JP2013245777A - 偏心揺動型歯車装置 - Google Patents

偏心揺動型歯車装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013245777A
JP2013245777A JP2012120533A JP2012120533A JP2013245777A JP 2013245777 A JP2013245777 A JP 2013245777A JP 2012120533 A JP2012120533 A JP 2012120533A JP 2012120533 A JP2012120533 A JP 2012120533A JP 2013245777 A JP2013245777 A JP 2013245777A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
eccentric
crankshaft
rolling elements
connecting portion
cage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012120533A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5973236B2 (ja
Inventor
Kazuya Furuta
和哉 古田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nabtesco Corp
Original Assignee
Nabtesco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nabtesco Corp filed Critical Nabtesco Corp
Priority to JP2012120533A priority Critical patent/JP5973236B2/ja
Publication of JP2013245777A publication Critical patent/JP2013245777A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5973236B2 publication Critical patent/JP5973236B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/46Cages for rollers or needles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/66Special parts or details in view of lubrication
    • F16C33/6637Special parts or details in view of lubrication with liquid lubricant
    • F16C33/6681Details of distribution or circulation inside the bearing, e.g. grooves on the cage or passages in the rolling elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/44Needle bearings
    • F16C19/46Needle bearings with one row or needles
    • F16C19/466Needle bearings with one row or needles comprising needle rollers and an outer ring, i.e. subunit without inner ring

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】潤滑油の流通性を向上させる。
【解決手段】偏心揺動型歯車装置は、クランク軸と、揺動歯車と、揺動歯車とクランク軸の偏心部との間の相対回転を許容する偏心部軸受28とを備える。偏心部軸受28は、転動体42と転動体42を保持する保持器44と、を有する。保持器44には、転動体42の軸方向に間隔をおいて配置される一対の側壁44aと、隣り合う転動体42同士の間に位置して一対の側壁44aを連結する複数の連結部44bと、各側壁44aにおいて連結部44bが連結された部位において側壁44aの外周縁から凹んだ断面形状を有するとともに連結部44bの長手方向に延びるように各側壁44aから各連結部44bに亘って形成された切欠き部44cと、が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、偏心揺動型歯車装置に関するものである。
