JP2013246011A - 外部診断装置、車両診断システム及び車両診断方法 - Google Patents

外部診断装置、車両診断システム及び車両診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】故障の発生を未然に予防可能であり且つ車両の経年度合いに応じたバランスの取れた診断を行うことが可能な外部診断装置、車両診断システム及び車両診断方法を提供する。
【解決手段】外部診断装置14、車両診断システム10及び車両診断方法では、同一の診断対象項目について診断対象車両12の経年程度に応じて且つ劣化度合いに関して設定された複数の閾値と、診断対象車両12から取得したセンサ検出値とを比較して、前記診断対象項目についての診断対象車両12の劣化度合いを判定する。
【選択図】図12

Description

本発明は、車両診断を行う外部診断装置、車両診断システム及び車両診断方法に関する。
車両において故障が発生した場合、当該車両は、ディーラーの修理拠点等に持ち込まれる。そして、修理を担当する作業者(テクニシャン)は、車両に搭載された電子制御装置(以下「ECU」という。)と外部診断装置とを接続し、ECUから故障に関するデータ(故障コード)を読み取って、不具合箇所又は故障原因を検討したり、この検討に当たって車両の各運転パラメータデータを測定して基準値と比較することによって必要な修理や調整を行っている。
この種の外部診断装置では、上記の基準値について、車両の出荷時点での基準値に対して、車両出荷後に診断の基準値の訂正が必要になった場合の対応も行われている(特許文献1及び特許文献2)。
特許文献1では、車両2内の電子制御装置3〜6(車載ECU)と車両用故障診断装置1(外部診断装置)の双方に基準値データを有している([0006]、[0039])。電子制御装置3〜6は、車両用故障診断装置1から診断データ要求を受けると、車両1の制御データ等と基準値作成日からなる基準値識別データを送信する(図2のS62、[0043])。この基準値識別データを受け取った車両用故障診断装置1は、取得した車両仕様の基準値が車両データ記憶部43に記憶されているかを確認し(S64、[0044])、記憶されている場合には、受信した基準値作成日と車両データ記憶部43に記憶されている基準値作成日を比較する(S65、[0045])。そして、日付が新しい方の基準値作成日に対応する基準値を利用して車両2の診断を行う(S66〜S71、[0046]〜[0050])。
また、特許文献2では、動作状態に関する被診断車固有の基準値を被診断車内に記憶しておくと共に、被診断車の使用状態を検出する使用状態検出手段の検出結果に基づいて、被診断車の経時変化又は劣化を検出する。そして、検出した経時変化又は劣化に基づいて、被診断車内の基準値記憶手段に記憶されている基準値を変更する(請求項1)。そして、この記憶されている基準値は、被診断車の車種、エンジン型式、使用過程等により決まる固有のものとされており、例えば、エンジンの各部位やアクチュエータの経年変化や劣化等に対応して変化する制御パラメータ等であるとされている(第6欄6〜15行目)。
特開2003−120355号公報 特公平04−070573号公報
特許文献1で用いる基準値は、各データについて1つ又は1種類のみであると解される。また、出荷後に必要となった基準値の訂正に対応する場合も、出荷時点で決められた基準値と、出荷後に訂正が必要とされた際に一律に設定された基準値のいずれかを選択するに過ぎない。一律に設定された基準値では、新車と、使用開始後あまり時間が経過していない中古車と、使用開始後かなりの時間が経過した中古車とで、センサの検出値が類似であれば、いずれの車両であっても類似の診断結果にならざるを得ないが、実際は類似の検出値であっても車両の経年程度で意味合いが違う場合がある。例えば、エンジンのアイドリング回転数の変動幅が1200rpm±200rpmで検出された場合、新車ではこの変動幅は大きすぎるので念のため整備が必要であり、5年経過した中古車ならこの程度の変動は普通であると判断すべき場合がある。
また、特許文献2の基準値は、特定の車両毎に測定履歴や運転パラメータの変更履歴を個別反映したものであるため、個々の車両診断についての経時変化又は劣化を反映した診断を可能にするものの、基準値は、車両毎にその車両用データが対応して蓄積されるに過ぎない。従って、不特定多数の車両を診断する汎用性の高い外部診断装置としての利用は難しい。
本発明は、上記のような事情を考慮したものであり、故障の発生を未然に予防可能であり、車両の経年度合いに応じたバランスの取れた診断を行うことが可能な外部診断装置、車両診断システム及び車両診断方法を提供することを目的する。
本発明に係る外部診断装置は、診断対象車両に搭載された電子制御装置に対して前記診断対象車両の外部からデータ通信することにより、前記電子制御装置を介して前記診断対象車両におけるセンサの検出値を取得して診断を行うものであって、同一の診断対象項目について前記診断対象車両の経年程度に応じて且つ劣化度合いに関して設定された複数の閾値と、前記診断対象車両から取得した前記検出値とを比較して、前記診断対象項目についての前記診断対象車両の劣化度合いを判定することを特徴とする。
本発明によれば、診断対象項目についての診断対象車両の劣化度合いを判定するための閾値は、同一の診断対象項目について診断対象車両の経年程度に応じて且つ劣化度合いに関して複数設定される。このため、複数の劣化度合い(例えば、直ぐに交換若しくは修理を要する程度、又は所定期間内若しくは所定走行距離内に交換若しくは修理を要する程度等)を診断することが可能となる。従って、故障の発生を未然に予防可能であり且つ車両の経年度合いに応じたバランスの取れた診断を行うことが可能となる。
前記複数の閾値は、前記診断対象車両と同一区分に含まれる又は前記診断対象車両と同等の性能を有する複数の車両についての工場出荷検査時の実測値又は実力値に基づく閾値と、前記複数の車両の販売後の使用年数又は走行距離に応じた実測値又は実力値に基づく閾値とを含み、さらに、前記複数の閾値は、前記複数の車両に関する設計最大公差を超えない範囲で設定されてもよい。
一般に、車両は、使用年数又は走行距離が長くなる程、各部品の仕様におけるばらつきが大きくなる。このため、工場出荷時には、設計最大公差よりも仕様のばらつきが小さくなることがある。上記構成によれば、複数の閾値は、設計最大公差を超えない範囲で経年程度に応じて設定される。従って、診断対象部品の劣化度合いを、経年程度に応じて判定することが可能となる。よって、検出値が設計最大公差内にある場合であっても、劣化の進行が比較的早いこと等を判断することが可能となり、より適切な診断を行うことができるようになる。
前記診断対象車両の経年程度に合致する閾値が前記複数の閾値に存在しない場合又は利用できない場合、前記診断対象車両よりも経年程度が短い車両に対応して設定された閾値を選択すると共に、前記診断対象車両の経年程度に対応する閾値を設定するための閾値データとして、前記検出値を保存してもよい。これにより、診断対象車両の経年程度に合致する閾値が存在しない場合又は(サンプル数の不足、何らかの事情により当該閾値の信頼性が低下している等により)利用できない場合、より厳しい閾値を用いて診断を行うこととなる。このため、劣化度合いの過度な進行を見逃すことを回避することが可能となる。また、この場合に保存される測定データを集計して蓄積すれば、存在しなかった経年程度に対応する閾値を設定するための閾値データとして活用を図ることも可能である。
前記外部診断装置は、前記診断対象項目の前記検出値を同一項目について複数回取得してその平均値、最大値及び最小値を算出し、前記平均値、前記最大値及び前記最小値のそれぞれと、前記複数の閾値とを比較してもよい。これにより、診断対象項目の劣化度合いをより詳細に診断することが可能となる。
