JP2013246628A - 基準電圧発生回路及び基準電圧発生方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1個以上の第1のディプレッション型MOSトランジスタ11と、第1のディプレッション型MOSトランジスタ11と電源VDDとの間に設置され、第1のディプレッション型MOSトランジスタ11の閾値よりも大きい閾値を有する1個以上の第2のディプレッション型MOSトランジスタ12と、流れる電流がディプレッション型MOSトランジスタ11,12に流れる電流と同じ電流又は関連する電流である1個以上のエンハンスメント型MOSトランジスタ13とを備え、各MOSトランジスタは不揮発性記憶素子である。
【選択図】図4
Description
そこで、この種の問題を解決するために、種々の基準電圧発生回路が提案されている。例えば、発生する基準電圧のバラツキの無い安定した基準電圧発生回路が提供されている。このものは、電源電圧とは無関係に一定電流を流す電流源を有するとともに、この電流源には不揮発性記憶素子が接続されており、この不揮発性記憶素子は、書込動作/消去動作の少なくとも一方の動作が可能で、かつ、その閾値電圧を基準電圧として発生するものであり、不揮発性記憶素子の書込動作又は消去動作に伴う閾値電圧の変化によって基準電圧を設定するようにしたものである。
図1は、従来のディプレッション型MOSトランジスタとエンハンスメント型MOSトランジスタを用いた基準電圧発生回路の回路構成図で、特許文献1に記載されているものである。この基準電圧発生回路は、同一導電型で、かつ、導電係数を略等しくするディプレッション型MOSトランジスタとエンハンスメント型MOSトランジスタとをそれぞれ直列に接続し、ディプレッション型MOSトランジスタのゲート1とソース3とを接続し、エンハンスメント型MOSトランジスタのゲート2とドレイン3とを接続し、高電圧供給端子を、ディプレッション型MOSトランジスタのドレイン4に設け、低電圧供給端子を、エンハンスメント型MOSトランジスタのソース5に設け、出力端子6を両MOSトランジスタの接続点に設けたものである。
また、高い電源電圧変動除去特性を得る基準電圧発生回路として、例えば、特許文献2に記載のような回路が提案されている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は3に記載の発明において、前記各MOSトランジスタの各端子を所望の電位に設定するスイッチ部を備えることを特徴とする。
本発明の基準電圧発生回路は、不揮発性記憶素子がエンハンスメント型MOSトランジスタとディプレッション型MOSトランジスタの2状態にすることができることを利用して基準電圧を生成するものである。
図4(a),(b)は、本発明に係る基準電圧発生回路の基本回路を説明するための回路構成図で、図4(a)は、ディプレッションMOSトランジスタとエンハンスメントMOSトランジスタを使った回路図で、図4(b)は、不揮発性記憶素子がエンハンスメント型MOSトランジスタとディプレッション型MOSトランジスタの2状態を示す図である。
つまり、図4(b)に示した下段の不揮発性記憶素子13をエンハンスメント状態になるように調整して、中段の不揮発性記憶素子11をディプレッション状態になるように調整する。最後に、上段の不揮発性記憶素子12をディプレッション状態になるように調整する。上段の不揮発性記憶素子の閾値Vthdは、以下の条件の必要がある。
VDD>|Vthd|>VREF
不揮発性記憶素子は、エンハンスメント状態とディプレッション状態にすることができるNMOSタイプの素子が必要である。
図5(a),(b)は、基準電圧発生回路の主要部である下段の不揮発性記憶素子13と中段の不揮発性記憶素子11をエンハンスメント状態とディプレッション状態とになるように調整する第1の調整方法を説明するための図である。なお、図5(a),(b)では上段の不揮発性記憶素子12は省略されている。
まず、上側の不揮発性記憶素子M1(中段の不揮発性記憶素子11に相当)をディプレッション状態になるようにして、M1に流れる電流Irefが所望に値になるように調整する。その後、下側の不揮発性記憶素子M2(下段の不揮発性記憶素子13に相当)をエンハンスメント状態になるようにして、VREFが所望の電圧となるように調整する(VREFをモニタしながら所望の電圧VREFが出力されるように調整する)。このVREFを調整後、上段の不揮発性記憶素子12をディプレッション状態になるように調整する。
不揮発性記憶素子は、エンハンスメント状態とディプレッション状態にすることができるNMOSタイプの素子であり、それぞれの状態にするバイアス条件は以下のようになる。以下のようなバイアス条件を印可すると経時的に状態が遷移する。