従来、下記特許文献1及び2に開示されているように、一対の相手側部材間で所定の減速比で回転数を減速する揺動型歯車装置が知られている。この揺動型歯車装置は、一方の相手側部材に固定される外筒と、もう一方の相手側部材に固定されるキャリアとを備えており、キャリアは、クランク軸の偏心部に取り付けられた揺動歯車の揺動回転によって外筒に対して相対的に回転する。クランク軸の偏心部には、偏心部軸受が取り付けられていて、揺動歯車には、偏心部に取り付けられた偏心部軸受が挿入される挿入孔が形成されている。偏心部軸受は、円筒状の転動体を保持器によって保持する構成となっている。保持器は、変形や摩耗・破損を防止すべく、断面形状をコ字状やM字状に形成したものが多い。このような構成とすることにより保持器の強度を確保できるとともに転動体の移動を規制することができる。なお、下記特許文献3に開示されているように、ワッシャによって円筒状の転動体が軸方向に移動することを規制する構成も知られている。
特開2010−230171号公報 特開2009−047294号公報 特開2008−202764号公報
前記特許文献1〜3に開示された構成では、転動体の転動面や軸方向端面に蓋をする形になってしまうため、潤滑油の通油性が悪化するという問題がある。
そこで、本発明は、前記従来技術を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、偏心部軸受における保持器の構成に工夫を施すことにより潤滑油の流通性を向上させることにある。
前記の目的を達成するため、本発明は、偏心部を有するクランク軸と、前記クランク軸を回転させる駆動力が入力される入力部と、前記偏心部が挿入される挿入孔が形成され、前記クランク軸の回転によって前記偏心部に連動して揺動する揺動歯車と、前記挿入孔に配置され、前記揺動歯車と前記偏心部との間の相対回転を許容する偏心部軸受と、を備え、前記偏心部軸受は、円柱状の複数の転動体と、前記転動体を保持する保持器と、を有し、前記保持器には、前記偏心部を囲む環状に形成されるとともに前記転動体の軸方向に間隔をおいて配置される一対の側壁と、隣り合う転動体同士の間に位置して前記一対の側壁を連結する複数の連結部と、各側壁において前記連結部が連結された部位において前記側壁の外周縁から凹んだ断面形状を有するとともに前記連結部の長手方向に延びるように前記各側壁から各連結部に亘って形成された切欠き部と、が設けられている偏心揺動型歯車装置である。
本発明では、偏心部軸受の転動体を保持する保持器において、側壁の外周縁から凹んだ断面形状を有する切欠き部が形成されており、この切欠き部は連結部の長手方向に延びるように各連結部に形成されている。このため、クランク軸の少なくとも一部が潤滑油に浸されている状態でクランク軸が回転し、揺動歯車が揺動する際に、保持器の切欠き部を通して油が流動する。このため、保持器の外側から保持器内への油の流動及び保持器の内側から保持器外への油の流動が起こりやすくなる。したがって、クランク軸が正逆回転した場合に油を行き渡らせ易くすることができる。しかも、切欠き部が側壁の外周縁から凹んだ断面形状を有するため、揺動歯車に形成された挿入孔と保持器との間の隙間が小さい場合、あるいは側壁に隣接してワッシャが配設されるような場合にも、転動体の転動面及び端面への潤滑油の通油性を確保することができる。
ここで、前記切欠き部は、各連結部における対角位置に形成されていてもよい。この態様では、転動体をバランスよく保持することができる。また、潤滑油が転動体の転動面に直接供給されることになるので、潤滑不良による摩耗又は破損を有効に防止することができる。
一方、前記切欠き部は、各連結部の幅方向中央において当該連結部の外周面及び内周面を貫通するように形成されていてもよい。この態様では、連結部の長さ方向の全体が転動体の転動面に接触する構成を維持しつつ、切欠き部によって保持器内への潤滑油の流入を確保することができる。
以上説明したように、本発明によれば、偏心部軸受の保持器における潤滑油の流通性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る偏心揺動型歯車装置の構成を示す断面図である。 前記偏心揺動型歯車装置に設けられる偏心部軸受の斜視図である。 (a)前記偏心部軸受を構成する保持器の正面図であり、(b)(a)のIIIb−IIIb線における断面図である。 前記保持器の連結部及び切欠き部を説明するための図である。 本発明のその他の実施形態に係る偏心揺動型歯車装置に設けられた保持器の斜視図である。 本発明のその他の実施形態に係る偏心揺動型歯車装置に設けられた保持器の斜視図である。 本発明のその他の実施形態に係る偏心揺動型歯車装置に設けられた保持器の斜視図である。 本発明のその他の実施形態に係る偏心揺動型歯車装置に設けられた保持器の斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置は、例えばロボットの旋回胴や腕関節等の旋回部または各種工作機械の旋回部に減速機として適用される歯車装置である。以下の本実施形態の説明では、ロボットの旋回胴に偏心揺動型歯車装置(以下、単に歯車装置と称する)を適用した例について説明する。