本発明に係る車両診断システムは、前記外部診断装置を複数有するものであって、前記車両診断システムは、前記複数の閾値を設定し、前記複数の閾値を前記複数の外部診断装置に送信するサーバをさらに備え、前記複数の外部診断装置は、前記診断対象車両から取得した前記検出値と経年程度を対にしたデータを前記サーバに送信し、前記サーバは、前記複数の外部診断装置から受信した前記検出値と経年程度を対にしたデータを用いて前記複数の閾値を補正し、補正した前記複数の閾値を前記複数の外部診断装置に送信することを特徴とする。これにより、複数の閾値を設定するためのサンプル数を経年程度に応じて増加させることができるようになるため、複数の閾値をより適切に設定することが可能となる。
本発明に係る車両診断方法は、診断対象車両に搭載された電子制御装置と外部診断装置との間でデータ通信することにより、前記診断対象車両から前記外部診断装置に前記診断対象車両におけるセンサの検出値を取得して診断を行うものであって、同一の診断対象項目について前記診断対象車両の経年程度に応じて且つ劣化度合いに応じて複数の閾値を設定し、設定した前記複数の閾値と、前記診断対象車両から取得した前記検出値とを比較して、前記診断対象項目についての前記診断対象車両の劣化度合いを判定することを特徴とする。
本発明によれば、診断対象項目についての診断対象車両の劣化度合いを判定するための閾値は、同一の診断対象項目について診断対象車両の経年程度に応じて且つ劣化度合いに関して複数設定される。このため、複数の劣化度合い(例えば、直ぐに交換若しくは修理を要する程度、又は所定期間内若しくは所定走行距離内に交換若しくは修理を要する程度等)を診断することが可能となる。従って、故障の発生を未然に予防であり且つ車両の経年度合いに応じたバランスの取れた診断を行うことが可能となる。
本発明の一実施形態に係る車両診断システムの概略的な構成を示す図である。 診断対象車両及び外部診断装置の概略的な構成を示すブロック図である。 前記実施形態において、各診断機能を選択するための表示画面の一例を示す図である。 前記外部診断装置における処理の第1フローチャートである。 前記外部診断装置における処理の第2フローチャートである。 車両情報を入力する入力ボックスが表示された画面の表示例を示す図である。 劣化診断機能の実行中に用いられるビジュアル表示画面の表示例を示す図である。 前記劣化診断機能の実行中に用いられるリスト表示画面の表示例を示す図である。 劣化判定閾値を設定するフローチャート(図5のS13の詳細)である。 使用年数及び走行距離の組合せと実測閾値フラグとの関係を規定した実測閾値フラグ特定マップを示す図である。 設計最大公差又は実測閾値フラグと診断対象項目毎の劣化判定閾値との関係を規定した劣化判定閾値特定マップを示す図である。 取得した対象データと劣化判定閾値を比較するフローチャート(図5のS14の詳細)である。
A.一実施形態
[1.構成]
(1−1.全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る車両診断システム10(以下「システム10」とも称する。)の概略的な構成を示す図である。システム10は、複数の診断対象車両12(本実施形態では自動二輪車であり、以下「車両12」ともいう。)と、複数の修理工場、車両販売店等に配置され、車両12外部から車両12の故障診断を行う外部診断装置14と、管理センターに設置された管理サーバ16(以下「サーバ16」ともいう。)とを備える。本実施形態において、各外部診断装置14とサーバ16とは、通信ネットワーク18を介して通信可能である。
(1−2.車両12)
図2は、車両12及び外部診断装置14の概略的な構成を示すブロック図である。車両12は、電子制御装置20(以下「ECU20」という。)と、ECU20のオンオフを制御するイグニションスイッチ22(以下「IGSW22」という。)と、各種センサ24とを有しており、ECU20、各種センサ24等の車両側データを図示しないデータリンクコネクタを介して車両12の外部へ読み出し可能に構成されている。
ECU20は、エンジン26、トランスミッション(図示せず)、ブレーキ(図示せず)等の制御を行うものであり、図2に示すように、入出力部30、演算部32及び記憶部34を有する。
各種センサ24には、エンジン26の回転数(以下「エンジン回転数Ne」という。)[rpm]を検出するエンジン回転数センサ36と、図示しないスロットルグリップの操作量(以下「操作量θ」という。)を検出するスロットルセンサ37と、エンジン26の冷却水の温度(以下「冷却水温Tw」という。)[℃]を検出する水温センサ38とが含まれる。
本実施形態におけるエンジン26は、ガソリンエンジンであり、車両12は、いわゆるガソリン車である。後述するように、ディーゼルエンジン車、電気自動車、ハイブリッド車等の車両であってもよい。また、本実施形態における車両12は、自動二輪車であるが、三輪車、四輪車又は六輪車等であってもよい。
(1−3.外部診断装置14)
(1−3−1.全体)
外部診断装置14(以下「診断装置14」ともいう。)は、テスタ40及びパーソナルコンピュータ42(以下「PC42」という。)を備える。診断装置14により、車両12の各種診断(健康診断を含む。)を行うことができる。
(1−3−2.テスタ40)
テスタ40は、販売店、整備工場等において車両12のECU20に接続して車両12のデータを読み出したりするための通信用インターフェースとして各種診断(検査)に用いるものである。PC42と比較して、テスタ40は、演算能力、記憶容量等で劣るが、小型であり携帯が容易である。テスタ40は、車両12から読み出した各種データ(センサ検出値)を用いてテスタ40自身が車両12の各種診断(又は検査)を行うことができると共に、読み出した各種データを保存しておき、その後PC42に送信することもできる。
図2に示すように、テスタ40は、車両12のECU20に図示しないデータリンクコネクタを介して接続するための第1ケーブル60と、PC42に接続するための第2ケーブル62と、第1ケーブル60及び第2ケーブル62が連結されて信号の入出力を行う入出力部64と、PC42と無線通信を行う通信部66と、操作部68と、各部の制御を行う演算部70と、演算部70で用いる制御プログラム等の各種のプログラムやデータを記憶する記憶部72と、表示部74とを有する。
操作部68は、必要に応じて車両12のECU20又は各種センサ24に出力指令(擬似信号)を送信する操作を行うための操作ボタン等を有する。
演算部70は、データ収集・保存機能80及びデータ出力機能82を備える。データ収集・保存機能80は、ECU20を介して車両12から各種データ(センサ出力値)を収集し、記憶部72に保存する機能である。データ出力機能82は、記憶部72に保存した各種データを、PC42に対して出力する機能である。
表示部74は、ECU20から読み出したデータをモニタ表示する等の各種の表示を行う。
なお、第1ケーブル60は、無線通信機能で代替してもよい。また、テスタ40とPC42との間の通信は、第2ケーブル62を介した有線通信と、通信部66を介した無線通信が可能であるが、いずれか一方のみ可能としてもよい。
(1−3−3.PC42)
PC42は、第2ケーブル62が連結されて信号の入出力を行う入出力部90と、テスタ40と無線通信を行う通信部92と、図示しないキーボードやマウス、タッチパッド等からなる操作部94と、各部の制御及び各種診断を行う演算部96と、演算部96で用いる制御プログラムや診断プログラム等の各種プログラムやデータを記憶する記憶部98と、各種の表示を行う表示部100とを有する。PC42のハードウェア構成としては、例えば、市販のノート型パーソナルコンピュータを用いることができる。
演算部96は、データビュー機能110と、データリスト機能112と、DTC及びフリーズデータ機能114(以下「DTC機能114」ともいう。)と、ドライブレコーダ機能116と、劣化診断機能118と、機能選択機能120とを有する。
データビュー機能110は、PC42の記憶部98に記憶されているデータを読み出して表示及び編集する機能である。データリスト機能112は、車両12から取得可能なデータをリスト化して表示する機能である。
