを操作することによって、ラッチレバー体の係止状態が解除され、引出しを開けることができる。
そして、ラッチレバー体は、ラッチレバーを支持ずるラッチ支持部材と、ラッチレバーをラッチ支持具に支持するラッチレバー軸と、ラッチレバーをキャビネット本体の係止部側に回転するように付勢するラッチばねとで構成されている。
ラッチレバー軸は、上方に延伸し、延伸先で操作レバー体に設けられた支持軸の一端と当接し、操作レバーの回転操作をラッチレバーに伝達する連動装置の機能を果たしている。
このように構成されたラッチレバー体を、正面体の表板を取り外した状態の裏板の前方から、裏面板の側方付近に設けられた開口孔に嵌合することによって正面体に取り付けるものがある(例えば特許文献1)。
このようなラッチレバー体は、ラッチ支持部材に設けられた弾性変形可能に施された係合片によって、開口孔に嵌合しているものであるから、ラッチレバー体に引出しの閉塞時にキャビネット本体の内面側に当接することにより、引出しの左右方向の振れを防止する振れ止め機能を付加すると、キャビネットの移動中における衝撃や、引出しを勢いよく閉めたときの衝撃といった不測の力がキャビネットに加わった場合に、振れ止め機能に不測の力が加わることとなり、ラッチ支持部材の係合片が開口孔から外れたり、係合片が破損したりする可能性があった。
特公平8−26718公報
本発明は、上記問題点に鑑み、引出しの正面体の裏面を構成する裏面板の前方内側から取り付ける必要がある振れ止め兼用のラッチレバー体であっても、容易に取り付けられ、確実に固定できるラッチレバー体の取り付け装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決する為、本発明が第1の手段として構成したところは、キャビネットの引出しの正面体の裏面を構成する裏面板の側面と背面との角部に設けられたラッチレバー体が装着される切り欠き部と、ラッチレバーを支持し、引出しの閉塞時にキャビネット本体の内面側に当接することにより、引出しの左右方向の振れを防止する振れ止め部を備えるラッチ支持部材と、ラッチレバーをラッチ支持部材に回動可能に支持するとともに、上方あるいは下方に延伸し、操作レバー体の一部と当接し、操作レバーの操作動作をラッチレバーに伝達するラッチレバー軸と、ラッチレバーをキャビネット本体の係止部側に回転するように付勢する付勢手段を備えるラッチレバー体とで構成されるラッチレバー体の取り付け装置において、ラッチ支持部材は、切り欠き部に装着された状態で、裏面板の裏面部の内面側と当接する内側突片と、裏面板の側面部の外面側に当接する外側突片と、正面体の表面を構成する表面板の裏面側と当接する前側押え面と、該前側押え面に設けられ前記表面板の裏面側に設けられた係合孔に係合する前側突片と、裏面体の裏面部の外面側に当接する後側突片と、切り欠き部の内側端部に当接する内側押え面を備えたものである。
上記課題を解決する為、本発明が第2の手段として構成したところは、第1手段に加え、
正面体の裏面板の切り欠き部には、内側突片と前側突片が挿通可能な挿通孔が設けられるとともに、挿通孔は、正面体が組立てられた状態で、前面板で隠されるものである。
上記課題を解決する為、本発明が第3の手段として構成したところは、第1の手段あるいは第2の手段に加え、ラッチ支持部材は、外側突片の内側であって、裏面板の外面を構成する側基材の厚み相当分間隔をあけた位置に挟持突片を備え、外側突片と挟持突片で、裏面板の側面を構成する側基材を挟持するものである。
本発明の第1の手段としての構成によると、ラッチ支持部材は、引出しの正面体に取り付けられた状態で、ラッチ支持部材に設けられた複数の突片、押え面が、正面体の一部に当接することによって、後側方向への動き、前側方向への動き、内側方向への動き、外側方向への動き、上下方向への動きそれぞれが規制されるから、ラッチレバー体がたつくことがなく確実に引出しの正面体に取り付けられる。
本発明の第2の手段としての構成によると、第1の手段としての構成による効果に加え、
裏面板の裏面部の内面側に当接する突部と表面板の裏面側に設けられた係合孔に係合する突部が、裏面板の内側から外側に向かって挿通可能となるので、それぞれの突部を弾性変形する形態にする必要がなく、弾性変形せず強度を確保できる形状とするができる。