この歯車装置は、図1に示すようにベース50(一方の相手部材)と旋回体52(他方の相手部材)との間で所定の減速比で減速して回転力を伝達するものである。そして、本実施形態の歯車装置は、外筒2と、内歯ピン3と、キャリア4と、主軸受6と、クランク軸歯車18と、クランク軸20と、クランク軸受22と、揺動歯車24とを備えている。
前記外筒2は、一方の相手側部材に固定可能な第1固定部材であって、歯車装置の外面を構成するケースとして機能する。この外筒2は、略円筒状に形成されており、例えば設置面上に固定された前記ベース50に締結される。外筒2の内面には、多数の内歯ピン3が周方向に等間隔で配設されている。内歯ピン3は、外歯歯車からなる揺動歯車24が噛み合う内歯として機能する。揺動歯車24の歯数は、内歯ピン3の数よりも若干少なくなっている。本実施形態では揺動歯車24は2個使用されているが、これに限られるものではない。
前記キャリア4は、第1固定部材に対して相対的に回転可能な第2固定部材であって、前記外筒2と同軸上に配置された状態でその外筒2の内側に配設されている。キャリア4は、外筒2に対して同じ軸回りに相対回転する。このキャリア4は、旋回体52に締結されており、キャリア4が外筒2に対して相対回転すると、旋回体52は、ベース50に対して旋回する。
キャリア4は、軸方向に離間して一対に設けられた前記主軸受6により外筒2に対して相対回転可能に支持されている。キャリア4は、それらの間に前記揺動歯車24を収納するように互いに締結される基部32と端板部34とを備えている。
前記基部32は、外筒2内においてその外筒2の端部近傍に配置される基板部32aと、その基板部32aから端板部34に向かって軸方向に延びるシャフト部32bとを有する。シャフト部32bは、頭部5aと、この頭部5aの端面に連続する雄ねじ部5bとを備えたボルト5によって端板部34に締結されている。それによって、基部32と端板部34とが一体化されている。すなわち、端板部34には、その厚み方向に貫通するように第1結合孔34aが形成されている。第1結合孔34aは、段付き孔によって構成されており、ボルト5の頭部5aは第1結合孔34aにおける大径部の中に配設されている。
シャフト部32bの先端面(端板部34との当接面)には、第2結合孔32cと位置決め孔32dとが形成されている。第2結合孔32cは、ねじ孔によって構成されており、この第2結合孔32cには、第1結合孔34aに挿通されたボルト5の雄ねじ部5bが螺合されている。そして、基部32と端板部34とがボルト5によって互いに結合されている。一方、位置決め孔32dには、ピン36が圧入される。端板部34のピン孔34bに挿入されたピン36が位置決め孔32dに挿入されることにより、基部32に対する端板部34の位置決めがなされる。
前記クランク軸20は、複数設けられており、各クランク軸20は周方向に等間隔に配置されている。その各クランク軸20の端部には、クランク軸歯車18がそれぞれ取り付けられている。クランク軸歯車18は、図外の駆動源(モータ)によって駆動される図外の駆動歯車に噛み合う。各クランク軸歯車18は、駆動歯車の回転をそのクランク軸歯車18が取り付けられたクランク軸20に伝達する。すなわち、クランク軸歯車18は、駆動源からクランク軸20を回転させる駆動力が入力される入力部として機能する。
各クランク軸20は、一対の前記クランク軸受22を介してキャリア4にその軸回りに回転自在に取り付けられている。すなわち、クランク軸20は、キャリア4に回転自在に支持されている。
クランク軸20は、軸本体20bと、この軸本体20bに一体的に形成された複数(本実施形態では2つ)の偏心部20aと、を有している。この複数の偏心部20aは、前記一対のクランク軸受22の間の位置で軸方向に並ぶように配置されている。偏心部20aは、それぞれクランク軸20の軸本体20bの軸心から所定の偏心量で偏心した円柱状に形成されている。そして、各偏心部20aは、互いに所定角度の位相差を有するようにクランク軸20に形成されている。本実施形態では180度の位相差を有している。
クランク軸20内には、給油孔40が形成されている。給油孔40は、クランク軸20の軸本体20bにおける軸方向に延びる主部40aと、この主部40aの中間位置から径方向に延び、2つの偏心部20a,20a間に開口する枝部40bと、を有している。主部40aの一端は、クランク軸20の軸本体20bにおける一端部に開口し、主部40aの他端は、クランク軸20の軸本体20bにおける他端部に開口している。