DTC機能114は、故障コード(DTC:Diagnostic Trouble Code)及びフリーズデータに関する表示及び編集する機能である。DTCは、車両12においてECU20が故障を検出した際、当該故障の内容を示す情報として記憶部34に保存するものである。PC42のDTC機能114は、今回の診断でECU20から読み出したDTCと、過去にECU20から読み出したDTCとを表示及び編集可能とする。また、フリーズデータは、故障発生時(DTC保存時)における当該故障に関連するセンサ検出値である。
ドライブレコーダ機能116は、車両12がドライブレコーダ(図示せず)を備えている場合、当該ドライブレコーダのデータを再生及び編集する機能である。
劣化診断機能118は、現時点における車両12の健康状態{動作状態(劣化状態を含む。)}を診断する機能である。すなわち、劣化診断機能118は、車両12におけるセンサ検出値に異常がないか否か(センサに過度の劣化が発生していないか否か)を診断する。ここにいうセンサ検出値は、車両12における各機器の動作状態を示すデータ(運転パラメータ)であり、各種センサ24に含まれる各センサ単体の出力値のみならず、各センサ単体の出力値に基づいてECU20又は図示しない演算装置において演算される値も含まれる。
劣化診断機能118による診断対象項目として、例えば、エンジン回転数Ne、スロットルセンサ電圧、水温センサ電圧、吸気温センサ電圧、吸気圧センサ電圧、大気圧センサ電圧、燃料噴射量、点火時期、アイドル・エア・コントロール・バルブ開度、バッテリ電圧及び油温センサ電圧を挙げることができる。
機能選択機能120は、ユーザの操作に応じて上記各機能110、112、114、116、118のいずれを実行するかを選択する機能である。
記憶部98は、車両データベース130(以下「車両DB130」という。)を備える。車両DB130が記憶している情報には、車両識別番号(以下「VIN」ともいう。)、機種名、年式、仕向け地、型式、ECU20の識別情報(以下「ECU ID」という。)、DTC、フリーズデータ及び劣化判定閾値等が含まれる。
PC42を用いて車両12の診断を行う際、テスタ40の第1ケーブル60を、車両12に設けられた図示しないコネクタ(データリンクコネクタ)に接続する。また、第2ケーブル62又は通信部66、92を用いて、ECU20及びPC42との間で通信可能な状態としておく。その後、PC42の操作部94に対するユーザからの操作に応じて、PC42は、車両12の診断(健康診断を含む。)を行う。
(1−4.サーバ16)
図1に示すように、サーバ16は、入出力部140と、通信部142と、演算部144と、記憶部146とを備える。記憶部146は、ユーザデータベース148(以下「ユーザDB148」と称する。)と、車両データベース150(以下「車両DB150」と称する。)とを有する。
ユーザDB148には、ユーザに関する情報が含まれる。ユーザに関する情報としては、例えば、氏名、性別、生年月日(年齢)、家族構成、車両の利用目的が含まれる。
車両DB150には、車両に関する情報が含まれる。車両に関する情報としては、例えば、VIN、機種名、年式、仕向け地、型式、ECU20の識別情報(ECU ID)、DTC、フリーズデータ及び劣化判定閾値等が含まれる。
[2.PC42における表示画面]
上記のように、PC42は、データビュー機能110と、データリスト機能112と、DTC機能114と、ドライブレコーダ機能116と、劣化診断機能118とを有し、これらの機能110、112、114、116、118を用いて各種診断を実行可能とする。上記各診断機能110、112、114、116、118のいずれかを選択可能とするため、本実施形態のPC42(機能選択機能120)は、図3に示すような表示画面(以下「診断機能選択画面200」、「機能選択画面200」又は「画面200」という。)を表示部100に表示する。すなわち、図3は、本実施形態において、各診断機能110、112、114、116、118を選択するための画面200の一例を示す。
図3に示すように、診断機能選択画面200は、ECU20からデータを読み出すための5つの診断機能選択ボタン、すなわち、データビュー機能実行ボタン210(以下「データビューボタン210」という。)と、データリスト機能実行ボタン212(以下「データリストボタン212」という。)と、DTC及びフリーズデータ機能実行ボタン機能214(以下「DTCボタン214」という。)と、ドライブレコーダ機能実行ボタン216(以下「ドライブレコーダボタン216」という。)と、劣化診断機能実行ボタン218(以下「劣化診断ボタン218」という。)とを含む。
PC42の操作部94を介してデータビューボタン210が選択されると、データビュー機能110が実行される。操作部94を介してデータリストボタン212が選択されると、データリスト機能112が実行される。操作部94を介してDTCボタン214が選択されると、DTC機能114が実行される。操作部94を介してドライブレコーダボタン216が選択されると、ドライブレコーダ機能116が実行される。操作部94を介して劣化診断ボタン218が選択されると、劣化診断機能118が実行される。
また、本実施形態では、その時点において実行が許可されている診断機能がある場合、機能選択機能120は、当該診断機能に対応する選択ボタンをアクティブな状態(選択可能な状態)で表示する。一方、その時点において実行を許可しない診断機能がある場合、機能選択機能120は、当該診断機能に対応する選択ボタンを非アクティブな状態(選択不可能な状態)で表示する。さらに本実施形態では、ユーザがアクティブな状態及び非アクティブな状態を見分けることが容易となるように、機能選択機能120は、アクティブな状態と比較して非アクティブな状態の選択ボタンを薄くぼやけた状態になるように表示する。
[3.外部診断装置14における処理]
(3−1.全体的な流れ)
図4及び図5は、外部診断装置14における処理の第1及び第2フローチャートである。図4及び図5の処理を始めるに際し、ユーザ(テクニシャン)は、PC42をオンにしておく。また、健康診断(劣化診断)を行う場合、車両12のIGSW22をオンにすることによって、ECU20とテスタ40との間、テスタ40とPC42との間を通信可能な状態に接続しておく。また、後述するように、遅くともステップS4(図4)の前には、IGSW22を用いて図示しないスタータモータを起動させてエンジン26を始動させておく。
ステップS1において、PC42(機能選択機能120)は、テスタ40を介して車両12との間で通信が確立しているか否かを判定する。通信が確立していない場合(S1:NO)、ステップS1を繰り返す。
車両12との間で通信が確立している場合(S1:YES)、ステップS2において、PC42(機能選択機能120)は、ユーザに対して車両情報の入力を要求する。具体的には、図6に示すような入力ボックス220を表示部100に表示する。
ステップS3において、PC42(機能選択機能120)は、車両情報の入力があったか否かを判定する。具体的には、入力ボックス220に車両情報が入力され、OKボタン222が押されたか否かを判定する。車両情報の入力がない場合(S3:NO)、ステップS3を繰り返す。
なお、ステップS3の時点で車両情報の入力を保留する旨のユーザの入力があった場合、具体的には、図6の入力ボックス220において、「あとで入力」と記載されたボタン224(以下「保留ボタン224」という。)が選択された場合、PC42(機能選択機能120)は、5つの診断機能選択ボタンのうち劣化診断ボタン218以外の選択ボタン(すなわち、データビューボタン210、データリストボタン212、DTCボタン214及びドライブレコーダボタン216)をアクティブ状態とした機能選択画面200を表示部100に表示してもよい。この場合、車両情報が入力されるまで健康診断(劣化診断)を許可しないが、その他の機能は許可する。
また、必要な車両情報の一部又は全部が入力されない状態でOKボタン222が押された場合、エラーメッセージの後、再度、入力ボックス220を表示するように構成してもよい。