また、挿通孔は、前面板で隠されるので見栄えがいいばかりでなく、正面体が組立てられた状態では、裏面板の裏面部の内面側に当接する突部と表面板の裏面側に設けられた係合孔に係合する突部が挿通することができないので、ラッチレバー体が前面体から外れることがない。
本発明の第3の手段としての構成によると、第1の手段あるいは第2の手段としての構成による効果に加え、表面板を取り外した状態の裏面板に、ラッチレバー体を取り付ける組み立て作業において、第2突部と第3突部が、裏面板の側面を構成する側基材を挟持するので、ラッチ支持部材を仮止め状態とすることができる。したがって、表面板を取り付ける際に、組み立て作業者がラッチレバー体を手で押えておく必要がなく組み立てが容易である。
本発明の実施形態を具備するキャビネットの斜視図である。 本発明の実施形態を具備する引出しの斜視図である。 本発明の実施形態を具備するキャビネットの縦断面図である。 図3の(イ)部拡大縦断面図である。 図4におけるA−A線の断面図である。 正面体の表面板を外した状態の正面図である。 図6状態から各部品を分解した状態の要部拡大分解斜視図である。 図6の状態の要部拡大斜視図である。 支持部材の平面図、正面図、右側面図と、図11における正面図のa−a線断面図を示す図である。 係合部材の平面図、正面図、底面図、右側面図と、図15における平面図のa−a線断面図を示す図である。 ラッチレバー体を分解した状態の拡大分解斜視図である。 ラッチ支持部材の平面図、正面図、背面図、右側面図、左側面図と、図13における正面図のa−a線断面図を示す図である。 ラッチレバー体の横断面拡大図である。 ラッチレバー体の取り付け方法を示す横断面拡大概略図である。 ラッチレバー体の取り付け方法を示す横断面拡大概略図である。 ラッチレバー体の取り付け方法を示す横断面拡大概略図である。 ラッチレバー体の取り付け方法を示す横断面拡大概略図である。 ラッチレバー体の取り付け方法を示す横断面拡大概略図である。 ラッチレバー体の取り付け方法を示す横断面拡大概略図である。 正面体の高さが低い引き出しの正面体の表面板を外した状態の正面図である。
キャビネット本体に対して摺動開閉する引出しであって、引出しは、正面体と収納部とラッチ装置とを備え、正面体は、表面板と裏面板からなり、表面板は、正面体の前面側を形成するもので、裏面板は正面体の裏面側を形成するもので、表面板と裏面板は、正面体の内部に空間を形成し上下左右面がそれぞれ閉塞されるように結合され、収納部は、上面が開口とされた箱状で、収納部の前側が正面体裏面と連結し、正面体の裏面で収納部の前面が形成されるもので、ラッチ装置は、正面体の内部に回動可能に設けられた操作レバー体とキャビネット本体の係止部に係脱するラッチレバー体と操作レバー体の回動操作をラッチレバー体に伝える連動部とからなるもので、ラッチレバー体は、ラッチレバーを支持するラッチ支持部材と、ラッチレバーをラッチ支持具に支持するラッチレバー軸と、ラッチレバーをキャビネット本体の係止部側に回転するように付勢するラッチばねとで構成されるものであって、キャビネットの引出しの正面体の裏面を構成する裏面板の側面と背面との角部に設けられた切り欠き部に装着されるラッチレバー体のラッチ支持部材は、引出しを閉めた状態でキャビネット本体の内面側に当接することにより引出しの左右方向の振れを防止する振れ止め部を備え、ラッチ支持部材の上下面それぞれに、裏面板の裏面部の内面側に当接する内側突片と、裏面板の側面部の外面側に当接する外側突片と、外側突片の内側の裏面板の外面を構成する側基材の厚み相当分間隔をあけた位置に位置する後側突片とを備え、さらに、ラッチ支持部材には、正面体の表面を構成する表面板の裏面側と当接する前側押え面と、前側押え面に設けられ前記表面板の裏面側に設けられた係合孔に係合する前側突片と、裏面体の裏面部の外面側に当接する後側突片とを備え、切り欠き部は、切り欠き部の上下端部がラッチ支持部の上下面に当接する程度の高さに切り欠かれ、さらに、切り欠き部前方側に外側突片と前側突片が挿通可能な挿通孔が設けられ、挿通孔は、正面体が組立てられた状態で、前面板で隠されるものである。
以下、実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1〜図3において、符号1は、本発明のキャビネットを示し、キャビネット1は、キャビネット本体2と、キャビネット本体2に対して摺動開閉される複数段の引出し3から構成されている。