図8に示したREF回路の調整方法を以下に示す。
図9は、本発明に係る基準電圧発生回路の実際の回路例を示す構成図である。図9が基準電圧VREFを出力している状態でのSWの状態は、以下のようになる。
SW1:VDD2
SW2:VSS
SW3,SW4:OPEN
SW5,SW6,SW7,SW8:SHORT(接続)
SW9,SW10:任意(どちらでもOK)
上述した図5(a),(b)に示した第1の調整方法による調整シーケンスは、以下に説明する図10乃至図28に示す<調整シーケンス(1)>乃至<調整シーケンス(6)>のとおりである。
図10は、図9に示した本発明に係る基準電圧発生回路の実際の回路例におけるエンハンスメント状態に遷移させる状態を示す図である。
不揮発性記憶素子M2をエンハンスメント状態(閾値を基準電圧VREFよりも大きく)にする。このエンハンスメント状態でのSWの状態は、以下のようになる。
SW1:VDD2
SW2:VSS
SW3:OPEN
SW4:SHORT
SW5,SW6,SW7,SW8:OPEN
SW9:任意
SW10:VPP
図12は、図9に示した本発明に係る基準電圧発生回路の実際の回路例における所望のエンハンスメント状態に遷移させる状態を示す図である。
外部から調整用電流Irefを印可して、不揮発性記憶素子M2を所望のエンハンスメント状態にすることで基準電圧VREFを調整する。VREFをモニタして確認しながら実施する。VREFが所望の電圧より下がりすぎた場合は、上述した<調整シーケンス(1)>に戻る。このエンハンスメント状態でのSWの状態は、以下のようになる。
SW1:VDD2
SW2:VPP
SW3:OPEN
SW4:SHORT
SW5,SW6,SW7,SW8:OPEN
SW9:任意
SW10:VSS
SW1:VDD2
SW2:VSS
SW3:OPEN
SW4:OPEN
SW5,SW6:OPEN
SW7,SW8:SHORT
SW9:任意
SW10:任意
図15は、調整時間に対する基準電圧VREFの遷移状態を示す図である。上述した<調整シーケンス(1)>及び<調整シーケンス(2)>の基準電圧VREFの遷移状態を示している。これで外部から調整用電流Irefを使ったときのVREFの調整は終了する。
図16は、図9に示した本発明に係る基準電圧発生回路の実際の回路例におけるエンハンスメント状態に遷移させる状態を示す図である。
不揮発性記憶素子M1をエンハンスメント状態にする。このエンハンスメント状態でのSWの状態は、以下のようになる。
SW1:VSS
SW2:VSS
SW3:SHORT
SW4:OPEN
SW5,SW6,SW7,SW8:OPEN
SW9:VPP
SW10:任意
図18は、図9に示した本発明に係る基準電圧発生回路の実際の回路例における所望のエンハンスメント状態に遷移させる状態を示す図である。
不揮発性記憶素子M2を所望のディプレッション状態にすることで基準電圧VREFを調整する。VREFをモニタして確認しながら実施する。VREFが所望の電圧より上がりすぎた場合は、上述した<調整シーケンス(3)>に戻る。このエンハンスメント状態でのSWの状態は、以下のようになる。
SW1:VPP
SW2:VSS
SW3:SHORT
SW4:OPEN
SW5,SW6,SW7,SW8:OPEN
SW9:VSS
SW10:任意
SW1:VDD2
SW2:VSS
SW3:OPEN
SW4:OPEN
SW5,SW6:SHORT
SW7,SW8:SHORT
SW9:任意
SW10:任意
図21は、調整時間に対する基準電圧VREFの遷移状態を示す図である。上述した<調整シーケンス(3)>及び<調整シーケンス(4)>の基準電圧VREFの遷移状態を示している。これでVREFの調整は終了する。
上述した基準電圧VREFを調整後、以下に説明するようにVDD2電圧を調整する。
SW11:VDD
SW12:OPEN
SW13:任意
SW14,SW15:SHORT(接続)
VDD2電圧の調整シーケンスは、以下のとおりである。
図23は、VDD2電圧の調整シーケンスを示す図である。不揮発性記憶素子M3をエンハンスメント状態にする。この場合のSWの状態は、以下のようになる。
SW11:VSS
SW12:SHORT
SW13:VPP
SW14,SW15:OPEN
図24は、図23における書き込み時間に対するM3の閾値の関係を示す図である。図23の状態では、M3の閾値が、図24のように経時的に変化してする。書き込み時間を調整することでM3の閾値Vthをエンハンスメント状態にする。
図25は、図9に示した本発明に係る基準電圧発生回路の実際の回路例における所望のエンハンスメント状態に遷移させる状態を示す図である。
不揮発性記憶素子M3を所望のディプレッション状態にすることでVDD2電圧を調整する。VDD2をモニタして確認しながら実施する。VDD2が所望の電圧より上がりすぎた場合は、上述した<調整シーケンス(5)>に戻る。このディプレッション状態でのSWの状態は、以下のようになる。