ステップS3において車両情報の入力があった場合(S3:YES)、ステップS4において、PC42(機能選択機能120)は、テスタ40を介してECU20からエンジン回転数Ne[rpm]及びエンジン26の冷却水温Tw[℃]を取得する。具体的には、PC42(機能選択機能120)は、テスタ40を介してECU20に対してエンジン回転数Ne及び冷却水温Twの出力指令を送信する。当該出力指令を受けたECU20は、各種センサ24に含まれるエンジン回転数センサ36及び水温センサ38の検出値を取得してテスタ40を介してPC42に送信する。
ステップS5において、PC42(機能選択機能120)は、劣化診断機能118を実行可能であるか否かを判定する。具体的には、PC42は、ステップS4で取得したエンジン回転数Neが、第1エンジン回転数閾値THne1(以下「閾値THne1」ともいう。)以上且つ第2エンジン回転数閾値THne2(以下「閾値THne2」ともいう。)以下であるか否かを判定する。閾値THne1、THne2は、暖機運転を終えたエンジンがアイドリング状態において取るエンジン回転数Neの範囲であり、予め記憶部98に記憶されている。加えて、PC42は、ステップS4で取得した冷却水温Twが、水温閾値THtw(以下「閾値THtw」ともいう。)以上であるか否かを判定する。閾値THtwは、暖機運転を終えた冷却水が取る冷却水温Twであり、予め記憶部98に記憶されている。
劣化診断機能118を実行可能である場合(S5:YES)、ステップS6において、PC42(機能選択機能120)は、劣化診断ボタン218を含む5つの診断機能選択ボタン210、212、214、216、218全てをアクティブ状態として機能選択画面200を表示する(図3参照)。
劣化診断機能118を実行可能でない場合(S5:NO)、ステップS7において、PC42(機能選択機能120)は、劣化診断ボタン218を非アクティブ状態とし、その他の選択ボタン210、212、214、216をアクティブ状態として機能選択画面200を表示する。加えて、ステップS8において、PC42(機能選択機能120)は、機能選択画面200のうち劣化診断ボタン218の領域内にエンジン回転数Ne及び冷却水温Twのアニメーション表示及び劣化診断が実行可能となるまでまだ時間がかかる旨のメッセージを表示する。
ステップS6又はS8の後、ステップS9において、PC42(機能選択機能120)は、5つの選択ボタン210、212、214、216、218のいずれかが選択されたか否かを判定する。いずれの選択ボタン210、212、214、216、218も選択されていない場合(S9:NO)、ステップS4に戻る。いずれかの選択ボタンが選択された場合(S9:YES)、図5のステップS10に進む。
図5のステップS10において、PC42(機能選択機能120)は、選択されたボタンが劣化診断ボタン218であるか否かを判定する。選択されたボタンが劣化診断ボタン218でない場合(S10:NO)、ステップS11において、PC42(機能選択機能120)は、選択されたボタンに対応する機能を実行させる。例えば、選択されたボタンがDTCボタン214である場合、PC42(機能選択機能120)は、DTCボタン214に対応するDTC機能114を実行させ、ECU20に記録されているDTCデータを読み出し、PC42(DTC機能114)は、読み出したDTCデータを表示部100に表示する。
劣化診断ボタン218が選択された場合(S10:YES)、ステップS12〜S16において、PC42は、劣化診断機能118を実行する。
具体的には、ステップS12において、PC42(劣化診断機能118)は、各診断対象項目の診断を行うためのデータ(以下「対象データ」という。)をECU20から取得する。具体的には、PC42(劣化診断機能118)は、テスタ40を介してECU20に対して対象データの出力指令を送信する。当該出力指令を受けたECU20は、各種センサ24に含まれる対象データを取得してテスタ40を介してPC42に送信する。本実施形態では、対象データの取得は、対象データ毎に複数回行う(例えば、対象データがエンジン回転数Neである場合、エンジン回転数Neを複数回取得する。)。
ステップS13において、PC42(劣化診断機能118)は、劣化判定閾値を設定する。劣化判定閾値は、対象データ毎に設定され、診断対象項目の劣化状態を判定する閾値である。
診断対象項目の劣化状態とは、診断対象項目についての診断対象車両12の劣化状態を意味し、結果として、診断対象項目に関連する部品(診断対象部品)の劣化状態を意味する場合もある。
また、劣化判定閾値は、診断対象項目毎に設定され、上限値及び下限値の少なくとも一方として設定される。劣化判定閾値の設定方法は、図9〜図11を参照して後述する。
ステップS14において、PC42(劣化診断機能118)は、取得した対象データを劣化判定閾値と比較する。詳細は、図12を参照して後述する。
ステップS15において、PC42(劣化診断機能118)は、対象データと劣化判定閾値との比較結果を表示部100に表示する。具体的には、PC42(劣化診断機能118)は、比較結果の初期画面を表示する。ここでの初期画面には、図7に示すように、各診断対象項目(名称)を枠で囲った画面(以下「ビジュアル表示画面250」という。)が用いられる。なお、後述するように、劣化診断機能118の実行中は、ビジュアル表示画面250、リスト表示画面260(図8)等の画面を切り替えることができる。
図7は、ビジュアル表示画面250の表示例を示す図である。図7に示すように、ビジュアル表示画面250は、各診断対象項目を枠で囲った複数の表示252a〜252h(以下「枠表示252a〜252h」ともいい、「枠表示252」と総称する。)を含む。
操作部94を介して枠表示252のうちいずれかがワンクリックされて簡易的に選択されると、当該枠表示252は、太枠で表示される(図7では、診断対象項目を「エンジン回転数」とする枠表示252aが太枠で表示されている。)。そして、当該簡易的に選択された枠表示252に対応する枠表示256が、画面250下側の表示領域254に、当該項目の数値と共に表示される(図7では、診断対象項目を「エンジン回転数」とする枠表示256が表示されている。)。
また、操作部94を介して枠表示252のうちいずれかがダブルクリックされて選択されると、当該枠表示252の詳細を示す画面(図示せず)が表示される。
さらに、各枠表示252a〜252hは、診断対象項目の劣化度合いに応じて色分けして表示される。例えば、劣化がない項目の枠表示252a〜252c、252f〜252hについては青色で表示し、多少劣化があるが問題とはならない項目の枠表示252dについては黄色で表示し、劣化しているため点検が必要な項目の枠表示252eについては赤色で表示する。劣化度合いの判定方法については、図12を参照して後述する。
さらにまた、ビジュアル表示画面250は、表示切替ボタン258を含む。表示切替ボタン258は、ビジュアル表示画面250をリスト表示画面260に切り替えるためのボタンである。
図8は、リスト表示画面260の表示例を示す図である。リスト表示画面260は、診断対象項目毎に、劣化度合い表示欄266a〜266f、進行状況表示欄268、システム名、項目名、センサ検出値、単位、最小値及び最大値をリスト化して表示するリスト表示欄262(以下「表示欄262」ともいう。)を有する。表示欄262中の診断対象項目に対応する行が操作部94によりワンクリックされて簡易的に選択されると、当該行の色が変化(反転)して表示される。また、操作部94を介していずれかの行がダブルクリックされて選択されると、当該行に対応する診断対象項目の詳細を示す画面(図示せず)が表示される。
劣化度合い表示欄266a〜266fは、診断対象項目の劣化度合いに応じて色分けして表示される欄であり、上述した枠表示252a〜252hと同様の色分けが用いられる。例えば、劣化がない項目の表示欄266a〜266c、266fについては青色で表示し、多少劣化があるが問題とはならない項目の表示欄266dについては黄色で表示し、劣化しているため点検が必要な項目の表示欄266eについては赤色で表示する。劣化度合いの判定方法については、図12を参照して後述する。なお、各劣化度合い表示欄266a〜266fの中には、診断対象項目を象徴するアイコンを含めてもよい。