尚、実施例において、引出し3を前面体側の正面から見て、引出し3左右方向であって引出し3の内側から外側に向かう方向を外側、外側から内側に向かう方向を内側、上下方向をそれぞれ上側、下側とし、引き出しを平面から見て、引出しの収納部から前面体に向かう方向を前側、引出しの前面体から収納部に向かう方向を後側としている。
引出し3は、正面体4と収納部5と正面体4に組み付けられるラッチ装置6とからなり、正面体4は、鋼板製の表面板41と裏面板42とからなり、表面板41は、正面体4の前面側を形成するもので、横長長方形を成す板状の表面板前面41aの該長方形の四方縁が後方に向かって折り曲げられ、さらに、折り曲げられた先端部が、それぞれ内側に向かって折り曲げられ、後面が開口した箱状に形成されている。
そして、表面板前面41aには、横長の引手開口41bが設けられ、引手開口41bの周辺縁41cは、後面側に向かって曲面を形成し絞り込まれている。
周辺縁41cの絞り込まれた先端部に、合成樹脂製の引手枠41eが連結されている。引手枠41eは、引手部の内壁を形成するものであって、周辺縁41cから後方に向かって凹部を形成しており、上面にレバー開口部41fが設けられている。
裏面板42は、正面体4の裏面側を形成するもので、横長長方形を成す板状の裏面板第一後面42aの該長方形の四方縁のうち上端縁と下端縁が前方に向かって折り曲げられ、それぞれ裏面板上面42b、裏面板下面42cを形成し、長方形の四方縁のうち左右縁はそれぞれ、前方に向かって折り曲げられ第一側面42d、42dが形成され、さらに、第一側面42d、42dの先端が、それぞれ外側に向かって折り曲げられ第二後面42e、42eを形成し、さらに、第二後面42e、42eの先端が前方に向かって折り曲げられ、第二側面42f、42fを形成している。
そして、裏面板上面42bの左右端部付近には、略正方形の貫通孔の取付開口部421、421が設けられている。
また、第二後面42eと第二側面42fには、第二後面42e部から第二側面42f部にかけて連続する矩形状の貫通孔の切り欠き部423、423が設けられている。
このように形成された表面板41と裏面板42は、正面体4の内部に空間を形成し、上下左右面がそれぞれ閉塞されるように結合される。
収納部5は、上面が開口する箱状で、収納部5の前側51が裏面板42の裏面42aと連結し、正面体4の裏面42aで収納部5前面が形成されている。
ラッチ装置6は、正面体4の内部に回動可能に設けられた操作レバー体7と、キャビネット本体2の係止部2aに係脱するラッチレバー体8と、操作レバー体7の回動動作をラッチレバー体8に伝える連動装置9とからなる。
操作レバー体7は、操作レバー71と、操作レバー軸72と、支持部材10とからなる。操作レバー71は、合成樹脂製であって、操作レバー軸72は、正方形断面形状の鋼製の角棒で製作され、操作レバー71の左右幅より長く形成され、操作レバー71を左右方向に回動不能に貫通し、一側端側を下方に向かって直角に曲げることによって形成された連動付勢杆72aを備えるものである。
支持部材10は、合成樹脂製であって、支持部材10を左右方向に貫通するレバー軸支持孔10aと、係合溝10b、10bとを備え、レバー軸支持孔10aは、操作レバー軸72を挿通するとともに回転可能に保持するものである。
そして、操作レバー体7は、裏面板上面42bの左右端部付近に設けられた、前記取付開口部421、421に装着された係合部材11の係合部11aに、支持部材10の係合溝10b、10bを係合させることにより、操作レバー体7は、裏面板42に取り付けられる。
図11は、ラッチレバー体8の分解斜視図を示しており、
ラッチレバー体8は、ラッチレバー軸81とラッチ支持部材82とラッチレバー83とラッチばね84とで構成されている。
ラッチレバー軸81は、鉄製丸棒で製作され、下部が垂直状で上部が水平に屈曲したL字状を成し、下部が回転軸81a、上部の水平部が連動受動杆81cとされる。回転軸81aに、ラッチレバー回転軸81aの曲面部の面取りを行うことによって平面部を形成するとともに、該面取り部の対向側も面取りを行うことによって角状部81bが形成される。