前記揺動歯車24は、クランク軸20の偏心部20aに偏心部軸受28を介して取り付けられていて、基板部32aと端板部34との間に挟み込まれるように配設されている。揺動歯車24は、外筒2の内径よりも少し小さく形成されており、クランク軸20が回転するときに偏心部20aの偏心回転に連動して外筒2内面の内歯ピン3に噛み合いながら揺動回転する。
揺動歯車24は、複数の偏心部挿入孔24cと、複数のシャフト部挿通孔24dとを有する。なお、図例では、中央に貫通孔24bが形成された揺動歯車24を示しているが、この中央貫通孔24bを省略することも可能である。
偏心部挿入孔24cは、揺動歯車24において中央貫通孔24bの周囲に周方向に等間隔で設けられている。各偏心部挿入孔24cには、偏心部軸受28を介装した状態で各クランク軸20の偏心部20aがそれぞれ挿入されている。
各偏心部20aには、それぞれ偏心部軸受28が嵌められていて、クランク軸20の軸本体20bには両偏心部軸受28を挟み込むように一対のワッシャ30,30が嵌められている。各ワッシャ30は、クランク軸受22と偏心部20aとの間に挟み込まれている。両クランク軸受22,22は、止め輪31によって基板部32a及び端板部34に対して位置ずれしないように固定されている。
シャフト部挿通孔24dは、揺動歯車24において中央貫通孔24bの周囲に周方向に等間隔で設けられている。各シャフト部挿通孔24dは、周方向において偏心部挿入孔24c間の位置にそれぞれ配設されている。各シャフト部挿通孔24dには、キャリア4のシャフト部32bの外周面との間に隙間を残した状態でシャフト部32bが挿通されている。
前記偏心部軸受28は、図2、図3(a)(b)に示すように、複数の転動体42と、これら転動体42を保持する保持器44とを有した、ラジアルころ軸受によって構成されている。なお、このころ軸受は、転動体42の径が比較的大きな円筒ころ軸受であってもよく、あるいは転動体42の径が比較的小さな針状ころ軸受であってもよい。
保持器44には、一対の側壁44a,44aと、この一対の側壁44a,44aを連結する複数の連結部44b,44b,・・と、側壁44a,44aから連結部44b,44b,・・に亘って形成された切欠き部44c,44c,・・と、が設けられている。
各転動体42は、いずれも円柱状に形成されていて、保持器44によって周方向に等間隔に保持されている。
一対の側壁44a,44aは、転動体42の軸方向に間隔をおいて配置されており、互いに平行になっている。そして、各側壁44aの内面は転動体42の端面に対向している。また、各側壁44aは、円環状の平板状に形成されており、径方向の幅が転動体42の直径よりも少し小さくなっている。このため、偏心部軸受28が偏心部20aに外嵌されると、転動体42の外端部は側壁44aよりも径方向外側に突出する。したがって、保持器44の各側壁44aと揺動歯車24における偏心部挿入孔24cの内周面との間には、所定幅の隙間ができることになる。
連結部44b,44b,・・は、側壁44aの外周部に沿って当該側壁44aの周方向に等間隔に配置されており、各連結部44bは、側壁44aの主面に直交する方向に延びるように形成されている。各連結部44bは、一端部が一方の側壁44aの外周部における内面に接続される一方、他端部が他方の側壁44aの外周部における内面に接続されている。すなわち、各側壁44aは、連結部44bよりも径方向の内側に張り出している。このため、保持器44は、断面コ字状となっている。そして、転動体42は、長手方向が連結部44bの長手方向に平行な方向になるように配設されている。
切欠き部44cは、保持器44の外側と内側との間での潤滑油の流通性を向上するために設けられるものであり、側壁44aにおいて連結部44bが連結された部位において側壁44aの外周縁から凹んだ断面形状(略逆三角形状)を有している(図4参照)。そして、切欠き部44cは、連結部44bの長手方向に延びるように側壁44aから各連結部44bに亘って形成されている。このため、連結部44bは、長手方向の中央部においては、下辺(内辺)よりも上辺(外辺)の方が幅広の台形状断面を有する一方で、長手方向の両端部においては、幅方向端部(側辺部)の少なくとも一部が傾斜状に切り落とされた断面形状に形成されている。
偏心部20aに取り付けられた偏心部軸受28の側方にはワッシャ30が配置されているが(図1参照)、保持器44の側壁44aに形成された切欠き部44cは、偏心部20aにおいて軸本体20bからの張り出し幅が最も小さいところにおいても、ワッシャ30によって塞がれない。つまり、切欠き部44cは、常時ワッシャ30の径方向外側に位置する。このため、保持器44がワッシャ30によって軸方向移動しないように保持される構成においても、切欠き部44c,44c,・・を通しての通油性が確保されている。