劣化進行状況表示欄268は、劣化度合いの進行状況を示す欄である。具体的には、車両DB130に診断対象車両12の過去の診断結果が蓄積されている場合、過去の診断結果と今回の診断結果との比較結果を矢印で示す。例えば、前回よりも今回の方がよい結果であれば、右上方に向かう矢印270aを表示し、前回よりも今回の方が悪い結果であれば、右下方に向かう矢印270bを表示する。
さらに、リスト表示画面260は、表示切替ボタン264を含む。表示切替ボタン264は、リスト表示画面260をビジュアル表示画面250に切り替えるためのボタンである。
なお、上記のように、本実施形態における診断対象項目としては、例えば、エンジン回転数Ne、スロットルセンサ電圧、水温センサ電圧、吸気温センサ電圧、吸気圧センサ電圧、大気圧センサ電圧、燃料噴射量、点火時期、アイドル・エア・コントロール・バルブ開度、バッテリ電圧及び油温センサ電圧を挙げることができる。
図5に戻り、ステップS16において、PC42(劣化診断機能118)は、機能選択画面200(図3)に戻るか否かを判定する。具体的には、比較結果の表示画面(図示せず)にそのためのボタンを設けておき、当該ボタンが選択されたか否かを判定する。機能選択画面200に戻らない場合(S16:NO)、ステップS15に戻る。機能選択画面200に戻る場合(S16:YES)、図4のステップS4に戻る。
(3−2.劣化判定閾値の設定)
(3−2−1.考え方)
図5のステップS13における劣化判定閾値の設定は、次のような考え方に基づいて行う。すなわち、車両を設計する際、設計者は、経年劣化を踏まえた各部品の性能の設計最大公差を設定しておく。
前記設計最大公差は、経年劣化を踏まえたものであることから、工場出荷検査時における各部品の性能の実測データ(以下「実力値データ」という。)のばらつきは、前記設計最大公差よりも狭い範囲に収まることとなる。なお、実力値データが、前記設計最大公差の範囲内に収まらない部品については出荷されない。
また、上記経年劣化として複数年(例えば、数十年)を前提としている場合、使用年数及び走行距離に応じた各診断対象項目の実測データ(以下「経年劣化データ」という。)は、前記設計最大公差の範囲内には収まるものの、工場出荷検査時の実力データよりもばらつきが大きくなる。なお、経年劣化データが設計最大公差の範囲内に収まらない場合、当該診断対象項目に関連したセンサは、故障していると判定される。
そこで、本実施形態では、診断対象車両12の使用年数及び走行距離を踏まえた上での劣化判定閾値を設定し、診断対象車両12における各診断対象項目の劣化度合いが、劣化診断閾値を超えるか否かを見ることで、診断対象車両12の劣化度合いを診断できるようにする。或いは、既に部品の交換を行っている場合まで考慮して、診断対象車両12の使用年数及び走行距離の代わりに、交換を行ったときからの使用年数及び走行距離を用いてもよい。
(3−2−2.劣化度合い判定時における劣化判定閾値の設定の流れ)
図9は、劣化判定閾値を設定するフローチャート(図5のS13の詳細)である。図10及び図11には、劣化診断閾値を設定する際に用いるマップが示されている。すなわち、図10は、使用年数及び走行距離の組合せと実測閾値フラグとの関係を規定した実測閾値フラグ特定マップ300(以下「マップ300」ともいう。)を示す図である。図11は、設計最大公差又は実測閾値フラグと診断対象項目毎の劣化判定閾値との関係を規定した劣化判定閾値特定マップ302(以下「マップ302」ともいう。)を示す図である。
なお、図9の処理を実行する前に、PC42(劣化診断機能118)は、マップ300、302を更新しておく。更新は、ユーザの操作又はPC42による自動処理のいずれでもよい。また、更新のタイミングは、例えば、診断直前又は所定の周期(1日1回等)とすることができる。また、マップ300、302の更新データは、サーバ16の車両DB150に記憶されているものをダウンロードしてPC42の車両DB130に保存する。
図9のステップS21において、PC42(劣化診断機能118)は、診断対象車両12と同一区分(機種、型式等)の車両について実測データに基づく劣化判定閾値があるか否かを判定する。すなわち、診断対象車両12に用いることができる実測閾値フラグ特定マップ300が存在するか否かを判定する。或いは、診断対象車両12に用いることができるマップ300に実測閾値フラグが入力されているか否かを判定する。
実測閾値フラグは、図10中、「X1−Y1」、「X1−Y2」等で示される文字であり、本実施形態では、図10における行及び列の位置に対応して設定される。すなわち、図10の行における順番はXで示され、列における順番はYで示されている。例えば、X1−Y2であれば、第1行第2列にあることを意味している。
図10における実測閾値フラグ「X1−Y1」は、使用年数が1年以下であり、走行距離が1000km以下である場合に対応しているが、当該値は、上述した実力値データ(工場出荷時の検査データ)も含まれる。「X1−Y1」以外の実測閾値フラグ(例えば、「X1−Y2」、「X2−Y1」)は、上述した経年劣化データに対応する。
図10における「データなし」は、実測データの取得数が所定値未満であることを意味している。ここにいう所定値とは、実測データに基づく劣化判定閾値を設定可能であるのに十分な値(有意なサンプル数)を示す。
図10において実測閾値フラグが存在する使用年数及び走行距離の組合せについては、図11において当該実測閾値フラグに対応した劣化判定閾値が存在する。
図11に示すように、劣化判定閾値特定マップ302は、設計最大公差又は実測閾値フラグと診断対象項目との組合せ毎に劣化判定閾値を規定する。図11からわかるように、劣化判定閾値は、設計最大公差が最も許容範囲が広い。また、使用年数が長くなる程又は走行距離が長くなる程(すなわち、経年程度が長くなる程)、許容範囲が広くなる。これは、使用年数が長くなる程又は走行距離が長くなる程、各車両の性能のばらつきが大きくなるためである。
図9に戻り、ステップS21において、診断対象車両12と同一区分(機種、型式等)の車両について実測データに基づく劣化判定閾値がない場合(S21:NO)、図11において利用可能な劣化判定閾値は、設計最大公差のみである。換言すると、実測閾値フラグ特定マップ300は、図10の例とは異なり、全て「データなし」の状態である。そこで、ステップS22において、PC42(劣化診断機能118)は、各診断対象項目についての設計最大公差を劣化判定閾値として選択する。
一方、診断対象車両12と同一区分(機種、型式等)の車両について実測データに基づく劣化判定閾値がある場合(S21:YES)、ステップS23において、PC42(劣化診断機能118)は、診断対象車両12の使用年数及び走行距離に合致する劣化判定閾値があるか否かを判定する。図10において、例えば、使用年数が1.5年(「〜2年」)であり且つ走行距離が3000km(「〜5000km」)であれば、実測閾値フラグ「X2−Y2」が存在するため、劣化判定閾値も存在する。一方、使用年数が2.5年(「〜3年」)であり且つ走行距離が3000km(「〜5000km」)であれば、「データなし」であるため、劣化判定閾値は存在しない。
診断対象車両12の使用年数及び走行距離に合致する劣化判定閾値がある場合(S23:YES)、ステップS24において、PC42(劣化診断機能118)は、当該合致する劣化判定閾値を選択する。例えば、使用年数が1.5年(「〜2年」)であり且つ走行距離が3000km(「〜5000km」)であれば、実測閾値フラグ「X2−Y2」に対応する劣化判定閾値を劣化判定閾値特定マップ302から読み出して用いる。