ラッチ支持部材82は、合成樹脂にて一体に成型されたものであって、ラッチ支持部材前面82aとラッチ支持部材後面82bの一部が開口し、内部にラッチレバー軸受部83aを挿入できる大きさの空間が設けられる筐体状のラッチ支持部材本体821のラッチ支持部材上面82cとラッチ支持部材下面82dに、ラッチレバー軸81の回転軸81aが挿通する回転軸孔821、821が設けられる。
ラッチ支持部材上面82cとラッチ支持部材下面82dには、内側突片82e、82e、外側突片82f、82f、挟持突片82k、82kが形成され、ラッチ支持部材前面82aには、前側押え面82gが形成され、該前側押え面82gには、前方側に向かって、前側突片82hが設けられ、ラッチ支持部材後面82bには、内側に向かって後側突片82iが設けられる。また、ラッチ支持部材82の外側の側面部82jは、キャビネット2の内面側に接することにより引出しの左右の振れを防止する振れ止め部とされ、側面部82jは、引出しが閉塞時に所定に位置(キャビネットの中心)に案内されるように、側面部82jは、前側から後側に向かって内側に傾斜する傾斜面が形成されている。
内側突片82eは、横長直方体を成し、ラッチ支持部材上面82cのラッチ支持部材後面82bと回転軸孔821の間に長手方向が左右方向に向かうように配設される。
外側突片82fは、横長直方体を成し、ラッチ支持部材上面82cの、側面部82j寄りでラッチ支持部材前面82a寄りに長手方向が前後方向に向かうように配設される。
挟持突片82kは、外側突片82fの内側に裏面板42の第二側面42fの基材の厚み相当分の間隔をあけて配設される。挟持突片82kは、上面が外側突片82f側から反対側に向かって下がる傾斜面を形成した形状とされる。
また、ラッチ支持部材下面82dにもラッチ支持部材上面82cと上下対称に内側突片82e、外側突片82f、挟持突片82kが配設される。
前側押え面82gは、ラッチ支持部材前面82aの外側寄りに形成され、正面体4の表面を構成する表面板41の裏面側と当接するように平滑な面とされている。
前側突片82hは、前側押え面82gに設けられ、縦長長方形の断面で前側押え面82gから前方に向かって突出している。
後側突片82iは、ラッチ支持部材後面82bの内側端部が、内側に向かって突出して形成されている。
ラッチレバー83は、合成樹脂製であり、横長長方形状を成し所定の厚みを持つ厚板状なものであって、前述のラッチレバー軸81の角状部81bと同じ断面形状で上下方向に貫通する係合孔83b、83bを有する軸受部83aと、軸受部83aと反対側の先端部に厚み方向に貫通するラッチ孔83cが設けられ、軸受部83aには、上面と下面を残して、中間部が切り欠かれる凹部83dが形成されている。
そして、軸受部83aの下面を形成する基材には、凹部83d側から下方に向かって貫通する嵌合孔83eが、係合孔83bとラッチ孔83cの中間部付近に設けられている。
ラッチばね84は、ねじりコイルばねであって、中央部のコイル部84aと、コイル部84aを形成するばね線材の両端部の一方から直線状に延出する第1脚部84bと、他端部から直線状に延出する第2脚部84cとから成り、第1脚部84bと第2脚部84cは、コイル部から互いに略V字型を成すように放射状に延出している。
第1脚部84bの先端には、下向きに90度屈曲した嵌合部84eが形成されている。
また、第2脚部84cの先端部には、前記V字型の外側に向かって屈曲した押込部84fが形成されている。
ラッチレバー体8の組み立て方法は、まず、ラッチばね84の嵌合部84eを、ラッチレバー83の凹部83d側からラッチレバー83の嵌合孔83eに差し込み、ラッチばね84のコイル部84a側が、ラッチレバー83の凹部83d側に位置するように組み立てる。尚、この状態で、ラッチばね84の嵌合部84eがラッチレバー83の嵌合孔83eに差し込まれてラッチばね84は保持されているので、ラッチばね84は不用意に脱落することがない。
次に、ラッチレバー83の軸受部83a側をラッチばね84のコイル部84a側とともに、ラッチ支持部材82にラッチ支持部材後面82bの開口から挿入する。この時、ラッチばね84の第2脚部84cの側面が、ラッチ支持部材82の内壁に当接し、第1脚部84b側は、ラッチレバー83の嵌合孔83eで固定されているからV字型の先端の間隔が狭くなるようにラッチ支持部材82に挿入される。
つまり、ラッチばね84には、ラッチ支持部材82に挿入された状態で、V字型の先端の間隔が広くなる方向の反撥力が生まれることになる。