本実施形態において、切欠き部44c,44cは、連結部44bにおける対角位置に配置されている。具体的には、連結部44bの外面(径方向外側の面)が矩形状に形成されるとともに、この矩形の四隅のうち対角位置にある隅角部を含む位置に切欠き部44c,44cが形成されている。したがって、連結部44bの端部のうち一方の側壁44aに繋がる端部においては、周方向の一端側に切欠き部44cが形成される一方で周方向の他端側には切欠き部44cが形成されていない。また、連結部44bの端部のうち他方の側壁44aに繋がる端部においては、周方向の一端側には切欠き部44cが形成されておらず、周方向の他端側には切欠き部44cが形成されている。
連結部44bの側面のうち切欠き部44cが形成される長さ方向の範囲は、連結部44bの長さの二分の一以下となっている。そして、転動体42の外周面のうち、軸方向の中央部分(切欠き部44c,44cが形成されていない部分)では、両側に位置する連結部44b,44bの側面にそれぞれ接触している。これにより、隣り合う連結部44b,44b間に位置する転動体42を安定して保持することができる。
次に、本実施形態による歯車装置の動作について説明する。
各クランク軸歯車18が、図外の駆動源からの回転駆動力を受けると、それぞれ軸回りに回転して各クランク軸20を回転させる。これにより、クランク軸20の偏心部20a,20aが偏心回転するので、揺動歯車24,24は、偏心部20a,20aの偏心回転に連動して外筒2の内面の内歯ピン3,3,・・に噛み合いながら揺動回転する。揺動歯車24の揺動回転は、各クランク軸20を通じてキャリア4に伝達される。それによって、キャリア4と旋回体52は、入力された回転から減速された回転数で外筒2及びベース50に対して相対回転する。クランク軸20は、正逆回転可能であり、クランク軸20が何れの方向に回転するかに応じてキャリア4の回転方向が決まることになる。基板部32aと端板部34との間の空間には潤滑油が封入されているため、ロボットの旋回胴が姿勢を変えた(歯車装置の向きが変わる)ときや、クランク軸20が回転したとき等には、保持器44の内外を行き来するように潤滑油が流れる。このとき潤滑油の一部は、切欠き部44c,44c,・・を通して保持器44内に流入したり、保持器44から外に流出したりする。また、クランク軸20内に形成された給油孔40を通して偏心部20a間にも潤滑油が供給される。
以上説明したように、本実施形態では、偏心部軸受の転動体42を保持する保持器44において、側壁44aの外周縁から凹んだ断面形状を有する切欠き部44cが形成されており、この切欠き部44cは連結部44bの長手方向に延びるように各連結部44bに形成されている。このため、クランク軸20の少なくとも一部が潤滑油に浸されている状態でクランク軸20が回転し、揺動歯車24が揺動する際に、保持器44の切欠き部44c,44c,・・を通して油が流動する。このため、保持器44の外側から保持器44内への油の流動及び保持器44の内側から保持器44外への油の流動が起こりやすくなる。したがって、クランク軸20が正逆回転した場合に油を行き渡らせ易くすることができる。しかも、切欠き部44cが側壁44aの外周縁から凹んだ断面形状を有するため、揺動歯車24に形成された偏心部挿入孔24cと保持器44との間の隙間が小さい場合、あるいは側壁44aに隣接してワッシャ30が配設されるような場合にも、転動体42の転動面及び端面への潤滑油の通油性を確保することができる。
しかも本実施形態では、切欠き部44c,44cが各連結部44bにおける対角位置に形成されているので、転動体42をバランスよく保持することができる。また、潤滑油が切欠き部44c,44c,・・を通して転動体42の転動面に直接供給されることになるので、潤滑不良による摩耗又は破損を有効に防止することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、前記実施形態では、保持器44の切欠き部44c,44cが連結部44bにおける対角位置に形成される例として、図2に示される形態について説明したが、この形態に限られるものではない。図5に示すように、連結部44bの四つの隅角部の全てに切欠き部44c,44c,・・が形成される態様であってもよい。この場合でも、切欠き部44c,44c,・・は、連結部44bにおける対角位置に形成されている。この構成では、図2の構成に比べて切欠き部44c,44c,・・の数が増えるため、その分、潤滑油の通油量を増大させることができる。この構成においても、連結部44bの側面のうち切欠き部44cが形成される長さ方向の範囲が連結部44bの長さの二分の一以下となっていれば、隣り合う連結部44b,44b間に位置する転動体42を安定して保持することができる。