診断対象車両12の使用年数及び走行距離に合致する劣化判定閾値がない場合(S23:NO)、ステップS25において、PC42(劣化診断機能118)は、実測データに基づくより緩やかな劣化判定閾値が存在するか否かを判定する。ここにいう「より緩やかな劣化判定閾値」とは、使用年数であれば、より長い年数に対応するものを指し、走行距離であれば、より長い走行距離に対応するものを指す。
例えば、図10において、使用年数が0.5年(「〜1年」)であり且つ走行距離が6000km(「〜10000km」)であれば、マップ300では「データなし」となるが、より使用年数が長い「〜2年」については、走行距離が「〜10000km」のとき、実測閾値フラグ「X2−Y3」が存在する。上記のように、使用年数が長くなる程、劣化判定閾値は、より広い(緩やかな)範囲となる。
また、使用年数が2.5年(「〜3年」)であり且つ走行距離が4000km(「〜5000km」)であれば、マップ300では「データなし」となるが、より走行距離が長い「〜10000km」については、使用年数が「〜3年」のとき、実測閾値フラグ「X3−Y3」が存在する。上記のように、走行距離が長くなる程、劣化判定閾値は、より広い(緩やかな)範囲となる。
本実施形態では、まず走行距離についてより緩やかな(より長い)ものの存在を判定し、対応する実測閾値フラグがない場合、使用年数についてより緩やかな(より長い)ものの存在を判定する。使用年数を先に判定し、その後、走行距離について判定してもよい。或いは、使用年数のみ又は走行距離のみについて判定してもよい。
なお、後述するように、ステップS25では、「より緩やかな劣化判定閾値」の存在を判定する代わりに、「より厳しい劣化判定閾値」の存在を判定することもできる。
より緩やかな劣化判定閾値が存在する場合(S25:YES)、ステップS26において、PC42(劣化診断機能118)は、当該緩やかな劣化判定閾値を選択する。
より緩やかな劣化判定閾値が存在しない場合(S25:NO)、ステップS27において、PC42(劣化診断機能118)は、設計最大公差を劣化判定閾値として選択する。例えば、図10において、使用年数が0.5年(「〜1年」)であり且つ走行距離が12000km(「〜15000km」)であれば、使用年数及び走行距離のいずれを長くしても実測閾値フラグは存在しない。このような場合、設計最大公差を劣化判定閾値として選択する。
なお、後述するように、外気温及び気圧の少なくとも一方の影響を劣化判定閾値に反映してもよい。
(3−2−3.劣化判定閾値の事前設定)
次に、劣化判定閾値を事前設定する方法について説明する。
(1)設計最大公差
設計最大公差は、診断対象車両12と同一機種の車両設計者により設定される。設計最大公差を一旦設定した後に、設計最大公差を変更することもできる。設計最大公差は、PC42で用いる診断ソフトウェアの開発者(以下「ソフトウェア開発者」)によりサーバ16の車両DB150に入力され、各PC42の車両DB130に随時更新される。
(2)工場出荷検査時の実力値データに基づく劣化判定閾値
実力値データは、診断対象車両12と同一機種の製造工場の検査担当者又は製造装置により取得される。ソフトウェア開発者は、取得された実力値データに基づいて劣化判定閾値を設定する。当該設定は、例えば、標準誤差に関するシグマ、2シグマ又は3シグマの値を劣化判定閾値とすることができる。また、ソフトウェア開発者が設定する代わりに、サーバ16等に閾値演算装置を設けておき、製造装置から閾値演算装置にデータ送信し、当該閾値演算装置により劣化判定閾値を自動的に演算して劣化判定閾値を設定してもよい。なお、実力値データに基づく劣化判定閾値は、車両の出荷台数の増加に合わせて随時更新することができる。また、更新された劣化判定閾値は、サーバ16の車両DB150に記憶され、各PC42の車両DB130に随時更新される。
(3)出荷後の経年劣化データに基づく劣化判定閾値
出荷後の経年劣化データは、販売店、修理工場等のテクニシャンがテスタ40を操作することで取得され、記憶部72に記憶される。テスタ40で取得された経年劣化データは、PC42に出力され、その後、PC42から管理サーバ16に送信される。PC42から管理サーバ16に経年劣化データが送信される際、診断対象車両12を特定するための区分(機種、型式等)、使用年数及び走行距離が合わせて送信される。
管理サーバ16では、区分(機種、型式等)、使用年数及び走行距離の組合せ毎に経年劣化データを車両DB150に蓄積する。管理サーバ16の演算部144は、車両DB150に蓄積された経年劣化データに基づいて劣化判定閾値を設定する。当該設定は、例えば、シグマ、2シグマ又は3シグマの値を劣化判定閾値とすることができる。
なお、経年劣化データは、管理サーバ16に随時送信されるため、劣化判定閾値は、経年劣化データの増加に合わせて随時更新することができる。また、設定された劣化判定閾値は、サーバ16の車両DB150に記憶され、各PC42の車両DB130に随時更新される。
(3−3.取得した対象データと劣化判定閾値との比較)
図12は、取得した対象データと劣化判定閾値を比較するフローチャート(図5のS14の詳細)である。ステップS41において、PC42(劣化診断機能118)は、各診断対象項目について対象データの平均値、最大値及び最小値を算出する。上記のように、診断対象項目としては、例えば、エンジン回転数Ne、スロットルセンサ電圧、水温センサ電圧、吸気温センサ電圧、吸気圧センサ電圧、大気圧センサ電圧、燃料噴射量、点火時期、アイドル・エア・コントロール・バルブ開度、バッテリ電圧及び油温センサ電圧を挙げることができる。
ステップS42において、PC42(劣化診断機能118)は、全ての診断対象項目の中から比較対象に選択された診断対象項目についての平均値、最大値及び最小値を、図5のステップS13で設定した劣化判定閾値と比較する。
ステップS43において、PC42(劣化診断機能118)は、平均値、最大値及び最小値のいずれの値も劣化判定閾値内であるか否かを判定する。平均値、最大値及び最小値のいずれの値も劣化判定閾値内である場合(S43:YES)、ステップS44において、PC42(劣化診断機能118)は、当該診断対象項目については劣化なしと判定する。「劣化なし」とは、修理又は交換が不要であることを意味する。
平均値、最大値及び最小値のいずれかが劣化判定閾値内でない場合(S43:NO)、ステップS45において、PC42(劣化診断機能118)は、平均値が劣化判定閾値内であるか否かを判定する。平均値が劣化判定閾値内である場合(S45:YES)、ステップS46において、PC42(劣化診断機能118)は、当該診断対象項目については多少の劣化はあるが問題なしと判定する。「多少の劣化はあるが問題なし」とは、例えば、所定期間内又は所定走行距離内の再診断又は修理若しくは交換が必要であることを意味する。
平均値が劣化判定閾値内でない場合(S45:NO)、ステップS47において、PC42(劣化診断機能118)は、当該診断対象項目については劣化しているため、点検が必要と判定する。
なお、上記のように、ステップS44、S46、S47の判定結果は、ビジュアル表示画面250(図7)の枠表示252a〜252hの色分け及びリスト表示画面260(図8)の劣化度合い表示欄266a〜266fの色分けに用いられる。
ステップS44、S46、S47の後、ステップS48において、PC42(劣化診断機能118)は、比較対象の診断対象項目に関する比較に用いた測定データを、車両DB130に保存する。具体的には、比較対象の診断対象項目に関する平均値、最大値及び最小値を、診断対象車両12の区分(機種、型式等)、使用年数及び走行距離と共に車両DB130に保存する。上記のように、当該保存データは、例えば、上述した実測閾値フラグ特定マップ300及び劣化判定閾値特定マップ302の更新時にサーバ16に送信される。サーバ16は、当該受信した保存データをその後の劣化判定閾値の設定に用いるために車両DB150に記憶する。