そして、この状態で、ラッチ支持部材82の上面の回転軸孔821から、ラッチレバー軸81の回動軸81aの先端を挿入する。
次に、回動軸81aの先端を、ラッチレバー83の上側の係合孔83bに挿入する。
次に、回動軸81aの先端を、ラッチばね84のコイル部84aの孔に挿入するが、この時、ラッチばね84は、ラッチばね84の反撥力により、ラッチ支持部材後面82bから抜け出ようとしている。したがって、ラッチばね84のコイル部84aに回動軸81aの先端を挿入するには、指でラッチばね84の押込部84fをラッチ支持部材82側に押込みながら、ラッチばね84のコイル部84aに回動軸81aの先端を挿入する。そして、回動軸81aの先端をラッチレバー83の下側の係合孔83bに挿入し、最後に、ラッチ支持部材82の下面の回転軸孔821に挿入することによって、ラッチレバー体8は組み上げられる。
尚、ラッチばね84の押込部84fが無くとも、組み上がった状態のラッチレバー体8の機能に変化はないが、ラッチばね84の押込部84fがないと、ラッチばね84をラッチ支持部材82側に押込む時に、押込む箇所がばね線材の端部となるので、押込み作業者が怪我をする可能性がある。したがって、押込部84fを設け、押込部84fのばね線材の側面を押す方が安全である。
ラッチばねの代わりに、弾性変形可能な樹脂やゴムを利用する方法もある。
そして、ラッチレバー83の係合孔83bとラッチレバー軸81の角状部81bの断面形状は同じであるから、ラッチレバー軸81に対して、ラッチレバー83が不回転状態で組み立てられる。したがって、ラッチレバー軸81軸が回動すると、ラッチレバー83も回動する。
また、ラッチばね84第2脚部84cがラッチ支持部材82の内壁に当接しており、第1脚部84bが、ラッチレバー83に嵌合しているから、ラッチばね84の反撥力によって、ラッチレバー83は、ラッチレバー軸81を回転軸として、ラッチばね84のV字型の先端の間隔が広くなる方向に回動するように付勢されていることになる。
尚、ラッチレバー軸81は、連動受動杆81cが、ラッチレバー83が付勢されている方向と反対側の方向に向かって、ラッチレバー83の長尺方向と交差するように組み立てられる。
そして、ラッチレバー体8は、次のようにして前面体4に取り付けられる。
ラッチレバー体8が、裏面板42の前方から、裏面板42の両側面に設けられた切り欠き部423、423の一方側に装着され、他方側には、別途用意されたラッチ支持部材82のみが装着される。
この時、ラッチレバー体8のラッチレバー83の付勢方向が、裏面板42の外側に向かうように装着され、連動受動杆81cは、裏面板42の内側に向かうように装着される。
このように、ラッチレバー体8が裏面板42に装着された状態で、連動受動杆81cの後面は、操作レバー体7の連動付勢杆72bの前面に当接する。
裏面板42にラッチレバー体8を装着する方法を詳述する。
図14に示すように、まず、裏面板42の前方の内側に、ラッチレバー体8を、ラッチレバー体8のラッチレバー83が後方に突出し、かつ、ラッチレバー83付勢方向が裏面板42の外側となる向きで配置する。
次に、図15に示すように、ラッチレバー体8を、ラッチレバー83付勢方向側の裏面板42の切り欠き部423に、裏面板42の内側から外方向に向けて挿入する。
尚、切り欠き部423の高さ寸法は、ラッチ支持部材本体821を挿入できる程度大きさであって、切り欠き部423の上下端部が、ラッチ支持部材82の上下面に当接し、ラッチ支持部材82が上下方向に動かないように寸法設定がなされている。
切り欠き部423の前端上下部には、ラッチ支持部材82の外側突片82f、82fと挟持突片82k、82kが挿通可能な第一挿通孔424、424が設けられ、さらに、切り欠き部423の前端部には、ラッチ支持部材82の前側突片82hが挿通可能な第二挿通孔425が設けられている。
そして、図16に示すように、ラッチレバー体8の外側突片82fと82f、挟持突片82k、82kを、第一挿通孔424、424に挿通させるとともに、前側突片82hを、第二挿通孔425に挿通させ、ラッチレバー体8の一部が、切り欠き部423から外側に突出した状態とする。この時、内側突片82eの外側面が、第二側面42f、42fの切り欠き部423の上下縁近傍に当接し、該当接した状態からラッチレバー体8は、外側に突出しないように規制される。