SW11:VPP
SW12:SHORT
SW13:VSS
SW14,SW15:OPEN
SW11:VDD
SW12:OPEN
SW13:任意
SW14,SW15:SHORT(接続)
図27は、図25における書き込み時間に対するM3の閾値の関係を示す図である。図25の状態では、M3の閾値が、図27のように経時的に変化してする。書き込み時間を調整することで、M3の閾値VthがVREF電圧を調整した電源電圧VDDと同じになるように調整する。
図29は、本発明に係る他の基準電圧発生方法を説明するためのフローチャートを示す図である。本発明の基準電圧発生方法は、各々の回路素子の特性の相違に基づいて発生する基準電圧の製造バラツキを無くすようにした基準電圧発生方法である。
本発明は、FNトンネリングを使用した不揮発性記憶素子を例にしたが、他の方法(CHE)などで閾値を変動させる不揮発性記憶素子でも問題はない。また、本発明の例は、特許文献2の回路構成を例としたが、特許文献3などの回路構成であっても、同様に不揮発性記憶素子を使った基準電圧発生回路を生成できることは明らかである。
2 エンハンスメント型MOSトランジスタのゲート
3 ディプレッション型MOSトランジスタのソース
4 ディプレッション型MOSトランジスタのドレイン
5 エンハンスメント型MOSトランジスタのソース
6 出力端子
11 第1のディプレッション型MOSトランジスタ
12 第2のディプレッション型MOSトランジスタ
13 エンハンスメント型MOSトランジスタ
VDD 電源
Claims (4)
- 各々の回路素子の特性の相違に基づいて発生する基準電圧の製造バラツキを無くすようにした基準電圧発生回路において、
少なくとも1個以上の第1のディプレッション型MOSトランジスタと、該第1のディプレッション型MOSトランジスタと電源との間に設置され、前記第1のディプレッション型MOSトランジスタの閾値よりも大きい閾値を有する少なくとも1個以上の第2のディプレッション型MOSトランジスタと、流れる電流が前記ディプレッション型MOSトランジスタに流れる電流と同じ電流又は関連する電流である少なくとも1個以上のエンハンスメント型MOSトランジスタとを備え、前記各MOSトランジスタが、不揮発性記憶素子であることを特徴とする基準電圧発生回路。 - 前記第1及び第2ディプレッション型MOSトランジスタが、前記不揮発性記憶素子の消去動作によりなされ、前記エンハンスメント型MOSトランジスタが、前記不揮発性記憶素子の書き込み動作によりなされることを特徴とする請求項1に記載の基準電圧発生回路。
- 前記各MOSトランジスタの各端子を所望の電位に設定するスイッチ部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の基準電圧発生回路。
- 各々の回路素子の特性の相違に基づいて発生する基準電圧の製造バラツキを無くすようにした基準電圧発生方法において、
少なくとも1個以上の第1ディプレッション型MOSトランジスタと、該第1ディプレッション型MOSトランジスタと電源との間に設置され、前記第1ディプレッション型MOSトランジスタの閾値よりも大きい閾値を有する少なくとも1個以上の第2ディプレッション型MOSトランジスタと、流れる電流が前記ディプレッション型MOSトランジスタに流れる電流と同じ電流又は関連する電流である少なくとも1個以上のエンハンスメント型MOSトランジスタとを備え、前記各MOSトランジスタが、不揮発性記憶素子であり、
まず、それぞれに流れる電流が互いに同じ又は関連する電流である複数の不揮発性記憶素子のうち少なくとも1個に対し消去動作を行い、かつ、前記複数の不揮発性記憶素子のうち少なくとも1個に対し書き込み動作を行うステップと、
次に、基準電圧を発生するステップと、
次に、前記消去動作を行った不揮発性記憶素子と電源との間に設置された複数の不揮発性記憶素子のうち少なくとも1個に対し、前記消去動作を行った不揮発性記憶素子の閾値よりも大きな閾値を有するように消去動作を行うステップと
を有することを特徴とする基準電圧発生方法。
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JP2016033961A (ja) * | 2014-07-31 | 2016-03-10 | セイコーインスツル株式会社 | 半導体集積回路装置及びその出力電圧調整方法 |
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2012
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