続くステップS49において、PC42(劣化診断機能118)は、全ての診断対象項目について比較が終了したか否かを確認する。比較が完了していない診断対象項目がある場合(S49:NO)、ステップS50において、PC42(劣化診断機能118)は、比較対象の診断対象項目を切り替えた後、ステップS42に戻る。全ての診断対象項目について比較が終了している場合(S49:YES)、今回の処理を終了する。
[4.本実施形態の効果]
以上のように、本実施形態によれば、診断対象項目についての診断対象車両12の劣化度合いを判定するための劣化判定閾値は、同一の診断対象項目について診断対象車両12の使用年数及び走行距離(経年程度)に応じて且つ劣化度合いに関して複数設定される(図10及び図11)。このため、複数の劣化度合い{例えば、劣化なし(図12のS44)、多少の劣化はあるが問題なし(S46)、又は劣化しているため点検が必要(S47)等}を診断することが可能となる。従って、故障の発生を未然に予防であり且つ車両の劣化度合いに応じたバランスの取れた診断を行うことが可能となる。
本実施形態において、複数の劣化判定閾値は、診断対象車両12と同一区分に含まれる複数の車両についての工場出荷検査時の実力値データに基づく劣化判定閾値と、複数の車両の販売後の使用年数及び走行距離に応じた経年劣化データに基づく劣化判定閾値とを含み、さらに、複数の劣化判定閾値は、複数の車両に関する設計最大公差を超えない範囲で設定される(図10及び図11参照)。
一般に、車両は、使用年数又は走行距離が長くなる程、各部品の仕様におけるばらつきが大きくなる。このため、工場出荷時には、設計最大公差よりも仕様のばらつきが小さくなることがある。上記構成によれば、複数の劣化判定閾値は、設計最大公差を超えない範囲で経年程度に応じて設定される(図10及び図11参照)。従って、診断対象項目の劣化度合いを、使用年数及び走行距離に応じて判定することが可能となる。よって、対象データ(各種センサ24の検出値)が設計最大公差内にある場合であっても、劣化の進行が比較的早いこと等を判断することが可能となり、より適切な診断を行うことができるようになる。
本実施形態において、診断対象車両12の経年程度に合致する劣化判定閾値が存在しない場合又は利用できず(図9のS23:NO)且つ実測データに基づくより緩やかな劣化判定閾値が存在する場合(S25:YES)、当該より緩やかな劣化判定閾値を選択する(S26)。これにより、診断対象車両12の使用年数及び走行距離に合致する劣化判定閾値が存在しない場合又は(サンプル数の不足、何らかの事情により当該劣化判定閾値の信頼性が低下している等により)利用できない場合、設計最大公差よりも比較的適切な劣化判定閾値を用いて診断を行うことが可能となる。
また、診断対象車両12の使用年数及び走行距離(経年程度)に対応するための閾値データとして対象データを保存する。これにより、当該対象データをその後の劣化判定閾値の設定に利用することで、より多くのサンプル数を劣化判定閾値に反映することが可能となる。
本実施形態において、PC42は、診断対象項目の対象データを同一項目について複数回取得して(図5のS12)その平均値、最大値及び最小値を算出し(図12のS41)、平均値、最大値及び最小値のそれぞれと、複数の劣化判定閾値とを比較する(S42)。これにより、診断対象車両12の劣化度合いをより詳細に診断することが可能となる。
本実施形態において、診断システム10は、複数の劣化診断閾値を複数の外部診断装置14に送信するサーバ16をさらに備え、複数の外部診断装置14は、診断対象車両12から取得した対象データと使用年数及び走行距離を対にしたデータをサーバ16に送信し、サーバ16は、複数の外部診断装置14から受信した対象データと使用年数及び走行距離を対にしたデータを用いて複数の劣化判定閾値を補正し、補正した複数の劣化判定閾値を複数の外部診断装置14に送信する。これにより、複数の劣化判定閾値を設定するためのサンプル数を経年程度に応じて増加させることができるようになるため、複数の劣化判定閾値をより適切に設定することが可能となる。
B.変形例
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、本明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下に示す構成を採ることができる。
[1.診断対象(車両12)]
上記実施形態における車両12は、いわゆるガソリン車であったが、外部診断装置14による診断が可能な車両としての観点からすれば、ディーゼルエンジン車、電気自動車、ハイブリッド車等の車両であってもよい。同様に、上記実施形態における車両12は、自動二輪車であったが、車両用の外部診断装置としての観点からすれば、三輪車、四輪車又は六輪車等であってもよい。
上記実施形態では、車両12に外部診断装置14(テスタ40及びPC42)を用いたが、外部診断装置14としての機能に着目すれば、車両12以外の装置(例えば、船舶、航空機等の移動体、工作機械等の製造装置)に用いることもできる。
[2.外部診断装置14の構成]
上記実施形態では、外部診断装置14をテスタ40及びPC42から構成したが、これに限らない。例えば、タブレット型コンピュータ又はスマートフォン等の高機能型携帯端末装置によりテスタ40を構成することにより、PC42とテスタ40を一体的に構成することも可能である。
上記実施形態において、PC42は、テスタ40を介してECU20との通信を行ったが、これに限らず、PC42とECU20とで無線又は有線により直接通信を行ってもよい。また、例えば、PC42を構成するノート型パーソナルコンピュータにテスタ40の機能を備えることもできる。
上記実施形態では、テスタ40で用いる診断ソフトウェアは、テスタ40の記憶部72に予め記憶されていたが、これに限らず、PC42若しくは外部(例えば、公衆ネットワークを介して通信可能な外部サーバ)からダウンロードしたもの、又はダウンロードを伴わないいわゆるASP(Application Service Provider)型で実行するものであってもよい。また、PC42で用いる診断ソフトウェアは、PC42の記憶部98に予め記憶されていたが、これに限らず、外部(例えば、前記外部サーバ)からダウンロードしたもの、又はASP型で実行するものであってもよい。
[3.劣化診断]
上記実施形態では、劣化判定閾値をPC42の記憶部98に記憶しておいたが、劣化診断時に必要な劣化判定閾値を取得するとの観点からすれば、これに限らない。例えば、劣化診断時に劣化判定閾値を特定するために必要な情報(以下「閾値特定情報」という。)をPC42からサーバ16に対して送信し、閾値特定情報に応じてサーバ16が劣化判定閾値を特定し、特定した劣化判定閾値をPC42に送信することもできる。
上記実施形態では、劣化判定閾値を特定するために、使用年数及び走行距離の組合せを用いたが、劣化程度又は経年程度を特定するとの観点からすれば、これに限らない。例えば、使用年数又は走行距離の一方を用いてもよい。或いは、外気温及び気圧の少なくとも一方を劣化判定閾値の特定に用いてもよい。
すなわち、診断対象項目によっては、外気温又は気圧の影響を受ける場合がある。そこで、劣化判定閾値を設定するためのサンプルデータを取得する場合、使用年数又は走行距離を外気温又は気圧の領域に分けて取得して劣化判定閾値を設定してもよい。この場合、劣化診断時にも使用年数又は走行距離に加えて外気温又は気圧を取得することでより適切な劣化判定閾値を設定し、より精度のよい劣化診断を行うことが可能となる。
また、上記のように、使用年数及び走行距離のそれぞれについては、交換又は修理された場合を考慮して、診断対象車両12自体の使用年数及び走行距離に限らず、診断対象部品が使用を開始された後の使用年数及び走行距離を用いてもよい。
上記実施形態では、劣化判定閾値を、設計最大公差と、工場出荷検査時における各部品の性能の実測データ(実力値データ)と、使用年数及び走行距離に応じた各部品の性能の実測データ(経年劣化データ)とに基づいて設定した(図10〜図11参照)。しかしながら、劣化程度又は経年程度に応じた閾値を特定するとの観点からすれば、これに限らない。例えば、設計最大公差と経年劣化データのみから劣化判定閾値を設定してもよい。