次に、図17に示すように、ラッチレバー体8を後方側に押し、内側突片82eを、第二後面42e、42eの切り欠き部423の上下縁近傍に当接させる。該当接した状態からラッチレバー体8は、後側に突出しないように規制される。
この状態で、ラッチ支持部材後面82bは、第二後面42e、42eから突出している。
次に、ラッチレバー体8を内側(第二側面42f側)に押込むと、ラッチレバー体8は、内側突片82eと第二後面42eの当接面を中心として回転する。そして、挟持突片82kが弾性変形しながら、切り欠き部423を通過し、外側突片82fは、第二側面42fに当接する。さらに、ラッチ支持部材82の内面側82mが、切り欠き部内側端部426に当接する。しかも、後側突片82iが、第二後面42e、42eに当接する(図18)。
尚、この時、第二側面42f側の基材は、外側突片82fと挟持突片82kとの間に挟まれる。したがって、ラッチレバー体8は、切り欠き部423で仮保持された状態となる。
次に、図20に示すように、裏面板42の前方から、表面板41を取り付ける。この時、ラッチレバー体8は、外側突片82fと挟持突片82kによって切り欠き部423に仮保持された状態であるから、組立作業者が、ラッチレバー体8を手で押えておく必要がない。
表面板41が取り付けられると、前側突片82hが、表面板41の裏側に設けられた係止孔411に挿入されるとともに、前側押え面82gが、表面板41の裏側で押さえつけられる。
尚、係止孔411は、前側突片82hが内包する大きさで挿入後、ガタツキがないような大きさに設定されている。
さらに、切り欠き部423の第一挿通孔424、424と第二挿通孔425は、表面板41の内側の位置となり、外側から見えないように隠されており、ラッチ支持部材82の前側押え面82gが表面板41の裏側で押さえつけられるので、ラッチ支持部材82の外側突片82fと82f、挟持突片82k、82kが、第一挿通孔424、424と第二挿通孔425を挿通することはない。
ラッチ支持部材82、82の外側の側面部82j、82jは、引出し3がキャビネット本体2に装着され、引出し3が閉じられた状態で、キャビネット本体2の内面間2b、2bに当接する寸法分、第二側面42fから張り出している。
そのため、引出し3は、閉じた状態で左右方向に振れないようになっている。
引出し3の左右方向の振れ止め機能をラッチ支持部材82に設けることにより、部品の種類を減らすことが可能で、しかも組み立て工数が削減でき、管理コストも削減できる。
さらに、ラッチレバーを設けていない側の振れ止めにラッチ支持部材82を流用することにより、裏面板42の両側面に設けられた切り欠き部423、423の加工は左右同じものでいいので、加工時間の短縮につながる。当然ながら、ラッチレバー体8を左右入れ替えることもできるので、右勝手、左勝手でそれぞれで部材を作る必要がなく、左右勝手で共通化を図ることが可能である。
このように装着されたラッチレバー体8に、上下前後左右方向いずれの方向から不測の力が加わってもラッチレバー体8は不用意に動かず確実に固定される。
例えば、ラッチレバー体8に上下方向のいずれか力が加わった場合、切り欠き部423の上端部もしくは下端部が、ラッチ支持部材82の上面もしくは下面に当接し動きが規制されているのでラッチレバー体8は動かない。
ラッチレバー体8に内側方向の力が、加わった場合、外側突片82eが、第二側面42f、42fの切り欠き部423の上下縁近傍に当接し、内面側82mが、切り欠き部内側端部426に当接し、前側突片82hが係止孔411の内面部に当接し動きが規制されているのでラッチレバー体8は動かない。
ラッチレバー体8に外側方向の力が加わった場合、前側突片82hが係止孔411の内面部に当接し動きが規制されているのでラッチレバー体8は動かない。
ラッチレバー体8に後側方向の力が加わった場合、内側突片82eが第二後面42e、42eの切り欠き部423の上下縁近傍に当接し動きが規制されているのでラッチレバー体8は動かない。
ラッチレバー体8に前側方向の力が加わった場合、前側押え面82gが正面体4の表面を構成する表面板41の裏面側と当接し、後側突片82iが、第二後面42eの切り欠き部423縁の近傍に当接し動きが規制されているのでラッチレバー体8は動かない。