切欠き部44c,44c,・・は、連結部44bの対角位置に形成される構成に限られるものではない。例えば、図6及び図7に示すように、切欠き部44c,44cが連結部44bの幅方向の中央部分に形成される構成であってもよい。この構成では、切欠き部44c,44cは、連結部44bの外周面及び内周面を貫通するように形成されている。そして、図6に示す形態では、連結部44bの長さ方向の中央部分を残してその両側にそれぞれ切欠き部44c,44cが形成され、図7に示す形態では、連結部44bの長さ方向の全体に亘って切欠き部44cが形成されている。
この形態では、連結部44bの長さ方向の全体が転動体42の転動面に接触する構成を維持しつつ、切欠き部44c,44cによって保持器44内への潤滑油の流入を確保することができる。
前記実施形態では、保持器44の連結部44b,44b,・・が直線状に延びる形状に形成された例について説明したが、これに限られるものではない。図8に示すように、連結部44b,44b,・・の中央部分が内側に突出するように折れ曲がった形状であり、保持器44の断面が略M字状に形成された構成であってもよい。図8に示す保持器44は、図2と同様に連結部44bの対角位置に切欠き部44c,44cが形成された例を示しているが、図5〜図7に準じて切欠き部44c,44c,・・が形成された構成としてもよい。
2 外筒
3 内歯ピン
4 キャリア
6 主軸受
18 クランク軸歯車
20 クランク軸
20a 偏心部
20b 軸本体
22 クランク軸受
24 揺動歯車
24c 偏心部挿入孔
28 偏心部軸受
30 ワッシャ
31 止め輪
32 基部
32a 基板部
32b シャフト部
34 端板部
42 転動体
44 保持器
44a 側壁
44b 連結部
44c 切欠き部

Claims (3)

  1. 偏心部を有するクランク軸と、
    前記クランク軸を回転させる駆動力が入力される入力部と、
    前記偏心部が挿入される挿入孔が形成され、前記クランク軸の回転によって前記偏心部に連動して揺動する揺動歯車と、
    前記挿入孔に配置され、前記揺動歯車と前記偏心部との間の相対回転を許容する偏心部軸受と、を備え、
    前記偏心部軸受は、円柱状の複数の転動体と、前記転動体を保持する保持器と、を有し、
    前記保持器には、前記偏心部を囲む環状に形成されるとともに前記転動体の軸方向に間隔をおいて配置される一対の側壁と、隣り合う転動体同士の間に位置して前記一対の側壁を連結する複数の連結部と、各側壁において前記連結部が連結された部位において前記側壁の外周縁から凹んだ断面形状を有するとともに前記連結部の長手方向に延びるように前記各側壁から各連結部に亘って形成された切欠き部と、が設けられている偏心揺動型歯車装置。
  2. 前記切欠き部は、各連結部における対角位置に形成されている請求項1に記載の偏心揺動型歯車装置。
  3. 前記切欠き部は、各連結部の幅方向中央において当該連結部の外周面及び内周面を貫通するように形成されている請求項1に記載の偏心揺動型歯車装置。
JP2012120533A 2012-05-28 2012-05-28 偏心揺動型歯車装置 Active JP5973236B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012120533A JP5973236B2 (ja) 2012-05-28 2012-05-28 偏心揺動型歯車装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012120533A JP5973236B2 (ja) 2012-05-28 2012-05-28 偏心揺動型歯車装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013245777A true JP2013245777A (ja) 2013-12-09
JP5973236B2 JP5973236B2 (ja) 2016-08-23

Family

ID=49845713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012120533A Active JP5973236B2 (ja) 2012-05-28 2012-05-28 偏心揺動型歯車装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5973236B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015135130A (ja) * 2014-01-16 2015-07-27 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型減速装置
DE102020129548B3 (de) 2020-11-10 2021-12-23 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Außenringbefestigte Rollenhülse