上記実施形態では、劣化判定閾値を特定又は保存するために、使用年数及び走行距離に加え、特定の区分(機種、型式等)を用いた。当該区分は、劣化判定閾値を分類することができるものであれば、機種又は型式に限らず、各種の区分を用いることができる。また、このような劣化判定閾値を用いた診断を行う機種が1つしかない場合(換言すると、車両診断システム10が特定の機種のみに用いられている場合)、外部診断装置14又はサーバ16で機種等の区分を特定する処理を省略することもできる。
上記実施形態では、同一の診断対象項目について(又はある特定のセンサから)対象データを複数回取得し(図5のS12)、それらの平均値、最大値及び最小値を用いて劣化判定閾値と比較した(図12のS42)。しかしながら、診断対象項目の劣化度合いを診断する観点からすれば、これに限らない。例えば、平均値、最大値及び最小値のうちいずれか1つ又は2つのみを用いてもよい。或いは、対象データを1回のみ取得することも可能である。
上記実施形態では、平均値、最大値及び最小値それぞれについて同一の値の劣化判定閾値と比較した(図11及び図12のS42)。しかしながら、診断対象項目の劣化を診断する観点からすれば、これに限らず、平均値、最大値及び最小値それぞれについて別々の劣化判定閾値を設定することもできる。
上記実施形態では、サーバ16を介して劣化判定閾値の更新を行ったが、劣化判定閾値の更新の観点からすれば、これに限らない。例えば、CD−ROM、DVD、フラッシュメモリ等の記録媒体を各販売店に送付して、各PC42の劣化判定閾値を更新することもできる。
上記実施形態では、使用年数及び走行距離に合致する劣化判定閾値がなく(図9のS23:NO)、実測データに基づくより緩やかな劣化判定閾値がある場合(S25:YES)、当該より緩やかな劣化判定閾値を選択した(S26)。しかしながら、劣化程度又は経年程度に応じた劣化判定閾値を選択する観点からすれば、必ずしもこれに限らない。例えば、使用年数及び走行距離に合致する劣化判定閾値がない場合(図9のS23:NO)、設計最大公差を選択してもよい。
或いは、ステップS25、S26における「より緩やかな劣化判定閾値」を「より厳しい劣化判定閾値」に置き替えることもできる。ここにいう「より厳しい劣化判定閾値」とは、使用年数であれば、より短い年数に対応するものを指し、走行距離であれば、より短い走行距離に対応するものを指す。
例えば、図10の実測閾値フラグ特定マップ300において、使用年数が2.5年(「〜3年」)であり且つ走行距離が500km(「〜1000km」)であれば、マップ300では「データなし」となるが、より使用年数が短い「〜2年」については、走行距離が「〜1000km」のとき、実測閾値フラグ「X2−Y1」が存在する。上記のように、使用年数が短くなる程、劣化判定閾値は、より狭い(厳しい)範囲となる。
また、使用年数が0.5年(「〜1年」)であり且つ走行距離が6000km(「〜10000km」)であれば、実測閾値フラグ特定マップ300では「データなし」となるが、より走行距離が短い「〜5000km」については、使用年数が「〜1年」のとき、実測閾値フラグ「X1−Y2」が存在する。上記のように、走行距離が短くなる程、劣化判定閾値は、より狭い(厳しい)範囲となる。
より厳しい劣化判定閾値を特定する場合、例えば、まず走行距離についてより厳しい(より短い)ものの存在を判定し、対応する実測閾値フラグがない場合、使用年数についてより厳しい(より短い)ものの存在を判定する。或いは、まず使用年数についてより厳しい(より短い)ものの存在を判定し、対応する実測閾値フラグがない場合、走行距離についてより厳しい(より短い)ものの存在を判定してもよい。或いは、使用年数のみについてより厳しい(より短い)ものの存在を判定するか、又は走行距離のみについてより厳しい(より短い)ものの存在を判定してもよい。
上記のような「より厳しい劣化判定閾値」を用いることにより、診断対象車両12の使用年数及び走行距離(経年程度)に合致する劣化判定閾値が存在しない場合又は(サンプル数の不足、何らかの事情により当該劣化判定閾値の信頼性が低下している等により)利用できない場合、より厳しい劣化判定閾値を用いて診断を行うこととなる。このため、劣化度合いの過度な進行を見逃すことを回避することが可能となる。また、この場合に保存される測定データを集計して蓄積すれば、存在しなかった経年程度に対応する閾値を設定するための閾値データとして活用を図ることも可能である。
10…車両診断システム 12…診断対象車両
14…外部診断装置 20…ECU(電子制御装置)
24…各種センサ(センサ、診断対象部品)

Claims (6)

  1. 診断対象車両に搭載された電子制御装置に対して前記診断対象車両の外部からデータ通信することにより、前記電子制御装置を介して前記診断対象車両におけるセンサの検出値を取得して診断を行う外部診断装置であって、
    同一の診断対象項目について前記診断対象車両の経年程度に応じて且つ劣化度合いに関して設定された複数の閾値と、前記診断対象車両から取得した前記検出値とを比較して、前記診断対象項目についての前記診断対象車両の劣化度合いを判定する
    ことを特徴とする外部診断装置。
  2. 請求項1記載の外部診断装置において、
    前記複数の閾値は、
    前記診断対象車両と同一区分に含まれる又は前記診断対象車両と同等の性能を有する複数の車両についての工場出荷検査時の実測値又は実力値に基づく閾値と、
    前記複数の車両の販売後の使用年数又は走行距離に応じた実測値又は実力値に基づく閾値と
    を含み、
    さらに、前記複数の閾値は、前記複数の車両に関する設計最大公差を超えない範囲で設定される
    ことを特徴とする外部診断装置。
  3. 請求項1又は2記載の外部診断装置において、
    前記診断対象車両の経年程度に合致する閾値が前記複数の閾値に存在しない場合又は利用できない場合、前記診断対象車両よりも経年程度が短い車両に対応して設定された閾値を選択すると共に、前記診断対象車両の経年程度に対応する閾値を設定するための閾値データとして、前記検出値を保存する
    ことを特徴とする外部診断装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の外部診断装置において、
    前記外部診断装置は、
    前記診断対象項目の前記検出値を同一項目について複数回取得してその平均値、最大値及び最小値を算出し、
    前記平均値、前記最大値及び前記最小値のそれぞれと、前記複数の閾値とを比較する
    ことを特徴とする外部診断装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の外部診断装置を複数有する車両診断システムであって、
    前記車両診断システムは、前記複数の閾値を設定し、前記複数の閾値を前記複数の外部診断装置に送信するサーバをさらに備え、
    前記複数の外部診断装置は、前記診断対象車両から取得した前記検出値と経年程度を対にしたデータを前記サーバに送信し、
    前記サーバは、前記複数の外部診断装置から受信した前記検出値と経年程度を対にしたデータを用いて前記複数の閾値を補正し、補正した前記複数の閾値を前記複数の外部診断装置に送信する
    ことを特徴とする車両診断システム。
  6. 診断対象車両に搭載された電子制御装置と外部診断装置との間でデータ通信することにより、前記診断対象車両から前記外部診断装置に前記診断対象車両におけるセンサの検出値を取得して診断を行う車両診断方法であって、
    同一の診断対象項目について前記診断対象車両の経年程度に応じて且つ劣化度合いに応じて複数の閾値を設定し、
    設定した前記複数の閾値と、前記診断対象車両から取得した前記検出値とを比較して、前記診断対象項目についての前記診断対象車両の劣化度合いを判定する
    ことを特徴とする車両診断方法。
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