このようにラッチレバー体8は、確実に装着されているだけでなく、組立においてネジを使わず、さらに工具を使うことなく人の手のみで組み立てることができるので、組み立てることが容易で、組み立て時間の削減にもつながる。
連動装置9は、操作レバー体7の連動付勢杆72bと操作レバー軸72の連動付勢杆72bとで形成されており、前述のとおり、操作レバー体7の連動付勢杆72bと操作レバー軸72の連動付勢杆72bは当接しているので、操作レバー体7の操作部71bを上方側に上げると、操作レバー軸72が回動し、連動付勢杆72bが前方に回動する。この時、連動付勢杆72bは、連動受動杆81cを後面から押すので、連動受動杆81cも前方に回動する。連動受動杆81cが前方に回動すると、ラッチレバー83は、引出しの内側に向かって回動する。
このような連動装置9の作用で操作部71bの動きをラッチレバー83に伝達している。
図6で示すように、ラッチ支持部材82は、垂直部81aの高さ方向中間部を保持するラッチ支持部材としても使用できる。
図20で示すように、縦方向に浅い引出し3にラッチレバー体8を組み込む時、ラッチ回転軸81は、前述とは違い上下反対向きに組み込まれ、また垂直部81aも短いものが採用される。
以上のように、本発明は、キャビネットにおける引出しのラッチ装置に関するものであるから、固定式キャビネットや移動式キャビネットなどの引出しを有するキャビネットに広く利用することができる。
1 キャビネット
2 キャビネット本体
3 引出し
4 正面体
41 表面板
411 係合孔
42 裏面板
423 切り欠き部
424 第一挿通孔
425 第二挿通孔
426 切り欠き部内側端部
5 収納部
6 ラッチ装置
7 操作レバー体
8 ラッチレバー体
81 ラッチレバー軸
82 ラッチレバー支持部
82a ラッチ支持部材前面
82b ラッチ支持部材後面
82c ラッチ支持部材上面
82d ラッチ支持部材下面
82e 内側突片
82f 外側突片
82g 前側押え面
82h 前側突片
82i 後側突片
82j 側面部
82k 挟持突片
82m 内面側
83 ラッチレバー

Claims (3)

  1. キャビネットの引出しの正面体の裏面を構成する裏面板の側面と背面との角部に設けられたラッチレバー体が装着される切り欠き部と、ラッチレバーを支持し、引出しの閉塞時にキャビネット本体の内面側に当接することにより、引出しの左右方向の振れを防止する振れ止め部を備えるラッチ支持部材と、ラッチレバーをラッチ支持部材に回動可能に支持するとともに、上方あるいは下方に延伸し、操作レバー体の一部と当接し、操作レバーの操作動作をラッチレバーに伝達するラッチレバー軸と、ラッチレバーをキャビネット本体の係止部側に回転するように付勢する付勢手段を備えるラッチレバー体とで構成されるラッチレバー体の取り付け装置において、ラッチ支持部材は、切り欠き部に装着された状態で、裏面板の裏面部の内面側と当接する内側突片と、裏面板の側面部の外面側に当接する外側突片と、正面体の表面を構成する表面板の裏面側と当接する前側押え面と、該前側押え面に設けられ前記表面板の裏面側に設けられた係合孔に係合する前側突片と、裏面体の裏面部の外面側に当接する後側突片と、切り欠き部の内側端部に当接する内側押え面を備えたことを特徴とするラッチレバー体の取り付け装置。
  2. 正面体の裏面板の切り欠き部には、内側突片と前側突片が挿通可能な挿通孔が設けられるとともに、挿通孔は、正面体が組立てられた状態で、前面板で隠されることを特徴とする請求項1に記載のラッチレバー体の取り付け装置。
  3. ラッチ支持部材は、外側突片の内側であって、裏面板の外面を構成する側基材の厚み相当分間隔をあけた位置に挟持突片を備え、外側突片と挟持突片で、裏面板の側面を構成する側基材を挟持することを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載のラッチレバー体の取り付け装置。
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JP2002357037A (ja) * 2001-03-29 2002-12-13 Itoki Crebio Corp 家具におけるラッチ装置

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