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008057739A (ja) * 2006-09-04 2008-03-13 Ntn Corp ころ軸受
DE102008018380A1 (de) * 2008-04-11 2009-10-15 Schaeffler Kg Wälzlagerkäfig zur Führung von Wälzkörpern zwischen zwei Laufbahnen
JP2010230171A (ja) * 2010-07-05 2010-10-14 Nabtesco Corp 軸受部構造

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008057739A (ja) * 2006-09-04 2008-03-13 Ntn Corp ころ軸受
DE102008018380A1 (de) * 2008-04-11 2009-10-15 Schaeffler Kg Wälzlagerkäfig zur Führung von Wälzkörpern zwischen zwei Laufbahnen
JP2010230171A (ja) * 2010-07-05 2010-10-14 Nabtesco Corp 軸受部構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015135130A (ja) * 2014-01-16 2015-07-27 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型減速装置
DE102020129548B3 (de) 2020-11-10 2021-12-23 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Außenringbefestigte Rollenhülse

Also Published As

Publication number Publication date
JP5973236B2 (ja) 2016-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5701724B2 (ja) 歯車装置
KR101668970B1 (ko) 편심 요동형 기어 장치
JP6181961B2 (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP2010091073A (ja) 偏心揺動型歯車装置
US8900084B2 (en) Gear device
JP2007240003A (ja) 軸受部構造および該軸受部構造を備えた偏心揺動型歯車装置
JP5388746B2 (ja) 揺動型減速機
JP2015021554A (ja) 偏心揺動型歯車装置
KR20150079607A (ko) 편심 요동형 기어 장치
JP2016098867A (ja) 歯車装置
JP5973236B2 (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP2014190517A (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP2006029393A (ja) 軸受部構造
KR102460954B1 (ko) 기어 장치
JP2019007588A (ja) 減速機
WO2013132760A1 (ja) 偏心揺動型歯車装置
TWI698599B (zh) 偏心擺動型齒輪裝置及其製造方法
JP6373726B2 (ja) 歯車伝動装置
WO2013132748A1 (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP6453135B2 (ja) 偏心揺動型の歯車装置
JP2014214813A (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP5069629B2 (ja) 偏心揺動型歯車装置及びころ軸受
CN105822750B (zh) 偏心摆动型齿轮装置
JP2016075354A (ja) 偏心揺動型の減速装置およびそのクランク軸歯車の組み込み方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160714

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5973236

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250